JP2003222751A - 平面光部品の製造方法及び平面光部品 - Google Patents

平面光部品の製造方法及び平面光部品

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JP2003222751A
JP2003222751A JP2002249929A JP2002249929A JP2003222751A JP 2003222751 A JP2003222751 A JP 2003222751A JP 2002249929 A JP2002249929 A JP 2002249929A JP 2002249929 A JP2002249929 A JP 2002249929A JP 2003222751 A JP2003222751 A JP 2003222751A
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substrate
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fluorinated
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JP2002249929A
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Yuji Yamamoto
雄二 山本
Nagahiro Moroi
長広 諸井
Hidetoshi Nanai
秀寿 七井
Takashi Hayamizu
崇 速水
Shigeki Sakaguchi
茂樹 坂口
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Central Glass Co Ltd
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Central Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反り、うねり、くぼみ、突起などの製品の品
質を著しく損なう変形を生じず、十分な平坦性を有する
光損失の小さいポリイミド光導波路の製造方法を提供す
る。 【解決手段】フッ素化ポリイミド基板上に、フッ素化ポ
リイミド溶液あるいはフッ素化ポリアミド酸溶液を塗布
し乾燥加熱によりポリマー層を形成する平面光部品の作
製方法であり、ポリイミド基板の支持体として、平坦で
加熱温度より耐熱性が高く、ポリイミド基板よりサイズ
の大きい支持体を使用し、且つフッ素化ポリイミドのガ
ラス転移温度より高い加熱温度で加熱し、フッ素化ポリ
イミド基板が支持体表面に全面が接するまで保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ素化ポリイミ
ド基板上に作製する、フッ素化ポリイミド光部品、光電
子部品の製造方法、および、該方法によって得られたフ
ッ素化ポリイミド光導波路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光通信で使用される光部品、光導波路の
材料には、光損失が小さいこと、導波路作製工程が容易
であること、コアとクラッドの屈折率制御性、あるいは
耐熱性などが要求される。これまでに光導波路材料とし
て最も検討されてきているのが石英系材料である。しか
しながら導波路作製に長時間を要すること、高温加熱が
必要なこと、また、大面積化が困難である等の製造上の
問題がある。
【0003】これに対し、近年、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリカーボネート、ポリイミドなどの高分子系材
料が注目され、光導波路材料への適用が報告されてい
る。ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネートは低
い温度で光導波路形成が可能であり、低価格が期待でき
るなどの長所があるが、耐熱性、耐湿性に劣るという欠
点がある。一方、ポリイミドはプラスチックの中でも最
も耐熱性に優れているが、従来のポリイミドは光透過性
に劣るという問題があった。
【0004】しかしながら、特開平3-72528号公報で光
透過性に優れたフッ素化ポリイミド、さらに特開平4-87
34号公報ではこのフッ素化ポリイミドを共重合すること
により、例えば、光導波路の形成に必要な屈折率制御が
可能であることが示されている。また、このフッ素化ポ
リイミドを用いた光導波路については特開平4-9807号公
報、特開平4-235505号公報、特開平4-235506号公報など
に開示されている。
【0005】このようフッ素化ポリイミドを使用すれ
ば、光透過性と耐熱性に優れたプラスチック光導波路を
製造することができる。
【0006】また、光透過と耐熱性に優れたポリイミド
光導波路は基板としてポリイミド基板を用いることによ
り低複屈折ポリイミド膜が実現できることが特開平9-01
5608号公報で示されている。
【0007】すなわち光導波路と基板の熱膨張係数が異
なると内部に応力が残留し、これに起因する複屈折によ
り偏波依存性が発生するという問題があるが、光導波路
をポリイミド基板上に形成し、光導波路の熱膨張係数と
基板の熱膨張係数を合わせると、複屈折の発生を防ぐこ
とができる。
【0008】しかし、ポリイミド基板を使用すると、光
導波路の作成過程における加熱により、基板に反りや変
形が発生するという問題があるため安定的な製造が難し
いという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】基板に光導波路と同じ
熱膨張係数のポリイミド基板を用いて光導波路を形成す
る場合、クラッド層、コア層などのポリマー層を形成す
るための加熱過程において応力が発生し、作製工程上お
よび性能上許容できない基板の反りが発生する。
【0010】すなわち、十分な信頼性と耐候性のあるポ
リイミド光導波路を得るためにはポリマー層を形成する
ための加熱温度をポリイミドのガラス転移温度以上にす
る必要があるが、ポリイミド基板をこのように加熱した
場合、基板自体が変形し信頼性のある光導波路を製造し
にくいという問題があった。
【0011】本発明は、偏波依存性が少なく、信頼性の
あるポリイミド光導波路とその製造方法を提供する事を
課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討をすすめたところ、フッ素化ポ
リイミド基板上に、フッ素化ポリイミド溶液あるいはフ
ッ素化ポリアミド酸溶液を塗布し乾燥加熱によりポリマ
ー層を形成する平面光部品の作製に於いて、ポリイミド
基板の支持体として、平坦で加熱温度より耐熱性が高く
ポリイミド基板よりサイズの大きい支持体を使用し、且
つポリイミドのガラス転移温度より高い温度でポリイミ
ド基板が支持体表面に全面が接するまで保持することに
より、ポリマー層形成の加熱処理を行っても、反り、う
ねり、くぼみ、突起などの製品の品質を著しく損なう変
形を生じず、十分な平坦性を有する光損失の小さいポリ
イミド光導波路が得られる製造方法を見いだしたもので
ある。
【0013】本方法により、導波路を積層した多層光導
波路の製造も可能であり、支持体としてはガラスを使用
することができる。また、本方法により製造した含フッ
素ポリイミド基板は、平滑度が向上した光部品、光電子
部品用基板として有用である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。本発明の光学用ポリイミド基板には耐熱性に優れた
フッ素化ポリイミド基板を使用する。なぜならこの基板
上に形成されるポリイミド膜から形成される光波導路の
偏波依存性を抑えるにはポリイミド基板とポリイミド膜
の熱膨張係数を近い値にする必要があり、同じポリイミ
ドを使用するのが好ましいからである。
【0015】十分な信頼性と耐候性のあるポリイミド光
波導路を得るには加熱温度をポリイミドのガラス転移温
度以上にする必要があるが、加熱過程において溶媒の蒸
発やイミド化により応力が発生し基板の変形が生じる。
このような変形があると後工程の障害になったり、光特
性が劣化したり、光ファイバーとの接続が困難になった
りする。
【0016】発明者らは種々検討した結果、変形した基
板が重力により支持体に均一に接するまで一定時間ポリ
イミドのガラス転移点以上で保持することにより、応力
が緩和された平坦な光波導路が得られ、しかもガラス転
移点以上で一定時間保持するにもかかわらず損失に悪影
響を与えるようなコア形状の変形も無く光損失が0.3d
B/cm以下と樹脂光波導路として低損失な光波導路が
得られることを見出した。フッ素化ポリイミドのガラス
転移点は320℃程度であるので、加熱温度としてはこ
れを越えれば良いが好ましくは、370ー400℃の範
囲である。この温度を超えるとフッ素ポリイミドの分解
温度に近づくため好ましくない。ガラス転移点以上での
保持時間は基板厚さが500μm、塗布する溶液の塗布
厚が10μmから30μmであれば1時間以上必要であ
り、2時間保持すれば反りはなくなる。この保持時間は
当然基板厚さ、溶液の塗布厚により変化するが、基板厚
さが2mm以下、溶液塗布厚が50μm以下であれば通
常5時間を越えることはない。
【0017】このようにポリイミド基板を支持体の上に
載せ、平坦になるまでガラス転移点以上で一定時間保持
する場合、支持体に反り、窪み、突起などがあると、こ
れらが基板に転写され光波導路の形成および光損失に悪
影響を及ぼす。たとえば支持体にこれらの変形があると
フォトリソによるコア層のパターニング工程でフォトマ
スクと基板の間隔が均一でなくなり正確なパターニング
が出来なくなる。またスタンパ法によりコアをパターニ
ングする場合においても基板をパターニング装置のステ
ージ上の正確な位置にステージと平行にセットする必要
があり、基板の周囲が不規則に変形した基板では正確な
セッティングができないため正確なパターンニングが出
来ない。従ってポリイミド膜形成のための熱処理を行う
ときの基板の支持体は反りや窪み突起がなく平坦で、し
かもこの熱処理温度で変形しない十分な耐熱性を有する
ものでなければならない。これらの支持体の材質として
はガラス、カーボン、炭化珪素、ステンレス鋼などが適
しているが、これらに限られることはない。コストや平
坦性、パーティクルの発生の点からは板ガラスが最も適
している。
【0018】また、加熱処理をフッ素化ポリイミドのガ
ラス転移点以上の温度で行うため、ガラス転移点以上の
温度領域においては、フッ素化ポリイミド基板は軟化
し、支持体への密着がより強固となる。このため、ガラ
ス転移点以上の温度での熱処理後、室温まで冷却した
際、支持体に接していたポリイミド基板の表面に支持体
との密着跡が生じる場合がある。この密着跡は数ミリ角
から数センチ角におよぶことがあり、ポリイミド基板の
反り、変形を誘発する原因となり、密着跡の発生は平面
光部品の特性の不均一化をもたらし、光特性の劣化、歩
留まり低下の原因となる。また、たとえば、フォトリソ
グラフィ工程においてはパターニング不良の原因になる
など、後工程の障害ともなる。この密着跡の発生は従来
おこなわれてきた基板にシリコン基板を用いた場合には
発生せず、樹脂基板を使用した時にのみ発生するもので
あり、樹脂基板の導入により生じた新規な問題点である
ことが判明した。さらに本発明者らはこのことについて
鋭意検討し、密着跡の発生は支持体に接するポリイミド
基板の表面あるいは支持体表面の表面粗さが密接に関係
していることをつきとめた。光学用フッ素化ポリイミド
基板の表面粗さは作製する光導波路の光損失を小さくす
るため、表面粗さが10nm程度で作製されている。一
方、支持体についても、たとえばガラスでは10nm程
度である。このように表面粗さが小さいため、ガラス転
移点以上の温度での熱処理においては、両者の密着度合
いは強く、室温まで冷却した際に密着跡が発生する場合
があった。上述の問題は、支持体に接するポリイミド基
板の表面および、あるいは支持体表面の表面粗さを制御
することにより回避できることをつきとめた。具体的に
は、支持体に接するポリイミド基板の表面あるいは支持
体表面のいずれか一方の表面粗さが100nm以上であ
ることが好ましく、より好ましくは500nm以上であ
る。また、上限値として、ポリイミド基板および支持体
ともに作製する光導波路の特性に影響を与えなければ特
に制限されないが、大きすぎる必要はなく、10μm以
下が好適である。また、支持体に接するポリイミド基板
の表面および支持体表面の双方の表面粗さを上述の値に
設定しておくことも、密着跡の回避には効果的である。
ポリイミド基板および支持体の表面粗さは通常の研削処
理などにより制御することができる。
【0019】このようにフッ素化ポリイミド基板上に、
フッ素化ポリイミド溶液あるいはフッ素化ポリアミド酸
溶液を塗布し乾燥加熱によりポリマー層を形成する平面
光部品の作製においてポリイミド基板の支持体として、
平坦で加熱温度より耐熱性が高くポリイミド基板よりサ
イズの大きい支持体を使用し、且つフッ素化ポリイミド
のガラス転移点以上の温度で一定時間保持することによ
り、加熱処理を行っても、反り、うねり、くぼみ、突起
などの製品の品質を著しく損なう変形を生じず、十分な
平坦性を有する光損失の小さいポリイミド光導波路の製
造方法を見いだしたものである。本方法を繰り返すこと
により、多層の光導波路が制作でき、また、本方法によ
りフッ素化ポリイミド基板上にポリマー層を形成した平
坦な基板は、コーティング膜付きポリイミド基板として
光部品、光電子部品用の基板として有用である。
【0020】ここで表面粗さは、JIS B0601で
言う算術平均粗さRaの事であり、以下の実施例では、
触針式表面粗さ計(DEKTAK社製3030ST)を
用いて、ポリイミド基板の表面、支持体表面を測定長さ
3mm、測定針加重25mg、測定速度50μm/se
c、Raモードで測定した。
【0021】
【実施例】〔調製例1〕三ツ口フラスコに2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン二無水物(以下6FDAと略記する)を88.8g
(0.2mol)と2,2’−ビス(トリフルオロメチ
ル)−4,4’−ジアミノビフェニル(以下TFDBと
略記する)を64.0g(0.2mol)、及びN,N
−ジメチルアセトアミド(DMAc)を865.9gを
加えた。この混合物を窒素雰囲気下、室温で3日間撹拌
し、濃度15%、粘度180ポイズのポリアミド酸溶液
(以下6FDA/TFDBポリアミド酸溶液と略する)
を得た。
【0022】〔調製例2〕三ツ口フラスコに6FDAを
88.8g(0.2mol)、TFDBを44.8g
(0.14mol)、4,4’−オキシジアニリン(以
下ODAと略記する)を12.0g(0.06mo
l)、及びN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)
825.6gを加えた。この混合物を窒素雰囲気下、室
温で3日間撹拌し、濃度15%、粘度160ポイズのポ
リアミド酸溶液(以下6FDA/TFDB/ODAポリ
アミド酸溶液と略する)を得た。
【0023】〔実施例1〕導波路を作成する側の表面粗
さが50nm以下の平坦な、厚さ500μmの4インチ
φのフッ素化ポリイミド基板上に、6FDA/TFDB
ポリアミド酸溶液をスピンコートし、15cmφ厚さ3
mmの板ガラスの上に載せ、70℃で2時間、160℃
で1時間、250℃で30分、更に375℃で2時間加
熱して、厚さ25μmのコーティング層を形成した。フ
ッ素化ポリイミド基板はコーティング層と同じ組成のポ
リイミド基板を使用した。得られたコーティング膜付き
ポリイミド基板は反りが0.1mm/4インチ以下、導
波路側の表面粗さ10nm以下であり、光学用基板とし
て十分な特性を有するものであった。本内容を繰り返し
10回実施したが、同様な結果が得られた。この実施例
における板ガラスの表面粗さが500nmであった。
【0024】〔実施例2〕厚さ500μm、4インチφ
のフッ素化ポリイミド基板を用いて光導波路を作製し
た。まず、6FDA/TFDBポリアミド酸溶液をこの
ポリイミド基板上にスピンコートし、15cmφ厚さ3
mmの板ガラスに載せ70℃で2時間、160℃で1時
間、250℃で30分、更に370℃で2時間加熱し
て、厚さ15μmのアンダークラッドを形成した。次に
この基板上に6FDA/TFDB/ODAポリアミド酸
溶液をスピンコートし、上記と同条件にて加熱し、コア
層を形成した。このコア層をフォトリソグラフィー、ド
ライエッチングにより長さ70mm、幅8μm、高さ8
μmの直線コアパターンを形成した。次にこの基板上に
6FDA/TFDBポリアミド酸溶液をアンダークラッ
ドを形成したのと同条件にて厚さ15μmのオーバーク
ラッドを形成した。フッ素化ポリイミド基板はクラッド
層と同じ組成のポリイミド基板を使用した。作製した導
波路には反りはなく、1.3μmの光を通してカットバ
ック法で光伝搬損失を測定したところ、0.5dB/c
mであり、光導波路として好適なものが得られた。偏波
依存性は認められなかった。本内容を繰り返し10回実
施したが、同様な結果が得られ、伝搬損失は、(0.5
±0.01)dB/cmの範囲であった。この実施例に
おける板ガラスに接するポリイミド基板の表面粗さは6
00nmであった。
【0025】〔実施例3〕厚さ500μm、4インチφ
のフッ素化ポリイミド基板を用いて光導波路を作製し
た。まず、このポリイミド基板上に6FDA/TFDB
/ODAポリアミド酸溶液をスピンコートし、15cm
φ厚さ3mmの板ガラスに載せ70℃で2時間、160
℃で1時間、250℃で30分、更に375℃で2時間
加熱してコア層を形成した。このコア層をフォトリソグ
ラフィー、ドライエッチングにより長さ70mm、幅8
μm、高さ8μmの直線コアパターンを形成した。次にこ
の基板上に6FDA/TFDBポリアミド酸溶液を実施
例2のクラッドを形成したのと同条件にて厚さ15μm
のオーバークラッドを形成した。フッ素化ポリイミド基
板はクラッド層と同じ組成のポリイミド基板を使用し
た。作製した導波路に1.3μmの光を通してカットバ
ック法で光伝搬損失を測定したところ、0.5dB/c
mであり、光導波路として好適なものが得られた。偏波
依存性はほとんど認められなかった。本内容を繰り返し
10回実施したが、同様な結果が得られ、伝搬損失は、
(0.5±0.02)dB/cmの範囲内であった。こ
の実施例における板ガラスおよび板ガラスに接するポリ
イミド基板の表面粗さがともに500nmであった。
【0026】〔実施例4〕実施例2と同じ方法で、第1
層の光導波路を制作したがオーバークラッドの厚さは3
0μmとした。第1層を形成したポリイミド基板上に、
同じ方法で第2層の光導波路を作製した。すなわち第1
層の上に、6FDA/TFDB/ODAポリアミド酸溶
液をスピンコートし、15cmφ厚さ3mmの板ガラス
に載せ70℃で2時間、160℃で1時間、250℃で
30分、更に370℃で2時間加熱してコア層を形成し
た。このコア層をフォトリソグラフィー、ドライエッチ
ングにより長さ70mm、幅8μm、高さ8μmの直線コ
アパターンを形成した。次にこの基板上に6FDA/T
FDBポリアミド酸溶液を実施例2のクラッドを形成し
たのと同条件にて厚さ15μmのオーバークラッドを形
成した。フッ素化ポリイミド基板はクラッド層と同じ組
成のポリイミド基板を使用した。
【0027】作製した導波路には反りはなく、1.3μ
mの光を通してカットバック法で第1層、第2層の光導
波路の光伝搬損失を測定したところ、第1層、第2層共
に、0.5dB/cmであり、光導波路として好適なも
のが得られた。偏波依存性は認められなかった。本内容
を繰り返し10回実施したが、同様な結果が得られ、伝
搬損失は、(0.5±0.02)dB/cmの範囲内で
あった。この実施例における板ガラスおよび板ガラスに
接するポリイミド基板の表面粗さは100nmであっ
た。
【0028】〔比較例1〕厚さ500μmの4インチφ
のフッ素化ポリイミド基板上に、6FDA/TFDBポ
リアミド酸溶液をスピンコートし、底の部分が湾曲した
ガラス製シャーレに入れ、70℃で2時間、160℃で
1時間、250℃で30分、更に350℃で2時間加熱
して厚さ25μmのコーティング層を形成した。得られ
たポリイミド基板は反りが1mm/4インチとなり、光
学用基板として平坦性にかけるものとなった。本例を繰
り返し10回実施したが、同様な結果が得られた。
【0029】〔比較例2〕厚さ500μm、4インチφ
のフッ素化ポリイミド基板を用いて光導波路を作製し
た。まず、6FDA/TFDBポリアミド酸溶液をこの
ポリイミド基板上にスピンコートし、15cmφ厚さ3
mmの板ガラスに載せ70℃30分、更に375℃で3
0分加熱してイミド化を行い、厚さ15μmのアンダー
クラッドを形成した。次にこの基板上に6FDA/TF
DB/ODAポリアミド酸溶液をスピンコートし、上記
と同条件にて加熱し、コア層を形成した。このコア層を
フォトリソグラフィー、ドライエッチングにより長さ7
0mm、幅8μm、高さ8μmの直線コアパターンを形成
した。次にこの基板上に6FDA/TFDBポリアミド
酸溶液をアンダークラッドを形成したのと同条件にて厚
さ15μmのオーバークラッドを形成した。375℃で
の保持時間が30分と短いためにポリイミド基板全面が
支持体表面に接するに至らないため、得られた光導波路
基板は0.5mm/4インチ以上の反りが発生し光導波
路としては不適なものとなった。本例を繰り返し10回
実施したが、同様な問題が発生した。
【0030】〔比較例3〕板ガラスおよび板ガラスに接
するポリイミド基板の表面粗さは10nm以下、他の条
件は実施例1〜3と同じ条件で、導波路の作成を行っ
た。実施例1〜3の実施内容をそれぞれ10バッチ繰り
返し再現性を評価したところ、実施例1〜3のいずれに
おいても、2回もしくは3回の頻度でガラスに接してし
たポリイミド基板の表面にガラス板との密着跡が生じて
おり、この周辺に反りが認められ、光導波路としては不
適なものとなった。
【0031】
【発明の効果】本発明の方法によれば、反り、うねり、
くぼみ、突起などの製品の品質を著しく損なう変形を生
じず、十分な平坦性を有する光損失の小さいポリイミド
光導波路を製造する事ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 七井 秀寿 埼玉県川越市今福中台2805番地 セントラ ル硝子株式会社化学研究所内 (72)発明者 速水 崇 埼玉県川越市今福中台2805番地 セントラ ル硝子株式会社化学研究所内 (72)発明者 坂口 茂樹 東京都千代田区神田錦町3丁目7−1 セ ントラル硝子株式会社本社内 Fターム(参考) 2H047 PA02 PA28 QA05 QA07 TA11 TA21

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素化ポリイミド基板上に、フッ素化
    ポリイミド溶液あるいはフッ素化ポリアミド酸溶液を塗
    布し、乾燥加熱によりポリマー層を形成する平面光部品
    の作製時にポリイミド基板の支持体として、平坦でポリ
    イミド基板よりサイズの大きい支持体を使用し、且つフ
    ッ素化ポリイミドのガラス転移温度より高い温度で加熱
    し、ポリイミド基板が支持体表面に全面が接するまで保
    持する平面光学部品の製造方法。
  2. 【請求項2】支持体に接するポリイミド基板の表面およ
    び、あるいは支持体表面の表面粗さが100nm以上で
    あることを特徴とする請求項1記載の平面光部品の製造
    方法。
  3. 【請求項3】ポリマー層がクラッド層、コア層よりなる
    光導波路であって、この導波路を積層した多層光導波路
    からなる請求項1記載の平面光部品の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1記載の支持体の材質がガラスであ
    る平面光部品の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1から、請求項5記載のフッ素化ポ
    リイミド平面光部品の製造方法により製造した光部品、
    光電子部品、ポリイミド基板。
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