JP2003228701A - 跛行診断システム - Google Patents

跛行診断システム

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JP2003228701A
JP2003228701A JP2002028772A JP2002028772A JP2003228701A JP 2003228701 A JP2003228701 A JP 2003228701A JP 2002028772 A JP2002028772 A JP 2002028772A JP 2002028772 A JP2002028772 A JP 2002028772A JP 2003228701 A JP2003228701 A JP 2003228701A
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lameness
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diagnosis
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Tadashi Senda
廉 千田
Kensuke Orito
謙介 折戸
Hiroyoshi Matsuda
浩珍 松田
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 供試動物(例えば競走馬)の足動と体動を測
定し、コンピュータ画像解析により足動解析を利用した
跛行診断システムを提供する。 【解決手段】 マーカーが付された実験馬1は馬用トレ
ッドミル2上で強制的に動かし、高速撮影カメラ3によ
り撮像しビデオレコーダ4に音声情報及びタイムスタン
プを共に記憶し、画像データを画像メモリ5に記憶す
る。データの解析にはパソコン7を用い、高速撮影カメ
ラ3の記憶データを画像入力ボード6によりパソコン7
内のハードディスクにディジタル化して記憶する。記憶
データはビップマップ形式でストアし、マーカー追尾ソ
フトにより各マーカーのXY座標データに変換する。こ
の変換データは各個体毎、条件毎にアスキーファイルと
して記憶し、解析項目の解析に用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人を含む供試動
物、例えば馬、牛、豚、山羊、羊、犬、猫、ラット及び
マウスの足動と体動を測定し解析する跛行診断システム
に関する。
【0002】
【従来の技術】二足、四肢を問わず動物の歩行には、
骨、関節、筋肉での多彩な動き、血管から筋肉への血液
供給などの代謝系、動きの指令を出す神経系が関与して
いる。歩行は中枢神経からの信号により末梢神経を介し
筋肉の収縮・弛緩やしなやかな関節の動きにより協調的
かつ運動的におこり、更に脳へのフィードバックシステ
ムにより歩行全体が適応的に維持、形成されている。
【0003】このような「指令−筋肉収縮系」の中で、
どこか1つでも障害を受けると代償機構により歩行を維
持しようとするが、代償機構の限界をこえた場合は歩行
に異常が生じる。即ち、筋肉、血管、末梢神経および中
枢神経が障害を受けた場合、歩行時の重心支持のため、
普段とは異なる筋肉を用いて体位を維持しようとする。
その際、体位が正常時とは逸脱し跛行等の異常歩行が見
られる。
【0004】競走馬においては疾病の約65%は運動器
に関係し、そのうち跛行の占める割合は約22%と運動
器疾病では一番高い割合であり、足の運動障害に起因す
るため、跛行の診断が重要である。しかし、客観的定量
化による跛行の早期発見ができないため、レースにおけ
る骨折、装蹄の異常など競走馬や騎手の生命にかかわる
予防学的診断が十分にできない状況にある。
【0005】跛行を見逃すことは、競走馬としての能
力、寿命などに影響するだけでなく、騎乗する者への落
馬の可能性などの危険性にもつながる。また、馬では肩
跛行や寛跛行など関節を中心とした筋肉痛を原因とする
ものと、血管性や神経性が原因となる跛行は肉眼では区
別、診断もつきにくい。馬の臨床獣医分野においても跛
行の有無を早期で確実に検出し、診断できるシステムが
必要とされている。
【0006】新薬開発・研究現場での間歇性跛行モデル
実験動物の跛行程度の測定は不可欠だが、評価は実験者
の肉眼で行うため、主観的観測誤差や客観性・定量性に
乏しいデータとなる可能性が高い。
【0007】従来、人等の動物の歩行動作における多種
多様な歩行パターンに対応して2次元圧力分布画像列か
ら足領域を抽出し、高齢者・歩行障害者や履物等による
多様な動物の歩行動作を計測したり、解析したりする場
合に適用できる歩行パターン処理装置は、例えば特開平
10−228540号公報に知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のシ
ステムでは、歩行パターンに対応した信号を得るために
2次元圧力分布を検知するための複雑な手段を必要と
し、得られた情報の利用も確立されず、また、歩行状態
の変化のスコアー化には同一観察者においてもバラツキ
が大きく、観察者が異なると判断できない場合もあっ
た。そこで本発明は、供試動物(例えば競走馬)の足動
と体動を測定し、コンピュータ画像解析により客観性の
あるデータに置き換え、診断治療に応用できる足動解析
を利用した跛行診断システムを提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明の請求項1に係る跛行診断システムは、運
動中における供試動物体表面の無数の点から選定され且
つ標識された少なくとも1定点以上のマーカーの移動軌
跡を撮像する高速撮影カメラと、画像データを記憶する
記憶手段と、コンピュータと、前記画像データをディジ
タル化してコンピュータのメモリに記憶させる画像入力
手段とを有し、前記コンピュータは、記憶データを各マ
ーカの座標データに変換し、該変換データを各個体毎、
条件毎にファイルとして記憶し、該記憶データを所定の
解析項目に解析して表示することにより足動解析を行な
い、跛行診断に供する構成とした。
【0010】これにより、歩行異常の原因が既知な供試
動物を強制歩行装置で強制歩行させ、正常歩行のパター
ンとの違いを量的に評価し、解析の軌跡を表示すること
により、筋肉、神経、血管の異常がどのような足動異常
を示すかを明らかにし、それぞれの異常と足動変化の相
関について様々なデータを蓄積(データベース化)する
ことにより、障害部位やどの程度障害を受けているかを
診断することができる。また、正常歩行との違いを明確
にすれば病態の程度を判断することができ、疾病の進行
を把握し、更には薬物治療効果も見出すことができる。
【0011】この発明の請求項2に係る跛行診断システ
ムは、運動中における供試動物体表面の無数の点から選
定され且つ標識された少なくとも1定点以上のマーカの
移動軌跡を撮像し、画像データをディジタル化して記憶
する高速撮影カメラ部及びメモリ部、記憶されたマーカ
ーデータを所定の解析項目に解析し表示するソフト部、
これら全体を一体化した携帯型装置との間でのデータの
送受信機能を有し、受信データと過去の記録した正常、
異常データとの比較・分析と異常箇所、跛行の推定を行
ない、分析データを前記携帯型装置に転送するホストコ
ンピュータとからなり、前記高速撮影カメラに解析項目
と分析データを表示することにより足動解析を行ない、
跛行診断に供する構成とした。
【0012】これにより、解析を行なう高速無線LAN
を内蔵したカメラ一体型装置とすることにより、自由に
持ち運びができる携帯型の装置が実現可能となり、取り
扱いが簡単となり、適用範囲も広範な測定の対象にする
ことができる。
【0013】この発明の請求項3に係る跛行診断システ
ムは、上記請求項1又は請求項2に記載の前記解析項目
である各マーカーの軌跡、各マーカーの移動速度の分布
傾向、正常・異常時の足動周波数特性、各マーカー間の
相互相関、前肢と後肢における相互相関、マルチプルコ
ヒーレンスによる全測定部位間の相互相関を評価、多次
元自己回避モデルを用いた状態方程式の導入、シミュレ
ーションを用いた短時間測定での疾病診断への応用等で
あることを特徴とする。
【0014】これにより、種々の観点からの解析項目に
よる解析と比較により、実験者の肉眼で行う評価と異な
り、主観的な観測誤差がなく客観性・定量性を充足した
データが得られ、跛行程度の測定をより適正に行なうこ
とができる。
【0015】この発明の請求項4に係る跛行診断システ
ムは、上記請求項1乃至請求項3に記載の前記供試動物
を馬、牛、豚、山羊、羊、犬、猫、ラット及びマウスと
したことを特徴とする。
【0016】これにより、競走馬の場合、出走前の足動
から装蹄異常、跛行診断を行ない、異常を示す馬の管理
を行なうことができる。また、調教時における馬体の動
きを足動解析システムで観察し、調教師に対するトレー
ニング情報とすることができる。
【0017】この発明の請求項5に係る足動解析による
跛行診断システムは、上記請求項1乃至請求項3に記載
の構成を、人の疾病の診断、薬物及び器具を用いた治療
の評価、リハビリあるいは健康用器具に利用されるよう
に構成した。
【0018】これにより、正常な人の運動から測定した
データの解析を基に、人の疾病に関連した足動を解析す
ることによって、疾病の早期診断を行うことができる事
項につき、本発明の足動解析システムを、人の疾病の診
断、リハビリあるいは健康用器具に応用することによ
り、人の歩行様態をコンピュータを用いた画像データに
よる足動解析をして、重心の移動や今まで肉眼では不明
であった初期のパーキンソン病、脳卒中患者、舞踏病、
てんかんなどの発作など、肉眼では検知できない軽度の
行動異常から各疾病の徴候などを診断できる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を、供試動物と
して跛行が明かな実験馬、跛行、筋肉痛および関節炎な
どで通院している競走馬及び正常馬を用いた例で説明す
る。足動及び体動を測定するため、図1に示すように、
実験馬にはマーカー(ピンポン球)を頭部、背部、前
肢、後肢の12箇所P1〜P12に固定する。
【0020】本発明の跛行診断システムの概要を図2を
参照して説明する。1は供試動物の実験馬、2は馬用ト
レッドミル、3は高速撮影カメラ、4はビデオレコー
ダ、5は画像メモリ、6は画像入力ボード、7はパソコ
ン、8は解析軌跡図である。
【0021】マーカーが付された実験馬1は馬用トレッ
ドミル2上で強制的に動かす。トレッドミル2の速度
は、各供試動物の状態を考慮するが、基本的には歩足、
並足、速足を再現し、高速撮影カメラ3により240コ
マ/秒のリソリューションで撮像し、ビデオレコーダ4
に音声情報及びタイムスタンプを共に記憶し、画像デー
タを画像メモリ5に記憶する。
【0022】データの解析にはパソコン7を用い、高速
撮影カメラ3の記憶データを画像入力ボード6によりパ
ソコン7内のハードディスクにディジタル化して記憶す
る。記憶データはビップマップ形式でストアし、マーカ
ー追尾ソフトにより各マーカーのXY座標データに変換
する。この変換データは各個体毎、条件毎にアスキーフ
ァイルとして記憶し、解析項目の解析に用いる。
【0023】解析項目としては次のものがある。即ち、
(1)各マーカーの軌跡(リサージュ)表示、(2)各
マーカーの移動速度の分布傾向(分布による分類)、
(3)正常・異常時の足動周波数特性(特徴の抽出)、
(4)各マーカー間の相互相関(特徴の抽出)、(5)
前肢と後肢における相互相関、(6)マルチプルコヒー
レンスによる全測定部位間の相互相関を評価(多入力関
連成分の分類、特徴部位の判別)、(7)多次元自己回
避モデルを用いた状態方程式の導入、(8)シミュレー
ションを用いた短時間測定での疾病診断への応用、等の
各項目である。
【0024】これらの測定項目については、解析マーカ
ーの追尾ソフトで作成されたデータファイルから計算処
理を行ない、その結果を分かり易く表示する。図3に足
動解析の例として、ギャロップ時における各蹄鉄型での
マーカー軌跡の変化を示す。この例では、同一の実験馬
に対し、蹄を水平に削蹄後の装蹄Tとし、蹄先端を厚く
斜めに削蹄後の装蹄Lとした場合の足動軌跡を示す。
【0025】図から、頭部(P1)、肩甲軟骨(P
2)、仙結節(P3)等は削蹄法の影響を受け異なる軌
跡を示す。他方、手根関節(P6)、足根関節(P1
0)、近位種子骨部(P11)などはあまり変化がない
ことが読み取れる。このことより、蹄鉄、削蹄法の違い
により体動、足動とも違いが認識され、特に四肢よりも
四肢を支える関節部や頭部の動きに違いが見られる。
【0026】また、足動解析の例として、移動距離のヒ
ストグラムを図4に示す。図において、画像データから
得られた頭部(P1)、肩甲軟骨(P2)の座標データ
より時間経過に伴うマーカの移動距離を算出し、ヒスト
グラム化したものである。変化量の分布を見ることによ
り、頭部(P1)におけるT型蹄鉄の移動距離は正規分
布に近いが、L型蹄鉄では値の分布が広範囲に広がって
おり、マーカーの軌跡からは判別できない動きの特徴を
見ることができる。
【0027】更に、図5に他の足動解析の例として、2
つのマーカー間における相互相関解析を示す。図より2
点の動きに関する周期性を判断できる。即ち、四肢が周
期的にバランス良く動いているがどうかを判断するため
に利用することができる。
【0028】次に、別の実施形態として、馬の体動軌
跡、解析を行なう高速無線LANを内蔵したカメラ一体
型の携帯型装置について、図6を参照して説明する。実
験馬11を撮影するカメラ一体型の携帯型装置12は表
示機能・体動軌跡解析ソフトを内蔵したCCDカメラ装
置であり、ホストコンピュータ13は過去のデータベー
スにより過去の正常・異常データの比較・分析を行な
い、異常箇所の推定と跛行の推定を行ない、前記携帯型
装置12とホストコンピュータ13間は高速無線LAN
で信号のやりとりがなされる。
【0029】カメラ一体型の携帯型装置12の概要は、
小型CCDカメラ部と、ディジタル画像を圧縮・高速で
数分間記録できる高速ディジタル画像記録部と、解析ソ
フト(書込み可能なROMへ移植)部と、無線LAN部
と、ホストコンピュータでの分析データ表示部から構成
されている。
【0030】より詳細に説明すると、解析ソフトは画像
からのマーカー検出ルーチン、各マーカの移動距離・移
動速度・ヒストグラム計算ルーチン、マーカー間におけ
る相互相関計算ルーチン、計算データ記録ルーチン及び
解析データの表示ルーチンを内蔵している。無線LAN
(通信)部は解析データのホストコンピュータへの転送
とホストコンピュータ側での解析データの転送を行な
う。そして、ホストコンピュータ(データベース)での
分析データの表示部は異常箇所の表示ルーチン、跛行推
定値表示ルーチンを有する。
【0031】このような機能を有するカメラ一体型の携
帯型装置12の動作手順は、図7に示すフローにおい
て、ステップS1で、CCDカメラ部で撮影された実験
馬のマーカの映像を、ステップS2で高速ディジタル画
像記録部がディジタル画像を圧縮・高速数分間記録し、
ステップS3で、解析ソフト(書込み可能なROMへ移
植)部は画像からのマーカを検出し、各マーカの移動距
離・移動速度・ヒストグラムを計算し、マーカ間におけ
る相互相関計算を行ない、計算データの記録と分析デー
タの表示を行なう。
【0032】ステップS4で、無線LAN部は解析デー
タのホストコンピュータへの転送とホストコンピュータ
側での解析データの転送を行ない、ステップS5で、ホ
ストコンピュータ(データベース)での分析データの表
示部は異常箇所の表示と跛行推定値表示を行なう。
【0033】こうして得られた解析結果をデータベース
化することにより、獣医師への適格な情報・診断支援す
ると共に、診断技術の向上・教育へも利用できる。そし
て、跛行を早期診断できることは出走時の事故を少なく
し、競走馬、騎手への安全性を向上することができる。
また、競走馬を育成・トレーニングする際に、馬個々体
にあったトレーニング法の検索も可能となる。
【0034】次に、ホストコンピュータ(データベー
ス)13の概要を述べる。ホストコンピュータの機能
は、大別して(1)送信データの分析と(2)データベ
ースのメンテナンスがあり、送信データの分析には、デ
ータの受信ルーチン、統計学手法による受信データと過
去の正常、異常データの比較ルーチン、異常箇所の推定
ルーチン、各分析データを指数とし総合的な跛行推定を
行なうルーチン、分析データの携帯型装置12への転送
ルーチンを有している。また、データベースのメンテナ
ンスには、データベース管理(新規追加・修正・追加・
消去等)ルーチン、研究用データ照会ルーチンを有して
いる。
【0035】ホストコンピュータの動作手順を図8のフ
ローにより説明する。ステップ6で、体動軌跡解析ソフ
トを内蔵した携帯型装置12がデータを送信し、ステッ
プ7で、ホストコンピュータはデータを受信し、過去の
記録した正常、異常データとの比較・分析を行なう。ス
テップ8で、体動軌跡解析ソフトを内蔵した携帯型装置
12へ分析結果のデータ(異常箇所、跛行の推定結果
等)を送信する。他方、ホストコンピュータは別ルーチ
ンとして、ステップ9として示す、データベースのメン
テナンスの手順を設けている。
【0036】このように、解析を行なう高速無線LAN
を内蔵したカメラ一体型の携帯型装置とすることによ
り、自由に持ち運びができる装置が実現可能となり、競
争馬の出走前の足動から装蹄異常、跛行診断を行ない、
異常を示す馬の管理を行なうことができる。また、調教
時における馬体の動きを足動解析システムで観察し、調
教師に対するトレーニング情報とすることができる。
【0037】本発明の跛行診断システムは、供試動物と
しての馬に限ることなく、牛、豚、山羊、羊、犬、猫、
ラット及びマウス等の家畜、愛玩動物及び人の疾病の診
断、リハビリあるいは健康用器具にも応用できるもので
ある。現在のところ人の異常歩行に対する治療方法の選
択、治療効果の評価、機能回復訓練等の評価等は、観察
者の主観的評価が多く、評価基準の作成やデータベース
による過去の事例参照などは十分に行われていない。
【0038】人のパーキンソン病、脳卒中患者などの患
者は歩行様態が異常となっている場合が多いが、定量的
な解析には至っていない。人の歩行様態を解析するため
に、人にトレッドミル上を歩行させてコンピュータを用
いた画像データによる足動解析し、正常歩行 (健常歩
行)との違いを明確にすれば病態の程度を判断すること
をすることができ、重心の移動や今まで肉眼では不明で
あった初期のパーキンソン病、脳卒中患者、舞踏病、て
んかんなどの発作など、肉眼では検知できない体動の異
常から各疾病の徴候などを検知できる可能性が高く、病
気の早期診断、治療に役に立つものである。更には薬物
治療効果も見出すことができる。
【0039】病状回復に関する具体的なデータは広域な
医療各分野 (保険医療機関、医師、看護婦、製薬会社、
基礎医学など)へ「治療に関する評価」として公開され
ることも考えられる。足動解析のデータベース化は、定
量できなかった「治療結果」をより分りやすく表現で
き、早期の疾病診断やリハビリテーンョンの科学的評価
にも有効な支援システムとして利用できるものである。
電子化されるカルテに足動データを添付することによ
り、より適格な診断・治療活動をサポートできることが
期待される。
【0040】更に、薬物及び薬物候補化合物は臨床治験
により、その有効性を評価する。この評価は多施設にお
いて多数の医師により行なわれるが、客観的な足動解析
データによりバラツキの少ない正確な評価ができる。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明の跛行診断システ
ムは、歩行異常の原因が既知な供試動物を強制歩行装置
で強制歩行させ、正常歩行のパターンとの違いを量的に
評価し、解析の軌跡を表示することにより、筋肉、神
経、血管の異常がどのような足動異常を示すかを明らか
にし、それぞれの異常と足動変化の相関について様々な
データを蓄積(データベース化)することにより、障害
部位やどの程度障害を受けているかを診断することがで
きる。また、正常歩行との違いを明確にすれば病態の程
度を判断することができ、疾病の進行を把握し、更には
薬物治療効果も見出すことができる。
【0042】また、解析を行なう高速無線LANを内蔵
したカメラ一体型の携帯型装置とすることにより、自由
に持ち運びができる装置が実現可能となり、例えば馬を
測定の対象にするならば、競争馬の出走前の足動から装
蹄異常、跛行診断を行ない、異常を示す馬の管理を行な
うことができる。また、調教時における馬体の動きを足
動解析システムで観察し、調教師に対するトレーニング
情報とすることができる。
【0043】更に、正常な人の運動から測定したデータ
の解析を基に、人の歩行様態をコンピュータを用いた画
像データで足動解析をすることにより、今まで肉眼では
不明であった初期のパーキンソン病、脳卒中患者、舞踏
病、てんかんなどの発作など、軽度の行動異常から各疾
病の徴候などを検知でき、疾病の早期診断を行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実験馬のマーカー(ピンポン球)配置
図。
【図2】本発明の跛行診断システムの概要図。
【図3】ギャロップ時におけるマーカー軌跡の変化の
例。
【図4】移動距離のヒストグラム例。
【図5】2つのマーカ間における相互相関解析例。
【図6】本発明の他の跛行診断システムの概要図。
【図7】携帯型装置の動作手順フロー図。
【図8】ホストコンピュータの動作手順フロー図。
【符号の説明】
1,11 実験馬 2 馬用トレッドミル 3 高速撮影カメラ 4 ビデオレコーダ 5 画像メモリ 6 画像入力ボード 7 パソコン 8 解析軌跡図 12 カメラ一体型の携帯型装置 13 ホストコンピュータ
フロントページの続き Fターム(参考) 4C038 VA04 VB14 VB31 VC05 5B057 AA07 BA02 DA20 DB02 DC19 DC32

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運動中における供試動物体表面の無数の
    点から選定され且つ標識された少なくとも1定点以上の
    マーカーの移動軌跡を撮像する高速撮影カメラと、画像
    データを記憶する記憶手段と、コンピュータと、前記画
    像データをディジタル化してコンピュータのメモリに記
    憶させる画像入力手段とを有し、前記コンピュータは、
    記憶データを各マーカの座標データに変換し、該変換デ
    ータを各個体毎、条件毎にファイルとして記憶し、該記
    憶データを所定の解析項目に解析して表示することによ
    り足動解析を行ない、跛行診断に供することを特徴とす
    る跛行診断システム。
  2. 【請求項2】 運動中における供試動物体表面の無数の
    点から選定され且つ標識された少なくとも1定点以上の
    マーカの移動軌跡を撮像し、画像データをディジタル化
    して記憶する高速撮影カメラ部及びメモリ部、記憶され
    たマーカーデータを所定の解析項目に解析し表示するソ
    フト部、これら全体を一体化した携帯型装置との間での
    データの送受信機能を有し、受信データと過去の記録し
    た正常、異常データとの比較・分析と異常箇所、跛行の
    推定を行ない、分析データを前記携帯型装置に転送する
    ホストコンピュータとからなり、前記高速撮影カメラに
    解析項目と分析データを表示することにより足動解析を
    行ない、跛行診断に供することを特徴とする跛行診断シ
    ステム。
  3. 【請求項3】 前記解析項目は、各マーカーの軌跡、各
    マーカーの移動速度の分布傾向、正常・異常時の足動周
    波数特性、各マーカー間の相互相関、前肢と後肢におけ
    る相互相関、マルチプルコヒーレンスによる全測定部位
    間の相互相関を評価、多次元自己回避モデルを用いた状
    態方程式の導入、シミュレーションを用いた短時間測定
    での疾病診断への応用等を特徴とする請求項1又は請求
    項2記載の跛行診断システム。
  4. 【請求項4】 前記供試動物が馬、牛、豚、山羊、羊、
    犬、猫、ラット及びマウスであることを特徴とする請求
    項1乃至請求項3記載の跛行診断システム。
  5. 【請求項5】 人の疾病の診断、薬物及び器具を用いた
    治療の評価、リハビリあるいは健康用器具に利用される
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の跛行診断
    システム。
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