JP2003237727A - 長尺材の梱包方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長尺状の縦断面非対称の部材を積重ねても部
材が位置ずれしたり、パレットから落下したりすること
もない簡便な長尺材の梱包方法を提供する。 【解決手段】 パレット１上の中央部に、長尺材２が挿
通される挿通部３が形成された仕切部４を設けた箱状の
中央支持枠５を配設するとともにパレット１上の長手方
向の両端に相対応して縦断面略Ｌ字状の箱体の前記中央
支持枠５と高さの同一な端部支持枠６ａ、６ｂを配設
し、該中央支持枠５の挿通部３が形成された仕切部４と
端部支持枠６ａ、６ｂ間に前記長尺材２を短手方向に複
数本橋架して配設し、さらにこのパレット１上の中央支
持枠５と端部支持枠６ａ、６ｂ上に二段目の中央支持枠
５と端部支持枠６ａ、６ｂを積載し、その後、複数段積
載された中央支持枠５と端部支持枠６ａ、６ｂとをパレ
ット１とともにバンド７で巻回して梱包する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、軒樋、サッシや建
築用の長尺材を輸送可能なように梱包する長尺材の梱包
方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】特開平８−２３０９６９号の板体積重ね
ブロックの梱包方法に示した図１２のように、パレット
２０上に長尺状の板体２１を複数列に積載配設し、この
板体２１の角部に四面を持つ箱型緩衝材２２を予め被う
ようにした積重ねブロックの梱包方法である。

【０００３】しかしながら、この積重ねブロックの梱包
方法では、板体を直接積層するものであって、長尺状の
軒樋やサッシ型材等で縦断面非対称の長尺部材を積重ね
るタイプのものでは、この長尺部材が位置ずれしたり、
パレットから落下したりするものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点の
解決を目的とするものであり、長尺状の縦断面非対称の
部材を積重ねても部材が位置ずれしたり、パレットから
落下したりすることもない簡便な長尺材の梱包方法を提
供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１記載の
長尺材の梱包方法は、長尺状のパレット上の中央部に、
長尺材が挿通される挿通部が形成された仕切部を設けた
箱状の中央支持枠を配設するとともにパレット上の長手
方向の両端に相対応して縦断面略Ｌ字状の箱体の前記中
央支持枠と高さの同一な端部支持枠を配設し、該中央支
持枠の挿通部が形成された仕切部と端部支持枠間に前記
長尺材を短手方向に複数本橋架して配設し、さらにこの
パレット上の中央支持枠と端部支持枠上に二段目の中央
支持枠と端部支持枠を積載し、該二段目の両支持枠上に
長尺材を橋架し、さらに同様にして複数段の中央支持枠
と端部支持枠を積載しながら長尺材を橋架し、その後、
複数段積載された中央支持枠と端部支持枠とをパレット
とともにバンドで巻回して梱包することを特徴とする。

【０００６】したがって、中央支持枠と端部支持枠とを
パレット上に積載することで、長尺状の縦断面非対称の
部材を積重ねても部材が位置ずれしたり、パレットから
落下したりすることもなく長尺材を保管することができ
る。又、複数段の中央支持枠と端部支持枠を載置して長
尺材を橋架し、さらに該中央支持枠と端部支持枠とをパ
レットとともにバンドで巻回して梱包するのでパレット
からの荷崩れがない。本発明の請求項２記載の長尺材の
梱包方法は、請求項１記載の端部支持枠の外面に積載時
のズレ防止板を立設することを特徴とするものである。

【０００７】したがって、上記効果に増して、このズレ
防止板によって、端部支持枠の積載時の位置ズレを防止
することができる。

【０００８】本発明の請求項３記載の長尺材の梱包方法
は、請求項１又は請求項２記載の中央支持枠と端部支持
枠の上段に略パレット面積と同一の板体を載置した後、
該中央支持枠と端部支持枠とをパレットとともにバンド
で巻回して梱包することを特徴とするものである。

【０００９】したがって、上記効果に増して、パレット
と中央支持枠と端部支持枠及び上段の板体とを荷崩れな
く積載することができるので、輸送が簡便である。

【００１０】本発明の請求項４記載の長尺材の梱包方法
は、請求項１乃至請求項３のいずれか１項に記載のパレ
ットの長手方向に複数個の着脱自在の位置ズレ防止板を
立設することを特徴とするものである。

【００１１】したがって、パレットの長手方向から中央
支持枠と端部支持枠とが外れることもない。

【００１２】

【発明の実施の形態】図１乃至図６に示したように、本
発明の一実施形態に係わる長尺材の梱包方法に関するも
のであり、以下に説明する。

【００１３】軒樋、サッシや建築用の長尺状のパレット
１上の中央部に、長尺材２が挿通される挿通部３が形成
された仕切部４を設けた箱状の中央支持枠５を配設する
とともにパレット１上の長手方向の両端に相対応して縦
断面略Ｌ字状の箱体の前記中央支持枠５と高さの同一な
右勝手、左勝手の端部支持枠６ａ、６ｂを配設し、該中
央支持枠５の挿通部３が形成された仕切部４と端部支持
枠６ａ、６ｂ間に前記長尺材２を短手方向に複数本橋架
して配設し、さらにこのパレット１上の中央支持枠５と
端部支持枠６ａ、６ｂ上に二段目の中央支持枠５と端部
支持枠６ａ、６ｂを積載し、該二段目の両支持枠６ａ、
６ｂ上に長尺材２を橋架し、さらに同様にして複数段の
中央支持枠５と端部支持枠６ａ、６ｂを積載しながら長
尺材２を橋架し、その後、複数段積載された中央支持枠
５と端部支持枠６ａ、６ｂとをパレット１とともにバン
ド７で巻回して梱包するようにしたものである。

【００１４】このとき、長尺材２は塩化ビニル樹脂、ア
クリル樹脂、ポリカーボネイト樹脂等でできた合成樹脂
製や鉄、アルミニウム等でできた金属製等、セメント等
の窯業系等が用いられる。

【００１５】パレット１は木製、鉄製、合成樹脂製の長
尺状の建築材料に用いられ、長さ４０３０ｍｍ、幅１０
２０ｍｍ、高さ１００ｍｍ程度で形成されるが、建築材
料の長さに合わせ適宜決められるものである。

【００１６】中央支持枠５は、図１に示したように長尺
材２が挿通される挿通部３が形成された板状の複数個の
仕切部４を設けた箱状をしたものであって、この中央支
持枠５は図４のように複数段積載可能となるように寸法
が設定されている。尚、この中央支持枠５は木製、塩化
ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネイト樹脂等で
できた合成樹脂製や鉄、アルミニウム等でできた金属製
等でできている。

【００１７】端部支持枠６ａ、６ｂは、図２及び図３に
示したようにパレット１上の長手方向の両端に相対応し
て配置するもので、縦断面略Ｌ字状の箱体に形成され中
央支持枠５と高さが同一となるように設定されている。
又、中央支持枠５の仕切部４と連通する仕切部４が設け
られている。そして、この端部支持枠６ａ、６ｂの背面
には積載時のズレ防止板８を立設して、端部支持枠６
ａ、６ｂの積載時の位置ズレを防止することができるよ
うになっている。この端部支持枠６ａ、６ｂの材質も中
央支持枠５と同様なものが用いられる。又、図５はこの
端部支持枠６ｂを複数段積載した状態を示すものであ
る。

【００１８】さらに、図６は中央支持枠５及び端部支持
枠６ａ、６ｂの異なる実施例で低部の裏面側に突出部９
を設け積載した状態において、横ずれが生じないように
形成されたものである。

【００１９】以下、本発明の実施例に係わる長尺材の梱
包方法を説明する。

【００２０】図７乃至図９図において、図１に示した中
央支持枠５と図２及び図３に用いた端部支持枠６ａ、６
ｂとを用いたもので、パレット１上の中央部に中央支持
枠５を載置し、両端部に端部支持枠６ａ、６ｂを短手方
向に平行になるように配置する。そして、この中央支持
枠５の仕切部４を介した複数個の挿通部３及び端部支持
枠６ａ、６ｂの仕切部４の間に長尺材２が橋架して載置
される。そして、この下段の中央支持枠５及び端部支持
枠６ａ、６ｂ上に次段の中央支持枠５及び端部支持枠６
ａ、６ｂが積載される。同様にして、二段目の中央支持
枠５の仕切部４を介した複数個の挿通部３及び端部支持
枠６ａ、６ｂの仕切部４の間に長尺材２が橋架して載置
される。その後、通常８段程度に複数段積載された中央
支持枠５と端部支持枠６ａ、６ｂとをパレット１ととも
にバンド７で巻回して梱包するようにしたものである。

【００２１】このとき、中央支持枠５と端部支持枠６
ａ、６ｂの上段に略パレット１の面積と同一の合板や鉄
板等の板体１０を載置した後、この中央支持枠５と端部
支持枠６ａ、６ｂとをパレット１とともにバンド７で巻
回して梱包すると、さらにパレット１と中央支持枠５と
端部支持枠６ａ、６ｂ及び上段の板体１０とを荷崩れな
く積載することができるので、輸送が簡便である。

【００２２】そして、中央支持枠５と端部支持枠６ａ、
６ｂとをパレット１の上に積載することで、長尺状の縦
断面非対称の部材を積重ねても仕切部４によって部材が
位置ずれしたりすることもない。又、パレット１から中
央支持枠５と端部支持枠６ａ、６ｂが落下したりするこ
ともなく長尺材２を確実に部材を傷つけることもなく保
管することができる。又、複数段の中央支持枠５と端部
支持枠６ａ、６ｂを載置して長尺材２を橋架し、さらに
この中央支持枠５と端部支持枠６ａ、６ｂとをパレット
１とともにポリプロピレン等の樹脂製のバンド７で巻回
して梱包するのでパレット１からの荷崩れがない。又、
端部支持枠６ａ、６ｂの外面に積載時のズレ防止板８を
立設しているから、端部支持枠６ａ、６ｂの積載時の位
置ズレを防止することができる。

【００２３】さらに、図１０に示した異なる実施例に係
わる長尺材の梱包方法について説明する。

【００２４】パレット１上の中央部に中央支持枠５を載
置し、両端部に端部支持枠６ａ、６ｂを短手方向に平行
になるように配置する。そして、この中央支持枠５の仕
切部４を介した複数個の挿通部３及び端部支持枠６ａ、
６ｂの仕切部４の間に長尺材２が橋架して載置される。
そして、この下段の中央支持枠５及び端部支持枠６ａ、
６ｂ上に次段の中央支持枠５及び端部支持枠６ａ、６ｂ
が積載される。同様にして、二段目の中央支持枠５の仕
切部４を介した複数個の挿通部３及び端部支持枠６ａ、
６ｂの仕切部４の間に長尺材２が橋架して載置される。
その後、通常８段程度に複数段積載された中央支持枠５
と端部支持枠６ａ、６ｂとをパレット１とともにバンド
７で巻回して梱包するようにしたものである。その後、
パレット１にリフターの爪部を挿入して、トラック等へ
の積載作業や場所の移動をすることができるものであ
る。

【００２５】このとき、図１１のようにパレット１の長
手方向に複数個のフック状の支持金具１１がボルトで固
着され，この支持金具１１の係止部１２を形成し、この
係止部１２に着脱自在の直立した中空状の位置ズレ防止
板１３が立設されており、パレット１の長手方向からバ
ンド７で一体化された中央支持枠５と端部支持枠６ａ、
６ｂとが外れることもない。

【００２６】尚、中央支持枠５の挿通部３からなる仕切
部４は、長尺材２の形状等によって設計されれば良いも
のである。同様に端部支持枠６ａ、６ｂに仕切部４の枚
数や高さ、幅等の寸法を合致させておけば簡単に長尺材
２を挿入可能となり、しかも、中央支持枠５及び端部支
持枠６ａ、６ｂが積載時に位置ずれしにくく設計すれば
良いものである。又、長尺材２は１個の長尺状の縦断面
非対称の部材を２個抱き合わせてシートで包み１本にし
て両支持枠上に積重ねて部材が位置ずれしたり、パレッ
トから落下したりすることもないようにしても良い。

【００２７】

【発明の効果】上述の如く、本発明の請求項１記載の長
尺材の梱包方法は、長尺状のパレット上の中央部に、長
尺材が挿通される挿通部が形成された仕切部を設けた箱
状の中央支持枠を配設するとともにパレット上の長手方
向の両端に相対応して縦断面略Ｌ字状の箱体の前記中央
支持枠と高さの同一な端部支持枠を配設し、この中央支
持枠の挿通部が形成された仕切部と端部支持枠間に前記
長尺材を短手方向に複数本橋架して配設し、さらにこの
パレット上の中央支持枠と端部支持枠上に二段目の中央
支持枠と端部支持枠を積載し、この二段目の両支持枠上
に長尺材を橋架し、さらに同様にして複数段の中央支持
枠と端部支持枠を積載しながら長尺材を橋架し、その
後、複数段積載された中央支持枠と端部支持枠とをパレ
ットとともにバンドで巻回して梱包するようにしている
ので、長尺材が中央支持枠と端部支持枠とをパレット上
に積載され、仕切部によって長尺状の縦断面非対称の部
材を積重ねても部材が位置ずれしたり、パレットから落
下したりすることもなく、長尺材を確実に保管すること
ができる。又、複数段の中央支持枠と端部支持枠を載置
して長尺材を橋架し、さらにこの中央支持枠と端部支持
枠とをパレットとともにバンドで巻回して梱包するので
パレットからの荷崩れがない

【００２８】本発明の請求項２記載の長尺材の梱包方法
は、端部支持枠の外面に積載時のズレ防止板を立設する
ようにしているので、このズレ防止板によって、端部支
持枠の積載時の位置ズレを防止することができる。

【００２９】本発明の請求項３記載の長尺材の梱包方法
は、中央支持枠と端部支持枠の上段に略パレット面積と
同一の板体を載置した後、この中央支持枠と端部支持枠
とをパレットとともにバンドで巻回して梱包するので、
パレットと中央支持枠と端部支持枠及び上段の板体とを
荷崩れなく積載することができる。そのために、輸送も
簡便となる。

【００３０】本発明の請求項４記載の長尺材の梱包方法
は、パレットの長手方向に複数個の着脱自在の位置ズレ
防止板を立設しているので、輸送時等にパレットの長手
方向から中央支持枠や端部支持枠が外れることもない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の中央支持枠を示す斜視図で
ある。

【図２】本発明の一実施例の右側の端部支持枠を示す要
部の縦断面図である。

【図３】本発明の一実施例の左側の端部支持枠を示す要
部の縦断面図である。

【図４】本発明の中央支持枠を積載した状態を示す縦断
面図である。

【図５】本発明の本発明の端部支持枠を積載した状態を
示す縦断面図である。

【図６】本発明の異なる実施例に係わる中央支持枠を積
載した状態を示す縦断面図である。

【図７】本発明の一実施例に係わる長尺材の梱包方法を
示す斜視図である。

【図８】本発明の図７のＸ−Ｘ縦断面図である。

【図９】本発明の図７のＹ−Ｙ縦断面図である。

【図１０】本発明の異なる実施例に係わる長尺材の梱包
方法を示す斜視図である。

【図１１】本発明の図１０の位置ズレ防止板の取付状態
を示す要部の斜視図である。

【図１２】従来の長尺材の梱包方法を示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ パレット ２ 長尺材 ３ 挿通部 ４ 仕切部 ５ 中央支持枠 ６ａ 端部支持枠 ６ｂ 端部支持枠 ７ バンド ８ ズレ防止板 ９ 突出部 １０ 板体 １１ 支持金具 １２ 係止部 １３ 位置ズレ防止板

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅間 橋夫 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 浦口 良範 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 高松 郁夫 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 轟木 英男 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 西岡 伸晃 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Ｆターム(参考） 3E052 AA08 AA41 BA02 DB05 DB09 JA13 LA02 3E063 AA06 AA16 BA01 BA05 BA08 BB01 BB04 BB06 CB10 EE01 FF11 3E066 AA03 AA71 BA02 CA01 CA11 CB02 FA01 GA05 HA05 JA13 KA20 MA01 MA09 NA29 3E067 AA14 AB64 AC03 AC14 BA17A BB11A BB13A BC04A DA03 EA27 EB22 EC29 EC31 FA02 FC04 GD10 3E068 AA24 AC02 BB02 BB09 BB16 CC28 CD02 CD03 CE03 CE08 CE11 DD17 DD20 DD26 DE13 DE14 EE01 EE06 EE16

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 長尺状のパレット上の中央部に、長尺材
   が挿通される挿通部が形成された仕切部を設けた箱状の
   中央支持枠を配設するとともにパレット上の長手方向の
   両端に相対応して縦断面略Ｌ字状の箱体の前記中央支持
   枠と高さの同一な端部支持枠を配設し、該中央支持枠の
   挿通部が形成された仕切部と端部支持枠間に前記長尺材
   を短手方向に複数本橋架して配設し、さらにこのパレッ
   ト上の中央支持枠と端部支持枠上に二段目の中央支持枠
   と端部支持枠を積載し、該二段目の両支持枠上に長尺材
   を橋架し、さらに同様にして複数段の中央支持枠と端部
   支持枠を積載しながら長尺材を橋架し、その後、複数段
   積載された中央支持枠と端部支持枠とをパレットととも
   にバンドで巻回して梱包することを特徴とする長尺材の
   梱包方法。
2. 【請求項２】 上記端部支持枠の外面に積載時のズレ防
   止板を立設することを特徴とする請求項１記載の長尺材
   の梱包方法。
3. 【請求項３】 上記中央支持枠と端部支持枠の最上段に
   略パレット面積と同一の板体を載置した後、該中央支持
   枠と端部支持枠とをパレットとともにバンドで巻回して
   梱包することを特徴とする請求項１又は請求項２記載の
   長尺材の梱包方法。
4. 【請求項４】 上記パレットの長手方向に複数個の着脱
   自在の位置ズレ防止板を立設することを特徴とする請求
   項１乃至請求項３のいずれか１項に記載の長尺材の梱包
   方法。