JP2003239197A - 水性溶液組成物 - Google Patents

水性溶液組成物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙などの基材を処理した際に経時的な着色の
問題が解決されたキトサン誘導体を含む水性溶液組成物
を提供すること。 【解決手段】 水溶性キトサン誘導体を少なくとも水性
媒体中に含むことを特徴とする水性溶液組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性溶液組成物に
関し、さらに詳しくは水溶性キトサン誘導体を少なくと
も含有する水性溶液組成物、該水性溶液組成物を用いる
基材の処理方法および処理された物品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、キトサンの応用研究の中で、紙へ
の応用は最も古いものの一例である。その初期には紙力
増強剤として、また、インキの受容体としても研究さ
れ、最近では最先端のインクジェットインクの受容体と
しての提案が多数なされており、その内の幾つかは実用
化されている。また、キトサンを紙以外の各種機材にコ
ーティングしてキトサンの機能を基材に付与する試みが
広く為されている。例えば、繊維製品にキトサンをコー
ティングして、繊維製品に抗菌性を付与することが実用
化され、肌刺激の少ない抗菌防臭繊維として評価されて
いる。
【0003】しかし、上記用途においてはキトサンにつ
いての提案はあるが、キトサンの誘導体が上記用途にお
いて実用化されたという報告はない。これは、基材にキ
トサンの機能を付与するという第一義的な目的には、化
学修飾をしていないキトサンそのもので十分であると評
価され、キトサンを化学修飾することにより、キトサン
以上の明瞭な機能的かつコスト的なメリットが見出され
なかったためと考えられる。換言すれば、化学修飾をし
ていないキトサンそのものには経時的な着色という本質
的な問題があることに対する認識不足があり、また、該
認識はあったとしても、キトサンの持つ機能を基材に付
与するという第一義の目的のもとにキトサンの着色の問
題が黙認され、さらには着色の問題の解決のためという
明確な目的のために、キトサン誘導体は検討されていな
いのが原因と考えられる。
【0004】一方、キトサンに関する実用経験が蓄積さ
れるに従って、キトサンに対して一層の機能性アップお
よび用途拡大が望まれるようになり、さらにこれまで黙
認されてきた化学修飾をしていないキトサンそのものの
経時的な着色の問題が顕在化し、その解決が要求される
ようになってきている。特に上記例示の用途ではキトサ
ンで処理した後の繊維、紙等の製品の白度が重要である
が、着色の問題は解決されていない。また、被処理製品
に十分な機能を付与するには十分な量のキトサンを使用
しなければならないという使用量に関する制約も、キト
サンの利用拡大の妨げとなっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、早くか
らキトサンに基づく経時的な着色の問題に注目し、その
解決に取り組んできた。その結果、キトサンの酸性水溶
液の着色が、酸性亜硫酸塩の添加によって抑制されるこ
とを見出した。この方法は実用化され、有効に利用され
ているが、この溶液を基材に塗布した後は、その着色を
抑制する効果は急速に消失することがわかっており、こ
の点で上記方法はキトサンの着色を抑制する抜本的な解
決手段になっていない。結局、現段階ではキトサンの経
時的な着色の問題は、キトサンの本質的な性格であり、
十分な酸素が存在する条件下においては不可避な問題と
結論付けざるを得ない。従って、本発明の基本的な目的
は、紙や繊維などの基材を処理した際に経時的な着色の
問題が解決されたキトサン誘導体を含む水性溶液組成物
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。すなわち、本発明は、水溶性キト
サン誘導体を少なくとも水性媒体中に含むことを特徴と
する水性溶液組成物を提供する。
【0007】上記水性溶液組成物は、さらに多塩基酸以
外の架橋剤を含むこと;水溶性キトサン誘導体中の第1
級アミノ基またはその塩の基由来の窒素原子数の、キト
サン由来の全窒素原子数に対する比率(以下「第1級ア
ミノ基残存率」という)が50%以下であること;水溶
性キトサン誘導体が、第2級アミノ基またはその塩の
基、第3級アミノ基またはその塩の基および第4級アン
モニウム基からなる群から選ばれる少なくとも1種を有
すること;pHが3以上であること;水溶性キトサン誘
導体の濃度が、0.1〜30重量%であること;および
架橋剤を使用する場合には、該架橋剤が、多価アルデヒ
ド化合物、多価エポキシ化合物、多価イソシアネート化
合物および多価カルボジイミド化合物からなる群から選
ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
【0008】また、本発明は、上記何れかの水性溶液組
成物を、基材の表面および/または内部に付与した後、
該水性溶液組成物中に存在している水分量の80重量%
以上を除去して、水溶性キトサン誘導体を固化または架
橋させることを特徴とする基材の処理方法を提供する。
【0009】上記処理方法においては 基材が、紙、繊
維、織布、不織布またはフィルムであり、固化物または
架橋物が、基材の0.1〜5重量%であること;基材
が、印刷シート(なお、本発明における「印刷シート」
とは紙、樹脂フィルムまたはそれらの複合物などを含む
意味で用いられている)であること;印刷シートが、イ
ンクジェットプリンター用印刷シートであること;基材
が感熱印刷シートであることが好ましい。
【0010】また、本発明は、表面または表面近傍に、
水溶性キトサン誘導体またはその架橋物を含有している
ことを特徴とするインクジェットプリンター用印刷シー
ト、および表面または表面近傍に、水溶性キトサン誘導
体またはその架橋物を含有していることを特徴とする感
熱印刷シートを提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明をさらに詳しく説明する。本発明者は、従来の検
討をさらに進めた結果、従来の化学修飾をしていないキ
トサンそのものの代わりに、水溶性キトサン誘導体(キ
トサンの水溶性誘導体)を使用すると、キトサンに導入
する置換基によって、目的に応じた機能を強化できるば
かりか、キトサンの本質的な問題であった経時的な着色
をも有意に抑制できることを見出した。
【0012】キトサンそのものは、菌類の細胞壁の構成
要素として存在することが知られている天然機能性高分
子であるが、工業的にはカニやエビなどの甲殻類の外皮
などから得られるキチンを脱アセチル化することによっ
て製造されている。入手しやすさから、本発明で用いる
水溶性キトサン誘導体の原料としては一般工業用キトサ
ンで十分である。また、出発物質であるキトサンの分子
量や脱アセチル化度に特別の制限はないが、脱アセチル
化度についていえば30〜100モル%、さらにキトサ
ン誘導体の合成の容易性を考えれば、脱アセチル化度が
50〜100モル%が好ましい。
【0013】本発明で使用する水溶性キトサン誘導体と
は、上記キトサンを従来公知の方法で化学修飾して得ら
れる誘導体であり、第1級アミノ基残存率が50%以下
であるものが好ましい。上記第1級アミノ基残存率が6
0%以上になると、該水性溶液組成物を用いて種々の基
材を処理した場合において、処理基材の顕著な経時的な
着色が観測されることが多くなる。また、本発明で使用
する水溶性キトサン誘導体は、第2級アミノ基またはそ
の塩の基、第3級アミノ基またはその塩の基および第4
級アンモニウム基からなる群から選ばれる少なくとも1
種の基を有することが好ましい。
【0014】上記水溶性キトサン誘導体としては、例え
ば、N−アルキル化キトサン、N−アリル化キトサン、
N−アシル化キトサン、N−硫酸化キトサン、N−リン
酸化キトサンなどが挙げられる。具体的には、出発物質
であるキトサンのアミノ基にメチル基、エチル基等のア
ルキル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル
基、ヒドロキシブチル基、ジヒドロキシプロピル基等の
ヒドロキシアルキル基、カルボキシメチル基、カルボキ
シエチル基等のカルボキシアルキル基、サクシニル基、
イタコノイル基、マレオイル基、グルタロイル基、フタ
ロイル基等のカルボキシアシル基、グリコロイル基、ラ
クトイル基等のヒドロキシアシル基、チオグリコロイル
基等のチオアシル基、硫酸基、リン酸基を単独若しくは
2種以上を組み合わせて導入した水溶性誘導体およびそ
の塩が挙げられる。
【0015】さらにキトサンのアミノ基にアクリル酸、
メタクリル酸、アクリルアミド、アクリル酸エステル、
アクリルニトリル等のビニル化合物を付加させて得られ
る化合物、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリ
オキシル酸並びにラクトース、デキストラン、D−グル
コース、D−グルコサミン、セロビオース等の還元糖を
含むアルデヒド化合物をキトサンのアミノ基と反応させ
てシッフ塩基を形成した後、シアノ水素化ホウ素ナトリ
ウム等で還元して得られる化合物が挙げられる。
【0016】さらにキトサンのアミノ基にシアン酸、チ
オシアン酸を反応させて得られる尿素化物、チオ尿素化
物およびジアリルジメチルアンモニウムハライドや2−
クロロエチルジエチルアミン若しくはその塩酸塩、3−
クロロ−2−ヒドロキシプロピルジエチルアミン、2,
3−エポキシプロピルジメチルアミン、3−クロロ−2
−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、或いは2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモ
ニウムクロライドを反応させて得られる化合物が挙げら
れる。
【0017】さらに一般名を例示すれば上記特徴を有す
るN−メチルキトサン、N−エチルキトサン、N−ヒド
ロキシエチルキトサン、N−ヒドロキシプロピルキトサ
ン、N−ヒドロキシブチルキトサン、N−ヒドロキシプ
ロピルヒドロキシブチルキトサン、N−ジヒドロキシプ
ロピルキトサン、N−(2−ヒドロキシプロピルジエチ
ルアミン)キトサン、N−(2−ヒドロキシプロピルト
リメチルアンモニウムクロライド)キトサン、N−カル
ボキシメチルキトサン、N−カルボキシエチルキトサ
ン、N−カルボキシブチルキトサン、N−サクシニルカ
ルボキシメチルキトサン、N−サクシニルキトサン、N
−イタコノイルキトサン、N−マレオイルキトサン、N
−(アセチルチオ)サクシノイルキトサン、グルタロイ
ルキトサン、N−フタロイルキトサン、N−グリコロイ
ルキトサン、N−ラクトイルキトサン、N−メチルグリ
コロイルキトサン、N−チオグリコロイルキトサン、N
−シアノエチルキトサン、それらの塩およびそれらの共
重合体などが挙げられる。
【0018】本発明の水性溶液組成物は、水溶性キトサ
ン誘導体を、水性媒体(「水性媒体」とは、水を主たる
溶媒とし、さらに有機溶剤を含有してもよいことを意味
している)に溶解したものである。水溶性キトサン誘導
体の溶解性を増すために、水性媒体を加熱或いは冷却し
てもよいし、また、水性媒体に酸またはアルカリを加え
て液のpHを調整してもよいが、本発明の目的である処
理基材の経時的な着色を抑制するためには、最終的に水
性溶液組成物のpHを3以上に調整することが望まし
い。最終pHが3.0未満では水性溶液組成物それ自
体、或いは該組成物で処理された基材(複合材料)にお
いて経時的な着色が観測されることがある。
【0019】上記水性溶液組成物に使用する水性媒体は
通常水に限定されず、例えば、蒸留水、イオン交換水、
水道水など、本発明の水性溶液組成物の用途に応じて選
択できる。また、用途に応じた適性を付与するために、
上記水に、アセトンなどのケトン類、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、界面
活性剤を加えることもできる。
【0020】また、本発明の水性溶液組成物の使用に際
しては、耐水性皮膜を得る目的などのために、該水性溶
液組成物中に多塩基酸を除く架橋剤を加えることもでき
る。特に、水溶性キトサン誘導体が本来有する触媒作用
以外に、特別な触媒の存在なしに100℃以下で水酸基
および/またはアミノ基と反応して共有結合を形成し得
る水溶性架橋剤、具体的にはグリオキザール、グルター
ルアルデヒドなどの多価アルデヒド化合物、多価エポキ
シ化合物、多価イソシアネート化合物、多価カルボジイ
ミド化合物などを用いることができる。これらの架橋剤
を使用する場合には、架橋剤の量は、水溶性キトサン誘
導体(固形分)の0.1〜200重量%が好適である。
【0021】本発明の水性溶液組成物を用いる基材の処
理方法では、水性溶液組成物を基材の表面および/また
は内部に付与した後、該水性溶液組成物中に存在してい
る水分量の80重量%以上を除去して、水溶性キトサン
誘導体を固化または架橋させて、処理された基材(複合
材料)とすることができる。上記固化または架橋は、特
別の架橋剤を用いなくても可能であるが、架橋剤を使用
する方が現実的である。
【0022】本発明の水性溶液組成物の使用に際して
は、前記の如き架橋剤を用いることによって、適当な架
橋条件を選択し、より効率的に上記の如き処理された基
材(複合材料)を得ることができる。また、本発明の水
性溶液組成物中に存在する成分の熱感受性に応じて、架
橋時の加熱温度と時間を選べばよく、感熱印刷シートな
どのように熱に敏感な化合物を含む基材に応用する場合
は、50℃以下で水性溶液組成物を塗布および乾燥すれ
ばよく、さらに低温で脱水するには減圧乾燥などの方法
を使用することもできる。逆に100℃以上の耐熱性を
持つ基材を処理する場合には、100℃以上で乾燥およ
び架橋すればよい。以上において水性溶液組成物中に存
在した水分量の80重量%以上を除去する方法には特別
な条件はない。
【0023】水性溶液組成物中の水溶性キトサン誘導体
の架橋を進行させる条件についても同様であり、水溶性
キトサン誘導体が本来有する触媒作用以外に、特別な触
媒の存在なしに100℃以下で水酸基および/またはア
ミノ基と反応して共有結合を形成し得る水溶性化合物を
架橋剤として使用する場合は、100℃以下で加熱すれ
ば目的は達成される。特にグリオキザール、グルタール
アルデヒドなどの多価アルデヒド化合物、多価エポキシ
化合物、多価イソシアネート化合物、多価カルボジイミ
ド化合物を架橋剤として使用する場合は、100℃以下
で1秒から180秒程度加熱すればよい。感熱印刷シー
トなどのように熱に敏感な化合物を含む基材を処理する
場合など、50℃以上に加熱できない場合は、低温架橋
性の良さからグリオキザールが架橋剤として最適であ
る。グリオキザールを使用する場合、時間を延長すれば
40℃以下での架橋も可能である。
【0024】このように本発明の基材の処理方法では、
脱水工程を含む関係上、本発明の水性溶液組成物におい
て水溶性キトサン誘導体の濃度が0.1重量%以上であ
ることが好ましい。これ以下では脱水に多大のエネルギ
ーを必要とする点で不利である。また、本発明の水性溶
液組成物の用途のひとつはコーティング剤であることか
ら、水溶性キトサン誘導体濃度が30重量%以下である
ことが好ましい。これ以上の濃度では、水性溶液組成物
があまりに高粘度になるため、コーティング適性に劣
る。
【0025】水性溶液組成物を基材の表面および/また
は内部に付与した後、該水性溶液組成物中に存在してい
た水分量の80重量%以上を除去して得られる処理済基
材(複合材料)、および架橋剤を含む本発明の水性溶液
組成物を基材の表面および/または内部に付与した後、
架橋を進行させる条件にて処理した基材(複合材料)
は、第1級、第2級、第3級の違いはあるが、いずれも
アミノ基を含むか、または第4級アンモニウム基を含む
ために、キトサン本来の抗菌性、インキ中の染料との反
応性、架橋性などが保持、或いはより強化された能力を
持つ。
【0026】その上、本発明の水性溶液組成物を用いて
処理された基材(複合材料)は、キトサンの本質的問題
である経時的な着色が有意に抑制されている。特に第1
級アミノ基残存率が50%以下、より好ましくは0〜2
5%であるN−ヒドロキシエチルキトサン、N−ヒドロ
キシプロピルキトサン、N−ヒドロキシブチルキトサ
ン、N−ジヒドロキシプロピルキトサンなどのN−ヒド
ロキシアルキル誘導体による経時的な着色は、実用上無
視できるほどに抑制されている点が特記される。
【0027】上記特徴を生かす用途として、本発明の水
性溶液組成物で処理される基材は、例えば、紙、繊維、
織布、不織布およびフィルム基材などが好適である。特
にその特徴は、紙やフィルムなどの印刷シート、さらに
具体的にはインクジェットプリンター用印刷シートにお
いて最大に発揮される。この様な用途において、基材に
付与される水溶性キトサン誘導体の固化物または架橋物
は、基材の0.1〜5重量%であることが好ましい。
【0028】インクジェットプリンター用印刷シートの
製造は、例えば、通常の紙やフィルムの表面またはその
近傍に本発明の水性溶液組成物を塗布または含浸した
後、100℃前後で乾燥し、水性溶液組成物中に存在し
ていた水分量の80重量%以上を除去することによって
行なわれるが、インクジェットプリンター用印刷シート
の製造方法は、この方法に限定されるものではない。な
お、上記において好ましい塗布量は固形分で0.5〜3
g/m2である。
【0029】このようにして得られた本発明のインクジ
ェットプリンター用印刷シートを使用して、実際に染料
インキを使用するインクジェットプリンターにて印字を
行ってみたところ、未処理のシートに比べて印字の滲み
が少なく、画像の鮮明性が増し、さらに印字30秒後、
該印字物に水滴を滴下したが、未処理のシートに印字し
たものは印字が滲んで印字が判読できなくなったのに対
し、本発明のインクジェットプリンター用印刷シートの
場合には滲みの発生が殆ど見られず、問題なく判読でき
た。
【0030】また、発明のインクジェットプリンター用
印刷シートを、相対湿度70%、温度30℃にて1ヶ月
放置したものの白度に殆ど変化は見られなかった。これ
に対し、水溶性キトサン誘導体の代わりにキトサンその
ものを使用して作成したインクジェットプリンター用印
刷シートは、相対湿度70%、温度30℃で1ヶ月放置
で黄変していた。
【0031】さらに本発明の水性溶液組成物は、基材に
塗布または含浸後において低温架橋性に優れ、得られた
処理基材(複合材料)は、50℃以下での低温架橋処理
であっても十分な強度、耐水性および耐油性を有してい
る。従って本発明の水性溶液組成物は、熱によって影響
されやすい感熱印刷シート(例えば、バーコードラベル
など)の表面処理剤として非常に有用である。なお、上
記において好ましい塗布量は固形分で0.1〜1.0g
/m2である。
【0032】
【実施例】次に、実施例、比較例および参考例を挙げて
本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明はこれ
らの実施例によって限定されるものではない。文中の
「部」および「%」は、特に断りのない限り重量基準で
ある。実施例として用いた水性溶液組成物の組成内容を
表1に示し、それらの作成方法を以下に記した。
【0033】<実施例1>カチオン化キトサン(置換度
0.6、第1級アミノ基残存率=25%)10部を酢酸
水溶液に溶解し、固形分濃度13%の水溶液を調製後、
40%グリオキザール水溶液12.5部を加えて、本発
明の水性溶液組成物(pH=3.7)を得た。なお、上
記のカチオン化キトサンは、キトサンにグリシジルトリ
メチルアンモニウムクロライドを70%のイソプロピル
アルコールを含む水中で反応させた反応生成物である。
【0034】<実施例2〜13>キトサン誘導体(A成
分)および架橋剤(B成分)の種類および配合比を表1
に示すように変えた水性溶液組成物を、実施例1と同様
の方法により調製した。なお、各水性溶液組成物のpH
は3.5〜10.3である。
【0035】<比較・参考例>比較・参考例として用い
た水性溶液組成物の組成内容を表1に示し、それらの作
成方法を以下に記した。
【0036】<比較例1>キトサン(分子量8万、脱ア
セチル化度87%)10部を酢酸水溶液に溶解し、固形
分濃度15%の水溶液を調製後、40%グリオキザール
水溶液12.5部を加えて、比較例1の水性溶液組成物
(pH=3.5)を得た。
【0037】<比較例2>比較例1の水性溶液組成物
に、亜硫酸水素ナトリウム0.5部およびヒドロキノン
モノメチルエーテル0.5部を配合し、比較例2の水性
溶液組成物(pH=3.5)を調製した。
【0038】<参考例1>架橋剤を配合しなかった以外
は実施例1と同様にして水性溶液組成物(pH=4.
8)を調製した。
【0039】<参考例2>置換度0.3(第1級アミノ
基残存率=73%)のカチオン化キトサン(製造方法は
実施例1と同様)を用いた以外は実施例1と同様にして
水性溶液組成物(pH=3.6)を調製した。
【0040】表1に示す組成により調製した水性溶液組
成物を用い、下記の皮膜形成方法により得られた皮膜の
耐水性評価試験を行った。評価結果を表1に示す。 <皮膜形成方法ならびに耐水性評価方法>実施例1〜1
3および比較例1、2ならびに参考例1、2の水性溶液
組成物2gを、それぞれ直径9cmのガラスシャーレ内
に流延し、50℃で乾燥し皮膜を作成した。皮膜作成
後、ガラスシャーレに40℃の水80mlを注ぎ、40
℃の恒温槽内に静置した。8時間毎、計2回、40℃の
水を取り替え、24時間後の皮膜の状態を観察し皮膜の
耐水性を評価した。評価は下記の基準に従い4段階にて
行った。なお、3以上であれば皮膜としての十分な耐水
性を有している。
【0041】<皮膜耐水性評価基準> 4:不溶かつ膨潤も殆ど見られない。 3:不溶であるが若干膨潤している。 2:一部溶解している或いは崩れている。 1:全部溶解或いは殆ど溶解している。 なお、表中の置換度とは、キトサンのピラノール環1個
当たりに反応した反応物の平均モル数であり、本発明に
おいては上記置換度が0.5以上であることが好まし
い。
【0042】
【0043】
【0044】表1に示した耐水性評価結果より、本発明
の水性溶液組成物から得られる皮膜は、50℃程度の低
温乾燥においても、十分な耐水性を有していることが分
かる。実施例1〜3は水溶性キトサン誘導体の置換度を
変えたもので、結果は良好であった。実施例4〜6は各
成分の配合割合を変えたものであるが、十分な耐水性を
示した。実施例7〜9はキトサン誘導体の種類を、実施
例10〜13は架橋剤の種類をそれぞれ変えたものであ
るが、いずれも良好な結果であった。参考例1は架橋剤
を配合していなので皮膜は全て溶解してしまった。
【0045】<実施例14〜18、比較例3、4、参考
例3>本発明の水性溶液組成物を、ステキヒトサイズ度
25秒の上質紙を基材として用い、バーコーターにより
固形分で5.0g/m2を片面に塗工後、50℃で乾燥
し塗工紙を得た。この塗工紙を40℃、相対湿度90%
の環境に放置し、2ヶ月間塗工紙の経時的な着色の変化
を色彩色差計(ミノルタカメラ(株)製、CR−32
1)により、色差b値を測定し評価を行った。なお、実
施例14〜18はそれぞれ実施例1、2、3、7、8で
調製した水性溶液組成物を、比較例3、4は比較例1、
2で調製した水性溶液組成物を、参考例3は参考例2で
調製した水性溶液組成物をそれぞれ用いた。評価結果を
表2に示す。
【0046】
【0047】表2の結果より、本発明の水性溶液組成物
を用いて紙を処理した際、該処理紙は経時的な着色が著
しく抑制されていることが分かる。実施例14〜16は
キトサン誘導体の置換度を変えたもので、置換度が高く
なる程、着色を抑制する効果がより優れることが分か
る。実施例17、18はキトサン誘導体の種類を変えた
ものであるが、キトサン誘導体の種類を変えても経時的
な着色が抑えられていることが分かる。比較例3はキト
サンそのものを用いたもので、経時的にかなり着色が進
行している。比較例4は、比較例3にキトサン酸水溶液
の着色を抑制する効果がある亜硫酸水素ナトリウムを配
合したもので、未添加の比較例3に比べると幾分着色が
抑制されているものの、十分な経時的な着色を抑制する
効果は有していない。参考例3は、キトサン誘導体の置
換度が0.3と低いもので、着色を抑制する効果は不十
分であった。この結果より、キトサン誘導体の置換度が
高く、かつ第1級アミノ基残存率が50%以下、より好
ましくは25%以下であることが望ましいことが分か
る。
【0048】<実施例19〜21、比較例5>水性溶液
組成物No.1〜3(それぞれ実施例19〜21に対
応)を実施例14〜18と同様な方法で上質紙に塗工し
た。得られた塗工紙に対しセイコーエプソン(株)製P
M−700C型インクジェットプリンターにてカラー印
刷後、印字の耐水性を下記の方法で評価した。なお、カ
ラー印刷はマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの各
色についてベタ印字した。比較として未処理の上質紙に
対してもベタ印字を行なって評価した(比較例5)。評
価結果を表3に示す。
【0049】<印字耐水性試験方法>ベタ印字した画像
を2リットル/分の流水中に15分間浸漬し、試験前後
の画像濃度を5段階にて評価した。 <印字耐水性評価基準> 5:全く滲まない。 4:微かに色が滲み出る。 3:少し色落ちがある。 2:色落ちが大きい。 1:殆ど脱色。
【0050】
【0051】表3の結果より、本発明における水性溶液
組成物を用いて紙を処理した際、印字の境界滲みなども
なく、印字耐水性に優れるインクジェットプリンター用
印刷シートが得られることが分かる。
【0052】
【発明の効果】以上の如き本発明によれば、紙などの基
材を処理した際に経時的な着色の問題が解決されたキト
サン誘導体を含む水性溶液組成物、該水性溶液組成物を
用いる基材の処理方法および経時的な着色性が十分に抑
制された物品が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山南 隆徳 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内 Fターム(参考) 2C056 FC06 4L033 BA08 BA09 BA53 BA69 CA02 4L055 AG34 AG35 AG48 AG53 AG98 AH13 AH37 AH49 AH50 AJ02 BE08 EA14 EA25 EA29 EA31 FA11 FA15 FA30 GA09 GA14

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性キトサン誘導体を少なくとも水性
    媒体中に含むことを特徴とする水性溶液組成物。
  2. 【請求項2】 さらに多塩基酸以外の架橋剤を含む請求
    項1に記載の水性溶液組成物。
  3. 【請求項3】 水溶性キトサン誘導体中の第1級アミノ
    基またはその塩の基由来の窒素原子数の、キトサン由来
    の全窒素原子数に対する比率が50%以下である請求項
    1に記載の水性溶液組成物。
  4. 【請求項4】 水溶性キトサン誘導体が、第2級アミノ
    基またはその塩の基、第3級アミノ基またはその塩の基
    および第4級アンモニウム基からなる群から選ばれる少
    なくとも1種を有する請求項1に記載の水性溶液組成
    物。
  5. 【請求項5】 pHが、3以上である請求項1に記載の
    水性溶液組成物。
  6. 【請求項6】 水溶性キトサン誘導体の濃度が、0.1
    〜30重量%である請求項1に記載の水性溶液組成物。
  7. 【請求項7】 架橋剤が、多価アルデヒド化合物、多価
    エポキシ化合物、多価イソシアネート化合物および多価
    カルボジイミド化合物からなる群から選ばれる少なくと
    も1種である請求項2に記載の水性溶液組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れか1項に記載の水性
    溶液組成物を、基材の表面および/または内部に付与し
    た後、該水性溶液組成物中に存在している水分量の80
    重量%以上を除去して、水溶性キトサン誘導体を固化ま
    たは架橋させることを特徴とする基材の処理方法。
  9. 【請求項9】 基材が、紙、繊維、織布、不織布または
    フィルムであり、固化物または架橋物が、基材の0.1
    〜5重量%である請求項8に記載の基材の処理方法。
  10. 【請求項10】 基材が、印刷シートである請求項9に
    記載の基材の処理方法。
  11. 【請求項11】 印刷シートが、インクジェットプリン
    ター用印刷シートである請求項10に記載の基材の処理
    方法。
  12. 【請求項12】 基材が、感熱印刷シートである請求項
    9に記載の基材の処理方法。
  13. 【請求項13】 表面または表面近傍に、水溶性キトサ
    ン誘導体またはその架橋物を含有していることを特徴と
    するインクジェットプリンター用印刷シート。
  14. 【請求項14】 表面または表面近傍に、水溶性キトサ
    ン誘導体またはその架橋物を含有していることを特徴と
    する感熱印刷シート。
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