JP2003230780A - ボタン取付方法及びボタン取付装置 - Google Patents

ボタン取付方法及びボタン取付装置

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JP2003230780A
JP2003230780A JP2002031441A JP2002031441A JP2003230780A JP 2003230780 A JP2003230780 A JP 2003230780A JP 2002031441 A JP2002031441 A JP 2002031441A JP 2002031441 A JP2002031441 A JP 2002031441A JP 2003230780 A JP2003230780 A JP 2003230780A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、ボタン付け工程とボタン嵌め工程とは
別工程として各別に存在していたため、それだけ作業効
率が低下していた。 【解決手段】 釦穴かがりを済ませた釦穴付き生地5a
と、ボタン7を取り付けるべきボタン未着生地5bと
を、互いに所定に位置合わせさせたうえで重ね合わせ、
釦穴付き生地5aにおいて釦穴6を開口保持させた状態
で、この開口した釦穴6に合わせてボタン7をセット
し、このボタン7を、釦穴6内を介してボタン未着生地
5bへ縫着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボタン取付方法及
びボタン取付装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】衣類を業務として仕立てるなかでボタン
付け作業が必要となる場合、ボタン付けミシンを用いる
ことがあり、このようなボタン付けミシンは今日、周知
のものとなっている。この種のボタン付けミシンでは、
一般に、針位置に対してボタンを自動供給する機構や、
ボタンに設けられた複数個の縫着用孔をそれぞれ針位置
に対応させるようにボタンと共に生地を小刻みに移動さ
せる機構等が付属されている。そのため、このボタン付
けミシンへ生地を所定配置でセットするだけでボタンの
取り付けができるという便利なものである。
【0003】このようにしてボタンの取り付けられた生
地はその後の工程へ送られ、別工程で釦穴かがりが施さ
れた生地(当然に、ボタンの取り付けられた生地と一体
となっている場合もあれば、別々の生地である場合もあ
る)との間で、釦穴へボタンを通す作業(ボタン嵌め作
業)を受けることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来は、上記したよう
にボタンを取り付けるための作業はボタン付けミシンで
行えるものであっても、その後にこのボタンを釦穴へ嵌
め合わせる作業が必要である。すなわち、ボタン付け工
程とボタン嵌め工程とが別工程として各別に存在してい
ることになり、それだけ作業効率が低下する原因になっ
ていた。また、ボタン嵌め工程は人手によって行わなけ
ればならないために、言うまでもなく非常に面倒となっ
ていた。
【0005】のみならず、このボタン嵌め工程での作業
は、真新しく一文字状に閉じた状態の釦穴を広げながら
ボタンを押し込むようにするものであり、生地質にもよ
るが、意外にも、作業者の指にタコができる程に力のい
る作業となっている。一方、釦穴を設ける作業にはその
位置決めのためのゲージが必要であり、またボタンを取
り付ける作業にも、それ用のゲージが必要となってい
る。そのために、殊にボタン付けミシンに対して生地を
セットするうえで、その前処理(位置の割り出し)が面
倒であるということもあった。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、ボタン付けからボタン嵌めまでの一連の作業
が高効率で且つ容易に行えるようにしたボタン取付方法
及びボタン取付装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は次の手段を講じた。即ち、本発明に係るボ
タン取付方法では、まず、釦穴かがりを済ませた釦穴付
き生地と、ボタンを取り付けるべきボタン未着生地と
を、互いに所定に位置合わせさせたうえで重ね合わせ
る。そして、釦穴付き生地において釦穴を開口保持させ
る。そして、この開口させた釦穴に合わせてボタンをセ
ットする。
【0008】そして、このボタンを、釦穴内を介してボ
タン未着生地へ縫着する。このようにすると、ボタン未
着生地に対してボタンを取り付けた後、釦穴付き生地の
釦穴を開口保持させていたのを止めれば(即ち、釦穴を
閉じれば)、その時点で釦穴へのボタン嵌めも終了して
いることになる。すなわち、ボタン付け工程とボタン嵌
め工程とが一気に行えるものであるから、実質的に、ボ
タン嵌め工程を省略できることになる。また、ボタン未
着生地に対するボタンの位置付けを割り出すうえで、釦
穴付き生地の釦穴自体がゲージの役割を果たすことにな
るので、わざわざゲージを使用する必要はなくなる。そ
のため、それだけ作業の簡易化が図れていることにな
る。
【0009】従って、ボタン付けからボタン嵌めまでの
一連の作業が高効率で且つ容易に行えることになる。一
方、本発明に係るボタン取付装置は、本発明に係るボタ
ン取付方法を機械的(自動的)に実施する場合に使用す
るものであって、生地テーブルと、縫製準備手段と、ボ
タン付けミシンとを有している。生地テーブルは、釦穴
付き生地の下へボタン未着生地を重ねて成る重合生地を
支持するためのものである。
【0010】縫製準備手段は、生地テーブル上で支持さ
れた重合生地のうち釦穴付き生地において釦穴を開口保
持させるためのものである。ボタン付けミシンは、縫製
準備手段により開口保持された釦穴に合わせてボタンを
供給すると共に、この供給されたボタンを、上記釦穴内
を介してボタン未着生地へ縫着するためのものである。
縫製準備手段は、相互近接・離反可能な一対の開閉動作
具を有したものとすればよい。これら各開閉動作具に
は、それぞれ釦穴付き生地の釦穴に対して穴内へ係合可
能な爪が設けられたものとする。
【0011】生地テーブルには、重合生地の釦穴付き生
地に設けられた釦穴の穴ピッチに応じた送り動作と、ボ
タン付けミシンに対する重合生地の出し入れ動作とを行
うテーブル駆動機構が設けられたものとすればよい。こ
のテーブル駆動機構は、縫製準備手段が有する両開閉動
作具の爪が釦穴付き生地の生地上面に当接された状態下
で、これら爪が釦穴上を行き来するように水平に往復動
可能になったものとするのが好適である。このようにす
ることで、釦穴付き生地の釦穴に対して両開閉動作具の
爪を確実に係合させ、またこの係合が(例えば特別な位
置検出システム等を使用しなくとも)簡単に行えること
となり、構造の簡潔化を図ることが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づき説明する。図2は、本発明に係るボタン取付
装置1の一実施形態を示している。このボタン取付装置
1は、生地テーブル2と、縫製準備手段3と、ボタン付
けミシン4とを有している。図3に示すように、生地テ
ーブル2は、このボタン取付装置1を用いてこれからボ
タン付け及びボタン嵌めを行おうとする重合生地5を支
持するためのものである。
【0013】この重合生地5は、図4に示すように、釦
穴6(釦穴かがりを済ませたもの)が設けられている釦
穴付き生地5aの下へ、ボタン7(図2等参照)を取り
付けるべきボタン未着生地5bを所定配置で重ねたもの
である。言うまでもなく、この段階の重合生地5におい
て、ボタン未着生地5bにボタン7は取り付けられてい
ない。図4中に示した×印がボタン7を取り付けるべき
予定位置である。そして、ここで言う「釦穴付き生地5
aとボタン未着生地5bとの所定配置」とは、ボタン未
着生地5bの×印位置へボタン7を取り付けたときに、
この取付後のボタン7を釦穴付き生地5aの釦穴6へ嵌
めた状態で釦穴付き生地5aにも、またボタン未着生地
5bにも異様な皺が生じないようになる仕立て上の位置
関係を指す。
【0014】図5に示すように、生地テーブル2は、セ
ンターテーブル2aと、このセンターテーブル2aの両
脇で、センターテーブル2aとは別個独立して設けられ
た一対のサイドテーブル2bとを有している。センター
テーブル2aは、ボタン付けミシン4の針位置を正面に
見た状態でその正面手前位置に位置付けられており、サ
イドテーブル2bは、このセンターテーブル2aを中心
としてその左右両側に位置付けられている。この生地テ
ーブル2には、生地つかみ機構10とテーブル駆動機構
11とが設けられている。
【0015】生地つかみ機構10は、L字を上下逆向き
にした形状のフック14が、左右の各サイドテーブル2
bに対してそれぞれ上下動可能に設けられたものであ
る。これら両フック14の上下動は互いに同期しつつ行
われるようになっており、下降時に重合生地5を生地テ
ーブル2上へ押さえつけるようになっている。各フック
14の上下動は、例えば流体圧シリンダ等の上下駆動具
15によって行わせるようにしてある。テーブル駆動機
構11は、縦送り機構11aと横送り機構11bとを有
している。
【0016】縦送り機構11aは、上記したサイドテー
ブル2b及び上記生地つかみ機構10をボタン付きミシ
ン4に対して近接・離反させる方向(以下、縦方向と言
う)へスライドさせるものであって、縦方向に架設され
た縦ガイドバー17に沿って摺動自在に保持された縦移
動台18をエンドレスベルト等の巻掛け駆動手段や流体
圧シリンダ(いずれも図示略)で駆動させるようになっ
ている。そして縦移動台18に対し、支持ブラケット1
9を介してサイドテーブル2bが支持されている。ま
た、この縦移動台18に対し、生地つかみ機構10の上
下駆動具15が取り付けられている。
【0017】横送り機構11bは、左右のサイドテーブ
ル2bをセンターテーブル2aと一緒に(即ち、生地テ
ーブル2の全体として)、ボタン付けミシン4に対する
左右方向(以下、横方向と言う)へスライドさせるもの
である。この横送り機構11bは、横方向に架設された
横ガイドバー20に沿って摺動自在に保持された横移動
台23をエンドレスベルト等の巻掛け駆動手段や流体圧
シリンダ(いずれも図示略)で駆動させるようになって
いる。そして横移動台23に対し、支持ブラケット22
を介してセンターテーブル2aが支持されている。ま
た、この横移動台23に対し、その上面で上記縦送り機
構11aの縦ガイドバー17が架設されており、このこ
とによってセンターテーブル2aとサイドテーブル2b
との横移動一体化が図られている。
【0018】このようなテーブル駆動機構11(縦送り
機構11a及び横送り機構11b)を具備することによ
り、生地テーブル2は、テーブル上へ重合生地5を載せ
たり取り出したりする外部位置と、このテーブル上の重
合生地5をボタン付けミシン4へ差し出す位置との間で
出し入れ動作(縦送り駆動)させることができる。また
ボタン付けミシン4への差し出し位置では、重合生地5
の釦穴付き生地5aに設けられた釦穴6の穴ピッチに応
じて、各釦穴6をボタン付けミシン4の針位置へ入れ替
える送り動作(横送り駆動)が可能となっている。
【0019】縫製準備手段3は、生地テーブル2上で支
持された重合生地5のうち、釦穴付き生地5aにおいて
釦穴6を開口保持させるためのものであって、ボタン付
けミシン4側に設けられている。図6及び図7に示すよ
うに、この縫製準備手段3は一対の開閉動作具26,2
7を有している。これら開閉動作具26,27には、互
いに向かい合う先端部から下方へ向けて折曲状に突出す
る爪26a,27aが設けられている。これら各開閉動
作具26,27の爪26a、27aは、それぞれ釦穴付
き生地5aの釦穴6に対して穴内へ係合可能とされたも
のである。
【0020】これら開閉動作具26,27は、開閉機構
28により、互いの爪26a、27aを相互近接・離反
させるように開閉動作可能になっている。この開閉機構
28は、一方の開閉動作具26をL型ブラケット30を
介して支持するスライドバー31と、他方の開閉動作具
27をL型ブラケット32を介して支持するスライドバ
ー33と、これら両スライドバー31,33を互いに平
行な状態で且つそれぞれ水平移動自在に保持する軸受け
34と、一方のスライドバー33の基端部を押圧可能な
押出駆動具35と、両スライドバー31,33の相対逆
移動を連動させる連動機構36とを有している。
【0021】押出駆動具35は、流体圧シリンダやソレ
ノイド等より成る。この押出駆動具35はスライドバー
33と連結されてはいない。そのため、押出駆動具35
が押出方向へ作動したときにだけ、スライドバー33に
駆動力が伝えられるようになっている。連動機構36
は、両スライドバー31,33の架設間に設けられた枢
軸37を中心として揺動自在とされた反転駆動レバー3
8により、スライドバー31,33の各基端部に取り付
けられた連動用突起40,41を係合状態にして押した
り引いたりさせる構造である。
【0022】すなわち、押出駆動具35の作動によって
スライドバー33が押出駆動されたとき(図7の右方向
き移動時)に、このスライドバー33の連動用突起41
が反転駆動レバー38の一端部(上端部)を押すと、こ
の反転駆動レバー38が枢軸37を中心に回動し(図7
の時計回り方向への回動である)、これに伴い、この反
転駆動レバー38の他端部(下端部)が他方のスライド
バー31の連動用突起40を、上記スライドバー33と
は反対方向(図7の左方向き)へ引き込ませるようにな
っている。
【0023】このように、この連動機構36では押出駆
動具35の作動だけで、両開閉動作具26,27を互い
に逆向きに駆動可能になっている。なお、スライドバー
31,33には、それぞれ相手側のバーに対するガイド
とさせるためのスライドシュー42,43が設けられて
おり、このうちスライドバー31のスライドシュー42
と軸受け34との間(スライドバー33のスライドシュ
ー43と軸受け34との間でもよい)にはリターンスプ
リング44が挿通されている。
【0024】このリターンスプリング44によって、押
出駆動具35の作動が停止、復帰した後の各スライドバ
ー31,33の復帰動作が可能になっている。このよう
な開閉機構28は取付基板45に対して設けられている
が、この取付基板45は、水平枢軸46を介して軸支持
部47に保持され、そしてこの軸支持部47を介してボ
タン付けミシン4等に取り付けられるようになってい
る。従って、この開閉機構28は、水平枢軸46を中心
とする取付基板45の上下揺動に伴って上下動自在とな
っている。
【0025】そして、取付基板45には水平枢軸46の
取付位置から開閉動作具26,27の設けられた方とは
反対側(図7左方)へ延出する尾部48が設けられてお
り、これに対して軸支持部47には、取付基板45の尾
部48と同じ方向へ延び出すブラケット49が設けられ
ている。これら取付基板45の尾部48とブラケット4
9とはバネ50によって接続されている。また、これら
取付基板45の尾部48とブラケット49との間には、
一方(図例ではブラケット49側)に流体圧シリンダや
ソレノイド等から成る伸縮動作具51が設けられている
と共に、同他方(図例では取付基板45の尾部48)に
伸縮動作具51による伸出動作を受け止めるため(反作
用を生じさせるため)の当て止め片52が設けられてい
る。
【0026】従って、伸縮動作具51を作動させるとそ
の反作用として取付基板45が揺動し、開閉動作具2
6,27が浮き上げられるようになるので、上記したテ
ーブル駆動機構11の作動で生地テーブル2をボタン付
けミシン4へ向けて移動させる際に、予め、この伸縮動
作具51を作動させておくことにより、生地テーブル2
上に保持された重合生地5に対して開閉動作具26,2
7が邪魔になるということ(接触干渉を起こすこと)を
回避できる。上記ボタン付けミシン4については従来公
知のものであり、針位置へ生地(本発明では重合生地5
のボタン未着生地5bを指す)とボタン7とがそれぞれ
所定配置で供給された場合に、ボタン7(図1参照)に
設けられた複数個の縫着用孔55を狙って生地への縫着
による取り付けが可能になっている。
【0027】次に、上記構成のボタン取付装置1を用い
て重合生地5にボタン7を取り付ける手順に基づきなが
ら、本発明に係るボタン取付方法を説明する。まず、図
2に示すようにボタン付けミシン4の正面手前となる外
方位置に生地テーブル2が位置付けられた状態で、この
生地テーブル2上へ重合生地5を載せる。これは作業者
による手作業とすればよい。このとき、重合生地5は釦
穴付き生地5aが上でボタン未着生地5bが下となるよ
うに重ねられ、且つ上記した互いの所定位置関係に保持
されたものとする。
【0028】また、生地テーブル2の上面には、例えば
釦穴付き生地5aにおける一つの釦穴6等を対象とし
て、これを位置決めさせるための目安とするレーザーマ
ーカー(図示は省略するが、レーザービームによって目
安とするマークを照射したもの)を当てておくのが好適
である。ボタン付けミシン4側に設けられた縫製準備手
段3では、上記伸縮動作具51が伸出動作をして開閉動
作具26,27を浮き上がらせた状態で待機している。
生地テーブル2に対する重合生地5の位置決めができた
時点で、手動スイッチ操作又はセンサ検出信号に基づく
自動システムにより、生地つかみ機構10のフック14
が下降して重合生地5を生地テーブル2上へ押さえつけ
る状態となり、続いてこのボタン取付装置1の実質的な
作動開始となる。
【0029】すなわち、図8に示すように、テーブル駆
動機構11(図5参照)の横送り機構11bが作動して
生地テーブル2の全体を左右移動させ、テーブル上の重
合生地5における釦穴付き生地5aの釦穴6をボタン付
けミシン4の針位置に対する正面位置へ位置合わせす
る。また縦送り機構11aが作動して生地テーブル2に
おける両側のサイドテーブル2bだけをボタン付けミシ
ン4へ向けて移動させ、テーブル上の重合生地5におけ
る釦穴付き生地5aの釦穴6をボタン付けミシン4の針
位置真下へ位置合わせする。
【0030】これら縦送り機構11aと横送り機構11
bとの作動順はどちらが先でもよく、場合によっては同
時でもよい。次に、縫製準備手段3(図6及び図7参
照)の伸縮動作具51が伸出動作を停止して伸出前の状
態に戻り、バネ50の収縮力によって開閉動作具26,
27がそれらの爪26a,27aを釦穴付き生地5aの
生地上面に当接させる状態とされる。そして、上記した
テーブル駆動機構11の縦送り機構11aが所定範囲の
正逆切り替え駆動を行って、開閉動作具26,27を揺
り動かすようなかたちで往復動作させるようにする。
【0031】従って、両開閉動作具26,27の爪26
a,27aは釦穴付き生地5aの生地上面に当接したま
ま、釦穴6上を行き来するように水平往復動(2〜3往
復程度でよい)をするので、この往復動の途中で各爪2
6a,27aが釦穴6に確実に係合するようになる。そ
こで、この縫製準備手段3における開閉機構28(図6
及び図7参照)の押出駆動具35が作動して、開閉動作
具26,27(それらの爪26a,27a)を相互離反
方向へ移動させる。
【0032】これにより、図1に示すように釦穴付き生
地5aの釦穴6は開口状態とされ、且つこの状態が保持
されることになる。従って、この釦穴6内でボタン未着
生地5bにおけるボタン取付予定位置(図4中に×印で
示す位置)が露呈されることとなる。なお、ボタン付け
ミシン4では、この時点で既に、その針位置に向けて1
個のボタン7が供給された状態になっている。すなわ
ち、この供給された状態のボタン7は、開口保持された
釦穴6の真上で待機していることになる。
【0033】そこで、このボタン付けミシン4では、ボ
タン7を開口状態の釦穴6上に被せ置くようにすると共
に、この釦穴6内を介して、ボタン7に設けられた複数
個の縫着用孔55を狙ってボタン未着生地5bへの縫着
による取り付けが行われる。この縫着が終わった後は、
開閉機構28の押出駆動具35が作動を停止、復帰し、
開閉動作具26,27による釦穴6の開口が停止される
(即ち、釦穴6が閉じられる)。そして、伸縮動作具5
1が伸出動作をして開閉動作具26,27を浮き上がら
せた状態にする。
【0034】この段階では、釦穴6に対してボタン7が
嵌められた状態になっていることが明らかである。その
後は、図9に示すように釦穴付き生地5aに設けられて
いる釦穴6の個数だけ、上記動作が繰り返される。そし
て、全ての釦穴6に対してボタン7が嵌められた状態と
なった段階で、図10に示すように生地テーブル2がボ
タン付けミシン4から離れてその正面手前位置へ戻るよ
うになる。そこで、生地テーブル2上から重合生地5を
取り出すことによって本発明に係るボタン取付装置1の
1サイクル動作が終了する。
【0035】ところで、本発明は、上記した実施形態に
限定されるものではなく、実施の形態に応じて適宜変更
可能である。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係るボタン取付方法及びボタン取付装置では、ボタン
付けからボタン嵌めまでの一連の作業が高効率で且つ容
易に行えるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るボタン取付方法を示した斜視図で
ある。
【図2】本発明に係るボタン取付装置の一実施形態を示
した斜視図である。
【図3】生地テーブルに対して重合生地を載せる状況を
示した斜視図である。
【図4】重合生地の一部を説明した斜視図である。
【図5】生地テーブルのテーブル駆動機構を示す正面図
である。
【図6】開閉機構を示す斜視図である。
【図7】開閉機構を示す側面図である。
【図8】図2に続く動作状況を示した斜視図である。
【図9】図8に続く動作状況を示した斜視図である。
【図10】図9に続く動作状況を示した斜視図である。
【符号の説明】
1 ボタン取付装置 2 生地テーブル 3 縫製準備手段 4 ボタン付けミシン 5 重合生地 5a 釦穴付き生地 5b ボタン未着生地 6 釦穴 7 ボタン 11 テーブル駆動機構 26 開閉動作具 27 開閉動作具 26a 爪 27a 爪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B150 AA23 BB02 CC01 CE23 CE25 EB03 EB06 EB09 GD01 GE02 GE12 JA11 JA13 JA33

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 釦穴かがりを済ませた釦穴付き生地(5
    a)と、ボタン(7)を取り付けるべきボタン未着生地
    (5b)とを、互いに所定に位置合わせさせたうえで重
    ね合わせ、釦穴付き生地(5a)において釦穴(6)を
    開口保持させた状態で、この開口した釦穴(6)に合わ
    せてボタン(7)をセットし、このボタン(7)を、釦
    穴(6)内を介してボタン未着生地(5b)へ縫着する
    ことを特徴とするボタン取付方法。
  2. 【請求項2】 釦穴付き生地(5a)の下へボタン未着
    生地(5b)を重ねて成る重合生地(5)を支持するた
    めの生地テーブル(2)と、この生地テーブル(2)上
    で支持された重合生地(5)のうち釦穴付き生地(5
    a)において釦穴(6)を開口保持させる縫製準備手段
    (3)と、この縫製準備手段(3)により開口保持され
    た釦穴(6)に合わせてボタン(7)を供給すると共に
    この供給されたボタン(7)を上記釦穴(6)内を介し
    てボタン未着生地(5b)へ縫着するボタン付けミシン
    (4)とを有していることを特徴とするボタン取付装
    置。
  3. 【請求項3】 前記縫製準備手段(3)は、相互近接・
    離反可能な一対の開閉動作具(26,27)を有してお
    り、各開閉動作具(26,27)にはそれぞれ釦穴付き
    生地(5a)の釦穴(6)に対して穴内へ係合可能な爪
    (26a,27a)が設けられていることを特徴とする
    請求項2記載のボタン取付装置。
  4. 【請求項4】 前記生地テーブル(2)には、重合生地
    (5)の釦穴付き生地(5a)に設けられた釦穴(6)
    の穴ピッチに応じた送り動作と、ボタン付けミシン
    (4)に対する重合生地(5)の出し入れ動作とを行う
    テーブル駆動機構(11)が設けられていることを特徴
    とする請求項2又は請求項3記載のボタン取付装置。
  5. 【請求項5】 前記生地テーブル(2)のテーブル駆動
    機構(11)は、前記縫製準備手段(3)が有する両開
    閉動作具(26,27)の爪(26a,27a)が釦穴
    付き生地(5a)の生地上面に当接された状態下でこれ
    ら爪(26a,27a)が釦穴(6)上を行き来するよ
    うに水平に往復動可能になっていることを特徴とする請
    求項2乃至請求項4のいずれかに記載のボタン取付装
    置。
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