JP2003238628A - Tfeの熱処理可能なコポリマー - Google Patents
Tfeの熱処理可能なコポリマーInfo
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Abstract
せ:室温(23℃)で、射出成形品のウエルドライン上で
測定される優れた機械的特性、ポリマー重量に対し1重
量ppm以下の、ポリマーペレットについてのF-遊離値、
ポリマー重量に対し0.2重量ppm未満の、抽出可能なCl-
の値、5.10-4モル/ポリマーkg以下の、イオン末端基の
量、250℃の温度までの優れた熱機械的特性を有する製
品を製造することができる熱処理可能なフルオロポリマ
ーを入手することを課題とする。 【解決手段】 以下のモノマー:(a)FMVE、(b)式: 【化1】 のパーフルオロジオキソール[ここで、組成物A)および
B)における100重量%に対する差補は、TFEである]によ
って本質的に形成されるTFEの熱処理可能なコポリマー
により上記の課題を解決する。
Description
用され、例えば、射出成形により得られ、従ってウエル
ドラインの存在を特徴とする製品を製造するための熱処
理可能なパーフッ素化ポリマーに関する。特に、本発明
は、ペレットに関して1ppm以下の非常に低い値の抽出可
能なF-[それに、250℃までの温度で非常に優れた熱機
械特性およびエラストマー特性、ならびにウエルドライ
ンに沿って23℃で測定される破断点伸び≧130%が関連
する]を示すテトラフルオロエチレン(TFE)の熱処理
可能なコポリマーに関する。したがって、前記の熱処理
可能なポリマーは、化学製品および超純水の貯蔵および
運搬に用いられる継手およびタンク[ウエルド部または
ウエルドラインが存在する]の製造における半導体産業
での使用に特に適している。さらに、本発明のテトラフ
ルオロエチレン(TFE)の熱処理可能なコポリマーは、
ポリマーの重量に対し0.2重量ppm未満の非常に低い値の
抽出可能な塩化物(Cl-)を示す。
物により形成されるタンクおよび管システム(管および
継手)が、使用中にF-イオンを遊離しうることがよく知
られている。運搬液体を汚さず、かつシリコンベースウ
ェーハーの損傷を防止するために、遊離F-イオン量は、
非常に低い、1ppm以下であることが要求される。実際、
1990年の7月に「State Solid Technology」から出版さ
れた出版物「Fluoride Contamination from Fluoropoly
mers in Semiconductor Manufacture」の65〜68頁(非
特許文献1)には、半導体産業にとって、使用中に1ppm
またはそれ未満の量のF-を遊離する完成製品が望ましい
であろうことが述べられている。F-遊離が少ないポリマ
ー化合物は、種々の溶融した化合物の前面のウエルドラ
イン上の適切な機械的耐性を保証するために、金型内で
優れた機械的特性および流動性も有さなければならな
い。ウエルドライン上の適切な機械的特性の指数は、ウ
エルドライン上の破断点伸びの値であり、≧130%でな
ければならない。
に属する、TFEおよびパーフルオロプロピルビニルエー
テル(PPVE)の熱処理可能なコポリマー[PPVEは約3.5
〜4.5重量%である]で製造される。該コポリマーは水
性エマルジョン中で重合工程により得られるの好まし
く、それにより高生産性および高分子量を有するポリマ
ー構造の生成を得ることが可能なため、優れた機械的特
性および優れた延性を特徴とする。しかしながら、その
ように得られたTFE/PPVEコポリマーは、一定量のイオン
型-CF2COOHおよび-COFの鎖末端基を含む。加工中に、例
えば、管または継手を製造するための処理中に、末端基
-COFおよび-CF2COOHが分解して、フッ化水素酸を生成し
うる。その間に生成されたフッ化水素酸は製品によって
遊離される。したがって、半導体製造プラントにおける
製品の使用により、シリコンベースウェーハーの腐蝕現
象を導きうる。加工中、完成製品が最少量の抽出可能な
F-を示すようHFの生成を最小限にするために、先行技術
では、フッ素化工程を用いて、末端基をパーフッ素化し
た安定基に変換している。例えば米国特許第4,743,658
号(特許文献1)を参照。そこでは、TFE/PPVEコポリマ
ーをフッ素元素でのフッ素化に付してイオン末端基の量
を減少させ、完成製品から抽出可能なフッ素がポリマー
に対して3重量ppm未満にしている。前記方法は追加の工
程が必要であり、非常に攻撃的な薬剤である上記フッ素
元素を用いるため、産業的視点から容易には実現可能で
はない。よって、フッ素化工程には、工業規模でそれを
実現するために特別なプラントが必要である。したがっ
て、上記解決法は、前記ポリマーの製造工場のための追
加費用を意味する。
おけるイオン末端基の数を減らすための他の方法が提案
されてきた。例えば米国特許第5,093,409号(特許文献
2)を参照。そこでは、ラテックス状のTFE/PPVEコポリ
マーを、160〜400℃でイオン末端基-CF2COOHを-CF2H基
に転化するのに十分な時間、アミンで処理する。該後処
理は、フッ素化について上記と同じ欠点を示す。非常に
高い化学的不活性および熱安定性を有するTFEの熱処理
可能なコポリマーの種類は、米国特許第5,463,006号
(特許文献3)に記載されており、その中にTFE/PPVE/P
MVE(パーフルオロメチルビニルエーテル)で形成され
るターポリマーが記載されている。前記ポリマーは、登
録商標HYFLONという名で市販されている。本発明者によ
り行われた試験により、前記ターポリマーでの(ペレッ
ト状)ポリマーについて1ppm未満のF-遊離値が得られな
いことが示される(比較例を参照)。この場合もまた、
抽出可能なF-の値を要求されたレベルに減少させるため
に上記後処理のうち1つを行うことが必要である。
できる先行技術のTFEの熱処理可能なコポリマーは、以
下の特性の組み合わせ:高温および低温での優れた機械
的特性、1ppm未満のF-の遊離値を示している。しかしな
がら、前記ポリマーの欠点は、上述のように、それらを
末端基の特定なフッ素化または転化処理に付すという条
件下で、上記特性の組み合わせが得られることである。
欧州特許公報第1,167,401号(特許文献4)には、半導
体産業での用途に使用することができ、特に、F-遊離が
低い管システムを製造するのに適したフッ素化ポリマー
が記載されている。F-遊離が低い該フッ素化ポリマーを
得るための方法は、上記追加工程のいずれも必要でない
ような方法である。しかしながら、ウエルドラインに沿
って測定されるそれぞれの機械的特性を有する製品の射
出成形には言及されていない。実際、継手についての適
用例は報告されていない。本発明者により行われた試験
は、前記特許出願で示された組成物で稼働することによ
って、ウエルドラインに沿って、高温での優れた機械的
特性と室温での優れた機械的特性、特に、≧130%の破
断点伸びの最適な組み合わせを得ることはできないこと
を示した。
は、押出で得ることができる配管システムのほかに、一
般的に射出成形により製造されるバルブ、継手およびコ
ネクターでも形成される。前記方法で得られる製品は、
1つ以上のウエルドライン[溶融した同じ化合物の異な
る前面が接触する金型の部位である]を示している。そ
れらは冷却金型壁と接触して固化する。溶融した物質の
異なる前面が互いにうまく溶接せず、ウエルドラインに
沿って測定される破断点伸びの値が130%未満に低くな
り、それが不十分な機械的特性に関連すると、該線は製
品の弱点となる。
・フロム・フルオロポリマーズ・イン・セミコンダクタ
ー・マニュファクチャー(Fluoride Contamination fro
m Fluoropolymers in Semiconductor Manufactur
e)」,ステート・ソリッド・テクノロジー(State Sol
id Technology)出版、1990年7月、p.65−68
以下の特性の組み合わせ: − 室温(23℃)で、射出成形品のウエルドライン上で
測定される優れた機械的特性、特に≧130%の破断点伸
び、 − ポリマー重量に対し1重量ppm以下の、ポリマーペレ
ットについてのF-遊離値、 − ポリマー重量に対し0.2重量ppm未満の、抽出可能な
Cl-の値、 − 5.10-4モル/ポリマーkg以下の、イオン末端基の
量、 − 250℃の温度までの優れた熱機械的特性[特に、射
出成形で処理可能なポリマーについては、破断点応力
(strees at break)は2.5Mpaまたはそれ以上で、破断
点伸びは250%またはそれ以上でなければならない]を
有する製品、特に、継手を製造することができる熱処理
可能なフルオロポリマーを入手することの必要性が感じ
られていた。
者は、下記のようにTFEの熱処理可能なコポリマーの特
定なモノマー組成物を用いて、上記特性の組み合わせを
得ることができることを予期せぬことに見出した。した
がって、本発明の目的は、表示される量の以下のモノマ
ー: A) (a)8.6〜9.8重量%のパーフルオロメチルビニルエ
ーテル(FMVE)、(b)0.3〜1.2重量%の式:
するパーフルオロアルキルである)、X1およびX2は、同
一または互いに異なり、-Fまたは-CF3である]のパーフ
ルオロジオキソール[ただし(a)+(b)の重量パーセ
ントの合計が8.9〜11重量%である]、または
チルビニルエーテル(FMVE)、(b)1.7〜7.5重量%の
A)で定義されたパーフルオロジオキソール[ただし、
(a)+(b)の重量パーセントの合計が6.2〜11重量%で
ある]から本質的になるTFEの熱処理可能なコポリマー
である。
対する差補はTFEである。前記コポリマーは、 - 5×10-4モル/ポリマーKg以下の、-COOHおよび-COF型
のイオン末端基の量、 - ポリマー重量に対し1重量ppm以下の、ペレット状の
ポリマーについて測定されるF-イオンの遊離値、を有
し、ここで、組成物A)またはB)を有するポリマーから得
られる製品は、以下の機械的特性: - 射出成形品のウエルドラインに沿って23℃で測定さ
れる、≧130%の破断点伸び、 - 圧縮成形プラック上250℃で測定される、≧2.5MPaの
破断点応力および≧250%の破断点伸びを示す。
ば、パーフルオロ-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソール(PD
D)として知られる式(I)[式中、Y=F、X1=X2=CF3]を
有するジオキソールが挙げられる。例えば、米国特許第
3,865,845号を参照。本発明では、式(I)[式中、Y= O
Rf、Rfが-CF3で、X1=X2=F]で得られうる化合物2,2,4-
トリフルオロ-5-トリフルオロメトキシ-1,3-ジオキソー
ル(TTD)がモノマー(b)として使用されることが好ま
しい。前述されるように、本発明のコポリマーは、ペレ
ットについて1ppm以下の抽出可能なF-値を得るために、
上記末端基のフッ素化または変換処理のいずれも必要な
い。
ポリマーのメルトフローインデックスは1〜40g/10'あっ
てもよい。コポリマーが、管用の継手、バルブ、コネク
ター等を成形して得るために使用される場合、それらの
MFIは6〜30g/10'であることが好ましい。本発明のコポ
リマーは、水性媒体および有機媒体中の双方において、
ラジカルルートでモノマーを重合して得ることができ
る。水性媒体での重合は、任意に、第一鉄塩、銅塩また
は銀塩と組み合わせた、例えば、過硫酸アンモニウムお
よび/または過硫酸カリウムおよび/または過硫酸ナトリ
ウムのような無機ラジカル開始剤の存在下、エマルジョ
ンまたはマイクロエマルジョン中で行うことができる。
開始剤の供給は、連続方法で行ってもよく、または重合
開始時に1回の添加もしくは反応中に次の添加を行って
もよい。
端基含有量が等しくて、重合時間を短縮するため、好ま
しい。本発明者は、使用する開始剤の量が少なくなけれ
ばならないことを見出した。実際、開始剤の量は重合で
用いられる条件次第である。例えば、75℃の温度で21絶
対バール(21.105Pa)の圧力で操作することによって、
供給される開始剤、例えば過硫酸カリウムの量が≦0.03
g/水リットルである場合、上記の数のイオン末端基を
得ることが可能である。重合工程では、パーフルオロジ
オキソールモノマー(b)は全反応中、連続方法で供給
されることが好ましい。重合温度は25〜120℃の範囲で
あることができる。重合が過硫酸塩の存在下エマルジョ
ンまたは水性マイクロエマルジョン中で行われる場合、
50〜95℃の範囲の温度が好ましい。重合は、10バール
(106Pa)〜50バール(5.106Pa)の圧力で行うことがで
きる。
要である。例えば、パーフルオロオクタノエート、また
は相当するアンモニウム塩、カリウム塩もしくはナトリ
ウム塩のパーフルオロオクタノエート、パーフルオロノ
ナノエート、パーフルオロデカノエート混合物のような
フッ素化界面活性剤が特に好ましい。その結果、それは
界面活性剤としてパーフルオロポリエーテル類の存在
下、水相での重合を行うのに特に適している。米国特許
第4,864,006号に記載されるように、前記パーフルオロ
ポリエーテル類は、マイクロエマルジョン状で反応媒体
に添加してもよい。本発明の分子量制御のために、例え
ば、半導体産業における本発明の用途に適している水素
添加型末端基を生じる水素、メタン、エタン、プロパン
のようなターポリマー連鎖移動剤が用いられる。塩素化
移動剤は、許容できない量の抽出可能なCl-を生成する
ので使用されない。
固させ、次いで、スラリー洗浄を行ない、続いて、ウェ
ットポリマーの乾燥を行う。その後、粉末を2つの脱気
領域を備える二軸スクリュー押出機で小球状にする。上
記情報を考慮して、当業者であれば、所望範囲のMFIを
有する本発明のフッ素化コポリマーを得ることができ
る。上述されるように、本発明の熱処理可能なコポリマ
ーは、継手、バルブ、継手用のコネクターを製造するの
に使用することができる。本発明のポリマーで形成さ
れ、射出成形で得られる製品は、最適な熱時および冷時
の機械的特性およびウエルドライン上で予期せぬ優れた
機械的特性を有する。
得ることができる製品は、以下の機械的特性を有する:
≧130%、好ましくは150〜300%の、ウエルドライン上2
3℃で測定される破断点伸び;≧2.5MPa、好ましくは2.5
〜6MPaの、250℃での破断点応力;≧250%、好ましくは
270〜500%の、250℃での破断点伸び。前記製品を半導
体産業での使用に適させる特性の組み合わせを得るため
に、本発明者は、コモノマー(a)および(b)の量が上
記のとおりである組成物A)またはB)を重合中に用いるこ
とが必要であることを見出した。さらに、本発明者によ
り行われた試験(比較例を参照)により、パーフルオロ
ジオキソールおよびパーフルオロメチルビニルエーテル
の濃度の合計が上記制限の11重量%を越える場合、250
℃で機械的特性が悪化することが示されている。特に、
破断点応力は2.5MPa未満で、破断点伸びは250%未満で
ある。
/またはパーフルオロジオキソールの割合が、組成物A)
およびB)で表示される値より低い場合、ポリマーは射出
成形品のウエルドラインに沿った破断点伸びの低い値を
示し、従って半導体産業での適用に適していない。本発
明の熱処理可能なフルオロポリマーは、射出成形で製造
される製品を得るのに使用可能である。本発明は以下の
実施例で、より良く例証されるであろうが、それらは単
に例示しているのであって本発明の範囲を限定するもの
ではない。
℃の温度で測定される、 − DSCでの第2溶融温度の測定。 Perkin-Elmer mod. IV熱量計を用いた。約10mgの試験片
を、10℃/分の勾配を用いて室温から開始して350℃まで
加熱した。試験片を350℃で5分間維持し、次いで、前工
程と同じ温度勾配を用いて室温で冷却した。最後に、試
験片を上記の同じ方式で室温から350℃に再度加熱した。
最後の工程の間、溶融吸熱曲線の最大値に相当する温度
が測定され、それは第2溶融温度に相当する(溶融T(I
I))。
温(23℃)および250℃双方での破断点応力および破断
点伸び、降伏応力およびヤング率)。 − 1999年Journal of Fluorine Chemistry 95で出版さ
れた「End-groups in Fluoropolymer」の71〜84頁に記
載されるような、冷間圧縮でペレットから得られた試験
片について行われるIR分析により測定される鎖末端基。
でのペレットについてのF-アニオン遊離測定。試験片の
調製は、18mΩで脱イオン化した水と、5gのペレットに
等しい量で満たしたKaPak(登録商標)/Scotchpack容器
を用いて行われる。ポリマー試験片を含む容器を閉め、
85℃で24時間浴槽に保存した。次いで、以下の条件で、
容器に入れられた水をイオンクロマトグラフィーで分析
した: − カラムおよびプレカラムAS4A+AG4A-Dionex、 − 溶離剤:Na2B4O7 3.0mM、流量1cc/分 − 検出:圧縮導電率、
定される)機械的特性を測定するための試験片を得るた
めに、2つの対辺に長方形の二重射出成形用金型を備え
るNegri-Bossi(登録商標)NB25プレスを用いてペレッ
トを射出成形した。得られた製品(成形プラック)は約
46gであった。操作条件は、 − 機械で調整される温度分布 バレル温度領域1:325℃、 バレル温度領域2および領域3:340℃、 ダイ温度:360℃。 − 溶融温度:365℃。 − 成形温度:210℃である。 17バール(1.7.106Pa)〜22バール(1.8.106Pa)の射出
圧力および維持圧力を実施例で使用した。射出時間は約3
5秒であった。
E+TTD=7.4重量%を含む本発明のフルオロポリマーの入
手。400rpmで稼動する攪拌器を備える22リットルのAISI
316のスチール製直立型オートクレーブに、真空にした
後、13.9リットルの脱イオン水、10gの2,2,4-トリフル
オロメトキシ-1,3-ジオキソール(TTD)および米国特許
第4,864,006号の実施例1に記載された手順に従って製造
されたパーフルオロポリエーテルの水性マイクロエマル
ジョン160gを次々と供給した。
し、次いで: − 0.51絶対バール(5.1.104Pa)のエタン、 − 2.86絶対バール(2.86.105Pa)のパーフルオロメチ
ルビニルエーテル(FMVE)を供給した。 モル比:TFE/FMVE 27.31、FMVE/TTD 3.9およびTFE/TTD
106.22を有するガス状混合物を、オートクレーブ内の21
絶対バール(2.1.106Pa)の圧力まで圧縮機で供給し
た。
るガス状混合物の組成物をガスクロマトグラフィーで分
析した。その結果、反応が開始する前に気相は以下の成
分のモルパーセント:TFE 81.2%、FMVE 16.4%、TTD
0.7%およびエタン 1.5%により構成されていた。定量
ポンプで、150mlの過硫酸カリウム0.0103M溶液を供給し
た。上記の比率を有するモノマー混合物を供給して、重
合圧力を一定に維持した。8,800gの前記混合物を供給し
たときに反応を止め、反応器を室温に冷却し、エマルジ
ョンを取り出して65%のHNO3で凝固した。続いて、ポリ
マーを洗浄し、220℃で乾燥した。
成、即ち、供給されたモノマー量に基づいて測定された
組成は、FMVE 5.6%、TTD 1.8%、TFE 92.6%であっ
た。ポリマーの組成、物理化学的特性(MFIおよび溶融T
(II))、(IRで測定された)イオン末端基の数および
ペレットについての抽出可能なF-の値を表1に示す。冷
時(23℃)および熱時(250℃)機械的特性を表2に示
す。射出成形で得られたプラックのウエルドラインに沿
って測定された機械的特性を表4に示す。
MVE+TTD=7.0重量%を含むフルオロポリマーの入手。実
施例1で使用された同じオートクレーブに、真空にした
後、13.9リットルの脱イオン水、4.2gのTTDおよび160g
の上記マイクロエマルジョンを次々と供給した。オート
クレーブを75℃の反応温度まで加熱し、次いで、0.485
バール(4.85.10 4Pa)のエタン、3バール(3.105Pa)の
FMVEを供給した。21絶対バール(2.1.106Pa)の圧力ま
で、成分のうち以下のモル比:TFE/FMVE=24.55、FMVE/T
TD=10.83、TFE/TTD=265.94を有するガス状混合物を圧縮
機で供給した。
るガス状混合物の組成物をガスクロマトグラフィーで分
析した。その結果、反応が開始する前に気相は以下の成
分のモルパーセント:TFE 79%、TTD 0.4%、FMVE 18.9
3%およびエタン 1.6%から構成されていた。実施例1に
記載される方法をポリマー乾燥まで続けた。重量パーセ
ントとしてのポリマーの公称組成は、FMVE 6.3%、TTD
0.7%、TFE93.0%であった。前記組成は、組成物A)の場
合の限界量より低い量のFMVEを含む。比較例に関するデ
ータは、本発明の実施例の表1に対応する表6に示す。
表3および5は、本発明の実施例の表2および4に対応す
る。
TTD=7.6重量%を含む本発明のフルオロポリマーの入
手。実施例1で使用された同じオートクレーブに、真空
にした後、13.9リットルの脱イオン水、12gのTTDおよび
160gの上記マイクロエマルジョンを次々供給した。オー
トクレーブを75℃の反応温度まで加熱し、次いで、0.51
バール(5.1.104Pa)のエタンおよび2.86バール(2.86.
105Pa)のFMVEを供給した。
成分のうち以下のモル比:TFE/FMVE=27.28、FMVE/TTD=
3.5、TFE/TTD=95.5を有するガス状混合物を圧縮機で供
給した。オートクレーブのヘッドスペースに存在するガ
ス状混合物の組成物をガスクロマトグラフィーで分析し
た。その結果、反応が開始する前に気相は以下の成分の
モルパーセント:TFE 81%、TTD 0.8%、FMVE 16.5%お
よびエタン 1.7%から構成されていた。ポリマー乾燥ま
で実施例1に記載された方法に従った。重量パーセント
としてのポリマーの公称組成は、FMVE 5.6%、TTD 2.0
%、TFE92.4%であった。実施例1に示されるようなデー
タを表1、2および4に示す。
TTD=8.6重量%を含む本発明のフルオロポリマーの入
手。実施例1で使用された同じオートクレーブに、真空
にした後、13.9リットルの脱イオン水、18gのTTDおよび
160gの前記マイクロエマルジョンを次々供給した。オー
トクレーブを75℃の反応温度まで加熱し、次いで、0.49
バール(4.9.104Pa)のエタンおよび2.86バール(2.86.
105Pa)のFMVEを供給した。21絶対バール(2.1.106Pa)
の圧力まで、成分のうち以下のモル比:TFE/FMVE=27.1
4、FMVE/TTD=2.33、TFE/TTD=63.33を有するガス状混合
物を圧縮機で供給した。
るガス状混合物の組成物をガスクロマトグラフィーで分
析した。その結果、反応が開始する前に気相は以下の成
分のモルパーセント:TFE 80.7%、TTD 1.4%、FMVE 1
6.3%およびエタン 1.6%から構成されていた。ポリマ
ー乾燥まで実施例1に記載された方法に従った。重量パ
ーセントとしてのポリマー公称組成は、FMVE 5.6%、TT
D 3.0%、TFE 91.4%であった。実施例1に示されるよう
なデータは表1、2および4に示す。
TTD=9.6重量%を含む本発明のフルオロポリマーの入
手。実施例1で使用された同じオートクレーブに、真空
にした後、13.9リットルの脱イオン水、23.4gのTTDおよ
び160gの上記マイクロエマルジョン(実施例1)を次々
供給した。オートクレーブを75℃の反応温度まで加熱
し、次いで、0.49絶対バール(4.9.104Pa)のエタンお
よび2.86絶対バール(2.86.105Pa)のFMVEを供給した。
成分のうち以下のモル比:TFE/FMVE=27.0、FMVE/TTD=1.
75、TFE/TTD=47.25を有するガス状混合物を圧縮機で供
給した。オートクレーブのヘッドスペースに存在するガ
ス状混合物の組成物をガスクロマトグラフィーで分析し
た。その結果、反応が開始する前に気相は以下の成分の
モルパーセント:TFE 79.5%、TTD 1.9%、FMVE 17%お
よびエタン 1.6%から構成されていた。ポリマー乾燥ま
で実施例1に記載された方法に従った。重量パーセント
としてのポリマー公称組成は、FMVE 5.6%、TTD 4.0
%、TFE 90.4%であった。実施例1に示されるようなデ
ータは表1、2および4に示す。
E+TTD=8.1重量%を含む本発明のフルオロポリマーの入
手。実施例1で使用された同じオートクレーブに、真空
にした後、13.9リットルの脱イオン水、9.5gのTTDおよ
び160gの上記マイクロエマルジョン(実施例1)を次々
供給した。オートクレーブを75℃の反応温度まで加熱
し、次いで、0.51絶対バール(5.1.104Pa)のエタンお
よび3.1絶対バール(3.1.105Pa)のFMVEを供給した。21
絶対バール(2.1.106Pa)の圧力まで、成分のうち以下
のモル比:TFE/FMVE=23.8、FMVE/TTD=4.76、TFE/TTD=11
3.28を有するガス状混合物を圧縮機で供給した。
るガス状混合物の組成物をガスクロマトグラフィーで分
析した。その結果、反応が開始する前に気相は以下の成
分のモルパーセント:TFE 78.4%、TTD 0.81%、FMVE 1
8.8%およびエタン 1.99%から構成されていた。95mlの
過硫酸カリウム溶液0.0103Mを定量ポンプで供給し、250
分後、さらに45mlの同じ溶液を導入した。ポリマー乾燥
まで実施例1に記載された方法に従った。重量パーセン
トとしてのポリマー公称組成は、FMVE 6.4%、TTD 1.7
%、TFE 91.9%であった。実施例1に示されるデータは
表1、2および4に示す。
E+TTD=9.5重量%を含む本発明のフルオロポリマーの入
手。実施例1で使用された同じオートクレーブに、真空
にした後、13.9リットルの脱イオン水、4.2gのTTDおよ
び160gの前記マイクロエマルジョン(実施例1)を次々
供給した。オートクレーブを75℃の反応温度まで加熱
し、次いで、0.46絶対バール(4.6.104Pa)のエタンお
よび4.14絶対バール(4.14.105Pa)のFMVEを供給した。
21絶対バール(2.1.106Pa)の圧力まで、成分のうち以
下のモル比:TFE/FMVE=17.12、FMVE/TTD=15.71、TFE/TT
D=269を有するガス状混合物を圧縮機で供給した。
るガス状混合物の組成物をガスクロマトグラフィーで分
析した。その結果、反応が開始する前に気相は以下の成
分のモルパーセント:TFE 72.6%、TTD 0.4%、FMVE 2
5.3%およびエタン 1.7%から構成されていた。過硫酸カ
リウムの溶液を実施例6のとおりに供給した。ポリマー
乾燥まで実施例1に記載された方法に従った。重量パー
セントとしてのポリマー公称組成は、FMVE 8.8%、TTD
0.7%、TFE 90.5%であった。実施例1に示されるような
データは表1、2および4に示す。
E+TTD=6重量%を含むフルオロポリマーの入手。実施例1
で使用された同じオートクレーブに、真空にした後、1
3.9リットルの脱イオン水、2.92gのTTDおよび160gの上
記マイクロエマルジョン(実施例1)を次々供給した。オ
ートクレーブを75℃の反応温度まで加熱し、次いで、0.
5絶対バール(5.104Pa)のエタン、2.86絶対バール(2.
86.105Pa)のFMVEを供給した。21絶対バール(2.1.106P
a)の圧力まで、成分のうち以下のモル比:TFE/FMVE=2
7.51、FMVE/TTD=17.5、TFE/TTD=481.5を有するガス状混
合物を圧縮機で供給した。
るガス状混合物の組成物をガスクロマトグラフィーで分
析した。その結果、反応が開始する前に気相は以下の成
分のモルパーセント:TFE 81.5%、TTD 0.4%、FMVE 1
6.7%およびエタン 1.4%から構成されていた。ポリマー
乾燥まで実施例1に記載された方法に従った。重量パー
セントとしてのポリマーの公称組成は、FMVE 5.6%、TT
D 0.4%、TFE94%であった。したがって、ポリマーは組
成物B)の場合の限界量よりも少ない量のTTDを含む。比
較例に関するデータは、本発明の実施例の表1に対応す
る表6に示す。表3および5は、本発明の実施例の表2お
よび4に対応する。
E+TTD=5.5重量%を含むフルオロポリマーの入手。実施
例1で使用された同じオートクレーブに、真空にした
後、13.9リットルの脱イオン水、9.2gのTTDおよび160g
の上記マイクロエマルジョンを次々供給した。オートク
レーブを75℃の反応温度まで加熱し、次いで、0.59絶対
バール(5.9.104Pa)のエタンおよび1.89絶対バール
(1.89.105Pa)のFMVEを導入した。21絶対バール(2.1.1
06Pa)の圧力まで、成分のうち以下のモル比:TFE/FMVE
=42.09、FMVE/TTD=1.56、TFE/TTD=107.6を有するガス状
混合物を圧縮機で供給した。
るガス状混合物の組成物をガスクロマトグラフィーで分
析した。その結果、反応が開始する前に気相は以下の成
分のモルパーセント:TFE 84.2%、TTD 0.9%、FMVE 1
2.5%およびエタン2.4%から構成されていた。95mlの過
硫酸カリウム溶液0.0103Mを定量ポンプで供給し、250分
後、さらに45mlの同じ溶液を導入した。ポリマー乾燥ま
で実施例1に記載された方法に従った。重量パーセント
としてのポリマー公称組成は、FMVE 3.7%、TTD 1.8
%、TFE 94.5%であった。ポリマーは組成物B)の場合
の限界量よりも少ない量のFMVEを含む。比較例に関する
データは、本発明の実施例の表1に対応する表6に示
す。表3および5は、本発明の実施例の表2および4に対応
する。
E+TTD=11.6重量%を含むフルオロポリマーの入手。実施
例1で使用された同じオートクレーブに、真空にした
後、13.9リットルの脱イオン水、36.14gのTTDおよび160
gの上記マイクロエマルジョンを次々供給した。オートク
レーブを75℃の反応温度まで加熱し、次いで、0.51絶対
バール(5.1.104Pa)のエタンおよび2.86絶対バール
(2.86.105Pa)のFMVEを導入した。21絶対バール(2.1.1
06Pa)の圧力まで、成分のうち以下のモル比:TFE/FMVE
=26.71、FMVE/TTD=1.17、TFE/TTD=31.17を有するガス状
混合物を圧縮機で供給した。
るガス状混合物の組成物をガスクロマトグラフィーで分
析した。その結果、反応が開始する前に気相は以下の成
分のモルパーセント:TFE 76%、TTD 3.5%、FMVE 17%
およびエタン 1.5%から構成されていた。過硫酸カリウ
ム溶液0.0103Mを実施例10に記載されるように供給した。
上記比率を有するモノマー混合物を供給して、重合圧力
を一定に維持し、5,000gの混合物を供給したとき反応を
止めた。反応器を室温に冷却し、ポリマー乾燥まで実施
例1に記載された方法に従った。重量パーセントとして
のポリマーの公称組成は、FMVE 5.6%、TTD 6%、TFE 8
8.4%であった。コモノマーの重量パーセントはB)で定
義される組成物に含まれるが、コモノマーFMVE+TTDの合
計は11重量%の限界を越えた。比較例に関するデータ
は、本発明の実施例の表1に対応する表6に示す。表3お
よび5は、本発明の実施例の表2および4に対応する。
ル)およびTFEを含有する市販のフルオロポリマーHYFLO
N(登録商標)MFA 640を用いた。比較例に関するデータ
は、本発明の実施例の表1に対応する表6に示す。表3お
よび5は、本発明の実施例の表2および4に対応する。
新規のポリマーが参考の市販試験片の値よりも明らかに
低いイオン末端基および抽出可能なF-の値を示すことが
証明された(比較例11)。表2および3を比較することに
よって、TTD+FMVEの合計が限界を越えることを特徴とす
る比較例10の試験片は、250%未満の破断点伸びおよび
2.5MPa未満の破断点応力を示す(表3)ため、考慮され
る温度で許容可能な機械的特性はないことが示された。
下: − 比較例2および8のFMVEの重量パーセントが、組成物
A)のFMVE%の限度より低い; − 比較例2および8のFMVEおよびTTDの重量パーセント
が、組成物B)のTTD%の限度より低い; − 比較例9のFMVEおよびTTDの各重量パーセントが、組
成物A)の相当する限度より低く、かつ高い; − 比較例9のFMVEの重量パーセントが、組成物B)のFMV
E%の限度より低い;のポリマーで製造された比較例2、
8および9に関する化合物は、ウエルドラインに沿って測
定された破断点伸び(23℃)が130%未満を示すことが
証明された。本発明によって得られた試験片は、比較例
2、8および9ならびに市販の試験片(比較例11)の双方
よりも高い破断点伸びを示す。
Claims (6)
- 【請求項1】 以下に表示される量のモノマー: A) (a)8.6〜9.8重量%のパーフルオロメチルビニルエ
ーテル(FMVE)、 (b)0.3〜1.2重量%の式: 【化1】 [式中、Y=F、ORf、Rf(式中、Rfは1〜5の炭素原子を有
するパーフルオロアルキルである)、X1およびX2は同一
または互いに異なって、-Fまたは-CF3である]のパーフ
ルオロジオキソール[ただし、(a)+(b)の重量パー
セントの合計が8.9〜11重量%である]または B)(a)4.5〜8.5重量%のパーフルオロメチルビニルエ
ーテル(FMVE)、 (b)1.7〜7.5重量%のA)で定義されたパーフルオロジ
オキソール[ただし、(a)+(b)の重量パーセントの
合計が6.2〜11重量%である]から本質的になり、 − 5×10-4モル/ポリマーKg以下の、イオン末端基-COO
Hおよび-COFの量、 − ポリマー重量に対し1重量ppm以下の、ペレット状の
ポリマーについて測定されるF-イオンの遊離値、を有
し、組成物A)およびB)における100重量%に対する差
補はTFEである[ここで、組成物A)またはB)を有するポ
リマーから得られる製品は、以下の機械的特性: − 射出成形品のウエルドラインに沿って23℃で測定さ
れる、≧130%の破断点伸び、 − 圧縮成形プラック上250℃で測定される、≧2.5MPa
の破断点応力および≧250%の破断点伸びを示す]TFEの
熱処理可能なコポリマー。 - 【請求項2】 コモノマー(b)の式(I)中、Y= ORf、
Rf=-CF3、X1=X2=Fである請求項1によるコポリマー。 - 【請求項3】 372℃で5Kgの負荷で測定されるメルトフ
ローインデックスが1〜40g/10'、好ましくは6〜30g/10'
である請求項1または2によるコポリマー。 - 【請求項4】 以下の機械的特性: − 150〜300%の、ウエルドライン上23℃で測定される
破断点伸び、 − 2.5〜6MPaの、250℃での破断点応力、 − 270〜500%の、250℃での破断点伸びを有する、請
求項1〜3のいずれか1つによる熱処理可能なコポリマー
の射出成形によって得ることができる製品。 - 【請求項5】 継手の形状の請求項4による製品。
- 【請求項6】 射出成形により製品を得るための請求項
1〜3のいずれか1つによるコポリマーの使用。
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JP2010116573A (ja) * | 2004-08-31 | 2010-05-27 | Sumitomo Chemical Co Ltd | オレフィン重合体の製造方法 |
JP2015537095A (ja) * | 2012-12-05 | 2015-12-24 | ソルベイ スペシャルティ ポリマーズ イタリー エス.ピー.エー. | 熱処理後に改善された熱的および機械的特性を有する溶融加工可能なパーフルオロポリマー |
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