JP2003226805A - ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

ポリカーボネート樹脂組成物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境汚染や性能劣化をもたらす臭素系や燐系
の難燃剤を使用することなく、これらの難燃剤を使用し
た場合と同等の厳しい難燃レベルを満たすことが出来、
しかも強度や剛性、遮光性、光線反射率、表面外観、寸
法安定性、成形性等の諸特性に優れ、照明装置、液晶表
示バックライト反射板、光学スイッチ反射板、またはそ
れらのフレーム材等の薄肉化、軽量化が要求される用途
に好適なポリカーボネート樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (A)芳香族ポリカーボネート樹脂10
0重量部に対し、(B)ガラスフィラー1〜150重量
部、(C)酸化チタン3〜30重量部及び(D)有機ス
ルホン酸塩0.01〜5重量部を配合してなるポリカー
ボネート樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリカーボネート樹
脂組成物に関する。更に詳しくは、環境汚染の原因とな
る臭素、塩素などを含むハロゲン系難燃剤又は燐系難燃
剤を含有することなく、これらの難燃剤を使用した場合
と同等の厳しい難燃レベルを満たすことが出来、且つ機
械的強度、遮光性、光線反射率、成形性等の諸特性に優
れたポリカーボネート樹脂組成物に関する。本発明の組
成物は、各種の光線反射板、例えば照明装置、液晶表示
バックライト、光学スイッチ等の反射板、又はそれらの
フレーム材等の用途、特に薄肉化、軽量化が要求される
用途に好適である。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂は、優れた機械的
性質を有しており、自動車分野、OA機器分野、電気・
電子分野をはじめ工業的に広く利用されている。また、
ポリカーボネート樹脂に酸化チタン等の白色顔料を添加
した組成物は、光線反射板、例えば薄膜トランジスター
(TFT)をはじめとするコンピューターの各種表示装
置、テレビジョン関連機器、液晶表示装置のバックライ
ト、昇降式プッシュスイッチ、光電スイッチの反射板な
どの高度の光線反射率が要求される表示装置の光線反射
板に使用されており、その原料となるポリカーボネート
樹脂組成物についても種々提案されている。
【0003】例えば、特開平6−207092号公報に
は、基体樹脂のポリカーボネート樹脂に、特定の物質で
表面処理された酸化チタン、特定の珪素化合物及び特定
の有機リン酸ジエステルと特定の有機リン酸ジエステル
のアルカリ金属塩との混合物、を配合した光線反射特性
の優れた成形品が得られる難燃性ポリカーボネート樹脂
組成物が提案されている。しかしながら、本発明者等の
実験によれば、該公報記載の樹脂組成物から得られる成
形品は、色相が黄色味を帯びており、しかも光線反射率
が低く、光線反射特性は十分とはいえなかった。
【0004】近年、安全性の面から、電機部品等に使用
される樹脂の難燃化が強く求められており、電気部品に
使用する場合は、UL規格で規定されているような高度
の難燃性を発揮し、また、燃焼物の滴下を生じないこと
等が要求されている。従来、ポリカーボネート樹脂を難
燃化するには、主に臭素化合物が使用され、あるいはこ
れに三酸化アンチモンが併用されている。しかしこのよ
うな樹脂組成物は、燃焼時に発生する臭素ガスによる環
境汚染の問題、及び臭素化合物を添加した樹脂組成物の
熱安定性の低下などの問題の為、臭素などを含有しない
非ハロゲン系化合物を使用する難燃化技術が求められて
いる。非ハロゲン系の難燃剤として、リン酸エステル系
の化合物が知られている。而して、リン酸エステル系難
燃剤を配合するとポリカーボネートの優れた特性である
機械的強度や荷重撓み温度等の耐熱性を低下させる欠点
があり、また環境汚染問題を完全に解消するものでもな
い。
【0005】特開平10−1600号公報には、ポリカ
ーボネート樹脂に酸化チタン及び特定の構造を有するリ
ン酸エステル系難燃剤を配合した組成物が、酸化チタン
とリン酸エステル系難燃剤との相乗効果により、少量の
難燃剤の添加により優れた難燃効果を奏し、機械的強度
や耐熱性の低下が少なく、光線反射板の原料として好適
であることが開示されている。一方、バックライト液晶
のフレーム等では、近年、薄肉化、軽量化が求められて
おり、非臭素系の難燃化剤を用い、耐熱性低下がなく光
線反射性に優れ、且つ、強度及び剛性に優れた組成物が
求められている。ポリカーボネート樹脂の剛性を改良す
る為には、ガラス繊維等の無機質充填材を添加すること
が知られているが、無機質充填材を添加した組成物で
は、特開平10−1600号に記載されている量の、酸
化チタンとリン酸エステル系化合物を添加しても、充分
に難燃化された組成物を得ることは出来ず、難燃化剤の
量を増やすと機械的強度や耐熱性が低下する。
【0006】特開昭51−45159号公報には、非臭
素系、非燐系の難燃化剤として、スルホン酸塩等のアル
カリ金属或いはアルカリ土類金属の有機酸塩とポリテト
ラフルオロエチレンとを芳香族ポリカーボネートに添加
した、難燃性ポリカーボネート樹脂組成物が開示されて
いるが、充分な成果は得られていない。また、酸化チタ
ンや無機質充填材を添加した場合の性能に関しても不明
であり、環境汚染の畏れが少なく、近年の電気・電子分
野で要求されている厳しい難燃レベルと機械的強度を充
分満たす強化樹脂材料は、未だ報告されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、環境
汚染や性能劣化をもたらす臭素系や燐系の難燃剤を使用
することなく、これらの難燃剤を使用した場合と同等の
厳しい難燃レベルを満たすことが出来、しかも強度や剛
性、遮光性、光線反射率、表面外観、寸法安定性、成形
性等の諸特性に優れ、照明装置、液晶表示バックライト
反射板、光学スイッチ反射板、またはそれらのフレーム
材等の薄肉化、軽量化が要求される用途に好適なポリカ
ーボネート樹脂組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、検討を重ね、芳香族ポリカーボネート
樹脂とガラスフィラーからなる樹脂組成物に、特定量の
酸化チタンと有機スルホン酸金属塩を配合した組成物が
所望の性能を有することを知り本発明を達成した。すな
わち本発明の要旨は、芳香族ポリカーボネート樹脂10
0重量部に対し、(B)ガラスフィラー1〜150重量
部、(C)酸化チタン3〜30重量部及び(D)有機ス
ルホン酸塩0.01〜5重量部を配合してなるポリカー
ボネート樹脂組成物に存する。本発明はまた、上記ポリ
カーボネート樹脂組成物に、(E)芳香族ポリカーボネ
ートオリゴマー及び/又は(F)フッ化ポリオレフィン
及び/又は(G)リン系熱安定剤を配合してなる組成物
にも関する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明につき詳細に説明す
る。本発明に使用される(A)芳香族ポリカーボネート
樹脂としては、芳香族ジヒドロキシ化合物あるいは芳香
族ジヒドロキシ化合物と少量のポリヒドロキシ化合物と
の混合物を、ホスゲンあるいは炭酸ジエステルと反応さ
せることによって調製される、分岐していても良い熱可
塑性芳香族ポリカーボネートのホモポリマー又はコポリ
マーが挙げられる。芳香族ポリカーボネート樹脂を調製
するための重合法としては、界面重縮合法(ホスゲネー
ション法)、溶融重合法(エステル交換法)等の方法を
採用することが出来る。原料の芳香族ジヒドロキシ化合
物としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパン(=ビスフェノールA)、テトラメチルビスフ
ェノールA、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジ
イソプロピルベンゼン、ハイドロキノン、レゾルシノー
ル及び4,4’−ジヒドロキシジフェニル等から選ばれ
る1種又は2種以上が挙げられ、好ましくはビスフェノ
ールAである。
【0010】分岐した芳香族ポリカーボネート樹脂を得
るには、フロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,
6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−2−ヘプテ
ン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒド
ロキシフェニル)ヘプタン、2,6−ジメチル−2,
4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−3−ヘプ
テン、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)
ベンゼン及び1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェ
ニル)エタンなどのポリヒドロキシ化合物、あるいは
3,3−ビス(4−ヒドロキシアリール)オキシインド
ール(=イサチンビスフェノール)、5−クロルイサチ
ンビスフェノール、5,7−ジクロルイサチンビスフェ
ノール又は5−ブロモイサチンビスフェノールなどを前
記芳香族ジヒドロキシ化合物と一緒に用いればよく、こ
れら化合物の使用量は、芳香族ジヒドロキシ化合物及び
ポリヒドロキシ化合物の全量に対して0.01〜10モ
ル%であり、好ましくは0.1〜2モル%である。
【0011】芳香族ポリカーボネート樹脂の分子量を調
節するには、一価芳香族ヒドロキシ化合物を用いれば良
く、一価芳香族ヒドロキシ化合物としては、m−又はp
−メチルフェノール、m−またはp−プロピルフェノー
ル、p−tert−ブチルフェノール又は長鎖アルキル
置換フェノール等が挙げられる。芳香族ポリカーボネー
ト樹脂としては、好ましくは、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパンから誘導されるポリカーボネ
ート樹脂又は2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパンと他の芳香族ジヒドロキシ化合物とから誘導さ
れるポリカーボネート共重合体が挙げられる。更に、樹
脂はシロキサン構造を有していても良く、例えば、難燃
性を高める目的でシロキサン構造を有するオリゴマーを
共重合することが出来る。芳香族ポリカーボネート樹脂
の分子量は、溶媒としてメチレンクロライドを用い、温
度25℃で測定された溶液粘度より換算した粘度平均分
子量で、好ましくは15,000〜30,000であ
り、より好ましくは16,000〜28,000であ
る。
【0012】本発明組成物に使用されるポリカーボネー
ト樹脂が、溶融重合法で製造された樹脂の場合、温度2
50℃、角速度10rad/sの条件で測定した損失角
δ及び複素粘性率η*(Pa・s)が下記関係式(1)
を満たすことが好ましく、より好ましくは下記関係式
(2)の範囲であり、更に好ましくは下記関係式(3)
の範囲である。本発明において、該Tanδ/η*-0.87
の値は、ポリカーボネート樹脂の溶融粘弾性を示すパラ
メーターとして使用した。
【0013】
【数1】 2500≦Tanδ/η*-0.87≦6000 (1) 2800≦Tanδ/η*-0.87≦5500 (2) 3000≦Tanδ/η*-0.87≦5000 (3)
【0014】本発明組成物に使用される(B)ガラスフ
ィラーとしては、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラス
ビーズが好ましく用いられ、これらは1種又は2種以上
を併用することができる。ガラスフィラーの配合量は、
芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、1〜
150重量部であり、好ましくは5〜120重量部、と
りわけ好ましくは9〜100重量部である。ガラスフィ
ラーの配合量が1重量部未満では補強効果が不十分であ
り、150重量部を超えると成形性、難燃性に難が生じ
る。
【0015】本発明で使用されるガラス繊維は、Aガラ
ス、Cガラス、Eガラス等のガラス組成からなり、特
に、Eガラス(無アルカリガラス)がポリカーボネート
に悪影響を及ぼさない点で好ましい。また断面の形状
は、一般的な真円状の他に、真円状の繊維を平行に重ね
合わせたものに代表される各種の異形断面形状のものを
使用しても良い。かかるガラス繊維は、平均繊維径が1
〜25μm、好ましくは5〜17μmである。平均繊維
径が1μm未満のガラス繊維を使用したのでは、成形加
工性が損なわれ、平均繊維径が25μmより大きいガラ
ス繊維を使用したのでは、外観が損なわれ、補強効果も
十分ではない。かかるガラス繊維は、連続的に巻き取っ
た「ガラスロービング」や長さ1〜10mmに切りそろ
えた「チョップドストランド」、長さ10〜500μm
程度に粉砕した「ミルドファイバー」を用いることがで
き、これらを併用することもできる。かかるガラス繊維
としては、旭ファイバーグラス社より、「グラスロンチ
ョップドストランド」や「グラスロンミルドファイバ
ー」の商品名で市販されており、容易に入手可能であ
る。
【0016】本発明で使用されるガラスビーズとは、外
径10〜100μmの球状のものであり、例えば、東芝
バロティーニ社より、商品名「EGB731」として市
販されており、容易に入手可能である。また、ガラスフ
レークとは、厚さ1〜20μm、一辺の長さ0.05〜
1mmの鱗片状のものであり、例えば、日本板硝子社よ
り、「フレカ」の商品名で市販されており、容易に入手
可能である。これらガラス系フィラーは、本発明の組成
物の特性を損なわない限りにおいて、樹脂との親和性を
増すために、表面処理、例えばシラン処理、エポキシ処
理、ウレタン処理、酸化処理等が施されていても良い。
【0017】(B)ガラスフィラーは、本発明組成物中
において長さ(l)と直径(d)の比が、5≦l/d≦
40であることが好ましく、より好ましくは7≦l/d
≦35であり、とりわけ好ましくは9≦l/d≦30で
ある。l/dが5未満では補強効果が少なく、l/dが
40を超えると燃焼性が悪化する傾向がある。l/dを
上記範囲に調整するには、例えば以下に示すいくつかの
方法を採ることができるが、もちろん、以下の方法に限
定されるものではない。 1.長さが1〜6mm程度にカットされたガラス繊維の
チョップドストランド(CS)と、長さが10〜500
μm、好ましくは20〜200μmに粉砕されたガラス
繊維のミルドファイバー(MF)を併用する。CS/M
Fは重量比で5/95〜95/5が好ましい。 2.チョップドストランドのみを用い、混練強度の調整
により樹脂組成物中で所望のl/dを得る。具体的に
は、2軸押出機を用いて繊維フィード後のニーディング
部における剪断速度が100〜1,000sec-1の条
件で混練を行う。 3.長さが1〜6mm程度にカットされたガラス繊維の
チョップドストランドとガラスフレーク(GFL)また
はガラスビーズ(GB)を併用する。CS/GFL(G
B)は重量比で5/95〜95/5が好ましい。
【0018】本発明組成物中のl/dは、以下の手順で
測定することができる。 (1)組成物を600〜700℃で燃焼、またはメチレン
クロライドに溶解させ樹脂分を取り除き、充填材を単離
する。 (2)取り出した充填材をガラス上に極力重ならない様に
広げ、光学顕微鏡にて10〜100倍で観察、撮影を行
う。 (3)得られた写真から、繊維の場合は長さと直径を、
ビーズの場合は長径と短径を、フレークの場合は長辺と
短辺を、それぞれノギスにて測定しl/dを求める。本
発明では、1,000個の測定を行い加算平均を求め
た。尚、本発明では、ガラスビーズのl/dは、ビーズ
の長径を短径で除した値であり、ガラスフレークのl/
dとは長辺を短辺で除した値である。
【0019】本発明で用いる(C)酸化チタンは、ポリ
カーボネート樹脂組成物から得られる成形品の白色度、
遮光性、光線反射特性等を向上させる様に機能する。酸
化チタンの製造方法、結晶形態及び平均粒径等は、特に
限定されるものではない。而して、酸化チタンの製造法
としては、硫酸法、塩素法の何れも使用可能であるが、
難燃性の観点から硫酸法で製造されたものが好適であ
る。酸化チタンの結晶形態にはルチル型とアナターゼ型
があるが、耐光性の観点からルチル型の結晶形態のもの
がより好適である。また、酸化チタンの平均粒径は、
0.05〜0.5μmの範囲から選ばれることが好まし
い。平均粒径が0.05μm未満でも、0.5μmを越
えても、樹脂組成物から得られる成形品の遮光性及び光
線反射率が劣り、更に、0.5μmを越えると成形品表
面に肌荒れを起こしたり、成形品の機械的強度、特に面
衝撃強度が低下する傾向がある。本発明に使用される酸
化チタンの平均粒径としてより好ましくは、0.1〜
0.4μmであり、中でも0.15〜0.35μmが特
に好ましい。
【0020】本発明に使用される酸化チタンは、シロキ
サン系の表面処理剤で表面処理されていることが好まし
い。かかる表面処理により、酸化チタンの熱安定性を大
幅に改善することができる上に、基体樹脂のポリカーボ
ネートの樹脂組成物中での均一分散性及び分散状態の安
定性を向上させる。なお、酸化チタンはシロキサン系の
表面処理剤で表面処理される前に、アルミナ水和物、ケ
イ酸水和物から選ばれた1種以上の水和物で前処理する
のが好ましい。前処理は必須ではなく、又その方法は特
に限定されるものではないが、水和物の使用量は、好ま
しくは、酸化チタンに対し、1〜15重量%の範囲から
選ばれる。シロキサン系の表面処理剤としては、ポリオ
ルガノハイドロジェンシロキサン類が好ましく、例え
ば、下記の構造式(II)、(III)及び(IV)で
示される化合物が挙げられる。
【0021】
【化2】
【0022】(式(II)中、R’は炭素数1〜10の
炭化水素基を示し、a及びbは1〜300の整数を示
し、a+b=3pであり、pは1〜100の整数を示
す。)
【0023】
【化3】
【0024】(式(III)中、A及びBは、同じ又は
異なって、次の基から選ばれる。qは1〜500の整数
を示す。)
【0025】
【化4】
【0026】
【化5】
【0027】(式(IV)中、mは1〜50の整数を示
す。)。
【0028】シロキサン系表面処理剤による酸化チタン
の表面処理法には、(1)湿式法と(2)乾式法がある。(1)
湿式法では、ポリオルガノハイドロジェンシロキサン類
と溶剤との混合物に、酸化チタンを加え、攪拌した後、
脱溶媒し、更にその後、100〜300℃で熱処理する
方法が挙げられる。(2)乾式法では、(21)酸化チタンと
ポリオルガノハイドロジェンシロキサン類とをヘンシェ
ルミキサー等で混合する方法、(22)ポリオルガノハイド
ロジェンシロキサン類の有機溶媒液を、酸化チタンに噴
霧して付着させ、100〜300℃で熱処理する方法等
が挙げられる。シロキサン系の表面処理剤の使用量は、
特に規定されるものではないが、酸化チタンの反射性、
樹脂組成物の成形性等を勘案すると、酸化チタンに対し
て1〜10重量%の範囲から選ぶのが好ましい。
【0029】酸化チタンの配合量は、芳香族ポリカーボ
ネート樹脂(A)100重量部に対して、3〜30重量
部の範囲から選ばれる。酸化チタン配合量が3重量部未
満では、本発明樹脂組成物から得られる成形品の光線反
射特性が不十分になり易く、30重量部を越えると衝撃
性が不十分になったり成形品外観に悪影響を及ぼす畏れ
がある。好ましい酸化チタンの配合量は、芳香族ポリカ
ーボネート樹脂100重量部に対して4〜25重量部で
あり、更に好ましくは5〜20重量部である。なお、酸
化チタンの配合量は、酸化チタンが前処理されていた
り、表面処理されている場合は、これら処理剤も含めた
重量である。
【0030】本発明で用いる(D)有機スルホン酸塩と
しては、好ましくは脂肪族スルホン酸金属塩および芳香
族スルホン酸金属塩からなる有機スルホン酸金属塩が挙
げられる。有機スルホン酸金属塩を構成する金属として
は、好ましくは、アルカリ金属、アルカリ土類金属など
が挙げられ、アルカリ金属およびアルカリ土類金属とし
ては、ナトリウム、リチウム、カリウム、ルビジウム、
セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ス
トロンチウム及びバリウム等が挙げられる。有機スルホ
ン酸金属塩は、2種以上の塩を混合して使用することも
できる。本発明は以下の理論に拘束されることはない
が、これら有機スルホン酸塩は、芳香族ポリカーボネー
ト樹脂の燃焼時に不燃ガス(二酸化炭素)を発生し、同
時に分解・ゲル化による炭化層の生成を促進すると考え
られる。
【0031】本発明で用いる脂肪族スルホン酸塩として
は、好ましくは、フルオロアルカン−スルホン酸金属
塩、より好ましくは、パーフルオロアルカン−スルホン
酸金属塩が挙げられる。フルオロアルカン−スルホン酸
金属塩としては、好ましくは、フルオロアルカン−スル
ホン酸のアルカリ金属塩、フルオロアルカン−スルホン
酸のアルカリ土類金属塩等が挙げられ、より好ましく
は、炭素数4〜8のフルオロアルカンスルホン酸のアル
カリ金属塩、アルカリ土類金属塩等が挙げられる。フル
オロアルカン−スルホン酸塩の具体例としては、パーフ
ルオロブタン−スルホン酸ナトリウム、パーフルオロブ
タン−スルホン酸カリウム、パーフルオロメチルブタン
−スルホン酸ナトリウム、パーフルオロメチルブタン−
スルホン酸カリウム、パーフルオロオクタン−スルホン
酸ナトリウム、パーフルオロオクタン−スルホン酸カリ
ウム、およびパーフルオロブタン−スルホン酸のテトラ
エチルアンモニウム塩等が挙げられる。
【0032】芳香族スルホン酸塩としては、好ましく
は、芳香族スルホン酸アルカリ金属塩、芳香族スルホン
酸アルカリ土類金属塩、芳香族スルホンスルホン酸アル
カリ金属塩、芳香族スルホンスルホン酸アルカリ土類金
属塩などが挙げられ、芳香族スルホンスルホン酸アルカ
リ金属塩、芳香族スルホンスルホン酸アルカリ土類金属
塩は重合体であってもよい。芳香族スルホン酸金属塩の
具体例としては、3,4−ジクロロベンゼンスルホン酸
ナトリウム塩、2,4,5−トリクロロベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム塩、ベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、
ジフェニルスルホン−3−スルホン酸のナトリウム塩、
ジフェニルスルホン−3−スルホン酸のカリウム塩、
4,4’−ジブロモジフェニル−スルホン−3−スルホ
ン酸のナトリウム塩、4,4’−ジブロモジフェニル−
スルホン−3−スルホン酸のカリウム塩、4−クロロ−
4’−ニトロジフェニルスルホン−3−スルホン酸のカ
ルシウム塩、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホ
ン酸のジナトリウム塩、ジフェニルスルホン−3,3’
−ジスルホン酸のジカリウム塩などが挙げられる。
【0033】有機スルホン酸塩の配合量は、(A)芳香
族ポリカーボネート樹脂100重量部に対し、0.01
〜5重量部である。有機スルホン酸塩の配合量が0.0
1重量部未満であると充分な難燃性が得られ難く、5重
量部を越えると熱安定性が低下しやすい。有機スルホン
酸塩の配合量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100重
量部に対して、好ましくは0.02〜3重量部であり、
より好ましくは0.03〜2重量部である。
【0034】所定量の(A)芳香族ポリカーボネート、
(B)ガラスフィラー及び(C)酸化チタン(D)有機
スルホン酸塩を配合してなる本発明の樹脂組成物から製
造される成形物は、難燃性、強度及び剛性、遮光性、寸
法安定性等に優れているが、強化樹脂材料特有の外観不
良(ガラスフィラーの浮き)が生じ易い。かかる外観不
良を抑えるためには、本発明組成物に更に(E)ポリカ
ーボネートオリゴマーを配合することが好ましい。かか
る(E)ポリカーボネートオリゴマーとしては、下記一
般式(V)で示される繰り返し単位を有し、粘度平均分
子量が1,000〜10,000のものが好ましく、
2,000〜8,000のものがより好ましい。分子量
が1,000未満では機械的強度が低下し、10,00
0を越えると外観の改良効果が小さい。
【0035】
【化6】
【0036】(式(V)中、R1,R2,R3,R4は、そ
れぞれ同一であっても異なってもよく、水素原子、ハロ
ゲン原子または炭素数1〜3のアルキル基を示す。X
は、炭素数1〜5の置換あるいは非置換のアルキリデン
基、酸素原子、イオウ原子またはスルホニル基を示
す。)。
【0037】本発明で使用される(E)芳香族ポリカー
ボネートオリゴマーは、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパ
ンで代表的に例示される芳香族二価フェノール系化合物
とホスゲンで代表されるカーボネート前駆体との反応
や、芳香族二価フェノールとジフェニルカーボネート等
とのエステル交換反応によって得られる。芳香族二価フ
ェノール系化合物は単独で用いても混合して用いてもよ
い。
【0038】芳香族ポリカーボネートオリゴマーの重合
度の調整は、ホスゲンを用いる界面重合法では、フェノ
ール及び/又はアルキル置換フェノールを重合系に添加
して、末端封止すれば良い。ポリカーボネートオリゴマ
ーの配合量は、配合する(B)ガラスフィラーの種類や
物性により異なるが、(A)芳香族ポリカーボネート樹
脂100重量部に対し、1〜50重量部であり、好まし
くは2〜30重量部、とりわけ好ましくは4〜20重量
部である。ポリカーボネートオリゴマーの配合量が50
重量部を越えると、強度や耐熱性が不満足である。
【0039】更に本発明組成物は、滴下防止性を付与す
るため、(F)フッ化ポリオレフィンを配合することが
好ましい。使用されるフッ化ポリオレフィンとしては、
ポリオレフィンの水素原子の全てあるいは大部分がフッ
素原子によって置換された構造の重合体であり、例え
ば、ポリテトラフルオロエチレン、四フッ化エチレンと
六フッ化プロピレンとの共重合体などが挙げられ、好ま
しくはポリテトラフルオロエチレンが挙げられる。ポリ
テトラフルオロエチレンとしては、例えば、フィブリル
形成能を有するポリテトラフルオロエチレン、即ち、重
合体同士を結合して繊維状構造を形成する傾向を示すポ
リテトラフルオロエチレンが挙げられる。フィブリル形
成能を有するポリテトラフルオロエチレンはASTM規
格でタイプ3に分類され、燃焼時の滴下を防止する。フ
ィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレンと
しては、例えば三井・デュポンフロロケミカル(株)よ
り、テフロン(R)6Jまたはテフロン(R)30Jと
して、あるいはダイキン化学工業(株)よりポリフロン
として市販されている。フッ化ポリオレフィンの配合量
は、(A)芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に
対し、0.01〜5重量部であり、好ましくは0.02
〜3重量部であり、より好ましくは0.05〜2重量部
である。フッ化ポリオレフィンの配合量が0.01重量
部未満であると滴下防止効果が低く難燃性が不十分とな
る傾向があり、5重量部を越えると押出し性、成形性が
損なわれる傾向がある。
【0040】本発明組成物では、特に耐熱安定性が求め
られる場合には、(G)リン系熱安定剤を添加すること
が好ましい。リン系熱安定剤としては、公知のものを用
いることができ、例えば旭電化社よりPEP−36、2
112といった商品名で販売されているフォスファイト
系の安定剤やリン酸系の安定剤を用いることができる
が、下記一般式(I)式で表される化合物が特に好まし
い。
【0041】
【化7】
【0042】(式中、Rは炭素数1〜30の脂肪族炭化
水素基を表し、nは0〜3の整数を表す。)。具体的に
は、例えば旭電化社製のAX71等が挙げられる。リン
系熱安定剤の添加量は、(A)芳香族ポリカーボネート
樹脂100重量部に対し、0.01〜2重量部が好まし
く、より好ましくは0.02〜1.5重量部、とりわけ
好ましくは0.02〜1重量部である。リン系熱安定剤
が0.01重量部未満では耐熱安定性の改良効果が十分
ではなく、2重量部を越えるとガスの発生等があり好ま
しくない。このような少量の配合では、難燃剤として用
いられるリン系化合物によって惹起された機械的強度低
下の畏れはない。
【0043】本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成
物は、更に(H)蛍光増白剤及び/又は(I)紫外線吸
収剤を配合することが好ましい。蛍光増白剤は、本発明
樹脂組成物から得られる成形品の黄色味を消し、明るさ
を増加させる様に機能する顔料又は染料であり、成形品
を明るく見せる。成形品の黄色味を消すという点では、
機能がブルーイング剤と類似しているが、ブルーイング
剤は、単に成形品の黄色光を除去するのに対し、蛍光増
白剤は紫外線を吸収し、そのエネルギーを可視部の青紫
色の光線に変えて放射する点で異なっている。本発明に
使用される蛍光増白剤としては、クマリン系、ナフトト
リアゾリルスチルベン系、ベンズオキサゾール系、ジア
ミノスチルベン−ジスルホネート系等の染料が挙げられ
る。具体的には、ハコールケミカル社の「ハッコールP
SR」、ヘキストAG社の「Hostalux KC
B」、住友化学社の「Whiteflour PSN
CONC」等の市販品を使用することができる。
【0044】(H)蛍光増白剤の配合量は、(A)芳香
族ポリカーボネート樹脂100重量部に対して、0.0
05〜0.1重量部の範囲とするのが好ましい。蛍光増
白剤の配合量が0.005重量部未満では、成形品の黄
色味を消し、明るさを増加させるという機能が充分に発
揮されず、0.1重量部を超えると、他の着色剤を使用
する場合の調色性が劣るので、何れも好ましくない。特
に好ましい蛍光増白剤の配合量は、0.01〜0.05
重量部である。
【0045】本発明に使用される(I)紫外線吸収剤
は、紫外線の作用による成形品の劣化を低減する。具体
的には、成形品は太陽光や蛍光灯の光線下に長期間曝す
ことによって黄色味を帯びるようになるが、紫外線吸収
剤の使用は、成形品が黄色味を帯びる時期を大幅に遅ら
せるように機能する。紫外線吸収剤としては、ベンゾフ
ェノン系、ベンゾトリアゾール系m、サリチル酸フェニ
ル系、ヒンダードアミン系等が挙げられる。ベンゾフェ
ノン系紫外線吸収剤の具体例としては、例えば、2,4
−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オ
クトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシ
ロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデ
シロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4
−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−
4、4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,
4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン等が挙げられ
る。
【0046】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の具体
例としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5−メ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒド
ロキシ−3’,5’−ジターシャリブチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−タ
ーシャリブチル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリア
ゾール等が挙げられる。サリチル酸フェニル系紫外線吸
収剤の具体例としては、例えば、フェニルサルチレー
ト、2,4−ジターシャリブチルフェニル−3,5−ジ
ターシャリブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等が挙
げられる。ヒンダードアミン系の紫外線吸収剤の具体例
としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン−4−イル)セバケート等が挙げられる。
本発明に使用される紫外線吸収剤には、上記4種類の化
合物類以外に、紫外線の保有するエネルギーを、分子内
で振動エネルギーに変換し、その振動エネルギーを熱エ
ネルギー等として放出する機能を有する化合物が含まれ
る。更に、酸化防止剤又は着色剤等と併用することによ
って、相乗効果を発揮する化合物、クエンチャーと呼ば
れる、光エネルギー変換剤的に作用する光安定剤等を併
用することも出来る。
【0047】紫外線吸収剤の配合量は、(A)芳香族ポ
リカーボネート樹脂100重量部に対し、0.01〜2
重量部の範囲で選ばれる。紫外線吸収剤の配合量が0.
01重量部未満であると、本発明樹脂組成物から得られ
る成形品の耐光性が不十分であり、2重量部を超えると
成形品の黄色味が強くなるので、調色性に劣り、又、成
形品表面にブリードアウトし易く、何れも好ましくな
い。紫外線吸収剤の好ましい配合量は、0.05〜1.
8重量部であり、更に好ましくは、0.1〜1.5重量
部である。
【0048】本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成
物は、所望の物性を得るため、必要に応じて、その性能
を著しく損なわない範囲で他の追加成分を配合してもよ
い。他の追加成分としては、例えば、酸化防止剤等の安
定剤、顔料、染料、滑剤、その他の難燃剤、離型剤、摺
動性改良剤等の添加剤、エラストマー等が挙げられる。
また、本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物に
は、芳香族ポリカーボネート樹脂以外の熱可塑性樹脂を
配合することができる。芳香族ポリカーボネート樹脂以
外の熱可塑性樹脂の種類および配合量は、成形性、耐薬
品性等の性能を向上する等の目的に応じて適宜選択でき
る。芳香族ポリカーボネート樹脂以外の熱可塑性樹脂と
しては、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレ
フィン樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、スチレン
系樹脂、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフ
ェニレンスルフィド、ポリアクリレート、ポリアミドイ
ミド、ポリエーテルイミド等が挙げられる。
【0049】ポリエステル樹脂としては、ポリブチレン
テレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンナフタレート、ポリエチレンナフタレート等が挙
げられる。ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等が挙げられる。ポリフェニレンエ
ーテル系樹脂としては、ポリフェニレンエーテル樹脂、
ポリフェニレンエーテルとポリスチレン及び/又HIP
S(耐衝撃性ポリスチレン)との混合樹脂等が挙げられ
る。スチレン系樹脂としては、ポリスチレン、HIP
S、AS樹脂、ABS樹脂等が挙げられる。芳香族ポリ
カーボネート樹脂以外の熱可塑性樹脂としては、好まし
くは、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリフェニレンエーテル系樹脂、HIP
S、ABS樹脂等が挙げられる。芳香族ポリカーボネー
ト樹脂以外の熱可塑性樹脂の配合量は、好ましくは、芳
香族ポリカーボネート樹脂と芳香族ポリカーボネート樹
脂以外の熱可塑性樹脂の合計量の50重量%未満であ
り、より好ましくは40重量%以下であり、最も好まし
くは30重量%以下である。
【0050】本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成
物を調製する方法は特に制限はなく、例えば、全成分を
一緒に溶融混練する方法、無機充填材をサイドフィード
する方法等が挙げられる。本発明の難燃性ポリカーボネ
ート樹脂組成物は、射出成形、押出成形等の各種成形方
法により種々の成形品に成形することができる。特に、
本発明の樹脂組成物は、難燃剤として(D)有機スルホ
ン酸塩を使用することによって、従来のブロム系難燃剤
含有組成物、あるいはリン酸エステル難燃剤含有組成物
と比較して、成形加工時の熱安定性が大幅に改善されて
いる。最近のノート型パソコンに見られるように、製品
の薄肉化により、より厳しい成形条件が求められている
が、その様な条件下でもシルバーストリーク、パール光
沢、変退色等の外観不良或いは物性の低下が抑制されて
いる。従って、本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組
成物は、各種の光線反射板、例えば、軽量化が求められ
ている照明装置、液晶表示バックライト、光学スイッチ
等の光線反射板又はそれらのフレーム材や部品などの用
途に特に好適に使用される。なお、本発明樹脂組成物
は、難燃剤等としてフッ素含有物を使用するが、ブロム
系難燃剤に比し、使用量が少なく、環境に対する影響が
小さい。
【0051】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、実施例は本発明の単なる例示を意図するもの
に過ぎない。本発明はその要旨を超えない限り以下の実
施例によって限定されることはない。なお、実施例およ
び比較例においては次に記載の原材料を用いた。 (1)ポリカーボネート樹脂:ポリ−4,4−イソプロ
ピリデンジフェニルカーボネート、商品名:ユーピロン
(登録商標)S−3000、粘度平均分子量21,50
0、三菱エンジニアリングプラスチックス社製。(以
下、「ポリカーボネート」と略記する。)。 (2)ポリカーボネートオリゴマー:商品名AL07
1、三菱エンジニアリングプラスチックス社製、粘度平
均分子量5,000(以下、「PCオリゴマー」と略記
する)。
【0052】(3)ガラスフィラー1:ガラス繊維、直
径13μm、長さ3mmのチョップドストランド。(以
下、「CS」と略記する。)。 (4)ガラスフィラー2:ガラス繊維、直径10μm、
長さ70μmのミルドファイバー。(以下、「MF」と
略記する。) (5)酸化チタン−1:塩酸法で製造され、平均粒子径
0.28μmで、アルミナ水和物とケイ酸水和物で前処
理された後、オルガノハイドロジェンシロキサンで表面
処理されたルチル型酸化チタン。(以下、「TiO2
1」と略記する。)。 (6)酸化チタン−2:硫酸法で製造され、平均粒子径
0.32μmで、アルミナ水和物とケイ酸水和物で前処
理された後、オルガノハイドロジェンシロキサンで表面
処理されたルチル型酸化チタン。(以下、「TiO2
2」と略記する。)。
【0053】(7)有機スルホン酸塩:パーフルオロブ
タンスルホン酸カリウム塩、商品名:メガファックF1
14(大日本インキ社製)。 (8)ポリテトラフルオロエチレン:商品名:ポリフロ
ンF−201L、ダイキン社製。(以下、「PTFE」
と略記する。)。 (9)リン系熱安定剤:商品名:AX71、旭電化社
製。(下記構造を有し、nの平均値が1.7である)。
【0054】
【化8】
【0055】(10)蛍光増白剤:3−フェニル−7−
(2H−ナフト(1,2−d)−トリアゾール−2−イ
ル)クマリン(ハッコーケミカル社製、商品名「ハッコ
ールPSR」)。 (11)紫外線吸収剤:2−(2’−ヒドロキシ−5’
−ターシャリオクチルフェニル)ベンゾトリアゾール。
【0056】実施例1〜7、9〜10及び比較例1〜4 表−1に示す配合処方で各成分を配合し、単軸押出機V
S−40(田辺プラスチック社製)によりバレル温度3
00℃で混練、ペレット化した。得られたペレットを1
20℃、5時間乾燥した後、住友重機械工業製、サイキ
ャップM−2、型締め力75Tを用いて、シリンダー温
度:300℃,金型温度:100℃の条件でサイクル1
minにて各種試験片の射出成形を行い、得られた成形
サンプルを用いて以下の評価を行ない、結果を表−1に
示した。
【0057】実施例8 二軸押出機TEX−30(日本製鋼所社製)を用いて、
表−1に示す配合成分の内、ガラスフィラーを除く成分
を第一フィード口から、ガラスフィラーを第二フィード
口から供給し、バレル温度280℃、ガラスフィラーフ
ィード後の剪断速度200sec-1の条件で混練、ペレ
ット化し、以下、実施例1と同様に成形、評価を行っ
た。結果を表−1に示した。
【0058】成形物の評価 (1)曲げ弾性率; ISO 178による曲げ試験法
に従い、三点曲げ試験を行った。 (2)荷重たわみ温度; ISO 75に従い、1.8
0MPaでの熱変形温度を測定した。 (3)難燃性; UL94垂直燃焼性試験に従い、1.
6mm厚みの燃焼性試験を行った。 (4)光線反射率; 90mm×60mm×2mmの試
験片を用い、日立製作所製の分光光度計(積分球付属、
型式:U−3400)により、波長700nmにおける
光線反射率を測定した。単位は%である。 (5)全光線透過率; 上記光線反射率測定に用いた試
験片で、日本電色工業社製の色差計(型式:SE−20
00)により、全光線透過率を測定した。単位は%であ
る。 (6)外観; 住友重機械工業製、サイキャップM−
2、型締め力75Tを用いて、 シリンダー温度:30
0℃,金型温度:100℃の条件で、80mm×40m
m×3.2mmのプレートを成形し、プレートを目視に
て観察し、下記基準に基づき判断した。 ○;良好 △;若干ガラスフィラーの浮きが見られる ×;ガラスフィラーの浮きが激しい
【0059】(7)滞留熱安定性; ペレットを120
℃、5時間乾燥した後、住友重機械工業製、サイキャッ
プM−2、型締め力75Tを用いて、シリンダー温度:
320℃,金型温度:100℃の条件でサイクル5mi
nにて試験片の射出成形を行い(滞留成形)、成形品の
分子量を測定する。同時に上記(1)の成形(通常成
形)で得られた成形品の分子量をを測定し、下式により
求めた分子量低下値で表示した。この値が小さいほど、
滞留熱安定性が良好となる。
【0060】
【数2】 分子量低下=通常成形分子量−滞留成形分子量
【0061】(8)ガラスフィラーのl/d; ペレッ
トをメチレンクロライドで溶解、濾過し、ガラスフィラ
ーを単離する。得られたガラスフィラーをガラス上に極
力重ならないように広げ、光学顕微鏡にて40倍で観
察、撮影を行う。得られた写真から、繊維の場合は長さ
と直径を、フレークの場合は長辺と短辺を、ノギスにて
n=1000で測定し加算平均のl/dを求めた。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
【表3】
【0065】
【発明の効果】本発明のポリカーボネート樹脂組成物
は、環境汚染や性能劣化をもたらす臭素系リン系の難燃
剤を使用することなく、これらの難燃剤を用いた場合と
同等の厳しい難燃レベルを満たすことが出来る。本発明
組成物から成形された成形品は、優れた難燃性のみなら
ず、強度や剛性、遮光性、光線反射率、表面外観、寸法
安定製、成形性等の諸特性にも優れる。本発明組成物
は、照明装置、液晶表示バックライト反射板、光学スイ
ッチ反射板、又はそれらのフレーム材等の薄肉化、軽量
化の要求される用途に最適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 大士 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 (72)発明者 宮島 崇 東京都中央区京橋1丁目1番1号 三菱エ ンジニアリングプラスチックス株式会社内 Fターム(参考) 4F071 AA26 AA50 AB18 AB28 AC14 AC15 AE05 AH12 BA01 BB05 BC03 4J002 BD123 BD153 BD163 CG001 CG002 DE137 DL006 EV258 EW049 FA016 FA046 FA086 FB097 FD069 GQ00

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)芳香族ポリカーボネート樹脂100
    重量部に対し、(B)ガラスフィラー1〜150重量
    部、(C)酸化チタン3〜30重量部及び(D)有機ス
    ルホン酸塩0.01〜5重量部を配合してなるポリカー
    ボネート樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(A)芳香族ポリカーボネート樹脂の粘度
    平均分子量が、15,000〜30,000の範囲であ
    ることを特徴とする請求項1記載のポリカーボネート樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】(B)ガラスフィラーが、ガラス繊維、ガ
    ラスビーズ、ガラスフレークからなる群より選ばれる少
    なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に
    記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  4. 【請求項4】(C)酸化チタンがシロキサン系表面処理
    剤によって表面処理されたものであることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂
    組成物。
  5. 【請求項5】(C)酸化チタンが硫酸法で製造されたも
    のであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載のポリカーボネート樹脂組成物。
  6. 【請求項6】樹脂組成物中のガラスフィラーの長さ
    (l)と直径(d)の比(l/d)が5〜40であるこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリカ
    ーボネート樹脂組成物。
  7. 【請求項7】(D)有機スルホン酸塩が、パーフルオロ
    アルカンスルホン酸金属塩であることを特徴とする請求
    項1〜6のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成
    物。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載のポリカー
    ボネート樹脂組成物に、(E)芳香族ポリカーボネート
    オリゴマーを、該組成物中の(A)芳香族ポリカーボネ
    ート樹脂100重量部に対し、1〜50重量部の割合で
    配合してなるポリカーボネート樹脂組成物。
  9. 【請求項9】(E)芳香族ポリカーボネートオリゴマー
    の粘度平均分子量が、1,000〜10,000である
    ことを特徴とする請求項8記載のポリカーボネート樹脂
    組成物。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかに記載のポリカ
    ーボネート樹脂組成物に、(F)フッ化ポリオレフィン
    を、該組成物中の(A)芳香族ポリカーボネート樹脂1
    00重量部に対し、0.01〜5重量部の割合で配合し
    てなるポリカーボネート樹脂組成物。
  11. 【請求項11】請求項1〜10のいずれかに記載のポリ
    カーボネート樹脂組成物に、(G)燐系熱安定剤を、該
    組成物中の(A)芳香族ポリカーボネート樹脂100重
    量部に対し、0.01〜2重量部の割合で配合してなる
    ポリカーボネート樹脂組成物。
  12. 【請求項12】(G)燐系熱安定剤が、下記一般式
    (I)で示される化合物から選ばれる少なくとも1種で
    あることを特徴とする請求項11記載のポリカーボネー
    ト樹脂組成物。 【化1】 (式中、Rは炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基を表
    し、nは0〜3の整数を表す。)
  13. 【請求項13】請求項1〜12のいずれかに記載のポリ
    カーボネート樹脂組成物から製造された光線反射板又は
    そのフレーム材。
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