JP2003224037A - 電気二重層キャパシタ - Google Patents
電気二重層キャパシタInfo
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E60/13—Energy storage using capacitors
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 より小型で、高耐圧の電気二重層キャパシタ
を提供することである。 【解決手段】 電解液を含浸せしめた一対の分極性電極
を、セパレータを介して配置した素子体を一つ、あるい
は複数個積層してなる電気二重層キャパシタであって、
前記分極性電極に多孔質導電性セラミックスを用いた電
気二重層キャパシタにおいて、前記多孔質導電性セラミ
ックスは、多孔質材料の表面に、導電性セラミックスを
コーティングして得られる電気二重層キャパシタとす
る。
を提供することである。 【解決手段】 電解液を含浸せしめた一対の分極性電極
を、セパレータを介して配置した素子体を一つ、あるい
は複数個積層してなる電気二重層キャパシタであって、
前記分極性電極に多孔質導電性セラミックスを用いた電
気二重層キャパシタにおいて、前記多孔質導電性セラミ
ックスは、多孔質材料の表面に、導電性セラミックスを
コーティングして得られる電気二重層キャパシタとす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気二重層キャパ
シタを駆動するために用いられる分極性電極の電極材料
およびそれを用いた電気二重層キャパシタに関するもの
である。
シタを駆動するために用いられる分極性電極の電極材料
およびそれを用いた電気二重層キャパシタに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の電気二重層キャパシタは、二種の
異なる物質の境界面にできる電気二重層の電気蓄積作用
を利用したキャパシタで、小型のものは、主にそれぞれ
集積層をもつ一対の分極性電極の間に、ポリプロピレン
不織布などのセパレータを挟んで素子とし、この素子に
電解液を含浸させ金属容器に収容し、封口板とガスケッ
トにより金属容器に密封したコイン型の構造となってい
る。
異なる物質の境界面にできる電気二重層の電気蓄積作用
を利用したキャパシタで、小型のものは、主にそれぞれ
集積層をもつ一対の分極性電極の間に、ポリプロピレン
不織布などのセパレータを挟んで素子とし、この素子に
電解液を含浸させ金属容器に収容し、封口板とガスケッ
トにより金属容器に密封したコイン型の構造となってい
る。
【0003】このほかにも、比較的大容量のものは、一
対のシート状分極性電極の間にセパレータを挟んだ積層
シートを捲回して素子とし、この素子に電解液を含浸さ
せ金属容器に収容し、金属開口部を封口部材で密封して
構成した捲回型のキャパシタが製造されている。
対のシート状分極性電極の間にセパレータを挟んだ積層
シートを捲回して素子とし、この素子に電解液を含浸さ
せ金属容器に収容し、金属開口部を封口部材で密封して
構成した捲回型のキャパシタが製造されている。
【0004】これらの電気二重層キャパシタは、電池と
電解コンデンサの中間の特性を有し、おもにICメモリ
のバックアップやアクチュエータのバックアップに使用
されている。
電解コンデンサの中間の特性を有し、おもにICメモリ
のバックアップやアクチュエータのバックアップに使用
されている。
【0005】また、大電流大容量向けとして、多数のシ
ート状分極性電極層の間にセパレータを挟んで積層した
素子を有する積層型の電気二重層キャパシタも提案され
ている。これらの電気二重層キャパシタでは、前記のよ
うに、正極および負極に分極性電極が用いられるが、こ
れらの分極性電極は、従来、大きな表面積を有する活性
炭を主とするものが使用されている。
ート状分極性電極層の間にセパレータを挟んで積層した
素子を有する積層型の電気二重層キャパシタも提案され
ている。これらの電気二重層キャパシタでは、前記のよ
うに、正極および負極に分極性電極が用いられるが、こ
れらの分極性電極は、従来、大きな表面積を有する活性
炭を主とするものが使用されている。
【0006】例えば、捲回型のキャパシタでは、活性炭
粉末などを、PTFEやPVDFをバインダとして混練
して、シート状に形成したものが、また、コイン型で
は、前記シート状活性炭、もしくは活性炭繊維布が用い
られている。
粉末などを、PTFEやPVDFをバインダとして混練
して、シート状に形成したものが、また、コイン型で
は、前記シート状活性炭、もしくは活性炭繊維布が用い
られている。
【0007】これは、電気二重層キャパシタの原理が、
電気二重層が、平面コンデンサのように電荷を蓄積する
という性質を利用したものであるため、比表面積が大き
な活性炭を使用すれば、その表面に形成される電気二重
層の電荷量も多いため、電気二重層キャパシタの静電容
量を大きくできるからである。
電気二重層が、平面コンデンサのように電荷を蓄積する
という性質を利用したものであるため、比表面積が大き
な活性炭を使用すれば、その表面に形成される電気二重
層の電荷量も多いため、電気二重層キャパシタの静電容
量を大きくできるからである。
【0008】電気二重層に蓄積される静電容量は、一般
的に、以下の式(1)で表現される。
的に、以下の式(1)で表現される。
【0009】
C=∫ε/4πδ・dS・・・・・・・・・・(1)
ここで、εは、電解液の誘電率を示し、δは、電気二重
層の厚さを示し、Sは、電極界面の表面積を示す。
層の厚さを示し、Sは、電極界面の表面積を示す。
【0010】この式(1)から、導電性が高く、比表面
積が大きな電極を用いると、小型で、大容量の電気二重
層キャパシタを得ることができることが分る。よって、
上記の通り、大きな比表面積を持ち、電気化学的に安定
な活性炭が、分極性電極の材料として使用されてきた。
ここで、1500m2/g程度の比表面積の活性炭を使
用すれば、300F/gもの容量を持つ分極性電極がで
きる計算である。
積が大きな電極を用いると、小型で、大容量の電気二重
層キャパシタを得ることができることが分る。よって、
上記の通り、大きな比表面積を持ち、電気化学的に安定
な活性炭が、分極性電極の材料として使用されてきた。
ここで、1500m2/g程度の比表面積の活性炭を使
用すれば、300F/gもの容量を持つ分極性電極がで
きる計算である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、容量を大きく
するために、3000m2/gもの大比抵抗を有する活
性炭を使用しても、その嵩密度が0.3g/cm3と小さ
くなるため、体積当たりの容量は、50F/cm3とな
り、素子の小型化の点で問題となる。さらに、活性炭を
用いた場合の電気二重層容量は、その細孔分布に大きく
依存することが分っている。
するために、3000m2/gもの大比抵抗を有する活
性炭を使用しても、その嵩密度が0.3g/cm3と小さ
くなるため、体積当たりの容量は、50F/cm3とな
り、素子の小型化の点で問題となる。さらに、活性炭を
用いた場合の電気二重層容量は、その細孔分布に大きく
依存することが分っている。
【0012】電気二重層キャパシタにおいて、電流密度
が大きい場合には、多くの電解質が細孔内に強固に吸着
されていることが要求されるが、電解質に対して細孔径
が大きすぎると(50オングストローム以上)、吸着力
が弱くなり、大電流では、容量が低下してしまう。ま
た、細孔径が、電解質の大きさに対して同等あるいは小
さければ(1オングストローム以下)、細孔内での吸着
ができなかったり、また電解質の輪率が小さくなるた
め、容量は、発生しない。活性炭の場合、最適な細孔径
の設計が困難で、多くの細孔が無駄になっていた。
が大きい場合には、多くの電解質が細孔内に強固に吸着
されていることが要求されるが、電解質に対して細孔径
が大きすぎると(50オングストローム以上)、吸着力
が弱くなり、大電流では、容量が低下してしまう。ま
た、細孔径が、電解質の大きさに対して同等あるいは小
さければ(1オングストローム以下)、細孔内での吸着
ができなかったり、また電解質の輪率が小さくなるた
め、容量は、発生しない。活性炭の場合、最適な細孔径
の設計が困難で、多くの細孔が無駄になっていた。
【0013】また、活性炭は、一般に電気伝導性がかな
り小さく、活性炭のみでは、電極の内部抵抗が大きくな
って大電流を取り出せないため、活性炭粉末を使用し
て、電極を形成する場合には、分極性電極中に、電気伝
導性を高めるカーボンブラックやアセチレンブラックな
どを導電材として混合している。
り小さく、活性炭のみでは、電極の内部抵抗が大きくな
って大電流を取り出せないため、活性炭粉末を使用し
て、電極を形成する場合には、分極性電極中に、電気伝
導性を高めるカーボンブラックやアセチレンブラックな
どを導電材として混合している。
【0014】しかし、内部抵抗を低下させる目的で、導
電材の混合割合を大きくすると、活性炭の混合割合が小
さくなるため電気二重層キャパシタの容量が減少する。
繊維状活性炭では、導電材の必要性は無いものの、繊維
自体の導電性が大きくない上に、繊維同士の接触によっ
て電気的接触を保っているために、十分な導電性を持っ
ているとは言い難く、アルミニウムの溶射層をケース金
属との接触面に形成するなどの導電層の形成が不可欠で
ある。さらに、布の凹凸が大きいため、ケース金属との
接触抵抗が大きいことが問題となっている。
電材の混合割合を大きくすると、活性炭の混合割合が小
さくなるため電気二重層キャパシタの容量が減少する。
繊維状活性炭では、導電材の必要性は無いものの、繊維
自体の導電性が大きくない上に、繊維同士の接触によっ
て電気的接触を保っているために、十分な導電性を持っ
ているとは言い難く、アルミニウムの溶射層をケース金
属との接触面に形成するなどの導電層の形成が不可欠で
ある。さらに、布の凹凸が大きいため、ケース金属との
接触抵抗が大きいことが問題となっている。
【0015】電気二重層キャパシタでは、このアノー
ド、カソード、それぞれで電解液が分解して、ガス発生
反応が起きる直前の電位が、電解液の酸化電位、還元電
位であり、キャパシタとして使用可能な最大電圧(耐電
圧)は、酸化電位と還元電位との差となる。しかしなが
ら、有機系電解液を用いた場合、この酸化電位と還元電
位との差は、約4から5V程度であることがわかってい
るが、電極に活性炭を用いて実際にキャパシタを組み上
げると、電解液の分解電位に達する前に、活性炭の表面
官能基と電解液との反応が起き、得られる耐電圧は、
2.3V程度と低下していた。
ド、カソード、それぞれで電解液が分解して、ガス発生
反応が起きる直前の電位が、電解液の酸化電位、還元電
位であり、キャパシタとして使用可能な最大電圧(耐電
圧)は、酸化電位と還元電位との差となる。しかしなが
ら、有機系電解液を用いた場合、この酸化電位と還元電
位との差は、約4から5V程度であることがわかってい
るが、電極に活性炭を用いて実際にキャパシタを組み上
げると、電解液の分解電位に達する前に、活性炭の表面
官能基と電解液との反応が起き、得られる耐電圧は、
2.3V程度と低下していた。
【0016】現在、電気自動車への用途等、大電流大容
量品の需要が高まっているなか、より高性能な電気二重
層キャパシタの実現が待たれていた。
量品の需要が高まっているなか、より高性能な電気二重
層キャパシタの実現が待たれていた。
【0017】従って、本発明の目的は、上記従来技術の
問題点を解決し、より小型で、高耐圧の電気二重層キャ
パシタを提供することである。
問題点を解決し、より小型で、高耐圧の電気二重層キャ
パシタを提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明による電気二重層
キャパシタでは、任意の細孔径を持った多孔体に導電性
セラミックスをコーティングすることによって得られた
分極性電極を使用することを特徴とする。
キャパシタでは、任意の細孔径を持った多孔体に導電性
セラミックスをコーティングすることによって得られた
分極性電極を使用することを特徴とする。
【0019】本発明に関わる導電性セラミックスは、例
えば、SnO、SnO2、InO2,VO2,V
2O3,V1-XWXO2,V1-XMoXO2,Nb
O,NbO2,MoO3,WO2,WO3,TiO,T
iO2,Ti3O5,CrO2,ZnO,CuO,Li
NbO3などがあるが、単成分、多成分系のどちらでも
構わない。
えば、SnO、SnO2、InO2,VO2,V
2O3,V1-XWXO2,V1-XMoXO2,Nb
O,NbO2,MoO3,WO2,WO3,TiO,T
iO2,Ti3O5,CrO2,ZnO,CuO,Li
NbO3などがあるが、単成分、多成分系のどちらでも
構わない。
【0020】本発明で用いられる電解液としては、特に
限定されるものではなく、電気二重層キャパシタ用とし
て通常用いられるもの、すなわち、電気化学的に安定な
電解質を極性有機溶媒に溶解させたものが適宜使用され
る。
限定されるものではなく、電気二重層キャパシタ用とし
て通常用いられるもの、すなわち、電気化学的に安定な
電解質を極性有機溶媒に溶解させたものが適宜使用され
る。
【0021】上記電解質としては、(C2H5)4N+や
(C4H9)4N+、(C2H5)4P+などの第4級オニウ
ムカチオンと、BF4 -やPF6 -、ClO4 -などのア
ニオンとからなる塩が好ましく使用される。
(C4H9)4N+、(C2H5)4P+などの第4級オニウ
ムカチオンと、BF4 -やPF6 -、ClO4 -などのア
ニオンとからなる塩が好ましく使用される。
【0022】上記有機溶媒としては、プロピレンカーボ
ネート、ブチレンカーボネート、ジエチルカーボネート
等のカーボネート類、γ-ブチロラクトンなどのラクト
ン類やスルホランなどが好ましく使用できる。これらは
単独での使用、または二種以上併用しても良い。
ネート、ブチレンカーボネート、ジエチルカーボネート
等のカーボネート類、γ-ブチロラクトンなどのラクト
ン類やスルホランなどが好ましく使用できる。これらは
単独での使用、または二種以上併用しても良い。
【0023】即ち、本発明は、電解液を含浸せしめた一
対の分極性電極を、セパレータを介して配置した素子体
を一つ、あるいは複数個積層してなる電気二重層キャパ
シタであって、前記分極性電極に多孔質導電性セラミッ
クスを用いた電気二重層キャパシタにおいて、前記多孔
質導電性セラミックスは、多孔質材料の表面に、導電性
セラミックスをコーティングして得られる電気二重層キ
ャパシタである。
対の分極性電極を、セパレータを介して配置した素子体
を一つ、あるいは複数個積層してなる電気二重層キャパ
シタであって、前記分極性電極に多孔質導電性セラミッ
クスを用いた電気二重層キャパシタにおいて、前記多孔
質導電性セラミックスは、多孔質材料の表面に、導電性
セラミックスをコーティングして得られる電気二重層キ
ャパシタである。
【0024】また、本発明は、前記導電性セラミックス
が、SnO、SnO2、InO2,VO2,V2O3,
V1-XWXO2,V1-XMoXO2,NbO,NbO
2,MoO3,WO2,WO3,TiO,TiO2,T
i3O5,CrO2,ZnO,CuO,LiNbO3の
少なくとも1種以上にて形成される電気二重層キャパシ
タである。
が、SnO、SnO2、InO2,VO2,V2O3,
V1-XWXO2,V1-XMoXO2,NbO,NbO
2,MoO3,WO2,WO3,TiO,TiO2,T
i3O5,CrO2,ZnO,CuO,LiNbO3の
少なくとも1種以上にて形成される電気二重層キャパシ
タである。
【0025】
【実施例】本発明の実施例による電気二重層キャパシタ
について、以下に説明する。
について、以下に説明する。
【0026】図1は、本発明の実施例によるコイン型の
電気二重層キャパシタの断面図を示す。本発明では、多
孔質シリカゲルを塩化スズSnCl4水溶液中に投入し
て、シリカゲルにスズを含浸させ、これを600℃で5
時間熱処理することにより酸化スズSnO2担持多孔質
シリカゲルの微粉末を得た。
電気二重層キャパシタの断面図を示す。本発明では、多
孔質シリカゲルを塩化スズSnCl4水溶液中に投入し
て、シリカゲルにスズを含浸させ、これを600℃で5
時間熱処理することにより酸化スズSnO2担持多孔質
シリカゲルの微粉末を得た。
【0027】この粉末90重量%およびポリテトラフル
オロエチレン系バインダ10重量%からなる混合物にエ
タノールを加えて混練し、直径10mm、厚さ5mmの
円盤状に成形して200℃で3時間焼成して、正極1、
負極5を得た。この正極1、負極5を、それぞれグラフ
ァイト系導電性接着剤2によって、ステンレス製容器の
ケース3とステンレス製容器のふた4に接着した。
オロエチレン系バインダ10重量%からなる混合物にエ
タノールを加えて混練し、直径10mm、厚さ5mmの
円盤状に成形して200℃で3時間焼成して、正極1、
負極5を得た。この正極1、負極5を、それぞれグラフ
ァイト系導電性接着剤2によって、ステンレス製容器の
ケース3とステンレス製容器のふた4に接着した。
【0028】このケースおよび正極、負極を200℃、
減圧下で2時間乾燥したのちに、乾燥窒素雰囲気のグロ
ーブボックス中で電解液を正極、負極に含浸せしめた。
電解液は、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボ
レートを、0.7mol/Lの濃度でプロピレンカーボネ
ートに溶解することによって調整した。この電解液を含
浸した正極、負極をポロプロピレン製不織布のセパレー
タを介して対向させ、ポリプロピレン製ガスケットを用
いてカシメ封口した。
減圧下で2時間乾燥したのちに、乾燥窒素雰囲気のグロ
ーブボックス中で電解液を正極、負極に含浸せしめた。
電解液は、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボ
レートを、0.7mol/Lの濃度でプロピレンカーボネ
ートに溶解することによって調整した。この電解液を含
浸した正極、負極をポロプロピレン製不織布のセパレー
タを介して対向させ、ポリプロピレン製ガスケットを用
いてカシメ封口した。
【0029】(比較例1)比較例1について説明する。
フェノール樹脂系の水蒸気処理活性炭粉末(平均粒径5
mm)80重量%、カーボンブラック10重量%および
ポリテトラフルオロエチレン系バインダ10重量%から
なる混合物にエタノールを加えて混練し、ロール圧延す
ることにより、幅8cm、長さ10cm、厚さ0.6c
mのシートとし、これを250℃で2時間乾燥した。上
記シートを直径10mmに打ち抜いて得た正極1、負極
5を、グラファイト系導電性接着剤2でステンレス製容
器のケース3とステンレス製容器のふた4に接着した。
他の部分は、実施例と同様にしてコイン型の電気二重
層キャパシタを組み立てた。
フェノール樹脂系の水蒸気処理活性炭粉末(平均粒径5
mm)80重量%、カーボンブラック10重量%および
ポリテトラフルオロエチレン系バインダ10重量%から
なる混合物にエタノールを加えて混練し、ロール圧延す
ることにより、幅8cm、長さ10cm、厚さ0.6c
mのシートとし、これを250℃で2時間乾燥した。上
記シートを直径10mmに打ち抜いて得た正極1、負極
5を、グラファイト系導電性接着剤2でステンレス製容
器のケース3とステンレス製容器のふた4に接着した。
他の部分は、実施例と同様にしてコイン型の電気二重
層キャパシタを組み立てた。
【0030】(比較例2)比較例2について説明する。
フェノール樹脂系の水蒸気処理活性炭繊維布(比表面積
2000m2/g)を直径10mmに打ち抜いて正極
1、負極5とし、250℃で2時間乾燥した。他の部分
は、実施例と同様にしてコイン型の電気二重層キャパシ
タを組み立てた。
フェノール樹脂系の水蒸気処理活性炭繊維布(比表面積
2000m2/g)を直径10mmに打ち抜いて正極
1、負極5とし、250℃で2時間乾燥した。他の部分
は、実施例と同様にしてコイン型の電気二重層キャパシ
タを組み立てた。
【0031】上記の実施例、比較例1、比較例2で得た
電気二重層キャパシタを、1mAで定電流充電し、約
0.2mAで放電した場合の初期静電容量(単位F)と
等価直列抵抗(ESR)(単位Ω)を測定し、引き続い
て、このセルに、2.8Vの電圧を印加しながら70℃
で1000時間貯蔵した後の、静電容量とESRを測定
した。測定結果を表1に示す。
電気二重層キャパシタを、1mAで定電流充電し、約
0.2mAで放電した場合の初期静電容量(単位F)と
等価直列抵抗(ESR)(単位Ω)を測定し、引き続い
て、このセルに、2.8Vの電圧を印加しながら70℃
で1000時間貯蔵した後の、静電容量とESRを測定
した。測定結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1から明らかなように、実施例による多
孔質導電性セラミックスからなる正極、負極を用いた電
気二重層キャパシタは、比較例1と比較例2の活性炭を
主原料とする正極、負極を用いた電気二重層キャパシタ
と比較して、等価直列抵抗が小さく、静電容量が高い電
気二重層キャパシタが得られる。
孔質導電性セラミックスからなる正極、負極を用いた電
気二重層キャパシタは、比較例1と比較例2の活性炭を
主原料とする正極、負極を用いた電気二重層キャパシタ
と比較して、等価直列抵抗が小さく、静電容量が高い電
気二重層キャパシタが得られる。
【0034】
【発明の効果】本発明による電気二重層キャパシタは、
任意の細孔径を持った多孔体に導電性セラミックスをコ
ーティングすることによって得られた分極性電極(正
極、負極)を使用することにより、従来よりも細孔の利
用率を向上させることができ、体積あたりの容量が向上
する。また、化学的に安定な導電性セラミックスを使用
しているため、電極の表面における有機電解液との反応
性が低く、耐電圧を高くすることができる。さらに、多
孔体自体が導電性を持っているため、新たに導電剤を添
加する必要がない。
任意の細孔径を持った多孔体に導電性セラミックスをコ
ーティングすることによって得られた分極性電極(正
極、負極)を使用することにより、従来よりも細孔の利
用率を向上させることができ、体積あたりの容量が向上
する。また、化学的に安定な導電性セラミックスを使用
しているため、電極の表面における有機電解液との反応
性が低く、耐電圧を高くすることができる。さらに、多
孔体自体が導電性を持っているため、新たに導電剤を添
加する必要がない。
【図1】本発明の実施例によるコイン型の電気二重層キ
ャパシタの断面図。
ャパシタの断面図。
1 正極
2 グラファイト系導電性接着剤
3 ステンレス製容器のケース
4 ステンレス製容器のふた
5 負極
6 電解液
7 セパレータ
8 ガスケット
Claims (2)
- 【請求項1】 電解液を含浸せしめた一対の分極性電極
を、セパレータを介して配置した素子体を一つ、あるい
は複数個積層してなる電気二重層キャパシタであって、
前記分極性電極に多孔質導電性セラミックスを用いた電
気二重層キャパシタにおいて、前記多孔質導電性セラミ
ックスは、多孔質材料の表面に、導電性セラミックスを
コーティングして得られることを特徴とする電気二重層
キャパシタ。 - 【請求項2】 前記導電性セラミックスは、SnO、S
nO2、InO2,VO2,V2O3,V1-XWXO
2,V1-XMoXO2,NbO,NbO2,Mo
O3,WO2,WO3,TiO,TiO2,Ti
3O5,CrO2,ZnO,CuO,LiNbO3の少
なくとも1種以上にて形成されることを特徴とする請求
項1に記載の電気二重層キャパシタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002021087A JP2003224037A (ja) | 2002-01-30 | 2002-01-30 | 電気二重層キャパシタ |
Applications Claiming Priority (1)
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