JP2003222857A - 反射板、反射板の製造方法、液晶装置、電子機器 - Google Patents
反射板、反射板の製造方法、液晶装置、電子機器Info
- Publication number
- JP2003222857A JP2003222857A JP2003030988A JP2003030988A JP2003222857A JP 2003222857 A JP2003222857 A JP 2003222857A JP 2003030988 A JP2003030988 A JP 2003030988A JP 2003030988 A JP2003030988 A JP 2003030988A JP 2003222857 A JP2003222857 A JP 2003222857A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- cholesteric liquid
- layer
- substrate
- alignment layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Polarising Elements (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 コレステリック液晶を備え、薄膜で且つ反射
効率の低下を防止ないし抑制することが可能な構成の反
射板を提供する。 【解決手段】 反射板1は、コレステリック液晶層18
を含み、コレステリック液晶層18が、基板13の面内
においてそれぞれコレステリック液晶のらせん軸方向が
異なる複数の領域18A,18B,18Cを含むため、
各領域18A,18B,18C毎に異なる波長の色光を
反射可能となる。したがって、コレステリック液晶層1
8全体として、異なる色の色光が混ざった光(例えば白
色光)を反射することが可能となり、反射板1を反射型
液晶表示装置等に適用した場合には、適宜白色光を反射
表示することが可能となる。
効率の低下を防止ないし抑制することが可能な構成の反
射板を提供する。 【解決手段】 反射板1は、コレステリック液晶層18
を含み、コレステリック液晶層18が、基板13の面内
においてそれぞれコレステリック液晶のらせん軸方向が
異なる複数の領域18A,18B,18Cを含むため、
各領域18A,18B,18C毎に異なる波長の色光を
反射可能となる。したがって、コレステリック液晶層1
8全体として、異なる色の色光が混ざった光(例えば白
色光)を反射することが可能となり、反射板1を反射型
液晶表示装置等に適用した場合には、適宜白色光を反射
表示することが可能となる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反射板とその製造
方法、ならびに液晶装置及び電子機器に関し、特にコレ
ステリック液晶層を備えた反射板とその製造方法、なら
びにその反射板を備えた液晶装置と、その液晶装置を備
えた電子機器とに関するものである。
方法、ならびに液晶装置及び電子機器に関し、特にコレ
ステリック液晶層を備えた反射板とその製造方法、なら
びにその反射板を備えた液晶装置と、その液晶装置を備
えた電子機器とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コレステリック液晶を用いたコレ
ステリック反射板が提案されている。コレステリック液
晶は液晶分子が一定のピッチで周期的ならせん構造を採
るもので、入射する光に対し、らせんのピッチと屈折率
に対応した波長の光を選択的に反射する性質を有してい
る。したがって、このようなコレステリック液晶を具備
する反射板を用いることにより、入射する光に対し、特
定の波長の光を選択的に反射することが可能な液晶装置
を提供することができる。
ステリック反射板が提案されている。コレステリック液
晶は液晶分子が一定のピッチで周期的ならせん構造を採
るもので、入射する光に対し、らせんのピッチと屈折率
に対応した波長の光を選択的に反射する性質を有してい
る。したがって、このようなコレステリック液晶を具備
する反射板を用いることにより、入射する光に対し、特
定の波長の光を選択的に反射することが可能な液晶装置
を提供することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなコレステリ
ック液晶を用いた反射板においては、赤、緑、青の各色
の波長に対応して、らせんピッチの異なる3つの層を積
層することで、白色に近い反射表示を実現するものがあ
る。この場合、複数の層を積層するため層厚が大きくな
り、反射板自体の大型化に繋がるとともに、例えば光が
最下層に達するまで液晶分子に吸収されることで反射効
率が低下し、さらに製造時には積層により工程数が増え
るためコストアップに繋がる場合がある。
ック液晶を用いた反射板においては、赤、緑、青の各色
の波長に対応して、らせんピッチの異なる3つの層を積
層することで、白色に近い反射表示を実現するものがあ
る。この場合、複数の層を積層するため層厚が大きくな
り、反射板自体の大型化に繋がるとともに、例えば光が
最下層に達するまで液晶分子に吸収されることで反射効
率が低下し、さらに製造時には積層により工程数が増え
るためコストアップに繋がる場合がある。
【0004】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、コレステリック液晶を備える反射
板において、薄膜で、且つ反射効率の低下を防止ないし
抑制することが可能な反射板とその製造方法を提供する
ことを目的とし、さらにはその反射板を用いた液晶装
置、並びにこの液晶装置を備えた電子機器を提供するこ
とを目的とする。
されたものであって、コレステリック液晶を備える反射
板において、薄膜で、且つ反射効率の低下を防止ないし
抑制することが可能な反射板とその製造方法を提供する
ことを目的とし、さらにはその反射板を用いた液晶装
置、並びにこの液晶装置を備えた電子機器を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の反射板は、基板上にコレステリック液晶
層が積層されてなる反射板であって、コレステリック液
晶層は、そのコレステリック液晶のらせん軸方向が少な
くとも基板面内で異なることを特徴とする。
めに、本発明の反射板は、基板上にコレステリック液晶
層が積層されてなる反射板であって、コレステリック液
晶層は、そのコレステリック液晶のらせん軸方向が少な
くとも基板面内で異なることを特徴とする。
【0006】コレステリック液晶層を含む反射板では、
コレステリック液晶の形成するらせん構造のらせんピッ
チに応じた波長の色光を反射可能であるが、上記本発明
の場合、コレステリック液晶層が、そのコレステリック
液晶が形成するらせん構造のらせん軸方向が少なくとも
基板面内において異なる構成とされており、このらせん
軸方向が異なる領域毎に、基板面垂直方向における見か
けのらせんピッチが異なるものとなる。したがって、当
該反射板の基板面垂直方向からみた反射光は、らせん軸
方向の異なる各領域毎に異なる波長の色光となり、すな
わち、異なる色の色光が混ざった光(例えば白色光)を
反射することが可能となり、例えば当該反射板を反射表
示装置等に適用した場合には、適宜白色光を反射表示す
ることが可能となり得る。また、本発明の場合、コレス
テリック液晶層の積層により混色の光(例えば白色光)
を反射可能にする構成ではなく、面内でらせん軸方向の
異なる複数の領域を含むことで混色の光を反射可能とし
ているため、当該コレステリック液晶層、ひいては当該
反射板を薄膜にて形成することが可能となり、板厚の均
一性も向上する。さらに、本発明においては、コレステ
リック液晶の形成するらせん構造のらせん軸方向が、基
板面内で種々異なるものとされているため、屈折率の分
布が大きくなり、別途散乱層を設けずとも反射光を散乱
させることが可能となる。
コレステリック液晶の形成するらせん構造のらせんピッ
チに応じた波長の色光を反射可能であるが、上記本発明
の場合、コレステリック液晶層が、そのコレステリック
液晶が形成するらせん構造のらせん軸方向が少なくとも
基板面内において異なる構成とされており、このらせん
軸方向が異なる領域毎に、基板面垂直方向における見か
けのらせんピッチが異なるものとなる。したがって、当
該反射板の基板面垂直方向からみた反射光は、らせん軸
方向の異なる各領域毎に異なる波長の色光となり、すな
わち、異なる色の色光が混ざった光(例えば白色光)を
反射することが可能となり、例えば当該反射板を反射表
示装置等に適用した場合には、適宜白色光を反射表示す
ることが可能となり得る。また、本発明の場合、コレス
テリック液晶層の積層により混色の光(例えば白色光)
を反射可能にする構成ではなく、面内でらせん軸方向の
異なる複数の領域を含むことで混色の光を反射可能とし
ているため、当該コレステリック液晶層、ひいては当該
反射板を薄膜にて形成することが可能となり、板厚の均
一性も向上する。さらに、本発明においては、コレステ
リック液晶の形成するらせん構造のらせん軸方向が、基
板面内で種々異なるものとされているため、屈折率の分
布が大きくなり、別途散乱層を設けずとも反射光を散乱
させることが可能となる。
【0007】なお、上記コレステリック液晶層は、らせ
ん軸方向が基板面に対し略垂直なコレステリック液晶領
域と、らせん軸方向が基板面に対し略平行なコレステリ
ック液晶領域と、らせん軸方向が基板面から所定角度傾
いたコレステリック液晶領域とのいずれか2以上の領域
を含むものとすることができる。この場合、らせん軸が
基板面に対し垂直、斜め、又は平行なコレステリック液
晶領域のいずれか2以上の領域を含むため、これら領域
において2以上の波長の色光を反射可能となり、したが
って複数の色の混色の光を反射することが可能となる。
特に、これら3つのコレステリック液晶領域をそれぞれ
含む場合は、一層白色に近い色光を反射することが可能
となり、白色を反射可能な反射板として反射表示装置に
適した構成となる。
ん軸方向が基板面に対し略垂直なコレステリック液晶領
域と、らせん軸方向が基板面に対し略平行なコレステリ
ック液晶領域と、らせん軸方向が基板面から所定角度傾
いたコレステリック液晶領域とのいずれか2以上の領域
を含むものとすることができる。この場合、らせん軸が
基板面に対し垂直、斜め、又は平行なコレステリック液
晶領域のいずれか2以上の領域を含むため、これら領域
において2以上の波長の色光を反射可能となり、したが
って複数の色の混色の光を反射することが可能となる。
特に、これら3つのコレステリック液晶領域をそれぞれ
含む場合は、一層白色に近い色光を反射することが可能
となり、白色を反射可能な反射板として反射表示装置に
適した構成となる。
【0008】具体的には、コレステリック液晶のらせん
軸方向を、基板面内において異ならせるためのらせん軸
方向規制手段を具備させることができる。この場合、ら
せん軸方向規制手段により、コレステリック液晶が形成
するらせん構造のらせん軸方向が少なくとも基板面内で
異なる構成とされる。具体的には、らせん軸方向規制手
段として、基板とコレステリック液晶層との間にコレス
テリック液晶を配向させることが可能な配向層が形成さ
れ、この配向層が基板面内に部分的に形成されているも
のとすることができる。この場合、基板面内において配
向層を部分的に形成することで、配向層が形成された領
域と、形成されていない領域とでコレステリック液晶の
配向状態が異なるものとなり、したがって、コレステリ
ック液晶の形成するらせん構造のらせん軸方向が異なる
領域を少なくとも形成することが可能となる。なお、配
向層としては、例えばポリイミド膜をラビング処理した
配向膜にて構成することができる。
軸方向を、基板面内において異ならせるためのらせん軸
方向規制手段を具備させることができる。この場合、ら
せん軸方向規制手段により、コレステリック液晶が形成
するらせん構造のらせん軸方向が少なくとも基板面内で
異なる構成とされる。具体的には、らせん軸方向規制手
段として、基板とコレステリック液晶層との間にコレス
テリック液晶を配向させることが可能な配向層が形成さ
れ、この配向層が基板面内に部分的に形成されているも
のとすることができる。この場合、基板面内において配
向層を部分的に形成することで、配向層が形成された領
域と、形成されていない領域とでコレステリック液晶の
配向状態が異なるものとなり、したがって、コレステリ
ック液晶の形成するらせん構造のらせん軸方向が異なる
領域を少なくとも形成することが可能となる。なお、配
向層としては、例えばポリイミド膜をラビング処理した
配向膜にて構成することができる。
【0009】また、上記らせん軸方向規制手段として、
基板とコレステリック液晶層との間にコレステリック液
晶を配向させることが可能な配向層を形成し、この配向
層が垂直配向性配向層と平行配向性配向層とを備えると
ともに、これら垂直配向性配向層と平行配向性配向層と
がそれぞれコレステリック液晶層と接してなるものとす
ることができる。この場合、垂直配向性配向層と接する
コレステリック液晶領域と、平行配向性配向層と接する
コレステリック液晶領域とにおいて、各コレステリック
液晶の配向状態が異なるものとなり、したがってコレス
テリック液晶の形成するらせん構造のらせん軸方向につ
いても各液晶領域で異なるものとなる。なお、垂直配向
性配向層及び平行配向性配向層としては、例えばポリイ
ミド膜をラビング処理した配向膜を適用可能で、用いる
ポリイミドの種類を異なるものとすることで、それぞれ
の配向層を得ることができ、具体的にはポリイミド分子
の側鎖が異なるものを用いるのがよい。また、例えば上
記ラビング処理方向を異ならせることで、それぞれの配
向層を得ることも可能である。ここで、垂直配向性配向
層及び平行配向性配向層とは、例えばプレチルト角を相
対的に高くするものを垂直配向性と、プレチルト角を相
対的に低くするものを平行配向性とすることができる。
基板とコレステリック液晶層との間にコレステリック液
晶を配向させることが可能な配向層を形成し、この配向
層が垂直配向性配向層と平行配向性配向層とを備えると
ともに、これら垂直配向性配向層と平行配向性配向層と
がそれぞれコレステリック液晶層と接してなるものとす
ることができる。この場合、垂直配向性配向層と接する
コレステリック液晶領域と、平行配向性配向層と接する
コレステリック液晶領域とにおいて、各コレステリック
液晶の配向状態が異なるものとなり、したがってコレス
テリック液晶の形成するらせん構造のらせん軸方向につ
いても各液晶領域で異なるものとなる。なお、垂直配向
性配向層及び平行配向性配向層としては、例えばポリイ
ミド膜をラビング処理した配向膜を適用可能で、用いる
ポリイミドの種類を異なるものとすることで、それぞれ
の配向層を得ることができ、具体的にはポリイミド分子
の側鎖が異なるものを用いるのがよい。また、例えば上
記ラビング処理方向を異ならせることで、それぞれの配
向層を得ることも可能である。ここで、垂直配向性配向
層及び平行配向性配向層とは、例えばプレチルト角を相
対的に高くするものを垂直配向性と、プレチルト角を相
対的に低くするものを平行配向性とすることができる。
【0010】また、上記らせん軸方向規制手段として、
基板とコレステリック液晶層との間にコレステリック液
晶を配向させることが可能な配向層を形成し、この配向
層が、コレステリック液晶層との境界部分の表面に凹凸
を備えるものとすることができる。この場合、コレステ
リック液晶は配向層に形成された凹凸面に接し、コレス
テリック液晶が形成するらせん構造のらせん軸が、その
凹凸による傾きに応じて基板面に対し種々の方向に傾い
た構成となり、基板面内でらせん軸方向の異なる複数の
領域が形成されることとなる。なお、基板面に凹凸を設
けることで、基板とコレステリック液晶層との間に配設
する配向層に凹凸を形成することが可能で、例えば基板
上にアクリル層を形成し、そのアクリル層に凹凸を設け
て配向層に凹凸を形成する構成とすることも可能であ
る。
基板とコレステリック液晶層との間にコレステリック液
晶を配向させることが可能な配向層を形成し、この配向
層が、コレステリック液晶層との境界部分の表面に凹凸
を備えるものとすることができる。この場合、コレステ
リック液晶は配向層に形成された凹凸面に接し、コレス
テリック液晶が形成するらせん構造のらせん軸が、その
凹凸による傾きに応じて基板面に対し種々の方向に傾い
た構成となり、基板面内でらせん軸方向の異なる複数の
領域が形成されることとなる。なお、基板面に凹凸を設
けることで、基板とコレステリック液晶層との間に配設
する配向層に凹凸を形成することが可能で、例えば基板
上にアクリル層を形成し、そのアクリル層に凹凸を設け
て配向層に凹凸を形成する構成とすることも可能であ
る。
【0011】さらに、上記らせん軸方向規制手段とし
て、コレステリック液晶層内に充填部材が充填されてい
るものとすることができる。この場合、充填部材の充填
位置と、充填部材の充填されていない非充填位置とで
は、コレステリック液晶の配向状態が異なるものとな
り、したがってコレステリック液晶の形成するらせん構
造のらせん軸方向についても上記充填位置と非充填位置
とで異なるものとなる。なお、充填部材としては例えば
樹脂製ないしガラス製のビーズ、ファイバー等を用いる
ことが可能である。また、充填部材の表面には垂直配向
性の表面処理を施すことができ、このような垂直配向性
表面処理により、充填部材の表面において複数の方向に
コレステリック液晶を配向させることが可能となる。さ
らに、充填部材を略球状充填部材とすれば、その略球状
面においてコレステリック液晶を一層様々な方向に配向
させることが可能となり、それに伴ってコレステリック
液晶のらせん軸方向を、充填位置と非充填位置との間で
一層確実に異ならせることが可能となる。
て、コレステリック液晶層内に充填部材が充填されてい
るものとすることができる。この場合、充填部材の充填
位置と、充填部材の充填されていない非充填位置とで
は、コレステリック液晶の配向状態が異なるものとな
り、したがってコレステリック液晶の形成するらせん構
造のらせん軸方向についても上記充填位置と非充填位置
とで異なるものとなる。なお、充填部材としては例えば
樹脂製ないしガラス製のビーズ、ファイバー等を用いる
ことが可能である。また、充填部材の表面には垂直配向
性の表面処理を施すことができ、このような垂直配向性
表面処理により、充填部材の表面において複数の方向に
コレステリック液晶を配向させることが可能となる。さ
らに、充填部材を略球状充填部材とすれば、その略球状
面においてコレステリック液晶を一層様々な方向に配向
させることが可能となり、それに伴ってコレステリック
液晶のらせん軸方向を、充填位置と非充填位置との間で
一層確実に異ならせることが可能となる。
【0012】次に、本発明の反射板の製造方法は、基板
上にコレステリック液晶層を形成するコレステリック液
晶層形成工程を含み、コレステリック液晶層形成工程
は、少なくともコレステリック液晶性モノマーを塗布す
るモノマー塗布工程と、塗布したコレステリック液晶性
モノマーを重合させるモノマー重合工程とを含み、モノ
マー塗布工程において、コレステリック液晶性モノマー
を等方性状態で塗布した後に、過冷却処理が行われるこ
とを特徴とする。
上にコレステリック液晶層を形成するコレステリック液
晶層形成工程を含み、コレステリック液晶層形成工程
は、少なくともコレステリック液晶性モノマーを塗布す
るモノマー塗布工程と、塗布したコレステリック液晶性
モノマーを重合させるモノマー重合工程とを含み、モノ
マー塗布工程において、コレステリック液晶性モノマー
を等方性状態で塗布した後に、過冷却処理が行われるこ
とを特徴とする。
【0013】このような製造方法により、基板面内にお
いてそれぞれコレステリック液晶のらせん軸方向が異な
る複数の領域を含むコレステリック液晶層を具備した上
記本発明の反射板を得ることができる。すなわち、等方
性状態のコレステリック液晶性モノマーを過冷却した場
合、コレステリック液晶性モノマーにおいて等方性状態
が部分的に残留することとなり、これを重合した場合に
は、配向性に分布を持ったコレステリック液晶層を形成
することが可能となり、したがって、コレステリック液
晶層においてらせん軸方向の異なる複数の領域が形成さ
れることとなる。この場合、モノマー塗布工程において
は、コレステリック液晶性モノマーが等方相をとる温度
T1以上に、具体的には(T1+30℃)前後の温度にて
コレステリック液晶性モノマーを塗布し、その後、T1
以下に、具体的には(T1−30℃)前後の温度に過冷
却するものとされている。なお、本明細書に言うコレス
テリック液晶性モノマーとは、重合によりコレステリッ
ク液晶相を形成し得るものを意味している。また、上記
モノマー重合工程においては、塗布したコレステリック
液晶性モノマーに対する紫外線照射あるいは加熱処理に
て重合を行うことが可能である。
いてそれぞれコレステリック液晶のらせん軸方向が異な
る複数の領域を含むコレステリック液晶層を具備した上
記本発明の反射板を得ることができる。すなわち、等方
性状態のコレステリック液晶性モノマーを過冷却した場
合、コレステリック液晶性モノマーにおいて等方性状態
が部分的に残留することとなり、これを重合した場合に
は、配向性に分布を持ったコレステリック液晶層を形成
することが可能となり、したがって、コレステリック液
晶層においてらせん軸方向の異なる複数の領域が形成さ
れることとなる。この場合、モノマー塗布工程において
は、コレステリック液晶性モノマーが等方相をとる温度
T1以上に、具体的には(T1+30℃)前後の温度にて
コレステリック液晶性モノマーを塗布し、その後、T1
以下に、具体的には(T1−30℃)前後の温度に過冷
却するものとされている。なお、本明細書に言うコレス
テリック液晶性モノマーとは、重合によりコレステリッ
ク液晶相を形成し得るものを意味している。また、上記
モノマー重合工程においては、塗布したコレステリック
液晶性モノマーに対する紫外線照射あるいは加熱処理に
て重合を行うことが可能である。
【0014】また、本発明の反射板の製造方法は、基板
上にコレステリック液晶層を形成するコレステリック液
晶層形成工程を含み、コレステリック液晶層形成工程
は、少なくともコレステリック液晶性モノマーを塗布す
るモノマー塗布工程と、塗布したコレステリック液晶性
モノマーに対する紫外線照射により該モノマーを重合さ
せるモノマー重合工程とを含み、モノマー重合工程にお
いて、紫外線照射を行う場合に、基板面内で照射量に分
布をもたせることを特徴とする。このような製造方法に
より、基板面内においてそれぞれコレステリック液晶の
らせん軸方向が異なる複数の領域を含むコレステリック
液晶層を具備した上記本発明の反射板を形成することが
可能となる。すなわち、モノマー重合工程において、基
板面内で紫外線照射量に分布をもたせることで、コレス
テリック液晶層には紫外線照射の分布に基づく配向性の
分布が生じ、したがって、コレステリック液晶層におい
てらせん軸方向の異なる複数の領域が形成されることと
なる。なお、このように基板面内で照射量に分布をもた
せるには、例えばフォトマスクを用い、マスク非形成領
域のみに紫外線照射を可能にする、若しくはマスク形成
領域において非形成領域よりも相対的に少ない紫外線照
射を可能にすることができる。また、モノマー重合工程
において、紫外線照射の代わりに加熱処理を行い、この
加熱を基板面内に分布をもたせて行うものとすることも
できる。
上にコレステリック液晶層を形成するコレステリック液
晶層形成工程を含み、コレステリック液晶層形成工程
は、少なくともコレステリック液晶性モノマーを塗布す
るモノマー塗布工程と、塗布したコレステリック液晶性
モノマーに対する紫外線照射により該モノマーを重合さ
せるモノマー重合工程とを含み、モノマー重合工程にお
いて、紫外線照射を行う場合に、基板面内で照射量に分
布をもたせることを特徴とする。このような製造方法に
より、基板面内においてそれぞれコレステリック液晶の
らせん軸方向が異なる複数の領域を含むコレステリック
液晶層を具備した上記本発明の反射板を形成することが
可能となる。すなわち、モノマー重合工程において、基
板面内で紫外線照射量に分布をもたせることで、コレス
テリック液晶層には紫外線照射の分布に基づく配向性の
分布が生じ、したがって、コレステリック液晶層におい
てらせん軸方向の異なる複数の領域が形成されることと
なる。なお、このように基板面内で照射量に分布をもた
せるには、例えばフォトマスクを用い、マスク非形成領
域のみに紫外線照射を可能にする、若しくはマスク形成
領域において非形成領域よりも相対的に少ない紫外線照
射を可能にすることができる。また、モノマー重合工程
において、紫外線照射の代わりに加熱処理を行い、この
加熱を基板面内に分布をもたせて行うものとすることも
できる。
【0015】さらに、本発明の反射板の製造方法は、基
板上にコレステリック液晶層を形成するコレステリック
液晶層形成工程を含むとともに、コレステリック液晶層
形成工程の前に基板上に配向層を形成する配向層形成工
程を含み、この配向層形成工程において、配向層を基板
上に部分的に形成することを特徴とする。このような製
造方法により、基板面内においてそれぞれコレステリッ
ク液晶のらせん軸方向が異なる複数の領域を含むコレス
テリック液晶層を具備した上記本発明の反射板を形成す
ることが可能となる。すなわち、配向層が形成された領
域と、形成されていない領域とではコレステリック液晶
の配向性が異なるものとなるため、コレステリック液晶
層においてらせん軸方向の異なる複数の領域が形成され
ることとなる。
板上にコレステリック液晶層を形成するコレステリック
液晶層形成工程を含むとともに、コレステリック液晶層
形成工程の前に基板上に配向層を形成する配向層形成工
程を含み、この配向層形成工程において、配向層を基板
上に部分的に形成することを特徴とする。このような製
造方法により、基板面内においてそれぞれコレステリッ
ク液晶のらせん軸方向が異なる複数の領域を含むコレス
テリック液晶層を具備した上記本発明の反射板を形成す
ることが可能となる。すなわち、配向層が形成された領
域と、形成されていない領域とではコレステリック液晶
の配向性が異なるものとなるため、コレステリック液晶
層においてらせん軸方向の異なる複数の領域が形成され
ることとなる。
【0016】さらにまた、本発明の反射板の製造方法
は、基板上にコレステリック液晶層を形成するコレステ
リック液晶層形成工程を含むとともに、コレステリック
液晶層形成工程の前に基板上に配向層を形成する配向層
形成工程を含み、この配向層形成工程において垂直配向
性配向層と平行配向性配向層とを積層して形成するとと
もに、これら垂直配向性配向層と平行配向性配向層のう
ち、表層側に形成された配向層を部分的にマスク除去す
ることを特徴とする。このような製造方法により、基板
面内においてそれぞれコレステリック液晶のらせん軸方
向が異なる複数の領域を含むコレステリック液晶層を具
備した上記本発明の反射板を形成することが可能とな
る。すなわち、配向層形成工程において、垂直配向性配
向層と平行配向性配向層のうち、表層側に形成された配
向層を部分的にマスク除去するため、垂直配向性配向層
及び平行配向性配向層のそれぞれがコレステリック液晶
層と接することとなり、各配向層と接する領域毎にコレ
ステリック液晶の配向性が異ならせることが可能となる
とともに、コレステリック液晶層においてらせん軸方向
の異なる複数の領域が形成されることとなる。なお、垂
直配向性配向層と平行配向性配向層とは、それぞれ用い
るポリイミドの種類を異ならせて形成することができ、
具体的にはポリイミド分子の側鎖が異なるものを用いて
形成することできる。
は、基板上にコレステリック液晶層を形成するコレステ
リック液晶層形成工程を含むとともに、コレステリック
液晶層形成工程の前に基板上に配向層を形成する配向層
形成工程を含み、この配向層形成工程において垂直配向
性配向層と平行配向性配向層とを積層して形成するとと
もに、これら垂直配向性配向層と平行配向性配向層のう
ち、表層側に形成された配向層を部分的にマスク除去す
ることを特徴とする。このような製造方法により、基板
面内においてそれぞれコレステリック液晶のらせん軸方
向が異なる複数の領域を含むコレステリック液晶層を具
備した上記本発明の反射板を形成することが可能とな
る。すなわち、配向層形成工程において、垂直配向性配
向層と平行配向性配向層のうち、表層側に形成された配
向層を部分的にマスク除去するため、垂直配向性配向層
及び平行配向性配向層のそれぞれがコレステリック液晶
層と接することとなり、各配向層と接する領域毎にコレ
ステリック液晶の配向性が異ならせることが可能となる
とともに、コレステリック液晶層においてらせん軸方向
の異なる複数の領域が形成されることとなる。なお、垂
直配向性配向層と平行配向性配向層とは、それぞれ用い
るポリイミドの種類を異ならせて形成することができ、
具体的にはポリイミド分子の側鎖が異なるものを用いて
形成することできる。
【0017】次に、本発明の液晶装置は、上記記載の反
射板を備えることを特徴とする。このような液晶装置に
おいては、上述した反射板の効果が発現され、薄膜で一
層白色に近い反射表示を可能な反射層を形成することが
可能となる。具体的には、互いに対向配置された透光性
基板からなる上基板と下基板との間に液晶層が挟持され
た液晶セルを有する液晶装置を例示することができ、そ
の下基板の内面側に、所定の回転方向を持つ円偏光を少
なくとも反射させることが可能な反射層が設けられ、こ
の反射層が上記反射板を備えてなるものとすることがで
きる。
射板を備えることを特徴とする。このような液晶装置に
おいては、上述した反射板の効果が発現され、薄膜で一
層白色に近い反射表示を可能な反射層を形成することが
可能となる。具体的には、互いに対向配置された透光性
基板からなる上基板と下基板との間に液晶層が挟持され
た液晶セルを有する液晶装置を例示することができ、そ
の下基板の内面側に、所定の回転方向を持つ円偏光を少
なくとも反射させることが可能な反射層が設けられ、こ
の反射層が上記反射板を備えてなるものとすることがで
きる。
【0018】この場合、反射板を具備してなる反射層を
薄膜にて構成することが可能なため、液晶セルのセル厚
を一層均一化することが可能となり、当該液晶装置の視
認性が向上する。また、このような液晶装置では、反射
板に含まれるコレステリック液晶層において、コレステ
リック液晶の形成するらせん構造のらせん軸方向が基板
面内で様々な方向を向いて構成されているため、屈折率
の分布が広がり、このコレステリック液晶層にて反射す
る光を散乱させることが可能となり、反射に関する表示
について視野角を広げることが可能となり、別途散乱層
を設ける必要もなくなる。
薄膜にて構成することが可能なため、液晶セルのセル厚
を一層均一化することが可能となり、当該液晶装置の視
認性が向上する。また、このような液晶装置では、反射
板に含まれるコレステリック液晶層において、コレステ
リック液晶の形成するらせん構造のらせん軸方向が基板
面内で様々な方向を向いて構成されているため、屈折率
の分布が広がり、このコレステリック液晶層にて反射す
る光を散乱させることが可能となり、反射に関する表示
について視野角を広げることが可能となり、別途散乱層
を設ける必要もなくなる。
【0019】さらに、本発明の電子機器は上記構成の液
晶装置を備えたことを特徴とする。この構成によれば、
視認性に優れた反射表示が可能な電子機器を提供するこ
とができる。
晶装置を備えたことを特徴とする。この構成によれば、
視認性に優れた反射表示が可能な電子機器を提供するこ
とができる。
【0020】
【発明の実施の形態】[反射板]以下、本発明の実施の
形態について図面を参照して説明する。なお、以下の全
ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成
要素の膜厚や寸法の比率などは適宜異ならせてある。
形態について図面を参照して説明する。なお、以下の全
ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成
要素の膜厚や寸法の比率などは適宜異ならせてある。
【0021】図1は、本発明の反射板の一実施形態を模
式的に示す部分断面図である。この反射板1は、透光性
基板13上に配向層40が形成されてなり、その配向層
40の上層に反射本体層としてのコレステリック液晶層
18が積層されている。この場合、例えば板厚方向にお
いて透光性基板13と異なる側から、反射に利用される
光が入射される。コレステリック液晶層18は、らせん
配向状態が固定化されたコレステリック液晶を主体とし
て構成され、所定の回転方向を持つ円偏光のみを反射さ
せる選択反射特性を具備しており、その液晶分子のらせ
んピッチに対応する波長の光を反射することが可能とさ
れている。なお、コレステリック液晶層18を挟んで透
光性基板13と反対側にも透光性基板を設け、これら一
対の基板にて反射本体層たるコレステリック液晶層18
を挟持した構成とすることもできる。
式的に示す部分断面図である。この反射板1は、透光性
基板13上に配向層40が形成されてなり、その配向層
40の上層に反射本体層としてのコレステリック液晶層
18が積層されている。この場合、例えば板厚方向にお
いて透光性基板13と異なる側から、反射に利用される
光が入射される。コレステリック液晶層18は、らせん
配向状態が固定化されたコレステリック液晶を主体とし
て構成され、所定の回転方向を持つ円偏光のみを反射さ
せる選択反射特性を具備しており、その液晶分子のらせ
んピッチに対応する波長の光を反射することが可能とさ
れている。なお、コレステリック液晶層18を挟んで透
光性基板13と反対側にも透光性基板を設け、これら一
対の基板にて反射本体層たるコレステリック液晶層18
を挟持した構成とすることもできる。
【0022】本実施形態の反射板1では、反射本体層た
るコレステリック液晶層18が、そのコレステリック液
晶が形成するらせん構造のらせん軸方向が基板13の面
内で様々な方向を向いて構成されている。すなわち、反
射本体層たるコレステリック液晶層18が、基板面内に
おいてコレステリック液晶が形成するらせん構造のらせ
ん軸方向が異なる複数の領域を含んで構成されており、
例えば垂直コレステリック液晶領域18A、傾斜コレス
テリック液晶領域18B、平行コレステリック液晶領域
18Cを備えている。具体的には、垂直コレステリック
液晶領域18Aにおいては、らせん軸方向が基板面に対
し略垂直方向を向いており、傾斜コレステリック液晶領
域18Bにおいては、らせん軸方向が基板面に対し所定
角度傾斜しており、さらに平行コレステリック液晶領域
18Cにおいては、らせん軸方向が基板面に対し略平行
方向を向いている。なお、図面上、各領域毎のらせん軸
方向は明確に異なるものとされ、各領域におけるらせん
軸方向は同一方向に示されているが、実際には必ずしも
各領域毎にらせん軸方向が明確に異なるものでない場合
もあり、各領域におけるらせん軸方向も同一方向でない
場合もある。しかしながら、後述するように、本実施形
態においては意図的にらせん軸方向規制手段を形成し、
若しくは製造上らせん軸方向を基板面内で異ならせるこ
とで、少なくともらせん軸方向が基板面に対し略垂直、
略平行、若しくは傾斜するコレステリック液晶領域を形
成した。また、各領域のらせん軸方向を定義するなら
ば、垂直コレステリック液晶領域18Aは、らせん軸と
基板面との角度が80°〜90°のコレステリック液晶
を基板面内において含む領域を言い、平行コレステリッ
ク液晶領域18Cは、らせん軸と基板面との角度が0°
〜10°のコレステリック液晶を基板面内において含む
領域を言うものとし、これら以外の領域を傾斜コレステ
リック液晶領域18Bとすることができる。
るコレステリック液晶層18が、そのコレステリック液
晶が形成するらせん構造のらせん軸方向が基板13の面
内で様々な方向を向いて構成されている。すなわち、反
射本体層たるコレステリック液晶層18が、基板面内に
おいてコレステリック液晶が形成するらせん構造のらせ
ん軸方向が異なる複数の領域を含んで構成されており、
例えば垂直コレステリック液晶領域18A、傾斜コレス
テリック液晶領域18B、平行コレステリック液晶領域
18Cを備えている。具体的には、垂直コレステリック
液晶領域18Aにおいては、らせん軸方向が基板面に対
し略垂直方向を向いており、傾斜コレステリック液晶領
域18Bにおいては、らせん軸方向が基板面に対し所定
角度傾斜しており、さらに平行コレステリック液晶領域
18Cにおいては、らせん軸方向が基板面に対し略平行
方向を向いている。なお、図面上、各領域毎のらせん軸
方向は明確に異なるものとされ、各領域におけるらせん
軸方向は同一方向に示されているが、実際には必ずしも
各領域毎にらせん軸方向が明確に異なるものでない場合
もあり、各領域におけるらせん軸方向も同一方向でない
場合もある。しかしながら、後述するように、本実施形
態においては意図的にらせん軸方向規制手段を形成し、
若しくは製造上らせん軸方向を基板面内で異ならせるこ
とで、少なくともらせん軸方向が基板面に対し略垂直、
略平行、若しくは傾斜するコレステリック液晶領域を形
成した。また、各領域のらせん軸方向を定義するなら
ば、垂直コレステリック液晶領域18Aは、らせん軸と
基板面との角度が80°〜90°のコレステリック液晶
を基板面内において含む領域を言い、平行コレステリッ
ク液晶領域18Cは、らせん軸と基板面との角度が0°
〜10°のコレステリック液晶を基板面内において含む
領域を言うものとし、これら以外の領域を傾斜コレステ
リック液晶領域18Bとすることができる。
【0023】このようならせん軸方向が異なる各領域1
8A,18B,18Cにおいては、基板面垂直方向にお
ける見かけのらせんピッチがそれぞれ異なるものとな
る。したがって、当該反射板1の基板面垂直方向からみ
た反射光は、各領域18A,18B,18C毎に異なる
波長の色光となり、つまり、異なる色の色光が混ざった
光(例えば白色光)を反射することが可能となる。ま
た、らせん軸方向が単一のコレステリック液晶層を積層
して混色の光(例えば白色光)を反射可能にする場合に
比して、当該コレステリック液晶層を薄層にて形成する
ことが可能で、ひいては当該反射板1を薄板にて形成す
ることが可能となり、板厚の均一性も向上するものとな
る。なお、基板面垂直方向における見かけのらせんピッ
チを、例えば約450nm、550nm、600nmの
ものを主体とする各コレステリック液晶領域を形成する
ことで、それぞれ青色光、緑色光、赤色光を反射するこ
とが可能となり、一層白色に近い色光を反射可能とな
る。
8A,18B,18Cにおいては、基板面垂直方向にお
ける見かけのらせんピッチがそれぞれ異なるものとな
る。したがって、当該反射板1の基板面垂直方向からみ
た反射光は、各領域18A,18B,18C毎に異なる
波長の色光となり、つまり、異なる色の色光が混ざった
光(例えば白色光)を反射することが可能となる。ま
た、らせん軸方向が単一のコレステリック液晶層を積層
して混色の光(例えば白色光)を反射可能にする場合に
比して、当該コレステリック液晶層を薄層にて形成する
ことが可能で、ひいては当該反射板1を薄板にて形成す
ることが可能となり、板厚の均一性も向上するものとな
る。なお、基板面垂直方向における見かけのらせんピッ
チを、例えば約450nm、550nm、600nmの
ものを主体とする各コレステリック液晶領域を形成する
ことで、それぞれ青色光、緑色光、赤色光を反射するこ
とが可能となり、一層白色に近い色光を反射可能とな
る。
【0024】本実施形態のように、コレステリック液晶
のらせん軸方向が基板面内で異なる構成のコレステリッ
ク液晶層18を含む反射板1は、以下のような方法で製
造することができる。まず、透光性基板13上に所定の
配向膜、この場合、ポリイミドのラビング処理膜を形成
して配向層40を得る。次に、形成した配向層40に対
しコレステリック液晶性モノマーを塗布し、さらに塗布
したコレステリック液晶性モノマーに対し、図9に示す
ような紫外線照射を行い、このコレステリック液晶性モ
ノマーを重合する。なお、この場合の配向層は、例えば
平行配向性の配向層41にて構成することができる。ま
た、コレステリック液晶性モノマーとは、重合によりコ
レステリック液晶を形成するモノマーを意味している。
のらせん軸方向が基板面内で異なる構成のコレステリッ
ク液晶層18を含む反射板1は、以下のような方法で製
造することができる。まず、透光性基板13上に所定の
配向膜、この場合、ポリイミドのラビング処理膜を形成
して配向層40を得る。次に、形成した配向層40に対
しコレステリック液晶性モノマーを塗布し、さらに塗布
したコレステリック液晶性モノマーに対し、図9に示す
ような紫外線照射を行い、このコレステリック液晶性モ
ノマーを重合する。なお、この場合の配向層は、例えば
平行配向性の配向層41にて構成することができる。ま
た、コレステリック液晶性モノマーとは、重合によりコ
レステリック液晶を形成するモノマーを意味している。
【0025】図9に示すモノマー重合工程においては、
部分的にマスク48を施すことで紫外線照射量に分布を
もたせ、この場合、マスク48が形成された領域は紫外
線照射量が少ないものとされている。したがって、マス
ク非形成領域では、紫外線照射量が相対的に多く、コレ
ステリック液晶が十分に配向され、らせん軸方向が基板
面に対し垂直方向を向いた垂直コレステリック液晶領域
18Aが形成される。また、マスク形成領域では、紫外
線照射量が相対的に少なく、コレステリック液晶の配向
がマスク非形成領域に比して小さく、らせん軸方向が様
々な方向を向いた傾斜コレステリック液晶領域18B
(平行コレステリック液晶領域18C)が形成される。
部分的にマスク48を施すことで紫外線照射量に分布を
もたせ、この場合、マスク48が形成された領域は紫外
線照射量が少ないものとされている。したがって、マス
ク非形成領域では、紫外線照射量が相対的に多く、コレ
ステリック液晶が十分に配向され、らせん軸方向が基板
面に対し垂直方向を向いた垂直コレステリック液晶領域
18Aが形成される。また、マスク形成領域では、紫外
線照射量が相対的に少なく、コレステリック液晶の配向
がマスク非形成領域に比して小さく、らせん軸方向が様
々な方向を向いた傾斜コレステリック液晶領域18B
(平行コレステリック液晶領域18C)が形成される。
【0026】一方、上記コレステリック液晶層18を含
む反射板1は、以下のような方法で製造することもでき
る。まず、透光性基板13上に所定の配向膜、この場
合、ポリイミドのラビング処理膜を形成して配向層40
を得る。次に、形成した配向層40に対しコレステリッ
ク液晶性モノマーを等方性温度下で塗布し、さらに塗布
したコレステリック液晶性モノマーに過冷却処理を施
し、その後にコレステリック液晶性モノマーに対し紫外
線照射を行い、このコレステリック液晶性モノマーを重
合することで、本実施形態の反射板1を得る。なお、上
記等方性温度とは、コレステリック液晶性が等方性状態
で存在する温度のことを意味し、過冷却処理とは、等方
性温度にあるコレステリック液晶性モノマーを非等方性
状態となる温度なで急激に冷却する処理のことを言う。
む反射板1は、以下のような方法で製造することもでき
る。まず、透光性基板13上に所定の配向膜、この場
合、ポリイミドのラビング処理膜を形成して配向層40
を得る。次に、形成した配向層40に対しコレステリッ
ク液晶性モノマーを等方性温度下で塗布し、さらに塗布
したコレステリック液晶性モノマーに過冷却処理を施
し、その後にコレステリック液晶性モノマーに対し紫外
線照射を行い、このコレステリック液晶性モノマーを重
合することで、本実施形態の反射板1を得る。なお、上
記等方性温度とは、コレステリック液晶性が等方性状態
で存在する温度のことを意味し、過冷却処理とは、等方
性温度にあるコレステリック液晶性モノマーを非等方性
状態となる温度なで急激に冷却する処理のことを言う。
【0027】この場合、等方性状態のコレステリック液
晶性モノマーを過冷却した場合、コレステリック液晶性
モノマーにおいて等方性状態が部分的に残留することと
なり、これを重合した場合には、配向性に分布を持った
コレステリック液晶層を形成することが可能となる。し
たがって、コレステリック液晶層においてらせん軸方向
が異なる複数の領域を形成することができる。なお、モ
ノマー塗布は、等方性温度よりも30℃高い温度にて行
い、その後、等方性温度よりも30℃低い温度に過冷却
した。
晶性モノマーを過冷却した場合、コレステリック液晶性
モノマーにおいて等方性状態が部分的に残留することと
なり、これを重合した場合には、配向性に分布を持った
コレステリック液晶層を形成することが可能となる。し
たがって、コレステリック液晶層においてらせん軸方向
が異なる複数の領域を形成することができる。なお、モ
ノマー塗布は、等方性温度よりも30℃高い温度にて行
い、その後、等方性温度よりも30℃低い温度に過冷却
した。
【0028】[液晶装置]次に、上記反射板1を用いた
液晶装置の実施形態について図面を参照して説明する。
図2は本実施形態の液晶装置の部分断面構造を示す図
で、この場合、パッシブマトリクス方式の反射型液晶表
示装置110の例である。
液晶装置の実施形態について図面を参照して説明する。
図2は本実施形態の液晶装置の部分断面構造を示す図
で、この場合、パッシブマトリクス方式の反射型液晶表
示装置110の例である。
【0029】本実施の形態の液晶表示装置110は、図
2に示すように、下基板13と上基板14とがシール材
(図示略)を介して対向配置され、これら下基板13と
上基板14とシール材とに囲まれた空間にSTN(Supe
r Twisted Nematic)液晶からなる液晶層(位相変調用
液晶層)16が封入されている。なお、この場合、下基
板13が上述の反射板1における透光性基板13に相当
するため同じ符号を付した。
2に示すように、下基板13と上基板14とがシール材
(図示略)を介して対向配置され、これら下基板13と
上基板14とシール材とに囲まれた空間にSTN(Supe
r Twisted Nematic)液晶からなる液晶層(位相変調用
液晶層)16が封入されている。なお、この場合、下基
板13が上述の反射板1における透光性基板13に相当
するため同じ符号を付した。
【0030】下基板13及び上基板14は、ガラスやプ
ラスチックなどの透光性材料を主体として構成されてお
り、下基板13の外面側(液晶層16が形成されている
のとは反対側)には、位相差板(1/4波長板)27、
下偏光板28が下基板13からこの順に設けられてい
る。一方、上基板14の外面側(液晶層16が形成され
ているのとは反対側)にも、位相差板(1/4波長板)
35、上偏光板36が上基板14からこの順に設けられ
ている。
ラスチックなどの透光性材料を主体として構成されてお
り、下基板13の外面側(液晶層16が形成されている
のとは反対側)には、位相差板(1/4波長板)27、
下偏光板28が下基板13からこの順に設けられてい
る。一方、上基板14の外面側(液晶層16が形成され
ているのとは反対側)にも、位相差板(1/4波長板)
35、上偏光板36が上基板14からこの順に設けられ
ている。
【0031】下基板13の内面側(液晶層16側)に
は、配向層40を介して反射本体層たるコレステリック
液晶層18が設けられ、これらコレステリック液晶層1
8、配向層40及び下基板13は上述の反射板1を用い
て構成している。コレステリック液晶層18の上層に
は、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色素層30R,
30G,30Bを具備するカラーフィルタ層30が設け
られている。各色素層30R,30G,30Bは、それ
ぞれブラックマトリクスBMにて区画形成され、区画さ
れた各色素層にてドットが形成されており、これら3つ
の色素層30R,30G,30Bからなる3ドットにて
1画素が形成されている。また、カラーフィルタ層30
の上には、カラーフィルタ層30(色素層)ないしブラ
ックマトリクスBMによってできた段差を平坦化するた
めの平坦化膜(オーバーコート)31が積層されてい
る。
は、配向層40を介して反射本体層たるコレステリック
液晶層18が設けられ、これらコレステリック液晶層1
8、配向層40及び下基板13は上述の反射板1を用い
て構成している。コレステリック液晶層18の上層に
は、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色素層30R,
30G,30Bを具備するカラーフィルタ層30が設け
られている。各色素層30R,30G,30Bは、それ
ぞれブラックマトリクスBMにて区画形成され、区画さ
れた各色素層にてドットが形成されており、これら3つ
の色素層30R,30G,30Bからなる3ドットにて
1画素が形成されている。また、カラーフィルタ層30
の上には、カラーフィルタ層30(色素層)ないしブラ
ックマトリクスBMによってできた段差を平坦化するた
めの平坦化膜(オーバーコート)31が積層されてい
る。
【0032】そして、平坦化膜31上に、ITO等の透
明導電膜からなるストライプ状の信号電極25が紙面に
垂直な方向に延在している。一方、上基板14の内面側
(液晶層16側)には、ITO等の透明導電膜からなる
ストライプ状の走査電極32が図示横方向に延在してい
る。これら電極25,32が交差する領域が表示領域と
され、交差しない領域がブラックマトリクスBMが形成
された非表示領域とされている。
明導電膜からなるストライプ状の信号電極25が紙面に
垂直な方向に延在している。一方、上基板14の内面側
(液晶層16側)には、ITO等の透明導電膜からなる
ストライプ状の走査電極32が図示横方向に延在してい
る。これら電極25,32が交差する領域が表示領域と
され、交差しない領域がブラックマトリクスBMが形成
された非表示領域とされている。
【0033】上偏光板36は一方向(本実施形態では図
示横方向)の直線偏光のみを透過させ、位相差板35
は、上偏光板36を透過した直線偏光を円偏光に変換す
る。したがって、上偏光板36及び位相差板35は上基
板側円偏光入射手段として機能している。また、下偏光
板28は一方向(本実施形態では図示横方向)の直線偏
光のみを透過させ、位相差板27は、下偏光板28を透
過した直線偏光を円偏光に変換する。したがって、下偏
光板28及び位相差板27は下基板側円偏光入射手段と
して機能している。なお、本実施の形態では、表示に利
用される光は、太陽光、照明光等の外光について説明す
るが、下側偏光板28側からバックライト光を入射させ
る半透過反射型の液晶装置であっても構わない。
示横方向)の直線偏光のみを透過させ、位相差板35
は、上偏光板36を透過した直線偏光を円偏光に変換す
る。したがって、上偏光板36及び位相差板35は上基
板側円偏光入射手段として機能している。また、下偏光
板28は一方向(本実施形態では図示横方向)の直線偏
光のみを透過させ、位相差板27は、下偏光板28を透
過した直線偏光を円偏光に変換する。したがって、下偏
光板28及び位相差板27は下基板側円偏光入射手段と
して機能している。なお、本実施の形態では、表示に利
用される光は、太陽光、照明光等の外光について説明す
るが、下側偏光板28側からバックライト光を入射させ
る半透過反射型の液晶装置であっても構わない。
【0034】液晶層16は、走査電極25及び信号電極
32との間にしきい値以上の電圧が印加された状態(選
択電界印加時)では、紙面縦方向(基板面に対し垂直方
向)に配向し、しきい値以下の電圧が印加された状態
(非選択電界印加時)では、紙面横方向(基板面に対し
水平方向)に配向するものとされている。なお、「選択
電界印加時」、「非選択電界印加時」は、それぞれ「液
晶層への印加電圧が液晶のしきい値電圧未満であると
き」、「液晶層への印加電圧が液晶のしきい値電圧以上
であるとき」を意味している。このような液晶層16に
おいては、選択電界印加に応じて入射光の位相を変調す
ることが可能である。すなわち、本実施形態において
は、選択電界印加時には入射した円偏光を、その位相を
変調することなく入射時と同回転の円偏光で通過させ、
非選択電界印加時には入射した円偏光を、その位相を変
調し入射時とは逆回転の円偏光に変換して通過させるこ
とが可能とされている。
32との間にしきい値以上の電圧が印加された状態(選
択電界印加時)では、紙面縦方向(基板面に対し垂直方
向)に配向し、しきい値以下の電圧が印加された状態
(非選択電界印加時)では、紙面横方向(基板面に対し
水平方向)に配向するものとされている。なお、「選択
電界印加時」、「非選択電界印加時」は、それぞれ「液
晶層への印加電圧が液晶のしきい値電圧未満であると
き」、「液晶層への印加電圧が液晶のしきい値電圧以上
であるとき」を意味している。このような液晶層16に
おいては、選択電界印加に応じて入射光の位相を変調す
ることが可能である。すなわち、本実施形態において
は、選択電界印加時には入射した円偏光を、その位相を
変調することなく入射時と同回転の円偏光で通過させ、
非選択電界印加時には入射した円偏光を、その位相を変
調し入射時とは逆回転の円偏光に変換して通過させるこ
とが可能とされている。
【0035】次に、コレステリック液晶層18は、図1
に示した反射板1に示した構成のものが採用されてお
り、基板面内において、コレステリック液晶が形成する
らせん構造のらせん軸方向が様々な方向を向いた構成と
されている。したがって、より白色に近い色光が反射さ
れることとなり、しかもコレステリック液晶層18自体
が薄層にて形成することが可能な構成のため、液晶層1
6を基板13,14で挟持してなる液晶セルの層厚を一
層均一化することが可能となり、当該液晶装置の信頼性
が向上する。また、コレステリック液晶層18において
屈折率の分布が大きくなるため、このコレステリック液
晶層18にて反射する光を散乱させることが可能とな
り、反射に関する表示について視野角を広げることが可
能となり、別途散乱層を設ける必要もなくなる。
に示した反射板1に示した構成のものが採用されてお
り、基板面内において、コレステリック液晶が形成する
らせん構造のらせん軸方向が様々な方向を向いた構成と
されている。したがって、より白色に近い色光が反射さ
れることとなり、しかもコレステリック液晶層18自体
が薄層にて形成することが可能な構成のため、液晶層1
6を基板13,14で挟持してなる液晶セルの層厚を一
層均一化することが可能となり、当該液晶装置の信頼性
が向上する。また、コレステリック液晶層18において
屈折率の分布が大きくなるため、このコレステリック液
晶層18にて反射する光を散乱させることが可能とな
り、反射に関する表示について視野角を広げることが可
能となり、別途散乱層を設ける必要もなくなる。
【0036】次に、本実施の形態の液晶表示装置110
における表示に関する機構について説明する。上偏光板
36及び位相差板35を通過して、液晶表示装置110
内部に入射した外光は右回りの円偏光となり、その右回
り円偏光が液晶層16に入射される。ここで、走査電極
25と信号電極32との間に電圧が印加されている場合
(選択電界印加時)、液晶層16はON状態となって、
右回り円偏光をそのまま右回り円偏光として通過させ
る。また、走査電極25と信号電極32との間に電圧が
印加されていない場合(非選択電界印加時)、液晶層1
6はOFF状態となって、右回り円偏光を左回り円偏光
に変換して通過させる。
における表示に関する機構について説明する。上偏光板
36及び位相差板35を通過して、液晶表示装置110
内部に入射した外光は右回りの円偏光となり、その右回
り円偏光が液晶層16に入射される。ここで、走査電極
25と信号電極32との間に電圧が印加されている場合
(選択電界印加時)、液晶層16はON状態となって、
右回り円偏光をそのまま右回り円偏光として通過させ
る。また、走査電極25と信号電極32との間に電圧が
印加されていない場合(非選択電界印加時)、液晶層1
6はOFF状態となって、右回り円偏光を左回り円偏光
に変換して通過させる。
【0037】ON状態の液晶層16を通過した右回り円
偏光は、カラーフィルタ層30にて所定の波長が吸収さ
れる。例えば、R(赤)に対応する色素層30Rでは、
R(赤)の補色となる色光の波長が吸収され、G(緑)
に対応する色素層30Gでは、G(緑)の補色となる色
光の波長が吸収され、B(青)に対応する色素層30B
では、B(青)の補色となる色光の波長が吸収される。
したがって、例えばR(赤)に対応する色素層30Rを
透過した右回り円偏光の波長は約600〜650nmと
なる。
偏光は、カラーフィルタ層30にて所定の波長が吸収さ
れる。例えば、R(赤)に対応する色素層30Rでは、
R(赤)の補色となる色光の波長が吸収され、G(緑)
に対応する色素層30Gでは、G(緑)の補色となる色
光の波長が吸収され、B(青)に対応する色素層30B
では、B(青)の補色となる色光の波長が吸収される。
したがって、例えばR(赤)に対応する色素層30Rを
透過した右回り円偏光の波長は約600〜650nmと
なる。
【0038】カラーフィルタ層30を通過して特定波長
域の色光となった右回り円偏光は、コレステリック液晶
層18にて反射される。この場合、反射前後において回
転方向が同一となり、反射された右回り円偏光は、再び
カラーフィルタ層30、液晶層16、上基板14、位相
差板35、上偏光板36を経て表示に供される。なお、
液晶層16が非選択電界印加時の場合、左回り円偏光が
反射層18に入射されることとなり、反射層18におい
ては左回りの円偏光は反射されず、下基板13側へ透過
され、下偏光板18にて吸収されるため表示に供されな
いものとされている。
域の色光となった右回り円偏光は、コレステリック液晶
層18にて反射される。この場合、反射前後において回
転方向が同一となり、反射された右回り円偏光は、再び
カラーフィルタ層30、液晶層16、上基板14、位相
差板35、上偏光板36を経て表示に供される。なお、
液晶層16が非選択電界印加時の場合、左回り円偏光が
反射層18に入射されることとなり、反射層18におい
ては左回りの円偏光は反射されず、下基板13側へ透過
され、下偏光板18にて吸収されるため表示に供されな
いものとされている。
【0039】[反射板の変形例]以下、本実施形態の反
射板の変形例について説明する。各変形例においては、
コレステリック液晶のらせん軸方向を、基板面内におい
て領域毎に異ならせるためのらせん軸方向規制手段につ
いて主に説明するものとし、図1の反射板と同じ構成の
ものについては同じ符号を付し説明を省略する。なお、
以下に示す各反射板についても、図2に示す液晶表示装
置1のコレステリック液晶層18を含む反射本体層とし
て適用することが可能である。
射板の変形例について説明する。各変形例においては、
コレステリック液晶のらせん軸方向を、基板面内におい
て領域毎に異ならせるためのらせん軸方向規制手段につ
いて主に説明するものとし、図1の反射板と同じ構成の
ものについては同じ符号を付し説明を省略する。なお、
以下に示す各反射板についても、図2に示す液晶表示装
置1のコレステリック液晶層18を含む反射本体層とし
て適用することが可能である。
【0040】図3は、第1の変形例としての反射板12
1の構成を示す断面模式図である。この反射板121に
おいては、透光性基板13上に配向層40が基板面内に
おいて部分的に形成されており、具体的には平行配向性
配向層41がマトリクス状に形成され、この配向層40
がらせん軸方向規制手段として機能している。
1の構成を示す断面模式図である。この反射板121に
おいては、透光性基板13上に配向層40が基板面内に
おいて部分的に形成されており、具体的には平行配向性
配向層41がマトリクス状に形成され、この配向層40
がらせん軸方向規制手段として機能している。
【0041】この場合、平行配向性配向層41が形成さ
れた領域(配向層形成領域)では、コレステリック液晶
のらせん軸が基板面に対して略垂直方向を向き、この領
域において垂直コレステリック液晶領域18Aが形成さ
れる。一方、平行配向性配向層41が形成されていない
領域(配向層非形成領域)では、コレステリック液晶の
らせん軸が基板面に対し所定角度傾斜して、若しくは基
板面に対して略平行方向を向き、この領域において傾斜
コレステリック液晶領域18B及び/又は平行コレステ
リック液晶領域18Cが形成される。このように配向層
を基板面内において部分的に形成することで、コレステ
リック液晶層18において、らせん軸方向が異なる領域
を複数形成することが可能となる。
れた領域(配向層形成領域)では、コレステリック液晶
のらせん軸が基板面に対して略垂直方向を向き、この領
域において垂直コレステリック液晶領域18Aが形成さ
れる。一方、平行配向性配向層41が形成されていない
領域(配向層非形成領域)では、コレステリック液晶の
らせん軸が基板面に対し所定角度傾斜して、若しくは基
板面に対して略平行方向を向き、この領域において傾斜
コレステリック液晶領域18B及び/又は平行コレステ
リック液晶領域18Cが形成される。このように配向層
を基板面内において部分的に形成することで、コレステ
リック液晶層18において、らせん軸方向が異なる領域
を複数形成することが可能となる。
【0042】図4は、第2の変形例としての反射板12
2の構成を示す断面模式図である。この反射板122に
おいては、透光性基板13上に配向層40として、平行
配向性配向層41と垂直配向性配向層42とを共在させ
ている。具体的には、平行配向性配向層41と垂直配向
性配向層42とが同一平面内に交互に形成されており、
この平行配向性配向層41と垂直配向性配向層42とを
含む配向層40がらせん軸方向規制手段として機能して
いる。
2の構成を示す断面模式図である。この反射板122に
おいては、透光性基板13上に配向層40として、平行
配向性配向層41と垂直配向性配向層42とを共在させ
ている。具体的には、平行配向性配向層41と垂直配向
性配向層42とが同一平面内に交互に形成されており、
この平行配向性配向層41と垂直配向性配向層42とを
含む配向層40がらせん軸方向規制手段として機能して
いる。
【0043】この場合、平行配向性配向層41が形成さ
れた領域では、コレステリック液晶のらせん軸が基板面
に対して略垂直方向を向き、この領域において垂直コレ
ステリック液晶領域18Aが形成される。一方、垂直配
向性配向層42が形成された領域では、コレステリック
液晶のらせん軸が基板面に対して平行方向を向き、この
領域において平行コレステリック液晶領域18Cが形成
される。また、垂直配向性配向層42が形成された領
域、あるいは各配向層41,42の境界領域付近では、
コレステリック液晶のらせん軸が基板面に対し所定角度
傾斜し、この領域において傾斜コレステリック液晶領域
18Bが形成される。このように配向層として平行配向
性配向層41と垂直配向性配向層42とを同一基板面内
において形成することで、コレステリック液晶層18に
おいて、らせん軸方向が異なる領域を複数形成すること
が可能となる。
れた領域では、コレステリック液晶のらせん軸が基板面
に対して略垂直方向を向き、この領域において垂直コレ
ステリック液晶領域18Aが形成される。一方、垂直配
向性配向層42が形成された領域では、コレステリック
液晶のらせん軸が基板面に対して平行方向を向き、この
領域において平行コレステリック液晶領域18Cが形成
される。また、垂直配向性配向層42が形成された領
域、あるいは各配向層41,42の境界領域付近では、
コレステリック液晶のらせん軸が基板面に対し所定角度
傾斜し、この領域において傾斜コレステリック液晶領域
18Bが形成される。このように配向層として平行配向
性配向層41と垂直配向性配向層42とを同一基板面内
において形成することで、コレステリック液晶層18に
おいて、らせん軸方向が異なる領域を複数形成すること
が可能となる。
【0044】図5は、第3の変形例としての反射板12
3の構成を示す断面模式図である。この反射板123に
おいては、透光性基板13上に平行配向性配向層41が
形成され、さらにその平行配向性配向層41の上層に
は、垂直配向性配向層42が基板面内において部分的に
形成されている。したがって、第3の変形例の反射板1
23では、配向層40が、平行配向性配向層41と部分
的に形成された垂直配向性配向層42との積層体として
構成されている。この場合、少なくとも各層41,42
の一部がコレステリック液晶層18と接するべく、積層
体たる配向層40において、各層41,42の積層部及
び非積層部を構成しており、この配向層40がらせん軸
方向規制手段として機能している。なお、このような積
層体たる配向層40は、平行配向性配向層41と垂直配
向性配向層42とを積層して形成するとともに、表層側
に形成された垂直配向性配向層42を部分的にマスク除
去することにより形成することができる。
3の構成を示す断面模式図である。この反射板123に
おいては、透光性基板13上に平行配向性配向層41が
形成され、さらにその平行配向性配向層41の上層に
は、垂直配向性配向層42が基板面内において部分的に
形成されている。したがって、第3の変形例の反射板1
23では、配向層40が、平行配向性配向層41と部分
的に形成された垂直配向性配向層42との積層体として
構成されている。この場合、少なくとも各層41,42
の一部がコレステリック液晶層18と接するべく、積層
体たる配向層40において、各層41,42の積層部及
び非積層部を構成しており、この配向層40がらせん軸
方向規制手段として機能している。なお、このような積
層体たる配向層40は、平行配向性配向層41と垂直配
向性配向層42とを積層して形成するとともに、表層側
に形成された垂直配向性配向層42を部分的にマスク除
去することにより形成することができる。
【0045】この場合、コレステリック液晶層18にお
いて、平行配向性配向層41と接する領域、すなわち垂
直配向性配向層42が部分的に形成されていない領域で
は、コレステリック液晶のらせん軸が基板面に対して略
垂直方向を向き、この領域において垂直コレステリック
液晶領域18Aが形成される。一方、部分的に形成され
た垂直配向性配向層42と接する領域では、コレステリ
ック液晶のらせん軸が基板面に対して平行方向を向き、
この領域において平行コレステリック液晶領域18Cが
形成される。また、垂直配向性配向層42と接する領
域、あるいは各配向層41,42と接する領域の境界付
近では、コレステリック液晶のらせん軸が基板面に対し
所定角度傾斜し、この領域において傾斜コレステリック
液晶領域18Bが形成される。このように配向層を平行
配向性配向層41と垂直配向性配向層42との積層体と
して構成し、垂直配向性配向層42を部分的にマスク除
去する形にて各配向層41,42が共にコレステリック
液晶層18と接する構成とすることで、コレステリック
液晶層18において、らせん軸方向が異なる領域を複数
形成することが可能となる。
いて、平行配向性配向層41と接する領域、すなわち垂
直配向性配向層42が部分的に形成されていない領域で
は、コレステリック液晶のらせん軸が基板面に対して略
垂直方向を向き、この領域において垂直コレステリック
液晶領域18Aが形成される。一方、部分的に形成され
た垂直配向性配向層42と接する領域では、コレステリ
ック液晶のらせん軸が基板面に対して平行方向を向き、
この領域において平行コレステリック液晶領域18Cが
形成される。また、垂直配向性配向層42と接する領
域、あるいは各配向層41,42と接する領域の境界付
近では、コレステリック液晶のらせん軸が基板面に対し
所定角度傾斜し、この領域において傾斜コレステリック
液晶領域18Bが形成される。このように配向層を平行
配向性配向層41と垂直配向性配向層42との積層体と
して構成し、垂直配向性配向層42を部分的にマスク除
去する形にて各配向層41,42が共にコレステリック
液晶層18と接する構成とすることで、コレステリック
液晶層18において、らせん軸方向が異なる領域を複数
形成することが可能となる。
【0046】図6は、第4の変形例としての反射板12
4の構成を示す断面模式図である。この反射板124に
おいては、透光性基板13の表面にエンボス加工等によ
る凹凸が形成され、この透光性基板13上に配向層40
が形成されており、具体的には平行配向性配向層41が
用いられている。この場合、透光性基板13の凹凸に基
づいて配向層40(平行配向性配向層41)にも凹凸が
形成され、該凹凸を具備する配向層40(平行配向性配
向層41)がらせん軸方向規制手段として機能してい
る。このような反射板124のコレステリック液晶層1
8においては、配向層40(平行配向性配向層41)の
凹凸面上に位置するコレステリック液晶について、その
らせん軸が、その凹凸に応じて基板面に対し種々の方向
に傾いた構成となり、基板面内でらせん軸方向の異なる
複数の領域が形成されることとなる。すなわち、基板面
に凹凸を設けることで、コレステリック液晶層18にお
いて、垂直コレステリック液晶領域18A、傾斜コレス
テリック液晶領域18B、平行コレステリック液晶領域
18Cのいずれか2以上の領域を形成することが可能と
なる。
4の構成を示す断面模式図である。この反射板124に
おいては、透光性基板13の表面にエンボス加工等によ
る凹凸が形成され、この透光性基板13上に配向層40
が形成されており、具体的には平行配向性配向層41が
用いられている。この場合、透光性基板13の凹凸に基
づいて配向層40(平行配向性配向層41)にも凹凸が
形成され、該凹凸を具備する配向層40(平行配向性配
向層41)がらせん軸方向規制手段として機能してい
る。このような反射板124のコレステリック液晶層1
8においては、配向層40(平行配向性配向層41)の
凹凸面上に位置するコレステリック液晶について、その
らせん軸が、その凹凸に応じて基板面に対し種々の方向
に傾いた構成となり、基板面内でらせん軸方向の異なる
複数の領域が形成されることとなる。すなわち、基板面
に凹凸を設けることで、コレステリック液晶層18にお
いて、垂直コレステリック液晶領域18A、傾斜コレス
テリック液晶領域18B、平行コレステリック液晶領域
18Cのいずれか2以上の領域を形成することが可能と
なる。
【0047】なお、図7は第5の変形例の反射板125
であって、透光性基板13上にアクリル層45を形成
し、そのアクリル層45にらせん軸方向規制手段たる凹
凸を設けて配向層40(平行配向性配向層41)に凹凸
を形成する構成としたものである。
であって、透光性基板13上にアクリル層45を形成
し、そのアクリル層45にらせん軸方向規制手段たる凹
凸を設けて配向層40(平行配向性配向層41)に凹凸
を形成する構成としたものである。
【0048】次に、図8は第6の変形例としての反射板
126の構成を示す断面模式図である。この反射板12
6においては、透光性基板13上に配向層40として平
行配向性配向層41が形成されており、その平行配向性
配向層41の上層にはコレステリック液晶層18が形成
されている。この場合、コレステリック液晶層18に
は、らせん軸方向規制手段として充填ビーズ46が充填
されており、例えば充填ビーズ46が接触しない程度の
充填率とされている。
126の構成を示す断面模式図である。この反射板12
6においては、透光性基板13上に配向層40として平
行配向性配向層41が形成されており、その平行配向性
配向層41の上層にはコレステリック液晶層18が形成
されている。この場合、コレステリック液晶層18に
は、らせん軸方向規制手段として充填ビーズ46が充填
されており、例えば充填ビーズ46が接触しない程度の
充填率とされている。
【0049】この場合、平行配向性配向層41上のコレ
ステリック液晶は、そのらせん軸が基板面に垂直方向を
向くものとされ、充填ビーズ46が充填されていない領
域では、このらせん軸方向が保たれ垂直コレステリック
液晶領域18Aが形成される。一方、充填ビーズ46が
充填された領域、すなわち充填ビーズ46の表層付近で
は、コレステリック液晶のらせん軸方向が、基板面に対
して垂直な方向で保たれず、基板面に平行若しくは傾斜
した状態となる。したがって、充填ビーズ46をコレス
テリック液晶層18に充填することで、コレステリック
液晶層18において、コレステリック液晶のらせん軸方
向が異なる領域を複数形成することが可能となる。
ステリック液晶は、そのらせん軸が基板面に垂直方向を
向くものとされ、充填ビーズ46が充填されていない領
域では、このらせん軸方向が保たれ垂直コレステリック
液晶領域18Aが形成される。一方、充填ビーズ46が
充填された領域、すなわち充填ビーズ46の表層付近で
は、コレステリック液晶のらせん軸方向が、基板面に対
して垂直な方向で保たれず、基板面に平行若しくは傾斜
した状態となる。したがって、充填ビーズ46をコレス
テリック液晶層18に充填することで、コレステリック
液晶層18において、コレステリック液晶のらせん軸方
向が異なる領域を複数形成することが可能となる。
【0050】なお、反射板126においては充填ビーズ
46としてガラス製のものを用いているが、樹脂製の充
填ビーズ46を採用することも可能である。また、充填
ビーズ46の表面には垂直配向性の表面処理を施すこと
ができ、具体的には表面張力の大きいフッ素系のコーテ
ィングを施すことができる。このようなコーティングに
より、充填ビーズ46表面において、コレステリック液
晶を一層様々な方向に配向させることが可能となり、し
たがって、一層確実にコレステリック液晶のらせん軸方
向が異なる領域を複数形成することが可能となる。本実
施形態では、充填材がビーズであったが、円柱状のファ
イバーであっても構わない。
46としてガラス製のものを用いているが、樹脂製の充
填ビーズ46を採用することも可能である。また、充填
ビーズ46の表面には垂直配向性の表面処理を施すこと
ができ、具体的には表面張力の大きいフッ素系のコーテ
ィングを施すことができる。このようなコーティングに
より、充填ビーズ46表面において、コレステリック液
晶を一層様々な方向に配向させることが可能となり、し
たがって、一層確実にコレステリック液晶のらせん軸方
向が異なる領域を複数形成することが可能となる。本実
施形態では、充填材がビーズであったが、円柱状のファ
イバーであっても構わない。
【0051】[電子機器]上記実施の形態の液晶表示装
置を備えた電子機器の例について説明する。
置を備えた電子機器の例について説明する。
【0052】図10は、携帯電話の一例を示した斜視図
である。図10において、符号1000は携帯電話本体
を示し、符号1001は上記の液晶表示装置110を用
いた液晶表示部を示している。
である。図10において、符号1000は携帯電話本体
を示し、符号1001は上記の液晶表示装置110を用
いた液晶表示部を示している。
【0053】図11は、腕時計型電子機器の一例を示し
た斜視図である。図11において、符号1100は時計
本体を示し、符号1101は上記の液晶表示装置110
を用いた液晶表示部を示している。
た斜視図である。図11において、符号1100は時計
本体を示し、符号1101は上記の液晶表示装置110
を用いた液晶表示部を示している。
【0054】図12は、ワープロ、パソコンなどの携帯
型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図12に
おいて、符号1200は情報処理装置、符号1202は
キーボードなどの入力部、符号1204は情報処理装置
本体、符号1206は上記の液晶表示装置110を用い
た液晶表示部を示している。
型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図12に
おいて、符号1200は情報処理装置、符号1202は
キーボードなどの入力部、符号1204は情報処理装置
本体、符号1206は上記の液晶表示装置110を用い
た液晶表示部を示している。
【0055】図10〜図12に示す電子機器は、上記実
施の形態の液晶表示装置110を用いているので、視認
性に優れた反射表示が可能とされている。
施の形態の液晶表示装置110を用いているので、視認
性に優れた反射表示が可能とされている。
【0056】なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態
に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲において種々の変更を加えることが可能である。例
えば上記実施の形態ではパッシブマトリクス方式の反射
型液晶表示装置を示したが、これに限ることなく、アク
ティブマトリクス方式の液晶表示装置に本発明を適用す
ることも可能である。また、上記実施の形態ではカラー
フィルタ層が下基板の内面側に設けられているが、上基
板側の内面に設けることも可能である。
に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲において種々の変更を加えることが可能である。例
えば上記実施の形態ではパッシブマトリクス方式の反射
型液晶表示装置を示したが、これに限ることなく、アク
ティブマトリクス方式の液晶表示装置に本発明を適用す
ることも可能である。また、上記実施の形態ではカラー
フィルタ層が下基板の内面側に設けられているが、上基
板側の内面に設けることも可能である。
【0057】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、コレステリック液晶層を含む反射板において、
コレステリック液晶層が、基板面内においてそれぞれコ
レステリック液晶のらせん軸方向が異なる複数の領域を
含むため、各領域毎に異なる波長の色光を反射可能とな
る。したがって、コレステリック液晶層全体として、異
なる色の色光が混ざった光(例えば白色光)を反射する
ことが可能となり、例えば当該反射板を反射型液晶表示
装置等に適用した場合には、適宜白色光を反射表示する
ことが可能となる。
よれば、コレステリック液晶層を含む反射板において、
コレステリック液晶層が、基板面内においてそれぞれコ
レステリック液晶のらせん軸方向が異なる複数の領域を
含むため、各領域毎に異なる波長の色光を反射可能とな
る。したがって、コレステリック液晶層全体として、異
なる色の色光が混ざった光(例えば白色光)を反射する
ことが可能となり、例えば当該反射板を反射型液晶表示
装置等に適用した場合には、適宜白色光を反射表示する
ことが可能となる。
【0058】また、コレステリック液晶層を単層で反射
本体層として用いる構成のため、当該反射板を薄膜にて
形成することが可能となり、反射板を反射型液晶表示装
置の反射層として適用した場合には、その液晶セル厚の
均一性が向上する。さらに、本発明においては、コレス
テリック液晶の形成するらせん構造のらせん軸方向が、
基板面内で種々異なるものとされているため、屈折率の
分布が大きくなり、したがって反射光を大きく散乱させ
ることが可能となる。
本体層として用いる構成のため、当該反射板を薄膜にて
形成することが可能となり、反射板を反射型液晶表示装
置の反射層として適用した場合には、その液晶セル厚の
均一性が向上する。さらに、本発明においては、コレス
テリック液晶の形成するらせん構造のらせん軸方向が、
基板面内で種々異なるものとされているため、屈折率の
分布が大きくなり、したがって反射光を大きく散乱させ
ることが可能となる。
【図1】 本発明の一実施形態としての反射板の部分断
面構造を模式的に示す図。
面構造を模式的に示す図。
【図2】 本発明の一実施形態としての液晶表示装置の
部分断面構造を模式的に示す図。
部分断面構造を模式的に示す図。
【図3】 第1の変形例としての反射板の構成を示す断
面模式図。
面模式図。
【図4】 第2の変形例としての反射板の構成を示す断
面模式図。
面模式図。
【図5】 第3の変形例としての反射板の構成を示す断
面模式図。
面模式図。
【図6】 第4の変形例としての反射板の構成を示す断
面模式図。
面模式図。
【図7】 第5の変形例としての反射板の構成を示す断
面模式図。
面模式図。
【図8】 第6の変形例としての反射板の構成を示す断
面模式図。
面模式図。
【図9】 図1の反射板の製造方法について示す説明
図。
図。
【図10】 本発明に係る電子機器の一例を示す斜視
図。
図。
【図11】 本発明に係る電子機器の他の例を示す斜視
図。
図。
【図12】 本発明に係る電子機器のさらに他の例を示
す斜視図。
す斜視図。
1 反射板
18 コレステリック液晶層
18A 垂直コレステリック液晶領域
18B 傾斜コレステリック液晶領域
18C 平行コレステリック液晶領域
40 配向層
41 平行配向性配向層
42 垂直配向性配向層
46 充填ビーズ(充填部材)
110 液晶表示装置(液晶装置)
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 小澤 欣也
長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ
ーエプソン株式会社内
(72)発明者 土屋 仁
長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ
ーエプソン株式会社内
Fターム(参考) 2H049 BA02 BA05 BA07 BA42 BC04
BC22
2H091 FA02Y FA08X FA08Z FA11X
FA11Z FA16Y FA35Y FA41Z
FB02 FC10 FC22 FC23 FD06
HA10 KA10 LA11 LA19 LA30
Claims (15)
- 【請求項1】 基板上にコレステリック液晶層が積層さ
れてなる反射板であって、前記コレステリック液晶層
は、そのコレステリック液晶のらせん軸方向が少なくと
も基板面内で異なることを特徴とする反射板。 - 【請求項2】 前記コレステリック液晶層は、前記らせ
ん軸方向が前記基板面に対し略垂直なコレステリック液
晶領域と、該らせん軸方向が前記基板面に対し略平行な
コレステリック液晶領域と、該らせん軸方向が前記基板
面から所定角度傾いたコレステリック液晶領域とのいず
れか2以上の領域を含むことを特徴とする請求項1に記
載の反射板。 - 【請求項3】 前記コレステリック液晶のらせん軸方向
を、前記基板面内において異ならせるためのらせん軸方
向規制手段が備えられていることを特徴とする請求項1
又は2に記載の反射板。 - 【請求項4】 前記らせん軸方向規制手段として、前記
基板と前記コレステリック液晶層との間にコレステリッ
ク液晶を配向させることが可能な配向層が形成され、該
配向層が前記基板面内に部分的に形成されていることを
特徴とする請求項3に記載の反射板。 - 【請求項5】 前記らせん軸方向規制手段として、前記
基板と前記コレステリック液晶層との間にコレステリッ
ク液晶を配向させることが可能な配向層が形成され、該
配向層が垂直配向性配向層と平行配向性配向層とを備え
るとともに、これら垂直配向性配向層と平行配向性配向
層とがそれぞれ前記コレステリック液晶層と接してなる
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の反射板。 - 【請求項6】 前記らせん軸方向規制手段として、前記
基板と前記コレステリック液晶層との間にコレステリッ
ク液晶を配向させることが可能な配向層が形成され、該
配向層が、前記コレステリック液晶層との境界部分の表
面に凹凸を備えることを特徴とする請求項3ないし5の
いずれか1項に記載の反射板。 - 【請求項7】 前記らせん軸方向規制手段として、前記
コレステリック液晶層内に充填部材が充填されているこ
とを特徴とする請求項3ないし6のいずれか1項に記載
の反射板。 - 【請求項8】 前記充填部材の表面には垂直配向性の表
面処理が施されていることを特徴とする請求項7に記載
の反射板。 - 【請求項9】 基板上にコレステリック液晶層を形成す
るコレステリック液晶層形成工程を含む反射板の製造方
法であって、前記コレステリック液晶層形成工程は、少
なくともコレステリック液晶性モノマーを塗布するモノ
マー塗布工程と、塗布したコレステリック液晶性モノマ
ーを重合させるモノマー重合工程とを含み、前記モノマ
ー塗布工程において、前記コレステリック液晶性モノマ
ーを等方性状態で塗布した後に、過冷却処理が行われる
ことを特徴とする反射板の製造方法。 - 【請求項10】 基板上にコレステリック液晶層を形成
するコレステリック液晶層形成工程を含む反射板の製造
方法であって、前記コレステリック液晶層形成工程は、
少なくともコレステリック液晶性モノマーを塗布するモ
ノマー塗布工程と、塗布したコレステリック液晶性モノ
マーに対する紫外線照射により該モノマーを重合させる
モノマー重合工程とを含み、前記モノマー重合工程にお
いて、前記紫外線照射を行う場合、前記基板面内で照射
量に分布をもたせることを特徴とする反射板の製造方
法。 - 【請求項11】 基板上にコレステリック液晶層を形成
するコレステリック液晶層形成工程を含む反射板の製造
方法であって、前記コレステリック液晶層形成工程の前
に基板上に配向層を形成する配向層形成工程を含み、該
配向層形成工程において、前記配向層を前記基板上に部
分的に形成することを特徴とする反射板の製造方法。 - 【請求項12】 基板上にコレステリック液晶層を形成
するコレステリック液晶層形成工程を含む反射板の製造
方法であって、前記コレステリック液晶層形成工程の前
に基板上に配向層を形成する配向層形成工程を含み、該
配向層形成工程において垂直配向性配向層と平行配向性
配向層とを積層して形成するとともに、これら垂直配向
性配向層と平行配向性配向層のうち、表層側に形成され
た配向層を部分的に除去することを特徴とする反射板の
製造方法。 - 【請求項13】 請求項1ないし8のいずれか1項に記
載の反射板を備えることを特徴とする液晶装置。 - 【請求項14】 互いに対向配置された透光性基板から
なる上基板と下基板との間に液晶層が挟持された液晶セ
ルを有する液晶装置であって、前記下基板の内面側に、
所定の回転方向を持つ円偏光を少なくとも反射させるこ
とが可能な反射層が設けられ、該反射層が請求項1ない
し8のいずれか1項に記載の反射板を備えてなることを
特徴とする液晶装置。 - 【請求項15】 請求項13又は14に記載の液晶装置
を備えたことを特徴とする電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003030988A JP2003222857A (ja) | 2003-02-07 | 2003-02-07 | 反射板、反射板の製造方法、液晶装置、電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003030988A JP2003222857A (ja) | 2003-02-07 | 2003-02-07 | 反射板、反射板の製造方法、液晶装置、電子機器 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002018458A Division JP3852342B2 (ja) | 2002-01-28 | 2002-01-28 | 反射板、反射板の製造方法、液晶装置、電子機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003222857A true JP2003222857A (ja) | 2003-08-08 |
Family
ID=27751602
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003030988A Withdrawn JP2003222857A (ja) | 2003-02-07 | 2003-02-07 | 反射板、反射板の製造方法、液晶装置、電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003222857A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006317656A (ja) * | 2005-05-12 | 2006-11-24 | Dainippon Printing Co Ltd | 異方性光学素子 |
-
2003
- 2003-02-07 JP JP2003030988A patent/JP2003222857A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006317656A (ja) * | 2005-05-12 | 2006-11-24 | Dainippon Printing Co Ltd | 異方性光学素子 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3852342B2 (ja) | 反射板、反射板の製造方法、液晶装置、電子機器 | |
US6657700B2 (en) | Reflection-type and transmission-type liquid crystal display devices | |
JP3917417B2 (ja) | 反射型液晶表示装置 | |
KR100728858B1 (ko) | 액정 표시 장치 및 그 제조 방법 | |
JP2002350853A (ja) | 液晶表示素子 | |
JP2003015133A (ja) | 液晶表示装置 | |
JP3058620B2 (ja) | 液晶表示装置 | |
JP2006293393A (ja) | 反射板、反射板の製造方法、液晶装置、電子機器 | |
US20100231826A1 (en) | Liquid crystal display device | |
JP3310569B2 (ja) | 反射型液晶表示装置 | |
KR100663074B1 (ko) | 위상차층을 포함하는 반사투과형 액정표시장치 | |
JP2000258760A (ja) | 液晶表示装置 | |
KR100431052B1 (ko) | 표면 굴곡에 의하여 형성된 다중 영역 효과를 가지는 액정표시 장치 | |
JP3203331B2 (ja) | 反射型液晶表示装置 | |
JP3226521B2 (ja) | 反射型液晶表示装置 | |
JP3137435B2 (ja) | 液晶パネルおよびそれを用いた液晶投写型テレビ | |
JP2003222857A (ja) | 反射板、反射板の製造方法、液晶装置、電子機器 | |
JP4510797B2 (ja) | 反射型液晶表示装置 | |
JPH07239471A (ja) | 反射型液晶表示装置 | |
JP3340073B2 (ja) | カラー液晶表示装置 | |
JP7503092B2 (ja) | 液晶表示装置 | |
JP2000029021A (ja) | 反射型液晶表示装置 | |
JPH11202302A (ja) | 液晶装置及び電子機器 | |
JP4776053B2 (ja) | 液晶表示装置 | |
JPH0990353A (ja) | 反射型液晶表示素子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050405 |