JP2003241150A - 眼鏡フレーム用アクセサリ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 立体的なアクセサリの美観を損なうことな
く、多種類の眼鏡フレームに容易に装着できるとともに
安定的に固定できる眼鏡フレーム用アクセサリを提供す
る。 【解決手段】 眼鏡フレーム用アクセサリ１を構成する
二つの分割体１ａ，１ｂの接合面４ａ，４ｂに、テンプ
ル８を挟持する溝条２ａ，２ｂと、分割体１ａ，１ｂを
接合係止する係止部材３，５とを設け、係止部材３，５
により一体的に接合された接合面４ａ，４ｂの溝条２
ａ，２ｂにより形成される孔９をテンプル８が貫通する
形状とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、眼鏡フレーム用ア
クセサリ、特に眼鏡フレームのテンプル（いわゆるつ
る）に取り付けるアクセサリに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】眼鏡は視力矯正などの目的で用いられて
いたが、顔の前面に装着することから古くからファッシ
ヨンの対象とされており、装飾を施した眼鏡フレームが
用いられている。

【０００３】ところが、一般に眼鏡フレームにおける装
飾は、眼鏡フレームと一体的に形成されたものが殆どで
あり、例えば使用目的にあわせて装飾を変えたい場合に
は使用目的毎に多数の眼鏡を揃えておかなければなら
ず、経済的負担が大きいとともに保管などにも不便であ
るばかりか、変化の数にも限りがあった。

【０００４】そのため、一つの眼鏡フレームに後から取
り付けられるアクセサリが特開平８−２６２３７８号公
報、特開平９−４３５５３号広報、特開２００１−２４
２４２６号公報、特開平９−１７９０７７号公報などに
提示されている。

【０００５】しかしながら、前記特開平８−２６２３７
８号公報に提示されているアクセサリは、フレームにあ
らかじめねじを設けて取り付けるものであり、取り付け
に工具を必要としたり、不使用時にねじが露出するため
美麗でないなどの欠点があった。

【０００６】また、前記特開平９−４３５５３号公報に
提示されているアクセサリは、フレームにあらかじめ装
飾部材係止用切り欠き部を設けるものであるが、製造コ
ストがかかったり、他の眼鏡に装着出来ない等の欠点が
あった。

【０００７】そこで、特開平９−１７９０７７号公報と
特開２００１−２４２４２６号公報に提示されているア
クセサリは、眼鏡フレームにおける着脱を容易にすると
ともに多くの眼鏡に使用可能とする目的でアクセサリの
背面に止着構造を設けた構造にして、眼鏡のテンプルに
装着するものとした。これらのアクセサリは眼鏡にあら
かじめ係止構造を必要としないが、背面に鈎状係止構造
を有することから、装飾部分が外側正面だけで平面的で
あったり、多方向から見た美観は考慮されず、デザイン
表現としては限定があった。また、これらのアクセサリ
は鈎状係着構造でテンプルに装着するため固定力が弱
く、使用中にテンプルにおける位置がずれやすく、激し
い動きにより脱落する危険もあった。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の眼鏡フ
レーム用アクセサリが有する前記問題点を解決しようと
するものであり、眼鏡側に特別の構造を要することなく
多種類の眼鏡フレームに装着可能であって、しかも着脱
が容易であるとともに多方向から見た美観を考慮した立
体的なデザインを損なうことがなく、安定した状態でテ
ンプルに固定できる眼鏡フレーム用アクセサリを提供す
ることにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明眼鏡フレーム用ア
クセサリは、互いの接合面を接合したとき立体的アクセ
サリを形成する二つの分割体の少なくとも一方の接合面
に、各接合面を重ね合わせたときに少なくとも眼鏡フレ
ームのテンプルよりも大径の貫通孔を形成する溝条を設
け、両分割体を互いの溝条または一方の溝条と他方の接
合面とでテンプルを挟んで接合させることにより形成さ
れる貫通孔で挿入させるとともに、互いの接合面を重ね
合わせた状態に係着する係止部材を有する両接合面に接
合させてアクセサリを固定し、眼鏡にあらかじめ特別の
止着構造を要することなく多種類の眼鏡に適用可能とす
るともに、着脱容易で立体的アクセサリの美観を損なう
ことなく眼鏡に装着することが出来ることとした。

【００１０】また、二つの分割体を開閉自在に一部蝶着
することにより、展開状態の両分割体を閉じるだけで両
接合面が一致するため、本発明のテンプルに対する装着
をさらに容易にすることが可能となる。

【００１１】また、蝶番部材を合成樹脂材により設けれ
ば、両分割体を連結するように合成樹脂材を固着するだ
けで作成出来るため、蝶番部材の設置は比較的容易にす
ることが出来る。

【００１２】さらに、テンプルが貫通する溝条の幅及び
深さは、装着する眼鏡フレームのテンプルの幅及び厚み
と一致していれば、テンプルに対して本発明アクセサリ
はしっかりと固定されるが、装着出来る眼鏡は限定され
ることになる。これに対し、溝条の幅及び深さが大きい
と、多くの眼鏡に装着出来るが、この場合本発明アクセ
サリはテンプル上でガタツキが生じ易くなる。そこでテ
ンプルと接触する分割体接合面部分に緩衝部材を設ける
ことにより、柔軟性のある緩衝部材により遊びがなくな
ることからガタツキが防止され、様々な幅、厚みのテン
プルにしっかりと固定出来るようになる。その場合、緩
衝部材を接着性と柔軟性を有する合成樹脂材を固着する
ことにより設ければ、分割体の接合面におけるテンプル
との接触位置に該合成樹脂材を塗るだけで作成出来るた
め、製造工程を簡略化することが出来る。さらに緩衝部
材と蝶番部材とを同一素材により一体的に形成して設け
れば、一つの作業工程で両部材を設けることが可能とな
る。

【００１３】加えて、本発明である眼鏡用アクセサリを
合成樹脂材で形成すれば、製造が容易であるとともに破
損しにくく、頭部に衝突しても危険性の少ない弾力性を
有するアクセサリにすることも可能である。この場合二
つの分割体を接合係止させる係止部材を、二つの接合面
において互いに押入係止する係止凸部とこれに対応する
係止凹部を設けるように成型すれば、素材の弾性により
着脱動作もスムースに行なうことが出来るとともにフレ
ームに対し安定した固定力が得られる。

【００１４】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
に基づいて説明する。

【００１５】図１乃至図３は本発明の好ましい実施の形
態を示すものであり、本発明である眼鏡フレーム用アク
セサリ１は、眼鏡フレーム用アクセサリ１を構成する分
割体１ａともう一つの分割体１ｂとからなり、互いに対
向するそれぞれの接合面４ａと接合面４ｂとを接合する
ことにより一つの立体的形状である眼鏡フレーム用アク
セサリ１を形成することができる。また、両接合面４
ａ，４ｂにはメガネフレームのテンプル８を貫通するた
めの溝条２ａ，溝２ｂがそれぞれ設けられているととも
に、接合面４ａには係止凸部３ａが溝条２ａの上下に設
けられており、接合面４ｂには係止凸部３ａと嵌合して
係止部材３を形成する係止凹部３ｂが、それぞれ係止凸
部５ａに適合する対応位置に設けられている。

【００１６】なお、本実施の形態は適度の弾性を有する
硬質合成樹脂材により接合面の係止部材と一体的に形成
されるとともに、係止部材３が互いに押入係止する係止
凸部３ａａと係止凹部３ｂの構造になっていることか
ら、合成樹脂材が有する弾性により分割体の接合・分離
をスムースに行えるため、本発明アクセサリを眼鏡フレ
ームに容易に着脱出来るよ１うになっている。

【００１７】また、係止凸部３ａは円柱状であっても、
四角柱状であってもいいが、この場合、係止凸部３ａと
係止凸部３ｂとを一致させて嵌め込むことは容易ではな
く、係止凸部３ａが円錐状であったり、四角錐状とした
場合は係止凸部３ｂの開口部に一致させて挿入すること
は容易であるが、係止部分の固定力は十分ではない。そ
こで本実施の形態においては、係止凸部３ａは半円盤状
にして係止凸部３ｂもこれに対応した構造にして確実な
係止状態を形成することができるばかりか、係止凸部３
ａが係止凸部３ｂの開口部の長手方向においてずれてい
ても、両接合面４ａ，４ｂが平行に位置していなくて
も、容易に挿入及び押入を行うことができる。

【００１８】図２は図１に示した実施の形態の使用状態
を示すものであり、二つに分割された形状の両分割体１
ａ，１ｂを、眼鏡フレームのテンプル８を挟むように、
溝条２ａと溝条２ｂにより形成される貫通孔５を通して
一体的にテンプル８に固定することにより眼鏡フレーム
用アクセサリ１を装着する。このとき、両接合面４ａ，
４ｂ分割体１ａ，１ｂの係止凸部３ａと係止凸部３ｂが
嵌合され、強固に一体をなしている（図３参照）。

【００１９】なお、本実施の形態においてテンプル８を
貫通させるための溝条２ａ，２ｂは分割体１ａ，１ｂの
双方に設けたため眼鏡用アクセサリ１のほぼ中心位置に
テンプル８が配置されるが、一方に設けてもよい。ま
た、分割体１ａ，１ｂの素材は合成樹脂、金属、ガラ
ス、宝石など様々なものが考えられるが、弾性を有する
可塑性の合成樹脂材が、成型の容易さ、接合する係止部
材３の押入係止におけるスムースさと固定力の強さ、及
び着脱の容易さにおいて優れている。

【００２０】図４及び図５、本発明の異なる実施の形態
を示すものであり、溝条２ａを片方の分割体１ａのみに
設けたタイプである。分割体１ａと分割体１ｂは蝶番部
材６を支点として分割体１ａと分割体１ｂが開閉する構
造となっている。更に詳しく説明すると、分割体１ａの
溝２ａには合成樹脂材により設けられた緩衝部材７が設
けられ、この緩衝部材７は蝶番部材６を構成しながら分
割体１ｂの接合面４ｂ上にも前記溝２ａとの対応位置に
同様に緩衝部材７を連続して形成している。特に、蝶番
部材６はの部分は、使用時において溝２ａの部分にテン
プルが挿通することから溝２ａの上部または下部にずれ
て位置しなければならない。そのため、本実施の形態に
示したように分割体１ａの溝２ａの緩衝部材７と分割体
１ｂの緩衝部材７の中心線を避けて夫々の端を連結して
設ける必要があるが、本実施の形態のように蝶番部材６
が柔軟な材質であれば使用時に装着されるテンプル８よ
り上方または下方に収束させられるので特別支障はな
い。

【００２１】また、本実施の形態においては、テンプル
８を貫通させるための溝条２ａ割体の一方に設けている
が、この場合の製造工程は溝条を双方に設ける場合より
簡易である。また、蝶番部材６は合成樹脂材を用いてい
るが、これを設ける際に接着性及び柔軟性を有する合成
樹脂材を固着させて緩衝部材とともに連続して設けるこ
とにより製造工程をさらに簡略化することができる。一
方、蝶番部材６を緩衝部材７とは別にアクセサリと同一
素材で両分割体と一体成型して設けることも可能である

【００２２】なお、前記実施の形態において本発明は眼
鏡フレームのテンプル部分に装着した場合を示したが、
眼鏡の前面部（ブリッジなど）にもそのフレームの太さ
に応じて装着可能である（図示せず）。

【００２３】さらに、本発明であるレーム用アクセサリ
は、テンプルが貫通した一つの立体的形状を実現し、従
来の眼鏡用アクセサリと異なりその全面に装飾のデザイ
ンを表現出来るものであるから、同じアクセサリにおい
て当初背面部または上面部や底面部に位置していた装飾
を前面に向けて使用したり、上下逆向きに装着して使用
すればさらにデザインの多様性を楽しむこともできる。

【００２４】加えて、本発明アクセサリに磁石を設けれ
ば、装飾目的に加えて磁力線を目的部位に安定的に固定
して適用することが可能となり、効率的な疲労回復効果
を期待出来る。また、香料のカプセル等を保持する構造
を接合面に設けて香気を放出する貫通孔を表面に設けれ
ば、香料の充填・入れ替えは容易であり、装着位置が鼻
に近いことから優れたアロマテラピー効果を期待するこ
とも出来る。また、トルマリン粉末や銅合金などの電磁
遮蔽物質を含有させれば、携帯電話に対してはテンプル
の耳に近い位置に装着し、コンピュータに対してはブリ
ッジなどに装着することにより、これらの電子機器から
発生する電磁波から簡易にしかも効率的に頭部を保護す
ることも可能となる。

【００２５】

【発明の効果】本発明である眼鏡フレーム用アクセサリ
は、上記のように一個の立体的アクセサリを二つに分割
した形状の分割体において、その接合面に設けた溝条で
眼鏡フレームを挟んでしっかりと固定するものであるか
ら、眼鏡自体に係止構造をあらかじめ設ける必要もな
く、構造が単純で製造も容易であることに加えて、着脱
容易でしかも多種類の眼鏡に使用することが出来る。

【００２６】また、本発明は接合面に係止部材を設け一
体的に接合することにより、テンプルが一個の立体的ア
クセサリを貫通する構造となっているため、従来品のよ
うに係止構造が表面に表れずに立体的形状を損なうこと
がないという効果があり、従来実現出来なかった画期的
なデザインのアクセサリを眼鏡に装着することが出来
る。

【００２７】また、本発明アクセサリは眼鏡フレームを
接合面の溝条で挟み込むように係止部材で一体的に接合
するため、固定力に優れ、使用中に外れるという危険性
が極めて少ないという効果もある。

【００２８】また、本発明アクセサリにおいて二つの分
割体を蝶番部材により開閉自在に蝶着することにより、
両接合面を容易に一致させることが出来るため、分割体
の向きや係止位置を調整する必要もなく、開閉運動する
だけで容易に着脱することが出来る。

【００２９】また、分割体の接合面のテンプルを挟持す
る部分に緩衝部材を設けることにより、本発明アクセサ
リの使用中のガタツキを減少させるとともに装着位置に
しっかりと固定することができ、しかも太さが変化する
テンフルル部分にも装着が可能であるとともに、テンプ
ルの太さの異なる複数種類の眼鏡にも対応することがで
きる。

【００３０】さらに、前記緩衝部材と前記蝶番部材を同
一の素材により一体的に形成すれば製造工程の簡略化が
可能となる。この場合、蝶番部材は接合面の溝条の中心
線の延長上を避けて両分割体を蝶着すれば、テンプルに
挟着する際邪魔にならない。一方、蝶番部材が溝条の中
心線の延長上にあっても、該蝶番部材が柔軟性を有する
素材であればテンプルにより蝶番部材は伸長され、装着
は困難とはならない。この場合、挟着後は該蝶番部材の
弾性によりテンプルが溝条の中心線方向に付勢され、装
着中に本発明アクセサリがより安定的に固定されるとい
う効果を有する。

【００３１】加えて、分割体とその接合面の係止部材と
を弾性を有する合成樹脂材により一体的に形成するとと
もに、係止部材を互いに押入係止する係止凸部と係止凹
部の構造にすれば、合成樹脂材が有する弾性により係止
凸部の係止凹部への挿入がスムースに行えるため、本発
明アクセサリを眼鏡フレームに容易に着脱出来るように
なる。しかも装着中はその弾性により係止力が大となる
ため、安定的にフレームに固定することが出来る。この
場合、係止凸部は半円盤状にして係止凹部もこれに対応
した構造にすれば、係止凸部が運動方向に角を有しない
ことにより、蝶番部を支点とした開閉運動はよりスムー
スに行うことが出来る。

【００３２】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の好ましい実施の形態を示す斜視図であ
る。

【図２】図１に示した実施の形態をテンプルに装着して
いる状態を示す斜視図である。

【図３】図２におけるＡ−Ａ線に沿う拡大断面図である

【図４】本発明の異なる実施の形態における展開状態を
示す正面図である。

【図５】図４に示した実施の形態を示す背面図である。

【符号の説明】

１ 眼鏡フレーム用アクセサリ、２ａ，２ｂ 溝条、３
係止部材、３ａ 係止凸部、３ｂ 係止凹部、４ａ，
４ｂ 接合面、５ 貫通孔、６ 蝶番部材、７緩衝部
材、８ テンプル

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 互いの接合面を接合したときに一つの立
   体的デザインを有するアクセサリを形成する二つの分割
   体の少なくとも一方の前記接合面に、前記各接合面を重
   ね合わせたときに少なくとも眼鏡フレームのテンプルよ
   りも大径の貫通孔を形成する溝条ならびに、互いの接合
   面を重ね合わせた状態に係着する係止部材がそれぞれ形
   成され、前記両分割体を互いの溝条または一方の溝条と
   他方の接合面とで前記テンプルを挟んで接合することに
   より、前記溝条により形成される前記貫通孔に前記テン
   プルを貫通させるとともに前記係止部材により両分割体
   を前記接合面同士を互いに接合させた状態で係着させて
   テンプルに挟着固定させることを特徴とする眼鏡フレー
   ム用アクセサリ。
2. 【請求項２】 前記各接合面に形成された溝条の少なく
   とも一方に緩衝部材が付設されている請求項１記載の眼
   鏡フレーム用アクセサリ。
3. 【請求項３】 前記各分割体が互いに蝶着されている請
   求項１または２記載の眼鏡フレーム用アクセサリ。
4. 【請求項４】 前記蝶番部材が、合成樹脂材により形成
   されている請求項３の眼鏡フレーム用アクセサリ。
5. 【請求項５】 前記蝶番部材と前記緩衝部材とが同一部
   材により一体に形成されている請求項３または４記載の
   眼鏡フレーム用アクセサリ。
6. 【請求項６】 前記各分割体が合成樹脂材により形成さ
   れているとともに前記係止部材が前記分割体と一体に形
   成された互いに押入係止する係止凸部と係止凹部とから
   なる請求項１，２，３，４または５記載における眼鏡フ
   レーム用アクセサリ。