JP2003228153A - フイルム製造装置および製造方法 - Google Patents

フイルム製造装置および製造方法

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JP2003228153A
JP2003228153A JP2002339801A JP2002339801A JP2003228153A JP 2003228153 A JP2003228153 A JP 2003228153A JP 2002339801 A JP2002339801 A JP 2002339801A JP 2002339801 A JP2002339801 A JP 2002339801A JP 2003228153 A JP2003228153 A JP 2003228153A
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JP
Japan
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film
cartridge
winding
spool
cap
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Application number
JP2002339801A
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English (en)
Inventor
Tomoaki Suzuki
智明 鈴木
Yasuhiro Sekizawa
康裕 関沢
Kenichi Imoto
賢一 伊本
Hirokazu Akiyoshi
寛和 秋好
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コンパクトに構成することができるとともに、
任意の装置構成への変更が容易であり、しかも、コスト
を抑えることのできるフイルム製造装置および製造方法
を提供する。 【解決手段】供給ユニット32においてフイルムロール
14からフイルムストリップ14aを送り出し、巻込ユ
ニット34においてフイルムストリップ14aの切断、
スプール22への巻き込みを行い、組立ユニット36に
おいて巻回体24を片開パトローネ28に挿入し、キャ
ップ30を装着してかしめ、フイルムの引出抵抗および
露出する長さ等を検査した後、製品として搬出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、定尺フイルムをス
プールに巻き込み、パトローネに組み込んでキャップを
装着することで巻込パトローネとするフイルム製造装置
および製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、パトローネに収納された写真感光
用フイルムを製造する際には、フイルムを所定長毎に切
断した後、スプールに巻き込み、次いで、パトローネに
組み込んでキャップを装着する各工程を必要とする。従
来、これらの各工程は、個別の製造装置において処理さ
れていたため、各装置間で半製品の授受を行う際、遮光
状態を十分に確保して行わなければならず、そのための
設備に相当なコストが必要であった。
【0003】また、複数の製造装置を要することから、
フイルム製造システムが大型化し、それによる種々の弊
害が指摘されていた。例えば、システムの大型化に伴
い、空調設備に要するコストが増加し、また、占有面積
も増大して維持費の増加を惹起することにもなる。さら
に、フイルムの製造に要する時間も、設備の肥大化に伴
って長期化し、生産効率を低下させる要因となってい
る。
【0004】そこで、このような不具合を解消するため
に、パトローネ部品供給手段、スプール供給手段、キャ
ップ供給手段、フイルム搬送手段、搬送長を計測する定
尺手段、フイルムを切断する裁断手段、スプール/キャ
ップ置換手段、パトローネ部品置換手段、パトローネ部
品に嵌着されたキャップをかしめるかしめ手段とを備え
た装置が開発されている(特許文献1参照)。
【0005】この場合、前記装置の各構成要素が集約さ
れており、比較的コンパクトな構成でパトローネ入りフ
イルムを製造することが可能となるが、例えば、パトロ
ーネ部品を自動供給するための装置を増設することや、
必要に応じて装置を複数のユニットに分離するといった
自由度が少なく、現場のニーズに応じたフレキシブルな
装置構成とすることが困難となる点が指摘されている。
また、当該装置は、所定の設備内に固定して使用するこ
とを前提としており、任意の場所に設置できる可搬型と
する思想が全く表れていない。
【0006】
【特許文献1】特開平9−90571号公報(段落[0
004])
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の不具
合を解消するためになされたものであり、コンパクトに
構成することができるとともに、任意の装置構成への変
更が容易であり、しかも、コストを抑え、高品質な巻込
パトローネを得ることができ、任意の場所に設置するこ
とのできるフイルム製造装置および製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、本発明装置は、未露光のフイルムロールからフイ
ルムストリップを供給する供給ユニットと、前記供給ユ
ニットから供給された前記フイルムストリップを所定長
に切断し、得られた定尺フイルムをスプールに巻き込む
巻込ユニットと、前記スプールに前記定尺フイルムを巻
き込んだ巻回体をパトローネに組み込み、キャップを装
着することにより巻込パトローネを製造する組立ユニッ
トと、前記供給ユニット、前記巻込ユニットおよび前記
組立ユニットを光密に保持する筐体と、を備え、前記筐
体は、移動可能に構成されることを特徴とする。
【0009】また、本発明方法は、未露光のフイルムロ
ールから送り出したフイルムストリップを、スプール供
給機構によって供給されるスプールに巻き込むステップ
と、前記スプールに巻き込まれた前記フイルムストリッ
プの後端部を切断して定尺フイルムとするステップと、
前記スプールに前記定尺フイルムが巻き込まれた巻回体
を、パトローネ供給機構によって供給されるパトローネ
に収納するステップと、前記巻回体が収納された前記パ
トローネに、キャップ供給機構によって供給されるキャ
ップを装着して巻込パトローネとするステップと、から
なり、前記各ステップは、光密に構成される移動可能な
筐体内で処理されることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、第1実施形態のフイルム
製造装置10の外観図である。このフイルム製造装置1
0では、概略、図2に示すようにして巻込パトローネ1
2を製造する。すなわち、未露光のフイルムロール14
には、予めサイドプリントが潜像露光され、パーフォレ
ーション16が穿孔されているとともに、フイルムサイ
ズ(フイルム長さ)に応じた所定長毎にノッチ18が形
成されている。このフイルムロール14から送り出され
たフイルムストリップ14aは、所定長毎に切断されて
定尺フイルム20とされ、次いで、スプール22に巻き
込まれることで巻回体24が形成される。巻回体24
は、一端部に予めキャップ26が装着されている片開パ
トローネ28に組み込まれ、他端部にキャップ30が装
着されることで、巻込パトローネ12が製造される。
【0011】以上のようにして巻込パトローネ12を製
造するフイルム製造装置10は、フイルムロール14を
供給する供給ユニット32と、フイルムロール14から
送り出されたフイルムストリップ14aをスプール22
に巻き込んで巻回体24とする巻込ユニット34と、巻
回体24を片開パトローネ28に挿入しキャップ30を
装着することで巻込パトローネ12を組み立てる組立ユ
ニット36とから基本的に構成される。
【0012】供給ユニット32、巻込ユニット34およ
び組立ユニット36は、光密な筐体38によって囲繞さ
れる。供給ユニット32の背面部には、フイルム製造装
置10の全体の制御を行うための制御盤45が配設され
る。また、供給ユニット32の上部には、フイルム製造
装置10の内部を監視するためのモニタ40が配設され
る。なお、モニタ40としては、CRTディスプレイ以
外に、作業者の姿勢によらずに画像を確認することので
きるヘッドマウントディスプレイを用いることもでき
る。
【0013】巻込ユニット34の上部には、スプール2
2を巻込ユニット34に搬送するためのスプール搬送部
42が配設される。このスプール搬送部42には、スプ
ールフィーダ44からスプール22が供給される。な
お、スプール搬送部42の上部には、オペレータがフイ
ルム製造装置10の操作を行うための操作盤43が配設
される。
【0014】組立ユニット36の上部には、片開パトロ
ーネ28を組立ユニット36に搬送するためのパトロー
ネ搬送部46が配設される。また、組立ユニット36の
上部には、組立ユニット36の内部のキャップフィーダ
(後述)に対し、キャップ供給通路47を介してキャッ
プ30を供給するためのホッパ48が配設される。さら
に、組立ユニット36の側部には、製造された巻込パト
ローネ12を外部に搬出するための巻込パトローネ搬出
部50が配設される。
【0015】なお、フイルム製造装置10による巻込パ
トローネ12の生産量等によっては、スプール22を作
業者により直接スプール搬送部42に供給するように構
成し、スプールフィーダ44を省略することも可能であ
る。
【0016】筐体38の前面には、内部のメンテナンス
等を行うための扉52a〜52cが供給ユニット32、
巻込ユニット34および組立ユニット36に対応して設
けられる。各扉52a〜52cには、図3に示すよう
に、作業者が光密な状態で内部の調整作業を行うことの
できる遮光性袋手段54a〜54hが配設される。ま
た、供給ユニット32の側部には、フイルムロール14
を収納した遮光マガジン(後述)を供給するための扉5
2dが設けられる。
【0017】供給ユニット32および組立ユニット36
には、外部の空調設備に連結され定温定湿に制御された
空調風を給排気するためのダクト68a、68bが配設
される。なお、一方のダクト68aまたは68bから空
調風を供給し、他方のダクト68aまたは68bから排
気用フィルタを介して空調風を排気する構成とすること
もできる。
【0018】遮光性袋手段54a〜54hは、各扉52
a〜52cに形成した作業用孔部56a〜56dにブラ
ケット58を介して装着される。遮光性袋手段54a〜
54dは、フイルム製造装置10の外側に配設され、遮
光性袋手段54e〜54hは、フイルム製造装置10の
内側に配設される。各遮光性袋手段54a〜54hは、
内部に配設される袋体60aと外部に配設される袋体6
0bとの二重構造となっており、各開口部は、外光の侵
入を阻止すべくゴムバンド62a、62bによって縮小
状態とされる。
【0019】図4は、フイルム製造装置10の内部の全
体構成図である。この場合、筐体38の下部には、フイ
ルム製造装置10を移送するためのキャスタ64a〜6
4d(移送手段)が配設される。また、各キャスタ64
a〜64dの近傍には、フイルム製造装置10に設けら
れ、フイルム製造装置10を所定位置に固定するための
ジャッキボルト66a〜66dが配設される。また、巻
込ユニット34および組立ユニット36には、フイルム
製造装置10の内部を監視するための監視用カメラ67
a、67bが配設される。これらの監視用カメラ67
a、67bは、感光性のフイルムに影響を与えない赤外
照明光によってフイルム製造装置10の内部を撮像可能
な暗視カメラによって構成される。監視用カメラ67
a、67bによって撮像された画像は、筐体38の上部
に配設されたモニタ40に表示される。
【0020】供給ユニット32は、フイルムロール14
を光密に保持する遮光マガジン70を支持する支持機構
72と、フイルムロール14を回転させてフイルムスト
リップ14aを送り出す送出機構74とを備える。フイ
ルムロール14から送り出されたフイルムストリップ1
4aは、2つのローラ76a、76bを介して巻込ユニ
ット34に供給される。
【0021】巻込ユニット34は、供給ユニット32か
ら供給されたフイルムストリップ14aの供給量を調整
するバッファ機構78と、フイルムストリップ14aを
定尺送りするための送り機構80と、フイルムストリッ
プ14aを切断して定尺フイルム20を得る切断機構8
2と、フイルムストリップ14aの先端部20aをスプ
ール22に挿入するためのインサート機構84と、スプ
ール22を供給するスプール供給機構86と、定尺フイ
ルム20をスプール22に巻き込むことで巻回体24と
する巻込機構88とを備える。
【0022】組立ユニット36は、上部に配設され、パ
トローネ搬送部46からの片開パトローネ28を供給す
るパトローネ供給機構90と、供給された片開パトロー
ネ28または巻込パトローネ12をパレット92により
保持し、循環的に搬送する搬送機構94と、巻込ユニッ
ト34の巻込機構88から供給された巻回体24を組立
ユニット36に移送する移送機構95と、移送機構95
によって移送された巻回体24を片開パトローネ28に
組み込む組込機構96と、組立ユニット36の中央部に
配置されたキャップフィーダ98からキャップ30を供
給するキャップ供給機構100と、キャップ30を片開
パトローネ28に仮装着する装着機構102と、キャッ
プ30を片開パトローネ28にかしめて固定することに
より巻込パトローネ12とするかしめ機構104と、巻
込パトローネ12に巻き込まれている定尺フイルム20
の引出抵抗および巻込パトローネ12から外部に露出す
る定尺フイルム20の長さを検査する検査機構106
と、巻込パトローネ12を搬送機構94から取り出して
巻込パトローネ搬出部50に供給する取出機構108
と、パレット92にキャップ30、片開パトローネ28
あるいは巻込パトローネ12が取り残された場合に、こ
れらを排出する排出機構105とを備える。これらの各
機構は、搬送機構94によるパレット92の移動方向に
沿って順に配列される。
【0023】次に、上述したフイルム製造装置10内の
各機構について詳細に説明する。
【0024】図5および図6は、供給ユニット32に供
給される遮光マガジン70と、それを支持する支持機構
72とを示す。
【0025】遮光マガジン70は、フイルムロール14
を収納する本体部110と蓋体部112とから構成され
る。本体部110には、フイルムロール14からフイル
ムストリップ14aを取り出すための開口部114が形
成されている。開口部114には、取手121を介して
スライドさせることで開口部114を開閉するシャッタ
部材116が取り付けられるとともに、本体部110の
外周部から遮光布118(遮光手段)が装着される。遮
光布118は、上部が本体部110に固定され、両側部
および下部が本体部110に対してマジックテープ(株
式会社クラレ登録商標)等によって装着される。この場
合、フイルムロール14を全て使い切らない状態におい
て、例えば、何らかのトラブルが発生し、あるいは、必
要な製造量に到達した際、シャッタ部材116によって
開口部114を閉塞し、遮光布118を装着することに
より、光密な状態で遮光マガジン70を筐体38の外部
に取り出すことができる。
【0026】遮光マガジン70の本体部110の中央部
には、回転軸124が配設されており、この回転軸12
4に対し固定部材126によってフイルムロール14が
固定される。
【0027】ここで、供給ユニット32の隔壁130に
は、装着状態にある遮光マガジン70の開口部114に
対応する部位に可動板125が配設される。この可動板
125は、フイルム製造装置10のいずれか1つの扉5
2a〜52dが開放状態となっているときに、オペレー
タが誤って開口部114のシャッタ部材116を開成す
ることを阻止するためのものである。可動板125は、
全ての扉52a〜52dが閉成されたことを検知したと
き、シリンダ127によって隔壁130側に退動するよ
うに構成される。
【0028】遮光マガジン70の本体部110の背面部
には、上下に延在する支持部材122が装着されてお
り、この上部には、遮光マガジン70の持ち運びを容易
とするための取手孔部123が形成される。また、支持
部材122の下端部には、支持板120が固定される。
背面中央部には、回転軸124に形成した係合部128
が露呈する。係合部128の外周部には、遮光マガジン
70の搬送中における回転軸124の回転を阻止するた
めのギア129が一体に形成される。このギア129に
は、折曲部が遮光マガジン70に軸支される略L字状の
ロック部材131の一端部が係合する。なお、ロック部
材131の一端部は、スプリング135によってギア1
29側に付勢される(図4参照)。
【0029】一方、供給ユニット32の隔壁130に
は、シリンダ137の一端部が軸支され、シリンダ13
7の他端部から突出するロッド141には、隔壁130
に中央部が軸支された板体143の一端部が連結され
る。この板体143の他端部は、送出機構74に遮光マ
ガジン70が装着された際、シリンダ137の駆動によ
ってロック部材131の他端部を変位可能な位置に配置
される。
【0030】遮光マガジン70を支持する支持機構72
は、遮光マガジン70の挿入方向に複数のローラ133
が配列されており、筐体38を構成する隔壁130にブ
ラケット132を介して保持される支持台134と、支
持台134を隔壁130側に変位させるシリンダ136
を有する変位部138とから構成される。支持台134
は、扉52d側にガイド板139a、139bを有する
とともに、巻込ユニット34側に位置決め板140を有
する。また、扉52d側の支持台134の上部には、シ
リンダ142によって上下に変位し、支持板120に押
圧されることで遮光マガジン70を固定する固定ピン1
44が配設される。
【0031】送出機構74は、ブラケット146を介し
て隔壁130に固定される送出モータ148と、送出モ
ータ148のプーリ150にタイミングベルト152を
介して連結されるプーリ154と、プーリ154の回転
軸156にシリンダ158を介して配設されるチャック
部160とを備える。なお、プーリ150とプーリ15
4との間には、タイミングベルト152のテンションを
調整するためのテンションプーリ162が介挿される。
回転軸156は、隔壁130に軸受け164a、164
bを介して軸支される。チャック部160は、遮光マガ
ジン70の背面部に形成された係合部128に係合し、
シリンダ158の作用下に径方向に拡開される3つのチ
ャック爪166a〜166cを有する。また、回転軸1
56には、その回転量を検出するためのロータリエンコ
ーダ168がプーリ170a、170bを介して連結さ
れる。
【0032】図7および図8は、供給ユニット32、巻
込ユニット34間に配設されるローラ76a、76bか
ら、巻込ユニット34に配設されるバッファ機構78お
よび送り機構80に至る機構の構成を示す。
【0033】ローラ76a、76bは、供給ユニット3
2および巻込ユニット34間の上方に並んで配設され
る。ローラ76a、76b間には、フイルムストリップ
14aの両側部に形成された一方のパーフォレーション
16を検出する投光器172および受光器174が配設
される。
【0034】バッファ機構78は、巻込ユニット34の
隔壁130に鉛直状態で配設したガイドレール178に
沿って上下動可能なダンサローラ180を備える。隔壁
130には、ガイドレール178と平行に延在する溝部
182が形成されるとともに、背面部にシリンダ184
が配設される。シリンダ184の移動体186に連結さ
れたロッド187は、溝部182を介して突出し、ダン
サローラ180を軸支する基台188を下方向から支持
する。また、基台188の側部には、ドグ190が連結
されており、このドグ190が隔壁130の上部、中間
部、下部にそれぞれ配設したフォトインタラプタ192
a〜192cを通過することでダンサローラ180の3
個所の位置検出が行われる。
【0035】送り機構80は、ダンサローラ180の上
部に配設されるスプロケット194を備える。フイルム
ストリップ14aのパーフォレーション16に係合する
スプロケット194は、隔壁130の背面部に配設され
る送りモータ196により駆動される。スプロケット1
94の上部には、シリンダ198の移動体200にスプ
リング202a、202bが巻装されたロッド203
a、203bを介して連結されるローラ204が配設さ
れる。移動体200には、レバー部材206の中間部が
軸支される。レバー部材206の下端部には、スプロケ
ット194の側部にフイルムストリップ14aを介して
当接するローラ208が軸支される。また、レバー部材
206の上端側側部には、テーパ面210が形成され
る。このテーパ面210側がスプリング211で引張さ
れることにより、レバー部材206が隔壁130に植設
されたピン部材212に摺接する。従って、ローラ20
8は、シリンダ198による移動体200の上下動に伴
い、スプロケット194に近接離間可能となる。
【0036】図9および図10は、巻込ユニット34に
配設される切断機構82およびインサート機構84の構
成を示す。
【0037】切断機構82は、基台214によって支持
される下刃部216と、シリンダ218によって上下動
可能な上刃部220とを備える。この場合、下刃部21
6および上刃部220によりフイルムストリップ14a
が切断され、ノッチ18を基準として定尺フイルム20
の先端部20aと後端部20bとが形成される(図2、
図42参照)。
【0038】フイルムストリップ14aが供給される切
断機構82の上流側には、上下一対のガイド部材222
a、222bが配設される。ガイド部材222a、22
2b間には、フイルムストリップ14aが挿入される上
流側の拡開されたスリット224が形成される。ガイド
部材222a、222bの一方の側部には、フイルムス
トリップ14aのパーフォレーション16を検出する投
光器226および受光器228が配設される。また、ガ
イド部材222a、222bの他方の側部には、フイル
ムストリップ14aのノッチ18を検出する投光器23
0および受光器232が配設される。
【0039】切断機構82の下流側には、フイルムスト
リップ14aまたは定尺フイルム20が挿入される上下
一対のガイド部材234a、234bが配設され、それ
に続けてインサート機構84が配設される。インサート
機構84は、フイルムストリップ14aまたは定尺フイ
ルム20を挟持して送り出すインサートローラ236
a、236bと、第1ガイド部材238a、238b
と、第2ガイド部材240a、240bとを備える。
【0040】上部に配設されるインサートローラ236
aは、スプリング242a、242bが巻装されたロッ
ド243a、243bにより上下動可能な状態で基台2
44に支持される。一方、下部に配設されるインサート
ローラ236bは、基台214に支持されており、送り
モータ246により回転駆動される。
【0041】第1ガイド部材238a、238bは、切
断機構82を構成する基台214に固定されるシリンダ
248により支持される。シリンダ248には、移動ブ
ラケット250が連結され、移動ブラケット250に上
部の第1ガイド部材238aが固定される。また、移動
ブラケット250には、シリンダ252が固定され、こ
のシリンダ252に移動ブラケット253を介して下部
の第1ガイド部材238bが連結される。この場合、第
1ガイド部材238a、238bは、シリンダ252に
よって近接離間可能に構成される。第1ガイド部材23
8a、238bの近接時においては、その間に定尺フイ
ルム20が挿入される上流側の拡開されたスリット25
4が形成される。
【0042】また、第1ガイド部材238bの下部に
は、上部がインサートローラ236a、236b側に湾
曲するガイド板256が移動ブラケット253に固定さ
れて配設される。このガイド板256は、シリンダ24
8により移動ブラケット250を介して所定量上昇させ
た際に、廃棄処分すべきフイルムストリップ14aの一
部を下方向に排出するためのものである。
【0043】第2ガイド部材240a、240bは、シ
リンダ258a、258bによって近接離間可能に構成
される。この場合、上部に配設される第2ガイド部材2
40aには、凹部260aが形成され、下部に配設され
る第2ガイド部材240bには、凹部260aに対応す
る凸部260bが形成される。これらの凹部260aお
よび凸部260bは、第2ガイド部材240a、240
bの近接時において、挿入されたフイルムストリップ1
4aの先端部を湾曲させて剛性を付与するためのスリッ
ト261を形成する。
【0044】図11は、巻込ユニット34の上部に配設
されるスプール搬送部42と、スプール22を巻込機構
88に供給するためのスプール供給機構86との構成を
示す。
【0045】スプール搬送部42は、遮光ケース262
を有し、この遮光ケース262内には、スプールフィー
ダ44に連通するシュート264が配設される。シュー
ト264は、スプール22のフランジ22a、22bを
一対のガイド板266a、266bに係合させた状態で
搬送するものであり、ガイド板266a、266bは、
スプール搬送部42から巻込ユニット34に至る間、湾
曲して構成されている。従って、外光がスプールフィー
ダ44側から巻込ユニット34内に侵入しない構造とな
っている。なお、遮光ケース262内は、遮光性をさら
に向上すべく、2枚の仕切板263a、263bによっ
て仕切られている。
【0046】巻込ユニット34内のシュート264の下
端部には、スプール供給機構86が配設される。スプー
ル供給機構86は、図12に示すように、ブラケット2
68を介して隔壁130に固定されるシリンダ270を
備える。このシリンダ270の移動部272には、ブラ
ケット274を介してスプール切出板276が連結され
る。スプール切出板276は、一方のガイド板266a
の下端部に形成した溝部278より他方のガイド板26
6b側に進退可能に配置される。なお、スプール切出板
276の側部には、ブラケット280を介してセンサ2
82が配設される。このセンサ282は、シュート26
4の下端部におけるスプール22の有無を検出する。
【0047】スプール供給機構86は、さらに、第1シ
リンダ284と、第1シリンダ284によって上下動可
能な第2シリンダ286と、第2シリンダ286によっ
て水平方向に動作可能な移動板288と、移動板288
にブラケット290を介して軸支される第3シリンダ2
92とを備える。第3シリンダ292のロッド294に
は、リンク部材296の一端部が軸支される。リンク部
材296は、中央部が移動板288に軸支されており、
他端部には、長孔298が形成される。この長孔298
には、中央部がスプール受け300に軸支され一端部が
半円弧状となる受け部304の他端部がピン部材302
を介して係合する(図43〜図45参照)。なお、受け
部304は、移動板288の下端部に配設される。
【0048】図13〜図16は、スプール供給機構86
の下部に配設される巻込機構88の構成を示す。
【0049】巻込機構88は、隔壁130に固定された
2枚の支持板306a、306bと、支持板306a、
306b間に橋架されるガイドレール308a、308
bと、ガイドレール308a、308bに沿ってインサ
ート機構84と組込機構96との間で移動する基台31
0とを備える。
【0050】基台310の下部には、隔壁130に固定
された軸受け部材312に一端部が軸支されたシリンダ
314(移動機構)が配設される。このシリンダ314
の他端部から突出するロッド316の先端部には、リン
ク部材318の一端部が軸支される。リンク部材318
の他端部は、支持板306bに固定されたブラケット3
20に軸支された支軸322に固定される。一方、支軸
322には、リンク部材324の一端部が固定される。
そして、このリンク部材324の他端部が基台310の
下面部に固定されたブラケット326に軸支される。従
って、基台310は、シリンダ314の駆動作用下にガ
イドレール308a、308bに沿って移動可能であ
る。
【0051】また、基台310の下面部には、2枚の位
置決め板328a、328bが配設される。一方、各支
持板306a、306bには、これらの位置決め板32
8a、328bの位置に対応して衝撃吸収機構330a
〜330dが配設される。衝撃吸収機構330a〜33
0dは、位置決め板328a、328bが当接する衝撃
吸収板332と、この衝撃吸収板332を支持板306
a、306b側に変位可能に支持するショックアブソー
バ334とからなる(図16参照)。衝撃吸収板332
は、位置決め板328a、328bが当接した際の衝撃
力を吸収するためのものであり、例えば、ハネナイト
(内外ゴム株式会社 登録商標)等の制振ゴムを使用す
ることができる。
【0052】位置決め板328aとブラケット326と
の間には、シリンダ336が固定され、このシリンダ3
36の上部に突出するロッド338a、338bには、
基台310の上部に配設されるブラケット340がスプ
リング339a、339bを介して支持される。ブラケ
ット340には、2つの支持ディスク342a、342
bが軸支される。これらの支持ディスク342a、34
2bは、スプール22に巻き込まれたフイルムストリッ
プ14aのパーフォレーション16の部分を支持する。
なお、支持ディスク342a、342bは、スプリング
339a、339bによって上下動可能な状態に支持さ
れることで、スプール22に巻き込まれるフイルムスト
リップ14aの巻径の増加に対応する。
【0053】ブラケット340の両側部の基台310上
には、シリンダ344a、344bが配設される。シリ
ンダ344a、344bの各移動部346a、346b
には、軸受け部材350a、350bが固定される。軸
受け部材350a、350bには、スプール22の両端
部に係合する係合部352a、352bが軸支される。
一方の移動部346b上には、フイルムストリップ14
aをスプール22に対して巻き込むための巻込モータ3
54が固定されており、この巻込モータ354の駆動軸
356に係合部352bが連結される。また、各軸受け
部材350a、350bの側部には、スプール22のフ
ランジ22a、22bの状態を検査するための反射型の
センサ358a、358bが配設される。
【0054】さらに、基台310上には、第1シリンダ
360が配設されており、この第1シリンダ360のロ
ッド362の上端部には、係合部352aに隣接して第
2シリンダ364が固定される。第2シリンダ364の
移動部366には、位相整定板368が配設される。位
相整定板368は、スプール22に形成した段部22c
に係合することにより、フイルムストリップ14aの先
端部20aに対するスプール22の溝部22dの位相の
整定を行う。
【0055】次に、組立ユニット36の上部に配設され
るパトローネ搬送部46、搬送された片開パトローネ2
8を搬送機構94に供給するパトローネ供給機構90、
並びに、搬送機構94の各構成について説明する。
【0056】図17は、パトローネ搬送部46およびパ
トローネ供給機構90の構成を示す。
【0057】パトローネ搬送部46は、スプロケット3
70aを回転駆動する搬送モータ372と、スプロケッ
ト370a、370b間に装着されるチェーンベルト3
74と、チェーンベルト374に所定間隔で固定される
複数のパレット376とを備える。パレット376は、
片開パトローネ28を保持するV字状の台座376aを
有する。台座376aの面には、片開パトローネ28の
フイルム取出口を構成するストレート部28aを吸着固
定するマグネットが埋め込まれる。なお、片開パトロー
ネ28は、ストレート部28aに対向してハゼ部28b
を有し、これらのストレート部28aおよびハゼ部28
bには、遮光用のリボン28cが装着されている(図2
参照)。
【0058】パトローネ供給機構90を構成する遮光ケ
ース378の入口近傍には、片開パトローネ28の外周
部に記録されているフイルム種類等を示すバーコード2
8dを読み取るバーコードリーダ380がブラケット3
82を介して配設される。また、パトローネ供給機構9
0内におけるチェーンベルト374の側部には、片開パ
トローネ28の有無を検出する投光器384および受光
器385がブラケット386を介して配設される。さら
に、パトローネ供給機構90内におけるチェーンベルト
374の両側部には、パレット376を検出して片開パ
トローネ28のパトローネ供給機構90に対する位置決
めを行うための投光器388および受光器390が配設
される。
【0059】パトローネ供給機構90は、シリンダ39
2と、シリンダ392の移動部394にアーム部材39
6を介して連結される略円柱状の挿入部材398とを備
える。挿入部材398は、パレット376によって搬送
される片開パトローネ28の開口部に挿入され、片開パ
トローネ28を搬送機構94に供給する。
【0060】搬送機構94は、複数のパレット92をリ
ンク部材402によって連結して構成されており、パレ
ット92は、遮光ケース378内および組立ユニット3
6に配設した略楕円状のガイドレール404に沿って循
環搬送される。なお、組立ユニット36の上部の遮光ケ
ース378内には、遮光性を高めるため、搬送路を囲繞
するように構成された遮光通路406を備える。
【0061】図18は、パレット92の詳細な構成を示
す。パレット92を構成する基台408の裏側には、パ
レット92をガイドレール404に沿って移動させるた
めのローラ409a〜409dが軸支される。基台40
8の表側には、片開パトローネ28または巻込パトロー
ネ12を保持する可動ホルダ410および固定ホルダ4
12が配設される。可動ホルダ410は、中央部におい
て折曲するアーム部材414の一端部に一体的に形成さ
れる。アーム部材414は、中央部が基台408に軸支
され、他端部には、可動ホルダ410を回動させるため
のカムフォロア416が装着される。また、アーム部材
414の可動ホルダ410側の部位と基台408とは、
スプリング418によって連結されており、可動ホルダ
410を固定ホルダ412側に付勢している。
【0062】基台408の中、アーム部材414の折曲
した部分には、偏心シャフト420が螺合されており、
この偏心シャフト420により、可動ホルダ410の固
定ホルダ412に対する相対的な位置関係が調整可能で
ある。固定ホルダ412には、片開パトローネ28を吸
着保持するためのマグネット422が埋め込まれるとと
もに、先端部分に片開パトローネ28のストレート部2
8aを受ける受け部材424が一体的に形成される。
【0063】基台408には、さらに、パレット92の
位置決めを行うためのカムフォロア426がアーム部材
414の他端部近傍に装着される。また、可動ホルダ4
10の近傍には、基台408の裏面側に貫通する位置決
め用の孔部428が形成される。さらにまた、基台40
8の中、可動ホルダ410と固定ホルダ412によって
形成される保持部中央には、後述する組込機構96を構
成するスプール位置決めピンが挿入される孔部429が
形成される。
【0064】ここで、パトローネ供給機構90の部位
と、組立ユニット36における組込機構96に対応する
部位と、検査機構106に対応する部位と、排出機構1
05に対応する部位とには、パレット92の可動ホルダ
410を所定量開放させるためのシリンダ430が配設
される。このシリンダ430のロッド432の先端部
は、カムフォロア416を押圧することでアーム部材4
14を回動させ、可動ホルダ410を開放方向に付勢す
る。また、パトローネ供給機構90の部位と、組立ユニ
ット36における組込機構96の部位と、キャップ供給
機構100の部位と、かしめ機構104の部位と、検査
機構106の部位と、排出機構105に対応する部位と
には、シリンダ434によって変位する位置決めピン4
36が配設されており、この位置決めピン436が組立
ユニット36を構成する隔壁130に形成された孔部4
38を介して基台408の孔部428に挿入されること
により、パレット92が位置決めされる。
【0065】一方、組立ユニット36の取出機構108
に対応する部位には、図19に示すパレット92の駆動
機構および位置決め機構が配設される。駆動機構は、ガ
イドレール440によってガイドされた状態でシリンダ
442により移動する移動部444と、移動部444に
装着されたシリンダ446によって進退可能に構成され
る係合ピン448とを備える。係合ピン448は、隔壁
130に形成した長孔450に対して出入可能であると
ともに長孔450に沿って上下動可能に構成される。こ
の係合ピン448は、パレット92の孔部428に係合
する。従って、リンク部材402によって連結された全
てのパレット92は、この駆動機構によって間欠的に搬
送される。
【0066】また、位置決め機構は、パレット92の側
部に配設されるシリンダ452によって移動する移動部
454を有する。移動部454は、V字状の溝部456
を有し、この溝部456が基台408に装着されたカム
フォロア426に係合することでパレット92の位置決
めが行われる。さらに、移動部454には、シリンダ4
55が固定されており、このシリンダ455の移動部4
59には、押圧部材457が配設される。この押圧部材
457は、アーム部材414の端部のカムフォロア41
6を押圧することで、可動ホルダ410および固定ホル
ダ412による巻込パトローネ12の保持を解除する。
【0067】次に、組立ユニット36に配設される移送
機構95および組込機構96の構成について説明する。
【0068】図20および図21において、移送機構9
5は、定尺フイルム20が巻き込まれた巻回体24を巻
込機構88より受け取り、組立ユニット36に移送す
る。組込機構96は、移送された巻回体24を移送機構
95から所定位置に位置決めされたパレット92に組み
込む。
【0069】移送機構95は、長尺な第1シリンダ45
8を有し、この第1シリンダ458の移動部460に
は、第2シリンダ462が配設される。第2シリンダ4
62の移動部463には、スプール22のフランジ22
a、22bを把持する二対のクランパ464a〜464
dを開閉させるシリンダ465が固定される。また、ク
ランパ464a〜464dには、スプール22に巻き込
まれた定尺フイルム20の巻き戻りを阻止すべく外周部
を把持する一対のクランパ466a、466bが連結さ
れる。これらのクランパ464a〜464dおよびクラ
ンパ466a、466bは、シリンダ465によって同
時に開閉される。
【0070】組込機構96は、組立ユニット36の隔壁
130に固定されるブラケット468により支持される
第1シリンダ470と、第1シリンダ470の移動部4
71によってパレット92の方向に変位する第2シリン
ダ472と、第2シリンダ472によってパレット92
の方向に変位するL字状の移動ブラケット474と、移
動ブラケット474に配設される第3シリンダ476お
よび第4シリンダ478とを備える。
【0071】第3シリンダ476には、上下に開閉可能
な規制プレート480a、480bが連結される。規制
プレート480a、480bは、巻回体24から突出す
る定尺フイルム20の後端部20bを挟持して支持する
もので、下部の規制プレート480aが上部の規制プレ
ート480bよりも幅広に構成される。また、第4シリ
ンダ478には、筒体の上下を切り欠いてなる保持板4
82a、482bが固定されており、この保持板482
a、482bの切り欠かれた部分には、第4シリンダ4
78によって開閉されるクランパ484a、484bが
連結される。保持板482a、482bおよびクランパ
484a、484bは、筒体を構成し、スプール22の
フランジ22a側の突部22eに係合する。
【0072】一方、筒体を構成する保持板482a、4
82bおよびクランパ484a、484bに対向する隔
壁130側には、スプール22のフランジ22b側に係
合するスプール位置決めピン485が配設される。スプ
ール位置決めピン485は、シリンダ487の移動体4
89に装着されたブラケット491によって一端側が支
持され、他端側が隔壁130に形成された孔部493を
介してパレット92の孔部429に挿通可能である。な
お、ブラケット491とスプール位置決めピン485の
中間部に装着されたリング部材495との間には、スプ
リング497が巻装されており、ブラケット491に対
して進退自在に構成されている。
【0073】図22は、キャップ供給機構100および
装着機構102の構成を示す。
【0074】キャップ供給機構100は、キャップフィ
ーダ98(図4参照)からシュート486を介して搬送
されるキャップ30を受け取り、装着機構102に供給
するガイド板488a、488bを有する。ガイド板4
88a、488bは、断面形状がキャップ30をガイド
する略U字状に形成されており(図22参照)、ブラケ
ット490a、490bを介し所定距離離間した状態で
隔壁130に固定される。なお、下部に配設されるブラ
ケット490bの先端部には、ブラケット492を介し
てセンサ494が装着される。このセンサ494は、ガ
イド板488a、488b間に臨んで配設され、キャッ
プ30の有無を検出する。
【0075】ガイド板488a、488bの下端部に
は、装着機構102を構成する2枚の支持板496a、
496bの中、隔壁130側の支持板496bが配設さ
れる。支持板496bには、ブラケット498が固定さ
れており、ブラケット498には、ピン部材500が板
体502を介して連結される。なお、ピン部材500
は、その後端部に配設されるケーシング504に内装さ
れた図示しないスプリングにより進退可能である。ピン
部材500は、図23に示すように、支持板496a側
からガイド板488a、488b間に臨入可能である。
また、ブラケット498には、ピン部材506が板体5
08、510を介して連結される。なお、ピン部材50
6は、後端部に配設されるケーシング512に対してス
プリング514により進退可能である。これらのピン部
材500および506は、支持板496bの動作に伴っ
て変位するもので、図23に示すように、上部に配設さ
れるピン部材506がキャップ30の孔部30aに挿入
されているとき、下部に配設されるピン部材500がガ
イド板488a、488bから外部に退避し、上部に配
設されるピン部材506がガイド板488a、488b
から外部に退避しているとき、下部に配設されるピン部
材500がキャップ30を下方向から支持するように設
定される。
【0076】装着機構102を構成する支持板496
a、496bは、図22に示すように、互いに平行で且
つ傾斜して配設されており、一方の支持板496aの両
端部には、ロッド516a、516bの一端部が固定さ
れる。ロッド516a、516bは、図24に示すよう
に、支持板496bの両端部および隔壁130を貫通
し、他端部が連結板518によって連結される。隔壁1
30には、シリンダ520が配設されており、このシリ
ンダ520のロッド522が連結板518に固定され
る。また、支持板496a、496b間のロッド516
a、516bには、スプリング524a、524bが巻
装される。支持板496bは、支持板496aの支持板
496bに対する変位量を規制するストッパ528a、
528bを有し、隔壁130は、支持板496bの隔壁
130に対する変位量を規制するストッパ530a、5
30bを有する。
【0077】支持板496aの中央部には、先端部がキ
ャップ30を押圧する押圧部材532が配設され、押圧
部材532の中央部には、キャップ30の孔部30aに
挿入されるピン部材534が配設される。ピン部材53
4は、押圧部材532に内装された図示しないスプリン
グによって進退可能である。また、押圧部材532の上
下には、カム部材538a、538bが配設される。カ
ム部材538a、538bは、後端部が支持板496a
に固定される一方、先端部分が支持板496bの上下に
配設され、この先端部分には、後述するカムフォロアに
当接するテーパ面540a、540bが形成される。
【0078】支持板496bには、図23に示すよう
に、板体544が装着されており、キャップ供給機構1
00を構成するガイド板488a、488bの下端部に
対応して、キャップ30の通路である溝部542が支持
板496bと板体544との間に形成される。なお、板
体544には、押圧部材532およびピン部材534が
挿通する孔部546が形成される。一方、支持板496
b側にも、孔部546に対向する部位に孔部548が形
成されており、この孔部548に対してキャップ保持部
材550が装着される。
【0079】キャップ保持部材550は、図25に示す
ように、ドーナツ形状を呈し、中央部にキャップ30が
挿通する孔部554が形成される。キャップ保持部材5
50は、支持板496bに形成された溝部542に連通
する溝部556を上部に有する。キャップ30は、この
溝部556を介して孔部554に導入される。溝部55
6に対向する孔部554の内周面には、キャップ30を
吸着保持するための複数のマグネット555が植設され
る。また、孔部554の内周面には、キャップ30の有
無を検出するためのキャップ検出センサ557が配設さ
れる。
【0080】さらに、キャップ保持部材550には、支
持板496b側より切欠部558a、558bが形成さ
れており、この切欠部558a、558bに植設された
ピン部材552a、552bの軸部には、一端側が孔部
554に臨むばね部材560a、560bが装着され
る。ばね部材560a、560bは、孔部554に導入
されたキャップ30を板体544およびマグネット55
5と協同して保持する。
【0081】支持板496bの隔壁130側の面には、
図26に示すように、ガイドレール562aおよび56
2bに沿って略上下方向に変位可能なスライドテーブル
564a、564bが配設される。なお、スライドテー
ブル564aは、支持板496bとスライドテーブル5
64aとを連結するスプリング566a、566bによ
って上方向に付勢され、スライドテーブル564bは、
支持板496bとスライドテーブル564bとを連結す
るスプリング566c、566dによって下方向に付勢
される。スライドテーブル564aは、上部に突出する
突出部568aを有し、この突出部568aには、カム
部材538aのテーパ面540aに当接するカムフォロ
ア570aが軸支される。また、スライドテーブル56
4bは、下部に突出する突出部568bを有し、この突
出部568bには、カム部材538bのテーパ面540
bに当接するカムフォロア570bが軸支される。
【0082】スライドテーブル564a、564bに
は、半円形状を呈するガイドブロック572a、572
bが固定される。ガイドブロック572a、572b
は、図27(図26のXXVII−XXVII線断面図)に示すよ
うに、内周径が片開パトローネ28の外周径に略等しく
設定されたパトローネガイド部574a、574bと、
内周径がキャップ30の外周径に略等しく設定されたキ
ャップガイド部576a、576bとを有する。また、
ガイドブロック572bは、ガイドブロック572aと
の接合部分が切り欠かれており、片開パトローネ28の
ストレート部28aをガイドするガイド面578と、ス
ライドテーブル564b側に傾斜し、ストレート部28
aおよびハゼ部28bに装着されたリボン28cを片開
パトローネ28に挿入されたスプール22側に折り込む
折込面580とが形成される。
【0083】図28は、かしめ機構104の構成を示
す。かしめ機構104は、支持台582a、582bを
有し、支持台582a、582b間には、ガイドロッド
584a、584bによって支持されたスライド板58
6が配設される。一方の支持台582aには、シリンダ
588が固定されており、シリンダ588のロッド59
0がスライド板586に連結される(図29参照)。ま
た、他方の支持台582bとスライド板586との間に
は、スプリング592a、592bが巻装される。
【0084】スライド板586には、連結部材594が
固定され、この連結部材594には、連結部材596が
連結される。連結部材594および596は、相互に近
接離間可能な状態に係合する。スライド板586に固定
される連結部材594の中央部には、先端部にテーパ面
598が形成された押型600が取付板602を介して
装着される。押型600の中央部には、スプリング60
4を介してスライドバー606が挿入されており、この
スライドバー606の先端部には、スプール22の突部
22eに係合するスプール支持部材608がスプリング
610を介して装着される。なお、スライドバー606
の先端部606aは、キャップ30の孔部30aの外周
部に係合することでキャップ30の変形を防止する。
【0085】一方、押型600の先端部には、テーパ面
612が形成され8分割されたかしめ型614a〜61
4hが配設される。かしめ型614a〜614hは、キ
ャップ30の外周部内周面に押圧されるくさび部616
a〜616hを先端部に有する。また、かしめ型614
a〜614hは、連結部材596に対してスプリング6
18a〜618hを介して押圧される。なお、このかし
め型614a〜614hは、連結部材596に固定され
た保持部材622および623間に保持される。
【0086】かしめ機構104と、その前面に配設され
るパレット92との間には、図30および図31に示す
位置決め機構624が配設される。位置決め機構624
は、片開パトローネ28のハゼ部28b側の位置決めを
行う第1位置決め部626aと、片開パトローネ28の
ストレート部28a側の位置決めを行う第2位置決め部
626bとを備える。第1位置決め部626aは、先端
部がハゼ部28bの折曲部分に挿入される位置決めプレ
ート628を有する。この位置決めプレート628は、
シリンダ630により片開パトローネ28の軸線方向に
変位するとともに、シリンダ632によりハゼ部28b
の折曲部分方向に変位するように構成される。また、第
2位置決め部626bは、一端部がストレート部28a
に押圧される押圧部材634を有する。押圧部材634
は、他端部がリンク部材636を介してシリンダ638
のロッド640に連結される。なお、押圧部材634の
支軸近傍には、リンク部材636の回動域を規制するた
めのストッパ部材635が配設される。
【0087】図32および図33は、検査機構106の
構成を示す。検査機構106は、巻込パトローネ12に
巻き込まれた定尺フイルム20の引出抵抗を検査する引
出抵抗検査部107と、巻込パトローネ12から外部に
露出する定尺フイルム20の長さを検査する長さ検査部
109とを備える。
【0088】引出抵抗検査部107は、基台642上に
固定されるシリンダ644と、基台642上に配設され
たガイドレール646に沿って変位可能な第1スライド
テーブル648および第2スライドテーブル650とを
備える。
【0089】シリンダ644のロッド652には、巻込
パトローネ12に装着されたキャップ30に係合する係
合部654が配設される。この場合、キャップ30に対
する係合部654の係合力は、ロッド652に巻装され
たスプリング653により保持される。第1スライドテ
ーブル648上には、シリンダ644側の部位にシリン
ダ656が固定され、このシリンダ656の移動体65
8には、ブラケット659を介してシリンダ660が固
定される。シリンダ660は、巻込パトローネ12から
外部に露出する定尺フイルム20の後端部20bを把持
するクランプ部材662a、662bを有する。
【0090】また、第1スライドテーブル648におけ
る第2スライドテーブル650側の部位には、ブラケッ
ト664が固定されており、このブラケット664にス
プリング666の一端部が連結される。スプリング66
6の他端部は、第2スライドテーブル650上に固定さ
れたブラケット668に連結される。基台642上には
ブラケット670を介してモータ672が固定される。
モータ672は、駆動軸674を直線的に変位させる直
動モータからなり、その駆動軸674の先端部がブラケ
ット668に固定される。
【0091】さらに、第2スライドテーブル650上に
は、ブラケット664に対向してブラケット676が固
定される。そして、ブラケット664およびブラケット
676には、近接センサを構成するドグ678および検
出器680が配設される。
【0092】長さ検査部109は、引出抵抗検査部10
7の側部であって、定尺フイルム20の後端部20bの
延長上に配置される。長さ検査部109を構成するシリ
ンダ111の移動体113には、所定間隔離間して対向
配置される2枚の板体115a、115bが配設され
る。これらの板体115a、115bには、二対の発光
部117a、119aおよび受光部117b、119b
が配設される。この場合、定尺フイルム20の後端部2
0bが受光部117b、119b間に配置されるとき、
巻込パトローネ12から外部に露出する定尺フイルム2
0の長さが適切であると判断される。
【0093】図34〜図37は、取出機構108および
巻込パトローネ搬出部50の構成を示す。取出機構10
8は、パレット92によって搬送された巻込パトローネ
12を取り出して直立状態とする取出部682と、取出
部682によって取り出された巻込パトローネ12を移
載する第1移載部684と、第1移載部684によって
移載された巻込パトローネ12を巻込パトローネ搬出部
50に移載するとともに、肩高さ検査を行う第2移載部
686とを備える。なお、肩高さとは、巻込パトローネ
12のキャップ30までの高さを言うものとする。
【0094】取出部682は、隔壁130に固定された
ブラケット688に配設されたシリンダ690によって
移動する移動体692と、移動体692に連結されたブ
ラケット694に装着されたクランプ部696とを有す
る。クランプ部696は、ブラケット694に対して回
転可能に構成されており、巻込パトローネ12を把持す
るクランプ部材698a、698bと、このクランプ部
材698a、698bを開閉するシリンダ700とから
なる。一方、ブラケット694には、ロータリアクチュ
エータ704が装着され、このロータリアクチュエータ
704によって回転駆動されるギア706には、クラン
プ部696に装着されているギア708が噛合する。
【0095】第1移載部684は、取出部682の移動
端の下部に配設されており、シリンダ710と、ガイド
レール712に沿って移動するシリンダ710の移動体
714と、移動体714に配設される受け部材716と
を備える。受け部材716は、取出部682から供給さ
れた巻込パトローネ12を保持し、第2移載部686に
移動する。
【0096】第2移載部686は、取出部682(図3
4参照)を構成するシリンダ690に沿って延在するシ
リンダ718と、シリンダ718の移動体720にブラ
ケット721を介して固定されるシリンダ722および
724と、一方のシリンダ722の移動部726に装着
される押圧部材728と、他方のシリンダ724の移動
部729に連結されたシリンダ730によって開閉され
るクランプ部材732a、732bとを備える。押圧部
材728は、移動部726に対してスプリング731を
介して上下動作可能に配設される。押圧部材728の移
動部733の変位量は、巻込パトローネ12の肩高さ情
報として検出される。クランプ部材732a、732b
は、第1移載部684によって搬送された巻込パトロー
ネ12を把持し、巻込パトローネ搬出部50に供給す
る。
【0097】巻込パトローネ搬出部50は、組立ユニッ
ト36の内部から外部に連通する搬送コンベア734を
有する。組立ユニット36から外部に連通する搬送コン
ベア734は、遮光カバー736(図4参照)によって
囲繞される。なお、搬送コンベア734の側部には、シ
リンダ738が配設される。シリンダ738は、移動部
である押圧部材742を有し、製品不良等として指定さ
れた巻込パトローネ12を搬送コンベア734から排出
する。
【0098】図57および図58は、排出機構105の
構成を示す。排出機構105は、隔壁130に固定され
たブラケット741により支持されたシリンダ743
と、シリンダ743のロッド745の先端部に連結され
た押圧部材747とを有する。ロッド745および押圧
部材747は、隔壁130に形成された孔部749を貫
通して配置される。排出機構105は、上流の取出機構
108においてパレット92から取り出されなかった巻
込パトローネ12、パレット92に取り残された片開パ
トローネ28またはキャップ30をシリンダ743の付
勢によりパレット92から排出する。
【0099】図38は、フイルム製造装置10における
フイルムフィード制御系の制御回路ブロック図を示す。
この制御回路は、送出機構74によるフイルムロール1
4からのフイルムストリップ14aの送り出しから、巻
込機構88によるスプール22への巻き込みに至るまで
の制御を行うもので、予め設定された基準パターンに基
づき、各機構におけるフイルムフィードパターンを生成
するフイルムフィードパターン生成部744a、744
bと、生成されたフイルムフィードパターンに従い、送
出機構74によるフイルムストリップ14aの送り出し
を制御するフイルムロール回転制御部746と、送り機
構80におけるスプロケット194の回転を制御するス
プロケット制御部748と、インサート機構84におけ
るインサートローラ236bの回転を制御するインサー
トローラ制御部750と、巻込機構88におけるスプー
ル22の回転を制御するスプール回転制御部752と、
バッファ機構78におけるフォトインタラプタ192b
による検出信号を用いてダンサローラ180の位置補正
を行うダンサ位置補正部781とを備える。
【0100】なお、フイルムフィードパターン生成部7
44aは、フイルムストリップ14aの先端部の頭出し
を行うためのフイルムフィードパターンを生成する。フ
イルムフィードパターン生成部744bは、上位のコン
ピュータあるいはオペレータによって入力されたフイル
ムサイズ情報に基づき、頭出しされたフイルムストリッ
プ14aから自動運転によって巻込パトローネ12を製
造するためのフイルムフィードパターンを生成する。フ
イルムフィードパターン生成部744a、744bと、
フイルムロール回転制御部746、スプロケット制御部
748、インサートローラ制御部750およびスプール
回転制御部752との間には、フイルムフィードパター
ン生成部744aおよび744bを切り換えるための切
換スイッチSW1が配設される。
【0101】フイルムロール回転制御部746は、切換
スイッチSW2およびサーボアンプ754を介してフイ
ルムロール14の送出モータ148を制御する。なお、
切換スイッチSW2は、フイルムロール回転制御部74
6とダンサ位置補正部781とを切り換えてサーボアン
プ754に接続する。
【0102】送出モータ148に連結されたロータリエ
ンコーダ168には、ロータリエンコーダ168から供
給される信号のパルス数をカウントするカウンタ756
が接続される。送出機構74とバッファ機構78との間
のローラ76a、76bに配設された受光器174は、
フイルムストリップ14aのパーフォレーション16に
従ってパルス信号を生成し、割り込みI/O758、カ
ウンタ759および760に供給する。カウンタ75
6、760および割り込みI/O758からの信号は、
フイルムロール14の直径を算出するロール径算出部7
62に供給される。ロール径算出部762は、フイルム
ロール14の直径を算出し、フイルムロール回転制御部
746に供給する。また、カウンタ759からの信号
は、ダンサローラ180の位置を算出するためのダンサ
位置算出部764に供給される。
【0103】スプロケット制御部748は、サーボアン
プ768を介してスプロケット194の送りモータ19
6を制御するとともに、スプロケット194によるフイ
ルムストリップ14aの送り長さ情報を巻取り径算出部
784に供給する。巻取り径算出部784は、この送り
長さ情報と、上位のコンピュータあるいはオペレータに
よって入力されたフイルム厚み情報とに基づき、スプー
ル22に対するフイルムストリップ14aの巻取り径を
算出する。
【0104】送り機構80と切断機構82との間には、
パーフォレーション16を検出する受光器228と、ノ
ッチ18を検出する受光器232とが配設される。受光
器228からの信号は、カウンタ761を介してダンサ
位置算出部764に供給される。ダンサ位置算出部76
4は、カウンタ759および761からの信号に基づい
てダンサローラ180の位置を算出し、その位置信号を
ダンサ位置補正部781に供給する。
【0105】また、受光器228からの信号は、カウン
タ770を介してフイルム判定部772に供給されると
ともに、アンドゲート774の一方の入力端子に供給さ
れる。一方、アンドゲート774の他方の入力端子に
は、受光器232からの信号が供給される。そして、ア
ンドゲート774の出力は、割り込みI/O776を介
してフイルム判定部772に供給される。なお、割り込
みI/O776からの信号は、フイルムストリップ14
aの切断位置を決定するための信号として、フイルムフ
ィードパターン生成部744aにも供給される。
【0106】フイルム判定部772は、フイルムストリ
ップ14aが設定されたフイルムサイズ相当量送られる
間、カウンタ770によってカウントしたパーフォレー
ション16のカウント数から実際に走行したフイルムス
トリップ14aの長さを確認し、その良否を判定すると
ともに、切断機構82によるフイルムストリップ14a
の切断位置を保証するため、ノッチ18の通過後のパー
フォレーション16のカウント数が規定の値であるか否
かを判定する。
【0107】インサートローラ制御部750は、サーボ
アンプ778を介してインサートローラ236bの送り
モータ246を制御する。
【0108】スプール回転制御部752は、サーボアン
プ780を介してスプール22を回転させる係合部35
2bの巻込モータ354を制御する。この場合、スプー
ル回転制御部752には、巻取り径算出部784から巻
取り径に係る情報が供給される。スプール回転制御部7
52は、この情報に基づいて巻込モータ354を駆動制
御する。
【0109】第1実施形態のフイルム製造装置10は、
基本的には以上のように構成されるものであり、次に、
その動作について説明する。
【0110】この場合、フイルム製造装置10は、キャ
スタ64a〜64dによって所定の場所に移動された
後、ジャッキボルト66a〜66dを床に接地すること
で固定される。この場合、フイルム製造装置10の位置
をキャスタ64a〜64dを介して自由に変えることが
できるので、例えば、メンテナンスの際、フイルム製造
装置10をメンテナンスルームに搬入して調整するとい
った対応が可能となる。
【0111】また、フイルム製造装置10内は、ダクト
68a、68bを介してエアが給排気されることにより
空調制御される。この場合、フイルム製造装置10が設
置される部屋全体の空調制御が不要となるため、空調設
備および空調制御に係るコストを大幅に引き下げること
ができる。
【0112】フイルム製造装置10は、図2に示す巻込
パトローネ12を製造するもので、その製造に先立つ準
備作業として、スプールフィーダ44にスプール22を
供給する作業、ホッパ48からキャップ供給通路47を
介して組立ユニット36内のキャップフィーダ98にキ
ャップ30を供給する作業、パトローネ搬送部46に片
開パトローネ28を供給する作業、および、供給ユニッ
ト32にフイルムロール14を供給する作業が行われ
る。
【0113】フイルムロール14は、次のようにして供
給される。先ず、作業者は、フイルム製造装置10の側
部の扉52dを開き、フイルムロール14を収納した遮
光マガジン70(図5参照)を供給ユニット32に装填
する。この場合、遮光マガジン70の背面部には、図4
および図6に示すように、スプリング135によって付
勢されたロック部材131の一端部がギア129に係合
しており、これによって、搬送中における回転軸124
の回転が阻止されている。従って、遮光マガジン70の
搬送中において、収納されているフイルムロール14が
巻き戻されるといった事態を回避することができる。な
お、遮光マガジン70は、本体部110に対して蓋体部
112が装着され、フイルムロール14を光密な状態に
保持しているものとする。
【0114】遮光マガジン70は、支持板120をガイ
ド板139a、139b間に臨入させ、支持板120の
先端部が位置決め板140に当接するまで支持機構72
のローラ133に沿って移動させる。その後、扉52d
を閉じることにより、フイルム製造装置10内が光密な
状態とされる。
【0115】次に、図6において、シリンダ142が駆
動され、固定ピン144が支持板120の上面部に当接
し、遮光マガジン70が固定される。遮光マガジン70
が固定されると、シリンダ136が駆動され、支持機構
72が隔壁130側に変位し、遮光マガジン70の背面
部に設けられた係合部128にチャック部160が係合
する。チャック部160が係合すると、シリンダ158
が駆動されてチャック爪166a〜166cが外方向に
変位し、フイルムロール14の回転軸124に連結され
る。
【0116】送出機構74に遮光マガジン70が装填さ
れると、隔壁130に配設されたシリンダ137が駆動
され、そのロッド141に一端部が連結された板体14
3が回動し、他端部がロック部材131の他端部を変位
させることにより、ギア129との係合状態が解除さ
れ、フイルムロール14が回転可能な状態となる。
【0117】前記のようにしてフイルムロール14が供
給ユニット32に装填された後、遮光マガジン70の遮
光布118を取り外した上でシャッタ部材116を開成
し、フイルムロール14の端部を巻込ユニット34の切
断機構82まで通す作業(以下、この作業を「通紙」と
いう。)を行う。この場合、監視用カメラ67a、67
b(図4参照)は、巻込ユニット34および組立ユニッ
ト36の内部の画像をフイルムロール14を感光させな
い波長の照明光に基づいて撮影し、フイルム製造装置1
0の上部に配設されたモニタ40に表示する。
【0118】なお、フイルム製造装置10の何れかの扉
52a〜52dが開いている場合、シャッタ部材116
の近傍に配設される可動板125が遮光マガジン70の
外周部に沿って突出し、オペレータによる遮光布118
の取り外しとシャッタ部材116の開成を阻止するため
(図4参照)、オペレータが誤って遮光布118を取り
外してシャッタ部材116を開成し、フイルムロール1
4を露光させてしまう事態を回避することができる。全
ての扉52a〜52dが閉成され、フイルム製造装置1
0内が遮光状態になると、シリンダ127が駆動され、
可動板125が隔壁130側に退動し、シャッタ部材1
16を開成可能な状態にする。
【0119】通紙に先立ち、バッファ機構78を構成す
るダンサローラ180は、シリンダ184を駆動しロッ
ド187を介して上昇させることにより、ドグ190が
フォトインタラプタ192aによって検出される最上部
に配置される。
【0120】送り機構80は、シリンダ198を駆動し
てユニットを上部に移動させることにより、ローラ20
4がスプロケット194から離間し、また、ピン部材2
12が転動するテーパ面210によってレバー部材20
6が回動することでローラ208がスプロケット194
から離間する(図39参照)。さらに、切断機構82を
構成する上刃部220を下刃部216から離間させる。
【0121】そこで、作業者は、遮光性袋手段54a〜
54hを介して手をフイルム製造装置10内に挿入す
る。この場合、遮光性袋手段54a〜54hは、図3に
示すように、扉52a〜52cの外側および内側が二重
の袋体60a、60bによって構成されているため、手
を挿入した部分より外光が内部に漏れ込む心配がない。
【0122】作業者は、モニタ40に表示された内部の
画像に従い、遮光マガジン70の遮光布118を外し、
シャッタ部材116を開いてフイルムロール14の端部
であるフイルムストリップ14aを取り出し、ローラ7
6a、76bおよびダンサローラ180を介してスプロ
ケット194にフイルムストリップ14aのパーフォレ
ーション16を掛ける。次いで、フイルムストリップ1
4aの端部をガイド部材222a、222bのスリット
224に挿通し、切断機構82まで通紙する。
【0123】オペレータによる通紙作業が終了すると、
送り機構80を構成するシリンダ198が駆動され、ロ
ーラ204および208がフイルムストリップ14aを
介してスプロケット194に当接する。これによって、
フイルムストリップ14aが挟持される(図8参照)。
【0124】その後、シリンダ184を最下点まで下降
させると、ロッド187によって支持されていたダンサ
ローラ180は、自重によって下降し、通紙されたフイ
ルムストリップ14aのたるみが吸収される。この場
合、ダンサローラ180は、フイルムストリップ14a
によってつり下げられた状態となる(図7参照)。
【0125】次に、ダンサローラ180を最上部のフォ
トインタラプタ192aによって検出される位置まで移
動させるため、送出機構74を構成する送出モータ14
8をフイルムロール14の巻き戻し方向に低速で回転さ
せる。そして、ダンサローラ180の基台188に連結
されたドグ190がフォトインタラプタ192aによっ
て検出された時点で送出モータ148の駆動を停止させ
る。この結果、バッファ機構78におけるフイルムスト
リップ14aが最も短い状態に設定される(以下、この
位置を「通紙原点」と称する。)。
【0126】ダンサローラ180が通紙原点に設定され
た後、ダンサローラ180の位置を任意のタイミングで
正確に把握するため、バッファ機構78の上流側に配設
されるパーフォレーション16を計数する受光器174
に接続されるカウンタ759と、バッファ機構78の下
流側に配設されるパーフォレーション16を計数する受
光器228に接続されるカウンタ761との計数値をそ
れぞれ0にリセットする。ダンサ位置算出部764は、
ダンサローラ180が任意の位置にある場合、一定間隔
で形成されているパーフォレーション16の間隔情報に
基づき、これらのカウンタ759、761によって計数
されたパーフォレーション16の計数値の差分から、ダ
ンサローラ180の通紙原点に対する相対的な位置を正
確に算出することができる。
【0127】前記のようにしてフイルムストリップ14
aの通紙作業を行った後、製品とすべきフイルムストリ
ップ14aの頭出し作業を行う。この場合、図38に示
す制御回路において、切換スイッチSW1は、フイルム
頭出し時におけるフイルムフィードパターン生成部74
4a側に接続され、切換スイッチSW2は、フイルムロ
ール回転制御部746側に接続される。
【0128】先ず、フイルムロール14の回転とスプロ
ケット194の回転とを同調させてフイルムストリップ
14aを送り出すために、フイルムロール14の直径を
算出する。
【0129】そこで、バッファ機構78の上流に配設さ
れる受光器174からの信号に基づいてパーフォレーシ
ョン16を計数するカウンタ760の計数値を0にリセ
ットした後、送出モータ148のみを駆動してフイルム
ストリップ14aを少量送り出す。なお、この送出量
は、フイルムストリップ14aの送り出しによって増加
するカウンタ760の計数値が予め設定した値、すなわ
ち、ダンサローラ180がフォトインタラプタ192a
および192b間の範囲に収まるように設定する。
【0130】ロール径算出部762は、カウンタ756
および760によって検出された計数値に基づき、フイ
ルムロール14の直径を求める。この場合、フイルムロ
ール14の直径をD(mm)、パーフォレーション16
のピッチをn(mm)、カウンタ756によって計数さ
れた少量送出動作中におけるロータリエンコーダ168
からの出力パルスの増加分をΔP、カウンタ760によ
って計数されたパーフォレーション16の計数値をN、
フイルムロール14の1回転で生成されるロータリエン
コーダ168からの出力パルス数をkとすると、フイル
ムロール14の直径Dは、 (π・D)・(ΔP/k)=n・N …(1) の関係から求めることができる。
【0131】なお、ロール径算出部762は、図40の
タイミングチャートに示すように、径計算要求信号の発
生直後のパーフォレーション16の検出信号の立ち上が
りエッジを割り込みI/O758により割り込み信号と
して取り込み、この瞬間のカウンタ756および760
の現在値を読み込む。この後、径計算要求信号の終了直
後のパーフォレーション16の立ち上がりエッジを再び
割り込み信号として取り込み、カウンタ756および7
60の現在値を再度読み込む。この1回目と2回目のカ
ウンタ756の読み込み値の差分が(1)式におけるロ
ータリエンコーダ168の出力パルスの増加分ΔPに相
当し、カウンタ760の読み込み値の差分が(1)式に
おけるパーフォレーション16の計数値Nに相当する。
この増加分ΔPと計数値Nの両者を用いて、(1)式に
基づきフイルムロール14の直径Dを算出している。
【0132】このように、フイルムロール14に精度良
くパーフォレーション16が設けられていることを利用
し、直接的にフイルムロール14の直径Dを測定するこ
となく、比較的低コストな機器構成で直径Dを算出する
ことができる。また、パーフォレーション16の検出信
号の立ち上がりエッジを基準に割り込み処理を行うこと
で、シーケンサのサイクルタイムの影響を極小にし、フ
イルムロール14の直径Dを精度良く算出することがで
きる。
【0133】次に、フイルムストリップ14aに設けら
れているノッチ18の位置を基準として、フイルムスト
リップ14aの先端部の形状を、図2に示す先端部20
aの形状に加工する処理を行う。
【0134】先ず、インサート機構84を駆動し、フイ
ルムストリップ14aの先端部側から所定長さの範囲を
廃却できる状態に設定する。すなわち、シリンダ248
を駆動し、移動ブラケット250および253を介し
て、第1ガイド部材238a、238bを近接させた状
態で上昇させる。この場合、移動ブラケット253に固
定されたガイド板256も共に上昇し、図41に示す状
態に設定される。
【0135】その後、フイルムロール回転制御部746
により送出機構74における送出モータ148が駆動さ
れ、プーリ150、154、回転軸156、チャック部
160および遮光マガジン70の回転軸124が回転す
ることにより、フイルムロール14からフイルムストリ
ップ14aが送り出される。同時に、スプロケット制御
部748により送り機構80における送りモータ196
が駆動され、スプロケット194が回転することによ
り、フイルムストリップ14aが切断機構82を介して
インサート機構84を構成するインサートローラ236
a、236b間に供給される。さらに、インサートロー
ラ制御部750によりインサートローラ236bの送り
モータ246が送りモータ196と同期して駆動される
ことにより、フイルムストリップ14aの先端部がガイ
ド板256の湾曲する下面部にガイドされて巻込ユニッ
ト34の下方向に送られる。なお、送出モータ148、
送りモータ196および246は、フイルムロール1
4、スプロケット194およびインサートローラ236
bの各周速度が協調するように制御される。
【0136】この場合、フイルムストリップ14aを巻
込ユニット34の下方向に送るのは、例えば、送り出さ
れたフイルムストリップ14aの最初の部分が通紙の際
にオペレータが触れている部分であり、また、フイルム
ロール14の外周部分に位置しているために損傷してい
る可能性のある部分であることから、その部分を廃棄す
るためである。また、フイルムストリップ14aの廃棄
処理は、巻込パトローネ12の製造中においても、必要
に応じて行われる。
【0137】ここで、フイルムストリップ14aに形成
されているノッチ18は、その形成位置がフイルムロー
ル14のロット間の誤差を含んでいる可能性がある。一
方、品質面から、パーフォレーション16の孔部に対す
るフイルムストリップ14aの切断位置を一定とする必
要がある。このため、ノッチ18の検出信号とパーフォ
レーション16の検出信号のアンド信号をアンドゲート
774によって生成し、この信号のエッジを定尺フイル
ム20の切断位置の基準信号として用いることで、ノッ
チ位置のロット間の誤差によらずにパーフォレーション
16の孔部に対するフイルムストリップ14aの切断位
置を一定とすることができる。併せて、このアンドゲー
ト774からのアンド信号を割込みI/O776経由で
処理し、シーケンサのサイクルタイムの影響を最小とす
ることで、より高精度に切断位置を確定することができ
る。
【0138】フイルムフィードパターン生成部744a
は、ノッチ18の検出に基づく前記切断位置の基準信号
を受信した後、ノッチ18を切断機構82による所定の
切断部位まで引き続き搬送する。このとき、最終的なノ
ッチ18の搬送停止の位置をより精度良く得るため、フ
イルムフィードパターン生成部744aにおけるフイル
ムフィード速度を、フイルムストリップ14aの送り速
度が十分に低速となるように変更する。この変更された
フイルムフィードパターンにより、フイルムロール1
4、スプロケット194およびインサートローラ236
bが低速度で駆動される。この場合のフイルムロール1
4、スプロケット194およびインサートローラ236
bの送り量は、当該フイルム製造装置10の設計値によ
って決定される。
【0139】フイルムストリップ14aが所定量搬送さ
れ、ノッチ18が切断機構82の所定部位に到達する
と、搬送動作が停止される。その後、切断機構82は、
シリンダ218を駆動して上刃部220を下降させ、フ
イルムストリップ14aの切断処理を行う。この結果、
定尺フイルム20の先端部20aおよび後端部20bが
形成される(図42参照)。
【0140】切断機構82によってフイルムストリップ
14aが切断され、シリンダ218の駆動によって上刃
部220が下刃部216から離間した後、インサートロ
ーラ236bが送りモータ246によって駆動され、切
断機構82内に残ったフイルムストリップ14aの不要
部分がガイド板256を介して巻込ユニット34の下方
に廃棄される。また、この切断処理によって生じたノッ
チ18を含む屑も切断機構82から巻込ユニット34の
下方に廃棄される。
【0141】フイルムロール14の不要部分が廃棄され
た後、自動運転による巻込パトローネ12の製造に先立
つ各機構の初期設定が行われる。
【0142】そこで、インサート機構84を構成するシ
リンダ248が駆動され、図41の状態から移動ブラケ
ット250が下降することにより、第1ガイド部材23
8a、238bが共に下降する。この結果、インサート
ローラ236a、236bの下流側には、フイルムスト
リップ14aの先端部が挿通される通路が形成される
(図10参照)。
【0143】次に、切換スイッチSW2がダンサ位置補
正部781側に接続される。ダンサ位置補正部781
は、ダンサ位置算出部764からのダンサローラ180
の位置情報に基づき、送出機構74の送出モータ148
を駆動し、フイルムロール14からフイルムストリップ
14aを送り出す。これにより、フォトインタラプタ1
92a、192b間に配設されていたダンサローラ18
0が下降する。ダンサローラ180がフォトインタラプ
タ192bに到達すると、ダンサ位置補正部781は、
送出モータ148の駆動を停止させる。以下、フォトイ
ンタラプタ192bにおけるダンサローラ180の位置
を「ダンサ原点」と称する。
【0144】以上の準備作業とともに、上位のコンピュ
ータあるいはオペレータによる入力作業により、自動運
転時のフイルムフィードパターン生成部744bに対し
て定尺フイルム20のサイズ情報が設定されるととも
に、巻取り径算出部784に対して定尺フイルム20の
厚み情報が設定される。
【0145】続いて、自動運転による巻込パトローネ1
2の製造が開始される。この場合、切換スイッチSW1
は、自動運転時のフイルムフィードパターン生成部74
4b側に接続され、切換スイッチSW2は、フイルムロ
ール回転制御部746側に接続される。
【0146】先ず、スプール22は、スプールフィーダ
44からスプール供給機構86を介して巻込機構88に
供給される。
【0147】すなわち、図11において、スプールフィ
ーダ44から供給されたスプール22は、シュート26
4を構成するガイド板266a、266bにフランジ2
2a、22bが係合した状態で落下し、スプール供給機
構86に供給される。スプール供給機構86におけるガ
イド板266a、266bの下端部には、図11に示す
ように、スプール切出板276が溝部278を介して臨
入しており、最下部のスプール22がこのスプール切出
板276によって保持される。そして、このスプール切
出板276の下部には、スプール22を巻込機構88に
移載するためのスプール受け300が待機する。
【0148】シリンダ270が駆動され、移動部272
およびブラケット274を介してスプール切出板276
が溝部278から抜き取られると、最下部のスプール2
2がスプール受け300上に落下する。スプール22の
1つがスプール受け300に移載された後、シリンダ2
70を駆動し、スプール切出板276を再び溝部278
に臨入させ、次のスプール22の落下を阻止する。
【0149】スプール22を受け取ったスプール受け3
00は、第3シリンダ292を駆動することで受け部3
04を図43の時計方向に回動させてスプール22を保
持した後、第1シリンダ284の駆動により巻込機構8
8を構成する係合部352a、352bの高さまで下降
する。次いで、スプール受け300および受け部304
は、第2シリンダ286の駆動によりインサート機構8
4側に移動し(図44参照)、係合部352a、352
b間に臨入する。この状態において、巻込機構88を構
成するシリンダ344a、344bが駆動され、移動部
346a、346bに支持された軸受け部材350a、
350bを介して係合部352a、352bをスプール
22に指向して変位させ、両端部に係合させる(図1
3、図15参照)。
【0150】スプール22が巻込機構88に受け渡され
た後、スプール供給機構86を構成する第3シリンダ2
92が駆動され、ロッド294が下方向に変位すると、
リンク部材296が回動し、その先端部に連結された受
け部304が長孔298に挿通されたピン部材302に
よって回動し、受け部304がスプール22から離間す
る(図45参照)。次いで、受け部304およびスプー
ル受け300は、図43および図44に示す動作と逆の
動作でガイド板266a、266bの下端部まで復帰
し、次のスプール22を受け取るために待機する。
【0151】スプール供給機構86よりスプール22を
受け取った巻込機構88では、先ず、第2シリンダ36
4を駆動し、移動部366を介して位相整定板368を
スプール22に形成された段部22cの上部まで移動さ
せた後、第1シリンダ360を駆動し、ロッド362を
介して第2シリンダ364を下降させ、位相整定板36
8の先端部をスプール22に当接させる(図46参
照)。次いで、スプール回転制御部752は、巻込モー
タ354を駆動し(図47参照)、係合部352bを介
してスプール22を回転させる。このとき、位相整定板
368の先端部がスプール22の段部22cに当接する
と、巻込モータ354に所定以上のトルクが発生するた
め、そのトルクをサーボアンプ780が検出して巻込モ
ータ354の回転が停止し、スプール22の溝部22d
が所定の位相に整定されることになる。
【0152】スプール22の位相が整定された後、位相
整定板368は、図15に示す原位置に戻される。次い
で、フイルムストリップ14aの先端部20aをスプー
ル22の溝部22dに挿入する処理が行われる。
【0153】フイルムロール回転制御部746、スプロ
ケット制御部748およびインサートローラ制御部75
0は、送出モータ148、送りモータ196および24
6を図47に示すフイルムフィードパターンA1および
A3に従って駆動することにより、フイルムストリップ
14aを所定長だけスプール22側に搬送する。この場
合、フイルムストリップ14aの先端部20aは、イン
サート機構84を構成する第1ガイド部材238a、2
38bによってガイドされて搬送された後、第2ガイド
部材240a、240bの凹部260aおよび凸部26
0bによって湾曲され、剛性が付与された状態で溝部2
2dに支障なく挿入される(図10、図13参照)。
【0154】先端部20aがスプール22の溝部22d
に挿入された後、フイルムストリップ14aのスプール
22への巻き込み処理が開始される。この場合、インサ
ート機構84を構成する第1ガイド部材238a、23
8bおよび第2ガイド部材240a、240bは、巻き
込み処理中のフイルムストリップ14aの損傷を回避す
るため、図48に示すように、フイルムストリップ14
aから離間した状態に設定される。すなわち、シリンダ
252が駆動され、移動ブラケット253を介して第1
ガイド部材238bが下降し、第1ガイド部材238a
から離間する。また、シリンダ258a、258bが駆
動され、第2ガイド部材240a、240bが上下に離
間する。
【0155】次いで、フイルムロール回転制御部74
6、スプロケット制御部748、インサートローラ制御
部750およびスプール回転制御部752は、送出モー
タ148、送りモータ196、246および巻込モータ
354を図47に示すフイルムフィードパターンA2〜
A4に従って駆動する。なお、巻込モータ354は、係
合部352bをスプール22の位相整定時とは逆方向に
回転させる。これにより、フイルムストリップ14aの
スプール22に対する巻き込み処理が行われる。
【0156】ここで、フイルムストリップ14aをスプ
ール22に巻き込むことにより巻き太りが生じる。この
巻き太りによる巻き込みの周速度の上昇と、これに伴う
巻き込みテンションの上昇を防ぐため、スプール回転制
御部752は、フイルムフィードパターンA2を基準
に、巻取り径算出部784からの巻取り径情報を用い
て、巻込み周速度がスプロケット194の周速度と同等
となるようにフイルムフィードパターンA4をリアルタ
イムで算出し、巻込モータ354の回転を制御する。
【0157】すなわち、巻取り径算出部784は、与え
られた製品情報であるフイルムストリップ14aの厚み
tと、スプロケット制御部748から得られるフイルム
ストリップ14aの現時点での搬送長さLと、スプール
22の軸芯の径D0とを用いて、スプール22に巻き込
まれたフイルムストリップ14aの巻取り径Drwを、 π・(Drw/2)2−π・(D0/2)2=L・t …(2) の関係から求める。得られた巻取り径Drwは、スプー
ル回転制御部752に供給され、これによって巻込モー
タ354の回転が図47に示すフイルムフィードパター
ンA4のように制御される。
【0158】また、フイルムストリップ14aの巻き込
み処理中において、巻込モータ354に発生するトルク
をサーボアンプ780により検出し、所定以上のトルク
が発生しないように巻込モータ354を制御することに
より、巻き込み処理中のフイルムストリップ14aに対
して過度のテンションのかかることを回避し、品質への
悪影響を防ぐことができる。なお、巻取り径算出部78
4からの巻取り径の情報をサーボアンプ780のトルク
制限データとして反映することにより、定テンション巻
き込み処理、あるいは、テンションを徐々に変化させる
テーパテンション巻き込み処理を行うことも可能であ
る。
【0159】一方、上記のようにして、フイルムストリ
ップ14aの先端部20aをスプール22の溝部22d
に挿入し、また、フイルムストリップ14aをスプール
22に巻き込む動作を行う間、フイルムストリップ14
aは、スプロケット194やインサートローラ236b
と異なった速度パターンで、図47に示すフイルムフィ
ードパターンA3に従ってフイルムロール14から送り
出される。この場合、フイルムストリップ14aの送出
速度をスプロケット194やインサートローラ236b
に比較して緩慢に加減速される制御とすることにより、
急激な加減速によるフイルムロール14の巻きずれを回
避し、フイルムストリップ14aの品質を良好に維持す
ることができる。なお、フイルムロール14の加減速を
小さく設定することにより、送出モータ148の小型化
を達成することもできる。
【0160】ここで、フイルムストリップ14aは、バ
ッファ機構78を介して巻込機構88に供給される訳で
あるが、バッファ機構78を構成するダンサローラ18
0は、送出機構74によるフイルムストリップ14aの
送出速度と、巻込機構88によるフイルムストリップ1
4aの巻き込み速度との差を調整すべく、フイルムスト
リップ14aのバッファとなるループを形成する。この
場合、フイルムストリップ14aのループがダンサロー
ラ180によって縦方向に強制的に形成されるため、ダ
ンサローラ180を用いることなくフイルムストリップ
14aをフリーな状態でループさせる場合に比較して、
ループを収容するのに必要な供給ユニット32、巻込ユ
ニット34間の水平方向の距離を小さく設定し、フイル
ム製造装置10を小型化することができる。
【0161】また、送出モータ148によるフイルムフ
ィードパターンA3と、送りモータ196によるフイル
ムフィードパターンA1、A2との関係を適切に設定す
ることにより、ダンサローラ180の上下の変動幅を最
小限のものとし、フイルム製造装置10の上下方向に対
するサイズを小型化することもできる。この場合のフイ
ルムフィードパターンA1〜A3は、フイルムストリッ
プ14aの送出開始タイミング、送出速度および加減速
時間を変数とし、バッファ機構78へのフイルムストリ
ップ14aの搬入量とバッファ機構78からのフイルム
ストリップ14aの搬出量との差分を計算することで、
容易に求めることができる。
【0162】なお、フイルムロール回転制御部746
は、フイルムロール14から送り出されるフイルムスト
リップ14aの送出速度を設定されたフイルムフィード
パターンA3に合致させるべく、ロール径算出部762
によって1回の送り毎に算出されるロール径に基づいて
送出モータ148を駆動制御する。図47におけるフイ
ルムフィードパターンA3に重ねて表示した点線の特性
は、このようにして制御した場合におけるダンサローラ
180のフォトインタラプタ192bの位置を基準とし
た変動状態を示す。
【0163】さらに、上記のようにしてフイルムストリ
ップ14aを送り出してスプール22に巻き込む動作を
行うことにより、所定長のフイルムストリップ14aの
スプール22に対する巻き込みが完了した際、ダンサロ
ーラ180の厳密な位置制御を行うことなく、簡易な制
御構成においてダンサローラ180をダンサ原点である
フォトインタラプタ192bの近傍に停止させることが
できる。なお、フォトインタラプタ192bの上下に配
設されるフォトインタラプタ192aまたは192cが
ダンサローラ180を検知したときには、異常であると
判定することができる。
【0164】一方、係合部352a、352bの側部に
は、スプール22のフランジ22a、22bの状態を検
査するための反射型のセンサ358a、358bが配設
されており、これらのセンサ358a、358bは、ス
プール22の位相整定時、あるいは、スプール22への
フイルムストリップ14aの巻き込み時において、フラ
ンジ22a、22bの状態の検査を行う。
【0165】すなわち、スプール22が係合部352
a、352bによって回転している間、反射型のセンサ
358a、358bは、赤外光等の光を各フランジ22
a、22bに対して照射し、各フランジ22a、22b
の状態を検査する。各フランジ22a、22bが正常で
ある場合には、センサ358a、358bが反射光を受
光できるよう光軸が調整されている。一方、例えば、図
49に示すように、フランジ22aに欠損部22fが存
在している場合には、欠損部22fがセンサ358aか
ら照射される光の光軸上に位置したとき、前記光がフラ
ンジ22aによって反射されないため、センサ358a
は、フランジ22aに欠損部22fが存在することを検
出する。フランジ22b側についても同様にセンサ35
8bによって検査される。
【0166】このように、スプール22におけるフラン
ジ22a、22bの状態検査は、スプール22の位相整
定処理、あるいは、スプール22に対するフイルムスト
リップ14aの巻き込み処理と並行して行われるため、
検査に要する時間がフイルムの製造時間に付加されるこ
とがなく効率的である。なお、フランジ22a、22b
に欠損部22fを有するスプール22にフイルムストリ
ップ14aが巻回されて構成される巻込パトローネ12
は、例えば、後述する巻込パトローネ搬出部50におい
て、不良品としてシリンダ738によって変位する押圧
部材742により搬送コンベア734から廃棄すること
ができる(図35参照)。
【0167】また、スプール22におけるフランジ22
a、22bの状態検査は、スプール22に対してフイル
ムストリップ14aを巻回させる前に行うこともでき
る。
【0168】この場合、巻込機構88は、位相整定板3
68によるスプール22の位相整定処理に先立ち、巻込
モータ354を駆動してスプール22を回転させること
により、フランジ22a、22bの状態を検査する。そ
して、フランジ22a、22bに欠損部22fのあるこ
とが確認された場合、位相整定板368による位相整定
処理およびスプール22に対するフイルムストリップ1
4aの巻回処理を行うことなく、空の状態のスプール2
2を次の工程に渡すようにする。
【0169】このような処理を行うことにより、フイル
ムストリップ14aの巻回されていない巻込パトローネ
12を、不良品として巻込パトローネ搬出部50から廃
棄することができる。従って、フイルムストリップ14
aを無駄にすることがなく、経済的である。
【0170】スプール22に所定長のフイルムストリッ
プ14aが巻装されると、切断機構82を構成するシリ
ンダ218が駆動され、上刃部220が下刃部216に
指向して下降し、ノッチ18の部分においてフイルムス
トリップ14aを切断し、これによって定尺フイルム2
0が形成される。なお、切断されたノッチ18の部分
は、巻込ユニット34の下方に廃棄される。
【0171】フイルムストリップ14aが切断された
後、次のフイルムストリップ14aの供給のための初期
設定として、ダンサローラ180の位置補正を行う。す
なわち、フイルムストリップ14aの送出動作完了時に
おいて、ロール径算出部762による算出誤差等によ
り、ダンサローラ180の停止位置がダンサ原点から若
干ずれてしまい、このずれが次のフイルムストリップ1
4aを送り出す際に誤差として累積されてしまうことが
懸念される。
【0172】そこで、ダンサ位置算出部764は、カウ
ンタ759および761の各計数値からダンサローラ1
80の位置を算出する。この算出結果から、ダンサロー
ラ180がダンサ原点であるフォトインタラプタ192
bの上下どちらにあるかを判断する。切換スイッチSW
2をダンサ位置補正部781側に切り換えた後、ダンサ
位置補正部781は、前記の判断結果に基づき送出モー
タ148の回転方向を決定して逆転または正転させ、ダ
ンサローラ180がフォトインタラプタ192bによっ
て検出されるダンサ原点に到達した時点で送出モータ1
48の駆動を停止させる(図47参照)。次いで、ダン
サローラ180がダンサ原点に到達した後、カウンタ7
59および761による計数値を、フイルムストリップ
14aのバッファ機構78における既知のループ量に見
合ったダンサ位置検出結果となるよう、適切な計数値に
初期化する。また、切換スイッチSW2は、フイルムロ
ール回転制御部746側に切り換える。
【0173】このように、ダンサローラ180の位置を
その変位量から直接検出することなく、バッファ機構7
8に対するフイルムストリップ14aの入出量から間接
的に算出するため、位置検出に要する設備コストを低減
し、且つ、十分な精度からなるダンサローラ180の位
置決め制御を行うことができる。なお、このダンサロー
ラ180の位置補正処理は、後述する切断後の定尺フイ
ルム20の後端部20bの巻き込み動作と並行して行う
ことにより、機械のサイクルタイムの短縮を図ることが
できる。
【0174】フイルムストリップ14aが切断され、所
定長の定尺フイルム20がスプール22に巻き込まれた
後、定尺フイルム20の後端部20bの巻き込み処理を
行う。この場合、後端部20bの必要な巻き込み量は、
機械寸法によって決定されており、送りモータ246お
よび巻込モータ354とを協調させて行われる(図47
参照)。
【0175】一方、巻込機構88は、後端部20bの巻
き込み動作において、定尺フイルム20の後端部20b
がインサートローラ236a、236bの接触点を通過
した時点で、組立ユニット36の移送機構95への変位
動作を開始する。これにより、後端部20bの巻き込み
動作完了後に移送機構95へ変位する場合に比較して、
機械サイクルタイムを短縮することができる。
【0176】すなわち、図15において、シリンダ33
6が駆動され、ロッド338a、338bを介してブラ
ケット340が上昇し、それに軸支されている支持ディ
スク342a、342bがスプール22に巻装されてい
る定尺フイルム20の部分に当接する。これにより、定
尺フイルム20の巻き戻りが阻止される。なお、支持デ
ィスク342a、342bは、図15に示すように、ス
プリング339a、339bを介して上下動自在に支持
されているため、スプール22に対する定尺フイルム2
0の巻取り径によらず、定尺フイルム20を好適に支持
することができる。
【0177】次いで、図14および図16において、シ
リンダ314が駆動されると、そのロッド316の先端
部に軸支されたリンク部材318および324が回動
し、リンク部材324の端部に連結された基台310が
ガイドレール308a、308bに沿って移送機構95
側に変位する。この基台310上には、スプール22が
保持されており、スプール22が基台310とともに移
送機構95側に変位することになる。
【0178】基台310がガイドレール308a、30
8bに沿って移動した際、その下面部に配設した位置決
め板328a、328bが支持板306bに配設した衝
撃吸収機構330cおよび330dに当接することで、
移送機構95に対するスプール22の位置決めが行われ
る。この場合、衝撃吸収機構330cおよび330d
は、ショックアブソーバ334を有するとともに、当接
部位に衝撃吸収板332を設けているため、振動がスプ
ール22側に伝わることがなく、極めて良好な巻き込み
状態を得ることができるとともに、機械の寿命を長期化
させることができる。さらに、振動が十分に吸収される
構成であるため、巻込機構88を高速に変位させること
が可能となる。従って、スプール22に定尺フイルム2
0が巻き込まれてなる巻回体24を移送機構95に対し
て高速で受け渡すことができる。
【0179】一方、移送機構95を構成するクランパ4
64a〜464dおよび466a、466bは、第1シ
リンダ458および第2シリンダ462が駆動されるこ
とにより、巻込機構88側の前進端に待機する(図20
参照)。なお、クランパ464a〜464dおよび46
6a、466bは、図50に示すように、シリンダ46
5によって開放状態に設定されている。
【0180】そこで、巻回体24がクランパ464a〜
464d間および466a、466b間に臨入すると、
シリンダ465が駆動され、巻回体24がクランプされ
る。なお、クランパ464a〜464dは、スプール2
2のフランジ22a、22bをクランプし、クランパ4
66a、466bは、定尺フイルム20をクランプす
る。このとき、定尺フイルム20の巻き戻りは、クラン
パ466a、466bによって阻止される。
【0181】次いで、巻込機構88において、シリンダ
344a、344bが駆動され、係合部352a、35
2bがスプール22から離脱し、同時に支持ディスク3
42a、342bがシリンダ336によって離脱した
後、巻込機構88は、インサート機構84側に復帰す
る。この場合、巻込機構88における基台310の下面
部に配設した位置決め板328a、328bが支持板3
06aに配設した衝撃吸収機構330aおよび330b
に当接することで、振動が十分に吸収された状態でイン
サート機構84側に対する位置決めが行われる。
【0182】一方、移送機構95は、第1シリンダ45
8の駆動により組込機構96が配置された部位まで移動
する(図20参照)。次に、組込機構96が移送機構9
5に保持された巻回体24を搬送機構94によって供給
される片開パトローネ28に挿入する処理を行う。この
挿入処理に先立ち、片開パトローネ28の供給処理につ
いて説明する。
【0183】図17において、片開パトローネ28は、
パトローネ搬送部46を構成するパレット376に形成
されたV字状の台座376aに載置される。この場合、
キャップ30の装着されていない方を手前とし、片開パ
トローネ28のストレート部28aが搬送方向の下流側
となるように載置する。台座376aには、図示しない
マグネットが埋設されており、片開パトローネ28は、
このマグネットによって吸着固定される。片開パトロー
ネ28を保持したパレット376は、搬送モータ372
が駆動されることにより、チェーンベルト374を介し
て矢印方向に動くことで片開パトローネ28をパトロー
ネ供給機構90へと搬送する。なお、片開パトローネ2
8の搬送経路中には、片開パトローネ28に設けられた
バーコード28dを読み取るバーコードリーダ380が
配設されており、読み取ったバーコード28dに基づ
き、例えば、種類の異なる片開パトローネ28が供給さ
れているか否かの検査を行うことができる。
【0184】パトローネ供給機構90まで搬送された片
開パトローネ28は、投光器384および受光器385
によって片開パトローネ28の有無が検出されるととも
に、投光器388および受光器390によって検出され
た信号に基づいてパレット376の位置決めがなされた
後、搬送機構94に移載される。
【0185】ここで、搬送機構94を構成するパレット
92は、リンク部材402によって連結されており、組
立ユニット36内の取出機構108近傍に配置された駆
動機構(図19参照)によりガイドレール404に沿っ
て循環搬送される。すなわち、パレット92は、コーナ
ー部の1つに孔部428を備えている。駆動機構を構成
する係合ピン448は、シリンダ446によって隔壁1
30に形成した長孔450より突出し、孔部428に係
合する。次いで、シリンダ442が駆動され、移動部4
44が係合ピン448を変位させることにより、パレッ
ト92が間欠的に搬送される。
【0186】パレット92がパトローネ供給機構90に
よる片開パトローネ28の挿入部位に到達すると、その
部位に配設されたシリンダ434が駆動され、位置決め
ピン436がパレット92の孔部428に挿入されるこ
とでパレット92が位置決めされる。さらに、その部位
に配設されたシリンダ430が駆動され、ロッド432
がアーム部材414のカムフォロア416を押圧する
(図18参照)。そのため、アーム部材414が回動
し、その先端部に配設された可動ホルダ410が固定ホ
ルダ412より所定量離間した状態となる。
【0187】この状態において、パトローネ供給機構9
0を構成するシリンダ392が駆動されると、移動部3
94に連結されたアーム部材396を介して挿入部材3
98が変位し、片開パトローネ28の中空部に挿入され
る。次いで、挿入部材398をさらに変位させることに
より、その変位方向に配設されているパレット92にお
ける可動ホルダ410および固定ホルダ412間に片開
パトローネ28が挿入される。片開パトローネ28が挿
入された後、シリンダ430を駆動してロッド432を
後退させることにより、可動ホルダ410がスプリング
418の引張力によって固定ホルダ412側に変位し、
片開パトローネ28を保持する。なお、片開パトローネ
28のストレート部28aは、固定ホルダ412に固定
された受け部材424によって位置決め支持される。
【0188】片開パトローネ28を保持したパレット9
2は、ガイドレール404に沿って組込機構96の前面
まで搬送される(図20参照)。パレット92が組込機
構96に搬送されると、その部位に配設されたシリンダ
434が駆動され、位置決めピン436がパレット92
の孔部428に挿入されることでパレット92が位置決
めされる。続いて、その部位に配設されたシリンダ48
7が駆動され、移動体489を介してスプール位置決め
ピン485が変位し、パレット92の可動ホルダ41
0、固定ホルダ412間に形成された孔部429を介し
て片開パトローネ28内に挿入される(図21参照)。
そして、スプール位置決めピン485の先端部は、移送
機構95によって保持されたスプール22のフランジ2
2b側の端部に係合し、スプール22を位置決めする。
【0189】同時に、第2シリンダ472が駆動され、
移動ブラケット474を介して規制プレート480a、
480b、保持板482a、482bおよびクランパ4
84a、484bを移送機構95に保持された巻回体2
4側に前進させる。このとき、保持板482a、482
bは、図51に示すように、スプール22の突部22e
に係合し、クランパ484a、484bが突部22eの
上下に配置される。また、幅広の規制プレート480a
は、定尺フイルム20の後端部20bの下面部に配置さ
れ、幅狭の規制プレート480bは、定尺フイルム20
の後端部20bの上面部に配置される。
【0190】次いで、第4シリンダ478が駆動される
と、クランパ484a、484bがスプール22の突部
22eをクランプする。また、第3シリンダ476が駆
動されると、規制プレート480aが後端部20bの下
面を位置決めし、規制プレート480bが規制プレート
480aとともに後端部20bを挟持する(図52参
照)。
【0191】前記のようにしてスプール22が保持され
るとともに、定尺フイルム20の後端部20bが挟持さ
れると、シリンダ465が駆動され、クランパ464a
〜464dおよび466a、466bが巻回体24から
離間し、次いで、第2シリンダ462が駆動され、クラ
ンパ464a〜464dおよび466a、466bが移
動部463とともに組込機構96の前面から退避する。
【0192】次いで、シリンダ430が駆動され、ロッ
ド432がアーム部材414の端部のカムフォロア41
6を押圧することにより、アーム部材414が回動し、
可動ホルダ410が固定ホルダ412より離間する。こ
のとき、片開パトローネ28のストレート部28aおよ
びハゼ部28b間が離間し、その間に隙間が形成され
る。なお、片開パトローネ28は、固定ホルダ412に
埋設されているマグネット422によって吸着保持され
ている。
【0193】前記の状態において、移送機構95に保持
された巻回体24を組込機構96によって片開パトロー
ネ28に挿入する処理を行う。
【0194】そこで、第1シリンダ470が駆動され、
移動部471を介して第3シリンダ476および第4シ
リンダ478が巻回体24を保持した状態で前進し、パ
レット92によって保持されている片開パトローネ28
に巻回体24を挿入する。この場合、下面部が規制プレ
ート480aによって位置決めされている定尺フイルム
20の後端部20bは、片開パトローネ28のストレー
ト部28a、ハゼ部28b間のフイルム取出口に支障な
く挿入される(図53参照)。なお、後端部20bの下
面部が規制プレート480aによって位置決めされるた
め、例えば、巻取り径の異なる定尺フイルム20であっ
ても、後端部20bの高さを常に一定に保持し、片開パ
トローネ28に対して確実に挿入することができる。
【0195】以上のようにして巻回体24が片開パトロ
ーネ28に挿入されると、パレット92のカムフォロア
416を押圧しているロッド432が後退し、片開パト
ローネ28が可動ホルダ410および固定ホルダ412
によって保持される。次いで、位置決めピン436が後
退してパレット92を開放する。その後、パレット92
は、巻回体24が挿入された片開パトローネ28を保持
した状態でキャップ30の装着機構102に搬送された
後、パレット92の孔部428に対して再び位置決めピ
ン436が挿入されることで、パレット92が位置決め
固定される(図18参照)。
【0196】装着機構102では、キャップ供給機構1
00から供給されるキャップ30を片開パトローネ28
に仮装着する処理が行われる。すなわち、ホッパ48か
らキャップ供給通路47を介してキャップフィーダ98
に収容されたキャップ30は、シュート486からキャ
ップ供給機構100を構成するガイド板488a、48
8bを介して装着機構102に供給される(図22参
照)。
【0197】図24において、シリンダ520が駆動さ
れると、そのロッド522に連結された連結板518を
介してロッド516a、516bが隔壁130側に変位
する。このロッド516a、516bの変位に伴い、装
着機構102を構成する支持板496a、496bが隔
壁130側に変位する。
【0198】ここで、支持板496bの隔壁130側へ
の変位に伴い、支持板496bに固定されたブラケット
498、板体502を介してピン部材500がガイド板
488a、488b間に臨入する。同時に、支持板49
6bの隔壁130側への変位に伴い、ブラケット498
に連結された板体508、510を介してピン部材50
6がガイド板488a、488b間より抜き取られる。
この結果、1つのキャップ30がピン部材506から離
脱して落下し、ピン部材500によって支持される。な
お、全く逆の動作により、支持板496bが隔壁130
から離間する方向に変位すると、上部に位置するピン部
材506がキャップ30の孔部30aに挿入されてキャ
ップ30を保持する一方、下部に位置するピン部材50
0がガイド板488a、488b間から抜き取られ、そ
の上部に支持されたキャップ30が装着機構102側に
落下する(図23参照)。なお、以下の説明では、上記
の動作によって1つのキャップ30が装着機構102に
供給されているものとする。
【0199】キャップ供給機構100から供給されたキ
ャップ30は、支持板496bに形成された溝部542
を介してキャップ保持部材550の中央部に供給され
る。このとき、キャップ30は、図25に示すように、
マグネット555と、キャップ保持部材550に装着さ
れたばね部材560a、560bと、支持板496bに
装着された板体544(図23参照)とによって保持さ
れる。
【0200】そこで、装着機構102を構成するシリン
ダ520がさらに変位すると、支持板496bがストッ
パ530a、530bに当接し、その変位が阻止され
る。一方、支持板496aは、スプリング524a、5
24bを圧縮しながら支持板496b側にさらに変位す
る。従って、支持板496aに装着されたピン部材53
4が板体544に形成した孔部546を介してキャップ
30の孔部30aに挿入される。次いで、押圧部材53
2の先端部がキャップ30における孔部30aの外周部
を押圧し、キャップ30をばね部材560a、560b
の弾発力に抗してガイドブロック572a、572b側
へ変位させる(図25参照)。この場合、キャップ30
は、ピン部材534によって保持されているので、脱落
することはない。
【0201】一方、ガイドブロック572a、572b
が装着されたスライドテーブル564a、564bは、
支持板496aに連結されたカム部材538a、538
bによって近接変位する。すなわち、図22および図2
6に示すように、支持板496aが隔壁130側に変位
すると、カム部材538a、538bの先端部における
テーパ面540a、540bがスライドテーブル564
a、564bの上下に配設されたカムフォロア570
a、570bをスプリング566a〜566dの弾発力
に抗して押圧する。これにより、スライドテーブル56
4a、564bがガイドレール562a、562bにガ
イドされた状態で近接変位する。従って、スライドテー
ブル564a、564bに装着されたガイドブロック5
72a、572bも近接変位することになる。
【0202】ここで、隔壁130と支持板496bとの
間には、パレット92によって搬送された巻回体24の
収納された片開パトローネ28が位置決め配置されてい
る。従って、半円弧形状からなるガイドブロック572
a、572bは、図27に示すように、キャップ30が
装着される片開パトローネ28の端部を挟持調整するこ
とになる。すなわち、ガイドブロック572a、572
bに形成されたパトローネガイド部574a、574b
が片開パトローネ28の端部外周部を挟持し、これによ
って片開パトローネ28のストレート部28aと、ハゼ
部28bとがリボン28cを介して密着する。また、片
開パトローネ28の端部から突出するリボン28cは、
ガイドブロック572bに形成されたガイド面578の
折込面580によってハゼ部28b側に折り込まれる。
さらに、片開パトローネ28の端部には、ガイドブロッ
ク572a、572bに形成されたキャップガイド部5
76a、576bによってキャップ30が挿入される隙
間が形成される。
【0203】そこで、ピン部材534によって保持され
たキャップ30は、押圧部材532により押し込まれ、
片開パトローネ28の端部に装着される。このとき、リ
ボン28cがガイドブロック572bの折込面580に
よって折り込まれているため、キャップ30によって噛
み込まれることがなく、片開パトローネ28内の巻回体
24の光密性が確保される。
【0204】前記のようにしてキャップ30が仮装着さ
れた巻込パトローネ12は、パレット92により次のか
しめ機構104に搬送される。なお、キャップ30は、
片開パトローネ28の端部のスプリングバックの力によ
り保持されているため、搬送中にキャップ30が脱落す
るようなことはない。
【0205】かしめ機構104に巻込パトローネ12が
搬送されると、その部位に配設されたシリンダ434が
駆動され、位置決めピン436がパレット92の孔部4
28に挿入されることでパレット92が位置決めされ
る。次いで、図30および図31に示す位置決め機構6
24によって巻込パトローネ12のストレート部28a
とハゼ部28bとが位置決め固定される。すなわち、第
1位置決め部626aにおいて、位置決めプレート62
8を有するシリンダ632がシリンダ630の駆動によ
って巻込パトローネ12の軸線方向に変位する。次い
で、シリンダ632が駆動され、位置決めプレート62
8がハゼ部28bの折曲部分に差し込まれる。一方、第
2位置決め部626bにおいて、シリンダ638が駆動
されると、リンク部材636を介して押圧部材634が
回動し、その先端部がストレート部28aに押圧され
る。この結果、ストレート部28aおよびハゼ部28b
が位置決めプレート628および押圧部材634によっ
て挟持位置決めされる。
【0206】前記の状態において、かしめ機構104が
駆動される。図28および図29において、シリンダ5
88が駆動されると、ロッド590およびスライド板5
86を介して押型600が巻込パトローネ12側に変位
する。押型600が所定量変位すると、スライドバー6
06を介してスプール支持部材608が変位し、スプー
ル22の突部22eに係合し、スプール22を保持する
(図54参照)。また、スライドバー606の先端部6
06aは、図54に示すように、キャップ30の孔部3
0a周辺を、スプール22の突部22eと前記先端部6
06aとによって挟持することで変形しない状態に保持
する。
【0207】一方、押型600のテーパ面598にテー
パ面612が当接するかしめ型614a〜614hは、
押型600の変位方向と直交する方向に変位する。この
場合、かしめ型614a〜614hの先端部に形成され
たくさび部616a〜616hは、キャップ30の外周
部を巻込パトローネ12の端部内周部に指向して変形さ
せる。この結果、キャップ30が巻込パトローネ12に
かしめられることになる。
【0208】キャップ30がかしめられた巻込パトロー
ネ12は、次に、パレット92によって検査機構106
に搬送され、巻込パトローネ12に巻き込まれた定尺フ
イルム20の引出抵抗の検査と、巻込パトローネ12か
ら外部に露出する定尺フイルム20の後端部20bの長
さ検査が行われる。この場合、検査機構106にパレッ
ト92が搬送されると、位置決めピン436が基台40
8の孔部428に挿入されてパレット92が位置決め固
定された後、ロッド432によってカムフォロア416
が押圧され、アーム部材414が回動して可動ホルダ4
10による巻込パトローネ12の挟持状態が解除される
(図18参照)。
【0209】次いで、図32および図33において、シ
リンダ644が駆動され、ロッド652が変位して係合
部654がキャップ30に係合し、巻込パトローネ12
を固定する。なお、係合部654は、スプール22の突
部22eに当接することがなく、スプール22を回転可
能な状態としている。また、シリンダ656が駆動さ
れ、クランプ部材662a、662bが定尺フイルム2
0の後端部20bの上下に配置される。その後、シリン
ダ660が駆動され、クランプ部材662a、662b
が後端部20bを挟持する。
【0210】クランプ部材662a、662bが後端部
20bを挟持すると、モータ672が駆動され、その駆
動軸674を介してブラケット668がガイドレール6
46に沿って変位する。ブラケット668には、スプリ
ング666を介してブラケット664が連結されてお
り、ブラケット664には、さらに、第1スライドテー
ブル648を介して定尺フイルム20の後端部20bを
挟持するクランプ部材662a、662bが連結されて
いる。従って、ブラケット668の変位は、ガイドレー
ル646を介してクランプ部材662a、662bに伝
達され、後端部20bを巻込パトローネ12より引き出
すことになる。
【0211】なお、定尺フイルム20の引出抵抗の検査
を行う際、図33に示す引出抵抗検査部107を構成す
るモータ672は、図55に示すように設定した変位速
度でブラケット668を矢印方向に変位させる。この場
合、空気圧力で動作するシリンダを用いてブラケット6
68を変位させる場合に比較すると、モータ672を用
いることにより、ブラケット668の変位速度を安定し
て管理することができる。
【0212】ここで、スプリング666の弾性力は、定
尺フイルム20を巻込パトローネ12から引き出す際の
許容最大引出抵抗よりも大きな力が加えられたとき、所
定長まで伸張するように設定されている。従って、例え
ば、キャップ30等に定尺フイルム20が噛み込まれる
ことがなく、巻込パトローネ12に適正な状態で定尺フ
イルム20が巻装されていると、定尺フイルム20が容
易に引き出されるため、第2スライドテーブル650の
変位に伴って第1スライドテーブル648も変位する。
この場合、第2スライドテーブル650に固定された検
出器680と、第1スライドテーブル648に固定され
たドグ678との距離は、所定距離以下に保持される。
この結果、定尺フイルム20の引出抵抗が十分に小さ
く、適正な状態に巻装されているものと判定することが
できる。
【0213】一方、定尺フイルム20の引出抵抗が大き
い場合には、第2スライドテーブル650の変位に伴う
第1スライドテーブル648の変位量が小さく、スプリ
ング666が所定長以上伸張して、検出器680がドグ
678より離間する。従って、検出器680は、定尺フ
イルム20の巻込パトローネ12からの引出抵抗が大き
く、当該巻込パトローネ12が不良品であるものと判定
することができる。
【0214】図56は、ドグ678に対する検出器68
0の距離と、その距離に応じた検出器680からの出力
との関係を示す。
【0215】検出器680は、ドグ678に対する検出
器680の距離の増加に比例して増加する電圧値を出力
する。検出器680がドグ678から距離ath以上離
間し、電圧値がvth以上となったとき、定尺フイルム
20の引出抵抗が許容最大引出抵抗を超過しており、当
該巻込パトローネ12が不良品であると判定される。
【0216】表1は、分銅等の基準器を用いて検出機構
の校正を行う際の実験データを示す。この実験では、ス
プリング666の初張力を250gf(=2.45N)
とし、各種分銅負荷を引張している。この実験から、設
定したスプリング666の初張力、すなわち、許容最大
引出抵抗に相当する250gの分銅を負荷とした場合、
確実に不良品として判定される結果が得られた。なお、
スプリング666の選定にあたっては、製品の引出抵抗
規格値だけでなく、第1スライドテーブル648とガイ
ドレール646間の摺動抵抗や、シリンダ656とシリ
ンダ660へのエア配管によって生じる抵抗、あるい
は、スプリング666が伸張することによる張力の増加
分などを考慮した上で適宜設定する必要がある。
【0217】
【表1】
【0218】また、検査機構106は、引出抵抗検査部
107に併設して、巻込パトローネ12から外部に露出
する定尺フイルム20の長さを検査する長さ検査部10
9を備えている。この長さ検査部109は、図32に示
すように、引出抵抗検査部107のクランプ部材662
a、662bによって把持されて引き出された定尺フイ
ルム20の後端部20bが受光部117b、119b間
に配置された場合には、巻込パトローネ12から外部に
露出する後端部20bの長さが規定範囲内にあるものと
判定し、それ以外の場合には、規定範囲外として不良品
であるものと判定することができる。なお、パレット9
2によって巻込パトローネ12が搬送される際、巻込パ
トローネ12から露出する定尺フイルム20の後端部2
0bと、長さ検査部109の板体115a、115bが
干渉することを防ぐため、長さ検査の実施時以外は、シ
リンダ111により前記板体115a、115bを退行
させておく。
【0219】定尺フイルム20の引出抵抗と、巻込パト
ローネ12から外部に露出する定尺フイルム20の長さ
が検査された巻込パトローネ12は、次に、取出機構1
08に搬送される。
【0220】取出機構108では、先ず、図19に示す
ように、パレット92の側部に配置された溝部456を
有する移動部454がシリンダ452によって変位し、
基台408に植設されたカムフォロア426に係合す
る。これによってパレット92が取出機構108に位置
決めされる。パレット92が溝部456によって位置決
めされた後、移動部454に装着されたシリンダ455
によって移動部459がパレット92側に変位し、移動
部459に連結された押圧部材457がアーム部材41
4のカムフォロア416を押圧し、アーム部材414を
回動させることにより、巻込パトローネ12の保持を解
除する。
【0221】そこで、図34および図36において、取
出機構108を構成するシリンダ690が駆動され、移
動体692およびブラケット694を介してクランプ部
材698a、698bが巻込パトローネ12に接近す
る。クランプ部材698a、698bが片開パトローネ
28の外周部に配設されると、シリンダ700が駆動さ
れ、クランプ部材698a、698bが巻込パトローネ
12を把持する。次いで、シリンダ690の移動体69
2が後退して巻込パトローネ12をパレット92より取
り出す。
【0222】巻込パトローネ12がパレット92から取
り出された後、ロータリアクチュエータ704が駆動さ
れ、ギア706および708を介してクランプ部材69
8a、698bが旋回し、巻込パトローネ12が直立状
態に設定される。この場合、クランプ部材698a、6
98bの下部には、第1移載部684を構成する受け部
材716が待機している。そこで、シリンダ700が駆
動されてクランプ部材698a、698bが開成される
ことにより、把持されていた巻込パトローネ12が落下
し、受け部材716に保持される。受け部材716によ
って保持された巻込パトローネ12は、シリンダ710
の駆動によってガイドレール712に沿って第2移載部
686の下部まで移動する。
【0223】図35および図37において、第1移載部
684の上部には、第2移載部686を構成するクラン
プ部材732a、732bが待機しており、巻込パトロ
ーネ12が到着すると、シリンダ724が駆動され、移
動部729を介してクランプ部材732a、732bが
下降し、次いで、シリンダ730が駆動されることによ
り、巻込パトローネ12がクランプ部材732a、73
2bによって把持される。巻込パトローネ12を把持し
たクランプ部材732a、732bは、シリンダ724
によって上昇した後、シリンダ718の駆動により移動
体720を介して巻込パトローネ搬出部50を構成する
搬送コンベア734の上部に移動する。そして、クラン
プ部材732a、732bが開成されて搬送コンベア7
34上に載置された巻込パトローネ12は、完成品とし
て組立ユニット36の外部に搬出される。
【0224】一方、クランプ部材732a、732bの
側部には、押圧部材728が並設されており、クランプ
部材732a、732bが搬送コンベア734の上部に
移動した際、第1移載部684によって搬送された次の
巻込パトローネ12に対して、シリンダ722によって
押圧部材728を下降させて押圧させる。押圧部材72
8の中央部には、スプール22の突部22eを回避すべ
く凹部786が形成されており、押圧部材728は、巻
込パトローネ12のキャップ30に当接する。これによ
り、押圧部材728に連結する板部材788が上昇す
る。板部材788の下面部には、シリンダ722によっ
て下降する移動部726側に固定された2個の近接セン
サ790、792が配置されており、それぞれの近接セ
ンサ790、792は、肩高さの上限および下限がオン
オフの閾値となるように板部材788との距離が設定さ
れている。従って、近接センサ790、792のオンオ
フ信号を判断することにより、巻込パトローネ12の肩
高さが規定の範囲内にあるか否かが判定される。
【0225】そこで、巻込機構88におけるセンサ35
8a、358bによりスプール22のフランジ22a、
22bに欠陥があると判定された巻込パトローネ12、
検査機構106または第2移載部686の押圧部材72
8による検査の結果、不良品と判定された巻込パトロー
ネ12、あるいは、製品の抜き取り検査対象とされた巻
込パトローネ12等は、巻込パトローネ搬出部50の搬
出路の側部に配設された押圧部材742により搬送コン
ベア734外に排出されることになる。
【0226】一方、パレット92が搬送機構94によっ
て搬送され、排出機構105に到達すると、その部位に
配設されたシリンダ434が駆動され、図57に示す状
態から位置決めピン436がパレット92の孔部428
に挿入され、パレット92が位置決めされる。さらに、
その部位に配設されたシリンダ430が駆動され、ロッ
ド432がアーム部材414のカムフォロア416を押
圧する(図58参照)。そのため、アーム部材414が
回動し、その先端部に配設された可動ホルダ410が固
定ホルダ412より所定量離間した状態となる。この状
態において、排出機構105を構成するシリンダ743
が駆動され、図57に示す状態からロッド745に連結
された押圧部材747がパレット92の孔部429に挿
入される。
【0227】これにより、取出機構108において取り
出されなかった巻込パトローネ12がパレット92にあ
る場合、あるいは、取り残された片開パトローネ28や
キャップ30がパレット92にある場合、これらがパレ
ット92から排出される。その結果、パトローネ供給機
構90による片開パトローネ28の挿入部位に対して、
空のパレット92を確実に循環させることができる。
【0228】次に、第2実施形態に係るフイルム製造装
置810について説明する。なお、このフイルム製造装
置810は、基本的には上述したフイルム製造装置10
と概略同様に構成されている。従って、以下の説明で
は、第1実施形態のフイルム製造装置10との関連で相
違する点を説明する一方、該フイルム製造装置10およ
び巻込パトローネ12と同一の構成要素には同一の参照
符号を付与して、その詳細な説明は省略する。
【0229】図59は、フイルム製造装置810の外観
図である。このフイルム製造装置810では、概略、図
60に示すようにして包装品812を製造する。すなわ
ち、図2にて説明した巻込パトローネ12を製造した
後、さらに定尺フイルム20の後端部20b側を巻込パ
トローネ12の外周に巻装させた状態でパトローネケー
ス(以下、単にケースという。)802に装填し、ケー
ス802の開口部802aにケースキャップ804を装
着して包装品812とする。
【0230】以上のようにしてなる包装品812を製造
するフイルム製造装置810は、図61および図62に
示すように構成される。すなわち、フイルム製造装置8
10は、フイルムロール14を供給する第1実施形態と
同一の供給ユニット32と、フイルムロール14から送
り出されたフイルムストリップ14aをスプール22に
巻き込んで巻回体24とする巻込ユニット834と、片
開パトローネ28を所定の向きに整列させて供給する整
列供給ユニット806と、片開パトローネ28を整列供
給ユニット806から移載搬送するパトローネ搬送ユニ
ット832と、巻回体24を片開パトローネ28に挿入
しキャップ30を装着することで巻込パトローネ12を
組み立てる組立ユニット836と、ケース802を所定
の向きに揃えて供給するケース供給ユニット816と、
巻込パトローネ12をケース802に装填した後、ケー
スキャップ804を装着する包装品組立ユニット808
とから基本的に構成される。なお、図62中、参照符号
737は、組立ユニット836から包装品組立ユニット
808に連通する開口部および巻込パトローネ搬出部8
60を遮光するための遮光カバーを示す。
【0231】巻込ユニット834の上部には、スプール
22を巻込ユニット834に搬送する第1実施形態と同
一のスプール搬送部42と、整列供給ユニット806と
が配設される。スプール搬送部42のスプールフィーダ
44の上方には、スプールフィーダ44からのスプール
22の送給タイミングに連動して、スプールフィーダ4
4にスプール22を供給するスプールホッパ820が配
設される。なお、フイルム製造装置810の上部には、
第1実施形態と同様に、オペレータがフイルム製造装置
810の操作を行うための操作盤43と、フイルム製造
装置810の内部を監視するためのモニタ40とが配設
される。
【0232】組立ユニット836の上部には、整列供給
ユニット806から供給される片開パトローネ28を組
立ユニット836に搬送するためのパトローネ搬送ユニ
ット832と、組立ユニット836の内部にキャップ3
0を供給する第1実施形態と同一のキャップフィーダ9
8とが配設される。キャップフィーダ98の上方には、
キャップフィーダ98からのキャップ30の送給タイミ
ングに連動して、キャップフィーダ98にキャップ30
を供給する第1実施形態と同一のホッパ48が配設され
る。なお、キャップフィーダ98は、第1実施形態で
は、フイルム製造装置10の内部に配置されているが
(図4参照)、第2実施形態では、フイルム製造装置8
10の外部に配置されている点で異なる。
【0233】組立ユニット836の側部には、巻込パト
ローネ搬出部860により搬出される巻込パトローネ1
2をケース802に装填してケースキャップ804を装
着することで包装品812とする包装品組立ユニット8
08が配設される。さらに、包装品組立ユニット808
の上部には、包装品組立ユニット808に対してケース
802を供給するケース供給ユニット816が配設され
る。
【0234】供給ユニット32から組立ユニット836
に至る各機構を収容する筐体38の下部、および包装品
組立ユニット808を収容する筐体39の下部には、フ
イルム製造装置810を移送するためのキャスタ64a
〜64h(移送手段)と、フイルム製造装置810を所
定位置に固定するためのジャッキボルト66a〜66h
とが配設される。なお、筐体39の前面には、内部のメ
ンテナンス等を行うための取手53を有する扉52eが
新たに設けられる。この扉52eおよび筐体39の周囲
の図示しないカバーは、板状の透明な合成樹脂等により
形成される。
【0235】巻込ユニット834は、フイルムストリッ
プ14aの供給量を調整するバッファ機構878と、フ
イルムストリップ14aを定尺送りするための送り機構
880と、第1実施形態と同一の切断機構82およびイ
ンサート機構84と、スプール22を供給するスプール
供給機構886と、定尺フイルム20をスプール22に
巻き込む巻込機構888とを備える。
【0236】組立ユニット836は、片開パトローネ2
8または巻込パトローネ12を循環搬送する搬送機構8
94と、巻込ユニット834の巻込機構888から巻回
体24を組立ユニット836に移送する移送機構(巻回
体移動部)895と、第1実施形態と同一の組込機構9
6およびキャップ供給機構100と、キャップ30を片
開パトローネ28に仮装着する装着機構902と、第1
実施形態と同一のかしめ機構104、検査機構106お
よび取出機構108と、取り出されることなく残存する
不要部品を排出する排出機構900とを備える。
【0237】整列供給ユニット806は、片開パトロー
ネ28を縦姿勢で一列状に送り出す一列供給機構824
と、片開パトローネ28のストレート部28aを所望の
一定方向に向けた姿勢に整列させる姿勢整列機構826
と、片開パトローネ28を一定姿勢に保持しながら搬送
するとともに、一定姿勢に保持した状態でパトローネ搬
送ユニット832に片開パトローネ28を供給する姿勢
保持搬送機構828とを備える。
【0238】パトローネ搬送ユニット832は、整列供
給ユニット806の姿勢保持搬送機構828から供給さ
れる片開パトローネ28を、ストレート部28aが所望
の一定方向に向いた状態で横置き状態に移載するパトロ
ーネ移載部848と、パトローネ移載部848によって
移載された片開パトローネ28を第1実施形態と同一に
構成されるパトローネ供給機構90に搬送するパトロー
ネ搬送部846とを備える。
【0239】ケース供給ユニット816は、供給された
ケース802を貯留するとともに、包装品組立ユニット
808にケース802の開口部802aを一定方向に向
けた状態で送給するケースフィーダ818を備える。
【0240】包装品組立ユニット808は、巻込パトロ
ーネ搬出部860を介して供給される巻込パトローネ1
2を移載するとともに搬送するパトローネ搬送機構83
8と、巻込パトローネ12が装填されるケース802を
供給するとともに搬送するケース搬送機構840と、巻
込パトローネ12を保持し、巻込パトローネ12から外
部に突出する定尺フイルム20の後端部20bを巻込パ
トローネ12の外周に巻き付けながら、巻込パトローネ
12をケース802内に挿入するパトローネ装填機構8
42と、巻込パトローネ12が装填されたケース802
の開口部802aにケースキャップ804を装着して包
装品812を得るケースキャップ装着機構844とを備
える。
【0241】次に、上述したフイルム製造装置810内
の各機構およびその動作について詳細に説明する。
【0242】図63〜図66は、供給ユニット32、巻
込ユニット834間に配設されるローラ76a、76b
から、巻込ユニット834に配設されるバッファ機構8
78および送り機構880に至る構成を示す。
【0243】バッファ機構878は、巻込ユニット83
4の隔壁130に鉛直状態で配設したガイドレール97
8に沿って上下動可能な一対のダンサローラ980a、
980bと、L字状のブラケット982を介してガイド
レール978の上部の隔壁130に支持される固定ロー
ラ984と、ダンサローラ980aの上方移動端に配設
される緩衝部985aを含むストッパ985とを備え
る。ダンサローラ980a、980bを軸支する基台9
88は、シリンダ184の移動体986に連結された緩
衝部987aを含むロッド987により下方向から支持
される。ガイドレール978と固定ローラ984を軸支
するブラケット982との間には、間隙が設けられてお
り、ダンサローラ980a、980bを軸支する基台9
88は、この間隙を介して固定ローラ984の上部まで
移動可能に構成される。
【0244】バッファ機構878をこのように構成する
ことにより、供給ユニット32と巻込ユニット834と
の間でのフイルムストリップ14aのループ長さをより
長くすることができる。すなわち、供給ユニット32か
ら供給されたフイルムストリップ14aは、ローラ76
a、76bから下部に配設されるダンサローラ980a
に張架され、次いで、上部の固定ローラ984を介して
再び下部に配設されるダンサローラ980bに張架さ
れ、その後、スプロケット194を介して送り機構88
0に供給される。従って、バッファ機構878では、第
1実施形態の略2倍のループを形成することができる。
【0245】この結果、図67に示すように、送出機構
74の送出モータ148をフイルムフィードパターンA
3′(一定の回転速度)で駆動し、フイルムロール14
からフイルムストリップ14aを連続的に送出する一
方、スプロケット194の送りモータ196、インサー
トローラ236bの送りモータ246、および、巻込機
構888の巻込モータ354をフイルムフィードパター
ンA1′、A2′およびA4′に従って駆動し、第1実
施形態の場合よりもさらに高速にフイルムストリップ1
4aを送出してスプール22に巻き込むことができる。
これにより、フイルム製造装置810の生産性を向上さ
せることができる。
【0246】また、送り機構880には、フイルムスト
リップ14aを通紙する際に、フイルムストリップ14
aのパーフォレーション16がスプロケット194に係
合しないようにするためのガイド部882が備えられ
る。ガイド部882は、移動体884aを介してシリン
ダ884によって上下動される。また、ガイド部882
は、その上端部882aが円弧状に形成され、フイルム
製造時にはスプロケット194よりも下方向となるスプ
ロケット194に干渉しない位置に配置される。
【0247】通紙を行う際には、シリンダ198の駆動
によってローラ204をスプロケット194から離間さ
せるとともに、レバー部材206をピン部材212によ
って回動することでローラ208をスプロケット194
から離間させる。これと同時に、シリンダ884を駆動
させることによってガイド部882の上端部882aを
スプロケット194の上方へと移動させる。さらに、上
述したバッファ機構878のダンサローラ980a、9
80bを固定ローラ984より上方に移動させ、基台9
88をストッパ985に当接した状態に配置させる(図
66参照)。この状態で、ローラ76a、76bからス
プロケット194を経て切断機構82に至るまでフイル
ムストリップ14aを通紙させる。その後、ダンサロー
ラ980aおよび980b、ローラ204、208およ
びガイド部882をフイルム製造時の位置(概ね図64
に示す位置)に戻す。
【0248】このようにして通紙作業を行う場合、図6
6に示すように、ローラ76a、76bからバッファ機
構878を介して送り機構880に至る通紙ラインが略
一線状となり、また、通紙時においてフイルムストリッ
プ14aがガイド部882によってスプロケット194
から離間しているため、フイルムストリップ14aのパ
ーフォレーション16がスプロケット194に係合する
ことがない。従って、容易且つ迅速に通紙作業を行うこ
とができる。
【0249】なお、図64中、参照符号990aと99
0b、および992aと992bは、フイルムロール1
4から送り出されるフイルムストリップ14aの送出量
を制御するために用いられる、例えば、フォトインタラ
プタ等からなる二対の検出器を示す。すなわち、基台9
88がダンサ原点であるフォトインタラプタ192bの
近傍に配置され、自動運転による包装品812の製造が
開始された後、検出器990a、990bがダンサロー
ラ980a、980bを検出した場合には、送出モータ
148の回転が加速されてフイルムストリップ14aの
送出量が増加される。一方、検出器992a、992b
がダンサローラ980a、980bを検出した場合に
は、送出モータ148の回転が減速されてフイルムスト
リップ14aの送出量が減少される。このようにして、
送出モータ148の回転速度が制御され、フイルムスト
リップ14aの送出量が調節される。
【0250】図68は、巻込ユニット834の上部に配
設される第1実施形態と同一のスプール搬送部42と、
スプール搬送部42のシュート264の下端部に配設さ
れ、スプール22を巻込機構888に供給するためのス
プール供給機構886とを示す。
【0251】スプール供給機構886は、図69に示す
ように、ガイド板266a、266bの案内作用下に供
給されたスプール22を受け止める受け部904と、受
け部904に対向して配置され、受け部904と共働し
てスプール22を受け止めるシャフト906とを備え
る。受け部904は、スプール22のフランジ22a、
22bの外径に合わせ、円弧状に形成された受け面90
4aを有する。シャフト906は、ガイドブッシュ90
8の案内作用下に、隔壁130に固定されたシリンダ9
10によって進退可能に支持される。
【0252】さらに、スプール供給機構886は、第2
シリンダ286によって水平方向に動作可能な移動板9
12と、移動板912に固定される第3シリンダ914
によって開閉動作する一対のクランパ916a、916
bとを備える。なお、スプール切出板276の側部に
は、スプール切出板276によって、最下部のスプール
22から仕切られるとともに保持されるスプール22の
有無を検出するセンサ282が配設される。センサ28
2は、ブラケット268に固定されたブラケット280
を介して支持される。
【0253】この場合、図70に示すように、ガイド板
266a、266bの下端部に供給されたスプール22
は、スプール切出板276によって切り出された後、受
け部904およびシャフト906によって受けとめられ
る。この状態で、第2シリンダ286の駆動によってク
ランパ916a、916bが受け部904側に移動する
とともに、第3シリンダ914の駆動によってクランパ
916a、916bが閉動作され、スプール22のフラ
ンジ22b寄りの内側を把持する(図69参照)。これ
と同時に、シリンダ270が駆動され、スプール切出板
276が再び溝部278に臨入して、把持された最下部
のスプール22の1つ手前に位置するスプール22を保
持する(図71参照)。そこで、シリンダ910の駆動
によって、シャフト906がシリンダ910の内部に退
避した後、第2シリンダ286の駆動によって、スプー
ル22を把持したクランパ916a、916bが図70
に示す位置に移動する。
【0254】スプール22を把持したクランパ916
a、916bは、第1シリンダ284の駆動によって巻
込機構888の係合部352a、352bの高さまで下
降する。次いで、クランパ916a、916bは、第2
シリンダ286の駆動によって係合部352a、352
b側に移動し(図72参照)、係合部352a、352
b間に臨入する。そして、スプール22は、係合部35
2a、352bがスプール22の両端部に係合すること
によって巻込機構888に受け渡される(図69参
照)。
【0255】一方、スプール供給機構886では、クラ
ンパ916a、916bに把持されたスプール22を巻
込機構888の係合部352a、352bに移動させる
間、受け部904に対向させる位置にシャフト906を
復帰させ、スプール切出板276により保持されていた
スプール22を切り出すことができる。これにより、ク
ランパ916a、916bが、図70に示す位置に復帰
する前に、受け部904およびシャフト906に次のス
プール22を待機させることが可能となる。その結果、
スプール供給機構886によるスプール供給の機械的サ
イクルタイムを短縮することができる。
【0256】スプール22が巻込機構88に受け渡され
た後、クランパ916a、916bは第3シリンダ91
4の駆動によって開動作し、スプール22を開放する。
その後、クランパ916a、916bは、図72に示す
動作と逆の動作で図70に示す位置に復帰するととも
に、次のスプール22を受け渡すための動作に移行す
る。
【0257】ここで、スプール供給機構886の下部に
配設される巻込機構888は、図73に示すように、係
合部352aの上部に配設される位相整定板368を有
する。この位相整定板368は、スプール22のフラン
ジ22a寄りの内側に当接し、その状態でスプール22
を回転させた際、位相整定板368がスプール22に形
成された段部22cに係合することにより、フイルムス
トリップ14aの先端部20aに対するスプール22の
溝部22dの位相が整定される。
【0258】この場合、スプール22は、スプール供給
機構886を構成するクランパ916a、916bによ
ってフランジ22b寄りの部位が把持された状態で巻込
機構888に供給される一方(図69参照)、フランジ
22a寄りの部位に位相整定板368が当接することで
位相の整定が行われる。従って、クランパ916a、9
16bと位相整定板368とが干渉することがないた
め、位相整定板368は、クランパ916a、916b
が巻込機構888から退避するのを待つことなく、位相
整定動作を開始することができる。この結果、巻込機構
888は、フイルムストリップ14aのスプール22に
対する巻込動作に速やかに移行することができる。
【0259】巻込機構888は、図73および図74に
示すように、ブラケット920を介して隔壁130に固
定される。この場合、第2実施形態の巻込機構888
は、第1実施形態の巻込機構88に備えられる基台31
0および基台310を往復移動させるための移動機構
(例えば、ガイドレール308a、308b、シリンダ
314、リンク部材318、324等)や、衝撃吸収機
構330a〜330d等を備える代わりに、組立ユニッ
ト836の移送機構895を構成する駆動部1082が
巻込機構888まで延在している。従って、巻込機構8
88において定尺フイルム20が巻き込まれた巻回体2
4は、移送機構895側の動作によって移送機構895
に受け渡される。これにより、第1実施形態のように、
移送機構95が往復移動することによって巻込モータ3
54等にかかる衝撃や、センサ358a、358bある
いは図示しない配線等にかかるストレスを低減させるこ
とが可能となるので、フイルム製造装置810の寿命を
より長期化させることができる。
【0260】次に、巻込ユニット834の上部に配設さ
れる整列供給ユニット806、および、組立ユニット8
36の上部に配設されるパトローネ移載部848、パト
ローネ搬送部846、並びに、搬送機構894について
説明する。
【0261】図75は、整列供給ユニット806の構成
を示す。なお、整列供給ユニット806は、一列供給機
構824と、姿勢整列機構826と、姿勢保持搬送機構
828とが直列に接続される。
【0262】一列供給機構824は、トレイ状のホッパ
部850と、ホッパ部850に接続された一列送り出し
部852とから構成される。ホッパ部850には、図示
しない移載機等により片開パトローネ28が複数ずつ供
給される。ホッパ部850には、図示しないセンサが設
けられ、片開パトローネ28の供給量を検知する。な
お、前記センサから導出される信号に基づき、図示しな
い監視制御部は前記移載機による供給量を制御する。
【0263】ホッパ部850の底面850aの下方には
2個の振動発生器854、856が取り付けられる。振
動発生器854、856は、ホッパ部850の底面85
0aを矢印X方向に振動させて、片開パトローネ28を
一列送り出し部852に向けて集合させる。
【0264】一列送り出し部852は、一列送り出し板
852aと、受け板852bと、間口852cと、振動
発生器858とを備える。ホッパ部850から集合され
る片開パトローネ28は、受け板852bに受け止めら
れて一列送り出し板852a上に載置される。振動発生
器858は、一列送り出し板852aを搬送方向(矢印
Y方向)に振動させる。この振動作用により、一列送り
出し板852a上に載置された片開パトローネ28は、
間口852cから姿勢整列機構826に向けて一列状に
送り出される。
【0265】ところで、間口852cの手前側のホッパ
部850には、回転力を付与することにより片開パトロ
ーネ28を間口852cへ向けて送り出すための回転付
勢部862が設けられる。回転付勢部862は、間口8
52cの手前側における片開パトローネ28の周面に接
触する回転ブラシ864と、回転ブラシ864を回転駆
動するために回転軸を介して連結されるモータ866
と、モータ866が固定されるステイ868とを備え
る。回転ブラシ864は、例えば、ナイロン(ポリアミ
ド系合成樹脂)等から形成される。ステイ868は、ホ
ッパ部850の間口852c近傍の側壁850bに固定
され、その固定位置は図示しない調整機構によって調整
可能である。
【0266】このように構成される一列供給機構824
では、ホッパ部850から一列送り出し部852に集合
された片開パトローネ28は、一列状に間口852cに
向けて搬送される。次いで、回転付勢部862の回転ブ
ラシ864によって、1つずつ間口852cに送り込ま
れる。このため、間口852cに複数の片開パトローネ
28が詰まってしまう状態を回避することができる。こ
れにより、姿勢整列機構826に向けて、一列状に且つ
縦姿勢の状態で確実に片開パトローネ28を送り出すこ
とができる。なお、ホッパ部850または一列送り出し
部852において横倒れした片開パトローネ28は、受
け板852bに形成された開口852dから一列送り出
し部852外に排出される。
【0267】姿勢整列機構826は、2枚のプレート8
70、872と、一対のガイド部材874、876と、
一対の振動発生器926、928と、一対の傾斜保持部
930、932とを備える。
【0268】各プレート870、872は、横長矩形状
を呈し、長手方向を搬送方向に合わせた向きで搬送方向
に対して直交する方向に、且つ僅かに隙間(例えば、1
[mm]程度)を有して並列に配置される。一対のガイ
ド部材874、876は、搬送方向に沿って延在する棒
材からなり、フレーム934a、934bを介して各プ
レート870、872の上方にそれぞれ取り付けられ
る。
【0269】また、各プレート870、872は、振動
発生器926、928を介して傾斜保持部930、93
2によりそれぞれ搬送面が傾斜する姿勢で支持される。
傾斜保持部930、932は、片開パトローネ28が、
ガイド部材874(以下、基準ガイド部材874ともい
う。)側にスライドして、片開パトローネ28の周面が
当接するような傾きを有する。この傾きは、水平面に対
して約9°が好ましい。
【0270】基準ガイド部材874とガイド部材876
とは、縦姿勢の片開パトローネ28に対する所定の間
隙、すなわち、ストレート部28aがガイド部材876
に接触せず、片開パトローネ28が180°以上回転可
能な間隔を有する。基準ガイド部材874に当接した片
開パトローネ28は、その底面側、すなわちキャップ2
6側が各プレート870、872に跨った状態で搬送さ
れる。
【0271】振動発生器926、928は、各プレート
870、872を振動させる。振動発生器926、92
8の振動方向は、搬送方向の分力と各プレート870、
872の面に対する鉛直方向の分力とを合成した合成力
の方向となる。ここでは、片開パトローネ28を搬送方
向に送るために、前記鉛直方向の分力よりも前記搬送方
向の分力を強くしている。
【0272】さらに、一方向に向けて片開パトローネ2
8を回転させるために、一対の振動発生器926、92
8の振動数または振幅に差をつけている。例えば、振動
数に差をつけるには、プレート872の1回の振動に対
してプレート870を2回振動させる。また、振幅に差
をつけるには、プレート872に対してプレート870
の振幅を大きくする。なお、振動発生器926、928
に組み込まれた図示しないばねの強さに差をつけても同
様の効果が得られる。
【0273】ところで、片開パトローネ28の搬送途上
におけるプレート870上には、基準ガイド部材874
によるガイド面から片開パトローネ28側に指向して突
出する突出部936が備えられる。突出部936は、突
出プレート936aと、この突出プレート936aに図
示しないベアリングを介して回転自在に支持されるロー
ラ936bと、突出プレート936aを挟持するととも
にボルト等によってプレート870に締め付け固定され
るクランプ936cとを備える。突出プレート936a
は、片開パトローネ28に向けた基準ガイド部材874
に対する突出代が調整可能である。
【0274】このように構成される姿勢整列機構826
では、各プレート870、872にそれぞれ跨って載置
された片開パトローネ28は、反時計方向に回転しなが
ら搬送方向に送られる。そして、片開パトローネ28
は、そのストレート部28aが基準ガイド部材874に
当接して回転が止められて、該ストレート部28aが一
定方向に向いた姿勢に揃えられる。しかも、ストレート
部28aが所定の一定方向に向いていない片開パトロー
ネ28があった場合でも、突出部936によって基準ガ
イド部材874から一旦離間され、再度反時計方向に回
転されるので、最終的にストレート部28aを一定方向
に向いた姿勢に揃えることが可能となる。これにより、
片開パトローネ28は、ストレート部28aが一定方向
に向いた姿勢に揃えられた状態で確実に姿勢保持搬送機
構828に送られる。
【0275】なお、この第2実施形態では、突出プレー
ト936aによって回転自在に支持されるローラ936
bを用いた場合を例示したが、これに限定されるもので
はなく、片開パトローネ28に損傷等を与えることなく
基準ガイド部材874から一旦離間させることができる
ものであれば何でもよい。
【0276】姿勢保持搬送機構828は、2つのコンベ
ア940、942が搬送方向に対して直交方向に、且つ
僅かに隙間を設けて並列に配置される。各コンベア94
0、942の搬送面はそれぞれ水平に配置されており、
片開パトローネ28は、その底面側であるキャップ26
側が各コンベア940、942の間に跨った状態で載置
されて搬送される。
【0277】また、姿勢保持搬送機構828には、基準
ガイド押さえ944と補助ガイド押さえ946とが、フ
レーム948a、948bを介して、各コンベア94
0、942の上方に取り付けられる。基準ガイド押さえ
944は、前述した基準ガイド部材874と同じ位置で
片開パトローネ28を案内する。片開パトローネ28
は、この基準ガイド押さえ944にストレート部28a
が当接して回転が止められた状態で搬送される。
【0278】なお、基準ガイド押さえ944は、後述す
る排出部950に対応する範囲の基準ガイド押さえ片9
44aを含む。この基準ガイド押さえ片944aは、他
の基準ガイド押さえ944とは分離され、後述するガイ
ド昇降部952によって昇降自在に支持される。
【0279】補助ガイド押さえ946は、基準ガイド押
さえ944に対向して配置され、ストレート部28aが
基準ガイド押さえ944による規制に抗して回転しない
ように、片開パトローネ28を挟み込むように押さえて
いる。
【0280】2つのコンベア940、942は、それぞ
れベルト940a、942aを有する。ここで、この第
2実施形態では、ベルト940aおよび942aが、モ
ータ958の軸に固定された駆動用の大プーリ960お
よび小プーリ962にそれぞれ係合され、ベルト940
aの速度をベルト942aの速度に比べて速くするよう
にしている。これにより、片開パトローネ28は、反時
計方向の回転力を受けながら、基準ガイド押さえ944
にストレート部28aを当接させた状態で搬送される。
【0281】また、姿勢保持搬送機構828には、搬送
方向の上流側に、片開パトローネ28が横倒れしたも
の、およびキャップ26側が上に向いた逆姿勢のものを
それぞれ検知する横倒れ検知部964および逆姿勢検知
部966が配置される。
【0282】横倒れ検知部964は、各コンベア94
0、942の幅方向に対向して配置された一対の透過型
の光電センサを有し、片開パトローネ28の高さの違い
により横倒れか否かを検知する。逆姿勢検知部966
は、各コンベア940、942の上方に配置された近接
センサにより片開パトローネ28の上側にキャップ26
があるかないかを非接触状態で検知する。
【0283】排出部950は、ガイド昇降部952、エ
アノズル968およびトレイ970等を備える。ガイド
昇降部952は、基準ガイド押さえ片944aを昇降自
在に支持する昇降プレート952aと、昇降プレート9
52aを昇降動作させるエアシリンダ952bとを備え
る。エアシリンダ952bは、図示しない制御部からの
指令に応答して電磁弁等を介して駆動される。なお、ガ
イド昇降部952は、支持フレーム972に支持され
る。
【0284】ガイド昇降部952およびエアノズル96
8は、前記各検知部964、966に対して搬送方向の
下流側に配置される。ガイド昇降部952によって基準
ガイド押さえ片944aが上昇されたとき、エアノズル
968からエアを噴射することで横倒れまたは逆姿勢等
の片開パトローネ28を姿勢保持搬送機構828からト
レイ970に向けて排出する。なお、トレイ970に
は、片開パトローネ28が排出されたことを検知する一
対の排出検知センサ950aが取り付けられている。
【0285】ところで、姿勢保持搬送機構828には、
搬送方向に沿って延在し、片開パトローネ28を上面か
ら押さえるように案内する倒れ防止補助板954と、棒
状のマグネット956とが備えられる。
【0286】倒れ防止補助板954は、搬送方向に沿っ
て下方に折り曲げられた先端部954aを有する。この
先端部954aが片開パトローネ28のストレート部2
8aとハゼ部28bとの間に入り込むように係合するこ
とで、片開パトローネ28は、反時計方向の回転が阻止
された状態で搬送方向への移動が許容される。
【0287】マグネット956は、基準ガイド押さえ9
44に沿い、且つ基準ガイド押さえ944から所定の間
隔を有してフレーム948aに取り付けられる。この間
隔は、図示しないボルト等を含む調整機構によって調整
可能である。なお、基準ガイド押さえ944やフレーム
948a等は、非磁性材料あるいは弱磁性材料(例え
ば、アルミニウムやステンレス鋼等)から形成されてい
るため、片開パトローネ28の搬送がマグネット956
の磁力によって阻止されることはない。
【0288】このように構成される姿勢保持搬送機構8
28では、片開パトローネ28は、各コンベア940、
942の速度に差をつけることで一定方向に向いた姿勢
に保持されながら搬送される。しかも、倒れ防止補助板
954による片開パトローネ28を上面から押さえる作
用によって、搬送方向の下流側で片開パトローネ28が
一列状に押し詰められた状態になった際、片開パトロー
ネ28に倒れや傾いた状態が発生することが回避され
る。また、マグネット956の磁力による片開パトロー
ネ28を引き寄せる作用によって、前記の一列状に整列
された片開パトローネ28の中、特に搬送方向の下流側
後端の片開パトローネ28が、搬送方向と反対向きに倒
れや傾いた状態が発生することが回避される。これによ
り、パトローネ搬送ユニット832に向けて、片開パト
ローネ28をより安定した一定姿勢に保持した状態で確
実に搬送することができる。
【0289】図76〜図78は、パトローネ搬送ユニッ
ト832を構成するパトローネ移載部848およびパト
ローネ搬送部846を示す。
【0290】パトローネ移載部848は、姿勢保持搬送
機構828から搬送される片開パトローネ28を1つず
つ切り出すための切出板996a、996bと、切出板
996a、996bを交互に進退駆動させるシリンダ9
98と、切出板996a、996bによって切り出され
た片開パトローネ28を受け止め、且つ位置決めするス
トッパ部材1000と、ストッパ部材1000ととも
に、受け止められた片開パトローネ28を横方向(図7
6では上方向)から案内するガイド板1002と、ガイ
ド板1002が装着される移動体1004と、移動体1
004を進退自在に支持するシリンダ1006とを備え
る。なお、切出板996a、996bは、複数整列され
た片開パトローネ28の間に容易に臨入させるために、
先端部がテーパ状に形成される。また、ガイド板100
2は、姿勢保持搬送機構828の補助ガイド押さえ94
6の延長線上に配置される。
【0291】また、パトローネ移載部848は、片開パ
トローネ28のストレート部28aの向きを整える調整
片1008と、調整片1008が装着される移動体10
10と、移動体1010を進退自在に支持するシリンダ
1012と、ストッパ部材1000によって受け止めら
れた位置の片開パトローネ28の有無を検出する投光器
1014および受光器1016とを備える。なお、投光
器1014および受光器1016は、ブラケット101
8および1020にそれぞれ装着される。
【0292】さらに、パトローネ移載部848は、スト
ッパ部材1000によって受け止められた位置の片開パ
トローネ28を吸着保持するためのマグネット1022
を含む吸着保持部1024と、吸着保持部1024が装
着される回転ブロック1026と、回転ブロック102
6を回転自在に支持するロータリアクチュエータ102
8と、ロータリアクチュエータ1028が装着される移
動体1030と、移動体1030を上下動させるシリン
ダ1032と、シリンダ1032が装着される移動体1
034と、移動体1034を姿勢保持搬送機構828と
パトローネ搬送部846との間で往復移動させるシリン
ダ1036とを備える。なお、シリンダ1036は、ブ
ラケット1038、1040を介して筐体38の上部に
固定される。また、吸着保持部1024には、ロッド1
041を介してマグネット1022を片開パトローネ2
8に対して近接離間可能とするシリンダ1042が備え
られる。
【0293】このように構成されるパトローネ移載部8
48では、姿勢保持搬送機構828によって搬送され、
シリンダ998の駆動によって進退する切出板996
a、996bにより1つずつ切り出された片開パトロー
ネ28がストッパ部材1000により受け止められる。
これと同時に、シリンダ1006の駆動によりガイド板
1002が姿勢保持搬送機構828の補助ガイド押さえ
946側に変位して、片開パトローネ28を横方向から
案内するとともに、シリンダ1012の駆動により調整
片1008が片開パトローネ28のストレート部28a
に向けて変位し、該ストレート部28aの向きを所定の
斜め方向に調整する。
【0294】次いで、ロータリアクチュエータ1028
の回転駆動により、吸着保持部1024が旋回し、姿勢
保持搬送機構828による片開パトローネ28の縦姿勢
に一致する向きに配置されるとともに、各シリンダ10
36および1032の駆動により、吸着保持部1024
が移動し、図76および図77の実線で示す位置に配置
される。そこで、吸着保持部1024は、マグネット1
022の磁力により片開パトローネ28を吸着保持す
る。
【0295】片開パトローネ28を吸着保持した吸着保
持部1024は、シリンダ1036の駆動によりパトロ
ーネ搬送部846側に向けて移動されるとともに、ロー
タリアクチュエータ1028の回転駆動により旋回し、
片開パトローネ28を横置き状態、すなわち図78の実
線で示す状態に配置する。次いで、吸着保持部1024
は、シリンダ1032の駆動により、後述するパトロー
ネ搬送部846の台座1044に向けて下降する。そし
て、片開パトローネ28が台座1044に当接した時点
で、シリンダ1042が駆動され、ロッド1041とと
もにマグネット1022がシリンダ1042側に退動す
る。この結果、マグネット1022による片開パトロー
ネ28の吸着作用が解除される。これと同時に、シリン
ダ1032が駆動されて、吸着保持部1024が上昇す
ることで片開パトローネ28が台座1044に移載され
る。
【0296】パトローネ搬送部846は、パトローネ移
載部848の吸着保持部1024によって移載される片
開パトローネ28を保持するV字状の台座1044と、
台座1044が固定される移動体1046と、移動体1
046をパトローネ移載部848とパトローネ供給機構
90との間で往復移動させるシリンダ1048とを備え
る。なお、台座1044は、ストレート部28aが接触
する斜面1044a側を、他方の斜面よりも幅広に形成
している。また、台座1044の中央部には、第1実施
形態の台座376aと同様にマグネット1050が埋め
込まれているが、このマグネット1050は、吸着保持
部1024に備えられたマグネット1022より強い磁
力を有している。
【0297】このように構成されるパトローネ搬送部8
46では、パトローネ移載部848から吸着保持部10
24によって台座1044に移載された片開パトローネ
28が、シリンダ1048の駆動によりパトローネ供給
機構90側に搬送される(図79参照)。その際、台座
1044に埋め込まれたマグネット1050が、吸着保
持部1024に備えられたマグネット1022より強い
磁力を有しているので、台座1044がより確実に片開
パトローネ28を受け取り且つ保持することができる。
しかも、台座1044は、片開パトローネ28のストレ
ート部28aが接触する側の斜面1044aを他方の斜
面より幅広に形成しているので、ストレート部28aを
所定の方向に向けた状態でより確実に片開パトローネ2
8を保持することができる。さらに、この第2実施形態
では、整列供給ユニット806およびパトローネ搬送ユ
ニット832により自動でパトローネ供給機構90に片
開パトローネ28を供給している。これにより、より迅
速且つより確実に片開パトローネ28をパトローネ供給
機構90に供給することができる。
【0298】パトローネ搬送部846の台座1044に
より保持され、パトローネ供給機構90に供給された片
開パトローネ28は、第1実施形態と同様に構成される
パトローネ供給機構90の動作により、組立ユニット8
36の搬送機構894に移載される。
【0299】搬送機構894は、図80および図81に
示すように、複数のパレット892と、複数のリンク部
材1058が等間隔に配設され、このリンク部材105
8を介してパレット892を搬送駆動するチェーンベル
ト1060と、チェーンベルト1060を循環させる駆
動用の回転ギヤ1062および複数のギヤプーリ106
4a、1064b、1064cと、タイミングベルト1
066を介して回転ギヤ1062を回転駆動するサーボ
モータ等からなるモータ1068と、第1実施形態と同
様に遮光ケース378内および組立ユニット836に配
設され、パレット892を循環搬送するガイドレール4
04とを備える。なお、図80および図81中の参照符
号1060a、1060bは、チェーンベルト1060
を案内するために対向配置された一対のガイドプレート
を示す。
【0300】図82は、パレット892およびパレット
892の位置決め機構1072の詳細な構成を示す。パ
レット892は、第1実施形態におけるパレット92の
基台408に代えて基台1070を有する。この基台1
070は、パレット892がリンク部材1058を介し
てチェーンベルト1060により搬送駆動されるため
に、第1実施形態における駆動機構の係合ピン448お
よび位置決めピン436が挿入される孔部428と、各
パレット92を連結するリンク部材402とを不要とし
ている。
【0301】また、パレット892の位置決め機構10
72は、第1実施形態と同様のシリンダ452およびV
字状の溝部456が形成された移動部454を有する。
さらに、移動部454には、パレット892の可動ホル
ダ410を所定量開放させるためのシリンダ430が固
定される。このシリンダ430のロッド432の先端部
がカムフォロア416を押圧することでアーム部材41
4を回動させ、可動ホルダ410が開放方向に付勢され
る(図58参照)。
【0302】なお、位置決め機構1072は、少なくと
もパトローネ供給機構90、組込機構96、装着機構9
02、かしめ機構104、検査機構106、取出機構1
08および排出機構900に対応する部位にそれぞれ配
設される。また、ロッド432を有するシリンダ430
は、少なくともパトローネ供給機構90、組込機構9
6、検査機構106、取出機構108および排出機構9
00に対応する部位にそれぞれ配設される(図81参
照)。
【0303】このように構成される搬送機構894で
は、モータ1068の回転駆動力が、チェーンベルト1
060およびリンク部材1058を介してパレット89
2のカムフォロア426に伝達され、パレット892が
ガイドレール404に沿って循環搬送される。このた
め、モータ1068が、例えば、サーボモータにより構
成されてパレット892が間欠的に搬送される場合に
は、第1実施形態における搬送機構94に対して、パレ
ット892に加わる起動および停止時のショックをより
低減することが可能となる。その結果、搬送機構894
をより高速化することができる。
【0304】各パレット892が、上述の各機構90、
96、902、104、106、108および900に
対応する部位に到達すると、その部位に配設された各シ
リンダ452が駆動され、各移動部454の溝部456
が各パレット892に植設されたカムフォロア426に
係合することで各パレット892が位置決めされる。さ
らに、各機構90、96、106、108および900
に対応する部位に配設された各シリンダ430が駆動さ
れ、各ロッド432が各アーム部材414のカムフォロ
ア416を押圧する。そのため、各アーム部材414が
回動し、その先端部に配設された各可動ホルダ410が
各固定ホルダ412より所定量離間した状態となる(図
58参照)。
【0305】次に、組立ユニット836に配設される移
送機構895、装着機構902、排出機構900および
巻込パトローネ搬出部860について説明する。
【0306】移送機構895は、図83および図84に
示すように、定尺フイルム20が巻き込まれた巻回体2
4を巻込機構888より受け取り、搬送機構894に移
送する。
【0307】移送機構895は、移動体1080を有す
る長尺な駆動部1082を備える。この駆動部1082
は、例えば、移動体1080の位置検出機構(エンコー
ダ等)を備えたサーボモータにより移動体1080を移
動するように構成される。移動体1080には、スプー
ル22のフランジ22a、22bを把持する二対のクラ
ンパ464a〜464dを開閉させるシリンダ465が
固定される。なお、駆動部1082は、ブラケット10
84a、1084bを介して隔壁130に支持される。
【0308】この場合、巻回体24をクランプするクラ
ンパ464a〜464dおよびクランパ466a、46
6bは、駆動部1082の駆動により巻込機構888側
の前進端(図83における左端)に移動され、そこで巻
回体24を受け取る。次いで、クランパ464a〜46
4dおよびクランパ466a、466bは、駆動部10
82の駆動により後退し、第1実施形態と同様に構成さ
れる組込機構96が配置された位置(図84に示す位
置)において組込機構96に巻回体24を渡した後、巻
回体24を開放する。そこで、巻回体24は、組込機構
96の動作により、パレット892に保持された片開パ
トローネ28に挿入される。巻回体24が挿入された片
開パトローネ28は、パレット892により保持された
状態でキャップ30の装着機構902に搬送される。
【0309】なお、この移送機構895では、サーボモ
ータから構成される駆動部1082を備えているので、
より高速に巻回体24を移送することができるととも
に、任意の位置で移動体1080を位置決め停止させる
ことができる。
【0310】図85〜図88は、装着機構902の構成
を示す。
【0311】装着機構902は、2枚の支持板1200
a、1200bを有し、中央部に押圧部材532が装着
される支持板1200aには、支持板1200b側にロ
ッド1202a、1202bを進退可能なシリンダ12
04a、1204bが配設される。一方、支持板120
0bには、支持板1200aの支持板1200bに対す
る変位量を規制するストッパ528a、528bおよび
1206a、1206bが配設される。この場合、スト
ッパ528a、528bは、支持板1200aが直接当
接することで変位量を規制し、ストッパ1206a、1
206bは、シリンダ1204a、1204bのロッド
1202a、1202bの先端部が当接することで支持
板1200aの変位量を規制する。
【0312】キャップ30が供給される支持板1200
bには、図86に示すように、キャップ30の通路であ
る溝部542に連通する孔部546が形成されており、
この溝部542には、第1実施形態のキャップ保持部材
550(図25参照)に対応したキャップ保持部材12
08が装着される。
【0313】キャップ保持部材1208は、図88に示
すように、中央部にキャップ30が挿通する孔部121
0を有する。また、キャップ保持部材1208は、支持
板1200bに形成された溝部542に連通してキャッ
プ30が導入される切欠部1212を上部に有する一
方、キャップ支持部材1214が挿入されるスリット1
216を下部に有する。さらに、キャップ保持部材12
08には、キャップ30の有無を検出するためのセンサ
の端部が挿入される孔部1218a、1218bが対向
して設けられる。なお、孔部1218a、1218bに
は、例えば、センサの発光部および受光部にそれぞれ連
結する光ファイバを挿入することができる。
【0314】一方、支持板1200bには、シリンダ1
220が装着されており、このシリンダ1220のロッ
ド1222には、ブラケット1224を介してキャップ
支持部材1214が連結される。キャップ支持部材12
14は、キャップ保持部材1208のスリット1216
に挿入されるU字状の保持部1226を有する。
【0315】このように構成される装着機構902で
は、キャップ30の供給に先立ち、シリンダ1220に
よってブラケット1224がキャップ保持部材1208
のスリット1216に挿入されており、また、支持板1
200aに装着されたシリンダ1204a、1204b
のロッド1202a、1202bが支持板1200b側
に所定量突出した状態に設定されている。
【0316】前記の状態において、キャップ供給機構1
00からキャップ30が供給されると、キャップ30
は、支持板1200bの溝部542からキャップ保持部
材1208に導入され、支持板1200bに装着された
板体544とキャップ支持部材1214の保持部122
6との間に保持される(図86参照)。
【0317】次いで、シリンダ520の駆動により、ロ
ッド516a、516bを介して支持板1200a、1
200bが隔壁130側に変位する。支持板1200b
が所定量変位してストッパ530a、530bに当接し
て変位が阻止されると、支持板1200aのみが変位を
継続する。そして、支持板1200aに装着したシリン
ダ1204a、1204bのロッド1202a、120
2bがストッパ1206a、1206bに当接すること
により、支持板1200aの変位が停止する。このと
き、支持板1200aに装着された押圧部材532のピ
ン部材534が板体544に形成した孔部546からキ
ャップ30の孔部30aに挿入され、キャップ30を位
置決め保持する。
【0318】キャップ30が位置決めされると、シリン
ダ1220が駆動され、キャップ支持部材1214が下
降することにより、キャップ保持部材1208から退避
する。
【0319】次に、シリンダ1204a、1204bが
駆動され、ロッド1202a、1202bが支持板12
00a側に退動すると、支持板1200aは、シリンダ
520の変位作用により、支持板1200b側にさらに
変位する。従って、押圧部材532のピン部材534に
よって保持されたキャップ30は、キャップ保持部材1
208からガイドブロック572a、572b側に変位
し、片開パトローネ28の端部に装着される。
【0320】その後、キャップ30が端部に仮装着され
た巻回体24を含む片開パトローネ28、すなわち、巻
込パトローネ12は、パレット892により保持された
状態で搬送され、第1実施形態と同様に構成されるかし
め機構104および検査機構106における処理を経て
取出機構108まで搬送された後、パレット892から
取り出される。
【0321】ここで、巻込パトローネ12が取り出され
たパレット892は、排出機構900を介して再びパト
ローネ供給機構90に循環搬送される。図89および図
90は、不要な片開パトローネ28等がパレット892
に残存している場合、それを排出する排出機構900の
構成を示す。
【0322】排出機構900は、隔壁130に固定され
たブラケット1230に対して連結部材1232を介し
て装着される円筒状のスリーブ1234を有する。スリ
ーブ1234の一端部には、連結部材1236を介して
シリンダ1238が装着される。シリンダ1238のロ
ッド1240には、ブロック体1242を介してマグネ
ット1244が装着される。なお、ブロック体1242
およびマグネット1244は、スリーブ1234の他端
部から進退自在である。また、スリーブ1234の他端
部の近傍には、廃品トレイ1246が配設される。廃品
トレイ1246は、隔壁130に固定されたブラケット
1248に装着される。
【0323】このように構成される排出機構900で
は、取出機構108を経由して搬送されたパレット89
2が位置決めされた後、シリンダ430が駆動されるこ
とで可動ホルダ410が固定ホルダ412より所定量離
間した状態となる(図58参照)。次いで、シリンダ1
238が駆動されると、ロッド1240の先端部に配設
されたブロック体1242がマグネット1244ととも
にパレット892に指向してスリーブ1234から導出
され、可動ホルダ410、固定ホルダ412間に挿入さ
れる。このとき、パレット892に不要な片開パトロー
ネ28等が残存していると、マグネット1244がそれ
を吸着してパレット892から排除することになる。片
開パトローネ28等を吸着したマグネット1244は、
シリンダ1238の駆動作用によってスリーブ1234
側に退動する。そして、マグネット1244に吸着され
ている片開パトローネ28等がスリーブ1234の端部
に当接し、その状態からマグネット1244がさらに退
動すると、吸着されていた片開パトローネ28等がマグ
ネット1244から離脱し、その下部に配置されている
廃品トレイ1246に収容される。このようにしてパレ
ット892に残存する廃品を排出した後、確実に空の状
態となったパレット892が再びパトローネ供給機構9
0に搬送される。
【0324】一方、取出機構108により取り出された
巻込パトローネ12は、第1実施形態と同様に巻込パト
ローネ12の肩高さが規定の範囲内にあるか否かが判定
された後、巻込パトローネ搬出部860に供給される。
【0325】巻込パトローネ搬出部860は、図91に
示すように、第1実施形態における搬送コンベア734
に代替して、クランプ部材732a、732bによって
巻込パトローネ12が載置される長尺な搬出プレート1
090と、搬出プレート1090に載置された巻込パト
ローネ12を保持するとともに、搬送方向に案内するガ
イド部材1092と、ガイド部材1092が固定される
移動体1094と、移動体1094を進退駆動するシリ
ンダ1096とを備える。
【0326】このように構成される巻込パトローネ搬出
部860では、搬出プレート1090に載置された巻込
パトローネ12がシリンダ1096の駆動により移動さ
れるガイド部材1092の案内作用下に、包装品組立ユ
ニット808に向けて搬送される。この場合、巻込パト
ローネ12は、搬出プレート1090の包装品組立ユニ
ット808側端部において、ガイド部材1092によっ
て位置決めされるので、確実且つ容易に巻込パトローネ
12を包装品組立ユニット808に受け渡すことができ
る。
【0327】次に、ケース供給ユニット816および包
装品組立ユニット808について説明する。
【0328】図92は、ケース供給ユニット816の構
成を示す。このケース供給ユニット816は、ケースフ
ィーダ818により構成され、ケース802を貯留する
とともに、包装品組立ユニット808にケース802の
開口部802aを一定方向に向けた状態で送給する。
【0329】ケースフィーダ818は、ケース802が
複数投入され、該ケース802を貯留するために椀状に
形成されたホッパ1100と、ケース802を拾い上げ
るためのアーム部1102と、アーム部1102が等間
隔に複数立設される回転体1104と、包装品組立ユニ
ット808にホッパ1100から拾い上げられたケース
802を送給するための送給路1106と、ケースフィ
ーダ818の全体を支持するために、支持フレーム11
07を含み開口した箱状に形成される筐体1108とか
ら構成される。
【0330】また、ケースフィーダ818は、回転体1
104を回転させるために、モータ等からなる回転駆動
源および該モータからの駆動トルクを制限するクラッチ
等を含む駆動機構1109と、回転体1104を上方か
ら覆い、且つ筐体1108に取り付けられ、例えば、板
状の透明な合成樹脂等から形成されるカバー1112と
を有する(図61および図62参照)。なお、図92で
は、カバー1112が省略されている。
【0331】ホッパ1100は、筐体1108を構成す
るとともに、対向配置される側壁部1100aと、回転
体1104の回転方向(図92中、矢印Z方向)に対し
て概ね直交方向に指向して下方に傾斜した底部1100
bと、底部1100bに湾曲部1100cを介して連接
され、上方へと延在する傾斜部1100dと、傾斜部1
100dに対向して配置されるとともに、回転体110
4を通過させるための切欠部1100eが形成された端
壁部1100fとから構成される。また、ホッパ110
0には、回転体1104の回転方向に沿い、底部110
0bから湾曲部1100cを介して傾斜部1100dに
至るまでに断面円弧状の溝部1114が形成される。ホ
ッパ1100に投入されたケース802がこの溝部11
14に一列状にはまり込む。
【0332】回転体1104は、円板状に形成された胴
部1104aと、胴部1104aの外周に沿って形成さ
れる外周縁部1104bと、回転軸1110に固定さ
れ、胴部1104aが連結される回転支持部1104c
とから構成される。
【0333】外周縁部1104bは、回転体1104の
半径方向外方に指向して徐々に幅狭となるように形成さ
れる。このようにすることによって、ケース802が、
例えば、所望の一定方向とは異なった横向きや縦向き等
で載置される状態を回避させ、その結果、ケース802
の詰まりや干渉等によるケースフィーダ818の停止が
回避される。
【0334】回転支持部1104cは、回転軸1110
の図示しない突起部位に嵌合されるキー溝を有する。こ
のキー溝により、回転支持部1104cに回転軸111
0の回転駆動力を確実に伝達するようにしている。
【0335】アーム部1102は、回転体1104の外
周縁部1104bに等間隔で複数配設される。アーム部
1102は、ホッパ1100の底部1100bから湾曲
部1100cを経て傾斜部1100dに至る溝部111
4に沿って入り込むように旋回移動するピン(突起)1
116を有する。ピン1116は、面取りの施された先
端部1116aを有する円柱状の形状を呈している。ま
た、ピン1116は、回転体1104の回転方向に沿っ
て、先端部1116aが突出した方向に向いている。換
言すると、ピン1116は、回転体1104の接線方向
に平行に向いている。
【0336】この場合、溝部1114の断面円弧部分の
径は、ケース802の外径よりも大径に形成される。こ
のようにすることによって、ケース802が溝部111
4に容易に整列されるとともに、不完全な状態で配置さ
れたケース802も含めて、溝部1114にはまり込ん
だケース802をより高い確率で拾い上げることが可能
となる。
【0337】また、ピン1116と回転体1104の外
周縁部1104bとの離間距離は、ケース802の外径
より大きくしている。このようにすることによって、ケ
ース802が、例えば、ピン1116と外周縁部110
4bとの間に横向きに挟み込まれる状態を回避させ、そ
の結果、ケース802の詰まりや干渉等によるケースフ
ィーダ818の停止が回避される。さらに、この第2実
施形態では、外周縁部1104bにアーム部1102を
8個所設けた場合を例示しているが、この数は任意に変
更することが可能である。
【0338】送給路1106は、円筒状の送給管111
8を有する。送給管1118は、その一方側である上方
部位1118aが概ね回転体1104の回転方向に沿っ
て円弧状に折り曲げられる。一方、他方側である下方部
位1118bは直線状に形成され、筐体1108の底壁
1108eを貫通して下方に延在している。この送給管
1118は、図示しない複数のブラケットを介して筐体
1108に固定される。
【0339】この場合、図93に示すように、送給管1
118の内径D4は、ケース802およびアーム部11
02が送給管1118の内面1118eに干渉して詰ま
り等を生じず、且つケース802が送給管1118の内
部で反転等を生じない程度に設定される。
【0340】また、送給管1118の上方部位1118
aにおいて、送給管1118の開口端1118c付近
(換言すると、回転体1104のアーム部1102がほ
ぼ垂直方向上方に向いた位置)では、ケース802がピ
ン1116に対して下方に偏って保持されるために、ピ
ン1116の横断面方向の中心点Q1が送給管1118
の横断面方向の中心点Q2より上方にオフセットした位
置関係に配置される。このオフセット量Lは、ケース8
02の外径D1および内径D2と、ピン1116の外径
D3と、送給管1118の内径D4との関係から鑑みて
設定される。例えば、この第2実施形態では、オフセッ
ト量Lを約5[mm]としている。
【0341】一方、送給管1118の上方部位1118
aと下方部位1118bとの中間部位1118d付近
(換言すると、回転体1104のアーム部1102がほ
ぼ水平方向に向いた位置)では、前述した各中心点Q1
とQ2とが横断面方向で一致した位置関係に配置され
る。従って、送給管1118の上方部位1118aは、
回転体1104の回転方向に概ね沿い、アーム部110
2の旋回径に対応させながらも、送給管1118の開口
端1118cから中間部位1118dに至るまで前記オ
フセット量を徐々に減少させた複合円弧状に折り曲げら
れている。
【0342】さらに、送給管1118には、回転体11
04に立設されたアーム部1102を、送給管1118
の内部を通過させるためにスリット1118fが設けら
れる。このスリット1118fは、当然にアーム部11
02の幅より大きく、ケース802の外径D1より小さ
く設定される。
【0343】このようにして、ケース802とともにア
ーム部1102が送給管1118の内部を通過する際、
送給管1118の内面1118eにケース802および
アーム部1102が干渉しないようにしている。
【0344】筐体1108は、一対の側壁1108a、
1108bと、同様に一対の端壁1108c、1108
dと、底壁1108eとから構成され、開口した箱状に
形成される。また、筐体1108は支持フレーム110
7を含み、この支持フレーム1107を介してケースフ
ィーダ818が包装品組立ユニット808の上部に載置
される。なお、この第2実施形態では、筐体1108の
端壁1108dの側が、フイルム製造装置810の筐体
39の前面側(扉52e側)に面して配置される。
【0345】このように構成されるケース供給ユニット
816では、ケースフィーダ818のホッパ1100に
貯留されたケース802が、回転体1104が回転する
ことにより攪拌され、ホッパ1100の溝部1114に
向けて徐々に移動されて一列状にはまり込んでいく。一
列状にはまり込んだケース802の中、その開口部80
2a側が回転体1104の回転方向に対向した向きにな
ったときのみ、旋回するアーム部1102のピン111
6によって拾い上げられる。従って、ケース802は必
ず一定方向に向いた状態で送給路1106に送られる。
【0346】送給路1106に送られたケース802
は、送給管1118の開口端1118cから、アーム部
1102とともに送給管1118内に挿入され、アーム
部1102の旋回に伴い徐々にその開口部802a側が
上向きとなる。ケース802は、送給管1118の上方
部位1118aと下方部位1118bの中間部位111
8dに至るまでに、アーム部1102のピン1116に
よる案内作用が解かれ、遂には送給管1118の下方部
位1118bの案内下に自由落下する。そして、ケース
フィーダ818の下方に設置される包装品組立ユニット
808に、開口部802aが確実に一定方向に向いた状
態でケース802を送給することができる。
【0347】図94および図95は、包装品組立ユニッ
ト808の構成を示す。この包装品組立ユニット808
は、巻込パトローネ搬出部860のガイド部材1092
による案内作用下に搬出プレート1090を介して搬送
される巻込パトローネ12を移載するとともに、パトロ
ーネ取出位置P1へと搬送するパトローネ搬送機構83
8と、巻込パトローネ12が装填されるケース802を
装填位置P2に供給するとともに、ケースキャップ80
4のキャップ装着位置P5へと搬送するケース搬送機構
840と、巻込パトローネ12を保持して装填位置P2
に向けて移送しながら、該巻込パトローネ12から外部
に突出する定尺フイルム20の後端部20bを巻込パト
ローネ12の外周に巻き付け、さらに該巻込パトローネ
12をケース802内に挿入するパトローネ装填機構8
42と、巻込パトローネ12が装填されたケース802
の開口部802aにケースキャップ804を装着して包
装品812を得るケースキャップ装着機構844とを備
える。
【0348】パトローネ搬送機構838は、搬出プレー
ト1090を介して搬送された巻込パトローネ12を移
載するためのパトローネ移載部1120と、パトローネ
移載部1120から移載された巻込パトローネ12が載
置される受け部材1122cを配設し、パトローネ装填
機構842に巻込パトローネ12を搬送するパトローネ
搬送部1122とを備える。
【0349】パトローネ移載部1120は、巻込パトロ
ーネ12を取り上げてパトローネ搬送部1122に移載
するために、水平方向に往復動作または上下動するよう
に配設される複数のシリンダや、これらのシリンダによ
り往復移動または上下動する各移動体、および巻込パト
ローネ12を把持する一対のクランプ部材等を備える。
【0350】パトローネ搬送部1122は、パトローネ
移載部1120の移動端の下方とパトローネ取出位置P
1との間で往復動作するシリンダ1122aと、シリン
ダ1122aの駆動により往復移動する移動体1122
bと、移動体1122b上に配設される受け部材112
2cとを備える。受け部材1122cには、定尺フイル
ム20の後端部20bが所定の方向に向いた状態で巻込
パトローネ12を保持するためのスリット1122dが
形成されている(図95参照)。
【0351】ケース搬送機構840は、ケースフィーダ
818の送給路1106に連結される送給路840aを
通して送り込まれるケース802をケース供給位置P3
において載置するとともに、ケース搬出位置P4に搬送
する回動テーブル1124と、回動テーブル1124を
円弧線上に往復移動(図95中、矢印A方向)させるロ
ータリアクチュエータ1126と、ケース搬出位置P4
から装填位置P2へとケース802を搬出する押出し部
材1128aを有するシリンダ1128と、押出し部材
1128aに対向して配設され、搬出されるケース80
2を装填位置P2において受け止める受け部材1130
aと、受け部材1130aが配設される移動体1130
bを有するシリンダ1130とを備える。
【0352】なお、回動テーブル1124には、半径方
向外方に切欠を有する凹部1124aが形成されてお
り、この凹部1124aにケース802が縦姿勢で載置
される。また、送給路840aの下端部には、所定のタ
イミングで間欠的にケース802を切り出すための図示
しない切出機構が備えられる。
【0353】さらに、ケース搬送機構840は、装填位
置P2とキャップ装着位置P5との間で往復動作するシ
リンダ1132と、シリンダ1132の駆動により往復
移動し、ケース802をキャップ装着位置P5へと搬送
する押出し部材1132aを配設する移動体1132b
と、ケース搬出位置P4からキャップ装着位置P5へと
ケース802を縦姿勢の状態で案内する断面凹形状に形
成されたケース搬送路1134とを備える。
【0354】パトローネ装填機構842は、巻込パトロ
ーネ12をパトローネ取出位置P1から取り上げて装填
位置P2に移送した後、この巻込パトローネ12を回転
不能に保持してケース802内に挿入するパトローネ保
持部1136と、装填位置P2でケース802を保持す
るケース保持部1138と、巻込パトローネ12がケー
ス802内に装填される際に、突出する定尺フイルム2
0の後端部20bを巻き付けながら巻込パトローネ12
を案内するガイド部1140とを備える。
【0355】また、パトローネ装填機構842は、パト
ローネ取出位置P1と装填位置P2との間で、パトロー
ネ保持部1136を往復移動させるための移送部114
2を有する。この移送部1142は、立設する支持体1
144に補助プレート1144aを介して固定されるシ
リンダ1142aと、シリンダ1142aの駆動により
往復移動する移動体1142bとを備える。この移動体
1142bにパトローネ保持部1136がプレート11
45を介して固定される。
【0356】パトローネ保持部1136は、図96に示
すように、支持ブラケット1146に締付部材1146
aによって締め付けられることにより支持されるととも
に、ベアリング等の摺動部材1148aを含む軸受部材
1148と、軸受部材1148により回転可能(図95
中、矢印B方向)に支持される筒体1150とを備え
る。筒体1150の下端側には、周方向に所定の幅寸法
を有し、軸方向に延在するスリット状開口部1150a
が形成される。一方、筒体1150の上端側には、周方
向に沿って歯車部1150bが形成される。なお、支持
ブラケット1146は、プレート1145に固定されて
いる。
【0357】また、パトローネ保持部1136は、筒体
1150内に昇降自在に収容される昇降軸1152を備
える。この昇降軸1152は、前記軸受部材1148の
内孔に備えられた一対のブッシュ1148bによって昇
降自在に支持される。また、昇降軸1152の上端は、
昇降動作用のシリンダ1154に連結される連結プレー
ト1156の一端に固定される。この連結プレート11
56は、リニアガイド部材1158の案内作用下に、前
記シリンダ1154の駆動により昇降移動される。一
方、昇降軸1152の下端には、一般に強磁性体、例え
ば、鉄等から形成される巻込パトローネ12を取り上
げ、且つ取り上げた状態に保持するためのマグネット
(第1マグネット)1160を含む保持部材1162が
連結部材1152aを介して固着される。なお、パトロ
ーネ保持部1136は、連結プレート1156の上部側
の一部がプレート1145に備えられたストッパ部材1
145aに当接することにより上限位置が規制される。
このストッパ部材1145aは位置調節可能である。
【0358】補助プレート1144aには、パトローネ
保持部1136の往復移動方向に沿って歯車列1164
が直線状に配設される。この歯車列1164に筒体11
50に設けられた歯車部1150bが噛合する。
【0359】ガイド部1140は、巻込パトローネ12
が前記ケース802内に装填される際に、回転すること
によって巻込パトローネ12から突出する定尺フイルム
20の後端部20bを該巻込パトローネ12の外周に保
持しながら案内するガイド筒体1166と、歯車部材1
168を介してこのガイド筒体1166を回転駆動させ
るモータ1170とを備える。なお、歯車部材1168
は、その軸1168aがモータ1170の図示しない駆
動軸に回転自在に連結される。
【0360】図96に示すように、ガイド筒体1166
は、前記歯車部材1168に噛合する歯車部1166a
が形成され、ベアリング等の摺動部材1172aを含む
軸受部材1172によって回転自在に支持される。この
軸受部材1172は、補助プレート1144aに固定さ
れている。また、ガイド筒体1166には、巻込パトロ
ーネ12の外周に巻き付けられた定尺フイルム20の後
端部20bを、前記巻込パトローネ12の外周に沿って
案内するためのテーパ内周面1166bが設けられる。
このテーパ内周面1166bの下端には、段部1166
cを介して拡開するテーパ開口部1166dが連通す
る。
【0361】なお、装填位置P2において、ケース80
2がケース保持部1138によって上昇され、テーパ開
口部1166d内に配置される際、このケース802の
上端面と段部1166cとの間には所定のクリアランス
が形成される。このクリアランスは、0.5〜1.5
[mm]の範囲内に設定されると望ましく、さらに、
0.5〜1.0[mm]の範囲内に設定されると好適で
ある。さらに、ガイド筒体1166のテーパ内周面11
66bは、傾斜角度が1°〜11°の範囲内に設定され
ており、このテーパ内周面1166bの下端の直径は、
ケース802の内径よりも大きくかつこのケース802
の外径よりも小さな値に設定される。
【0362】図96に示すように、ケース保持部113
8は、ケース802を保持するとともに、ケース搬送路
1134と前記テーパ開口部1166d内との間でケー
ス802を昇降移動させる昇降台1138aを備える。
この昇降台1138aは、図示しない駆動源を介して昇
降自在である。なお、昇降台1138aの上端にはマグ
ネット(第2マグネット)1174が取り付けられる。
このマグネット1174は、前述したマグネット116
0より強い磁力を有するものが選択される。
【0363】ケースキャップ装着機構844は、ケース
キャップ804を所定の向きに整列させるための一般的
なパーツフィーダからなるケースキャップフィーダ11
76と、ケースキャップフィーダ1176からキャップ
取出位置P6にケースキャップ804を順次送り出すシ
ュータ1178と、キャップ取出位置P6に搬送された
ケースキャップ804を把持し、取り上げるとともに、
キャップ装着位置P5に搬送されたケース802の開口
部802aに移載するキャップ移載部1180と、ケー
ス802の開口部802aに移載されたケースキャップ
804を押圧することにより装着するキャップ押圧部1
182と、キャップ移載部1180およびキャップ押圧
部1182を往復移動させる往復駆動部1184とを備
える。
【0364】なお、往復駆動部1184は、立設する支
持体1185に固定される。また、ケースキャップフィ
ーダ1176の後方には、ケースキャップ804を貯留
するとともに、ケースキャップフィーダ1176からケ
ースキャップ804の送給タイミングに連動して、ケー
スキャップフィーダ1176にケースキャップ804を
供給する図示しないケースキャップホッパが備えられ
る。
【0365】また、ケースキャップ装着機構844は、
キャップ装着位置P5に搬送されたケース802を受け
止めるとともに、ケースキャップ804がケース802
に装着される際に該ケース802を把持するケース把持
部1186を備える(図97参照)。なお、図94およ
び図95中、参照符号1190および1190aは、キ
ャップ装着位置P5においてケースキャップ804が装
着された包装品812を搬出コンベア1192に搬出す
るためのシリンダおよび押出し部材を示す。
【0366】図97に示すように、キャップ移載部11
80は、補助プレート1184bに固定されるシリンダ
1180aと、シリンダ1180aの駆動により上下動
(図97中、矢印C方向)する移動体1180bと、移
動体1180bに固定されるシリンダ1180cと、シ
リンダ1180cの駆動により開閉動作する一対のクラ
ンプ部材1181a、1181bとを備える。クランプ
部材1181a、1181bにより、ケースキャップ8
04が把持されるとともに、取り上げられる。
【0367】キャップ押圧部1182は、補助プレート
1184bに固定されるブラケット1182aにより支
持され、上下動(図97中、矢印C方向)するシリンダ
1182bと、シリンダ1182bの駆動軸1182c
の端部に取り付けられる押圧部材1182dとを備え
る。押圧部材1182dは、ケース802の開口部80
2aに載置されたケースキャップ804の上面に対向し
て、略十字形状に形成され且つその周縁部が湾曲し、軸
方向に沿って延在する押圧部位1182eを有する(図
98参照)。この押圧部位1182eを形成することに
より、押圧部材1182dがケースキャップ804の上
面に部分的に当接してケースキャップ804を押圧す
る。
【0368】なお、この第2実施形態では、押圧部位1
182eを略十字形状に形成した場合を例示している
が、これに限定されるものではなく、例えば、周縁部が
湾曲し且つ軸方向に沿って突出する略Y字形状あるいは
略I字形状等のように、ケースキャップ804に対して
部分的に当接する形状であれば何れの形状に形成しても
よい。
【0369】往復駆動部1184は、キャップ装着位置
P5とキャップ取出位置P6との間で往復動作(図97
中、矢印D方向)するシリンダ1184aと、補助プレ
ート1184bを介してキャップ移載部1180および
キャップ押圧部1182が固定され、シリンダ1184
aの付勢により往復移動する移動体1184cとを備え
る。
【0370】ケース把持部1186は、キャップ装着位
置P5に搬送されるケース802を受け止める胴部11
88a、1188bを有し、該ケース802を両側から
挟み込むように把持する開閉チャック1186a、11
86bとを備える。
【0371】なお、開閉チャック1186a、1186
bは、シリンダ1186cが固定される移動体1186
dを往復移動させるシリンダ1186eとシリンダ11
86eの駆動により、キャップ装着位置P5とケース8
02の搬出動作中に退避する退避位置との間で往復移動
される(図94参照)。
【0372】なお、この第2実施形態では、製品不良等
として指定された巻込パトローネ12等を排出するため
のシリンダ738および押圧部材742(図35参照)
は、搬出コンベア1192の途上に設けられる。
【0373】このように構成される包装品組立ユニット
808では、ケース802がケースフィーダ818から
ケース供給位置P3に送給された後、ケース搬送機構8
40の動作によって装填位置P2に搬送される。一方、
巻込パトローネ12は、パトローネ搬送機構838のパ
トローネ移載部1120の動作およびパトローネ搬送部
1122の動作、さらにパトローネ装填機構842のパ
トローネ保持部1136の動作によって装填位置P2に
移送されて、搬送されたケース802内に装填される。
【0374】その際、ケース802がマグネット117
4を備えるケース保持部1138によって保持された状
態で、巻込パトローネ12がパトローネ保持部1136
に備えられたマグネット1160を含む保持部材116
2により回転不能に保持されて下方向に移動されるとと
もに、この巻込パトローネ12を案内するガイド筒体1
166が時計方向に回転する。これにより、巻込パトロ
ーネ12の外周に巻き付けられている定尺フイルム20
の後端部20bは、ガイド筒体1166のテーパ内周面
1166bの案内作用下に巻込パトローネ12の外周に
確実に保持されるので、ケース802内に巻込パトロー
ネ12を円滑且つ確実に装填することができる(図96
参照)。
【0375】この場合、マグネット1160および11
74の磁力の差によって巻込パトローネ12を受け渡す
ようにしているので、圧縮空気を吹きつけて巻込パトロ
ーネ12を受け渡す場合や、巻込パトローネ12を吸引
保持する場合に必要となる圧縮空気の供給源や、あるい
は負圧空気の発生源等を設置する必要がないので、フイ
ルム製造装置810の小型化が可能になるとともに、簡
素にフイルム製造装置810を構成することができる。
【0376】次に、巻込パトローネ12を内部に収容し
たケース802は、ケース搬送機構840の動作によっ
てキャップ装着位置P5に搬送される。一方、ケースキ
ャップ804は、ケースキャップフィーダ1176から
シュータ1178を介してキャップ取出位置P6に送給
される。そこで、ケースキャップ804は、ケースキャ
ップ装着機構844のキャップ移載部1180の動作に
よって把持されるとともに取り上げられて、キャップ装
着位置P5に搬送されたケース802の開口部802a
に移載される(図97参照)。
【0377】次いで、キャップ装着位置P5において、
ケースキャップ装着機構844のキャップ押圧部118
2の動作により、ケース802の開口部802aに移載
されたケースキャップ804が押圧部材1182dを介
して押圧される。その際、押圧部材1182dが略十字
形状に形成された押圧部位1182eを有しているた
め、ケースキャップ804の上面に対して部分的に当接
する。従って、ケースキャップ804は、押圧部位11
82eに当接する部分と当接しない部分とで僅かに変形
を生じながらケース802の開口部802aに装着され
る。これにより、ケースキャップ804を容易且つ確実
に装着することができる。
【0378】また、このことにより、例えば、ケースキ
ャップ804の上面に対して全面に当接して押圧する場
合に比し、キャップ押圧部1182から該ケースキャッ
プ804にかける力を省力化することが可能となる。そ
の結果、ケースキャップ804やケース802の損傷を
回避させることができる。
【0379】続いて、巻込パトローネ12を内部に収容
してケースキャップ804が装着されたケース802
は、包装品812としてシリンダ1190の駆動による
押出し部材1190aによってキャップ装着位置P5か
ら搬出コンベア1192へと搬出される(図94参
照)。
【0380】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、多数の
製造工程を1つの光密な装置内にコンパクトに集約する
ことができるため、当該装置の設置に要する作業性が向
上するとともに、占有面積の狭小化に貢献できる。ま
た、各機能がユニット化されているので、装置構成の変
更、機能の追加等が容易であり、また、コスト低減にも
寄与することができる。さらに、当該装置を可搬型とす
ることにより、任意の場所に設置してフイルムの製造を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のフイルム製造装置の外観図であ
る。
【図2】第1実施形態のフイルム製造装置による巻込パ
トローネの製造工程の説明図である。
【図3】第1実施形態のフイルム製造装置が具備する遮
光性袋手段の断面構成図である。
【図4】第1実施形態のフイルム製造装置の内部構成図
である。
【図5】第1実施形態の供給ユニットの斜視構成図であ
る。
【図6】第1実施形態の供給ユニットの正面断面構成図
である。
【図7】第1実施形態の送り機構の斜視構成図である。
【図8】第1実施形態の送り機構の側面図である。
【図9】第1実施形態の切断機構およびインサート機構
の斜視構成図である。
【図10】第1実施形態の切断機構およびインサート機
構の一部断面正面図である。
【図11】第1実施形態のスプール搬送部およびスプー
ル供給機構の一部断面側面図である。
【図12】第1実施形態のスプール供給機構の一部切欠
斜視構成図である。
【図13】第1実施形態の巻込機構の斜視構成図であ
る。
【図14】第1実施形態の巻込機構における移動手段の
斜視構成図である。
【図15】第1実施形態の巻込機構の正面図である。
【図16】第1実施形態の巻込機構の一部断面側面図で
ある。
【図17】第1実施形態のパトローネ搬送部およびパト
ローネ供給機構の斜視構成図である。
【図18】第1実施形態の搬送機構におけるパレットお
よびその位置決め機構の斜視構成図である。
【図19】第1実施形態の搬送機構におけるパレットお
よびその駆動機構の斜視構成図である。
【図20】第1実施形態の移送機構および組込機構の斜
視構成図である。
【図21】第1実施形態の移送機構および組込機構の平
面図である。
【図22】第1実施形態のキャップ供給機構および装着
機構の斜視構成図である。
【図23】第1実施形態のキャップ供給機構および装着
機構の要部一部断面図である。
【図24】第1実施形態の装着機構の平面図である。
【図25】第1実施形態の装着機構における要部斜視構
成図である。
【図26】第1実施形態の装着機構における要部斜視構
成図である。
【図27】第1実施形態の装着機構における図26のXX
VII−XXVII線断面図である。
【図28】第1実施形態のかしめ機構の斜視構成図であ
る。
【図29】第1実施形態のかしめ機構の断面図である。
【図30】第1実施形態のかしめ機構における位置決め
機構の斜視構成図である。
【図31】第1実施形態のかしめ機構における位置決め
機構の側面図である。
【図32】第1実施形態の検査機構の斜視構成図であ
る。
【図33】第1実施形態の検査機構における引出抵抗検
査部の側面図である。
【図34】第1実施形態の取出機構における取出部およ
び第1移載部の斜視構成図である。
【図35】第1実施形態の取出機構における第1移載
部、第2移載部および巻込パトローネ搬出部の斜視構成
図である。
【図36】第1実施形態の取出機構における取出部およ
び第1移載部の正面図である。
【図37】第1実施形態の取出機構における第1移載部
および第2移載部の正面図である。
【図38】第1実施形態のフイルムフィード制御系の制
御回路ブロック図である。
【図39】第1実施形態の送り機構の動作説明図であ
る。
【図40】第1実施形態のフイルムロールの送り出し径
算出のためのタイミングチャートである。
【図41】第1実施形態のインサート機構の動作説明図
である。
【図42】第1実施形態の切断機構によって切断される
フイルムの説明図である。
【図43】第1実施形態のスプール供給機構の動作説明
図である。
【図44】第1実施形態のスプール供給機構の動作説明
図である。
【図45】第1実施形態のスプール供給機構の動作説明
図である。
【図46】第1実施形態の巻込機構におけるスプールの
位相整定動作の説明図である。
【図47】第1実施形態のフイルムフィード制御系にお
けるフイルムフィードパターンの説明図である。
【図48】第1実施形態のインサート機構の動作説明図
である。
【図49】第1実施形態の巻込機構におけるスプールの
フランジの状態検査の説明図である。
【図50】第1実施形態の巻込機構と移送機構との間で
の巻回体の受け渡し動作の説明図である。
【図51】第1実施形態の組込機構による巻回体の保持
前の状態説明図である。
【図52】第1実施形態の組込機構による巻回体の保持
状態の説明図である。
【図53】第1実施形態の組込機構による巻回体の片開
パトローネへの挿入状態の説明図である。
【図54】第1実施形態のかしめ機構によるキャップの
かしめ動作の説明図である。
【図55】第1実施形態の検査機構における変位速度の
説明図である。
【図56】第1実施形態の検査機構におけるセンサ出力
の説明図である。
【図57】第1実施形態の排出機構の一部断面平面図で
ある。
【図58】第1実施形態の排出機構の正面図である。
【図59】第2実施形態のフイルム製造装置の外観図で
ある。
【図60】第2実施形態のフイルム製造装置による巻込
パトローネから包装品に至るまでの製造工程の説明図で
ある。
【図61】第2実施形態のフイルム製造装置の側面構成
図である。
【図62】第2実施形態のフイルム製造装置の内部構成
図である。
【図63】第2実施形態のバッファ機構および送り機構
の斜視構成図である。
【図64】第2実施形態のバッファ機構および送り機構
の側面図である。
【図65】第2実施形態の送り機構の側面図である。
【図66】第2実施形態のバッファ機構および送り機構
の動作説明図である。
【図67】第2実施形態のフイルムフィード制御系にお
けるフイルムフィードパターンの説明図である。
【図68】第2実施形態のスプール搬送部およびスプー
ル供給機構の一部断面側面図である。
【図69】第2実施形態のスプール供給機構の一部切欠
斜視構成図である。
【図70】第2実施形態のスプール供給機構の動作説明
図である。
【図71】第2実施形態のスプール供給機構の動作説明
図である。
【図72】第2実施形態のスプール供給機構の動作説明
図である。
【図73】第2実施形態の巻込機構の斜視構成図であ
る。
【図74】第2実施形態の巻込機構の正面図である。
【図75】第2実施形態の整列供給ユニットの斜視構成
図である。
【図76】第2実施形態のパトローネ搬送ユニットにお
けるパトローネ移載部およびパトローネ搬送部の平面図
である。
【図77】第2実施形態のパトローネ搬送ユニットにお
けるパトローネ移載部およびパトローネ搬送部の正面図
である。
【図78】第2実施形態のパトローネ搬送ユニットにお
けるパトローネ移載部およびパトローネ搬送部の側面図
である。
【図79】第2実施形態のパトローネ搬送部およびパト
ローネ供給機構の斜視構成図である。
【図80】第2実施形態の搬送機構の一部省略側面図で
ある。
【図81】第2実施形態の搬送機構の位置決め機構を含
む一部省略側面図である。
【図82】第2実施形態の搬送機構におけるパレットお
よびその位置決め機構の斜視構成図である。
【図83】第2実施形態の移送機構の側面図である。
【図84】第2実施形態の移送機構および組込機構の斜
視構成図である。
【図85】第2実施形態のキャップ供給機構および装着
機構の斜視構成図である。
【図86】第2実施形態のキャップ供給機構および装着
機構の要部一部断面図である。
【図87】第2実施形態の装着機構の平面図である。
【図88】第2実施形態の装着機構の要部斜視構成図で
ある。
【図89】第2実施形態の排出機構の側面図である。
【図90】第2実施形態の排出機構の断面図である。
【図91】第2実施形態の取出機構における第1移載
部、第2移載部および巻込パトローネ搬出部の斜視構成
図である。
【図92】第2実施形態のケース供給ユニットの一部切
欠斜視構成図である。
【図93】第2実施形態のケース供給ユニットの要部拡
大説明図である。
【図94】第2実施形態の包装品組立ユニットの平面図
である。
【図95】第2実施形態の包装品組立ユニットの斜視構
成図である。
【図96】第2実施形態の包装品組立ユニットにおける
パトローネ装填機構の要部縦断面図である。
【図97】第2実施形態の包装品組立ユニットにおける
ケースキャップ装着機構の一部断面正面図である。
【図98】第2実施形態の包装品組立ユニットにおける
ケースキャップ装着機構の要部斜視構成図である。
【符号の説明】
10、810…フイルム製造装置 12…巻込パト
ローネ 14…フイルムロール 16…パーフォ
レーション 18…ノッチ 20…定尺フイ
ルム 22…スプール 24…巻回体 28…片開パトローネ 26、30…キ
ャップ 32…供給ユニット 34、834…
巻込ユニット 36、836…組立ユニット 38、39…筐
体 40…モニタ 42…スプール
搬送部 45…制御盤 46、846…
パトローネ搬送部 50、860…巻込パトローネ搬出部 54a〜54h
…遮光性袋手段 72…支持機構 74…送出機構 78、878…バッファ機構 80、880…
送り機構 82…切断機構 84…インサー
ト機構 86、886…スプール供給機構 88、888…
巻込機構 90…パトローネ供給機構 92、892…
パレット 94、894…搬送機構 95、895…
移送機構 96…組込機構 100…キャッ
プ供給機構 102、902…装着機構 104…かしめ
機構 105、900…排出機構 106…検査機
構 108…取出機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊本 賢一 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 秋好 寛和 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】未露光のフイルムロールからフイルムスト
    リップを供給する供給ユニットと、 前記供給ユニットから供給された前記フイルムストリッ
    プを所定長に切断し、得られた定尺フイルムをスプール
    に巻き込む巻込ユニットと、 前記スプールに前記定尺フイルムを巻き込んだ巻回体を
    パトローネに組み込み、キャップを装着することにより
    巻込パトローネを製造する組立ユニットと、 前記供給ユニット、前記巻込ユニットおよび前記組立ユ
    ニットを光密に保持する筐体と、 を備え、前記筐体は、移動可能に構成されることを特徴
    とするフイルム製造装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の装置において、 前記巻込ユニットは、前記フイルムストリップの供給量
    を調整するバッファ機構と、前記フイルムストリップを
    切断して前記定尺フイルムを製造する切断機構と、前記
    スプールを供給するスプール供給機構と、前記スプール
    に前記定尺フイルムを巻き込むことで前記巻回体を製造
    する巻込機構とを有することを特徴とするフイルム製造
    装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の装置において、 前記組立ユニットは、前記パトローネを供給するパトロ
    ーネ供給機構と、前記パトローネおよび前記巻込パトロ
    ーネを搬送する搬送機構と、前記パトローネに前記巻回
    体を組み込む組込機構と、前記キャップを供給するキャ
    ップ供給機構と、前記パトローネに前記キャップを装着
    する装着機構と、前記キャップが装着された前記巻込パ
    トローネを取り出す取出機構とを有することを特徴とす
    るフイルム製造装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の装置において、 前記巻込ユニットから前記組立ユニットまで前記巻回体
    を移動させる巻回体移動部を備えることを特徴とするフ
    イルム製造装置。
  5. 【請求項5】請求項3記載の装置において、 前記搬送機構は、前記パトローネおよび前記巻込パトロ
    ーネを位置決め保持する複数のパレットと、前記各パレ
    ットを循環搬送するチェーンベルトとを備えることを特
    徴とするフイルム製造装置。
  6. 【請求項6】請求項3記載の装置において、 前記搬送機構の搬送路中には、不要部材を排出する排出
    機構が配設されることを特徴とするフイルム製造装置。
  7. 【請求項7】請求項1記載の装置において、 前記筐体には、空調設備が連結されることを特徴とする
    フイルム製造装置。
  8. 【請求項8】請求項1記載の装置において、 前記筐体には、前記筐体内の機構を操作するための作業
    用孔部と、前記作業用孔部に装着される遮光性袋手段と
    が設けられることを特徴とするフイルム製造装置。
  9. 【請求項9】請求項1記載の装置において、 前記筐体内には、暗視カメラが設けられ、前記暗視カメ
    ラによって撮影された画像がモニタによって監視可能に
    構成されることを特徴とするフイルム製造装置。
  10. 【請求項10】請求項9記載の装置において、 前記モニタは、ヘッドマウントディスプレイからなるこ
    とを特徴とするフイルム製造装置。
  11. 【請求項11】請求項1記載の装置において、 前記フイルムロールは、前記フイルムストリップを送り
    出す開口部と、前記開口部を開成できる一方、光密に閉
    塞可能な遮光手段とを備える遮光マガジンに収納され、
    前記供給ユニットに供給されることを特徴とするフイル
    ム製造装置。
  12. 【請求項12】請求項2記載の装置において、 前記スプール供給機構には、前記筐体の外部から前記ス
    プールを供給可能なスプールフィーダが連結されること
    を特徴とするフイルム製造装置。
  13. 【請求項13】請求項2記載の装置において、 前記スプール供給機構は、前記スプールの一端部寄りの
    部位を把持して前記巻込機構に供給するスプール把持部
    を有し、前記巻込機構は、前記スプールの他端部寄りの
    部位に当接することで前記スプールの位相を整定する位
    相整定板を有することを特徴とするフイルム製造装置。
  14. 【請求項14】請求項3記載の装置において、 前記パトローネ供給機構には、前記筐体の外部から前記
    パトローネを供給可能なパトローネフィーダが連結され
    ることを特徴とするフイルム製造装置。
  15. 【請求項15】請求項3記載の装置において、 前記キャップ供給機構には、前記筐体の外部から前記キ
    ャップを供給可能なキャップフィーダが連結されること
    を特徴とするフイルム製造装置。
  16. 【請求項16】請求項2記載の装置において、 前記バッファ機構は、前記フイルムストリップの供給量
    に応じて上下動作するダンサローラからなることを特徴
    とするフイルム製造装置。
  17. 【請求項17】請求項16記載の装置において、 前記ダンサローラは、上下動作する一対のローラと、前
    記一対のローラ間に配設される固定ローラとを備え、前
    記フイルムストリップが前記一対のローラおよび前記固
    定ローラ間に懸架されることを特徴とするフイルム製造
    装置。
  18. 【請求項18】請求項2記載の装置において、 前記巻回体を保持する前記巻込機構を前記組立ユニット
    に対して移動させる移動機構を備えることを特徴とする
    フイルム製造装置。
  19. 【請求項19】請求項18記載の装置において、 前記巻込機構は、前記移動機構による移動開始位置およ
    び移動終了位置に衝撃吸収機構を備えることを特徴とす
    るフイルム製造装置。
  20. 【請求項20】請求項3記載の装置において、 前記パトローネ供給機構と前記搬送機構との間には、前
    記パトローネを前記搬送機構に移載するパトローネ移載
    機構が設けられることを特徴とするフイルム製造装置。
  21. 【請求項21】請求項3記載の装置において、 前記装着機構の下流側には、前記巻込パトローネに巻き
    込まれた前記定尺フイルムの引出抵抗を検査する引出抵
    抗検査部が設けられることを特徴とするフイルム製造装
    置。
  22. 【請求項22】請求項3記載の装置において、 前記装着機構の下流側には、前記巻込パトローネから外
    部に露出する前記定尺フイルムの長さを検査する長さ検
    査部が設けられることを特徴とするフイルム製造装置。
  23. 【請求項23】請求項3記載の装置において、 前記装着機構の下流側には、前記巻込パトローネの肩高
    さを検査する肩高さ検査機構を備えることを特徴とする
    フイルム製造装置。
  24. 【請求項24】未露光のフイルムロールから送り出した
    フイルムストリップを、スプール供給機構によって供給
    されるスプールに巻き込むステップと、 前記スプールに巻き込まれた前記フイルムストリップの
    後端部を切断して定尺フイルムとするステップと、 前記スプールに前記定尺フイルムが巻き込まれた巻回体
    を、パトローネ供給機構によって供給されるパトローネ
    に収納するステップと、 前記巻回体が収納された前記パトローネに、キャップ供
    給機構によって供給されるキャップを装着して巻込パト
    ローネとするステップと、 からなり、前記各ステップは、光密に構成される移動可
    能な筐体内で処理されることを特徴とするフイルム製造
    方法。
  25. 【請求項25】請求項24記載の方法において、 前記フイルムロールは、遮光マガジンに収納されて前記
    筐体内に供給されることを特徴とするフイルム製造方
    法。
  26. 【請求項26】請求項24記載の方法において、 前記スプールは、外部から前記筐体内に供給されること
    を特徴とするフイルム製造方法。
  27. 【請求項27】請求項24記載の方法において、 前記パトローネは、外部から前記筐体内に供給されるこ
    とを特徴とするフイルム製造方法。
  28. 【請求項28】請求項24記載の方法において、 前記キャップは、外部から前記筐体内に供給されること
    を特徴とするフイルム製造方法。
  29. 【請求項29】請求項24記載の方法において、 前記フイルムストリップは、バッファ機構を介して前記
    スプールに供給されることを特徴とするフイルム製造方
    法。
  30. 【請求項30】請求項24記載の方法において、 前記巻回体を前記パトローネに収納する際、前記定尺フ
    イルムの端部を位置規制し、前記端部を前記パトローネ
    のフイルム取出口に挿入することを特徴とするフイルム
    製造方法。
  31. 【請求項31】請求項24記載の方法において、 前記パトローネに装着された前記キャップを、前記パト
    ローネに対してかしめて固定するステップを有すること
    を特徴とするフイルム製造方法。
  32. 【請求項32】請求項24記載の方法において、 前記巻込パトローネに組み込まれる前記定尺フイルムの
    引出抵抗を検査するステップを有することを特徴とする
    フイルム製造方法。
  33. 【請求項33】請求項24記載の方法において、 前記巻込パトローネから外部に露出する前記定尺フイル
    ムの長さを検査するステップを有することを特徴とする
    フイルム製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI631881B (zh) * 2016-09-29 2018-08-01 日商平田機工股份有限公司 Transfer unit, transfer device and holding unit
KR20230054962A (ko) * 2021-10-18 2023-04-25 주식회사 아이테크 홀로그램 연출이 가능한 광원반사체 원단의 제조장치

Cited By (3)

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TWI631881B (zh) * 2016-09-29 2018-08-01 日商平田機工股份有限公司 Transfer unit, transfer device and holding unit
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KR102638558B1 (ko) * 2021-10-18 2024-02-20 주식회사 아이테크 홀로그램 연출이 가능한 광원반사체 원단의 제조장치

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