JP2001239451A - 研磨用パッド及びそれを用いた研磨機及び研磨方法 - Google Patents

研磨用パッド及びそれを用いた研磨機及び研磨方法

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JP2001239451A
JP2001239451A JP2000051153A JP2000051153A JP2001239451A JP 2001239451 A JP2001239451 A JP 2001239451A JP 2000051153 A JP2000051153 A JP 2000051153A JP 2000051153 A JP2000051153 A JP 2000051153A JP 2001239451 A JP2001239451 A JP 2001239451A
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polishing
polishing pad
pad
resin
dishing
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Masaaki Shimagaki
昌明 島垣
Naoshi Minamiguchi
尚士 南口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被研磨物表面に発生するスクラッチ傷、被研磨
物表面へのダスト付着量を少なくし、さらにディッシン
グやエロージョンが少なく、研磨速度を高くすることを
その課題とする。 【解決手段】有機無機ナノコンポジットを含有すること
を特徴とする研磨用パッド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は加工砥粒を含む研磨
液を供給しながら及びまたは砥粒を含まない研磨液を供
給しながら、被加工物を回転する弾性パッドに押しつ
け、相対運動を行わせながら、被加工物表面の凹凸の凸
の部分を研磨材で優先的に研磨する化学機械研磨(CM
P)に用いられる研磨パッドおよびそれを用いた研磨装
置および研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高度に集積度を増した半導体を製造する
に当たり多層配線を実現するためには、絶縁膜の表面を
完全に平坦化する必要がある。これまでに、この平坦化
法の代表的な技術として、SOG (Spin-On-Glass )
法や、エッチバック法(P.Elikins,K.Reinhardt,and R.
Layer,"A planarization process for double metalCMO
Susing Spin-on Glass as a sacrificial layer,"Proce
eding of 3rd InternationalIEEE VMIC Conf.,100(198
6))、そして、リフトオフ法(K.Ehara,T.Morimoto,S.M
uramoto,and S.Matsuo,"Planar Interconnection Techn
ology for LSI FabricationUtilizing Lift-off Proces
s",J.Electrochem Soc.,Vol.131,No.2,419(1984).)な
どが検討されてきた。SOG 法に関して、これはSO
G 膜の流動性を利用した平坦化法であるが、これ自身
で完全平坦化を実施することは不可能である。また、エ
ッチバック法は、もっとも多く使われている技術である
が、レジストと絶縁膜とを同時にエッチングすることに
よるダスト発生の問題があり、ダスト管理の点で容易な
技術ではない。そして、リフトオフ法は、使用するステ
ンシル材がリフトオフ時に完全に溶解しないためにリフ
トオフできないなどの問題を生じ、制御性や歩留りが不
完全なため、実用化に至っていない。そこでCMP法が
近年注目されてきた。これは被加工物を回転する弾性パ
ッドに押しつけ、相対運動を行わせながら、被加工物表
面の凹凸の凸の部分を研磨パッドで優先的に研磨する方
法であり、プロセスの簡易性から今では広く利用されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】研磨パッドとして大き
く分類すると、加工砥粒を含む研磨液を供給しながら行
う、コンベンショナルなCMPのための研磨パッド(以
下、コンベンショナルパッドと略す)と、砥粒を含まな
い研磨液を供給しながら行う固定砥粒パッドの2つにな
る。
【0004】この2つのタイプのパッドに共通の課題と
してはスクラッチ傷の発生と、ダストの付着の問題があ
る。スクラッチ傷の発生は、研磨粒子の分散不良による
凝集塊に起因するものと考えられている。特に、金属膜
のCMP に用いられる、研磨粒子としてアルミナを採
用した研磨スラリは分散性が悪く、スクラッチ傷を完全
に防止するに至っていない。ダストの付着に関してはそ
の原因さえよくわかっていないのが現状である。
【0005】常識的にはグローバル平坦性を良くするた
めには硬質の研磨パッドが望ましいが、逆にダストの付
着やスクラッチ傷が起こり易くなるために、両者を両立
することはできないと考えられている。
【0006】研磨の際の、ディッシングやエロージョン
に対しては、固定砥粒パッドの方が優位であると言われ
ているが、上述の特に被研磨物表面に発生する、スクラ
ッチ傷、ダストの付着の問題をクリアできずにいる。
【0007】本発明は被研磨物表面に発生するスクラッ
チ傷、被研磨物表面へのダスト付着量を少なくし、さら
にディッシングやエロージョンが少なく、研磨速度を高
くすることをその課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は下記の構成を有する。
【0009】有機無機ナノコンポジットを含有すること
を特徴とする研磨用パッドで、さらに親水性水不溶性高
分子及びまたは炭酸バリウム粒子を含有することを特徴
とする研磨用パッド。また、ナノコンポジットとしてフ
ェノール樹脂とシリカ粒子の組み合わせ、エポキシ樹脂
とシリカ粒子の組み合わせ、ポリアミド樹脂とシリカ粒
子の組み合わせの中の少なくとも1つの組み合わせから
なることを特徴とする研磨用パッドである。上記研磨用
パッドを用いることを特徴とする研磨装置及び研磨方法
である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の研磨パッドには、ナノコ
ンポジットが含有されており、従来知られた樹脂からな
る研磨パッドよりも容易に硬質の研磨パッドが得られる
ために、研磨特性が良くなる。即ち、ディッシングやエ
ロージョンを少なくできる。特に、研磨砥粒の粒径の小
さいものと組み合わせることで、スクラッチ傷に関して
も良好な結果が得られる。
【0011】また、本発明の研磨パッドにおいては、ナ
ノコンポジットがシリカ粒子とのナノコンポジットであ
ることが特徴であり、砥粒を含まない研磨液を供給しな
がら行う固定砥粒パッドとして利用できる。本発明で表
現したナノコンポジットという言葉は、一般に使われて
いるナノメーターオーダーの粒子を混合したものから、
数十ミクロン程度の微粒子を混合したものまでを言う。
粒子が大きすぎると、硬度を高くする効果が減少するた
め直径20μm以下が好ましく、また研磨の際にスクラ
ッチ傷が発生する危険を減らすためにさらには、1μm
以下が好ましい。逆に小さすぎると、固定砥粒としての
効果がなくなるので10nm以上が好ましい。
【0012】更に本発明では、必要に応じ被研磨物を押
しつけたその界面に水を供給する機構が内蔵されてい
る。即ち、研磨パッドを被研磨物に押しつけた際に、水
の層を界面に保持できるような物理構造、およびまたは
化学構造を有する。
【0013】この機構のドメインの大きさは、大きい程
良いが、研磨パッドとしては大きすぎるとパッド表面の
物理強度が低下しすぎ、研磨の際の耐久性が著しく落ち
る場合があり、研磨速度が十分に得られないという問題
を生じ易い。この閾値はパッドを主に構成する樹脂によ
って変動するが、1×10-62以下であれば、これら
の欠点を補えることがわかった。ドメインの大きさは小
さくても、別に研磨特性に対して悪影響を生じることは
ないが、研磨パッドの成形、品質ばらつきを抑えること
が難しくなる。ドメインの大きさは1×10-142以上
であることが望ましい。いわゆるミクロ相分離構造を取
らせることも一つの方法ではあるが、研磨パッド表面の
状態と内部の状態を同じにすることは難しく膜厚全体に
わたって該ミクロ相分離構造を制御することはきわめて
困難となる。このため、非相溶系の2種類以上の高分子
を少なくとも水供被研磨物を押しつけたその界面に水を
供給する機構を担う高分子表面に他の高分子とのなじみ
を良くする修飾を施し、ミクロに分散させる方法を簡便
に用いることができる。もちろん、なじみを改善させる
必要のない組み合わせを採用することで、さらに簡便に
本発明を利用することができる。
【0014】研磨パッドを構成する樹脂(以下マトリッ
クスと言い換える)としては、ポリアミド系、ポリアク
リル系、ポリオレフィン系、ポリビニル系、アイオノマ
ー系、ポリカーボネート系、ポリアセタール系などの熱
可塑性樹脂、ポリウレタン系、エポキシ系、フェノール
系などの熱硬化性樹脂を用いることができる。これらの
樹脂の混合体(アロイ化も含む)や、共重合、グラフ
ト、変性品などの改質技術をも用いることができる。本
発明において研磨パッドを構成する樹脂は、所望の硬
度、弾性率、耐摩耗性を基礎に、適宜選択すればよい。
【0015】有機無機ナノコンポジットとしてフェノー
ル樹脂とシリカ粒子の組み合わせ、エポキシ樹脂とシリ
カ粒子の組み合わせ、ポリアミド樹脂とシリカ粒子の組
み合わせの中の少なくとも1つの組み合わせからなるこ
とが好ましいが、今後もこれ以外の組み合わせのナノコ
ンポジットが開発されれば、候補となる。例えば、セリ
ア系の微粒子がその候補となる。
【0016】ナノコンポジットのシリカ微粒子混合重量
%としては、1%程度でも効果があり、80%程度まで
混合できる。シリカ粒子の混合重量%はポリアミド樹脂
では2%から70%、エポキシ系では2から85%まで
行える。フェノール系では2から50%が使用できる。所望
の硬度をもとに適宜設定すればよい。またこれらは市販
されているものがあるので、利用すればよい。
【0017】このほかに、半導体ウェハを研磨するの
に、炭酸バリウムの微粒子を利用することができる。炭
酸バリウムの微粒子は、親水性高分子との併用でも良い
し、単独使用でも良い。
【0018】親水性水不溶性の高分子については、たと
えば、セルロース系、アクリル系、アラミド系、ポリア
ミド系、デンプン系の樹脂もしくはその樹脂を主成分と
する架橋体や共重合体を用いることができる。市販品に
キトサン、ポリビニルポリビニリドンや、ポリビニルポ
リビニリドン/ビニルイミダゾール共重合体、高吸水性
樹脂、パルプ、紙、セルロースエステルイオン交換用の
各種荷電付与したセルロースなどがあり、これらを利用
することができる。このほかにも各種ポリアルキレング
ルコール、ポリビニルビニリドン、ポリビニアルコー
ル、ポリ酢酸ビニル等のような水溶性高分子も存在し、
これらをブレンドすることもできる。マトリックスとの
なじみを改善するためにあらかじめ表面を改質処理する
ことも可能である。
【0019】親水性の高分子の形状は、粒子状、不織布
または織物状が取り扱いやすく好ましい。粒子の直径
は、500μm以下が好ましく、100μm以下がさら
に好適に使われる。径が大きいと、マトリックスからの
離脱が多くなり好ましくない。不織布または織物状を形
成する繊維は、中空糸状であるとマトリックスの中空部
への侵入を制御しにくいが中空糸状でもかまわない。
【0020】またドメイン構造の集合体が研磨パッド表
面に占める割合、即ち表面密度は、マトリックスによっ
ても変化するが、水分吸収率が高いポリアミド系樹脂や
ポリウレタン系の樹脂では少量でよいが、ポリメチルメ
タクリレートのようなポリアクリル系樹脂、ポリイミド
などでは高く設定する必要がある。一般的には、5%〜5
0%が好適に使われる領域ではあるが、各々の樹脂の組
み合わせで適宜最適値を設定する必要がある。この作業
は当業者にとっては容易に行える。この場合も表面密度
が高くなれば研磨パッドの物理物性が弱く、もろくなる
傾向があり、また研磨特性、例えばディッシングやエロ
ージョンが起きやすく、悪くなる傾向がある。
【0021】研磨パッドの成形方法としては、マトリッ
クスと親水性でかつ水不溶性の高分子を、あらかじめコ
ンパウンド化してナノコンポジットと混合後、熱圧縮成
型することもできるし、溶融押し出し成形することもで
きる。インジェクションプレスなどの手法も可能であ
る。具体的には各マトリックスと親水性でかつ水不溶性
の高分子の相溶性や個々の耐熱性、重合特性、溶融粘度
などの物性に依存するが、当業者のものにとってその組
み合わせを選択することは容易である。本発明の研磨パ
ッドはこの様に製造方法に関しては公知技術の組み合わ
せを用いることが可能である。さらに、マトリックスと
水溶性の高分子を混合することで、研磨に際にこの部分
が溶解脱落することでミクロの大きさの不定形微細孔を
形成することができる。この場合も、あらかじめコンパ
ウンド化して熱圧縮成型することもできるし、溶融押し
出し成形することもでき、インジェクションプレスなど
の手法も可能で公知技術の組み合わせを利用できる。親
水性でかつ水不溶性の高分子と、水溶性高分子の併用も
可能である。
【0022】また、研磨パッド重量当たり、1〜70重
量%の混合比率で親水性高分子を混合することでダスト
付着性抑制効果は得られるが、混合比率が少ないとその
効果は小さく、多いとその効果は大きくなるが、マトリ
ックスの物性が悪化する場合が多い。即ち、マトリック
スの持つ硬度は下がり、曲げ強度が弱く脆性破壊しやす
くなる。このため、好適には10から60重量%使わ
れ、さらに好適には、20から50重量%が用いられ
る。研磨面への供給とそこからの排出を促進するなどの
目的で、表面に溝や孔が設けられていることが好まし
い。溝の形状としては、同心円、渦巻き、放射、碁盤目
など種々の形状が採用できる。溝の断面形状としては四
角、三角、半円などの形状が採用できる。溝の深さは
0.1mmから該研磨層の厚さまでの範囲で、溝の幅は
0.1〜5mmの範囲で、溝のピッチは2〜100mm
の範囲で選ぶことができる。孔は研磨層を貫通していて
も良いし、貫通していなくても良い。孔の直径は0.2
〜5mmの範囲で選ぶことができる。また、孔のピッチ
は2〜100mmの範囲で選ぶことができる。
【0023】ダスト付着量、酸化膜研磨速度、ディッシ
ングの評価、D硬度の測定は、以下のようにして行っ
た。 (ダスト付着量の測定)厚さ1.2mm、直径38cm
の円形の研磨パッドを作成し、表面に、幅2.0mm、
深さ0.5mm、ピッチ15mmのいわゆるX-Yグル
ーブ加工(格子状溝加工)を施した。このパッドを研磨
機(ラップマスターSFT社製、“L/M-15E”)の
定盤にクッション層として、ロデール社製“Suba4
00”を貼り、その上に両面接着テープ(3M社製、
“442J”)で張り付けた。旭ダイヤモンド工業
(株)のコンディショナー(“CMP−M”、直径1
4.2cm)を用い、押しつけ圧力0.04MPa、定
盤回転数25rpm、コンディショナー回転数25rp
mで同方向に回転させ、純水を10ml/minで供給
しながら5分間研磨パッドのコンディショニングを行っ
た。研磨機に純水を100ml/min流しながら研磨
パッド上を2分間洗浄し次ぎに、酸化膜付きウェハ(4
インチダミーウェハCZP型、信越化学工業(株))を
研磨機に設置し、説明書記載使用濃度のキャボット社製
スラリー分散液(“SC−1”)を100ml/min
で研磨パッド上に供給しながら、押しつけ圧力0.04
MPa、定盤回転数45rpm、コンディショナー回転
数45rpmで同方向に回転させ、5分間研磨を実施し
た。ウェハ表面を乾かさないようにし、すぐさま純水を
かけながら、ポリビニルアルコールスポンジでウェハ表
面を洗浄し、乾燥圧縮空気を吹き付けて乾燥した。その
後ウェーハ表面ゴミ検査装置(トプコン社製、“WM-
3”)を用いて、直径が0.5μm以上の表面ダスト数
を測定した。本試験方法では、400個以下であれば半
導体生産上問題を生じることが無く合格である。
【0024】(酸化膜研磨速度の測定)ウェハ(4イン
チダミーウェハCZP型、信越化学工業(株))表面の
酸化膜の厚みを、あらかじめ大日本スクリーン社製“ラ
ムダエース”(VM−2000)を用いて決められた点
198ポイント測定した。研磨機(ラップマスターSF
T社製、“L/M-15E”)の定盤にクッション層とし
て、ロデール社製“Suba400”を貼り、その上に
両面接着テープ(3M社製、“442J”)で試験すべ
き研磨パッドを張り付けた。旭ダイヤモンド工業(株)
のコンディショナー(“CMP−M”、直径14.2c
m)を用い、押しつけ圧力0.04MPa、定盤回転数
25rpm、コンディショナー回転数25rpmで同方
向に回転させ、純水を10ml/minで供給しながら
5分間研磨パッドのコンディショニングを行った。研磨
機に純水を100ml/min流しながら研磨パッド上
を2分間洗浄し次ぎに、酸化膜厚みを測定し終わった酸
化膜付きウェハを研磨機に設置し、説明書記載使用濃度
のキャボット社製スラリー分散液(“SC−1”)を1
00ml/minで研磨パッド上に供給しながら、押し
つけ圧力0.04MPa、定盤回転数45rpm、コン
ディショナー回転数45rpmで同方向に回転させ、5
分間研磨を実施した。このとき固定砥粒パッドとしての
評価は、スラリー分散液の代わりにpH10.5のKO
H水溶液を用いた。ウェハ表面を乾かさないようにし、
すぐさま純水をかけながら、ポリビニルアルコールスポ
ンジでウェハ表面を洗浄し、乾燥圧縮空気を吹き付けて
乾燥した。この研磨後のウェハ表面の酸化膜の厚みを大
日本スクリーン社製“ラムダエース”(VM−200
0)を用いて決められた点198ポイント測定し、各々
の点での研磨速度を計算し、その平均値を酸化膜研磨速
度とした。
【0025】(ディッシングの評価)ウェハ(4インチ
ダミーウェハCZP型、信越化学工業(株))表面に、
図1および図2に示したパターンを形成し、その中の2
30μmのスペース部分(凹部酸化膜の研磨量を、大日
本スクリーン社製“ラムダエース”(VM−2000)
を用いて測定した。具体的には、研磨機(ラップマスタ
ーSFT社製、“L/M-15E”)の定盤にクッション
層として、ロデール社製“Suba400”を貼り、そ
の上に両面接着テープ(3M社製、“442J”)で試
験すべき研磨パッドを張り付けた。旭ダイヤモンド工業
(株)のコンディショナー(“CMP−M”、直径1
4.2cm)を用い、押しつけ圧力0.04MPa、定
盤回転数25rpm、コンディショナー回転数25rp
mで同方向に回転させ、純水を10ml/minで供給
しながら5分間研磨パッドのコンディショニングを行っ
た。研磨機に純水を100ml/min流しながら研磨
パッド上を2分間洗浄し次ぎに、230μmのスペース
部)と、一対になる20μmのライン部(凸部)の酸化
膜厚みを測定し終わった酸化膜付きウェハを研磨機に設
置し、説明書記載使用濃度のキャボット社製スラリー分
散液(“SC−1”)を100ml/minで研磨パッ
ド上に供給しながら、押しつけ圧力0.04MPa、定
盤回転数45rpm、コンディショナー回転数45rp
mで同方向に回転させ、1分間研磨を実施した。このと
き固定砥粒パッドとしての評価は、スラリー分散液の代
わりにpH10.5のKOH水溶液を用いた。ウェハ表
面を乾かさないようにし、すぐさま純水をかけながら、
ポリビニルアルコールスポンジでウェハ表面を洗浄し、
乾燥圧縮空気を吹き付けて乾燥した。この研磨後のウェ
ハ表面の230μmのスペース部分と、一対になる20
μmのライン部の酸化膜の厚みを大日本スクリーン社製
“ラムダエース”(VM−2000)を用いて測定し、
この部分の研磨量を測定した。この2つの部分の段差が
10nm以下になるまで、注意深く研磨を繰り返した。
段差が10nm以下になったときの230μmのスペー
ス部分の研磨量の値が小さいほど(0が理想値)ディッ
シング特性はよい。少なくとも300nm以下が合格領
域である。
【0026】(D硬度の測定)厚さ1.0mm〜1.5
mmの範囲に入るサンプル(大きさは1cm角以上)
を、D硬度90以上の表面硬度を有する平面上に置き、
JIS規格(硬さ試験)K6253に準拠した、デュロ
メーター・タイプD(実際には、高分子計器(株)製”
アスカーD型硬度計”)を用い、5点測定しその平均値
をD硬度とした。測定は室温(25℃)で行った。
【0027】以下、実施例によってさらに詳細に説明す
る。
【0028】
【実施例】実施例1 ポリヘキサメチレンアジパミドに直径70nmのシリカ
粒子を40wt%混合し、ナノコンポジットを調製し
た。このナノコンポジット/ポリヘキサメチレンアジパ
ミド/アドバンテック社製濾紙粉末(Eタイプ)=3
0:40:30の混合重量比で混合し、40cm角の金型
を用いて200℃で15分間ホットプレス成形した。得
られた樹脂板でダスト付着量試験を行った。この結果、
251個ダストが認められた。またD硬度は、93度で
あった。酸化膜研磨速度は152nm/minであっ
た。固定砥粒パッドとしてディッシングの評価を行った
ところ、182nmであり、良好であった。またコンベ
ンショナルパッドとしてディッシングの評価を行ったと
ころ、288nmであり、良好であった。
【0029】実施例2 エポキシ樹脂17wt%、フェノール樹脂13wt%
に、直径2μmシリカ微粒子を、70wt%混合したも
のを70wt%と、アドバンテック社製濾紙粉末(Eタ
イプ)を、30wt%になるように混合し、40cm角の
金型を用いて185℃でホットプレス成形を行った。得
られた樹脂板でダスト付着量試験を行った。この結果、
215個ダストが認められた。またD硬度は、95度で
あった。酸化膜研磨速度は162nm/minであっ
た。固定砥粒パッドとしてディッシングの評価を行った
ところ、98nmであり、良好であった。またコンベン
ショナルパッドとしてディッシングの評価を行ったとこ
ろ、235nmであり、良好であった。
【0030】比較例1 市販の研磨パッド(”IC−1000”、ロデール社
製、厚さ1.2mm、幅2.0mm、深さ0.5mm、
ピッチ15mmX-Yグルーブ溝加工品)を用いてダス
ト付着量試験を行った。この結果、208個ダストが認
められた。またD硬度は、63度であった。酸化膜研磨
速度は113nm/minであった。コンベンショナル
パッドとしてディッシングの評価を行ったところ、39
6nmであり、よくないことが示された。固定砥粒パッ
ドとしてのディッシング評価は10分まで行ったが段差
が小さくならず測定できなかった。
【0031】実施例3 エポキシ樹脂17wt%、フェノール樹脂13wt%
に、直径2μmシリカ微粒子を、70wt%混合したも
のを65wt%と、アドバンテック社製濾紙粉末(Eタ
イプ)を30wt%、炭酸バリウム(直径60nm)粉
末5wt%になるように混合し、40cm角の金型を用い
て185℃でホットプレス成形を行った。得られた樹脂
板でダスト付着量試験を行った。この結果、233個ダ
ストが認められた。またD硬度は、95度であった。酸
化膜研磨速度は165nm/minであった。固定砥粒
パッドとしてディッシングの評価を行ったところ、90
nmであり、良好であった。またコンベンショナルパッ
ドとしてディッシングの評価を行ったところ、243n
mであり、良好であった。
【0032】比較例2 実施例1で、ポリヘキサメチレンアジパミドのペレット
を40cm角の金型を用いて200℃で15分間ホットプ
レス成形を行った。得られた樹脂板でダスト付着量試験
を行った。この結果、425個ダストが認められた。ま
たD硬度は、73度であった。酸化膜研磨速度は80n
m/minであった。コンベンショナルパッドとしてデ
ィッシングの評価を行ったところ、334nmであり、
不良であった。固定砥粒パッドとしてのディッシング評
価は10分まで行ったが段差が小さくならず測定できな
かった。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、被研磨物表面に発生す
るスクラッチ傷、被研磨物表面へのダスト付着量を少な
くし、さらにディッシングやエロージョンが少なく、研
磨速度を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】4インチ酸化膜付きウエハーを表す図である。
【図2】酸化膜TEGの配線パターンを表す図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機無機ナノコンポジットを含有すること
    を特徴とする研磨用パッド。
  2. 【請求項2】有機無機ナノコンポジットを含有しさらに
    親水性水不溶性高分子及びまたは炭酸バリウム粒子を含
    有することを特徴とする請求項1記載の研磨用パッド。
  3. 【請求項3】有機無機ナノコンポジットとしてフェノー
    ル樹脂とシリカ粒子の組み合わせ、エポキシ樹脂とシリ
    カ粒子の組み合わせ、ポリアミド樹脂とシリカ粒子の組
    み合わせの中の少なくとも1つの組み合わせからなるこ
    とを特徴とする請求項1ないし2記載の研磨用パッド。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の研磨用パ
    ッドを用いることを特徴とする研磨装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜3のいずれかに記載の研磨用パ
    ッドを用いることを特徴とする研磨方法。
JP2000051153A 1999-12-22 2000-02-28 研磨用パッド及びそれを用いた研磨機及び研磨方法 Pending JP2001239451A (ja)

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