JP2003241376A - フォトレジスト用添加剤及びフォトレジスト組成物 - Google Patents

フォトレジスト用添加剤及びフォトレジスト組成物

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JP2003241376A
JP2003241376A JP2002036523A JP2002036523A JP2003241376A JP 2003241376 A JP2003241376 A JP 2003241376A JP 2002036523 A JP2002036523 A JP 2002036523A JP 2002036523 A JP2002036523 A JP 2002036523A JP 2003241376 A JP2003241376 A JP 2003241376A
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additive
photoresist
acid
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English (en)
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Yasushi Arita
靖 有田
Osamu Onishi
治 大西
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 特にArFエキシマ光に対する透明性に優
れ、解像度、ドライエッチング性、感度の向上を図るこ
とが可能なフォトレジスト用添加剤およびフォトレジス
ト組成物を提供する。 【解決手段】 下記の一般式(I)で表される化合物及
び/又は一般式(II)で表される化合物からなるフォト
レジスト用添加剤。このフォトレジスト用添加剤、酸の
作用によりアルカリに可溶となるポリマー、光の作用に
より酸を発生する化合物、及びこれらを溶解する溶媒を
必須成分とする化学増幅型フォトレジスト組成物。 一般式(I)中、R1は、炭素数4〜15の3級アルキ
ル基、3級シクロアルキル基、3級アルコキシアルキル
基、3級環状エーテル基、3級環状エステル基から選ば
れるものである。一般式(II)中、R2、R3は、水素、
炭素数4〜15の3級アルキル基、3級シクロアルキル
基、3級アルコキシアルキル基、3級環状エーテル基、
3級環状エステル基から選ばれるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトレジスト用
添加剤およびフォトレジスト組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にポジ型フォトレジストには、ナフ
トキノンジアジド化合物等のキノンジアジド基を有する
感光剤とアルカリ可溶性樹脂(例えば、ノボラック型フ
ェノール樹脂)が用いられている。このような組成を有
するポジ型フォトレジストは、アルカリ溶液による現像
によって高い解像力を示し、IC、LSI等の半導体製
造、LCDなどの回路基材の製造に利用されている。ま
た、ノボラック型フェノール樹脂は芳香環を多く有する
構造のため、露光後のプラズマドライエッチングに対し
て、高い耐ドライエッチング性および耐熱性を有してい
る。これまでノボラック型フェノール樹脂とナフトキノ
ンジアジド系感光剤とを含有する数多くのポジ型フォト
レジストが開発、実用化され、0.3μm〜2μm程度
までの線幅加工において大きな成果を挙げてきた。
【0003】しかし、近年、半導体の高集積化の要求が
年々高まるにつれ、より細い線幅の加工が必要となり、
光源としてより波長の短いKrF、ArF、F2などの
エキシマ光の使用が検討されている。これらの光は、各
々248nm、193nm、157nmの波長の光であ
り、フェノール樹脂は、それ自体が有する芳香環による
光の吸収により透明度が劣り、光がレジスト底部まで到
達しにくい。そのため、レジスト底部での露光量が低下
するため、現像後にテーパー等のついた不良パターンし
か得られなかった。そこで、KrF用ではポリヒドロキ
シスチレン、ArF用ではアクリル系樹脂、シクロオレ
フィン系樹脂、F2用ではフッ素系樹脂などをベース樹
脂に用いて、光酸発生剤から発生する酸を触媒に利用し
た化学増幅システムが適用検討されている。
【0004】KrFエキシマ光には、主にポリヒドロキ
シスチレンの適用が検討され、実用化が進められてい
る。しかしながら、さらなる半導体の高集積度化に向け
た検討が進められており、さらに波長の短いArFエキ
シマ光を適用する必要が発生した。その場合、ポリヒド
ロキシスチレンでは全く透明度がないため使用できず、
新たにアクリル系樹脂、シクロオレフィン系樹脂などの
適用検討が進められている。フォトレジスト用樹脂とし
てアクリル系樹脂は、透明性や感度などの点において優
れているが、耐ドライエッチング性に劣る欠点がある。
シクロオレフィン系樹脂であるノルボルネン/無水マレ
イン酸樹脂を用いた場合は、耐ドライエッチング性、耐
熱性などにおいては優れているが、ArF波長(193
nm)領域での透明性、露光部と非露光部のアルカリ現
像液への溶解速度差(溶解コントラスト/解像度)など
においては不十分である。また、シクロオレフィン系ポ
リマーにアクリル系モノマーを共重合させたハイブリッ
ド型のポリマーも検討されているが、ArFエキシマ光
用フォトレジストの要求特性すべてを満足するポリマー
は、いまだに見出されていないのが実状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特にArF
エキシマ光に対する透明性に優れ、解像度、ドライエッ
チング性、感度の向上を図ることが可能なフォトレジス
ト用添加剤およびフォトレジスト組成物を提供するもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的は、以下
(1)〜(5)の本発明により達成される。 (1)一般式(I)で表される化合物及び/又は一般式
(II)で表される化合物からなるフォトレジスト用添加
剤。
【化2】 一般式(I)中、R1は、炭素数4〜15の3級アルキ
ル基、3級シクロアルキル基、3級アルコキシアルキル
基、3級環状エーテル基、3級環状エステル基から選ば
れるものである。一般式(I)中、R2、R3は、水素、
炭素数4〜15の3級アルキル基、3級シクロアルキル
基、3級アルコキシアルキル基、3級環状エーテル基、
3級環状エステル基から選ばれるものであり、それぞれ
同一であっても異なっていてもよい。ただし、いずれか
一方が水素の場合は、もう一方は水素以外の基である。 (2)一般式(I)中、R1がtert−ブチル基、2
−メチルアダマンチル基又はメバロニックラクトニル基
から選ばれるものである上記(1)に記載のフォトレジ
スト用添加剤。 (3)一般式(II)中、R2、R3がそれぞれ、tert
−ブチル基、2−メチルアダマンチル基又はメバロニッ
クラクトニル基から選ばれるものである上記(1)に記
載のフォトレジスト用添加剤。 (4)下記(A)〜(D)を必須成分とする化学増幅型
フォトレジスト組成物。 (A)上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のフォ
トレジスト用添加剤、(B)酸の作用によりアルカリに
可溶となるポリマー、(C)光の作用により酸を発生す
る化合物、及び(D)(A)、(B)及び(C)を溶解
する溶媒。 (5)前記(A)フォトレジスト用添加剤が、前記
(B)酸の作用によりアルカリに可溶となるポリマー1
00重量部に対して1〜50重量部である上記(4)に
記載の化学増幅型フォトレジスト組成物。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、フォトレジスト用添加
剤(以下、「添加剤」という)及び化学増幅型フォトレ
ジスト組成物(以下、「フォトレジスト組成物」または
「組成物」という)に関するものである。まず、本発明
の添加剤について説明する。
【0008】フォトレジスト特性の向上や性能の微調整
にあたっては、様々な添加剤が使用されている。本発明
の添加剤は、酸により脱離可能な基を含む化合物を設計
し、組成物において主成分として使用するポリマーだけ
では不足している性能を補い、フォトレジスト特性(特
に、解像度、感度、透明性、基板との密着性など)を向
上させるものである。
【0009】(A)添加剤 本発明の添加剤は、下記の一般式(I)で表される化合
物及び/又は下記の一般式(II)で表される化合物から
なるものである。
【化3】 一般式(I)中、R1は、炭素数4〜15の3級アルキ
ル基、3級シクロアルキル基、3級アルコキシアルキル
基、3級環状エーテル基、3級環状エステル基から選ば
れるものである。一般式(II)中、R2、R3は、水素、
炭素数4〜15の3級アルキル基、3級シクロアルキル
基、3級アルコキシアルキル基、3級環状エーテル基、
3級環状エステル基から選ばれるものであり、それぞれ
同一であっても異なっていてもよい。ただし、いずれか
一方が水素の場合は、もう一方は水素以外の基である。
【0010】前記一般式(I)で表される化合物におけ
るR1、あるいは前記一般式(II)で表される化合物に
おけるR2、R3の種類は、後述するポリマーの種類やフ
ォトレジストの組成、あるいはその使用方法などによ
り、前記範囲内において任意に選択すればよい。これに
より、添加剤の極性を調整し、添加剤の溶剤溶解性や、
後述するポリマーとの親和性を調節することができ、こ
の結果、フォトレジストとしての解像度、感度、基板と
の密着性などに対して最適な特性を付与することができ
る。また、R1、R2、R3はそれぞれ3級炭素基により
エステル結合したものであり、これらは、添加剤単独の
状態では安定であり、かつ、酸の作用により容易に脱離
できるものであることが好ましい。一般式(I)で表さ
れる化合物としては、前記記載のものであれば特に限定
されないが、R1がtert−ブチル基、2−メチルア
ダマンチル基又はメバロニックラクトニル基から選ばれ
るものであることが好ましい。これにより、フォトレジ
スト組成物を高解像度化する効果を大きくできる。ま
た、一般式(II)で表される化合物としては前記記載の
ものであれば特に限定されないが、R2、R3がそれぞ
れ、tert−ブチル基、2−メチルアダマンチル基又
はメバロニックラクトニル基から選ばれるものであるこ
とが好ましい。これにより、フォトレジスト組成物を高
解像度化する効果を大きくできる。
【0011】本発明の添加剤は、アダマンタンカルボン
酸化合物を塩化チオニルなどを使用して酸塩化物とし、
それに3級アルコール化合物を、反応中に発生する酸の
トラップ剤の存在下で反応させることにより得ることが
できる。まず、合成に使用される原料について説明す
る。原料となるアダマンタンカルボン酸化合物は、一般
式(I)で表される化合物では1−アダマンタンカルボ
ン酸、一般式(II)で表される化合物では1,3−アダ
マンタンジカルボン酸である。また、3級アルコール化
合物としては、一般式(I)または(II)で表される構
造に該当するものであればよく特に限定されないが、例
えばtert−ブタノール、メチルシクロヘキシルアル
コール、メチルノルボニルアルコール、2−メチル−2
−アダマンタノール、2−エチル−2−アダマンタノ−
ル、メバロニックラクトニルアルコール、メチルフラニ
ルアルコールなどが挙げられる。なお、反応中に発生す
る酸のトラップ剤としては、塩基性化合物であれば何れ
も使用可能であるが、特にピリジン、トリエチルアミ
ン、トリブチルアミンなどのアミン類を使用することが
好ましい。
【0012】次に、本発明のフォトレジスト組成物につ
いて説明する。本発明の組成物は、本発明の添加剤、酸
の作用によりアルカリ可溶性となるポリマー(以下、
「ポリマー」という)、光の作用により酸を発生する化
合物(以下、「光酸発生剤」という)、およびポリマー
と光酸発生剤とを溶解する溶媒(以下、「溶媒」とい
う)を必須成分として配合してなるものである。本発明
の組成物をフォトレジストとして使用した場合、光の照
射により光酸発生剤が酸を発生し、この酸の作用によ
り、添加剤及びポリマーに脱保護反応が起こる。具体的
には、本発明の添加剤の場合は、R1、R2、R3の基が
酸の作用により脱離する。脱保護が起こった部分の添加
剤及びポリマーは、後の現像工程においてアルカリ現像
液に溶解し、脱保護反応が起こらなかった部分の添加剤
及びポリマーとの間に明確な溶解速度差を生ずること
で、目的とするパターンを現像により得ることができ
る。
【0013】(B)ポリマー 本発明のフォトレジスト組成物に用いられるポリマーと
しては、酸の作用によりアルカリに可溶となるポリマー
であれば何れも使用可能である。このようなポリマーと
しては(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー(例え
ば、2−メチル−2アダマンチルメタクリレートやte
rt−ブチルアクリレートを有する共重合体)、複式環
または脂環式の炭化水素を有するポリマー(例えば、ノ
ルボルネン・無水マレイン酸共重合系ポリマー、付加型
ノルボルネンポリマー、ビニルエーテル・無水マレイン
酸共重合系ポリマー)、芳香環を有するポリマー(例え
ば、ポリヒドロキシスチレン系ポリマー、ノボラック樹
脂)などを一例として挙げることができるが、特に限定
されるものではなく、リソグラフィーに使用される露光
光源の波長に対してできる限り透明性の高いものが好ま
しい。
【0014】(C)光酸発生剤 本発明のフォトレジスト組成物で用いられる光酸発生剤
としては特に限定されないが、スルホニウム塩誘導体
[スルホン酸エステル(1,2,3−トリ(メチルスル
ホニルオキシ)ベンゼンなどのアリールアルカンスルホ
ネート(特にC6- 10アリールC1-2アルカンスルホネー
ト);2,6−ジニトロベンジルトルエンスルホネー
ト、ベンゾイントシレートナドノアリールベンゼンスル
ホネート(特にベンゾイル基を有していてもよいC6-10
アリールトルエンホスホネート);2−ベンゾイルー2
−ヒドロキシ−2−フェニルエチルトルエンスルホネー
トなどのアラルキルベンゼンスルホネート類(特にベン
ゾイル基を有していてもよいC 6-10アリール―C1-4
ルキルトルエンスルホネート);ジフェニルジスルホン
などのジスルホン酸;ルイス酸塩(トリフェニルスルホ
ニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスル
ホニウムヘキサフルオロアンチモン、トリフェニルスル
ホニウムメタンスルホニルなどのトリアリールスルホニ
ウム塩(特にトリフェニルスルホニウム塩)など)な
ど)]、ホスホニウム塩誘導体、ジアリールハロニウム
塩誘導体[ジアリールヨードニウム塩(ジフェニルヨー
ドニウムヘキサフルオロホスフェートなど)などのルイ
ス酸塩など]、ジアゾニウム塩誘導体(p−ニトロフェ
ニルジアゾニウムヘキサフルオロホスフェートなどのル
イス酸塩など)、ジアゾメタン誘導体、トリアジン誘導体
などが例示できる。特に、ルイス酸塩(ホスホニウム塩
などのルイス酸塩)が好ましい。
【0015】光酸発生剤の配合量は特に限定されない
が、前記ポリマー100重量部に対して、1〜20重量
部であることが好ましく、さらに好ましくは1〜10重
量部である。これにより、組成物の感度・解像度が良好
になる。光酸発生剤の配合量が前記下限値未満であると
ポリマーの脱保護反応が進行しにくくなるため像が充分
に形成されないことがある。一方、前記上限値を越える
と脱保護反応が急速に進行するようになるため、現像時
にポリマーが溶解しやすくなり、像を形成しにくくなっ
たり、光酸発生剤を含有したポリマーの融点が低くなる
ために耐熱性が低下する原因になることがある。
【0016】(D)溶媒 本発明のフォトレジスト組成物に配合される溶媒として
は、前記ポリマーと光酸発生剤とを溶解するものであれ
ば特に限定されないが、例えば、水、アルコール類、グリ
コール類、セロソルブ類、ケトン類、エステル類、エーテル
類、アミド#類、炭化水素類などを挙げることができ、具
体的には、プロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート、エチルセロソルブアセテー
ト、メチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブア
セテート、メトキシエチルプロピオネート、エトキシエ
チルプロピオネート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブ
チル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルイソブチルケト
ン、メチルペンチルケトンなどが挙げられる。これらの
中でも、溶解性、塗膜安定性、安全性、環境への影響、
人体への影響、経済性の観点から、PGMEA、エトキ
シエチルプロピオネート、乳酸エチルが特に好ましい。
これらは単独または2種以上混合して用いられる。
【0017】なお、本発明のフォトレジスト組成物に
は、以上説明した成分のほかにも、必要により、酸化防
止剤などの安定剤、可塑剤、界面活性剤、密着性向上
剤、溶解促進剤などの種々の添加剤を使用してもよい。
【0018】本発明の添加剤の配合量は特に限定されな
いが、ポリマー100重量部に対して1〜50重量部で
あることが好ましい。さらに好ましくは5〜40重量部
である。これにより、組成物を高感度化、高解像度化で
き、基板に対する密着性を向上することができる。添加
剤の配合量が前記下限値未満である場合は、フォトレジ
スト性能の向上効果が十分でないことがある。一方、前
記上限値を越えると、ポリマーの融点が低くなることが
あり、これにより耐熱性が低下する場合がある。
【0019】本発明のフォトレジスト組成物は、本発明
の添加剤をポリマーに加えることで、耐ドライエッチン
グ性、溶解コントラスト(解像度)、感度、密着性をさ
らに向上させることができたものである。
【0020】以下に、本発明のフォトレジスト組成物の
製造方法を説明する。まず、(A)添加剤、(B)ポリ
マー、(C)光酸発生剤とを、(D)溶媒に溶解する。
その際、必要により、酸化防止剤などの安定剤、可塑
剤、界面活性剤、密着性向上剤などの種々の添加剤を添
加してもよい。溶解は、上記の各成分を任意の順で溶解
することができる。通常、室温程度の温度条件下、各成
分が十分溶解する時間(例えば1〜12時間)、攪拌す
る事により溶解させる。溶解終了後、フィルター(ろ過
精度が0.1μm以下のPTFE(ポリテトラフルオロ
エチレン)フィルターなどが好ましい)などを利用して
異物を除去し、あらかじめ異物、金属不純物などが除去
された容器に充填、梱包して製品とする。充填する際
は、クラス1000以下のクリーンルーム内で、人間が
関与しない自動充填装置などの機械を使用することが好
ましい。また、ポリマーあるいは組成物については、必
要により、金属不純物を除くために酸水溶液や純水など
による洗浄又はイオン交換樹脂による脱金属処理を行う
ことが可能である。
【0021】
【実施例】以下本発明を実施例および比較例により説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0022】1.添加剤の合成 (実施例1)1,3−アダマンタンジカルボン酸(12
g、53.6mmol)と過剰の塩化チオニル(25g、0.210mol)
とを3日間加熱還流し、その後、水流アスピレーターで
余剰の塩化チオニルを除去することで1,3−アダマン
タンジカルボン酸クロライドを得た。tert−ブチル
アルコール(4.90g、76.6mmol)にピリジン(20g)を足
し、前述の酸塩化物(10g、38.3mmol)を、氷冷下30
分で滴下し、その後60℃で1日加熱した。その後大量
の水を添加し、析出した不溶物を濾過し、本濾過物をア
セトンで再結晶することで1,3−アダマンタンジカル
ボン酸のジtert−ブチルエステルを得た。
【0023】(実施例2)1−アダマンタンカルボン酸
(12g、66.2mmol)に塩化チオニル(25g、0.210mol)を
加え3日間加熱還流し、その後、水流アスピレーターで
余剰の塩化チオニルを除去することで1−アダマンタン
カルボン酸クロライドを得た。このようにして合成した
1−アダマンタンカルボン酸クロライド(10g、50.1mmo
l)を、2−メチル−2−アダマンタノール(16.6g、10
0.2mmol)のピリジン(30g)とテトラヒドロフラン(T
HF)(20g)の溶液に、氷冷下30分で滴下した。滴
下後室温で半日、さらに60℃で1日攪拌を続けた。反
応後の溶液を酢酸エチルで希釈し、多量の水に移し、分
液操作を2回行った。洗浄後の油層は、硫酸マグネシウ
ムを添加して脱水、さらにロータリーエバポレーターで
脱溶媒し、大量のヘキサンを添加し冷蔵することで、主
な不純物である2−メチル−2−アダマンタノールを沈
殿除去した。濾過後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、
0.1N塩酸及び水で各々1回ずつ洗浄した。硫酸マグ
ネシウムを添加して脱水、さらに、ロータリエバポレー
ターで脱溶媒した後、減圧乾燥機で40℃で一晩乾燥し
て1−アダマンタンカルボン酸の2−メチル−2−アダ
マンチルエステルを得た。
【0024】(実施例3)1,3−アダマンタンジカル
ボン酸(12g、53.6mmol)に塩化チオニル(25g、0.210m
ol)を加え3日間加熱還流し、その後、水流アスピレー
ターで余剰の塩化チオニルを除去することで1,3−ア
ダマンタンジカルボン酸クロライドを得た。このように
して合成した1,3−アダマンタンジカルボン酸クロラ
イド(10g、38.3mmol)を、2−メチル−2−アダマン
タノール(12.7g、76.6mmol)のピリジン(30g)とテト
ラヒドロフラン(THF)(20g)の溶液に、氷冷下3
0分で滴下した。滴下後室温で半日、さらに60℃で1
日攪拌を続けた。反応後の溶液を酢酸エチルで希釈し、
多量の水に移し、分液操作を2回行った。洗浄後の油層
は、硫酸マグネシウムを添加して脱水、さらにロータリ
ーエバポレーターで脱溶媒し、大量のヘキサンを添加し
冷蔵することで、主な不純物である2−メチル−2−ア
ダマンタノールを沈殿除去した。濾過後、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液、0.1N塩酸及び水で各々1回ずつ
洗浄した。硫酸マグネシウムを添加して脱水、さらに、
ロータリエバポレーターで脱溶媒した後、減圧乾燥機で
40℃で一晩乾燥して1,3−アダマンタンジカルボン
酸のジ2−メチル−2−アダマンチルエステルを得た。
【0025】2.フォトレジスト組成物の評価 (1)フォトレジスト組成物の調製 (実施例4〜10)ポリマー(2−ノルボルネン/無水
マレイン酸/tert−ブチルアクリレート共重合体:
各モノマー成分の重量組成は、25/25/50、GP
Cによるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)=3
500、分散度(Mw/Mn)=1.5)10重量部
と、ポリマー100重量部に対して実施例1〜3で得ら
れた添加剤10〜30重量部とを、70重量部のプロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGM
EA)に溶解させた後、光酸発生剤として0.2重量部
のトリフェニルスルホニウムトリフレートを加えて十分
溶解させた。これをPTFE製フィルター(ろ過精度
0.1μm)を用いてろ過し、フォトレジスト組成物を
調製した。 (比較例1)実施例1〜3で得られた添加剤を使用しな
かった以外は、実施例4〜10と同じ方法でフォトレジ
スト組成物を調製した。
【0026】(2)フォトレジスト性能の評価 (2−1)感度 調製した組成物をシリコンウエハー上に、プリベーク後
の膜厚が0.5μmになるようにスピンコーターにより
塗布した後、ホットプレートにて140℃で90秒間プ
リベークした。その後、ISI社製ArFエキシマーレ
ーザー照射装置(レンズ開口数0.60、露光波長19
3nm)により種々の線幅を持つテストレチクル(マス
ク)を介して露光した。ついで、ホットプレートにて1
40℃で90秒間露光後ベーク(PEB)を行った後、
2.38重量%のテトラメチルアンモニウムハイドロオ
キサイド水溶液により、23℃で60秒間パドル現像し
た。その後水洗、乾燥し、ポジ型パターンを得た。その
際、線幅0.18μmのラインアンドスペースパターン
(ラインとスペースの比は1対1)を1対1の線幅に形
成することができる露光量を感度(Eop)とした。 (2−2)解像度 (2−1)で得られた感度に相当する露光量で露光した
ときに解像される最小のフォトレジストパターンの寸法
を解像度(限界解像度)とした。
【0027】組成物の評価結果を表1に示した。
【表1】
【0028】実施例4〜10は、本発明の添加剤、ポリ
マー、光酸発生剤、及び溶媒からなるフォトレジスト組
成物であり、感度、解像度とも優れたものとなった。比
較例は、本発明の添加剤を配合しない組成物であるが、
前記特性のいずれも実施例と比べ劣るものとなった。
【0029】
【発明の効果】本発明は、一般式(I)又は(II)で示
される構造を有するフォトレジスト用添加剤およびこれ
を用いたフォトレジスト用組成物であり、本発明の組成
物はその感度と解像度に優れたものである。本発明のフ
ォトレジスト用添加剤およびこれを用いたフォトレジス
ト用組成物は、特にArFエキシマ光用として有用であ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で表される化合物及び/又
    は一般式(II)で表される化合物からなるフォトレジス
    ト用添加剤。 【化1】 一般式(I)中、R1は、炭素数4〜15の3級アルキ
    ル基、3級シクロアルキル基、3級アルコキシアルキル
    基、3級環状エーテル基、3級環状エステル基から選ば
    れるものである。一般式(II)中、R2、R3は、水素、
    炭素数4〜15の3級アルキル基、3級シクロアルキル
    基、3級アルコキシアルキル基、3級環状エーテル基、
    3級環状エステル基から選ばれるものであり、それぞれ
    同一であっても異なっていてもよい。ただし、いずれか
    一方が水素の場合は、もう一方は水素以外の基である。
  2. 【請求項2】 一般式(I)中、R1がtert−ブチ
    ル基、2−メチルアダマンチル基又はメバロニックラク
    トニル基から選ばれるものである請求項1に記載のフォ
    トレジスト用添加剤。
  3. 【請求項3】 一般式(II)中、R2、R3がそれぞれ、
    tert−ブチル基、2−メチルアダマンチル基又はメ
    バロニックラクトニル基から選ばれるものである請求項
    1に記載のフォトレジスト用添加剤。
  4. 【請求項4】 下記(A)〜(D)を必須成分とする化
    学増幅型フォトレジスト組成物。 (A)請求項1ないし3のいずれかに記載のフォトレジ
    スト用添加剤、(B)酸の作用によりアルカリに可溶と
    なるポリマー、(C)光の作用により酸を発生する化合
    物(光酸発生剤)、及び(D)(A)、(B)及び
    (C)を溶解する溶媒。
  5. 【請求項5】 前記(A)フォトレジスト用添加剤が、
    前記(B)酸の作用によりアルカリに可溶となるポリマ
    ー100重量部に対して1〜50重量部である請求項4
    に記載の化学増幅型フォトレジスト組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006134806A1 (ja) * 2005-06-15 2006-12-21 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法
WO2012111450A1 (ja) * 2011-02-14 2012-08-23 Jsr株式会社 フォトレジスト組成物及びレジストパターン形成方法

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