JP2003237596A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
電動パワーステアリング装置Info
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Abstract
グ装置において、小径プーリ及び大径プーリにベルトを
巻き回したプーリ・ベルト機構を用いて減速する場合、
ベルトが振動し騒音を発生する。 【解決手段】電動モータ15の回転軸16に一体回転す
る入力軸24に一対の小径プーリ25,26を取り付け
る。ボールナット37に一体回転する一対の大径プーリ
27,28を取り付ける。対応する小径プーリ25,2
6と大径プーリ27,28をそれぞれベルト29,30
で連結する。2系統のベルト29,30でトルク伝達
し、単一のベルトでトルク伝達する従来の場合と比較し
て、ベルト張力を半減させる。
Description
操舵補助力を発生する電動パワーステアリング装置に関
するものである。
アシスト式電動パワーステアリング装置では、電動モー
タの回転をプーリ・ベルト機構からなる減速機構を介し
て減速した後、ラック軸を包囲する例えばボールねじ機
構を介してラック軸の軸方向移動に変換するようにして
いる(例えば特公平4−28583号公報参照)。この
場合、電動モータとラック軸との間の動力伝達経路にベ
ルトが介在することになるので、ラック軸からの衝撃荷
重や振動が電動モータに伝達されることがないという利
点がある。
てベルトに振動が生じ、これに起因する騒音が生ずる場
合がある。また、ステアリングを左右に切り返す際に、
ベルトが逆転するが、このとき、ベルトの弛み側部分が
張り側部分に入れ代わるため、ベルトがいわゆる鞭打ち
音を発する場合がある。ベルトが張るまでの間、トルク
伝達にタイムラグが生ずる。そこで、本発明の課題はベ
ルト伝動にて減速する電動パワーステアリング装置にお
いてベルトに関わる騒音を低減することである。
を解決するため、請求項1記載の発明は、操舵補助力を
発生する電動モータと、電動モータの回転を減速する減
速機構と、減速機構の出力回転を車両の左右方向に延在
する操舵軸の軸方向移動に変換する変換機構とを備え、
前記減速機構は、電動モータの回転軸の同軸上に取り付
けられる一対の小径プーリと、操舵軸を包囲して配置さ
れる一対の大径プーリと、相対応する小径プーリと大径
プーリとの間をそれぞれ連結する一対のベルトとを含む
ことを特徴とするものである。
の場合と比較して、各ベルトに負荷されるトルクを半減
できるので、ベルト振動やこれに起因する騒音を格段に
低減することができる。ベルトに負荷される張力が半減
しているので、ステアリングを切り返す際のベルトの張
力変動も少なくなる結果、ベルトの鞭打ち音を低減する
ことができる。請求項2記載の発明は、請求項1におい
て、各プーリは歯付きプーリからなると共に各ベルトは
コッグドベルトからなり、一対の小径プーリ間で歯の位
相を逆位相にしてあることを特徴とするものである。本
発明では、一方のベルトの振動の山に他方のベルトの振
動の谷が重なることになり、互いの振動を相殺して、全
体として、トルク変動を少なくして振動や騒音をより低
減することができる。
て、前記電動モータの回転軸と一体回転する入力軸と各
小径プーリとの間にそれぞれ介在する一対の第1の一方
向クラッチと、各大径プーリと変換機構の入力部との間
にそれぞれ介在する一対の第2の一方向クラッチとを備
え、一方のベルトに対応する第1及び第2の一方向クラ
ッチと他方のベルトに対応する第1及び第2の一方向ク
ラッチとは、互いに逆向きの回転を許容するようにして
あることを特徴とするものである。
に、電動モータの回転軸が逆回転し始めると、それまで
回転軸の回転方向に回転していた一方のベルトは対応す
る一方クラッチによって空回りを始め、それまで空回り
していた他方のベルトが対応する一方クラッチを介して
回転軸の回転方向に回転をし始め、トルクを伝達する。
その結果、切り返し時の鞭打ち音を解消することができ
る。また、ステアリング切り返し時にベルト伝動にタイ
ムラグが生ずることもない。
面を参照しつつ説明する。図1は本発明の一実施の形態
の電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図
である。図1を参照して、電動パワーステアリング装置
(EPS)1は、操舵部材としてのステアリングホイー
ル2に連結しているステアリングシャフト3と、ステア
リングシャフト3の先端部に設けられたピニオンギヤ4
及びこのピニオンギヤ4に噛み合うラックギヤ5を有し
て車両の左右方向に延びる操舵軸としてのラック軸6と
を有している。
ド7が結合されており、各タイロッド7は対応するナッ
クルアーム(図示せず)を介して対応する車輪8に連結
されている。ステアリングホイール2が操作されてステ
アリングシャフト3が回転されると、この回転がピニオ
ンギヤ4およびラックギヤ5によって、車両の左右方向
に沿ってのラック軸6の直線運動に変換される。これに
より、車輪8の転舵が達成される。
ホイール2に連なる入力軸9と、ピニオンギヤ4に連な
る出力軸10とに分割されており、これら入、出力軸
9,10はトーションバー11を介して同一の軸線上で
互いに連結されている。トーションバー11を介する
入、出力軸9,10間の相対回転変位量により操舵トル
クを検出するトルクセンサ12が設けられており、この
トルクセンサ12のトルク検出結果は制御部13に与え
られる。制御部13では、トルク検出結果や車速検出結
果等に基づいて、ドライバ14を介して操舵補助用の電
動モータ15への印加電圧を制御する。電動モータ15
の回転軸16(図2参照)の回転が、プーリ・ベルト機
構を含む減速機構17を介して減速される。減速機構1
7の出力回転は変換機構18を介してラック軸6の軸方
向移動に変換され、操舵が補助される。本電動パワース
テアリング装置1はいわゆるラックアシストタイプであ
る。
置1の要部拡大図である。図2を参照して、ラック軸6
を収容するラックハウジング19の所定部には保持ハウ
ジング20が設けられている。電動モータ15のモータ
ハウジング21は連結ハウジング22に嵌合固定され、
この連結ハウジング22が保持ハウジング20に嵌合固
定されることで、モータハウジング21が保持ハウジン
グ20に固定されている。
16に、例えばスプライン24aを用いる継手23を介
して同軸上に一体回転可能に連結される入力軸24と、
入力軸24に一体回転可能に設けられる一対の入力プー
リとしての小径プーリ25,26と、操舵軸としてのラ
ック軸6の周囲を取り囲んで配置される一対の出力プー
リとしての大径プーリ27,28と、相対応する小径プ
ーリ25,26と大径プーリ27,28間にそれぞれ巻
き回される一対の無端状のベルト29,30とを備え
る。
1,32を介して保持ハウジング20及び連結ハウジン
グ22の対応する支持孔33,34に回転自在に支持さ
れている。ベルト29は図3に示すように、例えば歯付
きベルト(コッグドベルト)からなり、小径プーリ25
は外周に歯付きベルトに噛み合う歯35を円周等配に形
成した歯付きプーリとして構成される。ベルト30も歯
付きベルトからなり、小径プーリ26も歯付きプーリと
して構成される。また、大径プーリ27,28も同様に
歯付きプーリが用いられる。PCDは小径プーリ25,
26のピッチ円直径である。
プーリ25,26は互いの間で回転位相がずらされるこ
とで、互いに他のプーリ26,25の歯溝36に対応す
る位置に歯35が位置するようになっている。変換機構
18としては、例えばボールねじ機構又はベアリングね
じ機構(例えば特開2000−46136号公報参照)
を用いて回転運動を直線運動に変換することができる。
本実施の形態では、ボールねじ機構が用いられる例に則
して説明する。変換機構18はラック軸6の周囲を取り
囲む入力部(回転体)としてのボールナット37を備え
る。
に形成されたボールねじ溝6aにボール38を介して螺
合しており、これにより変換機構18が構成されてい
る。ボールナット37はラックハウジング19に軸受3
9を介して回転自在に支持されている。また、ボールナ
ット37の外周部40には各大径プーリ27,28が一
体回転可能に嵌め合わされている。本実施の形態によれ
ば、一対のベルト29,30をトルク伝達経路に並列に
用いてトルクを伝達するので、単一のベルトで伝達する
従来の場合と比較して、各ベルト29,30に負荷され
るトルクを半減することができる。その結果、ベルト振
動やこれに起因する騒音を格段に低減することができ
る。特に、ステアリングを切り返す際のベルトの張力変
動も少なくなるので、ベルトの鞭打ち音を低減すること
ができる。
プーリ25,26間で互いの歯35が相手方の歯溝36
の位置に対応するように位相をずらしてあるので、一方
のベルト29(30)の振動の山に他方のベルト30
(29)の振動の谷が重なることになり、互いの振動を
相殺して、全体として、トルク変動をさらに少なくして
振動や騒音をより低減することができる。また、ステア
リングを切り返す際の張力変動も相殺でき、鞭打ち音を
格段に低減することができる。
示している。図5を参照して、本実施の形態の特徴とす
るところは、入力軸24と各小径プーリ25,26との
間にそれぞれ一対の第1の一方向クラッチ41,42を
介在させ、各大径プーリ27,28と変換機構18のボ
ールナット37との間にそれぞれ一対の第2の一方向ク
ラッチ43,44を介在させる点にある。一方向クラッ
チ41〜44としては、例えばデフラグ方式の一方向ク
ラッチの他、種々公知の一方向クラッチを用いることが
できる。
の一方向クラッチ41,43と、他方のベルト30に対
応する第1及び第2の一方向クラッチ42,44とは、
互いに逆向きの回転を許容する本実施の形態によれば、
ステアリングホイール2を切り返す際に、電動モータ1
5の回転軸16が逆回転し始めると、例えば、それまで
回転軸16の回転方向に回転していた一方のベルト29
は対応する第1及び第2の一方クラッチ41,43によ
って空回りを始め、それまで空回りしていた他方のベル
ト30が対応する第1及び第2の一方クラッチ42,4
4を介して回転軸16の回転方向に回転をし始め、トル
クを伝達する。その結果、切り返し時の鞭打ち音を解消
することができる。また、ステアリング切り返し時に直
ちにそれまで遊んでいたベルトが働くので、切り返し時
のベルト伝動にタイムラグが生ずることがなく、応答性
を良くすることができる。
てコッグドベルトを採用してもしなくても良い。本発明
は上記各実施の形態に限定されるものではなく、例えば
変換機構としてボールねじ機構に代えてベアリングねじ
機構を用いることができる。その他、電動モータ15の
回転軸16と入力軸24を一体に形成すること等、本発
明の特許請求の範囲で種々の変更を施すことができる。
グ装置の概略構成を示す模式図である。
ある。
ある。
ング装置の要部の断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】操舵補助力を発生する電動モータと、電動
モータの回転を減速する減速機構と、減速機構の出力回
転を車両の左右方向に延在する操舵軸の軸方向移動に変
換する変換機構とを備え、前記減速機構は、電動モータ
の回転軸の同軸上に取り付けられる一対の小径プーリ
と、操舵軸を包囲して配置される一対の大径プーリと、
相対応する小径プーリと大径プーリとの間をそれぞれ連
結する一対のベルトとを含むことを特徴とする電動パワ
ーステアリング装置。 - 【請求項2】請求項1において、各プーリは歯付きプー
リからなると共に各ベルトはコッグドベルトからなり、
一対の小径プーリ間で歯の位相を逆位相にしてあること
を特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 【請求項3】請求項1において、前記電動モータの回転
軸と一体回転する入力軸と各小径プーリとの間にそれぞ
れ介在する一対の第1の一方向クラッチと、各大径プー
リと変換機構の入力部との間にそれぞれ介在する一対の
第2の一方向クラッチとを備え、一方のベルトに対応す
る第1及び第2の一方向クラッチと他方のベルトに対応
する第1及び第2の一方向クラッチとは、互いに逆向き
の回転を許容するようにしてあることを特徴とする電動
パワーステアリング装置。
Priority Applications (9)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007126114A (ja) * | 2005-11-04 | 2007-05-24 | Mando Corp | 自動車の電気式動力補助操向装置 |
CN111828272A (zh) * | 2020-08-11 | 2020-10-27 | 何景安 | 单向旋转装置滚珠往复旋转器 |
CN114110108A (zh) * | 2022-01-27 | 2022-03-01 | 天津德科智控股份有限公司 | 一种电动助力转向器同步带张紧装置 |
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2002
- 2002-02-21 JP JP2002044911A patent/JP3935371B2/ja not_active Expired - Fee Related
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