JP2003215921A - トナー担持体の製造方法 - Google Patents

トナー担持体の製造方法

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JP2003215921A JP2002378846A JP2002378846A JP2003215921A JP 2003215921 A JP2003215921 A JP 2003215921A JP 2002378846 A JP2002378846 A JP 2002378846A JP 2002378846 A JP2002378846 A JP 2002378846A JP 2003215921 A JP2003215921 A JP 2003215921A
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徳男 岡田
Toshiaki Arai
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Takahiro Kawagoe
隆博 川越
Takashi Kitamura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 白画像かぶりの発生がなく連続印刷時や部分
的なべた画像印字においても経時的な画像変化や画像む
らを生じることなく、高品位な画像を確実かつ安定的に
得ることができるトナー担持体の検査方法を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 現像ローラ等のトナー担持体につき、表
面と1mmの間隔をもって配置されたコロナ放電器に8
kVの電圧を印加してコロナ放電を発生させて表面を帯
電させた場合に、電荷付与後0.1秒から0.2秒後ま
での表面電位減衰速度絶対値が0.1[V/sec]以
上であることを検査すること特徴とするトナー担持体の
検査方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
等の電子写真装置や静電記録装置などにおいて、静電潜
像を非磁性一成分現像剤で可視化するための現像ローラ
等として用いられるトナー担持体及び該トナー担持体の
検査方法に関し、更に詳述すると、白画像かぶりの発生
がなく連続印刷時や部分的なべた画像印字においても経
時的な画像変化や画像むらを生じることなく、高品位な
画像を得ることができるトナー担持体を確実に供給する
ためのトナー担持体の検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、プリンタ等の電子写真方
式の画像形成装置では、潜像を保持した感光ドラム等に
非磁性一成分現像剤を供給し、感光ドラムの潜像に該現
像剤を付着させて潜像を可視化する現像方法として、加
圧現像法が知られており(米国特許第3152012
号、同第3731146号等)、この方法によれば、キ
ャリアなどの磁性材料が不要であるため装置の簡素化、
小型化が容易であると共に、磁性粉を含まないためカラ
ー画像にも対応可能である。
【0003】この加圧現像法は、トナー(非磁性一成分
現像剤)を担持した現像ローラ(トナー担持体)を感光
ドラム等の静電潜像を保持した潜像保持体(画像形成
体)に接触させて、トナーを該潜像保持体の潜像に付着
させることにより現像を行うもので、このため上記現像
ローラを導電性を有する弾性体で形成する必要がある。
【0004】即ち、この加圧現像法では、例えば図4に
示されているように、トナーを供給するためのトナー塗
布用ローラ4と静電潜像を保持した感光ドラム(画像形
成体)5との間に、上記現像ローラ(トナー担持体)1
が配設され、これら現像ローラ1、感光ドラム5及びト
ナー塗布用ローラ4がそれぞれ図中矢印方向に回転する
ことにより、トナー6がトナー塗布用ローラ4により現
像ローラ1の表面に供給され、このトナーが成層ブレー
ド7により均一な薄層に整えられ、この状態で現像ロー
ラ1が感光ドラム5と接触しながら回転することによ
り、薄層に形成されたトナーが現像ローラ1から感光ド
ラム5の潜像に付着して、該潜像が可視化するようにな
っている。なお、図中8は転写部であり、ここで紙等の
記録媒体にトナー画像を転写するようになっており、ま
た9はクリーニング部であり、そのクリーニングブレー
ド10により転写後に感光ドラム5表面に残留するトナ
ーを除去するようになっている。
【0005】この場合、現像ローラ1は、感光ドラム5
に密着した状態を確実に保持しつつ回転しなければなら
ず、このため図1に示されているように、金属等の良導
電性材料からなるシャフト2の外周にシリコーンゴム、
NBR、EPDM、ECO、ポリウレタン等のエラスト
マーにカーボンブラックや金属粉を分散させた半導電性
の弾性体やこれらを発泡させたフォーム体からなる半導
電層3を形成した構造となっている。更に、トナーに対
する帯電性や付着性の制御のため、あるいは現像ローラ
と成層ブレードとの摩擦力の制御や、現像ローラの弾性
体による感光体の汚染防止の目的で樹脂等からなる被覆
層3aを表面に形成する場合もある。
【0006】また、同様のトナー担持体表面に担持した
トナーを、孔状の制御電極を介して直接紙やOHP用紙
上に飛翔せしめて画像を形成する方法も提案されてい
る。
【0007】これらトナー担持体は、担持したトナーを
感光体などの画像形成体に移行させる推進力となる電界
を得るために、担持体自体の抵抗値は105〜109Ω程
度に調整される。そして、多くの場合、抵抗調整を容易
にするために半導電性弾性層3よりも表面を被覆する樹
脂被覆層3aの抵抗が高く設定されている。この場合、
樹脂被覆層3aの抵抗調整にも上記半導電性弾性層3の
場合と同様に、カーボンブラックや金属粉、金属酸化物
等が使用される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記現像ローラ(トナ
ー担持体)1を用いた電子写真システムを考える場合、
特に高画質画像を得るためには、現像ローラ上に保持さ
れた現像剤が画像形成体にいたる際に常に一定の電荷を
保ち、また均一な帯電状態となっていることが求められ
る。
【0009】即ち、プリンタ等の画像形成装置に高画質
が要求されたりカラー画像に対応しようとする場合に
は、連続印刷時などの際に現像ローラ上に担持されたト
ナーの帯電量が不安定になる場合があり、例えば末現像
部分における現像ローラ上のトナーは連続的に摩擦帯電
が起こり、帯電量が所定値を超えてしまう場合がある。
また、部分的に黒べた画像を印字した場合などにはその
部分に新たに保持される現像剤の帯電量が周囲と異なる
場合があり、これにより生じる現像剤帯電分布の不均一
性などによって不均一画像不良が発生する場合がある。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、白画像かぶりの発生がなく連続印刷時や部分的なべ
た画像印字においても経時的な画像変化や画像むらを生
じることなく、高品位な画像を確実かつ安定的に得るこ
とができるトナー担持体の検査方法を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、カラー画像にも十分対応することができる高
品質な画像を形成することができるトナー担持体を得る
べく鋭意検討を行った結果、従来の現像ローラ(トナー
担持体)において重要視されていた金属シャフトと表面
間の電気抵抗を、ローラ全面で一定値に制御すると共に
ばらつきなく均一化するばかりでなく、トナーの帯電特
性を左右する現像ローラ上での表面抵抗を均一化するこ
とで、濃度むらや白画像のかぶりの発生を防止し得、高
品位な画像を形成し得ることを発見し、またトナー帯電
量を均一なものとするためにはローラ表面上の残留電荷
減衰速度を一定値以上とすることで連続印刷又は部分的
画像印字においても均一なトナー帯電が得られ、高画質
画像が確実に得られることを見出した。
【0012】そこで、本発明者は、トナー担持体の適正
な電気抵抗値及び良好な表面電荷減衰速度の評価につい
て更に検討を進めた結果、トナー担持体表面と1mmの
間隔をもって配置されたコロナ放電器に8kVの電圧を
印加してコロナ放電を発生させて表面を帯電させた場合
に、電荷付与後0.1秒から0.2秒後までの表面電位
減衰速度の絶対値が0.1[V/sec]以上であれ
ば、濃度むらや白画像のかぶりの発生を可及的に防止し
得、しかも連続印刷、または部分的画像印字時において
も良好な画質を確実に保持し得、カラー画像にも良好に
対応することができる高品位な画像を確実かつ安定的に
得ることができることを見出し、本発明を完成したもの
である。
【0013】従って、本発明は、良導電性シャフトの外
周に半導電層を形成してなり、表面に非磁性一成分現像
剤を担持して該現像剤の薄層を形成し、この状態で画像
形成体に接触又は近接して、該画像形成体表面に前記現
像剤を供給することにより、前記画像形成体に可視画像
を形成するトナー担持体を検査するための方法であり、
表面と1mmの間隔をもって配置されたコロナ放電器に
8kVの電圧を印加してコロナ放電を発生させて表面を
帯電させた場合に、電荷付与後0.1秒から0.2秒後
までの表面電位減衰速度絶対値が0.1[V/sec]
以上であることを検査すること特徴とするトナー担持体
の検査方法を提供するものである。
【0014】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の検査方法は、例えば図1に示されたローラ1の
ように、良導電性シャフト2の外周に半導電層3を形成
し、更に必要に応じて該半導電層3上に樹脂被覆層3a
を形成したトナー担持体の性能を検査するためのもので
あり、本発明ではこのようなトナー担持体について、該
トナー担持体表面と1mmの間隔をもって配置されたコ
ロナ放電器に8kVの電圧を印加してコロナ放電を発生
させて表面を帯電させた場合に、電荷付与後0.1秒か
ら0.2秒後までの表面電位減衰速度絶対値が0.1
[V/sec]以上であることを検査するものである。
【0015】ここで、本発明検査方法の検査対象である
トナー担持体について説明すれば、上記図1のトナー担
持体において、上記シャフト2としては、良好な導電性
を有するものであれば、いずれのものも使用し得るが、
通常は鉄、ステンレススチール、アルミニウム等の金属
製の中実体からなる芯金や内部を中空にくりぬいた金属
製円筒体等の金属製シャフトが用いられる。
【0016】次に、このシャフト2の外周に形成する半
導電層3は、エラストマー単体もしくはそれを発泡させ
たフォーム体にカーボンブラック等の電子導電剤や過塩
素酸ナトリウム等のイオン導電剤を配合して抵抗値を調
整した半導電性の弾性体により形成される。
【0017】上記エラストマーとしては、シリコーンゴ
ム、EPDM、NBR、天然ゴム、SBR、ブチルゴ
ム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、エピクロロヒド
リンゴム、EVA、ポリウレタン、及びこれらの混合物
等が挙げられるが、特にシリコーンゴム、EPDM、エ
ピクロロヒドリンゴムポリウレタンが好ましく用いられ
る。また、これらエラストマーを発泡剤を用いて化学的
に発泡させたり、ポリウレタンフォームのように空気を
機械的に巻き込んで発泡させたフォーム体としても用い
ることができる。
【0018】また、この半導電層3に配合される導電剤
としては、まず電子導電剤を例示すれば、ケッチェンブ
ラック,アセチレンブラック等の導電性カーボン、SA
F,ISAF,HAF,FEF,GPF,SRF,F
T,MT等のゴム用カーボン、酸化処理等を施したカラ
−(インク)用カーボン、熱分解カーボン、天然グラフ
ァイト、人造グラファイト、アンチモンドープの酸化
錫、酸化チタン、酸化亜鉛、ニッケル、銅、銀、ゲルマ
ニウム等の金属及び金属酸化物、ポリアニリン、ポリピ
ロール、ポリアセチレン等の導電性ポリマー等が挙げら
れる。これら電子導電剤の配合量は、通常上記エラスト
マー100重量部に対して1〜50重量部、特に5〜4
0重量部の範囲で好適に用いられる。
【0019】また、イオン導電剤を例示すれば、テトラ
エチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ドデ
シルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチル
アンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、変性
脂肪酸ジメチルエチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩
素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウ弗化水素
酸塩、硫酸塩、エチル硫酸塩、カルボン酸塩、スルホン
酸塩などのアンモニウム塩;リチウム、ナトリウム、カ
リウム、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ金
属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸
塩、ヨウ素酸塩、ホウ弗化水素酸塩、硫酸塩等が挙げら
れる。これらイオン導電剤の配合量は、通常上記エラス
トマー100重量部に対して0.01〜5重量部、特に
0.05〜2重量部の範囲で好適に用いられる。
【0020】なお、上記導電剤は、1種を単独で用いて
も2種以上を組み合わせて用いてもよく、この場合電子
導電剤とイオン導電剤とを組み合わせることも可能であ
る。
【0021】この半導電層3は、特に制限されるもので
はないが、上記導電剤の配合により、その抵抗値を10
3〜1010Ωcm、特に104〜108Ωcmとすること
が好ましい。抵抗値が103Ωcm未満であると電荷が
感光ドラム等にリークしたり、電圧によりトナー担持体
自身が破壊したりする場合があり、一方1010Ωcmを
超えると、地かぶりが発生しやすくなる。
【0022】この半導電層3には、必要に応じて上記エ
ラストマーをゴム状物質とするために架橋剤、加硫剤を
添加することができる。この場合、有機過酸化物架橋及
び硫黄架橋のいずれの場合でも加硫助剤、加硫促進剤、
加硫促進助剤、加硫遅延剤等を用いることができる。更
にまた、上記以外にもゴムの配合剤として一般に用いら
れているしゃく解剤、発泡剤、可塑剤、軟化剤、粘着付
与剤、粘着防止剤、分離剤、離型剤、増量剤、着色剤等
を添加することができる。
【0023】更に、ポリウレタン又はEPDMを基材と
して導電層3を形成する場合には、例えば現像ローラと
して使用する際の表面上のトナー帯電量をコントロール
する目的でニグロシン、トリアミノフェニルメタン、カ
チオン染料などの各種荷電制御剤、シリコーン樹脂、シ
リコーンゴム、ナイロンなどの微粉体を添加することが
できる。この場合、これら添加剤の添加量は、上記ポリ
ウレタン又はEPDM100重量部に対して、上記荷電
制御剤は1〜5重量部、上記微粉体は1〜10重量部と
することが好ましい。
【0024】また、半導電層3の硬度は、特に制限され
るものではないが、JIS−Aスケールで60°以下、
特に25〜55°とすることが好ましい。この場合、硬
度が60°を超えると、例えば現像ローラとして用いる
場合に、感光ドラム等との接触面積が小さくなり、良好
な現像が行えなくなるおそれがある。更に、トナーに損
傷を与え感光体や成層ブレードへのトナー固着などが発
生して画像不良となりやすい。逆に、あまり低硬度にす
ると感光体や成層ブレードとの摩擦力が大きくなり、ジ
ッターなどの画像不良が発生する虞がある。また、この
半導電層3は、感光体や成層ブレードなどに当接して使
用されるため、硬度を低硬度に設定する場合でも、圧縮
永久歪をなるべく小さくすることが好ましく、具体的に
は20%以下とすることが好ましい。
【0025】また、半導電層3の表面粗さは、特に制限
されるものではないが、JIS10点平均粗さで15μ
mRz以下、特に1〜10μmRzとすることが好まし
い。表面粗さが15μmRzを超えると一成分現像剤
(トナー)のトナー層の層厚や帯電の均一性が損なわれ
る場合があるが、15μmRz以下とすることにより、
トナーの付着性を向上させることができると共に、長期
使用時でのローラの摩耗による画像劣化をより確実に防
止し得る。
【0026】本発明検査方法の検査対象となるトナー担
持体は、図1に一点鎖線で示したように、上記半導電層
3上に抵抗調整やトナーの帯電量、搬送量を制御するた
めに、樹脂被覆層3aを形成したものでもよい。この樹
脂被覆層を形成する樹脂としては、特に制限はなく、感
光ドラム等の画像形成体に対して非汚染性のもので密着
しないものであればよい。具体的には、ポリエステル樹
脂、ポリエーテル樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ア
ミノ樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、アクリルウ
レタン樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、フェノー
ル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂、ポ
リビニルブチラール樹脂などが挙げられ、これらの1種
又は2種以上を混合して用いることができる。更に、こ
れらの樹脂に特定の官能基を導入した変性樹脂を用いる
こともできる。
【0027】この樹脂被覆層3aには、その導電性を制
御する目的で導電剤を配合することができ、導電剤とし
ては、上記半導電層3に用いられる導電剤として例示し
たものと同様のものを例示することができる。また、こ
の樹脂被覆層3aの力学的強度、耐環境特性を改善する
ために架橋構造を導入することが好ましい。この場合、
架橋構造の導入には、樹脂被覆層3aを構成する樹脂の
分子構造に応じて、熱、触媒、空気(酸素)、湿気
(水)、紫外線などにより架橋する自己架橋による方法
と、架橋剤や他の架橋性樹脂と反応させる方法とがあ
る。
【0028】なお、この樹脂被覆層3aには、その他必
要に応じて種々の添加剤を適量添加することができる。
【0029】この樹脂被覆層3aを上記半導電層3上に
形成する方法としては、上記樹脂成分及び添加剤を含有
する樹脂溶液で上記半導電層3を表面処理する方法が好
適に採用される。この場合表面処理は、樹脂溶液を調製
した後、スプレー法、ロールコーター法、ディッピング
法などにより行うことができる。なお、樹脂溶液を調製
するための溶剤は、上記樹脂を溶解するものであればい
ずれのものでもよいが、通常はメタノール、エタノー
ル、イソプロパノール等の低級アルコール、アセトン、
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、
トルエン、キシレンなどが好ましく用いられる。
【0030】この樹脂被覆層3aの厚さは、特に制限さ
れるものではないが、通常3〜50μm、特に5〜30
μm程度とすることが好ましく、厚さが3μm未満であ
ると、耐久時の摩耗により十分に表面の帯電性能が確保
できなくなる場合があり、一方50μmを超えると、ト
ナー担持体の表面が硬くなり、トナーにダメッジを与え
て感光体等の画像形成体や成層ブレードへのトナーの固
着が発生して画像不良となる場合がある。
【0031】ここで、特に制限されるものではないが、
トナー担持体は、通常100V印加時の電気抵抗が10
4〜1010Ω、特に105〜109Ωであることが好まし
い。この場合抵抗値が104Ω未満であると、階調性コ
ントロールが著しく困難となる場合があり、また感光体
等の画像形成体に欠陥があった場合バイアスリークが生
じることもある。一方、抵抗値が1010Ωを超えると、
例えばトナーを感光体等の潜像保持体に現像する場合、
現像バイアスがトナー担持体自体の高抵抗のために電圧
降下をおこし、現像に十分な現像バイアスが確保できず
に、十分な画像濃度が得られなくなる場合がある。従っ
て、本発明の検査方法においても、特に制限されるもの
ではないが、後述する表面電位減衰速度と共に、この1
00V印加時の電気抵抗値を測定し、この電気抵抗値が
104〜1010Ω、特に105〜109Ωの内の所定値で
あることを検査することが好ましい。なお、この抵抗値
の測定は、例えば平板又は円筒状の対極にトナー担持体
を所定圧力で押し当て、シャフトと対極との間に100
Vの電圧を印加して、その時の電流値から求めることが
できる。
【0032】このように、トナー担持体の抵抗値を適正
かつ均一に制御することはトナーが移動するための電界
強度を適正かつ均一に保つ点で重要であるが、トナー担
持体上のトナーの帯電量を適正かつ均一化するには必要
条件ではあるが十分条件ではない。即ち、本発明者の検
討によれば、この抵抗値に加えてトナー担持体表面の電
荷保持能力を制御し、また均一に保つこと、更に表面残
留電位が一定速度で減衰することがトナー帯電量の適正
化及び均一化には重要であることが判明した。この場
合、表面電荷保持能力は、通常一対の電極をトナー担持
体表面に配置し、両極間に一定電圧を印加することによ
り表面抵抗を測定して検討されるが、この場合には電流
は表面のみを流れるわけではなく担持体内部をも流れて
しまうため、正確な担持体表面の評価を行うことはでき
ない。また、四端子法による精度の向上も提案されてい
るが、特に積層型のトナー担持体の場合、表面層はかな
り薄層であり、この方法においても表面のみの特性付け
をすることは困難である。従って、これら従来の測定法
によって得られる特性値は、表面電荷保持能力を正確に
表すことはできない。
【0033】そこで、本発明では、22℃,50%RH
の測定環境において、トナー担持体表面と1mmの間隔
をもって配置されたコロナ放電器に8kVの電圧を印加
してコロナ放電を発生させて表面を帯電させた場合の電
荷付与後0.1秒から0.2秒後までの表面電位減衰速
度の絶対値により表面電荷保持能力を評価し、その表面
電位減衰速度の絶対値が0.1[V/sec]以上であ
ることを検査するものである。この場合、上記表面電位
減衰速度絶対値が0.1[V/sec]未満であると、
連続運転時に表面電荷が漸次蓄積して、トナー担持体上
のトナー帯電量が所定値を超過してしまい、例えば現像
プロセスによる画像形成時に実効現像バイアスが感光体
白地部電位を超えてしまうことにより、白地印刷部への
高電圧かぶりが発生してしまう。また、場合によっては
トナー荷電により発生した電界が極大値を超えることに
よって感光体等の画像形成体との間に放電が生じ、画像
不良が発生することもある。なお、コロナ放電により帯
電させる極性は、正負どちらでもよく、本発明ではコロ
ナ帯電による表面電位の減衰速度絶対値が0.1[V/
sec]以上であればよい。
【0034】ここで、トナー担持体表面の電位の減衰に
ついて簡単に説明する。通常電荷減衰曲線は、時間t
[sec]対表面電位の対数logVをプロットする
と、直線関係が導かれ、この直線の傾きから緩和時間
(時定数)を設定することが可能である。しかしなが
ら、実際のトナー担持体における減衰曲線は、図6に示
したように、直線関係は得られない。これは、減衰時定
数が残留表面電位の電圧依存性を示すことが考えられ
る。ここで、例えば現像ローラの回転周速は、多くの場
合およそ0.4sec/1回転程度であり、この極短時
間での電荷減衰速度が重要な特性であると考えられ、ま
た成層ブレード通過後からトナー塗布用ローラによるか
きとりまでの時間はおよそ0.2sec程度であり、従
って表面が帯電されてから0.2秒後までの表面電位減
衰速度が特に重要な特性となるものである。
【0035】ここで、本発明では、所定の電荷をトナー
担持体表面に付与する手段として非接触のコロナ帯電を
用いており、この帯電方式においては初期帯電電位V=
0を同定することは困難である。よって、実際の測定で
は、0.1secから0.2sec後までにおける表面
電位の減衰速度[V/sec]を測定し、この減衰速度
を制御すればよい。なお、減衰速度の算出法としては、
0.1sec後の表面電位の値を初期値とし、0.2s
ec後までの表面電位の値を最小自乗法で直線近似させ
て、その傾きから表面電位減衰速度を求める方法を採用
することができる。
【0036】なお、トナー担持体への電荷の付与及び表
面電位の測定は、例えば図2に示した装置により行うこ
とができる。即ち、トナー担持体1のシャフト2両端部
をチャック11に握持させて、トナー担持体1を支持
し、小型のコロトロン放電器12と表面電位計13とを
所定間隔離間して並設した計測ユニットを上記トナー担
持体1の表面と1mmの間隙をもって対向配置し、上記
トナー担持体1を静止させた状態のまま、上記計測ユニ
ット12,13を該トナー担持体1の一端から他端まで
一定速度で移動させることにより、表面電荷を与えつつ
その表面電位を測定する方法が好適に採用される。
【0037】なお、本発明検査方法の検査対象であるト
ナー担持体は、上述した図4に示された現像装置の現像
ローラ1として用いられるものが挙げられるが、このよ
うな現像装置だけでなく、例えば紙葉類からなる画像形
成体に、トナー担持体に担持させたトナーを孔状の制御
電極を介して直接飛翔せしめて、画像を形成する画像形
成装置のトナー担持体でもよい。
【0038】
【実施例】以下、実施例,比較例を示して本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるもの
ではない。
【0039】[実施例1,2及び比較例1,2]グリセ
リンにプロピレンオキサイドとエチレンオキサイドを付
加して、分子量5000としたポリエーテルポリオール
(OH値33)100部(重量部、以下同じ)に、1,
4−ブタンジオール1.0部、シリコーン界面活性剤
1.5部、ニッケルアセチルアセトネート0.5部、ジ
ブチルチンジラウレート0.01部及び過塩素酸ナトリ
ウム0.01部を添加し、混合機で混合して、ポリオー
ル組成物を調製した。
【0040】このポリオール組成物を減圧下に撹拌して
脱泡した後、ウレタン変性したMDIを17.5部加え
て2分間撹拌し、次いで110℃に加熱した金型に注型
し、2時間硬化させて金属性シャフトの外周に弾性層を
形成して図1に示した構造のローラを得た。得られたロ
ーラの表面を研摩して表面をJIS10点平均粗さ7μ
mRzに調整した。
【0041】メチルエチルケトン(MEK)中に下記表
1に示した樹脂を溶解し、更に表1に示した導電剤を添
加して塗料を調製し、この塗料に上記ローラを浸漬した
後、これを引き上げ、加熱乾燥して、樹脂被覆層を形成
し、表1に示した4種類の現像ローラ(トナー担持体)
を得た。なお、樹脂被覆層の厚みは、塗料中の樹脂濃度
を次のように調整することにより調節した。実施例1:
25%、実施例2:10%、比較例1:20%、比較例
2:25%。
【0042】得られた各現像ローラ(トナー担持体)に
つき、図5に示した回転抵抗測定器を用いて対極電極
(金属ドラム)との間に100Vの電圧を印加した時の
抵抗値を測定した。結果を表1に示す。
【0043】また、図2に示した装置を用い、ローラに
8kVの電圧を印加してコロナ放電によりローラ表面を
帯電させ、計測ユニット12,13を移動させ、コロナ
帯電させて0.2秒後までの表面電位を測定した。な
お、計測ユニットの形状及び寸法は図3の通りである。
この方法により、ローラ表面をくまなく測定し、そのコ
ロナ帯電後0.1秒から0.2秒後までの表面電位減衰
速度を求めた。結果を表1に示す。なお、測定環境は、
温度22℃,湿度50%に制御した。
【0044】次に、各ローラを現像ローラ1として図4
に示した現像装置(画像形成装置)に装着し、現像(画
像形成)を行い、得られた画像の評価を行った。結果を
表1に示す。
【0045】
【表1】 *1:デグサ社製「printex35」 *2:樹脂対比
【0046】表1に示した結果から明らかなように、コ
ロナ帯電から0.2秒後のまでの表面電位減衰速度を検
査・評価して、この表面電位減衰速度が0.1[V/s
ec]以上であることが確認された実施例1,2のロー
ラは、良好な画像を確実に形成し得ることが認められ
る。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の検査方法
によれば、斑点などの画像不良や濃度むら、更には白画
像かぶりの発生を可及的に防止して、高品位な画像を確
実に得ることができるトナー担持体を確実に検査するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トナー担持体の一例を示す概略断面図である。
【図2】トナー担持体の表面電位を測定する装置の一例
を示す概略図である。
【図3】実施例,比較例で用いた計測ユニットの形状及
び寸法を示す概略平面図である。
【図4】画像形成装置(現像装置)の一例を示す概略断
面図である。
【図5】実施例,比較例で用いた回転抵抗測定器を示す
概略図である。
【図6】トナー担持体の表面電荷減衰曲線の一例を示す
グラフである。
【符号の説明】
1 現像ローラ 2 シャフト 3 半導電層 3a 樹脂被覆層 4 トナー塗布用ローラ 5 感光ドラム(画像形成体) 6 トナー(非磁性一成分現像剤) 7 成層ブレード 8 転写部 9 クリーニング部 10 クリーニングブレード 11 チャック 12 コロトロン放電器(コロナ放電器) 13 表面電位計
フロントページの続き (72)発明者 川越 隆博 埼玉県所沢市青葉台1302−57 (72)発明者 北村 隆 東京都武蔵村山市大南5−36−7 Fターム(参考) 2H077 AD06 AD13 AD22 AD35 DA01 DA43 EA14 FA01 FA11 FA13 FA22 FA25 FA27 FA29

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 良導電性シャフトの外周に半導電層を形
    成してなり、表面に非磁性一成分現像剤を担持して該現
    像剤の薄層を形成し、この状態で画像形成体に接触又は
    近接して、該画像形成体表面に前記現像剤を供給するこ
    とにより、前記画像形成体に可視画像を形成するトナー
    担持体を検査するための方法であり、表面と1mmの間
    隔をもって配置されたコロナ放電器に8kVの電圧を印
    加してコロナ放電を発生させて表面を帯電させた場合
    に、電荷付与後0.1秒から0.2秒後までの表面電位
    減衰速度絶対値が0.1[V/sec]以上であること
    を検査すること特徴とするトナー担持体の検査方法。
  2. 【請求項2】 更に、100V印加時の電気抵抗値を測
    定し、該電気抵抗値が104〜1010Ωであることを検
    査する請求項1記載のトナー担持体の検査方法。
  3. 【請求項3】 検査対象のトナー担持体が、上記半導電
    層の表面に半導電性又は絶縁性の樹脂被覆層を形成した
    ものである請求項1又は2記載のトナー担持体の検査方
    法。
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