JP2003233602A - 一次元の不連続関数の基底展開法及び該展開法を用いた情報処理装置並びに記憶媒体 - Google Patents

一次元の不連続関数の基底展開法及び該展開法を用いた情報処理装置並びに記憶媒体

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JP2003233602A
JP2003233602A JP2002030816A JP2002030816A JP2003233602A JP 2003233602 A JP2003233602 A JP 2003233602A JP 2002030816 A JP2002030816 A JP 2002030816A JP 2002030816 A JP2002030816 A JP 2002030816A JP 2003233602 A JP2003233602 A JP 2003233602A
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Keiko Kimura
恵子 木村
Akira Asai
朗 浅井
Shigeki Matsutani
茂樹 松谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一次元の不連続関数を基底で展開する際に、
不連続点の場所を考慮しない等幅のメッシュ分割に対し
ても、不連続性から生じる誤差を少なくし、より正確な
展開を高速に行うことのできる一次元の不連続関数の基
底展開法及び該展開法を用いた情報処理装置の提供。 【解決手段】 一次元の不連続な関数を基底で展開する
際に、一度その関数を連続な関数に置き換え、それを与
えられた次数の多項式基底で展開することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体を扱う際や、
電流解析、熱解析、弾性体や剛体の取り扱い、有限要素
法など、物理や工学の広範な範囲で用いられる複雑な関
数を単純で扱い易い多項式の基底関数で近似的に展開す
る方法に関する。そのなかで、特に不連続性を含む関数
を多項式基底によって展開して取り扱うことが必要とな
る場合の、一次元の不連続関数の基底展開法及び情報処
理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に複雑な関数g(x)を単純な基底
φi(x)で展開する方法は、いろいろ知られており
(「有限要素法」培風館 矢川元基、吉村忍著)、その
展開係数は積分などによって計算することができる。
【0003】
【0004】ここでφi(x)が規格化された直交基底
ならば、その展開係数は と求められる。正規直交基底でない場合には、上記のよ
うに単純には計算できないが、同様にφi(x)との積
分をとることにより、行列方程式に帰着され、展開係数
を求めることができる。
【0005】これらの方法においては、g(x)が連続
関数である場合には、一般に、基底の数Nを増加させる
ことにより近似の精度を上げることができ、求めたい精
度に応じた近似的展開式を得ることができる。
【0006】しかし、一般に不連続な部分を含む関数に
対しては、その不連続部分を節点とするようにメッシュ
分割を行うことで、不連続な部分から誤差が生じるのを
防いでいる。このため従来の技術では、不連続関数に対
してはメッシュ分割の仕方を変化させることで対応して
いた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】然しながら上述の従来
の方法においてはg(x)が不連続であり、且つその不
連続点がメッシュ分割の節点に対応しない場合には、そ
の不連続の種類や位置により様々な誤差が生じる可能性
がある。また不連続点の位置に関しては、メッシュ分割
幅Dの領域をn次基底で展開する場合D/nより細かい
精度では求めることができない。また不連続点がメッシ
ュ分割の節点にくるように分割の仕方を変える方法も、
関数によって分割の仕方を変えなくてはいけないために
処理の手間がかかるという課題がある。
【0008】本発明は、上述の事情に鑑みて成されたも
ので、上述のような不連続関数を近似的に展開する場合
に、直接単純な基底関数を用いて展開係数を求めようと
はせずに、不運続を含む関数g(x)を置き換えること
のできる別の連続関数g′(x)を探して、次にその連
続関数g′(x)を多項式基底で展開するという手段を
提供することにある。このようにすると、連続関数g′
(x)を基底で展開する際のメッシュ分割は、その分割
幅のみを考慮すればよく、分割の節点と不連続点との位
置関係を正確に決めなくても生じる誤差の大きさを抑え
ることができる。
【0009】また、n次多項式である基底関数を用いて
直接展開係数を求めようとはせずに、始めに正確に不連
続点の位置xjを求め、その左右Δ領域内のみを別のm
次多項式hj m(x)で近似し、同様にすべての不連続点
の周りを近似した関数g′(x)を作り、 そしてその関数g′(x)全体をn次の多項式で展開す
る。このようにすると、関数g′(x)を基底で展開す
る際のメッシュ分割は、その分割幅Dのみを考慮すれば
よく、分割の節点と不連続点との位置関係を一致させる
などの工夫をしなくても生じる誤差の大きさを抑えるこ
とができる。
【0010】即ち、一次元の不連続関数を基底で展開す
る際に、一度その関数を連続な関数で近似し、それを多
項式基底で展開することにより、不連続点の場所を考慮
しない等幅のメッシュ分割に対しても、不連続性から生
じる誤差を少なくし、より正確な展開を行うことのでき
る一次元の不連続関数の基底展開法及び該展開法を用い
た情報処理装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記構成を備
えることにより上記課題を解決できるものである。
【0012】(1)一次元の不連続な関数を基底で展開
する際に、一度その関数を連続な関数に置き換え、それ
を与えられた次数の多項式基底で展開することを特徴と
する、一次元の不連続関数の基底展開法。
【0013】(2)或る条件をみたすときのみ値1を持
ち、それ以外では0を持つような不連続な一次関数を、
一般の連続関数で置き換える際に、フェルミ分布として
知られる関数形: を用いることを特徴とする、一次元の不連続関数の基底
展開法。
【0014】(3)前項(1)または(2)記載の一次
元の不連続関数の基底展開法を実現するためのプログラ
ムを格納したことを特徴とする記憶媒体。
【0015】(4)前項(1)または(2)記載の一次
元の不連続関数の基底展開法を用いたことを特徴とする
情報処理装置。
【0016】(5)一次元の不連続関数をn次の基底で展
開する際に、その関数の不連続点の周囲Δの領域をm次
の多項式で近似し、その上で全体をn次の多項式基底で
展開することを特徴とする一次元の不連続関数の基底展
開法。
【0017】(6)不連続点の周りの近似領域Δと、そ
こでの多項式関数の次数m、全体を展開する多項式の次
数nとメッシュ分割の幅Dとの間に という関係があることを特徴とする一次元の不連続関数
の基底展開法。
【0018】(7)前項(5)または(6)記載の一次
元の不連続関数の基底展開法を実現する為のプログラム
を格納したことを特徴とする記憶媒体。
【0019】(8)前項(5)または(6)記載の一次
元の不連続関数の基底展開法を用いたことを特徴とする
情報処理装置。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る一次元の不連
続関数の基底展開法及び該展開法を用いた情報処理装置
の実施の形態を説明する。
【0021】図1は、第1の発明に係る不連続関数を展
開処理する処理手順の例を示すフローチャート、図2
は、第1の発明に係る不連続関数の展開処理の過程を示
す説明図、図3は、フェルミ分布の形とパラメータとの
関係を示す説明図、図4は、メッシュ分割と不連続点の
位置関係を示す説明図、図5は、実施例1の説明図、図
6は、本発明に係るプログラム実行装置および記憶媒体
を示す外観説明図、図7は、第2の発明に係る不連続関
数展開処理の概念説明図、図8は、実施例2の説明図、
図9は、実施例3の説明図である。
【0022】(第1の発明に係る構成及び作用) (構成)一次元の不連続関数g(x)を与えられた次数
をもつ多項式基底で展開するとき、始めに基底関数では
ない一般の連続関数を用いてg(x)を置き換える。そ
れは、例えばフェルミ分布関数
【0023】
【0024】のように階段状の変化を記述するのに適し
た関数を、連続点の位置に対応したパラメータbjを決
めて足し合わせることにより構成することが出来る。
【0025】
【0026】次に、この連続関数を基底関数で展開す
る。
【0027】連続関数を基底関数で展開する方法はガラ
ーキン法や重みつき残差法などの良く知られた方法があ
るので、それらを利用する。このとき領域のメッシュ分
割をする際に、分割幅dをフェルミ分布の傾きに対応す
るパラメータaと対応させることにより、より誤差の少
ない展開を行うことができる。
【0028】分割幅dとパラメータaの間には の対応があると考えられる。
【0029】(作用)図4を参照して本発明の動作原理
及び作用について説明する。
【0030】0または1の2つの値をもつ一次元の不連
続関数g(x)を考える。
【0031】先ず、この不連続関数g(x)を基底関数
ではない一般の連続関数を用いて置き換える方法を考察
する。
【0032】
【0033】ここで、この一般の連続関数として、フェ
ルミ分布として知られる関数形 を考える。この関数は、図3に示したような関数形をも
ち、パラメータbは対称点の位置を、パラメータaは符
号が関数形を、大きさが傾きの大きさを表す。今aが負
の場合を考え、次のように定義する。
【0034】
【0035】この基底を用いて、一次元の不連続関数g
(x)を展開する。
【0036】今一次元の不連続関数g(x)のxの範囲
を0から1とする。始めにこの範囲をn個に分割し、分
割点aiがa0=0,an=1となるようにする。定数項
としてg(a0)を考える。次にg(a1)、g(a2
を順番に考えていき、値が変化するところを探す。その
方法として、
【0037】 の値を計算する。vali<0の時、値が変化している
ことがわかる。次に、その不連続点の値を正確に求め
る。不連続点はaiとai+1の間にあることは分かってい
るので、この間で二分法(「数値解析の基礎」日新出版
篠原能材著参照)を行い、不連続点の位置を求めたい
精度まで計算する。
【0038】不連続点を一つ求めるごとに、関数h
(x)を足していく。パラメータaの値に関しては、後
で詳しく考察することにし、ここではパラメータbにつ
いて考える。パラメータbはフェルミ分布の点対称点の
位置を表すから、ここでは上で求めた不連続点の位置を
パラメータbの値とすればよいことが分る。よって、一
つ目の不連続点をみつけたら、その位置座標をb1
し、
【0039】 とする。このように順番にa0からanまで不連続点を探
し、h1,h2、…hmを求める(不連続点の数はm
個)。このとき不連続関数g(x)を近似する連続関数
g′(x)として
【0040】 が求められる。
【0041】次にこの連続関数を基底関数で展開する。
連続関数を基底関数で展開する方法はガラーキン法や重
みつき残差法などの良く知られた方法があるので、それ
らを利用する。
【0042】このとき、区間[0,1]のメッシュ分割
の幅に注意する必要がある。フェルミ分布関数を用いた
とき、パラメータaに関しては今まで詳しく触れなかっ
た。このパラメータaはフェルミ分布関数の傾きの大き
さを表していて、aが大きい程傾きは急になって不連続
関数に近くなり、aが小さくなると傾きはなだらかにな
る(図3)。b点での値が1/2とすると、さらにその
半分の値の1/4もしくは3/4となる点との距離をΔ
とする。するとパラメータaとΔの関係は
【0043】
【0044】となる。このため、aの大きい値を用いて
g′(x)を構成した時には、それを基底関数で展開す
る際のメッシュ分割を細かくしなければ、不連続関数そ
のものを展開した場合と誤差の大ささは、大差なくなっ
てしまう。これより、連続関数g′(x)を基底関数で
展開するときのメッシュ分割の幅dは、
【0045】
【0046】程度にしておけばよいことが分る。これは
逆に、基底関数で展開する場合に必要なメッシュ分割幅
に対応するようにパラメータaを決めればよいことにな
る。
【0047】(実施例1)図1は、本発明に係る不連続
関数の基底展開を実行する処理手順の例を示すフローチ
ャートである。
【0048】ある関数y=f(x)に対し、f(x)>
0の時は1、f(x)≦0の時は0を与えるような関数
g(x)を考える。この関数g(x)はf(x)=0と
なる点で値が0と1の間で飛ぶ一次元の不連続関数とな
る。
【0049】今考える範囲を0から1としても、一般性
を失わない。そこで始めにステップS101で、関数g
(x)を定義する。
【0050】
【0051】次に、xの範囲をn個に分割し、分割点の
座標をai(i=0、n)とする。但しここでa0=0、
n=1となる。また、不連続点の位置をbjとし、ステ
ップS102で、j=0、i=−1に初期化する。ステ
ップS103で、iをインクリメントする。
【0052】ステップS104で、iがn未満であれ
ば、対応する分割点aiについて処理するためにステッ
プS105へ進み、n以上ならば、全ての分割点につい
て処理が終了したので、ステップS108へ進む。
【0053】ステップS105では、 の値を計算し、vali>0ならば、そのままループを
回し、ステップS103に戻す。vali≦0ならば、
iとai+1の間に不連続点があるということなので、ス
テップS106で、jをインクリメントし、二分法によ
りその位置を求めたい精度まで計算する。得られた不連
続点の位置をbjとする。これにより、ステップS10
7で、次の関数
【0054】 を定義する。以下、ステップS103に戻り、ステップ
S104でi≧nとなるまで、ステップS103〜10
7の作業を繰り返し、不連続点を全部求める。i≧nま
でループを回したところで、ステップS108に進み、
m=jとして見つかった不連続点の総数をm個とする。
するとステップS109で、不連続関数g(x)を近似
する連続関数g′(x)として、
【0055】 が求められる。
【0056】次に、ステップS110で、この連続関数
g′(x)を与えられた次数の基底関数で展開する。こ
こでは三次基底とする。メッシュの分割幅dをd=1/
aとして領域[0,1]を分割し、ガラーキン法や重み
つき残差法などのよく知られた方法を用いて展開する。
【0057】本実施例は、図5に示すような関数f
(x)が定義された場合に、f(x)>0のときは1、
f(x)≦0のときは、0を与えるような不連続関数g
(x)の基底展開法である。
【0058】本実施例の実現は、図6に示したような計
算機上で行われる。尚、このハードウェア構成は本発明
のプログラムの実行の為に全て係るものである。
【0059】図6において、61は計算機本体であり、
各種命令を実行し、各部の制御を行なうCPU、プログ
ラムやデータを一時的に記憶し、プログラム実行中のワ
ークエリアとして利用される領域を含むメモリ、及び記
憶媒体であるフロッピー(R)ディスクを読み込む装置
65、CD−ROMを読み込む装置66、ハードディス
ク67等を含んでいる。また、モニター62やキーボー
ド63やマウス64とケーブルを通じて電気的に連結さ
れ、様々な制御を行ったり、または行われたりしてい
る。
【0060】本発明に係る不連続関数の基底関数による
展開法は、上述した処理手順がプログラムとしてフロッ
ピー(R)ディスク等の記憶媒体68に格納されてい
る。この記憶媒体68のプログラムやデータを計算機6
1内部のメモリに展開し、キーボード63から入力され
るパラメータやデータに基づき、キーボード63やマウ
ス64からの実行指示に応じて、実際の閉領域塗りつぶ
し処理の一過程などとして、上述した不連続関数の基底
展開法を計算機61内で行っている。
【0061】なお本実施例では、近似処理プログラム、
およびその処理を行うプログラムを記録した記憶媒体に
ついて述べたが、本発明の不連続関数の基底展開法は、
より汎用の処理装置においても使用可能である。
【0062】以上説明した第1の発明の実施例によれ
ば、一次元の不連続な関数を基底で展開する際に、一度
その関数を連続な関数に置き換え、それを与えられた次
数の多項式基底で展開することにより、展開によって生
じる誤差を減少させ、かつ処理速度を上げることができ
る。
【0063】(第2の発明に係る構成及び作用) (構成)一次元の不連続関数をn次の多項式基底で展開
するとき、まず始めに不連続点の位置を求める。次にそ
の不連続点の左右Δの部分を別のm次の多項式で近似す
る。この段階の近似では、正確な不連続点の位置が考慮
されている。次に、それをn次の多項式基底で展開す
る。このときメッシュ分割の幅Dを
【0064】
【0065】の関係を満たすように定めておけば、不連
続点と分割の節点の位置関係を考慮せずに幅Dの等幅メ
ッシュで分割することができる。
【0066】(作用)図7を参照して本発明の動作原理
の説明と併せて作用も説明する。
【0067】0または1の2つの値をもつ一次元の不連
続関数g(x)を考える。まずはこの不連続関数g
(x)を不連続点の周りの領域Δで別のm次の多項式で
置き換え、関数g′(x)を作ることを考える。
【0068】
【0069】今一次元の不連続関数g(x)の範囲を0
から1とする。始めにこの範囲をn個に分割しa0
0,an=1となるようにする。g(a1),g(a2
を順番に考えていき、値が変化するところを探す。その
方法として、
【0070】
【0071】の値を計算する。vali<0の時、値が
変化していることがわかる。次に、その不連続点の値を
正確に求める。不連続点はaiとai+1の間にあることは
分かっているので、この間で二分法を行い、不連続点の
位置を求めたい精度まで計算する。ここまでは、第1の
発明と同様である。
【0072】不連続点の座標xjが求まったら、その両
側xj−Δ,xj+Δの領域を考える。この区間内だけを
m次関数hj m(x)で記述する。
【0073】こうして不連続点を一つ求めるごとに、そ
の周りの2Δの領域を分割し、m次多項式で置き換え
る。このようにして近似関数g′(x)が求められる。
【0074】
【0075】次に、この連続関数をn次多項式基底で展
開する。このとき、区間[0,1]のメッシュ分割の幅
Dに注意する必要がある。第一の近似で不連続部分を左
右Δの領域にわたってm次多項式で近似した。そこで、
第二の近似で関数g′(x)をn次多項式で近似する際
に、なるべく情報を失わないようにするためには、メッ
シュ分割の幅を
【0076】
【0077】ととればよいことがわかる。このようにす
ると、不連続点の位置、もしくはxj−Δ,xj+Δの位
置とメッシュ分割の節点の位置関係を気にしなくても良
い近似を得ることができる。
【0078】(実施例2)実施例2としてn=1、m=
3の場合について考える。図8にその説明図を示す。0
または1の2つの値をもつ一次元の不連続関数g(x)
を考える。まず、この不連続関数g(x)を不連続点の
周りの領域Δで別の3次の多項式で置き換え、関数g′
(x)を作ることを考える。
【0079】
【0080】上記作用に示した方法により、不連続点の
位置xjを見つけたとする。不連続点の座標xjが求まっ
たら、その両側xj−Δ,xj+Δの領域を考える。この
区間内を記述する3次関数
【0081】
【0082】を求める。区間内の3次関数を決めるに
は、4つのパラメータが必要なので
【0083】 を用いると
【0084】 が求められる。
【0085】不連続点を一つ求めるごとに、その周りの
2Δの領域を分割し、m次多項式で置き換える。このよ
うにして近似関数g′(x)が求められる。
【0086】
【0087】次にこの連続関数を1次多項式基底で展開
する。メッシュ分割の幅Dを
【0088】
【0089】とする。この場合不連続点の位置、もしく
はxj−Δ,xj+Δの位置とメッシュ分割の節点の位置
関係に特別な制限はない。そうして図8で示したように
点をつないで近似関数をつくることができる。
【0090】(実施例3)本発明は、実施例2に示した
ようなn<mの場合に制限されるものではなく、n,m
ともに自然数であれば、n≧mの場合にも同様に成り立
つ(図9)。ただそのときn次の基底で展開する際に、
高次のnに対して解が振動するなど不安定になる可能性
があることに注意する必要がある。
【0091】以上説明した第2の発明の実施例によれ
ば、一次元の不連続関数をn次の基底で展開する際に、
その関数の不連続点の周囲Δの領域をm次の多項式で近
似し、その上で全体をn次の多項式基底で展開すること
により、展開によって生じる誤差を減少させ、かつ処理
を単純化することができる。
【0092】
【発明の効果】本発明によれば、不連続点が含まれてい
る位置が不確定な一次元の不連続関数に対しても、メッ
シュ分割の方法を問題に応じて変えることなく、基底関
数によって展開し、近似的に処理することができるとい
う利点がある。また、本発明によれば、不連続点の位置
を正確に考慮した上で近似処理を行うことができる、と
いう効果を呈する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の発明に係る不連続関数を展開処理する
処理手順の例を示すフローチャート
【図2】 第1の発明に係る不連続関数の展開処理の過
程を示す説明図
【図3】 フェルミ分布の形とパラメータとの関係を示
す説明図
【図4】 メッシュ分割と不連続点の位置関係を示す説
明図
【図5】 実施例1の説明図
【図6】 本発明に係るプログラム実行装置および記憶
媒体を示す外観説明図
【図7】 第2の発明に係る不連続関数展開処理の概念
説明図
【図8】 実施例2の説明図
【図9】 実施例3の説明図
【符号の説明】
61 計算機本体 62 モニター 63 キーボード 64 マウス 65 記憶媒体であるフロッピー(R)ディスクを読み
込む装置 66 CD−ROMを読み込む装置 67 ハードディスク 68 フロッピー(R)ディスク等の記憶媒体
フロントページの続き (72)発明者 松谷 茂樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 5B056 BB00 BB74 BB82

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次元の不連続な関数を基底で展開する
    際に、一度その関数を連続な関数に置き換え、それを与
    えられた次数の多項式基底で展開することを特徴とする
    一次元の不連続関数の基底展開法。
  2. 【請求項2】 ある条件をみたすときのみ値1を持ち、
    それ以外では0を持つような不連続な一次関数を、一般
    の連続関数で置き換える際に、フェルミ分布として知ら
    れる関数形: を用いることを特徴とする、一次元の不連続関数の基底
    展開法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の一次元の不連続
    関数の基底展開法を実現するためのプログラムを格納し
    たことを特徴とする記憶媒体。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の一次元の不連続
    関数の基底展開法を用いたことを特徴とする情報処理装
    置。
  5. 【請求項5】 一次元の不連続関数をn次の基底で展開
    する際に、その関数の不連続点の周囲Δの領域をm次の
    多項式で近似し、その上で全体をn次の多項式基底で展
    開することを特徴とする一次元の不連続関数の基底展開
    法。
  6. 【請求項6】 不連続点の周りの近似領域Δと、そこで
    の多項式関数の次数m、全体を展開する多項式の次数n
    とメッシュ分割の幅Dとの間に という関係があることを特徴とする一次元の不連続関数
    の基底展開法。
  7. 【請求項7】 請求項5または6記載の一次元の不連続
    関数の基底展開法を実現する為のプログラムを格納した
    ことを特徴とする記憶媒体。
  8. 【請求項8】 請求項5または6記載の一次元の不連続
    関数の基底展開法を用いたことを特徴とする情報処理装
    置。
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