JP2003234582A - 電線結束具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来電線の通電電流を控えたりして電線周り
の温度上昇を抑えていたが、本発明は、電線３への通電
電流を控えたりすることなく、電線３の温度上昇を抑え
る電線結束具１を提供することを目的とする。 【解決手段】 電気機器に配線される電線３を束ねるた
めの電線結束具１であって、板に櫛状に複数の電線挿入
孔２を設け、電線挿入孔２に電線３をそれぞれ挿入し、
電線３間に空間を持たせ、電線周りの温度上昇を抑える
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、各種電気機器を収
納した分電盤において、電気機器に配線される電線を束
ねるための盤用電線結束具に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来技術における電線の結束方法は、結
束バンド２１で複数本の電線２２をくくっていた。さら
には、ホック２３で留めることのできるホックチューブ
２４を、束ねた電線２２に巻き付けまとめることもあっ
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
技術によれば、電線２２は互いに密着させて結束バンド
２１で束ねられるので、電線２２への通電電流値にもよ
るが、特に中央に位置する電線２２の温度はかなり上昇
することが考えられる。また、ホックチューブ２４等で
被覆された場合には、さらに温度が上昇していた。温度
上昇を抑えるために、電線２２への通電電流を控えるな
どの手段を講じていた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】そこで本発明は、電線へ
の通電電流を控えたりすることなく、電線の温度上昇を
抑える電線結束具を提供することを目的とし、その構造
は、電気機器に配線される電線を束ねるための電線結束
具であって、板に櫛状に複数の電線挿入孔を設け、電線
挿入孔に電線をそれぞれ挿入し、電線間に空間を持たせ
ることを特徴とする。

【０００５】また、分電盤の箱体等に取り付け可能に取
り付け部を形成したことを特徴とする。

【０００６】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に係る電線結束
具は、電線を離して保持することができるように、板に
電線挿入孔を設け、それぞれの電線挿入孔に電線を挿入
して保持させる。一本一本の電線を離して束ねることが
でき、それぞれの電線を空気にさらして温度上昇を抑え
るものである。

【０００７】また、本発明の請求項２に係る電線結束具
は、取り付け部が設けられ、分電盤等電気機器や電線が
収納される箱体にねじ止め等により固定することができ
る。

【０００８】

【実施例】本発明に係る電線結束具の実施例を図１〜図
２の添付図面に基づいて説明する。

【０００９】電線結束具１は、絶縁性の板に櫛状に複数
の電線挿入孔２を設けたものである。電線結束具１は、
多少の弾性を持ち、電線挿入孔２は挿入部２ａと保持部
２ｂを形成し、弾性を利用して挿入部２ａを押し広げな
がら電線３を挿入し保持部２ｂで保持させる。保持部２
ｂに保持された電線３はそれぞれが密着せずに束ねられ
る。

【００１０】また、電線３が長い場合には、電線結束具
１をいくつか重ねた状態のところへ電線３を電線挿入孔
２に挿入して電線３を保持部２ｂに保持させてから、電
線結束具１をそれぞれ任意の間隔に離して配置する。

【００１１】本発明に係る電線結束具は、図１に示すよ
うな四角い形状のものに限定されるものではなく、図３
に示すように、円形の板４に放射状に電線挿入孔５を設
けたり、図４に示すように、半円の板６に弧側には放射
状の、直径側には櫛状の電線挿入孔７を設けたりしたも
のでもよい。

【００１２】本発明の請求項２に係る電線結束具の実施
例を図５に示す。

【００１３】電線結束具８の端部に取り付け部９を設け
る。取り付け部９にはねじ穴１０を穿設する。分電盤の
箱体に電線結束具８をねじ止めし、電線を固定すること
ができる。

【００１４】

【発明の効果】以上述べたように本発明に係る電線結束
具は、電気機器に配線される電線を束ねるための電線結
束具であって、板に櫛状に複数の電線挿入孔を設け、電
線挿入孔に電線をそれぞれ挿入し、電線間に空間を持た
せるため、電線の密着した状態が解消でき、電線の温度
上昇を電線への通電電流を控えることなく抑えることが
できる。また、電線の温度上昇が抑えられ、電線被覆の
溶損、焼損や、それに伴う電線間の短絡事故等を未然に
防止できる。また、盤内の美観を損なわず電線を束ね収
納することができる。

【００１５】また、分電盤の箱体等に取り付け可能に取
り付け部を形成したため、電線を容易に箱体に固定でき
るので、電線の密着した状態が解消でき、電線の温度上
昇を電線への通電電流を控えることなく抑えることがで
きる。また、電線の温度上昇が抑えられ、電線被覆の溶
損、焼損や、それに伴う電線間の短絡事故等を未然に防
止できる。また、盤内の美観を損なわず電線を束ね収納
することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の請求項１に係る電線結束具を示す説明
図である。

【図２】本発明の請求項１に係る電線結束具の実施例を
示す説明図である。

【図３】本発明に係る電線結束具の変形実施例を示す説
明図である。

【図４】本発明に係る電線結束具の変形実施例を示す説
明図である。

【図５】本発明の請求項２に係る電線結束具を示す説明
図である。

【図６】従来技術における電線の結束方法を示す説明図
である。

【符号の説明】

１ 電線結束具 ２ 電線挿入孔 ２ａ 挿入部 ２ｂ 保持部 ３ 電線 ４ 円形の板 ５ 電線挿入孔 ６ 半円の板 ７ 電線挿入孔 ８ 電線結束具 ９ 取り付け部 １０ ねじ穴

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 各種電気機器を収納した分電盤におい
   て、前記電気機器に配線される電線を束ねるための電線
   結束具であって、板に複数の電線挿入孔を設け、該電線
   挿入孔に前記電線をそれぞれ挿入し、前記電線間に空間
   を持たせることを特徴とする電線結束具。
2. 【請求項２】 前記電線結束具であって、前記分電盤の
   箱体等に取り付け可能に取り付け部を形成したことを特
   徴とする請求項１に記載の電線結束具。