JP2003238988A - ワックス組成物及び該ワックス組成物を含有する化粧料 - Google Patents

ワックス組成物及び該ワックス組成物を含有する化粧料

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JP2003238988A
JP2003238988A JP2002041230A JP2002041230A JP2003238988A JP 2003238988 A JP2003238988 A JP 2003238988A JP 2002041230 A JP2002041230 A JP 2002041230A JP 2002041230 A JP2002041230 A JP 2002041230A JP 2003238988 A JP2003238988 A JP 2003238988A
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acid
fatty acid
wax
decaglyceryl
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Katsuhiko Yoshida
勝彦 吉田
Wataru Shimada
亙 島田
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Kanebo Ltd
Cosmos Technical Center Co Ltd
Nikko Chemicals Co Ltd
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Kanebo Ltd
Cosmos Technical Center Co Ltd
Nikko Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】天然モクロウ特有の特性を持った、安価で、市
場に安定的に供給できるワックス組成物を提供するこ
と。 【解決手段】グリセリンと、脂肪酸(好ましくは、炭素
数10以上である直鎖飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、及び
ヒドロキシ脂肪酸からなる群より選択される1種又は2
種以上)並びに炭素数が10以上である長鎖二塩基酸を
含有する混合脂肪酸とをエステル化して得られるワック
ス組成物において、エステル化する際、界面活性剤(好
ましくは、ポリオール脂肪酸エステルの1種又は2種以
上)を配合することを特徴とするワックス組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、天然モクロウ特有
の特性を有する合成ワックス組成物、及び該ワックス組
成物を含有する化粧料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】モクロウは、ハゼの木の果皮から得た脂
肪を漂白して製造したもので、日本独特の整髪料である
びんつけの原料として使用されている。主にトリグリセ
ライドからなるが、通常のワックス組成物とは異なり、
その構成脂肪酸に日本酸という長鎖二塩基酸を含有し、
植物脂としては高融点で、ロウのような性質を有してい
る。その粘靭性やヒマシ油との特徴的な相溶性から、ポ
マードやチックの原料に用いると、延伸性、透明性に優
れ、非常にキメ細やかなツヤのある頭髪用化粧料を得る
ことができ、口紅等のメークアップ化粧料や各種クリー
ムのワックス成分としても幅広く使用されている。また
他にも、家具等のツヤだし剤、ロウソク、マッチ、鉛
筆、軟膏等幅広く用いられている。
【0003】このハゼの木は九州、四国等の温暖な地方
で栽培されてきたが、近年その数が減少してきており、
労働条件の悪さもあってモクロウの生産量は、減少して
きている。また天然物由来であることから、その年の気
候等の影響により、生産量やその組成を一定に供給する
ことが困難であった。こういった理由から、今までも、
モクロウ特有の特性を持たせるために、長鎖二塩基酸を
用いた、いくつかのモクロウ代替ワックス組成物が提案
されている。例えば、特開昭56−45404号公報、
特開平9−157686号公報、及び特開2000−2
04060号公報には、各種脂肪酸と長鎖二塩基酸との
グリセライドが提案されているが、いずれも、ポマード
等を調製した場合、天然モクロウと比較すると、(1)
透明性、(2)光沢(表面及び内部のツヤ、テリ)、
(3)キメ(均一で滑らかさ)等にモクロウ特有の特性
が発揮されていなく、天然モクロウの代替としては充分
なものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は、
天然モクロウ特有の特性を持った、安価で、市場に安定
的に供給できる合成ワックス組成物、及び該ワックス組
成物を含有する化粧料を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の事情
に鑑み、鋭意研究した結果、グリセリンと、脂肪酸及び
長鎖二塩基酸を含有する混合脂肪酸とをエステル化する
際、界面活性剤を配合することにより、天然モクロウよ
り更に優れた透明性を有し、光沢及びキメの優れたポマ
ード等を調製できるモクロウ代替ワックス組成物を見出
し、本発明を完成した。
【0006】すなわち本発明の請求項1は、グリセリン
と、脂肪酸及び長鎖二塩基酸を含有する混合脂肪酸とを
エステル化して得られるワックス組成物において、エス
テル化する際、界面活性剤を配合することを特徴とする
ワックス組成物である。
【0007】また本発明の請求項2は、脂肪酸が、炭素
数10以上である直鎖飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、及び
ヒドロキシ脂肪酸からなる群より選択される1種又は2
種以上であることを特徴とする請求項1記載のワックス
組成物である。
【0008】また本発明の請求項3は、長鎖二塩基酸の
炭素数が10以上であることを特徴とする請求項1又は
2記載のワックス組成物である。
【0009】また本発明の請求項4は、界面活性剤が、
ポリオール脂肪酸エステルの1種又は2種以上であるこ
とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のワ
ックス組成物である。
【0010】また本発明の請求項5は、界面活性剤が、
デキストリン脂肪酸エステルであることを特徴とする請
求項1〜3のいずれか1項に記載のワックス組成物であ
る。
【0011】また本発明の請求項6は、請求項1〜5に
記載のワックス組成物の1種又は2種以上を含有するこ
とを特徴とする化粧料である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳述する。
【0013】本発明のワックス組成物は、グリセリン
と、脂肪酸及び長鎖二塩基酸を含有する混合脂肪酸と
を、酸性触媒或いはアルカリ性触媒存在下、又は無触媒
で脱水縮合することにより合成することができ、トルエ
ン等の溶媒中で反応を行っても合成することができる。
【0014】本発明では、合成時に界面活性剤を配合す
ることにより、天然モクロウと同等以上の性質が発生
し、光沢及びキメの優れたポマード等を調製できるワッ
クス組成物を得ることができる。一方、本発明に依らず
界面活性剤を配合しないワックス組成物を用いて、化粧
料を調製する際に界面活性剤を配合することも考えられ
るが、天然モクロウと同等の性質を発揮させるために
は、本発明で使用する界面活性剤より多量の界面活性剤
が必要となる為、経済性に劣り、また刺激性等の観点か
らも好ましくない。またヒマシ油に対し相溶性の悪い界
面活性剤を用いる場合には、予めワックス組成物中に含
有させておくことにより、界面活性剤を速やかにヒマシ
油に溶解させることが可能である。
【0015】本発明で用いる脂肪酸は、炭素数10以上
のものが好ましく、直鎖飽和脂肪酸、不飽和結合を持つ
不飽和脂肪酸、及び水酸基を持つヒドロキシ脂肪酸から
なる群より選択される1種又は2種以上であることが好
ましい。具体的には、デカン酸、ウンデカン酸、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベ
ヘン酸、ウンデシレン酸、パルミトレイン酸、オレイン
酸、リノール酸、リノレン酸、12−ヒドロキシステア
リン酸、リシノレイン酸等が挙げられる。
【0016】本発明で用いる長鎖二塩基酸は、炭素数1
0以上のものが好ましく、1種単独又は2種以上の長鎖
二塩基酸を混合して用いても良い。具体的には、セバシ
ン酸、ドデカン二酸、ブラシル酸、ヘキサデカン二酸、
エイコサン二酸、ドコサン二酸等が挙げられる。
【0017】本発明で用いる脂肪酸と長鎖二塩基酸との
混合割合は、脂肪酸の総量:長鎖二塩基酸の総量=9
9.9:0.1〜90.0:10.0(質量比)が好ま
しく、更に好ましくは、脂肪酸の総量:長鎖二塩基酸の
総量=97.0:3.0〜93.0:7.0(質量比)
である。
【0018】本発明で用いる界面活性剤は、ポリオール
の脂肪酸エステルが好ましく、1種単独又は2種以上の
界面活性剤を混合して用いても良い。具体的には、グリ
セリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール
脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、デキストリン
脂肪酸エステル等が挙げられる。更に具体的には、モノ
ウンデシレン酸グリセリル、ジウンデシレン酸グリセリ
ル、モノミリスチン酸グリセリル、ジミリスチン酸グリ
セリル、モノパルミチン酸グリセリル、ジパルミチン酸
グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ジステアリ
ン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリル、ジオレイ
ン酸グリセリル、モノミリスチン酸ジグリセリル、ジミ
リスチン酸ジグリセリル、トリミリスチン酸ジグリセリ
ル、モノパルミチン酸ジグリセリル、ジパルミチン酸ジ
グリセリル、トリパルミチン酸ジグリセリル、モノステ
アリン酸ジグリセリル、ジステアリン酸ジグリセリル、
トリステアリン酸ジグリセリル、モノオレイン酸ジグリ
セリル、ジオレイン酸ジグリセリル、トリオレイン酸ジ
グリセリル、モノパルミチン酸テトラグリセリル、ジパ
ルミチン酸テトラグリセリル、トリパルミチン酸テトラ
グリセリル、テトラパルミチン酸テトラグリセリル、ペ
ンタパルミチン酸テトラグリセリル、モノステアリン酸
テトラグリセリル、ジステアリン酸テトラグリセリル、
トリステアリン酸テトラグリセリル、テトラステアリン
酸テトラグリセリル、ペンタステアリン酸テトラグリセ
リル、モノオレイン酸テトラグリセリル、ジオレイン酸
テトラグリセリル、トリオレイン酸テトラグリセリル、
テトラオレイン酸テトラグリセリル、ペンタオレイン酸
テトラグリセリル、モノパルミチン酸ヘキサグリセリ
ル、ジパルミチン酸ヘキサグリセリル、トリパルミチン
酸ヘキサグリセリル、テトラパルミチン酸ヘキサグリセ
リル、ペンタパルミチン酸ヘキサグリセリル、モノステ
アリン酸ヘキサグリセリル、ジステアリン酸ヘキサグリ
セリル、トリステアリン酸ヘキサグリセリル、テトラス
テアリン酸ヘキサグリセリル、ペンタステアリン酸ヘキ
サグリセリル、モノオレイン酸ヘキサグリセリル、ジオ
レイン酸ヘキサグリセリル、トリオレイン酸ヘキサグリ
セリル、テトラオレイン酸ヘキサグリセリル、ペンタオ
レイン酸ヘキサグリセリル、モノパルミチン酸デカグリ
セリル、ジパルミチン酸デカグリセリル、トリパルミチ
ン酸デカグリセリル、テトラパルミチン酸デカグリセリ
ル、ペンタパルミチン酸デカグリセリル、ヘキサパルミ
チン酸デカグリセリル、ヘプタパルミチン酸デカグリセ
リル、オクタパルミチン酸デカグリセリル、ノナパルミ
チン酸デカグリセリル、デカパルミチン酸デカグリセリ
ル、モノステアリン酸デカグリセリル、ジステアリン酸
デカグリセリル、トリステアリン酸デカグリセリル、テ
トラステアリン酸デカグリセリル、ペンタステアリン酸
デカグリセリル、ヘキサステアリン酸デカグリセリル、
ヘプタステアリン酸デカグリセリル、オクタステアリン
酸デカグリセリル、ノナステアリン酸デカグリセリル、
デカステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカ
グリセリル、ジオレイン酸デカグリセリル、トリオレイ
ン酸デカグリセリル、テトラオレイン酸デカグリセリ
ル、ペンタオレイン酸デカグリセリル、ヘキサオレイン
酸デカグリセリル、ヘプタオレイン酸デカグリセリル、
オクタオレイン酸デカグリセリル、ノナオレイン酸デカ
グリセリル、デカオレイン酸デカグリセリル、モノヒド
ロキシステアリン酸デカグリセリル、ジヒドロキシステ
アリン酸デカグリセリル、トリヒドロキシステアリン酸
デカグリセリル、テトラヒドロキシステアリン酸デカグ
リセリル、ペンタヒドロキシステアリン酸デカグリセリ
ル、ヘキサヒドロキシステアリン酸デカグリセリル、ヘ
プタヒドロキシステアリン酸デカグリセリル、オクタヒ
ドロキシステアリン酸デカグリセリル、ノナヒドロキシ
ステアリン酸デカグリセリル、デカヒドロキシステアリ
ン酸デカグリセリル、ポリリシノール酸ヘキサグリセリ
ル、ポリリシノール酸デカグリセリル、モノラウリン酸
ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノステア
リン酸ソルビタン、ジステアリン酸ソルビタン、ジオレ
イン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、トリ
オレイン酸ソルビタン、モノオクタン酸プロピレングリ
コール、モノデカン酸プロピレングリコール、モノステ
アリン酸プロピレングリコール、モノラウリン酸ショ糖
エステル、ジラウリン酸ショ糖エステル、モノパルミチ
ン酸ショ糖エステル、ジパルミチン酸ショ糖エステル、
モノステアリン酸ショ糖エステル、ジステアリン酸ショ
糖エステル、パルミチン酸デキストリン等が挙げられ
る。特に、デキストリン脂肪酸エステルを用いるのが好
ましく、パルミチン酸デキストリンが最も好ましい。
【0019】本発明で用いる界面活性剤の配合量として
は、ワックス組成物の総量に対して0.1〜10質量%
が好ましく、更に好ましくは0.1〜5質量%である。
0.1質量%未満では、光沢及びキメに期待される効果
が得られない場合があり、また10質量%を超える配合
量では、透明性は優れるが、低温で硬くなり使用性に劣
る場合がある。
【0020】本発明のワックス組成物は、化粧品、医薬
品、医薬部外品等、モクロウが使用される分野であれば
特に制限されず使用できるが、特にポマード、チック、
口紅、ヘアークリーム、トリートメント、ヘアーワック
ス、クリームリンス、スキンクリーム等の油性基剤に好
適に使用することができる。その配合量は、油性基剤の
総量を基準として、0.5〜20質量%が好ましく、更
に好ましくは1〜20質量%である。
【0021】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明の技術的範囲がこれらに限定されるもの
ではない。
【0022】(実施例1)反応容器にパルミチン酸を1
70g、オレイン酸を20g、エイコサン二酸を10
g、グリセリンを24g仕込み、窒素雰囲気下加温し、
生成する水を除きながら200℃〜230℃で4時間撹
拌した。攪拌しながら120℃まで冷却した後、モノオ
レイン酸グリセリルを3.15g添加し、100〜12
0℃で10分間攪拌して均一混合した。その後更に冷却
し、198gのワックス組成物Aを得た。得られた組成
物を基準油脂分析試験法(日本油化学会)に従い、融
点、酸価、けん化価を測定したところそれぞれ、融点5
3.2℃、酸価13.1、けん化価204.8であっ
た。
【0023】(実施例2)反応容器にパルミチン酸を1
60g、リシノレイン酸を20g、ヒドロキシステアリ
ン酸を10g、エイコサン二酸を10g、グリセリンを
24g仕込み、窒素雰囲気下加温し、生成する水を除き
ながら200〜230℃で4時間撹拌した。攪拌しなが
ら120℃まで冷却した後、モノステアリン酸グリセリ
ルを6g添加し、100〜120℃で10分間攪拌して
均一混合した。その後更に冷却し、204gのワックス
組成物Bを得た。実施例1と同様の方法で測定したとこ
ろ、融点46.6℃、酸価9.08、けん化価204.
8であった。
【0024】(実施例3)反応容器にパルミチン酸を1
10g、ステアリン酸を60g、リシノレイン酸を20
g、10gのエイコサン二酸、グリセリンを25.1g
仕込み、窒素雰囲気下加温し、生成する水を除きながら
200〜230℃で4時間撹拌した。攪拌しながら12
0℃まで冷却した後、トリオレイン酸ソルビタンを2.
1g添加し、100〜120℃で10分間攪拌して均一
混合した。その後更に冷却し、200gのワックス組成
物Cを得た。実施例1と同様の方法で測定したところ、
融点46.8℃、酸価13.3、けん化価199.1で
あった。
【0025】(実施例4)反応容器にステアリン酸を1
10g、パルミチン酸を30g、ミリスチン酸を30
g、リシノレイン酸を20g、エイコサン二酸を10
g、グリセリンを25.1g仕込み、窒素雰囲気下加温
し、生成する水を除きながら200〜230℃で4時間
撹拌した。攪拌しながら140℃まで冷却した後、パル
ミチン酸デキストリンを1g添加し、100〜140℃
で30分間攪拌して均一混合した。その後更に冷却し、
198gのワックス組成物Dを得た。実施例1と同様の
方法で測定したところ、融点48.7℃、酸価11.
3、けん化価201.1であった。
【0026】(比較例1)実施例1と同様に反応を行
い、モノオレイン酸グリセリルを添加しないでワックス
組成物Eを得た。
【0027】(比較例2)実施例2と同様に反応を行
い、モノステアリン酸グリセリルを添加しないでワック
ス組成物Fを得た。
【0028】(比較例3)実施例3と同様に反応を行
い、トリオレイン酸ソルビタンを添加しないでワックス
組成物Gを得た。
【0029】(比較例4)実施例4と同様に反応を行
い、パルミチン酸デキストリンを添加しないでワックス
組成物Hを得た。
【0030】(ワックス組成物の評価方法)天然モクロ
ウ、実施例1〜4及び比較例1〜4のワックス組成物を
用いて、頭髪用ポマードを調製して評価を行った。頭髪
用ポマードはヒマシ油89質量%、硬化ヒマシ油1質量
%、ワックス組成物10質量%を用いて常法に従い調製
し、その透明性、光沢、キメ、硬さについて下記評価基
準に従い評価した。
【0031】(評価基準) ◎天然モクロウを用いたポマード以上の性質を示す。 ○天然モクロウを用いたポマードと同等の性質を示す。 ×天然モクロウを用いたポマードの性質を示さない。
【0032】評価結果を表1に示す。 (表1) 評価 ワックス組成物 透明性 光沢 キメ 硬さ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例1(ワックス組成物A) ◎ ◎ ○ 〇 実施例2(ワックス組成物B) ◎ ○ ◎ 〇 実施例3(ワックス組成物C) ○ ◎ ◎ 〇 実施例4(ワックス組成物D) ◎ ◎ ◎ ◎ (天然モクロウ) 〇 〇 〇 〇 比較例1(ワックス組成物E) × × × 〇 比較例2(ワックス組成物F) × × × 〇 比較例3(ワックス組成物G) × × × 〇 比較例4(ワックス組成物H) × × × 〇
【0033】表1に示すように、本発明のワックス組成
物は、天然モクロウと同等以上の性質を示すことが分か
る。
【0034】更に化粧品処方への応用例を示すが、本発
明の技術的範囲がこれらに限定されるものではない。
【0035】 実施例5:ポマード (処方) 配合量(質量%) ワックス組成物D 10.0 香料 適 量 パルミチン酸アスコルビル 0.1 ヒマシ油 残 部
【0036】(調製方法)ワックス組成物D、パルミチ
ン酸アスコルビル、ヒマシ油を80℃以上で加温溶解し
混合する。これに香料を加え混合し、金属性バットに流
し込み、静かに−10℃以下で急冷却し固化させる。
【0037】(評価)このポマードは透明性に優れ、頭
髪に適用したところ、頭髪へのなじみ具合、伸び、光
沢、キメは天然モクロウを用いたポマード以上に優れて
いた。
【0038】 実施例6:エモリエントクリーム (処方) A相 配合量(質量%) ペンタステアリン酸デカグリセリル 1.0 ステアリン酸 3.5 ワックス組成物D 3.0 ベヘニルアルコール 2.5 スクワラン 8.0 トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 8.0 メチルポリシロキサン 0.2 パラオキシ安息香酸エステル 適 量 B相 1,3−ブチレングリコール 3.0 グリセリン 3.0 L−アルギニン 0.2 精製水 残 部
【0039】(調製方法)A相、B相ともに80℃で加
温溶解し、B相をA相に撹拌しながら徐々に加え、更に
一分間に5000回転の高速攪拌装置で5分間撹拌し乳
化させる。更に撹拌しながら冷却し、40〜35℃まで
撹拌を続ける。
【0040】(評価)皮膚に良くなじみ、しっとりとし
た感触を与え、天然モクロウによるしっとり感と同等の
しっとり感の持続性を示した。
【0041】 実施例7:口紅 (処方) A相 配合量(質量%) 着色料 適 量 B相 ワックス組成物D 10.0 セレシン 5.0 カルナバロウ 3.0 マイクロクリスタリンワックス 3.0 液状ラノリン 15.0 硬化ヒマシ油 3.0 2−エチルヘキサン酸セチル 10.0 α−オレフィンオリゴマー 10.0 パラオキシ安息香酸エステル 適 量 C相 ヒマシ油 残 部
【0042】(調製方法)A相をB相にローラーミルを
使用して分散させる。更にC相を加温融解して、A相と
B相の混合物に加え、よく混合する。これをろ過し、高
温で型に流し込み、冷却して成型したものを容器に充填
する。
【0043】(評価)唇へのつきが良く、伸び、ツヤに
優れ、天然モクロウによるつき、伸び、ツヤと同等の性
質を示した。
【0044】 実施例8:クリームリンス (処方) A相 配合量(質量%) ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド 3.0 リン酸 0.8 ワックス組成物D 4.0 トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 2.0 1,3−ブチレングリコール 3.0 パラオキシ安息香酸エステル 適 量 B相 精製水 残 部
【0045】(調製方法)A相、B相を80℃で加熱溶
解し、A相にB相を撹拌しながら加えて乳化する。更に
撹拌を続けて40〜35℃まで撹拌を続ける。
【0046】(評価)頭髪にツヤ、しっとり感に優れ、
天然モクロウと同等のツヤ、しっとり感を与えた。
【0047】
【発明の効果】以上記載のごとく、本発明のワックス組
成物が、天然モクロウと同等以上の性質を有し、また光
沢及びキメの優れたポマード等の化粧料を提供できるこ
とは明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/48 A61K 7/48 C11B 11/00 C11B 11/00 (72)発明者 島田 亙 東京都板橋区蓮根3丁目24番3号 株式会 社コスモステクニカルセンター内 Fターム(参考) 4C083 AA122 AB012 AC012 AC022 AC072 AC122 AC242 AC352 AC421 AC422 AC432 AC441 AC442 AC482 AC582 AC642 AD022 AD152 AD241 AD242 AD452 AD512 AD642 BB04 BB12 BB41 CC01 CC03 CC05 CC11 CC13 CC31 CC32 CC39 DD01 DD11 DD21 DD22 DD23 DD31 EE06 EE07 FF01 4H059 BA32 BA33 BB03 CA48 EA11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グリセリンと、脂肪酸及び長鎖二塩基酸
    を含有する混合脂肪酸とをエステル化して得られるワッ
    クス組成物において、エステル化する際、界面活性剤を
    配合することを特徴とするワックス組成物。
  2. 【請求項2】 脂肪酸が、炭素数10以上である直鎖飽
    和脂肪酸、不飽和脂肪酸、及びヒドロキシ脂肪酸からな
    る群より選択される1種又は2種以上であることを特徴
    とする請求項1記載のワックス組成物。
  3. 【請求項3】 長鎖二塩基酸の炭素数が10以上である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のワックス組成
    物。
  4. 【請求項4】 界面活性剤が、ポリオール脂肪酸エステ
    ルの1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれか1項に記載のワックス組成物。
  5. 【請求項5】 界面活性剤が、デキストリン脂肪酸エス
    テルであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    項に記載のワックス組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5に記載のワックス組成物の
    1種又は2種以上を含有することを特徴とする化粧料。
JP2002041230A 2002-02-19 2002-02-19 ワックス組成物及び該ワックス組成物を含有する化粧料 Pending JP2003238988A (ja)

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