JP2003231059A - 化粧シートの除去方法及びその装置 - Google Patents

化粧シートの除去方法及びその装置

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JP2003231059A
JP2003231059A JP2002035966A JP2002035966A JP2003231059A JP 2003231059 A JP2003231059 A JP 2003231059A JP 2002035966 A JP2002035966 A JP 2002035966A JP 2002035966 A JP2002035966 A JP 2002035966A JP 2003231059 A JP2003231059 A JP 2003231059A
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decorative sheet
projection
decorative
resin
makeup
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JP2002035966A
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Tetsuya Komine
徹也 小峰
Takeaki Kozuka
武明 小塚
Yoshiaki Owada
義明 大和田
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化粧物体の表面に被覆されている化粧シート
を安全に、そして効率よく前記化粧シートを除去する化
粧シートの除去方法及びその装置を得ること。 【解決手段】 本発明の一実施形態の化粧シートの除去
装置10は、表面に化粧シートが被覆されている化粧物
体1の外形を計測する外形計測装置30と、前記外形計
測装置30で計測された化粧物体1の化粧シート3を投
射材Gを投射或いは噴射することにより剥離する化粧シ
ート剥離装置40と、化粧物体1から剥離された化粧シ
ート材3fの塵挨及び化粧シート3を剥離するために用
いられた投射材Gaを収容する集塵装置50と、化粧シ
ート3が剥離された化粧物体1を洗浄する洗浄装置60
とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用済みの化粧板
のような化粧物体を高品質でリサイクルするために、そ
の化粧物体の表面に被覆されている化粧シートを安全
に、そして効率的に前記化粧シートを除去する化粧シー
トの除去方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ステレオ、スピーカー、テレビの
キャビネットなどには、意匠性、耐食性などを高めるた
めに化粧板が使用されている。建材用の天井材、床材な
どの内装材、机やテーブルなどの家具にも化粧材が使用
されている。
【0003】化粧板は、木質系や金属系などの基材の表
面に化粧シート(或いは化粧フィルム、以下、本明細書
においては、「化粧シート」を代表して用いて記す)を
被覆した板部材である。化粧シートには、例えば、ポリ
塩化ビニール樹脂などが利用されている。
【0004】基材が木質系の化粧板をリサイクルするに
は、木材をチップ化して製紙原料、発電用燃料などの原
料として再利用する。しかし、この木材をリサイクルす
る場合に、その木材に前記のような化粧シートが混在す
ると、製紙原料には不純物を含んだものとなったり、焼
却時にダイオキシンが発生する原因となるため、再利用
に適さないものとなる。
【0005】基材が金属系の化粧板をリサイクルする場
合、金属に化粧シート付のまま溶解すると、ダイオキシ
ンが発生したり、溶解歩留の低下及び品質の低下を招く
ため、再利用に適さないものになる。化粧板の基材をリ
サイクルするためには、化粧シートを除去する必要があ
る。
【0006】従来技術の化粧シートの除去方法として
は、1)刃物、ブラシなどの工具による化粧シートの除
去方法と、2)投射材を用いたブラスト加工による化粧
シートの除去方法とが用いられている。
【0007】先ず、前項1)の化粧シートの除去方法に
ついて説明する。使用済み化粧板を部材としたキャビネ
ットなどは不定形な3次元形状の構造で形成されてい
る。化粧シートのみを除去するためには、対象物である
化粧物体の形状認識及び形状認識情報に基づく切り込み
量、押し付け量、押し付け力の制御が必要になる。
【0008】その化粧シート除去装置を自動化した場
合、装置の投資額が大きくなるという課題がある。作業
者Pが人力で化粧シートの除去作業を行う場合、1人当
たりの処理能力が少ないという課題がある。
【0009】また、前記2)項の化粧シートの除去方法
については、ブラスト加工を用いて行う方法であるが、
一般に、このブラスト加工は主に成型品のバリ取りに使
用されているものである。しかし、近年、化粧シー卜の
除去方法に投射材を使用したブラスト加工の利用が検討
されている。
【0010】従来技術のブラスト加工は、道路舗装面の
白線などの塗装剥離、その他の付着物の除去、ゴム金型
に付着した堆積物の除去、塗料などの付着物、汚染物、
錆や表面酸化膜などの除去、樹脂成型品などのバリ取
り、表面研磨などの目的で幅広い分野において採用され
ていた。
【0011】従来のこのようなブラスト加工に用いられ
る投射材としては、アルミナ、ガラス、樹脂など各種の
素材からなる粒子が利用されている。従来、樹脂製投射
材は、樹脂成型時に発生する端材や塊状重合によって硬
化させたものを粉砕機など用いて粉砕して得た粒子であ
る。
【0012】樹脂製投射材としては、(1)硬さ、
(2)形状、(3)比重、(4)耐熱性、(5)難燃
性、(6)耐衝撃性、(7)帯電性などで選択する。
【0013】具体的な材質例としては、メラミン樹脂、
尿素樹脂、フェノール樹脂、ケトン樹脂、エポキシ樹
脂、グアナミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル
樹脂、ポリカーボネイト樹脂、アクリル樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリフェノール樹脂、ポリエステル樹脂などで
ある。
【0014】投射材としては、材質が把握され、硬度、
大きさ、汚れなどが管理されることによりブラスト加工
条件を保てることになる。これらの樹脂を用いた樹脂製
投射材を用いようとすれば、樹脂の購入、粉砕作業、各
種管理のために高価な投射材になる。
【0015】一方で、樹脂製投射材を使用して化粧シー
トの除去できれば、 (1)安全作業環境の確保ができる、即ち、劇物の非使
用、有害ガスを発生させない、粉塵爆発を防止できるこ
と (2)リサイクル率が高い、即ち、化粧シートを除去
し、基材の除去量を少なくできること (3)ドライプロセス(廃液処理不要)であること などの優れた長所が生じる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、化粧物体の化
粧シートを除去するためには、大量の投射材を使用す
る。前記のように従来の樹脂製投射材は高価であるため
にランニングコストが高くなり、ブラスト加工の採用が
見送られている。しかし、一方でより樹脂製品を軽くで
き、成型し易いという点から、数多くの種類の樹脂が使
用されているのが実状である。
【0017】従来、使用済み製品の樹脂を処理する方法
として、焼却処分や埋め立て処分を採っていた。
【0018】循環社会へと変化してきた最近では、 (1)マテリアル・リサイクル (2)ケミカル・リサイクル (3)サーマール・リサイクル が検討、開発されている。
【0019】環境面及びコスト面からは、使用済み製品
の素材のリユース、他製品への用途開発がより好まし
い。斯かる観点から本発明者等は先に使用済み製品の樹
脂を利用して投射材を開発し、2001年12月14
日、特許願第2001−382257号「使用済み樹脂
製投射材、その製造方法及び使用済み製品のブラスト処
理方法」として出願した。
【0020】本発明は、斯かる点に鑑みて発明されたも
のであって、リサイクルするための化粧物体の表面に被
覆されている化粧シートを安全に、そして効率よく前記
化粧シートを除去する化粧シートの除去方法及びその装
置を得ることを目的とするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】それ故、前記課題を解決
するために、本発明の化粧シートの除去方法では、粧物
体の表面に被覆されている化粧シートに樹脂製投射材を
投射或いは噴射して、その化粧シートを剥離、除去する
ことを特徴とする。その樹脂製投射材の投射或いは噴射
は前記化粧物体の移動方向に対して横断する方向に揺動
させながら行うことが好ましい。
【0022】前記化粧シートの除去装置は一面のみなら
ず二面、三面、・・・など多面に化粧シートが被覆され
ている化粧物体に対応できる。また、前記化粧物体が薄
板状の化粧板である場合には、前記化粧板の平面表面及
び又は裏面に被覆されている前記化粧シートは、前記投
射材を投射或いは噴射することにより除去し、前記化粧
板の端面に被覆されている前記化粧シートは、前記化粧
板の端部を切断することにより除去する方法を採る。
【0023】そして前記樹脂製投射材としては、使用済
み製品の特定の樹脂材を粉砕して得た投射材を用いるこ
とが望ましい。更に、前記樹脂製投射材としては、前記
樹脂製投射材が使用済み製品の特定の樹脂材を粉砕して
得た投射材の複数種を混合して得た投射材を用いること
が望ましい。
【0024】また、他の発明である化粧シートの除去装
置では、被処理物である、表面に化粧シートが被覆され
ている化粧物体の外形を計測する外形計測部と、前記外
形計測部で計測された前記化粧物体の前記化粧シートを
投射材を投射或いは噴射することにより剥離する化粧シ
ート剥離部と、前記化粧物体から剥離された化粧シート
材の塵挨及び前記化粧シートを剥離するために用いられ
た投射材を収容する集塵部とを具備して構成されてい
る。
【0025】前記化粧シートの除去装置には、前記化粧
シートが剥離された化粧物体を洗浄する洗浄部を具備せ
しめることが望ましい。
【0026】また、前記化粧シートの除去装置には、前
記被処理物である化粧物体を、前記外形計測部、前記化
粧シート剥離部へと、順次、搬送する搬送部を設けるこ
とが望ましい。
【0027】更にまた、化粧シートの除去装置における
前記化粧シート剥離部では、投射或いは噴射された投射
材、前記被化粧物体に当って潰れた使用済み投射材、剥
離された前記化粧シート材を回収すると共に、これらの
内、化粧シートの剥離に供せる比較的大粒子の投射材を
前記化粧シート剥離部に再度供給し、細かい粒子の投射
材は前記集塵部で集塵するように構成することが望まし
い。更に、化粧シート剥離部には必要に応じて複数本の
投射ノズルを具備せしめることが望ましい。
【0028】そしてまた、前記化粧シート剥離部には前
記投射材を投射する複数本の投射ノズルを備えた投射ノ
ズル装置を備えていることを特徴とする。その化粧シー
トの除去装置には、投射ノズル装置は、複数、所定の配
列で前記化粧物体に対向して配設されている。そして更
に、前記化粧シートの除去装置には、前記複数の投射ノ
ズル装置を備え、両者間に前記化粧物体を反転させる反
転装置が配設されていることを特徴とする。そして更に
また、化粧シートの除去装置には、前記複数の投射ノズ
ル装置の間に前記化粧物体を反転させる反転装置と所定
の角度回転させる回転装置とが配設されていることを特
徴とする。
【0029】そして更に、前記投射ノズル装置に取り付
けられている前記複数本の投射ノズルの内、必要に応じ
て特定の投射ノズルから投射材を噴射することを中断さ
せ、或いは前記複数の投射ノズル装置の内、必要に応じ
て特定の投射ノズル装置の作動を停止させることが望ま
しい。
【0030】従って、本発明の化粧シートの除去方法及
びその装置によれば、薬液を使用せず、不定3次元の化
粧物体であっても、その表面に被覆している化粧シート
を一様に剥離でき、そして安全に、効率よく、また、安
価に化粧シートを除去でき、基材を再利用することがで
きる。
【0031】また、本発明の化粧シートの除去装置は、
精密3次元形状認識装置や投射ノズルの精密位置決め制
御などを必要としないので、設備投資額を削減でき、複
数本の投射ノズルを配置することより、短時間に化粧シ
ートを除去することができ、処理能力が大きい。そして
簡易的に外形計測を行うことにより、無駄なブラスト加
工を行うことがないので、投射材の消耗を低減でき、そ
して圧縮空気の消費を低減できる。
【0032】更に、化粧シートの剥離の不要面を入力す
ることにより、無駄なブラスト加工を行う必要がないの
で樹脂製投射材の消耗を低減できる。また、樹脂製投射
材を使用済み製品樹脂から製造することにより、使用済
み製品樹脂の新用途が生まれ、かつバージン材の樹脂購
入材料費より安価に入手することができ、ランニングコ
ストを削減できる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図を用いて、本発明の一実
施形態の化粧シートの除去方法及びその装置を説明す
る。
【0034】図1は被処理物の一つである化粧板の構造
を示した断面図、図2は本発明の一実施形態の化粧シー
トの除去装置の斜視図、図3は図2に示した化粧シート
の除去装置の一構成要部である外形計測部の構成原理を
示す略線図、図4は図2に示した化粧シートの除去装置
の一構成要部である一実施形態の化粧シート剥離装置の
構成を示す側面図、図5は図4に示した化粧シート剥離
装置に配設されている一例の投射ノズルの構造を示す断
面図、図6は図2に示した化粧シートの除去装置の洗浄
装置の構成を示す側面図、図7は本発明の化粧シートの
除去工程を示すフロー、図8は図4に示した化粧シート
剥離装置を片面化粧板の化粧シートの剥離に用いて好適
な第1実施形態の投射ノズル装置の構成を示していて、
同図Aはその平面図、同図Bはその側面図、図9は図4
に示した化粧シート剥離装置を表裏両面化粧板の化粧シ
ートの剥離に用いて好適な第2実施形態の投射ノズル装
置の構成を示す側面図、図10は図4に示した化粧シー
ト剥離装置を三面化粧板の化粧シートの剥離に用いて好
適な第3実施形態の投射ノズル装置の構成を示す側面
図、そして図11は図4に示した化粧シート剥離装置を
六面体化粧板の化粧シートの剥離に用いて好適な第4実
施形態の投射ノズル装置の構成を示す側面図である。
【0035】先ず、図1乃至図7を用いて、本発明の一
実施形態の化粧シートの除去装置を説明する。
【0036】なお、以下に記す実施の形態は、本発明の
好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定
が付されているが、本発明を限定する旨の記載がない限
り、これらの形態に限られるものではないことを予め断
っておく。
【0037】先ず、図1に示したように、本発明の被処
理物である化粧物体の一つとして、化粧板1Aを挙げる
ことができる。図1に示したような構造の化粧板1A
は、基板2の表面に化粧シート3が貼着などの手段で被
覆されている。基板2としては、木質板、銅板、銅板、
アルミ板、チタン板などの各種合金板、ガラス板、樹脂
板などを挙げることができる。一方の化粧シート3とし
ては、ポリ塩化ビニール、ポリオレフィン、アクリル樹
脂などからなる樹脂シート、紙、不織布、織布を挙げる
ことができる。図1に示した化粧板1Aでは、化粧シー
ト3が1層であるが、意匠性を高めるために多層のもの
もある。化粧シート3には、色彩や柄模様、例えば、木
目模様が印刷されていたり、エンボス加工が施されたも
のもある。
【0038】図2には、本発明の一実施形態の化粧シー
トの除去装置10の構成を示した。この化粧シートの除
去装置10は、搬送装置20、外形計測装置30、化粧
シート剥離装置40、集塵装置50、洗浄装置60、回
収ボックス70などとから構成されている。
【0039】搬送装置20は、例えば、ステンレスメッ
シュコンベアで構成されており、被処理物である化粧物
体1、例えば、スピーカキャビネットを載せて、順次、
外形計測装置30、化粧シート剥離装置40、洗浄装置
60、回収ボックス70へ搬送する。
【0040】外形計測装置30は、詳細な構造は後記す
るが、表面に被覆されている化粧シート3の化粧物体1
の外形寸法を計測する機能を備えた装置である。
【0041】化粧シート剥離装置40も、詳細な構造は
後記するが、外形計測装置30で計測された化粧物体1
の化粧シート3を、その化粧物体1の表面に樹脂製投射
材Gを投射することにより剥離する機能を備えた装置で
ある。
【0042】集塵装置50は、化粧シート剥離装置40
で化粧物体1の化粧シート3を剥離するために投射した
樹脂製投射材Gと剥離された化粧シート3の屑をパイプ
81を通じて収容し、未だ剥離に使用できる比較的大き
い樹脂製投射材Gはパイプ80を介して化粧シート剥離
装置40へフィードバックし、再利用される。
【0043】洗浄装置60は、詳細な構造は図6を用い
て後記するが、化粧シート3が剥離された化粧物体1N
の表面に付着している樹脂製投射材G、破砕した樹脂製
投射材Ga、剥離された化粧シート片3fが少量ながら
残っている可飴性があるため、圧縮空気の気流により化
粧物体1Nの表面から樹脂製投射材G、破砕した樹脂製
投射材Ga、剥離された化粧シート片3fを吹き飛ば
し、洗浄装置60の下部に集める。
【0044】化粧シート3が剥離、洗浄された化粧物体
1Nは、洗浄装置60から搬送装置20により搬出さ
れ、回収ボックス70に収容される。
【0045】次に、前記外形計測装置30の詳細に付い
て図3を参照しながら説明する。この外形計測装置30
は、化粧物体1の一つであるキャビネット1Bの高さ、
幅、長さを計測する。計測する目的は、化粧シート剥離
装置40において化粧物体1の大きさに対応した投射ノ
ズルの本数、ブラスト加工(噴射)時間を自動的に決め
るためである。
【0046】ステンレスメッシュの搬送装置20上にキ
ャビネット1Bが載せられて一定速度で移動している。
一対の幅センサー310A、310Bと一対の高さセン
サー320A、320Bには、透過型光電センサーが等
ピッチで配置されている。透過型光電センサーは、一方
より光を送信して他方で光を受信する。各透過型光電セ
ンサー間にキャビネット1Bなどの化粧物体1が存在す
ると、送信された光が片側に到達しないために化粧物体
1があることを検知するものである。
【0047】幅センサー310A、310B及び高さセ
ンサー320A、320Bは、ステンレスメシュの搬送
装置20をキャビネット1Bと誤検知しないよう、予
め、感度調整しておく。
【0048】キャビネット1Bが幅センサー310A、
31B間を通過する際に、キャビネット1Bの幅Wに応
じて幅センサー310A、310B上の透過型光電セン
サーがON/OFFすることにより検知する。
【0049】同様に、高さセンサー320A、320B
には、透過型光電センサーが等ピッチで配置されてい
る。キャビネット1Bが高さセンサー320A、320
B間を通過する際に、キャビネット1Bの高さHに応じ
て高さセンサー320A、320B上の透過型光電セン
サーがON/OFFすることにより検知する。
【0050】キャビネット1Bの長さLは、幅センサー
310A、310B上の透過型光電センサーがキャビネ
ット1Bを検知している時間を測定することにより計測
することができる(長さL=ステンレスメッシュコンベ
ア移動速度V×化粧物体1検知時間T)。
【0051】次に、図4を用いて、化粧シート剥離装置
40の構成、構造について説明するが、それに先だって
化粧シートの剥離方法の手段について説明する。
【0052】粒子を加速して空間中を飛ばし、被処理物
の表面に衝突させて得られる効果を利用した加工方法を
一般にブラスト加工という。ブラスト加工には、大きく
分けて噴射法と投射法の2つがある。 (1)噴射法:圧縮気体の噴射力を用いて、噴射ノズル
から粒子を噴射する方法である。 (2)投射法:高速回転翼によって、粒子を投射する方
法である。
【0053】また、これら2方法については、乾式(粒
子をそのまま噴射する)と湿式(粒子を水などの液体と
混合して噴射する)とがある。本発明においては、ブラ
スト加工の方法は限定されるものではないことを、予
め、断っておく。しかし、図4に示した化粧シート剥離
装置40では、後記するように、樹脂製投射材Gを吸い
込んで噴射する吸い込み式の投射ノズル450を用い
た。
【0054】前記の化粧シート剥離装置40は、搬入
口、搬出口をそれぞれ遮蔽板411、412で開閉でき
るキャビネット410、そのキャビネット410の内部
に設けられている剥離室420、その剥離室420の中
間部に配設されている受け台421、その剥離室420
の下方に設けられたロート状の回収受け430、キャビ
ネット410の上方でそのキャビネット410内に、ロ
ート状の一部底部441がはめ込まれているタンク44
0、回収受け430の底431とタンク440の側面に
接続されているパイプ80、タンク440の上端に接続
されたパイプ81、パイプ81が接続されているタンク
440の側面部分を通り、パイプ81が接続されている
タンク440の上部から下方に延在するように配設され
ている仕切板442、パイプ81の他端に接続されてい
る集塵装置50、タンク440の底部441にホース4
51を介して接続されている投射ノズル450、その投
射ノズル450に圧縮空気を供給するためのホース45
2などから構成されている。
【0055】図5に前記吸込み式の投射ノズル450の
一例を示した。この投射ノズル450は、吸込口457
から樹脂製投射材Gを吸い込み、先端の投射ノズルチッ
プ454から噴射する時、圧縮空気をエアージェット4
53から投射ノズルチップ454を経て噴射してノズル
本体456の内部457で負圧を発生させ、吸込口45
7から樹脂製投射材Gを吸込んでノズルチップ454か
ら噴射する構造のものである。
【0056】次に、このように構成されている化粧シー
ト剥離装置40の動作について説明する。
【0057】先ず、タンク440内に、所定量の、例え
ば、粒状の樹脂製投射材Gを貯蔵しておく。
【0058】次に、コンベア20で化粧物体1を受け台
421上に搬入し、リミットスイッチ(図示せず)にて
検出し、コンベア20の駆動を停止して、キャビネット
410の搬入口、搬出口をそれぞれ遮蔽板411、41
2で塞ぐ。
【0059】タンク440内の樹脂製投射材Gは重力で
ホース451を経由して投射ノズル450内へ落下す
る。そしてホース452から圧縮空気を供給し、投射ノ
ズル450を作動させることにより樹脂製投射材Gを化
粧物体1の表面に投射し、化粧シート3を剥離する。
【0060】投射した余剰の樹脂製投射材G、投射して
破砕された使用済み投射材Ga、剥離された化粧シート
3fは受け台421の下方の回収受け430に集まる。
集塵装置50を作動させることにより吸込み気流が発生
し、その吸込み気流が回収受け430に作用し、集まっ
ている樹脂製投射材G、投射して破砕された使用済み投
射材Ga、剥離された化粧シート3fを吸い上げ、パイ
プ80を経由してタンク440へ空気輸送される。タン
ク440は一種のサイクロン構造になっており、細かく
破砕された投射材Ga、剥離された化粧シート3fを遠
心分級してパイプ81を経由して集塵装置50に集塵さ
れる。再使用できる樹脂製投射材Gは、タンク440の
下部に貯められ、ホース451を経由して、再び投射ノ
ズル450へ供給され、化粧シート3の剥離に利用され
る。
【0061】化粧シート3の剥離条件は、使用する投射
材Gの材質、粒度、形状、また噴射または投射の速度、
密度、角度、距離、時間などにより、化粧シート3の種
類、厚みなどで変化する。また、化粧物体1の高さ、
幅、長さ、そして化粧シート3の位置によって、投射ノ
ズル450を可動する機構(図示せず)を必要に応じて
取り入れることが好ましい。
【0062】剥離時間に制約がある場合、複数の投射ノ
ズル450を採用した化粧シート剥離装置40を使用す
るとよい。このような化粧シート剥離装置40の場合、
タンク440の下部を分岐して複数のホース451に
て、投射材Gを各ノズル本体456に供給する。各投射
ノズル毎に、または適当な本数の投射ノズル毎に、複数
のタンク440を設置してもよい。この場合、圧縮空気
もマニホールドにて分岐して、複数のノズル本体456
に供給する。マニホールドとノズル本体456間に電磁
弁を設置して、圧縮空気の供給と停止を自動的に行える
ように構成するとよい。
【0063】集塵装置50の構成、構造は問わないが、
内部にフィルターとポンプが内蔵されており、吸込み気
流を発生させ、その吸込み気流が回収受け430に作用
して、集まっている樹脂製投射材G、噴射して破砕され
た使用済み投射材Ga、剥離された化粧シート3fを吸
い上げ、その内の破砕された使用済み投射材Ga、剥離
された化粧シート3fを回収する。破砕された使用済み
投射材Ga、剥離された化粧シート3fはフィルターで
濾過され、下方の集塵箱510に収集され、排気は排気
パイプ83から外部に排出される。
【0064】次に、図6を用いて、洗浄工程で用いられ
る洗浄装置60の構成、構造について説明する。
【0065】洗浄装置60は、搬入口及び搬出口を塞ぐ
遮蔽板611、612を備えたキャビネット610、キ
ャビネット610内の中間部に設けられた洗浄室62
0、その洗浄室620内の遮蔽板611の側方位置に配
設されている受け台621、その上方に配設されている
複数のエアーブローバー630A、630B、630
C、共通エアーブローチューブ640から分岐し、それ
らのエアーブローバー630A、630B、630Cに
それぞれ接続されている分岐エアーチューブ641A、
641B、641C、洗浄室620の底部621からタ
ンク440へ接続されているパイプ82などから構成さ
れている。パイプ82は、場合によってはタンク440
ではなく、集塵装置50に接続するように構成してもよ
い。
【0066】次に、このように構成されている洗浄装置
60の動作について説明する。
【0067】この化粧シート剥離済み化粧物体1Nを洗
浄する場合、洗浄装置60の遮蔽板611、612を開
け、ステンレスメシュコンベアの搬送装置20で搬送さ
れた化粧シート剥離済み化粧物体1Nをリミットスイッ
チ(図示せず)にて検出して搬送装置20を止め、その
化粧シート剥離済み化粧物体1Nを受け台621に載置
し、その後、両遮蔽板611、612でそれぞれ搬入口
及び搬出口を閉じる。その後、圧縮空気を共通エアーブ
ローチューブ640から分岐した分岐エアーチューブ4
41A、441B、441Cを介してそれぞれのエアー
ブローバー630A、630B、630Cから化粧シー
ト剥離済み化粧物体1Nへ噴射する。
【0068】化粧シート剥離済み化粧物体1Nの表面に
は、樹脂製投射材G、破砕した投射材Ga、剥離された
化粧シート片3fが少量ながら付着している可能性があ
る。圧縮空気の気流により、化粧物体1Nの表面から除
去された樹脂製投射材G、破砕した投射材Ga、剥離さ
れた化粧シート片3fは洗浄装置60の下部に集まる。
【0069】この場合、集塵装置50の吸い込み気流を
洗浄装置60の下部に作用させることにより、樹脂製投
射材G、破砕した投射材Ga、剥離された化粧シート片
3fを吸い上げ、パイプ82を経由して上部のタンク4
40ヘ空気輸送する。細かく破砕した投射材Ga、剥離
された化粧シート片3fを遠心分級してパイプ82を経
由して集塵装置50へ空気輸送する。
【0070】洗浄時間に制約がある場合、複数本のエア
ーブローバーを採用するとよい。また、化粧物体1の素
材をリサイクルする場合に、その素材の品質低下が許容
できる場合には、洗浄工程を省略してもよい。
【0071】洗浄された化粧物体1Nは回収ボックス7
0に回収され、リサイクルに供される。
【0072】次に、図1乃至図7を用いて、本発明の化
粧シートの除去装置10の主な動作を説明する。
【0073】先ず、前工程で作業者Pは、電機製品など
を工具などを用いて分解し、それに組み込まれている、
処理しようとする化粧物体1を取り外す。その取り外し
た化粧物体1をステンレスメッシュ製の搬送装置20上
に載せる。化粧物体1は搬送装置20により下流の外形
計測装置30内に搬入される。
【0074】被処理物である化粧物体1の外形は板状の
物体であったり、三次元の物体であったりするので、図
7Aの外形計測工程で、外形計測装置30を用いて、化
粧物体1単体の高さ、幅、長さを計測する。これらの計
測により化粧物体1の大きさに対応した投射ノズルの本
数、加工時間を自動的に決めることができる。
【0075】計測された化粧物体1は、外形計測工程に
続く下流の図7Bの化粧シート剥離工程で剥離作業が行
われる。化粧シート剥離装置40のキャビネット410
の搬入口、搬出口をそれぞれ閉じている遮蔽板411、
412は開けられ、その化粧シート剥離装置40の受け
台412上へ搬送装置20で搬入される。搬送装置20
上の化粧物体1をリミットスイッチにて検出し、両遮蔽
板411、412でそれぞれ搬入口、搬出口を塞ぎ、搬
送装置20は停止する。
【0076】その後、投射ノズル450から、例えば、
使用済み製品樹脂を利用した投射材Gを化粧物体1の化
粧シート3面に高速投射することにより化粧シート剥離
する。余剰の投射材G、破砕された使用済み投射材G
a、剥離された化粧シート片3fは回収受け430に集
められる。集塵装置50の吸込み気流により回収受け4
30内の樹脂製投射材G、破砕された使用済み投射材G
a、剥離された化粧シート3fを吸い上げ、パイプ80
を経由してタンク440へ空気輸送される。細かく破砕
された投射材Ga、剥離された化粧シート3fはパイプ
81を経由して集塵装置50で集塵される。再使用でき
る樹脂製投射材Gは、タンク440の戻され、再び投射
ノズル450へ供給されて、化粧シート3の剥離に利用
される。
【0077】化粧シート3が剥離された化粧物体1N
は、次に、図7Cの洗浄工程に搬送される。
【0078】化粧シート剥離装置40のキャビネット4
10の遮蔽板411、412、洗浄装置60のキャビネ
ット610の遮蔽板611、612が開けられ、化粧シ
ート剥離済み化粧物体1Nは搬送装置20により洗浄装
置60内に搬入される。
【0079】搬送された化粧物体1Nをリミットスイッ
チで検出して搬送装置20を止め、その化粧物体1Nを
受け台621に載置し、その後、両遮蔽板611、61
2でそれぞれ搬入口及び搬出口を閉じる。
【0080】その後、圧縮空気を各エアーブローバー6
30A、630B、630Cから噴出させ、化粧シート
剥離済み化粧物体1Nの表面に付着している樹脂製投射
材G、破砕した投射材Ga、剥離された化粧シート片3
fを化粧物体1Nの表面から除去する。
【0081】除去されて洗浄装置60の下部に集った樹
脂製投射材G、破砕した投射材Ga、剥離された化粧シ
ート片3fは、集塵装置50の吸い込み気流で吸い上げ
られ、パイプ82を経由して上部のタンク440ヘ空気
輸送され、細かく破砕した投射材Ga、剥離された化粧
シート片3fはパイプ81を経由して集塵装置50へ空
気輸送される。
【0082】洗浄が終了すると、遮蔽板611、612
が開き、洗浄済み化粧物体1Nは搬送装置20によって
回収ボックス70内に収容され、リサイクルに供され
る。
【0083】先に触れたように化粧物体1には板体のよ
うな一面のみ或いは二面に化粧シート3が被覆されてい
る化粧物体、三面に化粧シート3が被覆されている化粧
物体、六面に化粧シート3が被覆されている化粧物体な
ど様々な化粧物体がある。
【0084】以下、図8乃至図11を用いて、そのよう
な化粧物体の化粧シートの剥離方法を順次説明する。
【0085】図8に、片面のみに化粧シー卜が被覆され
ている化粧板1Aの化粧シート3を剥離する場合に用い
て好適な化粧シート剥離装置40の主要部である投射ノ
ズル装置450Aを示した。
【0086】この投射ノズル装置450Aは、被処理物
である化粧板1Aの幅に対応して多数本の投射ノズル4
50a、450b、450c、450d・・・が、その
化粧板1Aに幅方向に所定の間隔を開けてノズル取付板
460上に配設されている。ステンレスメッシュ製の搬
送装置20上の化粧板1Aをリミットスイッチ(図示せ
ず)で検出し、遮蔽板411、412でキャビネット4
10の搬入口と搬出口を閉じる。搬送装置20は停止さ
せず、一定速度で移動させる。
【0087】配置する投射ノズルの本数は、搬送装置2
0の幅、投射ノズル450a、450b、450c、4
50d・・・で投射材Gを噴射した際の広がり、及び投
射ノズル450a、450b、450c、450d・・
・の大きさなどを考慮して決める。そして、矢印Aで示
したように、ノズル取付板460を搬送装置20の流れ
方向に対して垂直方向に所定の振幅で揺動させることに
より、化粧シートの除去量を均一に行うことができる。
【0088】図示していなが、各投射ノズル450a、
450b、450c、450d・・・に対応して電磁弁
を配置することが望ましい。それは、それらの電磁弁を
設けることにより、どの投射ノズル450a、450
b、450c、450d・・・に圧縮空気を供給して噴
射させるかどうかを選択することができる。化粧板1A
の幅Wに応じて、複数のノズル221のどれを噴射させ
るかも自動選択できるように構成することができる。ま
た、化粧板1Aの長さLに応じて、噴射時間を自動で決
めることが望ましい。
【0089】図9に、両面に化粧シー卜が被覆されてい
る化粧板1Bの化粧シート3を剥離する場合に用いて好
適な化粧シート剥離装置40の主要部である投射ノズル
装置450Bを示した。
【0090】この投射ノズル装置450Bは、2台の前
記投射ノズル装置450Aa、450Abを所定の間隔
を開けて配置し、これら2台の投射ノズル装置450A
の間に化粧板1Bの反転機構(不図示)を設ける。片面
の化粧シート3aの剥離後、搬送装置20上の化粧板1
Bをチャックなどで把持し、その化粧板1Bをチャック
で把持した状態で上昇させて180度旋回させた後、搬
送装置20上に化粧板1Bを戻す。
【0091】次に、化粧板1Bの未剥離側化粧シート3
bを上面にした状態で、2台目の投射ノズル装置450
Abを通過することにより、同様に化粧シート3bを剥
離でき、両化粧シート3a、3bを剥離することができ
る。
【0092】図10に、三面化粧シートが被覆されてい
る三面化粧物体1Cの各化粧シート3を剥離する場合の
投射ノズル装置450Cを示した。
【0093】この投射ノズル装置450Cの場合も、基
本的には、図8で説明した片面化粧シート剥離用の投射
ノズル装置450Aを3台配置して構成されている。即
ち、化粧物体1Cの化粧シート3a、3b、3cに対向
して投射ノズル装置450Aa、450Ab、450A
cを配置する。そして化粧物体1Cの高さH、幅に応じ
て、複数の投射ノズル450a、450b、450c、
450d・・・のどれを噴射させるかを自動的に選択さ
せるように構成する。化粧物体1Cの3方向から、投射
材Gを噴射することにより三面の化粧シート3a、3
b、3cを剥離することができる。
【0094】次に、図11に、六面に化粧シートが装着
されている化粧物体1Dの投射ノズル装置450Dを示
した。この投射ノズル装置450Dの場合も、基本的に
は、多数本の投射ノズル450a、450b、450c
・・・を備えた、図10を用いて説明した三面化粧シー
ト用投射ノズル装置450Cを2台配置して構成したも
のである。そして2台の投射ノズル装置450Ca、4
50Cbの間に、化粧物体1Dを反転させる反転機構及
び90度旋回機構(何れも不図示)が設けられている。
【0095】化粧物体1Dの三面の化粧シー卜3a、3
b、3cに投射材Gを投射して剥離した後、搬送装置2
0上の半製品化粧物体1Dをチャックなどで把持し、半
製品化粧物体1Dを把持した状態で上昇させて180度
旋回した後、床面に平行な平面上で90度旋回させる。
そして搬送装置20上に化粧物体1Dを戻す動作を行う
(化粧物体1Dの反転機構及び90度旋回機構は図示せ
ず)。化粧物体1Dの未だ剥離されていない他の三面の
化粧シート3d、3e、3fは、2台目の投射ノズル装
置450Abを通過させ、投射材Gを投射することによ
り剥離することができ、結果的に全体として六面に化粧
シート3が被覆されている化粧物体1Dの化粧シート3
を剥離することができる。
【0096】投射材Gの投射ノズルからの投射、不投射
の制御は次のようにして行うことができる。即ち、図2
に示したように、作業者Pが化粧物体1の化粧シート面
を目視して、化粧シート面が化粧シート剥離装置40の
投射ノズル450a、450b、450c・・・と対向
するように搬送装置20上にセットする。しかし、例え
ば、六面化粧シートの化粧シート剥離装置40の投射ノ
ズル装置450Dを用いている場合に、1〜5面の化粧
シートしかない化粧物体1Dを投入した場合、作業者P
は化粧物体1Dの化粧シート面を目視により認識して、
制御装置(不図示)の操作画面上で化粧シート剥離作業
を不要とする面を選択する。この選択による入力信号に
より、化粧シート剥離作業の不要面に対向する投射ノズ
ル450a、450b、450c・・・の何れかに圧縮
空気が供給されなくなり、その選択された投射ノズルか
ら投射材Gが噴射されないようにすることができる。
【0097】また、化粧シートの除去装置10内に複数
の投射ノズル装置が所定の配列で配設されている場合、
化粧物体の形状の応じて何れかの投射ノズル装置全体の
作動を停止させ、その投射ノズル装置に取り付けられて
いる全ての投射ノズルから投射材Gの噴射を停止させる
ように制御することもできる。
【0098】長尺の化粧物体1の端面に被覆されている
化粧シート3を剥離する場合は、その端面、特には長手
方向の端面を切断して分離した方が効率なこともある。
【0099】搬送装置20、集塵装置50の構成、構造
は、本発明では問わない。
【0100】以上、説明したように、本発明の化粧シー
トの除去装置によれば、 1.劇物を使用しないので安全である。また、薬液を使
用しないので廃液処理が不要であり、そのため設備投資
額、ランニングコストを縮小できる。更に、化粧シート
を燃やしたり、気化したりしないので、有害ガスの発生
が無く、安全である。 2.基材と化粧シートを分離することことにより、基材
の再利用が可能になる。 3.ブラスト加工により、不定3次元形状に対応した化
粧シートの除去が可能である。 4.精密3次元形状認識装置や投射ノズルの精密位置決
め制御などが不要であるので、自動化装置の投資額を削
減できる。 5.複数ノズルを配置することより、短時間に化粧シー
トを除去することができる。また、処理能力が大きい。 6.化粧物体の外形を簡易的に計測することにより、無
駄なエアーブラスト加工を行わなくて済み、投射材の消
費を低減することができる。また、無駄な圧縮空気を消
費することがない。 7.化粧シート剥離不要面を入力することにより、無駄
なエアーブラスト加工をしないので投射材の消耗を低減
できる。無駄な圧縮空気の消費がない。 8.樹脂製投射材を使用した場合、その樹脂製投射材は
大量に廃棄される使用済み製品樹脂から製造することが
できるので、バージン材の樹脂で製造した樹脂製投射材
より大幅に安価に製造できる。従って、樹脂製投射材の
購入費を大幅に削減でき、ランニングコストをそれ程掛
けることなく化粧シートの除去ができる。 9.従って、使用済み製品樹脂を利用して樹脂製投射材
を製造できるので、使用済み製品樹脂の新しい用途とし
て注目できる。現在、樹脂部品のマテリアル・リサイク
ルはコスト的に見合うことが難しく、処分に困っている
のが現状である。それ故、殆どは有償により処分されて
いることが多い。
【0101】更に、使用済み製品のリサイクル工場にお
いて得られる樹脂部品を燃やす必要が無くなるので環境
負荷が小さい。
【0102】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、 1.キャビネットなどの不定3次元形状に対応した化粧
シートの除去 2.自動化装置の投資額は僅少で済み、しかし、化粧シ
ートの剥離処理能力が大きい 3.化粧シートを除去するに当たってのランニングコス
トが少なくて済むなど、数々の優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 被処理物の一つである化粧板の構造を示した
断面図である。
【図2】 本発明の一実施形態の化粧シートの除去装置
の斜視図である。
【図3】 図2に示した化粧シートの除去装置の一構成
要部である外形計測部の構成原理を示す略線図である。
【図4】 図2に示した化粧シートの除去装置の一構成
要部である第1実施形態の化粧シート剥離装置の構成を
示す側面図である。
【図5】 図4に示した化粧シート剥離装置に配設され
ている一例の投射ノズルの構造を示す断面図である。
【図6】 図2に示した化粧シートの除去装置の洗浄装
置の構成を示す側面図である。
【図7】 本発明の化粧シートの除去工程を示すフロー
である。
【図8】 図4に示した化粧シート剥離装置を片面化粧
板の化粧シートの剥離に用いて好適な第1実施形態の投
射ノズル装置の構成を示していて、同図Aはその平面
図、同図Bはその側面図である。
【図9】 図4に示した化粧シート剥離装置を表裏両面
化粧板の化粧シートの剥離に用いて好適な第2実施形態
の投射ノズル装置の構成を示す側面図である。
【図10】 図4に示した化粧シート剥離装置を三面化
粧板の化粧シートの剥離に用いて好適な第3実施形態の
投射ノズル装置の構成を示す側面図である。
【図11】 図4に示した化粧シート剥離装置を六面体
化粧板の化粧シートの剥離に用いて好適な第4実施形態
の投射ノズル装置の構成を示す側面図である。
【符号の説明】
1…化粧物体、1A…化粧板、1N…化粧シート3が剥
離された化粧物体、2…基板、3…化粧シート、3f…
剥離された化粧シート片、10…本発明の一実施形態の
化粧シートの除去装置、20…搬送装置、30…化粧物
体の外形計測装置、40…化粧シート剥離装置、450
…吸い込み式ノズル、450a,450b,450c,
450d…投射ノズル、450A,450B,450
C,450D…投射ノズル装置、456…ノズル本体、
50…集塵装置、60…洗浄装置、630A,630
B,630C…エアーブローバー、70…回収ボック
ス、G…(樹脂製)投射材、P…作業者
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B05C 19/04 B05C 19/04 B05D 3/12 B05D 3/12 B E (72)発明者 大和田 義明 東京都品川区北品川6丁目7番35号ソニー 株式会社内 Fターム(参考) 3B116 AA01 AA08 AB02 BA06 BB33 BB71 BB90 4D075 AA76 BB04Z BB20Z DA06 DC03 4F042 AA02 AB03 CB02 DA04 DC00 DH08

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化粧物体の表面に被覆されている化粧シ
    ートに樹脂製投射材を投射或いは噴射して、該化粧シー
    トを剥離、除去することを特徴とする化粧シートの除去
    方法。
  2. 【請求項2】 前記樹脂製投射材の投射或いは噴射は前
    記化粧物体の移動方向に対して横断する方向に揺動させ
    ながら行うことを特徴とする請求項1に記載の化粧シー
    トの除去方法。
  3. 【請求項3】 前記化粧物体が薄板状の化粧板である場
    合には、前記化粧板の平面表面及び又は裏面に被覆され
    ている前記化粧シートは、前記投射材を投射或いは噴射
    することにより除去し、前記化粧板の端面に被覆されて
    いる前記化粧シートは、前記化粧板の端部を切断するこ
    とにより除去することを特徴とする請求項1に記載の化
    粧シートの除去方法。
  4. 【請求項4】 前記樹脂製投射材が使用済み製品の特定
    の樹脂材を粉砕して得た投射材であることを特徴とする
    請求項1に記載の化粧シートの除去方法。
  5. 【請求項5】 前記樹脂製投射材が使用済み製品の特定
    の樹脂材を粉砕して得た投射材の複数種を混合して得た
    投射材であることを特徴とする請求項4に記載の化粧シ
    ートの除去方法。
  6. 【請求項6】 表面に化粧シートが被覆されている化粧
    物体の外形を計測する外形計測部と、 前記外形計測部で計測された前記化粧物体の前記化粧シ
    ートに投射材を投射或いは噴射することにより剥離する
    化粧シート剥離部と、 前記化粧物体から剥離された化粧シート材の塵挨及び前
    記化粧シートを剥離するために用いられた投射材を収容
    する集塵部とを備えた化粧シートの除去装置。
  7. 【請求項7】 前記化粧シートが剥離された化粧物体を
    洗浄する洗浄部を備えていることを特徴とする請求項6
    に記載の化粧シート剥離装置。
  8. 【請求項8】 前記化粧物体を、前記外形計測部、前記
    化粧シート剥離部へと、順次、搬送する搬送部を備えて
    いることを特徴とする請求項6に記載の化粧シートの除
    去装置。
  9. 【請求項9】 前記化粧シート剥離部で投射或いは噴射
    された投射材、前記被化粧物体に当って潰れた使用済み
    投射材、剥離された前記化粧シート材を回収すると共
    に、これらの内、化粧シートの剥離に供せる比較的大粒
    子の投射材は前記化粧シート剥離部に再度供給し、細か
    い粒子の投射材は前記集塵部で集塵するように構成され
    ていることを特徴とする請求項6に記載の化粧シートの
    除去装置。
  10. 【請求項10】 前記化粧シート剥離部には前記投射材
    を投射する複数本の投射ノズルを備えた投射ノズル装置
    を備えていることを特徴とする請求項6に記載の化粧シ
    ートの除去装置。
  11. 【請求項11】 前記投射ノズル装置が複数、前記化粧
    物体に対向して配設されていることを特徴とする請求項
    10に記載の化粧シートの除去装置。
  12. 【請求項12】 前記投射ノズル装置が複数、所定の配
    列で、前記化粧物体に対向して配設されていることを特
    徴とする請求項10に記載の化粧シートの除去装置。
  13. 【請求項13】 前記複数の投射ノズル装置の間に前記
    化粧物体を反転させる反転装置が配設されていることを
    特徴とする請求項12に記載の化粧シートの除去装置。
  14. 【請求項14】 前記複数の投射ノズル装置の間に前記
    化粧物体を反転させる反転装置と所定の角度回転させる
    回転装置とが配設されていることを特徴とする請求項1
    2に記載の化粧シートの除去装置。
  15. 【請求項15】 前記投射ノズル装置に取り付けられて
    いる前記複数本の投射ノズルの内、必要に応じて特定の
    投射ノズルから投射材を噴射することを中断させる手段
    を備えていることを特徴とする請求項10乃至請求項1
    5に記載の化粧シートの除去装置。
  16. 【請求項16】 前記複数の投射ノズル装置の内、必要
    に応じて特定の投射ノズル装置の作動を停止させること
    を特徴とする請求項11乃至請求項14に記載の化粧シ
    ートの除去装置。
  17. 【請求項17】 前記投射ノズル装置からの投射材の投
    射或いは噴射を前記化粧物体の移動方向に対して横断す
    る方向に揺動させる手段を備えていることを特徴とする
    請求項11乃至図14に記載の化粧シートの除去装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006315400A (ja) * 2005-04-28 2006-11-24 Homag Holzbearbeitungssysteme Ag プレート状ワークの短辺部分に模様付けをする装置及び方法
WO2015025346A1 (ja) * 2013-08-19 2015-02-26 株式会社日立製作所 めっき剥離装置
CN105965399A (zh) * 2016-06-29 2016-09-28 安徽涌诚机械有限公司 全自动钢砂回收、循环使用装置

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