JP2003226519A - 修飾ゼオライトおよびそれを用いた水素化処理触媒 - Google Patents

修飾ゼオライトおよびそれを用いた水素化処理触媒

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JP2003226519A JP2002029612A JP2002029612A JP2003226519A JP 2003226519 A JP2003226519 A JP 2003226519A JP 2002029612 A JP2002029612 A JP 2002029612A JP 2002029612 A JP2002029612 A JP 2002029612A JP 2003226519 A JP2003226519 A JP 2003226519A
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Toshihiko Masuda
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高活性のゼオライト系水素化処理触媒を与え
る触媒及び触媒担体として好適な修飾ゼオライトを提供
する。 【解決手段】 格子定数が24.28Å以上で24.4
6Å以下のフォージャサイト型ゼオライトに周期表第4
族金属元素を含有させた修飾ゼオライトであって、該修
飾ゼオライト中の該金属元素の含有量が、金属単体換算
量で、0.1〜10重量%であり、かつ該修飾ゼオライ
トのAl/Si原子比が0.01〜0.1の範囲にある
ことを特徴とする修飾ゼオライト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、修飾ゼオライト、
炭化水素油を水素化処理するための触媒と方法及び該修
飾ゼオライトの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】固体酸触媒は、石油精製、化学産業など
化学反応をともなう産業分野において広く用いられる重
要な機能性材料である。固体酸の中でもゼオライトは強
い酸性とイオン交換能を有するとともに規則的な構造を
有し、触媒や吸着剤などの工業分野で用いられるだけで
なく、洗剤用ビルダー、脱臭剤、土壌改良材などさまざ
まな用途に使われている。石油精製において、固体酸触
媒はさまざまなプロセスに用いられ、なかでもゼオライ
トは接触分解、水素化分解、異性化、脱ロウなどの多く
のプロセスの触媒として重要である。これらのプロセス
では酸触媒反応と水素化反応を同時に行わせるものが多
い。この典型的な例は水素化分解である。石油精製の分
野における水素化分解は比較的に重質な原料油を軽質な
生成油に分解する反応である。近年、石油製品のなかで
比較的に軽質な留分から調製されるディーゼル軽油、ガ
ソリンなどの輸送用燃料の需要が旺盛である一方、重質
留分からなる産業用重油の需要は低迷している。このた
め、重質油から軽質留分を製造する水素化分解の重要性
は高まっている。
【0003】重質油の水素化分解において、固体酸と水
素化活性金属を含む触媒が用いられる。この固体酸にゼ
オライトを用いた触媒は、シリカ・アルミナなどの非晶
質の複合金属酸化物を用いた触媒に比べて一般に活性が
高いことが知られているが、残油などアスファルテンを
含む重質油を水素化分解すると、活性劣化が著しく実用
できない問題がある。そこで本発明者らはアスファルテ
ンを含む重質油に適用できるゼオライトの開発に取り組
み、研究を進めた。その結果、チタン族金属酸化物を複
合させた特定のゼオライトが優れた成績を示すことを見
出した(特開2000−334305)。しかしなが
ら、経済性を向上させる目的および環境に対する負荷を
低減する目的で、さらに高活性な触媒が切望されてきて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高活性のゼ
オライト系水素化処理触媒を与える触媒及び触媒担体と
して好適な修飾ゼオライトを提供するとともに、該修飾
ゼオライトを触媒担体とする水素化処理用触媒、該触媒
を用いる炭化水素油の水素化処理方法及び該修飾ゼオラ
イトの製造方法を提供することをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに
至った。即ち、本発明によれば、以下に示す修飾ゼオラ
イト、炭化水素油の水素化処理用触媒、炭化水素油の水
素化処理方法及び修飾ゼオライトの製造方法が提供され
る。 (1)格子定数が24.28Å以上で24.46Å以下
のフォージャサイト型ゼオライトに周期表第4族金属元
素を含有させた修飾ゼオライトであって、該修飾ゼオラ
イト中の該金属元素の含有量が、金属単体換算量で、
0.1〜10重量%であり、かつ該修飾ゼオライトのA
l/Si原子比が0.01〜0.1の範囲にあることを
特徴とする修飾ゼオライト。 (2)水素化活性金属を含有することを特徴とする前記
(1)に記載の修飾ゼオライト。 (3)前記(1)又は(2)に記載の修飾ゼオライトか
らなることを特徴とする炭化水素油の水素化処理用触
媒。 (4)該修飾ゼオライトが成形されていることを特徴と
する前記(3)に記載の触媒。 (5)前記(3)又は(4)に記載の触媒の存在下にお
いて炭化水素油を水素化処理することを特徴とする炭化
水素油の水素化処理方法。 (6)該炭化水素油が重質炭化水素油であることを特徴
とする前記(5)に記載の方法。 (7)格子定数が24.28Å以上で24.46Å以下
のフォージャサイト型ゼオライトに周期表第4族金属元
素の水溶性化合物を含む水溶液を酸性条件下で接触させ
る接触工程を包含し、該接触工程で得られた修飾ゼオラ
イト中の該金属元素の含有量が、金属単体換算量で、
0.1〜10重量%であり、かつ該修飾ゼオライトのA
l/Si原子比が0.01〜0.1の範囲にあることを
特徴とする修飾ゼオライトの製造方法。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の修飾ゼオライトは、格子
定数が24.28Å以上、24.46Å以下のフォージ
ャサイト型ゼオライト中に周期表第4族金属元素を含有
させて得られ、アルミニウム/シリカ(Al/Si)原
子比が0.01〜0.1であることを特徴とする。次
に、この修飾ゼオライトの製造方法について詳述する。 (原料ゼオライト)本発明の修飾ゼオライトの原料はフ
ォージャサイト型ゼオライトであり、その格子定数は2
4.28Å以上、24.46Å以下の範囲にあるもので
ある。フォージャサイト型ゼオライトは公知のものであ
り、ソーダライトケージを有し、ミクロ細孔の最大径は
7.4Åと工業的に使用されているゼオライトの中で最
大級のものである。フォージャサイト型ゼオライトに
は、Xゼオライト、Yゼオライト、超安定化Yゼオライ
ト(Ultra Stable Y,USY)などが包
含される。本発明で原料として用いるフォージャサイト
型ゼオライトにはUSYが好ましい。原料のフォージャ
サイト型ゼオライト(以下、単にフォージャサイト又は
ゼオライトとも言う)のAl/Si原子比(アルミニウ
ム原子の数とケイ素原子の数の比)に制限はないが、下
限として0.05以上が好ましく、0.1以上がさらに
好ましい。また上限として0.5以下が好ましく、0.
4以下がさらに好ましい。原料のフォージャサイトの格
子定数は24.28Å以上、24.46Å以下の範囲に
あるものである。この下限として、好ましくは24.3
0Å以上、さらに好ましくは24.32Å以上、とくに
好ましくは24.33Å以上である。この上限として、
好ましくは24.40Å以下、さらに好ましくは24.
38Å以下、とくに好ましくは24.36Å以下であ
る。本発明では、特に、24.33Å〜24.36Åで
ある。触媒又は触媒担体とする上では、この原料ゼオラ
イトの格子定数がとくに重要な因子であり、これが前記
特定の範囲にあることにより、得られる修飾ゼオライト
触媒の性能が著しく高まる。この格子定数が大きすぎる
と修飾ゼオライトのゼオライト構造が損なわれて触媒性
能が低下し、一方、小さすぎると修飾の効果が小さくな
る。フォージャサイトの格子定数はX線回折分析(XR
D分析)によって測定できる。この測定方法についてA
STM D3942−97に記載されており、本発明に
おいては、この方法に準拠した測定により格子定数を決
定するものとする。
【0007】原料のフォージャサイトの結晶化度は高い
方が好ましい。好ましくは30%以上、さらに好ましく
は60%以上、とくに好ましくは80%以上である。フ
ォージャサイトの結晶化度はXRD分析によって測定で
きる。この測定方法についてASTM D3906−9
7に記載されており、本発明においては、この方法に準
拠した測定により結晶化度を決定するものとする。この
方法では、基準とするフォージャサイトに対する相対値
として結晶化度が求められる。この基準とするフォージ
ャサイトとして、通常、カチオンがナトリウムイオンで
あるナトリウム型Yゼオライトが用いられる。本発明に
おいて、この基準となるフォージャサイトとして東ソー
(株)のHSZ−320NAA(ロット番号:300
2)を採用する。
【0008】原料のフォージャサイトの表面積は高い方
が好ましい。BET表面積で表すと、好ましくは500
2/g以上、さらに好ましくは600m2/g以上であ
る。この表面積は広く公知の窒素吸着測定によって求め
られる。原料のフォージャサイトはメソポアを有してい
ることが好ましい。メソポア容積は下限として0.05
ml/g以上が好ましく、さらに好ましくは0.06m
l/g以上であり、上限として0.20ml/g以下が
好ましく、さらに好ましくは0.15ml/g以下であ
る。このメソポア容積は広く公知の窒素吸着測定によっ
て求められるが、本発明においては、窒素吸着測定の脱
離等温線の測定データを用いてBJH法により算出し
た、細孔径が50〜300Åの範囲にあるメソポアの容
積をメソポア容積と定義する。
【0009】原料のフォージャサイトの1次粒子径に制
限はないが、下限として0.1μm以上が好ましく、さ
らに好ましくは0.2μm以上であり、上限として1.
0μm以下が好ましく、さらに好ましくは0.5μm以
下である。原料のフォージャサイトのカチオンは、水素
イオンやアンモニウムイオンであることが好ましく、さ
らに好ましくは水素イオンである。一方、ナトリウムイ
オンは好ましくない。フォージャサイトは水熱合成によ
り得られるが、この段階でのカチオンは通常、ナトリウ
ムイオンである。また天然のフォージャサイトのカチオ
ンもナトリウムイオンが多い。その後のイオン交換、ス
チーミングなどの処理によりナトリウムの含有量は減少
する。原料のフォージャサイトのナトリウム含有量は少
ない方が好ましく、Na2Oとして換算して好ましくは
0.5重量%以下、さらに好ましくは0.2重量%以下
である。この含有量は広く公知の化学分析法、たとえ
ば、原子吸光分析、発光分光分析で求められる。
【0010】原料のフォージャサイトは、第4族金属元
素の化合物による処理を受けることにより本発明の修飾
ゼオライトとなる。原料のフォージャサイトをそのまま
用いて第4族金属元素の化合物による処理を行っても良
いが、必要に応じて前処理を行い、原料ゼオライトとし
てより好ましい物性としてから第4族金属元素の化合物
による処理を行っても良い。前処理としては、酸処理、
スチーミング処理、焼成処理、その他の脱アルミニウム
処理などが挙げられる。好ましくは酸処理、スチーミン
グ処理、焼成処理であり、希薄な酸による前処理がさら
に好ましい。酸による前処理によって、不純物の除去、
ゼオライト骨格外のアルミニウムの除去、ゼオライト骨
格の適度な脱アルミニウムによる耐熱性、耐酸性の向上
が達成される。また、前処理として上記の処理を適宜組
合せて実施してもよい。酸による前処理において用いる
酸の種類は任意であり、無機酸、有機酸とも使用できる
が、工業的に安価で取り扱いやすく後の工程に悪影響を
与えないことが望まれる。たとえば、塩酸、硫酸、硝
酸、酢酸などが好ましく挙げられる。酸の濃度は原料の
フォージャサイトの物性、酸の種類により異なるが、水
素イオン濃度(規定、N)で表して、その下限として、
好ましくは0.01N以上、さらに好ましくは0.02
N以上、とくに好ましくは0.05N以上である。その
上限として、好ましくは1N以下、さらに好ましくは
0.5N以下、とくに好ましくは0.2N以下である。
【0011】酸による前処理の温度は、原料のフォージ
ャサイトの物性、酸の種類により適宜選択されるが、下
限として好ましくは0℃以上、さらに好ましくは20℃
以上、とくに好ましくは25℃以上であり、上限として
好ましくは100℃以下、さらに好ましくは60℃以
下、とくに好ましくは50℃以下である。処理時間は原
料のフォージャサイトの物性、酸の種類により適宜選択
されるが、下限として好ましくは30分以上、さらに好
ましくは1時間以上であり、上限として好ましくは20
時間以下、さらに好ましくは10時間以下である。処理
後はゼオライトと処理液を分離する。分離の方法はロ
過、遠心分離など公知の方法で行うことができる。酸に
よる前処理の後には乾燥、焼成を行うことが好ましい。
乾燥および焼成の雰囲気は空気、窒素、乾燥空気が好ま
しい。乾燥温度は、下限として25℃以上が好ましく、
50℃以上がさらに好ましい。上限として150℃以下
が好ましく、120℃以下がさらに好ましい。焼成温度
は下限として400℃以上が好ましく、450℃以上が
さらに好ましい。上限として800℃以下が好ましく、
700℃以下がさらに好ましい。焼成時間は下限として
10分以上が好ましく、30分以上がさらに好ましい。
上限として20時間以下が好ましく、10時間以下がさ
らに好ましい。
【0012】(周期表第4族金属元素の化合物による修
飾)本発明の修飾ゼオライトは、これまでに述べた原料
ゼオライトに、周期表第4族金属元素の化合物による修
飾を行うことにより得られる。なお、本発明において、
周期表の族番号はIUPAC無機化学命名法改訂版(1
989年)による長周期型周期表に基づく。第4族金属
元素とは、チタン、ジルコニウム、ハフニウムを指す。
好ましくはチタン、ジルコニウムであり、さらに好まし
くはチタンである。本発明において、金属元素の化合物
には、場合によっては、その金属元素の単体も含むもの
とする。修飾に用いる第4族金属元素の化合物として
は、水溶性で酸性の物質が好ましい。この点で鉱酸の塩
が好ましく挙げられ、塩化物、硫酸塩、硝酸塩がさらに
好ましく、硫酸塩がとくに好ましい。修飾の方法として
は、ゼオライトを上記の化合物の水溶液と接触させて処
理する方法が好ましい。このとき、ゼオライトを粉体の
まま扱っても良く、またゼオライトを水に分散させてス
ラリーとして扱っても良い。また、加える順序として水
溶液中にゼオライトを添加しても良く、ゼオライトに水
溶液を添加しても良い。
【0013】濃度の好ましい範囲は、その化合物の種類
にもよるが、下限として好ましくは0.01M以上、さ
らに好ましくは0.02M以上、とくに好ましくは0.
03M以上であり、上限として好ましくは0.10M以
下、さらに好ましくは0.09M以下、とくに好ましく
は0.08M以下である。このときの溶液のpHは、酸
性の領域であり、化合物の種類によるが、下限として好
ましくは0.8以上、さらに好ましくは1.0以上であ
り、上限として好ましくは2.0以下であり、さらに好
ましくは1.9以下である。処理の温度は、その化合物
の種類、濃度により適宜選択されるが、下限として好ま
しくは0℃以上、さらに好ましくは20℃以上、とくに
好ましくは25℃以上であり、上限として好ましくは1
00℃以下、さらに好ましくは60℃以下、とくに好ま
しくは50℃以下である。処理時間は化合物の種類、濃
度により適宜選択されるが、下限として好ましくは30
分以上、さらに好ましくは1時間以上であり、その上限
として好ましくは20時間以下、さらに好ましくは10
時間以下である。処理後はゼオライトと処理液を分離す
る。分離の方法はロ過、遠心分離など公知の方法で行う
ことができる。処理の後には乾燥、焼成を行うことが好
ましい。乾燥および焼成の雰囲気は空気、窒素、乾燥空
気が好ましい。乾燥温度は下限として25℃以上が好ま
しく、50℃以上がさらに好ましい。上限として150
℃以下が好ましく、120℃以下がさらに好ましい。本
発明では、特に、50〜120℃である。焼成温度は下
限として400℃以上が好ましく、450℃以上がさら
に好ましい。上限として600℃以下が好ましく、55
0℃以下がさらに好ましい。本発明では、特に、450
〜550℃である。焼成時間は下限として10分以上が
好ましく、30分以上がさらに好ましい。上限として2
0時間以下が好ましく、10時間以下がさらに好まし
い。
【0014】上記の周期表第4族金属元素の化合物によ
る修飾により得られる修飾ゼオライトの物性は任意であ
るが、好ましい物性は以下のとおりである。修飾ゼオラ
イトのAl/Si原子比は0.01以上であり0.1以
下である。その下限として0.02以上が好ましく、
0.03以上がさらに好ましい。またその上限として
0.08以下が好ましく、0.06以下がさらに好まし
い。本発明では、特に、0.03〜0.06の範囲にす
るのがよい。修飾ゼオライトの格子定数は下限として、
好ましくは24.22Å以上、さらに好ましくは24.
24Å以上である。この上限として、好ましくは24.
34Å以下、さらに好ましくは24.33Å以下であ
る。本発明では、特に、24.24Å〜24.33Åの
範囲にするのがよい。修飾ゼオライトの結晶化度は高い
方が好ましい。好ましくは10%以上、さらに好ましく
は20%以上、とくに好ましくは30%以上である。修
飾ゼオライトの表面積は高い方が好ましい。BET表面
積で表すと、好ましくは500m2/g以上、さらに好
ましくは600m2/g以上である。修飾ゼオライトの
メソポア容積はある程度大きい方が好ましい。この下限
として、好ましくは0.06ml/g以上、さらに好ま
しくは0.08ml/g以上である。この上限として、
好ましくは0.20ml/g以下、さらに好ましくは
0.15ml/g以下である。修飾ゼオライト中の第4
族金属元素含有量は、金属単体に換算して、その下限と
して0.1重量%以上が好ましく、0.5重量%以上が
さらに好ましく、1重量%以上がとくに好ましい。その
上限として10重量%以下が好ましく、8重量%以下が
さらに好ましく、5重量%以下がとくに好ましい。本発
明においては、1〜8重量%、特に、1〜5重量%にす
るのがよい。
【0015】次に、本発明の修飾ゼオライトを担体とす
る水素化処理用触媒について詳述する。
【0016】(水素化活性金属の担持)本発明の修飾ゼ
オライトは、必須ではないが、水素化活性金属を含むこ
とが好ましい。本発明において水素化活性金属とは、周
期表第6族、第8族、第9族、第10族の各元素であ
る。具体的には第6族元素はクロム、モリブデン、タン
グステン、第8族元素は鉄、ルテニウム、オスミウム、
第9族元素はコバルト、ロジウム、イリジウム、第10
族元素はニッケル、パラジウム、白金を指す。また第8
〜10族卑金属元素とは鉄、コバルト、ニッケルを指
し、第8〜10族貴金属元素とはルテニウム、ロジウ
ム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金を指す
ものとする。水素化活性金属として好ましくはモリブデ
ン、タングステン、コバルト、ニッケル、ルテニウム、
ロジウム、パラジウム、白金である。
【0017】水素化活性金属をゼオライトに担持する方
法としては、水素化活性金属の水溶性の化合物を水溶液
としてゼオライトと接触させる方法が好ましい。水溶性
の化合物としては、塩化物、硝酸塩、炭酸塩が好ましく
挙げられる。周期表第6族元素の化合物では、モリブデ
ン酸塩、タングステン酸塩がさらに好ましく挙げられ
る。ゼオライトと接触させる方法としては吸着法、含浸
法が好ましく挙げられる。吸着法で担持する場合には、
ゼオライトを水素化活性金属の化合物の水溶液に浸して
水素化活性金属の化合物を吸着させ、その後に液を分離
する。吸着の際の溶液濃度は0.001M以上が好まし
く、0.005M以上がさらに好ましい。処理の温度
は、その化合物の種類、濃度により適宜選択されるが、
下限として好ましくは0℃以上、さらに好ましくは20
℃以上、とくに好ましくは25℃以上であり、上限とし
て好ましくは100℃以下、さらに好ましくは60℃以
下、とくに好ましくは50℃以下である。処理時間は化
合物の種類、濃度により適宜選択されるが、その下限と
して好ましくは30分以上、さらに好ましくは1時間以
上であり、その上限として好ましくは20時間以下、さ
らに好ましくは10時間以下である。含浸法で担持する
場合には、Incipient Wetness法、蒸
発乾固法などが挙げられるが、Incipient W
etness法が好ましい。含浸法で担持する場合、含
浸液の濃度、液量を適宜調整することにより、所望する
量の水素化活性金属を含有させることができる。
【0018】水素化活性金属の担持処理の後には乾燥、
焼成を行うことが好ましい。乾燥温度の下限として25
℃以上が好ましく、50℃以上がさらに好ましい。上限
として150℃以下が好ましく、120℃以下がさらに
好ましい。焼成温度の下限として400℃以上が好まし
く、450℃以上がさらに好ましい。上限として600
℃以下が好ましく、550℃以下がさらに好ましい。焼
成時間は下限として10分以上が好ましく、30分以上
がさらに好ましい。上限として20時間以下が好まし
く、10時間以下がさらに好ましい。上記の水素化活性
金属の担持により得られる水素化活性金属を担持した修
飾ゼオライトの物性は任意であるが、好ましい物性は、
水素化活性金属含有量を除いて前記の水素化活性金属を
担持していない修飾ゼオライトの好ましい物性と同一で
ある。修飾ゼオライトに対する水素化活性金属含有量
は、金属単体に換算して、その下限として0.1重量%
以上が好ましく、0.5重量%以上がさらに好ましく、
1重量%以上がとくに好ましい。その上限として10重
量%以下が好ましく、5重量%以下がさらに好ましく、
3重量%以下がとくに好ましい。修飾ゼオライトを使用
する時の水素化活性金属の状態は、金属、硫化物、酸化
物の状態が好ましい。第6族元素および第8〜10族卑
金属の場合は硫化物の状態がより好ましく、反応前に硫
化処理しておくことが好ましい。硫化処理は公知の方法
により行うことができる。第8〜10族貴金属の場合は
金属の状態がより好ましく、反応前に還元処理しておく
ことが好ましい。還元処理は公知の方法により行うこと
ができる。なお、修飾ゼオライトを成形体とする場合に
は、水素化活性金属の修飾ゼオライトへの担持は、成形
体としてから行っても良い。
【0019】(修飾ゼオライトを含有する成形触媒)本
発明の修飾ゼオライトは粉体の状態でも有用であるが、
広く利用されている固定床流通反応装置の触媒として用
いるためには粉体の状態から成形する必要がある。以
下、本発明の修飾ゼオライトを含有する成形触媒につい
て説明する。修飾ゼオライトの成形方法としては任意の
方法が用いられるが、バインダーを用いた方法が好まし
い。ゼオライトとバインダーを混合し押し出して成形す
る押出成形が好ましく挙げられる。バインダーとしては
機械的強度が高く熱的に安定で表面積が大きい点から、
安定な金属酸化物が好ましく、具体的にはアルミナ、シ
リカ、シリカアルミナ、アルミナボリアが好ましく挙げ
られる。成形体は、さらに水素化活性金属を含むことが
好ましい。水素化活性金属は周期表第6族、第8族、第
9族、第10族の各元素であるが、好ましくはモリブデ
ン、タングステン、コバルト、ニッケル、ルテニウム、
ロジウム、パラジウム、白金である。モリブデン、タン
グステンから選ばれる少なくとも1種の元素とコバル
ト、ニッケルから選ばれる少なくとも1種の元素を組み
合わせがさらに好ましい。とくに好ましくはニッケル−
モリブデン、コバルト−モリブデン、ニッケル−タング
ステンの組み合わせである。水素化活性金属の含有量
は、全触媒に対して、第8〜10族貴金属の場合は金属
換算で下限として0.1重量%以上が好ましく、さらに
好ましくは0.5重量%以上である。上限として5重量
%以下が好ましく、さらに好ましくは2重量%以下であ
る。第6族元素および第8〜10族卑金属の場合は酸化
物換算で下限として1重量%以上が好ましく、さらに好
ましくは5重量%である。上限として30重量%以下が
好ましく、さらに好ましくは20重量%以下である。
【0020】水素化活性金属を成形触媒に含有させる調
製法は任意であるが、含浸法が好ましく挙げられる。具
体的には、Incipient Wetness法、蒸
発乾固法などが挙げられるが、Incipient W
etness法が好ましい。用いる金属の化合物は水溶
性の塩が好ましく、水溶液として含浸することが好まし
い。水溶性の化合物としては、塩化物、硝酸塩、炭酸塩
が好ましく挙げられる。周期表第6族元素の化合物で
は、モリブデン酸塩、タングステン酸塩がさらに好まし
く挙げられる。処理の後には乾燥、焼成を行うことが好
ましい。乾燥温度は下限として25℃以上が好ましく、
50℃以上がさらに好ましい。上限として150℃以下
が好ましく、120℃以下がさらに好ましい。焼成温度
は下限として400℃以上が好ましく、450℃以上が
さらに好ましい。上限として600℃以下が好ましく、
550℃以下がさらに好ましい。本発明では、特に、4
50〜550℃で焼成するのがよい。成形触媒の平均細
孔径は下限として50Å以上が好ましく、70Å以上が
さらに好ましい。上限として200Å以下が好ましく、
150Å以下がさらに好ましい。成形触媒を使用する時
の水素化活性金属の状態は、金属、硫化物、酸化物の状
態が好ましい。第6族元素および第8〜10族卑金属の
場合は硫化物の状態がより好ましく、反応前に硫化処理
しておくことが好ましい。硫化処理は公知の方法により
行うことができる。第8〜10族貴金属の場合は金属の
状態がより好ましく、反応前に還元処理しておくことが
好ましい。還元処理は公知の方法により行うことができ
る。成形触媒の形状は、顆粒状、円柱状、円筒状、三つ
葉型、四つ葉型等の各種の形状であることができる。
【0021】次に、本発明の修飾ゼオライト及び成形触
媒を用いた炭化水素の水素化処理について詳述する。本
発明の修飾ゼオライト、成形触媒は、ゼオライトの有す
る酸触媒機能と水素化触媒機能とを兼ね備えたものであ
り、したがって酸触媒反応と水素化反応に広く有用であ
る。酸触媒反応としては、炭化水素の分解、異性化、転
位、アルキル化、重合などの反応が好ましく挙げられ、
水素化反応としては不飽和結合、芳香環などの水素化、
水素化脱硫、水素化脱窒素などが好ましく挙げられる。
なかでも本発明の修飾ゼオライト、成形触媒は、水素共
存下で炭化水素油を処理する水素化処理に優れた触媒で
あり、石油精製の分野で優れた効果を発揮する。
【0022】反応の原料としては、炭化水素を主成分と
する炭化水素油が好ましく挙げられ、これには石油から
得られる留分のほか、オイルシェール、タールサンド、
石炭などに由来する炭化水素も含まれる。好ましい原料
油として、原油を蒸留して得られる直留留分が挙げら
れ、具体的には留出油であるナフサ、灯油、軽油、重質
軽油、減圧軽油と残油である常圧残油、減圧残油であ
る。また直留留分以外にも、流動接触分解装置やコーカ
ーなどから得られる分解油や残油を脱れきして得られる
脱れき油なども好ましい原料油である。さらには、本発
明の修飾ゼオライト、成形触媒は、とくに水素共存下で
炭化水素油を分解する水素化分解反応に優れた触媒であ
る。一般に重質油よりも軽質油であるナフサ、灯油、軽
油の方が価格が高く、とくに灯油、軽油の価値が高い。
このため水素化分解触媒には高い活性とともに、灯油、
軽油の収率が高いことが必要である。一方、原料油とし
ての残油留分はアスファルテンなどの分子を含み触媒の
劣化を促進する。本発明の修飾ゼオライトや成形触媒
は、残油留分等の重質油の水素化分解に対し高い活性と
高い灯油、軽油の収率を有する点が特長である。
【0023】本発明の修飾ゼオライト、成形触媒を用い
て重質油の水素化分解反応を行う場合、反応温度は、下
限として好ましくは350℃以上、さらに好ましくは3
70℃以上、とくに好ましくは390℃以上であり、上
限として好ましくは440℃以下、さらに好ましくは4
30℃以下、とくに好ましくは420℃以下である。反
応圧力は、全圧力で表して、下限として好ましくは3M
Pa以上、さらに好ましくは5MPa以上、とくに好ま
しくは8MPa以上であり、上限として好ましくは25
MPa以下、さらに好ましくは20MPa以下、とくに
好ましくは18MPa以下である。液空間速度(LHS
V:Liquid Hourly Space Vel
ocity)は、下限として好ましくは0.05h-1
上、さらに好ましくは0.1h-1以上、とくに好ましく
は0.15h-1以上であり、上限として好ましくは10
-1以下、さらに好ましくは5h-1以下、とくに好まし
くは2h-1以下である。水素/油比は、下限として好ま
しくは100Nm3/m3以上、さらに好ましくは200
Nm3/m3以上、とくに好ましくは400Nm3/m3
上であり、上限として好ましくは10000Nm3/m3
以下、さらに好ましくは4000Nm3/m3以下、とく
に好ましくは2000Nm3/m3以下である。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例を用いて
詳細に説明するが、本発明は実施例の範囲に限定される
ものではない。
【0025】(ゼオライト修飾例1)格子定数が24.
52Åである市販のフォージャサイト(酸型、USY、
原料ゼオライト1とする)の物性を表1に示す。格子定
数、結晶化度については粉末X線回折分析装置(リガク
製、RINT1400)を用いて、X線源CuKα、出
力40kV、150mAの条件で測定した。格子定数は
ASTM D3942−97に準拠した方法で算出し
た。具体的にはサンプルに5%のシリコン粉末を混合し
て、2θ=50〜60゜の範囲を測定し、CuKα2
分の除去を行った後、所定の方法に従いCuKα1によ
る2つのフォージャサイトのピ−クおよび1つのシリコ
ンのピーク回折角を求めて格子定数を算出した。結晶化
度はASTM D3906−97に準拠した方法で算出
した。具体的には測定サンプルと基準サンプル(東ソー
(株)、HSZ−320NAA、ロット番号 300
2)について2θ=14〜35゜の範囲を測定し、Cu
Kα2成分の除去を行った後、所定の方法に従いCuK
α1による8つのフォージャサイトのピ−ク強度を求め
て結晶化度を算出した。Al/Si比、SiO2/Al2
3比については、フッ酸を用いてゼオライトを溶解
し、ICP発光分光分析装置を用いて化学分析を行って
求めたAl、Siの含有量から算出した。表面積につい
ては全自動ガス吸着量測定装置(カンタクローム社、オ
ートソーブ・1−C型)を用いて、窒素吸着法により得
られた脱離等温線の測定デ−タからBET表面積を算出
した。
【0026】
【表1】
【0027】原料ゼオライト1を原料としてチタン修飾
を行った。まず硫酸チタン0.05M水溶液2.5リッ
トルに原料ゼオライト60gを加え、撹拌しながら30
℃で2時間処理し、45℃に昇温して2時間処理した。
吸引ろ過により溶液を分離し、得られたゼオライトを約
50℃の温水でロ液に硫酸イオンがなくなるまで洗浄し
た。120℃で3時間乾燥後、乾燥空気中500℃で3
時間焼成した。次に、このチタン修飾したゼオライトに
対してモリブデン修飾を行った。モリブデン酸アンモニ
ウム0.007M水溶液2リットルに硝酸を加えてpH
を2に調節し、40gのチタン修飾したゼオライトを加
え、撹拌しながら50℃で4時間処理した。吸引ろ過に
より溶液を分離した。120℃で3時間乾燥後、乾燥空
気中500℃で3時間焼成した。得られたゼオライトを
修飾ゼオライト1とした。修飾ゼオライト1の物性を表
2に示す。
【0028】(ゼオライト修飾例2、3)格子定数がそ
れぞれ24.51Å、24.48Åである市販のフォー
ジャサイト(酸型、HY、それぞれ原料ゼオライト2、
3とする)の物性を表1に示す。原料ゼオライト2、3
をそれぞれ原料としたほかはゼオライト修飾例1と同様
に修飾を行った。得られたゼオライトをそれぞれ修飾ゼ
オライト2、3とした。修飾ゼオライト2、3の物性を
表2に示す。
【0029】(ゼオライト修飾例4、5)格子定数がそ
れぞれ24.40Å、24.38Åである市販のフォー
ジャサイト(酸型、USY、それぞれ原料ゼオライト
4、5とする)の物性を表1に示す。原料ゼオライト
4、5をそれぞれ原料としたほかはゼオライト修飾例1
と同様に修飾を行った。得られたゼオライトをそれぞれ
修飾ゼオライト4、5とした。修飾ゼオライト4、5の
物性を表2に示す。
【0030】(ゼオライト修飾例6)ゼオライト修飾例
5で用いた格子定数が24.38Åである市販のフォー
ジャサイト(酸型、USY、原料ゼオライト5)を、チ
タン修飾の前に希硫酸で前処理をした。0.14Nの希
硫酸2.5リットルに原料ゼオライト60gを加え、撹
拌しながら30℃で2時間処理し、45℃に昇温して2
時間処理した。吸引ろ過により溶液を分離し、得られた
ゼオライトを約50℃の温水でロ液に硫酸イオンがなく
なるまで洗浄した。120℃で3時間乾燥後、乾燥空気
中500℃で3時間焼成した。得られたゼオライトを原
料ゼオライト6とした。原料ゼオライト6の物性を表1
に示す。この原料ゼオライト6を原料としたほかはゼオ
ライト修飾例1と同様に修飾を行った。得られたゼオラ
イトを修飾ゼオライト6とした。修飾ゼオライト6の物
性を表2に示す。
【0031】(ゼオライト修飾例7〜10)格子定数が
それぞれ24.35Å、24.33Å、24.30Å、
24.27Åである4種の市販のフォージャサイト(酸
型、USY、それぞれ原料ゼオライト7〜10とする)
の物性を表1に示す。原料ゼオライト7〜10をそれぞ
れ原料としたほかはゼオライト修飾例1と同様に修飾を
行った。得られたゼオライトをそれぞれ修飾ゼオライト
7〜10とした。修飾ゼオライト7〜10の物性を表2
に示す。
【0032】
【表2】
【0033】表1、表2では原料ゼオライトの格子定数
が大きい順にデータを並べた。格子定数が24.28〜
24.46Åの範囲に入る原料ゼオライトを用いた修飾
ゼオライト4〜9が本発明の対象であり、修飾ゼオライ
ト1〜3と修飾ゼオライト10は本発明の対象外であ
る。表1は原料ゼオライトの物性を示しているが、原料
ゼオライトの格子定数と他の物性との間に明白な相関は
見られない。表2は修飾ゼオライトの物性を示している
が、原料ゼオライトの格子定数と修飾ゼオライトの結晶
化度に明らかな相関が見られ、原料ゼオライトの格子定
数が大きいほど修飾ゼオライトの結晶化度が小さい。結
晶化度はXRD分析により観察されるゼオライト(フォ
ージャサイト)の量を示す値であり、この値が小さいこ
とはXRD分析で観察されるゼオライト量が減少してい
ることを意味している。修飾ゼオライト1〜3ではゼオ
ライトの回折パターンが観察できなかった。またこれら
の修飾ゼオライトの表面積は著しく低下しており、ゼオ
ライト修飾によってゼオライトの骨格構造が壊れること
が示唆された。一方、原料ゼオライトの格子定数が小さ
い修飾ゼオライト(修飾ゼオライト9、10)ではTi
の量が少ない傾向がある。
【0034】(成形触媒調製例1)修飾ゼオライトを用
いて成形を行った。10gの修飾ゼオライト1と市販の
擬ベーマイトバインダー(アルミナ含量75%、解膠剤
として酸を含む)13.3gを混合し約20gの水を加
えて解膠させ、ペースト状になったものをシリンダーか
ら押し出して、直径1/32インチの円柱状の成形体と
した。120℃で2時間乾燥後、乾燥空気中550℃で
3時間焼成した。得られた成形体のゼオライト含有量は
50%である。この成形体を用いて、続いてIncip
ient Wetness法によりニッケルとモリブデ
ンを担持した。触媒全体に対してNiO 4wt%、M
oO3 16wt%となるように濃度を調整した硝酸ニ
ッケルとモリブデン酸アンモニウムの混合水溶液を含浸
させた。120℃で3時間乾燥後、乾燥空気中550℃
で3時間焼成した。得られた成形触媒を成形触媒1とし
た。
【0035】(成形触媒調製例2〜10)修飾ゼオライ
ト1の代わりにそれぞれ修飾ゼオライト2〜10を用い
たほかは成形触媒調製例1と同様に成形触媒調製を行っ
た。得られた成形触媒をそれぞれ成形触媒2〜10とし
た。
【0036】(比較例1) (修飾ゼオライトのオートクレーブ反応評価)オートク
レーブを用いて修飾ゼオライトの水素化分解活性を評価
した。原料油として、アラビアンライト原油の常圧残油
(AR)を残油用脱メタル触媒を用いて水素化脱メタル
処理した油を用いた。容量150mlのオートクレーブ
に1gの修飾ゼオライト1と10gの原料油を入れ、水
素を圧力10MPaまで充填した。反応器にセットし、
410℃に昇温後、6時間反応を行った。反応終了後、
室温に冷却し、ガスを回収してその量を測定するととも
に、ガスクロマトグラフを用いてガス中の炭化水素の濃
度を測定した。またオートクレーブを開放し、蒸留ガス
クロマトグラフを用いて回収した生成油の組成を測定し
た。測定結果から転化率と灯油・軽油留分の収率、ナフ
サ留分の収率、およびガスの収率を算出した。なお、算
出の方法は次のとおりである。結果を表3に示す。
【0037】転化率(%)=(1−全生成物中の沸点3
43℃以上の留分の割合/原料油中の沸点343℃以上
の留分の割合)×100 ガスの収率(%)=全生成物中の炭素数1〜4の炭化水
素の割合(重量%) ナフサ留分の収率(%)=生成油中の沸点150℃未満
の留分の割合(重量%) 灯油・軽油留分の収率(%)=生成油中の沸点150〜
343℃の留分の割合(重量%)
【0038】実施例1〜6 (修飾ゼオライトのオートクレーブ反応評価)修飾ゼオ
ライト1の代わりにそれぞれ修飾ゼオライト4〜9を用
いたほかは、比較例1と同様に修飾ゼオライトの分解活
性を評価した。結果を表3に示す。
【0039】比較例2 (修飾ゼオライトのオートクレーブ反応評価)修飾ゼオ
ライト1の代わりに修飾ゼオライト10を用いたほか
は、比較例1と同様に修飾ゼオライトの分解活性を評価
した。結果を表3に示す。
【0040】比較例3 (原料ゼオライトのオートクレーブ反応評価)修飾ゼオ
ライト1の代わりに修飾していない原料ゼオライト5を
用いたほかは、比較例1と同様に修飾ゼオライトの分解
活性を評価した。結果を表3に示す。
【0041】比較例4 (オートクレーブ反応評価のブランク実験)修飾ゼオラ
イト1を用いずに、比較例1と同様に分解反応を評価し
た。結果を表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】表3に示した修飾ゼオライトのオートクレ
ーブ反応評価結果では、本発明の実施例ではいずれも4
4.4%以上の高いAR転化率を示している。これに対
し、比較例1、比較例2ではAR転化率が低く、ブラン
ク実験(比較例4)の値に近くなっており、活性がきわ
めて低い。ゼオライト修飾をしていない原料ゼオライト
5を用いた比較例3ではAR転化率は43.4%と高い
が、目的生成物である灯油・軽油の収率は20.8%と
ブランク実験と同様に低い。これに対し本発明の実施例
ではいずれも30.6%以上と高く優れた成績である。
【0044】比較例5 (成形触媒のオートクレーブ反応評価)オートクレーブ
反応装置を用いて成形触媒の水素化分解活性を評価し
た。修飾ゼオライト1の代わりに成形触媒1を用いたほ
かは、比較例1と同様にして評価を行った。結果を表4
に示す。ブランク実験(比較例4)の結果も表4にあわ
せて示す。
【0045】比較例6、7 (成形触媒のオートクレーブ反応評価)修飾ゼオライト
1の代わりにそれぞれ成形触媒2、3を用いたほかは、
比較例1と同様にして成形触媒の水素化分解活性を評価
した。結果を表4に示す。
【0046】実施例7〜12 (成形触媒のオートクレーブ反応評価)修飾ゼオライト
1の代わりにそれぞれ成形触媒4〜9を用いたほかは、
比較例1と同様にして成形触媒の水素化分解活性を評価
した。結果を表4に示す。
【0047】比較例8 (成形触媒のオートクレーブ反応評価)修飾ゼオライト
1の代わりに成形触媒10を用いたほかは、比較例1と
同様にして成形触媒の水素化分解活性を評価した。結果
を表4に示す。
【0048】
【表4】
【0049】表4には成形触媒のオートクレーブ反応評
価結果を示したが、表3と同様の結果が得られている。
本発明の実施例ではAR転化率が34.4%以上と高
い。これに対し比較例5〜7ではAR転化率がブランク
実験(比較例4)の値に近くなっており、活性がきわめ
て低い。比較例8ではAR転化率は33.1%と高い
が、灯油・軽油の収率は28.4%と低い。これに対し
本発明の実施例では灯油・軽油の収率が30.0%以上
と高く優れた成績である。
【0050】実施例13 (成形触媒の固定床流通反応評価)固定床流通式反応装
置を用いて成形触媒の水素化分解活性を評価した。原料
油として、残油用脱硫触媒と脱メタル触媒を用いて、ク
エート原油の常圧残油を水素化脱メタル処理した油を用
いた。反応管に9.5g(15ml)の成形触媒5を充
填した。軽油に硫化剤であるジメチルジスルフィドを混
合して硫黄濃度3wt%とした油と水素を流し、13.
8MPa、250℃、LHSV 0.5h-1、水素/油
比2,000Nm3/m3の条件で8時間、硫化を行っ
た。その後、原料油と水素を流して反応を開始し、25
0℃、350℃、380℃、390℃の各温度で3時間
ずつ保持し、さらに400℃で20時間保持したのち、
410℃にした。反応条件は13.8MPa、LHSV
0.5h-1、水素/油比2,000Nm3/m3とした。
反応管から出た生成油とガスは気液分離器で分離し、ガ
スを回収してその量を測定するとともに、ガスクロマト
グラフを用いてガス中の炭化水素の濃度を測定した。ま
た回収した生成油の量を測定するとともに、蒸留ガスク
ロマトグラフを用いて生成油の組成を測定した。測定結
果から転化率と灯油・軽油留分の収率、ナフサ留分の収
率およびガスの収率を算出した。反応開始後96〜10
0時間の結果を表5に示す。
【0051】実施例14〜17 (成形触媒の固定床流通反応評価)成形触媒5の代わり
にそれぞれ成形触媒6〜9を用いたほかは、実施例13
と同様に成形触媒の水素化分解活性を評価した。結果を
表5に示す。
【0052】
【表5】
【0053】表5には成形触媒について実用装置の条件
に即した実験条件である流通系反応装置で評価した結果
を示した。本発明の実施例の中でも、とくに成形触媒6
〜8が高い灯油・軽油収率とAR転化率を示し優れてい
る。このことは表4の成形触媒のオートクレーブ反応評
価のみならず、表3の修飾ゼオライトのオートクレーブ
反応評価にも現れている。もし表2に示した修飾ゼオラ
イトの結晶化度だけが触媒性能に寄与するのであれば、
結晶化度の高い修飾ゼオライト9、修飾ゼオライト10
および成形触媒9、成形触媒10が高性能を示すはずで
あるから、本発明の効果は結晶化度だけで説明できるも
のではないことは明らかである。一方、修飾ゼオライト
9、10はTiの量が少ないことから本発明におけるT
iの効果が示唆される。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、高活性の触媒及び触媒
担体として使用することのできる修飾ゼオライトが提供
される。この修飾ゼオライトは、特に、重質油や軽質油
等の炭化水素油の水素化処理用触媒として有利に用いる
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相園 啓文 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1号 かながわサイエンスパークビル(KS P) R&D棟 D12F−1237 (72)発明者 植木 弘之 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1号 かながわサイエンスパークビル(KS P) R&D棟 D12F−1237 (72)発明者 橋本 康嗣 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1号 かながわサイエンスパークビル(KS P) R&D棟 D12F−1237 (72)発明者 大塩 敦保 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1号 かながわサイエンスパークビル(KS P) R&D棟 D12F−1237 (72)発明者 本名 幸作 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1号 かながわサイエンスパークビル(KS P) R&D棟 D12F−1237 (72)発明者 吉本 昌雄 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1号 かながわサイエンスパークビル(KS P) R&D棟 D12F−1237 (72)発明者 増田 敏彦 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日石三 菱株式会社 Fターム(参考) 4G069 AA03 AA08 BA01B BA07A BA07B BB10C BC49A BC50B BC59B BC68B CC02 DA06 EA06 FA01 FA02 FB14 FB67 FC08 ZA03A ZA04B ZA05B ZC03 ZC04 ZD04 ZD06 4G073 BA19 BA20 BA29 BA44 BA57 BA63 CZ03 CZ05 CZ06 FE01 FF01 GA01 GA05 UA01 UB38 4H029 CA00 DA00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 格子定数が24.28Å以上で24.4
    6Å以下のフォージャサイト型ゼオライトに周期表第4
    族金属元素を含有させた修飾ゼオライトであって、該修
    飾ゼオライト中の該金属元素の含有量が、金属単体換算
    量で、0.1〜10重量%であり、かつ該修飾ゼオライ
    トのAl/Si原子比が0.01〜0.1の範囲にある
    ことを特徴とする修飾ゼオライト。
  2. 【請求項2】 水素化活性金属を含有することを特徴と
    する請求項1に記載の修飾ゼオライト。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の修飾ゼオライト
    からなることを特徴とする炭化水素油の水素化処理用触
    媒。
  4. 【請求項4】 該修飾ゼオライトが成形されていること
    を特徴とする請求項3に記載の触媒。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4に記載の触媒の存在下に
    おいて炭化水素油を水素化処理することを特徴とする炭
    化水素油の水素化処理方法。
  6. 【請求項6】 該炭化水素油が重質炭化水素油であるこ
    とを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 格子定数が24.28Å以上で24.4
    6Å以下のフォージャサイト型ゼオライトに周期表第4
    族金属元素の水溶性化合物を含む水溶液を酸性条件下で
    接触させる接触工程を包含し、該接触工程で得られた修
    飾ゼオライト中の該金属元素の含有量が、金属単体換算
    量で、0.1〜10重量%であり、かつ該修飾ゼオライ
    トのAl/Si原子比が0.01〜0.1の範囲にある
    ことを特徴とする修飾ゼオライトの製造方法。
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