JP2003235400A - 腎機能障害モデル動物 - Google Patents

腎機能障害モデル動物

Info

Publication number
JP2003235400A
JP2003235400A JP2002033148A JP2002033148A JP2003235400A JP 2003235400 A JP2003235400 A JP 2003235400A JP 2002033148 A JP2002033148 A JP 2002033148A JP 2002033148 A JP2002033148 A JP 2002033148A JP 2003235400 A JP2003235400 A JP 2003235400A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ser
glomerulus
leu
lys
damage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002033148A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Miyata
敏男 宮田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Science and Technology Agency
Original Assignee
Japan Science and Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Science and Technology Corp filed Critical Japan Science and Technology Corp
Priority to JP2002033148A priority Critical patent/JP2003235400A/ja
Publication of JP2003235400A publication Critical patent/JP2003235400A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 糸球体における障害の修復機能に障害を有す
る腎機能障害モデル動物の提供。 【解決手段】 糸球体におけるメグシン遺伝子の発現を
増強した動物の糸球体を障害する工程を含む、糸球体に
おける損傷の修復機能が阻害された腎機能障害モデル動
物の製造方法が提供された。障害の修復機能に障害を有
するモデル動物は新規である。このモデル動物は、糸球
体の修復機構の研究や、ヒトの腎機能障害の治療薬のス
クリーニングに有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は腎機能障害モデル動
物に関する。
【0002】
【従来の技術】腎機能障害のモデル動物は、腎機能の障
害機構の解明や、腎機能障害の治療薬の開発において有
用である。数多くの腎機能障害モデル動物が公知であ
る。公知の腎炎モデル動物は、腎臓機能を人為的に障害
することによって得られていた。腎機能障害モデルとし
て、たとえば以下のようなモデル動物が公知である。
【0003】抗GBM腎炎:動物に糸球体毛細血管基底膜
(GBM)抗原を認識する抗体を投与すると、糸球体への免
疫複合体の蓄積などの病態を伴った、腎機能障害モデル
を確立できることが公知である。GBM腎炎モデル動物に
おいては、抗GBM抗体の投与によって一過性に腎機能が
障害される。しかし修復機構には問題が無いので、やが
て腎機能障害は回復する。
【0004】メグシントランスジェニック動物:本発明
者らは、メサンギウム細胞に特異的に発現する遺伝子と
してメグシンを単離した。そして、メグシンを導入した
トランスジェニック動物が、メサンギウム増殖性腎炎の
モデル動物として有用であることを明らかにした。約35
-40週齢を迎えたメグシントランスジェニックマウスの
腎糸球体組織では、メサンギウム細胞を主体とする著明
な細胞増殖、メサンギウム基質の増生、並びに補体、免
疫グロブリンから成る免疫複合体の沈着が認められ、分
節性の硬化(segmental sclerosis)に陥っていることが
観察される。しかしこのモデル動物において、障害され
た腎機能の修復機構に異常が見られることは知られてい
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、糸球
体における損傷の修復機構に障害を有するモデル動物の
提供である。また本発明は、糸球体における損傷の修復
機構の障害に起因する疾患の治療に有用な化合物のスク
リーニング方法の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】糸球体におけるメグシン
の強制発現が、メサンギウム増殖性腎炎の原因となるこ
とが本発明者によって既に明らかにされている。本発明
者は、メグシンによる腎機能障害の原因について更に研
究を進め、メグシンによって糸球体における損傷の修復
が遅れることを見出した。そして、糸球体におけるメグ
シンの発現を増強した動物が、糸球体における損傷の修
復に障害を有するモデル動物として有用であることを明
らかにして、本発明を完成した。
【0007】すなわち本発明は、以下の腎機能障害モデ
ル動物、その製造方法、並びにこのモデル動物を用いた
スクリーニング方法に関する。 〔1〕糸球体におけるメグシン遺伝子の発現を増強した
動物の糸球体を障害する工程を含む、糸球体における損
傷の修復機能が阻害された腎機能障害モデル動物の製造
方法。 〔2〕糸球体を糸球体組織に対する抗体によって障害す
る〔1〕に記載の方法。 〔3〕抗体が、糸球体毛細血管基底膜に結合する抗体で
ある〔2〕に記載の方法。 〔4〕抗体が、前記動物に投与された抗体、または糸球
体毛細血管基底膜抗原の免疫によって前記動物において
誘導された自己抗体である〔3〕に記載の方法。 〔5〕次の特徴(a)および(b)を有する、糸球体における
損傷の修復機能が阻害された腎機能障害モデル動物。 (a)糸球体におけるメグシン遺伝子の発現が増強してい
る (b)糸球体の血液透析機能と形態的特徴は実質的に正常
である 〔6〕次の工程を含む、被験化合物の糸球体における障
害の修復機能を増強する活性を測定する方法。 (1) 次の特徴(a)および(b)を有する、糸球体における損
傷の修復機能が阻害された腎機能障害モデル動物を調製
する工程、 (a)糸球体におけるメグシン遺伝子の発現が増強してい
る (b)糸球体の血液透析機能と形態的特徴は実質的に正常
である (2)前記動物の糸球体に損傷を与える工程、 (3)工程(2)の前および/または後に前記動物に被験化合
物を投与する工程、および (4)糸球体における損傷の回復の程度を評価する工程 〔7〕〔6〕に記載の方法によって被験化合物の糸球体
における障害の修復機能を増強する活性を測定し、被験
化合物を投与しない対照と比較して、前記活性が大きい
化合物を選択する工程を含む、糸球体における損傷の修
復機能を増強する活性を有する化合物のスクリーニング
方法。 〔8〕〔7〕に記載の方法によって選択された化合物を
有効成分として含む、糸球体の損傷を修復するための薬
剤。
〔9〕腎組織においてメグシン、またはメグシンと機能
的に同等な遺伝子の発現を増強する工程を含む、非ヒト
脊椎動物の糸球体における損傷を修復する機能を障害す
る方法。 〔10〕腎組織においてメグシン、またはメグシンと機
能的に同等な遺伝子の発現を増強した動物からなる、糸
球体における損傷を修復する機能が障害された非ヒト脊
椎動物。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、糸球体における
損傷の修復機構の障害とは、損傷の原因を取り除いた後
の障害を修復する機能が低下することを言う。たとえば
正常なマウスに抗GMB抗体を投与して抗GBM腎炎を起こし
た場合には、腎機能障害は一過性で、やがて腎機能は回
復する。一方メグシンを腎組織において強制発現したト
ランスジェニック動物においては、糸球体機能の修復が
遅れるため、抗体投与後の腎機能障害の修復は著しく遅
れる。本発明において、障害が修復できないとは、回復
が見られない場合のみならず、野生型に比べて回復が遅
れる場合を含む。
【0009】また本発明においては、修復機構の障害
は、損傷を与えない状態にある場合を含む。つまり、損
傷を与えた場合にその修復機構が不完全であれば、損傷
の有無には関わらず、修復機構が障害された状態にある
と言う。したがって本発明の腎機能障害モデル動物は、
損傷が与えられていない状態にある動物を含む。また腎
機能障害とは、糸球体による血液透析機能が低下した状
態をいう。本発明における糸球体の損傷とは、糸球体の
機能を妨げる任意の損傷を言う。たとえば、糸球体を構
成する組織を認識する抗体による免疫学的な損傷が挙げ
られる。
【0010】本発明は、糸球体におけるメグシン遺伝子
の発現を増強した動物の糸球体を障害する工程を含む、
糸球体における損傷の修復機能が阻害された腎機能障害
モデル動物の製造方法に関する。本発明に用いる糸球体
におけるメグシン遺伝子の発現を増強した動物は、たと
えばメサンギウム細胞においてメグシン遺伝子を導入し
強制発現することによって得ることができる。あるい
は、メグシン遺伝子のプロモーターに作用して、メグシ
ン遺伝子の発現を促進する化合物の投与によって、メグ
シン遺伝子の発現を増強することもできる。メグシン遺
伝子のプロモーターや、このプロモーターに作用する薬
剤の取得方法は公知である(WO 00/43528)。
【0011】本発明に用いるメサンギウム細胞において
メグシンの発現を増強した動物は、公知のトランスジェ
ニック動物の作製方法によって得ることができる。トラ
ンスジェニック動物は、たとえば「発生工学実験マニュ
アル」(野村達次監修、勝木元也編、講談社、1989年)
や、「新生化学実験講座・動物実験法」(日本生化学会
編、東京化学同人、1991年)などに従って作製される。
以下に、一般的なトランスジェニック動物の作製プロト
コールに従って述べる。なおメグシン遺伝子、並びにこ
の遺伝子によってコードされる蛋白質は公知である(WO
99/15652)。更に本発明者は、このDNAをメサンギウム細
胞において強制発現させたトランスジェニック動物が、
メサンギウム細胞増殖性腎炎のモデル動物として有用で
あることを明らかにした(WO 01/24628)。しかしこのト
ランスジェニック動物が、糸球体の損傷の修復機構に障
害を有する腎機能障害モデル動物として利用できること
は知られていない。
【0012】ヒト・メグシンは、配列番号:1に示す塩
基配列を持つDNAによってコードされるタンパク質であ
る。その推定アミノ酸配列を、配列番号:2に示す。本
発明においては、トランスジェニック動物として、ヒト
・メグシンのみならず、ヒト・メグシンと機能的に同等
な機能を有するタンパク質をコードするDNAを導入した
動物を用いることもができる。このようなタンパク質と
しては、たとえば他の種におけるメグシンのホモログを
示すことができる。メグシンのホモログには、たとえば
ラット・メグシン、そしてマウス・メグシンの構造が本
発明者によって明らかにされている(WO 99/15652)。ラ
ットメグシンの塩基配列、並びにアミノ酸配列を配列番
号:3、および配列番号:4に、そしてマウス・メグシ
ンの塩基配列、並びにアミノ酸配列を配列番号:5、お
よび配列番号:6に示す。
【0013】また、一般に、真核生物の遺伝子はヒトイ
ンターフェロン遺伝子で知られているように多形現象を
示すことが多い。この多形現象によって、アミノ酸配列
に1個あるいはそれ以上のアミノ酸の置換を生じても、
通常タンパク質の活性は維持される。また一般に、1個
または数個のアミノ酸の改変では、タンパク質の活性は
維持される場合が多いことが知られている。従って、配
列番号:2、配列番号:4、および配列番号:6のいず
れかに示されるアミノ酸配列を人工的に改変したアミノ
酸配列からなるタンパク質をコードする遺伝子は、該タ
ンパク質が糸球体の損傷の修復機構に障害をもたらす限
り、すべて本発明に利用することができる。
【0014】以下、ヒト、ラット、あるいはマウスに由
来するメグシンと、その機能的に同等な機能を有するタ
ンパク質を総称してメグシン類と記載する。なおメグシ
ン類としてマウスに由来するメグシンをコードするDNA
をマウスに導入する場合であっても、人為的に導入した
マウスに由来するDNAは外来性のDNAである。しかしなが
ら、このトランスジェニック動物を糸球体の損傷の修復
機構に障害を有する腎機能障害モデル動物として、ヒト
における治療剤に有用な化合物のスクリーニングを行う
には、ヒト・メグシンのDNAを用いるのが有利である。
トランスジェニック動物の体内でヒト・メグシンに対す
る影響を、より忠実に反映できる可能性が期待できるた
めである。
【0015】また、アミノ酸に対するコドンはそれ自体
公知であり、その選択も任意でよく、例えば利用する宿
主のコドン使用頻度を考慮して常法に従い決定できる
[Grantham, R. et al. Nucleic Acids Res. 9, r43 (1
981)]。従って、コドンの縮重を考慮して、DNAを適宜
改変したものもまた本発明のDNAに含まれる。さらに、
これら核酸配列のコドンの一部改変は、常法に従い、所
望の改変をコードする合成オリゴヌクレオチドからなる
プライマーを利用した部位特異的変位導入法(sitespec
ific mutagenesis)[Mark, D.F. et al. Proc. Natl.
Acad. Sci. U.S.A.81,5662 (1984)]等に従うことがで
きる。
【0016】更に、配列番号:1、配列番号:3、およ
び配列番号:5のいずれかに記載の塩基配列を含むDNA
とハイブリダイズすることができ、かつそのDNAによっ
てコードされるタンパク質が糸球体における損傷の修復
機能の障害をもたらす限り、そのDNAは本発明によるDNA
に含まれる。ストリンジェントな条件下で特定配列にハ
イブリダイズすることができる配列は、特定配列がコー
ドするタンパク質と類似した活性を持つものが多いと考
えられる。ストリンジェントな条件とは、洗浄のための
条件として通常「1xSSC、0.1% SDS、37℃」程度、より
厳しい条件としては「0.5xSSC、0.1% SDS、42℃」程
度、さらに厳しい条件として「0.1xSSC、0.1%SDS、55
℃」程度を示すことができる。加えて、本発明における
メグシン類をコードするDNAは、トランスジェニック動
物に糸球体における損傷の修復機能の障害をもたらす限
り、その断片を利用することもできる。
【0017】本発明においてトランスジェニック動物の
作製に用いられるメグシン類をコードするDNAは、本明
細書に開示した塩基配列に基づいて公知の方法により得
ることができる。たとえば、メサンギウム細胞のcDNAラ
イブラリーを配列番号:1、配列番号:3、あるいは配
列番号:5に示した塩基配列からなるDNAをプローブと
してスクリーニングすることにより、メグシン類をコー
ドするcDNAの単離が可能である。またこのcDNAライブラ
リーを鋳型として、配列番号:1、配列番号:3、ある
いは配列番号:5に示した塩基配列に基づいて設定した
プライマーを用いてPCRを行うことによって、メグシン
類をコードするDNAを増幅することができる。増幅生成
物は、公知の方法に基づいてクローニングする。
【0018】メグシン類をコードするDNAは、この遺伝
子を導入すべき動物の細胞において発現可能なプロモー
ターに連結した組み換え遺伝子コンストラクトとするの
が有利である。本発明の組み換え遺伝子コンストラクト
は、適当な宿主を利用してクローニング可能なベクター
に、前記メグシン類をコードするDNAと、その上流にプ
ロモーターとを挿入し、クローニングすることによって
構築することができる。本発明に利用することができる
プロモーターとしては、マウスやラットなど、幅広い脊
椎動物で外来遺伝子の発現を誘導できるニワトリβアク
チン・プロモーターを示すことができる。
【0019】また、外来遺伝子の発現を増強するため
に、エンハンサーを組み合わせることができる。たとえ
ば、CMVに由来するエンハンサーは、哺乳動物における
外来遺伝子の発現を増強することが知られている。これ
らの遺伝子から構成される組み換え遺伝子コンストラク
トの構築にあたり、エンハンサーとプロモーターを備
え、更にその下流に外来遺伝子挿入用のマルチクローニ
ングサイトを配置したベクターを用いることができる。
このような構造を持つベクターは、たとえばpCAGGS(Niw
a H, Yamamura K and Miyazaki J (1991) Efficient se
lection for high-expression transfectants with a n
ovel eukaryotic vector. Gene 108,193-200.)等をもと
に実施例に示すような方法によって構築することができ
る。このベクターは、マルチクローニングサイトの下流
にウサギβグロビン・ターミネーターが配置されてお
り、挿入された外来遺伝子の発現効率の向上に貢献す
る。
【0020】適当な制限酵素によって前記ベクターから
切り出した組み換え遺伝子コンストラクトは、十分に精
製されトランスジェニック動物の作製に用いられる。ト
ランスジェニック動物は、未受精卵、受精卵、精子およ
びその始原細胞を含む胚芽細胞などに、前記コンストラ
クトを導入することによって作製される。コンストラク
トを導入する細胞としては、非ヒト哺乳動物の発生にお
ける胚発生の段階、より具体的には単細胞あるいは受精
卵細胞の段階で、通常8細胞期以前のものが利用され
る。コンストラクトの導入方法としては、リン酸カルシ
ウム法、電気パルス法、リポフェクション法、凝集法、
マイクロインジェクション法、パーティクルガン法、D
EAE−デキストラン法等が公知である。さらに、こう
して得られた形質転換細胞を上述の胚芽細胞と融合させ
ることによりトランスジェニック動物を作製することも
できる。
【0021】コンストラクトを導入する細胞は、トラン
スジェニック動物の作製が可能なあらゆる非ヒト脊椎動
物に由来する細胞であることができる。具体的には、マ
ウス、ラット、ハムスター、モルモット、ウサギ、ヤ
ギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、イヌ、あるいはネコ等の細胞
を利用することができる。たとえばマウスにおいては、
排卵誘発剤を投与したメスのマウスに正常なオスのマウ
スを交配させることにより、コンストラクトの導入が可
能な受精卵を回収することができる。マウス受精卵で
は、一般に雄性前核へのマイクロインジェクションによ
りコンストラクトが導入される。コンストラクトを導入
した細胞は、体外での一晩程度の培養の後、導入に成功
したと思われるものが代理母の卵管に移植され、トラン
スジェニックキメラ動物が誕生する。代理母には、精管
を切断したオスと交配させて偽妊娠状態としたメスが利
用される。
【0022】生まれたトランスジェニックキメラ動物
は、その体細胞の遺伝子を解析することによって、ゲノ
ムに外来遺伝子(メグシン類をコードするDNA)が組み
込まれていることを確認した上で、F1動物の誕生のた
めに正常な動物と交配させる。このとき、望ましくは、
より多くのコピー数を持つ個体を選択するようにする。
一般にコンストラクトとして導入した外来性のDNAは、
ゲノムの同一の部分に複数コピーが直列に組み込まれ
る。通常はこの組み込みコピー数が多いほど、多量の遺
伝子発現につながり、より明瞭な発現型が期待できるた
めである。体細胞ゲノムにおいて、外来遺伝子(メグシ
ン類をコードするDNA)が正しい方向で組み込まれてい
ることは、コンストラクトに特異的なプライマーを用い
たPCRによって確認することができる。また、ドットブ
ロット法によって、コピー数の相対的な比較が可能であ
る。
【0023】この交配の結果誕生するF1動物の中で、
体細胞に外来遺伝子(メグシン類をコードするDNA)を
備えるものは、ヘテロザイゴート(heterozygote)ながら
生殖細胞に外来遺伝子(メグシン類をコードするDNA)
を伝えることができるトランスジェニック動物である。
したがって、F1動物の中から体細胞に外来遺伝子(メ
グシン類をコードするDNA)を保持するものを選び、こ
れらを両親とするF2動物を誕生させることができれ
ば、外来遺伝子(メグシン類をコードするDNA)をホモ
で保持するホモザイゴート動物(homozygote animal)が
F2動物として得られる。
【0024】本発明の糸球体の損傷の修復機構に障害を
有する腎機能障害モデル動物には、メサンギウム細胞で
外来性のメグシン類のDNAを発現するものである限り、
これらトランスジェニック動物のいずれの世代であって
も、利用することができる。たとえば、メグシン類のDN
Aをヘテロで保持するトランスジェニック動物であって
も、この外来性のメグシン類がメサンギウム細胞で発現
すれば、糸球体の損傷の修復機構に障害を有する腎機能
障害モデル動物として有用である。
【0025】なお本発明においては、外来性のメグシン
類のDNAを、少なくともメサンギウム細胞で発現させる
ことができれば、本発明の腎機能障害モデル動物とする
ことができる。したがって、外来性のメグシン類のDNA
を、必ずしもメサンギウム細胞や腎特異的に発現させな
くてもよい。たとえば実施例に示すように、ヒトメグシ
ンを全身性に発現するトランスジェニックマウスであっ
ても、糸球体の損傷の修復機構に障害を有する腎機能障
害モデル動物とすることができる。
【0026】トランスジェニック動物が糸球体の損傷の
修復機構に障害を有することは、糸球体に異常を有しな
い状態にある動物に、糸球体の損傷を与え、対照と比較
することによって確認することができる。対照には、損
傷の修復機構に障害を持たないことが明らかな動物を用
いる。たとえば、野生型のマウスは、対照として好まし
い。糸球体の損傷は、腎機能のマーカーを測定すること
により知ることができる。たとえば、血清クレアチニン
値、あるいは尿中のアルブミン等の一般的な腎機能マー
カーが利用できる。これらの腎機能マーカーの測定方法
は公知である。この他、糸球体組織の形態学的な変化
を、損傷の指標とすることもできる。たとえば、腎臓組
織のPAS染色により、メサンギウム細胞数やメサンギウ
ム基質の面積を観察し、増殖性糸球体腎炎の程度をスコ
ア−化することができる。
【0027】糸球体においてメグシンの発現を増強した
動物は、糸球体における損傷の修復機構に障害を有する
モデル動物として用いることができる。本発明におい
て、メサンギウム細胞においてメグシンの発現を増強し
た動物は、糸球体に対する損傷を与えない状態では、糸
球体における異常が認められないことが望ましい。すな
わち、糸球体の本来の機能は維持されており、損傷の修
復機能が特異的に妨げられている動物が好ましい。この
ような条件を満たすことにより、損傷の修復の状態を特
異的に観察することができる。たとえば修復機構に作用
する治療薬のスクリーニングにおいては、損傷の修復機
能に対する障害の特異性は、そのスクリーニングの特異
性を左右する。したがって障害が修復機構以外に及ぶモ
デル動物を用いたスクリーニング方法では、修復機構以
外に作用する活性を有する化合物を選択してしまう可能
性がある。本発明の腎機能障害モデル動物は、修復機構
が特異的に障害されていることから、修復機構に対する
活性を特異的に評価することができる。
【0028】本発明の腎機能障害モデル動物は、次の特
徴によって定義することもできる。 (a)糸球体におけるメグシン遺伝子の発現が増強してい
る (b)糸球体の血液透析機能と形態的特徴は実質的に正常
である このような特徴を有する本発明の腎機能障害モデル動物
は、糸球体に損傷を与えることによって、容易に損傷の
修復が障害された状態とすることができる。
【0029】本発明において、糸球体の血液透析機能と
形態的特徴が実質的に正常とは、これらの特徴が正常な
動物と同様の状態を維持していることを言う。血液透析
機能が正常であることは、腎機能マーカーが正常な値で
あることによって知ることができる。腎機能マーカーと
しては、たとえば血清クレアチニンを指標とすることが
できる。また糸球体の形態的な特徴が正常であること
は、糸球体の肥大、基質増生、あるいはメサンギウム細
胞の増殖等の異常所見が見られないことによって確認す
ることができる。
【0030】また本発明において、糸球体の損傷を与え
る方法は任意である。公知の腎機能障害を与える方法
は、いずれも本発明に利用することができる。糸球体を
損傷する方法として、たとえば次のような方法を示すこ
とができる。 糸球体毛細血管基底膜(GBM)抗原を認識する抗体の投与 糸球体毛細血管基底膜(GBM)抗原を認識する抗体を誘導
する抗原の投与 糸球体に損傷を与える薬剤の投与
【0031】これらの方法の中で、特に抗GBM抗体を投
与する方法は、次のような理由により、望ましい方法と
言うことができる。迅速に糸球体を損傷できること、糸
球体に与える影響が一過性であること、糸球体の損傷に
個体差が現れにくいこと、
【0032】抗GBM抗体は、モデル動物とは異なる動物
を、モデル動物のGBM抗原で免疫することによって得る
ことができる。抗GBM抗体を得る方法は公知である(Hisa
da etal.,Angiotensin II plays a pathogenic role in
immune-mediated renal injury in mice. J. Clin. In
vest. 103:627-635,1999)。抗GBM抗体を得るための免疫
動物は、限定されない。更に、抗GBM抗体は、抗血清で
あっても良いし、精製抗体としてから投与することもで
きる。あるいは、抗GBM抗体としてモノクローナル抗体
を用いることもできる。
【0033】抗GBM抗体に代えて、GBM抗原の投与によっ
てモデル動物に抗GBM抗体を誘導するためには、GBM抗原
を適当なアジュバントとともにモデル動物に投与する。
あるいは、腎機能に障害を与える化合物の投与によっ
て、糸球体に損傷を与えることもできる。糸球体に損傷
を与える化合物としては、ストレプトゾドシンやハブ毒
等を示すことができる。
【0034】本発明において、メサンギウム細胞におい
てメグシンの発現を増強した動物にメグシントランスジ
ェニック動物を用いる場合には、メサンギウム細胞にお
ける異常所見が見出される前の、週齢の若い個体を利用
するのが望ましい。具体的には、週齢5〜20、たとえ
ば10〜15、より具体的には11〜13週のメグシン
トランスジェニック動物は、本発明のメサンギウム細胞
においてメグシンの発現を増強した動物として好まし
い。この時期のメグシントランスジェニック動物は、メ
サンギウム細胞には形態学的にも機能的にも、異常は見
られない。しかし、糸球体における損傷の修復機能は著
しく低下している。そのため、糸球体に何らかの損傷を
与えられると、その損傷の修復は野生型と比較して著し
く遅れる。
【0035】たとえば抗GBM抗体の投与によって糸球体
に損傷を与えられた本発明の腎機能障害モデルマウス
は、実施例において示したように、抗体投与後28日目
にも糸球体の機能や形態の損傷が修復されない。この時
期の糸球体の異常は、抗体投与後7日目の結果に比べ
て、更に増悪していた。一方、修復機能に障害の無い野
生型マウスでは、28日目の糸球体に異常は認められな
い。7日目の糸球体の損傷程度が両者の間で違いが見ら
れないことから、野生型では7日目〜28日目の間に、
糸球体の損傷がほぼ完全に修復されていることがわか
る。
【0036】メグシントランスジェニックマウスが、メ
グシンの強制発現によって糸球体に異常を呈するのは、
35〜40週である。これに対して実施例に示した糸球
体の異常の継続は、15〜19週にかけて観察された現
象である。これらの知見により、メグシントランスジェ
ニック動物は、糸球体の異常が見られない状態であって
も、糸球体における損傷の修復機構に障害を有している
ことが裏付けられる。
【0037】メグシンは、SERPIN スーパーファミリー
に属するプロテアーゼインヒビターの構造的な特徴を持
っている。糸球体における損傷の修復に必要なプロテア
ーゼに対して、メグシンが阻害的に働くことが、修復の
障害の原因であると予測される。メグシントランスジェ
ニック動物におけるメサンギウム細胞の障害が、週齢が
若い時期には見られないことも、この予測を裏付けてい
る。つまり、メグシンによって、長期にわたって修復機
構が障害される結果、損傷が蓄積して腎機能障害に至る
のである。
【0038】本発明によって得られる腎機能障害モデル
動物は、糸球体の損傷を修復する機能に障害を有する。
このようなモデル動物はこれまでに知られていない。マ
ウス等の実験動物では、様々な腎機能障害モデルが報告
されている。しかし公知のモデルにおいては、糸球体に
対する損傷を与えることしか考慮されていなかった。こ
のようなモデルでは、損傷の原因やそれを防ぐための研
究することはできても、修復機構の研究は行い得ない。
【0039】糸球体における損傷の修復機構は、ヒトの
腎機能障害を理解するための大切な仕組みである。現在
のところ、慢性化した腎炎に対する有効な治療方法は知
られていない。ヒトにおいては、糸球体の損傷を修復す
る機能を改善することは、重要な研究課題である。とこ
ろが、マウスなどの実験動物では、糸球体の損傷が修復
されてしまうことが多い。そのため、慢性化した腎機能
障害を実験動物で再現するには、糸球体に対する損傷を
継続的に与える必要があった。このことは、実験動物に
よって得られる公知の腎機能障害モデルでは、ヒトの、
特に慢性化した腎機能障害を再現できないことを意味し
ている。慢性化した腎機能障害の治療方法が開発されな
い原因の一つは、修復機構が障害された病態を人為的に
再現できないことにある。
【0040】本発明のモデル動物は、修復機構が障害さ
れた状態を再現できることから、糸球体の損傷の修復に
ついての研究に貢献する。具体的には、本発明のモデル
動物によって、糸球体における損傷の修復機構の解明
や、損傷の修復を促進する治療薬開発のための大規模な
薬剤スクリーニングを実現することができる。
【0041】本発明の糸球体における損傷の修復機構に
障害を有するモデル動物を利用して、糸球体における損
傷の修復機構の障害に対する被験化合物の治療効果を評
価することができる。本発明による評価方法は、以下の
工程によって実施される。 (1) 次の特徴(a)および(b)を有する、糸球体における損
傷の修復機能が阻害された腎機能障害モデル動物を調製
する工程、(a)糸球体におけるメグシン遺伝子の発現が
増強している(b)糸球体の血液透析機能と形態的特徴は
実質的に正常である (2)前記動物の糸球体に損傷を与える工程、 (3)工程(2)の前および/または後に前記動物に被験化合
物を投与する工程、および (4)糸球体における損傷の回復の程度を評価する工程 また本発明の糸球体における損傷の修復機構に障害を有
するモデル動物を利用して、糸球体における損傷の修復
機構の障害のための治療用化合物のスクリーニングを実
施することができる。本発明のスクリーニング方法は、
前期評価方法によって被験化合物の糸球体における障害
の修復機能を増強する活性を測定し、被験化合物を投与
しない対照と比較して、前記活性が大きい化合物を選択
することによって実施することができる。
【0042】本発明の評価方法、あるいはスクリーニン
グ方法において、糸球体の損傷の回復の程度は、腎機能
マーカーを指標として評価することができる。たとえば
次のような腎機能マーカーが知られている。これらの腎
機能マーカーを測定するための方法も公知である。 血中のクレアチニン値 血中の尿素窒素 尿中ヘモグロビン 尿中アルブミン 尿中β2−マイクログロブリン 尿中α1−酸性糖蛋白 したがって、被験化合物を投与する前後で、これらの指
標の観察結果を比較することにより、被験化合物の治療
薬としての有効性を評価することができる。あるいは、
同系のトランスジェニック動物を用いれば、動物の間で
これらの指標の観察結果を比較することによって、被験
化合物間の有効性を比較することもできる。
【0043】本発明のスクリーニングに用いる被験化合
物としては、例えば、天然または合成化合物、各種有機
化合物、天然または合成された糖類、タンパク質、ペプ
チド、遺伝子ライブラリーの発現産物、細胞抽出物、あ
るいは菌体成分などを挙げることができる。この他、メ
グシン類の発現を制御するアンチセンス核酸や、メグシ
ン類の活性抑制が期待される抗メグシン類抗体を被験化
合物とすることもできる。これらの被験化合物は、本発
明の腎機能障害モデル動物に、経口的に、あるいは非経
口的に投与される。
【0044】被験化合物は、前記糸球体に損傷を与える
前および/または後に腎機能障害モデル動物に投与する
ことができる。しかし損傷の修復過程に対してより特異
的に作用する化合物を見出すためには、損傷を与えた後
に被験化合物を投与するのが好ましい。被験化合物の投
与のタイミングを変えて、修復機能に対する作用を比較
することにより、より効果的な投与時期を明らかにする
こともできる。
【0045】本発明のスクリーニング方法によって選択
された被験化合物は、更に安全性や安定性などを試験し
たうえで、糸球体における損傷の修復のための治療用医
薬組成物の有効成分とすることができる。本発明の医薬
組成物は、公知の製剤学的製造法により製剤化して投与
することができる。また有効成分である化合物自体を直
接投与することもできる。製剤化する場合は、例えば、
薬剤として一般的に用いられる媒体または担体と適宜組
み合わせて投与することができる。
【0046】また、該化合物がDNAによりコードされう
るものであれば、該DNAを遺伝子治療用ベクターに組み
込み、遺伝子治療を行うことも考えられる。投与は、例
えば、動脈内注射、静脈内注射、鼻腔内投与、気管支内
投与、筋肉内投与、皮下投与、経口投与、患部への直接
投与などの方法で行うことができる。投与量は、患者の
体重、年齢、健康度、あるいは投与方法などの条件によ
って変動するが、当業者であれば適宜適当な投与量を選
択することができる。
【0047】すなわち、たとえば本発明の腎機能障害モ
デル動物において、損傷修復機能の増強効果を、様々な
投与量の間で比較することにより有効濃度が決定され
る。そして、上記のような各投与ルートによって、メサ
ンギウム細胞における投与化合物の濃度がその有効濃度
に達するような投与量を経験的に決定する。一般的な投
与形態においては、有効成分が全身に分布するものとし
て、体重1kg当たりの投与量を決定する。実験動物にお
ける薬物動態の解析結果に基づいて腎移行性が高いと考
えられる化合物であれば、投与量をより低く設定するこ
とができる。
【0048】本発明の医薬組成物は、決定された投与量
と投与形態とを考慮して、媒体や担体と配合される。必
要な投与量を達成することができるように有効成分を配
合することは、当業者が通常行っている。本発明による
医薬組成物の投与量は、体重1kgあたり通常1μg−10m
g、より一般的には10μg-1mgとすることができる。ま
た、注射剤の場合は経口投与の100分の1程度を投与量
の目安とすることができる。さらに特殊な製剤設計を施
すことにより、投与量を調整することができる。例え
ば、本発明の医薬組成物は、適当な担体に保持すること
によって徐放化製剤とすることもできるが、このような
製剤においては、高い血中濃度を維持することができる
ので、配合量を低く設定することができる。
【0049】
【実施例】[実施例1]:メグシントランスジェニック
マウス ヒトメグシン遺伝子導入用コンストラクトを作成するた
めに、メグシンcDNAのコード配列をセンス方向にpBsCAG
-2(Kawarabashi T.et al., Accumlation of beta-amylo
id fibriols in pancreas of transgenic mice. Neurob
iol. Aging 17:215-222,1996)にサブクローニングし
た。コンストラクトの構造を図1に示した。完全長ヒト
メグシンcDNAを、第二イントロンの一部、第三エキソ
ン、および3'-UTRを含むウサギβグロブリン遺伝子の中
にサブクローニングした。PCR分析用のプライマーの位
置を上記のコンストラクト中に示した。メグシンDNAを
含むpBsCAG-2を切断して単離されたメグシン組換え遺伝
子を、受精したB6C3F1 X C57BL/6Nハイブリッド卵の前
核に微量注入し、別に記載(Hogan B.et al., Manipulat
ing the Mouse Embryo:A Laboratory Manual. Cold Spr
ing Harbor NY: Cold Spring Harb or Laboratory.198
6)にしたがって偽妊娠したマウスの輸卵管に移入した。
【0050】尾の組織から抽出したマウスゲノムDNA
を、メグシン組換え遺伝子のプローブを使ったサザンブ
ロット分析による組換え遺伝子の検出に用いた。またト
ランスジェニックマウスは、メグシンまたはpBsCAG-2ベ
クターに特異的なプライマーを用いたPCR によって同定
した。サイトメガロウィルスエンハンサーPr1のための
プライマー、CMV-F1(配列番号:7)、およびCMV-R1
(配列番号:8)により、250bpの断片が増幅された。
ベクターと挿入されたメグシン遺伝子(Pr2)の間の5'
側の連結部分に特異的なプライマー、β-g1-3 (配列番
号:9)およびhM2-2(配列番号:10)により、400bp
の断片が増幅された。ベクターと挿入されたメグシン遺
伝子(Pr3)の間の3'側の連結部分に特異的なプライマ
ー、hM8-1(配列番号:11)およびβ-グロビンR(配
列番号:12)により、563bpの断片が増幅された。 CMV-F1:5'-GTC GAC ATT GAT TAT TGA CTA G-3' CMV-R1:5'-CCA TAA GGT CAT GTA CTG-3' β-g1-3:5'-CTT CTG GCG TGT GAC CGG CG-3' hM2-2:5'-ATC GAA TTC TGA GAT CAT AAT CCC TGT GGG ATG C-3' hM8-1:5'-TTA TTC AGT GGC AAA GTT TCT TGC CTT TGA-3' β-グロビンR:5'-TCG AGG GAT CTT CAT AAG AGA AGA G -3' 3対のプライマーによるPCRの全てで増幅産物が得られ
る個体を選別した。得られたF0世代6個体(雄3個体、
雌3個体)を、正常個体(C57BL/6N Jcl)と交配させF1世
代を得、さらにヘテロのF1を正常個体と交配させてF2を
得た。
【0051】[実施例2]抗GBM抗体腎炎 ウサギ抗GBM抗血清は、公知の方法を改変して調製した
(Hisada et al.,Angiotensin II plays a pathogenic r
ole in immune-mediated renal injury in mice. J. Cl
in. Invest. 103:627-635,1999)。8週齢のメグシント
ランスジェニックマウス(F3またはF4)、および同
腹仔の野生型マウスにGBM腎炎を誘導した。フロイント
コンプリートアジュバントに懸濁したウサギIgG(Organ
on,Teknika, West Chester, PA)を、体重1g当たり0.
025mg、腹腔に投与することにより、マウスを免疫し
た。免疫の5日後に100μLの抗GBM抗血清を尾静脈か
ら静注した。なお予備的な実験によって、100μLの
抗GBM抗血清がメサンギウム領域の拡大を伴った糸球体
腎炎を誘導し、その4ヶ月後には完全に回復することが
確認されている。メグシントランスジェニックマウス、
および野生型マウスに対する抗GBM抗血清処理後、6時
間後(N=5)、3日(n=5)、7日(n=5)、お
よび28日(n=10)に、マウスを屠殺した。マウス
の腎臓をPAM染色(periodic acid-methenamine-silver s
tain)、またはPAS染色(periodic acid-Schiff stain)
し、メサンギウム基質の拡大を以下のスコア1〜4にし
たがって評価した。 1:正常 3:弱/mild(糸球体係蹄域;glomerular tuft areaの1
/3以上) 4:中/moderate(糸球体係蹄域;glomerular tuft area
の2/3以下) 5:強/severe(糸球体係蹄域;glomerular tuft areaの
2/3以上) 2人の病理学者が20以上の糸球体の断面を独立してブ
ラインドで観察することによって、糸球体をスコア化し
た。
【0052】糸球体における免疫複合体の沈着は、蛍光
抗体法で測定した。すなわち凍結切片を、フルオレセイ
ンイソチオシアネート(FITC)標識ヤギ抗マウスIgG、Ig
A、IgM またはC3抗体(Cappel)とインキュベートし
た。マウスIgGの沈着を比較するために、次のような半
定量的なスコアリングシステムを用いた。 1:正常 2:0−25%の糸球体領域に沈着 3:25−50% 4:50−75% 5:>75% 2人の病理学者が20以上の糸球体の断面を独立してブ
ラインドで観察することによって、糸球体をスコア化し
た。
【0053】血清クレアチニンレベルは、次の方法によ
って測定した。まず第1反応として、検体中に存在する
クレアチニンが、クレアチニンアミジノヒドロラーゼ、
ザルコシンオキシダーゼ、およびカタラーゼの作用で分
解される。次に第2反応として、検体中のクレアチニン
は、クレアチニンアミドヒドラーゼの作用でクレアチン
となり、次いでクレアチンアミジノヒドロラーゼによっ
てザルコシンを生じる。生じたザルコシンからザルコシ
ンオキシダーゼによって生成される過酸化水素を、パー
オキシダーゼの存在下でN-エチル-N(3-スルホプロピル)
-3-メチルアニリン(TOPS)と4-アミノアンチピリンとを
酸化縮合させ、生成するキノン色素の吸光度を測定する
ことにより、クレアチニン濃度を求めた。
【0054】ストレスを与えたメグシン過剰発現マウス
に、糸球体症(glomerulopathy)が見られるかどうかを確
認するために、トランスジェニックマウスと野生型マウ
スに抗GBM腎炎を誘導し、メサンギウム基質の拡大の程
度を評価した(図2および図3)。トランスジェニック
マウスでは、28日後に、メサンギウム基質の拡大が続
いていた。このとき、野生型マウスではメサンギウム基
質の拡大は改善されていた。半定量的な解析の結果、2
8日目の糸球体におけるマウスIgGの蓄積は、両者の間
で基本的に同じ程度であった。トランスジェニックマウ
スと野生型マウスの血清クレアチニンレベルには、経時
的な差が無かった。
【0055】
【発明の効果】実際の腎機能に異常を有する患者におい
ては、腎機能の障害のみならず、障害された腎組織の修
復機構が不充分であることが、疾患の治療を困難にする
原因のひとつとなっている。現在までに腎機能障害の原
因となる多くの病因が明らかにされ、その病因を取り除
くための研究も進んできた。しかし腎機能の修復機構に
障害を有するモデル動物は知られておらず、修復機構の
研究や修復を促進する薬剤の探索は試みられなかった。
【0056】本発明のモデル動物によって、損傷を受け
た腎組織の修復機構や、修復を促進する機能を有する薬
剤の研究が可能となる。腎組織の修復機構が障害された
モデル動物により、実際に患者の腎組織で修復が進まな
い機構を解明していくことができる。また本発明のモデ
ル動物によって、修復機能を増強する薬剤の探索も可能
となる。腎組織の障害によって作成された公知のモデル
動物を用いる限り、このような機能を有する薬剤の探索
は行えない。
【0057】本発明のモデル動物によって、腎組織損傷
の修復機能不全の病態解明が可能となる。急性糸球体腎
炎を除く多くの腎疾患においては、糸球体における修復
機能に障害があると考えられており、これらの疾患の病
態の解明や治療方法の探索において、本発明のモデル動
物が果たす役割は大きい。本発明のモデル動物によっ
て、これらの腎疾患の、腎組織損傷の修復機能の増強を
もたらす薬剤をスクリーニングすることができる。
【0058】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> MIYATA, Toshio Japan Science and Technology Corporation. <120> A renal dysfunction model animals <130> KRK-A0201 <140> <141> <160> 15 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 1143 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <221> CDS <222> (1)..(1140) <400> 1 atg gcc tcc ctt gct gca gca aat gca gag ttt tgc ttc aac ctg ttc 48 Met Ala Ser Leu Ala Ala Ala Asn Ala Glu Phe Cys Phe Asn Leu Phe 1 5 10 15 aga gag atg gat gac aat caa gga aat gga aat gtg ttc ttt tcc tct 96 Arg Glu Met Asp Asp Asn Gln Gly Asn Gly Asn Val Phe Phe Ser Ser 20 25 30 ctg agc ctc ttc gct gcc ctg gcc ctg gtc cgc ttg ggc gct caa gat 144 Leu Ser Leu Phe Ala Ala Leu Ala Leu Val Arg Leu Gly Ala Gln Asp 35 40 45 gac tcc ctc tct cag att gat aag ttg ctt cat gtt aac act gcc tca 192 Asp Ser Leu Ser Gln Ile Asp Lys Leu Leu His Val Asn Thr Ala Ser 50 55 60 gga tat gga aac tct tct aat agt cag tca ggg ctc cag tct caa ctg 240 Gly Tyr Gly Asn Ser Ser Asn Ser Gln Ser Gly Leu Gln Ser Gln Leu 65 70 75 80 aaa aga gtt ttt tct gat ata aat gca tcc cac aag gat tat gat ctc 288 Lys Arg Val Phe Ser Asp Ile Asn Ala Ser His Lys Asp Tyr Asp Leu 85 90 95 agc att gtg aat ggg ctt ttt gct gaa aaa gtg tat ggc ttt cat aag 336 Ser Ile Val Asn Gly Leu Phe Ala Glu Lys Val Tyr Gly Phe His Lys 100 105 110 gac tac att gag tgt gcc gaa aaa tta tac gat gcc aaa gtg gag cga 384 Asp Tyr Ile Glu Cys Ala Glu Lys Leu Tyr Asp Ala Lys Val Glu Arg 115 120 125 gtt gac ttt acg aat cat tta gaa gac act aga cgt aat att aat aag 432 Val Asp Phe Thr Asn His Leu Glu Asp Thr Arg Arg Asn Ile Asn Lys 130 135 140 tgg gtt gaa aat gaa aca cat ggc aaa atc aag aac gtg att ggt gaa 480 Trp Val Glu Asn Glu Thr His Gly Lys Ile Lys Asn Val Ile Gly Glu 145 150 155 160 ggt ggc ata agc tca tct gct gta atg gtg ctg gtg aat gct gtg tac 528 Gly Gly Ile Ser Ser Ser Ala Val Met Val Leu Val Asn Ala Val Tyr 165 170 175 ttc aaa ggc aag tgg caa tca gcc ttc acc aag agc gaa acc ata aat 576 Phe Lys Gly Lys Trp Gln Ser Ala Phe Thr Lys Ser Glu Thr Ile Asn 180 185 190 tgc cat ttc aaa tct ccc aag tgc tct ggg aag gca gtc gcc atg atg 624 Cys His Phe Lys Ser Pro Lys Cys Ser Gly Lys Ala Val Ala Met Met 195 200 205 cat cag gaa cgg aag ttc aat ttg tct gtt att gag gac cca tca atg 672 His Gln Glu Arg Lys Phe Asn Leu Ser Val Ile Glu Asp Pro Ser Met 210 215 220 aag att ctt gag ctc aga tac aat ggt ggc ata aac atg tac gtt ctg 720 Lys Ile Leu Glu Leu Arg Tyr Asn Gly Gly Ile Asn Met Tyr Val Leu 225 230 235 240 ctg cct gag aat gac ctc tct gaa att gaa aac aaa ctg acc ttt cag 768 Leu Pro Glu Asn Asp Leu Ser Glu Ile Glu Asn Lys Leu Thr Phe Gln 245 250 255 aat cta atg gaa tgg acc aat cca agg cga atg acc tct aag tat gtt 816 Asn Leu Met Glu Trp Thr Asn Pro Arg Arg Met Thr Ser Lys Tyr Val 260 265 270 gag gta ttt ttt cct cag ttc aag ata gag aag aat tat gaa atg aaa 864 Glu Val Phe Phe Pro Gln Phe Lys Ile Glu Lys Asn Tyr Glu Met Lys 275 280 285 caa tat ttg aga gcc cta ggg ctg aaa gat atc ttt gat gaa tcc aaa 912 Gln Tyr Leu Arg Ala Leu Gly Leu Lys Asp Ile Phe Asp Glu Ser Lys 290 295 300 gca gat ctc tct ggg att gct tcg ggg ggt cgt ctg tat ata tca agg 960 Ala Asp Leu Ser Gly Ile Ala Ser Gly Gly Arg Leu Tyr Ile Ser Arg 305 310 315 320 atg atg cac aaa tct tac ata gag gtc act gag gag ggc acc gag gct 1008 Met Met His Lys Ser Tyr Ile Glu Val Thr Glu Glu Gly Thr Glu Ala 325 330 335 act gct gcc aca gga agt aat att gta gaa aag caa ctc cct cag tcc 1056 Thr Ala Ala Thr Gly Ser Asn Ile Val Glu Lys Gln Leu Pro Gln Ser 340 345 350 acg ctg ttt aga gct gac cac cca ttc cta ttt gtt atc agg aag gat 1104 Thr Leu Phe Arg Ala Asp His Pro Phe Leu Phe Val Ile Arg Lys Asp 355 360 365 gac atc atc tta ttc agt ggc aaa gtt tct tgc cct tga 1143 Asp Ile Ile Leu Phe Ser Gly Lys Val Ser Cys Pro 370 375 380 <210> 2 <211> 380 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 2 Met Ala Ser Leu Ala Ala Ala Asn Ala Glu Phe Cys Phe Asn Leu Phe 1 5 10 15 Arg Glu Met Asp Asp Asn Gln Gly Asn Gly Asn Val Phe Phe Ser Ser 20 25 30 Leu Ser Leu Phe Ala Ala Leu Ala Leu Val Arg Leu Gly Ala Gln Asp 35 40 45 Asp Ser Leu Ser Gln Ile Asp Lys Leu Leu His Val Asn Thr Ala Ser 50 55 60 Gly Tyr Gly Asn Ser Ser Asn Ser Gln Ser Gly Leu Gln Ser Gln Leu 65 70 75 80 Lys Arg Val Phe Ser Asp Ile Asn Ala Ser His Lys Asp Tyr Asp Leu 85 90 95 Ser Ile Val Asn Gly Leu Phe Ala Glu Lys Val Tyr Gly Phe His Lys 100 105 110 Asp Tyr Ile Glu Cys Ala Glu Lys Leu Tyr Asp Ala Lys Val Glu Arg 115 120 125 Val Asp Phe Thr Asn His Leu Glu Asp Thr Arg Arg Asn Ile Asn Lys 130 135 140 Trp Val Glu Asn Glu Thr His Gly Lys Ile Lys Asn Val Ile Gly Glu 145 150 155 160 Gly Gly Ile Ser Ser Ser Ala Val Met Val Leu Val Asn Ala Val Tyr 165 170 175 Phe Lys Gly Lys Trp Gln Ser Ala Phe Thr Lys Ser Glu Thr Ile Asn 180 185 190 Cys His Phe Lys Ser Pro Lys Cys Ser Gly Lys Ala Val Ala Met Met 195 200 205 His Gln Glu Arg Lys Phe Asn Leu Ser Val Ile Glu Asp Pro Ser Met 210 215 220 Lys Ile Leu Glu Leu Arg Tyr Asn Gly Gly Ile Asn Met Tyr Val Leu 225 230 235 240 Leu Pro Glu Asn Asp Leu Ser Glu Ile Glu Asn Lys Leu Thr Phe Gln 245 250 255 Asn Leu Met Glu Trp Thr Asn Pro Arg Arg Met Thr Ser Lys Tyr Val 260 265 270 Glu Val Phe Phe Pro Gln Phe Lys Ile Glu Lys Asn Tyr Glu Met Lys 275 280 285 Gln Tyr Leu Arg Ala Leu Gly Leu Lys Asp Ile Phe Asp Glu Ser Lys 290 295 300 Ala Asp Leu Ser Gly Ile Ala Ser Gly Gly Arg Leu Tyr Ile Ser Arg 305 310 315 320 Met Met His Lys Ser Tyr Ile Glu Val Thr Glu Glu Gly Thr Glu Ala 325 330 335 Thr Ala Ala Thr Gly Ser Asn Ile Val Glu Lys Gln Leu Pro Gln Ser 340 345 350 Thr Leu Phe Arg Ala Asp His Pro Phe Leu Phe Val Ile Arg Lys Asp 355 360 365 Asp Ile Ile Leu Phe Ser Gly Lys Val Ser Cys Pro 370 375 380 <210> 3 <211> 1229 <212> DNA <213> Rattus norvegicus <220> <221> CDS <222> (8)..(1147) <400> 3 tttcaaa atg gcc tcc ctt gct gca gca aat gca gaa ttt ggc ttc gac 49 Met Ala Ser Leu Ala Ala Ala Asn Ala Glu Phe Gly Phe Asp 1 5 10 tta ttc aga gag atg gat agt agt caa gga aac gga aat gta ttc ttc 97 Leu Phe Arg Glu Met Asp Ser Ser Gln Gly Asn Gly Asn Val Phe Phe 15 20 25 30 tct tcc ctg agc atc ttc act gcc ctg agc cta atc cgt ttg ggt gct 145 Ser Ser Leu Ser Ile Phe Thr Ala Leu Ser Leu Ile Arg Leu Gly Ala 35 40 45 cga ggt gac tgt nnn cgt cag att gac aag gcc ctg cac ttt atc tcc 193 Arg Gly Asp Cys Xaa Arg Gln Ile Asp Lys Ala Leu His Phe Ile Ser 50 55 60 cca tca aga caa ggg aat tca tcg aac agt cag cta gga ctg caa tat 241 Pro Ser Arg Gln Gly Asn Ser Ser Asn Ser Gln Leu Gly Leu Gln Tyr 65 70 75 caa ttg aaa aga gtt ctt gct gac ata aac tca tct cat aag gat nnn 289 Gln Leu Lys Arg Val Leu Ala Asp Ile Asn Ser Ser His Lys Asp Xaa 80 85 90 aaa ctc agc att gcc aat gga gtt ttt gca gag aaa gta ttt gat ttt 337 Lys Leu Ser Ile Ala Asn Gly Val Phe Ala Glu Lys Val Phe Asp Phe 95 100 105 110 cat aag agc tat atg gag tgt gct gaa aac tta tac aat gct aaa gtg 385 His Lys Ser Tyr Met Glu Cys Ala Glu Asn Leu Tyr Asn Ala Lys Val 115 120 125 gaa aga gtt gat ttt aca aat gat ata caa gaa acc aga ttt aaa att 433 Glu Arg Val Asp Phe Thr Asn Asp Ile Gln Glu Thr Arg Phe Lys Ile 130 135 140 aat aaa tgg att gaa aat gaa aca cat ggc aaa atc aag aag gtg ttg 481 Asn Lys Trp Ile Glu Asn Glu Thr His Gly Lys Ile Lys Lys Val Leu 145 150 155 ggg gac agc agc ctc agc tca tca gct gtc atg gtg cta gtg aat gct 529 Gly Asp Ser Ser Leu Ser Ser Ser Ala Val Met Val Leu Val Asn Ala 160 165 170 gtt tac ttc aaa ggc aag tgg aaa tcg gcc ttc acc aag agt gat acc 577 Val Tyr Phe Lys Gly Lys Trp Lys Ser Ala Phe Thr Lys Ser Asp Thr 175 180 185 190 ctc agt tgc cat ttc agg tct ccc agc ggt cct gga aaa gca gtt aat 625 Leu Ser Cys His Phe Arg Ser Pro Ser Gly Pro Gly Lys Ala Val Asn 195 200 205 atg atg cat caa gaa cgg agg ttc aat ttg tct acc att cag gag cca 673 Met Met His Gln Glu Arg Arg Phe Asn Leu Ser Thr Ile Gln Glu Pro 210 215 220 cca atg cag att ctt gag cta caa tat cat ggt ggc ata agc atg tac 721 Pro Met Gln Ile Leu Glu Leu Gln Tyr His Gly Gly Ile Ser Met Tyr 225 230 235 atc atg ttg ccc gag gat gac cta tcc gaa att gaa agc aag ctg agt 769 Ile Met Leu Pro Glu Asp Asp Leu Ser Glu Ile Glu Ser Lys Leu Ser 240 245 250 ttc cag aat cta atg gac tgg aca aat agc agg aag atg aaa tct cag 817 Phe Gln Asn Leu Met Asp Trp Thr Asn Ser Arg Lys Met Lys Ser Gln 255 260 265 270 tat gtg aat gtg ttt ctc ccc cag ttc aag ata gag aaa gat tat gaa 865 Tyr Val Asn Val Phe Leu Pro Gln Phe Lys Ile Glu Lys Asp Tyr Glu 275 280 285 atg agg agc cac ttg aaa tct gta ggc ttg gaa gac atc ttt gtt gag 913 Met Arg Ser His Leu Lys Ser Val Gly Leu Glu Asp Ile Phe Val Glu 290 295 300 tcc agg gct gat ctg tct gga att gcc tct gga ggt cgt ctc tat gta 961 Ser Arg Ala Asp Leu Ser Gly Ile Ala Ser Gly Gly Arg Leu Tyr Val 305 310 315 tca aag cta atg cac aag tcc ctc ata gag gtc tca gaa gaa ggc acc 1009 Ser Lys Leu Met His Lys Ser Leu Ile Glu Val Ser Glu Glu Gly Thr 320 325 330 gag gca act gct gcc aca gaa agt aac atc gtt gaa aag cta ctt cct 1057 Glu Ala Thr Ala Ala Thr Glu Ser Asn Ile Val Glu Lys Leu Leu Pro 335 340 345 350 gaa tcc acg gtg ttc aga gct gac cgc ccc ttt ctg ttt gtc att agg 1105 Glu Ser Thr Val Phe Arg Ala Asp Arg Pro Phe Leu Phe Val Ile Arg 355 360 365 aag aat ggc atc atc tta ttt act ggc aaa gtc tcg tgt cct 1147 Lys Asn Gly Ile Ile Leu Phe Thr Gly Lys Val Ser Cys Pro 370 375 380 tgaaattcta tttggttttc catacactaa caggcatgaa gaaacatcat aagtgaatag 1207 aattgtaatt ggaagtacat gg 1229 <210> 4 <211> 380 <212> PRT <213> Rattus norvegicus <400> 4 Met Ala Ser Leu Ala Ala Ala Asn Ala Glu Phe Gly Phe Asp Leu Phe 1 5 10 15 Arg Glu Met Asp Ser Ser Gln Gly Asn Gly Asn Val Phe Phe Ser Ser 20 25 30 Leu Ser Ile Phe Thr Ala Leu Ser Leu Ile Arg Leu Gly Ala Arg Gly 35 40 45 Asp Cys Xaa Arg Gln Ile Asp Lys Ala Leu His Phe Ile Ser Pro Ser 50 55 60 Arg Gln Gly Asn Ser Ser Asn Ser Gln Leu Gly Leu Gln Tyr Gln Leu 65 70 75 80 Lys Arg Val Leu Ala Asp Ile Asn Ser Ser His Lys Asp Xaa Lys Leu 85 90 95 Ser Ile Ala Asn Gly Val Phe Ala Glu Lys Val Phe Asp Phe His Lys 100 105 110 Ser Tyr Met Glu Cys Ala Glu Asn Leu Tyr Asn Ala Lys Val Glu Arg 115 120 125 Val Asp Phe Thr Asn Asp Ile Gln Glu Thr Arg Phe Lys Ile Asn Lys 130 135 140 Trp Ile Glu Asn Glu Thr His Gly Lys Ile Lys Lys Val Leu Gly Asp 145 150 155 160 Ser Ser Leu Ser Ser Ser Ala Val Met Val Leu Val Asn Ala Val Tyr 165 170 175 Phe Lys Gly Lys Trp Lys Ser Ala Phe Thr Lys Ser Asp Thr Leu Ser 180 185 190 Cys His Phe Arg Ser Pro Ser Gly Pro Gly Lys Ala Val Asn Met Met 195 200 205 His Gln Glu Arg Arg Phe Asn Leu Ser Thr Ile Gln Glu Pro Pro Met 210 215 220 Gln Ile Leu Glu Leu Gln Tyr His Gly Gly Ile Ser Met Tyr Ile Met 225 230 235 240 Leu Pro Glu Asp Asp Leu Ser Glu Ile Glu Ser Lys Leu Ser Phe Gln 245 250 255 Asn Leu Met Asp Trp Thr Asn Ser Arg Lys Met Lys Ser Gln Tyr Val 260 265 270 Asn Val Phe Leu Pro Gln Phe Lys Ile Glu Lys Asp Tyr Glu Met Arg 275 280 285 Ser His Leu Lys Ser Val Gly Leu Glu Asp Ile Phe Val Glu Ser Arg 290 295 300 Ala Asp Leu Ser Gly Ile Ala Ser Gly Gly Arg Leu Tyr Val Ser Lys 305 310 315 320 Leu Met His Lys Ser Leu Ile Glu Val Ser Glu Glu Gly Thr Glu Ala 325 330 335 Thr Ala Ala Thr Glu Ser Asn Ile Val Glu Lys Leu Leu Pro Glu Ser 340 345 350 Thr Val Phe Arg Ala Asp Arg Pro Phe Leu Phe Val Ile Arg Lys Asn 355 360 365 Gly Ile Ile Leu Phe Thr Gly Lys Val Ser Cys Pro 370 375 380 <210> 5 <211> 1386 <212> DNA <213> Mus musculus <220> <221> CDS <222> (1)..(1143) <220> <221> misc_feature <222> (1354)..(1354) <223> n represents an unspecified base. <400> 5 atg gcc tcc ctt gct gca gca aat gca gaa ttt ggc ttc gac tta ttc 48 Met Ala Ser Leu Ala Ala Ala Asn Ala Glu Phe Gly Phe Asp Leu Phe 1 5 10 15 aga gag atg gat agt agc caa gga aat gga aat gta ttc ttc tct tcc 96 Arg Glu Met Asp Ser Ser Gln Gly Asn Gly Asn Val Phe Phe Ser Ser 20 25 30 ctg agc atc ttc act gcc ctg acc cta atc cgt ctg ggt gct cga ggt 144 Leu Ser Ile Phe Thr Ala Leu Thr Leu Ile Arg Leu Gly Ala Arg Gly 35 40 45 gac tgt gca cgt cag att gac aag gca ctg cac ttt aac ata cca tca 192 Asp Cys Ala Arg Gln Ile Asp Lys Ala Leu His Phe Asn Ile Pro Ser 50 55 60 aga caa gga aac tca tct aat aat cag cca gga ctt cag tat caa ttg 240 Arg Gln Gly Asn Ser Ser Asn Asn Gln Pro Gly Leu Gln Tyr Gln Leu 65 70 75 80 aaa aga gtt ctt gct gac ata aac tca tct cat aag gat tat gaa ctc 288 Lys Arg Val Leu Ala Asp Ile Asn Ser Ser His Lys Asp Tyr Glu Leu 85 90 95 agc att gcc act gga gtt ttt gca gaa aaa gtc tat gac ttt cat aag 336 Ser Ile Ala Thr Gly Val Phe Ala Glu Lys Val Tyr Asp Phe His Lys 100 105 110 aac tac att gag tgt gct gaa aac tta tac aat gct aaa gtg gaa aga 384 Asn Tyr Ile Glu Cys Ala Glu Asn Leu Tyr Asn Ala Lys Val Glu Arg 115 120 125 gtt gac ttc aca aat gat gta caa gat acc aga ttt aaa att aat aaa 432 Val Asp Phe Thr Asn Asp Val Gln Asp Thr Arg Phe Lys Ile Asn Lys 130 135 140 tgg att gaa aat gag aca cat gga aag atc aag aag gtg ttg ggc gac 480 Trp Ile Glu Asn Glu Thr His Gly Lys Ile Lys Lys Val Leu Gly Asp 145 150 155 160 agc agc ctc agc tcg tcg gct gtc atg gtg ctg gtg aac gct gtt tac 528 Ser Ser Leu Ser Ser Ser Ala Val Met Val Leu Val Asn Ala Val Tyr 165 170 175 ttc aaa ggc aaa tgg aaa tcg gcc ttc acc aag act gat acc ctc agt 576 Phe Lys Gly Lys Trp Lys Ser Ala Phe Thr Lys Thr Asp Thr Leu Ser 180 185 190 tgc cgt ttt agg tct ccc acg tgt cct gga aaa gta gtt aat atg atg 624 Cys Arg Phe Arg Ser Pro Thr Cys Pro Gly Lys Val Val Asn Met Met 195 200 205 cat caa gaa cgg cgg ttc aat ttg tct acc att cag cag cca cca atg 672 His Gln Glu Arg Arg Phe Asn Leu Ser Thr Ile Gln Gln Pro Pro Met 210 215 220 cag gtt ctt gag ctc caa tat cat ggt ggc ata agc atg tac att atg 720 Gln Val Leu Glu Leu Gln Tyr His Gly Gly Ile Ser Met Tyr Ile Met 225 230 235 240 ctg cct gag gat ggc cta tgt gaa att gaa agc aag ctg agt ttc cag 768 Leu Pro Glu Asp Gly Leu Cys Glu Ile Glu Ser Lys Leu Ser Phe Gln 245 250 255 aat ctg atg gac tgg acc aat agg agg aaa atg aaa tct cag tat gtg 816 Asn Leu Met Asp Trp Thr Asn Arg Arg Lys Met Lys Ser Gln Tyr Val 260 265 270 aac gtg ttt ctc ccc cag ttc aag ata gag aag aat tat gaa atg acg 864 Asn Val Phe Leu Pro Gln Phe Lys Ile Glu Lys Asn Tyr Glu Met Thr 275 280 285 cac cac ttg aaa tcc tta ggc ttg aaa gat atc ttt gat gag tcc agt 912 His His Leu Lys Ser Leu Gly Leu Lys Asp Ile Phe Asp Glu Ser Ser 290 295 300 gca gat ctc tct gga att gcc tct gga ggt cgt ctc tac gta tca aag 960 Ala Asp Leu Ser Gly Ile Ala Ser Gly Gly Arg Leu Tyr Val Ser Lys 305 310 315 320 cta atg cac aag tca ttc ata gag gtc tca gag gag ggc act gaa gcc 1008 Leu Met His Lys Ser Phe Ile Glu Val Ser Glu Glu Gly Thr Glu Ala 325 330 335 act gct gcc aca gaa aat aac att gtt gaa aag cag ctt cct gag tcc 1056 Thr Ala Ala Thr Glu Asn Asn Ile Val Glu Lys Gln Leu Pro Glu Ser 340 345 350 aca gtg ttc aga gcc gac cgc ccc ttt ctg ttt gtc atc aag aag aat 1104 Thr Val Phe Arg Ala Asp Arg Pro Phe Leu Phe Val Ile Lys Lys Asn 355 360 365 gac atc atc tta ttt act ggc aaa gtc tct tgt cct tga aattcgattt 1153 Asp Ile Ile Leu Phe Thr Gly Lys Val Ser Cys Pro 370 375 380 ggtttcctat acagtaacag gcatcaagaa gcatcataag tgaatagaat tgtaattgga 1213 aatacatggg tttgctttga tttgtttcag tgcattgatg gtcagcaaat gatactggtg 1273 acttaactct tttcgatacc tggttgatag tctaaatgcc tgctctcatc atttctactc 1333 catttacttc cctttgtcta ntactattga cccatctggg gtttgatcca ctc 1386 <210> 6 <211> 380 <212> PRT <213> Mus musculus <220> <221> misc_feature <222> (1354)..(1354) <223> n represents an unspecified base. <400> 6 Met Ala Ser Leu Ala Ala Ala Asn Ala Glu Phe Gly Phe Asp Leu Phe 1 5 10 15 Arg Glu Met Asp Ser Ser Gln Gly Asn Gly Asn Val Phe Phe Ser Ser 20 25 30 Leu Ser Ile Phe Thr Ala Leu Thr Leu Ile Arg Leu Gly Ala Arg Gly 35 40 45 Asp Cys Ala Arg Gln Ile Asp Lys Ala Leu His Phe Asn Ile Pro Ser 50 55 60 Arg Gln Gly Asn Ser Ser Asn Asn Gln Pro Gly Leu Gln Tyr Gln Leu 65 70 75 80 Lys Arg Val Leu Ala Asp Ile Asn Ser Ser His Lys Asp Tyr Glu Leu 85 90 95 Ser Ile Ala Thr Gly Val Phe Ala Glu Lys Val Tyr Asp Phe His Lys 100 105 110 Asn Tyr Ile Glu Cys Ala Glu Asn Leu Tyr Asn Ala Lys Val Glu Arg 115 120 125 Val Asp Phe Thr Asn Asp Val Gln Asp Thr Arg Phe Lys Ile Asn Lys 130 135 140 Trp Ile Glu Asn Glu Thr His Gly Lys Ile Lys Lys Val Leu Gly Asp 145 150 155 160 Ser Ser Leu Ser Ser Ser Ala Val Met Val Leu Val Asn Ala Val Tyr 165 170 175 Phe Lys Gly Lys Trp Lys Ser Ala Phe Thr Lys Thr Asp Thr Leu Ser 180 185 190 Cys Arg Phe Arg Ser Pro Thr Cys Pro Gly Lys Val Val Asn Met Met 195 200 205 His Gln Glu Arg Arg Phe Asn Leu Ser Thr Ile Gln Gln Pro Pro Met 210 215 220 Gln Val Leu Glu Leu Gln Tyr His Gly Gly Ile Ser Met Tyr Ile Met 225 230 235 240 Leu Pro Glu Asp Gly Leu Cys Glu Ile Glu Ser Lys Leu Ser Phe Gln 245 250 255 Asn Leu Met Asp Trp Thr Asn Arg Arg Lys Met Lys Ser Gln Tyr Val 260 265 270 Asn Val Phe Leu Pro Gln Phe Lys Ile Glu Lys Asn Tyr Glu Met Thr 275 280 285 His His Leu Lys Ser Leu Gly Leu Lys Asp Ile Phe Asp Glu Ser Ser 290 295 300 Ala Asp Leu Ser Gly Ile Ala Ser Gly Gly Arg Leu Tyr Val Ser Lys 305 310 315 320 Leu Met His Lys Ser Phe Ile Glu Val Ser Glu Glu Gly Thr Glu Ala 325 330 335 Thr Ala Ala Thr Glu Asn Asn Ile Val Glu Lys Gln Leu Pro Glu Ser 340 345 350 Thr Val Phe Arg Ala Asp Arg Pro Phe Leu Phe Val Ile Lys Lys Asn 355 360 365 Asp Ile Ile Leu Phe Thr Gly Lys Val Ser Cys Pro 370 375 380 <210> 7 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:an artificially synthesized primer sequence <400> 7 gtcgacattg attattgact ag 22 <210> 8 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:an artificially synthesized primer sequence <400> 8 ccataaggtc atgtactg 18 <210> 9 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:an artificially synthesized primer sequence <400> 9 cttctggcgt gtgaccggcg 20 <210> 10 <211> 34 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:an artificially synthesized primer sequence <400> 10 atcgaattct gagatcataa tccctgtggg atgc 34 <210> 11 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:an artificially synthesized primer sequence <400> 11 ttattcagtg gcaaagtttc ttgcccttga 30 <210> 12 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:an artificially synthesized primer sequence <400> 12 tcgagggatc ttcataagag aagag 25
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒトメグシン遺伝子の導入用コンストラクトの
構造を示す図。
【図2】抗GBM腎炎を誘導した野生型マウス(上)とメ
グシントランスジェニックマウス(下)の、処理後7日
目(左)と28日目(右)における糸球体の顕微鏡写
真。(PAS染色、200倍)
【図3】抗GBM腎炎マウスにおけるメサンギウム基質の
拡大半定量的解析の結果を示すグラフ。図中、縦軸はス
コア、横軸は抗GBM抗血清処理後の日数を、そして□は
野生型マウスの、○はトランスジェニックマウスの結果
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/15 G01N 33/50 Z 33/50 33/566 33/566 C12N 15/00 A Fターム(参考) 2G045 AA29 AA40 FB03 4B024 AA01 AA10 CA02 CA04 DA02 GA11 4C084 AA17 NA14 ZA811 ZB211 ZC412

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】糸球体におけるメグシン遺伝子の発現を増
    強した動物の糸球体を障害する工程を含む、糸球体にお
    ける損傷の修復機能が阻害された腎機能障害モデル動物
    の製造方法。
  2. 【請求項2】糸球体を糸球体組織に対する抗体によって
    障害する請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】抗体が、糸球体毛細血管基底膜に結合する
    抗体である請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】抗体が、前記動物に投与された抗体、また
    は糸球体毛細血管基底膜抗原の免疫によって前記動物に
    おいて誘導された自己抗体である請求項3に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】次の特徴(a)および(b)を有する、糸球体に
    おける損傷の修復機能が阻害された腎機能障害モデル動
    物。 (a)糸球体におけるメグシン遺伝子の発現が増強してい
    る (b)糸球体の血液透析機能と形態的特徴は実質的に正常
    である
  6. 【請求項6】次の工程を含む、被験化合物の糸球体にお
    ける障害の修復機能を増強する活性を測定する方法。 (1) 次の特徴(a)および(b)を有する、糸球体における損
    傷の修復機能が阻害された腎機能障害モデル動物を調製
    する工程、 (a)糸球体におけるメグシン遺伝子の発現が増強してい
    る (b)糸球体の血液透析機能と形態的特徴は実質的に正常
    である (2)前記動物の糸球体に損傷を与える工程、 (3)工程(2)の前および/または後に前記動物に被験化合
    物を投与する工程、および (4)糸球体における損傷の回復の程度を評価する工程
  7. 【請求項7】請求項6に記載の方法によって被験化合物
    の糸球体における障害の修復機能を増強する活性を測定
    し、被験化合物を投与しない対照と比較して、前記活性
    が大きい化合物を選択する工程を含む、糸球体における
    損傷の修復機能を増強する活性を有する化合物のスクリ
    ーニング方法。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の方法によって選択された
    化合物を有効成分として含む、糸球体の損傷を修復する
    ための薬剤。
  9. 【請求項9】腎組織においてメグシン、またはメグシン
    と機能的に同等な遺伝子の発現を増強する工程を含む、
    非ヒト脊椎動物の糸球体における損傷を修復する機能を
    障害する方法。
  10. 【請求項10】腎組織においてメグシン、またはメグシ
    ンと機能的に同等な遺伝子の発現を増強した動物からな
    る、糸球体における損傷を修復する機能が障害された非
    ヒト脊椎動物。
JP2002033148A 2002-02-08 2002-02-08 腎機能障害モデル動物 Pending JP2003235400A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002033148A JP2003235400A (ja) 2002-02-08 2002-02-08 腎機能障害モデル動物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002033148A JP2003235400A (ja) 2002-02-08 2002-02-08 腎機能障害モデル動物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003235400A true JP2003235400A (ja) 2003-08-26

Family

ID=27776056

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002033148A Pending JP2003235400A (ja) 2002-02-08 2002-02-08 腎機能障害モデル動物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003235400A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6664107B1 (en) CD45 disrupted nucleic acid
US6552246B1 (en) Transgenic mice comprising CD45 knockout
US7745690B2 (en) Transgenic nonhuman mammal representing the pathologic conditions of human rheumatoid arthritis
JPH10504964A (ja) 家族性型ヒトアミロイド前駆タンパク質を発現するトランスジェニック動物
CA2092823A1 (en) Transgenic animals with alzheimer&#39;s amyloid precursor gene
JP2009178162A (ja) 神経変性性障害のトランスジェニック動物モデル
US20130237441A1 (en) Mig-6 Knockout Mice and Elucidation of Association of Mig-6 With Early Onset Degenerative Joint Disease and Role As A Tumor Suppressor
AU780532B2 (en) Animal model for mesangial proliferative nephritis
JP2003235400A (ja) 腎機能障害モデル動物
US20100107265A1 (en) Double-muscling in mammals
CA2196190A1 (en) Ikaros transgenic cells and animals
JP2005500835A (ja) Pervスクリーニング法およびその使用
JP4683821B2 (ja) ヒト組織因子を産生するノックイン非ヒト動物
JP2012125235A (ja) 間質性肺炎モデル及びその用途
US20070050857A1 (en) Method of treatment and prophylaxis
JP2000503209A (ja) H2―m改変化トランスジェニック動物
CA1316851C (en) Transgenic animals incorporating exogenous grf genes
JP2004154135A (ja) ノックアウト非ヒト動物
US7659441B2 (en) CD9/CD81 double-deficient non-human animal
JP2006141217A (ja) てんかん様痙攣を起こすトランスジェニック動物
JP2001008576A (ja) グッドパスチャー症候群モデルマウス
JP2004531266A (ja) 機能的α−4インテグリンタンパク質を発現できないマウス、および、α−4インテグリンタンパク質アンタゴニスト活性に関して化合物または薬剤を分析する方法、ならびにVLA−4受容体のシグナリング活性の調節因子の有効性を評価するための遺伝子マーカー
JP2004105051A (ja) 部位特異的突然変異導入法
JP2004313192A (ja) 小胞体ストレスモデル動物
JPH0767500A (ja) ニューロトロフィン−3遺伝子転移動物

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20031031

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20040129

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040723

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070104

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070323