JP2003226638A - 標的指向性リポソーム - Google Patents
標的指向性リポソームInfo
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Abstract
て応用し得る、癌などの標的細胞・組織を認識し局所的
に薬剤や遺伝子を患部に送り込むための治療用のドラッ
グデリバリーシステムや診断用の細胞・組織センシング
プローブとして利用できるリポソームを提供する 【解決手段】糖鎖をリンカー蛋白質を介してリポソーム
に結合せしめた糖修飾リポソームにおいて、糖鎖の分子
構造を種々変更することにより、標的細胞、組織の取り
込みを選択的に制御しうるリポソームを構築し、治療用
ドラッグデリバリーシステムあるいは診断用の細胞・組
織センシングプローブとして有用なリポソームを提供す
る。
Description
はじめ医学・薬学分野において応用し得る、癌などの標
的細胞・組織を認識し局所的に薬剤や遺伝子を患部に送
り込むための治療用のドラッグデリバリーシステムや診
断用の細胞・組織センシングプローブとして利用できる
糖鎖修飾リポソーム、および薬剤あるいは遺伝子等を封
入したリポソーム製剤に関する。
って実現を目指す具体的目標の一例として、「癌細胞や
標的組織を狙い撃ちする薬物や遺伝子送達システム(D
DS:ドラッグデリバリーシステム)」を掲げた。日本
の総合科学技術会議のナノテクノロジー・材料分野推進
戦略でも、重点領域として「医療用極小システム・材
料、生物のメカニズムを活用し制御するナノバイオロジ
ー」があり、その5年間の研究開発目標の1つとして
「健康寿命延伸のための生体機能材料・ピンポイント治
療等技術の基本シーズ確立」が掲げられている。一方、
高齢化社会となるに伴い癌の発症率・死亡率は年々増え
ており、新規な治療材料である標的指向DDSの開発が
待望されている。その他の病気においても副作用のない
標的指向DDSナノ材料の重要性が注目されており、そ
の市場規模は近い将来に10兆円を超えると予測されて
いる。また、これらの材料は治療とともに診断への利用
においても期待されている。
位に到達し、そこで作用することにより発現される。そ
の一方で、医薬品による副作用とは、薬物が不必要な部
位に作用してしまうことである。従って、薬物を有効か
つ安全に使用するためにもドラッグデリバリーシステム
の開発が求められている。その中でも特に標的指向(タ
ーゲティング)DDSとは、薬物を「体内の必要な部位
に」、「必要な量を」、「必要な時間だけ」送り込むと
いった概念である。そのための代表的な材料としての微
粒子性キャリアーであるリポソームが注目されている。
この粒子に標的指向機能をもたせるために、リポソーム
の脂質の種類、組成比、粒子径、表面電荷を変化させる
などの受動的ターゲティング法が試みられているが、い
まだ本法は不十分であり更なる改良が求められている。
るために、能動的ターゲティング法も試みられている。
これは”ミサイルドラッグ”ともよばれ理想的なターゲ
ティング法であるが、国内外においていまだ完成された
ものはなく今後の発展が大いに期待されているものであ
る。本法は、リポソーム膜面上にリガンドを結合させ、
標的組織の細胞膜面上に存在するレセプターに特異的に
認識させることによって、積極的にターゲティングを可
能にさせる方法である。この能動的ターゲティング法で
の標的となる細胞膜面上に存在するレセプターのリガン
ドとしては、抗原、抗体、ペプチド、糖脂質や糖蛋白質
などが考えられる。これらのうち、糖脂質や糖蛋白質の
糖鎖は、生体組織の発生や形態形成、細胞の増殖や分
化、生体防御や受精機構、癌化とその転移機構などの様
々な細胞間コミュニケーションにおいて情報分子として
の重要な役割を果たしていることが明らかにされつつあ
る。
に存在するレセプターとしてのセレクチン、シグレッ
ク、ガレクチンなどの各種のレクチン(糖鎖認識蛋白
質)についての研究も進んできたことから、各種の分子
構造を有する糖鎖は新しいDDSリガンドとして注目さ
れてきている(Yamazaki, N., Kojima, S., Bovin,
N.V., Andre, S., Gabius, S. and Gabius, H.-J. (200
0) Adv. Drug Delivery Rev. 43, 225-244. Yamazak
i, N., Jigami, Y., Gabius, H.-J., Kojima, S (2001)
Trends in Glycoscience and Glycotechnology 13, 31
9-329. http://www.gak.co.jp/TIGG/71PDF/yamazaki.pd
f)。
については、癌などの標的部位に選択的に薬物や遺伝子
などを送達するためのDDS材料として多くの研究がな
されてきた。しかしながら、それらは、生体外では標的
細胞に結合するが、生体内では期待される標的細胞や組
織にターゲティングされないものがほとんどである(
Forssen, E. and Willis, M. (1998) Adv. Drug Delive
ry Rev. 29, 249-271.高橋俊雄・橋田充編(1999)、今
日のDDS・薬物送達システム、159-167頁、医薬ジャ
ーナル社、大阪)。糖鎖の分子認識機能を利用したDD
S材料の研究開発においても、糖鎖を有する糖脂質を導
入したリポソームについて若干の研究が知られている
が、それらの機能評価は生体外(in vitro)によるもの
のみであり、糖鎖を有する糖蛋白質を導入したリポソー
ムの研究はほとんど進んでいない。(DeFrees, S.A.,
Phillips, L., Guo, L. and Zalipsky, S. (1996) J.
Am. Chem. Soc. 118, 6101-6104. Spevak, W., Foxa
ll, C., Charych, D.H., Dasqupta, F. and Nagy, J.O.
(1996) J. Med. Chem. 39, 1018-1020. Stahn,R.,
Schafer, H., Kernchen, F. and Schreiber, J. (1998)
Glycobiology 8,311-319. Yamazaki, N., Jigami,
Y., Gabius, H.-J., Kojima, S (2001) Trends in Glyc
oscience and Glycotechnology 13, 319-329. http://w
ww.gak.co.jp/TIGG/71PDF/yamazaki.pdf)。したがっ
て、糖脂質や糖蛋白質の多種多様な糖鎖を結合したリポ
ソームについての調製法と生体内動態(in vivo)解析
を含めた体系的な研究は、これまで未開発で今後の進展
が期待される重要課題である。
は、各種組織の細胞表面上に存在する各種のレクチン
(糖鎖認識蛋白質)に対して特異的な結合活性を有する
糖鎖を結合したリポソームであって、実際の生体内の細
胞、組織を識別して薬剤あるいは遺伝子を効率的に輸送
し得るリポソームを提供することにある。
めに、本発明者等は、リポソーム表面の性質あるいは該
表面に結合させる糖鎖およびリンカー蛋白質について種
々の実験、検討を加え、糖鎖の構造により各組織への指
向性を実際に制御できることに加え、リポソーム表面お
よび/またはリンカー蛋白質を水和処理すれば、各組織
に対するリポソームの移行量をさらに増大し得、これに
より薬剤あるいは遺伝子を標的細胞、組織に効率的に輸
送できることを見いだし、本発明を完成するに至ったも
のである。すなわち本発明は、以下の(1)〜(8)に
関するものである。 (1) 糖鎖がリンカー蛋白質を介してリポソーム膜に
結合されているものであって、糖鎖が、ルイスX型三糖
鎖、シアリルルイスX型四糖鎖、3’-シアリルラクトサ
ミン三糖鎖、6’-シアリルラクトサミン三糖鎖から選ば
れたものであることを特徴とする糖鎖修飾リポソーム。 (2)リポソーム膜にトリス(ヒドロキシメチル)アミ
ノメタンを結合せしめたものである上記(1)に記載の
糖鎖修飾リポソーム。 (3) リンカー蛋白質がヒト血清アルブミンまたはウ
シ血清アルブミンである、上記(1)または(2)に記
載の糖鎖修飾リポソーム。 (4) リンカー蛋白質が親水性化されたものである上
記(1)〜(3)いずれか一に記載の糖鎖修飾リポソー
ム。 (5) リポソーム膜にトリス(ヒドロキシメチル)ア
ミノメタンが結合せしめられたことを特徴とするリポソ
ーム (6) リポソーム膜に糖鎖がリンカー蛋白質を介して
結合されているを特徴とする、上記(5)に記載の糖鎖
修飾リポソーム。 (7) 糖鎖が、リンカー蛋白質を介してリポソーム膜
に結合されているリポソームであって、リポソーム膜お
よびリンカー蛋白質のいずれもが親水性化されているこ
とを特徴とする糖鎖修飾リポソーム。 (8)上記(1)〜(7)いずれか一に記載のリポソー
ムに薬剤を封入したリポソーム製剤。
する。リポソームとは、通常、膜状に集合した脂質層お
よび内部の水層から構成される閉鎖小胞を意味する。本
発明のリポソームは、第1〜第4図に示されるように、
その表面すなわち脂質層に糖鎖が、ヒト血清アルブミン
のようなリンカー蛋白質を介して、共有結合している。
但し、第1〜4図においては、糖鎖−蛋白質はリポソー
ムに1つしか結合していない様に記載されているが、こ
れら図(第5図を含めて)は模式図であって、実際に
は、糖鎖−リンカー蛋白質はリポソーム表面に多数結合
している。糖鎖としては、例えば、第1図に示されるル
イスX型三糖鎖(Gal.beta.1-4(Fuc.alpha.1-3)GlcNA
c)、第2図に示されるシアリルルイスX型四糖鎖(Neu5
Ac.alpha.2-3 Gal.beta.1-4(Fuc.alpha.1-3)GlcNAc)、
第3図に示される3’−シアリルラクトサミン三糖鎖
(Neu5Ac.alpha.2-3 Gal.beta.1-4GlcNAc)、および第
4図に示される6’-シアリルラクトサミン三糖鎖(Neu5
Ac.alpha.2-6Gal.beta.1-4GlcNAc )が挙げられ、リン
カー蛋白質としては、例えば、ヒト血清アルブミン(H
SA)、ウシ血清アルブミン(BSA)等の動物の血清
アルブミンが挙げられるが、特にヒト血清アルブミンを
使用する場合は、各組織に対する取り込みが多いことが
マウスについての実験により確かめられている。
は、例えば、フォスファチジルコリン類、フォスファチ
ジルエタノールアミン類、フォスファチジン酸類、ガン
グリオシド類または糖脂質類またはフォスファチジルグ
リセロール類、コレステロール等が挙げられ、フォスフ
ァチジルコリン類としては、ジミリストイルフォスファ
チジルコリン、ジパルミトイルフォスファチジルコリ
ン、ジステアロイルフォスファチジルコリン等が、ま
た、フォスファチジルエタノールアミン類としては、ジ
ミリストイルフォスファチジルエタノールアミン、ジパ
ルミトイルフォスファチジルエタノールアミン、ジステ
アロイルフォスファチジルエタノールアミン等が、フォ
スファチジン酸類としては、ジミリストイルフォスファ
チジン酸、ジパルミトイルフォスファチジン酸、ジステ
アロイルフォスファチジン酸、ジセチルリン酸等が、ガ
ングリオシド類としては、ガングリオシドGM1、ガン
グリオシドGD1a、ガングリオシドGT1b等が、糖
脂質類としては、ガラクトシルセラミド、グルコシルセ
ラミド、ラクトシルセラミド、フォスファチド、グロボ
シド等が、フォスファチジルグリセロール類としては、
ジミリストイルフォスファチジルグリセロール、ジパル
ミトイルフォスファチジルグリセロール、ジステアロイ
ルフォスファチジルグリセロール等が好ましい。
常のものでも使用できるが、その表面は親水性化されて
いることが望ましい。
することができるが、これには、薄膜法、逆層蒸発法、
エタノール注入法、脱水−再水和法等をを挙げることが
できる。
法、フレンチプレス法、ホモジナイゼーション法等を用
いて、リポソームの粒子径を調節ことも可能である。本
発明のリポソーム自体の製法について、具体的に述べる
と、例えば、まず、フォスファチジルコリン類、コレス
テロール、フォスファチジルエタノールアミン類、フォ
スファチジン酸類、ガングリオシド類または糖脂質類ま
たはフォスファチジルグリセロール類を配合成分とする
脂質と界面活性剤コール酸ナトリウムとの混合ミセルを
調製する。
ミン類の配合は親水性化反応部位として、ガングリオシ
ド類または糖脂質類またはフォスファチジルグリセロー
ル類の配合はリンカー蛋白質の結合部位として必須のも
のである。そして、これにより得られる混合ミセルの限
外濾過を行うことによりリポソームを作製する。続い
て、リポソーム膜の脂質フォスファチジルエタノールア
ミン上に架橋用の2価試薬とトリス(ヒドロキシメチ
ル)アミノメタンとを用いてリポソーム表面を親水性化
する。
法、例えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルアル
コール、無水マレイン酸共重合体等を共有結合により結
合させたリン脂質を用いてリポソームを作成する方法
(特開20010−302686号)等も用いることが
可能ではあるが、本発明においては、トリス(ヒドロキ
シメチル)アミノメタンを用いてリポソーム表面を親水
性化することが特に好ましい。
ノメタンを用いる手法は、ポリエチレングリコールなど
を用いる従来の親水性化方法と比較していくつかの点で
好ましい。例えば、本発明のように糖鎖をリポソーム上
に結合してその分子認識機能を標的指向性に利用するも
のでは、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンは低
分子量物質であるので従来のポリエチレングリコールな
どの高分子量物質を用いる方法に比べて、糖鎖に対する
立体障害となりにくく標的細胞膜面上のレクチン(糖鎖
認識蛋白質)による糖鎖分子認識反応の進行を妨げない
ので特に好ましい。
処理後においても粒径分布や成分組成、分散特性が良好
であり、長時間の保存性や生体内安定性も優れているの
でリポソーム製剤化して利用するために好ましい。
を用いてリポソーム表面を親水性化するには、例えばジ
ミリストイルフォスファチジルエタノールアミン、ジパ
ルミトイルフォスファチジルエタノールアミン、ジステ
アロイルフォスファチジルエタノールアミン等の脂質を
用いて、常法により得たリポソーム溶液にビススルフォ
スクシニミヂルスベラート、ジスクシニミヂルグルタレ
ート、ジチオビススクシニミヂルプロピオネート、ジス
クシニミヂルスベラート、3,3'-ジチオビススルフォス
クシニミヂルプロピオネート、エチレングリコールビス
スクシニミヂルスクシネート、エチレングリコールビス
スルフォスクシニミヂルスクシネート等の2価試薬加え
て反応させることにより、リポソーム膜上のジパルミト
イルフォスファチジルエタノールアミン等の脂質に2価
試薬を結合させ、次いでトリス(ヒドロキシメチル)ア
ミノメタンを、該2価試薬の一方の結合手と反応させる
ことにより、リポソーム表面にトリス(ヒドロキシメチ
ル)アミノメタンを結合せしめる。
に、糖鎖をリンカー蛋白質を介して結合させるが、この
手段としては、まず、リポソームを、NaIO4、Pb
(O 2CCH3)4、NaBiO3等の酸化剤で処理し
て、リポソーム膜面に存在するガングリオシドを酸化
し、次いで、NaBH3CN、NaBH4等の試薬を用
いて、リンカー蛋白質とリポソーム膜面上のガングリオ
シドを、還元的アミノ化反応により結合させる。このリ
ンカー蛋白も、親水性化するのが好ましく、これには
リンカー蛋白質にヒドロキシ基を有する化合物を結合さ
せるが、例えば、ビススルフォスクシニミヂルスベラー
ト、ジスクシニミヂルグルタレート、ジチオビススクシ
ニミヂルプロピオネート、ジスクシニミヂルスベラー
ト、3,3'-ジチオビススルフォスクシニミヂルプロピオ
ネート、エチレングリコールビススクシニミヂルスクシ
ネート、エチレングリコールビススルフォスクシニミヂ
ルスクシネート等の2価試薬を用いて、トリス(ヒドロ
キシメチル)アミノメタンをリポソーム上のリンカー蛋
白質と結合させればよい。
蛋白質の全てのアミノ基に架橋用2価試薬の一端を結合
する。そして、各種糖鎖の還元末端をグリコシルアミノ
化反応して得られる糖鎖グリコシルアミン化合物を調製
し、この糖鎖のアミノ基とリポソーム上の上記で結合さ
れた架橋2価試薬の一部分の他の未反応末端とを結合す
る。
ポソーム膜面上蛋白質の表面に糖鎖が結合していない未
反応で残っている大部分の2価試薬未反応末端を用いて
親水性化処理を行う。つまり、このリポソーム上蛋白質
に結合している2価試薬の未反応末端とトリス(ヒドロ
キシメチル)アミノメタンとの結合反応を行い、リポソ
ーム表面を親水性化することにより本発明のリポソーム
を得ることができる。
水性化は、各種組織への移行性、および血中における滞
留性および各種組織への移行性を向上させる。これは、
リポソーム表面およびリンカー蛋白質表面が親水性化さ
れることによって、 糖鎖以外の部分が、各組織等にお
いてはあたかも生体内水分であるかのようにみえ、これ
により、標的以外の組織等に認識されず、糖鎖のみがそ
の標的組織のレクチン(糖鎖認識蛋白質)により認識さ
れることに起因するものと思われる。
のリンカー蛋白質に結合させるが、これには、糖鎖を構
成する糖類の還元末端を、NH4HCO3、NH2CO
ONH4等のアンモニウム塩を用いてグリコシルアミノ
化し、次いで、ビススルフォスクシニミヂルスベラー
ト、ジスクシニミヂルグルタレート、ジチオビススクシ
ニミヂルプロピオネート、ジスクシニミヂルスベラー
ト、3,3'-ジチオビススルフォスクシニミヂルプロピオ
ネート、エチレングリコールビススクシニミヂルスクシ
ネート、エチレングリコールビススルフォスクシニミヂ
ルスクシネート等の2価試薬を用いて、リポソーム膜面
上に結合したリンカー蛋白質と、上記グリコシルアミノ
化された糖類とを結合させ、図1〜4に示されるような
リポソームを得る。なお、これらの糖鎖は市販されてい
る。
種々選択することにより、各標的細胞、組織に対する指
向性を制御することができる。例えば、実施例における
図6〜13においては、図1〜図4に示されるルイスX
型三糖鎖、シアリルルイスX型四糖鎖、3’-シアリルラ
クトサミン三糖鎖、6’-シアリルラクトサミン三糖鎖の
4種の糖鎖修飾リポソーム(LX、SLX、3SLN、6SLN)は、
ガン組織、炎症組織に対して全般的に指向性が高いが、
シアリルルイスX型四糖鎖修飾リポソーム(SLX)は、
特にリンパ節、脳、肝臓、脾臓に、3’−シアリルラク
トサミン三糖鎖修飾リポソーム(3SLN)はガン組織、
脳、血中に、6’-シアリルラクトサミン三糖鎖修飾リ
ポソーム(6SLN)は、肺、血中に対する指向性がそれぞれ
特に高い。
あるいは診断に供しうる薬剤あるいは遺伝子を封入する
ことによって得られるリポソーム製剤は、ガン組織、炎
症組織、各種組織への移行性が選択的に制御されたもの
であり、治療薬剤あるいは診断剤の標的細胞、組織への
集中による効力の増強あるいは他の細胞、組織に対する
薬剤の取り込みの減少による副作用の軽減化等を図れる
ものである。
の方法を用いればよく、例えば、薬剤等の含有溶液とフ
ォスファチジルコリン類、フォスファチジルエタノール
アミン類の脂質を用いてリポソームを形成することによ
り、薬剤等はリポソーム内に封入される。以下、本発明
の実施例を示すが本発明は特にこれらにより限定される
ものではない。
nd Gabius, H.-J. (1994) Methods Enzymol. 242, 56-6
5)により、改良型コール酸透析法を用いて調製した。
すなわち、ジパルミトイルフォスファチジルコリン、コ
レステロール、ジセチルフォスフェート、ガングリオシ
ド及びジパルミトイルフォスファチジルエタノールアミ
ンをモル比でそれぞれ35:40:5:15:5の割合の合計脂
質量45.6mgにコール酸ナトリウムを46.9mg添加し、クロ
ロホルム/メタノール溶液3mlに溶解した。この溶液を
蒸発させ、沈殿物を真空中で乾燥させることによって脂
質膜を得た。得られた脂質膜をTAPS緩衝液(pH 8.4)3m
lに懸濁、超音波処理して、透明なミセル懸濁液を得
た。さらに、ミセル懸濁液をPM10膜(Amicon Co.,USA)
とPBS緩衝液(pH 7.2)を用いた限外濾過にかけ均一リポ
ソーム(平均粒径100nm)10mlを調製した。
con Co.,USA)とCBS緩衝液(pH 8.5)を用いた限外濾過に
かけ溶液のpHを8.5にした。次に、架橋試薬bis(sulfosu
ccinimidyl)suberate (BS3; Pierce Co.,USA)10mlを加
え、25℃で2時間攪拌した。その後、更に7℃で一晩攪拌
してリポソーム膜上の脂質ジパルミトイルフォスファチ
ジルエタノールアミンとBS3との化学結合反応を完結し
た。そして、このリポソーム液をXM300膜とCBS緩衝液(p
H 8.5)で限外濾過にかけた。次に、CBS緩衝液(pH 8.5)1
mlに溶かしたtris(hydroxymethyl)aminomethane 40mgを
リポソーム液10mlに加えて、25℃で2時間攪拌後、7℃で
一晩攪拌してリポソーム膜上の脂質に結合したBS3とtri
s(hydroxymethyl)aminomethaneとの化学結合反応を完結
した。これにより、リポソーム膜の脂質ジパルミトイル
フォスファチジルエタノールアミン上にtris(hydroxyme
thyl)aminomethaneの水酸基が配位して水和性化され
た。
(HSA)の結合 既報の手法(Yamazaki, N., Kodama, M. and Gabius,
H.-J. (1994) MethodsEnzymol. 242, 56-65)により、
カップリング反応法を用いて調製した。すなわち、この
反応は2段階化学反応で行い、まずはじめに、10mlのリ
ポソーム膜面上に存在するガングリオシドを1mlのTAPS
緩衝液(pH 8.4)に溶かしたメタ過ヨウ素酸ナトリウム43
mgを加えて室温で2時間攪拌して過ヨウ素酸酸化した
後、XM300膜とPBS緩衝液(pH 8.0)で限外濾過することに
より酸化されたリポソーム10mlを得た。このリポソーム
液に、20mgのヒト血清アルブミン(HSA)を加えて25℃で2
時間攪拌し、次にPBS(pH 8.0)に2M NaBH3CN 100μlを加
えて10℃で一晩攪拌してリポソーム上のガングリオシド
とHSAとのカップリング反応でHSAを結合した。そして、
XM300膜とCBS緩衝液(pH 8.5)で限外濾過をした後、HSA
結合リポソーム液10mlを得た。
(HSA)上へのルイスX型三糖鎖の結合 ルイスX型三糖鎖(Calbiochem Co.,USA)50μgを0.25gの
NH4HCO3を溶かした0.5ml水溶液に加え、37℃で3日間攪
拌した後、0.45μmのフィルターで濾過して糖鎖の還元
末端のアミノ化反応を完結してルイスX型三糖鎖のグリ
コシルアミン化合物50μgを得た。次に、(実施例3)
で得たリポソーム液の一部分1mlに架橋試薬3,3’-dithi
obis(sulfosuccinimidyl propionate (DTSSP; Pierce C
o.,USA)1mgを加えて25℃で2時間、続いて7℃で一晩攪拌
し、XM300膜とCBS緩衝液(pH 8.5)で限外濾過してDTSSP
がリポソーム上のHSAに結合したリポソーム1mlを得た。
次に、このリポソーム液に上記のルイスX型三糖鎖のグ
リコシルアミン化合物50μgを加えて、25℃で2時間攪拌
し、その後7℃で一晩攪拌し、XM300膜とPBS緩衝液(pH
7.2)で限外濾過してリポソーム膜面結合ヒト血清アルブ
ミン上のDTSSPにルイスX型三糖鎖の結合を行った。そ
の結果、図1で示されるルイスX型三糖鎖とヒト血清ア
ルブミンとリポソームとが結合したリポソーム(略称:
LX ) 2ml(総脂質量2mg、総蛋白量200μg、平均粒
径100nm)が得られた。
(HSA)上へのシアリルルイスX型四糖鎖の結合 シアリルルイスX型四糖鎖(Calbiochem Co.,USA)50μg
を0.25gのNH4HCO3を溶かした0.5ml水溶液に加え、37℃
で3日間攪拌した後、0.45μmのフィルターで濾過して糖
鎖の還元末端のアミノ化反応を完結してシアリルルイス
X型四糖鎖のグリコシルアミン化合物50μgを得た。次
に、(実施例3)で得たリポソーム液の一部分1mlに架
橋試薬3,3’-dithiobis(sulfosuccinimidyl propionate
(DTSSP;Pierce Co.,USA)1mgを加えて25℃で2時間、続
いて7℃で一晩攪拌し、XM300膜とCBS緩衝液(pH 8.5)で
限外濾過してDTSSPがリポソーム上のHSA に結合したリ
ポソーム1mlを得た。次に、このリポソーム液に上記の
シアリルルイスX型四糖鎖のグリコシルアミン化合物50
μgを加えて、25℃で2時間攪拌し、その後7℃で一晩攪
拌し、XM300膜とPBS緩衝液(pH 7.2)で限外濾過してリポ
ソーム膜面結合ヒト血清アルブミン上のDTSSPにシアリ
ルルイスX型四糖鎖の結合を行った。その結果、図2で
示されるシアリルルイスX型四糖鎖とヒト血清アルブミ
ンとリポソームとが結合したリポソーム(略称:SLX
) 2ml(総脂質量2mg、総蛋白量200μg、平均粒径100n
m)が得られた。
(HSA)上への3’-シアリルラクトサミン三糖鎖の結合 3’-シアリルラクトサミン三糖鎖(Seikagakukogyou C
o.,Japan)50μgを0.25gのNH4HCO3を溶かした0.5ml水溶
液に加え、37℃で3日間攪拌した後、0.45μmのフィルタ
ーで濾過して糖鎖の還元末端のアミノ化反応を完結して
3’-シアリルラクトサミン三糖鎖のグリコシルアミン化
合物50μgを得た。次に、(実施例3)で得たリポソー
ム液の一部分1mlに架橋試薬3,3’-dithiobis(sulfosucc
inimidyl propionate (DTSSP; Pierce Co.,USA)1mgを加
えて25℃で2時間、続いて7℃で一晩攪拌し、XM300膜とC
BS緩衝液(pH 8.5)で限外濾過してDTSSPがリポソーム上
のHSAに結合したリポソーム1mlを得た。次に、このリポ
ソーム液に上記の3’-シアリルラクトサミン三糖鎖のグ
リコシルアミン化合物50μgを加えて、25℃で2時間攪拌
し、その後7℃で一晩攪拌し、XM300膜とPBS緩衝液(pH
7.2)で限外濾過してリポソーム膜面結合ヒト血清アルブ
ミン上のDTSSPに3’-シアリルラクトサミン三糖鎖の結
合を行った。その結果、図3で示される3’-シアリルラ
クトサミンとヒト血清アルブミンとリポソームとが結合
したリポソーム(略称:3SLN ) 2ml(総脂質量2m
g、総蛋白量200μg、平均粒径100nm)が得られた。
(HSA)上への6’-シアリルラクトサミン三糖鎖の結合 6’-シアリルラクトサミン三糖鎖(Seikagakukogyou C
o.,Japan)50μgを0.25gのNH4HCO3を溶かした0.5ml水溶
液に加え、37℃で3日間攪拌した後、0.45μmのフィルタ
ーで濾過して糖鎖の還元末端のアミノ化反応を完結して
6’-シアリルラクトサミン三糖鎖のグリコシルアミン化
合物50μgを得た。次に、実施例3で得たリポソーム液
の一部分1mlに架橋試薬3,3’-dithiobis(sulfosuccinim
idyl propionate (DTSSP; Pierce Co.,USA)1mgを加えて
25℃で2時間、続いて7℃で一晩攪拌し、XM300膜とCBS緩
衝液(pH 8.5)で限外濾過してDTSSPがリポソーム上のHSA
に結合したリポソーム1mlを得た。次に、このリポソー
ム液に上記の6’-シアリルラクトサミン三糖鎖のグリコ
シルアミン化合物50μgを加えて、25℃で2時間攪拌し、
その後7℃で一晩攪拌し、XM300膜とPBS緩衝液(pH 7.2)
で限外濾過してリポソーム膜面結合ヒト血清アルブミン
上のDTSSPに6’-シアリルラクトサミン三糖鎖の結合を
行った。その結果、図4で示される6’-シアリルラクト
サミンとヒト血清アルブミンとリポソームとが結合した
リポソーム(略称:6SLN ) 2ml(総脂質量2mg、総
蛋白量200μg、平均粒径100nm)が得られた。
(HSA)上へのtris(hydroxymethyl)aminomethaneの結合 比較試料としてのリポソームを調製するために、実施例
3で得たリポソーム液の一部分1mlに架橋試薬3,3’-dit
hiobis(sulfosuccinimidyl propionate (DTSSP; Pierce
Co.,USA)1mgを加えて25℃で2時間、続いて7℃で一晩攪
拌し、XM300膜とCBS緩衝液(pH 8.5)で限外濾過してDTSS
Pがリポソーム上のHSAに結合したリポソーム1mlを得
た。次に、このリポソーム液にtris(hydroxymethyl)ami
nomethane(Wako Co.,Japan)13mgを加えて、25℃で2時間
攪拌し、その後7℃で一晩攪拌し、XM300膜とPBS緩衝液
(pH 7.2)で限外濾過してリポソーム膜面結合ヒト血清ア
ルブミン上のDTSSPにtris(hydroxymethyl)aminomethane
の結合を行った。その結果、図5で示されるtris(hydrox
ymethyl)aminomethaneとヒト血清アルブミンとリポソー
ムとが結合した比較試料としてのリポソーム(略称:T
RIS ) 2ml(総脂質量2mg、総蛋白量200μg、平均粒
径100nm)が得られた。
(HSA)上の親水性化処理 実施例4〜7において調製された4種類の糖鎖が結合し
たリポソームについて、それぞれ別々に以下の手順によ
りリポソーム上のHSA 蛋白質表面の水和性化処理を行っ
た。4種の糖鎖結合リポソーム2mlに、別々に、tris(hy
droxymethyl)aminomethane 13mgを加えて、25℃で2時
間、その後7℃で一晩攪拌した後、XM300膜とPBS緩衝液
(pH 7.2)で限外濾過し未反応物を除去して、最終産物で
ある水和性化処理された4種類の糖鎖結合リポソーム複
合体(略称: LX、SLX、3SLN、6SLN)を
各2mlを得た。
レクチン結合活性阻害効果の測定 実施例4〜7および実施例9で調製した4種の糖鎖結合
リポソーム複合体のinvitroでのレクチン結合活性は、
常法(Yamazaki,N.(1999) Drug Delivery System, 14, 4
98-505)に従いレクチン固定化マイクロプレートを用い
た阻害実験で測定した。すなわち、レクチン(E-selecti
n; R&D Systems Co.,USA)を96穴マイクロプレートに固
化定した。このレクチン固定化プレートに、比較リガン
ドであるビオチン化したフコシル化フェチュイン0.1μg
とともに、濃度の異なる各種の糖鎖結合リポソーム複合
体(蛋白質量として、0.01μg、0.04μg、0.11μg、0.3
3μg、1μg)を加え、4℃で2時間インキュベートした。
PBS(pH 7.2)で3回洗浄した後、horseradish peroxidase
(HRPO)結合ストレプトアビジンを添加し、さらに4℃で1
時間インキュベート、PBS(pH 7.2)で3回洗浄し、ペルオ
キシダーゼ基質を添加して室温で静置、405nmの吸光度
をマイクロプレートリーダー(Molecular Devices Cor
p.,USA)で測定した。フコシル化フェチュインのビオチ
ン化は、sulfo-NHS-biotin reagent(Pierce Co.,USA)処
理後、Centricon-30(Amicon Co.,USA)により精製した。
HRPO結合ストレプトアビジンは、HRPOの酸化とNaBH3CN
を用いた還元アミノ化法によるストレプトアビジンの結
合により調製した。この測定結果を表1に示す。
ソームの125I標識 クロラミンT(Wako Pure Chemical Co.,Japan)溶液並
びに二亜硫酸ナトリウム溶液をそれぞれ3mg/ml 並びに5
mg/ml となるように用事調製して用いた。 (実施例
4)から(実施例9)により調製した4種の糖鎖結合リ
ポソーム並びにtris(hydroxymethyl)aminomethane結合
リポソームとを50μl ずつ別々にエッペンチューブに入
れ、続いて125I-NaI(NEN Life Science Product,Inc.U
SA)を15μl、クロラミンT溶液を10μl 加え反応させ
た。5 分ごとにクロラミンT溶液10μlを加え、この操作
を2 回繰り返した後15 分後に還元剤として二亜硫酸ナ
トリウム100μl 加え、反応を停止させた。次に、Sepha
dex G-50(Phramacia Biotech.Sweden)カラムクロマト
上に乗せ、PBS で溶出、標識体を精製した。最後に、非
標識-リポソーム複合体を添加して比活性(4 x 106 Bq/
mg protein)を調整して5種類の125I標識リポソーム液
を得た。
マウスでの各組織への分布量の測定 Ehrlich ascites tumor(EAT)細胞(約2×107 個)を
雄性ddY マウス(7 週齢)大腿部皮下に移植し、癌組織
が0.3-0.6gに発育(6-8 日後)したものを本実験に用い
た。この担癌マウスに(実施例11)により125I標識し
た4種の糖鎖並びにtris(hydroxymethyl)aminomethane結
合リポソーム複合体0.2mlを蛋白質量として3μg/一匹の
割合となるように尾静脈に注入投与し、60 分後に組織
(血液、肝臓、脾臓、肺、脳、癌組織、癌の周囲の炎症
組織、リンパ節)を摘出、各組織の放射能をガンマカウ
ンタ(Aloka ARC 300)で測定した。なお、各組織への
放射能分布量は、投与全放射能に対する各組織1g 当た
りの放射能の割合(%投与量/g組織 )で表示した。こ
の結果を図6〜図13に示す。
X型三糖鎖とヒト血清アルブミン(リンカー)とリポソ
ームとが結合したリポソーム、シアリルルイスX型四糖
鎖とヒト血清アルブミン(リンカー)とリポソームとが
結合したリポソーム、3’-シアリルラクトサミン三糖鎖
とヒト血清アルブミン(リンカー)とリポソームとが結
合したリポソーム、6’-シアリルラクトサミン三糖鎖と
ヒト血清アルブミン(リンカー)とリポソームとが結合
したリポソームを作製し、マウスでの各種組織への体内
動態、特に癌組織への取込についてエールリッヒ固形癌
担癌マウスを用いて解析した結果、糖鎖の分子構造の差
を利用することによって、実際の生体においてリポソー
ムの各種組織への体内動態を促進あるいは抑制して制御
することができ、これに基づく効率の良い癌組織をはじ
めとする目的組織(血中、肝臓、脾臓、肺、脳、癌組
織、炎症組織、リンパ節)へのターゲティング機能をD
DS材料に付与することができることが明らかとなっ
た。 このように、本発明により、医学・薬学分野にお
いて極めて有用な、標的指向性を制御し得るリポソーム
を提供することができた。
式図である。
ムの模式図である。
リポソームの模式図である。
リポソームの模式図である。
methaneを結合したリポソームの模式図である。
後の血中への分布量を示す図である。
後の肝臓への分布量を示す図である。
後の脾臓への分布量を示す図である。
後の肺への分布量を示す図である。
分後の脳への分布量を示す図である。
分後の癌組織への分布量を示す図である。
分後の炎症組織への分布量を示す図である。
分後のリンパ節への分布量を示す図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 糖鎖がリンカー蛋白質を介してリポソー
ム膜に結合されているものであって、糖鎖が、ルイスX
型三糖鎖、シアリルルイスX型四糖鎖、3’-シアリルラ
クトサミン三糖鎖、6’-シアリルラクトサミン三糖鎖か
ら選ばれたものであることを特徴とする糖鎖修飾リポソ
ーム。 - 【請求項2】リポソーム膜にトリス(ヒドロキシメチ
ル)アミノメタンを結合せしめたものである請求項1記
載の糖鎖修飾リポソーム。 - 【請求項3】 リンカー蛋白質がヒト血清アルブミンま
たはウシ血清アルブミンである請求項1または2記載の
糖鎖修飾リポソーム。 - 【請求項4】 リンカー蛋白質が親水性化されたもので
ある請求項1〜3いずれか一項記載の糖鎖修飾リポソー
ム。 - 【請求項5】 リポソーム膜にトリス(ヒドロキシメチ
ル)アミノメタンが結合せしめられたことを特徴とする
リポソーム - 【請求項6】 リポソーム膜に糖鎖がリンカー蛋白質を
介して結合されているを特徴とする請求項5に記載の糖
鎖修飾リポソーム。 - 【請求項7】 糖鎖が、リンカー蛋白質を介してリポソ
ーム膜に結合されているリポソームであって、リポソー
ム膜およびリンカー蛋白質のいずれもが親水性化されて
いることを特徴とする糖鎖修飾リポソーム。 - 【請求項8】 請求項1〜7いずれか一項記載のリポソ
ームに薬剤を封入したリポソーム製剤 。
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-
2002
- 2002-01-30 JP JP2002022575A patent/JP3924606B2/ja not_active Expired - Lifetime
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