JP2003217689A - 多孔質半導体層を用いた色素増感型太陽電池およびその製造方法 - Google Patents

多孔質半導体層を用いた色素増感型太陽電池およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 FFを低下させることなくJscを向上させ
ることで、高効率な色素増感型太陽電池を安定して歩留
まりよく提供することを課題とする。 【解決手段】 導電性支持体と多孔質半導体層からなる
アノード電極、光増感色素、電荷輸送層および対極側支
持体から構成される色素増感型太陽電池において、アノ
ード電極がカソードルミネッセンス特性を有し、その発
光ピーク波長が可視光領域に存在し、かつアノード電極
の可視光領域の波長におけるヘイズ率Hが60%以上で
あることを特徴とする色素増感型太陽電池により、上記
の課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機材料の光電変
換機能を用いた、低コストで製造可能な高効率な色素増
感型太陽電池およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】昨今、地球温暖化問題にも係り、化石燃
料に代るエネルギー源として太陽光を電力に変換できる
太陽電池が注目を集めている。現在、結晶系シリコン基
板および非晶質系薄膜シリコンを用いた太陽電池を中心
に一部で実用化が進んでいる。しかし、前者ではシリコ
ン基板の製造コストが高いこと、後者では多種の半導体
ガスや真空設備を含む複雑な製造装置を必要とすること
から依然として製造コストが高いという課題が存在して
おり、上記問題を解決するには至っていない。
【0003】このような状況のもと、低コスト化が可能
な新しいタイプの太陽電池として、グレチェルらにより
金属錯体の光誘起電子移動を応用した色素増感型太陽電
池が提案された(例えば、特許第2664194号公
報、J. Am. Chem. Soc.,115(1993)6382、Nature, 353(1
991)737参照)。この色素増感型太陽電池は、電極が形
成された2枚のガラス基板の電極間に、光電変換材料と
電荷輸送層材料を用いて構成したものである。この光電
変換材料の部分は、光増感色素が吸着された多孔質半導
体層(例えば、TiO2薄膜)であり、可視光領域に吸
収スペクトルを有している。このような色素増感型太陽
電池の光電変換材料の部分に光が照射されると電子が発
生し、電子は外部電気回路を通って対向する電極に移動
する。対向電極に移動した電子は、電荷輸送層のイオン
によって運ばれ光電変換材料部分に戻る。このようにし
て、電気エネルギーが取り出せる。
【0004】このような動作原理のもと、高効率化に向
けて様々な試みがなされている。一般に、太陽電池の光
電変換効率を向上させるためには、短絡電流密度(Js
c)の向上が重要である。光電変換材料部分の多孔質半
導体層としては、主にTiO 2、ZnO、SnO2など酸
化物半導体が検討され、光触媒作用の高いアナターゼ型
TiO2薄膜を用いた場合に最も高い特性が得られてい
る。このような中で、さらにJscを向上させるため
に、光吸収量の大きな光増感色素の開発、多孔質半
導体層を形成する半導体粒子の粒径制御、多孔質半導
体層の膜厚の増大などが検討されている。
【0005】しかしながら、の光増感色素の開発に関
しては、有機色素、金属錯体色素などについて精力的に
調べられているものの、初期に報告されたRu系色素を
上回る光増感色素は未だ発見されていない。
【0006】また、の多孔質半導体層を形成する半導
体粒子の粒径制御は、多孔質半導体層への光増感色素の
吸着量を増加させて、Jscを向上させることを目的と
しており、例えば特開2001−76772号公報など
にその技術が開示されている。この技術によれば、金属
酸化物からなる平均粒径200nm〜10μmの中空状
粒子を多孔質酸化物半導体層に含ませることで、光増感
色素および電荷輸送層を十分かつ容易に拡散および吸着
させることが可能な酸化物半導体電極を提供できるとし
ている。しかしながら、このような粒径を有する中空状
粒子を含ませても、半導体層の単位体積あたりの光増感
色素吸着量には限界があり、Jscを十分に向上させる
ためには膜厚を増大させる以外に方法がなかった。
【0007】の多孔質半導体層の膜厚の増大に関して
は、これにより、光増感色素吸着量や光吸収量は増加す
るものの、多孔質半導体層内の電気抵抗、および半導体
電極と光増感色素との界面における接触抵抗成分が増加
してしまうという課題が存在する。そのため、Jscの
向上を目的として多孔質半導体層の膜厚を増大させて
も、曲線因子(FF)が低下してしまうために、光を有
効に電気エネルギーに変換するには限界があり、高い光
電変換効率(Effi)を得ることは困難であった。
【0008】実際、従来技術により多孔質半導体層の膜
厚を変化させた色素増感太陽電池を作製したところ、図
12に示すように、膜厚の増大とともにJscは単調に
増加した。しかし、膜厚の増大とともにFFが低下して
しまうため、図13に示すように、膜厚の増大とともに
変換効率はJscほどは増加しないことがわかった(比
較例1参照)。また、色素増感型太陽電池の実用化を考
えた場合、単に変換効率を向上させるだけではなく、安
定して歩留まりよく製造するために、アノード電極の特
性を評価し、制御する必要がある。しかしながら、簡便
で効果的なアノード電極の評価方法が存在しておらず、
工業化の課題となっていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、FFを低下
させることなくJscを向上させることで、高効率な色
素増感型太陽電池を安定して歩留まりよく提供すること
を課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】発明者らは、導電性支持
体と多孔質半導体層からなるアノード電極、光増感色
素、電荷輸送層および対極側支持体から構成される色素
増感型太陽電池に関し、度重なる形成実験を行った結
果、アノード電極のカソードルミネッセンス特性を制御
すること、およびアノード電極のヘイズ率Hを適切に制
御することにより、低コストで高効率な色素増感型太陽
電池を形成することができることを見出し、本発明に至
った。
【0011】ここで、「カソードルミネッセンス特性」
とは、加速した電子線を照射することにより発生する発
光現象のことであり、アノード電極を真空中に設置し、
暗状態で多孔質半導体層の表面に電子線を照射し、発光
スペクトルをフォトディテクターで検知することにより
観測することができる。本発明において、「カソードル
ミネッセンス特性の発光ピーク波長が可視光領域に存在
する」とは、カソードルミネッセンスの発光ピークが可
視光領域(400〜700nm)に存在していることを
意味する。
【0012】また、「ヘイズ率H」とは、可視光領域に
スペクトルを有する光線を対象物に入射したときの拡散
透過率を全光線透過率で割った値であり、0〜1の間の
値もしくは0〜100%の百分率で表示される。
【0013】かくして、本発明によれば、導電性支持体
と多孔質半導体層からなるアノード電極、光増感色素、
電荷輸送層および対極側支持体から構成される色素増感
型太陽電池において、アノード電極がカソードルミネッ
センス特性を有し、その発光ピーク波長が可視光領域に
存在し、かつアノード電極の可視光領域の波長における
ヘイズ率Hが60%以上であることを特徴とする色素増
感型太陽電池(以下、「第1発明」と称する)が提供さ
れる。
【0014】また、本発明によれば、アノード電極が、
式:α=S×H×c (式中、Hはアノード電極の可視光領域の波長における
ヘイズ率(0.6<H<1)であり、Sは多孔質半導体
層の比表面積[m2/g]であり、cは多孔質半導体層
の面密度[g/m2]である)で表される無次元量αが
1000以上である条件を満足する上記の色素増感型太
陽電池(以下、「第2発明」と称する)が提供される。
【0015】さらに、本発明によれば、(a)基板上に
透明電極層を形成して導電性支持体とし、導電性支持体
上に多孔質半導体層を形成してアノード電極を得、その
際、アノード電極がカソードルミネッセンス特性を有
し、その発光ピーク波長が可視光領域に存在し、かつア
ノード電極の可視光領域の波長におけるヘイズ率Hが6
0%以上になるように、材質および形成条件を選定して
アノード電極を形成し、(b)多孔質半導体層の表面お
よび/または内部に光増感色素を吸着させ、(c)基板
上に対向電極層を形成して対極側支持体とし、導電性支
持体のアノード電極と対極側支持体の対向電極層とを圧
着し、それらの間に電荷輸送層を充填し、(d)任意に
封止材を用いて電荷輸送層を封止して色素増感型太陽電
池を製造することを特徴とする色素増感型太陽電池の製
造方法(以下、「第3発明」と称する)が提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施形態につい
て、図面を用いて以下に説明する。なお、以下の説明は
一例であり、種々の形態での実施が本発明の範囲内で可
能である。
【0017】(実施形態1)図10は、本発明の実施形
態1における色素増感型太陽電池の概略断面図である。
この色素増感型太陽電池は、導電性支持体10上に形成
され、かつ光増感色素が吸着された多孔質半導体層20
と対極側支持体40との間に電荷輸送層30が充填さ
れ、側面が封止材50で封止された構造である。図中、
hνは光を示す。
【0018】導電性支持体10は、基板11と透明電極
層12から構成される。基板11に用いられる材料は特
に限定されず、公知の各種透明材料が挙げられ、ガラス
が特に好ましい。
【0019】また、透明電極層12に用いられる材料も
特に限定されない。具体的には、フッ素ドープ酸化錫
(SnO2:F)、アンチモンドープ酸化錫(SnO2
Sb)、錫ドープ酸化インジウム(In23:Sn)、
Alドープ酸化亜鉛(ZnO:Al)、Gaドープ酸化
亜鉛(ZnO:Ga)などに代表される透明導電性酸化
物電極材料が好適に用いられる。基板11上に透明電極
層12を形成する方法としては、材料となる成分の真空
蒸着法、スパッタリング法、CVD法、PVD法などの
気相法、ゾルゲル法によるコーティング法などの公知の
方法が挙げられる。透明導電性酸化物電極材料の材質お
よび気相法の成膜条件を選定して、基板上に表面がフラ
ットな透明電極層を形成することができる。
【0020】多孔質半導体層20に用いられる材料はn
型半導体であれば特に制限されない。具体的には、Ti
2、SnO2、ZnO、Nb26、ZrO2、CeO2
WO 3、SiO2、Al23、NiO、CuAlO2、S
rCu22などの酸化物またはこれら複合酸化物が好適
に用いられる。
【0021】多孔質半導体層20は次のようにして形成
することができる。まず、材料となる半導体微粒子を用
意し、その半導体微粒子を分散剤、有機溶媒、水などに
加え、分散させて混合溶液を調製し、その混合溶液を導
電性支持体10上に塗布する。塗布方法としては、ドク
ターブレード法、スキージ法、スピンコート法、スクリ
ーン印刷法など公知の方法が挙げられる。その後、塗膜
を400〜500℃程度の温度で焼成することにより、
多孔質半導体層が得られる。
【0022】多孔質半導体層を形成する際に、混合溶液
の組成やその分散時間、塗膜の焼成温度を制御すること
により、アノード電極がカソードルミネッセンス特性を
有し、その発光ピーク波長が可視光領域に存在し、かつ
アノード電極の可視光領域の波長におけるヘイズ率Hが
60%以上、好ましくは80〜90%となるように制御
することができる。
【0023】ここで、「ヘイズ率H」について詳しく説
明する。ヘイズ率Hは、可視光領域にスペクトルを有す
る光線を対象物に入射したときの拡散透過率を全光線透
過率で割った値であり、0〜1の間の値もしくは0〜1
00%の百分率で表示される。具体的には、アノード電
極を構成する多孔質半導体層側から前記光線を照射し、
全光線透過率および拡散透過率を測定することにより得
られる。この測定は、光源と光量測定部を有する装置が
あれば簡単に測定することが可能な、簡便な評価方法で
ある。
【0024】可視光領域にスペクトルを有する光線とし
ては、少なくとも可視光領域(400〜700nm)に
強度を有する光線であれば、特に限定されない。例え
ば、昼光の代表的な光で、ISO、CIEの基準光であ
る標準光源D65(色温度6504K)および北窓光線
として代用される標準光源C(色温度6774K)が好
適に用いられる。実際には、測定試料に密着した積分球
と、積分球の測定試料と反対側にライトトラップ(暗
箱)または標準板を備えた装置を用いて測定することが
できる。すなわち、標準板をセットした状態において、
試料がない場合の入射光線の光量T1、試料が有る場合
の全光線透過光の光量T2を測定し、ライトトラップを
セットした状態において、試料がない場合の装置からの
拡散光の光量T3、試料がある場合の拡散透過光の光量
T4を測定する。得られた値から全光線透過率Tt=T
2/T1、拡散透過率Td=[T4−T3(T2/T
1)]/T1を計算し、ヘイズ率H=Td/Ttを求め
る。
【0025】得られた多孔質半導体層20の表面および
/または内部に光増感色素を吸着させる。光増感色素と
しては、少なくとも太陽光スペクトルの波長領域(20
0nm〜10μm)に吸収スペクトルを有し、光励起に
よる電子を多孔質半導体層へ放出するものであれば、特
に限定されない。
【0026】例えば、シス−ジ(イソチオシアネート)
−N,N’−ビス(2,2’−ビピリジル−4,4’−
ジカルボキシリックアシッド)ルテニウム(II)[ci
s-di(isothiocyanato)-N,N'-bis(2,2'-bipyridyl-4,4'-
dicarboxylic acid)ruthenium(II)]などのルテニウム
系金属錯体、アゾ系色素、キノン系色素、キノンイミン
系色素、キナクリドン系色素、スクアリリウム系色素、
シアニン系色素、メロシアニン系色素、トリフェニルメ
タン系色素、キサンテン系色素、ポリフィリン系色素、
ベリレン系色素、フタロシアニン系色素、クマリン系色
素、インジゴ系色素などの有機系光増感色素が好適に用
いられる。
【0027】光増感色素の吸着方法としては、例えば、
光増感色素を含有する溶液の中に多孔質半導体層を浸漬
する方法などが挙げられる。光増感色素を含有する溶液
は、光増感色素を適当な溶媒に溶解することにより得ら
れる。溶媒としては、エタノールなどのアルコール類、
アセトンなどのケトン類、ジエチルエーテルなどのエー
テル類、アセトニトリルなどの窒素化合物類などの公知
の溶媒が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混
合して用いることができる。
【0028】光増感色素溶液の中の光増感色素濃度は、
使用する光増感色素および溶媒の種類により適宜調整す
ることができる。通常、その濃度は約1×10-6M/1
以上、好ましくは5×10-6〜1×10-2M/1程度で
ある。光増感色素の吸着は、光増感色素溶液と多孔質半
導体層を同一の密閉容器に入れ、光増感色素溶液を密閉
空間内に循環させて行うのが好ましいが、単に大気圧下
で光増感色素溶液に多孔質半導体層を約5分から100
時間浸漬させるだけでもよい。
【0029】対極側支持体40は、基板41と対向電極
層42から構成される。基板41に用いられる材料は、
基板11と同様に、特に限定されず、公知の各種透明材
料が挙げられ、ガラスが特に好ましい。
【0030】また、対向電極層42に用いられる材料も
特に限定されない。具体的には、白金、炭素、フッ素ド
ープ酸化錫(SnO2:F)、アンチモンドープ酸化錫
(SnO2:Sb)、錫ドープ酸化インジウム(In2
3:Sn)、Alドープ酸化亜鉛(ZnO:Al)、G
aドープ酸化亜鉛(ZnO:Ga)などの電極材料およ
びこれらの複合電極材料が好適に用いられる。対向電極
層42は、前記材料の単層膜、積層膜のいずれであって
もよい。基板41上に対向電極層42を形成する方法と
しては、材料となる成分の真空蒸着法、スバッタリング
法、CVD法、PVD法などの気相法、ゾルゲル法によ
るコーティング法などの公知の方法が挙げらる。
【0031】導電性支持体10上に形成され、かつ光増
感色素が吸着された多孔質半導体層20と対極側支持体
40との間に充填される電荷輸送層30としては、液
状、ゲル状または固体状のイオン導電体、ホール輸送体
および電子輸送体が挙げられる。
【0032】液状のイオン導電体としては、例えば、ヨ
ウ化テトラプロピルアンモニウムおよびヨウ素をアセト
ニトリルなど溶媒に溶解したヨウ素系イオン導電体や、
ヨウ化リチウム、ヨウ素およびジメチルプロビルイミダ
ゾリウムヨウ素を3−メトキシプロピオニトリルなどの
溶媒に溶解したヨウ素系イオン導電体などが挙げられ
る。
【0033】封止材50としては、電荷輸送層30が漏
れ出さないように色素増感型太陽電池をシールできるも
のであれば、特に制限されない。具体的には、エポキシ
樹脂、シリコーン樹脂、熱可塑性樹脂などが挙げられ
る。また、電荷輸送層30として固体材料を用い、電荷
輸送層の流出の心配がない場合には、封止材50は必ず
しも必要ではない。以上の構成により、実施形態1にお
ける色素増感型太陽電池が提供される。
【0034】(実施形態2)図11は、本発明の実施形
態2における色素増感型太陽電池の概略断面図である。
実施形態1との違いは、表面がフラットでヘイズ率Hが
ほぼゼロである透明電極層12(例えば、SnO2:F
薄膜)を用いるのではなく、表面に凹凸が形成された、
10〜30%程度のヘイズ率Hを有するような透明電極
層12(例えば、SnO2:F薄膜)を採用する点であ
る。透明電極層の表面に形成された凹凸は、Rmaxが
0.1〜1μm程度である。実施形態2の色素増感型太
陽電池の構成とそれらの形成方法は、透明電極層12以
外は実施形態1と同様であり、その詳細な説明を省略す
る。
【0035】透明電極層12は、実施形態1に例示の透
明導電性酸化物電極材料を用い、実施形態1に例示の公
知の方法により形成することができる。透明電極層12
およびその表面の凹凸は、例えば、次のようにして形成
することができる。 (1)透明導電性酸化物電極材料の材質および気相法の
成膜条件を選定して、基板11上に透明導電性酸化物電
極材料をランダムに結晶成長させて、表面に凹凸を有す
る透明電極層を形成する。具体的には、酸素や不活性ガ
スなどの成膜雰囲気、成膜温度などの条件を適宜設定し
て、ヘイズ率Hに係る凹凸を調整することができる。 (2)実施形態1と同様にして、フラットな透明電極層
12を形成した後、酢酸、塩酸などの酸性水溶液を用い
たエッチングの処理条件を選定して、表面に凹凸を有す
る透明電極層を形成する。具体的には、処理条件(主に
エッチング時間)を適宜設定して、ヘイズ率Hに係る凹
凸を調整することができる。以上の構成により、実施形
態2における色素増感型太陽電池が提供される。
【0036】本発明の色素増感型太陽電池を製造するに
あたり、ヘイズ率Hの測定は、透明電極層12の形成後
または多孔質半導体層20の形成後に行うことができ
る。多孔質半導体層20の形成後、すなわち多孔質半導
体層20に光増感色素を吸着させる前にヘイズ率Hを測
定し、そのヘイズ率Hが60%以上の多孔質半導体層を
選別するのであれば、特性の低い色素増感型太陽電池の
製造を回避でき、高効率な色素増感型太陽電池を安定し
て歩留まりよく(低コストで)製造することができる。
【0037】本発明の第1発明によれば、以下のような
原理によりJscの向上と高いFFの両立が可能となる
ものと考えられる。光散乱のない構造の導電性支持体を
有する色素増感型太陽電池において、多孔質半導体層の
ヘイズ率Hを増大させると、光散乱により光増感色素へ
の光照射回数が増加する。その結果、光増感色素におけ
る光吸収量が増加するために、多孔質半導体層の膜厚が
一定で、かつ光増感色素の吸着量が一定の場合でも、ヘ
イズ率Hが高いほど高いJscを得ることができる。
【0038】発明者らは、アノード電極のヘイズ率Hを
制御した度重なる形成実験の結果、可視光領域の波長に
おけるヘイズ率Hが60%以上の場合に、Jscの向上
が顕著であることを見出した。これは、光増感色素への
光照射回数とヘイズ率Hの関係が単純な比例関係にある
訳ではなく、ヘイズ率Hが増大するにつれて光増感色素
への光照射回数もより増加する関係があるため、ヘイズ
率Hが60%以上においては、光増感色素への光照射回
数が急激に増加していくことに起因している。すなわ
ち、アノード電極のヘイズ率Hを60%以上に制御する
ことにより、高いJscを得ることができる。
【0039】一方、多孔質半導体層のヘイズ率Hを単に
増大させるだけでは、光散乱によりJscは向上するも
のの、アノード電極を流れる電荷の移動距離も増大する
ため、多孔質半導体内部の電気抵抗成分が増加してしま
い、FFが低下してしまう可能性がある。そこで本発明
者らは、カソードルミネッセンス特性に注目して検討を
行い、アノード電極がカソードルミネッセンス特性を有
すると、高いFFが得られることを見出した。
【0040】一般に、多孔質半導体層の表面や内部に
は、化学量論組成比からの組成のずれに起因する欠陥準
位や不純物に起因する準位などが禁制帯内部に存在して
いる。多孔質半導体層に加速された電子線を照射した場
合、電子線によって価電子帯から伝導帯に電子が励起さ
れ、禁制帯内部の準位に遷移した後、価電子帯のホール
と再結合を起こす。多孔質半導体層の膜質が悪い場合に
は、発光を伴わずに再結合を起こすが、膜の結晶性など
の品質が高まると真空中かつ暗状態で発光(カソードル
ミネッセンス特性)を伴った再結合を観測することがで
きる。すなわち、カソードルミネッセンス特性を有する
ような多孔質半導体層は結晶性の高い高品質な膜であ
り、多孔質半導体層の膜厚が一定で光増感色素の吸着量
が一定の場合でも、カソードルミネッセンス特性を有す
る膜は、それを有さない膜よりも内部抵抗による損失が
小さく、高いFFを得ることができる。
【0041】本発明の色素増感型太陽電池を実際に動作
させる場合には、カソードルミネッセンス特性の発光ピ
ークが可視光領域(400〜700nm)に存在してい
るので、禁制帯内部の準位は照射される太陽光(可視
光)により価電子帯から励起される電子で占有され、多
孔質半導体層の伝導帯にある電子は禁制体内部の準位へ
遷移することができない。すなわち、上記の再結合過程
は実際の使用状況では生じないため、再結合電流による
Jscの低下は生じず、高いJscを得ることができ
る。
【0042】また、多孔質半導体層ではなく、導電性支
持体のヘイズ率Hを増大させることにより、光増感色素
への光照射回数を増加させることもできる。したがっ
て、導電性支持体のヘイズ率Hの制御と多孔質半導体層
のヘイズ率Hの制御を併せて行うことにより、更なるJ
scの向上、すなわち光電変換効率の向上が期待でき
る。一例として、屈折率2.0程度の酸化物透明導電膜
(例えば、SnO2、ZnOなどに不純物が数%ドープ
されたもの)からなる導電性支持体、屈折率2.5程度
のTiO2膜からなる多孔質半導体層との組み合わせか
らなる色素増感型太陽電池は、光学的には前述の作用が
より顕著に表れる。
【0043】本発明の第2発明によれば、第1発明に加
えて、アノード電極が、式: α=S×H×c (式中、Hはアノード電極の可視光領域の波長における
ヘイズ率(0.6<H<1)であり、Sは多孔質半導体
層の比表面積[m2/g]であり、cは多孔質半導体層
の面密度[g/m2]である)で表される無次元量αが
1000以上である条件を満足する色素増感型太陽電池
が提供される。αは、膜の実効表面積に関係する物理量
S×cと光増感色素分子への光照射回数に関係する物理
量Hとの積であり、αが大きいほど、光増感色素での吸
収が増加し、Jscが向上する。発明者らは、αを制御
した度重なる形成実験の結果、αが1000以上、好ま
しくは1500の場合に、FFを低下させることなく、
Jscの向上が顕著であることを見出した。また、αの
上限は15000程度が好ましい。
【0044】本発明の第3発明によれば、(a)基板上
に透明電極層を形成して導電性支持体とし、導電性支持
体上に多孔質半導体層を形成してアノード電極を得、そ
の際、アノード電極がカソードルミネッセンス特性を有
し、その発光ピーク波長が可視光領域に存在し、かつア
ノード電極の可視光領域の波長におけるヘイズ率Hが6
0%以上になるように、材質および形成条件を選定して
アノード電極を形成し、(b)多孔質半導体層の表面お
よび/または内部に光増感色素を吸着させ、(c)基板
上に対向電極層を形成して対極側支持体とし、導電性支
持体のアノード電極と対極側支持体の対向電極層とを圧
着し、それらの間に電荷輸送層を充填し、(d)任意に
封止材を用いて電荷輸送層を封止して色素増感型太陽電
池を製造するので、高効率な色素増感型太陽電池を安定
して歩留まりよく(低コストで)製造することができ
る。
【0045】ヘイズ率Hの測定は、薄膜中の光路長の目
安を知る手段として、例えば非晶質シリコン系薄膜など
を用いた太陽電池のTCOガラス基板の評価にも用いら
れている。しかし、真空プロセスを必要とする非晶質シ
リコン系太陽電池においては、製造に用いるガラス基板
および非晶質シリコン系薄膜が形成された基板を直接評
価することは簡便ではなく、プロセス上困難であった。
また、非晶質シリコン系太陽電池の吸収係数は約105
cm-1と大きく、ヘイズ率Hの制御によるJsc向上の
効果がそれほど顕著ではなかった。
【0046】一方、多孔質半導体層をアノード電極に用
いる本発明の色素増感型太陽電池においては、光増感色
素による光吸収係数が比較的小さいために、ヘイズ率H
の制御によるJsc向上効果が大きい。また、製造工程
に真空プロセスを必要としないため、簡便にヘイズ率測
定を行うことができる。特に、多孔質TiO2層をアノ
ード電極に用いる場合には、TiO2微粒子の粒径やペ
ーストの混合条件、焼成条件などを揃えても、形成され
る多孔質TiO2層の特性にはバラツキが生じやすかっ
たため、本発明により、安定して歩留まりよく(低コス
トで)優れた色素増感型太陽電池を製造することができ
る。
【0047】
【実施例】本発明を実施例および比較例によりさらに具
体的に説明するが、以下の説明は一つの例にすぎず、種
々の変更が可能であり、これらの実施例により本発明が
限定されるものではない。
【0048】(比較例1)従来技術によるJsc向上の
試みとして、多孔質半導体層の膜厚を変化させた場合の
特性の変化について説明する。基本的に、特開2001
−76772号公報に記載の方法に従って色素増感型太
陽電池を作製した。その構造は、基本的に、図10に示
す本発明の実施形態1における色素増感型太陽電池と同
様である。
【0049】導電性支持体10としては、ガラス基板1
1上に透明電極層12としてフッ素ドープ酸化錫(Sn
2:F)薄膜をスパッタリング法により形成したもの
を用いた。そのシート抵抗値は10Ω/□であり、平坦
な表面を有し、ヘイズ率Hは1%以下であった。また、
対極側支持体40にはガラス基板41上に対向電極層と
してフッ素ドープ酸化錫(SnO2:F)薄膜および白
金薄膜をスパッタリング法で積層させたものを用いた。
そのシート抵抗値は10Ω/□であった。
【0050】多孔質半導体層20の材料としては、Ti
2を用いた。具体的には次のようにして多孔質半導体
層20を形成した。まず、チタンイオンを含む硝酸溶液
(チタンイオン濃度:2.0mol/l)315ml
に、ケロシン185mlと少量の分散剤を加え、攪拌す
ることでエマルションを調製し、このエマルションを、
エマルション燃焼装置を用いて700℃で噴霧燃焼させ
ることによりTiO2微粒子を得た。さらに、得られた
TiO2微粒子を大気中400℃で4時間熱処理した。
このTiO2微粒子3.0gに、アセチルアセトン0.
1ml、イオン交換水6.0ml、界面活性剤(キシダ
化学株式会社製、製品名:Triton−X)0.05
mlを加え、混合してTiO2懸濁液を得た。そして、
導電性支持体10上に粘着テープ(厚さ20〜120μ
m)を貼付し、バーコーターを用いて、TiO2懸濁液
を1cm2の面積に塗布した後、乾燥し、450℃で3
0分の熱処理を行った。以上の方法により、導電性支持
体10上に2〜25μmの膜厚を有する多孔質半導体層
20を形成した。
【0051】得られた導電性支持体10上の多孔質半導
体層20について、真空中、暗状態において、カソード
ルミネッセンス特性の測定を行ったところ、発光は観測
されなかった(図1参照)。また、ヘイズ率Hの測定を
行ったところ、その膜厚によらず30〜58%のヘイズ
率Hを有していた。
【0052】ヘイズ率Hを測定した後、多孔質半導体層
20に光増感色素を吸着させた。光増感色素には、シス
−ジ(イソチオシアネート)−N,N’−ビス(2,
2’−ビピリジル−4,4’−ジカルボキシリックアシ
ッド)ルテニウム(II)[cis-di(isothiocyanato)-
N,N'-bis(2,2'-bipyridyl-4,4'-dicarboxylic acid)rut
henium(II)]を使用した。具体的には、光増感色素のエ
タノール溶液(光増感色素濃度1×10-4mol/l)
に、TiO2の多孔質半導体層20を形成した基板を一
昼夜浸漬することにより、光増感色素の吸着を行った。
【0053】電荷輸送層30には、ヨウ化リチウム0.
1M、ヨウ素0.05M、ジメチルプロピルイミダゾリ
ウムヨウ素0.6M、t−ブチルピリジン0.5Mおよ
び溶媒としてのメトキシプロピオニトリルから構成され
る電解液を用いた。
【0054】封止材50には、熱接着性の樹脂フィルム
を使用した。導電性支持体10と対極型支持体40を熱
圧着させることにより色素増感型太陽電池のセルを構成
し、対向電極側支持体に開けたφ0.5mmの空孔(注
入孔)から電解液を注入した。その後、熱接着性の樹脂
フィルムとプレパラート用のガラス板を用いてその注入
孔を封止した。
【0055】以上の方法により形成した色素増感型太陽
電池のセルを、AM1.5の疑似太陽光スペクトルを有
するソーラーシミュレータを用い、その電流−電圧特性
を測定することにより光電変換特性を評価した。図12
に短絡電流密度Jscの膜厚依存性を、図13に変換効
率Effiの膜厚依存性をまとめた。但し、Jscや変
換効率は、変換効率が最大値をとったときの値で規格化
して表示してある。図12に示すように、Jscは膜厚
の増大とともに単調に増加するものの、ある膜厚以上に
なると膜厚の向上とともにFFが低下してしまうため、
膜厚を増大させJscを向上させても、図13に示すよ
うに変換効率には限界が存在していることがわかる。
【0056】(実施例1)この実施例では、実施形態1
に対応して、多孔質半導体層20のカソードルミネッセ
ンス特性およびヘイズ率Hを制御した場合について説明
する。その構造は、図10に示す。また、多孔質半導体
層の比表面積Sとヘイズ率Hと面密度cの組み合わせを
選択することにより、特性の向上が可能となった実験結
果についても併せて説明する。
【0057】導電性支持体10としては、ガラス基板1
1上に透明電極層12としてフッ素ドープ酸化錫(Sn
2:F)薄膜をスパッタリング法により形成したもの
を用いた。そのシート抵抗値は10Ω/□であり、平坦
な表面を有しており、ヘイズ率Hは1%以下であった。
また、対極側支持体40にはガラス基板41上に対向電
極層42としてフッ素ドープ酸化錫(SnO2:F)薄
膜および白金薄膜をスパッタリング法で積層させたもの
を用いた。そのシート抵抗値は10Ω/□であった。
【0058】多孔質半導体層20の材料としては、Ti
2を用いた。具体的には次のようにして多孔質半導体
層20を形成した。まず、TiO2微粒子(テイカ株式
会社製、製品名:AMT−600、粒径約30nm)を
用意し、界面活性剤(キシダ化学株式会社製、製品名:
Triton−X)、ジルコニアビーズ(直径2mm)
およびジエチレングリコールモノメチルエーテルと混合
させ、ペイントシェーカーにより分散させることでTi
2懸濁液を調製した。重量混合比はTiO2濃度17.
5%、Triton−X濃度1%に調整した。分散条件
は、ジルコニアビーズを溶液40mlに対して100g
加えた上で、ペイントシェーカーによる分散時間を30
分から8時間まで変化させた。そして、ドクターブレー
ド法を用いて、導電性支持体10の上にTiO2懸濁液
を塗布し、疑似大気雰囲気中、500℃で30分間焼成
を行い、多孔質半導体層20を形成した。
【0059】得られた導電性支持体10上の多孔質半導
体層20について、真空中、暗状態において、カソード
ルミネッセンス特性の測定を行った。真空度は1×10
-6torr、5keVの加速電子線を照射させて測定を
行ったところ、480nmにピーク波長をもつカソード
ルミネッセンススペクトル(カソードルミネッセンス特
性)が観測された。TiO2懸濁液の分散時間を2時間
とした場合のカソードルミネッセンススペクトルを図1
に示す。
【0060】得られた導電性支持体10および多孔質半
導体層20について、標準光源C(色温度6774K)
を用いてヘイズ率Hの測定を行った。TiO2懸濁液の
分散時間が30分、2時間および8時間の形成条件の場
合にヘイズ率Hは、それぞれ92%、70%および12
%であった。このように分散時間を変化させることによ
り、8〜92%のヘイズ率Hを有する多孔質半導体層を
形成することができた。
【0061】カソードルミネッセンス特性およびヘイズ
率Hを測定した後、多孔質半導体層20に光増感色素を
吸着させた。光増感色素には、シス−ジ(イソチオシア
ネート)−N,N’−ビス(2,2’−ビピリジル−
4,4’−ジカルボキシリックアシッド)ルテニウム
(II)[cis-di(isothiocyanato)-N,N'-bis(2,2'-bip
yridyl-4,4'-dicarboxylic acid)ruthenium(II)]を使
用した。具体的には、光増感色素のエタノール溶液(光
増感色素濃度1×10-4mol/l)に、TiO2の多
孔質半導体層20を形成した基板を一昼夜浸漬すること
により、光増感色素の吸着を行った。
【0062】電荷輸送層30には、ヨウ化リチウム0.
1M、ヨウ素0.05M、ジメチルプロピルイミダゾリ
ウムヨウ素0.6M、t−ブチルピリジン0.5Mおよ
び溶媒としてのメトキシプロピオニトリルから構成され
る電解液を用いた。
【0063】封止材50には、熱接着性の樹脂フィルム
を使用した。導電性支持体10と対極型支持体40を熱
圧着させることにより色素増感型太陽電池のセルを構成
し、対向電極側支持体に開けたφ0.5mmの空孔(注
入孔)から電解液を注入した。その後、熱接着性の樹脂
フィルムとプレパラート用のガラス板を用いてその注入
孔を封止した。
【0064】以上の方法により形成した色素増感型太陽
電池のセルを、AM1.5の疑似太陽光スペクトルを有
するソーラーシミュレータを用い、その電流−電圧特性
を測定することにより光電変換特性を評価した。図2に
短絡電流密度Jscのヘイズ率依存性を、図3に変換効
率Effiのヘイズ率依存性をまとめた。但し、Jsc
や変換効率は、比較例1で得られた最大値でそれぞれ規
格化して表示してある。これらの結果から、多孔質半導
体層のヘイズ率Hを60%以上に制御することにより、
高いJscが得られ、またFFの低下が起らないため、
色素増感型太陽電池の特性が高まることがわかる。
【0065】色素増感型太陽電池を作製した後、これを
分解し、導電性支持体10と光増感色素が吸着された多
孔質半導体層20の部分のみを取り出し、1×10-3
ol/lのNaOH水溶液で光増感色素を多孔質半導体
層から脱着させた状態で、多孔質半導体層のカソードル
ミネッセンス特性の測定、および導電性支持体と多孔質
半導体層のヘイズ率Hの測定を行ったところ、光増感色
素を吸着させる前と同様に、480nm付近にピークを
持つカソードルミネッセンススペクトル、および測定誤
差の範囲内のヘイズ率Hが観測された。
【0066】また、短絡電流密度Jscと、多孔質半導
体層のヘイズ率をH(0<H<1)、比表面積をS[m
2/g]、面密度をc[g/m2]としたとき、α=SH
cで定義される無次元量αとの関係を図4に、変換効率
Effiとαとの関係を図5に示す。この図からαが1
000以上、好ましくは1500以上においてJscの
向上が顕著であり、なおかつFFを維持しつつ、変換効
率を向上させる効果を有することがわかる。
【0067】(実施例2)この実施例では、実施形態2
に対応して、透明電極層12のヘイズ率Hを変化させた
場合の特性について説明する。その構造は、図11に示
す。また、多孔質半導体層の比表面積Sとヘイズ率Hと
面密度cの組み合わせを選択することにより、特性の向
上が可能となった実験結果についても併せて説明する。
【0068】実施例1では、透明電極層12として、表
面がフラットでヘイズ率Hがほぼゼロのフッ素ドープ酸
化錫(SnO2:F)薄膜を用いたが、本実施例2で
は、表面に凹凸が形成されヘイズ率Hが0〜30%程度
のヘイズ率Hを有するようなSnO2:F薄膜を採用し
た。透明電極層の表面の凹凸は、Rmaxが100〜4
00nm程度であった。透明電極層12以外は実施例1
と同様の方法で作製したので、詳細な説明を省略する。
【0069】次のようにして透明電極層12を形成し
た。まず、実施例1と同様にしてフラットなSnO2
F層12を形成した後、5%塩酸水溶液によってその表
面のエッチングを行い、凹凸を形成した。より具体的に
は、エッチング時間を0〜240秒まで変化させること
により、0〜30%のヘイズ率Hを有する導電性支持体
10を形成した。
【0070】得られた導電性支持体10の上に、多孔質
半導体層20を実施例1と同様の方法で形成した。その
後、標準光源C(色温度6774K)を用いて、導電性
支持体と多孔質半導体層のヘイズ率Hを測定した。導電
性支持体10のヘイズ率Hを変化させることにより、1
2〜95%のヘイズ率Hを有する多孔質半導体層を形成
することができた。
【0071】ヘイズ率Hを測定した後、実施例1と同様
にして、多孔質半導体層20に光増感色素を吸着させ
た。光増感色素には、シス−ジ(イソチオシアネート)
−N,N’−ビス(2,2’−ビピリジル−4,4’−
ジカルボキシリックアシッド)ルテニウム(II)[ci
s-di(isothiocyanato)-N,N'-bis(2,2'-bipyridyl-4,4'-
dicarboxylic acid)ruthenium(II)]を使用した。
【0072】ガラス基板41上に、対向電極層42とし
て白金/ITO薄膜を形成して、対向電極側支持体40
を得た。得られた対向電極側支持体40と導電性支持体
10との間に、電荷輸送層30としてヨウ化リチウム
0.1M、ヨウ素0.05M、ジメチルプロピルイミダ
ゾリウムヨウ素0.6M、t−ブチルピリジン0.5M
および溶媒としてのメトキシプロピオニトリルから構成
される電解液を注入し、封止材50として熱接着性の樹
脂フィルムを用いて、電荷輸送層30を封止した。
【0073】以上の方法により形成した色素増感型太陽
電池のセルを、AM1.5の疑似太陽光スペクトルを有
するソーラーシミュレータを用い、その電流−電圧特性
を測定することにより光電変換特性を評価した。図6に
短絡電流密度Jscのヘイズ率依存性を、図7に変換効
率Effiのヘイズ率依存性をまとめた。但し、Jsc
や変換効率は、比較例1で得られた最大値でそれぞれ規
格化して表示してある。
【0074】これらの結果から、導電性支持体と多孔質
半導体層のヘイズ率Hを60%以上に制御することによ
り、高いJscが得られ、またFFの低下が起らないた
め、色素増感型太陽電池の特性が高まることがわかる。
また、透明電極層のヘイズ率Hの制御は、多孔質半導体
層のヘイズ率Hの制御よりも容易に行えるので、この方
法により制御性よく、変換効率の高い色素増感型太陽電
池を提供することができる。
【0075】また、短絡電流密度Jscと、導電性支持
体と多孔質半導体層のヘイズ率をH(0.6<H<
1)、多孔質半導体層の比表面積をS[m2/g]、面
密度をc[g/m2]としたとき、α=SHcで定義さ
れる無次元量αとの関係を図8に、変換効率Effiと
αとの関係を図9に示す。この図からαが1000以
上、好ましくは1500以上においてJscの向上が顕
著であり、なおかつFFを維持しつつ、変換効率を向上
させる効果を有することがわかる。
【0076】色素増感型太陽電池を作製した後、これを
分解し、導電性支持体10と光増感色素が吸着された多
孔質半導体層20の部分のみを取り出し、1×10-3
ol/lのNaOH水溶液で光増感色素を多孔質半導体
層から脱着させた状態で、導電性支持体と多孔質半導体
層のヘイズ率Hの測定を行ったところ、光増感色素を吸
着させる前と測定誤差の範囲内のヘイズ率Hが観測され
た。
【0077】
【発明の効果】本発明の色素増感型太陽電池は、可視光
領域の波長におけるヘイズ率Hが60%以上であり、カ
ソードルミネッセンスの発光ピークが可視光領域(40
0〜700nm)に存在する多孔質半導体層から構成さ
れるアノード電極を用いるので、Jscの向上と高いF
Fの両立が可能となる。
【0078】すなわち、ヘイズ率Hを60%以上に制御
することにより、光増感色素への光照射回数が増加し、
光吸収量が増加し、Jscが著しく向上する。また、カ
ソードルミネッセンス特性を有するような多孔質半導体
層は結晶性の高い高品質な膜であり、多孔質半導体層の
膜厚が一定で吸着光増感色素量が一定の場合でも、カソ
ードルミネッセンス特性を有さない膜よりも内部抵抗に
よる損失が小さい。つまり、FFを低下させることなく
Jscを向上させることで、高効率な色素増感型太陽電
池を提供することができる。特に、本発明の色素増感型
太陽電池は、カソードルミネッセンスの発光ピークが可
視光領域に存在しているため、再結合過程は実際の使用
状況では生じないため、再結合電流によるJscの低下
は生じず、高いJscを得ることができる。
【0079】また、本発明の色素増感型太陽電池は、ア
ノード電極が、式: α=S×H×c (式中、Hはアノード電極の可視光領域の波長における
ヘイズ率(0.6<H<1)であり、Sは多孔質半導体
層の比表面積[m2/g]であり、cは多孔質半導体層
の面密度[g/m2]である)で表される無次元量αが
1000以上である条件を満足するように制御する。α
は膜の実効表面積に関係する物理量Scと光増感色素分
子への光照射回数に関係した物理量であるヘイズ率Hと
の積であることから、FFを低下させることなくJsc
を向上させることで、高効率な色素増感型太陽電池を提
供することができる。
【0080】さらに、本発明の色素増感型太陽電池の製
造方法は、アノード電極がカソードルミネッセンス特性
を有し、その発光ピーク波長が可視光領域に存在し、か
つアノード電極の可視光領域の波長におけるヘイズ率H
が60%以上になるように、材質および形成条件を選定
してアノード電極を形成し、また多孔質半導体層を形成
した後に(多孔質半導体層に光増感色素を吸着させる前
に)、多孔質半導体層の可視光領域の波長におけるヘイ
ズ率Hを測定し、そのヘイズ率が60%以上の多孔質半
導体層を選別し、選別した多孔質半導体層を用いて色素
増感型太陽電池を製造するので、高効率な色素増感型太
陽電池を、安定して歩留まりよく提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1(実施形態1)および比較例1(従来
例)における色素増感型太陽電池の多孔質半導体層のカ
ソードルミネッセンススペクトルを示す図である。
【図2】実施例1(実施形態1)における色素増感型太
陽電池の規格化した短絡電流密度Jscとヘイズ率Hの
関係を示す図である。
【図3】実施例1(実施形態1)における色素増感型太
陽電池の規格化した変換効率Effiとヘイズ率Hの関
係を示した図である。
【図4】実施例1(実施形態1)における色素増感型太
陽電池の規格化した短絡電流密度Jscとαの関係を示
す図である。
【図5】実施例1(実施形態1)における色素増感型太
陽電池の規格化した変換効率Effiとαの関係を示す
図である。
【図6】実施例2(実施形態2)における色素増感型太
陽電池の規格化した短絡電流密度Jscとヘイズ率Hの
関係を示す図である。
【図7】実施例2(実施形態2)における色素増感型太
陽電池の規格化した変換効率Effiとヘイズ率Hの関
係を示した図である。
【図8】実施例2(実施形態2)における色素増感型太
陽電池の規格化した短絡電流密度Jscとαの関係を示
す図である。
【図9】実施例2(実施形態2)における色素増感型太
陽電池の規格化した変換効率Effiとαの関係を示す
図である。
【図10】本発明の実施形態1(実施例1)における色
素増感型太陽電池の概略断面図である。
【図11】本発明の実施形態2(実施例2)における色
素増感型太陽電池の概略断面図である。
【図12】比較例1(従来例)における色素増感型太陽
電池の規格化したJscと多孔質半導体層の膜厚の関係
を示す図である。
【図13】比較例1(従来例)における色素増感型太陽
電池の規格化した変換効率Effiと多孔質半導体層の
膜厚の関係を示す図である。
【符号の説明】
10 導電性支持体 11 基板 12 透明電極層 20 多孔質半導体層 30 電荷輸送層 40 対極側支持体 41 基板 42 対向電極層 50 封止材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山中 良亮 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 今井 寿子 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 韓 礼元 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 5F051 AA14 BA14 CB13 FA03 FA04 FA06 FA18 FA19 GA03 5H032 AA06 AS06 BB04 BB07 CC04 EE07 EE16 HH01 HH04 HH07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体と多孔質半導体層からなる
    アノード電極、光増感色素、電荷輸送層および対極側支
    持体から構成される色素増感型太陽電池において、アノ
    ード電極がカソードルミネッセンス特性を有し、その発
    光ピーク波長が可視光領域に存在し、かつアノード電極
    の可視光領域の波長におけるヘイズ率Hが60%以上で
    あることを特徴とする色素増感型太陽電池。
  2. 【請求項2】 ヘイズ率Hが、80〜90%である請求
    項1に記載の色素増感型太陽電池。
  3. 【請求項3】 アノード電極が、式:α=S×H×c (式中、Hはアノード電極の可視光領域の波長における
    ヘイズ率(0.6<H<1)であり、Sは多孔質半導体
    層の比表面積[m2/g]であり、cは多孔質半導体層
    の面密度[g/m2]である)で表される無次元量αが
    1000以上である条件を満足する請求項1または2に
    記載の色素増感型太陽電池。
  4. 【請求項4】 無次元量αが、1500以上である請求
    項3に記載の色素増感型太陽電池。
  5. 【請求項5】 光増感色素が、多孔質半導体層の表面お
    よび/または内部に吸着されている請求項1〜4のいず
    れか1つに記載の色素増感型太陽電池。
  6. 【請求項6】 (a)基板上に透明電極層を形成して導
    電性支持体とし、導電性支持体上に多孔質半導体層を形
    成してアノード電極を得、その際、アノード電極がカソ
    ードルミネッセンス特性を有し、その発光ピーク波長が
    可視光領域に存在し、かつアノード電極の可視光領域の
    波長におけるヘイズ率Hが60%以上になるように、材
    質および形成条件を選定してアノード電極を形成し、
    (b)多孔質半導体層の表面および/または内部に光増
    感色素を吸着させ、(c)基板上に対向電極層を形成し
    て対極側支持体とし、導電性支持体のアノード電極と対
    極側支持体の対向電極層とを圧着し、それらの間に電荷
    輸送層を充填し、(d)任意に封止材を用いて電荷輸送
    層を封止して色素増感型太陽電池を製造することを特徴
    とする色素増感型太陽電池の製造方法。
  7. 【請求項7】 基板上に透明電極層を形成する際に、
    (1)透明導電性酸化物電極材料の材質および気相法の
    成膜条件を選定して、基板上に表面がフラットな透明電
    極層を形成するか、(2)透明導電性酸化物電極材料の
    材質および気相法の成膜条件を選定して、基板上に前記
    電極材料をランダムに結晶成長させて、表面に凹凸を有
    する透明電極層を形成するか、あるいは(3)工程
    (1)により透明電極層を形成した後、酸性水溶液を用
    いたエッチングの処理条件を選定して、表面に凹凸を有
    する透明電極層を形成する請求項6に記載の色素増感型
    太陽電池の製造方法。
  8. 【請求項8】 工程(a)または工程(b)の後に、ア
    ノード電極の可視光領域の波長におけるヘイズ率Hを測
    定し、そのヘイズ率Hが60%以上の多孔質半導体層を
    選別する請求項6または7に記載の色素増感型太陽電池
    の製造方法。
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