JP2003244538A - 輝度レベル補正装置および輝度レベル補正方法 - Google Patents

輝度レベル補正装置および輝度レベル補正方法

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JP2003244538A JP2002039191A JP2002039191A JP2003244538A JP 2003244538 A JP2003244538 A JP 2003244538A JP 2002039191 A JP2002039191 A JP 2002039191A JP 2002039191 A JP2002039191 A JP 2002039191A JP 2003244538 A JP2003244538 A JP 2003244538A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 輝度レベルの補正を簡単かつ高性能に行うこ
と。 【解決手段】 輝度レベル補正装置1は、イメージセン
サ10の電子シャッタ速度が速い範囲(例えば、最短露
出時間の数倍〜十数倍程度)において、電子シャッタ速
度を1段階変化させた場合にイメージセンサ10の出力
信号利得が変化する値より小さい値だけ、PGA20の
利得を変化させることによって、総合利得を調整する。
したがって、電子シャッタ速度が速い範囲において、電
子シャッタ速度のみによって総合利得を調整する場合に
比べ、より正確に利得の調整を行うことができ、撮影さ
れた画像の輝度を適切に補正することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子カメラにおけ
る撮像信号の輝度レベルを補正する輝度レベル補正装置
および輝度レベル補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、撮像素子等からなるイメージセン
サによって被写体を撮影する電子カメラが利用されてお
り、このような電子カメラにおいて、太陽光下等の明る
い環境、あるいは屋内等の暗い環境において、撮像をほ
ぼ一定の明るさとするために、輝度レベルの補正が行わ
れている。
【0003】電子カメラにおけるイメージセンサは、一
般に、電子シャッタと呼ばれる仕組みを備えている。電
子シャッタは、撮像素子の露光時間を制御するものであ
り、露光時間を変化させることによって、露出制御を行
う。即ち、電子シャッタの速度を変化させることによっ
て、輝度レベルを制御することが可能である。さらに、
電子シャッタのみによる輝度レベルの制御には限界があ
ることから、一般に、イメージセンサの出力信号を増幅
するためのアンプが用いられている。ここで用いられる
アンプは、ゲインが切り替え可能なプログラマブルゲイ
ンアンプ(PGA)である。
【0004】図13は、従来の電子カメラにおける輝度
レベル補正装置100を示すブロック図である。図13
において、イメージセンサ110の出力信号は、PGA
120によって所定利得で増幅された後、ADC(Anal
og to Digital Converter)130に入力される。この
とき、ADC130のダイナミックレンジを有効に活用
するため、PGA120では、ADC130への入力が
ダイナミックレンジを超えない範囲で、より大きな入力
レベルとなるように、イメージセンサ110の出力信号
が増幅される。なお、イメージセンサ110の電子シャ
ッタ速度およびPGA120の利得(Gain)は、後述す
る輝度制御ブロック150によって設定される。
【0005】次に、PGA120の出力信号が、ADC
130によってデジタル信号に変換される。次いで、輝
度測光ブロック140によって、ADC130の出力信
号の1画面分について、各画素の輝度が積分され、積分
結果が輝度評価値とされる。なお、輝度測光ブロック1
40における輝度評価値を生成するロジックは、輝度測
光ロジックと呼ばれる。
【0006】輝度測光ロジックとして、1画面に含まれ
る画素の輝度を単純に積分する方法の他、画面の中央付
近に被写体が存在することを想定し、中央付近の画素を
重み付けして積分する方法や、画面を所定のパターンで
分割して重み付けを行い、積分する方法等が用いられて
いる。次いで、輝度制御ブロック150によって、上述
の輝度評価値が処理される。即ち、輝度制御ブロック1
50には、画像の輝度レベルの目標値である輝度目標値
が、マイコン等によって設定されている。そして、輝度
制御ブロック150は、輝度目標値と輝度評価値とを比
較し、その誤差を算出する。
【0007】そして、輝度制御ブロック150は、その
誤差に基づいて、電子シャッタ速度を制御する。具体的
には、輝度制御ブロック150は、輝度評価値が輝度目
標値より小さい場合には、画像が暗いと判定し、電子シ
ャッタ速度を遅くする(露出時間を長くする)。逆に、
輝度制御ブロック150は、輝度評価値が輝度目標値よ
り大きい場合には、画像が明るいと判定し、電子シャッ
タ速度を速くする(露出時間を短くする)。このように
制御する結果、輝度評価値を輝度目標値に近づけること
ができる。
【0008】また、輝度制御ブロック150は、電子シ
ャッタ速度を最も遅くしても、輝度評価値が輝度目標値
に達しない場合、PGA120の利得を調整し、輝度評
価値を輝度目標値に近づける制御を行う。なお、輝度制
御ブロック150によるこのような制御ロジックは、輝
度制御ロジックと呼ばれる。
【0009】ここで、輝度制御ロジックによって、電子
シャッタ速度を制御する場合、イメージセンサ110の
構造との関係から、イメージセンサ110の水平同期信
号の周期の整数倍とされる。例えば、水平同期信号の周
期をTimeh[sec]とすると、電子シャッタ速度
は、N×Timeh[sec](Nは自然数)の値とされ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電子カメラにおける輝度レベル補正装置100は、その
輝度補正ロジックに以下のような問題があった。第1
に、従来の輝度制御ロジックによる電子シャッタ速度の
調整は、低シャッタ速度の場合(暗い被写体を写す場
合)には、細かな調整が可能である一方、高シャッタ速
度の場合(明るい被写体を写す場合)には、調整精度が
荒くなる。例えば、上述の電子シャッタ速度の算出式に
おいて、N=300のとき、電子シャッタ速度を遅くし
たい場合(画像を明るくしたい場合)には、N=301,
302,・・・と変化させることで、細かな調整が可能
である。一方、N=1であるとき、電子シャッタ速度を
遅くしたい場合には、N=2,3,・・・となり、輝度
が2倍、3倍、・・・と変化することとなる。
【0011】第2に、光源が蛍光灯等である場合に、5
0Hzあるいは60Hzで光源が揺らぐことから、電子カメ
ラ等においては、この揺らぎの影響を軽減するため、電
子シャッタ速度は、所定の離散的な値とされている。例
えば、60Hzの揺らぎに対しては、電子シャッタ速度を
1/60秒の整数倍あるいは1/30秒の整数倍に近い
値とされる。なお、このように光源の揺らぎに対応して
電子シャッタ速度を定めることを以下、「フリッカ対
策」と言う。
【0012】このように、フリッカ対策のため、所定の
離散的な電子シャッタ速度とする場合にも、細かな電子
シャッタ速度の調整が行えない。そして、高シャッタ速
度あるいはフリッカ対策によって、電子シャッタ速度の
細かな調整が行えない場合、細かな輝度レベルの補正が
行えないことに加え、ADC130のダイナミックレン
ジを有効に活用できず、いわゆる量子化雑音が増えるこ
とから、適切なAD変換を行えないこととなっていた。
【0013】本発明の課題は、上記課題を解決するとと
もに、かつ輝度レベルの補正を簡単かつ高性能に行うこ
とである。
【0014】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、電子シャッタ速度を設定す
るための基準となる所定シャッタ速度に対応する露出時
間を基準露出時間(例えば、発明の実施の形態中の“T
imeH”)とし、該基準露出時間の自然数M倍である
露出時間に電子シャッタ速度を段階的に設定可能なイメ
ージセンサを備える撮像手段であって、前記露出時間を
該基準露出時間のM倍からM+1倍に変化させることに
より、該イメージセンサの出力信号利得を、所定の変化
量である1ステップ分変化させることが可能な撮像手段
によって撮影された画像の輝度を補正する輝度レベル補
正装置であって、前記露出時間を前記基準露出時間のM
倍からM+1倍に変化させた場合に前記出力信号利得が
変化する範囲において、前記露出時間を前記基準露出時
間のM倍とした状態で前記出力信号を所定量増幅し、前
記1ステップの変化量より小さい変化量で前記出力信号
利得を調整可能な利得制御手段を備えることを特徴とし
ている。
【0015】ここで、Mは正の整数である(以下、同
様)。請求項2記載の発明は、請求項1記載の輝度レベ
ル補正装置であって、前記撮像手段は、前記イメージセ
ンサの出力信号を利得可変に増幅する増幅手段(例え
ば、図1のPGA20)と、前記増幅手段によって増幅
された信号をデジタル信号に変換するA/D変換手段
(例えば、図1のADC30)と、前記A/D変換手段
によってデジタル化された信号に基づいて、撮影された
画像全体の輝度を示す輝度評価値を算出する輝度測光手
段(例えば、図1の輝度測光ブロック40)と、前記輝
度評価値の調整目標値である輝度目標値と、前記輝度評
価値との誤差を検出する誤差検出手段(例えば、図2の
誤差検出器51)と、前記誤差が所定範囲内に含まれる
か否かを判定する輝度判定手段(例えば、図2の誤差検
出器51)と、前記輝度判定手段が、前記誤差が所定範
囲内に含まれていないと判定した場合に、前記出力信号
利得を調整するための補正量を算出する補正量算出手段
(例えば、図2の補正量変換器52)と、現在の出力信
号利得に対して前記補正量を補正することにより新たな
る出力信号利得(総合利得)を算出する総合利得算出手
段(例えば、図2の総合利得更新器53)と、前記総合
利得に基づいて、前記電子シャッタ速度を所定速度範囲
内で段階的に変化させるシャッタ速度調整手段(例え
ば、図2の利得制御手段54)と、前記電子シャッタ速
度を前記所定速度範囲内で段階的に変化させることによ
り更新される前記出力信号利得が前記総合利得に達しな
い場合にのみ、前記増幅手段の利得を調整する利得変更
手段(例えば、図2の利得制御手段54)と、を備え、
前記利得制御手段は、前記シャッタ調整可能範囲内にお
いて、前記総合利得に基づいて、前記露出時間を前記基
準露出時間のM倍とした状態で、前記増幅手段の利得を
所定量変化させ、前記出力信号利得を前記1ステップの
変化量より小さい変化量だけ変化させることを特徴とし
ている。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項2記載の輝
度レベル補正装置であって、前記誤差検出手段は、前記
輝度目標値と、前記輝度評価値との比に基づいて、前記
誤差を算出し、前記補正量算出手段は、該誤差を対数表
現した値(例えば、dBを単位とする値)として、前記
補正量を算出し、前記総合利得算出手段(例えば、図2
の総合利得更新器53)は、現在の前記出力信号利得と
前記補正量とを加減算することにより、対数表現による
新たな出力信号利得(総合利得)を算出し、前記利得制
御手段は、該新たな出力信号利得(総合利得)に基づい
て、電子シャッタ速度、すなわち前記露出時間の調整量
と、前記増幅手段の利得の調整量とを対数表現値として
割り当てる利得割当手段(例えば、図2のSS/Gai
n割振器54)とし、前記利得割当手段によって割り当
てられた対数表現値である前記露出時間の調整量を、前
記基準露出時間の倍率で表される露出時間に対応する電
子シャッタ速度に変換するシャッタ速度変換手段(例え
ば、図2のSS/dB倍率変換器55)と、を備えるこ
とを特徴としている。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項3記載の輝
度レベル補正装置であって、前記誤差検出手段は、前記
輝度目標値に対し、所定のビットシフト処理と加算処理
とを施すことにより、前記輝度目標値に対してそれぞれ
所定の倍率を有する比較対象輝度値を複数算出し、前記
輝度評価値と、該比較対象輝度値との比較結果に基づい
て、該輝度評価値が輝度目標値に対して、いずれの倍率
範囲に含まれるかを示す誤差コードを前記誤差として算
出し、前記補正量算出手段は、該誤差コードに基づい
て、対数表現による前記補正量を算出することを特徴と
している。
【0018】請求項5記載の発明は、請求項3記載の輝
度レベル補正装置であって、前記利得割当手段は、前記
新たな出力信号利得を超えない範囲で設定可能な最小の
電子シャッタ速度(最大の露出時間)となるように、前
記電子シャッタ速度調整手段による調整量を割り当て、
前記新たな出力信号利得に不足する調整量を前記増幅手
段による調整量として割り当てることによって、前記出
力信号利得の調整を前記電子シャッタ速度によって優先
的に行うことを特徴としている。
【0019】請求項6記載の発明は、請求項3記載の輝
度レベル補正装置であって、前記シャッタ速度変換手段
は、対数表現値である前記露出時間の調整量と、前記基
準露出時間の倍率で表される露出時間とを対応付けたテ
ーブルを有し、該テーブルを参照して得られる露出時間
に基づいて、前記電子シャッタ速度を得ることを特徴と
している。
【0020】請求項7記載の発明は、電子シャッタ速度
を設定するための基準となる所定シャッタ速度に対応す
る露出時間を基準露出時間とし、該基準露出時間の自然
数M倍である露出時間に電子シャッタ速度を段階的に設
定可能なイメージセンサを備える撮像手段であって、前
記露出時間を該基準露出時間のM倍からM+1倍に変化
させることにより、該イメージセンサの出力信号利得
を、所定の変化量である1ステップ分変化させることが
可能な撮像手段によって撮影された画像の輝度を補正す
るための輝度レベル補正方法であって、前記露出時間を
前記基準露出時間のM倍からM+1倍に変化させた場合
に前記出力信号利得が変化する範囲において、前記露出
時間を前記基準露出時間のM倍とした状態で前記出力信
号を所定量増幅し、前記1ステップの変化量より小さい
変化量で前記出力信号利得を調整する利得調整ステップ
を含むことを特徴としている。
【0021】請求項8記載の発明は、請求項7記載の輝
度レベル補正方法であって、前記撮像手段は、前記イメ
ージセンサの出力信号を所定利得で増幅する増幅手段
と、前記増幅された信号をデジタル信号に変換するA/
D変換手段と、で構成され、前記A/D変換手段におい
てデジタル化された信号に基づいて、撮影された画像全
体の輝度を示す輝度評価値を算出する輝度測光ステップ
と、前記輝度評価値の調整目標値である輝度目標値と、
前記輝度評価値との誤差を検出する誤差検出ステップ
と、前記誤差が所定範囲内に含まれるか否かを判定する
輝度判定ステップと、前記輝度判定ステップにおいて、
前記誤差が所定範囲内に含まれていないと判定された場
合に、前記出力信号利得を調整するための補正量を算出
する補正量算出ステップと、現在の出力信号利得に対し
て前記補正量を補正することにより新たなる出力信号利
得(総合利得)を算出する総合利得算出ステップと、前
記総合利得に基づいて、前記電子シャッタ速度を所定速
度範囲内で段階的に変化させるシャッタ速度調整ステッ
プと、前記電子シャッタ速度を前記所定速度範囲内で段
階的に変化させることにより更新される前記出力信号利
得が前記総合利得に達しない場合にのみ、前記増幅ステ
ップにおける利得を調整する利得変更ステップと、を含
む処理を行い、前記利得制御ステップは、前記シャッタ
調整可能範囲内において、前記総合利得に基づいて、前
記露出時間を前記基準露出時間のM倍とした状態で、前
記増幅ステップにおける利得を所定量変化させ、前記出
力信号利得を前記1ステップの変化量より小さい変化量
だけ変化させることを特徴としている。
【0022】請求項9記載の発明は、請求項8記載の輝
度レベル補正方法であって、前記誤差検出ステップは、
前記輝度目標値と、前記輝度評価値との比に基づいて、
前記誤差を算出するステップを含み、前記補正量算出ス
テップは、該誤差を対数表現した値として、前記補正量
を算出するステップを含み、前記総合利得算出ステップ
は、現在の前記出力信号利得と前記補正量とを加減算す
ることにより、対数表現による新たな出力信号利得(総
合利得)を算出する総合利得算出ステップを含み、前記
利得制御ステップは、該新たな出力信号利得(総合利
得)に基づいて、電子シャッタ速度、すなわち前記露出
時間の調整量と、前記増幅ステップにおける利得の調整
量とを対数表現値として割り当てる利得割当ステップを
含み、前記利得割当ステップによって割り当てられた対
数表現値である前記露出時間の調整量を、前記基準露出
時間の倍率で表される露出時間に対応する電子シャッタ
速度に変換するシャッタ速度変換ステップと、を含むこ
とを特徴としている。
【0023】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
輝度レベル補正方法であって、前記誤差検出ステップ
は、前記輝度目標値に対し、所定のビットシフト処理と
加算処理とを施すことにより、前記輝度目標値に対して
それぞれ所定の倍率を有する比較対象輝度値を複数算出
し、前記輝度評価値と、該比較対象輝度値との比較結果
に基づいて、該輝度評価値が輝度目標値に対して、いず
れの倍率範囲に含まれるかを示す誤差コードを前記誤差
として算出するステップを含み、前記補正量算出ステッ
プは、該誤差コードに基づいて、対数表現による前記補
正量を算出するステップを含むことを特徴としている。
【0024】請求項11記載の発明は、請求項9記載の
輝度レベル補正方法であって、前記利得割当ステップ
は、前記新たな出力信号利得を超えない範囲で設定可能
な最小の電子シャッタ速度(最大の露出時間)となるよ
うに、前記電子シャッタ速度調整ステップによる調整量
を割り当て、前記新たな出力信号利得に不足する調整量
を前記増幅手段における調整量として割り当てることに
よって、前記出力信号利得の調整を前記電子シャッタ速
度によって優先的に行うことを特徴としている。
【0025】請求項12記載の発明は、請求項9記載の
輝度レベル補正方法であって、前記シャッタ速度変換ス
テップは、対数表現値である前記露出時間の調整量と、
前記基準露出時間の倍率で表される露出時間とを対応付
けたテーブルを有し、該テーブルを参照して得られる露
出時間に基づいて、前記電子シャッタ速度を得るステッ
プを含むことを特徴としている。
【0026】本発明によれば、イメージセンサの電子シ
ャッタ速度により決まる露出時間が短い範囲(例えば、
最短露出時間の数倍〜十数倍程度)において、及び電子
シャッタ速度が離散的な値をとる場合において、電子シ
ャッタ速度を1段階変化させた場合にイメージセンサの
出力信号利得が変化する値より小さい変化量で、出力信
号利得を調整可能である(PGAにより)。
【0027】したがって、電子シャッタ速度が速い範囲
において、及び電子シャッタ速度が離散的な値をとる場
合において、電子シャッタ速度のみによって利得を調整
する場合に比べ、より正確に利得の調整を行うことがで
き、撮影された画像の輝度を適切に補正することができ
る。また、電子シャッタ速度および増幅手段あるいは増
幅ステップの利得の調整量を算出する処理において、処
理対象の要素(電子シャッタ速度による利得変化、増幅
手段あるいは増幅ステップの利得等)を対数表現値、例
えば、デシベルを単位とする値として統一的に扱うこと
により、輝度レベルの補正のための処理を加減算のみで
行うことが可能となる。
【0028】したがって、ハードウェア構成が簡単にな
ると共に、処理負荷が軽減され、高速に輝度レベルの補
正を行うことができる。また、電子シャッタ速度と増幅
手段あるいは増幅ステップの利得によって撮影された画
像の輝度レベルを調整することで、増幅手段からA/D
変換手段に入力される信号において、A/D変換手段の
ダイナミックレンジを有効活用する適切な信号レベルと
することができ、結果として量子化雑音を低減できる。
【0029】即ち、本発明によって、輝度レベルの補正
を簡単かつ高性能に行うことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明に係る
輝度レベル補正装置の実施の形態を詳細に説明する。ま
ず、構成を説明する。図1は、本発明を適用した輝度レ
ベル補正装置1の機能構成を示すブロック図である。図
1に示す輝度レベル補正装置1の構成は、図13に示す
従来の輝度レベル補正装置100の構成とほぼ同様であ
るため、異なる部分である輝度制御ブロック50につい
てのみ説明し、他の部分については説明を省略する。た
だし、本発明において、PGA20の利得あるいはイメ
ージセンサ10の出力信号の利得といった利得に関する
数値は、その利得をGとした場合に、20×logG
[dB]なる式に基づいて、対数値で表される値として
処理される。なお、本発明の主たる部分は輝度制御ブロ
ック50(図2参照)である。
【0031】図2は、輝度制御ブロック50の機能構成
を示すブロック図である。図2において、輝度制御ブロ
ック50は、誤差検出器51と、補正量変換器52と、
総合利得更新器53と、SS(Shutter Speed)/Ga
in割振器54と、SS/dB倍率変換器55とを含ん
で構成される。誤差検出器51は、輝度評価値と、輝度
目標値との差(以下、「輝度誤差」と言う。)に基づい
て、所定の符号列C1〜C10(以下、「誤差コード」
と言う。)を出力する。ここで、輝度目標値は、予め設
定された固定値あるいはマイコン等によって適宜算出さ
れる値である。
【0032】図3は、誤差検出器51の一構成例を示す
図である。図3において、誤差検出器51は、10個の
比較レベル生成器51a〜51jと、比較レベル生成器
51a〜51jと1対1に接続された比較器51k〜5
1tとを含んで構成される。比較レベル生成器51a〜
51jは、輝度目標値の入力を受け、輝度目標値に対
し、それぞれ所定倍率を乗じた値(以下、「比較対象
値」と言う。)を生成する。比較対象値は、比較対象値
をR、輝度目標値をTとすると、R=h×T+i×T/
2+j×T/4+k×T/8+l×T/16+m×T/
32+n×T/64(h,i,j,k,l,m,nは、
−1,0,1のいずれかの値)として表され、h〜nの
値は、生成すべき比較対象値に応じて定められる。この
算出式に従い、例えば、図3において、比較レベル生成
器51aは、輝度目標値の1.5倍、比較レベル生成器
51bは、輝度目標値の1.25倍の比較対象値を生成
する。なお、図3においては、輝度目標値に対し、約
0.5dBを最小単位とするステップで比較対象値が定
められている。
【0033】ここで、この比較対象値は、輝度評価値が
いずれの範囲にあるかを判定する目安となるものであ
り、後述するように、比較対象値と輝度評価値とを比較
した結果に応じて輝度レベルが補正されることにより、
輝度評価値は一定の値に収束することとなる。したがっ
て、比較対象値は、図3に示す値に限られず、また、比
較対象値をより多く設けたり、少なく設けたりすること
が可能である。
【0034】次に、比較レベル生成器51a〜51jを
実現する構成例について説明する。図4は、比較レベル
生成器51a〜51jの一構成例を示す図である。図4
において、ビットシフタは、入力された輝度目標値をビ
ットシフトすることにより、輝度目標値に1/2のべき
乗(1/2、1/4、・・・)を乗じた値を算出可能で
ある。また、入力された輝度目標値および各ビットシフ
タの出力値は、上述の算出式における係数(h〜n)の
値に対応して変換され、加算器によって加算される。こ
こで、比較レベル生成器51a〜51jの各々は、生成
すべき比較対象値に応じて、係数(h〜n)の値が定め
られており、所望の比較対象値を生成可能である。
【0035】図3に戻り、比較器51k〜51tには、
それぞれ輝度評価値と、各比較器に接続された比較レベ
ル生成器からの比較対象値とが入力される。そして、比
較器51k〜51tは、入力された比較対象値と、輝度
評価値とを比較し、比較結果に応じて、“0”または
“1”の信号を出力する。本例では、比較器51k〜5
1nは、輝度評価値が、比較対象値を上回っている場
合、“1”を出力し、輝度評価値が、比較対象値以下で
ある場合、“0”を出力する。また、比較器51o〜5
1tは前述と逆の動作をし、輝度評価値が比較対象値を
上回っている場合、“0”を出力し、輝度評価値が比較
対象値以下である場合、“1”を出力する。
【0036】したがって、1つの輝度評価値に対し、誤
差検出器51は、10ビットの誤差コードを出力する
(図5参照)。この誤差コードは、輝度評価値が輝度目
標値に対し、何倍から何倍までの範囲に含まれるかを示
している。なお、誤差検出器51は、ハードウェアによ
って構成する場合、各比較対象値と、輝度評価値とを比
較する処理をそれぞれの比較器51k〜51tによって
同時に行うことが可能であり、ソフトウェアによって構
成する場合、各比較処理をシーケンシャルに行うことが
可能である。
【0037】図2に戻り、補正量変換器52は、誤差検
出器51によって算出された誤差コードに基づいて、補
正量を算出する。このとき、補正量変換器52は、予め
定められた対応に従って誤差コードをデシベルを単位と
する値(以下、「対数誤差値」と言う。)に変換し、そ
の対数誤差値を符号反転することにより補正量とする。
【0038】図5は、誤差コードと補正量との関係を表
すルックアップテーブル(LUT)を示す図である。図
5において、例えば、輝度誤差に応じて誤差検出器51
から出力された誤差コードが、(0,0,0,0,1,
1,1,1,1,1)である場合(輝度評価値<輝度目
標値×0.5の場合)、対数誤差値は−6dB(20×
log(1/2))であり、このとき、補正量変換器5
2は、補正量を+6dBとする。このように、輝度誤差
をデシベルを単位とする対数誤差値に変換して扱うこと
により、補正量の算出が符号反転を行うことで容易に行
える。
【0039】次に、補正量変換器52を実現する構成例
について説明する。図6は、補正量変換器52の一構成
例を示す図である。図6において、補正量変換器52
は、プライオリティエンコーダとして構成されており、
また、図5に示すルックアップテーブルを有している。
そして、補正量変換器52は、誤差検出器51によって
出力される誤差コード(C1〜C10)の入力を受け、
ルックアップテーブルに基づいて、誤差コードに対応す
る対数誤差値を算出し、符号反転することにより、補正
量を算出する。
【0040】図2に戻り、総合利得更新器53は、PG
A20の利得および電子シャッタ速度によって定まる利
得を加えた現在の利得(以下、「総合利得」と言う。)
に対し、補正量変換器52から入力された補正量を加算
し、総合利得を更新する。図7は、総合利得更新器53
の一構成例を示す図である。図7において、総合利得更
新器53は、更新器53aと、レジスタ53bとを含ん
で構成される。
【0041】更新器53aは、加算器を備えており、補
正量変換器52から入力された補正量と、レジスタ53
bに記憶された現在の総合利得とを加算器によって加算
することにより、新たな総合利得を算出する。そして、
更新器53aは、レジスタ53bを書き込み可能とする
ための更新信号と共に、算出した新たな総合利得をレジ
スタ53bに出力する。
【0042】レジスタ53bは、更新器53aから入力
された総合利得を記憶し、SS/Gain割振り器54
および更新器53aに出力する。このように、補正量を
対数値(デシベルを単位とする値)として扱うことによ
り、現在の総合利得に補正量を加算するのみで、新たな
総合利得を得ることができる。そのため、総合利得更新
器53の構成が簡単となり、また、総合利得を更新する
ための処理が高速化できる。
【0043】また、図2において、SS/Gain割振
器54は、総合利得を電子シャッタ速度によって定まる
利得と、PGA20の利得とに割振る処理を行う。即
ち、SS/Gain割振器54は、電子シャッタ速度と
して設定可能な範囲において、総合利得更新器53から
入力された総合利得を超えない最大の電子シャッタ速度
(最も遅い電子シャッタ速度)を設定し、総合利得のう
ち、電子シャッタ速度によって定まる利得を超える分の
利得をPGA20の利得に設定する。
【0044】図8は、SS/Gain割振器54の一構
成例を示す図である。図8において、SS/Gain割
振器54は、SS割当器54aと、減算器54bとを含
んで構成される。図9は、SS割当器54aの一構成例
を示す図である。図9において、SS割当器54aは、
6つの比較器54a−1〜54a−6と、シャッタ速度
設定器54a−7とを備えている。各比較器54a−1
〜54a−6には、総合利得更新器53から総合利得が
入力されると共に、各比較器に対応した比較対象となる
利得(以下、「比較対象利得」と言う。)が入力され
る。この比較対象利得は、電子シャッタ速度を最速(露
出時間をTimeHの1倍)とした場合のイメージセン
サ10の出力信号利得(以下、「基準出力信号利得」と
言う。)に対する所定倍の利得を示す値である。なお、
“TimeH”は、設定可能な範囲において電子シャッ
タ速度を最速とした場合の露出時間である。例えば、比
較対象利得6(dB)は露出時間がTimeH×2を意
味し、12はTimeH×4を意味する。 そして、各
比較器は、比較結果に応じて、“0”または“1”の信
号を出力する。ここでは、総合利得が比較対象値より大
きい場合、“1”を出力するものとする。各比較器の出
力信号D1〜D6によって示されるコード(以下、「シ
ャッタ速度コード」と言う。)は、総合利得が、基準出
力信号利得の何倍から何倍の範囲に含まれるかを示すこ
ととなる。
【0045】シャッタ速度設定器54a−7には、総合
利得更新器53から総合利得が、また各比較器からの信
号D1〜D6が入力される。そして、シャッタ速度設定
器54a−7は、信号D1〜D6によって、総合利得
が、基準出力信号の何倍から何倍の範囲に含まれるかを
判定する。このとき、総合利得が、上述の比較対象値の
中で最大のもの(図9の例では17)より小さい場合
(即ち、D1〜D6の全てが“1”ではない場合)に
は、シャッタ速度設定器54a−7は、イメージセンサ
10の出力信号利得が、総合利得を超えない値であって
最大の露出時間となる電子シャッタ速度に対応する所定
の利得を、電子シャッタ速度を決定する利得(以下、
「シャッタ速度設定利得」と言う。)として設定する。
簡単に述べると、露出時間で利得を稼ぐために、総合利
得を超えない範囲で、最大のシャッタ速度設定利得(露
出時間)を設定する)。図10は、シャッタ速度コード
と、シャッタ速度設定利得との関係を示す図である。図
10における“SS”は、シャッタ速度設定利得、“M
AX_SS”は、電子シャッタ速度を最も遅くした場合
(最大露出時間)のイメージセンサ10の出力信号利得
である。図10において、総合利得が17以下のときに
は図のSSのテーブル値をシャッタ速度設定利得とす
る。なお、このシャッタ速度設定利得値は、各比較対象
値(とり得るシャッタ速度から決まる値)そのものであ
る。
【0046】一方、総合利得が、上述の比較対象値の中
で最大のもの(図9の例では17)以上である場合(画
像が暗く、シャッタ速度が遅い(露出時間がTimeH
の数十倍程度以上)の場合)、電子シャッタ速度による
利得の調整が正確に行えることから、シャッタ速度設定
器54a−7は、シャッタ速度設定利得として、総合利
得をそのまま設定する(図10における総合利得<MA
X_SSの場合)。ただし、シャッタ速度設定器54a
−7は、総合利得が、基準出力信号利得の480倍より
大きい場合(図10における総合利得>=MAX_SS
の場合)、即ち、電子シャッタ速度のシャッタ速度が最
低であり、露出時間の最大値に対応する利得より大きい
場合には、シャッタ速度設定利得を基準出力信号利得の
480倍に対応する利得(即ち、シャッタ速度が最低の
速度)となるように設定する。
【0047】そして、総合利得からシャッタ速度設定利
得を減じた値が、PGA20の利得として出力される。
ここで、フリッカ対策を行うときのSS/Gain割振
器の振る舞いを述べる。フリッカ対策においては、とり
得るシャッタ速度(露出時間)は、上述のように1/6
0秒や1/30秒の整数倍とする。よって本例では、前
述の比較対象利得を前記露出時間に対応する値にするこ
とで、前記構成がそのまま利用できる。すなわち、総合
利得と比較対象利得からとり得るシャッタ速度設定利得
が一意に決まり、PGAの利得は総合利得からシャッタ
速度設定利得を減じた値として決まる。
【0048】図2に戻り、SS/dB倍率変換器55
は、SS/Gain割振器54から入力されたシャッタ
速度設定利得を、そのシャッタ速度設定利得を実現する
ための露出時間がTimeHの露出時間の何倍に相当す
るかを示す値(TimeHに対する倍率)に変換する。
このとき、SS/dB倍率変換器55は、シャッタ速度
設定利得と、TimeHの露出時間に対する倍率とを変
換する倍率テーブルを内部に有しており、この倍率変換
テーブルを参照することにより、複雑な計算を行うこと
なく、求める倍率を得る。
【0049】図11は、倍率変換テーブルを示す図であ
る。図11において、倍率変換テーブルは、原則とし
て、シャッタ速度設定利得における約0.5dB毎に、
TimeHの何倍の露出時間となるかが対応付けられて
いる。そして、SS/dB倍率変換器55は、得られた
倍率に基づいて、電子シャッタ速度、すなわち露出時間
を算出し、その露出時間(TimeHの何倍か)をイメ
ージセンサ10に出力する。
【0050】以上のように、本発明に係る輝度レベル補
正装置1は、イメージセンサ10の電子シャッタ速度が
速く露出時間が短い範囲(例えば、最短露出時間(Ti
meH)の数倍〜十数倍程度)において、電子シャッタ
速度を1段階変化させた場合にイメージセンサ10の出
力信号利得が変化する値より小さい値だけ、PGA20
の利得を変化させることによって、総合利得を調整す
る。
【0051】したがって、電子シャッタ速度が速く露出
時間が短い範囲において、電子シャッタ速度のみによっ
て利得(輝度レベル)を調整する場合に比べ、より正確
に利得(輝度レベル)の調整を行うことができ、撮影さ
れた画像の輝度を適切に補正することができる。図12
は、輝度レベル補正装置1によって総合利得(輝度レベ
ル)が調整される場合の特性を示す図である。図12に
おいては、被写体が明るく、撮影された画像が明るい範
囲において、電子シャッタ速度の調整による総合利得の
調整に加え、PGA20の利得によっても総合利得が調
整されている。この結果、被写体が明るい範囲におい
て、より正確な総合利得の調整(輝度レベルの補正)が
実現されている。
【0052】同様にフリッカ対策などの為に、シャッタ
速度(露出時間)が、1/60秒や1/30秒の整数倍
のような離散値しかとり得ない場合、PGA20の利得
によって総合利得が調整され、より正確な総合利得の調
整(輝度レベルの補正)が実現される。また、電子シャ
ッタ速度およびPGA20の利得の調整量を算出する処
理において、処理対象の要素(電子シャッタ速度による
利得変化、PGA20の利得、総合利得等)を対数表現
値、即ち、デシベルを単位とする値として統一的に扱う
ことにより、輝度レベルの補正のための処理を加減算の
みで行うことが可能となる。
【0053】したがって、ハードウェア構成が簡単にな
ると共に、処理負荷が軽減され、高速に輝度レベルの補
正を行うことができる。更に、本発明における誤差検出
器は、ビットシフト演算と加算演算と比較演算を主要構
成要素としていることから、ハードウェア構成が簡単に
なると共に、処理負荷が軽減され、高速に輝度レベルの
補正を行うことができる。
【0054】また、電子シャッタ速度とPGA20の利
得によって総合利得を調整することで、PGA20から
ADC30に入力される信号において、ADC30のダ
イナミックレンジを有効活用する適切な信号レベルとす
ることができ、量子化雑音を低減できる。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、イメージセンサの電子
シャッタ速度が速く露出時間が短い範囲において、電子
シャッタ速度を1段階変化させた場合にイメージセンサ
の出力信号利得が変化する値より小さい変化量で、出力
信号利得を調整可能である。したがって、電子シャッタ
速度が速く露出時間が短い範囲において、電子シャッタ
速度のみによって総合利得を調整する場合に比べ、より
正確に利得の調整を行うことができ、撮影された画像の
輝度を適切に補正することができる。同様にフリッカ対
策などの為に、シャッタ速度(露出時間)が、1/60
秒や1/30秒の整数倍のような離散値しかとり得ない
場合、PGA20の利得によって総合利得が調整され、
より正確な総合利得の調整(輝度レベルの補正)が実現
される。
【0056】また、電子シャッタ速度および増幅手段あ
るいは増幅ステップの利得の調整量を算出する処理にお
いて、処理対象の要素(電子シャッタ速度による利得変
化、増幅手段あるいは増幅ステップの利得等)を対数表
現値、例えば、デシベルを単位とする値として統一的に
扱うことにより、輝度レベルの補正のための処理を加減
算のみで行うことが可能となる。
【0057】したがって、ハードウェア構成が簡単にな
ると共に、処理負荷が軽減され、高速に輝度レベルの補
正を行うことができる。更に、本発明における誤差検出
器は、ビットシフト演算と加算演算と比較演算を主要構
成要素としていることから、ハードウェア構成が簡単に
なると共に、処理負荷が軽減され、高速に輝度レベルの
補正を行うことができる。また、電子シャッタ速度と増
幅手段あるいは増幅ステップの利得によって撮影された
画像の輝度レベルを調整することで、増幅手段からA/
D変換手段に入力される信号において、A/D変換手段
のダイナミックレンジを有効活用する適切な信号レベル
とすることができ、結果として量子化雑音を低減でき
る。
【0058】即ち、本発明によって、輝度レベルの補正
を簡単かつ高性能に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した輝度レベル補正装置1の機能
構成を示すブロック図である。
【図2】輝度制御ブロック50の機能構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】誤差検出器51の一構成例を示す図である。
【図4】比較レベル生成器51a〜51tの一構成例を
示す図である。
【図5】誤差コードと補正量との関係を表すルックアッ
プテーブル(LUT)を示す図である。
【図6】補正量変換器52の一構成例を示す図である。
【図7】総合利得更新器53の一構成例を示す図であ
る。
【図8】SS/Gain割振器54の一構成例を示す図
である。
【図9】SS割当器54aの一構成例を示す図である。
【図10】シャッタ速度コードと、シャッタ速度設定利
得との関係を示す図である。
【図11】倍率変換テーブルを示す図である。
【図12】輝度レベル補正装置1によって総合利得(輝
度レベル)が調整される場合の特性を示す図である。
【図13】従来の電子カメラにおける輝度レベル補正装
置100を示すブロック図である。
【符号の説明】
1,100 輝度レベル補正装置 10,110 イメージセンサ 40,140 輝度測光ブロック 50,150 輝度制御ブロック 51 誤差検出器 51a〜51j 比較レベル生成器 51k〜51t 比較器 52 補正量変換器 53 総合利得更新器 53a 更新器 53b レジスタ 54 利得制御手段およびSS/Gain割振器 54a SS割当器 54a−1〜54a−6 比較器 54a−7 シャッタ速度設定器 54b 減算器 55 倍率変換器

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子シャッタ速度を設定するための基準
    となる所定シャッタ速度に対応する露出時間を基準露出
    時間とし、該基準露出時間の自然数M倍である露出時間
    に電子シャッタ速度を段階的に設定可能なイメージセン
    サを備える撮像手段であって、前記露出時間を該基準露
    出時間のM倍からM+1倍に変化させることにより、該
    イメージセンサの出力信号利得を、所定の変化量である
    1ステップ分変化させることが可能な撮像手段によって
    撮影された画像の輝度を補正する輝度レベル補正装置で
    あって、 前記露出時間を前記基準露出時間のM倍からM+1倍に
    変化させた場合に前記出力信号利得が変化する範囲にお
    いて、前記露出時間を前記基準露出時間のM倍とした状
    態で前記出力信号を所定量増幅し、前記1ステップの変
    化量より小さい変化量で前記出力信号利得を調整可能な
    利得制御手段を備えることを特徴とする輝度レベル補正
    装置。
  2. 【請求項2】 前記撮像手段は、 前記イメージセンサの出力信号を利得可変に増幅する増
    幅手段と、 前記増幅手段によって増幅された信号をデジタル信号に
    変換するA/D変換手段と、 前記A/D変換手段によってデジタル化された信号に基
    づいて、撮影された画像全体の輝度を示す輝度評価値を
    算出する輝度測光手段と、 前記輝度評価値の調整目標値である輝度目標値と、前記
    輝度評価値との誤差を検出する誤差検出手段と、 前記誤差が所定範囲内に含まれるか否かを判定する輝度
    判定手段と、 前記輝度判定手段が、前記誤差が所定範囲内に含まれて
    いないと判定した場合に、前記出力信号利得を調整する
    ための補正量を算出する補正量算出手段と、現在の出力
    信号利得に対して前記補正量を補正することにより新た
    なる出力信号利得(総合利得)を算出する総合利得算出
    手段と、 前記総合利得に基づいて、前記電子シャッタ速度を所定
    速度範囲内で段階的に変化させるシャッタ速度調整手段
    と、 前記電子シャッタ速度を前記所定速度範囲内で段階的に
    変化させることにより更新される前記出力信号利得が前
    記総合利得に達しない場合にのみ、前記増幅手段の利得
    を調整する利得変更手段と、 を備え、前記利得制御手段は、前記シャッタ調整可能範
    囲内において、前記総合利得に基づいて、前記露出時間
    を前記基準露出時間のM倍とした状態で、前記増幅手段
    の利得を所定量変化させ、前記出力信号利得を前記1ス
    テップの変化量より小さい変化量だけ変化させることを
    特徴とする請求項1記載の輝度レベル補正装置。
  3. 【請求項3】 前記誤差検出手段は、前記輝度目標値
    と、前記輝度評価値との比に基づいて、前記誤差を算出
    し、 前記補正量算出手段は、該誤差を対数表現した値とし
    て、前記補正量を算出し、 前記総合利得算出手段は、現在の前記出力信号利得と前
    記補正量とを加減算することにより、対数表現による新
    たな出力信号利得(総合利得)を算出し、 前記利得制御手段は、該新たな出力信号利得(総合利
    得)に基づいて、電子シャッタ速度、すなわち前記露出
    時間の調整量と、前記増幅手段の利得の調整量とを対数
    表現値として割り当てる利得割当手段とし、 前記利得割当手段によって割り当てられた対数表現値で
    ある前記露出時間の調整量を、前記基準露出時間の倍率
    で表される露出時間に対応する電子シャッタ速度に変換
    するシャッタ速度変換手段と、 を備えることを特徴とする請求項2記載の輝度レベル補
    正装置。
  4. 【請求項4】 前記誤差検出手段は、前記輝度目標値に
    対し、所定のビットシフト処理と加算処理とを施すこと
    により、前記輝度目標値に対してそれぞれ所定の倍率を
    有する比較対象輝度値を複数算出し、前記輝度評価値
    と、該比較対象輝度値との比較結果に基づいて、該輝度
    評価値が輝度目標値に対して、いずれの倍率範囲に含ま
    れるかを示す誤差コードを前記誤差として算出し、 前記補正量算出手段は、該誤差コードに基づいて、対数
    表現による前記補正量を算出することを特徴とする請求
    項3記載の輝度レベル補正装置。
  5. 【請求項5】 前記利得割当手段は、前記新たな出力信
    号利得を超えない範囲で設定可能な最小の電子シャッタ
    速度(最大の露出時間)となるように、前記電子シャッ
    タ速度調整手段による調整量を割り当て、前記新たな出
    力信号利得に不足する調整量を前記増幅手段による調整
    量として割り当てることによって、前記出力信号利得の
    調整を前記電子シャッタ速度によって優先的に行うこと
    を特徴とする請求項3記載の輝度レベル補正装置。
  6. 【請求項6】 前記シャッタ速度変換手段は、対数表現
    値である前記露出時間の調整量と、前記基準露出時間の
    倍率で表される露出時間とを対応付けたテーブルを有
    し、該テーブルを参照して得られる露出時間に基づい
    て、前記電子シャッタ速度を得ることを特徴とする請求
    項3記載の輝度レベル補正装置。
  7. 【請求項7】 電子シャッタ速度を設定するための基準
    となる所定シャッタ速度に対応する露出時間を基準露出
    時間とし、該基準露出時間の自然数M倍である露出時間
    に電子シャッタ速度を段階的に設定可能なイメージセン
    サを備える撮像手段であって、前記露出時間を該基準露
    出時間のM倍からM+1倍に変化させることにより、該
    イメージセンサの出力信号利得を、所定の変化量である
    1ステップ分変化させることが可能な撮像手段によって
    撮影された画像の輝度を補正するための輝度レベル補正
    方法であって、 前記露出時間を前記基準露出時間のM倍からM+1倍に
    変化させた場合に前記出力信号利得が変化する範囲にお
    いて、前記露出時間を前記基準露出時間のM倍とした状
    態で前記出力信号を所定量増幅し、前記1ステップの変
    化量より小さい変化量で前記出力信号利得を調整する利
    得調整ステップを含むことを特徴とする輝度レベル補正
    方法。
  8. 【請求項8】 前記撮像手段は、 前記イメージセンサの出力信号を所定利得で増幅する増
    幅手段と、 前記増幅された信号をデジタル信号に変換するA/D変
    換手段と、 で構成され、 前記A/D変換手段においてデジタル化された信号に基
    づいて、撮影された画像全体の輝度を示す輝度評価値を
    算出する輝度測光ステップと、 前記輝度評価値の調整目標値である輝度目標値と、前記
    輝度評価値との誤差を検出する誤差検出ステップと、 前記誤差が所定範囲内に含まれるか否かを判定する輝度
    判定ステップと、 前記輝度判定ステップにおいて、前記誤差が所定範囲内
    に含まれていないと判定された場合に、前記出力信号利
    得を調整するための補正量を算出する補正量算出ステッ
    プと、 現在の出力信号利得に対して前記補正量を補正すること
    により新たなる出力信号利得(総合利得)を算出する総
    合利得算出ステップと、 前記総合利得に基づいて、前記電子シャッタ速度を所定
    速度範囲内で段階的に変化させるシャッタ速度調整ステ
    ップと、 前記電子シャッタ速度を前記所定速度範囲内で段階的に
    変化させることにより更新される前記出力信号利得が前
    記総合利得に達しない場合にのみ、前記増幅ステップに
    おける利得を調整する利得変更ステップと、 を含む処理を行い、 前記利得制御ステップは、前記シャッタ調整可能範囲内
    において、前記総合利得に基づいて、前記露出時間を前
    記基準露出時間のM倍とした状態で、前記増幅ステップ
    における利得を所定量変化させ、前記出力信号利得を前
    記1ステップの変化量より小さい変化量だけ変化させる
    ことを特徴とする請求項7記載の輝度レベル補正方法。
  9. 【請求項9】 前記誤差検出ステップは、前記輝度目標
    値と、前記輝度評価値との比に基づいて、前記誤差を算
    出するステップを含み、 前記補正量算出ステップは、該誤差を対数表現した値と
    して、前記補正量を算出するステップを含み、 前記総合利得算出ステップは、現在の前記出力信号利得
    と前記補正量とを加減算することにより、対数表現によ
    る新たな出力信号利得(総合利得)を算出する総合利得
    算出ステップを含み、 前記利得制御ステップは、該新たな出力信号利得(総合
    利得)に基づいて、電子シャッタ速度、すなわち前記露
    出時間の調整量と、前記増幅ステップにおける利得の調
    整量とを対数表現値として割り当てる利得割当ステップ
    を含み、 前記利得割当ステップによって割り当てられた対数表現
    値である前記露出時間の調整量を、前記基準露出時間の
    倍率で表される露出時間に対応する電子シャッタ速度に
    変換するシャッタ速度変換ステップと、 を含むことを特徴とする請求項8記載の輝度レベル補正
    方法。
  10. 【請求項10】 前記誤差検出ステップは、前記輝度目
    標値に対し、所定のビットシフト処理と加算処理とを施
    すことにより、前記輝度目標値に対してそれぞれ所定の
    倍率を有する比較対象輝度値を複数算出し、前記輝度評
    価値と、該比較対象輝度値との比較結果に基づいて、該
    輝度評価値が輝度目標値に対して、いずれの倍率範囲に
    含まれるかを示す誤差コードを前記誤差として算出する
    ステップを含み、 前記補正量算出ステップは、該誤差コードに基づいて、
    対数表現による前記補正量を算出するステップを含むこ
    とを特徴とする請求項9記載の輝度レベル補正方法。
  11. 【請求項11】 前記利得割当ステップは、前記新たな
    出力信号利得を超えない範囲で設定可能な最小の電子シ
    ャッタ速度(最大の露出時間)となるように、前記電子
    シャッタ速度調整ステップによる調整量を割り当て、前
    記新たな出力信号利得に不足する調整量を前記増幅手段
    における調整量として割り当てることによって、前記出
    力信号利得の調整を前記電子シャッタ速度によって優先
    的に行うことを特徴とする請求項9記載の輝度レベル補
    正方法。
  12. 【請求項12】 前記シャッタ速度変換ステップは、対
    数表現値である前記露出時間の調整量と、前記基準露出
    時間の倍率で表される露出時間とを対応付けたテーブル
    を有し、該テーブルを参照して得られる露出時間に基づ
    いて、前記電子シャッタ速度を得るステップを含むこと
    を特徴とする請求項9記載の輝度レベル補正方法。
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