JP2003243876A - 電波吸収体の特性変更方法 - Google Patents

電波吸収体の特性変更方法

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JP2003243876A JP2002103095A JP2002103095A JP2003243876A JP 2003243876 A JP2003243876 A JP 2003243876A JP 2002103095 A JP2002103095 A JP 2002103095A JP 2002103095 A JP2002103095 A JP 2002103095A JP 2003243876 A JP2003243876 A JP 2003243876A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】電波吸収材の構成手段によって,整合特性を効
果的に変更し電波吸収体の安定した特性を維持する。 【解決手段】電波吸収体の表面に部分的に導体や誘電体
や磁性遺体を接着、またはスプレー、塗布、蒸着、印刷
するなどの手段で,これら材料の分布割合を調節して電
波吸収体を構成し,整合周波数特性をこの電波吸収体が
本来持っている整合周波数より低い周波数領域や高い周
波数領域で整合が取れるよう特性を変更する。また、と
くに電波吸収材の表面に装着した導体素子と電波吸収体
背面に密着させる導体板とを電気的に結合したり、この
導体素子の一部を電波吸収材に挿入して整合周波数特性
を低周波領域に大きく変更する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は電波吸収体に関す
る。
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、既存の電波吸収材料を使って,本来持っている電波
吸収体の周波数特性を他の周波数帯に変更したり、また
電波吸収特性そのものを改善する方法として、磁性材料
に全面的に静磁界を印加したり、電波吸収体に微小な空
孔を設けたりする方法等が公知である。これらの方法の
うち,前者の磁界を印加する方法においては、磁性電波
吸収体に静磁界を印加すると,磁界が強まるにつれ電波
吸収特性は(以後整合特性という),高周波領域に移行
してゆく。また,後者の微小空孔を設ける方法も、微小
空孔の寸法を調節することによって、整合特性は高周波
領域に移行する特性を示し、これらの方法では、低周波
領域に整合周波数を変更することが出来ないという問題
があった。また高周波領域に電波吸収特性を変更するた
めに、より簡便な方法が求められている。さらに、とく
に電波暗室を構成している電波吸収体の基板にしている
フェライトに対しては、広帯域化を改善するために電波
吸収特性が双峰特性を持つものが求められている。これ
らの問題を解決するために、本願では,電波吸収材料の
表層面や,その背面に電波吸収材料とは異なった材料を
部分的に装着して電波吸収特性を効果的に変更する方法
を提供している。まず請求項1に関しては、FDTD
(Finite−differencetime−do
mainmethod)法による理論解析で見出したも
のを実験で実証した発明で、例えば、電波吸収材料の表
層面に、電波吸収材料とは異なる材料から成る素子を部
分的に装着し、この素子の占有率を変えて、電波吸収特
性を変更する方法に関するものである。ここで,素子を
部分的に装着するとは、導体や磁性体や誘電体を面状や
線状,点状の形態で周期的あるいは非周期的に、すなわ
ちランダムに配置することを意味している。例えば、線
状の導体を環状、つまりループ状に装着したり、線状や
面状の導体格子や、十文字構造、同心的多重円などを装
着したりすることに相当する。また装着とは、導体など
からなる素子を電波吸収体材料の表面に接着、またはス
プレーで素子を描いたり、塗布、蒸着、印刷したりする
手段を意味している。また、素子とは、電波吸収体を構
成している電波吸収材料とは異なった材料から構成さ
れ、導体や誘電体や磁性体などから構成されているもの
で、電波吸収材料表面に部分的に装着して、電波吸収特
性を変更する作用を持つものを意味している。また、他
の問題解決手段として、請求項2および7,8を応用し
たものとして、例えば,電磁波的に誘導的な性質を有す
る環状素子を電波吸収体に二層にして装着し、本来単峰
特性の電波吸収特性を双峰特性に変更するという問題を
解決している.これらに対し、請求項4は、例えば、導
電性線状格子を電波吸収材に装着するという簡単な手段
で電波吸収特性を高周波側に変更するという問題を解決
している。また、請求項10,11では、従来の電波吸
収材料を用いず、基本的に本来反射体である導体に電波
吸収機能を持たせ,この構成基板に無損失性の誘電基板
を用いて電波吸収体を構成するもので、この構成で電波
吸収特性の変更を可能にしている。これらの構成形態の
決定は、FDTD法によるコンピュータ支援設計法で可
能にしている.これらの方法のうち、電波吸収体の表面
に、本来電波反射体である導電性材料を付与する場合
は、この導電性材料に電流を流し電波吸収体を加温する
ことによって、特に近年問題となっている屋外設置の電
波吸収体の氷結や結露による電波吸収特性の劣化の問題
を解決することが出来る。また,多層型電波吸収体の各
層間の結合は,従来接着剤が利用されてきた。しかし、
屋外の過酷な環境では,電波吸収材相互間の剥離の問題
があった。請求項12に関する本発明では、電波吸収材
料表面と同吸収体背面板である導体材とを電気的に結合
し、電波吸収特性を改善するものである。この方法によ
れば、比較的簡単に多層電波吸収体を強化でき、上記剥
離の問題を解決すると同時に、電波吸収特性をも改善で
きる。請求項15,16は、電波吸収体背面に低導電率
の導体板をあてがい、電波吸収特性を改善し、かつ導体
板の厚さを制御して、電波吸収特性を低周波側に移行す
る方法を提供している。電波吸収体の背面短絡導体の定
数を変えて特性を改善することはすでに公知であるが、
低周波域に電波吸収特性を移行する手段はこれまで提案
されていない。また、請求項17は、請求項1〜14の
手段と請求項15もしくは16のいずれかの手段を組み
合わせ、電波吸収周波数の変更や特性改善の問題を解決
しようとするものである。また、請求項20に関して
は、磁性材料製造過程で磁性体の微小電子磁石であるス
ピンを部分的に制御した電波吸収体材料を構成し、部分
的に透磁率の異なる材料を作成し、電波吸収特性を変更
もしくは改善することを課題にしている。さらに、請求
項21に関しては、磁性材料に部分的に、磁石材料であ
る磁化された硬磁性材料を混入した材料を構成し、電波
吸収特性を変更もしくは改善する事を課題にしている。
以上のような技術を用いて、電波吸収体の特性改善およ
び周波数特性の変更の問題を解決すると共に、請求項1
8の手段で屋外設置の電波吸収体の結露や氷結による電
波吸収特性の劣化防止などの問題を解決することが、本
発明の主な解決すべき課題である。以下の解決手段で、
各請求項に関し具体的記す。
【課題を解決するための手段】本願の目的を実現するた
めの解決手段について、以下請求項別に記すが、各請求
項全体に共通している用語について、はじめに明記して
おく。ここで、本願の素子とは、導体や誘電体や磁性体
から構成されているもので電波吸収材料とは異なる材料
からなり、表層面に部分的に装着し,電波吸収特性を変
更する作用を持つものを意味している。また、部分的と
は,形態的には点、線、面からなる導体や誘電体および
磁性体で構成されるか、または、これらのいずれかの選
択の組み合わせからなり、電波吸収材料表面に装着する
個々の素子が、周期的や非周期的、すなわちランダムに
配置されることを意味している。また,これらの素子の
一部を表面に残しその一部が電波吸収材に部に挿入され
ていることを意味している。したがって、表層面とは、
表面だけの場合と表面と深さ方向の近傍を含む領域を意
味している。また、個々の素子は、独立している場合
と、素子同士が互いに連結されて電気的に結合している
場合とに分類され、独立に素子を配置した場合は、主と
して入射波の波長に依存して電波吸収体に容量性が付与
されたり、誘導性が付与されたり、これら両方の効果が
現れ、これらが電波吸収特性に反映される。また、導
体、誘電体や磁性体から構成する電波吸収材料表面に装
着する個々の素子が独立して周期的や非周期的に配置さ
れているものを電気的に連結すれば、電波吸収体には、
主として誘導性が付与され、これらが電波吸収特性に反
映される。また装着するとは、電波吸収材表面に接着、
またはスプレー、塗布、蒸着、印刷するなどの手段で,
導体などの素子を形成することや、電波吸収材料表層面
に窪みを設け、個々の素子を表面に一部残し埋め込む手
段を含んでいる。後者の個々の素子を一部埋め込む手段
によって、周波数変更特性は一層効果的に広帯域に変更
でき,この手段はとくに低周波領域への変更に有効であ
る。ここで本願の電波吸収体材料とは、一般に定義され
ている磁性体電波吸収材料,誘電体電波吸収材料、導電
性電波吸収材料を意味している.以下では、これを電波
吸収材や電波吸収材料などと略して使う。また、電波吸
収体とは、その構成形態が平板状、山形、ピラッミド型
と称されるものなどを意味しており、これらに点状、線
状、面状からなる導体や誘電体および磁性体をから成る
素子を装着して電波吸収特性を変更する手段を用いてい
る。これらの課題を解決するための解決手段を各請求項
別に以下に詳述する。まず、本発明の請求項1は、FD
TD理論解析で見出したものを実験で実証したもので、
電波吸収体材料の表面に部分的に素子を装着し、電波吸
収体を構成し,素子の占有率を変えるという手段で、電
波を吸収する周波数(以下整合周波数特性ともいう)
を、この電波吸収体が本来持っている整合周波数より低
い周波数領域や高い周波数領域で整合が取れるように解
決するものである。この場合、電波吸収材料として,と
くに磁性電波吸収体を用いる場合に有効で、比透磁率の
実部および虚部が共に大きく、比誘電率の実部が大きい
材料を用いて効果的に低周波側に電波吸収特性を変更す
る手段を取っている。請求項2は、一つの線状素子が閉
じた形状をなしており、これが周期的に配列している場
合である。線状素子の閉じた形状とは、例えば後述の第
2の実施例で示すような環状の素子を意味している。後
述の第2の実施例で示すように、電磁波入射に対して単
体では誘導性を示す環状導体の素子を周期的に配列する
ことによって、低周波の入射電波に対しては環状導体を
複数個配列したものが,波長との関係で容量が電波吸収
体に装荷されたことと等価となり、容量性が電波吸収体
に付与され、また高周波の入射波に対しては、独立した
個々の環状導体素子が機能するよう動作して誘導性を示
すようになる。したがって,所望の条件を満たすように
周期的に構成された環状素子の寸法をコンピュータ解析
で決定し、これを電波吸収体表面に装着すれば、電波吸
収体が本来持っている電波吸収特性に対し、低周波域と
高周波域で電波を吸収することが同時に出来るという双
峰特性をもつ電波吸収特性が得られる。この場合、広帯
域わたり吸収特性を見た場合は、多峰吸収特性も得られ
る。請求項2はこのような手段で電波吸収体の特性変更
を行っている。なお,この場合,閉じた形状の素子は必
ずしも導体である必要はなく磁性体や誘電体で構成でき
る。また、電波吸収材料上に閉じた線状素子を周期的あ
るいは非周期的に配置した場合、これら各素子を相互に
接続した素子構成にすると誘導性が強まり、この手段に
よっても電波吸収特性を変更出来る。なお,ミリ波帯で
は、微細な環状素子を描く必要が生じるが、これは集積
回路技術で可能となる。請求項3は、電波吸収材料表面
に線状素子を装着する場合において,複素比透率の実
部,虚部の値が共に大きく,かつ複素比誘電率の実部が
大きい電波吸収材料を用いるという手段をとれば、その
電波吸収材料が本来有している整合周波数より低周波領
域に大きく整合周波数を変更させることが出来、この結
果として電波吸収体の構成を薄層化するという,電波吸
収体の特性変更方法に関するものである。請求項4は,
例えば、電磁波的には誘導性を示す線状導体格子を、電
波吸収体材料の表層面に装着する手段によって、電波吸
収体が本来持っている整合周波数特性を高周波領域に変
更するという電波吸収体の特性変更方法に関するもので
ある。請求項5は、電波吸収体材料の表面に誘電体を部
分的に,つまり周期的や非周期的に装着し、この誘電体
部の占有率および誘電率を変えて、電波吸収特性を低周
波領域に変更する手段を取る。これは特に磁性材料の電
波吸収材料に施して有効である。請求項6は、電波吸収
体材料の表層面に磁性材料を部分的に装着し、この磁性
体の面積占有率および透磁率を変えて、電波吸収特性を
変更する手段を取る。これは,特に誘電性電波吸収材に
対して有効である。これら請求項1や5および6の考え
方は、以下のような考えに端を発ししている。すなわ
ち、フェライトのような磁性電波吸収材を高周波伝送線
路で表せば、抵抗とインダクタンスからなる等価回路で
表される。このため、電波吸収材表面にキャパシタンス
を構成する導体や誘電体を配置することによって、キャ
パシタンスをこの等価回路に付加したことに相当し、共
振回路が構成される。この結果、整合周波数を低周波数
域に変更できる。したがって、誘電性電波吸収材料に対
しては、磁性電波吸収材料との双対関係を考えれば、誘
導性素子、つまり磁性体をこの誘電性電波吸収体材料に
装荷すれば効果的に電波吸収特性を変更できる。このこ
とが請求項1、5,6の基本解決手段となっている。請
求項7は、請求項1ないし6における電波吸収体材料表
層面に装着する導体や誘電体、磁性体を多重周期構造に
配置して、電波吸収特性を変更する手段を取っている。
すなわち、多重周期構造とは、これら材料による微小な
単一素子による周期構造の集合体を一定の形状を有する
構成にし、この一つの集合体を基本素子とし,この基本
素子をさらに電波吸収材料表層面に周期的に配列すると
いう手段で、電波吸収特性を変更するというものであ
る。これは,例えば、請求項3の電波吸収体上に装着す
る誘電体の誘電率と占有率をあらかじめ決定し,所定の
整合特性が得られたものを,等価的に導体で実現するた
めに有効である.つまり,一定の導電率を有する導体の
微小な素子の周期的な集合体から成る基本素子の中の導
体分布割合を調節して、一つの誘電体素子と等価な電気
定数を持つ基本素子を実現する手段を提供してくれる。
一般に,理論的に割り出された電気定数を材料製造に際
し、忠実に実現することは困難な場合が多い。請求項5
は、電気定数を変更せず,一定の導電率を持つものの形
態を変化させて、等価な電気定数を実現するという手段
の発明である。なお、この基本素子を構成する材料の分
布は必ずしも周期的でなくランダムであっても良い。請
求項8は、基板上に基板構成材料とは異なる導体や誘電
体、磁性体を用いて、任意の形状の素子を部分的に装着
して構成した単一基板を、さらに多層化して、この多層
化した基板を電波吸収体材料の表面に装着し、電波吸収
特性を変更する手段を取る。例えば、後述の第2の実施
例に示すように,本発明は無損失に近い誘電体の基板上
に環状導体素子を周期的に形成し,これを多層化したも
のを電波吸収体材料の表面に装着することによって、請
求項2の双峰整合特性特性を有する電波吸収特性をより
効果的に実現できる手段を提供している。なお、この場
合、基板の表裏にも任意の形状の素子を構成することが
出来る。請求項9は、請求項8記載の基板を電波吸収体
材料の内部や電波吸収体材料とこの背面に位置する導体
板との間に介在させたことを特徴とする電波吸収体の特
性改善手段を与えるものである。請求項10は、無損失
性の誘電体基板上に導体からなる素子を部分的に装着し
て構成した基板を複数枚構成し、各基板上の素子の寸法
とこれらの基板相互の組み合わせを調節したものを多層
化し、電波吸収体を構成する手段をとる。各基板上の素
子の寸法とこれらの基板相互の組み合わせを調節し電波
吸収特性を変更する。例えば、誘電性の基板上に導体素
子を周期的に配列し、この周期配列素子の構成寸法は電
磁波的に共振する各種のものを用意しておき,これを多
層に重ねて,電波吸収体を構成し、所定の整合周波数特
性を得る方法である。ここで無損失性の誘電体とは、完
全に電波的に無損失の誘電体が存在しないことから発砲
スチロールのような低誘電率であることを意味してい
る。また、この場合無損失性の誘電体基板として、ガラ
スや紙、ビニールなどの建材を使うことが出来,採光性
や室内壁面や,電子機器筐体への本電波吸収体の応用が
可能となる。つまり本発明は、従来電波吸収体に用いら
れてきた誘電性,磁性,導電性の各電波吸収体材料を使
わず、基本的に導体だけで共振特性を利用し電波吸収体
を構成するという発明であり,とくにこれはミリ波領域
で有効となる。この構成において、表面を絶縁性に保つ
場合は、表面側に導体素子に等価な誘電体、特に強誘電
体や他の絶縁性材料を素子として用いる手段を取る。請
求項11では、請求項10記載の無損失性の誘電体基板
上に、導体からなる素子を部分的に装着して構成する基
板において、この誘電体基板に導体を混入したり,また
蒸着,塗布したりして、損失性や高透磁率特性を付与し
たものを用い、電波吸収特性を変更する手段を導入して
いる。混入する導体としては,粉末状,繊維状、フレー
ク状などを用いることが出来、これらの導体の導電率は
ステンレスや銅など高導電率のものを用い、抵抗性のも
のでなくてよい。これは請求項10に対して電波吸収特
性の広帯域化を図る手段を与える。次に、請求項12
は、電波吸収体材料の表面に装着した導体と電波吸収体
材料の背面に密着させる導体板とを電気的に結合すると
いう手段で、整合周波数特性を低周波領域に変更するも
のである。この手段によれば,電波吸収体材料の表面と
同吸収体材料の背面板である導体材とが電気的に結合出
来ることから、電波吸収体材料表面や裏面からホチキス
材のようなものを打ち込み,比較的簡単に多層電波吸収
体を強化出来、多層電波吸収体の剥離の問題も同時に解
決出来る。請求項13は,後述の第8の一実施例に示す
ように、請求項1ないし7記載の電波吸収体の構成にお
いて、電波吸収体材料表層面に装着した素子部分の一部
を表面に残し,その一部を電波吸収体背面の導体板と接
触しないように電波吸収体材料内の表層面に挿入し、導
体素子と導体板を電気的には絶縁した構造を保つ手段
で、電波吸収特性を変更する。また、これは電波吸収材
料表層面に窪みを設け、個々の素子を表面に一部残し埋
め込む手段を含んでいる。この手段によって、整合周波
数をより大きく変更でき,とくに低周波領域への変更に
有効である。請求項14は、電波吸収体材料の表面に導
体を全面的に薄く装着し、この導体の導電率を変えて、
電波吸収特性を低周波領域に変更する手段を取る。この
場合、導体層は比較的薄くてよく、この導電率を制御す
る手段で整合周波数を変更もしくは改善している。ま
た、請求項15は、電波吸収体材料の背面導体板に接触
する面に、導体を部分的に分布、もしくは薄くスプレー
および塗布や蒸着する手段で、整合周波数特性を低周波
領域に移動させることが出来その上、整合特性を大幅に
改善出来る。また,薄くスプレーや塗布,蒸着すると
は,電波吸収体の背面導体板の導電率より低導電率のも
のを用いるということを意味している。この特性は、F
DTD理論解析で見出し、実験によって確認したもので
ある。この手段で整合特性が改善出来るため、整合厚を
薄くすれば、再び電波吸収特性を高周波領域に戻すこと
が出来、結果として電波吸収体の薄層化が達成できる。
この場合、電波吸収体材料の背面導体板に接触する面の
導体を部分的に分布させることは、実質、導電率の値を
制御することである。この手段によれば、一定の導電率
を有する導体板に空孔を設け、同時に最適な電波吸収特
性を得るために導体板の厚さも調整して、導電率を調整
するという手段の考え方に及ぶ。このため,通常の銅板
や真鍮、ステンレス板のような高導電率の導体板に空孔
を設け導電率を低下させる手段と同時に、その厚さを所
定の厚さに制御したものを電波吸収体材料の背面に密着
させても、空隙を設けて装荷しても同じ効果が得られ
る。なお、この場合の空孔導体板は、強誘電体や磁性体
でも置き換えることが出来る。これが請求項16の意味
する電波吸収特性改善の手段である。また,請求項17
は、上記請求項1ないし14の電波吸収体の特性変更方
法に請求項15もしくは16の手段を組み合わせて電波
吸収体を構成し、電波吸収特性の一層の改善、つまり電
波吸収特性の低周波領域への移行および薄層化を達成す
る手段を与えるものである。請求項18は、請求項1,
2、3のように導体や、または抵抗性材料を電波吸収体
に装着する表面素子とする場合には、本来電波反射体で
ある導電性材料を付与することができることから、この
導電性材料に電流を流しジュール熱を利用して、電波吸
収体を加温することによって、特に屋外設置の電波吸収
体の氷結や結露の防止に応用できる。この場合,公知の
形状記憶合金や形状記憶樹脂を併用することによって、
電波吸収体を一時的に変形させる手段で,氷結や結露を
振り払い除去することが出来る。請求項19は、上記請
求項1ないし4,および7ないし14の構成原理に基づ
き、素子として導体を用い電波吸収特性を変更する場合
において、この導体素子部に電流を流すことによって導
電率が変化する導電性材料を用いて,電波吸収特性を電
気的に変化させる手段によって電気的に整合周波数を変
更している。さらに請求項20は、別の電波吸収特性の
変更方法として、磁性材料製造過程で磁性体の微小電子
磁石であるスピンの配向を部分的に制御した電波吸収材
を製造するという手段によって、部分的に透磁率の異な
る材料を構成し、電波吸収特性を変更もしくは改善して
いる。また、請求項21に関しては、電波吸収用の磁性
材料に磁石材料である磁化された磁性材料を部分的に混
入した材料を構成する手段によって、整合周波数特性を
変更もしくは改善している。請求項22は、ゴムフェラ
イトのような電波吸収体材料を円筒形の細長い紐状に構
成したものを、束ねて一体化し、これを紐の軸に直角に
所定の厚さで切断して構成する電波吸収体において、円
筒半径を変更して、空隙部の大きさを調節して電波吸収
特性を高周波側に変更する手段を取る。この場合、異な
った電波吸収材料を複数用いる場合は、所定の分布規則
にしたがって、これらを束ねて構成す手段で種々の電波
吸収特性を実現している。また請求項23は、請求項2
2のように構成した電波吸収体において、表面を薄い低
誘電率の材料で覆う手段で空隙部を塵埃の蓄積から保護
し、経年変化を防止する方法である。さらに請求項24
は、請求項23の電波吸収体において、表面を高誘電率
の誘電体材料で覆う手段で電波吸収特性を大きく低周波
域に移行させるものである。勿論、これら請求項23,
24の手段は、空隙部にこれらの性質を有する誘電体を
埋め込む手段でも同等の効果が得られる。したがって、
このことから演繹すれば、本願の各請求項の電波吸収材
料表層面に装着する素子を保護するために、この表面を
低誘電率の不燃性樹脂等でコーティングする手段を用い
ても、上述の各請求項の手段によって所望の整合特性に
変更できる。以上述べたように本発明の整合周波数特性
の変更方法は、主として電波吸収体の材料定数を変える
ことを目指すのではなく、あらかじめ選択した単一の材
料に対して、付与する素子の外部的な形態だけをコンピ
ュータ支援設計法によって割り出し変更するという手段
で、整合周波数特性を変更するものである。このため調
節し得る寸法や形状が多数存在する。したがって、電波
吸収体の整合周波数を変更するだけでなく、これらの寸
法や形状を調節して整合特性そのものを改善することが
出来る。これが、請求項20の意味する解決手段であ
る。
【発明の実施形態】上述のように、本発明による各請求
項記載の電波吸収体の形態は、電波吸収材料の表層面や
電波吸収体の背面導体に接触する部分の電波吸収体材料
面上に、導体や誘電体や磁性体を部分的、または薄くス
プレーしたり、接着や塗布および蒸着、印刷する構成で
あって、これによって整合周波数特性をこの電波吸収体
が本来持っている整合周波数より低周波領域や高周波領
域に変更させたり、整合特性を改善するものである。ま
た、磁性電波吸収材のスピンを部分的に変更して、整合
特性を改善するものである。以下実施例を持って具体的
に構成方法について述べる。
【実施例】〔第1の実施例〕図1は、本発明における請
求項1および2に関連する本発明の一実施例で、電波吸
収体の構成法を示している。この例では電波吸収材料
(1)を背面導体板(2)に密着させてある。この構成
において、電波吸収材料(1)の表面、つまり電波入射
面に導電性材料(3)つまり導体素子が一定の間隔を空
けて配列し装着してある。図1は、導電性材料(3)を
ストライプ状に配列した場合であり、図2は面状格子の
導電性材料(3),つまり導体素子を周期的に配列した
場合の実施例である。FDTD法による理論解析によれ
ば、図1のように、隣接導電性材料間の間隔b(4)を
一定の1mmとし、かつフェライト厚を6,25mmの
一定に保ち、ストライプ状の導電性材料の幅a(5)を
パラメータに取り2mmから16mmまで変化させて電
波吸収特性を算出すると、同図3に示すよう、ストライ
プ状の導電性材料(3)無装荷時の本来の整合特性に対
し、整合周波数特性がストライプ状の導電性材料の幅a
(5)が増加することによって、低周波領域に移行して
ゆく特性を示す。同図で縦軸はデシベル表示の反射減衰
量を横軸が周波数であり,導電性材料としてテープ状の
アルミ材を用い、このストライプ状の導電性材料の幅a
(5)をパラメータにとった例である。この図1の実施
例は、入射波の偏波面に依存する構成例である。図4は
この場合の理論解析値と実験値を比較したものである。
本実施例では,導電性材料として銀ドータイトやアルミ
材を用いており、図3、4はアルミ材を用いた場合であ
る。また、図7は、同じく請求項1に関連する実施例
で、図2のように,ここでは一定の大きさを有する面状
格子の導電性材料(3)を極めて近接して配列した場合
で、図7のAは格子状の面状導体をつけない場合、Dは
付けた場合である。このいずれの実施例においても、大
きく整合周波数域を低周波域に変更できる。本実施例の
ように、電波吸収材料として磁性材料を用いた場合は,
比透磁率の実部および虚部が共に大きく、比誘電率の実
部が大きい材料を用いて,効果的に電波吸収特性を低周
波側に変更させる手段を取っている。 〔第2の実施例〕次に請求項2および請求項8に関連す
る、閉じた形状の線状素子を用いた一実施例を図14,
図15および図16に示す。図14に示す誘導性の環状
導体の素子(12)を電波吸収材料(1)の表面に周期
的に装着することによって、電波吸収材料(1)が本来
持っている整合特性を低周波域と高周波域で同時に双峰
特性をもつように変更する実施例である。図16に示す
整合特性は、環状導体の素子(12)としてアルミ箔を
用い、これを誘電体基板上に周期的に構成したものを図
15に示すように重ね、2層構造の環状導体素子(1
3)を構成している。この基板つまりスペーサーとして
は、厚さ1mm、比誘電率2の無損失性の誘電体基板
(17)を用い、また電波吸収材料(1)として、厚さ
6.25mmのゴムフェライトを用い、この表面に2層
構造の環状導体素子(13)を密着して電波吸収特性を
変更した一実施例である。この実施例では、環状導体の
素子(12)として、正方形の一辺が12mm、導体幅
aが4mmを有する一定の大きさの環状素子を用い,隣
接環状導体素子間隔は16mmのものをコンピュータ解
析から割り出し採用している。この図16の双峰特性
は、特に電波暗室を構成している電波吸収体の基板フェ
ライトに応用して、広帯域化を改善することに役立つ。
この場合、2層構造の環状導体素子(13)を装荷した
誘電体基板(17)と電波吸収体材料(1)との間に空
気層を設けると、電波吸収特性が一段と改善される。さ
らに、この場合,環状の素子(12)を同心的に2重,
3重のように平面的に描いたものを多重化することによ
って広帯域化が図れる。環状導体の素子(12)はミリ
波領域では細い線となるため集積回路技術を使うことで
解決している。また請求項3は、上記のように線状素子
に相当する環状導体の素子を2層構造とせず、1層のも
のを用い、素子の寸法、幅および隣接間隔を調節するこ
とによって、電波吸収材料(1)が本来持っている電波
吸収特性を低周波域に移動させるものである。この請求
項3に対応する実施例を図17に示す。ここでは、電波
吸収材料(1)として、厚さ2mmで同図黒丸の実測値
で示すように、本来約4GHz近傍で整合が取れる誘電
体に鉄粉を混入した高透磁率の磁性電波吸収材を用い、
正方形の環状導体の素子として外形5mm、環状ループ
の幅1.3mm、環状ループの隣接間隔1mmのアルミ
箔を用いている.同図の白丸で示すように2.45GH
zの周波数領域で整合が取れ、実質薄層化が計られてい
る。この場合、電波吸収材料として磁性材料を用いた本
実施例では,比透磁率の実部および虚部が共に大きく、
比誘電率の実部が大きい材料を用いて,効果的に電波吸
収特性を低周波側に変更させる手段を適用している。な
お、本実施例の環状導体の素子(12)を誘電体基板上
に周期的または非周期的に構成したものを電波吸収材料
(1)の中間や電波吸収材料(1)と背面短絡板(2)
との間に介在させることによって、電波吸収特性を変更
することが出来、これが請求項9の実施形態上の意味す
るところである。この実施例では、環状素子として正方
形のものを示したが、円形、多角形なども用いることが
出来る。さらに、これら環状素子を相互に電気的に連結
した素子を電波吸収体表層面に装着して実施すれば、電
波吸収材に誘導性が大きく付与され、効果的に電波吸収
特性変更できる。 〔第3の実施例〕次に請求項4に関する実施例を図1
8、図19に示す。同図18に示すように、電磁波的に
は誘導性を示す線状格子の導体素子(14)つまり線状
の導体素子を、電波吸収材料(1)の表面に装着し、電
波吸収体が本来持っている電波吸収特性を高周波域に変
更する実施例である。本来0.7GHz領域で整合が取
れている材料の整合周波数が導体間隔bを図19に示す
ように調節することによって、高周波領域に変更できる
ことを示している。なお、線状格子の線状導体素子(1
4)の幅aは、1mmであり、電波吸収材料としては、
焼結フェライトを用いた場合の実施例である。 〔第4の実施例〕次に請求項5に関連した一実施例を図
20に示す.これは、電波吸収体材料の表面に一定の形
状の誘電体を部分的に装着し、この誘電体の占有率およ
び誘電率を変えて、電波吸収特性を低周波領域に変更す
る方法である。図20は,一例として比誘電率1000
の強誘電体を一辺16mmの正方形の薄片に作り,これ
を図2と同様にゴムフェライト電波吸収材料(1)の表
面に周期的に配列させて整合特性を変更した実施例であ
る。この実施例では、強誘電体の正方形薄片の隣接間隔
を図20に示すように、20mmから4mmまで変化し
ている。この場合,強誘電体の比誘電率および正方形薄
片の寸法を大きくしてゆくと、さらに低周波域に整合特
性を変更できる。また、請求項6の意味するところは、
電波吸収体材料の表面に磁性材料を請求項5と同様に部
分的に装着し、この磁性体の面積占有率および透磁率を
変えても同様の効果を得るものである。 〔第5の実施例〕次に請求項7の一実施例を図21,図
22に示す。これは、請求項1ないし6における電波吸
収体材料表面に装着する導体や誘電体、磁性体を多重周
期構造に配置して、電波吸収特性を変更するものであ
る。すなわち、図21に示すように、これら材料による
微小な素子(15)を周期的に構成し,一定の形状を形
成し、この微小な周期構造から形成されるものを基本素
子(16)とし,この基本素子をさらに周期的に電波吸
収材料(1)上に構成するという手段で、電波吸収特性
を変更するというものである。これは,例えば、請求項
5の電波吸収体上に装着する誘電体の誘電率と占有率を
あらかじめ決定し,所定の整合特性が得られたものを,
等価的に導体で実現するために有効である。つまり、一
定の導電率を有する導体の微小な周期的な集合から成る
基本素子(16)の中の導体分布割合を調節して、一つ
の誘電体素子と等価な電気定数を持つ基本素子を構成す
る手段を提供するものである。一般に理論的に割り出さ
れた電気定数を持つ材料を実際に実現することは困難な
場合が多い。請求項7は、電気定数を変更せず,一定の
導電率を持つものの形態を変化させて等価な電気定数を
実現して、この種の電波吸収体を構成するという発明で
ある。なお、この基本素子を構成する材料の分布は、必
ずしも周期的でなく点状に材料を装着したランダムな構
成であってもよい。図22は導体による一辺10mmの
正方形の微小素子(15)の隣接間隔を0.5mmと
し、正方形基本素子(16)の一辺を約31mmに形成
し、その隣接間隔は2mmとした整合特性例で、整合周
波数を本来のゴムフェライトの持つ1.8GHzから低
周波域に変更している。 〔第6の実施例〕次に請求項10および11の一実施例
をそれぞれ図23,図24に示す。まず図23は、無損
失性の誘電体基板(17)上に、導電性素子(18)を
部分的に装着した基板をあらかじめ複数枚構成し、各基
板上の素子の寸法とこれらの基板相互の組み合わせを調
節したものを重ね、多層化したもので電波吸収体材料部
分(19)を構成し、背面短絡板(2)に密着させた場
合である。図28、図29にこの場合の実施例を示す。
図28に示すように、導電性素子(18)としては,マ
イクロ波帯を考えているため、図14に示す環状導体素
子(12)の幅aを1.0mm、素子の大きさbを8.
0mmから11.0mmまで変え、またこのときの素子
相互の間隔cを、それぞれ4mmから1mmまで変えた
場合の各微小素子を用い、これら各正方形の環状導体素
子(12)を誘電体基板(17)上に装着して4層に構
成している。なおこの実施例では、基板相互の厚さは
2.5mmで誘電体基板(17)の比誘電率は5.0で
ある。また、環状導体素子(12)は極めて薄くアルミ
箔を用いている。この場合、環状導体素子(12)は背
面導体板(2)側に進むにつれて、次第に大きくなるよ
う各層の環状導体素子(12)の寸法を変更している。
電波入射面の正面から正方形の環状導体素子(12)を
見込んだ場合、各環状導体素子(12)の縁の内側に、
一つ手前の環状導体素子(12)が埋まるような寸法構
成をとっている。つまり、電波入射面側に小さい正方形
環状素子を基板上に装着し、背面導体板(2)側に進む
につれて大きな環状素子を配置している。いま図29に
示すように、背面導体板(2)側に大きい環状導体素子
(12)を誘電体基板(17)上に装着しただけでは、
低周波側だけで整合が得られ、次に上記規則性を保っ
て、この環状導体素子(12)より小さな環状導体素子
(12)を一定の基板間隔で電波入射面側向かってもう
一層重ねると、より高周波側でも整合が取れるようにな
り、比較的低吸収率であるが双峰特性が得られる。さら
に、この構成を繰り返すと、より高周波側でも整合が得
られ、結局広帯域にわたり,多峰の整合特性が得られ
る。この多峰整合特性の周波数間隔を狭めるには,誘電
体基板の間隔を狭めるかその誘電率を変える手段をと
る。この環状素子を用いる理由は、微小で軽量であるた
め、誘電性基板として,ガラス材を用いれば光透過型電
波吸収体を,また紙やビニール、木材板を用いれば壁面
などの建材として利用できる。さらに、環状導体素子
(12)と面状の導体素子と組み合わせても良い。つぎ
に、図24は、無損失性基板の誘電体基板(17)の内
部に導電性粉末などを混入または蒸着などして透磁率特
性を付与して構成したもので、請求項11の実施例であ
る。本発明の意図するところは、実質的に従来の誘電
性、磁性などの電波吸収材料を用いず、本来電波反射体
である銅、真鍮、ステンレス、アルミ箔のような高導電
率の材料のみで電波吸収体を構成することにある。した
がって、ここで記す無損失性の誘電体基板(17)と
は、発砲スチロールのように比誘電率が1に近い低損失
性のものであってよい。また、この誘電体基板として,
ガラスや紙、ビニールなどの建材を用いることも可能で
ある。また、これら請求項10および11の実施に際し
ては、図23,24における実施例の場合の背面短絡板
(2)は、すでに公知のように必ずしも必要ではなく,
また誘電体や低導電性の他の材料であってもよい。とく
に、背面導体板(2)は、通常、銅板やアルミ材、鉄板
など高導電率ものが使用される。しかし、この場合、磁
性体、非磁性体に関わらず、これら材料が高導電率であ
れば、これらの材料面に外部から入射する振動磁界によ
って渦電流が発生し、これら材料外部の磁界分布を乱す
という問題を生じる。したがって、従来のように電子機
器の筐体にこれら高導電率材料を単純に使用すること
は,MRIを診断や計測に使う環境では好ましくない。
つまり、MRIを使用する環境では、磁界分布を乱す要
素を最小限度に抑える必要がある。このためMRIを使
う医療環境の電子機器筐体材として、図28の背面導体
板(2)の代わりに、低導電率のものを用いて背面導体
板(2)部を構成し、これに同図と同じように、環状導
体素子(12)を設けた誘電体基板(17)とを組み合
わせて電波吸収体を構成し、電子機器の筐体材に使用す
ることによって、筐体の外部磁界は乱さず、電子機器内
部から発生するマイクロ波電波は吸収するという筐体材
が構成できる。なお、この場合電波吸収材料(1)部
は、必ずしも上記方法でなくても良い。このような電子
機器筐体を考える場合など、電波吸収材料(1)の表面
を絶縁性に保つ必要がある場合は、表面側の導体素子の
代わりに、導体に等価な誘電体、特に強誘電体や他の絶
縁性材料を導電性素子や環状導体素子(12)の代わり
に用いることが出来る。 〔第7の実施例〕次に、請求項12に関連する実施例を
図5に示す。こように電波吸収材(1)の電波入射側表
面に装着した導体(6)と電波吸収材料の背面導体板
(2)とを結合した構造によって、電波吸収特性を低周
波領域に大きく変更出来ることを示す。図6は、図1の
ストライプ状導体(3)を電波吸収体材料表面に密着さ
せた場合で,同図5の電波吸収体の断面図に示すよう
に、電波入射側の電波吸収体の表面に装着した導体と電
波吸収体背面の導体板とを電気的に結合した実験による
実施例である。図6の反射減衰量の実測図において、A
はストライプ状導体無装荷時を,Bは幅4.7mmのス
トライプ状導体(3)を隣接間隔2mmでゴムフェライ
ト材に密着し、かつ背面導体板と電気的に結合した場合
である。この処理をすることによって、効果的に整合周
波数を低周波側に変更できる。これは,入射波電界がス
トライプ状導体(3)に直交する場合の実測特性であ
る。したがって磁界は、ストライプ状導体(3)と同方
向である.このように電波吸収体の表面に本来電波反射
体である表面側導体(6)を貼り付けて背面導体板
(2)に導体を電気的に結合することは、電波入射側導
体表面に発生する再放射界発生に寄与する電流の流れを
変更することに相当し,電流が相殺または不規則に流れ
ることによって、たとえ導体が存在しても,再放射界が
ほとんど発生しないという考え方に基づいている。この
表面導体で発生した電流は結合部導体(7)を流れ背面
に向かう途中で電波吸収材が減衰素子として機能し、殆
ど減衰し背面導体に至らず、背面導体板(2)からの放
射界も抑制することができる。本発明はこのような原理
に基づいたものである。 〔第8の実施例〕次に、請求項13に関連する実施例を
図25、図26、図27に示す。図25に示す十文字型
導体素子(20)の先端部(21)を折り曲げ、これを
図26の断面図に示すように、電波吸収材料の中に一部
挿入したかん合型素子を電波吸収材に装着した場合で、
電波吸収特性を低周波領域に変更する実施例である.こ
こでは、厚さ6.25mmのゴムフェライト電波吸収材
を用いている。十文字型導体素子(20)の寸法は、長
さbが5mm、導体幅aが2mmの線状素子における場
合の実施例である.図27はこの実施例の整合特性を示
したもので、実線が本発明の場合で点線が先端部を電波
吸収材内部に挿入しない場合である.この実施例から明
らかなように、十文字型導体素子(20)の先端部(2
1)を折り曲げ電波吸収材料(1)内の一部に挿入する
ことによって、整合周波数を低周波領域へ大きく移動さ
せることが出来る。この場合、電波吸収材料として磁性
材料を用いた本実施例では,比透磁率の実部および虚部
が共に大きく、かつ比誘電率の実部が大きい電波吸収材
料を用いる手段とを併用することによって、より効果的
に電波吸収特性を低周波側に変更させている。この実施
例では,素子の先端部だけを電波吸収材料の内部に埋め
込んでいるが、この考え方から明らかなように電波吸収
材料の表層面に一定の形状の溝を設け、ここに一定の形
状をした素子部を表面に一部出して埋め込み、素子の残
りの部分を背面導体板に接触しないように埋め込んでも
同じ特性が得られる。 〔第9の実施例〕次に図8および図9に、請求項15に
関連する一実施例の電波吸収体を示す。同図8、9は,
電波吸収体材料を電波入射側の背面側から見込んだ図で
ある。図8は電波吸収体材料としてのゴムフェライトの
表面に銀の粉末を接着性溶剤に溶かし導電性接着剤
(8)を作り、これを斑点状に不規則に分布させたもの
である。また、図9はこの導電性接着剤(8)をストラ
イプ状に分布させた場合である。このように構成した電
波吸収体材料を背面導体板(2)にこれら導体分布面が
密着するように重ねて電波吸収体を構成している。この
場合の整合特性の実測値を図10に示す。同図のFは導
電性接着材(8)の分布を与えない場合で、実線は理論
値,点線が実測値である。また、Gは,図8の場合,H
は図9のストライプ状に導電性接着剤(8)を分布させ
た場合である。整合の中心周波数は、低周波領域に移行
するが本手段を用いることによって整合特性が約10d
B程改善出来ている。この場合、電波吸収体材料の背面
導体板に接触する面に導体を部分的に分布させること
は、実質、背面導体板(2)の直前における導電率の値
を低下させることであり、これは一定の導電率を有する
導体板に空孔を設け、導電率を低下させ、かつ厚さを調
節して所定の導電率をもたせる手段を想起させる。この
ため,導体板に空孔を設けたものを電波吸収材料(1)
の背面部に密着させても同じ効果が得られる。なお,薄
くスプレーや塗布,蒸着するとは,電波吸収体の背面導
体板(2)の導電率より低導電率のものを用いるという
ことを意味している。請求項15の他の実施例として、
高周波領域、例えば4GHzで整合が取れる電波吸収材
料(1)を用いて、電波吸収材料(1)の背面に理論的
に定めた導電率を持つ薄い導体板、つまり制御導体板と
称するものを密着させ、かつ背面導体板(2)と組み合
わせると、大幅に低周波領域に整合特性が変更され、そ
の上整合特性そのものも著しく改善される。この場合、
電波吸収材料(1)の背面に密着させる制御導体板材料
の厚さと導電率とに関して最適な値が存在し、これを利
用して、電波吸収特性を低周波側に大きく変更出来、そ
の結果薄層化が可能となる。すなわち、単に制御導体板
の導電率を背面導体板(2)より低くするだけでなく、
制御導体板の厚さも制御してはじめて効果的に特性が改
善される。本発明の方法によれば、高い周波数で一定の
厚さで整合がとれる吸収体ほど、吸収体の厚さを一定に
保っても低周波領域に大きく移行するため、電波吸収体
の薄層化が図れるという特徴がある。つまり、一般に高
周波になればなるほど電波吸収体の厚さが薄くて済むか
らである。この場合の実施例を図30に示す。図30の
dは,電波吸収体背面に密着する制御導体板の厚さ、σ
は導電率である。同図に示すようにd,σの値には、最
適な値が存在し、計算機支援解析でこの最適値を見つけ
る手段を取っている。いまの場合、制御導体板の厚さd
を少しずつ厚くしてゆくと整合周波数が低周波側に移行
する傾向を示す。したって,電波吸収体背面に密着させ
る制御導体板を少しずつ厚くすることによって、低周波
域へ整合特性を変更出来,この方法で所望の電波吸収周
波数を実現し、さらに導電率を制御して電波吸収特性を
最適化している。この電波吸収体の本来の電波吸収特性
は、厚さ2mmで、4GHzで約−20dBであるが、
この厚さを保ったまま導電率と導体板の厚さを最適化す
ることによって、800GHz程低周波域の3.2GH
zに整合周波数が移行し、約−47dBと電波吸収特性
を大幅に改善できる特性が得られている。また制御導体
板の厚さも比較的薄くできる特徴がある。 〔第10の実施例〕請求項16に関する一実施例につい
て述べる。請求項16は通常の銅板や真鍮、ステンレス
板のような一定の高導電率を有する導体板に空孔を設
け、導電率を低下させ、かつ厚さを調節して,電波吸収
特性を低周波領域に移行させ所望の電波吸収性を得るも
のである。一般に導電率を正確に制御した種々の材料を
製造することは困難である。したがって,これは導体板
に空孔を設け、導電率を低下させ、かつこの空孔導体板
の厚さを制御して,電波吸収特性を低周波側に移し整合
特性を改善する手段を取っている。この場合の空孔導体
(22)を用いた電波吸収体の構成方法を、電波吸収材
料(1)および背面導体板(2)の部分図と共に図31
に示す。また、この一実施例を図32および図33に示
す。図32は,同図中の黒丸で示すように、本来3.7
GHzで整合が取れる厚さ2mmの電波吸収体材料
(1)に、空孔導体(22)として、一辺aが20mm
と6mmの正方形の空孔を設け,その空孔隣接間隔b
を、それぞれ0.1mm,2.0mmとした場合の特性
であり、電波吸収特性が大きく改善されている。整合中
心周波数は3.6GHzに移っている。この場合の空孔
一辺の長さaと隣接空孔間隔bの相互関係を求めたチャ
ートを図33に示す。同図中の数字は反射係数を表して
いる。同図から空孔間隔bを1.0〜2.0mmに定
め,空孔一辺の長さaを15mm以上に取ることで、
3.6GHzで反射係数が−40dB程度改善されるこ
とがわかる。 〔第11の実施例〕次に請求項17の一実施例について
述べる。図34は、電波吸収体材料(1)の表面に、図
2に示すような面状の導電性材料(3)を周期的に装着
し、かつ電波吸収体材料(1)の背面部に空孔導体(2
2)を密着させた場合である。この実施例は、測定試料
を円盤状に作り20D同軸管を用いた実験結果である。
同図中の黒丸は、表面に面状導電性材料(3)だけを装
着した場合である。四角形と三角形印はそれぞれ、この
面状導電性材料(3)と共に直径3.5mmと直径2m
mの空孔を、それぞれ8穴、4穴、20D同軸管用の円
盤状導体の中心部に設け、この空孔導体(22)を併用
した場合の電波吸収特性である。同図に示すように、電
波吸収体材料(1)の表面に、面状の導電性材料(3)
を単独に装着した場合よりも、一層電波吸収特性が改善
されている。 〔第12の実施例〕本発明は導電性材料や他の材料を電
波吸収体表層面や内部に介在させる構成を特徴としてお
り、表層面に導電性素子を装着する場合は、本来電波反
射材である導体を電波吸収材の表層面に装着しても電波
吸収特性が劣化しないことに着目したものである。した
がって、請求項16は、これら導電性材料に電流を流
し、電波吸収体を加温し結露や氷結を防止する機能をも
たせるものである。また,公知方法の形状記憶合金や形
状記憶樹脂材などと電波吸収体を組み合わせ、電流を流
し加温することによって、結露や氷結を振り払うことが
出来、屋外設置の電波吸収体の特性を一定に維持するこ
とが出来る。図11にその一実施例を示す。高発熱体で
あるニクロム線(9)を巻きつけた形状記憶合金(1
0)で発熱効率を高め,これを電波吸収材に埋設して構
成している例である。この形状記憶合金(10)を埋設
すれば電波吸収特性は変るが、コンピュータ支援に基づ
く本願の請求項の内容を加味して、所望の周波数の整合
特性を実現することが出来る。これは,結露や氷結を防
止するためには、さほど高温にする必要がなく,この加
温によって電波吸収体の特性が大きく劣化しないことに
着目した発明である。 〔第13の実施例〕図13は、請求項18,19に関連
する一実施例で、電波吸収用磁性材料のスピンを部分的
に制御して構成した電波吸収体の例である。電波吸収材
(1)は、部分的にスピンが制御されているため、部分
的に材料定数が変化している箇所(11)が存在し、結
果的に単一材質の面的広がりを持つ電波吸収体と異なっ
た電波吸収特性を付与させたものである。 〔第14の実施例〕請求項23に関連する実施例を図3
5に示す。同図は、ゴムフェライトのような材料を細長
い円筒形紐状電波吸収材料(23)に成型したものを、
束ねて一体化し、これを紐の軸に直角に所定の厚さで切
断して構成する電波吸収体の正面から見た断面図の一部
である。この円筒半径を変更して、空隙部(24)の大
きさを調節して電波吸収特性を高周波側に変更する手段
を取る。この場合、異なった電波吸収材料を複数用いる
場合は、所定の分布規則にしたがって、これらを束ねて
構成する手段で種々の電波吸収特性が実現出来る。な
お、円筒形紐状電波吸収材料(23)の隣接材料の厚さ
を違えて、周期的に凹凸を構成しても電波吸収特性を高
周波側に移行できる。また請求項24は、請求項23の
ように構成した電波吸収体において、表面を薄い低誘電
率の材料で覆う手段で、本来の電波吸収周波数を殆ど変
えることなく、空隙部を塵埃の蓄積から保護し、経年変
化を防止することが出来ることに関する発明である。こ
れは、空孔電波吸収体一般に敷衍できる方法である。こ
の場合の比誘電率は1〜10程度である。図36は、公
知の傾斜型スロットを設けたゴムフェライト電波吸収体
の表面に0.2mmの誘電体膜を設けた一実施例を示し
ている。ゴムフェライトに斜め45度に傾斜したスロッ
トを設けた場合である。スロット幅1mm、長さ8m
m、スロットの各先端相互間隔3.5mmである。図3
6には、ゴムフェライト電波吸収体単独の整合特性を点
線で示してある。同図に示すようにスロットを設けた場
合は、設けない場合に対して高周波側に電波吸収特性が
移行する。しかし、電波吸収体に誘電体膜を設けると、
比誘電率が小さい場合は、わずかに低周波域に電波吸収
周波数が移行するだけである。解析によれば比誘電率が
1〜10の範囲以内であれば、誘電体膜の厚さにも依存
するが、空孔を設けたいずれのタイプの電波吸収体にお
いても、周波数特性の低域側への移行はわずかであるこ
とが明らかになっている。したって、誘電体膜を保護材
として用いる場合は、比誘電率は1〜10程度でよい。
また、請求項25のように、誘電体材料で覆う手段で電
波吸収特性を大きく低周波域に移行させるためには、比
誘電率20〜100以上であれば良い。これらの特性
は、空孔を設けた電波吸収体一般に敷衍できる。なお、
これら請求項23,24に関しては、空隙部に上記性質
を有する誘電体を埋め込む手段でも同等の効果が得られ
る。
【発明の効果】本発明は、電波吸収体の電波吸収特性を
変更する発明であり,その変更法は電波吸収材料そのも
のの材料定数を変更するのではなく、電波吸収材料に装
着する上述の各種素子の形態や電気定数を調節する手段
で電波吸収特性を変更することに主眼に置いたものであ
る。このため所望の電波吸収特性を持つ電波吸収材料を
新たに製造する必要がなく、既存の電波吸収材に所定の
素子パターンを装着するという簡単な方法が適用でき、
電波吸収材が有効に利用できるという効果がある。さら
に、フェライト材を用いた実施例から明らかなように、
低周波域と高周波域で双峰特性や多峰特性の電波吸収特
性が得られることから、フェライトを基板材料とする電
波暗室内において、低周波域の特性と高周波域で電波吸
収特性を改善出来るという効果がある。また、本願の電
波吸収特性変更方法は、材料定数を精密に制御する必要
がなく、単に電波吸収材料上に装着する素子の形状パタ
ーン寸法を変更するだけであることから,とくにミリ波
領域の電波吸収体設計に応用して効果的である。さら
に、電波吸収材料表層面に装着する素子は線状や面状に
描くことが出来ることから、着色して素子パターンに装
飾機能を与えて描くことも出来、室内用電波吸収体とし
て有効となる。また、自動料金収受システム(ETC)
等、屋外に設置される電波吸収体は結露や氷結によって
電波吸収特性が劣化するという問題がある。表層面に導
体を装荷して電波吸収特性を変更したり,改善したり出
来る本発明は、とくに発熱性の導体を用いれば、この導
体に電流を流し加温することや、また形状記憶合金など
を用い電波吸収体の変形を一時的に繰り返すことで、結
露や氷結という除去できるという効果を有する。さら
に、電波吸収材表面の導電性材料と同吸収体背面板であ
る導体材とが電気的に結合できることから、電波吸収体
表面や裏面からホチキス材のようなものを打ち込み,比
較的簡単に多層電波吸収体を強化でき、接着剤の劣化に
よる多層電波吸収体の剥離の問題を解決出来るという効
果がある。電波吸収体表面に表面に導体素子を分布さ
せ、かつ電波吸収材料背面側に導電率と厚さを制御した
空孔導体を併用すれば、一層電波吸収特性が改善される
という効果があるまた、磁性体のスピンの配向を部分的
に制御したり、電波吸収用の磁性材料に静磁界で磁化さ
れた磁性材料を部分的に混入した電波吸収材を製造する
手段で、部分的に透磁率の異なる材料を実現したもの
は、単に電波吸収体の電波吸収特性を変更もしくは改善
するのみならず、集積回路基板やEMC対策部品として
も応用出来実施してその効果は大きい。また、本願では
一実施例を記述したもので、本発明の原理に従い、低周
波からミリ波領域での電波吸収体への応用や、相互の組
み合わせによる種々の変形実施も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電波吸収体材料表面に導体を装荷
した場合の一構成例を示す図。
【図2】本発明による電波吸収体材料表面に導体を装荷
した別の構成例を示す図。
【図3】図1の構成例における電波吸収体の理論解析特
性。
【図4】図1の構成例における電波吸収体の実測値と理
論値の比較。
【図5】表面導体と背面導体を電気的に結合した場合の
電波吸収体の構成例を示す断面図。
【図6】ストライプ状表面導体と背面導体を電気的に結
合した場合の電波吸収特性。
【図7】格子状表面導体と背面導体を電気的に結合した
場合の電波吸収特性。
【図8】電波吸収体材料の背面導体接触面側に導電性材
料を斑点状に接着した電波吸収材の構成例。
【図9】電波吸収材の背面導体接触面側に導電性材料を
ストライプ状に接着した電波吸収材の構成例。
【図10】上図8,9の場合の電波吸収体材料を背面導
体板に密着させた場合の電波吸収特性の理論解析特性。
【図11】結露、氷結防止のため形状記憶合金を装荷し
た電波吸収体の構成例。
【図12】形状記憶合金に発熱性材料を巻き付けた発熱
体の一実施例。
【図13】電波吸収用磁性材料のスピン部分的に制御し
て構成した電波吸収体の構成を説明する図。
【図14】環状導体素子を用いて電波吸収体を構成した
一実施例。
【図15】二層構造の環状導体素子を用いた電波吸収体
の構成例を示す断面図。
【図16】双方特性を示す整合特性の例。
【図17】環状導体素子を用いた場合の実験による整合
特性。
【図18】格子状の導体素子を装着した電波吸収体。
【図19】格子状の導体素子を装着した場合の整合特性
の一実施例。
【図20】誘電体素子を装着した場合の整合特性。
【図21】多重周期素子からなる電波吸収体の一構成
例。
【図22】多重周期素子からなる電波吸収体の整合特
性。
【図23】誘電体基板と導電性素子から成る電波吸収体
の構成例。
【図24】誘電体基板と導電性素子から成る電波吸収体
の誘電体基板に導電性粉末を混入したと構成例。
【図25】十文字素子を装着した電波吸収体の一構成
例。
【図26】十文字素子の先端部の一部を電波吸収材に挿
入した実施例。
【図27】十文字素子を装着した場合の整合特性。
【図28】環状素子を多層化した電波吸収体の構成例。
【図29】環状素子を多層化した電波吸収体の特性例。
【図30】制御導体板を用いた電波吸収体の特性例。
【図31】空孔導体板を用いた電波吸収体の構成方法。
【図32】空孔導体を用いた電波吸収特性の例。
【図33】空孔導体を用いた電波吸収特性を示すチャー
トの例。
【図34】面状の導電性材料と空孔導体を併用した場合
の電波吸収特性の例。
【図35】円筒形紐状電波吸収材料を用いた電波吸収体
の構成方法。
【図36】空孔を設けた電波吸収体表面に誘電体膜を層
化した場合の電波吸収特性の例。
【符号の説明】
1−−−電波吸収材料、 2−−−背面導体板、
3−−導電性材料、 4−−隣接導電性材料間の間隔
b、5−−−ストライプ状の導電性材料の幅a 6−−−電波入射側表面に装着した導体、7−−結合部
導体、8−−−導電性接着剤 9−−−ニクロム線、 10−−−形状記憶
合金、11−−−部分的に材料定数が変化している箇
所、12−−−環状導体素子、 13−−−二層構
造の環状導体素子、14−−−線状格子の導体素子、
15−−−微小な素子、16−−−基本素
子、17−−−電体基板 18−−−−導電性素子、1
9−−−電波吸収体材料部分、 20−−−十文
字型導体素子、21−−−十文字型導体素子の先端部、
22−−−空孔導体、23−−−円筒形紐状電波吸収
材料、24−−−空隙部。

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電波吸収体材料の表層面に電波吸収材とは
    異なる材料から成る素子を部分的に装着し、この素子の
    占有率を変えて、電波吸収特性を変更する方法。
  2. 【請求項2】一つの線状素子が閉じた形状をなしてお
    り、単体では電磁波的に誘導性を示すこの素子を周期的
    に配列して、低周波域では容量性を示し、高周波域では
    誘導性を示すようにあらかじめ素子の寸法および形状を
    決定し、これを電波吸収体材料の表層面に装着し、電波
    吸収体が本来持っている電波吸収特性を低周波域と高周
    波域で、双峰特性をもつように電波吸収特性を変更する
    ことを特徴とする電波吸収体の特性変更方法。
  3. 【請求項3】複素比透率の実部,虚部の値が共に大き
    く,かつ複素比誘電率の実部が大きい電波吸収体材料の
    表層面に線状素子を部分的に装着し、電波吸収材料が本
    来有している整合周波数より低周波領域に整合周波数を
    変更し、電波吸収体の構成を薄層化することを目的とし
    た電波吸収体の特性変更方法。
  4. 【請求項4】電磁波的には誘導性を示す線状格子を、電
    波吸収体材料の表層面に装着し、電波吸収体が本来持っ
    ている電波吸収特性を高周波領域に変更することを特徴
    とする電波吸収体の特性変更方法。
  5. 【請求項5】電波吸収体材料の表層面に、この電波吸収
    体材料とは異なる誘電体を部分的に装着し、この誘電体
    の占有率および誘電率を変えて、電波吸収特性を変更す
    る方法。
  6. 【請求項6】電波吸収体材料の表層面に、この電波吸収
    体材料とは異なる磁性材料を部分的に装着し、この磁性
    体の面積占有率および透磁率を変えて、電波吸収特性を
    変更する方法。
  7. 【請求項7】請求項1ないし6における電波吸収材料表
    層面に装着する導体や誘電体、磁性体を多重周期構造に
    配置して、電波吸収特性を変更する方法。
  8. 【請求項8】基板上に、基板構成材料とは異なる導体や
    誘電体、磁性体を用いて、所定の形状の素子を部分的に
    装着したものを多層化して、これらの基板を電波吸収体
    材料の表層面に密着させ、電波吸収特性を変更する方
    法。
  9. 【請求項9】請求項8記載の基板を電波吸収体材料の内
    部や電波吸収体材料とこの背面に位置する導体板との間
    に介在させたことを特徴とする電波吸収体の特性改善方
    法。
  10. 【請求項10】無損失性の誘電体基板上に、導体素子を
    部分的に装着して構成した基板をあらかじめ複数枚構成
    し、各基板上の素子の寸法とこれらの基板相互の組み合
    わせおよび基板間の間隔を調節して多層化し、電波吸収
    材料部分を構成し、電波吸収特性を変更することを特徴
    とする電波吸収体。
  11. 【請求項11】請求項10記載の無損失性の誘電体基板
    上に、導体から成る素子を部分的に装着して構成する基
    板において、この誘電体基板に導体を添加混成して構成
    したものを用いて、電波吸収特性を変更することを特徴
    とする電波吸収体。
  12. 【請求項12】上記請求項1ないし7記載の電波吸収体
    の構成法において、電波吸収体材料表面に装着した素子
    と電波吸収体材料背面の導体板とを電気的に的に結合し
    た構造によって、電波吸収特性を変更する方法。
  13. 【請求項13】請求項1ないし7記載の電波吸収体の構
    成において、電波吸収体材料表層面に装着した素子部分
    の一部を表面に残し,その一部を電波吸収体背面の導体
    板と接触しないように電波吸収体材料内の表層面に挿入
    し、電波吸収特性を効果的に変更することを特徴とする
    電波吸収体の特性変更方法。
  14. 【請求項14】電波吸収体材料の表層面に導体を全面的
    に薄く装着し、この導体の導電率を変えて、電波吸収特
    性を低周波領域に変更する方法。
  15. 【請求項15】電波吸収体の電波入射面と反対側で、電
    波吸収体材料とこの背面に位置する導体板との間の電波
    吸収体材料面に、導体を薄く分布させることによって電
    波吸収特性を低周波領域に移動させて改善する方法。
  16. 【請求項16】電波吸収体材料の背面に装着する導体板
    において、空孔を設けて導電率を低下させ、同時にこの
    導体板の厚さを調整して、使用する電波吸収材が本来有
    している電波吸収特性より低周波領域へ電波吸収周波数
    を移動させて、所望の電波吸収特性を実現し電波吸収特
    性を改善する方法。
  17. 【請求項17】上記請求項1ないし14の電波吸収体の
    特性変更方法に、請求項15もしくは16の手段を組み
    合わせて電波吸収体を構成し、電波吸収特性を改善する
    方法。
  18. 【請求項18】上記請求項1ないし4、および10ない
    し13の構成原理に基づき、素子として導体を用い導体
    部に電流を流し、電波吸収体を加温し、氷結や結露を防
    止する機能を持たせた電波吸収体。
  19. 【請求項19】上記請求項1ないし4、および7ないし
    14の構成原理に基づき、素子として導体を用い電波吸
    収特性を変更する方法において、この導体部に電流を流
    すことによって導電率が変化する導電性材料を用いて,
    電波吸収特性を電気的に変化させることを特徴とする電
    波吸収体の特性変更方法。
  20. 【請求項20】部分的にスピンの配向方向を制御して磁
    性電波吸収材料を製造し、同一材料に対し異なった材料
    定数を分布させ、電波吸収特性を変更する方法。
  21. 【請求項21】部分的に永久磁石材を磁性電波吸収材料
    に含有させて、スピンの配向方向を制御した材料を用い
    て、電波吸収特性を変更する方法。
  22. 【請求項22】電波吸収体材料を円筒形の細長い紐状に
    構成したものを、所定の分布基準に従って束ねて一体化
    し、これを紐の軸に直角に所定の厚さで切断して構成す
    る電波吸収体において、円筒半径を変更して、空隙部の
    大きさを調節して電波吸収特性を高周波側に変更するこ
    とを特徴とする電波吸収特性の変更方法。
  23. 【請求項23】請求項22の電波吸収体において、表面
    を薄い低誘電率の誘電体の材料で覆っても電波吸収特性
    が大きく低周波領域に移行しないことに基づいて、この
    誘電体膜で空隙部を塵埃の蓄積から保護し経年変化を防
    止する方法。
  24. 【請求項24】請求項22の電波吸収体において、表面
    を高誘電率の誘電体材料で覆い、電波吸収特性を大きく
    低周波領域に移行させる方法による電波吸収特性の変更
    方法。
  25. 【請求項25】上記請求項1ないし24の方法で、電波
    吸収周波数特性を変更し、電波吸収特性そのものも改善
    したことを特徴とする電波吸収体。
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