JP2003243266A - 電解コンデンサ及び電解コンデンサ用外装ケース - Google Patents

電解コンデンサ及び電解コンデンサ用外装ケース

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JP2003243266A
JP2003243266A JP2002044690A JP2002044690A JP2003243266A JP 2003243266 A JP2003243266 A JP 2003243266A JP 2002044690 A JP2002044690 A JP 2002044690A JP 2002044690 A JP2002044690 A JP 2002044690A JP 2003243266 A JP2003243266 A JP 2003243266A
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electrolytic capacitor
thin
pressure valve
capacitor element
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JP2002044690A
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Hiroki Oota
廣城 太田
Michio Terakura
道生 寺倉
Shinichi Otake
新一 大竹
Hiroshi Ieiri
宏 家入
Yoshiichi Onishi
芳一 大西
Jiyutoku Kagawa
寿得 香川
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OKAMOTO ELECTRONICS CORP
Toyota Industries Corp
Nippon Chemi Con Corp
Aisin AW Co Ltd
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OKAMOTO ELECTRONICS CORP
Toyota Industries Corp
Nippon Chemi Con Corp
Aisin AW Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極箔の熱劣化や電解液の変質を生じること
がなく、所望の寿命特性を得ることができる電解コンデ
ンサ及び電解コンデンサ用外装ケースを提供する。 【解決手段】 金属からなる有底筒状の外装ケース
(2)にコンデンサ素子(18)を収納し、外装ケース
の開口部(22)を封口部材(24)で封口してなる電
解コンデンサ及びの電解コンデンサ用外装ケースであっ
て、外装ケース(2)の底面部(4)に薄肉部(6)と
非薄肉部(8)とを設け、薄肉部に圧力弁(14)を設
けるとともに、非薄肉部(8)の表面積(Sa)を外装
ケースの底面部の表面積(S)の80%以上としたもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電解コンデンサ
の構造及び電解コンデンサ用外装ケースに関し、特に、
電解コンデンサの底面に形成した圧力弁の作動性を改善
した電解コンデンサ及び電解コンデンサ用外装ケースに
関する。
【0002】
【従来の技術】電解コンデンサは、定格電圧を超えた過
電圧の印加等により内部でガスが発生し、外装ケースの
内圧が上昇する。このため、外装ケースの底面に機械的
脆弱部からなる圧力弁を設け、内圧が外装ケースの許容
範囲を超えた場合に圧力弁が作動し、外装ケース内の内
圧を開放するものが広く用いられている。このような圧
力弁を用いた電解コンデンサとしては、特開2001−
257135号「防爆機構付コンデンサ」や、特開20
01−274046号「防爆機構付コンデンサ」等が知
られている。
【0003】防爆機構付コンデンサでは、例えば、図5
の(A)及び(B)に示すように、アルミニウム等の金
属で有底筒状の外装ケース100が形成されており、こ
の外装ケース100の外底部には円形の薄肉部102が
形成されているとともに、この薄肉部102に切り溝か
らなる十字形の圧力弁104が形成されている。この圧
力弁104は、薄肉部102に対して部分的な機械的脆
弱部を構成しており、封口部材106で封止された外装
ケース100に内蔵されているコンデンサ素子108の
発熱等により、内圧が極端に上昇した際には、圧力弁1
04を破断させて開弁し、外装ケース100内のガスを
開放するものである。図5の(A)の二点鎖線は、圧力
弁104の開弁状態を示している。
【0004】そして、電子機器の小型化に対する要請は
電解コンデンサの実装形態にも影響を与えており、例え
ば、配線板110上に外装ケース100の底面部を当接
させて実装させ、外装ケース100の底面部に十分な空
間を取ることができない場合がある。このような場合、
圧力弁104が作動したとき、その圧力弁104が外装
ケース100の外部側に切り立つことを阻止されると、
圧力弁104の作動が阻害されるおそれがあったが、薄
肉部102と外装ケース100の外表面との間の高さh
を大きくして圧力弁104を作動させる空間112が形
成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
電解コンデンサは、コンデンサ素子108が発熱するの
で、その発熱に対してある程度の耐久性を備える材料や
構造で構成されているが、電解コンデンサが高温域で連
続的に長時間使用されると、放熱が不十分な動作環境で
は電極箔の熱劣化や電解液の変質が生じることがあり、
所望の寿命特性を得られないおそれがあった。また、図
5に示すように、圧力弁104を形成した薄肉部102
や空間112が形成された電解コンデンサでは、搭載さ
れる配線板110との密着面積が狭いと、コンデンサ素
子108からの熱が配線板110に伝わり難く、蓄熱さ
れて特性を悪化させるおそれがある。
【0006】また、従来の電解コンデンサでは、図5の
(B)に示すように、薄肉部102に形成された圧力弁
104の溝と、薄肉部102を包囲して形成されたガス
逃がし用の溝114の方向及び位置を一致させている。
この場合、圧力弁104の動作時、圧力弁104の溝と
溝114が繋がって外装ケース100の底面の全体が破
断しないように、圧力弁104の溝と溝114との間に
余裕を設けた構成となっており、溝114が形成された
非薄肉部分の面積が小さくなっている。従って、搭載さ
れる配線板110との密着面積が狭く、コンデンサ素子
108からの熱が配線板110に伝わり難いため、蓄熱
されて特性を悪化させるおそれがあった。
【0007】そこで、この発明は、電極箔の熱劣化や電
解液の変質を生じることがなく、所望の寿命特性を得る
ことができる電解コンデンサ及び電解コンデンサ用外装
ケースを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の電解コンデン
サは、金属からなる有底筒状の外装ケース(2)にコン
デンサ素子(18)を収納し、外装ケースの開口部(2
2)を封口部材(24)で封口してなる電解コンデンサ
であって、外装ケース(2)の底面部(4)に薄肉部
(6)と非薄肉部(8)とを設け、薄肉部に圧力弁(1
4)を設けるとともに、非薄肉部(8)の表面積(S
a)を外装ケースの底面部の表面積(S)の80%以上
としたことを特徴とする。
【0009】このような構成によれば、外装ケースの底
面部がシャーシや配線板等の他部材に当接して搭載され
た場合、外装ケースの底面部の80%以上を占める非薄
肉部が直接にシャーシ等の他部材に接してコンデンサ素
子からの発熱が、外装ケースの底面部から他部材に伝導
するので、効率的な放熱を行うことができ、所望の寿命
特性を得ることができる。例えば、シャーシ等の他部材
等が水冷等の冷却手段で冷却されている場合には、電解
コンデンサの放熱ないし冷却が効率的に行われる。
【0010】しかも、外装ケースの底面部がシャーシ等
の他部材に密着されても、薄肉部に圧力弁が形成されて
圧力弁の作動空間が十分に確保されているので、その作
動が阻害されることはない。その結果、外装ケース内の
圧力が所定圧力以上に上昇したときには、確実に圧力弁
を作動させることができる。
【0011】また、この発明の電解コンデンサは、コン
デンサ素子(18)が外装ケース(2)に当接している
ことを特徴とする。即ち、コンデンサ素子から外装ケー
スへの熱伝導効率を高めることができる。
【0012】また、この発明の電解コンデンサは、コン
デンサ素子が陽極箔と陰極箔とをセパレータを介して巻
回して形成されるとともに、陰極箔(20)がコンデン
サ素子の底面から露出し、この露出した陰極箔が外装ケ
ースの内底面に当接していることを特徴とする。即ち、
金属で形成された外装ケースとコンデンサ素子の陰極箔
との金属間接触が得られ、コンデンサ素子から外装ケー
スへの熱伝導効率がより高められ、放熱特性が良好とな
る。
【0013】また、この発明の電解コンデンサ用外装ケ
ースは、金属からなる有底筒状の外装ケース(2)にコ
ンデンサ素子(18)を収納し、外装ケースの開口部
(22)を封口部材(24)で封口される電解コンデン
サ用外装ケースであって、外装ケースの底面部(4)に
薄肉部(6)と非薄肉部(8)とを設け、薄肉部に圧力
弁(14)を設けるとともに、非薄肉部の表面積を外装
ケースの底面部の表面積の80%以上としたことを特徴
とする。即ち、このような構成によれば、電解コンデン
サの放熱効率と、圧力弁の動作効率とを共に向上させる
ことができる。
【0014】そして、この発明の電解コンデンサ用外装
ケースは、前記非薄肉部で包囲された前記薄肉部からな
る凹部(10)と、前記非薄肉部に形成されて前記凹部
に連通させた単一又は複数の第1の溝部(12)と、前
記凹部内の前記薄肉部に形成されて前記圧力弁を構成す
る第2の溝部(16)とを備え、前記第1の溝部と前記
第2の溝部とを異方向に形成してなることを特徴とす
る。
【0015】このように第1及び第2の溝部の方向を異
方向、即ち、両者を不一致とすれば、外装ケースの底面
部の機械的な強度の低下を来すことがなく、第1及び第
2の溝部間の空間余裕が不要となり、凹部の形状及び面
積は、圧力弁を形成するに必要な最小限度の面積とする
ことができる。その結果、外装ケースの底面部の非薄肉
部の面積を底面部の全面積の80%以上と広く、十分に
確保することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を図面に示
した実施例を参照して説明する。図1〜図4はこの発明
の電解コンデンサ及び電解コンデンサ用外装ケースの実
施例を示し、図1及び図2は外装ケースの底面部の構
成、図3は図2の III−III 線断面、図4は電解コンデ
ンサ及びその使用状態の断面を示している。
【0017】外装ケース2はアルミニウム等の金属によ
って一体成形されたものであり、その底面部4には薄肉
部6と、同一の肉厚からなる非薄肉部8とが形成されて
おり、外装ケース2の底面部4の表面積をS、非薄肉部
8の表面積をSa、薄肉部6の表面積をSbとすると、
非薄肉部8の表面積Saは表面積S(=Sa+Sb)の
80%以上(Sa/S≧0.8)、薄肉部6の表面積S
bは表面積Sの20%以下(Sb/S≦0.2)に設定
されている。ここで、外装ケース2の底面部4の表面積
Sは、外装ケース2の垂直投影面積である。この実施例
では、外装ケース2の底面部4側の角部を曲面化させて
いるが、曲面化させることなく90度の角部としてもよ
い。
【0018】また、この実施例の場合、外装ケース2の
底面部4は円形に形成されており、薄肉部6は底面部4
の中心に同一の肉厚、即ち、非薄肉部8で包囲された薄
肉部6からなる円形の凹部10と、底面部4の中心から
120度の角度で放射状に同一の肉厚で形成された単一
又は複数の第1の溝部として3本の溝部12とで形成さ
れている。この実施例では、凹部10を底面部4の中央
に形成し、円形としているが、底面部4の中央以外の位
置に形成してもよく、円形以外の形状、例えば、多角形
や楕円形としてもよい。また、溝部12は2本又は4本
以上としてもよい。また、凹部10と溝部12とを同一
の肉厚としているが、異なる肉厚としてもよい。
【0019】また、薄肉部6を構成している凹部10に
は、外装ケース2の内圧が所定圧以上に上昇したとき、
開弁可能な圧力弁14が形成されている。この実施例の
圧力弁14は、溝状であって、薄肉部6に機械的脆弱部
としての細い切り溝等からなる第2の溝部16をY字形
に形成したものである。この圧力弁14の平面形態は、
十字形や一文字形でもよい。また、圧力弁14を構成す
る溝部16は外装ケース2の内底面側に形成してもよ
い。
【0020】そして、この外装ケース2の内部にはコン
デンサ素子18が収納されている。このコンデンサ素子
18の端面は外装ケース2の内底面側に当接させてあ
る。従って、コンデンサ素子18の熱が外装ケース2の
内底面側に良好に伝導する。
【0021】ここで、コンデンサ素子18は、例えば、
帯状の陽極箔と陰極箔とを陽極箔の表裏面側にセパレー
タを介在させて円柱状に巻回して形成されている。陽極
箔には化成処理されて誘電体酸化皮膜が形成された箔、
陰極箔にはエッチング処理された箔が用いられる。
【0022】また、実施例では、コンデンサ素子18の
端面、例えば、底面から陰極箔20の縁部を露出させて
巻回し、コンデンサ素子18の端面を露出した陰極箔2
0で形成し、その陰極箔20を外装ケース2の内底面に
当接させている。即ち、金属間接触により熱伝導をより
良好にすることができる。
【0023】そして、外装ケース2は、コンデンサ素子
18が収納された後、例えば、図4に示すように、その
開口部22側に封口部材24が挿入されて封口されてい
る。外装ケース2の開口部22側の中途部には絞り加工
によって支持段部26が形成されており、この実施例の
場合、支持段部26に合成樹脂板で形成された円盤状の
封口部材24が係止され、この封口部材24の周縁部に
取り付けられたゴム等で形成された封止リング28に外
装ケース2の開口縁部を加締め加工して食い込ませるこ
とにより、外装ケース2の封止処理が行われている。
【0024】封口部材24を貫通させて陽極端子30及
び陰極端子32が封口部材24に取り付けられ、陽極端
子30にはコンデンサ素子18の陽極箔、陰極端子32
にはコンデンサ素子18の陰極箔20が各タブ34、3
6を以て電気的に接続されている。
【0025】このように構成された電解コンデンサの使
用形態及び圧力弁14の動作等について説明する。
【0026】この電解コンデンサは、例えば、図4に示
すように、電子機器を構成する配線板38に外装ケース
2の底面部4を当接させて設置される場合がある。この
ように設置されると、通電によってコンデンサ素子18
に発生した熱は、外装ケース2を通じて配線板38側に
伝導し、放熱される。
【0027】この場合、外装ケース2の内底面側にコン
デンサ素子18の端面を当接させてあるので、コンデン
サ素子18の熱が外装ケース2の内底面側に良好に伝導
する。そして、実施例のように、素子端面側に陰極箔2
0の縁部を露出させて巻回したことにより、陰極箔20
の縁部で素子端面が形成されたコンデンサ素子18で
は、その陰極箔20が外装ケース2の内底面側に当接さ
れると、金属間接触により熱伝導がより良好になり、放
熱効率を向上させることができる。
【0028】そして、例えば、保証温度範囲の上限温度
の環境下で、陽極端子30と陰極端子32との間に定格
電圧を超える過電圧が印加されると、コンデンサ素子1
8には漏れ電流が流れ、コンデンサ素子18に含浸され
ている電解液の電気分解等によりガスが発生し、外装ケ
ース2の内圧を上昇させる。この内圧上昇が所定圧力、
即ち、圧力弁14の動作圧力を超えると、機械的脆弱部
である溝部16で破断し、図4に二点鎖線で示すように
切り立ち、外装ケース2内のガスGが放出される。矢印
Gはそのガスの放出方向を示している。
【0029】放出されたガスは、外装ケース2の底面部
4の凹部10から放射状に形成されている溝部12に導
かれるので、配線板38に外装ケース2の底面部4が密
着していても、ガスの放出が妨げられることはなく、配
線板38から外装ケース2を浮き上がらせることもな
い。
【0030】また、外装ケース2の底面部4が配線板3
8に密着していても、外装ケース2の凹部10によって
圧力弁14の切り立ち等、その動作空間が十分に確保さ
れているので、圧力弁14の切り立ちを阻害することは
なく、安全性の高い防爆作用を達成することができる。
【0031】そして、この電解コンデンサでは、外装ケ
ース2の底面部4の非薄肉部8の表面積Saが底面部4
の表面積Sの80%以上とされているので、底面部4と
配線板38等の部材との当接面積が大きく、電解コンデ
ンサの発熱を外装ケース2を通して外部に放熱させるこ
とができ、電解コンデンサの放熱効率を高めることがで
きる。
【0032】従って、この電解コンデンサでは、放熱効
率と、圧力弁14の動作効率とを共に向上させることが
でき、放熱効率の向上によって所望の寿命特性を得るこ
とができる。
【0033】そして、この電解コンデンサでは、図2に
示すように、凹部10に形成された圧力弁14の溝部1
6が例えば、Y字形であって、その溝部16の方向が圧
力を逃がすための溝部12の方向と異方向、即ち、両者
を不一致としているため、底面部4の機械的な強度の低
下を来すことがないので、従来の電解コンデンサの外装
ケース(図5)のように、溝部12と溝部16との間に
余裕が不要となる。この結果、凹部10の形状及び面積
は、圧力弁14を形成するに必要な最小限度の面積とす
ることができ、外装ケース2の底面部4の非薄肉部8の
面積を底面部4の全面積の80%以上と広く、十分に確
保することができる。従って、搭載される配線板38と
の密着面積を広く取ることができ、コンデンサ素子18
からの熱を配線板38に伝えることができるため、蓄熱
による特性悪化を防止することができる。
【0034】また、この実施例では、凹部10の面積及
び容積を圧力弁14の機能を達成する最小限度に設定し
ているが、凹部10に連通する溝部12の深さは凹部1
0と同一であり、同一の薄肉部6となっており、溝部1
2が凹部10の容積を補完し、圧力弁14の動作時、排
出ガスを溝部12を通して良好に逃がすことができる。
【0035】また、シャーシや配線板等、電解コンデン
サが搭載される部材を水冷等の冷却手段を用いて冷却す
れば、搭載された電解コンデンサの放熱効率ないし冷却
効率を高めることができる。
【0036】また、この実施例では、コンデンサ素子1
8の端面を外装ケース2の内底面側に当接させた場合に
ついて説明しているが、コンデンサ素子18の側面部を
外装ケース2に当接させてもよく、放熱効率を高めるこ
とができる。
【0037】また、この実施例では、凹部10と溝部1
2とを共通の深さとしているが、凹部10側より溝部1
2側を浅く又は深くし、両者を同一面にする必要はな
い。
【0038】そして、実験によれば、非薄肉部8の面積
を底面部4の全面積の80%以上とした場合には、十分
な放熱効率が得られたのに対し、80%未満とした場合
には、放熱効率が低下することが確認された。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、次の効果が得られる。 a 外装ケースの底面部に薄肉部と非薄肉部とを設け、
薄肉部に圧力弁を設けるとともに、非薄肉部の表面積を
外装ケースの底面部の表面積の80%以上としたので、
配線板等の部材に外装ケースの底面部を密着して設置し
た場合に、外装ケース内の発熱を配線板等の部材へ熱伝
導させることができるので、外装ケースの放熱が良好に
なるとともに、放熱効率を向上させることができ、電極
箔の熱劣化や電解液の変質を生じることがなく、所望の
寿命特性を得ることができる。
【0040】b 薄肉部に圧力弁を形成して十分な動作
空間が確保されているので、圧力弁の動作が妨げられる
ことがなく、圧力弁の動作で配線板等から電解コンデン
サが浮き上がる等の不都合を防止でき、安全性の高い電
解コンデンサを提供することができる。
【0041】c 外装ケースにコンデンサ素子を当接さ
せれば、コンデンサ素子の熱を外装ケースに伝えること
ができ、コンデンサ素子の放熱効率を高めることがで
き、電気的特性の安定化を図ることができる。
【0042】d コンデンサ素子の底面から露出させた
陰極箔を外装ケースの内底面に当接させれば、外装ケー
スとコンデンサ素子との金属間接触により熱伝導がより
良好になり、コンデンサ素子の放熱効率を高めることが
でき、電気的特性の安定化を実現することができる。
【0043】e この発明の電解コンデンサ用外装ケー
スによれば、配線板等の部材に外装ケースの底面部を密
着して設置した場合に、外装ケース内の発熱を配線板等
の部材へ熱伝導させることができるので、外装ケースの
放熱が良好になるとともに、放熱効率を向上させること
ができ、その結果、電極箔の熱劣化や電解液の変質を生
じることがなく、所望の寿命特性を持つ電解コンデンサ
を実現することができる。
【0044】f また、この発明の電解コンデンサ用外
装ケースによれば、第1及び第2の溝部の方向を異方
向、即ち、両者を不一致としてので、外装ケースの底面
部の機械的な強度の低下を抑制でき、第1及び第2の溝
部間の空間余裕が不要となるので、凹部の形状及び面積
を圧力弁の形成に必要な最小限度の面積にでき、外装ケ
ースの底面部の非薄肉部の面積を底面部の全面積の80
%以上と広く、十分に確保することができ、放熱効果を
高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の電解コンデンサ及び電解コンデンサ
用外装ケースの実施例を示す斜視図である。
【図2】外装ケースを示す底面図である。
【図3】図2に示す外装ケースの III− III線断面図で
ある。
【図4】この発明の電解コンデンサ及びその使用状態を
示す断面図である。
【図5】従来の電解コンデンサを示し、(A)は電解コ
ンデンサ及びその使用状態を示す断面図、(B)は外装
ケースの底面図である。
【符号の説明】
2 外装ケース 4 底面部 6 薄肉部 8 非薄肉部 12 第1の溝部 14 圧力弁 16 第2の溝部 18 コンデンサ素子 20 陰極箔 22 開口部 24 封口部材 S 底面部4の表面積 Sa 非薄肉部8の表面積 Sb 薄肉部6の表面積
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 593127706 岡本無線電機株式会社 大阪府大阪市浪速区日本橋4丁目8番4号 (72)発明者 太田 廣城 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機内 (72)発明者 寺倉 道生 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機内 (72)発明者 大竹 新一 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 家入 宏 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 大西 芳一 大阪府大阪市浪速区日本橋4丁目8番4号 岡本無線電機株式会社内 (72)発明者 香川 寿得 東京都青梅市東青梅1丁目167番地の1 日本ケミコン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属からなる有底筒状の外装ケースにコ
    ンデンサ素子を収納し、外装ケースの開口部を封口部材
    で封口してなる電解コンデンサであって、外装ケースの
    底面部に薄肉部と非薄肉部とを設け、薄肉部に圧力弁を
    設けるとともに、非薄肉部の表面積を外装ケースの底面
    部の表面積の80%以上としたことを特徴とする電解コ
    ンデンサ。
  2. 【請求項2】 コンデンサ素子が外装ケースに当接して
    いることを特徴とする請求項1記載の電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】 コンデンサ素子が陽極箔と陰極箔とをセ
    パレータを介して巻回して形成されるとともに、陰極箔
    がコンデンサ素子の底面部から露出し、この露出した陰
    極箔が外装ケースの内底面に当接していることを特徴と
    する請求項1記載の電解コンデンサ。
  4. 【請求項4】 金属からなる有底筒状の外装ケースにコ
    ンデンサ素子を収納し、外装ケースの開口端部を封口部
    材で封口される電解コンデンサ用外装ケースであって、
    外装ケースの底面部に薄肉部と非薄肉部とを設け、薄肉
    部に圧力弁を設けるとともに、非薄肉部の表面積を外装
    ケースの底面部の表面積の80%以上としたことを特徴
    とする電解コンデンサ用外装ケース。
  5. 【請求項5】 前記非薄肉部で包囲された前記薄肉部か
    らなる凹部と、 前記非薄肉部に形成されて前記凹部に連通させた単一又
    は複数の第1の溝部と、 前記凹部内の前記薄肉部に形成されて前記圧力弁を構成
    する第2の溝部と、 を備え、前記第1の溝部と前記第2の溝部とを異方向に
    形成してなることを特徴とする請求項4記載の電解コン
    デンサ用外装ケース。
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