JP2003231217A - ラミネート用部材およびラミネート印画物 - Google Patents

ラミネート用部材およびラミネート印画物

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JP2003231217A
JP2003231217A JP2002028514A JP2002028514A JP2003231217A JP 2003231217 A JP2003231217 A JP 2003231217A JP 2002028514 A JP2002028514 A JP 2002028514A JP 2002028514 A JP2002028514 A JP 2002028514A JP 2003231217 A JP2003231217 A JP 2003231217A
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Masami Tsukamoto
雅美 塚本
Satoru Iwata
哲 岩田
Noboru Kunimine
昇 国峯
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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラミネート用のフィルム(ラミネート部材)
を巻状態にした場合のフィルムどうしの張り付きを防止
し、これらによるラミネート時あるいはフィルム加工時
のフィルムのしわの発生や位置ずれを防止すること。 【解決手段】 耐熱性基材と、該耐熱性基材上に剥離可
能に設けられ、印画物の画像面上のラミネート層を形成
するための透明フィルム層とを有するラミネート用部材
の透明フィルム層を、耐熱性基材上に設けられた画像面
の表面保護層となる第1の層と、該第1の層上に設けら
れ、画像面への接着層となる第2の層とを有する構成と
し、かつ該第2の層にポリシロキサン系物質を含有さ
せ、更に球状ビーズを分散させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被記録媒体の画像
が形成された表面の記録画像層を保護するフィルムをラ
ミネートするためのラミネートフィルム、それを用いた
ラミネート方法及ラミネート印画物に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット、オフセット、グラビ
ア、電子写真など印画物は、その画像が形成されている
面(画像面)にラミネート加工を施すことによって、耐
光性、耐水性、耐摩擦性など画像堅牢性が向上し、更
に、画像表面の光沢度や平滑度、画像の最大濃度が上が
ることで画像品位が向上することは広く知られている。
【0003】特に、インクジェット記録装置について
は、微細な吐出口からインクが飛び出すという印字方式
上の制約から、水に溶解した染料を水分の吸収性が高い
被記録媒体に印字する方式を採用したものが広範に普及
している。水溶性染料を含有する水性インクを用いてイ
ンクジェット記録方式により形成された印画物は、一般
的に耐候性が乏しい場合が多く、この画像の高堅牢化の
ためには、ラミネート処理が有効である。
【0004】ラミネート処理には、耐熱性基材で支持さ
れた透明な表面保護層を印画物の画像面に圧着してから
耐熱性基材を表面保護層から剥離して表面保護層を画像
面上に残存させて完成印画物を得る方法や、耐熱性基材
は剥離せずそのまま画像面上に残存させて完成印画物を
得る方法がある。これらのうち、基材を剥離するタイプ
のラミネート方法は基材のヘイズの影響がないため、濃
度の高い画像が得られる。
【0005】これらのラミネート部材においては巻状態
で保管した場合、接着層が耐熱基材に溶着し剥離すると
いうブロッキングがおこる場合があるという問題があっ
た。特に、ラミネート後基材を剥離するタイプのラミネ
ート部材においては、ラミネート後の基材の剥離性をよ
くするために、基材と表面保護層が剥離しやすいように
構成されている。このため、接着層と基材が密着した場
合、表面保護層から剥離してブロッキングが更におきや
すくなる場合がある。
【0006】このブロッキングを防止するために、ラミ
ネート部材の接着層にはしばしばブロッキング防止剤が
添加される。ブロッキング防止剤としては無機、有機の
フィラー類やポリシロキサン系物質、脂肪酸エステル系
物質、ワックス等が使用される。この中でもポリシロキ
サン系物質は、シリカ系インク受容層をもつ被記録媒体
へラミネートするラミネート部材の接着剤層に添加する
ことによって、接着層のシリカ受容層への回り込みがよ
く印画画像の濃度が上がる等の利点があることが知られ
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ブロッキング防止剤と
してポリシロキサン系物質を接着剤層に添加した場合、
接着層の塗工時に接着剤表面にポリシロキサンが浮き、
乾燥後接着剤層表面がポリシロキサン系物質に薄く覆わ
れた状態になる。これによって、ブロッキングは起こり
にくくなる。しかし、フィルムを巻物とした場合には、
基材とその上に巻かれた接着剤層がポリシロキサンによ
って張り付いてしまう場合があるという問題点があっ
た。このため、ラミネート時、あるいはスリット等の加
工時の位置あわせをしようとした場合には、フィルムど
うしが張り付き、しわが寄る、位置あわせに狂いが生じ
る等の問題があった。
【0008】本発明の目的は、ラミネート用のフィルム
(ラミネート部材)を巻状態にした場合のフィルムどう
しの張り付きを防止し、これらによるラミネート時ある
いはフィルム加工時のフィルムのしわの発生や位置ずれ
を防止することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるラミネー
ト部材は、耐熱性基材と、該耐熱性基材上に剥離可能に
設けられ、印画物の画像面上のラミネート層を形成する
ための透明フィルム層とを有するラミネート用部材にお
いて、前記透明フィルム層が、前記耐熱性基材上に設け
られた前記画像面の表面保護層となる第1の層と、該第
1の層上に設けられ、前記画像面への接着層となる第2
の層とを有し、かつ該第2の層がポリシロキサン系物質
を含み、球状ビーズを更に含むことを特徴とするもので
ある。
【0010】また、本発明のラミネート印画物は、上記
構成のラミネート部材の透明フィルム層をインクジェッ
ト用の被記録媒体の少なくとも画像が形成された面にラ
ミネートしたことを特徴とするラミネート印画物であ
る。
【0011】また、本発明にかかるラミネート方法は、
上記構成のラミネート部材の有する透明フィルム層ラミ
ネート部材の有する透明フィルム層によってインクジェ
ット用被記録媒体の少なくとも画像が形成された面をラ
ミネートする工程を有する印画物のラミネート方法であ
る。
【0012】本発明によれば、画像側へ転写される透明
フィルム層を形成する接着層にポリシロキサン系物質を
含有させるとともに、球状ビーズを混入させたことで、
接着剤層が基材と接触した状態で保存された場合でもこ
れらの間でのブロッキングの発生を効果的に防止するこ
とが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のラミネート部材は透明フ
ィルム層を形成する接着剤層にポリシロキサン系物質を
含有し、更に、少なくとも接着剤層に球状ビーズが混入
されているものである。この球状ビーズの直径として
は、接着層の厚さと同等以上、接着層の膜厚+表面保護
層の2倍の膜厚以内であることが好ましい。また、球状
ビーズとしてはアクリル樹脂ビーズが好ましい。更に、
球状ビーズの接着層に対する含有量が0.1質量%以上で
あることが好ましく、更に接着層のポリシロキサン系物
質の含有量は1〜10質量%であることがこのましい。
【0014】また、ポリシロキサン系物質としてはエー
テル変性ポリジメチルシロキサンが好ましい。一方、印
画物を形成するための被記録媒体としては、シリカある
いはケイ酸系物質含有インク受容層をもつインクジェッ
ト用のものが好ましい。
【0015】本発明にかかるラミネートフィルムの一態
様の断面図を図1(a)に示す。ラミネートフィルムは、耐
熱性基材1上に順に表面保護層2と接着層3で構成され
る。
【0016】耐熱性基材としては、接着層を熱圧着する
際に、加熱加圧状況下で形態を安定して維持でき、かつ
インク受容層上に透明フィルムが形成された段階で剥離
が容易なものであればよく、例えば、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(P
EN)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリ
エーテルスルホン(PES)などの材料からなるフィル
ムやシート等を用いることができ、その厚さは、ラミネ
ート処理に適した厚さとすれば良く、例えば20〜50μm
の範囲から選択することができる。
【0017】接着層は、耐熱基材が安定した形態を維持
する温度で加熱、加圧された状態によって、接着層材料
が流動性を持ち、インク受容層2b表面の凹部に十分流
入することが必要である。凹部に接着層を十分満たすこ
とで、ラミネート印画物の画像濃度は上昇する。また、
耐熱性基材を剥離したラミネート印画物の耐熱性を上
げ、高温による光沢の低下を防止するには、平均分子量
が異なる2種類以上の熱可塑性樹脂を混合した熱可塑性
樹脂にする必要がある。
【0018】これら2種類以上の樹脂のそれぞれのガラ
ス転移点は低すぎる場合にはブロッキングが生じやすく
なり、高すぎる場合には画像濃度が劣化する。これらの
問題が発生しない適当なガラス転移点を持つ樹脂を選ぶ
必要がある。通常、0℃から45℃程度の間のものが選
択される。
【0019】このような条件を満たすことのできる熱可
塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン系、塩化ビニ
ル酢酸ビニル系、アクリル系の熱可塑性樹脂を挙げるこ
とができ、これらの少なくとも1種を用いることができ
る。近年では水溶性樹脂が好んで使われるため、アクリ
ル系エマルジョン樹脂が使われることが多い。接着層の
膜厚は例えば、5〜30μmから選択できる。
【0020】また、ラミネート用部材を連続フィルムと
して形成し、これを巻状にした場合等におけるブロッキ
ング防止のため、接着層にはブロッキング防止剤が添加
される。ブロッキング防止剤としては、常温で液状であ
り接着剤に添加した場合に接着剤表面を覆う物質が望ま
しく、ポリシロキサン系物質、脂肪酸系物質等を用いる
ことができる。前述のアクリル系エマルジョン樹脂に添
加する場合には、ポリエーテル変性シロキサン系物質や
シロキサン系エマルジョンを用いることができる。これ
らのブロッキング防止剤には接着剤層に柔軟性を付与す
る効果も併せ持つ。
【0021】接着剤層はラミネート時にインク受容層の
表面の凹凸に十分に流入することが必要であるが、前記
アクリル系エマルジョンからなる接着剤層にポリエーテ
ル変性シロキサン系物質をブロッキング防止剤として添
加した場合、シリカ系物質を含むインク受容層には特に
高い密着性が得られる。
【0022】また、本発明では、接着剤層には前記ブロ
ッキング防止剤に加えて、ビーズ4が添加される。ビー
ズは無機、有機どちらも添加可能であるが、ラミネート
後の画質を損なわないように、概略透明であることと、
接着剤層に近い屈折率も持つことが肝要である。前記ア
クリル系エマルジョンを接着剤層として使用した場合、
アクリルビーズ等を好適に用いることができる。ビーズ
は接着剤層の表面にその一端がでている必要がある。し
たがって、ビーズの平均直径は接着剤層の厚さよりも厚
くなければならない。また、一方でビーズがあまり大き
いと、印画画像の外観を損ね、接着剤層の上の表面保護
層が変形したり、ひびがはいったりする。したがって、
ビーズの平均直径は接着剤層の膜厚+表面保護層の膜厚
の2倍程度以内であることが望ましい。
【0023】印画物の表面保護層となる層2は、印画物
の画像面にラミネートされた透明フィルム層の最上層
(表面保護層)を形成するもので、印画物への耐熱性の
付与や折曲性(柔軟性)、種々の環境下での印画物のラ
ミネート処理された画像面におけるブロッキングの発生
を防止するといった観点からは、そのガラス転移点が少
なくとも60℃以上であることが望しく、また、透明性
が高いラミネート層を画像面に上に転写されたときに形
成できる材料からなることが画像品位を向上するために
は更に好ましい。
【0024】また、表面保護層を、紫外線吸収剤が熱可
塑性樹脂に化学結合されている紫外線吸収ポリマーを主
成分として形成することにより、紫外線遮蔽能の経時劣
化が少ない高耐光性の印画物となる。表面保護層の膜厚
は例えば、3〜20μmから選択できる。
【0025】接着層及び表面保護層は、層形成材料を必
要に応じて適当な溶剤と混合して得た塗工液を各層毎に
調製し、塗工液を耐熱性基材上に塗布して乾燥させる工
程を表面保護層及び接着層の順に繰り返して形成するこ
とができる。塗工方法としては、例えば、ロールコーテ
ィング法、ロッドバーコーティング法、スロットダイコ
ーティング法、マイクログラビアコーティング法等を用
いることができる。
【0026】本発明のラミネート用部材によるラミネー
ト処理は、種々の印画物に適用可能であるが、インクジ
ェット記録法によって形成された印画物にも好適に適用
することができる。図1(b)にインクジェット記録法
に用いられる被記録媒体に前記ラミネート部材をラミネ
ートした非記録媒体の一例の断面図を示す。インク受容
層を支持する基材5上にインク受容層6が塗布されてい
る。
【0027】インク受容層6には、多孔質無機粒子と必
要に応じて結着材を混合した構成を用い、多孔質無機粒
子としてはシリカ、アルミナ、炭酸マグネシウム、炭酸
カルシウム、シリカアルミナ混晶、シリカマグネシウム
混晶等を用いることができる。近年では、画質の良好
性、経済性等から、シリカを含む受容層が多く用いられ
る。
【0028】シリカを含む受容層に対しては、前記ラミ
ネートフィルムの接着剤層にポリシロキサン系ブロッキ
ング防止剤を添加したラミネート部材を用いてラミネー
トすると、シリカ受容層に接着剤層が十分に回りこみ高
い画質性能が得られる。したがって本発明は、特にシリ
カ含有、あるいはケイ酸系粒子を含有する非記録媒体に
特に好適に用いることができる。
【0029】図2(a),(b)には従来のラミネートフィル
ムおよび、それを用いてラミネートされたインクジェッ
ト記録媒体の模式的断面図をしめす。接着層3にビーズ
が含まれていない。
【0030】本発明にかかるラミネート用部材を用いた
ラミネート印画物の形成工程を行う装置の一例を図3に
示す。図3の装置は、ロールに巻き取られた状態のラミ
ネートフィルム20を用いて画像が形成された被記録媒
体Pに透明フィルム層の形成を行うラミネート処理部を
有する。被記録媒体Pはその印画面(インク受容層面)
が、ラミネートフィルムの耐熱性基材1に積層された接
着層2と向き合う状態で紙送り板11から送られる。そ
して、熱ローラー12の間を通り、必要に応じた加熱下で
加圧される。この処理によって、接着層が、インク受容
層に圧着される。その後、インク受容層に圧着されたラ
ミネートフィルム20から巻き取り装置10で耐熱性基材
1のみを引っ張ることで耐熱性基材1を剥離して、図1
(a)に示す断面図のように、画像を受像したラミネート
印画物を得ることができる。
【0031】
【実施例】以下の実施例等における「部」は質量基準で
ある。 実施例1 (合成例) ・接着層樹脂(A1)の合成 ガラス製反応容器1に、攪拌機、還流冷却管、温度計、
窒素ガス導入管を備え付けた後、ノニオン系乳化剤とし
てアクアロンRN−30(商品名、第一工業製薬株式会
社製)6g、アニオン系乳化剤アクアロンHS−30
(第一工業製薬株式会社製)6g、メチルメタクリレー
ト29.8g、エチルアクリレート96.7g、メタク
リル酸7.4g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
14.9g、t−ドデシルメルカプタン0.5g、脱イ
オン水156gをいれ攪拌し総量316.8gの混合液
を調整する。次に、この混合液36gを取り出し同様の
別の反応容器2に移した後、窒素ガス導入下73℃で4
0分間乳化を行う。次いで重合開始剤としてペルオキソ
硫酸アンモニウム17gを脱イオン水36gに溶解し、
前記乳化液に添加する。その後速やかに前記混合物の残
量を反応容器1より取り出し、100分間かけて反応容
器内に徐々に滴下し、73℃で重合を行う。混合物残量
を滴下した後、73℃で80分間攪拌を継続し、Tg1
1℃、重量平均分子量25,000(GPCにより測
定)の接着層樹脂を得る。 ・接着層樹脂(A2)の合成 t−ドデシルメルカプタンの混合部数を2gにした以外
は実施例1と全く同様に行い、Tg:11℃、重量平均
分子量56,000(GPCにより測定)の接着層樹脂
を得る。 ラミネートフィルムの作成 ・表面保護層コーティングフィルムの作成 耐熱性基材として、ポリエチレンテレフタレートフィル
ム(膜厚38μm)に、表面保護層として紫外線吸収ポ
リマー(PUVA−30M、大塚化学株式会社製)を乾
燥膜厚5μmとなるようにマイクログラビアコーティン
グ法により塗工乾燥し、表面保護層塗工フィルムを得
る。 ・接着層のコーティング A1樹脂75部とA2樹脂225部、アクリル樹脂製ビ
ーズ(綜研化学株式会社製 ケミスノーMR−20G
平均直径20μm)3部にポリエーテル変性ポリジメチ
ルシロキサン表面調整剤(BYK-333ビックケミー社製)
を1部、3部、10部、30部、50部と量を変えて、
それぞれ混合した接着層塗工液を作成する。これらをそ
れぞれ表面保護層コーティングフィルムの表面保護層上
に、乾燥膜厚17g/m2となるようにマイクログラビ
アコーティング法により塗工乾燥し、ラミネートフィル
ム(F−1、2、3、4、5)を得る。
【0032】これらのフィルムのうちF-5は接着層のタ
ッキングが大きく、巻状にすることが難しかった。
【0033】また、前記フィルム10mを直径2インチの
紙管に巻き取り、温度60℃、湿度50%の高温槽内に48時
間保管し、保管後のブロッキングの有無を確認する。F-
1ではブロッキングが発生するが、他のフィルムはブロ
ッキングは発生しない。
【0034】実施例2 実施例1と同様に接着層樹脂を合成し、表面保護層塗工
フィルムを得る。 ・接着層のコーティング A1樹脂75部とA2樹脂225部、ポリエーテル変性
ポリジメチルシロキサン表面調整剤(BYK-333ビックケ
ミー社製)9部にアクリル樹脂製ビーズ(綜研化学株式
会社製 ケミスノーMR−20G 平均直径20μm)
をそれぞれ0.1部、0.3部、1部、3部、10部と加え、それ
ぞれ混合した接着層塗工液を作成する。これらをそれぞ
れ表面保護層コーティングフィルムの表面保護層上に、
乾燥膜厚17g/m2となるようにマイクログラビアコ
ーティング法により塗工乾燥し、ラミネートフィルム
(F-6、7、8、9、10)を得る。
【0035】これらのフィルムを巻状にし、図4に示す
ような搬送装置で搬送する。巻き出し、巻き取り側の紙
管21、22の直径は2インチとし、フィルムにかける
テンションは巻き取り側15Kg、巻き出し側10Kgとす
る。フィルム幅は1200mmとする。
【0036】この搬送テストにおいてラミネートフィル
ムF−6は搬送途中でしわが入る。F−7は巻き取り端面
が多少不ぞろいになるがしわは入らない。F-8,9,1
0は搬送に支障は生じない。
【0037】実施例3 実施例1と同様に接着層樹脂を合成し、表面保護層塗工
フィルムを得る。 ・接着層のコーティング A1樹脂75部とA2樹脂225部、ポリエーテル変性
ポリジメチルシロキサン表面調整剤(BYK-333ビックケ
ミー社製)9部にアクリル樹脂製ビーズ3部加え、それぞ
れ混合した接着層塗工液を作成する。このとき、アクリ
ル樹脂ビーズの平均直径を10μm、15μm、20μm、25
μm、30μmと変えて、それぞれ塗工液を作成した。こ
れらをそれぞれ表面保護層コーティングフィルムの表面
保護層上に、乾燥実膜厚15μmとなるようにマイクログ
ラビアコーティング法により塗工乾燥し、ラミネートフ
ィルム(F-11、12、13、14、15)を得る。
【0038】これらのラミネートフィルムを実施例2の
搬送装置で搬送テストした。
【0039】また、シリカ受容層をもつインクジェット
記録媒体に図4のラミネート装置を用いてラミネート
し、画像品位を検査する。
【0040】
【表1】 搬送製;×:搬送できない、△:搬送できるがしわがは
いる。 画質;×:表面保護層に凹凸、クラック等の発生。
【0041】
【発明の効果】本発明により、転写あるいは加工装置内
での搬送が容易で、かつ巻状態でのブロッキングがおき
にくいラミネートフィルムを、提供することができる。
また、該ラミネート部材を用いて被印画媒体にラミネー
トすることにより、画像劣化無しに画像堅牢性の高い画
像記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明のラミネートフィルムの断面模式
図であり、(b)は前記ラミネート部材を被印画媒体に
ラミネートした画像記録媒体の模式的断面図である。
【図2】(a)は従来のラミネートフィルムの断面模式図
であり、(b)は前記ラミネート部材を被印画媒体にラ
ミネートした画像記録媒体の模式的断面図である。
【図3】本発明のラミネート部材を用いたラミネート印
画物の形成工程を行う装置の模式図である。
【図4】本発明の実施例におけるラミネートフィルムの
搬送テストを行う装置の模式図である。
【符号の説明】
1 ラミネートフィルムの耐熱基材 2 表面保護層 3a 接着層 3b 接着層 4 ビーズ 3b 接着層 7 インクジェット用被記録媒体 5 被記録媒体の基材 6 インク受容層 P 印画物 10 巻き取り装置 11 紙送り板 12 加熱ローラー 20 ラミネートフィルム 21 巻き出しローラー 22 巻き取りローラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 国峯 昇 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H086 BA01 BA05 BA15 BA33 4F100 AK01B AK25C AK42 AK52C AR00A BA03 BA07 BA10A BA10C DE04C GB41 GB90 JJ03A JL00 JL13C JL14B JN01B JN01C YY00C 4J002 BB02X BD08X BG00X CP03W FA086 FD20X GF00 GK00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱性基材と、該耐熱性基材上に剥離可
    能に設けられ、印画物の画像面上のラミネート層を形成
    するための透明フィルム層とを有するラミネート用部材
    において、 前記透明フィルム層が、前記耐熱性基材上に設けられた
    前記画像面の表面保護層となる第1の層と、該第1の層
    上に設けられ、前記画像面への接着層となる第2の層と
    を有し、かつ該第2の層がポリシロキサン系物質を含
    み、球状ビーズを更に含むことを特徴としたラミネート
    用部材。
  2. 【請求項2】 前記球状ビーズの直径が前記接着層の厚
    さと同等以上、前記接着層の膜厚プラス前記表面保護層
    の2倍の膜厚以内であることを特徴とした請求項1に記
    載のラミネート部材。
  3. 【請求項3】 前記球状ビーズがアクリル樹脂ビーズで
    あることを特徴とした請求項1に記載のラミネート部
    材。
  4. 【請求項4】 前記球状ビーズの接着層に対する含有量
    が0.1質量%以上であることを特徴とした請求項1に記
    載のラミネート部材。
  5. 【請求項5】 前記第2の層である接着層のポリシロキ
    サン系物質の含有量が1〜10質量%であることを特徴
    とした請求項1に記載のラミネート部材。
  6. 【請求項6】 前記ポリシロキサン系物質がエーテル変
    性ポリジメチルシロキサンであることを特徴とした請求
    項1に記載のラミネート部材。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のラミネート部材の透明
    フィルム層をインクジェット用の被記録媒体の少なくと
    も画像が形成された面にラミネートしたことを特徴とす
    るラミネート印画物。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のインクジェット記録媒
    体がシリカあるいはケイ酸系物質含有インク受容層をも
    つ印画物。
  9. 【請求項9】 請求項1〜6のいずれか1項に記載のラ
    ミネート部材の有する透明フィルム層によってインクジ
    ェット用被記録媒体の少なくとも画像が形成された面を
    ラミネートする工程を有する印画物のラミネート方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2298753A1 (en) 2009-08-27 2011-03-23 Fujifilm Corporation Novel oxetane compound, active energy ray-curable composition, active energy ray-curable ink composition and inkjet recording method

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EP2298753A1 (en) 2009-08-27 2011-03-23 Fujifilm Corporation Novel oxetane compound, active energy ray-curable composition, active energy ray-curable ink composition and inkjet recording method

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