JP2005067931A - 耐熱性誘電物質の加熱装置及び該装置を用いた耐熱性誘電物質の製造方法、ガラス体加熱装置及び該装置を用いた光ファイバ母材製造方法並びに光ファイバ母材及び光ファイバ - Google Patents
耐熱性誘電物質の加熱装置及び該装置を用いた耐熱性誘電物質の製造方法、ガラス体加熱装置及び該装置を用いた光ファイバ母材製造方法並びに光ファイバ母材及び光ファイバ Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】プラズマ形成用ガスの近傍から水素分子や水素原子含有化合物を実質的に含まない(乾燥した)清浄な第二のガスを吹き出すようにした加熱装置及び加熱方法。プラズマ形成用ガスも同様に水素分子や水素原子含有化合物を実質的に含まないガスとする。該加熱装置は被加熱体と相対的に運動自在に設けることが好ましい。プラズマ火炎近傍と、火炎当接部周辺の高温に加熱される領域においても周辺雰囲気と遮断し、水素含有化合物等の侵入及び拡散を防止できる。
【選択図】 図1
Description
また、本発明はガラス体の熱加工、熱処理を行うガラス体加熱装置、前記装置を用いて行うガラス体の製造方法、前記装置を用いておこなう光ファイバ母材製造方法、光ファイバ母材及び光ファイバに関する。
ガラス体加熱加工手段としては、従来、水素(H2 )ガス、アセチレンガス、プロパンガスといった可燃性ガスを酸素ガス(O2 )や空気等の支燃性ガスにより燃焼させるバーナが一般的に用いられていた。このようなH2 又は炭化水素系化合物を燃焼させるバーナを用いて加熱加工すると、ガラス体表面からH(H)やOH基等が侵入拡散し、これにより光ファイバの伝送損失が増加したり、光ファイバ強度が劣化するという問題があった。 特にパイプ内に石英ガラスの原料ガスを少なくとも流し、外部熱源により加熱して、パイプ内にガラス体を堆積するMCVD法では、ガラス表面を2000℃以上の高温に加熱し、複数回トラバースして加熱するため加熱時間も長くなり、ガラス表面で反応生成したOH基や、混入したH2 、H、H2 O、金属等不純物がガラス中に拡散し、より深く堆積させたコア中にまで拡散してしまう可能性が指摘されている(例えば、非特許文献1参照)。
例えば、プラズマバーナを用いたMCVD法によるガラス体の加工方法(例えば特許文献2参照)、プラズマバーナによりガラス体を加熱して不純物を除去する方法(例えば特許文献3参照)、プラズマバーナによるガラス体の延伸方法(例えば特許文献4参照)、プラズマバーナを用いたガラス体の接続方法(例えば特許文献4及び5参照)、プラズマバーナを用いたプリフォームの線引き方法(例えば特許文献6参照)、プラズマバーナを用いたロッドインコラプス法(例えば特許文献7参照)等が提案されている。
また、本発明は耐熱性誘電物質をHやOH基の拡散侵入を低減して熱処理できる耐熱性誘電物質加熱装置及びこれを用いた耐熱性誘電物質の製造方法を課題とするものである。
(1)プラズマ火炎形成用ガスの導入手段が少なくとも接続されたプラズマバーナ、及び水素分子及び/又は水素原子含有化合物を実質的に含まない第二のガスを導入する第二ガス導入手段を少なくとも有し、前記第二のガスを被加熱体の被加熱部に向けて吹き出すようにしたことを特徴とする耐熱性誘電物質の加熱装置。
(2)前記第二のガスを前記プラズマ火炎噴出部近傍から吹き出すようにしたことを特徴とする前記(1)記載の耐熱性誘電物質の加熱装置。
(3)プラズマ火炎形成用ガスの導入手段が少なくとも接続されたプラズマバーナ、水素分子及び/又は水素原子含有化合物を実質的に含まない第二のガスを導入する第二ガス導入手段を少なくとも有し、前記第二のガスを被加熱体の被加熱部に向けて吹き出すようにしたことを特徴とするガラス体の加熱装置。
(4)前記第二のガスを前記プラズマ火炎噴出部近傍から吹き出すようにしたことを特徴とする前記(3)記載のガラス体の加熱装置。
(5)前記プラズマ火炎のプラズマ流方向と、前記第二のガスのガス流方向が実質的に平行になるように構成されていることを特徴とする前記(3)又は(4)記載のガラス体の加熱装置。
(6)前記第二のガスが前記プラズマ火炎の外周を覆うように吹き出すことを特徴とする前記(3)ないし(5)のいずれかに記載のガラス体の加熱装置。
(7)前記第二のガスの吹き出し部とは前記ガラス体をはさんで対向する位置に前記第二のガスを覆うカバーを設けたことを特徴とする前記(3)ないし(6)のいずれかに記載のガラス体の加熱装置。
(8)前記プラズマバーナと前記第二ガス導入手段が前記ガラス体と相対的に運動自在に設けられてなることを特徴とする前記(3)ないし(7)のいずれかに記載のガラス体の加熱装置。
(10)ガラス体を加熱処理する工程を有するガラス体の製造方法において、請求項3ないし8のいずれかに記載の加熱装置を熱源として用い、水素分子及び/又は水素原子含有化合物を実質的に含まない第一のガスをプラズマ火炎形成用ガスとし、水素分子及び/又は水素原子含有化合物を実質的に含まない第二のガスを前記プラズマ火炎による前記ガラス体の被加熱部に向けて吹き出しながら、加熱することを特徴とするガラス体の製造方法。
(11)ガラス体を加熱処理する工程を有する光ファイバ母材の製造方法において、前記(3)ないし(8)のいずれかに記載の加熱装置を熱源として用い、水素分子及び/又は水素原子含有化合物を実質的に含まない第一のガスをプラズマ火炎形成用ガスとし、水素分子及び/又は水素原子含有化合物を実質的に含まない第二のガスを前記プラズマ火炎による前記ガラス体の被加熱部に向けて吹き出しながら、前記加熱装置を前記ガラス体に対し相対的に移動させながら加熱することを特徴とする光ファイバ用母材の製造方法。
(12)前記第一のガスが形成するプラズマ火炎のプラズマ流方向と、前記第二のガスのガス流方向が実質的に平行であることを特徴とする前記(11)記載の光ファイバ母材の製造方法。
(13)前記第一のガス及び前記第二のガス中の、水素分子及び/又は水素原子含有化合物の合計濃度が各々1容量%以下であることを特徴とする前記(11)又は(12)記載の光ファイバ母材の製造方法。
(14)前記第二のガスを吹き出したとき該第二のガスが当接する被加熱体の部分の表面温度が、前記第二のガスを吹き出さない状態では600℃以上であるように加熱することを特徴とする前記(11)ないし(13)のいずれかに記載の光ファイバ母材の製造方法。
(15)前記第二のガスを吹き出した状態で該第二のガスが当接する部分での前記ガラス体の表面温度が600℃以下となるように吹きつけることを特徴とする前記(11)ないし(13)のいずれかに記載の光ファイバ母材の製造方法。
(16)前記第二のガスの流量条件、前記第二のガスを吹き出す位置条件、前記第二のガスの吹き出し部の断面形状条件及び前記第二のガスの吹き出し角度条件のいずれか1の条件又はいずれか2以上の条件の組み合わせを変更することにより制御しつつ加熱することを特徴とする前記(11)ないし(15)のいずれかに記載の光ファイバ母材の製造方法。
(17)前記ガラス体が石英ガラスを主成分とするガラスパイプであり、前記加熱処理する工程が、前記ガラスパイプ内に光ファイバのコア及び/又はクラッドを構成するための原料ガスを少なくとも含有するガスを導入しながら、前記ガラスパイプを外部から前記熱源により加熱し、前記ガラスパイプの長手方向に1回又は複数回、相対的に移動させることにより、前記ガラスパイプ内周部にガラス膜を堆積する工程であることを特徴とする前記(11)ないし(16)のいずれかに記載の光ファイバ母材の製造方法。
(18)前記ガラス体が石英ガラスを主成分とするガラスパイプであり、前記加熱処理する工程が、前記ガラスパイプ内に光ファイバのコア又はクラッドを構成するための原料ガスを少なくとも含有するガスを導入しながら、前記ガラスパイプを外部から前記熱源により加熱し、前記ガラスパイプの長手方向に1回又は複数回、相対的に移動させることにより、前記ガラスパイプ内周部にガラス膜を堆積し、次いで前記ガラス膜を堆積させたガラスパイプを外部から前記熱源を長手方向の一方向に相対的に移動させることにより加熱して中実化する工程であることを特徴とする前記(11)ないし(16)のいずれかに記載の光ファイバ母材の製造方法。
(19)前記(11)ないし(18)のいずれかに記載の方法により製造され、加熱方向に垂直な断面において表面から深さ100μmまでの部分でのOH基濃度平均値が20重量ppm以下であることを特徴とする光ファイバ用母材。
(20)前記(11)ないし(18)のいずれかに記載の方法により製造さた光ファイバ母材から得られる光ファイバであって、波長1.38μmにおけるOH基の光吸収による伝送損失の増分が0.3dB/km以下であることを特徴とする光ファイバ。
また、前記第二のガスをプラズマ火炎のプラズマ流とほぼ平行に流すことにより、プラズマ火炎流を安定させる作用をもたらし、被加熱体を安定して加熱できる。
第二のガスを吹き付ける位置(プラズマ火炎中心からの距離)、第二のガスの流れに垂直な面での断面積広さ(第二のガスの吹き出し部の面積)、第二のガスの吹き出し部の角度、ガス流量等の条件を変更することにより、被加熱体の温度分布形状を変化させることができる。これにより、被加熱体及び加熱加工工程の要求するところに対応した加熱条件を実現できる。
本発明により表面から深さ100μmまでの部分でのOH基濃度平均値が20重量ppm以下という低OH基濃度の光ファイバ母材を実現できる。
本発明により、波長1.38μmにおけるOH基の光吸収による伝送損失の増分が0.3dB/km以下、好ましくは0.1dB/km以上か、更に好ましくは〇.〇五dB/km以下という光ファイバを実現できる。
本発明においては、プラズマ火炎形成用ガス1として水素含有化合物を実質的に含まないガスを導入し、水素含有化合物を実質的に含まない第二のガス2を第二ガス導入手段12から導入し、吹き出し部13から被加熱体8のプラズマ火炎7により加熱されている部分(被加熱部という)及びその近傍に向けて吹き出すようにする。第二ガス導入手段12はプラズマバーナと一体となっていても、別に設けられていてもよい。この第二のガスが前記のように乾燥している(水素含有化合物を含まない)ことは本発明の趣旨から、言うまでもない。
プラズマを発生させる方式としては例えば図1に示す交流プラズマの他、直流プラズマ、マイクロ波プラズマ等のいずれでもよいが、光ファイバ母材等を高温で加工処理する熱源として用いる点では、プラズマ火炎が電源に触れないため不純物の発生が極めて小さく、高温に加熱できる交流プラズマが好ましい。
従って、本発明におけるプラズマ火炎形成用ガス及び第二のガスは、それぞれの水素含有化合物濃度が1容量%以下であることが好ましい〔請求項13発明〕。
なおガス中の水素分子及び/又は水素原子含有化合物の濃度は、FT−IR等の分析手段や、水のバーナは一般的な露点計により測定できる。
ここで実質的に平行とは、両者の流れが完全に平行な場合を0°とするとき、両者の流れが0〜45°であることを意味し、好ましくは0〜45°、更に好ましくは0〜30°である。第二のガスをプラズマ火炎に実質的に平行に流すことにより、流速の遅いプラズマ火炎を乱さずに、被加熱体を清浄で乾燥したガスでパージすることができる。
図1においては第二のガス2がプラズマ火炎7のプラズマ流と同じ方向に平行(0°)に流される状態を示す。勿論、第二のガス2はプラズマ火炎7のプラズマ流と逆方向で平行に流すこともできる。
例えば、図2の(a) のようにプラズマ火炎7の噴出部6の外周の全周から第二のガス2を吹き出すようにした装置及びこの装置を用いて加熱する方法が挙げられる。また同図(b) 〜(e) のように全周ではなくその一部から吹き出す場合でも、流量条件や吹き出す角度を調整することにより、プラズマ火炎7の全体を第二のガス2が覆うように供給することは可能である。
図4に加熱装置全体及び被加熱体の一部を覆うようにしたカバーつき装置の一例を示す。図4において図1〜3と共通する符号は同じを意味する。カバー15内にはガス導入口16から前記第三のガスを導入し、排気口17から排気する。第三のガスとしては第二のガスとして例示したようなガスが挙げられ、清浄で水素含有化合物を実質的に含まないガスが好ましい。
高温状態ではガラス表面と水素含有化合物、水その他不純物との反応速度、ガラス中への前記水素含有化合物の拡散速度が速くなるが、清浄で乾燥したガスを吹き出し、この第二のガスが当たった部分を600℃以下という低温に冷却することにより、前記反応速度や拡散速度の速い領域の断面積を大幅に低減することができるため、前記水素化合物等により汚染を防止できる。また、前記水素化合物等がガラス表面から径方向に侵入する深さを小さくでき、その濃度も小さくできる。特に光ファイバ母材、光ファイバ用途のガラス体に本発明を適用すると、伝送損失増を低減できるので、非常な利点となる。
例えばパイプ状の被加熱体の内表面の気相エッチングなど、被加熱体自体の変形を抑制したい場合には、高温部(加熱範囲)は狭い方が良い。一方、例えばパイプ状被加熱体の縮径のように、大きく変形させたい場合には、加熱範囲は広い方が良い。MCVD法やコラプス法などでは、加熱範囲が広すぎても、狭すぎても良好な光ファイバ母材が得られないため、適当なサイズの範囲が存在する。本発明はこのような工程を、温度分布形状を変更することにより、本発明の加熱装置という一つの熱源で実施することができる〔請求項16発明〕。
図8(b) の例では第二のガス2をプラズマ火炎7の全周ではなく外周の一部から、図8(a) の場合より離れた位置から吹き出すが、吹き出しの幅、吹き出している部分の断面積は図8(a) の場合よりも大きい。また供給流量はMFCにより変更できる。
具体的には、第二ガスの吹き出し部にシャッターを設け、吹き出し部断面積や吹き出し角度を変化させることができる。
このように本発明は第二のガスを吹き出す位置、吹き出し部分の断面形状、吹き出し角度、供給流量等を変更することにより、被加熱体の加熱範囲、温度分布形状を自在に変更できるので、加熱を用いる種々の工程に広く応用できる。従って本発明は、被加熱体に対しその加熱を伴う各工程毎に種々の加熱範囲や温度分布形成が要求されるような製造工程に適用して、非常に有効である。このような製造工程として、例えば光ファイバ母材、光ファイバの製造工程が挙げられる。
ここで被加熱体のガラス材はガラスロッド、ガラスパイプ、内部にガラス層(ガラス微粒子堆積層を含む)を堆積されたガラスパイプ、ガラスパイプ内にガラスロッドを挿入した状態のもの等のいずれでもよい。またガラス体のガラス材質は特に限定されるところはなく、例えば実質的な純石英、F(フッ素)添加石英、Cl(塩素)添加石英、GeO2 添加石英、その他SiO2 にB、P、Alその他の金属元素、Er等希土類元素等種々の添加剤を添加されたガラスが挙げられる。また、ガラスロッドやガラスパイプが径方向に屈折率分布や添加物の濃度分布、添加物の種類の分布を有する持つものであってもよい。
前記ガラス膜堆積工程終了後、同様の構成で第二のガス2を吹き出しながら、本発明の加熱装置を被加熱体8(ガラスパイプ)の長手方向に相対的に移動させながら中実化する〔請求項18発明〕ことにより、中実な光ファイバ母材を得ることができる。
また、本発明の好ましい実施の形態として、光ファイバ母材を本発明の加熱装置を熱源として線引きすることが挙げられ、これにより高品質な光ファイバを得ることができる。
A)図9においてプラズマバーナ、第二ガス導入手段はなく、熱源として酸水素バーナを用い、第二のガス吹き出しはなし〔比較例1〕。
B)図9の装置構成で熱源としてプラズマバーナを用いるが、第二のガス吹き出し及びカバーはなし(従来のプラズマバーナによる加熱〔比較例2〕)。
C)図9の装置構成で熱源としてプラズマバーナを用い、第二のガスを吹き出す。〔本発明の実施例1〕。
なお、図9中、図1〜8と共通する符号は同じを意味する。
その他の条件はA)〜C)又はB)及びC)において共通とした。
石英パイプ内に導入するガス:原料ガス、酸素(O2 )、He
ガラス体表面温度(最高温度部分):2100℃に制御
熱源の移動速度:100mm/min
プラズマ火炎形成用ガス:空気、水素含有化合物合計濃度は0.8容量%
第二のガス:N2 、水素含有化合物合計濃度は0.001容量%
結果を図10のグラフに示す。図10において横軸は加熱された表面からの深さ(距離:μm)、縦軸はOH基の濃度(重量ppm)を表す。
C)で得られたガラス体を中実化して得られる光ファイバ母材は、表面のOH基濃度が低く、またガラス体中へのOH基の拡散量も抑制されているという利点を有する。
プラズマ火炎形成用ガスO2 (水素含有化合物の合計濃度は0.0001容量%)を、第二のガスはN2 及びHe(各ガス中の水素含有化合物合計濃度はいずれも0.0001容量%以下)を用いる。
出発の石英パイプとして、外径42mmφ、肉厚3mmt、内径36mmφ、長さ2000mmで、Clが4000重量ppmを添加された石英(SiO2 )製のものを用い、該石英パイプ内にSF6 、He及びCl2 ガスを導入し、第二ガスの吹き出しがなければ該石英パイプの外表面が2000℃となるように制御して加熱し、第二のガスの流量条件を調整することにより、ガラス表面温度が1700℃以上となる範囲(加熱範囲)の長手方向長さが80mmとなるようにし、気相エッチングによりパイプ内表面を研削、平滑化すると共に、該石英パイプ外表面を火炎研磨、清浄化する。
また本発明による光ファイバは波長1.38μmにおけるOH基の光吸収による伝送損失増が0.3dB/km以下を実現でき、伝送帯域の広い通信用光ファイバや、増幅帯域の広いラマン増幅用光ファイバなど、広帯域光ファイバとしての利用可能性が大きい。
2 第二のガス
3 プラズマバーナ
4 コイル
5 電源
6 噴出部
7 プラズマ火炎
8 被加熱体
9 火炎当接部
10 加熱範囲
11 プラズマ火炎形成用ガス導入手段
12 第二ガス導入手段
13 吹き出し部
14 カバー
15 カバー
16 第三のガス導入口
17 排気口
18 貫通孔
19 ガラス膜
20 ガラス微粒子堆積体
Claims (20)
- プラズマ火炎形成用ガスの導入手段が少なくとも接続されたプラズマバーナ、及び水素分子及び/又は水素原子含有化合物を実質的に含まない第二のガスを導入する第二ガス導入手段を少なくとも有し、前記第二のガスを被加熱体の被加熱部に向けて吹き出すようにしたことを特徴とする耐熱性誘電物質の加熱装置。
- 前記第二のガスを前記プラズマ火炎噴出部近傍から吹き出すようにしたことを特徴とする請求項1記載の耐熱性誘電物質の加熱装置。
- プラズマ火炎形成用ガスの導入手段が少なくとも接続されたプラズマバーナ、水素分子及び/又は水素原子含有化合物を実質的に含まない第二のガスを導入する第二ガス導入手段を少なくとも有し、前記第二のガスを被加熱体の被加熱部に向けて吹き出すようにしたことを特徴とするガラス体の加熱装置。
- 前記第二のガスを前記プラズマ火炎噴出部近傍から吹き出すようにしたことを特徴とする請求項3記載のガラス体の加熱装置。
- 前記プラズマ火炎のプラズマ流方向と、前記第二のガスのガス流方向が実質的に平行になるように構成されていることを特徴とする請求項3又は4記載のガラス体の加熱装置。
- 前記第二のガスが前記プラズマ火炎の外周を覆うように吹き出すことを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載のガラス体の加熱装置。
- 前記第二のガスの吹き出し部とは前記ガラス体をはさんで対向する位置に前記第二のガスを覆うカバーを設けたことを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載のガラス体の加熱装置。
- 前記プラズマバーナと前記第二ガス導入手段が前記ガラス体と相対的に運動自在に設けられていることを特徴とする請求項3ないし7のいずれかに記載のガラス体の加熱装置。
- 耐熱性誘電物質を加熱処理する工程を有する耐熱性誘電物質の製造方法において、請求項1又は2に記載の加熱装置を熱源として用い、水素分子及び/又は水素原子含有化合物を実質的に含まないガスをプラズマ火炎形成用ガスとし、水素分子及び/又は水素原子含有化合物を実質的に含まない第二のガスを前記耐熱性誘電物質の被加熱部に向けて吹き出しながら前記耐熱性誘電物質を加熱することを特徴とする耐熱性誘電物質の製造方法。
- ガラス体を加熱処理する工程を有するガラス体の製造方法において、請求項3ないし8のいずれかに記載の加熱装置を熱源として用い、水素分子及び/又は水素原子含有化合物を実質的に含まない第一のガスをプラズマ火炎形成用ガスとし、水素分子及び/又は水素原子含有化合物を実質的に含まない第二のガスを前記プラズマ火炎による前記ガラス体の被加熱部に向けて吹き出しながら、加熱することを特徴とするガラス体の製造方法。
- ガラス体を加熱処理する工程を有する光ファイバ母材の製造方法において、請求項3ないし8のいずれかに記載の加熱装置を熱源として用い、水素分子及び/又は水素原子含有化合物を実質的に含まない第一のガスをプラズマ火炎形成用ガスとし、水素分子及び/又は水素原子含有化合物を実質的に含まない第二のガスを前記プラズマ火炎による前記ガラス体の被加熱部に向けて吹き出しながら、前記加熱装置を前記ガラス体に対し相対的に移動させながら加熱することを特徴とする光ファイバ用母材の製造方法。
- 前記第一のガスが形成するプラズマ火炎のプラズマ流方向と、前記第二のガスのガス流方向が実質的に平行であることを特徴とする請求項11記載の光ファイバ母材の製造方法。
- 前記第一のガス及び前記第二のガス中の、水素分子及び/又は水素原子含有化合物の合計濃度が各々1容量%以下であることを特徴とする請求項11又は12記載の光ファイバ母材の製造方法。
- 前記第二のガスを吹き出したとき該第二のガスが当接する被加熱体の部分の表面温度が、前記第二のガスを吹き出さない状態では600℃以上であるように加熱することを特徴とする請求項11ないし13のいずれかに記載の光ファイバ母材の製造方法。
- 前記第二のガスを吹き出した状態で該第二のガスが当接する部分での前記ガラス体の表面温度が600℃以下となるように吹き付けることを特徴とする請求項11ないし13のいずれかに記載の光ファイバ母材の製造方法。
- 前記第二のガスの流量条件、前記第二のガスを吹き出す位置条件、前記第二のガスの吹き出し部の断面形状条件及び前記第二のガスの吹き出し角度条件のいずれか1の条件又はいずれか2以上の条件の組み合わせを変更しつつ加熱することを特徴とする請求項11ないし15のいずれかに記載の光ファイバ母材の製造方法。
- 前記ガラス体が石英ガラスを主成分とするガラスパイプであり、前記加熱処理する工程が、前記ガラスパイプ内に光ファイバのコア及び/又はクラッドを構成するための原料ガスを少なくとも含有するガスを導入しながら、前記ガラスパイプを外部から前記熱源により加熱し、前記ガラスパイプの長手方向に1回又は複数回、相対的に移動させることにより、前記ガラスパイプ内周部にガラス膜を堆積する工程であることを特徴とする請求項11ないし16のいずれかに記載の光ファイバ母材の製造方法。
- 前記ガラス体が石英ガラスを主成分とするガラスパイプであり、前記加熱処理する工程が、前記ガラスパイプ内に光ファイバのコア又はクラッドを構成するための原料ガスを少なくとも含有するガスを導入しながら、前記ガラスパイプを外部から前記熱源により加熱し、前記ガラスパイプの長手方向に1回又は複数回、相対的に移動させることにより、前記ガラスパイプ内周部にガラス膜を堆積し、次いで前記ガラス膜を堆積させたガラスパイプを外部から前記熱源を長手方向に相対的に移動させることにより加熱して中実化する工程であることを特徴とする請求項11ないし16のいずれかに記載の光ファイバ母材の製造方法。
- 請求項11ないし18のいずれかに記載の方法により製造され、加熱された部分において表面から深さ100μmまでの部分でのOH基濃度平均値が20重量ppm以下であることを特徴とする光ファイバ用母材。
- 請求項11ないし18のいずれかに記載の方法により製造された光ファイバ母材から得られる光ファイバであって、波長1.38μmにおけるOH基の光吸収による伝送損失の増分が0.3dB/km以下であることを特徴とする光ファイバ。
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