JP2003238191A - ガラス体の加熱加工装置及びそれを用いた製造方法 - Google Patents

ガラス体の加熱加工装置及びそれを用いた製造方法

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JP2003238191A
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gas
glass
fiber preform
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Masashi Onishi
正志 大西
Masaaki Hirano
正晃 平野
Takashi Kogo
隆司 向後
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • C03B37/01807Reactant delivery systems, e.g. reactant deposition burners
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス体への不純物汚染を抑制し、品質良好
なガラス物品や伝送損失の少ない光ファイバ母材が得ら
れるガラス体の加熱加工装置、光ファイバ母材の製造装
置及びそれを用いた光ファイバ母材の製造方法を提供す
ること。 【解決手段】 ガラス体を加熱加工する装置であって、
実質的に水素を含まないガスを導入する第1ガス導入手
段が接続されたプラズマバーナーと、前記ガラス体の被
加熱部と前記バーナーの少なくともプラズマ火炎部分を
覆う乾燥ガスを導入する第2ガス導入手段が接続された
カバーとを構成要素として含むことを特徴とするガラス
体の加熱加工装置、光ファイバ母材の製造装置及び製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ母材な
どのガラス物品の製造過程で使用されるガラス体の加熱
加工装置、光ファイバ母材の製造装置及びそれを用いた
光ファイバ母材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ母材などのガラス物品の製造
過程においては、例えばMCVD(Modefied Chemical
Vapor Deposition)法による光ファイバ母材の製造工
程、ロッドインコラプス法による光ファイバ母材の製造
工程、ガラスロッド等にダミーロッドを接続する工程、
ガラスロッドやガラスパイプの延伸工程など、ガラス体
を加熱加工する工程が多く含まれている。従来、このよ
うなガラス体の加熱加工用熱源としては、H2 /O2
混合ガスや、プロパンと酸素の混合ガスなどを用いたバ
ーナーが使用されてきた。しかし、これらの熱源を用い
た場合には、加工するガラス体の表面から水素やOHな
どが拡散侵入し、光ファイバの伝送損失を劣化させると
いう問題があった。
【0003】近年の大容量伝送で要求される光ファイバ
では、コア屈折率分布が複雑かつコア領域が広いため
に、製造コストを考慮しての大型母材を作製する場合に
は、長時間のMCVD工程によるガラス膜堆積が不可欠
である。この場合、従来から用いられてきたH2 /O2
バーナーでは、前記のように長時間の加熱によりMCV
D出発パイプの表面から水素やOHが拡散し、これが伝
送損失を劣化させる要因となっていた。そのため、従来
はMCVD工程のガラス膜堆積時間を数時間以内に止め
るか、若しくは使用するガラスパイプの肉厚を上記不純
物の拡散を考慮して厚くするなどの手法がとられてい
た。このような場合、前者では母材の大型化が制限され
る、後者ではパイプ内部への熱伝導が阻害されるために
堆積速度が低下するという問題があった。
【0004】このような状況から、水素を使用しない熱
源としてプラズマバーナーが提案されている。プラズマ
バーナーでは、高周波を印加したコイルの中心部に、例
えば石英ガラスなどで作られたバーナー管が挿入され、
このバーナー管にアルゴンや空気などを導入してプラズ
マを発生させている。特許第2818735号公報に
は、MCVDプロセスにおいて、従来用いられている酸
水素加熱源を、前記のような水素を含まないプラズマト
ーチ(プラズマバーナー)で置き換えることによって、
OH型不純物の少ない光ファイバ製品が得られる光ファ
イバプリフォームの作製方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような水素源を含
まないプラズマバーナーを用いることにより、従来のH
2 /O2 バーナーを使用する場合に比べてガラス中への
水素やOHなどの不純物拡散は大幅に抑制される。しか
しながら、プラズマ火炎によって加工を行う際の加工雰
囲気中(大気中)に含まれる微量の水分、金属不純物が
イオン化され、これが加工対象物のガラス表面に付着
し、さらに当該部分の加熱によってガラス内部に拡散す
るという問題があり、不純物汚染のないクリーンな熱源
としては完全ではなかった。本発明はこのような従来技
術における問題点を解決し、加工対象物であるガラス体
への不純物汚染を抑制し、品質良好なガラス物品、特に
伝送損失の少ない光ファイバ母材が得られる加熱加工が
可能なガラス体の加熱加工装置、光ファイバ母材の製造
装置及びそれを用いたMCVD法による伝送損失の少な
い光ファイバ母材の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
する手段として次の(1)〜(12)の構成の装置及び
方法を含むものである。 (1)ガラス体を加熱加工する装置であって、実質的に
水素を含まないガスを導入する第1ガス導入手段が接続
されたプラズマバーナーと、前記ガラス体の被加熱部と
前記バーナーの少なくともプラズマ火炎部分を覆う乾燥
ガスを導入する第2ガス導入手段が接続されたカバーと
を構成要素として含むことを特徴とするガラス体の加熱
加工装置。 (2)前記カバーが前記ガラス体全体を覆うものである
ことを特徴とする前記(1)のガラス体の加熱加工装
置。 (3)前記カバーが前記ガラス体の被加熱部のみを覆う
ものであることを特徴とする前記(1)のガラス体の加
熱加工装置。 (4)前記プラズマバーナーが、ガラス体の長手方向に
往復運動可能に設置されていることを特徴とする前記
(1)〜(3)のいずれか1つのガラス体の加熱加工装
置。
【0007】(5)石英ガラスを主成分とするパイプの
内側に、光ファイバのコア又はクラッドを構成するため
の原料ガスを導入し、前記パイプの外周部に設置された
加熱源を該パイプの長手方向に複数回トラバースさせて
パイプ内周部にガラス膜を順次堆積させる光ファイバ母
材の製造装置であって、前記加熱源が実質的に水素を含
まないガスを導入する第1ガス導入手段が接続されたプ
ラズマバーナーであり、前記パイプの被加熱部と前記バ
ーナーの少なくともプラズマ火炎部分を覆う乾燥ガスを
導入する第2ガス導入手段が接続されたカバーが設けら
れていることを特徴とする光ファイバ母材の製造装置。 (6)石英ガラスを主成分とするパイプの内側に、光フ
ァイバのコア又はクラッドを構成するための原料ガスを
導入し、前記パイプの外周部に設置された加熱源を該パ
イプの長手方向に複数回トラバースさせてパイプ内周部
にガラス膜を順次堆積させ、該ガラス膜を堆積させたパ
イプを前記加熱源により端部から再加熱して中実化する
光ファイバ母材の製造装置であって、前記加熱源が実質
的に水素を含まないガスを導入する第1ガス導入手段が
接続されたプラズマバーナーであり、前記パイプの被加
熱部と前記バーナーの少なくともプラズマ火炎部分を覆
う乾燥ガスを導入する第2ガス導入手段が接続されたカ
バーが設けられていることを特徴とする光ファイバ母材
の製造装置。
【0008】(7)石英ガラスを主成分とするパイプの
内側に、光ファイバのコア又はクラッドを構成するため
の原料ガスを導入し、前記パイプの外周部に設置された
加熱源を該パイプの長手方向に複数回トラバースさせて
パイプ内周部にガラス膜を順次堆積させる光ファイバ母
材の製造方法であって、前記(5)の光ファイバ母材の
製造装置を使用し、前記パイプの被加熱部と前記プラズ
マバーナーの少なくともプラズマ火炎部分とをカバーで
覆い、該カバー内に露点が0℃以下の乾燥ガスを導入し
ながら、プラズマバーナーにより前記パイプを加熱して
ガラス膜の堆積を行うことを特徴とする光ファイバ母材
の製造方法。 (8)石英ガラスを主成分とするパイプの内側に、光フ
ァイバのコア又はクラッドを構成するための原料ガスを
導入し、前記パイプの外周部に設置された加熱源を該パ
イプの長手方向に複数回トラバースさせてパイプ内周部
にガラス膜を順次堆積させ、次いで該ガラス膜を堆積さ
せたパイプを前記加熱源により端部から再加熱して中実
化する光ファイバ母材の製造方法であって、前記(6)
の光ファイバ母材の製造装置を使用し、前記パイプの被
加熱部と前記プラズマバーナーの少なくともプラズマ火
炎部分とをカバーで覆い、該カバー内に露点が0℃以下
の乾燥ガスを導入しながら、プラズマバーナーにより前
記パイプを加熱してガラス膜の堆積と中実化を行うこと
を特徴とする光ファイバ母材の製造方法。
【0009】(9)前記乾燥ガスの露点が、−50℃以
下であることを特徴とする前記(7)又は(8)の光フ
ァイバ母材の製造方法。 (10)前記乾燥ガス中の金属不純物の濃度が、1pp
m以下であることを特徴とする前記(7)〜(9)のい
ずれか1つの光ファイバ母材の製造方法。 (11)前記乾燥ガスが、窒素、アルゴン又はヘリウム
のいずれかを含むガス、若しくはこれらの中から選ばれ
る2種以上の混合ガスであることを特徴とする前記
(7)〜(10)のいずれか1つの光ファイバ母材の製
造方法。 (12)前記ガラス膜の堆積速度が、0.5g/分以上
であることを特徴とする前記(7)〜(11)のいずれ
か1つの光ファイバ母材の製造方法。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の装置及び方法につ
いて、MCVD法により石英ガラスパイプの内側にコア
又はクラッドを構成する原料ガスを導入し、外側から加
熱してパイプの内側にガラス膜を堆積させて光ファイバ
母材を製造する工程を例にとって、図面を参照して説明
する。図1及び図2はそれぞれ本発明による光ファイバ
母材の製造工程の1例を模式的に示す説明図であり、図
3はプラズマバーナーを用いた従来の方法による光ファ
イバ母材の製造工程の1例を模式的に示す説明図であ
る。
【0011】従来技術である図3の方法では、石英ガラ
スを主成分とするガラスパイプ1を軸回りに回転させな
がらその内側に、光ファイバのコア又はクラッドを構成
するための原料ガス2を導入し、前記ガラスパイプ1の
外周部に設置された加熱源であるプラズマバーナー3を
ガラスパイプ1の長手方向に複数回トラバース(往復運
動)させてガラスパイプ1の内周部にガラス膜4を順次
堆積させる。原料ガス2としては、ガラスの原料となる
SiCl4 やGeCl4 などにO2を添加した混合ガス
などが使用される。また、プラズマガス5としてはAr
ガスや空気などが使用できる。
【0012】図3の例では、前記のようにプラズマバー
ナー3で発生させたプラズマ火炎によって加熱加工を行
う際の雰囲気中(大気中)に含まれる微量の水分、金属
不純物がイオン化され、これがガラスパイプ1の表面に
付着し、さらに当該部分の加熱によってガラス内部に拡
散するという問題があった。そのため本発明では、熱源
であるプラズマバーナーの少なくともプラズマ火炎部分
と加熱加工対象物であるパイプの少なくとも被加熱部を
覆うカバーを設け、該カバー内に乾燥ガスを導入して水
分や金属不純物を含まない清浄な雰囲気で加熱加工を行
うようにしている。
【0013】図1はプラズマバーナー3とガラスパイプ
1の被加熱部のみを覆うカバー6を設けた例であり、図
2はプラズマバーナー3のプラズマ火炎部分とガラスパ
イプ1の全体を覆うカバー7を設けた例である。カバー
6及び7は必ずしもプラズマバーナー3の全体を覆う必
要はなく、図2の例のように少なくともプラズマ火炎部
分が覆われていればよい。なお、図1及び図2におい
て、図3と同じ部位には同一の符号を付し、説明を省略
する。
【0014】カバー6及び7には、ガス導入口8及びガ
ス排出口9とが設けられており、加熱加工中には乾燥ガ
ス10を導入してガラスパイプ1の被加熱部周辺を水分
の少ない清浄な雰囲気に保持する。乾燥ガス10として
は金属不純物の濃度が1ppm以下とした清浄ガスが好
ましい。液化ガスから気化させたガスが容易に金属不純
物濃度が1ppm以下のものが得られるので好ましい
が、フィルター等を用いて不純物を除去したガスを使用
することもできる。
【0015】導入する乾燥ガス10としては、露点が0
℃以下の乾燥ガスが望ましい。さらに好ましくは露点が
−50℃以下の乾燥ガスである。ガスの種類としては窒
素、アルゴン又はヘリウムから選ばれる不活性ガスのい
ずれかを含むガス、若しくはこれらの中から選ばれる2
種以上の混合ガスが好ましい。特に窒素、アルゴン又は
ヘリウムから選ばれる不活性ガスのいずれか、若しくは
これらの中から選ばれる2種以上の混合ガスが好まし
く、中でも液化ガスから気化させたこれらのガスが好適
である。
【0016】これらの乾燥ガスの雰囲気とする範囲は、
プラズマ火炎と被加熱部(被加工部)を局所的にカバー
するようにしてもよいし、MCVD工程などのようにバ
ーナーを複数回トラバースさせる場合には、ガラス表面
への水分等の再付着を防ぐ目的で、トラバース範囲全体
を常時乾燥ガス雰囲気とするのが好ましい。
【0017】このようにプラズマ火炎周囲の雰囲気から
不純物を除去することにより、表面に活性化した不純物
イオンが付着し、ガラス内部へ拡散するのを抑制するこ
とができ、MCVD工程における長時間のガラス膜堆積
においても不純物による汚染がなく、低損失な光ファイ
バを得ることができる。また、不純物の拡散がないため
にMCVD法で用いる出発パイプとして、厚さ2〜4m
m程度の薄い肉厚のものが使用可能であり、これによる
熱伝導性の改善から、ガラス膜の堆積速度の向上が可能
になり、0.5g/分以上の堆積速度が可能となる。ま
た、数100kmを超えるファイバ換算長を得ようとす
る場合であっても、長時間のMCVD工程においてOH
基や金属などの不純物が混入することがない。
【0018】また、MCVD工程でガラス膜を堆積させ
た後は、さらにパイプの端部から加熱して順次中実化す
るコラプス工程が必要であるが、この工程においても本
発明のプラズマバーナーと被加熱部を覆うカバーを用い
た加熱方式を採用することにより、ガラス表面の不純物
汚染を効果的に抑制することができる。また、本発明の
加熱方式はMCVD工程に限らず、ロッドインコラプ
ス、ダミーロッドの接続、ロッドやパイプの延伸工程に
おいても、効果的に適用可能である。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明の方法をさらに具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。 (比較例1)MCVD法により図3の説明図に準じて光
ファイバ母材の製造試験を行った。内付けガラスパイプ
1として外径:34mm、肉厚:2mm(内径30m
m)、長さ800mmの石英ガラスパイプを使用した。
SiCl4 、GeCl4 及びO2 からなる原料ガス2を
前記ガラスパイプ内に流しながらプラズマバーナ3(プ
ラズマガス:アルゴン、プラズマ条件:4MHz、10
〜50kw)をトラバースさせ、ガラスパイプ1の表面
温度が1400〜1800℃となるように加熱し、厚さ
3mmのガラス膜4を堆積させた。
【0020】内付け終了後、同じプラズマバーナー3を
用いてガラスパイプ1を端部から加熱して中実化し、得
られた光ファイバ母材を線引きして製造した光ファイバ
のOH吸収損失に相当する波長1.38μmでのOH吸
収損失は18dB/kmであった。
【0021】(実施例1)図2の説明図に準じて、ガラ
スパイプ1の全体とプラズマバーナー3のプラズマ火炎
部分を覆うカバー7を設けた装置を使用し、カバー内に
乾燥ガス10を導入しながらガラス膜4の堆積及び中実
化により光ファイバ母材を製造し、ファイバ化を行っ
た。
【0022】使用したガラスパイプ1及び製造条件は全
て比較例1と同様にした。ガラス膜4の堆積及び中実化
を行っている間、カバー7内には露点が−70℃で金属
不純物濃度が1ppmの窒素ガスを30リットル/分の
流量で導入し、カバー7内を清浄で乾燥した雰囲気に保
持した。なお、ガラス膜の堆積速度は1g/分であっ
た。その結果、得られた光ファイバ母材を線引きして製
造した光ファイバのOH吸収損失に相当する波長1.3
8μmでのOH吸収損失は0.1dB/kmであった。
【0023】
【発明の効果】本発明の方法によれば、光ファイバ母材
などのガラス物品の製造過程におけるプラズマバーナー
を使用したガラス体の加熱加工工程におけるガラス中へ
の水素やOHなどの不純物の付着混入を防ぐことがで
き、品質良好ながらす物品を得ることができる。本発明
は特に、MCVD法による光ファイバ母材の製造に効果
的であり、伝送損失の少ない、品質の安定した光ファイ
バが得られる光ファイバ母材を容易に製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光ファイバ母材の製造工程の1例
を模式的に示す説明図。
【図2】本発明による光ファイバ母材の製造工程の他の
1例を模式的に示す説明図。
【図3】プラズマバーナーを用いた従来の方法による光
ファイバ母材の製造工程の1例を模式的に示す説明図。
【符号の説明】
1 ガラスパイプ 2 原料ガス 3 プラズマバ
ーナー 4 ガラス膜 5 プラズマガス 6 カバー
7 カバー 8 ガス導入口 9 ガス排出口 10 乾燥ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 向後 隆司 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 4G021 EA02 EB16 EB18

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス体を加熱加工する装置であって、
    実質的に水素を含まないガスを導入する第1ガス導入手
    段が接続されたプラズマバーナーと、前記ガラス体の被
    加熱部と前記バーナーの少なくともプラズマ火炎部分を
    覆う乾燥ガスを導入する第2ガス導入手段が接続された
    カバーとを構成要素として含むことを特徴とするガラス
    体の加熱加工装置。
  2. 【請求項2】 前記カバーが前記ガラス体全体を覆うも
    のであることを特徴とする請求項1に記載のガラス体の
    加熱加工装置。
  3. 【請求項3】 前記カバーが前記ガラス体の被加熱部の
    みを覆うものであることを特徴とする請求項1に記載の
    ガラス体の加熱加工装置。
  4. 【請求項4】 前記プラズマバーナーが、ガラス体の長
    手方向に往復運動可能に設置されていることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載のガラス体の加熱
    加工装置。
  5. 【請求項5】 石英ガラスを主成分とするパイプの内側
    に、光ファイバのコア又はクラッドを構成するための原
    料ガスを導入し、前記パイプの外周部に設置された加熱
    源を該パイプの長手方向に複数回トラバースさせてパイ
    プ内周部にガラス膜を順次堆積させる光ファイバ母材の
    製造装置であって、前記加熱源が実質的に水素を含まな
    いガスを導入する第1ガス導入手段が接続されたプラズ
    マバーナーであり、前記パイプの被加熱部と前記バーナ
    ーの少なくともプラズマ火炎部分を覆う乾燥ガスを導入
    する第2ガス導入手段が接続されたカバーが設けられて
    いることを特徴とする光ファイバ母材の製造装置。
  6. 【請求項6】 石英ガラスを主成分とするパイプの内側
    に、光ファイバのコア又はクラッドを構成するための原
    料ガスを導入し、前記パイプの外周部に設置された加熱
    源を該パイプの長手方向に複数回トラバースさせてパイ
    プ内周部にガラス膜を順次堆積させ、該ガラス膜を堆積
    させたパイプを前記加熱源により端部から再加熱して中
    実化する光ファイバ母材の製造装置であって、前記加熱
    源が実質的に水素を含まないガスを導入する第1ガス導
    入手段が接続されたプラズマバーナーであり、前記パイ
    プの被加熱部と前記バーナーの少なくともプラズマ火炎
    部分を覆う乾燥ガスを導入する第2ガス導入手段が接続
    されたカバーが設けられていることを特徴とする光ファ
    イバ母材の製造装置。
  7. 【請求項7】 石英ガラスを主成分とするパイプの内側
    に、光ファイバのコア又はクラッドを構成するための原
    料ガスを導入し、前記パイプの外周部に設置された加熱
    源を該パイプの長手方向に複数回トラバースさせてパイ
    プ内周部にガラス膜を順次堆積させる光ファイバ母材の
    製造方法であって、請求項5に記載の光ファイバ母材の
    製造装置を使用し、前記パイプの被加熱部と前記プラズ
    マバーナーの少なくともプラズマ火炎部分とをカバーで
    覆い、該カバー内に露点が0℃以下の乾燥ガスを導入し
    ながら、プラズマバーナーにより前記パイプを加熱して
    ガラス膜の堆積を行うことを特徴とする光ファイバ母材
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 石英ガラスを主成分とするパイプの内側
    に、光ファイバのコア又はクラッドを構成するための原
    料ガスを導入し、前記パイプの外周部に設置された加熱
    源を該パイプの長手方向に複数回トラバースさせてパイ
    プ内周部にガラス膜を順次堆積させ、次いで該ガラス膜
    を堆積させたパイプを前記加熱源により端部から再加熱
    して中実化する光ファイバ母材の製造方法であって、請
    求項6に記載の光ファイバ母材の製造装置を使用し、前
    記パイプの被加熱部と前記プラズマバーナーの少なくと
    もプラズマ火炎部分とをカバーで覆い、該カバー内に露
    点が0℃以下の乾燥ガスを導入しながら、プラズマバー
    ナーにより前記パイプを加熱してガラス膜の堆積と中実
    化を行うことを特徴とする光ファイバ母材の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記乾燥ガスの露点が、−50℃以下で
    あることを特徴とする請求項7又は8に記載の光ファイ
    バ母材の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記乾燥ガス中の金属不純物の濃度
    が、1ppm以下であることを特徴とする請求項7〜9
    のいずれか1項に記載の光ファイバ母材の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記乾燥ガスが、窒素、アルゴン又は
    ヘリウムのいずれかを含むガス、若しくはこれらの中か
    ら選ばれる2種以上の混合ガスであることを特徴とする
    請求項7〜10のいずれか1項に記載の光ファイバ母材
    の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記ガラス膜の堆積速度が、0.5g
    /分以上であることを特徴とする請求項7〜11のいず
    れか1項に記載の光ファイバ母材の製造方法。
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