JP2003219696A - ステッピングモータ用駆動装置 - Google Patents

ステッピングモータ用駆動装置

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JP2003219696A JP2002010041A JP2002010041A JP2003219696A JP 2003219696 A JP2003219696 A JP 2003219696A JP 2002010041 A JP2002010041 A JP 2002010041A JP 2002010041 A JP2002010041 A JP 2002010041A JP 2003219696 A JP2003219696 A JP 2003219696A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イグニッションキーのキーポジションがイグ
ニッションになった後、迅速に、計測結果の指示を行う
ことができるステッピングモータ用駆動装置を提供す
る。 【解決手段】 初期化駆動手段3a−11を用いて、リ
セット手段3a−1が、被駆動部材が実際にある位置
と、被駆動部材があるべき位置との差異をリセットする
リセット動作を行う。イグニッションキーのキーポジシ
ョンがイグニッションになったとき、通常駆動手段3a
−2が、センサが計測した計測結果を、指針が指示する
ように、ステッピングモータ1を回転させる。判断手段
3a−3が、イグニッションキーのキー操作に応じて電
源投入が開始されたと判断したとき、制御手段3a−4
が、リセット手段3a−1によるリセット動作を停止さ
せると共に、通常駆動手段3a−2によるステッピング
モータ1の回転を開始させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ステッピングモ
ータ用駆動装置に係わり、特に、車両用指示装置内に備
えられた指針駆動用ステッピングモータの回転を制御す
るステッピングモータ用駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ステッピングモータを用いた車両
用指示装置として、図2に示すような、指示装置が知ら
れている。同図において、指示装置は、複数のステッピ
ングモータ1と、このステッピングモータ1の回転に各
々連動し、エンジンの回転数、車速、水温などを指示す
る指針2と、ステッピングモータ1の回転を制御するス
テッピングモータ用駆動装置3(以下、駆動装置3と略
記する)とを備えている。
【0003】上述したステッピングモータ1は、図3に
示すように、各々2つの励磁コイル1a1、1a2と、
NS極が交互に5極づつ着磁され、励磁コイル1a1、
1a2の励磁状態の変化に追従して回転する回転子1b
と、回転子1bの回転を指針2に伝えるギア1cとを備
えている。
【0004】さらに、ステッピングモータ1は、指針2
側のギア1cの裏側に設けられ、回転子1bの回転動作
に連動する被駆動部材としての片1dと、ステッピング
モータ1を収納する図示しない収納ケースに設けられ、
片1dとの当接により、回転子1bの回転を機械的に停
止させるストッパ1eとを備えている。
【0005】なお、片1dがストッパ1eに向かうよう
に、ステッピングモータ1を回転させることを逆回転、
逆回転中の指針2の回転方向を逆回転方向Y1とする。
これに対して、片1dがストッパ1eから離れるよう
に、ステッピングモータ1を回転させることを正回転、
正回転中の指針2の回転方向を正回転方向Y2とする。
また、ストッパ1eは、片1dと当接したときに、指針
2が計測値0を指示するように設けられている。
【0006】上記駆動装置3は、図2に示すように、ア
ナログデータをデジタルデータに変換するとともに、パ
ラレルデータをシリアルデータに変換するデータ変換部
7を介して、回転数センサ、車速センサ、水温センサな
どから構成されるセンサ群4と接続されている。そし
て、駆動装置3は、上記各種センサが計測した計測値に
基づき、指針2の目標位置θと、現位置θ′との差であ
る移動量θ−θ′を、角度情報として算出する。その
後、駆動装置3は、算出した角度情報に応じて、位相が
90度異なる2つの励磁パルスを、ステッピングモータ
1内の励磁コイル1a1及び1a2に対して、それぞれ
出力する。この駆動パルスの出力により、ステッピング
モータ1が回転して、指針2が、移動量θ−θ′だけ移
動して目標位置θを指示するようになる。
【0007】ところで、上記指示装置は、車両の振動あ
るいは雑音が重畳している計測値の入力などの原因によ
り、指針2が本来移動すべき移動量θ−θ′と、実際の
移動量とが異なる脱調を起こしてしまうことがあった。
そして、この脱調が繰り返されると、指針2が指示する
計測値と、各種センサが計測した計測値との間で差異が
生じ、正確な指示を行うことができなくなってしまう。
【0008】そこで、このような問題を解決するため
に、駆動装置3は、電源が投入される毎に、後述するリ
セット動作を行っている。リセット動作において、駆動
装置3は、片1dがストッパ1e側に向かうように、ス
テッピングモータ1を逆回転させる。さらに、駆動装置
3は、片1dがストッパ1eに当接して、指針2が文字
板上の計測値0の目盛上に停止すると、励磁コイル1a
1及び1a2を予め定めた初期励磁状態に保持して、ス
テッピングモータ1の回転を電気的に停止する。なお、
上記電源投入のタイミングとしては、例えば、ドアの開
閉操作や、ドアロックの解除操作や、イグニッションキ
ーのキーポジションをイグニッションにしたときなどが
考えられる。
【0009】以上のリセット動作を行うことにより、指
針2が計測値0を指示していると認識しているとき、実
際の指針2の指示位置も計測値0にすることができるた
め、指針2が指示する計測値と、センサが計測した計測
値との差異をリセットすることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記指
示装置は、イグニッションキーのキーポジションがイグ
ニッションになったことに応じて、電源投入が開始され
た場合、このタイミングで、後述するリセット動作を行
うと、以下に述べる問題が生じる。すなわち、一般的に
車両用指示装置は、イグニッションキーのキーポジショ
ンがイグニッションオンになると、指針2による計測値
の指示を開始する。
【0011】ところが、イグニッションキーのキーポジ
ションがイグニッションになったことに応じて、電源投
入が開始された場合、指針2による計測値の指示を開始
する前に、上述したリセット動作が行われてしまうた
め、すぐに計測値を指示することができないという問題
があった。特に、上記指示装置を、タコメータに用いた
場合、エンジンが始動しているにも拘わらず、リセット
動作を行っていて、エンジンの回転数を指示していない
という状況が発生する恐れがある。
【0012】そこで、本発明は、上記のような問題点に
着目し、イグニッションキーのキーポジションがイグニ
ッションになった後、迅速に、計測結果の指示を行うこ
とができるステッピングモータ用駆動装置を提供するこ
とを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた請求項1記載の発明は、図1の基本構成図に
示すように、電源投入開始に応じて、車両用指示装置内
に備えられた指針駆動用ステッピングモータの回転動作
に連動する被駆動部材が、該被駆動部材との当接によ
り、前記ステッピングモータの回転を機械的に停止させ
るストッパに向かって移動するように、前記ステッピン
グモータを回転させる初期化駆動手段3a−11を有
し、前記被駆動部材が実際にある位置と、前記被駆動部
材があるべき位置との差異をリセットするリセット動作
を行うリセット手段3a−1と、イグニッションキーの
キーポジションがイグニッションになったとき、センサ
が計測した計測結果を、前記指針が指示するように、前
記ステッピングモータを回転させる通常駆動手段3a−
2とを備えたステッピングモータ用駆動装置において、
前記電源投入が、イグニッションキーのキー操作に応じ
て開始されたか否かを判断する判断手段3a−3と、前
記判断手段により、前記キー操作に応じて開始されたと
判断されたとき、前記リセット手段による前記リセット
動作を停止させると共に、前記通常駆動手段による前記
ステッピングモータの回転を開始させる制御手段3a−
4とを備えたことを特徴とするステッピングモータ用駆
動装置に存する。
【0014】請求項1記載の発明によれば、初期化駆動
手段が、電源投入開始に応じて、被駆動部材がストッパ
に向かって移動するように、ステッピングモータを回転
させる。この初期化駆動手段を用いて、リセット手段
が、被駆動部材が実際にある位置と、被駆動部材がある
べき位置との差異をリセットするリセット動作を行う。
イグニッションキーのキーポジションがイグニッション
になったとき、通常駆動手段が、センサが計測した計測
結果を、指針が指示するように、ステッピングモータを
回転させる。判断手段が、イグニッションキーのキー操
作に応じて電源投入が開始されたか否かを判断する。制
御手段が、判断手段により、キー操作に応じて開始され
たと判断されたとき、リセット手段によるリセット動作
を停止させると共に、通常駆動手段によるステッピング
モータの回転を開始させる。
【0015】従って、イグニッションキーのキー操作に
応じて、キーポジションがイグニッションになったと同
時に、電源投入が開始されたときは、リセット手段によ
るリセット動作が行われることなく、直ちに通常駆動手
段によるステッピングモータの回転を開始させることが
できる。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載のス
テッピングモータ用駆動装置であって、前記判断手段
は、前記電源投入開始時に、前記イグニッションキーの
キーポジションがイグニッション又はスタートであり、
かつ、エンジンが動いていないとき、前記キー操作に応
じて電源投入が開始されたと判断することを特徴とする
ステッピングモータ用駆動装置に存する。
【0017】請求項2記載の発明によれば、判断手段
が、電源投入開始時に、イグニッションキーのキーポジ
ションがイグニッション又はスタートであり、かつ、エ
ンジンが動いていないとき、キー操作に応じて電源投入
が開始されたと判断する。ところで、電源投入開始時
に、キーポジションがイグニッション又はスタータであ
っても、エンジンが動いている状態であれば、エンジン
の始動時に生じるバッテリ電圧低下及び異常ノイズに起
因して電源投入が一時的に遮断された状態から、復活し
たと判断することができる。従って、電源投入開始時
に、イグニッションキーのキーポジションがイグニッシ
ョン又はスタータであるという条件に、さらに、エンジ
ンが動いていないという条件を追加することにより、エ
ンジン始動時及び異常ノイズを受け取った時に起きる電
源投入遮断からの復活を、キー操作による電源供給開始
と誤判断することがない。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載のステッピングモータ用駆動装置であって、前記判断
手段は、前記電源投入開始時に、前記イグニッションキ
ーがキーシリンダに挿入されていない状態、前記イグニ
ッションキーのキーポジションがオフ又はアクセサリの
とき、否と判断することを特徴とするステッピングモー
タ用駆動装置に存する。
【0019】請求項3記載の発明によれば、判断手段
が、電源投入開始時に、イグニッションキーがキーシリ
ンダに挿入されていない状態、イグニッションキーのキ
ーポジションがオフ又はアクセサリのとき、否と判断す
る。ところで、キー操作以外のタイミング、例えば、車
載バッテリの接続時や、ドアの開閉、ドアロックの解除
などのタイミングに応じて電源投入が開始されたとき
は、電源投入開始時に、イグニッションキーがキーシリ
ンダに挿入されていない状態、イグニッションキーのキ
ーポジションがオフ又はアクセサリであると考えられ
る。
【0020】従って、以上のように、電源投入時に、イ
グニッションキーがキーシリンダに挿入されていない状
態、イグニッションキーのキーポジションがオフ又はア
クセサリのとき、否と判断することにより、正確に、否
と判断することができる。
【0021】請求項4記載の発明は、請求項1〜3何れ
か1項記載のステッピングモータ用駆動装置であって、
前記判断手段は、前記電源投入開始時に、前記イグニッ
ションキーのキーポジションがイグニッション又はスタ
ートであり、かつ、エンジンが動いているとき、否と判
断することを特徴とするステッピングモータ用駆動装置
に存する。
【0022】請求項4記載の発明によれば、判断手段
が、電源投入開始時に、イグニッションキーのキーポジ
ションがイグニッション又はスタートであり、かつ、エ
ンジンが動いているとき、否と判断する。ところで、エ
ンジンの始動時に生じるバッテリ電圧低下及び異常ノイ
ズを受け取った時に起因して電源投入が一時的に遮断さ
れることがある。この遮断から電源投入が復活したとき
は大きな脱調が生じている恐れがあり、迅速な計測結果
の指示より、リセット動作を優先させる必要がある。以
上のことに着目し、電源投入開始時に、イグニッション
キーのキーポジションがイグニッション又はスタートで
あり、かつ、エンジンが動いているとき、否と判断する
ことにより、エンジン始動時及び異常ノイズを受け取っ
た時に起きる電源投入遮断からの復活時に、リセット動
作が省かれることがない。
【0023】請求項5記載の発明は、請求項1〜4何れ
か1項記載のステッピングモータ用駆動装置であって、
前記制御手段は、前記判断手段により、前記キー操作に
応じて開始されたと判断されたとき、エンジンの回転数
を指示する指針を駆動するステッピングモータについて
のみ、前記リセット手段による前記リセット動作を停止
させると共に、前記通常駆動手段による前記ステッピン
グモータの回転を開始させることを特徴とするステッピ
ングモータ用駆動装置に存する。
【0024】請求項5記載の発明によれば、制御手段
が、判断手段により、電源投入が、キー操作に応じて開
始されたと判断されたとき、エンジンの回転数を指示す
る指針駆動用ステッピングモータについてのみ、リセッ
ト手段によるリセット動作を停止させると共に、通常駆
動手段による前記ステッピングモータの回転を開始させ
る。
【0025】ところで、一般的に、運転手は、車を動か
す際、イグニッションキーのキーポジションをスタータ
にして、エンジンを始動させた後、キーポジションをイ
グニッションとする。このため、キーポジションがイグ
ニッションになったとき、すでにエンジンが始動して、
エンジンの回転数が0以上であることが多い。一方、車
速などは0のままであることが多い。従って、以上の構
成によれば、キーポジションがイグニッションになった
とき、直ちにエンジン回転数を指示する必要がある指針
を駆動するステッピングモータについては、リセット動
作を省いて、迅速に指示が行えるようにすることがで
き、他のステッピングモータについては、リセット動作
を省かずに、確実に脱調状態をなくし、正確な指示を行
わせることができる。
【0026】請求項6記載の発明は、図1の基本構成図
に示すように、請求項1〜5何れか1項記載のステッピ
ングモータ用駆動装置であって、前記リセット手段によ
るリセット動作が行われている間、その旨を示す報知手
段6をさらに備えたことを特徴とするステッピングモー
タ用駆動装置に存する。
【0027】請求項6記載の発明によれば、報知手段
が、リセット手段によるリセット動作が行われている
間、その旨を示す。従って、指針が計測結果を指示して
いるか否かを、運転手が、識別することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を、
図面を参照して説明する。図2は、本発明のステッピン
グモータ用駆動装置を組み込んだ車両用指示装置を示す
図である。この指示装置は、上述した従来で説明したよ
うに、ステッピングモータ1、指針2及び駆動装置3を
備えている。上記ステッピングモータ1も、図3につい
て従来で説明したように、励磁コイル1a1及び1a
2、回転子1b、ギア1c、片1d(請求項中の被駆動
部材に相当)及びストッパ1eを有している。
【0029】上記ステッピングモータ1内の励磁コイル
1a1及び1a2は、駆動装置3に接続されている。そ
して、この駆動装置3から出力される励磁信号の供給を
受けて、各励磁コイル1a1及び1a2の励磁状態が変
化し、回転子1bが回転する。
【0030】上述した駆動装置3には、パラレルデータ
をシリアルデータに変換するデータ変換部7を介して、
イグニッション(以下、IGと略記する。)スイッチS
W1が、接続されている。IGスイッチSW1は、IG
キーがキーシリンダに挿入されていない状態で、非挿入
ポジションP1に、IGキーのキーポジションが、オフ
のときは、オフポジションP2に、アクセサリ(以下、
ACCと略記する。)のときはACCポジションP3
に、IGのときはIGポジションP4に、スタータのと
きはスタータポジションP5に、接点Sが各々接続され
るスイッチである。
【0031】従って、駆動装置3には、IGキーがキー
シリンダに挿入されていない状態で、アクティブレベル
の非挿入信号S1が供給され、キーポジションがオフの
ときにアクティブレベルのオフ信号S2が供給され、A
CCのときにアクティブレベルのACC信号S3が供給
され、IGのときアクティブレベルのIG信号S4が供
給され、スタータのときアクティブレベルのスタータ信
号S5が供給される。
【0032】上述した駆動装置3はまた、従来でも説明
したように、上記データ変換部7を介して、回転数セン
サ、車速センサ、水温センサなどの複数のセンサから構
成されるセンサ群4と接続され、各センサが計測した計
測値が供給されている。上述した駆動装置3はまた、電
源スイッチSW2を介して、車載バッテリ5と接続さ
れ、電源スイッチSW2がオンすると、駆動装置3に電
源が投入されるようになっている。
【0033】なお、電源スイッチSW2は、ドアロック
の解除や、車載バッテリ5の搭載時、IGキーのキーポ
ジションがIGに操作されたときに応じて、オン制御さ
れるスイッチである。また、電源スイッチSW2は、ド
アロック解除や、車載バッテリ5を搭載してから所定時
間経過しても、IGキーのキーポジションがIGになら
なかったときや、IGキーのキーポジションがオフにな
ったときに、オフ制御されるスイッチである。上述した
駆動装置3はさらに、点灯してリセット動作を行ってい
る旨を報知する報知手段としてのLED6が接続されて
いる。
【0034】上記駆動装置3は、マイクロコンピュータ
などから構成され、プログラムに従って各種の処理を行
う中央演算ユニット(CPU)3aと、CPU3aが行
う処理プログラムなどを格納した読み出し専用メモリで
あるROM3bと、CPU3aでの各種の処理過程で利
用するワークエリア、各種データを格納するデータ格納
エリアなどを有する読出書込自在のメモリであるRAM
3cなどを内蔵し、これらが図示しないバスラインによ
って相互接続されている。
【0035】上述した構成のステッピングモータ用駆動
装置3を組み込んだ車両用指示装置の動作を、CPU3
aの処理手順を示す図4のフローチャートを参照して以
下説明する。CPU3aは、電源スイッチSW2がオン
して、駆動装置3に電源が投入されると、図示しない初
期ステップにおいて、駆動装置3内のRAM3cに形成
した各種のエリアの初期設定を行う。
【0036】その後、CPU3aは、判断手段として働
き、キーシリンダにIGキーが挿入されておらず、非挿
入信号S1が供給されている場合、または、IGキーの
キーポジションがオフ及びACCの何れかであり、オフ
信号S2及びACC信号S3の何れかが供給されている
場合(ステップS1でY)、ドアロックの解除、車載バ
ッテリ5の搭載に応じて、電源スイッチSW2がオン制
御され、電源投入が開始されたと判断して、ステップS
4に進む。
【0037】ステップS4において、CPU3aは、リ
セット手段として働き、全ステッピングモータ(図4中
のSP)1について、上述したリセット動作を行わせる
リセット処理を開始する。リセット処理において、CP
U3aはまず、初期化駆動手段として働き、励磁コイル
1a1及び1a2に対して励磁信号を出力し、片1dが
ストッパ1eに向かって移動するように、回転子1bを
逆回転させる。この逆回転により、指針2は計測値0の
目盛に向かうこととなる。
【0038】その後、片1dがストッパ1eに当接し
て、ステッピングモータ1の回転が機械的に停止したと
判断すると、CPU3aは、励磁コイル1a1及び1a
2に対する励磁信号の出力を停止すると共に、励磁コイ
ル1a1及び1a2の励磁状態を、予め定めた初期励磁
状態に維持する。これにより、片1dがストッパ1eに
当接した状態、すなわち、指針2が計測値0を指示した
状態で、ステッピングモータ1の回転が電気的に停止さ
れる。
【0039】なお、CPU3aは、このリセット処理を
行っている間、LED6を点灯させて、その旨を運転者
に報知している。このため、運転者は、このLED6の
点灯状態により、指針2が計測値を指示しているか否か
を識別することができるようになる。
【0040】ところで、上記当接判断は、以下に述べる
ように行われている。つまり、指針2の振れ角A°より
大きい角度(A+α)°だけ指針2を回転させるよう
に、回転子1bを逆回転させたとき、片1dがストッパ
1eに当接していると判断している。このリセット処理
により、指針2が指示する計測値と、センサが計測した
計測値との差異をリセットすることができる。
【0041】このリセット処理が終了した後、CPU3
aは、IGキーのキーポジションがIGになり、IG信
号S4が供給されるのを待って(ステップS5でY)、
全ステッピングモータ1について通常駆動処理を行う
(ステップS6)。通常駆動処理において、CPU3a
は、通常駆動手段として働き、センサ群4から供給され
る計測値に応じた励磁信号を出力して、指針2が計測値
を指示するように回転子1bを正逆回転させる処理であ
る。その後、IGキーのキーポジションがオフとなり、
オフ信号S2が供給されると、CPU3aは、通常駆動
処理を終了する。その後、駆動装置3に対する電源供給
は、遮断される。
【0042】これに対して、電源投入直後、IGキーの
キーポジションがIG及びスタータの何れかであり、I
G信号S4及びスタータ信号S5の何れかが供給され
(ステップS2でY)、かつ、エンジンが動いていて、
センサ群4内の回転数センサから供給されるエンジン回
転数の計測値が0でなく(ステップS3でN)、CPU
3aが、エンジン始動時に生じるバッテリ電圧低下及び
異常ノイズに起因して駆動装置3に対する電源投入が一
時的に遮断された状態から、復活した状態であると判断
したときも、上述したステップS4に進む。
【0043】また、電源投入直後、IGキーのキーポジ
ションがIG及びスタータの何れかであり、IG信号S
4及びスタータ信号S5の何れかが供給される場合(ス
テップS2でY)、かつ、エンジンが動いておらず、セ
ンサ群4内の回転数センサから供給されるエンジン回転
数の計測値が0である場合(ステップS3でY)、CP
U3aは、IGキーのキー操作(キーポジションをIG
にする操作)に応じて、電源投入が開始されたと判断し
て、ステップS7に進む。
【0044】ステップS7において、CPU3aは、エ
ンジン回転数を指示するタコメータ用ステッピングモー
タ1を除いたステッピングモータ1について上述したよ
うなリセット処理を行う。このときも、CPU3aは、
このリセット処理を行っている間、LED6を点灯させ
て、その旨を運転者に報知する。
【0045】さらに、CPU3aは、制御手段として働
き、タコメータ用ステッピングモータ1について、リセ
ット処理を行うことなく、直ちに通常駆動処理を行う。
これにより、IGキーのキーポジションがIGになった
後、迅速にタコメータ用の指針2は、エンジン回転数を
指示することができる。その後、上記リセット処理が終
了した後、CPU3aは、全ステッピングモータ1につ
いて通常駆動処理を行う(ステップS6)。
【0046】上述した駆動装置3は、IGキーのキー操
作に応じて、キーポジションがIGになったと同時に、
電源投入が開始されたとき、タコメータ用のステッピン
グモータ1についてのリセット処理を省略すると共に、
直ちに通常駆動処理を開始している。また、キー操作以
外のタイミング、例えば、ドアロック解除などに応じ
て、電源投入が開始されたときは、全ステッピングモー
タ1について、リセット処理を行った後、通常駆動処理
を開始している。従って、IGキーのキーポジションが
IGになった後、迅速に、タコメータ用の指針2は、エ
ンジンの回転数の指示を行うことができる。
【0047】ところで、車両用指示装置においては、電
源投入開始時に、キーポジションがIG又はスタータで
あっても、エンジンが動いている状態であれば、エンジ
ンの始動時に生じるバッテリ電圧低下に起因して電源投
入が一時的に遮断された状態から、復活したと判断する
ことができる。以上のことに着目し、電源投入開始時
に、IGキーのキーポジションがIG又はスタータであ
るという条件に、さらに、エンジンが動いていないとい
う条件を追加することにより、駆動装置3が、エンジン
始動時及び異常ノイズを受け取った時に起きる電源投入
遮断からの復活を、キー操作による電源供給開始と誤判
断することがなく、正確に、キー操作に応じて電源投入
が開始されたと判断することができる。
【0048】また、上述した駆動装置3は、キー操作以
外のタイミング、例えば、車載バッテリ5の接続時や、
ドアロックの解除などのタイミングに応じて電源投入が
開始されたときは、電源投入開始時に、IGキーがキー
シリンダに挿入されていない状態、IGキーのキーポジ
ションがオフ又はACCであることに着目して、キー操
作による電源投入開始が行われたか否かを判断してい
る。このため、正確に、上記判断を行うことができる。
【0049】ところで、上述したように、エンジンの始
動時に生じるバッテリ電圧低下及び異常ノイズを受け取
った時に起因して電源投入が一時的に遮断されることが
ある。そして、この遮断から電源投入が復活したときは
大きな脱調が生じている恐れがあるため、迅速な計測値
の指示より、リセット処理を優先させる必要がある。こ
のことに着目し、上記駆動装置3は、電源投入開始時
に、IGキーのキーポジションがIG又はスタートであ
り、かつ、エンジンが動いているとき、全ステッピング
モータ1についてリセット処理を行っている。このた
め、エンジン始動時及び異常ノイズを受け取った時に起
きる電源投入遮断からの復活時に、リセット処理が省か
れることがなく、正確に計測値を指示させることができ
る。
【0050】なお、上述した実施形態では、キー操作に
より電源投入が開始されたとき、タコメータ用ステッピ
ングモータ1についてのみリセット処理を省いていた。
しかしながら、例えば、キー操作により電源投入が開始
されたとき、全ステッピングモータ1についてリセット
処理を省くことも考えられる。
【0051】ところで、一般的に、運転手は、車を動か
す際、IGキーのキーポジションをスタータにして、エ
ンジンを始動させた後、キーポジションをIGとする。
このため、キーポジションがIGになったとき、すでに
エンジンが始動して、エンジンの回転数が0以上である
ことが多い。一方、車速などは0のままであることが多
い。以上のことに着目し、上記実施形態の駆動装置3の
ように、タコメータ用ステッピングモータ1についての
みリセット処理を省くことにより、IGキーのキーポジ
ションがIGとなったとき、直ちに計測値を指示する必
要のあるタコメータ用のステッピングモータ1について
は、リセット動作を省いて、迅速に指示が行えるように
することができ、他のステッピングモータ1について
は、リセット動作を省かずに、確実に脱調状態をなく
し、正確な指示を行わせることができる。
【0052】また、上述した実施の形態では、LED6
の点灯により、リセット動作を行っている旨を報知して
いた。しかしながら、たとえば、図5に示すように、コ
ンビネーションメータ内に設けられた液晶表示器8によ
りその旨を報知することなども考えられる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、イグニッションキーのキー操作に応じて、
キーポジションがイグニッションになったと同時に、電
源投入が開始されたときは、リセット手段によるリセッ
ト動作が行われることなく、直ちに通常駆動手段による
ステッピングモータの回転を開始させることができるの
で、イグニッションキーのキーポジションがイグニッシ
ョンになった後、迅速に、計測結果の指示を行うことが
できるステッピングモータ用駆動装置を得ることができ
る。
【0054】請求項2記載の発明によれば、電源投入開
始時に、イグニッションキーのキーポジションがイグニ
ッション又はスタータであるという条件に、さらに、エ
ンジンが動いていないという条件を追加することによ
り、エンジン始動時及び異常ノイズを受け取った時に起
きる電源投入遮断からの復活を、キー操作による電源供
給開始と誤判断することがないので、正確に、キー操作
に応じて電源投入が開始されたと判断することができる
ステッピングモータ用駆動装置を得ることができる。
【0055】請求項3記載の発明によれば、電源投入時
に、イグニッションキーがキーシリンダに挿入されてい
ない状態、イグニッションキーのキーポジションがオフ
又はアクセサリのとき、否と判断することにより、正確
に、否と判断することができるステッピングモータ用駆
動装置を得ることができる。
【0056】請求項4記載の発明によれば、電源投入開
始時に、イグニッションキーのキーポジションがイグニ
ッション又はスタートであり、かつ、エンジンが動いて
いるとき、否と判断することにより、エンジン始動時に
起きる電源投入遮断からの復活時に、リセット動作が省
かれることがないので、大きな脱調が生じたまま計測結
果の指示が行われることなく、正確に計測結果を指示さ
せることができるステッピングモータ用駆動装置を得る
ことができる。
【0057】請求項5記載の発明によれば、キーポジシ
ョンがイグニッションになったとき、直ちにエンジン回
転数を指示する必要がある指針を駆動するステッピング
モータについては、リセット動作を省いて、迅速に指示
が行えるようにすることができ、他のステッピングモー
タについては、リセット動作を省かずに、確実に脱調状
態をなくし、正確な指示を行わせることができるステッ
ピングモータ用駆動装置を得ることができる。
【0058】請求項6記載の発明によれば、指針が計測
結果を指示しているか否かを、運転手が、識別すること
ができるので、使い勝手の良いステッピングモータ用駆
動装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のステッピングモータ用駆動装置3を組
み込んだ車両用指示装置の基本構成図である。
【図2】本発明のステッピングモータ用駆動装置3を組
み込んだ車両用指示装置の一実施の形態を示す図であ
る。
【図3】図2の車両用指示装置を構成するステッピング
モータ1の詳細な構成を示す図である。
【図4】図2の車両用指示装置を構成するCPU3aの
処理手順を示すフローチャートである。
【図5】車両用指示装置及び液晶表示器8を組み込んだ
コンビネーションメータの外観図である。
【符号の説明】
1 ステッピングモータ 1d 被駆動部材(片) 1e ストッパ 2 指針 3a−1 リセット手段 3a−11 初期化駆動手段(CPU) 3a−2 通常駆動手段(CPU) 3a−3 判断手段(CPU) 3a−4 制御手段(CPU) 6 報知手段(LED)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大石 志雄 静岡県島田市横井1−7−1 矢崎計器株 式会社内 Fターム(参考) 3D044 BA14 BB01 BD01 BD05 BD13 5H580 AA08 BB05 BB09 CA02 DD01 FA14 FB03 FC08 FD12 GG04 HH23 JJ02 JJ09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源投入開始に応じて、車両用指示装置
    内に備えられた指針駆動用ステッピングモータの回転動
    作に連動する被駆動部材が、該被駆動部材との当接によ
    り、前記ステッピングモータの回転を機械的に停止させ
    るストッパに向かって移動するように、前記ステッピン
    グモータを回転させる初期化駆動手段を有し、前記被駆
    動部材が実際にある位置と、前記被駆動部材があるべき
    位置との差異をリセットするリセット動作を行うリセッ
    ト手段と、イグニッションキーのキーポジションがイグ
    ニッションになったとき、センサが計測した計測結果
    を、前記指針が指示するように、前記ステッピングモー
    タを回転させる通常駆動手段とを備えたステッピングモ
    ータ用駆動装置において、 前記電源投入が、イグニッションキーのキー操作に応じ
    て開始されたか否かを判断する判断手段と、 前記判断手段により、前記キー操作に応じて開始された
    と判断されたとき、前記リセット手段による前記リセッ
    ト動作を停止させると共に、前記通常駆動手段による前
    記ステッピングモータの回転を開始させる制御手段とを
    備えたことを特徴とするステッピングモータ用駆動装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のステッピングモータ用駆
    動装置であって、 前記判断手段は、前記電源投入開始時に、前記イグニッ
    ションキーのキーポジションがイグニッション又はスタ
    ートであり、かつ、エンジンが動いていないとき、前記
    キー操作に応じて電源投入が開始されたと判断すること
    を特徴とするステッピングモータ用駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のステッピングモー
    タ用駆動装置であって、 前記判断手段は、前記電源投入開始時に、前記イグニッ
    ションキーがキーシリンダに挿入されていない状態、前
    記イグニッションキーのキーポジションがオフ又はアク
    セサリのとき、否と判断することを特徴とするステッピ
    ングモータ用駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3何れか1項記載のステッピ
    ングモータ用駆動装置であって、 前記判断手段は、前記電源投入開始時に、前記イグニッ
    ションキーのキーポジションがイグニッション又はスタ
    ートであり、かつ、エンジンが動いているとき、否と判
    断することを特徴とするステッピングモータ用駆動装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4何れか1項記載のステッピ
    ングモータ用駆動装置であって、 前記制御手段は、前記判断手段により、前記キー操作に
    応じて開始されたと判断されたとき、エンジンの回転数
    を指示する指針を駆動するステッピングモータについて
    のみ、前記リセット手段による前記リセット動作を停止
    させると共に、前記通常駆動手段による前記ステッピン
    グモータの回転を開始させることを特徴とするステッピ
    ングモータ用駆動装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5何れか1項記載のステッピ
    ングモータ用駆動装置であって、 前記リセット手段によるリセット動作が行われている
    間、その旨を示す報知手段をさらに備えたことを特徴と
    するステッピングモータ用駆動装置。
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JP2008537522A (ja) * 2005-03-14 2008-09-18 オート メーター プロダクツ インコーポレイテッド モジュール式車両用計器システム及び照明のシステム並びに方法

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