JP2003224732A - 画像読み取り装置および画像処理装置 - Google Patents

画像読み取り装置および画像処理装置

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JP2003224732A
JP2003224732A JP2002022146A JP2002022146A JP2003224732A JP 2003224732 A JP2003224732 A JP 2003224732A JP 2002022146 A JP2002022146 A JP 2002022146A JP 2002022146 A JP2002022146 A JP 2002022146A JP 2003224732 A JP2003224732 A JP 2003224732A
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Tomoyuki Yoshida
知行 吉田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色変換を伴う画像読取装置のキャリブレーシ
ョン実行時期か否かを的確に判断する手段を備えたイメ
ージスキャナを提供する。 【解決手段】 キャリブレーション実行可否を判定する
ために、基準カラーパッチを読取り標準色空間のsRG
Bデータに色変換した画像と、基準カラーパッチの測色
値を元にしたsRGB参照画像を、図7のように対比可
能にCRT上で映像表示し、操作者が2画像を比較しズ
レが大きいと判断する場合にキャリブレーション実行キ
ーの入力操作を行う。対比画像の中、装置の経時変化を
反映するカラーパッチ読取画像に混入するノイズを低減
すべく過去の読取画像との平均化を行うが、平均化処理
を行う今回画像に閾値処理を行い、前回(平均値)との
差が大の時ノイズの可能性が高いので、平均化を行わな
い或いは小さい加重で平均化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、読み取り画像に色
変換(例えば、sRGBイメージへの変換)を施す機能
を持ったデジタル画像読み取り装置(カラーイメージス
キャナ等)に関し、カラーパッチの読み取りデータの経
時変化を監視することにより、色変換機能に必要なキャ
リブレーションの実行時期を判断するための手段を備え
た画像処理装置(デジタル複写機,ファクシミリ,電子
ファイリングシステム,マルチファンクション機等)に
関する。
【0002】
【従来の技術】オフィスでの取り扱い文書は増加の一途
を辿っており、それら文書管理の効率化を図るため、イ
メージスキャナを用いて、紙文書を電子イメージデータ
に落とし込む電子ファイリングシステムのニーズが高ま
っている。また、文書のカラー化がオフィスで扱う文書
においても進展しており、これに伴って、電子ファイリ
ングにおいてもカラー対応のイメージスキャナを用いる
ケースが増えてきている。カラーイメージスキャナで電
子化されたカラーイメージデータを実際に使用する場
合、CRT等の映像モニター、カラープリンタ、印刷機
等の複数の異なる種類の出力装置に出力される。このよ
うな状況で問題になるのは、同一の原稿を元に読み取っ
たデータを用いてこれらの出力装置を使用しても、装置
間で出力される色がマッチングしない、即ちモニター表
示とカラープリントで色味が違う等が発生することであ
る。出力装置間の出力色にこうした違いが生じる原因
は、スキャナを含めた各入出力装置の特性によって表現
できる色域(カラースペース)が違っているためであ
る。
【0003】こうした原因により起きる前記した問題を
解決すべく、近年導入されているのが、International
Color Consortium(国際色彩委員会)が提唱する「ICC
プロファイル」を用いたカラーマネージメントシステム
がある。「ICCプロファイル」とは各入出力装置のカラ
ースペースや特性が書き込まれた、いわば“履歴書”の
ようなもので、PC上のカラーマネージメントシステム
が、「ICCプロファイル」を用いて各入出力装置の特性
を判断し、“人間の目にとって同じように見えるよう
に”補正をかけたカラーデータのやり取りを実行する。
「ICCプロファイル」を用いたカラーマネージメントで
は、入力装置としてのイメージスキャナは、そのスキャ
ナ固有の「ICCプロファイル」を使用するため、ユーザ
ーは保存したカラーイメージデータに対し、“どのスキ
ャナで読まれたもの”で、使用した“ICCプロファイ
ル”がどれであるかを管理しておき、再生時にデータを
提供する必要がある。また、管理が面倒であれば、保存
するカラーイメージデータのヘッダ等に「ICCプロファ
イル」を埋め込むことも可能であるが、この場合はイメ
ージデータのサイズが増加するため、電子ファイリング
の効率を悪くする。
【0004】ところで、国際電気標準会議の“IEC/WD61
996-2-1”にてマルチメディア・システムの色管理とし
て、“デフォルトRGB色空間−sRGB”に示され
る、インターネット用の標準のデフォルトRGBスペー
スとして“sRGB”が提唱された。この“sRGB”
はデバイスに依存しない、標準のカラースペースであ
る。“sRGB”はデバイスに依存しないカラースペー
スであるため、カラーイメージスキャナからの出力を
“sRGB”にすることによって、前述のカラーマネー
ジメントシステムは、そのイメージデータを標準色空間
であるsRGBのデータとして取り扱うことができ、ま
た、ユーザーは保存したカラーイメージデータが、“ど
のスキャナで読まれたもの”で、使用した“ICCプロフ
ァイル”がどれであるかを管理する必要がなくなり、作
業が非常に効率的になる。このようなことから近年、標
準色空間であるsRGBイメージを出力する機能を具備
したカラーイメージスキャナが増えてきている。このよ
うなスキャナの多くは、sRGBイメージを出力するた
めに色変換機能を具備しており、読み取ったデバイズ依
存のRGB信号を非デバイス依存のsRGB信号への変
換を行なっている。
【0005】また、カラーイメージスキャナにおいて
は、装置を長い期間に亘って使用していると、例えば、
原稿を照射する照明ランプの劣化等の経時変化が生じ、
これがスキャナー読み取りデータの変動に現れ、原稿に
対する画像出力の色再現性や色味に影響する要因の一つ
となる。こうした場合、一般的には、変動の影響を無く
し、色を常に一定化させるために、照明ランプのドライ
バを制御し、落ちた分の光量を補正したり、色変換機能
のパラメータを調整するといった方法により、変動に対
するキャリブレーションを行う。色味を一定化するため
のキャリブレーションを実行するタイミングは、これま
で、スキャナの動作時間や、照明ランプの発光時間等を
積算し、この積算時間が、色味の変動が許容外になると
予測される、ある規定時間に達した場合を目安にすると
いう方法を採ることが、普通のやり方であった。ところ
が、このような方法によると、最適なタイミングを逸す
る場合があり、その間、色味が変化したまま処理を行
い、劣化したデータを出力し続けることになってしま
う。そこで、変動した色味が許容外であるか否かを即座
に的確に判断できる人間によりこの手順を行うことがで
きるように、そのための手段を用意した画像読み取り装
置が先に提案された(特願2001-216549号、以下これを
「先行例」という)。この先行例において、キャリブレ
ーションを実行するか否かを判断するために採用した方
法は、基準カラーパッチの測色値に基づく参照画像デー
タにより再生した画像と、カラーイメージセンサによる
基準カラーパッチの読み取り画像データにより再生した
画像とを対比可能に映像表示し、色味の違いを目視観察
するようにしている。また、先行例では、参照画像デー
タと対比するために用いる、カラーイメージセンサによ
る基準カラーパッチの読み取り画像データとして、チェ
ックタイミングにおける経時の平均化データを用い、カ
ラーパッチ読み取り時、突発的に発生する可能性がある
ノイズによるエラーの低減化を図っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先行例
で採用した平均化処理は、ノイズの低減化に一定の効果
があるが、平均化に使用するデータにノイズが含まれる
ので、十分な低減効果が得られない場合が生じ、参照画
像との色味の違いを発見するタイミングに狂いが起き
る。また、この状況は、sRGBイメージを出力する機
能を具備したカラーイメージスキャナにおいても同様で
あり、sRGBイメージを出力する装置のキャリブレー
ションをより的確なタイミングで実行することが望まれ
ている。本発明は、sRGBイメージ等のカラーイメー
ジデータを出力するための色変換機能を備えた画像読み
取り装置における従来技術及び先行例の上記した問題点
に鑑みてなされたものであって、その目的は、参照画像
との色味の違いを判断するために、入力、処理されるカ
ラーパッチ読み取り信号に含まれる突発的に発生したノ
イズ等の異常信号の影響をさらに低減し、色変換処理を
伴う画像読み取りデータを一定化するためのキャリブレ
ーションの実行タイミングをより的確に判断するための
手段を備えた画像読み取り装置(カラーイメージスキャ
ナ等)および該画像読み取り装置を備えた画像処理装置
(デジタル複写機,ファクシミリ,電子ファイリングシ
ステム,マルチファンクション機等)を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、光源
により露光された対象画像を読み取るカラーイメージセ
ンサと、該センサ出力画像信号に色変換処理を施す手段
と、基準カラーパッチの測色値に基づく参照画像データ
及び前記カラーイメージセンサによる前記基準カラーパ
ッチの読み取り画像データにより再生した各画像を対比
可能に映像表示する手段と、前記色変換処理を伴う画像
読み取りデータを一定化するためのキャリブレーション
の実行を指示する手段を有するデジタル画像読み取り装
置であって、前記基準カラーパッチの読み取り画像にお
ける経時的なデータ変化値に閾値処理を行い、閾値以下
であるときのデータによって逐次平均値を算出する平均
化手段を備え、該平均化手段により得られる画像データ
を対比可能に映像表示される前記基準カラーパッチの読
み取り画像として用いるようにしたことを特徴とするデ
ジタル画像読み取り装置である。
【0008】請求項2の発明は、光源により露光された
対象画像を読み取るカラーイメージセンサと、該センサ
出力画像信号に色変換処理を施す手段と、基準カラーパ
ッチの測色値に基づく参照画像データ及び前記カラーイ
メージセンサによる前記基準カラーパッチの読み取り画
像データにより再生した各画像を対比可能に映像表示す
る手段と、前記色変換処理を伴う画像読み取りデータを
一定化するためのキャリブレーションの実行を指示する
手段を有するデジタル画像読み取り装置であって、前記
基準カラーパッチの読み取り画像における経時的なデー
タ変化値に閾値処理を行い、閾値により定められる範囲
に応じた平均値演算方法を適用して逐次平均値を算出す
る平均化手段を備え、該平均化手段により得られる画像
データを対比可能に映像表示される前記基準カラーパッ
チの読み取り画像として用いるようにしたことを特徴と
するデジタル画像読み取り装置である。
【0009】請求項3の発明は、請求項1又は2に記載
されたデジタル画像読み取り装置において、前記閾値に
任意の値を設定可能とする入力操作手段を備えたことを
特徴とするものである。
【0010】請求項4の発明は、請求項1又は2に記載
されたデジタル画像読み取り装置において、前記光源の
照射積算時間を監視する手段を備え、該監視手段による
得られる照射時間に応じて前記閾値を変化させるように
したことを特徴とするものである。
【0011】請求項5の発明は、請求項1乃至4のいず
れかに記載されたデジタル画像読み取り装置において、
前記色変換処理がカラーイメージセンサ固有のRGB空
間から標準色空間に変換する処理であり、前記参照画像
データが標準色空間のデータであることを特徴とするも
のである。
【0012】請求項6の発明は、請求項1乃至5のいず
れかに記載された画像読み取り装置を備えた画像処理装
置である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明を添付する図面とともに示
す以下の実施例に基づき説明する。図1は、本発明に係
る画像読み取り装置の全体構成図である。図1に示す実
施例装置は、2つの読み取りモード、即ち、定置した原
稿を読み取るモード(ブック読み取りモード)と、搬送
原稿を読み取るモード(ADF(原稿自動搬送装置)読
み取りモード)で動作する。先ず、ブック読み取りモー
ドに関する構成とその動作を説明する。 原稿を原稿台
ガラス1上に載置し、定置された原稿は、第1ミラー2
と一体に構成された照明ランプ3により照射され、その
反射光は、第1ミラー2及び一体に構成された第2ミラ
ー4、第3ミラー5により伝達される。第1ミラー2、
照明ランプ3、及び第2ミラー4、第3ミラー5は、走
査光学系を構成し、走行体モータ7を駆動源として、A
方向に移動可能で(このブック読み取りモード時の状態
を図1中、破線にて示す)、原稿からの反射光を一定の
光路長を保って、集束光学系に結合する。集束光学系の
レンズ38は、結像面に置いたCCDラインイメージセ
ンサ(以下で、単に「CCD」と記すときには、これを
指す)6を照射し、原稿画像を光電変換する。
【0014】次いで、ADF読み取りモードに関する構
成とその動作を説明する。原稿トレイ8に積載された原
稿は、ピックアップローラー9、レジストローラー対1
0、搬送ドラム11、搬送ローラー12により読み取り
位置Bを経て、排紙ローラー対13,14 へ送り込ま
れ、排紙トレイ15上に排出される。原稿は、読取位置
Bを通過する際に、そこに停止させた読み取り系(ブッ
ク読み取りモード時に移動させた読み取り系を固定して
用いる)により読み取りを行う。読み取りは上記と同様
に、照明ランプ2により照射され、その反射光は、第1
ミラー2及び一体に構成された第2ミラー4、第3ミラ
ー5を経由してレンズ38により集束され、CCD6に
照射され光電変換される。これらの処理におけるピック
アップローラー9、レジストローラー対10は、給紙モ
ーター(図示せず)により駆動され、搬送ドラム11、
搬送ローラー12、排紙ローラー対13,14は、搬送
モーター16により駆動される。
【0015】白基準板21は、照明ランプ3のばらつ
き、経時変化やCCD6の画素毎の感度ムラ等が原因
で、一様な定濃度の原稿を読み取ったにもかかわらず、
読み取りデータがばらつく現象を補正(シェーディング
補正)するために用意されている。このシェーディング
補正は、ラインメモリを用いた電気回路(図示しない)
によって行ない、原稿スキャン前に、まず白基準板21
の反射光量を主走査方向にライン単位で読み取り、この
読み取った白基準データをメモリに記憶し、原稿スキャ
ン時に画素毎の原稿読み取りデータを、対応する画素毎
に記憶した白基準データで割り算をすることにより行な
う。また、シェーディング補正以外に、色変換処理を伴
う画像読み取りデータを一定化するためのキャリブレー
ション及びキャリブレーション実行タイミングの判定
(後記に詳述)を行うためのカラーパッチを白基準板2
1の一部に設け(図5、参照)、その読み取り、データ
処理を行うための手段を備える。
【0016】図2は、本発明の画像読み取り装置に係わ
るビデオ処理系のブロック構成図を示す。センサ41
(図1におけるCCD6)は、色フィルタとCCD光電
変換素子を用いたRGBラインイメージセンサで、原稿
を読み取って、RGBそれぞれの濃淡信号を出力し、そ
の濃淡信号を、例えば8ビットのデジタル信号に変換し
て出力する。この時のRGBの原稿上の走査位置は、R
GBラインセンサ41上で主走査ラインに直交する方向
(副走査方向)に離れて配置されたRGBの各センサの
物理的な間隔分だけ異なっている。図3はRGBライン
センサの1例を示すもので、この様子を表している。R
GBライン間補正処理回路42は、センサ出力に発生し
ている上述のRGBライン間の位置ズレを、ラインメモ
リと補間演算により補正し、注目ラインを統一する。図
4は補間演算により位置ズレを補正する画像の補正(ラ
イン統一)前後の様子を表している。シェーディング補
正処理回路43は、上述のように、白基準板21を読み
取り生成したシェーディング補正データを用いて、RG
Bライン毎に、照明ムラやCCDの画素毎の感度ムラに
等に起因するばらつきを補正する。変倍処理回路44
は、上述の補正処理後の画像データにたいして、主走査
方向の変倍処理を施す。色変換処理回路45は、予め設
定されるテーブルデータに基づいて色変換を行なう。こ
こでは、読み取りデバイス依存の(各スキャナの特性に
依存する)RGBデータから、標準色空間の1つである
sRGBデータへの変換を行う。また、テーブルデータ
に記載した色変換のパラメータを変更可能にして、キャ
リブレーション時のパラメータの調整に対応できるよう
にする。
【0017】画像処理回路46は、ユーザの使用目的に
より適宜設定されるMTF補正や平滑化等のビデオデー
タに対する補正や、ディザ,誤差拡散等の階調数変換処
理等、各種画像処理を行う。メモリコントローラ47
は、画像処理が施されたビデオデータをメモリ48に蓄
積するとともに、I/Fコントローラ49からの要求に
従い、メモリ48に蓄積したビデオデータを外部のホス
ト50(後述)に転送する際のメモリ制御を行う。メモ
リ48は、読み取りスピードとビデオ転送スピード間に
発生する速度差を吸収すべく設けられた中間メモリで、
低コスト化のために小サイズに抑えられている。また、
蓄積したデータはメモリコントローラ47を介してCP
U(本ビデオ処理系の制御を司る)が読み書き可能であ
る。I/Fコントローラ49は、ホスト50(後述)と
本スキャナの接続I/Fに準拠したデータ転送の制御
(バスのアービトレーション)や、ホスト50から送受
信されるモード設定等の各種設定データの制御を行う。
本実施例では、SCSI I/Fを使用し、I/Fコン
トローラ49には、汎用のSCSIコントローラを使用
している。ホスト50及びCRT51は、いわゆるDO
S/Vマシン等のパーソナルコンピュータである。カラ
ースキャナの操作者は、パーソナルコンピュータにイン
ストールされた、アプリケーションソフトを介して、イ
メージスキャナ(画像読み取り装置)の状態をチェック
したり、各種モードを設定して所望のスキャン動作を実
行し、コンピュータにイメージスキャナから出力される
デジタル画像イメージを取り込むことができる。
【0018】次に、上記した画像読み取り装置における
色味に関するキャリブレーションを実行すべきタイミン
グであるか、否かを判定するために行う処理に係わる実
施例を説明する。図5に、本実施例における、キャリブ
レーション実行タイミングの判定にも使用される基準チ
ャートの一例を示す。本例では、基準チャートを白基準
板21と共通の部材に設けるようにしており、図5に示
すように、領域Aはシェーディング補正に使用する白板
基準面である。領域Bの部分にはカラーパッチを設け
る。カラーパッチは、従来から用いられていると同様の
複数のカラーパッチとする。後述するフローに従う手順
でキャリブレーションの実行タイミングを判定する時
に、画像読み取り装置によりカラーパッチの読み取りを
行う。なお、カラーパッチの設け方は、必ずしも白基準
板21と一緒にする必要はなく、別の場所、或いは別体
にして、操作者が使用時に読み取り位置に載置するとい
った方法でも良い。また、この各カラーパッチを分光測
色計等により測色し、得られるXYZ値から算出された
sRGB値を、画像読み取り装置内に設けた不揮発性メ
モリ(図示せず)に記憶する。なお、このsRGB値
を、ホストPC50にインストールされた画像読み取り
装置を利用するためのアプリケーションソフト(例え
ば、キャリブレーションを実行するソフトを含む装置保
守用のソフト)等に付随して記憶するようにしても良
い。
【0019】次に、操作者の指示に従いアプリケーショ
ンソフト上で行うキャリブレーション実行判定の処理及
び該処理に係わる画像読み取り装置(イメージスキャ
ナ)の動作に係わる実施例を示す。下記に示す「実施例
1」〜「実施例6」は、いずれも、キャリブレーション
の実行判定時に基準チャート上のカラーパッチを読み取
り、処理される画像データに含まれる突発的なノイズを
低減化するための読み取り画像データの平均化処理を特
徴とするものである。 「実施例1」本実施例では、経時変化により出力画像の
色味に変化が生じているかを目視でチェックし、キャリ
ブレーションの実行判定を行うために、チェック時に基
準チャート上のカラーパッチを読み取り、処理された画
像データによる画像出力を行う。このとき、カラーパッ
チ読み取り時に突発的なノイズによりエラーが発生する
可能性があるが、このノイズを読み取り画像データの経
時的な平均化処理により低減化し、しかも平均化処理の
対象として入力されてくる画像データからノイズと見な
せるデータを排除することによりさらに、低減効果を高
めることを意図したものである。図6に、その処理及び
動作のフローチャートを示す。なお、ここでは、図5に
例示するような基準チャート(カラーパッチ)を用い
て、ホストPC50に搭載したアプリケーションソフト
に従って、この処理を実行する例を示すが、画像読み取
り装置自身に機能を搭載することにより実行すること
も、もちろん可能である。また、フローを実行する時期
は、以下の例のように装置立ち上げ時に実行される初期
化処理に合わせて行うようにしても良いし、オペレータ
の指示により行うようにしても良い。
【0020】図6を参照すると、先ず、オペレータがこ
の画像読み取り装置(イメージスキャナ)を使用するた
め、ホストPC50で入力操作を行うことにより、アプ
リケーションソフトを立ち上げると(S11)、アプリ
ケーションソフトは、イメージスキャナに対して初期状
態の確認をするため、イニシャライズコマンドを発行す
る(S12)。イメージスキャナは、イニシャライズコ
マンドに従い、内部を初期状態にするとともに、各ユニ
ットの初期化(イニシャライズ動作)を実行する(S1
3)。初期化終了後、キャリブレーションの実行判定を
行うためのチェック動作に入り、読み取り指令に従いイ
メージスキャナは、図5の領域Bに示すようなカラーパ
ッチをスキャンし、sRGBモードで画像読み取りを行
う(S14)。即ち、イメージスキャナは、カラーパッ
チをカラーイメージセンサ41で読み取り、センサ固有
のRGB空間のデータとして読み取られたデータを、色
変換処理回路45の変換テーブルにより、標準空間であ
るsRGB空間のデータへ変換する。また、イメージス
キャナの制御CPUは、ステップS14にてカラーパッ
チを読み取りながら、過去に同様にカラーパッチを読み
取ったときに得たsRGBデータを、蓄積しておいた不
揮発性メモリから読み出し(S15)、今回読み取った
sRGBデータと不揮発性メモリから取り出した過去に
読み取ったsRGBデータを比較するために、両データ
の差をとる(S16)。なお、不揮発性メモリに蓄積さ
れたデータは、後述する経時的平均化処理により得られ
るデータであり、正常とみなすことができる値を持つも
のである。次いで、求めた差データに閾値処理を行うこ
とにより、今回の読み取りデータが異常データであるか
否かを判断し(S17)、その処理を分岐する。
【0021】ここで、閾値を例えば10として、求めた
データ値の差が10以上なかった場合にデータ値を正常
とみなすという設定をし、こうしたデータ値の差となっ
た場合(S17−差無し)、今回読み取ったsRGBデ
ータを採用した平均化処理を行う。即ち、今回データと
メモリから取り出した過去の読み取りsRGBデータの
平均化処理(加重平均)を行い、この処理で算出した結
果により不揮発性メモリのデータを更新、記憶させる
(S18)。なお、本例では平均化処理に用いる過去の
データを、前回の判定処理時点で上記のようにして算出
した平均値とする。他方、データ値の差が10以上あっ
た場合には異常値とみなすので、今回の読み取りによる
データを無視し、不揮発性メモリから取り出した過去に
読み取ったsRGBデータ、即ち本例では前回算出した
平均値をそのまま不揮発性メモリに戻して、記憶させる
(S19)。このように、データを加重平均処理する時
に、以前のデータとの差が大きい場合は、電源ラインに
混入してきたノイズ、或いはチリやホコリがミラーに付
着した等の突発的な要因が影響したノイズを阻止する手
段を備えることにより、装置の経時的な変化を的確に把
握することができ、安定した判断を少ないメモリ量で実
現することができる。
【0022】次にアプリケーションソフトは、イメージ
スキャナ内の不揮発性メモリに保存された、基準カラー
パッチの測色データを元に算出されたsRGBの参照画
像データと、ステップS18或いはS19の処理による
カラーパッチの読み取り画像のsRGBデータとを取得
し、これらのデータをもとに、両者を対比できる形態で
1画面に合わせて映像表示、例えば、CRT上に表示す
る(S20)。図7に、この時のCRT上の表示画面の
概念図を示す。図7に示すように、1画面に、不揮発性
メモリに保存されたsRGBの参照画像データによる画
像と、経時変化する機械の状態(スキャナの読み取り・
処理条件)が現れる読み取りsRGBデータによる画像
を対比し、その差異が目視判断できる形態で表示すると
ともに、判断結果によりキャリブレーションを実行する
/実行しないを選択するキーを表示画面上に設ける。こ
こで、操作者はCRT画面上のカラーパッチの基準参照
画像と、機械の状態を現す画像を比較し、差異を感じる
か否かにより、CRT画面のメッセージの指示に従って
“キャリブレーションを実行”キー、或いは“キャリブ
レーションの未実行“キーを選択する(S21)。ステ
ップS21で、画像を対比し、差異が無いと感じた場合
には、“キャリブレーションを未実行”を選択する操作
がなされ(S22)、この操作によりキャリブレーショ
ンを実行することなく、キャリブレーション実行判定の
処理を終了する。他方、ステップS21で、画像を対比
し、差異があると感じた場合には、“キャリブレーショ
ンを実行”を選択する操作がなされ(S23)、この操
作によりアプリケーションソフトは、イメージスキャナ
に対してキャリブレーションコマンドを発行し、そのコ
マンドを受け取るイメージスキャナは、キャリブレーシ
ョン動作を実行する(S24)。キャリブレーション実
行後、このフローの処理を終了する。
【0023】「実施例2」本実施例は、上記「実施例
1」において、今回読み取ったsRGBデータが異常デ
ータであるか否かを判断するために、過去に読み取った
sRGBデータとの差データに閾値処理を行っている
(S17)が、この閾値を、調整可能にする手段を備え
たものである。この調整手段は、オペレータによる設定
操作を可能とするために、イメージスキャナのアプリケ
ーションソフトを起動する時に、調整用のパラメータ値
を変更するための入力画面を呼び出し、CRT画面上で
その指示ができるようにする。図8は設定値調整時の入
力画面の一例を示す。同図に示すように、閾値の変更を
調整パラメータ値として、+,−,±キーと設定値を指
示する数字キーにより選択して設定することができるよ
うにし、実行キーにより変更後のパラメータ値に従って
調整された閾値により、キャリブレーション実行判定の
処理が行われる。この調整により、前述した電源ライン
にノイズが混入してきたり、チリやホコリがミラーに付
着した等により突発的に発生するノイズに対する感度が
調整可能になり、状況の変化に適応して、有効に機械の
経時変化を把握することができ、安定した判断を少ない
メモリ量で実現することが可能になる。
【0024】「実施例3」本実施例は、上記「実施例
1」において、今回読み取ったsRGBデータが異常デ
ータであるか否かを判断するために、過去に読み取った
sRGBデータとの差データに閾値処理を行っている
(S17)が、この閾値を、画像読み取り装置が読み取
りに使用する光源の照射積算時間に応じて変化させて、
その調整を行うようにしたものである。画像読み取り装
置の読み取り用光源には、ハロゲンランプ,蛍光ラン
プ,キセノン管ランプ等が使用されている。こうした照
明光源用のランプ、特に蛍光ランプにおいては、長時間
使用していると段々とその光量が低下する消耗部品であ
る。光量が低下するということは、イメージセンサであ
るCCDに入射する光の量が低下してくることになり、
前述した電源ラインにノイズが混入してきたり、チリや
ホコリがミラーに付着した等により突発的に発生するノ
イズ信号も小さくなってくる。こうした場合に閾値をそ
のままにして変えないでいると、ノイズ成分を除くこと
ができなくなってしまう。そこで、前述の閾値の設定を
照明光源(ランプ)の照明積算時間に応じて、調整する
ことにより、この経時的変化に対応可能にする。[表
1]は、本実施例で使用した照明ランプ積算時間と閾値
パラメータの対応表を記す。この表に示すように、照明
ランプ積算時間が大きくなるに従って閾値パラメータを
小さくする。
【0025】
【表1】
【0026】この調整法を実施するためには、照明ラン
プの照射積算時間を監視する手段を必要とし、本イメー
ジスキャナの制御CPUが、照明ランプの照射積算時間
を監視する。こうした調整を行うことにより、チリやホ
コリがミラーに付着した等により突発的に発生するノイ
ズに対する感度が調整可能になり、照明ランプの劣化に
よりノイズ除去機能が低下するという状況を回避するこ
とができ、安定した判断を維持することが可能になる。
【0027】「実施例4」本実施例では、基準チャート
上のカラーパッチを読み取り、処理された画像データに
よる画像出力を行うとき、カラーパッチ読み取り時に突
発的に発生する可能性があるノイズを読み取り画像デー
タの経時的な平均化処理により低減化する、という「実
施例1」と同様の目的と、その解決手段を用いるが、本
例では、平均化処理の対象として入力されてくる画像デ
ータが過去のデータと大きく異なるか否かを判断し、判
断結果に応じて平均化処理に用いる演算を変更できるよ
うにして、ノイズの低減効果を高めることを意図したも
のである。図9に、その処理及び動作のフローチャート
を示す。なお、ここでも、図5に例示する基準チャート
(カラーパッチ)を用いて、ホストPC50に搭載した
アプリケーションソフトに従って、この処理を実行する
例を示すが、画像読み取り装置自身に機能を搭載するこ
とにより実行することも、もちろん可能である。また、
フローを実行する時期は、以下の例のように装置立ち上
げ時に実行される初期化処理に合わせて行うようにして
も良いし、オペレータの指示により行うようにしても良
い。
【0028】図9を参照して、動作説明をすると、この
動作フローは「実施例1」において示したフロー(図
6)と基本的な動作を共通にしており、ノイズを低減化
するための平均化処理を異にしている。即ち、「実施例
1」のフローにおけるステップS11〜S16,S20
〜S24は、それぞれ本実施例のフローにおけるステッ
プS31〜S36,S40〜S44に相当する。よっ
て、この共通するステップについては、上記した説明を
参照することとして、ここでは記述を省略する。本実施
例を特徴付けるノイズを低減化するための平均化処理に
係わるステップについて説明すると、ステップS35で
イメージスキャナの制御CPUは、ステップS34にて
経時変化する装置状態が反映された今回のデータを得る
ためにカラーパッチを読み取りながら、過去に同様にカ
ラーパッチを読み取ったときに得たsRGBデータを、
蓄積しておいた不揮発性メモリから読み出し(S3
5)、今回読み取ったsRGBデータと不揮発性メモリ
から取り出した過去に読み取ったsRGBデータを比較
するために、両データの差をとる(S36)。このとき
に、不揮発性メモリに蓄積されたデータは、後述する経
時的平均化処理により得られるデータ値を持つものであ
る。次いで、求めた差データに閾値処理を行うことによ
り、今回の読み取りデータが過去のデータと大きく異な
る範囲のデータであるか否かを判断し(S37)、その
結果によって異なる平均化処理を適用するために処理を
分岐する。
【0029】ここで、閾値を例えば10として、求めた
データ値の差が10以上なかった場合には(S37−差
無し)、大きな差が無いので今回データを重要視する設
定とし、今回データとメモリから取り出した過去の読み
取りsRGBデータの平均化処理として行う加重平均に
おける加重を均等にする。即ち、加重平均による平均値
を下記式(1)の演算式を用いて算出し、算出した平均値
データにより不揮発性メモリのデータを更新、記憶させ
る(S38)。 C=(A+B)/2・・・式(1) 式(1)において、C:平均化処理後のsRGBデータ B:今回読み取ったsRGBデータ A:過去に読み取ったsRGBデータ 他方、求めたデータ値の差が10以上あった場合には
(S37−差有り)、差が大きすぎるので今回データを
重要視しない設定をし、今回データとメモリから取り出
した過去の読み取りsRGBデータの平均化処理として
行う加重平均における加重を過去のデータへ偏らせる。
即ち、加重平均による平均値を下記式(2)の演算式を用
いて算出し、算出した平均値データにより不揮発性メモ
リのデータを更新、記憶させる(S39)。 C=(3×A+B)/4・・・式(2) 式(2)において、C:平均化処理後のsRGBデータ B:今回読み取ったsRGBデータ A:過去に読み取ったsRGBデータ 上記のように、データの平均処理の演算の切替えは、過
去のデータとの差が大きい場合は、今回読み取ったデー
タの寄与率を小さくすることで、電源ラインにノイズが
混入してきたり、チリやホコリがミラーに付着した等に
より突発的に発生するノイズの影響を少なくすることが
できる。また、差が大きい場合の値も寄与率を小さくし
ながら取り込むことによって、製品のバラツキ等が原因
で突発的な影響ではなく、本来正常値と判断されるべき
値であった場合(ノイズと誤認識した場合)において
も、その傾向をデータとして取り込むことが可能とな
る。この後、上記の手順に従い平均化処理をし、得られ
たチェックの対象となるカラーパッチ読み取りsRGB
データと、基準カラーパッチの測色データを元に算出さ
れたsRGBの参照画像データとを1画面に合わせて、
両者を対比できる形態で映像表示し(図7,参照)、キ
ャリブレーションの実行/未実行を指示する処理ステッ
プは、先に示した「実施例1」と同様である(図6,参
照)から、ここでは重複する説明はしない。
【0030】「実施例5」本実施例は、上記「実施例
4」において、今回読み取ったsRGBデータの寄与率
を小さくする必要があるか(即ち、過去の平均値と今回
とのデータに大きな差があるか)否かを判断するため
に、過去に読み取ったsRGBデータとの差データに閾
値処理を行っている(S37)が、この閾値を、調整可
能にする手段を備えたものである。この調整手段は、オ
ペレータによる設定操作を可能とするために、イメージ
スキャナのアプリケーションソフトを起動する時に、調
整用のパラメータ値を変更するための入力画面を呼び出
し、CRT画面上でその指示ができるようにするもの
で、基本的には上記「実施例4」に示した、設定値調整
時の入力画面(図8)により例示したと同様の手段で実
現可能である。従って、図8に関する記述を参照するこ
ととし、ここでは記載を省略する。この閾値の調整によ
り、前述した電源ラインにノイズが混入してきたり、チ
リやホコリがミラーに付着した等により突発的に発生す
るノイズに対する感度が調整可能になり、状況の変化に
適応して、有効に機械の経時変化を把握することがで
き、安定した判断を少ないメモリ量で実現することが可
能になる。
【0031】「実施例6」本実施例は、上記「実施例
4」において、今回読み取ったsRGBデータの寄与率
を小さくする必要があるか(即ち、過去の平均値と今回
とのデータに大きな差があるか)否かを判断するため
に、過去に読み取ったsRGBデータとの差データに閾
値処理を行っている(S37)が、この閾値を、画像読
み取り装置が読み取りに使用する光源の照射積算時間に
応じて変化させて、その調整を行う閾値調整に係わるも
のである。この閾値の設定を調整する手段は、照明光源
用のランプの照射積算時間に応じて閾値の設定を調整す
る、上記「実施例3」において採用した手段が適用でき
る。また、本例でも、「実施例3」において[表1]に
示したような、照明ランプ積算時間と閾値パラメータの
対応関係によって、調整を実施することが可能である。
この閾値調整を行うことにより、チリやホコリがミラー
に付着した等により突発的に発生するノイズに対する感
度が調整可能になり、照明ランプの劣化によりノイズ除
去機能が低下するという状況を回避することができ、安
定した判断を維持することが可能になる。
【0032】また、本発明の画像処理装置の実施に関し
て述べると、本発明の画像処理装置は、処理すべき画像
情報の入力段に、カラーイメージセンサからの画像信号
にsRGBイメージ等への色変換を含む処理を施す画像
読み取り部を備えた既存の複写機、プリンタ、ファクシ
ミリ、プロッタ等の画像処理装置における画像読み取り
部として、上述の実施例に示した画像読み取り装置を、
置換、適用することにより、その実施が可能である。
【0033】
【発明の効果】(1) 請求項1の発明に対応する効果 キャリブレーションが必要か否かを判定するために、基
準カラーパッチをカラーイメージセンサにより読み取
り、色変換処理を施した読み取り画像と、記憶手段に保
持された基準カラーパッチ測色値を元に生成された参照
画像の両データによる再生画像を対比可能に映像表示す
る際に、対比する画像の中、装置の経時変化を反映する
基準カラーパッチ読み取り画像に過去の読み取り画像
(平均化データ)との平均化処理を行うが、このとき、
過去の読み取り画像とのデータ値の差が大の時ノイズ混
入の可能性が高いので、差分に対して閾値処理をして閾
値以下である場合に平均化を行うようにしたので、読み
取り時に突発的に発生するノイズの影響をより少なく
し、安定かつ正確で、かつ比較的低コストに、キャリブ
レーションが必要か否かを判定することが可能になり、
常に安定した読み取りデータを出力する画像読み取り装
置を提供できる。
【0034】(2) 請求項2の発明に対応する効果 キャリブレーションが必要か否かを判定するために、基
準カラーパッチをカラーイメージセンサにより読み取
り、色変換処理を施した読み取り画像と、記憶手段に保
持された基準カラーパッチ測色値を元に生成された参照
画像の両データによる再生画像を対比可能に映像表示す
る際に、対比する画像の中、装置の経時変化を反映する
基準カラーパッチ読み取り画像に過去の読み取り画像
(平均化データ)との平均化処理を行うが、このとき、
過去の読み取り画像とのデータ値の差が大の時ノイズ混
入の可能性が高いといったことから、差分に対して閾値
処理をして閾値により定められる範囲に応じた平均値演
算方法を適用して平均化を行うようにした(例えば、加
重平均の場合、ノイズの少ないデータに多く加重する)
ので、読み取り時に突発的に発生するノイズの影響をよ
り少なくし、安定かつ正確で、かつ比較的低コストに、
キャリブレーションが必要か否かを判定することが可能
になり、常に安定した読み取りデータを出力する画像読
み取り装置を提供できる。
【0035】(3) 請求項3の発明に対応する効果 上記(1)、(2)の効果に加えて、過去の読み取り画
像(平均化データ)との差分に対して行う閾値処理に用
いる閾値として任意の値を設定可能としたので、電源ラ
インにノイズが混入してきたり、チリやホコリがミラー
に付着した等により突発的に発生するノイズに対する感
度が調整可能になり、状況の変化に適応して、有効に機
械の経時変化を把握することができ、安定した判断を少
ないメモリ量で実現することが可能になる。 (4) 請求項4の発明に対応する効果 上記(1)、(2)の効果に加えて、過去の読み取り画
像(平均化データ)との差分に対して行う閾値処理に用
いる閾値を光源の照射積算時間に応じて変化させること
により、チリやホコリがミラーに付着した等により突発
的に発生するノイズに対する感度を照明ランプの光量変
化に応じて調整が可能となるので、照明ランプの劣化に
よりノイズ除去機能が低下するという状況を回避するこ
とができ、安定した判断を維持することが可能になる。 (5) 請求項5の発明に対応する効果 上記(1)〜(4)の効果に加えて、参照画像データ
を、標準色空間のデータ(例えば、sRGBデータ)と
したことにより、読み取り画像を処理する手段に、カラ
ーイメージセンサ固有のRGB空間から標準色空間に変
換する手段を備えた画像読み取り装置に適した、キャリ
ブレーションの必要性の判断が容易に可能になる。 (6) 請求項6の発明に対応する効果 請求項1〜5のいずれかに記載されたデジタル画像読み
取り装置を備えた画像処理装置(例えば、デジタル複写
機,ファクシミリ,電子ファイリングシステム,マルチ
ファンクション機等)において、上記(1)〜(5)の
効果を実現することにより、画像処理装置の性能を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像読み取り装置の全体構成図
を示す。
【図2】 本発明の画像読み取り装置に係わるビデオ処
理系のブロック構成図を示す。
【図3】 本発明の画像読み取り装置に用いたRGBラ
インセンサの1例を示す。
【図4】 補間演算によりRGBライン間の位置ズレを
補正する画像の補正(ライン統一)前後の様子を表して
いる。
【図5】 キャリブレーションとキャリブレーション実
行タイミング判定用の基準チャート(カラーパッチ)の
実施例を示す。
【図6】 キャリブレーション実行判定処理及び該処理
に係わるイメージスキャナの動作に係わるフローを示
す。
【図7】 カラーパッチ読み取りデータと参照カラーパ
ッチデータによる画像を対比判断するためのCRT上の
表示画面の概念図を示す。
【図8】 閾値の調整パラメータ設定入力画面の一例を
示す。
【図9】 キャリブレーション実行判定処理及び該処理
に係わるイメージスキャナの動作に係わるフローの他の
例を示す。
【符号の説明】
1…原稿台ガラス、 3…照明ランプ、
6…CCD、 8… 原稿トレ
イ、21…白基準板、 41…CCD
ラインセンサ、45…色変換処理回路、 5
0…ホスト、51…CRT。
フロントページの続き Fターム(参考) 5B047 AA01 AB04 BA01 BB03 BC11 CA23 CB09 DA04 DB06 5B057 CE02 CE03 CE05 CE18 CH07 CH08 CH11 CH14 CH16 DA03 DA16 DB02 DB06 DB09 DC33 DC39 5C072 AA01 BA11 BA19 CA02 EA05 LA02 LA18 NA01 QA20 RA10 RA18 UA07 5C077 LL02 LL11 LL19 MM03 MM27 MP08 PP31 PP32 PP46 PP71 PP78 PQ12 PQ18 PQ20 SS05 SS06 TT06 5C079 HA16 HB01 HB05 HB12 JA02 JA23 JA26 LA14 LA15 LA20 LA31 LC04 MA02 MA04 MA10 MA11 MA17 NA02 NA03 NA21

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源により露光された対象画像を読み取
    るカラーイメージセンサと、該センサ出力画像信号に色
    変換処理を施す手段と、基準カラーパッチの測色値に基
    づく参照画像データ及び前記カラーイメージセンサによ
    る前記基準カラーパッチの読み取り画像データにより再
    生した各画像を対比可能に映像表示する手段と、前記色
    変換処理を伴う画像読み取りデータを一定化するための
    キャリブレーションの実行を指示する手段を有するデジ
    タル画像読み取り装置であって、前記基準カラーパッチ
    の読み取り画像における経時的なデータ変化値に閾値処
    理を行い、閾値以下であるときのデータによって逐次平
    均値を算出する平均化手段を備え、該平均化手段により
    得られる画像データを対比可能に映像表示される前記基
    準カラーパッチの読み取り画像として用いるようにした
    ことを特徴とするデジタル画像読み取り装置。
  2. 【請求項2】 光源により露光された対象画像を読み取
    るカラーイメージセンサと、該センサ出力画像信号に色
    変換処理を施す手段と、基準カラーパッチの測色値に基
    づく参照画像データ及び前記カラーイメージセンサによ
    る前記基準カラーパッチの読み取り画像データにより再
    生した各画像を対比可能に映像表示する手段と、前記色
    変換処理を伴う画像読み取りデータを一定化するための
    キャリブレーションの実行を指示する手段を有するデジ
    タル画像読み取り装置であって、前記基準カラーパッチ
    の読み取り画像における経時的なデータ変化値に閾値処
    理を行い、閾値により定められる範囲に応じた平均値演
    算方法を適用して逐次平均値を算出する平均化手段を備
    え、該平均化手段により得られる画像データを対比可能
    に映像表示される前記基準カラーパッチの読み取り画像
    として用いるようにしたことを特徴とするデジタル画像
    読み取り装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載されたデジタル画
    像読み取り装置において、前記閾値に任意の値を設定可
    能とする入力操作手段を備えたことを特徴とするデジタ
    ル画像読み取り装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載されたデジタル画
    像読み取り装置において、前記光源の照射積算時間を監
    視する手段を備え、該監視手段による得られる照射時間
    に応じて前記閾値を変化させるようにしたことを特徴と
    するデジタル画像読み取り装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載された
    デジタル画像読み取り装置において、前記色変換処理が
    カラーイメージセンサ固有のRGB空間から標準色空間
    に変換する処理であり、前記参照画像データが標準色空
    間のデータであることを特徴とするデジタル画像読み取
    り装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載された
    画像読み取り装置を備えた画像処理装置。
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