JP2003230392A - 耐熱性ラッカーゼ、その遺伝子およびその製造方法 - Google Patents
耐熱性ラッカーゼ、その遺伝子およびその製造方法Info
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Abstract
することができる方法を提供すること。 【解決手段】 耐熱性ラッカーゼをコードする遺伝子、
該遺伝子を含有する組換えベクター、該組換えベクター
を含む形質転換体および該形質転換体を培養することに
よる耐熱性ラッカーゼの製造方法。
Description
ゼ、耐熱性ラッカーゼ遺伝子、該遺伝子を含有する組換
えべクター、該組換えべクターを有する形質転換体、該
形質転換体を用いた耐熱性ラッカーゼの製造方法に関す
る。
ーゼ、ウルシオールオキシダーゼとも呼ばれ、酸素の存
在下、フェノール性化合物を酸化する酵素である。さら
に、ラッカーゼは、リグニン分解作用、ウルシオールや
ラッコールなどのフェノール性化合物、p−フェニレン
ジアミンなどの芳香族アミン、タンパク質などの酸化重
合作用を有するため、例えば、毒性の強いフェノール性
化合物や芳香族アミンを含む廃液の処理、環境汚染物質
の解毒化、パルプ製造処理等におけるリグニンの除去、
人工漆の製造、コンクリート混和剤の合成、ココア、コ
ーヒーおよび紅茶の褐変処理、化粧品用メラニン製造、
食品のゲル化剤、臨床検査試薬、漂白剤としての利用な
ど多くの産業分野への利用が期待されている(例えば、
非特許文献1、特許文献1参照)。
ーゼは、一般に自然界に広く存在しており、微生物起源
のものも多く知られている。その生産菌としては、ピク
ノポラス・コクシネウス、コリオラス・ヴエルシカラ
ー、トラメテス・エスピーHalなどの担子菌類、ボツ
チリス・シネレアなどの不完全菌類に属する糸状菌など
が知られている(例えば、非特許文献2および3参
照)。これらの菌は、培養時の生育速度が非常に遅く、
概して大量培養が困難である。また、これらの菌由来の
ラッカーゼの生産性を向上させるためには、遺伝子操作
や変異体の作製が必要となるが、菌類が有する複雑な生
活環や、イントロンの存在などの遺伝子構造の複雑さ、
糖タンパク質であるため生育速度が早い原核生物を宿主
とした発現が難しいなど、多大な労力を必要とする。こ
のような理由から、菌類より安定かつ安価にラッカーゼ
を大量生産することは非常に困難であった。また、これ
らの酵素は、概して熱安定性が低く(<60℃)、毒性
廃液の処理、パルプ製造処理におけるリグニンの除去な
ど夏期の屋外での使用には不適であった。
ためには、耐熱性に優れ、遺伝子操作や変異体の作製が
容易な原核生物由来のラッカーゼまたはポリフェノール
オキシダーゼが望まれていた。
明者らは、放線菌の一種であるストレプトミセス属に属
する土壌分離菌が、耐熱性の新規ラッカーゼを菌体内に
生産することを見出し、この耐熱性ラッカーゼおよびそ
の製造方法について既に特許を出願している(特許文献
2参照)。
Lopez M, Viale A.; Rev Argent Microbiol., 34(3):1
57-62(2002)
enez C.; Microbiologia. 1986., 2(2): 97-103
e KD, Hinterstoisser B, Steinwender M, Haltrich
D.; Appl Biochem Biotechnol. 2002., 98-100: 229-41
熱性に優れ、遺伝子操作や変異体の作製の容易な原核生
物由来のラッカーゼが得られ、その精製も容易に行うこ
とが可能となった。しかしながら、本酵素が菌体内酵素
であり、産生が少量であるために、生産効率が非常に悪
く、ラッカーゼの大量生産が困難であるという問題点は
依然として未解決であった。本発明は、以上のとおりの
事情を鑑みてなされたものであり、上記の耐熱性ラッカ
ーゼを遺伝子工学的に大量製造するための遺伝子操作材
料と、この材料を用いた耐熱性ラッカーゼの製造方法を
提供することを目的としている。
な課題を解決するために鋭意研究の結果、放線菌の一種
であるストレプトミセス属に属する土壌分離菌が産生す
る耐熱性ラッカーゼの遺伝子を単離し、その遺伝子のD
NA塩基配列を解明することにより、本発明に到達し
た。
る蛋白質、(b)配列表配列番号1で示されるアミノ酸
配列中アミノ酸番号20〜631で示されるアミノ酸配
列からなる蛋白質、(c)上記(a)または(b)のア
ミノ酸配列において、1もしくは数個のアミノ酸が欠
損、置換、挿入、付加もしくは修飾されたアミノ酸配列
からなり、かつラッカーゼ活性を有する蛋白質。 〔2〕 上記〔1〕の蛋白質をコードするDNA。 〔3〕 以下の(a)〜(d)のいずれかのDNA: (a)配列表配列番号2に示される塩基配列中塩基番号
266〜2158で示される塩基配列からなるDNA、
(b)配列表配列番号2に示される塩基配列中塩基番号
311〜2158で示される塩基配列からなるDNA、
(c)上記(a)または(b)の塩基配列において1も
しくは数個の塩基が欠損、置換、挿入、付加もしくは修
飾された塩基配列からなり、かつラッカーゼ活性を有す
る蛋白質をコードする塩基配列からなるDNA、(d)
上記(a)〜(c)のいずれかの塩基配列と相補的な塩
基配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイ
ブリダイズし、かつラッカーゼ活性を有する蛋白質をコ
ードする塩基配列からなるDNA。 〔4〕 上記〔2〕または〔3〕のDNAを含有する組
換えべクター。 〔5〕 上記〔4〕の組換えべクターを含む形質転換
体。 〔6〕 上記〔5〕の形質転換体を培地中で培養し、培
養物から上記〔1〕の蛋白質を採取することを特徴とす
る上記〔1〕の蛋白質の製造方法。 〔7〕 上記〔1〕の蛋白質を、変性剤および還元剤に
接触させることを含む、上記〔6〕記載の方法。 〔8〕 上記〔1〕の蛋白質を、変性剤および還元剤に
接触させることを含む、上記〔1〕の蛋白質の単離およ
び/または精製方法。
安定性に優れ、ラッカーゼ活性(すなわち、酸素の存在
下、フェノール性化合物を酸化する)を有する、配列表
配列番号1に示されるアミノ酸配列からなる蛋白質であ
る。また、配列表配列番号1に示されるアミノ酸配列中
アミノ酸番号1〜19のアミノ酸配列は、天然型ラッカ
ーゼには存在しない。したがって、該ラッカーゼは、該
配列が切断されることにより成熟型となると考えられ
る。
酵素電極法で活性を測定した場合、pH7.0の緩衝液
中で約70℃までの温度で10分間保持したとき、80
%以上(好ましくは90%以上)の残存活性(30℃の
ときの活性を100%とする)を示す性質をいう。
優れ、ラッカーゼ活性を有する限り、上記配列番号1で
示されるアミノ酸配列において、1もしくは数個のアミ
ノ酸が欠損、置換、挿入、付加もしくは修飾されたアミ
ノ酸配列を有するものであってもよい。このような変異
体は、自然または人工の突然変異により生じた突然変異
体の中からスクリーニングすることができ、或いは耐熱
性ラッカーゼ遺伝子を用いて部位特異的突然変異誘発を
導入することによって得ることができる。当業者であれ
ば、部位特異的突然変異誘発に際してラッカーゼ活性を
保持する変異を容易に予測することができる。例えば、
保存的置換(conservative substitution)として知ら
れるアミノ酸置換(例えば、アラニンからセリン、アル
ギニンからリシンへの置換等)等が挙げられる。また、
本発明の耐熱性ラッカーゼの場合、上述した配列表配列
番号1に示されるアミノ酸配列中アミノ酸番号1〜19
のアミノ酸配列はラッカーゼ活性に必須ではないので、
この領域でのアミノ酸の欠損、置換、挿入、付加もしく
は修飾は、通常、ラッカーゼ活性に影響しないものと考
えられる。
おいて、1もしくは数個のアミノ酸が欠損、置換、挿
入、付加もしくは修飾されたアミノ酸配列としては、例
えば、(1)配列表配列番号1に示されるアミノ酸配列
中N末端のメチオニン残基(Met)が欠損したもの、
(2)配列表配列番号1に示されるアミノ酸配列のNま
たはC末端にHis・tag配列が付加したもの、
(3)配列表配列番号1に示されるアミノ酸配列のN末
端にGST・tag配列が付加したもの、などが挙げら
れる。
酸組成の違いにより異なる分子量を有していてもよい
が、好ましくは約68.7kDaの分子量(配列表配列
番号1からの推定)を有する。また、その成熟型は、約
66.7kDaの分子量(配列表配列番号1のアミノ酸
番号20〜631からの推定)を有する。
4つの銅イオン(Cu2+)を有する銅タンパク質であ
る。銅タンパク質中に含まれるCu2+は、分光学的、E
SR的に大きく3種に区別される。すなわち、青色を呈
しESRで検出されるタイプICu2+、フリーなCu2+
と類似の挙動を示し、ESRで検出されるタイプIICu
2+、2つのCu2+から構成され、反強磁性相互作用によ
りESRで検出されないタイプIIICu2+に区別され
る。耐熱性ラッカーゼが活性型となるには、それら全て
のタイプのCu2+の配位が必要であると考えられる。該
Cu2+が配位する位置は、他のラッカーゼのアミノ酸配
列との比較により、配列表配列番号1に示されるアミノ
酸配列中、タイプICu2+が590番目のシステイン残
基(Cys)、511、595番目のヒスチジン残基
(His)、タイプIICu2+が145、514番目のヒ
スチジン残基(His)、2つのタイプIIICu2+が1
47、185、187、516、589、591番目の
ヒスチジン残基であると推定される。
以下の酵素学的性質を有する。
レゾルシノール、ハイドロキノン、ピロガロール、L-3,
4-ジヒドロキシフェニルアラニン、クレゾール、グアヤ
コール、L-チロシン、p-フェニレンジアミン、p-トルイ
ジンおよびL-アスコルビン酸を酸化することができる。
ると、本発明の酵素の反応に好適なpHは4.0〜6.
0であり、至適反応pHは約4.5である。
と、本発明の酵素の安定pH範囲は6.5〜10.5で
ある。すなわち、pH6.5〜10.5、30℃で20
時間保持した場合、80%以上の残存活性(pH8.0
のときの活性を100%とする)を示す。
活性を指標とすると、本発明の酵素の反応に好適な温度
は25〜70℃であり、至適反応温度は約50℃であ
る。
を指標とすると、本発明の酵素は約70℃まで安定であ
る。すなわち、pH7.0、約70℃までの温度で10
分間保持した場合、80%以上の残存活性(30℃のと
きの活性を100%とする)を示す。
性を指標とすると、本発明の酵素は1時間まで安定であ
る。すなわち、70℃の温度で1時間までの時間保持し
た場合、80%以上の残存活性(70℃で保持する前の
活性を100%とする)を示す。
を指標とすると、本発明の酵素は、カテコール、レゾル
シノール、ハイドロキノン、ピロガロール、クレゾー
ル、グアヤコール、p-フェニレンジアミン、p-トルイジ
ン、L-チロシン、L-3,4-ジヒドロキシフェニルアラニ
ン、L-アスコルビン酸を酸化する。
的および酵素学的特徴を有する限り、その由来は特に限
定されない。したがって、天然に存在する生物起源のも
のの他、自然もしくは人工の突然変異体、あるいは異種
(すなわち、外来の)耐熱性ラッカーゼ遺伝子を導入し
て得られる形質転換体由来のものもすべて包含される。
好ましくは放線菌、より好ましくはストレプトミセス属
に属する細菌、特に好ましくはストレプトミセス・ラベ
ンデュラエ(Streptomyces lavendulae)、就中ストレ
プトミセス・ラベンデュラエ REN−7株(FERM
P−18026)由来のもの(これらの細菌から単離
される耐熱性ラッカーゼ遺伝子が導入された形質転換体
由来のものも包含する)である。
であるストレプトミセス・ラベンデュラエ REN−7
株は、本発明者らによって土壌から分離された細菌であ
り、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託セン
ター(旧称:通商産業省工業技術院生命工学工業技術研
究所、住所:茨城県つくば市東1−1−1 中央第6)
に2000年9月8日付で国内寄託され、受託番号とし
て、生命研菌寄第18026号(FERM P−180
26)を付されている菌株である。また、16S rR
NA遺伝子の塩基配列を基にした系統樹分析から、本菌
株は、ストレプトミセス・ラベンデュラエ・エスエスピ
ー・ラベンデュラエ(Streptomyces lavendulae ssp. l
avendulae)と近縁であることがわかっている。
は、例えば、部位特異的突然変異誘発が挙げられる。当
該方法を用いて配列表配列番号1に示される塩基配列に
任意の変異をもたらすことによって、上記特徴を具備す
る変異耐熱性ラッカーゼを得ることができる。
素を産生する組織または細胞を原料として抽出精製する
方法、(2)化学的に合成する方法または(3)遺伝子
組換え技術により耐熱性ラッカーゼを発現するように操
作された細胞から精製する方法等を適宜用いることによ
って取得することができる。
熱性ラッカーゼの単離および/または精製は、例えば以
下のようにして行うことができる。天然の耐熱性ラッカ
ーゼ産生菌(例えば、ストレプトミセス・ラベンデュラ
エ REN−7株)を、適当な培地、好ましくはポリペ
プトン−酵母エキス培地〔ポリペプトン0.5%、酵母
エキス0.1%、硫酸鉄0.001%、硫酸銅0.00
01%(pH7.0)〕中で培養し、対数増殖期にある
菌体の培養液からラッカーゼ活性画分(耐熱性ラッカー
ゼを分泌する細胞の場合は培養上清、ストレプトミセス
・ラベンデュラエ REN−7株のように耐熱性ラッカ
ーゼを菌体内に蓄積する細胞の場合は、細胞を適当な緩
衝液中、超音波処理や界面活性剤処理によって破砕した
後、遠心分離等を行うことにより得られる可溶性画分)
を分離回収して、該画分から蛋白質の分離精製に常套的
に利用される分離技術を適宜組み合わせることにより、
耐熱性ラッカーゼを精製することができる。このような
分離技術としては、例えば、塩析、溶媒沈澱法などの溶
解度の差を利用する方法、透析、限外濾過、ゲル濾過、
非変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)、
ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気
泳動(SDS−PAGE)などの分子量の差を利用する
方法、イオン交換クロマトグラフィー、ヒドロキシアパ
タイトクロマトグラフィーなどの荷電を利用する方法、
アフィニティークロマトグラフィーなどの特異的親和性
を利用する方法、逆相高速液体クロマトグラフィーなど
の疎水性の差を利用する方法、等電点電気泳動などの等
電点の差を利用する方法等が挙げられるが、これらに限
定されない。
の製造は、例えば、配列表配列番号1に示されるアミノ
酸配列を基にして、配列の全部または一部をペプチド合
成機を用いて合成し、得られるポリペプチドを適当な条
件下で再生(renaturation)させることにより行うこと
ができる。
発明の耐熱性ラッカーゼは、該酵素をコードするDNA
をクローニングし、該DNAを担持する発現ベクターを
含む形質転換体の培養物から単離および/または精製す
ることにより製造することができる。
は、以下の方法により行うことができる。まず、所望の
酵素を産生する細胞または組織より、上記のような手段
により該酵素を完全または部分精製し、そのN末端アミ
ノ酸配列をエドマン分解法を用いて決定する。あるいは
ペプチドを配列特異的に切断するプロテアーゼや化学物
質で該酵素を部分分解して得られるオリゴペプチドのア
ミノ酸配列を同様にエドマン分解法により決定する。決
定された部分アミノ酸配列に対応する塩基配列を有する
オリゴヌクレオチドを合成し、これらのオリゴヌクレオ
チドをプローブとして用いて、該酵素を産生する細胞ま
たは組織より調製された相補的DNA(cDNA)また
はゲノムDNAライブラリーから、コロニー(若しくは
プラーク)ハイブリダイゼーション法などによって該酵
素をコードするDNAをクローニングする。
部または一部を抗原として該酵素に対する抗体を常法に
したがって作製し、該酵素を産生する細胞または組織よ
り調製されたcDNAまたはゲノムDNAライブラリー
から、抗体スクリーニング法によって該酵素をコードす
るDNAをクローニングすることもできる。
の遺伝子が公知である場合、EMBLやGenBank
などの一般に利用可能なデータベース上に登録されたE
ST(Expressed Sequence Tag)クローンなどのDNA
断片の中から、該公知遺伝子の塩基配列とホモロジーを
有するクローンを検索し、抽出されたクローンの塩基配
列を基にして、上記のようにプローブを作製し、コロニ
ー(若しくはプラーク)ハイブリダイゼーション法によ
って該酵素をコードするDNAをクローニングすること
もできる。
明の耐熱性ラッカーゼをコードするDNAは、PCR法
を用いて直接クローニングすることができる。すなわ
ち、該酵素活性を有する細胞または組織由来のゲノムD
NAまたはcDNA(若しくはmRNA)を鋳型とし、
増幅断片が耐熱性ラッカーゼのコード領域をカバーする
ような適当なオリゴヌクレオチドの対をプライマーとし
て用いて、常法に従ってPCRを行うことにより、耐熱
性ラッカーゼのコード領域を含むDNA断片を増幅する
ことができる。このような方法は、配列既知の耐熱性ラ
ッカーゼと分子進化上、同一の起源を有する耐熱性ラッ
カーゼ遺伝子のクローニングにおいて特に有用である。
例えば、ストレプトミセス・ラベンデュラエ REN−
7株由来の耐熱性ラッカーゼと分子進化上、同一の起源
を有すると推定される他の細菌由来の耐熱性ラッカーゼ
遺伝子をクローニングする場合、配列表配列番号2に示
される塩基配列中塩基番号266〜2158を含むDN
A断片と高度に相同性を有するDNA断片を増幅し得る
ようなセンスおよびアンチセンスプライマーを構築して
PCR法を実施すればよい。
同性を有する耐熱性ラッカーゼのDNA配列が未知の場
合でも、例えば、5'上流領域の比較的保存されている
幾つかの配列をセンスプライマー、3'下流領域の比較
的保存されている幾つかの相補鎖配列をアンチセンスプ
ライマーとして、PCRを行うことにより、該耐熱性ラ
ッカーゼ遺伝子をクローニングすることができる。この
際、耐熱性ラッカーゼ遺伝子全部をコードするDNAの
増幅断片ではなく、その一部を含むDNAの増幅断片が
得られることもあるが、この場合、当該ラッカーゼ活性
を有する細胞または組織由来のゲノムDNAまたはcD
NA(もしくはmRNA)を鋳型とし、該増幅断片をプ
ローブとして用いて、サザン法等のハイブリダイゼーシ
ョン法により、該酵素をコードするDNAを直接クロー
ニングすることができる。
列は、マキサム・ギルバート法やジデオキシ法などの公
知のシークエンス技術を用いて決定することができる。
NAとしては、(i)配列表配列番号1に示されるアミ
ノ酸配列からなる蛋白質をコードするDNA、(ii)配
列表配列番号1に示されるアミノ酸配列中アミノ酸配列
20〜631からなる蛋白質をコードするDNA、(ii
i)上記(i)または(ii)のいずれかのアミノ酸配列に
おいて、1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿
入、付加もしくは修飾されたアミノ酸配列からなり、か
つラッカーゼ活性を有する蛋白質をコードするDNAな
どが挙げられる。
される塩基配列中塩基番号266〜2158で示される
塩基配列からなるDNA、(b)配列表配列番号2に示
される塩基配列中塩基番号311〜2158で示される
塩基配列からなるDNA、(c)上記(a)または
(b)の塩基配列において1もしくは数個の塩基が欠
損、置換、挿入、付加もしくは修飾された塩基配列から
なり、かつラッカーゼ活性を有する蛋白質をコードする
塩基配列からなるDNA、(d)上記(a)〜(c)の
いずれかの塩基配列と相補的な塩基配列からなるDNA
とストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつラ
ッカーゼ活性を有する蛋白質をコードする塩基配列から
なるDNAである。
件」とは、塩基配列において約60%以上の同一性を有
するDNAがハイブリダイズし得る条件をいう。ストリ
ンジェンシーは、ハイブリダイゼーション反応や洗浄の
際の塩濃度および温度等を適宜変化させることにより調
節することができる。
(i)上記(a)または(b)のDNAの5'または3'
末端にHis・tag配列をコードする塩基配列からな
るDNAが付加したもの、(ii)上記(a)または
(b)のDNAの5'末端にGST・tag配列をコー
ドする塩基配列からなるDNAが付加したもの、(ii
i)上記(a)または(b)のDNAの5’または3’
末端にTrx・tag配列をコードする塩基配列からな
るDNAが付加したもの、などが挙げられる。
(i)細菌由来のラッカーゼをコードする塩基配列から
なるDNA、(ii)放線菌由来のラッカーゼをコードす
る塩基配列からなるDNA、(iii)ストレプトミセス
属由来のラッカーゼをコードする塩基配列からなるDN
A、などが挙げられる。
ものであってもよい。例えば、mRNAから調製される
cDNA、ゲノムDNAライブラリーから調製されるゲ
ノムDNA、化学的に合成されるDNA、RNAまたは
DNAを鋳型としてPCR法により増幅させて得られる
DNA及びこれらの方法を適当に組み合わせて構築され
るDNA等が挙げられる。
するDNAは、配列表配列番号2に示される塩基配列を
基にして、化学的に合成されるDNAであってもよい。
をコードするDNAを含む組換えベクターを提供する。
本発明の組換えベクターは原核および/または真核細胞
の各種宿主細胞内で複製保持または自律増殖できるもの
であれば特に限定されず、プラスミドベクターやウイル
スベクター等が包含される。当該組換えベクターは、簡
便には当該技術分野において入手可能な公知のクローニ
ングベクターまたは発現ベクターに、上記の耐熱性ラッ
カーゼをコードするDNAを適当な制限酵素およびリガ
ーゼ、あるいは必要に応じてさらにリンカーもしくはア
ダプターDNAを用いて連結することにより調製するこ
とができる。このようなベクターとしては、宿主が細菌
の場合、大腸菌由来のpET−20b(+)、pET−
32a(+)等のpET系ベクター、pGEX−6P−
1等のpGEX系ベクター、pBR322、pBR32
5等のpBR系ベクター、pUC18、pUC19等の
pUC系ベクター等、枯草菌由来のpUB110、pT
P5、pC194等、放線菌由来のpIJ702、pS
K1、pSK2、SCP2、SCP1.2、pGA48
2、pMCXpress、または酵母由来のpSH1
9、pSH15等が例示される。また、ウイルスベクタ
ーとしては、λファージなどのバクテリオファージや、
SV40、ウシパピローマウイルス(BPV)などのパ
ポバウイルス、モロニーマウス白血病ウイルス(MoM
uLV)などのレトロウイルス、アデノウイルス(Ad
V)、アデノ随伴ウイルス(AAV)、ワクシニヤウイ
ルス、バキュロウイルスなどの動物および昆虫のウイル
スが例示される。
ラッカーゼをコードする遺伝子を機能的に含む発現ベク
ターである。ここで「機能的に」とは、そのベクターに
適合する宿主細胞内で該遺伝子(DNA)が転写され、
それにコードされる蛋白質が産生され得るように該遺伝
子が配置されていることを意味する。好ましくは、プロ
モーター領域、開始コドン、耐熱性ラッカーゼまたはそ
の各サブユニットをコードする遺伝子、終止コドンおよ
びターミネーター領域が連続的に配列された発現カセッ
トを有するベクターである。使用されるベクターとして
は、原核および/または真核細胞の各種宿主細胞内で機
能して、その下流に配置された遺伝子の転写を制御し得
るプロモーター領域(例えば宿主が大腸菌の場合、tr
pプロモーター、lacプロモーター、lecAプロモ
ーター等、宿主が枯草菌の場合、SPO1プロモータ
ー、SPO2プロモーター、penPプロモーター等、
宿主が酵母の場合、PHO5プロモーター、PGKプロ
モーター、GAPプロモーター、ADHプロモーター
等、宿主が哺乳動物細胞の場合、SV40由来初期プロ
モーター、MoMuLV由来ロングターミナルリピー
ト、アデノウイルス由来初期プロモーターなどのウイル
スプロモーター)と、該遺伝子の転写終結シグナル、す
なわちターミネーター領域を含有し、該プロモーター領
域と該ターミネーター領域とが、少なくとも1つの制限
酵素認識部位、好ましくは該ベクターをその箇所のみで
切断するユニークな制限部位を含む配列を介して連結さ
れたものであれば特に制限はないが、形質転換体選択の
ための選択マーカー遺伝子(テトラサイクリン、アンピ
シリン、カナマイシン、ハイグロマイシン、ホスフィノ
スリシンなどの薬剤に対する抵抗性を付与する遺伝子、
栄養要求性変異を相補する遺伝子等)をさらに含有して
いることが好ましい。さらに、挿入される耐熱性ラッカ
ーゼをコードするDNAが開始コドンおよび終止コドン
を含まない場合には、開始コドン(ATGまたはGT
G)および終止コドン(TAG、TGA、TAA)を、
それぞれプロモーター領域の下流およびターミネーター
領域の上流に含むベクターが好ましく使用される。
発現ベクターは上記のプロモーター領域およびターミネ
ーター領域に加えて、宿主細胞内で自律複製し得る複製
可能単位を含む必要がある。また、プロモーター領域
は、プロモーターの近傍にオペレーターおよびShine-Da
lgarno(SD)配列を包含する。
を用いる場合、発現ベクターは、エンハンサー配列、耐
熱性ラッカーゼ mRNAの5'側および3'側の非翻訳
領域、ポリアデニレーション部位等をさらに含むことが
好ましい。
ーゼを分泌させる場合において、挿入される耐熱性ラッ
カーゼをコードするDNAがシグナルペプチドのコード
配列を含まない場合は、ベクターとして、開始コドンに
続いて適当なシグナルコドンをさらに含む分泌発現用ベ
クターが好ましく使用される。取得を目的として耐熱性
ラッカーゼを培地中へ分泌させるためには本発明の発現
ベクターはシグナル配列を機能的に含有していることが
好ましい。当該シグナル配列は宿主細胞の蛋白質の分泌
機構が認識できるものであれば特に限定されないが、宿
主細胞が放線菌の場合、本発明の耐熱性ラッカーゼをコ
ードする遺伝子とその由来を同じくするストレプトマイ
セス属のものが好ましい。該シグナル配列は細胞内のプ
ロテアーゼにより切断除去されて成熟蛋白質が細胞外に
分泌される。
ッカーゼをコードするDNAを含む組換えベクターで形
質転換された宿主細胞である。宿主細胞は使用する組換
えベクターに適合し、形質転換され得るものであれば特
に限定されず、当分野で通常使用される天然に存在する
細胞あるいは人工的に作製された変異体細胞若しくは組
換え体細胞等種々の細胞が利用できる。本発明で用いら
れる宿主細胞としては、前記の発現ベクターに適合し、
形質転換され得るものであれば特に限定されず、本発明
の技術分野において通常使用される天然の細胞あるいは
人工的に樹立された変異細胞または組換え細胞等種々の
細胞が利用できる。好ましくは細菌、特に大腸菌(例え
ばBL21、JM109、DH5、HB101等)、枯
草菌、シュードモナス属細菌(例えばシュードモナス・
フルオレセンス等)、ストレプトミセス属細菌(例えば
ストレプトミセス・リビダンス等)、シュードストレプ
トミセス属細菌、アセトバクター属細菌等が挙げられ
る。
知の方法を用いて行うことができる。例えば、細菌の場
合は、Cohen らの方法(Proc. Natl. Acad. Sci. USA.,
69,2110 (1972))、プロトプラスト法(Mol. Gen. Gen
et., 168、 111 (1979) )、コンピテント法(J. Mol.
Biol., 56, 209 (1971) )等によって、酵母の場合は、
Hinnenらの方法(Proc. Natl. Acad. Sci. USA., 75, 1
927 (1978))、リチウム法(J. Bacteriol., 153, 163
(1983))等によって、動物細胞の場合は、Grahamの方法
(Virology, 52, 456 (1973))等によって、また昆虫細
胞の場合は、Summers らの方法(Mol. Cell. Biol.3, 2
156-2165 (1983))等によって、それぞれ形質転換する
ことができる。
上記のようにして調製される耐熱性ラッカーゼ発現ベク
ターを含む形質転換体を培地中で培養し、得られる培養
物から耐熱性ラッカーゼを回収することによって製造す
ることができる。
体)の生育に必要な炭素源、無機窒素源もしくは有機窒
素源を含んでいることが好ましい。炭素源としては、例
えばグルコース、デキストラン、可溶性デンプン、ショ
糖等が、無機窒素源もしくは有機窒素源としては、例え
ばアンモニウム塩類、硝酸塩類、アミノ酸、コーンスチ
ープ・リカー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆
粕、バレイショ抽出液等が例示される。また所望により
他の栄養素〔例えば、無機塩(例えば塩化カルシウム、
リン酸二水素ナトリウム、塩化マグネシウム)、ビタミ
ン類、抗生物質(例えばテトラサイクリン、ネオマイシ
ン、アンピシリン、カナマイシン等)等〕を含んでいて
もよい。
より行われる。下記に宿主細胞に応じて用いられる具体
的な培地および培養条件を例示するが、本発明における
培養条件はこれらに何ら限定されるものではない。
る場合、例えば上記栄養源を含有する液体培地が適当で
ある。好ましくは、pHが5〜8である培地である。宿
主が大腸菌の場合、好ましい培地としてLB培地、M9
培地(Miller. J., Exp. Mol. Genet, p.431, Cold Spr
ing Harbor Laboratory, New York (1972))等が例示さ
れる。培養は、必要により通気・攪拌をしながら、通常
14〜43℃で約3〜24時間行うことができる。宿主
が枯草菌の場合、必要により通気・攪拌をしながら、通
常30〜40℃で約16〜96時間行うことができる。
宿主が酵母の場合、培地として、例えばBurkholder最少
培地(Bostian. K.L. et al, Proc. Natl. Acad. Sci.
USA, 77, 4505 (1980))が挙げられ、そのpHは5〜8
であることが望ましい。培養は通常約20〜35℃で約
14〜144時間行われ、必要により通気や攪拌を行う
こともできる。
ば約5〜20%のウシ胎仔血清を含む最少必須培地(M
EM)(Science, 122, 501 (1952))、ダルベッコ改変
最少必須培地(DMEM)(Virology, 8, 396 (1959)
)、RPMI1640培地(J. Am. Med. Assoc., 19
9、 519 (1967) )、199培地(proc. Soc. Exp. Bio
l. Med., 73, 1 (1950))等を用いることができる。培
地のpHは約6〜8であるのが好ましく、培養は通常約
30〜40℃で約15〜72時間行われ、必要により通
気や攪拌を行うこともできる。
ばウシ胎仔血清を含むGrace's 培地(Proc. Natl. Aca
d. Sci. USA, 82, 8404 (1985))等が挙げられ、そのp
Hは約5〜8であるのが好ましい。培養は通常約20〜
40℃で15〜100時間行われ、必要により通気や攪
拌を行うこともできる。
製は、ラッカーゼ活性の存在する画分に応じて、通常使
用される種々の分離技術を適宜組み合わせることにより
行うことができる。本発明の好ましい態様においては、
耐熱性ラッカーゼは細胞質と細胞外(すなわち、培地)
の両方に存在する。
ゼは、培養物を遠心または濾過して培養上清(濾液)を
得、該培養上清から、例えば、塩析、溶媒沈澱、透析、
限外濾過、ゲル濾過、非変性PAGE、SDS−PAG
E、各種クロマトグラフィー(例えば、ゲル濾過クロマ
トグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、ヒドロ
キシルアパタイトクロマトグラフィー、アフィニティー
クロマトグラフィー、逆相高速液体クロマトグラフィー
など)、等電点電気泳動などの公知の分離方法を適当に
選択して行うことにより得ることができる。なかでも、
収率の観点からは、イオン交換クロマトグラフィーを用
いることが好ましい。
は、培養物を遠心または濾過して細胞を集め、これを適
当な緩衝液に懸濁し、例えば超音波処理、リゾチーム処
理、凍結融解、浸透圧ショック、および/またはトライ
トン−X100などの界面活性剤処理等により、細胞お
よびオルガネラ膜を破砕(溶解)した後、遠心分離や濾
過等によりデブリスを除去して可溶性画分を得、該可溶
性画分を、上記と同様の方法で処理することにより単離
および/または精製することができる。
合、大腸菌由来のタンパク質と非特異的S−S結合が形
成されることがあり、性質が変化することがあるため、
このような宿主から耐熱性ラッカーゼを製造あるいは単
離および/または精製する際には、当該耐熱性ラッカー
ゼを変性剤および還元剤と接触させることが好ましい。
耐熱性ラッカーゼに変性剤および還元剤を接触させるこ
とで、上記非特異的S−S結合をはずすことができる。
また、変性剤および還元剤を接触させた後も本発明の耐
熱性ラッカーゼは活性を保持することができる。すなわ
ち、このような処理を施した後も後記活性測定方法によ
り活性が確認される。
変性を引き起こす物質をいい、例えば、尿素、塩酸グア
ニジンなどが挙げられ、好ましくは尿素が挙げられる。
上記方法における変性剤の使用濃度は、通常、2〜8M
である。変性剤の濃度が2M未満であると、非特異的S
−S結合を十分にはずすことができない可能性があり、
一方、8Mを超えると耐熱性ラッカーゼが過度に変性
し、失活してしまう可能性がある。
に存在するS−S結合をはずすことができる物質をい
い、例えば、2−メルカプトエタノール、ジチオスレイ
トール、亜硫酸塩化合物、アスコルビン酸などが挙げら
れ、好ましくは2−メルカプトエタノール、ジチオスレ
イトールが挙げられる。上記方法における還元剤の使用
濃度は、通常、1〜100mMであり、好ましくは10
〜50mMである。還元剤の濃度が1mM未満である
と、非特異的S−S結合を十分にはずすことができない
可能性があり、一方、100mMを超えると耐熱性ラッ
カーゼが過度に変性し、失活してしまう可能性がある。
接触させる温度は、特に限定されないが、酵素の熱によ
る失活を防ぐという点から、通常0〜20℃、好ましく
は0〜5℃である。また、接触時間も特に限定されない
が、S−S結合の切断に要するのに充分な時間をかける
という点から、通常10分から24時間、好ましくは3
0分〜2時間である。
接触させる方法としては、例えば、変性剤および還元剤
を含む溶液中に耐熱性ラッカーゼを混合する方法、耐熱
性ラッカーゼを含む溶液に変性剤および還元剤を同時ま
たは別々に混合する方法、変性剤か還元剤の一方を含む
溶液に耐熱性ラッカーゼおよびもう一方を同時または別
々に混合する方法などが挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。また、混合する際は、接触効率の点
からゆるやかに撹拌しながら行うことが好ましい。
の接触は、特に限定されず、上記タンパク質の各種分離
方法を行う前後に行ってもよく、上記分離方法において
変性剤および還元剤を含む溶液を使用することによって
行ってもよい。好ましくは、S−S結合に起因するラッ
カーゼの性質の変化により、各種クロマトグラフィーへ
の悪影響が生じることがあることから、各種クロマトグ
ラフィー(例えば、ゲル濾過クロマトグラフィー、イオ
ン交換クロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトク
ロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィ
ー、逆相高速液体クロマトグラフィーなど)を行う前に
接触させるか、あるいは各種クロマトグラフィーにおい
て変性剤および還元剤を含む溶出液を使用して接触させ
ることが挙げられ、より好ましくはイオン交換クロマト
グラフィーを行う前に接触させることが好ましい。ま
た、当該接触は、上記分離方法の前後に複数回繰り返し
て行ってもよい。
性剤および還元剤を接触させることにより、本発明の耐
熱性ラッカーゼの性質を変化し得る非特異的S−S結合
をはずすことができ、宿主として大腸菌を用いた場合で
あってもストレプトミセス・ラベンデュラエREN−7
株が生産するラッカーゼと同様の性質を有する耐熱性ラ
ッカーゼを製造または単離および/または精製すること
ができる。
ッカーゼは、活性中心に4つの銅イオン(Cu2+)を有
する銅タンパク質であるので、宿主の培地や上記単離お
よび/または精製方法に使用する透析液、溶離液など
に、1μM〜1mMの銅イオン(Cu2+)を含有させる
ようにしてもよい。
説明するが、これらは単なる例示であって何ら本発明の
範囲を限定するものではない。なお、実施例中、ラッカ
ーゼ活性は下記の酵素電極法または比色法で測定した。
また、塩基配列解析は以下の方法で行った。
(5mM カテコールを含む50mM酢酸ナトリウム緩
衝液(pH4.5))を30℃で10分間保持して温度
を均一にした後、適当に希釈した酵素液(20〜100
μl)を加え反応を開始した。活性は、反応の進行に伴
う酵素消費量の初速度より求めた。溶存酸素量の測定
は、クラーク型酸素電極(YSI model 5300 biological
oxygen monitor)を用いた。30℃で空気と平衡状態に
ある水中の溶存酸素量は228μMとした。以上の条件
で1分間に1μmolの酸素を消費する酵素活性を1単
位とした。
mMカテコールを含む50mM酢酸ナトリウム緩衝液
(pH4.5))を30℃で10分間保持して温度を均
一にした後、適当に希釈した酵素液(20〜100μ
l)を加え、30分間反応させた。活性は、反応の進行
に伴う基質カテコールの酸化により生成するo−ベンゾ
キノンの475nmでの吸光度の増加より求めた。以上
の条件で1分間に基質溶液1lあたり吸光度を0.00
1増加させる酵素活性を1単位とした。
5μgを鋳型とし、BigDye Terminator Cycle Sequenci
ng FS(アプライドバイオシステムズ社製)を用いて9
6℃10秒、50℃5秒、60℃240秒のPCR反応
を行った。上記反応物をABI PRISM 310 Genetic Analyz
er(アプライドバイオシステムズ社製)に供し、塩基配
列を解析した。
ーニング (1)ストレプトミセス・ラベンデュラエ REN−7
株ゲノムDNAの調製 ストレプトミセス・ラベンデュラエ REN−7株(F
ERM P−18026)を培養し、培養液からろ過に
よって菌体約1g回収し、ゲノムDNAを公知の方法
(D.A. Hopwood et al. Genetic manipulation of Stre
ptomyces: A Laboratory Manual, ppl0, The John Inne
s Foundation (1985))により調製した。
子の部分増幅 種々のラッカーゼ間で保存性の高いアミノ酸配列より、
表1に示すセンスプライマー(1F)、アンチセンスプ
ライマー(2R)を合成した。
N−7株ゲノムDNAのうち10ngを鋳型とし、表1
の1F(配列表配列番号3)、2R(配列表配列番号
4)およびKOD plus(東洋紡績株式会社製)を用いて、
97℃15秒、50℃30秒、68℃90秒、30サイ
クルのPCRを行った。増幅された約1,000bpの
DNA断片をアガロースゲル電気泳動で分離した後、Ge
n Elute Gel Purification Kit(シグマアルドリッチ社
製)を用いて抽出精製した。得られたDNA断片をpU
C19(東洋紡績株式会社製)のSma Iサイトに挿
入し、大腸菌JM109株(東洋紡績株式会社製)を形
質転換させた。形質転換した大腸菌を50μg/mlの
アンピシリンを含むLB培地に植菌し、37℃で一晩培
養した。アルカリ−SDS法によりプラスミドを調製
し、塩基配列解析を行った結果、塩基配列より推測され
るアミノ酸配列が既知のラッカーゼと相同性を示した。
従って、増幅されたDNA断片が耐熱性ラッカーゼ遺伝
子の一部をコードすると推測された。
hos Direct Labellingand Detection(アマシャムファ
ルマシアバイオテク社製)を用いて、アルカリフォスフ
ァターゼを直接DNA断片に標識した。
酵素Sma I(宝酒造社製)で完全分解し、アガロー
スゲルで電気泳動した後、Hybond-N+(アマシャムファ
ルマシアバイオテク社製)にVacuGene XL Vacuum Blott
ing System(アマシャムファルマシアバイオテク社製)
を用いて転写した。このメンブレンに、上述のアルカリ
フォスファターゼで標識したプローブを60℃にて一晩
ハイブリダイズさせた後、60℃で10分の洗浄を3回
行い、さらに室温で5分の洗浄を2回行った。AlkPhos
Direct Labelling and Detection System(アマシャム
ファルマシアバイオテク社製)を用いたCDP−Sta
rによる化学発光を検出した結果、約2.3kbpの陽
性バンドを得た。
性ラッカーゼ遺伝子全長の取得 上記で調製したゲノムDNA5μgを制限酵素Sma
I(宝酒造社製)で完全分解し、アガロースゲルで電気
泳動した後、Gen Elute Gel Purification Kit(シグマ
アルドリッチ社製)を用いて約2.3kbp付近のDN
A断片を抽出精製した。これにLigation High(東洋紡
績社製)を加え、16℃で一晩インキュベートした。セ
ルフライゲーションさせたDNA断片20ngを鋳型と
し、表1に示したプライマー(Inv F:配列表配列
番号5、Inv R:配列表配列番号6)およびKOD
plus(東洋紡績社製)を用いて、97℃15秒、
60℃30秒、68℃150秒、30サイクルのPCR
を行った。
Iサイトに挿入し、大腸菌JM109株を形質転換さ
せた。形質転換した大腸菌を50μg/mlのアンピシ
リンを含むLB培地に植菌し、37℃で一晩培養した。
アルカリ−SDS法によりプラスミドを調製し、塩基配
列解析を行った。既に配列解析済みの1kbpのDNA
断片と重ね合わせた結果、サザンブロット解析で陽性を
示したSma I消化の2.3kbpの断片は、2,3
18bpからなることが判明した(配列表配列番号
2)。該DNA断片の制限酵素地図を図1に示す。ま
た、この配列中に1,896bp(配列表配列番号2の
塩基番号266番目から2,161番目)からなるオー
プンリーディングフレームが見出され、耐熱性ラッカー
ゼは631アミノ酸残基からなる(配列表配列番号1)
と推定された。また、該アミノ酸配列中アミノ酸番号2
0のAlaからアミノ酸番号37のValまでが別途決
定した天然型耐熱性ラッカーゼのN末端アミノ酸配列
(特許文献2参照)と完全に一致したことから、得られ
たDNA断片はラッカーゼ遺伝子であることが判明し
た。
ドの構築 実施例1で調製したゲノムDNA5μgを制限酵素Sm
a I(宝酒造社製)で完全分解し、アガロースゲルで
電気泳動した後、Gen Elute Gel PurificationKit(シ
グマアルドリッチ社製)を用いて約2.3kbp付近の
DNA断片を抽出精製した。このDNA断片10ngと
鋳型として、表1に示したプライマー(mature
NT:配列表配列番号7、mature CT:配列表
配列番号8)およびKOD plus(東洋紡績社製)
を用いて、97℃15秒、62℃30秒、68℃120
秒、15サイクル、97℃15秒、68℃150秒、2
5サイクルのPCRを行った。なお、mature N
TはEcoR I切断サイトを含み、mature C
TはXho I切断サイトを含む(表1参照)。
Iサイトに挿入し、大腸菌JM109株を形質転換さ
せた。形質転換させた大腸菌により、アルカリ−SDS
法によりプラスミドを調製した。このプラスミドを制限
酵素EcoR IとXhoIで切断し、アガロースゲル
で電気泳動した後、Gen Elute Gel Purification Kit
(シグマアルドリッチ社製)を用いて約1.8kbpの
DNA断片を抽出精製した。得られたDNA断片をpG
EX−6P−1(アマシャムファルマシアバイオテク社
製)EcoR IとXho Iサイトに挿入し、大腸菌
BL21(DE3)pLysS株(宝酒造社製)を形質
転換させ、これをpGEX−REN7mature/B
L21(DE3)pLysSとした。
製造および精製 (1)大腸菌の培養 実施例2で作成した形質転換体を50μg/mlのアン
ピシリンおよび25μg/mlのクロラムフェニコール
を含むLB培地6mlに植菌後、37℃で一晩前培養を
行った。前培養液から1mlを50μg/mlのアンピ
シリンおよび25μg/mlのクロラムフェニコールを
含むTerrific broth培地100mlに植菌後、20℃で
24時間培養した。培養後、遠心分離により菌体を回収
し、30mlの1ppm硫酸銅を含むPBSに懸濁し、
超音波破砕した。遠心分離により菌体残渣を取り除き、
上清を粗酵素液とした。この粗酵素液中に含まれるラッ
カーゼ活性を上述の酵素電極法により測定したところ、
培養液1リットル当たり200単位であった。
ンセファロース4FF(アマシャムファルマシアバイオ
テク社製)カラムクロマトグラフィーにかけ、10mM
還元型グルタチオンを含む50mMトリス−塩酸緩衝液
(pH8.0)で溶出した。溶出画分をPBSに対して
一晩透析した。透析後の酵素液にジチオスレイトールを
1mMとなるように加えた後、Prescission Protease
(アマシャムファルマシアバイオテク社製)を用い、4
℃で一晩酵素反応した。これをグルタチオンセファロー
ス4FF(アマシャムファルマシアバイオテク社製)カ
ラムクロマトグラフィーにかけ、カラム素通りおよび洗
浄画分を回収した。得られた酵素溶液に硫酸アンモニウ
ムを加え塩析した。沈殿を遠心分離により回収し、20
mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)に溶解し、
同緩衝液で平衡化したHiload 26/60 Superdex 200 pg
(アマシャムファルマシアバイオテク社製)カラムクロ
マトグラフィーにかけることにより精製ラッカーゼを得
た。
ドの構築 実施例1で調製したゲノムDNA5μgを制限酵素Sm
a I(宝酒造社製)で完全分解し、アガロースゲルで
電気泳動した後、Gen Elute Gel PurificationKit(シ
グマアルドリッチ社製)を用いて約2.3kbp付近の
DNA断片を抽出精製した。このDNA断片10ngを
鋳型として、表1に示したプライマー(ORF NT:
配列表配列番号9、ORF CT:配列表配列番号1
0)およびKOD plus(東洋紡績社製)を用い
て、94℃120秒、1サイクル、94℃15秒、60
℃30秒、68℃180秒、30サイクル、68℃90
秒、1サイクルのPCRを行った。なお、ORF NT
はNde I切断サイトを含み、ORF CTはBam
HI切断サイトを含む(表1参照)。
とBamHIで切断し、アガロースゲルで電気泳動した
後、Gen Elute Gel Purification Kit(シグマアルドリ
ッチ社製)を用いて約1.8kbpのDNA断片を抽出
精製した。得られた断片をpET−20b(+)(No
vagen社製)のNde IとBamHIサイトに挿
入し、大腸菌BL21(DE3)pLysS株(宝酒造
社製)を形質転換させ、これをpET−REN7 OR
F/BL21(DE3)pLysSとした。
製造および精製 (1)大腸菌の培養 実施例4で作成した形質転換体をpH7.3に調整した
50μg/mlのアンピシリンを含むLB培地6mlに
植菌後、30℃で15時間程度前培養を行った。前培養
液から1mlを50μg/mlのアンピシリンを含むTe
rrific broth培地100mlに植菌後、25℃、100
rpmで24時間培養した。培養後、遠心分離により菌
体を回収し、50mlの50mMトリス−HCl緩衝液
(pH7.0)に懸濁し、超音波破砕した。遠心分離に
より菌体残渣を取り除き、上清を1ppmの硫酸銅を含
む5Lのトリス−HCl緩衝液(pH7.0)に対して
4℃、一晩透析し、これを粗酵素液とした。この粗酵素
液中に含まれるラッカーゼ活性を上記の酸素電極法によ
り測定したところ、培養液1L当り230単位であっ
た。
30分間熱処理した。不溶物を遠心分離により取り除い
た後、得られた上清45mlに尿素を6M、2−メルカ
プトエタノールを20mMになるように加え、pH8.
5、総タンパク質量が1mg程度になるように調整し、
氷上で1時間緩やかに撹拌した。これを50mMトリス
−HCl緩衝液(pH8.5)に透析して希釈すること
により、尿素と2−メルカプトエタノールを除去した。
透析後の酵素溶液を4℃で一晩空気酸化させた。得られ
た酵素液を50mMトリス−HCl緩衝液(pH8.
5)で平衡化したQAE Sephadex A−25
(アマシャムファルマシア社製)カラムクロマトグラフ
ィーにかけ、1〜500mM塩化カリウムの直線的濃度
勾配で溶出して、ラッカーゼ活性画分を回収することに
より精製ラッカーゼを得た。この精製ラッカーゼの活性
を上述の酵素電極法により測定したところ、培養液1リ
ットル当たり60単位であった。
ノールの代わりにジチオスレイトールを用いた以外は同
様に行い、精製ラッカーゼを得た。この精製ラッカーゼ
の活性を上述の酵素電極法により測定したところ、培養
液1リットル当たり60単位であった。
した。
で、上記酸素電極法に準じて測定した。各pHにおける
酵素の相対活性(最大活性値を100%とした相対値)
を図2に示す。該酵素の反応に好適なpHは4.0〜
6.0であり、至適反応pHは約4.5であった。
で20時間保持した後、上記比色法に準じて活性を測定
した。各pHにおける残存活性(pH8.0のときの活
性を100%とする)を図3に示す。該酵素の安定pH
範囲は30℃で6.5〜10.5であった。すなわち、
pH6.5〜10.5、30℃で20時間保持した場
合、80%以上の残存活性を示した。
色法に準じて測定したところ、該酵素の反応に好適な温
度は25〜70℃であり、至適反応温度は約50℃であ
った。
0)中で20〜95℃の種々の温度にて10分間保持し
た後、上記酵素電極法に準じて活性を測定した。各温度
における残存活性(30℃のときの活性を100%とす
る)を図4に示す。該酵素はpH7.0で10分間保持
した場合、70℃まで安定であった。すなわち、pH
7.0、約70℃までの温度で10分間保持した場合、
80%以上の残存活性を示した。
0)中で70℃にて30分〜4時間保持した後、上記酵
素電極法に準じて活性を測定した。各保持時間における
残存活性(70℃で保持する前の活性を100%とす
る)を図5に示す。該酵素は70℃の温度で1時間まで
安定であった。すなわち、70℃の温度で1時間までの
時間保持した場合、80%以上の残存活性を示した。
ろ、分子量は約73kDaであった。
列を決定したところ、該アミノ酸配列は、Thr Asp Ile
Ile Gluであった。
ル、ハイドロキノン、ピロガロール、L-3,4-ジヒドロキ
シフェニルアラニン、クレゾール、グアヤコール、L-チ
ロシン、p-フェニレンジアミン、p-トルイジン、L-アス
コルビン酸)を5mMの濃度(L-チロシンは1mMとし
た)で含む溶液中での酵素活性を、上記酸素電極法に準
じて測定したところ、該酵素は全ての化合物を酸化し
た。なかでもピロガロールを最もよく酸化した。
該酵素の活性は1mMの濃度のL-システイン塩酸塩、DL
-ジチオスレイトール、アジ化ナトリウムによって完全
に阻害された。また、1mMの濃度のコウジ酸によって
70%程度阻害された。
NaCl)0.2mMを含む溶液中で上記酵素の活性を上記
比色法に準じて測定したところ、該酵素の活性は、いず
れの金属塩によっても大きな影響を受けないことがわか
った。
伝子工学的に大量製造することができる。
マーとして作用すべく設計されたオリゴヌクレオチド。 配列番号4:PCR用プライマーとして作用すべく設計
されたオリゴヌクレオチド。 配列番号5:PCR用プライマーとして作用すべく設計
されたオリゴヌクレオチド。 配列番号6:PCR用プライマーとして作用すべく設計
されたオリゴヌクレオチド。 配列番号7:PCR用プライマーとして作用すべく設計
されたオリゴヌクレオチド。 配列番号8:PCR用プライマーとして作用すべく設計
されたオリゴヌクレオチド。 配列番号9:PCR用プライマーとして作用すべく設計
されたオリゴヌクレオチド。 配列番号10:PCR用プライマーとして作用すべく設
計されたオリゴヌクレオチド。
図である。
における活性を示す図である。
における安定性を示す図である。
における安定性を示す図である。
における安定性を示す図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 以下の(a)〜(c)のいずれかの蛋白
質: (a)配列表配列番号1で示されるアミノ酸配列からな
る蛋白質、(b)配列表配列番号1で示されるアミノ酸
配列中アミノ酸番号20〜631で示されるアミノ酸配
列からなる蛋白質、(c)上記(a)または(b)のア
ミノ酸配列において、1もしくは数個のアミノ酸が欠
損、置換、挿入、付加もしくは修飾されたアミノ酸配列
からなり、かつラッカーゼ活性を有する蛋白質。 - 【請求項2】 請求項1記載の蛋白質をコードするDN
A。 - 【請求項3】 以下の(a)〜(d)のいずれかのDN
A: (a)配列表配列番号2に示される塩基配列中塩基番号
266〜2158で示される塩基配列からなるDNA、
(b)配列表配列番号2に示される塩基配列中塩基番号
311〜2158で示される塩基配列からなるDNA、
(c)上記(a)または(b)の塩基配列において1も
しくは数個の塩基が欠損、置換、挿入、付加もしくは修
飾された塩基配列からなり、かつラッカーゼ活性を有す
る蛋白質をコードする塩基配列からなるDNA、(d)
上記(a)〜(c)のいずれかの塩基配列と相補的な塩
基配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイ
ブリダイズし、かつラッカーゼ活性を有する蛋白質をコ
ードする塩基配列からなるDNA。 - 【請求項4】 請求項2または3記載のDNAを含有す
る組換えべクター。 - 【請求項5】 請求項4記載の組換えべクターを含む形
質転換体。 - 【請求項6】 請求項5記載の形質転換体を培地中で培
養し、培養物から請求項1記載の蛋白質を採取すること
を特徴とする請求項1記載の蛋白質の製造方法。 - 【請求項7】 請求項1記載の蛋白質を、変性剤および
還元剤に接触させることを含む、請求項6記載の方法。 - 【請求項8】 請求項1記載の蛋白質を、変性剤および
還元剤に接触させることを含む、請求項1記載の蛋白質
の単離および/または精製方法。
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JP2002344615A JP4056369B2 (ja) | 2001-12-03 | 2002-11-27 | 耐熱性ラッカーゼ、その遺伝子およびその製造方法 |
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-
2002
- 2002-11-27 JP JP2002344615A patent/JP4056369B2/ja not_active Expired - Fee Related
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