JP2003242749A - 単リール型テープカートリッジ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 単リール型のテープカートリッジにおいて、
不適合な種類のテープカートリッジがテープドライブ側
に挿入されることを防止する。 【解決手段】 本体ケース１の内部には、磁気テープ３
が巻かれる一個のリール２を備えている。本体ケース１
の底壁１０の外面１０ａには、誤挿入防止用の凹部１１
が前後方向に延びる溝として形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、本体ケースの内部
に磁気テープが巻かれる一個のリールを備えた単リール
型のテープカートリッジに関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の単リール型テープカートリッジ
は、特開平１１−３２８９２０号公報に公知である。か
かるテープカートリッジでは、例えば磁気テープの記録
密度やテープ長さによって記録容量が異なる場合があ
る。かかる記録容量の違いは、既存タイプと次世代タイ
プとで更に甚だしいものになると予測される。その一方
で本体ケースの形状を同一にして、磁気テープの記録容
量が違うテープカートリッジも、テープドライブが受け
入れることを望む場合もある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかるに、現状のこの
種テープカートリッジでは、磁気テープの記憶容量が違
っても本体ケースの形状は同一仕様になっている。その
ため、磁気テープの記録容量が違うテープカートリッジ
を不適合なものとしてテープドライブ側が受け入れたく
ない場合に問題が生じる。不適合なテープカートリッジ
まで受け入れていたのでは、不測のトラブルを招く要因
になるからである。

【０００４】そこで本発明の目的は、磁気テープの記憶
容量の違いなどを本体ケースの外観形状に表現するとと
もに、不適合な種類であればテープドライブに前もって
誤挿入されることがないようにした単リール型テープカ
ートリッジを得るにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、図２に示すご
とく本体ケース１の内部に磁気テープ３が巻かれる一個
のリール２を備えた単リール型テープカートリッジにお
いて、図１に示すごとく本体ケース１の外面に、テープ
ドライブへの誤挿入を防止する凹部１１が設けられてい
ることを特徴とする。

【０００６】誤挿入防止用の前記凹部１１は、本体ケー
ス１の底壁１０の外面１０ａに、前後方向に延びる溝と
して形成することができる。

【０００７】

【作用】誤挿入防止用の凹部１１が果たす機能を具体的
に説明すると、凹部１１を有しないテープカートリッジ
（例えば磁気テープの記録容量が小さい）の場合、規制
突起１２を有するテープドライブは、規制突起１２で該
当のテープカートリッジの誤挿入を防止する。凹部１１
を有するテープカートリッジ（例えば、磁気テープの記
録容量が大きい）の場合、前記凹部１１に規制突起１２
が嵌入し、テープドライブに該当のテープカートリッジ
がそのまま挿入されることを許す。

【０００８】

【発明の効果】かかる本発明によれば、誤挿入防止用の
凹部を設けたことにより、不適合なテープドライブ側に
誤挿入されるのを未然に防止できる。

【０００９】

【発明の実施の態様】（第１実施例） 図１および図２
は本発明に係る単リール型テープカートリッジの第１実
施例を示しており、上下ケース１ａ・１ｂを蓋合わせ状
に結合してなる角箱状の本体ケース１の内部に一個のリ
ール２を収容し、このリール２に磁気テープ３（以下、
単にテープという）が巻装されている。

【００１０】テープ３の繰り出し端には、テープ３を引
き出し操作するためのリーダーテープ４が連結されてい
る。本体ケース１の前面にはテープ引出口５を有する。
テープ引出口５は揺動可能なドア６で開閉できる。ドア
６は、その一端側が上下ケース１ａ・１ｂ間に支持され
た縦軸６ａを中心に揺動し、ばね７で閉じ勝手に揺動付
勢されている。

【００１１】この単リール型テープカートリッジをテー
プドライブに装填すると、リーダーテープ４の遊端に設
けた連結部９を介してテープ３が本体ケース１の前方外
側に引き出される。

【００１２】本体ケース１の底壁１０の外面１０ａに
は、誤挿入防止用の凹部１１が、本体ケース１の中央よ
り左右の一側方（図では左側方）に片寄った部位におい
て、前後方向に延びる溝として形成されている。テープ
ドライブ側には、前記凹部１１に嵌合するレール状の規
制突起１２を備えている。つまり、この規制突起１２を
備えたテープドライブには、前記凹部１１を有するテー
プカートリッジのみが装着可能になる。

【００１３】すなわち、前記凹部１１を備えたテープカ
ートリッジが、規制突起１２を有するテープドライブに
挿入されると、テープドライブ側の規制突起１２が前記
凹部１１に嵌入する。これにて、該当のテープカートリ
ッジは、規制突起１２に邪魔されることなく、テープド
ライブに装填できる。その際、前記凹部１１がテープド
ライブ側の規制突起１２に嵌合することで、テープドラ
イブに対してテープカートリッジが高精度に位置決めし
た状態で装着されることになる。

【００１４】誤挿入防止用の凹部１１を有しないテープ
カートリッジが、前記規制突起１２を備えたテープドラ
イブに挿入されたときは、規制突起１２が本体ケース１
の底壁１０の前縁に突き当たり、該当のテープカートリ
ッジがテープドライブ側に装填されるのを阻止する。

【００１５】なお、溝形状とした前記凹部１１は、本体
ケース１の上面や左右の側面に設けてもよく、本体ケー
ス１の上下両面にそれぞれ設けてもよい。また、溝形状
の凹部１１は、本体ケース１の上下面の少なくとも一方
と、左右側面の少なくとも一方とにそれぞれ設けてもよ
い。更にテープカートリッジの種類によって凹部１１の
存在位置が変るものであってもよい。

【００１６】テープドライブ側の規制突起１２は、誤挿
入防止用の凹部１１に嵌合可能であればピン形状等であ
ってもよい。溝形状の凹部１１は、本体ケース１の前後
寸法よりも短い前後長さであってもよい。

【００１７】（第２実施例） 図３および図４は本発明
の第２実施例を示しており、本体ケース１の底壁１０の
外面１０ａに設けられる誤挿入防止用凹部１１の形状が
第１実施例とは異なる。すなわち凹部１１は、本体ケー
ス１の左右の一方の横側面１３寄りにおいて、該横側面
１３からケース中央側に及んで前後方向にわたって凹み
形成されている。但し、凹部１１のケース中央側の縁１
１ａは、リール２の収納領域の外側に位置するよう円弧
状に形成されている。これ以外は、第１実施例と実質的
に同様である。

【００１８】かかる第２実施例のテープカートリッジが
装着されるテープドライブ側には、前記凹部１１に嵌合
する規制突起１２が第１実施例と同様に設けられてい
る。これにより、規制突起１２を有するテープドライブ
側には、誤挿入防止用の凹部１１を有するテープカート
リッジのみを挿入することができることになる。

【００１９】第２実施例では、誤挿入防止用の凹部１１
がリール２の収納領域の下側に位置しないように形成し
てあるので、凹部１１の凹み深さを大きく設定でき、ケ
ース底壁１０の強度確保と誤挿入防止機能の向上とを図
れることになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例の正面図

【図２】第１実施例の内部構造を示す横断平面図

【図３】第２実施例の正面図

【図４】第２実施例の底面図

【符号の説明】

１ 本体ケース ２ リール ３ 磁気テープ ５ テープ引出口 １０ 本体ケースの底壁 １０ａ 底壁の外面 １１ 誤挿入防止用の凹部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体ケースの内部に磁気テープが巻かれ
   る一個のリールを備えた単リール型テープカートリッジ
   において、 前記本体ケースの外面に、テープドライブへの誤挿入を
   防止する凹部が設けられていることを特徴とする単リー
   ル型テープカートリッジ。
2. 【請求項２】 誤挿入防止用の前記凹部が、前記本体ケ
   ースの底壁の外面に、前後方向に延びる溝として形成さ
   れている請求項１記載の単リール型テープカートリッ
   ジ。