JP2003234324A - 半導体装置の製造方法およびエッチング装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法およびエッチング装置

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JP2003234324A
JP2003234324A JP2002029586A JP2002029586A JP2003234324A JP 2003234324 A JP2003234324 A JP 2003234324A JP 2002029586 A JP2002029586 A JP 2002029586A JP 2002029586 A JP2002029586 A JP 2002029586A JP 2003234324 A JP2003234324 A JP 2003234324A
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substrate
film
etching
etched
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Sonoko Umemura
園子 梅村
Kazuhiro Shigyo
和浩 執行
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体装置に用いられる半導体膜を面内で均
一性よくエッチングする。 【解決手段】 エッチング液22中に、表面に半導体膜
13が形成された少なくとも1つの絶縁性基板を、表面
が同一方向となるように配置する。この絶縁性基板の裏
面に接するように金属12を設け、半導体膜13と金属
12とを電気的に接続させる。半導体膜13と金属12
のそれぞれに対向するように一対の電極を設け、半導体
膜13に対向する電極が陰極25、金属12に対向する
電極が陽極26となるように一対の電極に電圧を印加す
ることにより、半導体膜13をエッチングする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体装置の製
造方法及びエッチング装置に関するものであり、特に、
表面に半導体膜が形成された基板の半導体膜をエッチン
グする工程を備えた半導体装置の製造方法及びエッチン
グ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】窒化ガリウム(GaN)系半導体により
形成されるレーザーダイオード(LD)、フォトダイオ
ード(PD)等の光半導体、静電効果型トランジスター
(FET)、HEMT等の高周波デバイスは導電性の異
なるp型とn型の半導体膜が積層された構造を有してい
る。また、LDにおいては屈折率を変化させるために組
成比の異なる化合物層の積層構造を有する。半導体デバ
イスを形成する上で、これらの半導体膜を部分的にエッ
チングし、溝等の微細構造を形成する必要がある。
【0003】このエッチング法として、反応性ガスを用
いたドライエッチング法とエッチング液を用いたウエッ
トエッチング法がある。ドライエッチング法では、大き
なエネルギーをもつイオンでエッチングするので、エッ
チング表面に加工ダメージや表面の汚染性が生じる問題
がある。このため、LDのようにエッチング後の表面に
単結晶膜をエピタキシャル成長させる場合においては、
結晶の乱れが少なく、デバイスの高信頼性が期待できる
ウエットエッチングが適用される場合が多い。
【0004】GaN系半導体は、化学的に安定であり、
ウエットエッチングする際のエッチング速度が小さいた
め、電解エッチングによりエッチングを加速する必要が
ある。このようなエッチング方法として、例えば、特開
2001−250809号公報に開示されている。ま
た、さらにエッチング速度を加速するために、エッチン
グするGaN系半導体のバンドギャップ以上のエネルギ
ーを有する光を照射する方法が、例えば、文献、M.S.Mi
nsky,M.White,and E.L.Hu,Appl.Phys.Lett.,Vol.68,No.
11,p.1531,1996.に開示されている。図6は、従来のエ
ッチング装置の構成を示す図である。図6において、1
は被エッチング試料であり、表面に半導体膜としてGa
N系半導体が形成されたサファイア基板が用いられる。
2は被エッチング試料に電圧を印加するための電極、3
は試料ホルダー、4は対向電極、5は電源、6は電解
液、7はエッチング槽、8は光源、9は光源8用の電源
である。
【0005】図6に示される従来のエッチング装置を用
いた従来のエッチング方法について説明する。まず、被
エッチング試料1に電極2を取り付け、試料ホルダ3に
より保持する。エッチング槽7には電解液6として水酸
化カリウム(KOH)水溶液を入れておき、電解液6中
に試料ホルダー3に保持された被エッチング試料1及び
対向電極4を浸漬させる。電極2を電源5の陽極に、対
向電極4を電源4の陰極に接続し、電極2と対向電極4
との間に電圧を印加することにより半導体膜のエッチン
グを進行させることができる。
【0006】さらに、半導体膜のバンドギャップ以上の
エネルギーを有する光を、光源8から、被エッチング試
料1の半導体膜に照射することにより、エッチング速度
を加速させることができる。半導体膜としてGaN系半
導体を用いる場合には、GaN系半導体のバンドギャッ
プ以上のエネルギーを有する光として、波長が400n
m以下の紫外領域の光を用いられる。このような光を出
射することができる光源8としては、キセノン(Xe)
ランプなどが用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のエッチング方法においては、被エッチング試
料の一部に電極が接続されるので、被エッチング試料1
の面内で対向電極4との距離が異なるため、面内で電流
密度に分布ができる。この電流密度はエッチング速度に
対応するものである。このため、被エッチング試料1の
面内で半導体膜のエッチング速度が不均一になり、均一
なエッチング面が得られないという問題点があった。
【0008】また、被エッチング試料に電圧を直接印加
して電流を流すため、被エッチング試料ごとに電極と接
続する必要があり、処理枚数を多くすることが難しいと
いう問題点があった。
【0009】この発明は、このような問題点を解決する
ためになされたものであり、半導体装置に用いられる半
導体膜の面内のエッチング速度を均一にすることによ
り、均一なエッチング面を得ることを目的とするもので
ある。また、多数枚の半導体膜が形成された基板を一度
にエッチングすることを可能とすることを目的とするも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る半導体装
置の製造方法は、エッチング液中に、表面に半導体膜が
形成された少なくとも1つの絶縁性基板を、表面が同一
方向となるように配置し、絶縁性基板の裏面に接するよ
うに金属を設け、半導体膜と金属とを電気的に接続し、
半導体膜と金属のそれぞれに対向するように一対の電極
を設け、半導体膜に対向する電極が陰極、金属に対向す
る電極が陽極となるように一対の電極に電圧を印加する
ことにより、半導体膜をエッチングする工程を備えるも
のである。
【0011】また、絶縁性基板の裏面に接するように設
けられる金属が、金属板であるものである。
【0012】また、絶縁性基板の裏面に接するように設
けられる金属が、絶縁性基板の裏面に形成された金属膜
であるものである。
【0013】また、半導体膜と金属との電気的な接続
が、絶縁性基板の側面に形成された金属膜によりなされ
るものである。
【0014】また、半導体膜と金属との電気的な接続
が、絶縁性基板を保持する基板保持部に設けられた金属
によりなされるものである。
【0015】また、一対の電極に印加される電圧が、こ
の一対の電極間の電流値が一定に保持されるように制御
されるものである。
【0016】この発明に係るエッチング装置は、エッチ
ング液を保持するエッチング槽と、エッチング液中に、
表面に被エッチング膜が形成された少なくとも1つの基
板を、表面が同一方向となるように保持し、基板の裏面
に接するような金属板を備え、被エッチング膜と上記金
属とが電気的に接続するように構成された基板保持部
と、被エッチング膜と金属板のそれぞれに対向するよう
に配置された一対の電極と、この一対の電極間に電圧を
印加する電源と、を備えるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、この発明
の実施の形態1の半導体装置の製造方法を説明する図で
ある。図1において、(a)から(i)は各ステップに
おける断面の構成を示す図である。図1を用いて、基板
上に半導体膜をパターニングする方法について説明す
る。まず、基板11として、絶縁性の基板であるサファ
イヤ基板を準備する(図1(a))。次に、基板11の
表面、裏面及び側面に金属膜12として金(Au)を蒸
着法により形成する(図1(b))。次に、基板11の
表面の金属膜12を研磨により除去する(図1
(c))。次に、金属膜12を除去した基板11の表面
に半導体膜13として、化合物半導体膜であるGaN膜
を成膜する(図1(d))。次に、半導体膜13に溝を
形成するために、半導体膜13上に、レジスト膜14を
パターニングする。このパターニングは、公知のフォト
リゾグラフィー法を用いて行ない、エッチング予定箇所
に相当する位置に開口部15を設ける(図1(e))。
次に、この状態の試料を、後述する方法で、レジスト膜
14の開口部15に対応する半導体膜13をエッチング
する(図1(f))。次に、半導体膜をエッチング後、
レジスト膜14を除去する(図1(g))次に、基板1
1の裏面の金属膜12を研磨などの方法で除去する(図
1(h))。最後に、基板11の側面の金属膜12をダ
イシングなどの方法で除去する(図1(i))。このよ
うにして、基板上に、所望のパターンを有する半導体を
形成することができる。
【0018】なお、半導体装置に用いられるGaN膜と
しては、通常高い電気伝導度が要求されるため、シリコ
ン(Si)をドーピングしたn−GaN膜、Mgをドー
ピングしたp−GaN膜が用いられる。これらのドーピ
ングしたGaN膜の場合には大きなエッチング速度が得
られる。但し、アンドープGaN膜でもエッチング速度
は小さいが適用可能である。
【0019】図2は、この発明の実施の形態1のエッチ
ング装置の構成を示す図である。図2において、21は
被エッチング試料、22は電解液、23は電解液22を
入れるエッチング槽、24は被エッチング試料21を保
持するためにエッチング槽23に設けられた基板保持部
である。25及び26は電極であり、それぞれ陰極、陽
極として作用する。27は陰極25と陽極26との間に
電圧を印加する電源、28は光源、29は光源28用の
電源である。
【0020】被エッチング試料21としては、上述した
図1(e)に示されるものが用いられる。すなわち、基
板11の表面に半導体膜13が形成されており、半導体
膜13のエッチング領域以外はレジスト膜14で覆われ
ている。基板11の側面及び裏面には金属膜12が形成
されている。
【0021】次に、図2に示されるエッチング装置を用
いてエッチングする方法について説明する。まず、エッ
チング液22を入れたエッチング槽23の基板保持部2
4に被エッチング試料21を設置する。基板保持部24
は、被エッチング試料21のエッチング領域がない端部
付近を、表面側と裏面側から挟むようにして被エッチン
グ試料24を保持する。エッチング液22としては電解
液を用いる。エッチング槽23は、石英等電解液に耐性
のある材料で構成される。被エッチング試料21を基板
保持部24に保持することにより、被エッチング試料2
1の表面側の電解液と被エッチング試料11の裏面側の
電解液が仕切られ、被エッチング試料11の表面側と裏
面側の電解液がつながることがないように構成される。
被エッチング試料21の半導体膜が形成された表面側に
対向して陰極25、被エッチング試料21の裏面に対向
して陽極26となるように一対の電極が配置される。
【0022】さらに、エッチングの進行を早めるため、
半導体膜13に、半導体膜13のバンドギャップ以上の
エネルギーを有する光を照射しながらエッチングを行な
う。例えば、半導体膜13としてGaN膜をエッチング
する場合には、GaN膜のバンドギャップ以上のエネル
ギーを有する光を出射することができる光源28として
キセノンランプなどを用いることができる。なお、図2
においては、被エッチング試料21の上方から光を照射
するものを示しているが、これに限られるものではな
い。半導体膜に光を照射するように構成されていればよ
い。
【0023】電源27のマイナス側と陰極25、電源2
7のプラス側と陽極26を接続し、陰極25と陽極26
との間に電圧を印加すると、被エッチング試料21の半
導体膜13の膜面はアノード(+)に帯電する。一方、
被エッチング試料21の裏面側は、電圧降下のため金属
面はカソード(-)に帯電する。そのため、半導体膜の
エッチングが加速される。一方、基板の金属面では水素
ガスが発生する。その結果、レジスト膜のない開口部の
半導体膜は電解液と反応して電解液中に溶け出し、局部
的なエッチングが進行する。このように、被エッチング
試料の表面側と裏面側を分極させてエッチングする方法
は、バイポーラー法エッチングと呼ばれるものである。
【0024】この方法によれば、被エッチング試料の半
導体膜面の裏面全体に金属膜が形成されており、被エッ
チング試料の面内で対向する電極との距離を均等にでき
るので、電圧が均等に印加され、面内で電流密度に分布
が生じるのを防ぐことができる。このため、半導体膜の
表面で流れる溶解反応電流の面内分布は均一になり、そ
の結果、被エッチング試料の面内で均一なエッチングが
可能となる。
【0025】上述した方法により、半導体膜としてGa
N膜を実際にエッチングした一例について説明する。ま
ず、直径2インチのサファイヤ基板にAuを500nm
蒸着した。GaN膜の成膜面を研磨してAu蒸着膜を除
去した。MO−CVD法(Metalorganic−Chemical Vap
or Deposition)でシリコンドーピングのn−GaN膜
を1μm成膜して、その表面に膜厚1μmのレジストを
成膜してパターニングした。この状態の試料を、図2に
示される被エッチング試料21として用い、図2のエッ
チング装置を用いてエッチングを行なった。被エッチン
グ試料21を基板保持部24に設置し、光源28として
紫外線光を出射するキセノンランプを用い、10mW/
cmのパワーで被エッチング試料21を照射した。エ
ッチング液22として1MのKOH水溶液を用いて、2
5℃にし、電源27として定電圧電源を用いて、陰極2
5と陽極26との間に1V印加した。その結果、GaN
膜のエッチングが起こり、エッチングレートは初期には
0.1μm/分であったが、10分後には0.07μm
/分に低下した。これは、被エッチング試料21の表面
にできたエッチング生成物が試料表面の抵抗として働く
ためと考えられる。
【0026】このときのGaN膜表面の反応は、下記式
(1)で表わされる。 2GaN+6h+6OH→Ga(aq)+N+3HO (1) また、蒸着により形成した金属膜12の表面の反応は、
下記式(2)で表わされる。 6H→3H+6h (2)
【0027】GaN膜に光を照射することによって、G
aN膜内に正孔(h)と電子が生成する。その正孔
は、上記式(1)で示されるように、GaNと反応し、
水溶性のGaを生成してGaNが溶解し、エッチ
ングが進行する。陰極25と陽極26との間に流れる電
流はGaNと電解液界面で移動する正孔数と対応する。
そのため電流値を一定にすることでGaN膜の溶解速度
を一定に制御できる。
【0028】そこで電源27として、定電流電源を用い
て、陰極25と陽極26との間に300μA/cm
定電流を流した。このとき、エッチングレートは0.1
2μm/分であり、時間が経過してもエッチングレート
は変化しなかった。この結果から、定電流を流すことに
よりエッチングレートが制御できることが示された。
【0029】なお、ウエットエッチングする半導体とし
ては、上記したGaNに限られるものではなく、ガリウ
ム砒素(GaAs)、アルミガリウム砒素(AlGaA
s)、インジウム燐(InP)、インジウムガリウム燐
(InGaP)、ガリウムアルミ燐(GaAlP)、ア
ルミガリウムインジウム燐(AlGaInP)などの化
合物半導体でもよい。これらの半導体についても同様に
エッチングすることができる。
【0030】また、ウエットエッチングする半導体の作
成方法として、上述したMO−CVDによる作製方法以
外に、分子線エピタキシ法(MBE)、チョクラルスキ
ー法(CZ)を用いてもよい。
【0031】また、エッチング液22として、実施の形
態1ではKOH水溶液を用いる例を示したが、これに限
られるものではなく、例えば硫酸水溶液でもよく、エッ
チングする半導体膜をエッチング可能な電解液であれば
よい。
【0032】また、陰極25、陽極26、金属膜12と
しては、エッチング液22に不溶の金属、例えば、A
u、白金(Pt)が良い。
【0033】実施の形態2.実施の形態2では、基板に
導電性を付与する他の方法について説明する。図3は、
この発明の実施の形態2の半導体装置の製造方法を説明
する図である。図3において、(a)から(f)は各ス
テップにおける断面の構成を示す図である。図3を用い
て、基板上に半導体膜をパターニングする方法について
説明する。まず、基板11として、絶縁性の基板である
サファイヤ基板を準備する(図3(a))。次に、基板
11の表面、裏面及び側面に金属膜12として500n
mの白金(Pt)を蒸着法により形成する(図3
(b))。次に、基板11の表面及び裏面の金属膜12
を研磨により除去し、基板11の側面にのみ、金属膜1
2を残す(図3(c))。次に、金属膜12を除去した
基板11の表面に半導体膜13としてGaN膜を成膜す
る(図3(d))。次に、半導体膜13に溝を形成する
ために、半導体膜13上に、レジスト膜14をパターニ
ングする。このパターニングは、公知のフォトリゾグラ
フィー法を用いて行ない、エッチング予定箇所に相当す
る位置に開口部15を設ける(図3(e))。次に、基
板11の裏面に、金属板16を接触させ、この金属板1
6と基板11の側面に形成した金属膜12との電気的導
通を確保する(図3(f))。ここでは、金属板16と
してPt板を用いる。なお、この金属板16は、基板1
1の裏面のほぼ全面と接するようにされる。
【0034】図1における被エッチング試料21に代え
て、この図3(f)に示されるものを、エッチング槽2
3の基板保持部24で、基板11の裏面に金属板16が
接するように保持し、上述した実施の形態1と同様の方
法で半導体膜13をエッチングする。
【0035】実施の形態2のエッチング方法によれば、
エッチング時には基板の裏面と接触した金属板が陰極と
なり、実施の形態1で示した基板裏面の金属膜と同じ効
果を果たすため、実施の形態1と同様の効果を得ること
ができる。また、エッチング後に基板裏面の金属膜の除
去が不要であり、基板側面の金属膜も、例えばLDチッ
プにダイシングする工程で除かれるので、エッチング後
に金属膜を除去する研磨等の工程が不要となる。
【0036】なお、上記説明は、基板1枚毎に金属膜を
蒸着により形成するものであるが、1枚毎の基板にカッ
ティングする前のインゴットに金属膜を蒸着してもよ
い。例えばサファイヤのインゴットに金属膜を蒸着し、
その後、基板の厚さにカッティングすれば、図3(c)
に示されるように、基板11の表面及び裏面の金属膜は
除去され、側面の金属膜のみ残すことができる。その結
果、一度に複数枚のサファイヤ基板への金属膜の形成が
可能となる。また、1枚毎の基板表面及び裏面の研磨処
理を不要にできる。
【0037】実施の形態3.図4は、この発明の実施の
形態3の半導体装置の製造方法を説明する図であり、断
面の構成を示す図である。実施の形態3が実施の形態2
と相違するのは、実施の形態3では、基板の側面への金
属膜の形成を行なわずに、基板保持部の基板の側面及び
金属板の側面が接する部分に金属膜を設ける点である。
【0038】図4を用いて、基板上に半導体膜をパター
ニングする方法について説明する。まず、基板11の表
面に半導体膜13としてGaN膜を成膜する。次に、半
導体膜13に溝を形成するために、半導体膜13上にエ
ッチングする領域に対応する部分に開口部15を有する
レジスト膜14をパターニングする(図4(a))。次
に、基板11の裏面に接するように金属板16を設け
て、基板保持部で基板11の表面側と金属板16側から
挟むようにして基板11の裏面に金属板16を接触させ
て保持する。このとき半導体膜13と金属板16との電
気的に接続する金属膜を、実施の形態2のように基板の
側面に設けるのではなく、基板保持部24の基板11及
び金属板16の側面と接する部分に設けておく。図4
(b)において、24は、基板保持部の一部の断面を示
すものである。基板保持部24の溝部には、基板11及
び金属板16の側面と接する部分に金属膜35が設けら
れる。
【0039】図1における被エッチング試料21に代え
て、この図4(b)に示されるものを被エッチング試料
としてエッチング槽23の基板保持部24で保持し、上
述した実施の形態1と同様の方法で半導体膜13をエッ
チングする。このとき、実施の形態1と同様に、被エッ
チング試料を基板保持部に保持することにより、陰極が
設けられる側の電解液と陽極が設けられる側の電解液が
仕切られ、陰極側と陽極側の電解液がつながることがな
いように構成されている。
【0040】実施の形態3の方法によれば、実施の形態
1と同様の効果が得られるとともに、基板の側面及び裏
面への金属膜の蒸着およびエッチング後の研磨等による
金属膜の除去が不要となるため、半導体装置の製造方法
を簡略化することができる。なお、上記説明は、基板保
持部24の溝部に金属膜35を設けるものであるが、基
板保持部が、基板を保持する際に、半導体膜13と金属
板16とを電気的に接続するように構成されていれば良
い。
【0041】実施の形態4図5は、この発明の実施の形
態4のエッチング装置の構成を示す図である。実施の形
態4が実施の形態3と相違するのは、複数枚の被エッチ
ング試料を保持する基板保持部を備え、一度に複数枚の
被エッチング試料のエッチングを行なう点である。図5
のように、この発明の実施の形態4のエッチング装置
は、陰極25と陽極26との間に、複数個の基板保持部
24を有している。この複数個の基板保持部24のそれ
ぞれに、被エッチング試料31を設置する。被エッチン
グ試料31としては、実施の形態3で説明した図4
(b)に示される構造のものを用いる。このとき、複数
枚の被エッチング試料31は、互いに平行になるように
配置される。また、全ての被エッチング試料31は、半
導体膜が形成された表面が陰極25側を向くように配置
され、金属板が設けられた裏面が陽極26側を向くよう
に配置される。なお、被エッチング試料31を基板保持
部24に設置することにより、各被エッチング試料31
について、その表面側と裏面側の電解液22がつながら
ないように構成される。
【0042】また、各被エッチング試料31間の距離は
ほぼ均等になるように配置される。これによって、エッ
チング液22、被エッチング試料31による電圧降下を
一定とすることができる。但し、エッチング液22の抵
抗が小さい場合には、各被エッチング試料31を必ずし
も均等間隔となるように配置しなくてもよい。
【0043】電源27のマイナス側と陰極25、電源2
7のプラス側と陽極26を接続し、陰極25と陽極26
との間に電圧を印加する。このとき半導体膜面は+に分
極し、基板内部の電圧降下のため基板の裏面側は−に分
極する。さらに電解液を通じて電流が流れるが、電圧降
下の大部分は半導体膜で発生するため、エッチング槽内
に被エッチング試料31を複数枚を設置しても電圧は各
被エッチング試料31に均等に印加される。複数の被エ
ッチング試料31はいずれも、半導体膜面は+に分極
し、基板の裏面側は−に分極され、レジスト膜のない開
口部の半導体膜は電解液と反応して電解液中に溶け出
し、エッチングが進行する。また、エッチング槽23内
の各被エッチング試料31に均等に電圧が印加されるた
めに、反応電流の密度も等しい。そのため、多数枚処理
する場合においても全ての被エッチング試料が同じ速度
でエッチングされる。半導体膜としてGaN膜をエッチ
ングする場合には、一枚当たりに印加される電圧が反応
電圧である0.3V以上であれば複数枚の基板に形成さ
れたGaN膜を同じ反応速度でエッチングすることがで
きる。
【0044】なお、図5では、被エッチング試料31と
して、図4(b)に示される構造のものを用いている
が、実施の形態1で説明した図1(e)あるいは実施の
形態2で説明した図3(f)に示される構造のものを用
いてもよい。
【0045】この方法によれば、各被エッチング試料3
1毎に電極を接続する必要はなく、一対の電極で複数枚
の被エッチング試料を同時にエッチングができるので、
容易に処理枚数を増加させることが可能となる。
【0046】
【発明の効果】この発明に係る半導体装置の製造方法
は、エッチング液中に、表面に半導体膜が形成された少
なくとも1つの基板を、表面が同一方向となるように配
置し、絶縁性基板の裏面に接するように金属を設け、半
導体膜と金属とを電気的に接続し、半導体膜と金属のそ
れぞれに対向するように一対の電極を設け、半導体膜に
対向する電極が陰極、金属に対向する電極が陽極となる
ように一対の電極に電圧を印加することにより、半導体
膜をエッチングするので、半導体膜のエッチングを基板
面内で均一に行なうことができる。また、複数の基板に
形成された半導体膜のエッチングを同時に行なうことが
できる。
【0047】また、絶縁性基板の裏面に接するように設
けられる金属が、金属板であるので、絶縁性基板の裏面
に簡便に金属を設けることができる。
【0048】また、絶縁性基板の裏面に接するように設
けられる金属が、絶縁性基板の裏面に形成された金属膜
であるので、絶縁性基板の裏面への金属の接続を確実に
行なうことができる。
【0049】また、半導体膜と金属との電気的な接続
が、絶縁性基板の側面に形成された金属膜によりなされ
るので、半導体膜と金属の接続を確実に行なうことがで
きる。
【0050】また、半導体膜と金属との電気的な接続
が、絶縁性基板を保持する基板保持部に設けられた金属
によりなされるので、絶縁性基板の側面に金属膜の形成
が不要であり、半導体装置の製造工程を簡略化すること
ができる。
【0051】また、一対の電極に印加される電圧が、こ
の一対の電極間の電流値が一定に保持されるように制御
されるので、エッチング速度を一定に保つことができ
る。
【0052】この発明に係るエッチング装置は、エッチ
ング液を保持するエッチング槽と、エッチング液中に、
表面に被エッチング膜が形成された少なくとも1つの基
板を、表面が同一方向となるように保持し、基板の裏面
に接するような金属板を備え、被エッチング膜と上記金
属とが電気的に接続するように構成された基板保持部
と、被エッチング膜と上記金属板のそれぞれに対向する
ように配置された一対の電極と、この一対の電極間に電
圧を印加する電源とを備えるので、絶縁性の基板上に形
成された被エッチング膜を基板面内で均一にエッチング
することができる。また、各基板に電極を接続する必要
がなく、装置構造を簡略化でき、複数の基板のエッチン
グを同時に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の半導体装置の製造
方法を説明する図である。
【図2】 この発明の実施の形態1のエッチング装置の
構成を示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態2の半導体装置の製造
方法を説明する図である。
【図4】 この発明の実施の形態3の半導体装置の製造
方法を説明する図である。
【図5】 この発明の実施の形態4のエッチング装置の
構成を示す図である。
【図6】従来のエッチング装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
11 基板、 12,35金属膜、 13 半導体膜、
16 金属板、 22 エッチング液、 24 基板
保持部、 25 電極(陰極)、 26 電極(陽
極)、27 電源。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エッチング液中に、表面に半導体膜が形
    成された少なくとも1つの絶縁性基板を、表面が同一方
    向となるように配置し、上記絶縁性基板の裏面に接する
    ように金属を設け、上記半導体膜と上記金属とを電気的
    に接続し、上記半導体膜と上記金属のそれぞれに対向す
    るように一対の電極を設け、上記半導体膜に対向する電
    極が陰極、上記金属に対向する電極が陽極となるように
    上記一対の電極に電圧を印加することにより、上記半導
    体膜をエッチングする工程を備えてなる半導体装置の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 絶縁性基板の裏面に接するように設けら
    れる金属が、金属板である請求項1記載の半導体装置の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 絶縁性基板の裏面に接するように設けら
    れる金属が、上記基板の裏面に形成された金属膜である
    請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 半導体膜と金属との電気的な接続が、絶
    縁性基板の側面に形成された金属膜によりなされる請求
    項1記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 半導体膜と金属との電気的な接続が、絶
    縁性基板を保持する基板保持部に設けられた金属により
    なされる請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 一対の電極に印加される電圧が、この一
    対の電極間の電流値が一定に保持されるように制御され
    る請求項1から5のいずれかに記載の半導体装置の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 エッチング液を保持するエッチング槽
    と、上記エッチング液中に、表面に被エッチング膜が形
    成された少なくとも1つの基板を、表面が同一方向とな
    るように保持し、上記基板の裏面に接するような金属板
    を備え、上記被エッチング膜と上記金属とが電気的に接
    続するように構成された基板保持部と、上記被エッチン
    グ膜と上記金属板のそれぞれに対向するように配置され
    た一対の電極と、この一対の電極間に電圧を印加する電
    源と、を備えてなるエッチング装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008517453A (ja) * 2004-10-19 2008-05-22 サン−ゴバン グラス フランス 導電層のエッチング装置およびエッチング方法
JP2017212262A (ja) * 2016-05-23 2017-11-30 株式会社豊田中央研究所 炭化ケイ素(SiC)基板の光電気化学エッチングに用いるエッチング液、エッチング装置、およびエッチング方法

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