JP2003237752A - ボトル缶 - Google Patents
ボトル缶Info
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- JP2003237752A JP2003237752A JP2002043729A JP2002043729A JP2003237752A JP 2003237752 A JP2003237752 A JP 2003237752A JP 2002043729 A JP2002043729 A JP 2002043729A JP 2002043729 A JP2002043729 A JP 2002043729A JP 2003237752 A JP2003237752 A JP 2003237752A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 内圧上昇時におけるネジ山の変形、及びネジ
山成形加工時における開口側端部での亀裂を原因とする
飲料漏れを防止する。 【解決手段】 有底円筒状をなす缶胴の開口側端部に、
該開口を密封する蓋１００が螺合するネジ部３１を備え
たボトル缶において、開口側端部を内側壁３０ｂと外側
壁３０ａとの間に隙間４０を有する二重の折返し部と
し、該折返し部の外側壁３０ａにネジ部３１を形成し
た。
山成形加工時における開口側端部での亀裂を原因とする
飲料漏れを防止する。 【解決手段】 有底円筒状をなす缶胴の開口側端部に、
該開口を密封する蓋１００が螺合するネジ部３１を備え
たボトル缶において、開口側端部を内側壁３０ｂと外側
壁３０ａとの間に隙間４０を有する二重の折返し部と
し、該折返し部の外側壁３０ａにネジ部３１を形成し
た。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ネジによって着脱
可能な蓋により内容物を密閉することのできるボトル缶
に関するものである。
可能な蓋により内容物を密閉することのできるボトル缶
に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、ビールやジュース等の飲料を入れ
る飲料用アルミニウム缶として、蓋（キャップ）が着脱
可能に螺合するネジ部を備えたネジ山付きアルミニウム
缶（以下、単に「ボトル缶」という。）が用いられるよ
うになってきている。このネジ山は、アルミニウム板を
絞り・しごき加工して得た有底円筒状の成形体の開口端
側に、テーパー部と、蓋を取り付ける蓋取り付け部とを
形成した後、該蓋取り付け部に形成される。
る飲料用アルミニウム缶として、蓋（キャップ）が着脱
可能に螺合するネジ部を備えたネジ山付きアルミニウム
缶（以下、単に「ボトル缶」という。）が用いられるよ
うになってきている。このネジ山は、アルミニウム板を
絞り・しごき加工して得た有底円筒状の成形体の開口端
側に、テーパー部と、蓋を取り付ける蓋取り付け部とを
形成した後、該蓋取り付け部に形成される。
【０００３】図５は、従来のボトル缶の蓋取り付け部を
示す要部拡大断面図である。同図に示すように、ネジ山
１は、テーパー部２の先端から缶軸方向に延出する蓋取
り付け部３に形成されている。また、蓋取り付け部３
は、一枚の壁から円筒状に形成されており、その端部３
ａは外側に小さく折り返されている。
示す要部拡大断面図である。同図に示すように、ネジ山
１は、テーパー部２の先端から缶軸方向に延出する蓋取
り付け部３に形成されている。また、蓋取り付け部３
は、一枚の壁から円筒状に形成されており、その端部３
ａは外側に小さく折り返されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く構成された
ボトル缶によれば、飲料が飲みかけの状態であっても、
蓋を閉めて開口（飲み口）を塞ぐことができるので、品
質低下を抑制しつつ飲料を保存しておくことができる、
という長所がある。しかしながら、一重円筒状の蓋取り
付け部３にネジ山１を成形加工しているため、以下のよ
うな問題がある。
ボトル缶によれば、飲料が飲みかけの状態であっても、
蓋を閉めて開口（飲み口）を塞ぐことができるので、品
質低下を抑制しつつ飲料を保存しておくことができる、
という長所がある。しかしながら、一重円筒状の蓋取り
付け部３にネジ山１を成形加工しているため、以下のよ
うな問題がある。
【０００５】飲料の充填工程においては、ボトル缶に飲
料を充填し、ロールオン方式等の周知の方法で蓋を取り
付けた後、このボトル缶をウォーマーあるいは殺菌工程
に搬送する。このとき、図５中の矢線で示すように缶内
圧が上昇し、ネジ山が缶軸方向に伸ばされて変形するこ
とにより、缶体側のネジ山と、蓋側のネジ山との間に隙
間ができ、内容物漏洩の虞があった。また、ネジ山成形
加工時に蓋取り付け部３に亀裂が生じることによる漏洩
の虞もあった。
料を充填し、ロールオン方式等の周知の方法で蓋を取り
付けた後、このボトル缶をウォーマーあるいは殺菌工程
に搬送する。このとき、図５中の矢線で示すように缶内
圧が上昇し、ネジ山が缶軸方向に伸ばされて変形するこ
とにより、缶体側のネジ山と、蓋側のネジ山との間に隙
間ができ、内容物漏洩の虞があった。また、ネジ山成形
加工時に蓋取り付け部３に亀裂が生じることによる漏洩
の虞もあった。
【０００６】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、缶内圧上昇時におけるネジ山の変
形防止、ネジ山成形加工時における開口側端部での亀裂
を原因とする飲料の漏れ防止にある。
であり、その目的は、缶内圧上昇時におけるネジ山の変
形防止、ネジ山成形加工時における開口側端部での亀裂
を原因とする飲料の漏れ防止にある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、以下の構成を採用した。請求項１記載の発明
は、有底略円筒状をなす缶体の開口側端部に、該開口を
密封する蓋が螺合するネジ部を備えたボトル缶であっ
て、前記開口側端部は、内側壁と外側壁との間に隙間を
有する二重の折返し部とされ、該折返し部の外側壁に前
記ネジ部が形成されていることを特徴とする。
するため、以下の構成を採用した。請求項１記載の発明
は、有底略円筒状をなす缶体の開口側端部に、該開口を
密封する蓋が螺合するネジ部を備えたボトル缶であっ
て、前記開口側端部は、内側壁と外側壁との間に隙間を
有する二重の折返し部とされ、該折返し部の外側壁に前
記ネジ部が形成されていることを特徴とする。
【０００８】この構成によれば、缶内圧上昇時において
は、折り返し部の外側壁に形成されたネジ部が蓋に引っ
張られるが、この外側壁に追従して内側壁も缶軸方向に
引っ張られるので、外側壁に形成されたネジ部の変形を
有効に防止できる。また、ネジ山成形加工時は、開口側
端部に亀裂が入るとしても外側壁だけに亀裂が入るにと
どまり、内側壁に亀裂が入ることはない。
は、折り返し部の外側壁に形成されたネジ部が蓋に引っ
張られるが、この外側壁に追従して内側壁も缶軸方向に
引っ張られるので、外側壁に形成されたネジ部の変形を
有効に防止できる。また、ネジ山成形加工時は、開口側
端部に亀裂が入るとしても外側壁だけに亀裂が入るにと
どまり、内側壁に亀裂が入ることはない。
【０００９】請求項２記載の発明は、請求項１記載のボ
トル缶において、前記ネジ部は、前記内側壁にも形成さ
れていることを特徴とする。
トル缶において、前記ネジ部は、前記内側壁にも形成さ
れていることを特徴とする。
【００１０】この構成によれば、ネジ部が二重構造とな
ってその強度が増すので、内圧上昇時におけるネジ部自
体の変形を有効に防止できる。また、開口側端部の外側
壁のみにネジ部を形成する場合に比して、ネジ山成形加
工が容易になると共に、ネジ山成形加工時における開口
側端部での亀裂の発生も有効に防止できる。
ってその強度が増すので、内圧上昇時におけるネジ部自
体の変形を有効に防止できる。また、開口側端部の外側
壁のみにネジ部を形成する場合に比して、ネジ山成形加
工が容易になると共に、ネジ山成形加工時における開口
側端部での亀裂の発生も有効に防止できる。
【００１１】請求項３記載の発明は、請求項２記載のボ
トル缶において、前記内側壁に形成されたネジ部の曲率
半径は、前記外側壁に形成されたネジ部の曲率半径より
も大きく設定されていることを特徴とする。
トル缶において、前記内側壁に形成されたネジ部の曲率
半径は、前記外側壁に形成されたネジ部の曲率半径より
も大きく設定されていることを特徴とする。
【００１２】この構成によれば、曲率半径の大きい内側
壁に応力集中が生じ難くなり、ネジ山成形加工時及び缶
内圧上昇時における内側壁での亀裂の発生をより一層有
効に防止できる。
壁に応力集中が生じ難くなり、ネジ山成形加工時及び缶
内圧上昇時における内側壁での亀裂の発生をより一層有
効に防止できる。
【００１３】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態を詳細に説明する。図１は第１の実施形
態に係るボトル缶の正面図、図２は図１の要部を一部
（右側半分）切り欠いた要部拡大断面図、図３は図１に
示すボトル缶の内圧上昇時におけるネジ部付近の挙動を
説明するための要部拡大断面図であり、これらの図にお
いて、符号Ａはボトル缶、１０は缶胴、２０はテーパー
部、３０は蓋取り付け部（開口側端部、折返し部）、１
００は蓋を示している。
明の実施の形態を詳細に説明する。図１は第１の実施形
態に係るボトル缶の正面図、図２は図１の要部を一部
（右側半分）切り欠いた要部拡大断面図、図３は図１に
示すボトル缶の内圧上昇時におけるネジ部付近の挙動を
説明するための要部拡大断面図であり、これらの図にお
いて、符号Ａはボトル缶、１０は缶胴、２０はテーパー
部、３０は蓋取り付け部（開口側端部、折返し部）、１
００は蓋を示している。
【００１４】このボトル缶Ａは、有底円筒状の缶胴１０
と，該缶胴１０の開口端側において缶軸方向に縮径しな
がら延出するテーパー部２０と，該テーパー部２０の先
端から更に缶軸方向に延出する蓋取り付け部３０とから
構成される有底略円筒状の缶体と、前記蓋取り付け部３
０に取り付けられて缶胴１０とテーパー部２０とで囲ま
れた内部の空間を密閉する蓋１００とを備えた構成とさ
れている。
と，該缶胴１０の開口端側において缶軸方向に縮径しな
がら延出するテーパー部２０と，該テーパー部２０の先
端から更に缶軸方向に延出する蓋取り付け部３０とから
構成される有底略円筒状の缶体と、前記蓋取り付け部３
０に取り付けられて缶胴１０とテーパー部２０とで囲ま
れた内部の空間を密閉する蓋１００とを備えた構成とさ
れている。
【００１５】蓋取り付け部３０には、蓋１００を螺合す
るためのネジ部３１が形成されている。また、蓋取り付
け部３０は、図２及び図３に示すように、テーパー部２
０の先端から延出する一重の筒状部をその内面が外側に
露出するように折り返してなる二重筒状に形成されてお
り、ネジ部３１はこの蓋取り付け部３０の外側壁３０ａ
にのみ形成されている。
るためのネジ部３１が形成されている。また、蓋取り付
け部３０は、図２及び図３に示すように、テーパー部２
０の先端から延出する一重の筒状部をその内面が外側に
露出するように折り返してなる二重筒状に形成されてお
り、ネジ部３１はこの蓋取り付け部３０の外側壁３０ａ
にのみ形成されている。
【００１６】さらに説明を補足すれば、この蓋取り付け
部３０は、内側壁３０ｂと外側壁３０ａとの間に隙間４
０を有する二重の折返し部とされ、かつ該折返し部の外
側壁３０ａにネジ部３１が形成された構成になってい
る。なお、蓋取り付け部３０の内側壁３０ｂは、その壁
面に凹凸のない円筒状に形成されている。
部３０は、内側壁３０ｂと外側壁３０ａとの間に隙間４
０を有する二重の折返し部とされ、かつ該折返し部の外
側壁３０ａにネジ部３１が形成された構成になってい
る。なお、蓋取り付け部３０の内側壁３０ｂは、その壁
面に凹凸のない円筒状に形成されている。
【００１７】缶胴１０は、絞り装置を用いてアルミニウ
ム合金や鉄等の素板を打ち抜き、絞り加工によりカップ
状に形成した後、このカップを保持しつつ内部にパンチ
スリーブを挿入して再絞り・しごき加工を施すことによ
り形成される。そして、その底側には、缶胴１０の内側
へ凹むドーム部１１と、このドーム部１１の周縁におい
て缶軸方向外方に突出し、缶胴１０を直立させた際に接
地する脚となる環状凸部１２が形成されている。
ム合金や鉄等の素板を打ち抜き、絞り加工によりカップ
状に形成した後、このカップを保持しつつ内部にパンチ
スリーブを挿入して再絞り・しごき加工を施すことによ
り形成される。そして、その底側には、缶胴１０の内側
へ凹むドーム部１１と、このドーム部１１の周縁におい
て缶軸方向外方に突出し、缶胴１０を直立させた際に接
地する脚となる環状凸部１２が形成されている。
【００１８】テーパー部２０は、例えば、再絞り・しご
き加工により得た缶胴１０の開口側端部を、リング状ダ
イネック金型に所定回押し込むことで、缶軸方向に沿っ
て段階的に縮径するように形成され、缶軸に対して一定
の傾きを有している。缶胴開口端部の縮径は、テーパー
部２０の先端から更に円筒部を延出させるべく、開口端
よりも所定長だけ缶軸方向中央部側にて終端する。
き加工により得た缶胴１０の開口側端部を、リング状ダ
イネック金型に所定回押し込むことで、缶軸方向に沿っ
て段階的に縮径するように形成され、缶軸に対して一定
の傾きを有している。缶胴開口端部の縮径は、テーパー
部２０の先端から更に円筒部を延出させるべく、開口端
よりも所定長だけ缶軸方向中央部側にて終端する。
【００１９】蓋取り付け部３０は、テーパー部２０を形
成する工程の終了後、テーパー部２０の先端から更に延
在する一重の筒状部を、その内面が外側に露出するよう
に折り返すことにより、内側壁３０ｂと外側壁３０ａと
の間に隙間４０を有する二重の筒状部に形成されてい
る。ネジ部３１は、例えば、円柱状のマンドレルを内側
壁面３０ｂに挿入し、外側壁３０ａ側からスピニング加
工等を施すことにより、外側壁３０ａにのみ形成する。
成する工程の終了後、テーパー部２０の先端から更に延
在する一重の筒状部を、その内面が外側に露出するよう
に折り返すことにより、内側壁３０ｂと外側壁３０ａと
の間に隙間４０を有する二重の筒状部に形成されてい
る。ネジ部３１は、例えば、円柱状のマンドレルを内側
壁面３０ｂに挿入し、外側壁３０ａ側からスピニング加
工等を施すことにより、外側壁３０ａにのみ形成する。
【００２０】以上説明したように、本実施の形態による
ボトル缶Ａによれば、外側壁３０ａと内側壁３０ｂとの
間に隙間４０が形成されるように二重に折り返した蓋取
り付け部３０の外側壁３０ａにのみネジ部３１を形成し
たので、蓋取り付け後のウォーマーあるいは殺菌工程等
において、図３の右側断面の矢線で示すように缶内圧が
上昇しても、蓋１００に引っ張られる外側壁３０ａに追
従して内側壁３０ｂも缶軸方向（紙面上方向）に引っ張
られるので、外側壁３０ａに形成されたネジ部３１の変
形を有効に防止できる。
ボトル缶Ａによれば、外側壁３０ａと内側壁３０ｂとの
間に隙間４０が形成されるように二重に折り返した蓋取
り付け部３０の外側壁３０ａにのみネジ部３１を形成し
たので、蓋取り付け後のウォーマーあるいは殺菌工程等
において、図３の右側断面の矢線で示すように缶内圧が
上昇しても、蓋１００に引っ張られる外側壁３０ａに追
従して内側壁３０ｂも缶軸方向（紙面上方向）に引っ張
られるので、外側壁３０ａに形成されたネジ部３１の変
形を有効に防止できる。
【００２１】よって、蓋１００側におけるネジ山と、缶
体側のネジ部３１におけるネジ山との間に密封性を阻害
するような隙間を生じなくなり、飲料漏れを有効に防止
できる。また、ネジ部３１の成形加工時は、蓋取り付け
部３０に亀裂が入るとしても外側壁３０ａだけに亀裂が
入るにとどまり、内側壁３０ｂに亀裂が入ることはない
ので、ネジ山成形加工時に蓋取り付け部３に生じた亀裂
を原因とする飲料の漏れもなくなる。
体側のネジ部３１におけるネジ山との間に密封性を阻害
するような隙間を生じなくなり、飲料漏れを有効に防止
できる。また、ネジ部３１の成形加工時は、蓋取り付け
部３０に亀裂が入るとしても外側壁３０ａだけに亀裂が
入るにとどまり、内側壁３０ｂに亀裂が入ることはない
ので、ネジ山成形加工時に蓋取り付け部３に生じた亀裂
を原因とする飲料の漏れもなくなる。
【００２２】次に、図４を参照しながら、本発明の第２
実施の形態について説明する。図４は、第２実施の形態
に係るボトル缶の要部拡大断面図であるが、上記第１実
施の形態と同様に機能する構成要素には、同一符号を符
号を付している。このボトル缶Ｂにおいて、ネジ部３
２，３３は、蓋取り付け部３０の外側壁３０ａ及び内側
壁３０ｂの双方に形成されている。
実施の形態について説明する。図４は、第２実施の形態
に係るボトル缶の要部拡大断面図であるが、上記第１実
施の形態と同様に機能する構成要素には、同一符号を符
号を付している。このボトル缶Ｂにおいて、ネジ部３
２，３３は、蓋取り付け部３０の外側壁３０ａ及び内側
壁３０ｂの双方に形成されている。
【００２３】ネジ部３２，３３は、例えば、外周にネジ
山が形成されたマンドレルを、二重筒状に折り返された
開口側端部の内側壁３０ｂに沿って挿入し、次いで、前
記マンドレルの位置を保持したままローラを外側壁３０
ａに押し当て、該ローラを前記開口側端部の周りに回転
させることにより、形成される。これにより、外側壁３
０ａ及び内側壁３０ｂの双方に同一形状のネジ部３２，
３３を備えた蓋取り付け部３０が缶体の開口側端部に形
成される。
山が形成されたマンドレルを、二重筒状に折り返された
開口側端部の内側壁３０ｂに沿って挿入し、次いで、前
記マンドレルの位置を保持したままローラを外側壁３０
ａに押し当て、該ローラを前記開口側端部の周りに回転
させることにより、形成される。これにより、外側壁３
０ａ及び内側壁３０ｂの双方に同一形状のネジ部３２，
３３を備えた蓋取り付け部３０が缶体の開口側端部に形
成される。
【００２４】本実施の形態によるボトル缶Ｂによれば、
二重筒状をなす蓋取り付け部３０の外側壁３０ａ及び内
側壁３０ｂの双方にネジ部３２，３３を形成したので、
蓋取り付け部３０の外側壁３０ａのみにネジ部３２を形
成する場合に比して、ネジ部３２，３３が二重構造とな
ってその強度が増し、図４中の矢線Yで示す缶軸方向の
引っ張りに対するネジ部３２，３３自体の変形を防止し
得て、飲料漏れを有効に防止できる。さらに、ネジ山成
形加工も容易になる他、ネジ山成形加工時における蓋取
り付け部３０での亀裂の発生も有効に防止できる。
二重筒状をなす蓋取り付け部３０の外側壁３０ａ及び内
側壁３０ｂの双方にネジ部３２，３３を形成したので、
蓋取り付け部３０の外側壁３０ａのみにネジ部３２を形
成する場合に比して、ネジ部３２，３３が二重構造とな
ってその強度が増し、図４中の矢線Yで示す缶軸方向の
引っ張りに対するネジ部３２，３３自体の変形を防止し
得て、飲料漏れを有効に防止できる。さらに、ネジ山成
形加工も容易になる他、ネジ山成形加工時における蓋取
り付け部３０での亀裂の発生も有効に防止できる。
【００２５】なお、蓋取り付け部３０の内側壁３０ｂに
形成されるネジ部３３の曲率半径Ｒ１と、外側壁３０ａ
に形成されるネジ部３２の曲率半径Ｒ２とを異ならせる
と共に、両曲率半径Ｒ１，Ｒ２を「Ｒ１＞Ｒ２」となる
ように設定してもよい。すなわち、内側壁３０ｂに形成
されたネジ部３３の曲率半径Ｒ１を、外側壁３０ａに形
成されたネジ部３２の曲率半径Ｒ２よりも大きく形成し
てもよい。
形成されるネジ部３３の曲率半径Ｒ１と、外側壁３０ａ
に形成されるネジ部３２の曲率半径Ｒ２とを異ならせる
と共に、両曲率半径Ｒ１，Ｒ２を「Ｒ１＞Ｒ２」となる
ように設定してもよい。すなわち、内側壁３０ｂに形成
されたネジ部３３の曲率半径Ｒ１を、外側壁３０ａに形
成されたネジ部３２の曲率半径Ｒ２よりも大きく形成し
てもよい。
【００２６】このような構成によれば、曲率半径Ｒ１の
大きい内側壁３０ｂに応力集中が生じ難くなるので、ネ
ジ山成形加工時及び缶内圧上昇時における内側壁３０ｂ
での亀裂の発生をより一層有効に防止できる。
大きい内側壁３０ｂに応力集中が生じ難くなるので、ネ
ジ山成形加工時及び缶内圧上昇時における内側壁３０ｂ
での亀裂の発生をより一層有効に防止できる。
【００２７】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
以下の効果を得ることができる。 （１）請求項１記載の発明によれば、缶内圧上昇時にお
いては、蓋に引っ張られる折り返し部の外側壁に追従し
て内側壁も缶軸方向に引っ張られるので、外側壁に形成
されたネジ部の変形を有効に防止できる。従って、蓋取
り付け後のウォーマーあるいは殺菌工程等においても、
蓋側のネジ山と缶体側のネジ山との間に隙間を生じなく
なり、飲料漏れを防止できる。
以下の効果を得ることができる。 （１）請求項１記載の発明によれば、缶内圧上昇時にお
いては、蓋に引っ張られる折り返し部の外側壁に追従し
て内側壁も缶軸方向に引っ張られるので、外側壁に形成
されたネジ部の変形を有効に防止できる。従って、蓋取
り付け後のウォーマーあるいは殺菌工程等においても、
蓋側のネジ山と缶体側のネジ山との間に隙間を生じなく
なり、飲料漏れを防止できる。
【００２８】（２）また、二重折返し部の外側壁にのみ
ネジ部を形成したから、ネジ山成形加工時は、亀裂が入
るとしても外側壁だけに亀裂が入るにとどまり、内側壁
に亀裂が入ることはない。従って、ネジ山成形加工時に
おける開口側端部での亀裂を原因とする飲料の漏れもな
くなる。
ネジ部を形成したから、ネジ山成形加工時は、亀裂が入
るとしても外側壁だけに亀裂が入るにとどまり、内側壁
に亀裂が入ることはない。従って、ネジ山成形加工時に
おける開口側端部での亀裂を原因とする飲料の漏れもな
くなる。
【００２９】（３）請求項２記載の発明によれば、ネジ
部が二重構造となってその強度が増すので、内圧上昇時
においてもネジ部自体の変形を防止し得て、飲料漏れを
有効に防止できる。また、開口側端部の外側壁のみにネ
ジ部を形成する場合に比して、ネジ山成形加工が容易に
なると共に、ネジ山成形加工時における開口側端部での
亀裂の発生も有効に防止できる。
部が二重構造となってその強度が増すので、内圧上昇時
においてもネジ部自体の変形を防止し得て、飲料漏れを
有効に防止できる。また、開口側端部の外側壁のみにネ
ジ部を形成する場合に比して、ネジ山成形加工が容易に
なると共に、ネジ山成形加工時における開口側端部での
亀裂の発生も有効に防止できる。
【００３０】（４）請求項３記載の発明によれば、内側
壁に形成されたネジ部の曲率半径を、外側壁に形成され
たネジ部の曲率半径よりも大きくしたから、曲率半径の
大きい内側壁に応力集中が生じ難くなる。従って、ネジ
山成形加工時及び缶内圧上昇時における内側壁での亀裂
の発生をより一層有効に防止できる。
壁に形成されたネジ部の曲率半径を、外側壁に形成され
たネジ部の曲率半径よりも大きくしたから、曲率半径の
大きい内側壁に応力集中が生じ難くなる。従って、ネジ
山成形加工時及び缶内圧上昇時における内側壁での亀裂
の発生をより一層有効に防止できる。
【図１】 本発明の第１実施形態に係るボトル缶の正面
図である。
図である。
【図２】 図１の要部を一部切り欠いた要部拡大断面図
である。
である。
【図３】 図１に示すボトル缶の内圧上昇時におけるネ
ジ部付近の挙動を説明するための要部拡大断面図であ
る。
ジ部付近の挙動を説明するための要部拡大断面図であ
る。
【図４】 本発明の第２実施形態に係るボトル缶の要部
拡大断面図である。
拡大断面図である。
【図５】 従来のボトル缶の開口側端部を示す要部拡大
断面図である。
断面図である。
１０ 缶胴
２０ テーパー部
３０ 蓋取り付け部
３０ａ 外側壁
３０ｂ 内側壁
３１、３２、３３ ネジ部
４０ 隙間
１００ 蓋
Ａ ボトル缶
Claims (3)
- 【請求項１】 有底略円筒状をなす缶体の開口側端部
に、該開口を密封する蓋が螺合するネジ部を備えたボト
ル缶であって、 前記開口側端部は、内側壁と外側壁との間に隙間を有す
る二重の折返し部とされ、 該折返し部の外側壁に前記ネジ部が形成されていること
を特徴とするボトル缶。 - 【請求項２】 前記ネジ部は、前記内側壁にも形成され
ていることを特徴とする請求項１記載のボトル缶。 - 【請求項３】 前記内側壁に形成されたネジ部の曲率半
径は、前記外側壁に形成されたネジ部の曲率半径よりも
大きく設定されていることを特徴とする請求項２記載の
ボトル缶。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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