JP2003238550A - フラノンの製造法およびその新規中間体 - Google Patents

フラノンの製造法およびその新規中間体

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (S)または(R)の 4−ヒドロキシ−4,8−ジメチ
ル−7−ノネンニトリルを基質として、Ru触媒を用いて
水を滴下することを特徴とする加水分解により得ること
からなる(S)または(R)の5−メチル−5−(4−メチル−3
−ペンテニル)−4,5−ジヒドロ−2(3H)−フラノンの製
造法。また、(S)−(−)−または(R)−(+)−4−ヒドロキ
シ−4,8−ジメチル−7−ノネンニトリルおよびその製造
法。 【効果】本発明のフラノンの製造法は、加圧の必要もな
く、収率も良い工業的な製造法である。また、本発明に
より提供される(±)−、(S)−(−)−または(R)−(+)−4
―ヒドロキシ―4,8−ジメチル−7−ノネンニトリルは、
汎用性のある有用な合成原料となり得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はラセミ体、もしくは
光学活性(S)−(−)−または(R)−(+)−4−ヒドロキシ−
4,8−ジメチル−7−ノネンニトリル、その製造法および
それらの加水分解によりラセミ体、もしくは光学活性
(S)−(−)−または(R)−(+)−5−メチル−5−(4−メチ
ル−3−ペンテニル)−4,5−ジヒドロ−2(3H)−フラノン
を得ることからなる製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】フラノン類の合成については多くの方法
が知られており、例えばヒドロキシカルボン酸の環化
や、ヒドロキシニトリルのアルカリ、または酸加水分
解、環状ケトンのBaeyer-Villiger反応などが多用され
ている(印藤元一著、「合成香料」p546-574)。一方、ニ
トリル化合物は一般にシアノ化、酸アミドの脱離などに
よって広く製造されており、主に合成反応原料や中間体
として利用されることが多い。このものは種々の手段に
よってカルボン酸、アルデヒド、アミン、アルコ−ルな
どの誘導体に導くことが可能である。ニトリルの加水分
解については、一般的には強酸性もしくは強アルカリ性
で加熱条件下に行われることが多いが、こうした方法は
ラセミ化しやすい光学活性化合物や、異性化しやすい二
重結合を含む化合物などに対しては不適である。このよ
うな問題の解決策として、ルテニウム(Ru)触媒[RuH2(PP
h3)4]と当量の水の存在下、ジメトキシエタン(DME)を溶
媒として加圧下に中性条件下で加水分解させる方法が報
告されている(Murahashi, S. et al. Chem. Commun. 19
94, 1359-1360)。しかしながら、この方法は高収率でニ
トリルの加水分解が進行するが、反応完結に10時間以上
を要することや、オ−トクレ−ブを用いる加圧反応であ
ることから、工業的製造という観点からは効率、設備、
安全性などに問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】請求項1と2に記載され
ているフラノンは、リンゴ「王林」のストレ−ト果汁中
の微量香気成分として見い出されたものである。これら
は従来のフラノン類とは異なる極めてキャラクタリステ
ィックな香気を有している。中でも請求項2に記載され
ている(S)−(−)−または(R)−(+)−5−メチル−5−(4
−メチル−3−ペンテニル)−4,5−ジヒドロ−2(3H)−フ
ラノンは、それぞれ非常に優れた香調を有するが、その
合成は従来の方法では低収率であり、効率や経済性の点
からは必ずしも有利な方法とは言えないものであった
(特願2001-129380)。フラノン類の前駆体としてニトリ
ル化合物は有用であり、とくに光学活性なヒドロキシニ
トリルは汎用性の高い合成原料、または中間体として利
用できる。
【0004】ニトリルの加水分解については、より中性
に近いコンディションでのマイルド、かつ効率的な方法
の確立が待ち望まれている。
【0005】本発明者らは修飾容易な官能基を複数有す
る、有機合成上汎用性の高いニトリル化合物の創製につ
いて鋭意検討を重ねてきた。その結果、請求項3および4
に記載されているニトリル化合物が新規化合物であるこ
とを見い出し、安価な原料系、かつ高収率で工業化にも
充分に堪え得る製造法を確立した。
【0006】また、これらのニトリル化合物を加水分解
することにより、請求項1および2に記載されているフラ
ノンを効率的に製造できることを見い出した。即ち、前
記のRu触媒RuH2(PPh3)4を用いてジグライム等を反応溶
媒とし、水を滴下することにより、反応時間は10時間以
内に短縮され、加圧の必要もまったくない効率的な反応
条件を確立した。以上の知見、技術の発見により本発明
を完成するに至った。
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は以下のと
おりである。
【0007】項1 式1
【化6】 で表されるラセミ体の5−メチル−5−(4−メチル−3−
ペンテニル)−4,5−ジヒドロ−2(3H)−フラノンを、4−
ヒドロキシ−4,8−ジメチル−7−ノネンニトリルを基質
として、Ru触媒を用いて水を滴下することを特徴とする
加水分解により得ることからなる製造法。
【0008】項2 一般式2
【化7】 で表される(S)−(−)−または(R)−(+)−5−メチル−5
−(4−メチル−3−ペンテニル)−4,5−ジヒドロ−2(3H)
−フラノンを、 (S)−(−)−または(R)−(+)−4−ヒド
ロキシ−4,8−ジメチル−7−ノネンニトリルを基質とし
て、Ru触媒を用いて水を滴下することを特徴とする加水
分解により得ることからなる製造法。
【0009】項3 式3
【化8】 で表されるラセミ体の4−ヒドロキシ−4,8−ジメチル−
7−ノネンニトリル。
【0010】項4 一般式4
【化9】 で表される光学活性(S)−(−)−または(R)−(+)−4−ヒ
ドロキシ−4,8−ジメチル−7−ノネンニトリル。
【0011】項5 一般式5
【化10】 で表される化合物(式中、Rは水素原子、またはトリアル
キルシリル、テトラハイドロピラニル、アセチルなどの
水酸基の保護基を表し、Xはp−トルエンスルホニロキシ
またはメタンスルホニロキシ、トリフルオロメタンスル
ホニロキシ、ハロゲンなどの脱離基を表す)のラセミ
体、もしくは光学活性体における脱離基−Xをニトリル
に変換することにより、請求項3もしくは4に記載されて
いるラセミ体、もしくは光学活性(S)−(−)−または(R)
−(+)−4−ヒドロキシ−4,8−ジメチル−7−ノネンニト
リルを得ることからなる製造法。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明におけるラセミ体の4−ヒ
ドロキシ−4,8−ジメチル−7−ノネンニトリル[(±)−
3]
【0013】光学活性な(S)−(−)−4−ヒドロキシ−4,
8−ジメチル−7−ノネンニトリル[(S)−(−)−4]
【0014】光学活性な(R)−(+)−4−ヒドロキシ−4,8
−ジメチル−7−ノネンニトリル[(R)−(+)−4]は、下記
のごとく製造することができる。
【0015】
【化11】
【0016】一般式5で表される化合物は、例えば北浦
らによる方法により(S)−(+)−3−ヒドロキシ−3,7−ジ
メチル−6−オクテニル トシレ−トや、(R)−(−)−3−
トリメチルシロキシ−3,7−ジメチル−6−オクテニル
クロライドなどを得ることができる(特願2001-12938
0)。
【0017】一般式5で表されるラセミ体、または光学
活性な基質を、上記の工程(A)においてシアノ化剤と反
応させることにより一般式6で表されるニトリルを得
る。シアノ化剤として、例えばシアン化ナトリウム、シ
アン化カリウム、シアン化銅などが挙げられ、その使用
量は一般式5で表される基質1モルに対し、一般に約1〜1
00モルの範囲を挙げることができるが、好ましくは約1
〜10モルの範囲で使用できる。反応溶媒としては、例え
ばジメチルホルムアミド(DMFともいう)などのアミド
類、ハロゲン化溶媒類、エ−テル類、炭化水素類、ケト
ン類、アルコ−ル類、ジメチルスルホキシド(DMSOとも
いう)などを挙げることができる。反応条件としては、
一般に約20℃〜160℃の温度範囲内で、約2〜10時間の条
件が挙げられる。
【0018】上記の工程(A)において、一般式5で表され
る基質の水酸基は保護されている必要はなく、保護され
ていなくてもシアノ化による影響はまったくないが、保
護されている場合には上記の工程(B)において脱保護が
必要となる。即ち、例えばRがトリアルキルシリル基、
またはテトラハイドロピラニル基の場合には、酸によっ
て脱保護できる。また、例えばRがアセチルなどのアシ
ル基の場合には、アルカリによって脱保護できる。
【0019】ラセミ体の5−メチル−5−(4−メチル−3
−ペンテニル)−4,5−ジヒドロ−2(3H)−フラノン[(±)
−1]
【0020】光学活性な(S)−(−)−5−メチル−5−(4
−メチル−3−ペンテニル)−4,5−ジヒドロ−2(3H)−フ
ラノン[(S)−(−)−2]
【0021】および光学活性な(R)−(+)−5−メチル−5
−(4−メチル−3−ペンテニル)−4,5−ジヒドロ−2(3H)
−フラノン[(R)−(+)−2]は、下記のごとく製造するこ
とができる。
【化12】
【0022】即ち、一般式3または4で表されるラセミ
体、または光学活性なニトリルを、Ru触媒[RuH2(PP
h3)4]の存在下、ジグライムを溶媒として水を滴下する
ことにより、ニトリル部位を加水分解して一般式1また
は2で表されるラセミ体、または光学活性なフラノンを
得る。
【0023】上記の工程(C)において、加水分解に用い
るRu触媒としてはRuH2(PPh3)4が好ましく、その使用量
は式3または4で表されるニトリル1モルに対し、一般に
約0.001〜5モルの範囲を挙げることができるが、好まし
くは約0.01〜1モルの範囲で使用できる。反応溶媒とし
てはジグライム(ジエチレングリコ−ルジメチルエ−テ
ル)がもっとも好ましいが、これ以外には、例えばジメ
チルホルムアミド(DMFともいう)などのアミド類、ハロ
ゲン化溶媒類、エ−テル類、炭化水素類、ケトン類、ジ
メチルスルホキシド(DMSOともいう)などを挙げることが
できる。ただし、溶媒の沸点は約100℃以上である必要
があり、好ましくは約120℃〜180℃の温度範囲を挙げる
ことができる。反応条件としては、一般に約80℃〜200
℃の温度範囲が挙げられるが、好ましくは約100℃〜170
℃の温度範囲を挙げることができ、約5〜10時間の条件
が挙げられる。
【0024】各工程で用いる不活性ガスとしては、アル
ゴン、ヘリウム、窒素などが挙げられる。
【0025】各工程における分離・精製法としては、例
えば常圧または減圧蒸留、順相または逆相カラムクロマ
トグラフィ、順相または逆相高速液体クロマトグラフィ
(HPLCともいう)、無極性または極性カラムを装着したガ
スクロマトグラフィ(GCともいう)などが挙げられる。
【0026】光学純度(%ee、鏡像異性体過剰率ともい
う)の決定法としては、例えば旋光度からの計算、光学
活性カラムを装着したHPLCもしくはGCなどが挙げられ
る。
【0027】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
るが、これによって限定されるものではない。
【0028】尚、実施例においては比旋光度値も併せて
記載した。
【0029】
【実施例】実施例1:(S)−(−)−4−ヒドロキシ―4,8−
ジメチル−7−ノネンニトリル[(S)−(−)−4]の合成 アルゴン雰囲気下、(S)−(+)−3−ヒドロキシ−3,7−ジ
メチル−6−オクテニルトシレ−ト(186.0g, 0.55mol)、
シアン化ナトリウム(32.0g, 0.61mol)およびDMF (800m
L)の混合物を95℃で3時間撹拌した。反応混合物を放冷
後、氷水に注ぎMTBE (methyl t-butyl ether) (0.50L)
で2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で2回洗浄
した。これを無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧
下に溶媒を留去して粗生成物を99.9g得た。これを減圧
蒸留に付し、沸点125〜130℃ / 2mmHgでGC純度99.0%の
(S)−(−)−4を90.7g得た(収率80.0%)。以下に(S)−
(−)−4の比旋光度、IRおよび1H NMR各種スペクトルデ
−タを示す。
【0030】(S)−(−)−4のスペクトルデ−タ 比旋光度:[α]21 D = −3.2°(CHCl3, c = 3.0) IR (film, cm-1): 3440, 2960, 2930, 2250, 1380, 11
201 H NMR (300MHz, CDCl3, δ ppm): 1.21 (3H, s), 1.4
9〜1.54 (2H, m), 1.63(3H, s), 1.69 (3H, s), 1.79〜
1.87 (2H, m), 2.01〜2.09 (2H, m), 2.43〜2.48 (2H,
m), 5.08〜5.13 (1H, m)
【0031】実施例2:(S)−(−)−5−メチル−5−(4−
メチル−3−ペンテニル)−4,5−ジヒドロ−2(3H)−フラ
ノン[(S)−(−)−2]の合成 アルゴン雰囲気下、式(S)−(−)−4で表されるニトリル
(55.0g, 0.30mol)とRuH2(PPh3)4 (7.0g, 0.006mol)のdi
glyme (110mL)溶液を、脱気後アルゴン置換し、135℃に
加熱した。撹拌しながら水(8.1g, 0.45mol)を7時間を要
して滴下した。反応混合物を氷冷した希塩酸に注ぎ、MT
BE (0.20L)で2回抽出した。合わせた有機層を水、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗浄し
た。これを無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧下
に溶媒を留去して粗生成物を82.6g得た。これを減圧蒸
留に付し、沸点112〜122℃ / 2mmHgでGC純度99.0%の(S)
−(−)−2を55.3g得た(収率90.0%)。キラルGC分析よ
り、鏡像異性体過剰率は89.0%eeであった。以下に比旋
光度、IRおよび1H NMR各種スペクトルデ−タを示す。
【0032】(S)−(−)−2のスペクトルデ−タ 比旋光度:[α]19 D = −6.2°(CHCl3, c = 3.0) IR (film, cm-1):2960, 2930, 2860, 1770, 1460, 138
0, 1170, 1080, 9401 H NMR (300MHz, CDCl3, δ ppm):1.39 (3H, s), 1.61
(3H, s), 1.68 (3H and2H, s and m), 1.95〜2.16 (4
H, m), 2.57〜2.64 (2H, m), 5.08 (1H, m)
【0033】本発明化合物のラセミ体の4―ヒドロキシ
―4,8−ジメチル−7−ノネンニトリル、5−メチル−5−
(4−メチル−3−ペンテニル)−4,5−ジヒドロ−2(3H)−
フラノン、光学活性な(R)−(+)−4―ヒドロキシ―4,8−
ジメチル−7−ノネンニトリル、および(R)−(+)−5−メ
チル−5−(4−メチル−3−ペンテニル)−4,5−ジヒドロ
−2(3H)−フラノンについても前記の実施例1および2と
同様の方法で合成した。それぞれの中間体と目的化合物
における収率、純度、物理恒数およびスペクトルデ−タ
は実施例で示した(S)-(-)-体のそれらとよく一致した。
以下に光学活性なニトリル(R)−(+)−4、および光学活
性なフラノン(R)−(+)−2の比旋光度を示す。
【0034】参考例1:比旋光度 (R)−(+)−4 : [α]19 D = +3.2°(CHCl3, c = 3.0) (R)−(+)−2 : [α]18 D = +6.0°(CHCl3, c = 3.0), 88.0%ee,
【0035】
【発明の効果】本発明により提供される(±)−、(S)−
(−)−または(R)−(+)−4―ヒドロキシ―4,8−ジメチル
−7−ノネンニトリルは、汎用性のある有用な合成原料
となり得る。また、本発明の製造法によれば、(±)−、
(S)−(−)−または(R)−(+)−4―ヒドロキシ―4,8−ジ
メチル−7−ノネンニトリルを安価な原料系、かつ高収
率で工業化にも充分に堪え得る方法で得ることができ
る。さらに、本発明の(±)−、(S)−(−)−または(R)−
(+)−4―ヒドロキシ―4,8−ジメチル−7−ノネンニトリ
ルを、本発明の製造法によって加水分解することによ
り、加圧の必要のない工業的な製造法として効率的に
(±)−、(S)−(−)−または(R)−(+)−5−メチル−5−
(4−メチル−3−ペンテニル)−4,5−ジヒドロ−2(3H)−
フラノンを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野上 潤造 岡山県岡山市北方2丁目1番19号−407 Fターム(参考) 4C037 EA06 4H006 AA01 AA02 AC54 BA23 BA48 BB20 QN16 4H039 CA70 CD90

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式1 【化1】 で表されるラセミ体の5−メチル−5−(4−メチル−3−
    ペンテニル)−4,5−ジヒドロ−2(3H)−フラノンを、4−
    ヒドロキシ−4,8−ジメチル−7−ノネンニトリルを基質
    として、Ru触媒を用いて水を滴下することを特徴とする
    加水分解により得ることからなる製造法。
  2. 【請求項2】一般式2 【化2】 で表される(S)−(−)−または(R)−(+)−5−メチル−5
    −(4−メチル−3−ペンテニル)−4,5−ジヒドロ−2(3H)
    −フラノンを、(S)−(−)−または(R)−(+)−4−ヒドロ
    キシ−4,8−ジメチル−7−ノネンニトリルを基質とし
    て、Ru触媒を用いて水を滴下することを特徴とする加水
    分解により得ることからなる製造法。
  3. 【請求項3】式3 【化3】 で表されるラセミ体の4−ヒドロキシ−4,8−ジメチル−
    7−ノネンニトリル。
  4. 【請求項4】一般式4 【化4】 で表される光学活性(S)−(−)−または(R)−(+)−4−ヒ
    ドロキシ−4,8−ジメチル−7−ノネンニトリル。
  5. 【請求項5】一般式5 【化5】 で表される化合物(式中、Rは水素原子、またはトリアル
    キルシリル、テトラハイドロピラニル、アセチルなどの
    水酸基の保護基を表し、Xはp−トルエンスルホニロキシ
    またはメタンスルホニロキシ、トリフルオロメタンスル
    ホニロキシ、ハロゲンなどの脱離基を表す)のラセミ
    体、もしくは光学活性体における脱離基−Xをニトリル
    に変換することにより、請求項3もしくは4に記載されて
    いるラセミ体、もしくは光学活性(S)−(−)−または(R)
    −(+)−4−ヒドロキシ−4,8−ジメチル−7−ノネンニト
    リルを得ることからなる製造法。
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