JP2003236933A - 管ライニング材及びその製造方法並びに管ライニング工法 - Google Patents

管ライニング材及びその製造方法並びに管ライニング工法

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JP2003236933A
JP2003236933A JP2002038597A JP2002038597A JP2003236933A JP 2003236933 A JP2003236933 A JP 2003236933A JP 2002038597 A JP2002038597 A JP 2002038597A JP 2002038597 A JP2002038597 A JP 2002038597A JP 2003236933 A JP2003236933 A JP 2003236933A
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resin absorbent
absorbent material
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lining material
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Michio Nagai
道雄 長井
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Kansui Kogyo KK
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Kansui Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 管路の内壁に高いシール性を有する凹凸のな
い良質な硬質被膜を施せるようにする。 【構成】 管状と成した樹脂吸収材1の外周面をプラス
チックフィルム2で被覆し、その樹脂吸収材1の一端側
からその内部空気を吸引しながら他の一端側から該樹脂
吸収材1内に液状の熱硬化性樹脂を注入する。又、その
樹脂吸収材1をこの口幅Wよりも長さLが小さい一対の
圧延ローラ11,11間に通し、この圧延ローラ11の
軸方向両側に食み出される樹脂吸収材の両側縁部1A,
1Aを相対向する方向に押し込みつつ、圧延ローラ11
により樹脂吸収材1の中央帯域1Bをその全長に亙って
所定幅だけ加圧する。これにより得られる管ライニング
材PLによれば、老朽化した管路13内に良質な硬質被
膜を形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、老朽化した管路の
補修に供される管ライニング材及びその製造方法、並び
にその管ライニング材を用いて実行される管ライニング
工法に関する。
【0002】
【従来の技術】地中に埋設された下水道管その他の管路
が老朽化した場合、それら管路を掘り出すことなくその
内壁に硬質被膜を形成して補修する工法が既に知られ、
実用に供されている。
【0003】その種の管ライニング工法は、外周面が高
気密性のプラスチックフィルムで被覆された管状の樹脂
吸収材に主として熱硬化性樹脂を含浸させて成る管ライ
ニング材を用い、この管ライニング材を水や空気による
流体圧で管路中に反転挿入した後、これを流体圧で管路
の内壁に押し付けたまま、その流体を温水に置換するな
どして樹脂吸収材に含浸された熱硬化性樹脂を硬化さ
せ、以て管路の内壁に管ライニング材による硬質被膜を
形成するものである。
【0004】ここで、樹脂の含浸法として、外周面をプ
ラスチックフィルムで被覆した管状の樹脂吸収材の一端
より真空ポンプを用いてその内部吸気を吸引しながら、
他の一端側よりその内部に硬化性樹脂を注入するほか、
図14のようにその樹脂吸収材Fを一対のローラR,R
で挟んで全面的に加圧することが一般に広く行われてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、真空引きし
た樹脂吸収材は負圧によって偏平状に押し潰され、その
口幅方向の両側縁部が他の部分に比して大きく圧縮され
るために、樹脂吸収材の両側縁部に浸透すべき樹脂含量
が不足してしまう。このような樹脂の不均等分布はロー
ラによる加圧でも解消されず、寧ろローラによる樹脂吸
収材の全面的な加圧によって両側縁部の樹脂が中央寄り
に押し出され兼ねない。
【0006】そして、以上のように硬化性樹脂が不均一
に含浸された管ライニング材を管路内に反転挿入したと
き、樹脂含量の少ない両側縁部が管路に沿って平行線状
に窪み、これが流体圧の作用によっても消失されず、そ
のまま樹脂の硬化が進行してしまうことがあった。
【0007】又、従来の管ライニング材によれば、その
外層を成すプラスチックフィルムが樹脂吸収材の外周面
に溶着されることから、これを管路内に反転挿入したと
き、その内側に表れるプラスチックフィルムが内外の口
径差分だけ弛み、これに接合される樹脂吸収材も内周側
に引き寄せられて皺を発生することになる。そして、そ
の状態のまま熱硬化性樹脂が硬化させることから、補修
面に大小様々な凹凸が形成され、その内部を流れる下水
などの流通性が悪化するばかりでなく、美観も損なわれ
るという大きな問題があった。
【0008】そこで、樹脂吸収材にプラスチックフィル
ムを溶着せず、これを管路内への反転挿入後に樹脂吸収
材の内側から取り除くという方法を案出したが、プラス
チックフィルムを除去した施工面は、シール性の低下に
よって下水などが漏れ出す虞れがある。実際、管路内で
硬化させた管ライニング材のテストピースを管路内から
取り出して調べてみたところ、樹脂含量が少ないとみら
れる樹脂吸収材の両側縁部で視認はできないものの透水
性を有する微細な穴が認められた。
【0009】本発明は以上のような事情に鑑みて成され
たものであり、その目的は管路の内壁に高いシール性を
有する良質な硬質被膜を施せるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、管状の樹脂吸収材を管状のプラスチックフ
ィルム内に通し、前記樹脂吸収材の一端側よりその内部
空気を吸引しながら他の一端側より該樹脂吸収材内に硬
化性樹脂を注入すると共に、その樹脂吸収材をこの口幅
よりも長さが小さい一対の圧延ローラ間に通し、この圧
延ローラにより樹脂吸収材の中央帯域を全長に亙って所
定幅だけ加圧することにより得られる管ライニング材を
提供する。
【0011】又、外周面がプラスチックフィルムで被覆
された管状の樹脂吸収材に硬化性樹脂が含浸されて成る
管ライニング材を製造する方法であって、前記樹脂吸収
材の内側に所定量の硬化性樹脂を注入した後、その樹脂
吸収材をこの口幅よりも長さが小さい一対の圧延ローラ
間に通し、この圧延ローラにより樹脂吸収材の中央帯域
を全長に亙って所定幅だけ加圧することを特徴とする管
ライニング材の製造方法を提供する。
【0012】更に、外周面がプラスチックフィルムで被
覆された管状の樹脂吸収材に硬化性樹脂が含浸されて成
る管ライニング材を製造する方法であって、前記樹脂吸
収材の一端側からその内部空気を吸引して他の一端側か
ら該樹脂吸収材内に硬化性樹脂を注入すると共に、その
樹脂吸収材をこの口幅よりも長さが小さい一対の圧延ロ
ーラ間に通し、この圧延ローラの軸方向両側に食み出さ
れる樹脂吸収材の両側縁部を相対向する方向に押し込み
つつ、前記圧延ローラにより樹脂吸収材の中央帯域をそ
の全長に亙って所定幅だけ加圧することを特徴とする管
ライニング材の製造方法を提供する。
【0013】又、本発明は上記目的を達成する管ライニ
ング工法として、管状の樹脂吸収材を管状のプラスチッ
クフィルム内に通し、前記樹脂吸収材の一端側よりその
内部空気を吸引しながら他の一端側より該樹脂吸収材内
に硬化性樹脂を注入すると共に、その樹脂吸収材をこの
口幅よりも長さが小さい一対の圧延ローラ間に通し、こ
の圧延ローラにより樹脂吸収材の中央帯域を全長に亙っ
て所定幅だけ加圧することにより得られる管ライニング
材を用い、これを流体圧によって管路内に反転挿入した
後、この管ライニング材を管路の内壁に押し付けたま
ま、樹脂吸収材に含浸された硬化性樹脂を硬化させ、そ
の硬化後に前記樹脂吸収材からプラスチックフィルムを
引き剥がすことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の適用例を図面に基
づいて詳細に説明する。先ず、図1は本発明に係る管ラ
イニング材を部分的に破断して示した斜視図である。こ
の管ライニング材Pは、下水道などの管路の内側をラ
イニングするのに用いるものであり、その一端は開口さ
れ、他の一端はこれを管路内へ反転挿入するための流体
が漏れ出さぬよう封止(封止部S)されている。ここ
で、1は液状の硬化性樹脂が含浸される繊維質の樹脂吸
収材であり、この樹脂吸収材1はポリエステル、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、アクリル、ナ
イロン、ビニロン、レーヨン、ガラス、カーボン、又は
綿などの繊維をシート状に接着させて成る不織布、若し
くはシート状の布帛を素材とし、その種のシート状素材
の両端縁を縫合して管状に形成するか、あるいは上記の
ような繊維をエクストルーダなどの押出機を用いて押し
出すことによりシームレスの管状に一体に形成される。
【0015】そして、この樹脂吸収材1には、液状を保
った未硬化の硬化性樹脂が後述するような方法によって
含浸される。その硬化性樹脂としては、アクリレートや
エポキシ化合物にベンゾフェノンなどの光増感剤を加え
て成る光硬化性樹脂(紫外線硬化樹脂)などを利用する
こともできるが、本例では不飽和ポリエステル樹脂、エ
ポキシ樹脂、又はウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂が用
いられる。
【0016】一方、2は樹脂吸収材1の外周を被覆する
高気密性のプラスチックフィルムであり、このプラスチ
ックフィルム2はインフレーション法により樹脂吸収材
1の外径と同等ないしは其れよりも稍大きい口径の管状
とされるか、あるいはシート状のものを樹脂吸収材1の
外周に巻き付けた後その側縁部をヒートシールするなど
して管状とされる。尚、プラスチックフィルム2はポリ
エチレン、ポリ塩化ビニル、又はポリウレタンなどの熱
可塑性樹脂による単層構造としても良いが、此れを二層
又は三層構造とすることが望ましい。特に、本例では此
れに図2に示すような三層構造が採用される。その内層
2Aと外層2Bはポリエチレン、その中間層2Cはポリ
アミド系合成高分子(ナイロン)とされ、これら各層は
共押出法やラミネート法により一体化される。
【0017】ここで、常法によってプラスチックフィル
ム2を樹脂吸収材1の外周面に溶着させてもよいが、本
例ではプラスチックフィルム2を樹脂吸収材1に溶着せ
ず、これが樹脂吸収材1の外周面に対して剥離可能に設
けられる。
【0018】以下、係る管ライニング材の好適な製造方
法を説明すれば、先ず図3のように管状の樹脂吸収材1
を此れよりも全長が稍長い管状のプラスチックフィルム
2内に通し、これによって樹脂吸収材1の外周面をその
全長に亙って被覆した後、そのプラスチックフィルム2
を溶着せぬまま樹脂吸収材1への熱硬化性樹脂の含浸を
行う。特に、樹脂吸収材1に液状の熱硬化性樹脂を含浸
した後でも該熱硬化性樹脂が接着剤としての機能を持た
ぬよう、プラスチックフィルム2の内周面あるいは樹脂
吸収材1の外周面に予めシリコーン、フッ素系油、高融
点ワックス、脂肪酸、又は界面活性剤などの剥離剤を塗
布して樹脂吸収材1とプラスチックフィルム2との間に
剥離層を形成しておくことが好ましい。
【0019】ここで、樹脂吸収材1に液状の熱硬化性樹
脂を含浸させるには、先ず図4のように樹脂吸収材1の
外周面を被覆したプラスチックフィルム2の両端を封鎖
し、その一端にバキュームホース3を介して真空ポンプ
4を接続する。尚、図4ではプラスチックフィルム2の
一端を粘着テープなどのシール材5で塞ぎ、他の一端を
樹脂吸収材1の一端よりも突出させ、その突出部分(封
止部S)を一部に吸気口6を残してヒートシールした状
態を示している。そして、本例によれば、その吸気口6
にバキュームホース3を接続するなどして樹脂吸収材1
の一端側からその内部空気を吸引しながら、他の一端側
より液状の硬化性樹脂を注入してこれを樹脂吸収材1の
全長に亙って含浸させるのである。
【0020】尚、樹脂吸収材1の内側に熱硬化性樹脂を
注入するには、図5のように樹脂吸収材1の一端にシー
ル材5を通して吸込管7を接続しておき、これをタンク
8内の熱硬化性樹脂p中に垂らし込むか、又は図6のよ
うに熱硬化性樹脂の注入側で樹脂吸収材1の一端部を外
気が流入せぬよう締結具9によりクランプしてからシー
ル材5を除去し、以て樹脂吸収材1の一端よりその内部
に所定量の熱硬化性樹脂を注入した後、その注入口10
を粘着テープなどのシール材5にて再度密封すると共に
締結具9を取り外して図4の状態に戻す。
【0021】その後、図7に示すように、樹脂吸収材1
を熱硬化性樹脂を注入した一端側から圧延ローラ11,
11の間に通し、その圧延ローラ11,11で樹脂吸収
材1を挟みながら、その樹脂吸収材1を一端から他の一
端まで全長に亙って順次加圧する。これにより、熱硬化
性樹脂pは真空ポンプ4による吸引力と圧延ローラ11
による加圧力とで樹脂吸収材1に含浸されつつ一端から
他端まで送り込まれ、延いてはその熱硬化性樹脂pが樹
脂吸収材1の全長に亙って含浸されることになる。
【0022】特に、一対の圧延ローラ11,11には、
図8、図9のようにその長さが偏平状に押し潰された樹
脂吸収材1の口幅Wよりも小さいものが用いられる。例
えば、圧延ローラ11,11の長さLは、樹脂吸収材1
の口幅Wに対し、0.5W≦L≦0.9Wに設定され
る。そして、その圧延ローラ11,11により、樹脂吸
収材1の両側縁部1A,1Aを残してその中央帯域1B
を全長に亙って所定幅(圧延ローラの長さL)だけ加圧
する。好ましくは、圧延ローラ11の軸方向両側に樹脂
吸収材1の軌道を一定に保つガイド部材(本例において
ガイドローラ12)を設け、そのガイドローラ12,1
2により圧延ローラ11,11の軸方向両側に食み出さ
れる樹脂吸収材の両側縁部1A,1Aを相対向する方向
に押し込みつつ、圧延ローラ11,11によって樹脂吸
収材の中央帯域1Bをその全長に亙って所定幅だけ厚さ
方向に加圧する。
【0023】すると、樹脂吸収材の両側縁部1A,1A
は、ガイドローラ11,11による押込力により曲率が
稍拡大されと共に、樹脂吸収材の中央帯域1Bに存在し
た熱硬化性樹脂の一部が圧延ローラ11,11による加
圧力で両側縁部1A,1Aに移動せしめられる。この結
果、両側縁部1A,1Aにおける熱硬化性樹脂の不足状
態が解消し、樹脂吸収材1の各部に熱硬化性樹脂が均一
的に含浸される。
【0024】そして、以上のようにして得られる管ライ
ニング材Pによれば、老朽化した管路を好適に補修す
ることができる。係る施工法を説明すれば、図10はそ
の概略図であり、13は下水道など地中に埋設された管
路、14はその管路に通じるマンホール(竪孔)を示
す。尚、管ライニング材Pは、使用前には帯状に折り
畳まれて保冷され、使用時には後述の如く流体圧にて管
路13の内部に反転されつつ挿入される。
【0025】管ライニング材Pを管路13内に反転挿
入するには、例えば図10に示すようなベンド状の口金
15を用い、その口金15に管ライニング材Pを通
し、その開放側の一端を外側に折り返して口金15の一
端部15A外周に取り付けると共に、口金15の他の一
端部15Bに接続管16を介して延長チューブ17を接
続する。尚、管ライニング材Pの封止側の一端には予
め温水ホース18を接続しておく。そして、図10に示
すように、その口金15を地上からマンホール14の底
部に降ろし、管ライニング材Pの接続側を管路13の
入口に向ける一方、延長チューブ17をマンホール14
から地上に立ち上げ、その上部側の一端に取り付けられ
た円筒状の金具19を図示せぬ架台の部位で水平に支持
する。
【0026】そして、その状態で地上から延長チューブ
17の中に水を注入し、これを延長チューブ17を通じ
て口金15の内部に供給する。すると、図11に示すよ
うに、管ライニング材Pはその水圧を受けて反転され
つつ管路13内へ挿入され、これに連れてその末端に接
続された温水ホース18も管ライニング材Pの内側を
這いながら管路13内に引き込まれる。
【0027】ここで、管ライニング材Pは、大きな水
圧を受けて管路13の内壁に強固に密着されるが、好ま
しくは空気圧を併用して管ライニング材Pの内圧を更
に増大させてやる。具体的には、図11に示すように、
温水ホース18を貫通させた圧力蓋20を金具19の上
面開口部に取り付けて延長チューブ17の水面上に密閉
空間21を形成し、その密閉空間21内にコンプレッサ
Cから圧力蓋20を通じて圧縮空気を供給するのであ
り、これにより管ライニング材Pは水圧と空気圧とで
管路13の内壁に強力に押し付けられることになる。
【0028】特に、管ライニング材Pは管路13内へ
の反転挿入により、図12に示すようプラスチックフィ
ルムが樹脂吸収材1の外周側から内周側に移り変わって
内外の口径差分だけ弛みんで皺む場合があるものの、そ
のプラスチックフィルム2が上記のように樹脂吸収材1
の外周面に溶着されていないために、樹脂吸収材1は皺
むことなく管路13の内壁に密着するようになる。しか
も、熱硬化性樹脂が均等に含浸されているために、反転
後の樹脂吸収材1にはその反転前の両側縁部で筋状の窪
みを全く生じない。
【0029】そこで、その管ライニング材Pを管路1
3の内壁に押し付けたまま、図11に示すよう温水ホー
ス18を通じてライニング材Pの内部に温水を供給す
るのであり、このとき温水ホース18の先端から流出す
る温水の圧力と、管ライニング材P内に充満する水、
及び密閉空間21内の空気との圧力により、管ライニン
グ材P内の貯水は排水管22を通じてボイラBに送ら
れ、このボイラBによって加熱され、これにより得られ
た温水がポンプPから温水ホース18を通じて管ライニ
ング材Pの内部に再送される。そして、この循環する
温水により管ライニング材Pは加熱され、その樹脂吸
収材1に含浸された熱硬化性樹脂が硬化することにな
る。
【0030】而して、その硬化後、管ライニング材P
内の温水を抜き取り、次いで図13に示すよう管ライニ
ング材Pの一端(プラスチックフィルムの一端封止部
S)に接続された温水ホース18を利用し、これを地上
から引っ張ることによりプラスチックフィルム2を反転
させつつ樹脂吸収材1から剥離し、その全てを管路13
内から引き抜いて除去するのである。これにより、管路
13の内壁には凹凸のない良質な硬質被膜が形成され、
しかも熱硬化性樹脂が樹脂吸収材1に均等に含浸された
状態のまま硬化されるために、下水などが漏れ出すよう
な穴が形成されず、プラスチックフィルム2の除去後も
高いシール性が確保される。
【0031】尚、図13にはプラスチックフィルム2の
剥離用として温水ホース18を利用する例を示したが、
これに代えてロープその他の可撓性線材を利用し、これ
を管ライニング材Pの反転前に温水ホース18と一緒
にプラスチックフィルム2の一端封止部Sに接続するよ
うにしてもよい。
【0032】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、内部に硬化性樹脂が注入された管状樹脂吸収材
の中央帯域を一対の圧延ローラにより全長に亙って所定
幅だけ加圧するようにしていることから、樹脂吸収材の
両側縁部における樹脂含量の不足を解消し、硬化性樹脂
を樹脂吸収材全体に均等に含浸させることができる。
【0033】このため、管路の内壁をライニングしたと
きに硬化性樹脂の不均一な含浸に起因する筋状の窪みが
形成されず、施工面を均一な厚さに仕上げることができ
る。
【0034】又、樹脂吸収材に硬化性樹脂が均一に含浸
されることから、施工面に下水などが漏れ出すような微
細な穴が形成されず、プラスチックフィルムを除去した
場合でも高いシール性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る管ライニング材を部分的に破断し
て示した斜視図
【図2】プラスチックフィルムの部分拡大断面図
【図3】プラスチックフィルム内に樹脂吸収材を通した
状態を示す斜視図
【図4】樹脂吸収材から内部空気を吸引する状態を示し
た説明図
【図5】樹脂吸収材への硬化性樹脂の注入例を示した説
明図
【図6】樹脂吸収材への硬化性樹脂の他の注入例を示し
た説明図
【図7】樹脂吸収材を圧延ローラで加圧する状態を示し
た断面概略図
【図8】樹脂吸収材を圧延ローラで加圧する状態を示し
た平面概略図
【図9】図8のX−X線における拡大断面図
【図10】本発明に係る管ライニング材を管路内に反転
挿入する前の状態を示した概略図
【図11】本発明に係る管ライニング材を管路内に反転
挿入した状態を示した概略図
【図12】管ライニング材を挿入した管路の断面概略図
【図13】プラスチックフィルムを樹脂吸収材から引き
剥がす状態を示した概略図
【図14】管ライニング材に硬化性樹脂を含浸する従来
例を示した斜視図
【符号の説明】
管ライニング材 1 樹脂吸収材 2 プラスチックフィルム 3 バキュームホース 4 真空ポンプ 6 吸気口 11 圧延ローラ 12 ガイドローラ 13 管路 18 温水ホース

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管状の樹脂吸収材を管状のプラスチック
    フィルム内に通し、前記樹脂吸収材の一端側よりその内
    部空気を吸引しながら他の一端側より該樹脂吸収材内に
    硬化性樹脂を注入すると共に、その樹脂吸収材をこの口
    幅よりも長さが小さい一対の圧延ローラ間に通し、この
    圧延ローラにより樹脂吸収材の中央帯域を全長に亙って
    所定幅だけ加圧することにより得られる管ライニング
    材。
  2. 【請求項2】 外周面がプラスチックフィルムで被覆さ
    れた管状の樹脂吸収材に硬化性樹脂が含浸されて成る管
    ライニング材を製造する方法であって、前記樹脂吸収材
    の内側に所定量の硬化性樹脂を注入した後、その樹脂吸
    収材をこの口幅よりも長さが小さい一対の圧延ローラ間
    に通し、この圧延ローラにより樹脂吸収材の中央帯域を
    全長に亙って所定幅だけ加圧することを特徴とする管ラ
    イニング材の製造方法。
  3. 【請求項3】 外周面がプラスチックフィルムで被覆さ
    れた管状の樹脂吸収材に硬化性樹脂が含浸されて成る管
    ライニング材を製造する方法であって、前記樹脂吸収材
    の一端側からその内部空気を吸引して他の一端側から該
    樹脂吸収材内に硬化性樹脂を注入すると共に、その樹脂
    吸収材をこの口幅よりも長さが小さい一対の圧延ローラ
    間に通し、この圧延ローラの軸方向両側に食み出される
    樹脂吸収材の両側縁部を相対向する方向に押し込みつ
    つ、前記圧延ローラにより樹脂吸収材の中央帯域をその
    全長に亙って所定幅だけ加圧することを特徴とする管ラ
    イニング材の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の管ライニング材を流体圧
    によって管路内に反転挿入した後、この管ライニング材
    を管路の内壁に押し付けたまま、樹脂吸収材に含浸され
    た硬化性樹脂を硬化させ、その硬化後に前記樹脂吸収材
    からプラスチックフィルムを引き剥がすことを特徴とす
    る管ライニング工法。
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KR100853165B1 (ko) 2007-07-30 2008-08-20 미래피앤씨(주) 경화용수지가 함침된 상·하수관 보강용 튜브 제조방법 및경화용수지 함침장치
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