JP2003239734A - 排気系支持構造 - Google Patents

排気系支持構造

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JP2003239734A
JP2003239734A JP2002043311A JP2002043311A JP2003239734A JP 2003239734 A JP2003239734 A JP 2003239734A JP 2002043311 A JP2002043311 A JP 2002043311A JP 2002043311 A JP2002043311 A JP 2002043311A JP 2003239734 A JP2003239734 A JP 2003239734A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】部品コストの低減、弾性支持部材の取付作業の
能率を向上し、排気管の回り止めを確実に行い、地上高
さを容易に確保できる排気系支持構造を提供する。 【解決手段】 2本のエキゾーストパイプ14,16の
間の中央位置に、これらパイプと略同一高さの1個の弾
性支持部材42がトンネルステー30上に固定されてい
る。弾性支持部材に、2本のエキゾーストパイプの車幅
方向の外周に設けた略板形状のブラケット44b,46
bを係合することで、2本のエキゾーストパイプが弾性
支持部材を介してトンネルステー上に弾性支持されてい
る。すなわち、弾性支持部材を構成するラバー部48に
は、上下方向に離間した2箇所の挿入孔が形成されてお
り、これら挿入孔に、2本のエキゾーストパイプのブラ
ケット44b,46bがそれぞれ挿入される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用内燃機関の
排気系支持構造に係り、詳しくは、排気系を構成してい
る複数の排気管を車体に弾性支持する構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図12は、車両用内燃機関の排気系の構
成部品を示す図である。この排気系は略車両前後方向に
延在して配置されており、車両前方側からエキゾースト
マニホールド(図示せず)に接続するスタートキャタリ
スト2と、このスタートキャタリスト2に接続するフロ
ントエキゾーストパイプ4と、このフロントエキゾース
トパイプ4に接続するメインコンバータ6と、このメイ
ンコンバータ6に接続する分岐エキゾーストパイプ8
と、この分岐エキゾーストパイプ8に接続する一対のサ
ブマフラー10,12と、互いに車幅方向に略平行に離
間しながら一対のサブマフラー10,12に接続する一
対のエキゾーストパイプ14,16と、これら一対のエ
キゾーストパイプ14,16に接続する一対のメインマ
フラー18,20とを備えている。
【0003】この排気系の一対のエキゾーストパイプ1
4,16の外周には、それぞれパイプステー22,24
が固定されている。そして、図13に示すように、パイ
プステー24と車体26との間にマウントラバー28を
介装することで、エキゾーストパイプ16が車体26に
弾性支持されている。また、図示しないが、エキゾース
トパイプ14も、パイプステー22と車体26との間に
マウントラバーを介して車体26に弾性支持されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した構造
は、エキゾーストパイプ14,16を弾性支持するため
の専用のマウントラバー28が必要であり、エキゾース
トパイプの本数が多くなるとマウントラバー28の部品
数も増大するので部品コストの面で問題がある。また、
車体26にマウントラバー28を取り付ける工程数も増
大するので、エキゾーストパイプ14,16を支持する
際の作業能率の面でも問題がある。
【0005】ここで、図14は、後輪駆動車や四輪駆動
車の車体下部構造を示すものであり、車内フロア29を
車両前後方向に渡って上向きに膨出形成し、その膨出部
分を下側からトンネルステー30で閉塞してフロアトン
ネル32を形成した構造とし、フロアトンネル32の上
部空間を、エンジンの駆動力を後輪に伝達するプロペラ
シャフト(図示せず)を通すための空間とし、下部空間
にエキゾーストパイプ14,16を配置している。
【0006】しかし、図14の構造は、フロアトンネル
32内のエキゾーストパイプ14,16が、パイプステ
ー34及びマウントラバー28を介してトンネルステー
30に下側から弾性支持されているので、プロペラシャ
フトとの隙間を十分に確保することが難しい。また、エ
キゾーストパイプ14,16の振動や取付位置のばらつ
きを考慮し、トンネルステー30とエキゾーストパイプ
14,16とのクリアランスを十分にとる必要がある
が、クリアランスをとると、エキゾーストパイプ14,
16の地上高さを確保しにくくなる。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、排気管を車体に弾性支持する弾性支持部材の数を
減少させることで部品コストの低減、弾性支持部材の取
付作業の能率を向上させるとともに、排気管の回り止め
を確実に行い、地上高さを容易に確保することができる
排気系支持構造を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
発明は、車両用内燃機関の排気系を構成している複数本
の排気管を、弾性支持部材を介して車体に弾性支持する
排気系支持構造において、2本以上の前記排気管が、一
個の弾性支持部材を介して前記車体に弾性支持されてい
る構造である。
【0009】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の排気系支持構造において、前記2本以上の排気管の
それぞれに、略板形状のブラケットを設けるとともに、
前記弾性支持部材は、ラバー部と、このラバー部に一体
化されて前記車体に固定される基部とを備え、前記ラバ
ー部に、前記ブラケットを挿入するための2箇所以上の
挿入孔を形成し、前記ブラケットを前記挿入孔に挿入す
ることで前記2本以上の排気管を前記弾性支持部材に連
結した。
【0010】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載の排気系支持構造において、前記弾性支持部材は、前
記ラバー部に対して前記基部とは逆側位置の前記ラバー
部に一体化された剛体係合部とを備え、当該剛体係合部
に、前記ブラケットを挿入するための2箇所以上の挿入
孔を形成し、前記ブラケットを前記挿入孔に挿入するこ
とで前記2本以上の排気管を前記弾性支持部材に連結し
た。
【0011】また、請求項4記載の発明は、請求項1記
載の排気系支持構造において、前記2本以上の排気管の
それぞれに、棒状のブラケットを設けるとともに、前記
弾性支持部材は、ラバー部と、このラバー部に一体化さ
れて前記車体に固定される基部と、前記ラバー部に埋設
された2個以上の環状のカラーと、これらカラー同士を
連結する連結部とを備え、前記ラバー部に埋設した前記
カラー内を挿入孔として前記排気管のブラケットを挿入
して固定することで、前記2本以上の排気管を前記弾性
支持部材に連結した。
【0012】また、請求項5記載の発明は、請求項1乃
至4の何れかに記載の排気系支持構造において、前記排
気管は、車両前後方向に延在しながら車幅方向に略平行
に離間している2本の排気管であり、前記弾性支持部材
を、前記2本の排気管の間の略中間位置で前記車体に固
定して前記2本の排気管に連結した。また、請求項6記
載の発明は、請求項5記載の排気系支持構造において、
前記2本の排気管のそれぞれのブラケットを、高さを変
えて互いが上下方向で対向するように設けるとともに、
前記弾性支持部材の2箇所の前記挿入孔を、上下に離間
して形成した。
【0013】さらに、請求項7記載の発明は、請求項5
又は6記載の排気系支持構造において、前記車体に固定
した前記弾性支持部材の上下方向の寸法を、前記排気管
の上下方向の寸法と略同一とした。
【0014】
【発明の効果】請求項1記載の排気系支持構造による
と、2本以上の排気管を一個の弾性支持部材を介して車
体に弾性支持するようにしたことから、弾性支持部材の
部品数の減少によって生産コストの低減化を図ることが
できる。また、排気管を支持する工程数も大幅に減少す
るので、作業能率も大幅に改善することができる。
【0015】また、請求項2記載の発明によると、弾性
支持部材のラバー部に形成した挿入孔に、排気管に設け
た略板状のブラケットを挿入して連結する構造とする
と、挿入孔内における略板状のブラケットの回動が拘束
される。ブラケットの回動が拘束されると、排気管の回
転を抑制することができるので、排気管の近くに配置し
た部品との接触を回避することができる。
【0016】また、請求項3記載の発明によると、弾性
支持部材を構成する剛体係合部に複数の挿入孔を形成
し、これら挿入孔に略板状のブラケットを挿入して連結
する構造とすると、挿入孔内における略板状のブラケッ
トの回動が完全に拘束される。これにより、排気管の回
転を防止することができるので、排気管の近くに配置し
た部品との接触を確実に回避することができる。
【0017】また、請求項4記載の発明によると、排気
管に設けた棒状のブラケットを、弾性支持部材のラバー
部に形成した環状の挿入孔に挿入して連結する構造とす
ると、カラー内部で形成した挿入孔は、劣化によって孔
形状がほとんど変形しないので、排気管の回転を抑制す
る効果を長期に渡って発揮する。さらに、請求項5、6
及び7記載の発明によると、排気管及び弾性支持部材の
配置高さが低くなる。このようにすると、例えば、後輪
駆動車や四輪駆動車の車体下部構造のように、車内フロ
アを車両前後方向に渡って上向きに膨出形成し、その膨
出部分を下側からトンネルステーで閉塞してフロアトン
ネルを形成し、フロアトンネルの上部空間に、エンジン
の駆動力を後輪に伝達するプロペラシャフトを通し、フ
ロアトンネルの下部空間に排気管を弾性支持部材を介し
てトンエルステーに弾性支持する構造とする場合には、
排気管及び弾性支持部材がフロアトンネルの下側空間に
コンパクトに納まる。したがって、プロペラシャフトと
排気管とのクリアランスを十分にとることができるとと
もに、排気管の地上高を容易に確保することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る排気系支持構
造の実施形態について図面を参照して説明する。なお、
図12から図14で示した構成と同一構成部分には、同
一符号を付してその説明を省略する。図1から図3は、
第1実施形態の排気系支持構造を示すものである。
【0019】図1の符号40で示す部材は、フロアトン
ネル32の上部空間において車両前後方向に延在するプ
ロペラシャフトであり、このプロペラシャフト40の下
方空間に、2本のエキゾーストパイプ14,16が互い
に車幅方向に平行に離間しながら車両前後方向に延在し
て配置されている。2本のエキゾーストパイプ14,1
6の間の中央位置には、これらパイプと略同一高さの1
個の弾性支持部材42がトンネルステー30上に固定さ
れている。前記弾性支持部材42に、エキゾーストパイ
プ14,16の車幅方向の外周に固定した支持ブラケッ
ト44,46を係合することで、エキゾーストパイプ1
4,16が弾性支持部材42を介してトンネルステー3
0上に弾性支持されている。
【0020】一方のエキゾーストパイプ16に固定され
ている支持ブラケット44は、図2に示すように、一方
のエキゾーストパイプ16の外周から他方のエキゾース
トパイプ14に向けて突出している基部44aと、この
基部44aに連結して一方のエキゾーストパイプ16の
軸線方向に延在している略板形状の挿入係合部44bと
で構成されている。
【0021】他方のエキゾーストパイプ14に固定され
ている支持ブラケット46は、図1に示すように一方の
エキゾーストパイプ16に固定した支持ブラケット44
より下方位置となるように固定されており、図2に示す
ように、他方のエキゾーストパイプ14の外周から一方
のエキゾーストパイプ16に向けて突出している基部4
6aと、この基部46aに連結して他方のエキゾースト
パイプ14の軸線方向に延在している略板形状の挿入係
合部46bとで構成されている。なお、支持ブラケット
44,46の挿入係合部44b、46bは横断面みぞ形
をなす部材であり、挿入係合部44bは、みぞ内部が下
方を向くように形成されており、挿入係合部46bは、
みぞ内部が上方を向くように形成されている。
【0022】エキゾーストパイプ14,16の支持ブラ
ケット44,46が係合する弾性支持部材42は、図3
に示すように、直方体形状のラバー部48と、ラバー部
48の下端に加硫接着等により一体化されている基板5
0とを備えている。基板50にはボルト挿通孔50aが
形成されており、図1に示すように、ボルト挿通孔50
a及びトンネルステー30の挿入孔に挿通した連結ボル
ト52にナット54を螺合して締め付けることで、弾性
支持部材42がトンネルステー30に固定されている。
【0023】ラバー部48は、下部に厚さ方向に貫通し
たすぐり49を設け、上部に、上下方向に離間した2箇
所の挿入孔48a、48bが厚さ方向に互いに平行に形
成されている。上部の挿入孔48aは、支持ブラケット
44の挿入係合部44bの横断面形状より若干小さな寸
法で形成されている。また、下部の挿入孔48bも、支
持ブラケット46の挿入係合部44bの横断面形状より
若干小さな寸法で形成されている。
【0024】そして、各支持ブラケット44,46の挿
入係合部44b,46bを、ラバー部48を弾性変形さ
せながら挿入孔48a、48bに挿入することで、エキ
ゾーストパイプ14,16が1個の弾性支持部材42を
介してトンネルステー30上に弾性支持される。このと
き、挿入孔48a、48bの周囲のラバー部48が弾性
復帰することで、挿入係合部44b,46bの脱落が防
止される。
【0025】上記構成によると、1個の弾性支持部材4
2を使用して2本のエキゾーストパイプ14,16をト
ンネルステー30上に弾性支持しているので、弾性支持
部材42の部品数が減少し、生産コストの低減化を図る
ことができるとともに、エキゾーストパイプ14,16
を支持する工程数も大幅に減少するので、作業能率を大
幅に改善することができる。
【0026】また、支持ブラケット44,46の挿入係
合部44b,46bを略板形状とし、ラバー部48の挿
入孔48a,48bも挿入係合部44b,46bと略同
形の孔形状を有しているので、挿入孔48a,48b内
における挿入係合部44b,46bの回動が規制され
る。挿入係合部44b,46bの回動が規制されると、
弾性支持部材42を中心位置としたエキゾーストパイプ
14,16の回転を抑制することができ、これらパイプ
がプロペラシャフト40に近接するのを回避することが
できる。
【0027】また、弾性支持部材42が2本のエキゾー
ストパイプ14,16の間の中央位置にそれらパイプと
略同一高さで配置され、そのラバー部48の上下方向に
離間した挿入孔48a、48bに、各エキゾーストパイ
プ14,16の車幅方向の外周に固定した各支持ブラケ
ット44,46の挿入係合部44b,46bを挿入する
ことで、エキゾーストパイプ14,16及び弾性支持部
材42が、フロアトンネル32内の下側空間にコンパク
トに納まる。このため、フロアトンネル32の上部空間
に延在しているプロペラシャフト40、エキゾーストパ
イプ14,16とのクリアランスを十分にとることがで
きるとともに、エキゾーストパイプ14,16の地上高
を容易に確保することができる。
【0028】ここで、弾性支持部材42のラバー部48
に形成する2箇所の挿入孔は、支持ブラケット44,4
6の挿入係合部44b、46bの横断面形状と略同形状
の孔として形成すれば、例えば、図4に示す挿入孔48
c,48dのように、みぞ形の一方の立ち上がり部48
c1,48d1のみを形成した孔形状や、図5に示す挿
入孔48e,48fのように長方形の孔形状としてもよ
い。このような孔形状にすると、挿入係合部44b,4
6bを挿入した挿入孔の周囲のラバー部48が弾性復帰
することで、挿入係合部44b,46bの脱落を確実に
防止することができると同時に、挿入孔内における挿入
係合部44b,46bの回動が拘束され、弾性支持部材
42を中心位置としたエキゾーストパイプ14,16の
回転を確実に防止することができる。
【0029】次に、図6に示すものは、他の形状の弾性
支持部材を示す第2実施形態を示すものである。なお、
図3で示した弾性支持部材42と同一構成部分には、同
一符号を付してその説明を省略する。本実施形態の弾性
支持部材60は、すぐり49を設けた立方体形状のラバ
ー部62と、ラバー部62の下端に一体化されている基
板50と、ラバー部62の上端に一体化されている金属
等で形成した剛体係合部64とで構成されている。
【0030】剛体係合部64には、上下方向に離間した
2箇所の挿入孔66a、66bが厚さ方向に互いに平行
に形成されており、各支持ブラケット44,46の挿入
係合部44b,46b(図2参照)を挿入孔66a、6
6bに挿入することで、エキゾーストパイプ14,16
が弾性支持部材60を介してトンネルステー30上に弾
性支持されるようになっている。
【0031】本実施形態の弾性支持部材60を使用する
と、剛体係合部64の挿入孔66a、66bに支持ブラ
ケット44,46の挿入係合部44b,46bが挿入さ
れているので、挿入孔66a,66b内における挿入係
合部44b,46bの回動が完全に拘束される。挿入係
合部44b,46bの回動が完全に拘束されると、弾性
支持部材60を中心位置としたエキゾーストパイプ1
4,16の回転をさらに抑制することができ、これらパ
イプがプロペラシャフト40に近接するのを確実に回避
することができる。
【0032】次に、図7に示すものは、他の形状の弾性
支持部材を示す第3実施形態を示すものである。なお、
本実施形態も、図1から図2で示した第1実施形態と同
様の構成部分には、同一符号を付してその説明を省略す
る。本実施形態の弾性支持部材70は、コ字形状のラバ
ー固定部72と、ラバー固定部72の端部から直角に折
曲して形成した基板74と、ラバー固定部72内に加硫
接着等により固定したラバー部76とで構成されてい
る。
【0033】基板74にはボルト挿通孔74aが形成さ
れており、図1と同様にトンネルステー30に固定され
る。ラバー部76は、上下方向に離間した2箇所の挿入
孔76a、76bが厚さ方向に互いに平行に形成されて
いる。上部の挿入孔76aは、図1に示した支持ブラケ
ット44の挿入係合部44bの横断面形状より若干小さ
な寸法で形成されている。また、下部の挿入孔76b
も、図1に示した支持ブラケット46の挿入係合部44
bの横断面形状より若干小さな寸法で形成されている。
【0034】本実施形態の弾性支持部材70を使用する
と、第1実施形態と同様に、生産コストの低減化、エキ
ゾーストパイプ14,16を支持する作業能率を大幅に
改善することができる等の効果を奏することができる。
次に、図8に示すものは、第4実施形態の排気系支持構
造を示すものである。本実施形態では、車内フロア29
の膨出部分を下側から閉塞しているトンネルステー78
を、そのステー中央部78aがフロアトンネル32内に
入り込むように折曲した形状としている。
【0035】また、ステー中央部78aの下面側(プロ
ペラシャフト40に対向しない面側)に、2本のエキゾ
ーストパイプ14,16が互いに車幅方向に平行に離間
しながら車両前後方向に延在して配置されているととも
に、ステー中央部78aの下面に1個の弾性支持部材4
2が固定され、エキゾーストパイプ14,16の間の中
央に位置している。
【0036】そして、支持ブラケット44,46を、弾
性支持部材42の挿入孔に挿入することで、エキゾース
トパイプ14,16が弾性支持部材42を介してトンネ
ルステー78に吊り下げられた状態で弾性支持される。
上記構成によると、トンネルステー78の下面側に弾性
支持部材42を介して弾性支持されているエキゾースト
パイプ14,16が、フロアトンネル32内の下側空間
にコンパクトに納まっているので、エキゾーストパイプ
14,16の地上高を確保することができる。
【0037】また、フロアトンネル32の上部空間に延
在しているプロペラシャフト40と、エキゾーストパイ
プ14,16は、ステー中央部78aにより隔てられて
いるので、エキゾーストパイプ14,16が振動しても
プロペラシャフト40との接触を確実に回避することが
できる。次に、図9から図11は、第5実施形態の排気
系支持構造を示すものである。なお、本実施形態も、他
の実施形態と同一の構成部材には同一符号を付してその
説明を省略する。
【0038】車幅方向に平行に配置した2本のエキゾー
ストパイプ14,16の間の中央位置においてトンネル
ステー30上に固定されている1個の弾性支持部材80
は、図10にも示すように、直方体形状のラバー部82
と、このラバー部82の下端に一体化された基板50と
を備えている。弾性支持部材80のラバー部82は、下
部に厚さ方向に貫通したすぐり49を設けているととも
に、その上部に、上下方向に離間した金属等の剛性を有
する一対の円筒形状のカラー84,86を埋設すること
で厚さ方向に挿入孔84a、86aが形成されている。
また、これらカラー84,86は、金属等の剛性を有す
る板状の連結部88で連結されている。
【0039】また、図9に示すように、一方のエキゾー
ストパイプ16に固定されている支持ブラケット90
は、一方のエキゾーストパイプ16の外周から他方のエ
キゾーストパイプ14に向けて突出している基部90a
と、この基部90aに固定されて一方のエキゾーストパ
イプ16の軸線方向に延在している先端外周にねじを設
けた棒状の挿入係合部90bとで構成されている。
【0040】他方のエキゾーストパイプ14に固定され
ている支持ブラケット92も、一方のエキゾーストパイ
プ16に固定した支持ブラケット90より下方位置とな
るように固定されており、他方のエキゾーストパイプ1
4の外周から一方のエキゾーストパイプ16に向けて突
出している基部92aと、この基部92aの端面に固定
されて他方のエキゾーストパイプ14の軸線方向に延在
している先端外周にねじを設けた棒状の挿入係合部92
bとで構成されている。
【0041】そして、各支持ブラケット90,92の挿
入係合部90b,92bを、ラバー部82の挿入孔84
a,86aに挿入し、ラバー部82の端面から突出した
挿入係合部90b,92bの先端のねじにナット94,
96をねじ込んで締め付けていくと、ラバー部82内の
カラー84,86が支持ブラケット90,92の基部9
0a,92aとナット94,96に挟持され、支持ブラ
ケット90,92がラバー部82と一体化される。これ
により、エキゾーストパイプ14,16が弾性支持部材
80を介してトンネルステー30上に弾性支持される。
【0042】上記構成によると、生産コストの低減化、
エキゾーストパイプ14,16を支持する作業能率を大
幅に改善することができる等の効果を奏することができ
る。また、各支持ブラケット90,92の挿入係合部9
0b,92bは、剛性を有するカラー84,86で形成
した挿入孔84a,86aに挿入されているので、エキ
ゾーストパイプ14,16の振動が挿入係合部90b,
92bに伝達され続けても、挿入孔84a,86aの孔
形状が劣化により変形せず、エキゾーストパイプ14,
16の回転を抑制する効果を長期に渡って発揮すること
ができる。
【0043】なお、各実施形態では、弾性支持部材に2
本のエキゾーストパイプを連結する構造を示したが、本
発明の要旨がこれに限定されるものではなく、例えば3
本のエキゾーストパイプをトンネルステー30(70)
に弾性支持する場合には、2本のエキゾーストパイプを
1個の弾性支持部材に連結し、残りの1本のエキゾース
トパイプを他の弾性支持部材に連結する構造としても、
各実施形態と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフロアトンネル内で排気管を弾性
支持する構造を示す第1実施形態を示す図である。
【図2】第1実施形態のブラケットの構造を示す斜視図
である
【図3】第1実施形態の弾性支持部材を示す斜視図であ
る。
【図4】第1の実施形態の弾性支持部材と形状が異なる
第1変形例の弾性支持部材を示す斜視図である。
【図5】第1の実施形態の弾性支持部材と形状が異なる
第2変形例の弾性支持部材を示す斜視図である。
【図6】本発明に係る第2実施形態の弾性支持部材を示
す斜視図である。
【図7】本発明に係る第3実施形態の弾性支持部材を示
す斜視図である。
【図8】本発明に係るフロアトンネルの外側で排気管を
弾性支持する構造を示す第4実施形態を示す図である。
【図9】本発明に係る排気管を弾性支持する構造を示す
第5実施形態を示す斜視図である。
【図10】第5実施形態の弾性支持部材を示す斜視図で
ある。
【図11】第5実施形態においてブラケットが弾性支持
部材に連結している状態を示す弾性支持部材を縦断面で
示した図である。
【図12】車両用内燃機関の排気系の構成部品を示す図
である。
【図13】排気管を弾性支持する従来の構造を示す図で
ある。
【図14】従来のフロアトンネル内で排気管を弾性支持
している構造を示す図である。
【符号の説明】
14,16 エキゾーストパイプ(排気管) 29 車内フロア 30,78 トンネルステー(車体) 32 フロアトンネル 40 プロペラシャフト 42,60,70,80 弾性支持部材 44,46 支持ブラケット 44a,46a 基部 44b,46b 挿入係合部(ブラケット) 48,62,76,82 ラバー部 48a,48b 挿入孔 48c,48d 挿入孔 48e,48f 挿入孔 50,74 基板 64 剛体係合部 66a,66b 挿入孔 72 ラバー固定部 76a,76b 挿入孔 78a ステー中央部 84,86 カラー 84a,86a 挿入孔 88 連結部 90,92 支持ブラケット 90a,92b 基部 90b,92b 挿入係合部(ブラケット) 94,96 ナット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 淳史 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3D038 BA13 BB01 BC07 BC20 BC23 BC24 3G004 AA01 BA00 BA04 DA03 DA13 EA03 FA08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用内燃機関の排気系を構成している
    複数本の排気管を、弾性支持部材を介して車体に弾性支
    持する排気系支持構造において、 2本以上の前記排気管が、一個の弾性支持部材を介して
    前記車体に弾性支持されていることを特徴とする排気系
    支持構造。
  2. 【請求項2】 前記2本以上の排気管のそれぞれに、略
    板形状のブラケットを設けるとともに、前記弾性支持部
    材は、ラバー部と、このラバー部に一体化されて前記車
    体に固定される基部とを備え、前記ラバー部に、前記ブ
    ラケットを挿入するための2箇所以上の挿入孔を形成
    し、前記ブラケットを前記挿入孔に挿入することで前記
    2本以上の排気管を前記弾性支持部材に連結したことを
    特徴とする請求項1記載の排気系支持構造。
  3. 【請求項3】 前記弾性支持部材は、前記ラバー部に対
    して前記基部とは逆側位置の前記ラバー部に一体化され
    た剛体係合部とを備え、当該剛体係合部に、前記ブラケ
    ットを挿入するための2箇所以上の挿入孔を形成し、前
    記ブラケットを前記挿入孔に挿入することで前記2本以
    上の排気管を前記弾性支持部材に連結したことを特徴と
    する請求項2記載の排気系支持構造。
  4. 【請求項4】 前記2本以上の排気管のそれぞれに、棒
    状のブラケットを設けるとともに、前記弾性支持部材
    は、ラバー部と、このラバー部に一体化されて前記車体
    に固定される基部と、前記ラバー部に埋設された2個以
    上の環状のカラーと、これらカラー同士を連結する連結
    部とを備え、前記ラバー部に埋設した前記カラー内を挿
    入孔として前記排気管のブラケットを挿入して固定する
    ことで、前記2本以上の排気管を前記弾性支持部材に連
    結したことを特徴とする請求項1記載の排気系支持構
    造。
  5. 【請求項5】 前記排気管は、車両前後方向に延在しな
    がら車幅方向に略平行に離間している2本の排気管であ
    り、前記弾性支持部材を、前記2本の排気管の間の略中
    間位置で前記車体に固定して前記2本の排気管に連結し
    たことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の排
    気系支持構造。
  6. 【請求項6】 前記2本の排気管のそれぞれのブラケッ
    トを、高さを変えて互いが上下方向で対向するように設
    けるとともに、前記弾性支持部材の2箇所の前記挿入孔
    を、上下に離間して形成したことを特徴とする請求項5
    記載の排気系支持構造。
  7. 【請求項7】 前記車体に固定した前記弾性支持部材の
    上下方向の寸法を、前記排気管の上下方向の寸法と略同
    一としたことを特徴とする請求項5又は6記載の排気系
    支持構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101744996B1 (ko) * 2011-08-11 2017-06-08 현대자동차주식회사 차량의 센터 플로어 판넬 어셈블리

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