JP2003218691A - ディレイロックドループ回路 - Google Patents

ディレイロックドループ回路

Info

Publication number
JP2003218691A
JP2003218691A JP2002017982A JP2002017982A JP2003218691A JP 2003218691 A JP2003218691 A JP 2003218691A JP 2002017982 A JP2002017982 A JP 2002017982A JP 2002017982 A JP2002017982 A JP 2002017982A JP 2003218691 A JP2003218691 A JP 2003218691A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
delay
circuit
signal
unit
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002017982A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Ishikawa
徹 石川
Hideaki Miyamoto
英明 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2002017982A priority Critical patent/JP2003218691A/ja
Publication of JP2003218691A publication Critical patent/JP2003218691A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)
  • Dram (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】回路規模の増大を抑制しつつも十分な位相制御
幅を確保することのできるDLL回路を提供する。 【解決手段】入力クロックCLKの立ち上がりエッジに
応答して立ち上がり用内部発振回路120Rから発振さ
れるパルスがカウンタ130Rにてカウントされる。そ
して、このカウント値とレジスタ160に設定された値
とが一致するときに、中間出力クロックmOCLKが立
ち上げられる。一方、入力クロックCLKの立ち下がり
エッジに応答して立ち下がり用内部発振回路120Fか
ら発振されるパルスがカウンタ130Fにてカウントさ
れる。そして、このカウント値とレジスタ160に設定
された値とが一致するときに、中間出力クロックmOC
LKが立ち下げられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クロック信号等の
位相同期に用いられるディレイロックドループ(DL
L:Delay Locked Loop)回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図15に、従来のDLL回路の一例を示
す。このDLL回路は、前段の系からクロックバッファ
410に入力される入力クロックCLKと、出力バッフ
ァ420から後段の系へ出力される出力クロックOCL
Kとの位相合わせを行う回路である。すなわち、遅延回
路460に入力される信号に適宜の遅延量を付与するこ
とで、前段の系と後段の系との間でそれら信号の位相合
わせを行う。換言すれば、入力クロックCLKと出力ク
ロックOCLKとの位相を合わせる。ちなみに、この遅
延量は、クロックバッファ410及び出力バッファ42
0、並びにこれらの間の配線及び回路(図中、Rにて表
記)によって、これらを通過する信号に付与される遅延
量と併せてクロック周期の整数倍の時間となるように設
定する。
【0003】また、上記位相合わせは、入力クロックC
LKと出力クロックOCLKとの位相比較に基づいて行
う。ただし、この位相比較を簡易に行うために、また、
DLL回路の消費電力を低減するために、ここでは、入
力クロックCLKと出力クロックOCLKとの位相を直
接比較する代わりに、同入力クロックCLKを分周した
ものを用いることで上記位相比較を行う。
【0004】そして、上記DLL回路は、この分周クロ
ックSCLKをクロックバッファ410及び出力バッフ
ァ420間のクロックパスを介して遅延させた信号と同
等の信号を取得すべく、このクロックパスとクロックの
遷移に対して等価なダミークロックパスを備えている。
ちなみに、このダミークロックパスは、上記遅延回路4
60と同一の構成を有するダミー遅延回路470と、ダ
ミー回路430とからなる。このダミー回路430は、
上記クロックバッファ410及び出力バッファ420、
並びにそれらの間の配線及び回路(図中、Rにて表記)
と等価な回路、すなわちクロックバッファ434、出力
バッファ432、配線及び回路(図中、R’にて表記)
によって構成されている。そして、このダミークロック
パスに入力される分周クロックSCLKと、このダミー
クロックパスを介して遅延された出力分周クロックFC
LKとが位相比較回路450にて位相比較され、この比
較結果に基づいて上記遅延量が設定される。
【0005】具体的には、図16(a1)及び図16
(b1)に例示するように、入力クロックCLKに対す
る出力クロックOCLKの遅延量Ltが入力クロックC
LKの周期よりも短い場合には、出力クロックOCLK
を入力クロックCLKに対して1クロック遅延させる。
換言すれば、入力クロックCLKを上記遅延回路460
によって遅延量Gtだけ遅延させて、出力クロックOC
LKの立ち上がりエッジyを入力クロックCLKの立ち
上がりエッジxに一致させる。なおこの際、上記入力ク
ロックCLKは、分周器440によって「2分周」され
る。そして、その分周クロックSCLKの立ち下がりエ
ッジX(図16(c1))と、出力分周クロックFCL
Kの立ち上がりエッジY(図16(d1))とを一致さ
せるように、上記遅延回路460及びダミー遅延回路4
70の遅延量が設定される。
【0006】また、図16(a2)及び図16(b2)
に例示するように、上記遅延量Ltが入力クロックCL
Kの周期よりも大きい場合には、出力クロックOCLK
を入力クロックCLKに対して2クロック分遅延させる
ことで、位相合わせを行う。この場合、上記入力クロッ
クCLKは、分周器360によって「4分周」される。
そして、その分周クロックSCLKの立ち下がりエッジ
X(図16(c2))と、出力分周クロックFCLKの
立ち上がりエッジY(図16(d2))とを一致させる
ように、上記遅延回路460及びダミー遅延回路470
の遅延量が設定される。
【0007】これらいずれの場合であれ、こうしたかた
ちで上記遅延量が設定されることで、入力クロックCL
Kの立ち上がりエッジxと出力クロックOCLKの立ち
上がりエッジyとを、遅延量Gtをもって一致させるこ
とができる。
【0008】ここで、位相比較回路450は上述したよ
うに、上記分周クロックSCLKの立ち下がりエッジと
出力分周クロックFCLKの立ち上がりエッジとを比較
する。そして、この比較結果に応じた信号を生成する。
図17(a)に、この位相比較回路450の構成を示
す。
【0009】同図17(a)に示されるように、この位
相比較回路450は、分周クロックSCLKの立ち下が
りエッジが、出力分周クロックFCLKの立ち上がりエ
ッジと遅延ユニット456によるその遅延出力分周クロ
ックDCLKの立ち上がりエッジとの間にあるか否かを
検出する回路である。具体的には、この位相比較回路4
50は、 ・出力分周クロックFCLKを入力信号とするととも
に、分周クロックSCLKの立ち下がりエッジに同期し
て、上記入力信号の反転信号である第1比較信号SRを
出力するDフリップフロップ452。 ・上記遅延出力分周クロックDCLKを入力信号すると
ともに、分周クロックSCLKの立ち下がりエッジに同
期して、上記入力信号を第2比較信号SLとして出力す
るDフリップフロップ454。 ・上記第1比較信号SR及び第2比較信号SLの論理和
の反転信号である一致検出信号KPを生成するNOR回
路458。をそれぞれ備えて構成されている。ちなみ
に、上記遅延ユニット456は、図17(b)に例示す
るような回路として構成することができる。
【0010】このような構成を有する位相比較回路45
0は、出力分周クロックFCLKの遅延量が大であるか
小であるか、あるいは適量であるかによって、それぞれ
図18に示すような信号を生成する。
【0011】図18[1]は、分周クロックSCLKの
立ち下がりエッジ(図18(a1))に比べて出力分周
クロックFCLK(図18(b1))及び遅延出力分周
クロックDCLK(図18(c1))の立ち上がりエッ
ジが進んでいる場合(遅延量小)について示す。この場
合には、分周クロックSCLKの立ち下がりエッジに同
期して、第1比較信号SR(図18(d1))が論理
「L(ローレベル)」と確定され、第2比較信号SL
(図18(e1))が論理「H(ハイレベル)」と確定
され、また、一致検出信号KP(図18(f1))が論
理「L」と確定される。
【0012】また、図18[2]は、分周クロックSC
LKの立ち下がりエッジ(図18(a2))に比べて出
力分周クロックFCLK(図18(b2))及び遅延出
力分周クロックDCLK(図18(c2))の立ち上が
りエッジが遅れている場合(遅延量大)について示して
いる。この場合には、分周クロックSCLKの立ち下が
りエッジに同期して、第1比較信号SR(図18(d
2))が論理「H」と確定され、第2比較信号SL(図
18(e2))が論理「L」と確定され、また、一致検
出信号KP(図18(f2))が論理「L」と確定され
る。
【0013】また、図18[3]は、分周クロックSC
LKの立ち下がりエッジ(図18(a3))が、出力分
周クロックFCLK(図18(b3))及び遅延出力分
周クロックDCLK(図18(c3))の立ち上がりエ
ッジの間にある場合(遅延量適量)について示してい
る。この場合には、分周クロックSCLKの立ち下がり
エッジに同期して、第1比較信号SR(図18(d
3))が論理「L」と確定され、第2比較信号SL(図
18(e3))が論理「L」と確定され、また、一致検
出信号KP(図18(f3))が論理「H」と確定され
る。
【0014】そして、位相比較回路450による出力分
周クロックFCLKの遅延量が大きいか小さいか、適量
であるかの判断に応じて、先の図15に示す遅延制御回
路480によって遅延回路460及びダミー遅延回路4
70の遅延量が同一に設定される。これら遅延回路46
0及びダミー遅延回路470は、複数の遅延ユニットを
直列に並べたものであるとともに、これに入力される信
号が出力されるまでに通過する遅延ユニットの段数が遅
延制御回路480によって可変とされるものである。こ
のように、入力される信号が出力されるまでに通過する
遅延ユニットの段数が可変とされることで、遅延量が可
変設定される。
【0015】図19(a)に、上記ダミー遅延回路47
0の一部を例示する。同図19(a)に示されるよう
に、このダミー遅延回路470は、2つのNAND回路
にて構成される複数の遅延ユニット(図中、d.u.)
が直列接続されている。そして、この遅延ユニットの
「n」個毎に、NAND回路(…、N9、N8、N7、
…)を介して信号が入力されるようになっている。これ
ら各NAND回路(…、N9、N8、N7、…)の一方
の入力端子には、上述した分周クロックSCLKが入力
され、また、他方の入力端子は、上記遅延制御回路48
0からの制御信号(使用段数を設定する信号)が入力さ
れるタップポイント(図中、…、TAP7、TAP8、
TAP9…)となっている。そして、NAND回路N8
に対応した遅延ユニットまでを遅延ユニットとしての使
用段数に設定したい場合、遅延制御回路480は、8番
目のタップポイント(TAP8)のみを論理「H」と
し、それ以外のタップポイントを論理「L」とする。い
ずれにしろ、こうして選択されたNAND回路(…、N
9、N8、N7、…)において、そのNAND条件が成
立するときには分周クロックSCLKが反転されること
となる。このため、このダミー遅延回路470にはその
出力端にインバータIVが設けられ、ダミー遅延回路4
70の入力信号と出力信号とでその論理値が一致される
ようにしている。
【0016】一方、タップポイントの選択を行う上記遅
延制御回路480は、図19(b)に示す構成を有す
る。すなわち、上記各タップポイント毎に、 ・上記第1比較信号SRを切替信号として、その論理値
が「H」であるか「L」であるかに応じて後段のタップ
ポイントの保持する信号と前段のタップポイントの保持
する信号とを切替出力する第1のマルチプレクサMUX
1。 ・上記一致検出信号KPを切替信号として、その論理値
が「H」であるか「L」であるかに応じて当該タップポ
イントの保持する信号と上記第1のマルチプレクサMU
X1の出力信号とを切替出力する第2のマルチプレクサ
MUX2。 ・上記第2のマルチプレクサMUX2の出力信号が入力
され、分周クロックSCLKの立ち上がりエッジに同期
して、上記入力された信号を当該タップポイントに出力
するDフリップフロップDFF。をそれぞれ備える構成
となっている。これにより、遅延量が適量(先の図18
[3];KPが論理「H」)であるときには、各タップ
ポイントにおいてその保持していた信号が維持される。
また、遅延量が小さい(先の図18[1];SRが論理
「L」、KPが論理「L」)ときには、当該タップポイ
ントの一つ後段のタップポイント(遅延量が大きなタッ
プポイント)が選択される。更に、遅延量が大きい(先
の図18[2];SRが論理「H」、KPが論理
「L」)ときには、当該タップポイントの一つ前段のタ
ップポイント(遅延量が小さなタップポイント)が選択
される。
【0017】このため、分周クロックSCLKと出力分
周クロックFCLKとの位相が揃っていない場合には、
同分周クロックSCLKに同期して段階的に上記タップ
ポイントがシフトすることで、遅延回路460及びダミ
ー遅延回路470の遅延量も段階的に変化する。先の図
15に示したDLL回路にあっては、こうして入力クロ
ックCLKに適切な遅延量が付与され、同入力クロック
CLKと出力クロックOCLKとの位相合わせが行われ
る。
【0018】ところで、上記入力クロックCLKと出力
クロックOCLKとの位相合わせに際して、DLL回路
としての調整幅を広げるために、遅延回路の単位遅延量
を大きくしてその全体の遅延幅を広げると、上記遅延量
の調整精度が劣化する。またそうかといって、同遅延回
路の単位遅延量を小さくしてその全体としての遅延幅を
広げると、位相合わせにかかる調整時間が長くなってし
まう。
【0019】そこで従来は、例えば特開平11−881
53号公報や、特開平2000−29406号公報に見
られるように、上記遅延回路として、単位遅延量の小さ
い微調整用遅延部とを併用するようにしたDLL回路な
ども提案されている。すなわちこのDLL回路では、ま
ず上記粗調整用遅延部を用いて大まかな位相調整を行
い、その後、上記微調整用遅延部を用いて更に細かな位
相調整を行う。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】このように、遅延回路
として上記粗調整用、及び微調整用の2種類の遅延部を
設けることで、位相調整のための時間的(速度)及び精
度的な問題は確かに解消される。しかし、上記微調整用
遅延部は、粗調整用遅延部の1段分程度の回路規模であ
るため、占有面積に関しては、そのほとんどを粗調整用
遅延部が占めるとともに、DLL回路としての位相調整
幅は粗調整用遅延部で決定される。このため、調整幅を
大きくするには、どうしても回路の大規模化、すなわち
大面積化が避けられないものとなっている。
【0021】なお、DLL回路の小面積化に関しては、
例えば特開平11−127063号公報や、特開平20
00−124796号公報に見られるように、内部クロ
ックパス用とダミークロックパス用の遅延回路を共用し
て一個とする方法や、省略する方法なども提案されては
いる。しかし、このような方法においても、DLL回路
による位相調整幅を大きく確保するためには、先の図1
9に例示したような遅延ユニットを多数直列接続させざ
るを得ず、回路規模そのものの増大を抑制することは難
しい。
【0022】本発明はこうした実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、回路規模の増大を抑制しつつも
十分な位相調整幅を確保することのできるディレイロッ
クドループ(DLL)回路を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段及びその作用効果について記載する。請求
項1記載の発明は、前段及び後段の2つの系の間に介在
し、前段の系から入力される信号を所要に遅延させるこ
とによって、前記前段の系と前記後段の系との間での信
号の位相を同期させるディレイロックドループ回路であ
って、前記入力される信号の所定のタイミングからの経
過時間と同入力される信号に付与すべき遅延量に相当す
る時間とを比較しつつ単位遅延を繰り返し、それら比較
する値が一致したときの前記単位遅延の累積値を前記入
力される信号に付与して前記後段の系に出力すべき遅延
信号を生成出力する累積型遅延部を備えることをその要
旨とする。
【0024】上記構成では、入力される信号の所定のタ
イミングからの経過時間と同入力される信号に付与すべ
き遅延量に相当する時間とが比較され、この比較の間単
位遅延が繰り返される。したがって、これらが一致した
ときの単位遅延の累積値は、上記入力される信号に付与
すべき遅延量に相当する時間と一致する。したがって、
この累積値を入力される信号に付与して後段の系へと出
力することで、前段の系と後段の系との間での信号の位
相を同期させることができる。
【0025】しかも、このように累積値を用いるため
に、付与すべき遅延量の増大によっても累積型遅延部の
大型化は好適に抑制される。したがって、回路規模の増
大を抑制しつつも十分な位相調整幅を確保することがで
きるようになる。
【0026】なお、ここで、「後段の系に出力すべき遅
延信号」とは、同信号が出力されてから後段の系に達す
るまでに通過する配線や回路によって更に遅延量が付与
されることで、前記前段の系の信号の位相と同期する信
号である。
【0027】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記累積型遅延部は、前記入力される信号
に応答して所定の周期を持つパルスを発振する内部発振
回路と、該内部発振回路の発振するパルス数をカウント
するカウンタと、前記入力される信号に付与すべき遅延
量を設定する遅延量設定手段と、前記カウンタのカウン
ト値が前記遅延量設定手段に設定される遅延量に相当す
る値となることに基づき前記後段の系に出力すべき遅延
信号を生成出力する出力部とを備えて構成されることを
その要旨とする。
【0028】上記構成では、入力される信号に応答し
て、内部発振回路で所定の周期を持つパルスが発振され
る。そしてこのパルスのパルス数がカウンタによってカ
ウントされる。そして、こうしてカウントされたカウン
ト値が、遅延量設定手段に設定される遅延量に相当する
値となると出力部から後段の系に出力すべき遅延信号が
出力される。このように、上記構成によれば、遅延量設
定手段により設定される遅延量を大きくすることで、換
言すれば出力部から信号が出力されるまでにカウントさ
れるパルス数を大きくすることで、入力される信号に付
与する遅延量を大きくすることができる。したがって、
回路規模の増大を抑制しつつも十分な位相制御幅を確保
することができる。
【0029】なお、このパルスの所定の周期が、上記単
位遅延に相当する。請求項3記載の発明は、請求項2記
載の発明において、前記内部発振回路と前記カウンタと
は、前記入力される信号の立ち上がりエッジ及び立ち下
がりエッジにそれぞれ対応した立ち上がり用内部発振回
路及び立ち下がり用内部発振回路と、これら各内部発振
回路から発振されるパルス数をカウントする立ち上がり
用カウンタ及び立ち下がり用カウンタとからなり、前記
出力部は、前記立ち上がり用カウンタのカウント値が前
記遅延量設定手段に設定される遅延量に相当する値とな
ったときに前記遅延信号を立ち上げるとともに、前記立
ち下がり用カウンタのカウント値が前記遅延量設定手段
に設定される遅延量に相当する値となったときに前記遅
延信号を立ち下げることをその要旨とする。
【0030】上記構成では、入力される信号の立ち上が
りエッジに応答して、立ち上がり用内部発振回路からパ
ルスが発振される。そして、この立ち上がり用内部発振
回路から発振されるパルス数は、立ち上がり用カウンタ
によってカウントされる。こうして立ち上がり用カウン
タによってカウントされたカウント値が遅延量設定手段
に設定される遅延量に相当した値となると、上記遅延信
号が立ち上げられる。
【0031】一方、入力される信号の立ち下がりエッジ
に応答して、立ち下がり用内部発振回路からパルスが発
振される。そして、この立ち下がり用内部発振回路から
発振されるパルス数は、立ち下がり用カウンタによって
カウントされる。こうして立ち下がり用カウンタによっ
てカウントされたカウント値が遅延量設定手段に設定さ
れる遅延量に相当した値となると、上記遅延信号が立ち
下げられる。
【0032】このように、上記構成によれば、上記遅延
信号を、遅延量設定手段によって設定された遅延量の付
与された信号であって且つ、その立ち上がり及び立ち下
がりが上記入力される信号を忠実に再現した信号とする
ことができる。
【0033】請求項4記載の発明は、請求項2又は3記
載の発明において、前記入力される信号と同入力される
信号と位相同期対象となる信号との位相を比較する位相
比較回路を更に備え、前記遅延量設定手段は、前記位相
比較回路による比較結果に応じて前記入力される信号に
付与すべき遅延量を可変設定することをその要旨とす
る。
【0034】上記構成では、遅延量設定手段において、
位相比較回路による比較結果に応じて入力される信号に
付与すべき遅延量が可変設定される。このため、入力さ
れる信号の周期が変化するなどして、前段の系及び後段
の系の間での信号の位相を同期させるための遅延量が変
化したとしても、この変化に的確に対処することができ
る。
【0035】なお、ここで入力される信号と位相同期対
象となる信号とは、これら両信号の位相差が、前段の系
と後段の系との間での信号の位相差と対応する信号であ
る。これは、例えば後段の系に出力される信号等、前段
の系から入力される信号に、前段の系及び後段の系間を
通過する際に付与される遅延量若しくはその相当量が付
与された信号である。
【0036】請求項5記載の発明は、請求項4記載の発
明において、前記遅延量設定手段による前記遅延量の可
変設定は、該遅延量についての前回の変更が前記位相比
較回路による比較対象である前記位相同期対象となる信
号に反映された後に行うことをその要旨とする。
【0037】上記構成によれば、遅延量の前回の変更が
位相比較回路による比較対象である上記位相同期対象と
なる信号に反映された後に、遅延量設定手段による遅延
量の可変設定がなされるために、遅延量が過剰に変更さ
れることを回避することができる。
【0038】請求項6記載の発明は、請求項1〜5のい
ずれかに記載の発明において、前記累積型遅延部は、前
記累積される単位遅延量よりも遅延量の小さい複数の遅
延ユニットが直列接続されて前記入力される信号を遅延
させる遅延回路と、該遅延回路を構成する遅延ユニット
の使用段数を可変設定することで同入力される信号に付
与する遅延量を制御する遅延制御回路とを更に備えるこ
とをその要旨とする。
【0039】上記構成では、上記入力される信号が遅延
回路内の直列接続された複数の遅延ユニットによって遅
延される。また、この遅延に際して用いる遅延回路内の
遅延ユニットの使用段数は、遅延制御回路によって可変
設定される。そして、この遅延ユニットの遅延量は、上
記累積される単位遅延量よりも小さく設定される。
【0040】このため、この遅延回路を用いることで、
上記内部発振回路やカウンタを用いて入力される信号に
付与する最小遅延量よりも小さな遅延量にて、入力され
る信号の遅延制御にかかる微調整を行うことができる。
【0041】請求項7記載の発明は、請求項6記載の発
明において、前記内部発振回路は、前記遅延回路におけ
る遅延ユニットと同一の構成を有する遅延ユニットを備
えてそのパルス幅が設定されるリングオシレータを備え
て構成されることをその要旨とする。
【0042】上記構成では、内部発振回路を、遅延回路
における遅延ユニットと同一の構成を有する遅延ユニッ
トを備えてそのパルス幅が設定されるリングオシレータ
を備えて構成する。このため、遅延回路により設定可能
な遅延量と内部発振回路やカウンタを用いて入力される
信号を遅延させる遅延量とを容易に対応させることがで
きる。このため、内部発振回路やカウンタを用いた遅延
制御と遅延回路を用いた遅延制御との適切な切替を容易
に行うことができる。
【0043】なお、内部発振回路やカウンタを用いた入
力される信号の遅延にかかる最小量を、遅延回路を用い
た入力される信号の遅延にかかる最大量と略等しくする
ことが望ましい。これにより、内部発振回路やカウンタ
を用いた迅速な遅延制御と、遅延回路を用いた精度のよ
い遅延制御とを適切に行うことができる。
【0044】請求項8記載の発明は、請求項4〜7のい
ずれかに記載の発明において、前記入力される信号を所
定に分周する分周器と、前記前段の系から入力される信
号に対して前記後段の系に出力される信号の遅延量を擬
似的に生成するダミー手段を更に備え、前記位相比較回
路による前記前段の系から入力される信号と同入力され
る信号と位相同期対象となる信号との位相比較は、前記
分周器によって分周された信号とこれが前記ダミー手段
によって擬似的に生成された遅延量が付与された信号と
に基づいて行われることをその要旨とする。
【0045】上記構成では、入力される信号が分周器に
よって分周される。そして、この分周された信号は、ダ
ミー手段によって擬似的に生成された遅延量が付与され
た信号となる。この遅延量は、前段の系から入力される
信号に対して後段の系に出力される信号の遅延量を擬似
的に生成したものである。したがって、この遅延量が付
与された信号は、前段の系から入力される信号が累積型
遅延部を介して後段の系へ出力されるまでに付与される
遅延量だけ遅延された信号となる。
【0046】このため、入力される信号の分周された信
号とこれがダミー手段を介して遅延された信号との位相
差は、前段の系と後段の系との間での信号の位相差に対
応するものとなる。したがって、上記構成によれば、分
周された信号と、これに対しダミー手段によって擬似的
に生成された遅延量が付与された信号との位相比較に基
づいて、前段の系と後段の系との信号の位相を的確に比
較することができる。
【0047】また、上記構成では、位相比較回路による
位相比較に際し、分周器により入力信号の分周された信
号を用いるために、位相比較を簡易に行うことができる
とともに、当該DLL回路の消費電力を低減することが
できる。
【0048】請求項9記載の発明は、請求項8記載の発
明において、前記ダミー手段は、少なくとも前記累積型
遅延部を有する前記前段の系と前記後段の系間の回路と
等価な回路を備えてなることをその要旨とする。
【0049】上記構成によれば、前段の系から入力され
る信号に対して前記後段の系に出力される信号の遅延量
を擬似的に生成するダミー手段を的確に構成することが
できる。
【0050】請求項10記載の発明は、請求項2〜9の
いずれかに記載の発明において、前段及び後段の2つの
系の間に介在し、複数の遅延ユニットの直列接続からな
る遅延回路と、該遅延回路を構成する遅延ユニットの使
用段数を可変設定することで同遅延回路に入力される信
号に付与する遅延量を制御する遅延量制御手段とを備え
て、前記前段の系と前記後段の系との間でそれら信号の
位相を同期させる直列型遅延部と、前記前段の系と前記
後段の系との間でそれら信号の位相を同期させるに際
し、前記累積型遅延部と前記直列型遅延部とのいずれを
用いて行うかを切り替える切替手段を備えることをその
要旨とする。
【0051】上記累積型遅延部によって前段の系と後段
の系との間の信号の位相を同期させるためには、次のよ
うにする。すなわち、前段の系及び累積型遅延部間、並
びに累積型遅延部及び後段の系間の回路によって前段の
系から入力される信号に付与される遅延量と合わせて上
記同期のために必要な遅延量を、同累積型遅延部よって
入力される信号に付与する。
【0052】ここで、入力される信号の周波数が高くな
ることで、前段の系及び累積型遅延部間、並びに累積型
遅延部及び後段の系間によって入力される信号に付与さ
れる遅延量が入力される信号の周期よりも長くなると、
次のようにして位相調整を行うこととなる。すなわち、
前段の系の信号に対して2周期以上遅延された後段の系
の信号と、同入力される信号との間で位相調整を行うこ
ととなる。
【0053】ところで、前段の系及び累積型遅延部間、
並びに累積型遅延部及び後段の系間の回路によって入力
される信号に付与される遅延量は、入力される信号を供
給するドライバの駆動能力や上記回路の温度によって変
化する。そして、入力される信号の周波数が高いときに
遅延量が変化すると、次のような事態が生じる。すなわ
ち、例えば上記遅延量が減少していくことで累積型遅延
部によって付与する遅延量が増大すると、この付与する
遅延量が上記入力される信号の周期よりも長くなること
がある。そして、この場合、内部発振回路にて上記前段
の系から入力される信号に応答してパルスを発振してい
るときに、前段の系から次の信号が内部発振回路に入力
されることとなる。
【0054】このような事態を回避するためには、例え
ば前段の系の信号に対して「n+1」(n:自然数)周
期遅延された後段の系の信号と同前段の系の信号との位
相合わせ行う際には、上記内部発振回路やカウンタ、出
力部を「n」個ずつ備えることが考えられる。これによ
り、前段の系及び累積型遅延部間、並びに累積型遅延部
及び後段の系間の回路によって入力される信号に付与さ
れる遅延量が変動したとしても、上記事態を回避するこ
とができる。
【0055】ただし、上記のような対策を行う場合、累
積型遅延部の回路規模が増大する。このように、上記累
積型遅延部は、入力される信号に付与する遅延量を大き
くしつつも回路規模の増大を抑制することはできるもの
の、入力される信号が高周波であるときにはその回路規
模の増大を招く。
【0056】この点、上記構成では、直列型遅延部を併
用することで、累積型遅延部の上述したデメリットをこ
の直列型遅延部によって補うことができる。請求項11
記載の発明は、請求項10記載の発明において、前記切
替手段は、前記累積型遅延部における前記遅延量設定手
段に設定された遅延量と、前記直列型遅延部における遅
延量制御手段にて制御される遅延量とをモニタし、この
モニタ結果に基づいて前記切り替えを行うモニタ回路を
備えることをその要旨とする。
【0057】上記構成では、累積型遅延部における遅延
量設定手段に設定された遅延量と、直列型遅延部におけ
る遅延量制御手段の遅延制御量とを用いることで、上記
切り替えを的確に行うことができる。すなわち、遅延量
制御手段の遅延制御量が所定値以下である場合には、回
路規模の抑制の制約から制御できる遅延量が制限される
直列型遅延部によって適切な遅延制御を行うことができ
る。これは、遅延量設定手段に設定された遅延量が所定
の値以下である場合にも当てはまる。
【0058】これに対し、遅延制御手段の遅延量が所定
値より大きい場合には、回路規模の抑制の制約から制御
できる遅延量が制限される直列型遅延部によっては十分
な制御ができないおそれがあり、累積型遅延部を用いる
ことが望ましい。このとき、遅延量設定手段に設定され
た遅延量は、大きくなる。
【0059】また、請求項10記載の発明は、請求項1
2記載の発明によるように、前記切替手段は、前記前段
の系及び前記累積型遅延部間、並びに前記累積型遅延部
及び前記後段の系間によって前記入力される信号に付与
される遅延量と前記入力される信号の周期との除算値が
所定値以上となったときに前記累積型遅延部を用いるよ
う切り替えるようにしてもよい。
【0060】ここで、除算値が「n」以上「n+1」未
満(n:自然数)であるときには、前段の系の信号に対
して「n+1」(n:自然数)周期遅延された後段の系
の信号と同前段の系の信号とを同期させることとなる。
したがって、上記所定値を「n+1」とした場合には、
上記内部発振回路やカウンタ、出力部を「n」個備える
構成とすることが望ましい。もっとも、遅延量の変動量
がそれほど大きくない状況下に限定して当該DLL回路
を用いる場合には、上記内部発振回路やカウンタ、出力
部を2個以上備える適宜の構成としてもよい。
【0061】なお、この所定値は、「1」とすることが
望ましい。換言すれば、前段の系及び累積型遅延部間、
並びに累積型遅延部及び後段の系間によって入力される
信号に付与される遅延量が同入力される信号の周期以上
であるときに、直列型遅延部に切り替えることが望まし
い。
【0062】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
にかかるDLL回路の第1の実施形態について、図面を
参照しつつ説明する。
【0063】図1に、本実施形態にかかるDLL回路の
全体構成を示す。このDLL回路も先の図15に示した
DLL回路と同様、前段の系からクロックバッファ10
に入力される入力クロックCLKと、出力バッファ20
から後段の系へ出力される出力クロックOCLKとの位
相合わせを行う回路である。すなわち、粗調整部100
と同粗調整部100の制御遅延量の最小値よりも小さな
遅延量にて遅延制御を行う微調整部200とによって適
宜の遅延量だけ遅延させることで、前段の系と後段の系
との間での信号の位相を合わせる。換言すれば、入力ク
ロックCLKと出力クロックOCLKとの位相を合わせ
る。ちなみに、この遅延量は、上記出力クロックOCL
Kが、クロックバッファ10及び出力バッファ20、並
びにこれらの間の配線及び回路(図中、Rにて表記)と
によって遅延される遅延量と併せてクロック周期の整数
倍の時間となるように設定する。
【0064】この位相合わせには、先の図15に示した
DLL回路と同様、上記入力クロックCLKを分周した
ものを用いて行う。この分周を行う分周器40では、図
2に示すように、入力クロックCLKをそれぞれ3分周
した分周クロックSCLKと第2分周クロックQCLK
とを生成する。これら分周クロックSCLK及び第2分
周クロックQCLKは、そのパルス幅が入力クロックC
LKの周期に設定されている。更に、第2分周クロック
QCLKの位相は、分周クロックSCLKの位相に対
し、「240°」遅れている。
【0065】そして、上記分周器40によって入力クロ
ックCLKが分周された上記分周クロックSCLKに対
して、クロックパスを介した遅延量と同等の遅延量を付
与すべくこのDLL回路も、先の図15に示したDLL
回路と同様、次のものを備えている。すなわち、クロッ
クバッファ10及び出力バッファ20間(クロックパ
ス)とクロックの遷移に対して等価なダミークロックパ
スを備えている。このダミークロックパスは、粗調整部
100及び微調整部200内の回路と、ダミー回路30
とからなる。このダミー回路30も、上記クロックバッ
ファ10及び出力バッファ20、並びにそれらの間の配
線及び回路(図中、Rにて表記)の等価回路、すなわ
ち、クロックバッファ34、出力バッファ32、配線及
び回路(図中、R’にて表記)として構成されている。
【0066】そして、上記分周クロックSCLKと、こ
れがダミークロックパスを介して遅延された信号である
出力分周クロックFCLKとの位相が、位相比較回路5
0によって比較される。すなわち、前段の系から入力さ
れるクロックとしての分周クロックSCLKと、これと
位相同期対象となるクロックとしての出力分周クロック
FCLKとの位相を比較することで、前段の系と後段の
系との信号位相を間接的に比較する。この位相比較回路
50も、先の図17に示した回路を備えている。ただ
し、この位相比較回路50は、次のいずれかの選択をす
る機能を更に備える。 ・上記第2比較信号SL及び一致検出信号KPを粗調整
部100に出力する。 ・上記第1比較信号SR及び一致検出信号KPを微調整
部200に出力する。
【0067】詳しくは、位相比較回路50は、基本的に
は、粗調整部100に上記第2比較信号SLと一致検出
信号KPとを出力する。そして、上記第1比較信号SR
や第2比較信号SLによって、先の図18[1]に示し
たように遅延量が小さい状態から先の図18[2]に示
したように遅延量が大きい状態への変化が検出されたと
きには、粗調整部100への上記信号の出力を停止す
る。そして、微調整部200に、上記第1比較信号SR
及び一致検出信号KPを出力する。更に、分周クロック
SCLKの立ち下がりエッジに換算して所定の回数以
上、遅延量が大きな状態が検出された場合には、微調整
部200の上記信号の出力を停止する。そして、粗調整
部100に上記第2比較信号SLと一致検出信号KPと
を出力する。
【0068】ここで、微調整部200は、上記粗調整部
100内のクロックパスから出力される信号である中間
出力クロックmOCLKと、同粗調整部100内のダミ
ークロックパスから出力される信号である中間出力分周
クロックmFCLKとを取り込んでこれに微小な遅延を
付与するものである。
【0069】詳しくは、この微調整部200は、 ・複数の遅延ユニットが直列接続されて上記中間出力ク
ロックmOCLKを遅延させる遅延回路210。 ・遅延回路210における遅延ユニットと同一の構成を
有する遅延ユニットを備えて構成され上記中間出力分周
クロックmFCLKを遅延されるダミー遅延回路22
0。 ・中間出力クロックmOCLK及び中間出力分周クロッ
クmFCLKに付与する遅延量を制御すべくこれらを構
成する遅延ユニットの使用段数を遅延回路210及びダ
ミー遅延回路220とで等しくしつつ可変設定する遅延
制御回路230を備えている。
【0070】図3に、上記遅延回路210の構成を示
す。この遅延回路210も、先の図19(a)に示した
回路と同様、2つのNAND回路にて構成される遅延ユ
ニット(図中、d.u.)が直列接続されるとともに、
その出力端に先の図19(a)同様、インバータIVが
接続されたものである。ただし、ここでは、これら遅延
ユニットが例として9個直列接続されている。そして、
各遅延ユニットには、各NAND回路(N9、N8、N
7、…)を介して信号が入力されるようになっている。
これら各NAND回路(N9、N8、N7、…)の一方
の入力端子には、上記中間出力クロックmOCLKが入
力され、また、他方の入力端子は、遅延制御回路230
の制御信号が入力されるタップポイント(図中、TAP
9、TAP8、TAP7、…)となっている。ここで、
遅延制御回路230は、先の図19(b)に示した回路
と同様の構成を有するため、これについては説明を割愛
する。
【0071】一方、上記粗調整部100は、上記位相比
較回路50の出力する第2比較信号SL及び一致検出信
号KPに基づき入力クロックCLKに対する中間出力ク
ロックの遅延量を「0」以上の整数値として設定するレ
ジスタ160を備えている。そして、上記入力クロック
CLKに対して中間出力クロックmOCLKを、このレ
ジスタ160に設定される遅延量にて遅延させる回路と
して次のものを備えている。 ・入力クロックCLKの立ち上がりエッジ及び立ち下が
りエッジを検出して、その検出結果を出力するエッジ検
出回路110。 ・エッジ検出回路110から立ち下がりエッジを検出し
た旨の信号を取り込み所定の周期を有するパルスを発振
する立ち下がり用内部発振回路120F。 ・立ち下がり用内部発振回路120Fからのパルスをカ
ウントする立ち下がり用カウンタ130F。 ・立ち下がり用カウンタ130Fのカウント値とレジス
タ160に設定された値との一致を判定する立ち下がり
用一致判定部140F。 ・エッジ検出回路110から立ち上がりエッジを検出し
た旨の信号を取り込み所定の周期を有するパルスを発振
する立ち上がり用内部発振回路120R。 ・立ち上がり用内部発振回路120Rからのパルスをカ
ウントする立ち上がり用カウンタ130R。 ・立ち上がり用カウンタ130Rのカウント値とレジス
タ160に設定された値との一致を判定する立ち上がり
用一致判定部140R。 ・立ち上がり用一致判定部140Rによって上記一致と
判定されたときに中間出力クロックmOCLKを立ち上
げ、立ち下がり用一致判定部140Fによって上記一致
と判定されたときに中間出力クロックmOCLKを立ち
下げる出力信号生成部150。
【0072】なお、上記符号中、Rは立ち上がり(Risin
g)に、またFは立ち下がり(Falling)にそれぞれ対応
している。更に、上記分周クロックSCLKに対して中
間出力分周クロックmFCLKを、上記レジスタ160
に設定される遅延量にて遅延させる遅延制御を行うダミ
ークロックパスに対応した回路として次のものを備えて
いる。 ・分周クロックSCLKの立ち上がりエッジ及び立ち下
がりエッジを検出して、その検出結果を出力するダミー
エッジ検出回路110d。 ・ダミーエッジ検出回路110dから立ち下がりエッジ
を検出した旨の信号を取り込み所定の周期を有するパル
スを発振する立ち下がり用ダミー内部発振回路120F
d。 ・立ち下がり用ダミー内部発振回路120Fdからのパ
ルスをカウントする立ち下がり用ダミーカウンタ130
Fd。 ・立ち下がり用ダミーカウンタ130Fdのカウント値
とレジスタ160に設定された値との一致を判定する立
ち下がり用ダミー一致判定部140Fd。 ・ダミーエッジ検出回路110dから立ち上がりエッジ
を検出した旨の信号を取り込み所定の周期を有するパル
スを発振する立ち上がり用ダミー内部発振回路120R
d。 ・立ち上がり用ダミー内部発振回路120Rdからのパ
ルスをカウントする立ち上がり用ダミーカウンタ130
Rd。 ・立ち上がり用ダミーカウンタ130Rdのカウント値
とレジスタ160に設定された値との一致を判定する立
ち上がり用ダミー一致判定部140Rd。 ・立ち上がり用ダミー一致判定部140Rdによって上
記一致と判定されたときに中間出力分周クロックmFC
LKを立ち上げ、立ち下がり用ダミー一致判定部140
Fdによって上記一致と判定されたときに中間出力分周
クロックmFCLKを立ち下げるダミー出力信号生成部
150d。
【0073】ここで、エッジ検出回路110は、図4に
示すような構成を有する。このエッジ検出回路110に
おいては、入力クロックCLKがインバータ111によ
って反転され、遅延部112にて所定の遅延が付与され
る。そして、インバータ111の入力側の信号と遅延部
112の出力側の信号との論理積の反転信号が、立ち上
がり検出信号Rds(Rising detection signal)として
NAND回路113から出力される。これに対し、イン
バータ111の出力側の信号と遅延部112の出力信号
のインバータ114による反転信号との論理積の反転信
号が、立ち下がり検出信号Fds(Falling detection
signal)としてNAND回路115から出力される。な
お、ここで、遅延部112は、立ち上がりが検出された
ときの立ち上がり検出信号Rdsのパルス幅及び立ち下
がりが検出されたときの立ち下がり検出信号Fdsのパ
ルス幅を決定するための回路である。また、上記ダミー
エッジ検出回路110dも、この図4に示すエッジ検出
回路110と同様の構成を有する。
【0074】次に、図5に、先の図1に示した内部発振
回路120F、120R、一致判定部140F、140
R、出力信号生成部150の構成を示す。なお、先の図
1に示した内部発振回路120Fd、120Rd、一致
判定部140Fd、140Rd、出力信号生成部150
dについては、その構成が同一であるため説明を割愛す
る。
【0075】同図5に示されるように、内部発振回路1
20F、120Rは次のものからなる。すなわち、上記
検出信号Fds、Rdsによってセットされ上記一致判
定回路141Fの出力によってリセットされるRSフリ
ップフロップ121F、121Rと同RSフリップフロ
ップ121F、121Rがセット状態であるときに発振
するリングオシレータ122F、122Rとからなる。
【0076】ここで、リングオシレータ122F、12
2Rでは、上記RSフリップフロップ121F、121
Rの出力信号をイネーブル信号Fenbl、Renbl
としてこれと自身の出力するパルスFpul、Rpul
との論理積反転信号がNAND回路ndから出力され
る。そして、このNAND回路ndから出力された信号
は、4つ遅延ユニット(図中、d.u.)を介して遅延
された後、その反転信号が上記パルスFpul、Rpu
lとしてインバータIVから出力される。
【0077】なお、この各遅延ユニットは、図6に示さ
れるように、先の図3に示した遅延回路210の遅延ユ
ニットと同一の構成を有している。また、このリングオ
シレータ122F、122Rに入力される信号に付与さ
れる遅延量は、上記NAND回路nd及びインバータI
Vによるものが上記リングオシレータ122F、122
Rを構成する1つの遅延ユニットによるものの半分ほど
とされている。このため、このリングオシレータ122
F、122Rの出力するパルスFpul、Rpulのパ
ルス幅は、上記リングオシレータ122F、122Rを
構成する遅延ユニットの「4.5」個分の遅延量(遅延
時間)にほぼ等しくなる。したがって、リングオシレー
タ122F、122Rの出力するパルスFpul、Rp
ulの周期は、同リングオシレータ122F、122R
を構成する遅延ユニットの「9」個分の遅延量に相当す
る。このように、本実施形態では、リングオシレータ1
22F、122Rのパルス周期が、上記遅延回路210
によって付与し得る最大の遅延量(遅延時間)に略等し
く設定される。
【0078】また、上記一致判定部140F、140R
においては、次の処理が行われる。まず、上記カウンタ
130F、130RによってカウントされるパルスFp
ul、Rpulのパルス数(CNT0、CNT1、…)
と上記レジスタ160によって設定される遅延量(Re
g0、Reg1、…)との一致が一致判定回路141
F、141Rにて判定される。そして、一致判定回路1
41F、141Rでは、これらが一致したときに論理
「H」となる一致判定信号Fequal、Requal
を生成する。これら一致判定信号Fequal、Req
ualは、上記パルスFpul、Rpulに同期してD
フリップフロップ142F、142Rに取り込まれる。
そして、この取り込まれた信号の反転信号がセット信号
Fss、Rssとして、上記一致判定部140F、14
0Rから出力される。なお、これらDフリップフロップ
142F、142Rは、上記イネーブル信号Fenb
l、Renblの反転信号によってリセットされる。
【0079】上記セット信号Fss、Rssは、上記出
力信号生成部150に入力される。この出力信号生成部
150は、上記立ち上がり用一致判定部140Rの出力
するセット信号Rssの反転信号によってセット状態と
なり、上記立ち下がり用一致判定部140Fのセット信
号Fssの反転信号によってリセット状態となるRSフ
リップフロップからなる。そして、このRSフリップフ
ロップの出力信号が上記中間出力分周クロックmFCL
Kとなる。
【0080】次に、上記カウンタ130Rの構成につい
て、図7に基づいて説明する。なお、上記カウンタ13
0F、130Fd、130Rdについても、このカウン
タ130Rと同一の構成のため、これらについては説明
を割愛する。このカウンタ130Rは、その出力信号の
各ビット(CNT0、CNT1、…)毎に、その反転出
力信号を自身の入力信号とするDフリップフロップDF
F0、DFF1、…を備えている。そして、各Dフリッ
プフロップDFF1、DFF2、…は、自身よりも下位
ビットのうちの最上位ビットに対応するDフリップフロ
ップDFF0、DFF1、…の反転出力信号をそのクロ
ック入力とする。更に、最下位ビットに対応するDフリ
ップフロップDFF0は、上記パルスRpulをクロッ
ク入力とする。なお、これらDフリップフロップDFF
0、DFF1、…には、上記イネーブル信号Renbl
の反転信号が入力されるようになっており、これにより
カウンタ130Rがリセットされる(その出力が全ての
ビットにおいて「0」とされる)。
【0081】次に、上記レジスタ160の構成につい
て、図8に基づき説明する。このレジスタ160は、上
記中間出力クロックmOCLKに付与すべき遅延量を上
記位相比較回路50の出力する上記第2比較信号SL及
び一致検出信号KPに基づいて上記パルスRpulに対
応した整数値(0、1、…)として出力する回路であ
る。そして、この出力信号の各ビット(Reg0、Re
g1、…)に対応して次のものを備えている。
【0082】<第0ビット(最下位ビット)Reg0>
上記第2分周クロックQCLK及び上記一致検出信号K
Pの反転信号の論理積信号XCLKに同期して自身の反
転出力信号を取り込み、また、その出力信号をレジスタ
160の第0ビットの信号Reg0として出力するDフ
リップフロップ。
【0083】<第1ビットReg1> ・上記第2比較信号SLが論理「H」であるか論理
「L」であるかに応じて、第0ビットの信号Reg0、
またはその反転信号/Reg0を出力する第1セレク
タ。 ・上記第1セレクタの出力信号が論理「L」であるか論
理「H」であるかに応じて、第1ビットの信号Reg
1、又はその反転信号/Reg1を出力する第2セレク
タ。 ・上記第2分周クロックQCLK及び上記一致検出信号
KPの反転信号の論理積信号XCLKに同期して上記第
2セレクタの出力信号を上記第1ビットの信号Reg1
として取り込むDフリップフロップ。
【0084】<第nビットReg(n):nは2以上> ・上記第2比較信号SLが論理「H」であるか論理
「L」であるかに応じて、自身よりも下位ビット全ての
信号Reg0、Reg1、…Reg(n−1)の論理積
の反転信号、又はそれらの反転信号/Reg0、/Re
g1、…/Reg(n−1)の論理積の反転信号を出力
する第1セレクタ。 ・上記第1セレクタの出力信号が論理「H」であるか論
理「L」であるかに応じて、第nビットの信号Reg
(n)、又はその反転信号/Reg(n)を出力する第
2セレクタ。 ・上記第2分周クロックQCLK及び上記一致検出信号
KPの反転信号の論理積信号XCLKに同期して上記第
2セレクタの出力信号を上記第nビットの信号Reg
(n)として取り込むDフリップフロップ。
【0085】なお、出力信号の各ビット(Reg0、R
eg1、…)に対応して備えられる各フリップフロップ
は、当該DLL回路の搭載された機器の電源立ち上げ時
等、同DLL回路のリセット時に外部にて生成されるリ
セット信号RSTによってリセットされる。
【0086】ここで、図9に基づいて上記粗調整部10
0による遅延制御のうち、特にクロックパスに対応する
部分での制御について更に説明する。すなわち、入力ク
ロックCLKが粗調整部100に入力されると(図9
(a))、先の図4に示したエッジ検出回路110の出
力である立ち上がり検出信号Rdsが論理「L」レベル
のパルスとなる(図9(c))。この立ち上がり検出信
号Rdsに応答して、先の図5に示した内部発振回路1
20R内のRSフリップフロップ121Rの出力である
立ち上がり用イネーブル信号Renblが論理「H」と
なる(図9(d))。この論理「H」レベルのイネーブ
ル信号Renblが入力されることで、先の図5に示し
たリングオシレータ122RからパルスRpulが出力
される(図9(e))。このパルスRpulは、先の図
5に示したカウンタ130Rにてカウントされる(図9
(f))。そして、このカウンタ130Rの値が上記レ
ジスタ160に設定された値(図9(i)においては
「n」と例示)と一致すると、先の図5に示した一致判
定回路141Rの出力信号としての一致判定信号Req
ualが論理「H」レベルのパルスとなる(図9
(g))。そして、この一致判定信号Requalに応
答して、先の図5に示したDフリップフロップ142R
の出力信号である立ち上がりセット信号Rssが論理
「L」となる(図9(h))。この立ち上がりセット信
号Rssに応答して、上記イネーブル信号Renblが
論理「L」とされるとともに、先の図5に示した出力信
号生成部150からの出力である中間出力クロックmO
CLKが論理「H」となる(図9(b))。なお、上記
イネーブル信号Renblが論理「L」となることで、
上記リングオシレータ122Rが停止されるとともに
(図9(e))、上記カウンタ130Rがリセットされ
(図9(f))、また、上記立ち上がりセット信号Rs
sが論理「H」となる(図9(h))。
【0087】一方、入力クロックCLKの立ち下がりに
応答して(図9(a))、上記エッジ検出回路110の
出力である立ち下がり検出信号Fdsが論理「L」レベ
ルのパルスとなる(図9(j))。この立ち下がり検出
信号Fdsに応答して、先の図5に示した内部発振回路
120F内のRSフリップフロップ121Fの出力であ
る立ち下がり用イネーブル信号Fenblが論理「H」
となる(図9(k))。この論理「H」レベルのイネー
ブル信号Fenblが入力されることで、先の図5に示
したリングオシレータ122FからパルスFpulが出
力される(図9(l))。このパルスFpulは、先の
図5に示したカウンタ130Fにてカウントされる(図
9(m))。そして、このカウンタ130Fの値が上記
レジスタ160に設定された値(図9(i)においては
「n」と例示)と一致すると、先の図5に示した一致判
定回路141Fの出力信号としての一致判定信号Feq
ualが論理「H」レベルとなる(図9(n))。そし
て、この一致判定信号Fequalに応答して、先の図
5に示したDフリップフロップ142Fの出力信号であ
る立ち下がりセット信号Fssが論理「L」となる(図
9(o))。この立ち下がりセット信号Fssに応答し
て、上記イネーブル信号Fenblが論理「L」とされ
るとともに、先の図5に示した出力信号生成部150か
らの出力である中間出力クロックmOCLKが論理
「L」となる(図9(b))。なお、上記イネーブル信
号Fenblが論理「L」となることで、上記リングオ
シレータ122Fが停止されるとともに(図9
(l))、上記カウンタ130Fがリセットされ(図9
(m))、また、上記立ち下がりセット信号Fssが論
理「H」となる(図9(o))。
【0088】なお、こうして上記パルスRpul、Fp
ulのパルス数に対応した遅延量の付与された中間出力
クロックmOCLKに対応した出力クロックOCLK、
入力クロックCLKとの位相が合っていない場合には、
上記レジスタ160の値が変更されたり、上記微調整部
200による遅延量の微調整が行われる。
【0089】ここで、図10に基づいて、上記粗調整部
100でのレジスタ160の値の変更処理について説明
する。上記レジスタ160の値の変更は、分周クロック
SCLKと(図10(a))、出力分周クロックFCL
K(図10(b))との位相が上記位相比較回路50に
よって比較されることで行われる。例えば、図10
(a)、図10(b)に例示するように、出力分周クロ
ックFCLKの遅延量が小さい場合には、上記レジスタ
160の値を増大する。すなわち、この場合、先の図8
に示すレジスタ160に入力される一致検出信号KPが
論理「L」レベルとなるとともに(図10(d))、同
レジスタ160に入力される第2比較信号SLが論理
「H」レベルとなる(図10(e))。これに伴い、上
記分周器40から入力される第2分周クロックQCLK
(図10(c))に同期した上記論理積信号XCLKが
先の図8に示した各Dフリップフロップに入力される
(図10(f))。そして、この論理積信号XCLKに
同期してレジスタ160の値が増大される(図10
(g))。
【0090】なお、上記分周器40にて分周クロックS
CLKと第2分周クロックQCLKとを生成し、これら
を位相比較やレジスタ160の動作に用いることとし
た。これにより、レジスタ160の値の前回の変更が位
相比較回路50による比較対象である出力分周クロック
FCLKに反映された後にレジスタ160の今回の変更
が許容されることとなる。すなわち、出力分周クロック
FCLKを粗調整部100にて遅延させていくことで分
周クロックSCLKの立ち下がりエッジと出力分周クロ
ックFCLKの立ち上がりエッジとを一致させる際に
は、出力分周クロックFCLKの立ち下がりエッジが時
刻t1へとその位相が遅れさせられる。したがって、こ
れら両エッジを一致させるべくレジスタ160の値を1
つずつインクリメントしていく際、時刻t1までには、
レジスタ160の値の前回の変更が位相比較回路50の
比較結果、換言すれば上記一致検出信号KP(図10
(d))や、第2比較信号(図10(e))に反映され
ることとなる。
【0091】以上説明した本実施形態によれば、以下の
効果が得られるようになる。 (1)入力クロックCLKの立ち上がりエッジに応答し
て立ち上がり用内部発振回路120Rから発振されるパ
ルスとレジスタ160に設定された値とが一致するとき
に、中間出力クロックmOCLKが立ち上げられた。一
方、入力クロックCLKの立ち下がりエッジに応答して
立ち下がり用内部発振回路120Fから発振されるパル
スとレジスタ160に設定された値とが一致するとき
に、中間出力クロックmOCLKが立ち下げられた。こ
のため、レジスタ160によって設定された遅延量の付
与され且つ、その立ち上がり及び立ち下がりが上記入力
クロックCLKを忠実に再現した中間出力クロックmO
CLKを生成することができる。
【0092】しかも、レジスタ160により設定される
遅延量を大きくすることで、入力クロックCLKに付与
する遅延量を大きくすることができる。したがって、回
路規模の増大を抑制しつつも十分な位相制御幅を確保す
ることができる。
【0093】(2)レジスタ160において、位相比較
回路50による比較結果に応じて遅延量が可変設定され
る。このため、入力クロックCLKの周期が変化するな
どして、入力クロックCLKと出力クロックOCLKと
の位相合わせを行うための遅延量が変化したとしても、
これに対処することができる。
【0094】(3)レジスタ160の値の前回の変更が
位相比較回路50による比較対象である出力分周クロッ
クFCLKに反映された後に、同レジスタ160による
遅延量の可変設定がなされるために、遅延量が過剰に変
更されることを回避することができる。
【0095】(4)粗調整部100を用いた出力クロッ
クOCLKの遅延にかかる最小量よりも小さな遅延量に
て、出力クロックOCLKを遅延させる微調整部200
を設けた。換言すれば、内部発振回路等を備えるいわゆ
る累積型遅延部内に、更に微調整部を設けた。これによ
り、入力クロックCLKと出力クロックOCLKとの位
相合わせを、粗調整部100にて迅速に行うことができ
るとともに、微調整部200にて精度良く行うことがで
きる。
【0096】(5)位相比較回路50による入力クロッ
クCLKと出力クロックOCLKとの位相比較に際し、
分周器40により入力クロックCLKの分周された分周
クロックSCLKを用いるために、位相比較を簡易に行
うことができるとともに、当該DLL回路の消費電力を
低減することができる。
【0097】(6)粗調整部100内のリングオシレー
タ122R、122Fを、微調整部200の遅延回路2
10における遅延ユニットと同一の構成を有する遅延ユ
ニットを備えて構成した。そして、このリングオシレー
タ122R、122FのパルスRpul、Fpulのパ
ルス幅を、遅延回路210による設定可能な最大遅延量
と対応させた。これにより、粗調整部100による迅速
な遅延制御と、微調整部200による精度の良い遅延制
御とを適切に行うことができる。
【0098】(7)クロックパスと同一構成を有するダ
ミークロックパスを設けて分周クロックSCLKを遅延
させ出力分周クロックFCLKを生成した。このため、
入力クロックCLKの分周された分周クロックSCLK
とこれがダミークロックパスを通過した出力分周クロッ
クFCLKとを用いて、位相比較回路50による入力ク
ロックCLKと出力分周クロックFCLKとの位相比較
を的確に行うことができる。
【0099】(第2の実施形態)以下、本発明にかかる
DLL回路の第2の実施形態について、先の第1の実施
形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
【0100】上記第1の実施形態では、回路規模の増大
を抑制しつつも十分な位相制御幅の確保が可能となっ
た。ただし、上記実施形態では、上記入力クロックCL
Kが高周波であるときには、不都合が生じるおそれがあ
る。以下、これについて説明する。
【0101】入力クロックCLKの周波数が高くなる
と、先の図1に示したクロックバッファ10や、配線及
び回路(図中、Rと表記)、更には出力バッファ20に
よって出力クロックOCLKに付与される遅延量が入力
クロックCLKの周期よりも大きくなることがある。こ
の場合、図11[1]に例示されるように、時刻t1に
立ち上がる入力クロックCLKのパルス(図11(a
1))に対応した出力クロックOCLKは、上記遅延量
が付与されたものとなる。このため、粗調整部100に
よる制御遅延量が「0」とすると、この出力クロックO
CLK(図11(b1))は、上記遅延量としての回路
遅延量LTが付与されることで、時刻t3に立ち上がる
ことになる。したがって、この場合には、この出力クロ
ックOCLKと、時刻t4に立ち上がる2クロック先の
入力クロックCLKとの位相合わせを行うこととなる。
これは、上記粗調整部100によって図11[1]に示
す制御遅延量CTを付与することによって行う。これに
より、時刻t1に立ち上がる入力クロックCLKに対応
して粗調整部100から出力される中間出力クロックm
OCLKは、時刻t2に立ち上がることとなる(図11
(c1))。
【0102】ところで、上記クロックバッファ10や、
配線及び回路(図中、Rと表記)、更には出力バッファ
20によって入力クロックCLKに付与される遅延量L
Tは、入力クロックCLKを供給するドライバの駆動能
力やクロックパス内の配線や回路の温度によって変化す
る。そして、入力クロックCLKの周波数が高いときに
遅延量が変化すると、例えば図11[2]に例示するよ
うな事態が生じることがある。
【0103】すなわち、図11[2]に例示するよう
に、上記遅延量LTがΔLTだけ減少して遅延量LT’
となったとする(図11(a2)、図11(b))。こ
れに伴い、時刻t5に立ち上がる入力クロックCLKの
立ち上がりに対応した出力クロックOCLKの立ち上が
りは、上記粗調整部100による制御遅延量が「0」と
すると時刻t6となる。このため、先の図11[1]と
同様、この出力クロックOCLKと、時刻t9に立ち上
がる2クロック先の入力クロックCLKとの位相合わせ
を行うと、粗調整部100によって出力クロックOCL
Kに付与する制御遅延量CT’が(上記図11[1]に
おける制御遅延量CTに対して)増大する。そして、こ
の制御遅延量CT’を付与すると、粗調整部100から
出力される中間出力クロックmOCLKは、時刻t8に
立ち上がることとなる(図11(c))。すなわち、時
刻t5に出力される入力クロックCLKに応答して先の
図1に示す内部発振回路120Rでは、時刻t8までパ
ルスを発振しつづけることとなる。しかし、この時刻t
8となる以前の時刻t7には、次の入力クロックCLK
が粗調整部100に入力される。このため、この時刻t
7に立ち上がる入力クロックCLKに対しては、内部発
振回路120Rは応答することができない。
【0104】このような事態を回避するためには、例え
ば時刻t7に立ち上がる入力クロックCLKの入力され
る別の内部発振回路やカウンタ等を備えることが考えら
れる。ただし、この場合、入力クロックCLKに対して
「n+1」(n:自然数)周期遅延された出力クロック
OCLKと同入力クロックCLKとの位相合わせ行う際
には、上記内部発振回路やカウンタ等を「n」個ずつ備
えるなどすることとなる。しかし、この場合、粗調整部
100の回路規模が増大する。
【0105】そこで、本実施形態では、入力クロックC
LKと出力クロックOCLKとの位相合わせに際し、先
の第1の実施形態にかかるDLL回路と先の図15に示
したDLL回路とを適宜切り替えて用いるようにする。
図12に、本実施形態にかかるDLL回路の全体構成を
示す。なお、同図12においては、先の図1又は図15
に示した部材と同一の部材については、同一の符号を付
した。
【0106】このDLL回路も、前段の系からクロック
バッファ10に入力される入力クロックCLKと、出力
バッファ20から後段の系へ出力される出力クロックO
CLKとの位相合わせを行う。そして、これらクロック
バッファ10及び出力バッファ20間に、先の図1に示
した粗調整部100及び微調整部200からなる累積型
遅延部300と、先の図15に示した遅延回路460、
ダミー遅延回路470、遅延制御回路480からなる直
列型遅延部310とを備える。なお、先の図19に示し
た遅延回路460における遅延ユニットについては、先
の図3に示した微調整部200の遅延回路210におけ
る遅延ユニットと同一の構成とすることが望ましい。ま
た、先の図19に示した遅延回路460におけるタップ
ポイント(…TAP9、TAP8、…)は、先の図3に
示した遅延回路210によるものと同様、各遅延ユニッ
ト毎に設けることが望ましい。更に、上記遅延回路46
0の遅延ユニットの数は、遅延回路210の遅延ユニッ
トの数よりも大きな数に設定することが望ましい。
【0107】そして、これら累積型遅延部300と直列
型遅延部310とのいずれかに入力クロックCLK等を
入力するかを切り替えるべく切替部320を備えてい
る。すなわち、この切替部320は、 ・クロックバッファ10を介した入力クロックCLKで
あるクロックCLK’と分周クロックSCLKとの直列
型遅延部310への入力。 ・クロックバッファ10を介した入力クロックCLKで
あるクロックCLK’と、分周クロックSCLK、第2
分周クロックQCLKとの累積型遅延部300への入
力。のいずれかを行うかの切り替えを行う回路である。
【0108】これに対し、セレクタ330では、切替部
320の切替に対応して累積型遅延部300と直列型遅
延部310とのいずれかと出力バッファ20、出力バッ
ファ32とを導通させるかの切り替えが行われる。
【0109】そして、セレクタ330を介してダミー回
路30から出力される出力分周クロックFCLKは、位
相比較回路340に入力される。この位相比較回路34
0は、先の図1に示した位相比較回路50と、先の図1
5に示した位相比較回路450との機能を兼ね備えたも
のである。すなわち、この位相比較回路340は、累積
型遅延部に対しては、一致検出信号KP及び第2比較信
号SL、又は一致検出信号KP及び第1比較信号SRを
出力する。更に、この位相比較回路340は、直列型遅
延部310に対しては、一致検出信号KP及び第1比較
信号SRを出力する。
【0110】ちなみに、上記累積型遅延部300を用い
た位相合わせに際しては、先の第1の実施形態同様、入
力クロックCLKを上記分周器によって「2分周」とす
るとともに、直列型遅延部310を用いた位相合わせに
際しては、「6分周」とする。
【0111】そして、本実施形態では、上記切替部32
0とセレクタ330との切替を制御すべくモニタ回路3
50を備えている。このモニタ回路350は、累積型遅
延部300の遅延制御量と、直列型遅延部310の遅延
制御回路480の遅延制御量とに基づいて上記切替を行
う。
【0112】図13に、モニタ回路350を用いた上記
切替制御の手順を示す。図13に示すように、上記累積
型遅延部300内の上記レジスタ160に設定された値
が所定値αより大きいときには(S2)、この累積型遅
延部300による位相合わせを継続する(S1)。この
ときモニタ回路350の出力信号は論理「L」レベルと
なる。
【0113】すなわち、回路規模の抑制にかかる制約か
ら制御できる遅延量が制限される直列型遅延部310に
よっては十分な制御ができないおそれがあるため、累積
型遅延部300を用いる。ここで、所定値αは、例えば
図11に例示されるように回路遅延量の変動によって制
御遅延量CTが入力クロックCLKの周期よりも大きく
なる可能性のあるときの同入力クロックCLKの周期程
度に設定することが望ましい。この際、直列型遅延部3
10の最大遅延量は、この所定値αに相当する遅延量よ
りも大きくなるように設定する。
【0114】これに対し、上記累積型遅延部300内の
上記レジスタ160に設定された値が所定値α以下のと
きには(S2)、直列型遅延部310による位相合わせ
に切り替える(S3)。このときモニタ回路350の出
力信号は論理「H」レベルとなる。そして、この直列型
遅延部310内の上記遅延制御回路480によって設定
されるタップポイントが所定値β以上となると(S
4)、累積型遅延部300による位相合わせに切り替え
る。ここで、所定値βは、直列型遅延部310の最大遅
延量以下に設定する。
【0115】ちなみに、このモニタ回路350は、図1
4に示す構成を有する。ここで、累積型遅延部モニタ回
路351は、累積型遅延部300のレジスタ160に設
定された値を取り込み、これに基づいて先の図13に示
したステップS2の判断をする回路である。そして、こ
の判断において、上記レジスタ160に設定された値が
所定値α以下であると論理「H」レベルの信号を、所定
値αより大きいと論理「L」レベルの信号をそれぞれ出
力する。この累積型遅延部モニタ回路351の出力信号
と、自身の出力信号D4Eとのインバータ352による
論理反転信号との論理積の反転信号がNAND回路35
3によって出力される。このNAND回路353の出力
信号の論理反転信号によって、RSフリップフロップ3
54がセット状態とされる。
【0116】これに対し、直列型遅延部モニタ回路35
5は、直列型遅延部310の遅延制御回路480によっ
て設定されたタップポイントの論理値を取り込み、これ
に基づいて先の図13に示したステップS4の判断をす
る回路である。そして、この判断において、選択されて
いるタップポイントが所定値β以上であると論理「H」
レベルの信号を、所定値βより小さいと論理「L」レベ
ルの信号をそれぞれ出力する。この直列型遅延部モニタ
回路355の出力信号と、自身の出力信号D4Eとの論
理積の反転信号がNAND回路356によって出力され
る。このNAND回路356の出力信号の論理反転信号
によって、RSフリップフロップ354がリセット状態
とされる。
【0117】そして、このRSフリップフロップ354
の出力信号がモニタ回路350の出力信号D4Eとな
る。以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施
形態の上記(1)〜(7)の効果に加えて、更に以下の
効果が得られるようになる。
【0118】(8)直列型遅延部310を併用すること
で、入力クロックCLKが高周波となる場合であれ、回
路規模の増大を抑制することができる。 (9)累積型遅延部300の遅延制御量と、直列型遅延
部310の遅延制御回路480の遅延制御量とを用いる
ことで、累積型遅延部300による位相合わせと直列型
遅延部310による位相合わせとの切替を的確に行うこ
とができる。
【0119】なお、上記各実施形態は、以下のように変
更して実施してもよい。 ・直列型遅延部310と累積型遅延部300との切替
は、上記第2の実施形態で例示したものに限らない。例
えばクロックバッファ10、出力バッファ20、配線及
び回路(図1及び図12中、Rと表記)によって出力ク
ロックに付与される遅延量と入力クロックCLKの周期
との大小関係に基づいて切替を行ってもよい。この大小
関係は、例えば上記遅延量と入力クロックCLKの周期
との除算値に基づいて判断してもよい。更には、入力ク
ロックCLKが高周波であるときに累積型遅延部を用い
る際、上記遅延量が変動する要因をモニタし、この変動
量が大きくなると判断されるときに直列型遅延部に切り
替えるようにしてもよい。
【0120】・直列型遅延部310と累積型遅延部30
0との切替態様は、上記第2の実施形態で例示したもの
に限らない。例えば、それを用いて出力クロックOCL
Kに遅延が付与されないものについては、位相比較回路
340からの信号も入力されない構成としてもよい。こ
うした変更に伴い、適宜これら切替を行う切替手段を構
成すればよい。
【0121】・微調整部200をクロックバッファ10
側に、粗調整部100を出力バッファ20側に接続する
ようにしてもよい。 ・内部発振回路の備えるリングオシレータを構成する遅
延ユニットと、微調整部の遅延回路における遅延ユニッ
トとは、必ずしも同一の構成を備えなくてもよい。この
場合であっても、リングオシレータの発振するパルスの
周期と、微調整部の遅延回路を用いた遅延にかかる最大
量とが略等しいことが望ましい。
【0122】・内部発振回路やカウンタ、一致判定部に
ついては、必ずしも立ち上がり及び立ち下がりの2系統
を有していなくてもよい。例えば先の図5に示す構成に
おいて、立ち上がり用のみの内部発振回路及びカウンタ
及び一致判定部を備え、立ち上がりセット信号Rssを
遅延回路を介して出力信号生成部150のリセット端子
に入力するなどすればよい。この際、この遅延回路によ
る遅延量が、中間出力クロックmOCLKのパルス幅を
決定する。また、例えばダミークロックパスについての
み、立ち上がり及び立ち下がりのうちの一方のエッジの
みをカウントしてmFCLKを出力する構成としてもよ
い。
【0123】・内部発振回路は、必ずしもリングオシレ
ータを備えた構成でなくてもよい。例えば入力クロック
CLKよりも周波数の高い周波数のパルスを発振する発
振器を用いて、入力クロックCLKに応答して、このパ
ルス数をカウントするようにしてもよい。
【0124】・一致判定部、出力信号生成部の構成につ
いても、カウンタのカウント値がレジスタに設定される
遅延量に相当する値となることに基づき後段の系に出力
すべき遅延信号を生成出力する出力部を構成する範囲で
適宜変更してよい。
【0125】・カウンタの構成についても適宜変更して
よい。 ・レジスタ160の構成についても、上記各実施形態で
例示したものに限らなず、例えば入力クロックと出力ク
ロックとの位相のずれ度合いに応じてその設定値の1度
の変更量を可変とするもの等、遅延量を設定する適宜の
遅延量設定手段でよい。
【0126】・ダミークロックパスの構成としては、上
記実施形態で例示したものに限らず、前段の系から入力
される入力クロックCLKに対して後段の系に出力され
る出力クロックOCLKの遅延量を擬似的に生成する適
宜のダミー手段でよい。この際、例えばこれは、特開平
11−127063記載の回路と同様の回路であっても
よい。
【0127】・必ずしもダミー手段を備える構成でなく
てもよい。この際、例えば前段の系から入力されるクロ
ックとしての入力クロックCLKと、これと位相同期対
象となるクロックとしての出力クロックOCLKとの位
相比較に基づいて遅延制御をするなどすればよい。
【0128】・分周器による分周の仕方は上記実施形態
で例示したものに限らない。この際、レジスタ160の
値の前回の変更が位相比較回路50による比較対象に反
映された後に、同レジスタ160による遅延量の可変設
定がなされるような設定とすることが望ましい。
【0129】・必ずしも分周器を備えなくてもよい。こ
の場合であっても、レジスタ160の値の前回の変更が
位相比較回路50による比較対象に反映された後に、同
レジスタ160による遅延量の可変設定がなされるよう
な構成とすることが望ましい。
【0130】・累積型遅延部の構成としては、内部発振
回路等を備えるものに限らず、単位遅延を繰り返すこと
で設定された遅延量と比較し、それらの一致時までの単
位遅延の累積値を入力されるクロックに付与した遅延信
号を生成することのできる適宜の構成を備えていればよ
い。
【0131】・上記各実施形態における微調整部200
の遅延回路やダミー遅延回路、遅延制御回路の構成につ
いては、例えば特開平10−112182号公報、特開
平11−88153号公報、特開2000−29406
2号公報に記載されたもの等、遅延量を調整できる任意
の構成でよい。
【0132】・微調整部200については、これを設け
なくても内部発振回路やカウンタを用いて位相合わせを
行うことで、回路規模の増大を抑制しつつも十分な位相
制御幅を確保することができる。
【0133】・上記第2の実施形態における直列型遅延
部310の遅延回路やダミー遅延回路、遅延制御回路
(遅延量制御手段)の構成については、遅延量を調整で
きる任意の構成でよい。
【0134】・位相比較回路については、先の図17に
例示した構成を備えたものに限らない。 ・必ずしも入力クロックと出力クロックとの位相を合わ
せるものに限らず、これら両クロックの位相差を所望の
位相差以下に調整する(同期させる)ものであればよ
い。
【0135】・クロックの位相調整に限らず、前段の系
からの入力信号と後段の系への出力信号とを同期させる
ようにしてもよい。この際、入力信号が周期的な信号で
あることが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態にかかるDLL回路の第1の実施形
態の全体構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態における入力クロックの分周態様を
示すタイムチャート。
【図3】同実施形態における遅延回路の回路図。
【図4】同実施形態におけるエッジ検出回路の回路構成
を示す回路図。
【図5】同実施形態の内部発振回路及びその周辺の回路
図。
【図6】同内部発振回路を構成する遅延ユニットの回路
構成を示す回路図。
【図7】同実施形態のカウンタの回路構成を示す回路
図。
【図8】同実施形態のレジスタの回路構成を示す回路
図。
【図9】同実施形態の動作を説明するタイムチャート。
【図10】同実施形態の動作を説明するタイムチャー
ト。
【図11】同実施形態の高周波の入力クロックに対処す
る際の問題点を説明するタイムチャート。
【図12】本発明にかかるDLL回路の第2の実施形態
の全体構成を示すブロック図。
【図13】同実施形態のモニタ回路の処理を示すフロー
チャート。
【図14】同モニタ回路の回路構成を示す回路図。
【図15】従来のDLL回路の構成を示すブロック図。
【図16】分周器を用いた位相合わせの仕方を説明する
タイムチャート。
【図17】位相比較回路の構成を示す図。
【図18】位相比較回路の出力信号の特性を示すタイム
チャート。
【図19】上記従来のDLL回路の遅延回路及びシフト
レジスタの構成を示す回路図。
【符号の説明】
10…クロックバッファ、20…出力バッファ、30…
ダミー回路、32…出力バッファ、34…クロックバッ
ファ、40…分周器、50…位相比較回路、100…粗
調整部、110…エッジ検出回路、111…インバー
タ、112…遅延部、113…NAND回路、114…
インバータ、115…NAND回路、120F、120
Fd、120R、120Rd…内部発振回路、121
F、121R…RSフリップフロップ、122F、12
2R…リングオシレータ、130F、130Fd、13
0R、130Rd…カウンタ、140F、140Fd、
140R、140Rd…一致判定部、141F、141
R…一致判定回路、142F、142R…Dフリップフ
ロップ、150…出力信号生成部、160…レジスタ、
200…微調整部、210…遅延回路、220…ダミー
遅延回路、230…遅延制御回路、300…累積型遅延
部、310…直列型遅延部、320…切替部、330…
セレクタ、340…位相比較回路、350…モニタ回
路、351…累積型遅延部モニタ回路、352…インバ
ータ、353…NAND回路、354…RSフリップフ
ロップ、355…直列型遅延部モニタ回路、356…N
AND回路、410…クロックバッファ、420…出力
バッファ、430…ダミー回路、440…分周器、45
0…位相比較回路、456…遅延ユニット、458…N
OR回路、460…遅延回路、470…ダミー遅延回
路、480…遅延制御回路。
フロントページの続き Fターム(参考) 5B079 CC01 CC02 CC14 DD03 DD06 DD17 5J106 AA04 CC03 CC21 CC52 CC59 DD05 DD06 DD09 DD17 DD24 DD38 DD43 DD48 EE01 GG10 GG14 HH02 JJ06 JJ07 KK39 5K047 AA05 AA08 GG03 GG09 GG11 GG29 MM36 MM56

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前段及び後段の2つの系の間に介在し、前
    段の系から入力される信号を所要に遅延させることによ
    って、前記前段の系と前記後段の系との間での信号の位
    相を同期させるディレイロックドループ回路であって、 前記入力される信号の所定のタイミングからの経過時間
    と同入力される信号に付与すべき遅延量に相当する時間
    とを比較しつつ単位遅延を繰り返し、それら比較する値
    が一致したときの前記単位遅延の累積値を前記入力され
    る信号に付与して前記後段の系に出力すべき遅延信号を
    生成出力する累積型遅延部を備えることを特徴とするデ
    ィレイロックドループ回路。
  2. 【請求項2】前記累積型遅延部は、前記入力される信号
    に応答して所定の周期を持つパルスを発振する内部発振
    回路と、該内部発振回路の発振するパルス数をカウント
    するカウンタと、前記入力される信号に付与すべき遅延
    量を設定する遅延量設定手段と、前記カウンタのカウン
    ト値が前記遅延量設定手段に設定される遅延量に相当す
    る値となることに基づき前記後段の系に出力すべき遅延
    信号を生成出力する出力部とを備えて構成される請求項
    1記載のディレイロックドループ回路。
  3. 【請求項3】請求項2記載のディレイロックドループ回
    路において、 前記内部発振回路と前記カウンタとは、前記入力される
    信号の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジにそれぞ
    れ対応した立ち上がり用内部発振回路及び立ち下がり用
    内部発振回路と、これら各内部発振回路から発振される
    パルス数をカウントする立ち上がり用カウンタ及び立ち
    下がり用カウンタとからなり、前記出力部は、前記立ち
    上がり用カウンタのカウント値が前記遅延量設定手段に
    設定される遅延量に相当する値となったときに前記遅延
    信号を立ち上げるとともに、前記立ち下がり用カウンタ
    のカウント値が前記遅延量設定手段に設定される遅延量
    に相当する値となったときに前記遅延信号を立ち下げる
    ことを特徴とするディレイロックドループ回路。
  4. 【請求項4】請求項2又は3記載のディレイロックドル
    ープ回路において、 前記入力される信号と同入力される信号と位相同期対象
    となる信号との位相を比較する位相比較回路を更に備
    え、 前記遅延量設定手段は、前記位相比較回路による比較結
    果に応じて前記入力される信号に付与すべき遅延量を可
    変設定することを特徴とするディレイロックドループ回
    路。
  5. 【請求項5】前記遅延量設定手段による前記遅延量の可
    変設定は、該遅延量についての前回の変更が前記位相比
    較回路による比較対象である前記位相同期対象となる信
    号に反映された後に行う請求項4記載のディレイロック
    ドループ回路。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載のディレイ
    ロックドループ回路において、 前記累積型遅延部は、前記累積される単位遅延量よりも
    遅延量の小さい複数の遅延ユニットが直列接続されて前
    記入力される信号を遅延させる遅延回路と、該遅延回路
    を構成する遅延ユニットの使用段数を可変設定すること
    で同入力される信号に付与する遅延量を制御する遅延制
    御回路とを更に備えることを特徴とするディレイロック
    ドループ回路。
  7. 【請求項7】前記内部発振回路は、前記遅延回路におけ
    る遅延ユニットと同一の構成を有する遅延ユニットを備
    えてそのパルス幅が設定されるリングオシレータを備え
    て構成される請求項6記載のディレイロックドループ回
    路。
  8. 【請求項8】請求項4〜7記載のディレイロックドルー
    プ回路において、 前記入力される信号を所定に分周する分周器と、 前記前段の系から入力される信号に対して前記後段の系
    に出力される信号の遅延量を擬似的に生成するダミー手
    段を更に備え、 前記位相比較回路による前記前段の系から入力される信
    号と同入力される信号と位相同期対象となる信号との位
    相比較は、前記分周器によって分周された信号とこれが
    前記ダミー手段によって擬似的に生成された遅延量が付
    与された信号とに基づいて行われることを特徴とするデ
    ィレイロックドループ回路。
  9. 【請求項9】前記ダミー手段は、少なくとも前記累積型
    遅延部を有する前記前段の系と前記後段の系間の回路と
    等価な回路を備えてなる請求項8記載のディレイロック
    ドループ回路。
  10. 【請求項10】請求項2〜9のいずれかに記載のディレ
    イロックドループ回路において、 前段及び後段の2つの系の間に介在し、複数の遅延ユニ
    ットの直列接続からなる遅延回路と、該遅延回路を構成
    する遅延ユニットの使用段数を可変設定することで同遅
    延回路に入力される信号に付与する遅延量を制御する遅
    延量制御手段とを備えて、前記前段の系と前記後段の系
    との間でそれら信号の位相を同期させる直列型遅延部
    と、 前記前段の系と前記後段の系との間でそれら信号の位相
    を同期させるに際し、前記累積型遅延部と前記直列型遅
    延部とのいずれを用いて行うかを切り替える切替手段を
    備えることを特徴とするディレイロックドループ回路。
  11. 【請求項11】前記切替手段は、前記累積型遅延部にお
    ける前記遅延量設定手段に設定された遅延量と、前記直
    列型遅延部における遅延量制御手段にて制御される遅延
    量とをモニタし、このモニタ結果に基づいて前記切り替
    えを行うモニタ回路を備える請求項10記載のディレイ
    ロックドループ回路。
  12. 【請求項12】前記切替手段は、前記前段の系及び前記
    累積型遅延部間、並びに前記累積型遅延部及び前記後段
    の系間によって前記入力される信号に付与される遅延量
    と前記入力される信号の周期との除算値が所定値以上と
    なったときに前記累積型遅延部を用いるよう切り替える
    請求項10記載のディレイロックドループ回路。
JP2002017982A 2002-01-28 2002-01-28 ディレイロックドループ回路 Pending JP2003218691A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002017982A JP2003218691A (ja) 2002-01-28 2002-01-28 ディレイロックドループ回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002017982A JP2003218691A (ja) 2002-01-28 2002-01-28 ディレイロックドループ回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003218691A true JP2003218691A (ja) 2003-07-31

Family

ID=27653482

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002017982A Pending JP2003218691A (ja) 2002-01-28 2002-01-28 ディレイロックドループ回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003218691A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019165330A (ja) * 2018-03-19 2019-09-26 株式会社東芝 デジタル時間変換器及び情報処理装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019165330A (ja) * 2018-03-19 2019-09-26 株式会社東芝 デジタル時間変換器及び情報処理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7295053B2 (en) Delay-locked loop circuits
US7190755B1 (en) Phase-locked loop circuitry for programmable logic devices
JP2795323B2 (ja) 位相差検出回路
US6239627B1 (en) Clock multiplier using nonoverlapping clock pulses for waveform generation
US20070030040A1 (en) Delay circuit and delay synchronization loop device
US20070188206A1 (en) Delay locked loop with a function for implementing locking operation periodically during power down mode and locking operation method of the same
JP2001028538A (ja) 広帯域遅延ロックループ回路
KR20110043784A (ko) 저전력 무선 주파수 분할기
JP2010200090A (ja) 位相補償用クロック同期回路
EP2332258A2 (en) Techniques for generating fractional clock signals
JP2003188720A (ja) Pll回路
JP6872852B2 (ja) Pll回路および電子回路
JP7481366B2 (ja) 高比周波数逓倍クロック信号を生成するためのデジタルクロック回路
US20030117188A1 (en) Semiconductor device having internal circuit operating in synchronization with internal clock signal
TW202318806A (zh) 具有分段延遲電路的延遲鎖相迴路
JPH09512935A (ja) 高精度クロック分配回路
US6967536B2 (en) Phase-locked loop circuit reducing steady state phase error
JP2001217694A (ja) 遅延調整回路及びこれを用いたクロック生成回路
JP2003218692A (ja) ディレイロックドループ回路
TW201316150A (zh) 多相位時脈產生系統及其時脈校準方法
JP2003218691A (ja) ディレイロックドループ回路
JP2009171573A (ja) Dll回路およびその制御方法
US6995590B1 (en) Hybrid phase/delay locked loop circuits and methods
EP1323234A2 (en) Digital phase shifter
KR101628160B1 (ko) 지연 고정 루프 회로 기반의 위상 생성기 및 위상 생성 방법