JP2003220176A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2003220176A
JP2003220176A JP2002019533A JP2002019533A JP2003220176A JP 2003220176 A JP2003220176 A JP 2003220176A JP 2002019533 A JP2002019533 A JP 2002019533A JP 2002019533 A JP2002019533 A JP 2002019533A JP 2003220176 A JP2003220176 A JP 2003220176A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 射幸性を適度に抑制しながらも遊技者の興趣
を低下させることなく、また遊技者の遊技に対する挑戦
意欲の沸く遊技機を提供する。 【解決手段】 可変表示部の各々の表示を停止表示させ
るための操作を行うことが可能な停止スイッチ7a〜7
cと、所定の入賞を獲得可能な特別ゲームを遊技可能な
特別遊技状態のときに、入賞を獲得可能な停止表示を導
出できるように停止スイッチの操作に関する操作情報を
報知する操作情報報知手段と、特別遊技状態における入
賞に基づいて獲得した遊技媒体量を監視する獲得遊技媒
体監視手段と、獲得遊技媒体監視手段が監視した遊技媒
体量に基づいて操作情報報知手段にて報知を行うか否か
を決定する報知制御手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数種類の図柄を可
変表示可能な可変表示装置を備え、遊技者の停止操作に
よって図柄を停止可能な可変表示遊技(可変表示ゲー
ム)を実行可能な遊技機(例えば、いわゆるパチスロ機
や球スロ機)に関し、特に、賞を獲得可能なフラグを発
生させて可変表示ゲームを行う遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の遊技機(パチスロ機、球スロ機等
のスロットマシン)は、賞を獲得可能な賞フラグが頻繁
に発生するものの、いずれの賞態様が獲得可能であるか
を遊技者に知らせないことで、確率的にしか遊技者が賞
を獲得できないようにした遊技機がある。これら、遊技
機では獲得可能な賞態様を遊技者に知らせることで大量
の賞を獲得可能な遊技状態を実現するものがある。
【0003】また、目押し操作などの技術介入を遊技者
に求め、高いレベルの技術介入により大量の賞を獲得可
能にしたものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の遊技機では、賞の大量獲得が射幸心をあおり、適正
な遊技機のあり方から逸脱する恐れもあり、また、高度
な技術介入を要求するものでは、初心者と熟練者では賞
の獲得量に大きな差が生じ、初心者などに不公平感を与
える場合があった。一方、このような遊技機の賞獲得の
機会を単純に制限すると、遊技者にとって興趣が低下す
るのを免れないという問題があった。
【0005】そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、射幸性を適度に抑制しながらも遊技者の興
趣を低下させることなく、また遊技者の遊技に対する挑
戦意欲の沸く遊技機の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、複数の可
変表示部が所定の表示結果を導出した場合に所定の入賞
が発生する遊技機において、前記複数の可変表示部の各
々を導出表示させるための操作を行うことが可能な操作
手段と、所定の入賞を発生可能な特別ゲームを遊技可能
な特別遊技状態のときに、入賞を発生する表示結果を導
出できるように前記操作手段の操作に関する操作情報を
報知する操作情報報知手段と、前記特別遊技状態におけ
る入賞によって獲得した遊技媒体量または特別遊技状態
で獲得可能な遊技媒体量に基づいて前記操作情報報知手
段にて報知を行うか否かを決定する報知制御手段と、を
備える。
【0007】また、遊技機には特別遊技状態における入
賞によって獲得した遊技媒体量を監視する獲得遊技媒体
監視手段を設けることができる。なお、操作手段は、可
変表示部を複数のリールで構成した場合、各リールをそ
れぞれ停止させる停止スイッチなどで構成することがで
き、また、操作情報報知手段は可変表示部や操作手段に
発光部材を備えたもので構成したり、補助表示手段で構
成することができる。
【0008】また、第2の発明は、複数の可変表示部が
所定の表示結果を導出した場合に所定の入賞が発生する
遊技機において、前記複数の可変表示部の各々を導出表
示させるための操作を行うことが可能な操作手段と、所
定の入賞を発生可能な特別ゲームを遊技可能な特別遊技
状態のときに、入賞を発生する表示結果を導出できるよ
うに前記操作手段の操作に関する操作情報を報知する操
作情報報知手段と、前記特別遊技状態におけるゲームの
進行数に基づいて前記操作情報報知手段にて報知を行う
か否かを決定する報知制御手段と、を備える。
【0009】また、遊技機には特別遊技状態におけるゲ
ームの進行数を監視するゲーム進行数監視手段を設ける
ことができる。なお、操作手段は、可変表示部を複数の
リールで構成した場合、各リールをそれぞれ停止させる
停止スイッチなどで構成することができ、また、操作情
報報知手段は可変表示部や操作手段に発光部材を備えた
もので構成したり、補助表示手段で構成することができ
る。
【0010】さらに、前記遊技機が、前記複数の可変表
示部の各々を導出表示させるための操作を行うことが可
能な操作手段と、所定の入賞を発生可能な特別ゲームを
遊技可能な特別遊技状態のときに、入賞を発生する表示
結果を導出できるように前記操作手段の操作に関する操
作情報を報知する操作情報報知手段と、前記特別遊技状
態におけるゲームの進行数または前記前記特別遊技状態
で獲得あるいは獲得可能な遊技媒体量の少なくともひと
つに基づいて前記操作情報報知手段にて報知を行うか否
かを決定する報知制御手段と、を備える構成とすること
ができる。
【0011】なお、上記ゲームの進行数は、特別遊技中
のゲーム数が固定されている場合、 残存数=ゲーム数−進行数 で表されるが、特別遊技中のゲーム数が変動する場合に
はゲームの残存数も変化するので、ゲームの進行数に代
わってゲームの残存数を用いればよい。
【0012】また、第3の発明は、前記第1または第2
の発明において、前記報知制御手段は、前記操作情報の
報知率を選択してから抽選を行う抽選手段を有し、抽選
手段の抽選結果に基づいて報知を行うか否かを決定す
る。
【0013】また、第4の発明は、前記第3の発明にお
いて、前記抽選手段は、獲得した遊技媒体量に基づいて
前記操作情報の報知率を選択可能に構成される。
【0014】また、第5の発明は、前記第1乃至第4の
発明のいずれかひとつにおいて、前記報知制御手段は、
前記特別遊技状態で実行可能な特別ゲームのうち、所定
のゲーム数だけ前記操作情報報知手段にて報知を行う。
【0015】また、第6の発明は、前記第1乃至第5の
発明の何れかひとつにおいて、前記特別遊技状態は、第
1の入賞を獲得可能な第1の特別ゲームを所定回数遊技
可能な特定遊技状態と、第2の入賞を獲得可能な第2の
特別ゲームと、からなり、前記第2の特別ゲームにおい
て前記複数の可変表示部の表示結果が予め定められた特
別の表示態様となった場合に前記特定遊技状態となる、
遊技状態であって、前記報知制御手段は、特定遊技状態
において前記操作情報報知手段を報知可能とする。
【0016】また、第7の発明は、前記第6の発明にお
いて、前記特別遊技状態は、前記特定遊技状態になるこ
とが可能な回数が予め設定され、前記報知制御手段は、
最後の特定遊技状態で前記操作情報報知手段にて報知を
行うか否かを決定する。
【0017】
【発明の効果】したがって、第1の発明は、特別遊技状
態となってから獲得した遊技媒体量または獲得可能な遊
技媒体量に基づいて操作情報の報知を行うか否かを決定
するようにしたので、特別遊技状態(BBゲーム)で獲
得される遊技媒体量が所定の範囲となるように設定で
き、射幸性を抑制しながらも熟練者と初心者とで獲得枚
数についての不公平感を抑制でき、公平な遊技を提供で
きる。
【0018】また、操作情報が報知されるか否か、とい
う点で遊技の興趣を高め、さらに、報知されない場合で
あっても入賞を獲得できるか否かで遊技者の興趣を向上
させることができ、獲得可能な遊技媒体量の制限という
遊技者の不利益を、遊技者が直接的に意識することがな
く、射幸性の適度な抑制と公平な遊技の提供を両立させ
ることができるのである。
【0019】また、第2の発明は、特別遊技状態となっ
てからのゲームの進行数に基づいて操作情報の報知を行
うか否かを決定するようにしたので、特別遊技状態(B
Bゲーム)で獲得される遊技媒体量が所定の範囲となる
ように設定でき、射幸性を抑制しながらも熟練者と初心
者とで獲得枚数についての不公平感を抑制でき、公平な
遊技を提供できる。
【0020】また、第3の発明は、抽選による運、不運
の要素を付加しながらその後の獲得遊技媒体量が変化す
るため、抽選次第で大きな遊技価値を得ることもあり、
変化に富んだゲームを提供でき、遊技者の興趣を向上さ
せることができる。
【0021】また、第4の発明は、獲得可能な遊技媒体
量を抽選手段の報知率に応じて所定の範囲に設定でき、
熟練者と初心者とで獲得枚数についての不公平感を抑制
でき、公平な遊技を提供できる。また、遊技者の熟練度
に応じた獲得量を調整することが可能となって、射幸性
を適度に抑制しながらも同様の技量を持つ遊技者であれ
ばほぼ同様の獲得量が得られる遊技機を提供することが
できる。
【0022】また、第5の発明は、特別遊技状態の実行
可能な特別ゲームの全ゲーム数のうち、所定のゲーム数
だけ報知を行うようにしたので、熟練度に関わらず一定
の遊技媒体を獲得することが可能となって、熟練者と初
心者等の熟練度の異なる遊技者間での獲得量に極端な差
が出るのを防いで不公平感を抑制する一方、所定回数を
超えるゲームでは報知を行わないため、遊技者の熟練度
に応じて一定の遊技媒体量以上の遊技媒体を獲得するこ
とが可能となって、技量を備えた遊技者の興趣を維持す
ることができる。
【0023】また、第6の発明は、第1の入賞を獲得可
能なゲームを所定回数遊技可能であるため、特定遊技状
態で獲得可能な遊技媒体量を調節することができる。
【0024】また、第7の発明は、最後の特定遊技状態
のときに報知を行うか否かを決定するので、報知の可否
と技量に応じて遊技媒体を積み増すことができるので、
遊技者の技量に応じた獲得枚数の極端な差を抑制しなが
らも、熟練者には技量を発揮する機会を与えることがで
き、熟練度に関わらず興趣の持てる遊技機の提供が可能
となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面に基づいて説明する。
【0026】図1は、本発明の実施の形態の遊技機(パ
チスロ機)の構成を示す正面図である。
【0027】本実施の形態の遊技機100は、左側に蝶
番を有し、この蝶番を軸として片開き形式に開閉自在な
前面パネル2を備えている。この前面パネル2の背部に
は、可変表示装置(変動表示装置)を構成する3個のリ
ール(ドラム)4a、4b、4cが回転自在な状態で横
に並んで配置されている。各リール4a、4b、4cの
外周面には、複数種類のシンボル(図柄)からなる図柄
列が表記されている(図3参照)。リール4a、4b、
4cはリール駆動部によって駆動され、互いに独立に回
転するようになっている。このリール駆動部は、例え
ば、ステッピングモータ(4Ma、4Mb、4Mc)か
ら構成されている。本実施の形態の遊技機においては、
リール4a、4b、4cの回転によって可変表示ゲーム
が行われ、前記可変表示の停止結果が有効ライン上にお
いて所定の停止表示態様(所定の図柄組合せ態様)を導
出することに関連して所定の遊技価値を遊技者に付与す
るように構成されている。なお、本実施形態ではリール
が停止したときに表示態様の導出としたが、これに限定
されるものではなく、可変表示装置がCRT、LCD
(液晶パネル)、PDP(プラズマディスプレイパネ
ル)などで構成される場合には、表示されるシンボルが
所定の図柄組み合わせと認識できる状態をもって、結果
の導出とすることができる。
【0028】前面パネル2の上半部の略中央には、リー
ル4a、4b、4cの回転により可変表示(変動表示)
される図柄を遊技者に視認させるための表示窓部20が
設けられている。リール4a、4b、4cが停止してい
る状態で、表示窓部20からリール4a、4b、4cの
外周面に表記された図柄列のうち3個の図柄がそれぞれ
視認可能となっている。つまり、リール4a、4b、4
cが停止した状態で表示窓部20には合計9個の図柄が
視認できる。
【0029】表示窓部20の上方には、補助ゲームが実
行されたり、可変表示ゲームに関連して演出表示、情報
表示を行う補助表示装置5が設けられている。この補助
表示装置5は表示制御装置35によって制御され(図2
参照)、液晶パネルやLEDなどで構成されて表示内容
を可変する。なお、可変表示装置がCRT、LCD、P
DP等で構成される場合では、補助表示装置5に代わっ
て、可変表示装置の表示領域内にシンボルの変動表示を
行う主表示部と、情報表示を行う補助表示部を設けても
良い。この場合、各々の表示領域は固定化されていても
よいし、表示内容に基づいて変化(移動、サイズ変更、
形状変更、表示優先順位の変更など)してもよい。
【0030】表示窓部20の左側方には、メダルの賭数
(ベット数)に対応して有効化されたベットライン(有
効ライン)を表示するベットライン表示部13が設けら
れている。メダルのベット数とは、遊技者が遊技のため
に投入したメダルの数、又は、予め遊技者が投入したメ
ダルの記憶数(クレジット数)から減算され、遊技に使
用されるメダルの数である。なお、遊技を開始するため
に遊技者がメダルを投入したり、記憶数から減算したり
する操作をベットという。
【0031】ベットライン表示部13は、例えば、ベッ
ト数が1枚のときは、ベットライン表示部13中央の
「1」のランプだけが点灯して、中段の横ラインだけが
有効ラインであることを示している。ベット数が2枚の
ときは、ベットライン表示部13中央の「1」とその上
下に設けられた「2」のランプが点灯して、上段、中
段、下段の3本の横ラインが有効ラインであることを示
している。ベット数が3枚のときは、ベットライン表示
部13の「1」「2」「3」の全てのランプが点灯し
て、3本の横ラインと右下がり、右上がりの2本の斜め
ラインの合計5ラインが有効ラインであることを示して
いる。
【0032】表示窓部20の右側方には、遊技状態を表
示する遊技状態表示部14が設けられている。遊技状態
表示部14は、遊技可能な状態であることを示し、メダ
ルの投入を促す「INSERT MEDALS」表示、
リプレイ入賞を獲得したこと及び現在行っている遊技が
リプレイ入賞後のリプレイゲームであることを示す「R
EPLAY」表示、遊技者がメダルを投入してスタート
レバーを操作してからリールの回転が開始するまで待ち
時間(待機時間)があることを示す「WAIT」表示、
リールが停止してゲームが終了したことを示す「GAM
E OVER」表示等で構成される。
【0033】表示窓部20の下方には、遊技者が入賞を
確定してメダルを獲得したときの払出枚数を表示する払
出数表示部8、AT(アシストタイム)状態中、ビッグ
ボーナス(BB)状態中又はレギュラーボーナス(R
B)状態中の残りゲーム回数等を表示する遊技進行表示
部11、メダルのクレジット数を表示するクレジット数
表示部12が設けられている。これらの表示部8、1
1、12は、7セグメントのLEDや液晶ディスプレイ
等を用いて構成する。
【0034】前面パネル2の上部には、透光性を有する
前面カバー部材25が装着され、この前面カバー部材2
5の背部には、ランプやLED等からなる装飾表示部3
7やスピーカ等からなる音声発生部等が配設されてい
る。
【0035】また、前面パネル2の上半部と下半部の中
間にある傾斜台部22には、メダルを投入するメダル投
入口27が配設され、遊技者はこの投入口にメダルを投
入することにより遊技ができるようになっている。ま
た、傾斜台部22には、押圧操作によってクレジットし
たメダルを1枚ずつベット可能な1ベットボタン(1ベ
ットスイッチ)10と、1回の押圧操作によってベット
可能枚数だけメダルがベットされるマックスベットボタ
ン(MAXベットスイッチ)9が配設されている。この
マックスベットボタン9を操作すると、例えば、メダル
がベットされていないときには3枚メダルがベットさ
れ、メダルが1枚ベットされているときは、さらに2枚
のメダルがベットされる。
【0036】これらベットボタン9、10により、メダ
ル投入口15よりメダルを投入することなく、クレジッ
ト数表示部12に表示されているクレジット数以内でメ
ダルをベットすることができ、このベット数に応じて有
効ラインが設定される。
【0037】前面パネル2の下半部には矩形状の化粧パ
ネル19が設けられている。化粧パネル19の上方に
は、メダルをクレジットとして記憶可能なクレジット状
態と記憶不能な非クレジット状態の何れか一方の状態に
選択的に切換可能なクレジット選択ボタン(クレジット
選択スイッチ)18、リール4a、4b、4cの回転を
開始させるためのスタートレバー(スタートレバースイ
ッチ)6、及び、リール4a、4b、4cの回転をそれ
ぞれ停止させるためのリール停止ボタン(操作手段)7
a、7b、7cが設けられている。
【0038】各リール停止ボタン7a〜7cには、リー
ル停止ボタンを発光させることでリール停止ボタンが操
作可能な状態であることを報知する操作情報ランプが内
蔵されている。これらの操作情報ランプが点灯していな
い間はリール停止ボタン7a〜7cが操作不能となり、
操作情報ランプが点灯している間はリール停止ボタン7
a〜7cが操作可能となるように制御される。よって、
操作情報ランプが点灯していない間はリール停止ボタン
7a〜7cを操作してもリール4a、4b、4cの回転
は停止しない。また、操作情報ランプの点灯色によっ
て、リール停止ボタン7a〜7cが操作可能であるかを
報知するようにしてもよい。
【0039】クレジット選択ボタン(クレジット選択ス
イッチ)18の下方には、プリペイドカード(有価価値
記憶媒体)を挿入可能なカードユニット30(図2参
照)の挿入口30aが配設される。
【0040】なお、有価価値記憶媒体は、プリペイドカ
ードに限定されるものではなく、ICカードやICチッ
プ内蔵コインまたはタグで構成され、カードユニット
(記憶媒体処理装置)30は、これら挿入されたカード
やコインまたはタグにより特定される有価価値を読み込
めるものであればよい。
【0041】また、化粧パネル19の左右両側方には、
透光性を有する前面カバー部材24、24が装着されて
いる。この前面カバー部材24の背部には、ランプやL
ED等からなる装飾表示部37が配設されている。
【0042】また、化粧パネル19の下方には、前面パ
ネル2の背部にあるメダル払出部3より払出されたメダ
ルを貯留可能な受皿23や、灰皿21が設けられてい
る。
【0043】図2は、本発明の実施の形態の遊技機(パ
チスロ機)の制御系の一部を示すブロック図である。
【0044】本遊技機の制御系統は、遊技機内部に配置
される遊技制御装置50を主要な構成要素としている。
遊技制御装置50は、遊技の総括的制御(遊技進行の制
御処理及び各被制御機器の制御)を行う制御装置で、C
PU51、ROM52、RAM53、およびI/F(イ
ンターフェース)54を備えている。このCPU等によ
って設定手段、停止制御手段が実現され、遊技制御装置
がこれらの手段として機能する。
【0045】CPU51は、制御部、演算部を備え、各
種演算制御を行う他、予め定められている特別の図柄組
み合わせ態様が主ゲームにおいて形成されるようにリー
ル4a、4b、4cを停止させることを許可するか否か
を決定する内部抽選用の乱数を生成して内部抽選を行
う。内部抽選における各入賞の当選確率は遊技媒体の賭
数により変更され、賭数が多いほど当選確率が高くなる
ように制御している。なお、CPU51のソフトウェア
処理によって内部抽選用乱数を生成する代わりに、遊技
制御装置50に乱数を発生する乱数発生器を設け、該乱
数発生器から出力される乱数を内部抽選用の乱数として
用いて内部抽選を行うようにしてもよい。
【0046】この内部抽選の結果(入賞フラグの成立/
未成立)は、サブ制御手段としての演出制御装置60
(演出手段)を介して表示制御装置35に送信され、前
記抽選結果に基づいて補助表示装置5の補助ゲームが制
御される。補助ゲームが実行される確率も遊技媒体の賭
数が多いほど確率が高くなるようにして、内部抽選の結
果に応じて補助ゲームを適当な頻度で実行できるように
してもよい。なお、この補助ゲームを実行するか否かを
決定する抽選は、CPU51で行うこともできるが、サ
ブ制御手段としての演出制御装置60で行うようにして
もよい。
【0047】ROM52には、制御処理を実行するため
のプログラムや制御データ(例えば、内部抽選用の判定
値)が格納されている。RAM53はCPU51で生成
される内部抽選用の乱数の記憶領域や、その他の各種デ
ータ(例えば、メダルのクレジット数、メダルの賭数、
成立フラグなど)を一時的に記憶する記憶領域及びCP
U51の作業領域を備えている。
【0048】入出力インターフェース(I/F)54
は、図示しないローパスフィルタやバッファゲートを介
して、カードユニット30、メダル検知センサ15a、
スタートレバースイッチ6、各リール停止ボタン7a〜
7c、リール位置検出センサ31a、31b、31c、
ベットスイッチ9、10、クレジット選択スイッチ1
8、払い出しメダル検出センサ3a、確率設定装置3
2、リセットスイッチ33及び前面枠開放検出スイッチ
34から出力される信号をCPU51に対して出力して
いる。
【0049】メダル検知センサ15aは、メダル投入口
15より投入されたメダルを検知するためのセンサであ
る。スタートレバースイッチ6は、スタートレバーが操
作されたことを検出するためのスイッチである。
【0050】リール停止スイッチ7a〜7cは、リール
停止ボタンに各々設けられ、各リール停止ボタンが操作
されたことを検出するためのスイッチである。
【0051】リール位置検出センサ31a、31b、3
1cは、リール4a、4b、4c毎に各々設けられ各リ
ール4a、4b、4cの停止位置を検出するセンサであ
る。
【0052】1ベットスイッチ10は、1ベットボタン
が押されたことを検出するためのスイッチである。マッ
クスベットスイッチ9Sは、マックスベットボタンが押
されたことを検出するためのスイッチである。クレジッ
ト選択スイッチ18Sは、クレジット選択ボタン18が
押されたことを検出するためのスイッチである。払い出
しメダル検出センサ3aは、メダル払出機3から払い出
されたメダルの枚数を検出するセンサである。リセット
スイッチ33は、遊技機の遊技状態をリセットするため
のスイッチである。前面枠開放検出スイッチ34は、前
面パネル2が開放されたことを検出するスイッチであ
る。
【0053】確率設定装置32は遊技機の設定を切り替
える装置で、この設定は、入賞フラグの成立する確率が
異なる1〜6の設定が用意されており、設定1の入賞フ
ラグの成立確率が一番低く、設定値が大きくなるにつれ
入賞フラグの成立確率は高くなるように切り替えること
ができる。
【0054】また、入出力インターフェース(I/F)
54は、CPU51から出力される制御信号を、図示し
ない出力ポートやドライバを介して、演出制御装置(サ
ブ制御手段)60、遊技進行表示部11、ベットライン
表示部13、クレジット数表示部12、払出数表示部
8、遊技状態表示部14、装飾表示部37、メダル払出
部3、リール用モータ4M(4Ma〜4Mc)、外部信
号出力部38、リール操作情報ランプなどに出力してい
る。
【0055】サブ制御装置としての演出制御装置60
は、制御用CPUおよびRAM、ROM等を備えてお
り、補助ゲームの演出に関わる情報表示や音出力等の制
御を統括して行う。例えば、投入メダル検出センサ1
5、1ベットスイッチ10またはマックスベットスイッ
チ9の何れかからの検出信号により賭入力が検出される
ことに伴い遊技制御装置50から送信される賭入力情報
を受信することに基づいて、補助表示装置5で演出表示
される補助ゲームに関する制御処理や、音出力部26で
出力される補助ゲームに対応した音に関する制御処理等
を行い、その制御処理に応じて表示制御信号と音制御信
号を各々表示制御装置35と音制御装置36に送信す
る。
【0056】また、演出制御装置60は、特定入賞が獲
得され派手な演出が行われている特定遊技状態中に、一
定時間ゲームが実行されなければ補助表示装置5の演出
表示や音出力部26からの出力を小さくしたり停止させ
たりする制御等も行う。
【0057】表示制御装置35は、表示制御用CPUお
よびRAM、情報表示データを記憶するROM等で構成
され、演出制御装置60から送信された制御信号に基づ
いて、後述する補助ゲームを構成する演出情報(演出パ
ターン)を補助表示装置5に送信して表示させる。
【0058】音制御装置36は、音制御用CPUおよび
RAM、効果音データを記憶するROM、およびアンプ
等で構成され、演出制御装置60から送信された音制御
信号に基づいて音出力部26から遊技状態に対応した効
果音や前記補助ゲームに応じた所定の演出音を出力させ
る。
【0059】また、遊技制御装置50と演出制御装置6
0との通信は遊技制御装置50から演出制御装置60へ
の単方向にのみ制御信号が送信されるような通信形態と
なっていて、遊技制御装置50への不正な信号が入力さ
れるのを防止している。
【0060】外部信号出力部38からは、稼働状況に関
する各種情報(メダルの投入や払出しに関する信号や、
BB状態或いはRB状態であることを示す信号等)を外
部(遊技店の管理装置等)に対して出力可能となってい
る。また、各入賞フラグの成立に関連する情報等を含む
テスト用のデータ(検査用のデータ)も外部に出力可能
となっている。
【0061】遊技機の電源装置(図示省略)は、電源回
路のほかに、バックアップ電源部と停電監視回路とを備
えている。停電監視回路は、電源装置の所定の電圧降下
を検出すると、遊技制御装置50、演出制御装置60等
に対して停電検出信号とリセット信号とを順に出力す
る。遊技制御装置50は、停電検出信号を受けると所定
の停電処理を行い、リセット信号を受けるとCPUの動
作を停止する。バックアップ電源部は、遊技制御装置5
0のRAM53等にバックアップ電源を供給して、遊技
データ(遊技情報、遊技制御情報:変動表示ゲーム情報
を含む)等に関する記憶内容を保持する。
【0062】図3は、本発明の実施の形態の遊技機(パ
チスロ機)が備えているリール4に表記される図柄の配
列図である。
【0063】図3に示すように、本実施形態では、左リ
ール4aの配列番号0、6に位置する「黒7」、左リー
ル4aの配列番号1、10に位置する「白7」、左リー
ル4aの配列番号2、8、11、13、18に位置する
「王冠」、左リール4aの配列番号3、7、12、1
5、19に位置する「剣の刺さったプラム」(以下、単
にプラムと称する)、左リール4aの配列番号4に位置
する「人の顔を模倣したキャラクタ」(以下、BARと
称する)、左リール4aの配列番号5、14、16、1
7に位置する「スイカ」、左リール4aの配列番号9、
20に位置する「チェリー」の7種類の図柄が所定の規
則に従ってリール上に配置されている。そして、リール
4a、4b、4cを停止させたときに、有効ライン上に
停止された図柄が図4に示す成立図柄列のいずれかを形
成していれば対応する入賞が獲得される。
【0064】図4は、本発明の実施の形態の遊技機(パ
チスロ機)の入賞種類、各入賞に対応する図柄組合せ態
様及び入賞内容との説明図である。
【0065】本実施の形態の遊技機では、通常遊技状態
において、「ビッグボーナス(BB)入賞」、「レギュ
ラーボーナス(RB)入賞」、「リプレイ入賞」、「小
役入賞(チェリー、スイカ、王冠)」又は「ハズレ」の
いずれかが内部抽選によって当選される。
【0066】BB入賞は、「黒7、黒7、黒7」、「白
7、白7、白7」、「BAR、BAR、BAR」が有効
ライン上に停止表示された場合に確定される入賞で、メ
ダルが15枚払い出されるとともにBB状態(BBゲー
ム、特別遊技状態)が発生する。
【0067】RB入賞は、「黒7、黒7、BAR」、
「白7、白7、BAR」が有効ライン上に停止表示され
た場合に確定される入賞で、メダルが15枚払い出され
るとともにRB状態が発生する。
【0068】リプレイ入賞は、「プラム、プラム、プラ
ム」が有効ライン上に停止表示された場合に確定される
入賞で、リール停止後にリプレイゲームが行われる。こ
のリプレイゲームでは、今回のメダル賭数が次回ゲーム
に持ち越されるので、メダルを新たにベットしなくとも
ゲームを開始することができる。
【0069】小役入賞は、「スイカ、スイカ、スイ
カ」、「王冠、王冠、王冠」、「チェリー、ANY、A
NY」(「ANY」部分はどんな図柄であってもよい)
の何れかが有効ライン上に停止表示されることにより確
定される入賞で、小役入賞の種類に対応する枚数のメダ
ルが払い出される。例えば、「スイカ、スイカ、スイ
カ」のときは10枚、「王冠、王冠、王冠」のときは8
枚、「チェリー、ANY、ANY」のときは2枚のメダ
ルが払い出される。
【0070】また、JACイン入賞(特定遊技状態)と
は、BBの小役ゲーム(第2の特別ゲーム)において
「プラム、プラム、プラム」が有効ライン上に停止表示
された場合に確定される入賞で、2枚のメダルが払い出
されるとともに、1枚だけメダルをベットして高確率で
「プラム、プラム、プラム」が有効ライン(例えば、中
段ライン)上に停止表示されるように停止制御されるJ
ACゲーム(第1の特別ゲーム)が開始される。なお、
BBの小役ゲームにおいてJACイン入賞となった場合
には、12回のJACゲームが終了するか又は8回のJ
AC入賞が獲得されるまでJACゲームは継続する。
【0071】JAC入賞とは、JACイン入賞により開
始されるJACゲームにおいて、メダルを1枚ベットし
たときに「プラム、プラム、プラム」が有効ライン(例
えば、中段ライン)上に停止表示された場合に確定され
る入賞で、15枚のメダルが払い出される。ただし、J
ACゲーム中は「プラム、プラム、プラム」が有効ライ
ン上に停止表示されてもリプレイ入賞とはならずリプレ
イゲームは行われない。
【0072】本実施形態の遊技機においては、遊技制御
装置50によりリールの停止制御が行われ、遊技者がリ
ール停止ボタン7a、7b、7cを操作したタイミング
から最大4コマ進んだ位置でリール4を停止させること
ができる。このため、遊技者がリール停止ボタン7a、
7b、7cを操作したタイミングで有効ライン上にある
図柄とそれ以降の4コマの中にフラグが成立した入賞に
対応する図柄があれば、その図柄が強制的に有効ライン
上に引き込まれて停止表示される。つまり、連続する5
コマの中に存在する図柄は、遊技制御装置50による停
止制御(引き込み制御)によって有効ライン上に停止表
示させることができる。このため、このような図柄で形
成される入賞は、フラグが成立したときに適当なタイミ
ングで停止操作を行っても獲得することができる。ただ
し、別の有効ラインでフラグが成立していない図柄によ
り形成される入賞が発生する場合には、この限りではな
い。
【0073】例えば、図3に示す図柄配列図では「王
冠」は連続する5コマの中に必ず存在するので、「王
冠」の小役入賞は小役入賞フラグが成立すると必ず獲得
することができる。また、「プラム」も連続する5コマ
の中に必ず存在するので、リプレイ入賞はリプレイフラ
グが成立すると必ず獲得することができる。ただし、遊
技者が変則押し(例えば、中→右→左)をした場合等に
リール停止制御が正常に機能しなくなる場合は賞を獲得
することができない場合がある。
【0074】一方、「王冠」の小役入賞およびリプレイ
入賞以外の入賞は、特定の図柄を狙って停止ボタン7a
〜7cを操作(目押し操作)しなければ、遊技制御装置
50による停止制御が行われても必ずしも獲得すること
はできない。例えば、BB入賞のフラグが成立して、有
効ライン上に「白7」を停止表示させる場合について説
明する。まず、第1リール(左リール)4aには、点線
L1で囲まれる図柄(配列番号1に対応する「白7」、
配列番号2に対応する「王冠」、配列番号3に対応する
「プラム」、配列番号4に対応する「BAR」、配列番
号5に対応する「スイカ」)の何れかを有効ライン上に
停止させるタイミングでリール停止ボタン7aを操作す
れば、配列番号1に対応する「白7」が有効ライン上に
停止する。または、点線L2で囲まれる図柄(配列番号
10に対応する「白7」、配列番号11に対応する「王
冠」、配列番号12に対応する「プラム」、配列番号1
3に対応する「王冠」、配列番号14に対応する「スイ
カ」)の何れかを有効ライン上に停止させるタイミング
でリール停止ボタン7aを操作すれば配列番号10に対
応する「白7」が有効ライン上に停止する。しかし、前
述した以外の図柄でリール停止ボタン7aを操作しても
「白7」の図柄を有効ライン上に停止表示させることは
できない。
【0075】同様に、第2リール(中リール)4aには
点線Cで囲まれる図柄の何れかを有効ライン上に停止さ
せるタイミングでリール停止ボタン7bを操作すれば配
列番号15に対応する「白7」が有効ライン上に停止
し、第3リール(右リール)4aには点線Rで囲まれる
図柄の何れかを有効ライン上に停止させるタイミングで
リール停止ボタン7cを操作すれば配列番号5に対応す
る「白7」が有効ライン上に停止する。このような目押
し操作を行うことによって「白7」を有効ライン上に3
つ停止表示させることができ、BB入賞を獲得すること
ができる。
【0076】図5は、本実施形態の遊技機(パチスロ
機)における遊技状態の状態遷移図である。
【0077】遊技状態は通常状態、BB状態、RB状態
の3つに大別される。通常状態においては、遊技者によ
る所定数(通常1〜3枚)の遊技媒体(本実施の形態で
はメダルであるが、遊技球を用いてもよい)の投入操
作、あるいはクレジットからの賭けボタン操作(ベット
操作)に基づく賭数の入力後、スタートレバー6を操作
することによってリールが回転して可変表示ゲームが開
始すると共に、ゲーム毎に内部抽選が行われる。
【0078】遊技者がスタートレバー6を操作して、直
ちにリールが回転を開始しない場合があり、この時間を
「ウェイトタイム(待ち時間)」という。この「ウェイ
トタイム」は、連続して遊技がされた結果、遊技者が過
剰に遊技価値を浪費しないように、所定時間内の実行可
能ゲーム数を制限するために設けられているものであ
る。
【0079】そして、この遊技機には、ゲームの実行に
関連して各種入賞に当選するか否かの抽選を予め行う機
能(内部抽選機能)が備えられており、スタートレバー
6の操作によって、内部抽選用の乱数に基づいて内部抽
選が行われる。この内部抽選に当選した場合に入賞フラ
グが立てられ、所定の入賞役(入賞態様)の発生が許可
される。すなわち、内部抽選に当選し、入賞フラグが立
てられた場合に限り、所定の図柄が有効ライン上に停止
して入賞態様を形成することを許可され、極力入賞を獲
得できるようにリール制御が行われる。このように、内
部抽選によって、BB入賞、RB入賞、小役入賞、リプ
レイ入賞、JAC入賞、ハズレの何れかが決定される。
【0080】すなわち、可変表示ゲームでは、遊技者の
停止操作によって狙った図柄が確実に停止するのではな
く、遊技機の制御手段の制御処理で許可された図柄の組
み合わせのみが遊技者の操作により停止可能に構成され
ており、遊技制御装置50が、例えばスタートレバー操
作をきっかけとするタイミングで乱数を抽出し、その乱
数を判定した結果に基づいて何れかの入賞役(入賞フラ
グ)の発生を許可するか否かを決定する処理を行い、こ
うした決定に基づく図柄の組み合わせのみが遊技者の操
作により停止可能となっている。
【0081】BB入賞とは、高確率で小役入賞を獲得し
やすい小役ゲーム(第2の特別ゲーム)と高確率でJA
C入賞を獲得しやすいJACゲーム(第1の特別ゲー
ム)とを所定の回数遊技できるビッグボーナス(BB)
状態(特別遊技状態)を発生させる入賞態様である。R
B入賞とは、高確率でJAC入賞を獲得しやすいJAC
ゲームを所定の回数遊技できるレギュラーボーナス(R
B)状態(特定遊技状態)を発生させる入賞態様であ
る。小役入賞とは、比較的少量(例えば10枚以下)の
メダルが払い出されるのみの入賞態様である。リプレイ
入賞とは、メダルをベットすることなく再度ゲームが可
能となる入賞態様である。JAC入賞とは、1枚のメダ
ルをベットするだけで比較的多数(例えば15枚)のメ
ダルが払い出される入賞態様である。特に、BB入賞や
RB入賞は、遊技者に有利な遊技状態(BB状態、RB
状態)を導出する特定入賞と称される。この特別遊技状
態では、小役入賞に比較して大量(例えば、100枚以
上)の遊技媒体の獲得が期待できる。
【0082】そして、リールの回転(図柄の可変表示)
は、遊技者が各リールに対応して各々備えられたリール
停止ボタン7a〜7cを操作することにより又は一定時
間後に自動的に、各リールの回転を順次停止して、停止
表示態様が確定する。そして、リールが停止した際に、
前記賭数に応じて有効化された有効ライン上に形成され
た図柄の組合せ態様が、予め定められた所定の組合せ態
様(入賞態様)となった場合に入賞が確定し、入賞種類
に対応して利益(遊技媒体)が遊技者に付与される。
【0083】具体的には、通常状態での内部抽選の結
果、BB入賞のフラグが成立すると、停止表示態様が所
定の図柄組合せ態様(例えば「白7、白7、白7」)と
なることにより遊技状態はBB状態となり、ビッグボー
ナスゲーム(小役ゲーム+JACゲーム)が開始され
る。BB状態でビッグボーナスゲームの終了条件が成立
した後は通常状態に移行し、通常ゲームが再開される。
【0084】また、通常状態での内部抽選の結果、RB
入賞のフラグが成立すると、停止表示態様が所定の図柄
組合せ態様(例えば「白7、白7、BAR」)となるこ
とにより遊技状態はRB状態となり、レギュラーボーナ
スゲーム(JACゲーム)が開始される。RB状態で所
定回数のJACゲームが終了された後は通常状態に移行
し、通常ゲームが再開される。
【0085】内部抽選によりRB入賞やBB入賞等の特
定入賞に当選した場合には、そのゲームで入賞態様が形
成されなくても、可変表示ゲームを実行した結果、ハズ
レあるいは小役の図柄停止状態となるときに通常では出
現しない予め定められた組合せ態様(リーチ目)を形成
させる。このリーチ目の停止態様が出現することによっ
て、遊技者にビッグボーナス等の特定入賞のフラグが成
立(特定入賞に当選)したことを報知し、遊技者は以降
の可変表示ゲームでビッグボーナス等の図柄を真剣に揃
えるようにする。
【0086】また、小役の入賞フラグが成立したとき
に、特定の停止順で遊技者がリールの停止操作をした場
合にのみ、この小役に対応する図柄が停止し、特定の停
止順以外で遊技者が停止操作をした場合には小役が成立
せずに、この小役の入賞フラグは消滅するようになって
いる。
【0087】一方、内部抽選に当選しなかった場合(入
賞フラグ不成立)は、遊技者がいかなるタイミングでリ
ールの停止操作を行っても、所定の図柄が有効ライン上
に停止して入賞態様を形成しないようにリール制御が行
われる。したがって、ビッグボーナス等のフラグが成立
していなければ、遊技者がビッグボーナス等の図柄を狙
って停止させようとしても、ビッグボーナス等の図柄で
停止することはない。
【0088】すなわち、いつでもリール停止操作のタイ
ミングが合えば入賞態様を形成することができるという
ものではなく、前記内部抽選に当選した上でリール停止
操作のタイミングが合ったときに限り所定の入賞態様が
形成されるようになっている。このように内部抽選結果
に基づいてリールの停止制御を行うことにより、内部抽
選の結果通りに遊技結果を制御することがある程度可能
となる。
【0089】また、本実施の形態の遊技機で、遊技者を
アシストする特定の遊技状態を有するように構成しても
よい。このAT状態では小役の入賞フラグが成立したこ
と及び入賞フラグの成立した小役の種類を遊技者に報知
して、遊技者が小役を取りこぼさないようにする。ま
た、AT状態で、小役を導出する特定の停止順を遊技者
に報知するようにしてもよい。
【0090】また、主ゲームを構成する3つのリール以
外に別個に設けられた補助表示装置5によって主ゲーム
に関わる補助ゲームを演出するようにした遊技機も提案
されている。例えば、補助表示装置5でさまざまな演出
表示を行う補助ゲームを行う。また、主ゲームを構成す
る3つのリール以外に、入賞種類を示唆する図柄の配置
された第4のリールを設け、第4のリールを変動表示さ
せるようにした補助ゲームを行うものも提案されてい
る。これらの補助ゲームによって、リールで行われる主
ゲームでは表現できない興趣性の高い演出ゲームを行う
ことができる。また、リールを停止表示させたときに特
定の入賞態様(特定入賞となる図柄組合せ態様)を形成
できなくても、同時に行われていた補助ゲームで特定の
結果を導出することで、特定入賞のフラグが成立したこ
とを遊技者に報知することができる。また、遊技者がリ
ールの停止表示態様として形成されるリーチ目を把握し
ていなくても、補助ゲームの結果により特定入賞のフラ
グ成立を知ることができるので、遊技者が遊技に対して
不公平感を感じることが少なくなる。
【0091】さらに、補助ゲームにおいてより興趣性の
高い演出を行わせるために、複数の途中態様を用意して
演出態様を段階的に発展させ、最終的に内部抽選の結果
に応じた演出態様を導出するようにしてもよい。
【0092】図6は、ビッグボーナスゲームの状態遷移
図である。
【0093】所定の図柄組合せ態様(例えば「白7、白
7、白7」)が有効ライン上に停止されBB入賞が発生
すると、通常ゲーム時に比べて高い確率で小役入賞を獲
得できる小役ゲーム状態となる。この小役ゲーム状態に
おける遊技は通常状態と同様に進行され、例えばメダル
を3枚投入して、有効ライン上に「スイカ、スイカ、ス
イカ」の図柄列が停止表示された場合にはメダルが10
枚払い出され、有効ライン上に「王冠、王冠、王冠」の
図柄列が停止表示された場合にはメダルが8枚払い出さ
れ、有効ライン上に「チェリー、ANY、ANY」
(「ANY」部分はどんな図柄であってもよい)の図柄
列が停止表示された場合にはメダルが2枚払い出され
る。
【0094】そして、小役ゲーム状態において、例えば
「プラム、プラム、プラム」の図柄列が有効ライン上に
停止表示された場合にJACインとなり、2枚のメダル
が払い出されるとともに、小役ゲームが一時中断され高
確率でJAC入賞を獲得できるJACゲーム状態とな
る。なお、小役ゲーム中に特定の図柄が有効ライン上に
停止表示された場合にJACインとなり即座にJACゲ
ームに移行するのではなく、リール装置4とは別に設け
られた補助表示装置5でJACインに関するゲームを行
い、そのゲーム結果に基づいてJACゲームが発生する
ようにしてもよい。
【0095】JACゲーム状態では、メダルの賭数は1
枚とされ、この1ベットに対応する有効ライン(例え
ば、中段横ライン)上に「プラム、プラム、プラム」の
図柄列が停止表示されるとJAC入賞となりメダルが1
5枚払い出される。このJACゲームは最大12回まで
実行可能となっており、12回目のJACゲームが終了
すると小役ゲームが再開する。但し、JACゲームが1
2回に達する前にJAC入賞が8回獲得された場合に
は、8回目のJAC入賞を以てJACゲームは終了さ
れ、小役ゲームが再開する。
【0096】また、BB中の小役ゲームは、最大30回
まで実行可能となっており(JACインしたゲームは含
み、JACインした後のJACゲームは含まない)、小
役ゲームが30回消化された時点でBBゲームは終了と
なる。但し、小役ゲームが30回消化されるまでに3回
JACインした場合には、3回目のJACインによるJ
ACゲームの終了を以て当該BBゲームは終了となる。
そこで、遊技者は、所定回数の小役ゲームを消化するま
では、有効ライン上に「プラム、プラム、プラム」の図
柄列が停止表示されないように(3回目のJACゲーム
が行われないように)する、いわゆる「リプレイ外し」
を行う。
【0097】ちなみに、RB入賞は、所定の図柄組合せ
態様(例えば「白7、白7、BAR」)が有効ライン上
に停止されRBが発生すると同時にJACインとなり、
このJACインにより15枚のメダルが払い出されると
ともに、高確率でJAC入賞を獲得できるJACゲーム
が開始する。そして12回目のJACゲームが終了する
か、またはJACゲームが12回に達する前にJAC入
賞を8回獲得するとRBは終了して、通常状態に移行す
る。
【0098】図7は、遊技制御装置50で行われる操作
情報の予告報知決定処理の一例を示すフローチャート
で、例えば、ゲームの開始毎などに実行されるものであ
る。
【0099】まず、ステップS1では、現在の遊技状態
がBB状態であるか否かを判定し、ステップS2では、
JACゲームの継続中であるか否かを判定し、BB状態
かつJACゲーム中の場合にのみステップS3以降の処
理へ進み、その他の場合には処理を終了する。
【0100】操作情報の報知はステップS3以降で行わ
れ、ステップS3ではBB状態の終了条件となる3回目
のJACイン入賞であるか否かを判定し、2回目までの
JACイン入賞における操作情報の報知条件と、BBゲ
ームで最終回となるJACイン入賞における操作情報の
報知条件を異ならせる。
【0101】すなわち、2回目までのJACイン入賞後
のJACゲームでは、ステップS8へ進んで毎回(ゲー
ム毎に)操作情報の予告報知が行われるのに対し、BB
ゲームが終了する3回目のJACイン入賞後のJACゲ
ームでは、ステップS4以降へ進んで、BBゲーム中に
獲得したメダル(遊技媒体)の量(枚数)に応じて報知
を行うか否かの抽選を行って、この抽選結果に応じて報
知の有無が決定される。
【0102】すなわち、ステップS4ではRAM53等
に記憶されたBBゲーム中のメダル獲得量(枚数)を読
み込む。ただし、遊技制御装置50は、BBゲームの度
にメダルの獲得枚数をRAM53のワークエリア(図示
省略)等でメダルの投入枚数と払い出し枚数の差として
カウントするものとする。
【0103】次に、ステップS5では、図8に示すよう
に予め設定された抽選テーブルを用いて、メダルの獲得
枚数に応じた報知確率(報知率、抽選確率)を検索して
読み込む。
【0104】ここで、図8は操作情報の報知を行う抽選
テーブルの一例を示しており、3回目のJACイン入賞
時までに現在のBBゲームで獲得した遊技媒体の量(こ
こではメダルの枚数)に応じて、操作情報の報知を行う
確率を予め設定したものである。
【0105】報知確率の設定の一例としては、3回目の
JACイン入賞時までに獲得したメダルの数が多くなる
につれて報知確率が徐々に小さくなるように設定され
て、所定枚数(例えば、450枚)を超えると報知をし
ないように報知確率を0%に設定し、所定枚数に近い獲
得数(例えば、426枚から450枚の範囲)では、報
知確率を低く(例えば、30%)として報知の機会を低
下させることで、射幸性を適度に抑制した遊技を可能に
する。
【0106】一方、獲得したメダルの数が少ない(例え
ば、400枚以下)場合では、報知確率を100%とし
て、必ず操作情報の報知を行うようにして最低限の遊技
媒体を獲得可能に支援する。
【0107】また、獲得数がやや少ない(例えば、40
1枚から425枚の範囲)場合では、報知確率を60%
として、報知の機会をやや高く設定しておき、操作情報
の報知の機会を高くすることで、緩やかに遊技媒体の目
標獲得枚数へと到達させる。
【0108】そして、ステップS6では、ステップS5
で求めた報知確率と、任意の乱数を抽出する抽選処理を
行い、ステップS7では、抽選した乱数が当たり(当
選)であるかハズレ(落選)であるかの判定を行う。
【0109】なお、当たり(当選:すなわち報知)と、
ハズレ(落選:すなわち非報知)としたが、これに加え
て小当たり(準当選)として、曖昧(一部)報知を設け
ても良い。つまり、報知では指示に従えば高確率で、曖
昧報知では中確率で、非報知では低確率で入賞を発生可
能にしてもよい。これにより、報知態様が多様になると
ともに、入賞の発生をあまり期待できない非報知状態の
出現率を抑制することで、遊技の興趣を向上させること
ができる。
【0110】この抽選結果が当選の場合のみステップS
8へ進んで、操作情報の報知を実行する。落選の場合に
は操作情報の報知は行わずに処理を終了する。
【0111】以上の制御により、遊技媒体量に基づいて
操作情報の報知を行うか否かを決定するようにしたの
で、BBゲーム(特別遊技状態)における獲得可能な遊
技媒体量を図8の抽選テーブルに基づいて所定の範囲に
設定でき、熟練者と初心者とで獲得枚数についての不公
平感を抑制でき、公平な遊技を提供できる。
【0112】そして、操作情報が報知されるか否か、と
いう点で遊技の興趣を高め、また、報知されなかったと
きでも入賞を獲得できるか否かで、遊技者の興趣を向上
させることができる。したがって、獲得可能な遊技媒体
数の制限という遊技者の不利益を、遊技者が直接的に意
識することがなく、射幸性の適度な抑制と公平な遊技の
提供を両立させることができるのである。
【0113】また、図8の抽選テーブルの設定は、遊技
媒体量が多くなるほどに報知率が下がるように設定する
ことで、射幸性を適度に抑制した遊技機の提供が可能に
なる。
【0114】このように遊技媒体の獲得数(量)に応じ
て、報知率を変化(選択)させるようにしたので、予め
設定した数に所定の幅を持って遊技媒体の獲得数を納め
ることができる。このとき、遊技媒体の獲得数が所定の
幅を持つため、固定された数の場合と異なり遊技者に挑
戦意欲を与えることもできる。なお、遊技媒体量と報知
率の設定次第で、様々な遊技媒体の獲得量分布が設定で
きる。
【0115】さらに、3回目のJACイン入賞時には、
抽選によって運、不運の要素を付加しながらその後の獲
得遊技媒体量が変化するため、抽選次第(または抽選と
運次第)で大きな遊技価値を得ることもあり、変化に富
んだゲームを提供でき、遊技者の興趣を向上させること
ができる。
【0116】また、3回目のJACイン入賞までは、J
ACゲームの度に操作情報の報知が行われるため、BB
ゲーム中に得ることができる最低限の遊技媒体の確保を
速やかに行うことができるとともに、熟練者と初心者の
差を抑制できる。そのうえで、抽選結果と技量に応じて
遊技媒体を積み増すことができるので、遊技者の技量に
応じた獲得枚数の極端な差を抑制しながらも、熟練者に
は技量を発揮する機会を与えることができ、熟練度に関
わらず興趣の持てる遊技機の提供が可能となる。
【0117】次に、ステップS8で行われる操作情報の
報知の一例を、図9に示す。
【0118】図9は、操作情報の報知としてリールの停
止順序を報知する場合を示しており、JACイン入賞に
より開始されるJACゲームにおいてJAC入賞を得る
ことが可能なリールの停止順序を報知する場合であり、
図中(A)、(B)、(C)の順で、左側のリール4a
の輝度を変化させる(例えば、リール内周に設けたラン
プを点灯または点滅させる)とともに、このリール4a
の停止ボタン7aを点灯または点滅させ、次に、中央の
リール4bの輝度を変化させるとともに、リール4bに
対応する停止ボタン7bを点灯または点滅させ、さら
に、右側のリール4cの輝度を変化させるとともに、リ
ール4cに対応する停止ボタン7cを点灯または点滅さ
せる。
【0119】こうして、上記図9(A)〜(C)のリー
ル及び停止ボタンを順次点灯させること繰り返すこと
で、操作順序の報知を行うものであり、遊技者は点灯ま
たは点滅している停止ボタンを順次押していくことで、
所定の入賞(JAC入賞)を容易に獲得することが可能
となる。なお、図9(A)〜(C)では、リールと停止
ボタンの両方で報知を行うようにしたが、いずれか一方
のみで報知を行ってもよい。
【0120】また、リールまたは停止ボタンによる報知
は、停止操作のタイミングで行ってもよく、例えば、
「チェリー」で入賞を獲得できる場合では、「チェリ
ー」の図柄で停止可能なタイミングで停止ボタンあるい
はリールを点灯または点滅させて報知を行ってもよい。
【0121】なお、上記図9ではリール4a〜4c及び
停止ボタンによって報知を行う場合を示したが、図示は
しないが補助表示装置5において停止させるリールの順
序や停止タイミングを報知してもよい。
【0122】あるいは、図10(A)、(B)で示すよ
うに、獲得可能な賞の図柄を表示するようにしてもよ
く、遊技者に停止させるべき図柄を報知することで入賞
を容易にする。
【0123】すなわち、図10(B)のように、「チェ
リー」が補助表示装置5に表示された場合、遊技者は左
のリールを「チェリー」で停止させれば入賞が得られる
ことを認識でき、現在の可変表示ゲームでどの図柄を停
止させればよいのかを的確に知ることができる。
【0124】なお、図10の場合の操作情報の報知で
は、上記JACゲームに限らず、BBゲーム中の小役の
報知や通常遊技状態の入賞の報知にも用いることがで
き、例えば、図10(A)のように通常遊技状態で補助
表示装置5に「7」が表示されると、各リールを「7」
の図柄で停止させればBBゲームを獲得可能な機会であ
ることを報知でき、また、図10(B)のように通常遊
技状態で「チェリー」が表示されれば、左のリールをチ
ェリーで停止させればよいことを報知でき、熟練度の低
い遊技者に対して操作の支援を行うことができる。
【0125】また、遊技媒体の獲得量に応じた抽選テー
ブルの設定は、図11に示すように、一回のBBゲーム
で得る遊技媒体の獲得量が所定の分布となるように、第
3回目のJACイン入賞までに獲得した遊技媒体の獲得
量の範囲に応じて変化させてもよい。
【0126】図11の抽選テーブルは、獲得量が少ない
(例えば、100枚以下)場合には報知確率を100%
として、以降のJACゲームで毎回報知を行い、速やか
に最低限の遊技媒体の確保を行う。
【0127】一方、獲得量がやや多い(例えば、101
枚〜150枚)場合では、報知確率を20%としてほと
んど報知を行わないように設定する。これにより、以降
の報知がほとんど行われないため、獲得量が伸びずに抑
制される。したがって、獲得量はこの範囲に集中する。
【0128】さらに、獲得量が中くらいから所定数まで
の範囲(例えば、151枚〜450枚)では、逆に、報
知確率を80%などの高めに設定して報知の頻度が多く
なるように設定しているので、頻繁に報知が行われるこ
とで効率よく入賞を得ることができ、3回目のJACゲ
ームで遊技媒体の獲得量を伸ばすことができる。
【0129】つまり、運良く獲得量が所定数(例えば、
150枚)を超えて入賞を獲得できれば更に大きな獲得
量を期待できる。
【0130】また、第3回目のJACイン入賞までに獲
得量が所定数(450枚)を超える場合には報知確率を
0%として、遊技者の入賞獲得を抑制し、射幸性を適度
に抑制する。
【0131】以上のような抽選テーブルの設定によっ
て、遊技者が1回のBBゲームを行ったときの獲得量と
遊技者数の分布は図12で示すように、100枚〜15
0枚のピークと、400枚〜450枚のピークとなる。
【0132】したがって、抽選テーブルの設定によっ
て、遊技者の熟練度に応じた獲得量を調整することが可
能となって、射幸性を適度に抑制しながらも多様な獲得
量が得られる遊技機を提供することができる。
【0133】なお、上記においてはJACゲームに適用
した例を示したが、小役ゲームに適用してもよく、例え
ば、全30回の実行可能ゲーム数のうち、所定回数以降
の小役ゲームについて、遊技媒体の獲得量に応じた抽選
に基づいて報知を行ってもよい。
【0134】なお、操作情報の報知により熟練度に関わ
りなく遊技媒体の獲得が可能であれば、熟練度に関係な
く運、不運に依存する遊技性で熟練者と初心者などの獲
得数に大きな隔たりが生じるのを防いで遊技の公平性を
確保することができる。また、操作情報の報知があって
もある程度の熟練度(技量)を要す(例えば、所定の範
囲での目押し)ようにしてもよく、その場合は熟練度に
応じた差を付けることができ遊技者に技量向上の目標を
与えることができるとともに熟練者にも相応の満足感を
与えることができる。
【0135】図13は第2の実施形態を示し、前記第1
実施形態の報知処理の実行を、BBゲーム中の小役ゲー
ムの進行に応じて決定するようにしたものである。
【0136】図13は、遊技制御装置50で行われる操
作情報の予告報知決定処理の一例を示すフローチャート
で、例えば、前記第1実施形態と同様に可変表示ゲーム
の開始毎などに実行されるものである。
【0137】まず、ステップS1では、現在の遊技状態
がBB状態であるか否かを判定し、ステップS2では、
JACゲームの継続中であるか否かを判定し、BB状態
かつJACゲーム中でない場合にのみステップS10以
降の処理へ進み、その他の場合には処理を終了する。
【0138】操作情報の報知の決定はステップS10で
行われ、現在のBBゲームでの小役ゲームの進行数が所
定の範囲または所定値にあるときはステップS8へ進ん
で前記第1実施形態と同様の報知処理を行う一方、ゲー
ム進行数が所定の範囲または所定の値でないときには報
知を禁止する。
【0139】ここでは、進行数が20までのとき、換言
すれば第1回目から第20回目の小役ゲームのときに報
知処理を行い、また、進行数が30のとき、換言すれば
第30回目(最後)の小役ゲームのときに操作情報の報
知処理を行うものである。
【0140】すなわち、ひとつのBBゲームで実行可能
な30回の小役ゲームのうち、21回目から29回目ま
での計9回の小役ゲームを除き、合計21回の報知を行
うものである。
【0141】上記の制御によって、小役ゲームの全ゲー
ム数(実行可能ゲーム数)のうち所定回数のみ操作情報
の報知が行われるので、報知が行われているときにはほ
ぼ確実に小役入賞を得ることができるので、熟練度に関
わらず一定の遊技媒体を獲得することが可能となって、
熟練者と初心者等の熟練度の異なる遊技者間での獲得量
に極端な差が出るのを防いで不公平感を抑制する一方、
所定回数以外の小役ゲームでは報知を行わないため、遊
技者の熟練度に応じて一定の遊技媒体量以上の遊技媒体
を獲得することが可能となるので、技量を備えた遊技者
の興趣を維持することができる。
【0142】なお、報知を行う時期及び回数は任意に設
定することができ、また、報知を行う遊技状態としてB
Bゲーム中の他のゲームに適用したり、RBゲームなど
他のゲームに適用することができる。
【0143】また、遊技可能なゲーム数に応じて報知を
行うか否かの判定を行ったが、獲得可能な遊技媒体の量
に応じて報知を行うか否かの判定を行ってもよく、例え
ば、獲得可能な遊技媒体の量を450枚とした場合で
は、450枚に近づくまで(例えば400枚)は報知を
行い、獲得量が400枚以上になると報知を禁止しても
よい。
【0144】さらに、特別遊技状態で獲得または獲得可
能な遊技媒体量と遊技可能なゲーム数(ゲーム進行数)
を組み合わせて操作情報の報知判定を行うようにしても
よく、あるいは、特別遊技状態で獲得または獲得可能な
遊技媒体量と遊技可能なゲーム数(ゲーム進行数)の少
なくともひとつに基づいて操作情報の報知判定を行うよ
うにしてもよい。
【0145】今回開示した実施の形態は、全ての点で例
示であって制限的なものではないと考えられるべきであ
る。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の
範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び
内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の遊技機全体の構成を示す正
面図である。
【図2】同じく制御系の一部を示すブロック図である。
【図3】同じくリールの図柄の配列図である。
【図4】同じく入賞態様を示す説明図である。
【図5】同じく遊技状態の状態遷移図である。
【図6】同じくビッグボーナスゲームの状態遷移図であ
る。
【図7】遊技制御装置で行われる操作情報の報知決定処
理の一例を示すフローチャート。
【図8】抽選テーブルの設定の一例を示すマップ。
【図9】操作情報の報知の一例を示し、リール及び停止
ボタンを点灯させて停止順序を報知する場合の可変表示
部の正面図で、(A)は左のリールと停止ボタンで報知
を行う場合、(B)は中央のリールと停止ボタンで報知
を行う場合、(C)は右のリールと停止ボタンで報知を
行う場合をそれぞれ示す。
【図10】補助表示装置5で操作情報の報知を、獲得可
能な賞の図柄を表示する一例を示し、(A)は「7」で
図柄を揃えればBBゲームが獲得可能である状態を、
(B)は所定のリールで「チェリー」を停止させれば小
役入賞が獲得可能である場合を示す。
【図11】抽選テーブルの設定の他の一例を示すマップ
で、獲得量のグループ毎に報知確率を異ならせる場合を
示す。
【図12】同じく、獲得量と遊技者の数を示すグラフ。
【図13】第2の実施形態を示し、操作情報の報知決定
処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
4a、4b、4c リール(可変表示装置) 5 補助表示装置 7a、7b、7c リール停止ボタン 50 遊技制御装置(メイン制御装置) 60 演出制御装置(サブ制御装置) 100 スロットマシン(遊技機)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の可変表示部が所定の表示結果を導出
    した場合に所定の入賞が発生する遊技機において、 前記複数の可変表示部の各々を導出表示させるための操
    作を行うことが可能な操作手段と、 所定の入賞を発生可能な特別ゲームを遊技可能な特別遊
    技状態のときに、入賞を発生する表示結果を導出できる
    ように前記操作手段の操作に関する操作情報を報知する
    操作情報報知手段と、 前記特別遊技状態における入賞によって獲得した遊技媒
    体量または特別遊技状態で獲得可能な遊技媒体量に基づ
    いて前記操作情報報知手段にて報知を行うか否かを決定
    する報知制御手段と、を備えたことを特徴とする遊技
    機。
  2. 【請求項2】複数の可変表示部が所定の表示結果を導出
    した場合に所定の入賞が発生する遊技機において、 前記複数の可変表示部の各々を導出表示させるための操
    作を行うことが可能な操作手段と、 所定の入賞を発生可能な特別ゲームを遊技可能な特別遊
    技状態のときに、入賞を発生する表示結果を導出できる
    ように前記操作手段の操作に関する操作情報を報知する
    操作情報報知手段と、 前記特別遊技状態におけるゲームの進行数に基づいて前
    記操作情報報知手段にて報知を行うか否かを決定する報
    知制御手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。
  3. 【請求項3】前記報知制御手段は、前記操作情報の報知
    率を選択してから抽選を行う抽選手段を有し、抽選手段
    の抽選結果に基づいて報知を行うか否かを決定すること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
  4. 【請求項4】前記抽選手段は、獲得した前記遊技媒体量
    に基づいて前記操作情報の報知率を選択可能に構成され
    たことを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 【請求項5】前記報知制御手段は、前記特別遊技状態で
    実行可能な特別ゲームのうち、所定のゲーム数だけ前記
    操作情報報知手段にて報知を行うことを特徴とする請求
    項1乃至請求項4のいずれかひとつに記載の遊技機。
  6. 【請求項6】前記特別遊技状態は、第1の入賞を獲得可
    能な第1の特別ゲームを所定回数遊技可能な特定遊技状
    態と、第2の入賞を獲得可能な第2の特別ゲームと、か
    らなり、 前記第2の特別ゲームにおいて前記複数の可変表示部の
    表示結果が予め定められた特別の表示態様となった場合
    に前記特定遊技状態となる、遊技状態であって、 前記報知制御手段は、特定遊技状態において前記操作情
    報報知手段を報知可能とすることを特徴とする請求項1
    乃至請求項5の何れかひとつに記載の遊技機。
  7. 【請求項7】前記特別遊技状態は、前記特定遊技状態に
    なることが可能な回数が予め設定され、 前記報知制御手段は、最後の特定遊技状態で前記操作情
    報報知手段にて報知を行うか否かを決定することを特徴
    とする請求項6に記載の遊技機。
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