JP2003220552A - 研磨方法及び装置 - Google Patents

研磨方法及び装置

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JP2003220552A
JP2003220552A JP2002020034A JP2002020034A JP2003220552A JP 2003220552 A JP2003220552 A JP 2003220552A JP 2002020034 A JP2002020034 A JP 2002020034A JP 2002020034 A JP2002020034 A JP 2002020034A JP 2003220552 A JP2003220552 A JP 2003220552A
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polishing
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polishing tool
glass transition
temperature
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JP2002020034A
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Kazuto Hirokawa
一人 廣川
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Ebara Corp
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  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 研磨速度の安定性、良好な平坦性、段差特性
が得られると共に、半導体ウエーハの研磨対象物の研磨
面に発生する欠陥(スクラッチ)の低減等を各種の研磨
対象物に対して良好に発揮できる研磨方法および装置を
提供する。 【解決手段】 研磨対象物5を研磨工具1に押圧しつつ
摺動することで、研磨を行う研磨方法において、前記研
磨工具1は熱可塑性樹脂により主として構成され、前記
研磨工具1の周辺の雰囲気が前記研磨工具1の温度をそ
のガラス転移温度以上となるようにして、前記研磨を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエーハ等
の研磨対象物を平坦且つ鏡面状に研磨する研磨方法に係
り、特に固定砥粒研磨工具または研磨パッド等の研磨工
具を用いた研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの高集積化が進む
につれて、回路の配線が微細化し、集積されるデバイス
の寸法もより微細化されつつある。そこで、半導体ウエ
ーハの表面に形成された被膜を研磨により除去して表面
を平坦化する工程が必要となる場合があるが、この平坦
化法の手法として、化学・機械研磨(CMP)装置によ
り研磨することが行われている。この種の化学・機械研
磨(CMP)装置は、研磨布(パッド)を貼ったターン
テーブルとトップリングとを有し、ターンテーブルとト
ップリングとの間に研磨対象物を介在させて、トツブリ
ングが一定の圧力をターンテーブルに与えつつ両者が回
転し、研磨布に砥液(スラリー)を供給しつつ研磨対象
物の表面を平坦且つ鏡面状に研磨している。
【0003】このような砥液(スラリー)を用いた化学
・機械研磨(CMP)装置においては、比較的軟らかな
研磨布に研磨砥粒を多量に含む砥液(スラリー)を供給
しつつ研磨するので、パターン依存性に問題がある。パ
ターン依存性とは研磨前に存在する半導体ウエーハ上の
凹凸パターンにより研磨後にもその凹凸に起因した緩や
かな凹凸が形成され、完全な平坦度が得られにくいこと
である。即ち、細かなピッチの凹凸の部分は研磨速度が
早く、大きなピッチの凹凸の部分は研磨速度が遅くな
り、また、凸部の割合(密度)が低い部分は研磨速度が
早く、高い部分は遅くなる。これらにより研磨速度の早
い部分と研磨速度の遅い部分とで緩やかな凹凸が形成さ
れるという問題である。
【0004】また、近年には固定砥粒を用いたプロセス
が発表されている。固定砥粒プロセスは、砥粒をバイン
ダ材である樹脂体内に固定した固定砥粒を用いて、半導
体ウエーハ等の表面の研磨を行うプロセスである。従っ
て、研磨に際して、基本的に砥液(スラリー)の供給を
必要とせず、研磨はバインダ材から離脱した砥粒により
主として行われる。固定砥粒プロセスでは、固定砥粒の
基本的な特徴である高硬度のため、非常に高い平坦性が
得られている。しかし、その反面、研磨対象であるウエ
ーハにスクラッチすなわち傷が生じやすい欠点があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した事情
に鑑みて為されたもので、研磨速度の安定性、良好な平
坦性、段差特性が得られると共に、半導体ウエーハの研
磨対象物の研磨面に発生する欠陥(スクラッチ)の低減
等を各種の研磨対象物に対して良好に発揮できる研磨方
法および装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の研磨方法は、研
磨対象物を研磨工具に押圧しつつ摺動することで、研磨
を行う研磨方法において、前記研磨工具は熱可塑性樹脂
により主として構成され、前記研磨工具の周辺の雰囲気
が前記研磨工具の温度をそのガラス転移温度以上となる
ようにして、前記研磨を行うことを特徴とする。
【0007】熱可塑性の高分子物質を加熱していくと、
ある温度で高分子物質がミクロブラウンド運動を始め、
ガラス状の硬い状態からゴム状の柔らかい状態に変化す
る。この温度がガラス転移温度であり、この温度を境に
ガラスのような硬くて脆い状態から、ゴムのような柔軟
性のある状態に物理的な諸性質が変化する。従って、研
磨工具を主として熱可塑性樹脂により構成し、研磨の際
の研磨工具の周辺の温度をその研磨工具がそのガラス転
移温度以上となるようにして研磨を行うことで、研磨工
具はゴム状の軟らかな状態にその物理的性質が変化し、
その柔軟性、衝撃吸収性が高くなる。従って、熱可塑性
樹脂により主として構成した研磨工具をそのガラス転移
温度以上の温度で使用することで、半導体ウエーハ等の
研磨の際にスクラッチ(傷)が発生しにくくなる。
【0008】研磨工具を、その研磨工具のガラス転移温
度以上の温度にするには、その研磨工具のガラス転移温
度以上の温度の液体を研磨工具の研磨面に供給する、研
磨工具のガラス転移温度以上の温度に研磨対象物を加熱
する、等の手段を用いることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、添付図面を参照しながら説明する。
【0010】図1は、本発明の実施形態のポリッシング
装置の要部を示す。このポリッシング装置は、表面に固
定砥粒研磨工具1を装着した研磨テーブル2と、研磨中
に砥粒を含まない水又は薬液Wを供給する液供給ノズル
3とを備えている。ここで固定砥粒研磨工具1は、ガラ
ス転移温度が常温(270K)よりも高い温度の熱可塑
性樹脂により主として構成されている。そして、固定砥
粒研磨工具1と対面するようにウエーハ等の研磨対象物
5を保持するトップリング6を備えている。研磨対象物
5である半導体ウエーハは、トップリング6により弾性
マットを介して固定砥粒研磨工具1上に押圧されつつ、
駆動軸7により回転駆動される。一方で、固定砥粒研磨
工具1を固定した研磨テーブル2も駆動軸4により独立
に回転駆動され、ここで半導体ウエーハの被研磨面が固
定砥粒研磨工具の表面と接触し、摺動することにより研
磨が進行する。
【0011】このポリッシング装置においては、研磨工
具の周辺の雰囲気がその研磨工具を、そのガラス転移温
度以上の温度にする手段を備えている。そして、研磨工
具がそのガラス転移温度以上の温度となり、ゴム状の性
質を呈する状態で半導体ウエーハ等の研磨を行う。研磨
工具をそのガラス転移温度以上の温度に上昇させる一つ
の手段としては、加熱した薬液又は水Wをノズル3から
供給する。例えば、研磨工具を構成する熱可塑性樹脂の
ガラス転移温度が35℃であれば、70℃以上80℃以
下程度に加温した水又は薬液Wを固定砥粒研磨工具1の
研磨面に供給することで、研磨工具1の研磨面をそのガ
ラス転移温度以上の温度に上げることができる。
【0012】水又は薬液Wを加温する手段としては、例
えばノズル3の上流側にヒータ8を設け、これにより研
磨面に供給する水又は薬液Wを所定の温度に加温するこ
とができる。また、研磨工具1をそのガラス転移温度以
上の温度に加熱する手段としては、赤外線ランプを用い
た加熱、熱風の供給による加熱を用いることもできる。
また、研磨テーブル2内にヒータ9を備え、これにより
研磨工具1を所要の温度に加熱するようにしてもよい。
また、これらの手段を併用するようにしてももちろんよ
い。なお、使用する熱可塑性樹脂は、種々の樹脂の混
合、または重合で作られていてもよく、その平均ガラス
転移温度が常温(270K)以上であり、研磨時にはそ
の平均ガラス転移温度以上の温度となればよい。
【0013】図2は、研磨砥液(スラリ)を用いたポリ
ッシング装置の要部を示す。この装置は、ガラス転移温
度が常温(270K)よりも高い温度の熱可塑性樹脂を
用いた研磨パッド11を貼付した研磨テーブル2を備え
ている。研磨パッド11に対面するように研磨対象物5
である半導体ウエーハを保持するトップリング6が配置
されている。研磨パッド11上にはスラリ供給ライン3
から研磨砥粒を多量に含むスラリQが供給される。半導
体ウエーハの被研磨面は、このように研磨砥粒を多量に
含むスラリQが分散された研磨パッド11に押圧しつつ
摺動することで、その被研磨面の研磨が進行する。
【0014】この装置においても、熱可塑性樹脂を用い
た研磨パッド11は、半導体ウエーハ等の研磨時にその
研磨面がそのガラス転移温度以上の温度になるように加
熱する。この加熱手段の一つとしては、研磨スラリの供
給ノズル3の上流側にヒータ8を備え、研磨工具11の
研磨面がそのガラス転移温度以上の温度となるように加
熱した研磨スラリを供給する。研磨対象物5の研磨は、
上述したように研磨スラリを介在して研磨パッド11の
研磨面と研磨対象物5の被研磨面とが摺動することによ
り研磨が進行する。従って、この時研磨パッド11の表
面はガラス転移温度以上の研磨スラリ9が供給されてい
るので、これにより加温され、研磨パッド11もそのガ
ラス転移温度以上の温度となっている。これにより、熱
可塑性樹脂のガラス転移温度以上の性質が現れ、これに
よりスクラッチ(傷)の少ない研磨が行える。又、研磨
パッド11をそのガラス転移温度以上の温度に加熱する
手段としては、遠赤外線、赤外線、可視光や紫外線等の
ランプを用いた加熱、熱風の供給による加熱を用いるこ
ともできる。または、超音波発生器による加熱でもよ
く、様々な加熱源を利用できる。また、研磨テーブル2
内にヒータ9を内蔵し、これにより研磨パッド11を加
熱するようにしてもよい。また、加熱した研磨スラリと
ヒータ等を共用して研磨パッド11を加熱して研磨する
ようにしてもよい。
【0015】図3乃至図5は、その他の研磨工具の温度
を上昇させる手段の例を示す。図3は、熱可塑性樹脂か
らなる研磨工具(ここでは研磨パッド11)を加熱する
手段として、ドレッサ13を加熱用補助部材として用い
たものである。即ち、このドレッサ13は研磨パッド1
1の研磨面に摺動することで、研磨面のドレッシングを
行なうものであるが、このドレッサ13には内蔵のヒー
タ14又は外付けの付属ヒータ15を備え、このヒータ
がドレッサ13を加熱し、さらに間接的に研磨パッド1
1の研磨面を加熱する。
【0016】また、図4は研磨パッド11を加熱する補
助部材として、ヒータを内蔵した専用の摺動具17を配
置したものである。この摺動具17は研磨対象物を摺動
するトップリング(ウエーハ保持部材)及び研磨面のド
レッシングを行うドレッサ13とは独立に研磨パッド1
1の研磨面に摺動するものである。この摺動具17に
は、上述したようにヒータを内蔵しているので、この摺
動具が加熱され、摺動具17が研磨パッド11の研磨面
に摺動することにより、研磨パッド11の研磨面がその
ガラス転移温度以上の温度に加熱される。
【0017】図5は、加熱用補助部材としてトップリン
グ6を用いたものである。このトップリング6には、ヒ
ータ18が内蔵され、研磨対象物5を加熱し、更に研磨
対象物5が摺動する研磨パッド11の研磨面を間接的に
加熱する。また、トップリング6の内部にヒータを内蔵
するのではなく、トップリングの外周部に配置されたガ
イドリング19の内部にヒータを配置するようにしても
よい。これにより、ガイドリングが直接研磨パッド11
に接触することで、直接的な研磨パッドの加熱が行え
る。なお、上述した例は研磨パッド11に熱可塑性樹脂
を用い、これをガラス転移温度以上の温度に加熱する例
について述べたが、研磨パッド11に代えて固定砥粒研
磨工具1に対しても同様に適用が可能である。
【0018】これらの固定砥粒研磨工具または研磨パッ
ドはガラス転移温度が常温よりも高い温度の熱可塑性樹
脂が用いられている。このため、常温ではガラス転移温
度以下となり、高分子がある程度がっしりと絡み合って
おり、一般に衝撃力に対して強い性質を有する。このた
め、工具製造時等の取扱いが容易である。一方で、研磨
時には上述した加熱手段により、研磨工具自体の温度上
昇により研磨工具の表面が柔らかな性質を呈し、これに
よりスクラッチ等を生じないソフトな研磨を行うことが
できる。同時に、樹脂のガラス転移温度が研磨時の温度
の近傍にあるので、樹脂としての固い性質も有してお
り、平坦性、均質性に優れた研磨を行うことができる。
【0019】次に、研磨工具に用いる材料について説明
する。一般に、研磨工具は、樹脂、空孔、必要に応じて
砥粒や薬剤で構成されている。本発明の研磨工具におい
ては、樹脂は熱硬化性樹脂でなく、熱可塑性樹脂を主と
して使用する。即ち、研磨工具を構成する樹脂の50%
以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%
以上を熱可塑性樹脂が占めている。 ここで、熱可塑性
樹脂は、線状高分子からなることが好ましい。線状高分
子は、その結合が主鎖が絡み合っただけであり、砥粒を
樹脂体内に固定する固定砥粒において、研磨時に研磨面
の再生が起こりやすく、研磨工具を構成する樹脂体とし
て好適である。
【0020】固定砥粒研磨工具の場合、工具を構成する
樹脂体内に砥粒が含まれる。砥粒は、酸化セリウム(C
eO)、アルミナ(Al)、炭化珪素(Si
C)、酸化珪素(SiO)、ジルコニア(Zr
)、酸化鉄(FeO、Fe)、酸化マンガン
(MnO、Mn)、酸化マグネシウム(Mg
O)、酸化カルシウム(CaO)、酸化バリウム(Ba
O)、酸化亜鉛(ZnO)、炭酸バリウム(BaC
)、炭酸カルシウム(CaCO)、ダイヤモンド
(C)、またはこれらの複合材料で構成されている。ま
た、この砥粒原料は、粉末原料、スラリー原料どちらで
もよいが、均質な固定砥粒研磨工具を製作するために
は、微細砥粒として安定に存在するスラリー状の砥粒を
用いることが望ましい。さらに望ましくは、粒径10n
m以上10μm以下の砥粒を使用することが望ましい。
さらに半導体ウエーハ研磨用途のためには、砥粒原料に
含まれる金属コンタミ混入量を出来るだけ少なくするこ
とが望ましい。
【0021】熱可塑性樹脂は一般に低分子化合物(モノ
マー)を多数重合させて製作する。その製造段階には、
付加重合、共重合、縮合重合、付加縮合などの操作によ
り製作するが、その際に有機金属化合物や無機金属化合
物に代表される重合触媒、重合抑制剤、分散剤、活性
剤、溶媒、触媒不活性化剤、安定化剤、乳化剤、酸化防
止剤など様々な薬剤及び水が使用され、複雑な工程を経
て高分子化合物となる。この研磨工具に用いる高分子材
料の金属元素の混入を少なくするため、前述の様々な重
合工程で使用される薬品及び水の金属化合物を低減する
ことが望ましく、使用する水や溶剤においては、純水、
超純水や高純度溶剤を使用することが望ましい。
【0022】さらに、高分子材料の他に適当な添加剤
(薬剤)を添加してもよい。薬剤には、マイクロ(ナ
ノ)カプセル薬剤を含む研磨促進剤(アミンなど)、研
磨性能安定化剤(バッファー)、鏡面性向上剤(水溶性
高分子)、砥粒凝集防止剤(有機高分子)などの研磨助
剤、及び砥粒自生量調整剤(結合剤の溶解剤)、固定砥
粒成形助剤などがある。これらの固定砥粒添加剤におい
ても金属混入量を出来るだけ低減することが望ましい。
【0023】次に、この実施形態の固定砥粒の製造方法
の概要を説明する。まず、微細な砥粒と高分子材料及び
添加剤、すなわち界面活性剤などの砥粒分散剤、バッフ
ァーなど研磨安定化剤、KOHなどのPH調整剤に代表
される研磨促進剤、高分子剤などの鏡面性向上剤等を含
む固定砥粒添加剤を混合した固定砥粒原料粉を製作す
る。これら原料を混合し、必要に応じ、純水や溶剤を加
え、混合液を製作する。この際、攪拌機、超音波分散器
等の分散処理を行い、各原料の分散を十分に行う。
【0024】次に、スプレードライヤで代表される乾燥
手法を用い、乾燥造粒を行い、各種原料が均一に混合さ
れた0.05μm以上数百μm以下の粉体(造粒粉)、
望ましくは平均粒径50μm程度の粉体(造粒粉)を製
作する。または、上記乾燥手法の他に凝集及び又は沈殿
作用を利用して、混合粒子を作成する方法を採ってもよ
い。上記粉体(造粒粉)製作は必要に応じて、混合後乾
燥工程又は乾燥後混合工程、又は適宜繰り返し行っても
よく、混合する材料により他の材料の乾燥粉体と直接混
合する工程をとってもよい。
【0025】次に、上記工程で得られた混合粉(造粒
粉)をホットプレスで代表される圧縮成形技術により成
形し、固定砥粒を得る。この際、成形するサイズにより
圧縮成形機のサイズが決まる。このことから非分割構造
の固定砥粒と比較し、分割構造、すなわちセグメント構
造の固定砥粒を製作するほうが圧縮成形機のサイズが小
さくて済む。さらに付帯する設備及び後工程の設備も分
割構造、すなわちセグメント構造の固定砥粒を製作する
ほうが小型の装置で済み初期投資が少なく、製造コスト
を低く抑えることが可能である。
【0026】固定砥粒の保護と研磨テーブル等への装着
を容易にするために、上記工程で得られた固定砥粒を金
属又はエンジニアリングプラスチック等の機械的強度の
ある部材(ベース)に接着等で固定する。この際、多く
の、又は複雑な形状のセグメントからなる固定砥粒は固
定の際の位置決めが難しい。また、位置決めが不正確で
ある場合、固定砥粒とベースを固定するための接着剤が
セグメント間にはみ出すリスクがある。接着剤が固定砥
粒の研磨作用面上にある場合、研磨を阻害する、又はウ
エーハにスクラッチを発生させるなど好ましくないた
め、正確な位置決めが必要である。さらにセグメント間
に隙間がある場合には、研磨の際に研磨工具とウエーハ
との接触面積が変化してしまう。ウエーハの研磨圧力を
瞬時に可変することが難しいため、接触面積の変化は研
磨面圧を変化させてしまい、安定な研磨量を維持できな
い。特にウエーハがセグメントの隙間に掛かるときに大
きな力が加わることからウエーハのエッジ付近の研磨量
が極端に多くなってしまう、又はスクラッチを発生しや
すいという問題が生じる。
【0027】そのため、セグメント形状を円分形状又は
扇形状とし、隙間を管理することで接着の際の位置決め
が比較的容易になり、安定した研磨を実現できる。ま
た、セグメント形状の場合、製造の際にも割れやすい、
大きな固定砥粒を取り扱う必要がなく、さらにベースに
接着する際の接着層への気泡の混入の危険が比較的少な
い特徴をも有する。気泡の混入は研磨作用面下層に未接
着部分を作ってしまい、固定砥粒が十分に固定できず、
ウエーハとの摩擦に負けて固定砥粒の破損が起こる。
【0028】固定砥粒を取りつける円盤又は円筒形状の
ベースは、固定砥粒のサイズがφ600mm程度までは
アルミ合金、エンジニアリングプラスチック等を使用す
ることで、十分な強度と、取り扱い容易な重量の固定砥
粒アセンブリ品を得ることが出来る。一般に8インチウ
エーハの研磨用固定砥粒は前記方法で製造が可能であ
る。
【0029】また、12インチ以上のウエーハ研磨用の
固定砥粒は、サイズがφ700mm以上必要であり、前
記一体型ベースでアセンブリした場合、重量があり、ハ
ンドリング性が悪い。そのため、ベースごとに分割構造
とすることがセグメントごとに取り扱うことが可能であ
り、ハンドリング性の他に、交換時に必要なクリーンル
ームスペースが小さくてすむ特徴がある。たとえば、取
りつけ部を除いた基本形状を円分形状又は扇形状のベー
スに、ほぼ同形状のセグメントタイプ固定砥粒を固定
し、装置上で円盤又は円筒形状にアセンブリすることで
ハンドリング性を高めることが可能である。さらにクレ
ーン、リフターなど特別な装置が不必要となり、クリー
ンルーム内での取り扱い性に優れている。
【0030】さらに、これら固定砥粒の製造は、材料の
混合、分散を含む原料調整工程、造粒工程、成形工程、
装置取りつけ治具への装着・接着工程などの作業を、ク
リーンルーム、クリーンブースなどフィルターを通した
清浄なエアーを供給される環境で製造を行うことで、き
わめてクリーンな固定砥粒を製造することが出来る。
【0031】尚、上記実施形態は、本発明の好ましい実
施例の一形態を述べたに過ぎず、本発明の趣旨を逸脱す
ることなく、種々の実施例をとることが可能なことは勿
論である。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、研磨工具
を熱可塑性樹脂により主として構成し、その加工雰囲気
をその研磨工具のガラス転移温度以上の温度で研磨を行
うことで、高品位のウエーハ研磨が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の固定砥粒研磨工具を用いた
ポリッシング装置の要部を示す図である。
【図2】本発明の実施形態の研磨パッドを用いたポリッ
シング装置の要部を示す図である。
【図3】加熱用補助部材としてドレッサを備えたポリッ
シング装置の要部を示す図である。
【図4】加熱用補助部材としてトップリング及びドレッ
サとは独立に動作する専用の加熱用摺動具を備えたポリ
ッシング装置を示す平面図である。
【図5】加熱用補助部材としてヒータを備えたトップリ
ングを示す図である。
【符号の説明】
1 固定砥粒研磨工具 2 研磨テーブル 3 ノズル 4,7 駆動軸 5 研磨対象物(半導体ウエーハ) 6 トップリング(ウエーハ保持部材) 11 研磨パッド 13 ドレッサ 14,15,18,19 ヒータ 17 加熱用摺動具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/304 H01L 21/304 622R

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研磨対象物を研磨工具に押圧しつつ摺動
    することで、研磨を行う研磨方法において、前記研磨工
    具は熱可塑性樹脂により主として構成され、前記研磨工
    具の周辺の雰囲気が前記研磨工具の温度をそのガラス転
    移温度以上となるようにして、前記研磨を行うことを特
    徴とする研磨方法。
  2. 【請求項2】 前記研磨工具を用いて研磨中に、前記研
    磨工具のガラス転移温度以上の温度の液体を前記研磨工
    具の研磨面に供給することを特徴とする請求項1記載の
    研磨方法。
  3. 【請求項3】 前記研磨工具を用いて研磨中に、前記研
    磨工具がそのガラス転移温度以上となるように、前記研
    磨対象物を加熱することを特徴とする請求項1記載の研
    磨方法。
  4. 【請求項4】 前記研磨工具を用いて研磨中に、前記研
    磨工具がそのガラス転移温度以上になるように、加熱用
    補助部材を前記研磨工具に接触させることを特徴とする
    請求項1記載の研磨方法。
  5. 【請求項5】 前記加熱用補助部材がヒータを内蔵又は
    付属したドレッサであることを特徴とする請求項4記載
    の研磨方法。
  6. 【請求項6】 前記加熱用補助部材が、ドレッサ及びウ
    エーハ保持部材とは独立した、前記研磨工具に接触する
    加熱部材であることを特徴とする請求項4記載の研磨方
    法。
  7. 【請求項7】 前記加熱用補助部材がヒータを内蔵又は
    付属したウエーハ保持部材であることを特徴とする請求
    項4記載の研磨方法。
  8. 【請求項8】 研磨対象物を研磨工具に押圧しつつ摺動
    することで、研磨を行う研磨装置において、熱可塑性樹
    脂により主として構成された研磨工具と、前記研磨工具
    をそのガラス転移温度以上の温度に加熱する加熱手段と
    を備えたことを特徴とする研磨装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013258213A (ja) * 2012-06-11 2013-12-26 Toshiba Corp 半導体装置の製造方法
KR20180079124A (ko) * 2016-12-31 2018-07-10 전북대학교산학협력단 초정밀 자기연마 마이크로 가공장치

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