JP2003235668A - 連動式リクライニング機構を備えた椅子 - Google Patents

連動式リクライニング機構を備えた椅子

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茂 清崎
Utako Kamimotono
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Atsushi Furukawa
敦 古川
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和郎 樋口
Toshio Kajiwara
敏夫 梶原
Mariko Shintani
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浩 坂本
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良淳 池浦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡単であり、各種の椅子に対して容易
に装着させることが出来ると共に、起立着座姿勢や一般
作業姿勢、休息姿勢、安楽姿勢等の座位置が人間工学的
に良好な態様で実現され得る、新規な構造の連動式リク
ライニング機構を備えた椅子を提供すること。 【解決手段】 座板部材12と、背板部材14,第一の
連結部材56および第二の連結部材72を4つのリンク
部材とすると共に、第一の連結軸40と、第二の連結軸
62,第三の連結軸78および第四の連結軸74を4つ
の枢軸として、4節リンク機構を構成し、第一の連結部
材56と第二の連結部材72の何れか一方を基台52に
対して固定的に支持せしめることにより、座板部材12
で形成される座面19と、背板部材14で形成される背
当て面22が連動して傾動作動せしめられるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、座面と背当て面を連動させて最
適角度にそれぞれ設定することの出来る連動式リクライ
ニング機構を備えた椅子に係り、特に作業用椅子や安楽
椅子だけでなく、高齢者、障害者等で座姿勢維持機能に
問題を持ち一般的な椅子では正常な座位が取り難い人を
支援するための介護用の椅子や車椅子等としても好適に
採用され得る、新規な連動式リクライニング機構を備え
た椅子に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、座面と背当て面を併せ備えた椅
子が多く提案されているが、そのような椅子では、着座
者の目的に応じて好ましい着座姿勢をとり得るように、
座面と背当て面の角度を調節可能とすることが望まし
い。
【0003】そこにおいて、着座姿勢の変化に対応する
簡易な手法としては、例えば、座面や背当て面に配設さ
れるウレタンフォーム等のクッション材によるクッショ
ン量を調整することが考えられる。しかしながら、クッ
ション量の調整では、調整作業が面倒であることに加え
て、着座姿勢の変化の対応に限度があった。
【0004】そこで、このような問題に鑑み、例えば、
特開平5−103818号公報や特許第2693035
号公報等には、腰掛け部と背もたれ部を一体的に略同じ
角度で傾斜させる椅子機構が提案されている。ところ
が、このような従来構造の椅子では、腰掛け部と背もた
れ部の交角を変更することが出来ないために、設定でき
る着座姿勢が大きな制約を受けることとなり、腰掛け部
および背もたれ部の傾斜角度の設定条件によっては使用
者に対して姿勢上の無理な負担を掛けるおそれがあっ
た。
【0005】また、例えば特許第3142518号公報
には、背もたれ部の傾斜角度を腰掛け部の傾斜角度より
も大きく設定しつつ、背もたれ部と腰掛け部を一体的に
傾斜させる一方、かかる傾斜時に、腰掛け前部を後部よ
りも上方に僅かに変位させることによって、安定座位を
実現するようにした椅子のリクライニング機構が開示さ
れている。しかしながら、このような椅子のリクライニ
ング機構においては、背もたれ部と腰掛け部を一体的に
傾斜させる機構と、腰掛け前部を軸方向上側に変位させ
る機構とが、互いに独立した機構で実現されているため
に、機構全体が複雑となり、製造が難しく、製造コスト
も高くなることが避けられないという問題があった。
【0006】更にまた、例えば特開平7−247号公報
には、背もたれ部の傾斜に連動させて腰掛け部を傾斜さ
せるようにした椅子が提案されているが、かかる椅子の
リクライニング機構においては、腰掛け部の傾斜角度に
対して背もたれ部の傾斜角度が極めて大きくなるという
不具合があり、そのために、各種の目的に応じた安定し
た着座姿勢の実現は、到底、望め得ないものであった。
特に、かかる椅子のリクライニング機構では、例えば千
葉大学モデルとして知られているような、理想的な着座
姿勢を実現することは、極めて困難であった。具体的に
は、例えばかかる椅子を用いて、治療やリハビリテーシ
ョン等における座位保持に際し、腰掛け部が略定位置の
まま背もたれ部を傾斜させると、座位保持機能を越えて
座位置が前方にずれ易くなるために、腰掛け部の座面に
接する使用者の肉体に横応力もしくは剪断力が生ぜしめ
られて苦痛を生むことから、椅子の快適な使用感を損な
い、座骨の後傾をもたらし仙骨部分が座面に触れること
により安定座位が崩れ、体幹の変形や弱い皮膚を持つ仙
骨周辺に褥そう等の疾病発症のおそれがあった。しか
も、使用者が高齢者や障害者の場合には、座位置のずれ
による座骨が後傾した姿勢を復元する力が弱いため、脊
柱の後方への湾曲した姿勢の固定をもたらし円背姿勢へ
と変化したり、座姿勢をとる能力が低下されることか
ら、日常生活やリハビリテーションの使用には現実的に
不可能であったのである。
【0007】なお、前述の如き問題を解消するために、
例えば、腰掛け部の傾斜角度と背もたれ部の傾斜角度を
別々に調整する椅子機構を採用することも考えられる
が、かかる椅子機構においては、腰掛け部および背もた
れ部の各傾斜角度の操作が煩雑となり、リハビリテーシ
ョン医学および人間工学による座位の安定に対する知識
のない人では適切な設定が難しくなったり、或いは機構
も複雑化されて製造が難しく、製造コストも高くなるた
めに、その実現には更なる研究が必要とされていたので
ある。
【0008】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、構造が簡単であり、各種の目的の椅子にお
いて容易に適用することが出来ると共に、各種着座姿勢
への変更設定を容易に行なうことも出来る、新規な連動
式リクライニング機構を備えた椅子を提供することにあ
る。
【0009】また、本発明は、起立着座姿勢や一般作業
姿勢、休息姿勢、安楽姿勢等の各種の着座姿勢が、人間
工学的に優れたものとして、簡単な構造で有利に且つ容
易に提供可能とされる新規な構造のリクライニング機構
を提供することも、目的とする。
【0010】
【解決手段】以下、このような課題を解決するために為
された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各
態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の
組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至
は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることな
く、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの
記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づ
いて認識されるものであることが理解されるべきであ
る。
【0011】すなわち、本発明者は、前述の如き課題を
解決するために、腰掛け部の座面と背もたれ部の背当て
面を連動して傾斜させるリクライニング機構において、
剛体からなる四本のリンクを全て枢軸を以て連結せしめ
た4節リンク機構の採用を新規に発案し、更なる実験,
検討を重ねて鋭意研究した結果、各リンク長を適宜に調
節、設定すること、換言すれば幾何学的に計算された位
置に各枢軸を設けてリンク機構を構成することによっ
て、座面および背当て面の各傾斜角度を最適に調整し、
ひいては安定座位モデルの設定が実現可能であることを
見い出したのであり、その結果、本発明が完成されるに
至ったのである。
【0012】而して、このようにして完成された本発明
の第一の態様は、(a)着座者の臀部と大腿部を下方よ
り支える座板部材と、(b)前記着座者の胴部を背後よ
り支える背板部材と、(c)前記座板部材および前記背
板部材から独立形成されて該座板部材の下方に配設され
た第一の連結部材と、(d)前記座板部材および前記背
板部材から独立形成されて該背板部材の下方に配設され
た第二の連結部材と、(e)前記座板部材および前記背
板部材の幅方向に水平に延びて、該座板部材の奥側部分
と該背板部材の下側部分を連結せしめて、それら座板部
材および背板部材を相対回動可能に連結せしめる第一の
回動軸と、(f)該第一の回動軸に対して前記座板部材
の前方で且つ下方に位置して該第一の回動軸と平行に配
設されて、該座板部材と前記第一の連結部材を相対回動
可能に連結せしめる第二の回動軸と、(g)前記第一の
回動軸に対して前記背板部材の下方に位置して該第一の
回動軸と平行に配設されて、該背板部材と前記第二の連
結部材を相対回動可能に連結せしめる第三の回動軸と、
(h)水平方向において前記第二の回動軸と前記第三の
回動軸の間に位置して、それら第二及び第三の回動軸と
平行に配設されて、該第二の回動軸と該第三の回動軸を
相対回動可能に連結せしめる第四の回動軸と、(i)前
記第一の連結部材と前記第二の連結部材の何れか一方を
固定的に支持せしめる基台と、(j)前記第一乃至第四
の回動軸の少なくとも一つにおける回動を解除可能に阻
止せしめることにより、前記座板部材と前記背板部材を
前記基台に対して解除可能に固定して位置決めする位置
決め手段とを、含んで構成された連動式リクライニング
機構を備えた椅子を、特徴とする。
【0013】このような本態様に従う構造とされたリク
ライニング機構においては、座板部材,背板部材,第一
の連結部材および第二の連結部材を以て四本のリンクと
為すと共に、第一乃至第四の連結軸を以て四本の枢軸と
為す4節リンク機構が構成されることとなり、かかる4
節リンク機構の何れかのリンクを構成する部材を操作す
ることによって座板部材と背板部材が所定の相対角度を
もって連動して傾斜され得るのであり、その結果、座板
部材によって形成される座面と背板部材によって形成さ
れる背当て面が、任意の座姿勢において理想的な相対角
度を発現せしめ得るようにして、各種の安定座位モデル
が実現され得ることとなるのである。
【0014】なお、本態様において、座板部材と背板部
材を傾斜させるには、例えば、座板部材や背板部材等に
把持部を設けて手動で駆動操作することにより行なうこ
とも可能である他、後述するように油圧式や電動式等の
駆動手段を設けて自動操作することも可能である。ま
た、基台は、例えば、地盤等に固定されていても良い
が、車輪等を設けて移動可能なフレーム構造等とされて
いても良い。更にまた、例えば、肘掛け部を設けること
も可能であり、その場合に、座板部材と背板部材の間に
跨がって4節リンク機構を構成し、その一つのリンク部
材で肘掛け部を構成することによって、座板部材や背板
部材の傾斜に伴って肘掛け部も自動的に傾斜されるよう
にすることも可能である。
【0015】また、本発明の第二の態様は、前記第一の
態様に係る連動式リクライニング機構を備えた椅子にあ
って、前記座板部材において、座面を形成する座板部を
設けて該座板部の奥側端部で前記第一の回動軸を固定的
に支持せしめると共に、該座板部における該第一の回動
軸の支持部位から先側に所定距離だけ離隔した部位から
下方に向かって突出する座板脚部を該座板部に対して一
体的に設けて、該座板脚部の下端部で前記第二の回動軸
を固定的に支持せしめたことを、特徴とする。
【0016】更にまた、本発明の第三の態様は、前記第
一又は第二の態様に係る連動式リクライニング機構を備
えた椅子であって、前記背板部材において、背当て面を
形成する背板部を設けて該背板部の下端部で前記第一の
回動軸を固定的に支持せしめると共に、該背板部の下端
部から下方に向かって突出する背板脚部を該背板部に対
して一体的に設けて、該背板脚部の下端部で前記第三の
回動軸を固定的に支持せしめたことを、特徴とする。
【0017】さらに、本発明の第四の態様は、前記第一
乃至第三の何れかの態様に係る連動式リクライニング機
構を備えた椅子において、前記座板部材,前記背板部
材,前記第一の連結部材および前記第二の連結部材のう
ちの何れかに対して駆動力を及ぼすことにより、前記位
置決め手段による固定力を解除せしめた状態下で該座板
部材と該背板部材を連動駆動せしめて、それら座板部材
と背板部材の傾斜角度を変更せしめる駆動手段を設けた
ことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とさ
れた椅子においては、大きな操作力を必要とすることな
く、座板部材と背板部材を連動させて傾斜調節すること
が出来るのであり、リクライニング機構の操作性が大幅
に向上され得る。なお、駆動手段としては、電動モータ
や油圧シリンダ機構,エアシリンダ機構等のアクチュエ
ータを用い、必要に応じて歯車やチェーン等の伝動機構
や減速機構を併せて採用して、アクチュエータの駆動力
をリンク部材に伝達せしめるようにした、従来から公知
の各種の駆動手段が採用され得る。また、そのような駆
動手段にクラッチ機構やブレーキ機構を組み合わせるこ
とも可能であり、例えば座板部材と背板部材を基台に対
して解除可能に固定して位置決めすることにより傾斜位
置を設定する位置決め手段を併せて構成することも可能
である。また、本態様においては、駆動手段のコントロ
ーラを椅子の肘掛け部等に取り付けることも可能であ
り、それによって、使用者が椅子に着座しつつ用途に応
じた各種の安定座位に設定することが出来、高齢者や障
害者等の自立にも有効である。
【0018】また、本発明の第五の態様は、前記第四の
態様に係る連動式リクライニング機構を備えた椅子にお
いて、前記第一の連結部材と前記第二の連結部材の何れ
か一方を前記基台によって固定的に支持せしめると共
に、それら第一の連結部材と第二の連結部材の他方を、
該他方の連結部材における前記第二の回動軸または前記
第三の回動軸から外方に延び出させて駆動アーム部を形
成し、該駆動アーム部の延び出した先端部分と前記基台
との間に前記駆動手段による駆動力を及ぼすようにした
ことを、特徴とする。このような本態様においては、座
板部材と背板部材を連動させて傾斜駆動せしめる駆動手
段を、座板部材の下方の空きスペースを巧く利用して配
設することが出来ると共に、駆動手段のストロークを小
さくしてコンパクトに構成することも可能となり、ま
た、駆動手段の駆動力を4節リンク機構に対して効率的
に及ぼすことも可能となるのである。
【0019】また、本発明の第六の態様は、前記第一乃
至第五の何れかの態様に係る連動式リクライニング機構
を備えた椅子において、前記座板部材,前記背板部材,
前記第一の連結部材および前記第二の連結部材のうちの
少なくとも一つの部材において、前記第一乃至第四の回
動軸による連結位置を変更設定可能とする連結位置調節
機構を設けたことを、特徴とする。このような本態様に
おいては、連結位置調節機構を適宜に調節設定すること
により、座板部材で形成される座面と背板部材で形成さ
れる背当て面の成す相対的な角度を微調節することが出
来るのであり、それ故、着座する人の体格や状態、嗜好
等に対して、広範囲に対応することも可能となるのであ
る。なお、連結位置調節機構は、例えば、第一乃至第四
の何れかの回動軸の、座板部材や背板部材,第一の連結
部材または第二の連結部材による挿通支持孔を長孔形状
として、長孔内の適当な位置に回動軸を位置決め支持せ
しめるようにしたり、或いはそれら各部材による回動軸
の挿通支持孔を複数設けて、それら複数の挿通支持孔の
中から回動軸を挿通支持せしめる位置を選択的に設定す
るようにすること等によって、有利に実現され得る。
【0020】また、本発明の第七の態様は、前記第一乃
至第六の何れかの態様に係る連動式リクライニング機構
を備えた椅子において、前記座板部材,前記背板部材,
前記第一の連結部材および前記第二の連結部材を前記第
一乃至第四の回動軸で相互に連結することによって構成
される4節リンク機構における各リンク長を、該座板部
材によって形成される座面と、該背板部材によって形成
される背当て面とが、それぞれ、千葉大学モデルが推奨
する傾斜角度となるように連動して傾斜するように設定
可能としたことを、特徴とする。
【0021】このような本態様に従う構造とされた連動
式リクライニング機構を備えた椅子においては、座面お
よび背当て面の交差角度(相対的な傾斜角度)が人間工
学的な安定座位のモデルとされる千葉大学モデルに設定
され得ることとなり、それによって、多様な人において
一層有利な安定座位を得ることが可能となる。
【0022】なお、千葉大学モデルによると、安定した
座位を得るには、座板部材による座面の傾斜角度と背板
部材による背当て面の相対的な傾斜角度が連続して変化
するとして、それら座面の傾斜角度と背当て面の傾斜角
度の推奨値および該推奨値に対応する姿勢用途は、それ
ぞれ、3度に対して100度が作業姿勢、6度に対して
105度が軽作業や食事姿勢、10度に対して110度
が休息姿勢、14度に対して115度が安楽姿勢、23
度に対して127度が休息,仮眠姿勢とされる。また、
この推奨値は座面の傾斜角度と背当て面の傾斜角度が、
それぞれ、連続して変化する量であるものの一部を表し
ており、座面や背当て面の形状および材質やクッション
量に応じて偏差を生じる。
【0023】なお、本態様において、座板部材(座面乃
至は腰掛け部)の傾斜角度とは、座面の先側端部と奥側
端部の両点をつなぐ直線が水平面となす角度をいい、ま
た、背板部材(背当て面乃至は背もたれ部)の傾斜角度
とは、背当て面の上下両端部の点をつなぐ直線が水平面
となす角度をいう。
【0024】
【発明の実施形態】以下、本発明を更に具体的に明らか
にするために、本発明の実施形態について、図面を参照
しつつ、詳細に説明する。
【0025】先ず、図1には、本発明に従う構造とされ
たリクライニング機構10を備えた椅子としての車椅子
16が示されている。このリクライニング機構10は座
席フレーム12等で形成される座板部材や背部フレーム
14等で形成される背板部材を含んで構成されており、
図1に示される如き車椅子16を構成することによっ
て、それら座板部材と背板部材が連動して傾斜されるよ
うになっている。なお、以下の説明において、原則とし
て、車椅子16の上下方向や車椅子16の前後方向と
は、図1における上下方向や左右方向をいうものとし、
また、時計回り方向や反時計回り方向とは、図1におけ
る時計回り方向や反時計回り方向をいうものとする。
【0026】より詳細には、座席フレーム12は、金属
等の剛性材により形成されており、左右一対の平板形状
の座板部13,13を含んで全体として矩形フレーム乃
至は梯子形フレーム構造とされて、着座者の臀部および
大腿部を下方より支持するようになっている。また、座
席フレーム12には、略平面視正方形とされる座部クッ
ション18が載置されて固着されることにより、座席フ
レーム12を略全体に亘って覆うようにして配設され
て、座面19を形成するようになっている。また、座席
フレーム12の略中央部分には、小形の略矩形平板形状
を有する座板脚部24が溶接やピン等によって固着され
ており、それによって、この座板脚部24が、座席フレ
ーム12(座板部13)と一体的に設けられていると共
に、座席フレーム12から下方に向かって所定の長さで
延びるように突設されている。
【0027】また一方、背部フレーム14は、金属等の
剛性材により形成されており、左右一対の略ロッド状の
背板部28,28を含んで全体として矩形フレーム乃至
は梯子形フレーム構造とされて、着座者の胴部を背後よ
り支持するようになっている。また、背部フレーム14
には、略平面視長方形とされる背部クッション20が載
置されて固着されることにより、背部フレーム14を略
全体に亘って覆うようにして配設されて、背当て面22
を形成するようになっている。更に、背板部28,28
は、その軸方向長さが背部クッション20の長手寸法よ
りも大きくされており、その軸方向下端部分が背部クッ
ション20から下方に向かって所定長さで延びるように
突出されている。更にまた、背板部28の下端部分に
は、図2にも示されているように、略平板形状を有する
背板脚部29が三本の固定ボルト30,30,30で固
定されている。また、背板脚部29の上端部分には、第
一挿通孔32が貫設されていると共に、背板脚部29の
下端部分には、第二挿通孔34が貫設されている。
【0028】また、座席フレーム12における座板部1
3の奥側端部(図1中、右端部)には、図3にも示され
ているように、小形の略矩形平板形状を有する座席連結
板36が溶接やピン等によって固着されている。これに
より、座席連結板36が、座席板部13と一体的に設け
られていると共に、その上端部分が座席フレーム12か
ら軸方向上方に向かって突出している。また、座席連結
板36の上端部分には、挿通孔38が板厚方向に貫通形
成されている。そして、このような座席フレーム12
は、その後端部分(奥側部分)が背部フレーム14の下
側部分の幅方向両端に位置する一対の背板脚部29,2
9の対向面間に位置せしめられていると共に、車椅子1
6の幅方向に延びる第一の回動軸としての一対の第一の
連結軸40,40が、座席フレーム12の幅方向両端に
位置する各座席連結板36の挿通孔38と、各背板脚部
29の第一挿通孔32に、それぞれ、挿通配置されて固
定的に支持されている。これにより、座席フレーム12
の奥側部分と背部フレーム14の下側部分が第一の連結
軸40回りに相対回転可能に且つ相対移動可能に連結さ
れている。
【0029】なお、上述の如き座席フレーム12と背部
フレーム14の連結状態において、両フレーム12,1
4の幅方向両端には、それぞれ、肘掛け部42が取り付
けられている。かかる肘掛け部42は、一端が回動ロッ
ド44を介して座板部13に回動可能に支持されている
と共に、他端が揺動部46とされて背板部28に揺動可
能に支持されていることにより、高さ位置等が調整され
るようになっている。また、一対の背板部28,28の
上端部分には、把持部48が設けられている。これによ
り、本実施形態では、座席フレーム12や背部フレーム
14、肘掛け部42等を含んで車椅子本体50が構成さ
れている。
【0030】また、車椅子本体50の下方には、基台と
してのベースフレーム52が設けられている。ベースフ
レーム52は、略平面視コ字状乃至は略矩形枠体形状を
呈しており、金属等の剛性材により形成されていると共
に、四角にタイヤを装着したホイール54を設けてい
る。また、ベースフレーム52の略中央部分における幅
方向両端には、略矩形平板形状を有する第一の連結部材
としての支持フレーム56が、それぞれ、溶接やピン等
によって固着されており、この支持フレーム56が、ベ
ースフレーム52の上端部分から上方に向かって所定の
長さで延びるように突設されている。更にまた、支持フ
レーム56の上端部分には、前方側に第一挿通孔58が
貫設されていると共に、後方側に第二挿通孔60が貫設
されている。
【0031】更にまた、一対の支持フレーム56,56
は、座席フレーム12(座板部13)の幅方向両端に位
置する一対の座板脚部24,24の対向面間に位置せし
められていると共に、車椅子16の幅方向に延びる第二
の回動軸としての一対の第二の連結軸62,62が、座
席フレーム12の各座板脚部24の下端部分に貫設され
る挿通孔64と、各支持フレーム56の第一挿通孔58
に、それぞれ、挿通配置されて固定的に支持されてい
る。これにより、座板脚部24、ひいては座席フレーム
12と支持フレーム56が第二の連結軸62回りに相対
回転可能に且つ相対移動不能に連結されている。
【0032】また、ベースフレーム52には、支持フレ
ーム56よりも後方側において、駆動手段としてのエア
圧式駆動装置66が配設されている。このエア圧式駆動
装置66は、図面上に明示されていないが、シリンダ内
周面と出力軸68の外周面に係止歯を設けて、それら係
止歯を必要に応じて相互に係合させることにより、出力
軸68の進退位置を多段階に設定することが可能な構造
とされている。また、エア圧式駆動装置66の出力軸6
8の先端部には、車椅子16の幅方向に延びる駆動連結
軸70を介して第二の連結部材としての角度制御フレー
ム72が連結されている。
【0033】かかる角度制御フレーム72は、略矩形ロ
ッド形状を呈しており、金属等の剛性材により形成され
ていると共に、該角度制御フレーム72の一方(図1
中、右)の端部に挿通支持孔67を備えた駆動アーム部
69が一体形成されており、この挿通支持孔67に駆動
連結軸70を挿通支持せしめることにより、駆動アーム
部69が駆動連結軸70を介してエア圧式駆動装置66
の出力軸68と該駆動連結軸70回りに相対回動可能に
且つ相対移動可能に連結されている。また、角度制御フ
レーム72は、一対の支持フレーム56,56の対向面
間に位置せしめられており、その他方(図1中、左)の
端部が、車椅子16の幅方向に延び、且つ両支持フレー
ム56,56の第二挿通孔60,60に挿通支持される
第四の回動軸としての第四の連結軸74に固着されずに
支持されていることにより、第四の連結軸74を介して
一対の支持フレーム56,56に支持されており、それ
によって、第四の連結軸74回りに支持フレーム56と
相対回動可能に且つ相対移動不能に連結されている。
【0034】さらに、角度制御フレーム72は、一対の
背板脚部29,29の対向面間に位置せしめられてお
り、角度制御フレーム72の軸方向中間部分には、連結
位置調節機構としての長孔形状のスライド孔76が長手
方向に所定長さで形成されている。そして、角度制御フ
レーム72と背部フレーム14,14の背板脚部29,
29は、車椅子16の幅方向に延び、且つ両背板脚部2
9,29の第二挿通孔34,34および角度制御フレー
ム72のスライド孔76に挿通,支持される第三の回動
軸としての第三の連結軸78を介して該第三の連結軸7
8回りに相対回動可能に連結されている。なお、第三の
連結軸78は、角度制御フレーム72に対して、スライ
ド孔76上の任意の位置で固定されるようになってお
り、かかる固定状態下では、角度制御フレーム72と背
板脚部29,29は相互に位置固定して連結されて、第
三の連結軸78回りの相対回動のみが許容されるように
なっている。
【0035】上述の如き構造とされたリクライニング機
構10においては、エア圧式駆動装置66の出力軸68
を進退駆動させると、第四の連結軸74回りに角度制御
フレーム72が往復回動されることに伴い、座席フレー
ム12(座板脚部24)が第二の連結軸62回りに往復
回動される一方、背部フレーム14(背板脚部29)が
第三の連結軸78回りに往復回動され、且つ上下方向に
往復運動されると共に、座部クッション18および背部
クッション20が第一の連結軸40回りに連動して往復
回動され、且つ上下方向に連動して往復運動されるよう
になっている。これにより、車椅子16における座席フ
レーム12と背部フレーム14が連動して傾斜されつ
つ、座板部13等により形成される座面19の傾斜角度
と背板部28等により形成される背当て面22の傾斜角
度の変化に対応して、軽作業姿勢や安楽姿勢等の各種の
座位置が設定されることとなる。なお、上述の説明から
も明らかなように、本実施形態では、エア圧式駆動装置
66が、出力軸68の突出量を解除可能に固定するロッ
ク機構を備えており、それによって、第四の連結軸74
の回動を解除可能に阻止することにより、座席フレーム
12と背部フレーム14をベースフレーム52に対して
解除可能に固定して位置決めする位置決め手段として構
成されている。
【0036】そこにおいて、特に本実施形態では、車椅
子16の各種の座位置を設定する座面19の傾斜角度と
背当て面22の傾斜角度が、千葉大学が推奨する各種の
安定座位モデルの座面の傾斜角度および背当て面の傾斜
角度を得るように、第一の連結軸40と第二の連結軸6
2の軸間長さ、該第二の連結軸62と第四の連結軸74
の軸間長さ、該第四の連結軸74と第三の連結軸78の
軸間長さおよび該第三の連結軸78と第一の連結軸40
の軸間長さが設定されている。
【0037】これら軸間長さは、車椅子の材質や形状、
或いは使用者の体格や用途等に応じて適宜に設定変更さ
れるものであることから、特に限定されるものでない
が、本実施形態では、第一の連結軸40と第二の連結軸
62の軸間長さをaとすると、第二の連結軸62と第四
の連結軸74の軸間長さが略(1/4)a、第三の連結
軸78と第一の連結軸40の軸間長さが略(1/2)a
に設定されている。また、第四の連結軸74と第三の連
結軸78の軸間長さは、使用条件や目的等に応じて第三
の連結軸78をスライド孔76内で適宜に滑動変位させ
て適当な位置に固定的に位置決めすることで調節可能と
されていることから、特に定まった値が決定されるもの
でない。因みに、図1に示された本実施形態の車椅子1
6においては、設定可能な第四の連結軸74と第三の連
結軸78の最大軸間長さが、略(1/2)aとされてい
ると共に、両軸74,78の最小軸間長さが、略(1/
4)aとされている。
【0038】また、本実施形態では、座席フレーム12
(座板脚部24)、背部フレーム14(背板脚部2
9)、支持フレーム56および角度制御フレーム72を
以て四本のリンクと為すと共に、第一乃至第四の連結軸
40,62,74,78を以て四本の枢軸と為す4節リ
ンク機構が構成されており、特に座席フレーム12によ
って形成される座面19と背部フレーム14によって形
成される背当て面22が、それぞれ、千葉大学モデルが
推奨する傾斜角度となるように連動して傾斜するため
に、第一乃至第四の連結軸40,62,74,78が、
相関して所定の位置に設けられている。
【0039】具体的には、第一の連結軸40が、第二乃
至第四の連結軸62,74,78よりも鉛直上方に位置
せしめられていると共に、第二の連結軸62が、第三及
び第四の連結軸74,78よりも鉛直上方に位置せしめ
られている。また、第二の連結軸62および第四の連結
軸74が、第一の連結軸40および第三の連結軸78よ
りも車椅子16の前方に位置せしめられていると共に、
それら第二の連結軸62および第四の連結軸74の位置
がベースフレーム52に対して変位不能に固定されてい
る。更にまた、第三の連結軸78は、長孔形状のスライ
ド孔76に挿通支持されていることによって、必要に応
じて固定位置が角度制御フレーム72の長手方向で変位
され得るようになっている。また、リクライニング機構
10の作動に際して、角度制御フレーム72は、その中
心軸が水平方向線を挟んで上下両側に亘って揺動駆動さ
れるようになっている。
【0040】これにより、本実施形態のリクライニング
機構10によれば、各種の座位置が、図4〜9にも示さ
れているように、千葉大学モデルの座面の傾斜角度およ
び背当て面の傾斜角度に準じた各種の安定座位に設定さ
れることとなり、以て、人間工学的に優れた座位置の設
定が容易に且つ高度に実現され得るのである。
【0041】すなわち、図4には、座位置が起立着座の
姿勢に設定された状態が示されている。また、図5に
は、座面19の傾斜角度が3度に設定されると共に、背
当て面22の傾斜角度が100度に設定されることによ
り、座位置が作業時などの姿勢に設定された状態が示さ
れている。更に、図6には、座面19の傾斜角度が6度
に設定されると共に、背当て面22の傾斜角度が105
度に設定されることにより、座位置が軽作業や食事など
の際の姿勢に設定された状態が示されている。更にま
た、図7には、座面19の傾斜角度が10度に設定され
ると共に、背当て面22の傾斜角度が110度に設定さ
れることにより、座位置が休息時などの姿勢に設定され
た状態が示されている。また、図8には、座面19の傾
斜角度が14度に設定されると共に、背当て面22の傾
斜角度が115度に設定されることにより、座位置が安
楽時などの姿勢に設定された状態が示されている。更
に、図9には、座面19の傾斜角度が23度に設定され
ると共に、背当て面22の傾斜角度が127度に設定さ
れることにより、座位置が休息や仮眠などの際の姿勢に
設定された状態が示されている。
【0042】また、本実施形態では、角度制御フレーム
72にスライド孔76が貫設されて、該スライド孔76
に第三の連結軸78が滑動可能に挿通配置されているこ
とにより、第三の連結軸78の配設位置、換言すれば第
四の連結軸74と第三の連結軸78の軸間長さを、適宜
に設定,変更せしめられることから、使用者の体格や用
途、或いは椅子の形状や材質等に応じて、座面19と背
当て面22の傾斜角度が有利に調節、設定され得るので
あり、以て、使用性の更なる向上が図られ得る。
【0043】さらに、本実施形態では、角度制御フレー
ム72にエア圧式駆動装置66が連結されていることに
より、各種座位置の設定が容易に且つ高度に実現され得
ることに加え、エア圧式駆動装置66がベースフレーム
52から突設されて、角度制御フレーム72と連結され
ていることにより、エア圧式駆動装置66を、車椅子本
体50をベースフレーム52に支持させる脚部の一部と
して利用することが可能であることから、車椅子本体5
0の安定性も有利に向上され得る。
【0044】更にまた、本実施形態では、座面19およ
び背当て面22が常に安定座姿勢に適した角度を保ち、
協調的に働くことによって、座位のズレや姿勢の崩れが
起こりにくく、腰掛け圧力や背もたれ圧力などの良好な
分散が得られることにより、例えば、高齢者・障害者な
ど身体運動機能の低下があり、体幹軸の変形や褥そう等
の疾病を抱えているため座位に問題のある人に供され得
る。
【0045】以上、本発明の実施形態について詳述して
きたが、これは、あくまでも例示であって、本発明は、
かかる実施形態における具体的記載によって、何等、限
定的に解釈されるものではない。
【0046】例えば、前記実施形態では、座板部13
(座板脚部24)や背板部28(背板脚部29)、支持
フレーム56等が、それぞれ、一対設けられていたが、
これに限定されるものでなく、これら各部材乃至は部位
の全て又は一部を一つずつ或いは3つ以上採用して、リ
ンク機構を構成することも可能である。
【0047】また、前記実施形態では、第二の連結軸6
2が一対設けられていたが、例えば、第二の連結軸に一
本の長軸を採用して、車椅子16の幅方向両端に位置す
る各座板脚部24および支持フレーム56を、かかる第
二の連結軸の両端で、それぞれ、連結しても良い。
【0048】また、前記実施形態では、角度制御フレー
ム72をベースフレーム52に固定していたが、代わり
に第一の連結軸62と第四の連結軸74を連結する支持
フレーム56を第四の連結軸74回りに揺動可能として
四節リンク機構を構成することも可能である。
【0049】さらに、角度制御フレーム72を駆動する
代わりに、座席フレーム12や背部フレーム14等を駆
動することも可能である。
【0050】更にまた、前記実施形態では、肘掛け部4
2やヘッドレスト等が設けられていたが、これら部材は
必要に応じて配されるものであり、必須でない。
【0051】また、着座者の膝から下などを支持せしめ
る足置き台を取り付けることも可能であり、更にかかる
足置き台を座席フレーム12や背部フレーム14などと
連動して傾斜させても良い。
【0052】さらに、角度制御フレーム72におけるス
ライド孔76内での第三の連結軸78の固定位置の変
更、調節を、適当なアクチュエータを用いて自動設定可
能とするようにしても良い。
【0053】また、前記実施形態では、車椅子に適用し
た例を示したが、本発明は、座位にかかるリハビリテー
ション的な用途のための施設、在宅での座位保持椅子等
の福祉用具や、その他、自動車や電車等の車両用椅子、
航空機用椅子など、座面と背当て面を備えた各種の椅子
に対して適用可能である。
【0054】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、また、そ
のような実施形態が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、
何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、
言うまでもない。
【0055】
【実施例】以下、本発明をより具体的に明らかにするた
めに、本発明によって実現される座面および背当て面を
特定の傾斜角度に設定した際の着座状態におけるデータ
等について説明するが、本発明はかかる実施例および上
述の実施形態における具体的な記載によって、何等、限
定されるものでない。
【0056】先ず、上述の如き構造とされたリクライニ
ング機構10を備えた車椅子16を準備し、かかるリク
ライニング機構10の座席フレーム12と背部フレーム
14を所定の相対角度をもって連動して傾斜させて、座
席フレーム12によって形成される座面19と背部フレ
ーム14によって形成される背当て面22を、複数の所
定の傾斜角度に設定した状態で、各設定傾斜角度におけ
る座面の接触面積(cm 2 )と背当て面の接触面積(c
m2 )を測定した。その結果を実施例として「表1」に
示す。なお、本実施例における座面19の設定傾斜角度
と背当て面22の設定傾斜角度は、千葉大学モデルの推
奨値に準じており、それぞれ、0度に対して99度、3
度に対して103度、10度に対して113度、21度
に対して127度とする。
【0057】また、比較例として、座席フレームが所定
の傾斜角度に固定された状態で背部フレームだけが傾斜
される従来一般構造のリクライニング機構を備えた車椅
子を準備し、座席フレームを所定の傾斜角度に固定した
状態で背部フレームだけを複数の所定の傾斜角度に設
定,変更して、実施例と同様に、座面と背当て面の各設
定傾斜角度における座面の接触面積(cm2 )と背当て面
の接触面積(cm2 )を測定した。その結果を「表1」に
併せ示す。なお、比較例において、座面の傾斜角度は3
度に固定された状態であるのに対して、背当て面の傾斜
角度は、99度、113度、127度に設定する。
【0058】
【表1】
【0059】表1に示す結果から明らかなように、上述
の如き構造とされたリクライニング機構10を備えた車
椅子16は、背部フレームだけが傾斜される従来構造の
リクライニング機構を備えた車椅子に比して、広い接触
面積を安定して確保できることが認められる。
【0060】また、上述の如きリクライニング機構10
を備えた車椅子16を用いて、座面19と背当て面22
を、前述の実施例と同様な複数の所定の傾斜角度に設定
した状態で、各設定傾斜角度における座面19の接触圧
力(g/cm2 )と背当て面22の接触圧力(g/cm2 )を測
定した。その結果を実施例として「表2」に示す。な
お、座席フレームが所定の傾斜角度に固定された状態で
背部フレームだけが傾斜される従来一般構造のリクライ
ニング機構を備えた車椅子を用意して、座面に対する背
当て面を、前述の比較例と同様な複数の所定の傾斜角度
に設定した状態で、各設定傾斜角度における座面の接触
圧力(g/cm2 )と背当て面の接触圧力(g/cm2 )を測定
した。その結果を比較例として「表2」に併せ示す。
【0061】
【表2】
【0062】表2からも明らかな如く、上述の如き構造
とされたリクライニング機構10を備えた車椅子16
は、背部フレームだけが傾斜される従来構造のリクライ
ニング機構を備えた車椅子に比して、接触圧力を小さく
抑えることが認められる。
【0063】更にまた、上述の如きリクライニング機構
10を備えた車椅子16を用いて、座面19と背当て面
22を、前述の実施例と同様な複数の所定の傾斜角度に
設定した状態で、各設定傾斜角度における座面19の荷
重値(kgf )と背当て面22の荷重値(kgf )を測定し
た。その結果を実施例として「表3」に示す。なお、座
席フレームが所定の傾斜角度に固定された状態で背部フ
レームだけが傾斜される従来一般構造のリクライニング
機構を備えた車椅子を用意して、座面に対する背当て面
を、前述の比較例と同様な複数の所定の傾斜角度に設定
した状態で、各設定傾斜角度における座面の荷重値(kg
f )と背当て面の荷重値(kgf )を測定した。その結果
を比較例として「表3」に併せ示す。
【0064】
【表3】
【0065】表3からも明らかなように、上述の如き構
造とされたリクライニング機構10を備えた車椅子16
は、背部フレームだけが傾斜される従来構造のリクライ
ニング機構を備えた車椅子よりも、リクライニング量
(傾斜角度)が大きくなるに従って、次第に座面から背
当て面に体重が移行していることが認められる。
【0066】また、図10〜13には、前述の実施例に
おける座面19と背当て面22を各傾斜角度に設定した
際の、座面19および背当て面22の体圧分布量の測定
結果が、各別に示されている。即ち、図10には、座面
19の傾斜角度を0度に、且つ背当て面22の傾斜角度
を99度に設定した際の、背当て面22の体圧分布量が
(a)に示されていると共に、座面19の体圧分布量が
(b)に示されている。また、図11には、座面19の
傾斜角度を3度に、且つ背当て面22の傾斜角度を10
3度に設定した際の、背当て面22の体圧分布量が
(a)に示されていると共に、座面19の体圧分布量が
(b)に示されている。更にまた、図12には、座面1
9の傾斜角度を10度に、且つ背当て面22の傾斜角度
を113度に設定した際の、背当て面22の体圧分布量
が(a)に示されていると共に、座面19の体圧分布量
が(b)に示されている。更に、図13には、座面19
の傾斜角度を21度に、且つ背当て面22の傾斜角度を
127度に設定した際の、背当て面22の体圧分布量が
(a)に示されていると共に、座面19の体圧分布量が
(b)に示されている。
【0067】なお、図14〜16には、前述の比較例に
おける座面と背当て面を各傾斜角度に設定した際の、座
面および背当て面の体圧分布量の測定結果が、各別に示
されている。即ち、図14には、座面の傾斜角度を3度
に固定した状態で、背当て面の傾斜角度を99度に設定
した際の、背当て面の体圧分布量が(a)に示されてい
ると共に、座面の体圧分布量が(b)に示されている。
また、図15には、座面の傾斜角度を3度に固定した状
態で、背当て面の傾斜角度を113度に設定した際の、
背当て面の体圧分布量が(a)に示されていると共に、
座面の体圧分布量が(b)に示されている。更にまた、
図16には、座面の傾斜角度を3度に固定した状態で、
背当て面の傾斜角度を127度に設定した際の、背当て
面の体圧分布量が(a)に示されていると共に、座面の
体圧分布量が(b)に示されている。
【0068】これら図10〜16からも明らかなよう
に、上述の如き構造とされたリクライニング機構10を
備えた車椅子16は、背部フレームだけが傾斜される従
来構造のリクライニング機構を備えた車椅子に比して、
体重が分散されて単位面積当りの体圧荷重を小さく抑え
ることが認められる。
【0069】要するに、これらの「表1」、「表2」、
「表3」および図10〜16からも、本発明に従う構造
とされたリクライニング機構10を備えた車椅子16に
おいては、リクライニングによる体重分散の移行が有利
に実現され得るのであり、その結果、かかるリクライニ
ング機構10を備えた車椅子16を利用することで、褥
そう等の防止効果が有利に発揮され得ることが明らかで
ある。
【0070】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた連動式リクライニング機構において
は、新規な4節リンク機構を採用したことにより、座板
部材の傾斜角度と背板部材の傾斜角度を、安定座位モデ
ルの傾斜角度か、或いはかかる傾斜角度に近い角度で連
動させて自動的に相対設定せしめることが出来るのであ
り、それによって、各種の椅子において、着座者の最適
な安定座位が有利に実現され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのリクライニング機
構を備えた車椅子を示す側面説明図である。
【図2】図1におけるリクライニング機構を備えた車椅
子の一要部を拡大して示す側面説明図である。
【図3】図1におけるリクライニング機構を備えた車椅
子の一要部を拡大して示す側面説明図である。
【図4】図1に示されるリクライニング機構を備えた車
椅子の一作動形態を示す側面説明図である。
【図5】図1に示されるリクライニング機構を備えた車
椅子の一作動形態を示す側面説明図である。
【図6】図1に示されるリクライニング機構を備えた車
椅子の一作動形態を示す側面説明図である。
【図7】図1に示されるリクライニング機構を備えた車
椅子の一作動形態を示す側面説明図である。
【図8】図1に示されるリクライニング機構を備えた車
椅子の一作動形態を示す側面説明図である。
【図9】図1に示されるリクライニング機構を備えた車
椅子の一作動形態を示す側面説明図である。
【図10】図1に示されるリクライニング機構を備えた
車椅子を用いて、該車椅子の一作動形態における、背当
て面の体圧分布量を測定した結果を(a)に示すと共
に、座面の体圧分布量を測定した結果を(b)に示すデ
ータである。
【図11】図1に示されるリクライニング機構を備えた
車椅子を用いて、該車椅子の一作動形態における、背当
て面の体圧分布量を測定した結果を(a)に示すと共
に、座面の体圧分布量を測定した結果を(b)に示すデ
ータである。
【図12】図1に示されるリクライニング機構を備えた
車椅子を用いて、該車椅子の一作動形態における、背当
て面の体圧分布量を測定した結果を(a)に示すと共
に、座面の体圧分布量を測定した結果を(b)に示すデ
ータである。
【図13】図1に示されるリクライニング機構を備えた
車椅子を用いて、該車椅子の一作動形態における、背当
て面の体圧分布量を測定した結果を(a)に示すと共
に、座面の体圧分布量を測定した結果を(b)に示すデ
ータである。
【図14】図1に示されるリクライニング機構を備えた
車椅子を用いて、該車椅子の一作動形態における、背当
て面の体圧分布量を測定した結果を(a)に示すと共
に、座面の体圧分布量を測定した結果を(b)に示すデ
ータである。
【図15】図1に示されるリクライニング機構を備えた
車椅子を用いて、該車椅子の一作動形態における、背当
て面の体圧分布量を測定した結果を(a)に示すと共
に、座面の体圧分布量を測定した結果を(b)に示すデ
ータである。
【図16】図1に示されるリクライニング機構を備えた
車椅子を用いて、該車椅子の一作動形態における、背当
て面の体圧分布量を測定した結果を(a)に示すと共
に、座面の体圧分布量を測定した結果を(b)に示すデ
ータである。
【符号の説明】
10 リクライニング機構 12 座席フレーム 14 背部フレーム 16 車椅子 19 座面 22 背当て面 40 第一の連結軸 52 ベースフレーム 56 支持フレーム 62 第二の連結軸 66 エア圧式駆動装置 72 角度制御フレーム 74 第四の連結軸 78 第三の連結軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松岡 敏生 三重県津市高茶屋5丁目5番45号 三重県 科学技術振興センター工業研究部内 (72)発明者 清崎 茂 三重県津市広明町13番地 三重県総務部管 財営繕課内 (72)発明者 上本野 唱子 三重県津市夢が丘1丁目1−1 三重県立 看護大学内 (72)発明者 古川 敦 三重県津市城山一丁目29−25 三重県立草 の実リハビリテーションセンター内 (72)発明者 樋口 和郎 三重県大里窪田町357 国立療養所三重病 院内 (72)発明者 梶原 敏夫 栃木県大田原市北金丸2600−1 国際医療 福祉大学臨床医学研究センター内 (72)発明者 進谷 まり子 三重県鈴鹿市長太旭町4−6−20−203 有限会社福祉生活研究所内 (72)発明者 坂本 浩 愛知県豊明市沓掛町田楽ヶ窪2−76 藤田 保健衛生大学リハビリテーション専門学校 内 (72)発明者 池浦 良淳 三重県津市上浜町1515 三重大学工学部内 (72)発明者 田中 一彦 三重県松阪市川井町字小望102 JA厚生 連松阪中央総合病院内 (72)発明者 安田 府佐雄 三重県鈴鹿市上野町字助町48 三恵工業株 式会社内 Fターム(参考) 3B099 AA03 BA09 CA35 CA36 CB05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着座者の臀部と大腿部を下方より支える
    座板部材と、 前記着座者の胴部を背後より支える背板部材と、 前記座板部材および前記背板部材から独立形成されて該
    座板部材の下方に配設された第一の連結部材と、 前記座板部材および前記背板部材から独立形成されて該
    背板部材の下方に配設された第二の連結部材と、 前記座板部材および前記背板部材の幅方向に水平に延び
    て、該座板部材の奥側部分と該背板部材の下側部分を連
    結せしめて、それら座板部材および背板部材を相対回動
    可能に連結せしめる第一の回動軸と、 該第一の回動軸に対して前記座板部材の前方で且つ下方
    に位置して該第一の回動軸と平行に配設されて、該座板
    部材と前記第一の連結部材を相対回動可能に連結せしめ
    る第二の回動軸と、 前記第一の回動軸に対して前記背板部材の下方に位置し
    て該第一の回動軸と平行に配設されて、該背板部材と前
    記第二の連結部材を相対回動可能に連結せしめる第三の
    回動軸と、 水平方向において前記第二の回動軸と前記第三の回動軸
    の間に位置して、それら第二及び第三の回動軸と平行に
    配設されて、該第二の回動軸と該第三の回動軸を相対回
    動可能に連結せしめる第四の回動軸と、 前記第一の連結部材と前記第二の連結部材の何れか一方
    を固定的に支持せしめる基台と、 前記第一乃至第四の回動軸の少なくとも一つにおける回
    動を解除可能に阻止せしめることにより、前記座板部材
    と前記背板部材を前記基台に対して解除可能に固定して
    位置決めする位置決め手段とを、含むことを特徴とする
    連動式リクライニング機構を備えた椅子。
  2. 【請求項2】 前記座板部材において、座面を形成する
    座板部を設けて該座板部の奥側端部で前記第一の回動軸
    を固定的に支持せしめると共に、該座板部における該第
    一の回動軸の支持部位から先側に所定距離だけ離隔した
    部位から下方に向かって突出する座板脚部を該座板部に
    対して一体的に設けて、該座板脚部の下端部で前記第二
    の回動軸を固定的に支持せしめた請求項1に記載の連動
    式リクライニング機構を備えた椅子。
  3. 【請求項3】 前記背板部材において、背当て面を形成
    する背板部を設けて該背板部の下端部で前記第一の回動
    軸を固定的に支持せしめると共に、該背板部の下端部か
    ら下方に向かって突出する背板脚部を該背板部に対して
    一体的に設けて、該背板脚部の下端部で前記第三の回動
    軸を固定的に支持せしめた請求項1又は2に記載の連動
    式リクライニング機構を備えた椅子。
  4. 【請求項4】 前記座板部材,前記背板部材,前記第一
    の連結部材および前記第二の連結部材のうちの何れかに
    対して駆動力を及ぼすことにより、前記位置決め手段に
    よる固定力を解除せしめた状態下で該座板部材と該背板
    部材を連動駆動せしめて、それら座板部材と背板部材の
    傾斜角度を変更せしめる駆動手段を設けた請求項1乃至
    3の何れかに記載の連動式リクライニング機構を備えた
    椅子。
  5. 【請求項5】 前記第一の連結部材と前記第二の連結部
    材の何れか一方を前記基台によって固定的に支持せしめ
    ると共に、それら第一の連結部材と第二の連結部材の他
    方を、該他方の連結部材における前記第二の回動軸また
    は前記第三の回動軸から外方に延び出させて駆動アーム
    部を形成し、該駆動アーム部の延び出した先端部分と前
    記基台との間に前記駆動手段による駆動力を及ぼすよう
    にした請求項4に記載の連動式リクライニング機構を備
    えた椅子。
  6. 【請求項6】 前記座板部材,前記背板部材,前記第一
    の連結部材および前記第二の連結部材のうちの少なくと
    も一つの部材において、前記第一乃至第四の回動軸によ
    る連結位置を変更設定可能とする連結位置調節機構を設
    けた請求項1乃至5の何れかに記載の連動式リクライニ
    ング機構を備えた椅子。
  7. 【請求項7】 前記座板部材,前記背板部材,前記第一
    の連結部材および前記第二の連結部材を前記第一乃至第
    四の回動軸で相互に連結することによって構成される4
    節リンク機構における各リンク長を、該座板部材によっ
    て形成される座面と、該背板部材によって形成される背
    当て面とが、それぞれ、千葉大学モデルが推奨する傾斜
    角度となるように連動して傾斜するように設定可能とし
    た請求項1乃至6の何れかに記載の連動式リクライニン
    グ機構を備えた椅子。
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