JP2003215484A - 液晶偏向素子列装置・光走査装置・画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

液晶偏向素子列装置・光走査装置・画像形成装置および画像形成方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】主走査方向および/または副走査方向の走査特
性を補正できる液晶偏向素子列装置を実現し、良好な光
走査、延いては良好な画像形成を可能にする。 【解決手段】光源側からの光束を偏向させ、偏向光束を
走査結像光学系により被走査面に向かって集光させ、被
走査面上に光スポットを形成し、被走査面の光走査を行
う光走査装置において、被走査面上における光スポット
の位置を調整するための液晶偏向素子列装置は、独立し
て制御可能な液晶偏向素子Liを複数個、主走査方向へ
配列して有し、光偏向走査手段から被走査面に至る光路
中に配置され、光走査に応じて光束の、主走査方向及び
/または副走査方向の偏向量を液晶偏向素子ごとに制御
することにより、被走査面上における光スポットの位置
を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液晶偏向素子列
装置・光走査装置・画像形成装置および画像形成方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】光源側からの光束を、回転多面鏡等の
「光偏向走査手段」により偏向させ、偏向される光束を
fθレンズ等の「走査結像光学系」により被走査面に向
けて集光させることにより、被走査面上に光スポットを
形成し、この光スポットにより被走査面を光走査する光
走査装置は、光プリンタや光プロッタ、デジタル複写機
等の画像形成装置に関連して広く知られている。
【0003】光走査装置を用いる画像形成装置では一般
に「光走査により画像の書込みを行う画像書込工程を含
む画像形成プロセス」が実行されるが、形成される画像
の良否は光走査の良否にかかっている。光走査の良否
は、光走査装置の「主走査方向や副走査方向の走査特
性」に依存する。
【0004】主走査方向の走査特性としては例えば、光
走査の等速性がある。例えば、光偏向走査手段として回
転多面鏡を用いる場合、光束の偏向は等角速度的に行わ
れるので、光走査の等速性を実現するために、走査結像
光学系としてfθ特性を持つものを用いている。しかし
ながら、走査結像光学系に要請される他の性能との関係
もあって、完全なfθ特性を実現することは容易でな
い。このため、現実の光走査においては、光走査が完全
に等速的に行われることは無く、走査特性としての等速
性は「理想の等速走査からのずれ」を伴っている。
【0005】副走査方向の走査特性には「走査線の曲が
り」や「走査線の傾き」がある。走査線は「被走査面上
における光スポットの移動軌跡」で、直線であることが
理想であり、光走査装置の設計も走査線が直線となるよ
うに行われるが、実際には、加工誤差や組立誤差等が原
因して走査線に曲がりが発生するのが普通である。
【0006】また、走査結像光学系として「結像ミラ
ー」を用い、偏向光束の、結像ミラーへの入射方向と反
射方向との間に、副走査方向で角度を持たせる場合に
は、原理的に走査線の曲がりが発生するし、走査結像光
学系をレンズ系として構成する場合でも、被走査面を
「副走査方向に分離した複数の光スポットで光走査」す
るマルチビーム走査方式では走査線の曲がりが不可避的
である。
【0007】「走査線の傾き」は、走査線が副走査方向
に対して正しく直交しない現象である。
【0008】光走査の等速性が完全でないと、形成され
た画像に主走査方向の歪みが生じ、走査線の曲がりや傾
きは、形成された画像に副走査方向の歪みを生じさせ
る。画像が所謂モノクロで、単一の光走査装置により書
込み形成される場合は、走査線の曲がりや傾き、等速性
の不完全さ(理想の等速走査からのずれ)がある程度抑
えられていれば、形成された画像に「目視で分かるほど
の歪み」は生じないが、それでも、このような画像の歪
みは少ないに越したことは無い。
【0009】マゼンタ・シアン・イエローの3色、ある
いはこれに黒を加えた4色の画像を色成分画像として形
成し、これらの色成分画像を重ね合せることにより合成
的にカラー画像を形成することは、従来から、カラー複
写機等で行われている。
【0010】このようなカラー画像形成を行うのに、各
色の成分画像を異なる光走査装置で異なる感光体に形成
する所謂「タンデム型」と呼ばれる画像形成方式がある
が、このような画像形成方式の場合、光走査装置相互で
「走査線の曲がりや傾きが異なる」と、各光走査装置ご
との走査線の曲がりは補正されていたとしても、形成さ
れたカラー画像に「色ずれ」と呼ばれる画像異常が現わ
れて、カラー画像の画質を劣化させる。また、色ずれ現
象の現われ方として、カラー画像における色合いが所望
のものにならないという現象がある。
【0011】近来、走査特性の向上を目して、光走査装
置の結像光学系に、非球面に代表される特殊な面を採用
することが一般化しており、このような特殊な面を容易
に形成でき、なおかつコストも安価な「樹脂材料の結像
光学系」が多用されている。
【0012】樹脂材料の結像光学系は、温度や湿度の変
化の影響を受けて光学特性が変化しやすく、このような
光学特性の変化は「走査線の曲がり具合や等速性」をも
変化させる。そうすると、例えば、数十枚のカラー画像
の形成を連続して行う場合に、画像形成装置の連続運転
により機内温度が上昇し、結像光学系の光学特性が変化
して、各光走査装置の書込む走査線の曲がり具合や等速
性が次第に変化し、色ずれの現象により、初期に得られ
たカラー画像と、終期に得られたカラー画像とで色合い
が全く異なるものになるという問題もある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記事情に
鑑みてなされたもので、主走査方向および/または副走
査方向の走査特性を有効に補正できる液晶偏向素子列装
置を実現し、良好な光走査、延いては良好な画像形成を
可能ならしむることを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明の液晶偏向素子
列装置は「光源側からの光束を光偏向走査手段により偏
向させ、偏向された光束を走査結像光学系により被走査
面に向かって集光させて被走査面上に光スポットを形成
し、この光スポットにより被走査面の光走査を行う光走
査装置において、被走査面上における光スポットの位置
を調整する」装置であって、以下の点を特徴とする(請
求項1)。
【0015】即ち、独立して制御可能な液晶偏向素子を
複数個、主走査方向へ配列して有し、光偏向走査手段か
ら被走査面に至る光路中に配置される。そして、光走査
に応じて、光束の主走査方向及び/または副走査方向の
偏向量を、液晶偏向素子ごとに制御することにより、被
走査面上における光スポットの位置を調整する。
【0016】「光偏向走査手段」は、光源側からの光束
を光走査のために偏向させる手段であり、ポリゴンミラ
ーを回転させる回転多面鏡を始めとし、ピラミダルミラ
ー、ホゾ型ミラー等の回転1面鏡や回転2面鏡、あるい
はガルバノミラー等、従来から知られた各種のものを用
いることができる。
【0017】「走査結像光学系」は、光偏向走査手段に
より偏向された光束を被走査面に向けて集光させ、被走
査面上に光スポットを形成するための光学系であり、f
θレンズ等の「レンズ系」として構成することも、fθ
ミラー等の「結像ミラー系」として構成することもでき
るし、「レンズ系とミラー系の複合系」として構成する
こともできる。
【0018】走査結像光学系は、光スポットによる光走
査を等速化する「等速化機能」を有する。即ち、例え
ば、光偏向走査手段にる光束の偏向が、等角速度的であ
る場合には、走査結像光学系として「光スポットによる
走査を等速化するためにfθ機能を有するもの」が用い
られる。この場合は「fθ特性」が「光走査の等速性」
である。
【0019】「液晶偏向素子」は、光束を透過させてい
る状態において、電気的あるいは磁気的な信号で駆動す
ることにより、透過光束の向きを変化させることができ
る光学素子である。液晶偏向素子の作用により透過光束
の向きが変化する方向を「偏向方向」と呼ぶ。液晶偏向
素子については後述する。
【0020】請求項1記載の液晶偏向素子列装置は「副
走査方向を偏向方向とする副走査液晶偏向素子を複数
個、主走査方向に配列してなる副走査液晶偏向素子列」
として構成することができる(請求項2)。この場合、
液晶偏向素子列装置は、個々の液晶偏向素子が「副走査
液晶偏向素子」で、副走査液晶偏向素子列による液晶偏
向素子列装置を用いることにより、走査線の曲がり(以
下「走査線曲がり」という)及び/または走査線の傾き
を補正することができる。請求項1記載の液晶偏向素子
列装置はまた、主走査方向を偏向方向とする主走査液晶
偏向素子を複数個、主走査方向に配列した主走査液晶偏
向素子列を、単独で、もしくは上記請求項2記載の副走
査液晶偏向素子列と共に有することができる(請求項
3)。
【0021】液晶偏向素子列装置が、主走査液晶偏向素
子列を単独で有する場合には、個々の液晶偏向素子が
「主走査液晶偏向素子」で、主走査液晶偏向素子列を用
いることにより、光走査の等速性を補正できる。また、
液晶偏向素子列装置が「主走査液晶偏向素子列と副走査
液晶偏向素子列」を有する場合は、走査線曲がり及び/
又は走査線の傾きと、光走査の等速性を補正できる。
【0022】上記請求項2または3記載の液晶偏向素子
列装置において、副走査液晶偏向素子列における各副走
査液晶偏向素子の主走査方向の幅を十分に小さくする
(素子の配列ピッチを細かくする)ことにより、隣接す
る副走査液晶偏向素子間の偏向量変化が「実質的に連続
的な変化」と見なせる程度になるようにすることができ
る(請求項4)。
【0023】また、上記請求項3記載の液晶偏向素子列
装置において、主走査液晶偏向素子列における各主走査
液晶偏向素子の主走査方向の幅を十分に小さく、各素子
の配列ピッチを十分に細かくすることにより、隣接する
主走査液晶偏向素子間の偏向量変化が「実質的に連続的
な変化」と見なせる程度になるようにすることができる
(請求項5)。
【0024】例えば、走査線曲がりを副走査液晶偏向素
子列で補正する場合において、補正すべき「走査線曲が
りの形状」が予め知られている場合には、副走査液晶偏
向素子列を、補正すべき走査線曲がりに応じて、構成す
ることもできる。この場合、副走査液晶偏向素子列を構
成するべく「主走査方向に配列される複数の副走査液晶
偏向素子」は、そのサイズが互いに異なっても良い。即
ち、例えば、走査線曲がりの形状を、光スポットの像
高:Hの関数としてf(H)とするとき、|df/dH|
が大きくなる「走査線の曲がり具合の大きい領域」で
は、主走査方向のサイズの小さい副走査液晶偏向素子を
多数配列して、走査線の曲がりを細かく補正し、|df
/dH|が小さくて「走査線の曲がり具合が小さい領
域」では、主走査方向のサイズの比較的大きい副走査液
晶偏向素子を用いて補正を行うようにできる。
【0025】また、走査線に「実質的に曲がりの無い領
域」がある場合には、この領域に対応する部分に副走査
液晶偏向素子がなくてもよい。即ち、予め知られた走査
線曲がりを補正するために副走査液晶偏向素子列を構成
するのであれば、副走査液晶偏向素子のサイズ・配列は
同一・等間隔とは限らない。
【0026】同様に、光走査の等速性を主走査液晶偏向
素子列で補正する場合において、補正すべき「光走査の
等速性」が予め知られている場合には、主走査液晶偏向
素子列を、補正すべき等速性に応じて構成することがで
き、この場合、主走査液晶偏向素子列を構成するべく
「主走査方向に配列される複数の主走査液晶偏向素子」
は、そのサイズが異なっても良い。
【0027】例えば、fθ特性の「変化の大きい領域」
では、主走査方向のサイズの小さい主走査液晶偏向素子
を多数配列して等速性を細かく補正し、等速性の変化が
小さい領域では、主走査方向のサイズの比較的大きい副
走査液晶偏向素子を用いて補正を行うようにできる。
【0028】また、等速性が「実質的に達成されている
領域」がある場合、この領域に対応する部分には主走査
液晶偏向素子がなくてもよい。即ち、予め知られた等速
性を補正するために主走査液晶偏向素子列を構成するの
であれば、主走査液晶偏向素子列を構成する主走査液晶
偏向素子のサイズ・配列も、同一・等間隔とは限らな
い。
【0029】上に説明したのは「補正すべき対象である
走査線曲がりやfθ特性が予め知られており、これらに
対応して液晶偏向素子列装置を構成する場合」である
が、この場合、構成された液晶偏向素子列装置には補正
対象に対する汎用性はなく、補正対象の走査線曲がり等
が異なれば用を成さない。
【0030】このような観点からすると、広い範囲の補
正対象(種々の走査線曲がりやfθ特性)をも有効に補
正できるようにするには、光走査装置の一般的な構成に
応じた構成とすることが好ましい。即ち、一般には「個
々の主走査液晶偏向素子あるいは副走査液晶偏向素子が
受け持つ走査幅が互いに等しくなる」ように、個々の素
子の「主走査方向のサイズ(配列ピッチ)」を定め、液晶
偏向素子を互いに密接して連続的に配設するのが良い。
この発明の液晶偏向素子列装置を用いることにより、走
査線曲がりや走査線の傾き、等速性等を有効に補正する
ことが可能であるので、光走査装置やその走査結像光学
系、さらには画像形成装置に対する組立精度等が緩和さ
れる。例えば、走査線曲がりは光走査装置の組立誤差や
加工誤差に起因して生じるが、液晶偏向素子列装置によ
る走査線曲がりの補正を前提とすれば、加工誤差や組立
誤差に対する精度を有効に緩和させることができ、加工
コストや組立コストの低減を図ることができる。
【0031】また、走査結像光学系に要請されるfθ特
性等の等速性も、液晶偏向素子列装置による補正を前提
とすれば、等速性に対する設計条件が緩和され、その
分、他の光学特性、例えば像面湾曲や波面収差の良好な
補正が可能となる。
【0032】この発明の光走査装置は「1以上の光源か
らの光束を光偏向走査手段により偏向させ、偏向された
光束を走査結像光学系により、光源に応じた被走査面に
向けて集光させ、被走査面上に光スポットを形成して光
走査を行う光走査装置」であって以下の点を特徴とする
(請求項6)。
【0033】即ち、上記請求項1〜5の任意の1に記載
の液晶偏向素子列装置を、光源から「この光源に対応す
る被走査面」に至る光路の1以上において、光偏向走査
手段と被走査面との間に配置し、液晶偏向素子列装置に
より、光走査に応じて光束を主走査方向及び/または副
走査方向に偏向させることにより、被走査面上における
主走査方向および/または副走査方向の光スポット位置
を調整する。
【0034】液晶偏向素子列装置が「主走査液晶偏向素
子列と副走査液晶偏向素子列とを有する」場合、これら
は一体として用いることも、別体として互いに離れた位
置に配置することもできる。液晶偏向素子列装置を配置
する位置は、光偏向走査手段と被走査面との間の適宜の
位置でよいが、有効走査領域にわたって精緻な補正を行
うためには、液晶偏向素子列装置は「走査結像光学系と
被走査面との間」に配置されることが好ましい(請求項
7)。
【0035】液晶偏向素子列装置を「走査結像光学系と
被走査面との間」に配置すると、走査結像光学系による
結像光束の波面収差に対する影響が少ないと言うメリッ
トもある。
【0036】請求項6または7記載の光走査装置におい
て、液晶偏向素子列装置は「副走査方向に対し傾け」て
配設することが好ましい(請求項8)。
【0037】液晶偏向素子列装置を副走査方向に対して
傾けて設けることにより、液晶偏向素子列装置の入・射
出面で発生する反射光が、走査結像光学系の光学面や光
偏向走査手段等で反射され、被走査面にゴースト光とし
て到達し、画像を劣化させるのを防ぐことが可能とな
る。
【0038】請求項6または7または8記載の光走査装
置は「光源から複数光束が放射され、被走査面が2以上
の光スポットで光走査されるマルチビーム方式」とする
ことができる(請求項9)。
【0039】請求項6〜9の任意の1に記載の光走査装
置において、複数の光源を用い、各光源から各光源に対
応する被走査面に至る光路を構成する走査光学系を「各
光源からの光束の形成する光スポットによる走査線を実
質的に互いに平行とする」ように構成することができる
(請求項10)。この場合、液晶偏向素子列装置を光源
ごとに設けることができる(請求項11)。
【0040】請求項10または11記載の光走査装置
は、光源の数を3もしくは4とし、各光源から放射され
る光束を「カラー画像を構成する各色成分の画像情報」
で変調するように構成でき(請求項12)、このように
すると、カラー画像を構成するための成分画像を書込む
ことができる。
【0041】この発明の画像形成装置は「感光媒体に光
走査を行って、画像形成を行う画像形成装置」であっ
て、感光媒体に光走査を行う光走査装置として請求項6
〜12の任意の1に記載のものを用いることを特徴とす
る(請求項13)。
【0042】請求項13記載の画像形成装置は「感光媒
体として光導電性の感光体を用い、光走査により形成さ
れる静電線像を可視化して得られるトナー画像を、シー
ト状の記録媒体に転写・定着する」ように構成できる
(請求項14)。
【0043】「シート状の記録媒体」は、通常の転写紙
やOHPシート(オーバヘッドプロジェクタ用のプラス
チックシート)等である。
【0044】請求項14記載の画像形成装置は、光走査
装置として上記請求項12記載のものを用い、各光源か
らの光束により光走査すべき被走査面の実体を成す3も
しくは4個の光導電性の感光体を、互いに並列に配置し
た所謂タンデム式の構成とすることができる(請求項1
5)。
【0045】請求項13または14または15記載の画
像形成装置はまた、1以上の光スポットの走査位置を検
出する「走査位置検出手段」を有し、走査位置検出手段
の検出結果に応じて、対応する液晶偏向素子列装置の各
液晶偏向素子における偏向量を決定する構成とすること
ができる(請求項16)。
【0046】「走査位置検出手段」は光走査装置内に配
設することもできるし、画像形成装置内における光走査
装置とは異なる位置に配設することもできる。
【0047】この発明の画像形成方法は「請求項16記
載の画像形成装置を用いる画像形成方法」である。請求
項17記載の画像形成方法は以下の如き特徴を有する。
即ち、走査位置検出手段により検出される光スポットの
走査位置に基づき、画像形成装置の電源投入時に、対応
する液晶偏向素子列装置の各液晶偏向素子における偏向
量を設定する。
【0048】請求項18記載の画像形成方法は、以下の
如き特徴を有する。即ち、正規の画像形成プロセスに先
立って、走査位置検出手段により光スポットの走査位置
を検出し、検出結果に基づき、対応する液晶偏向素子列
装置の各液晶偏向素子における偏向量を設定する。走査
位置の検出と偏向量の決定は、画像形成装置のユーザの
意思により随時行うようにしても良いが、正規の画像形
成プロセスが行われるごとに行っても良く、正規の画像
形成プロセスの複数回ごとに1回の割合で行うようにし
ても良い。この場合、請求項17記載の画像形成方法を
実施するには、最後に決定された偏向量を制御装置等の
メモリに記憶させておき、次回の電源投入時にこの偏向
量を設定するようにすればよい。
【0049】請求項16または17または18記載の画
像形成方法を実施する場合、感光媒体として光導電性の
感光体を用い、画像形成プロセスを連続して行うに際し
て、トナー画像を担持するシート状の記録媒体の連続搬
送における媒体間隔時間内に走査位置検出手段による光
スポットの走査位置検出を行い、液晶偏向素子列装置の
各液晶偏向素子における偏向量の「再設定の必要性」を
判定するようにできる(請求項19)。
【0050】この場合、偏向量の再設定が必要と判定さ
れたとき、光スポットの走査位置検出を行ったのと同一
の媒体間隔時間内、もしくは、それ以後の媒体間隔時間
内に新たな偏向量の設定を行うことができる(請求項2
0)。
【0051】「媒体間隔時間」は、画像形成プロセスが
連続して行われるとき、連続搬送されるシート状の記録
媒体の間隔:dを搬送速度:vで除した「d/v」を言
う。
【0052】媒体間隔時間を「h」とし、光スポットの
走査位置の検出に要する時間を「h1」、液晶偏向素子
列装置の各液晶偏向素子に偏向量を設定するのに必要な
処理時間を「h2」とするとき、これらの間に条件「h
≧h1+h2」が成り立つ場合は、新たな偏向量の設定
を「光スポットの走査位置検出を行ったのと同一の媒体
間隔時間内」に行うことができる。
【0053】「h<h1+h2」の場合、h>h1、h
>h2であるならば、光スポットの走査位置の検出を適
宜の媒体間隔時間(例えば、画像形成プロセスの3回に
1回の割合い)に行い、偏向量の決定は、この媒体間隔
時間よりもあとの媒体間隔時間において行うようにす
る。
【0054】ここで「液晶偏向素子」について簡単に説
明する。前述の如く、液晶偏向素子は、電気的な信号で
駆動されるものと、磁気的な信号で駆動されるものとが
知られているが、以下では、電気的な信号で駆動される
ものを例にとって説明する。
【0055】電気的な信号による駆動で光束を偏向させ
る液晶偏向素子は、大別すると、電気信号により「屈折
率を変化させる」ものと、電気信号により「回折作用を
起こさせる」ものとの2種に分けられる。
【0056】まず、屈折率の変化を利用する液晶偏向素
子につき説明すると、この種のものは、例えば、特開昭
63−240533号公報に記載されている。1例を示
すと、図1の如くである。
【0057】図1(b)において、液晶1は「誘電異方
性が正のネマチック液晶」で、スペーサ3により所定間
隙に保たれた1対の透明配向膜2A、2B間に薄層状に
密封されている。符号1Aで示す液晶分子は「分子軸方
向に長い形状」である。配向膜2Aは、液晶分子1Aの
分子軸が配向膜表面に対して直交方向となるように配向
処理され、配向膜2Bは、液晶分子1Aの分子軸が配向
膜表面に対して平行方向となるように配向処理されてい
る。
【0058】配向膜2Aの外側にはZnO等による透明
な電気抵抗膜4が形成されている。透明な電気抵抗膜
4、配向膜2A、2Bおよび液晶1は、図1(b)に示
す如く1対の透明なガラス基板5A、5Bにより挟持さ
れている。ガラス基板5Bの配向膜2B側の面にはIT
O等による透明な電極膜6が一面に形成されている。
【0059】一方、ガラス基板5Aの配向膜2A側の面
には、図1(a)に示すようなパターンの電極7A、7
Bが形成され、これら電極7A、7Bは(b)に示す如
く、電気抵抗膜4に接している。
【0060】電極7A、7Bは、これらが「光束の透過
領域にかかる場合」にはITO等により透明電極として
形成されるが、電極7A、7Bが光束の透過領域にかか
らなければ(電極7A、7Bが光束を遮らなければ)金
属薄膜等により不透明な電極として形成することもでき
る。図1の例では、電極7A、7Bは透明電極として形
成されている。
【0061】図1(b)の状態において、電極膜6と電
極7Bを接地し、図1(a)に示す電極7A、7Bの端
子A、B間に電圧:Vを印加すると、電気抵抗膜4の電
位は、電極7Aの側から電極7Bの側へ直線的に低下す
る。このため、電気抵抗膜4と透明な電極膜6との間に
は「図1(b)の上方から下方へ向って直線的に減少す
る電界(向きは図の左右方向を向いている)」が作用す
る。
【0062】この電界は液晶1に作用し、液晶分子1A
を「その分子軸が電界に平行になるよう」に回転させ
る。液晶分子1Aの回転角は「電界の強さに直線的に比
例」するので、上記電界が作用すると、電極7Aの側で
は液晶分子1Aの分子軸は電界の方向(図の左右方向)に
より近くなるが、電極7Bの側では電界が実質的に0で
あるので、液晶分子1Aの分子軸は殆ど電極膜6に平行
のままである。
【0063】液晶分子1Aの誘電率は、分子軸に平行な
方向において大きく、分子軸に直交する方向において小
さい。このため、屈折率は分子軸に平行な方向において
より大きくなる。上記電界の作用により、上述の如き
「液晶分子1Aの分子軸の向きの分布」が生じると、液
晶1における「屈折率」は、分子軸が電界に略平行とな
る電極7Aの側で高く、電極7Bの側では低くなり、図
1(c)に示すように電極7Aの側から電極7Bの側へ
直線的に減少する。
【0064】従って、このような屈折率分布が生じてい
る液晶偏向素子に、図1(b)の右側から光束を入射さ
せて液晶偏向素子を透過させると、透過光束は屈折率分
布の作用により、屈折率の高い側(図1(b)で上方)へ
偏向される。
【0065】以上が、屈折率変化を利用した液晶偏向素
子による光束偏向の原理である。偏向の程度である偏向
量、即ち「偏向角」は、液晶偏向素子に固有の値で飽和
し、飽和するとそれより大きな偏向角は生じない。液晶
偏向素子を駆動する電気信号としては「直流電圧」を用
いても良いが、液晶偏向素子の寿命の面から考えると、
電気信号は「パルス状または正弦波状に変調された信号
で、平均電圧が0V近傍であるもの」が好ましい。
【0066】偏向角を変化させるには、端子A、B間の
電位差:Vの増減によって行うこともできるが、上記パ
ルス信号を駆動信号とする場合は「パルスのデュ−ティ
比」を変えることによっても行うことができる。
【0067】図2は「電気信号により屈折率を変化させ
る方式の液晶偏向素子」の別例である。繁雑を避けるた
め、混同の虞がないと思われるものについては図1にお
けると同一の符号を用いた。この素子は図1の素子の変
形例であり、図1の素子との差異は、ガラス基板5Aの
側において、透明な電気抵抗膜を3つの部分4A、4
B、4Cに分割し、透明電極を図2(a)の如くにパタ
ーニングし、電気抵抗膜4Aに電極7A1と7B1が対
応し、電気抵抗膜4Bに電極7A2と7B2が対応し、
電気抵抗膜4Cに電極7A3と7B3が対応するように
した。
【0068】端子A、B間に駆動信号を印加すると、図
2(c)の如き屈折率分布が得られる。この場合、端子
A、Bに印加する電圧:Vに対する電界の変化率が大き
くなるので、図1の素子に比してより「大きな屈折率勾
配」が得られ、より大きな偏向角(偏向量)を得ること
ができる。
【0069】図3は液晶偏向素子の別の例を示してい
る。この液晶偏向素子は「電気信号により回折作用を起
こさせるもの」である。この型の液晶偏向素子は、例え
ば特開平8−313941号公報に詳しく記載されてい
る。図3においても繁雑を避けるため、混同の虞がない
と思われるものについては、図1におけると同一の符号
を用いた。
【0070】図3(a)において、液晶1は例えば「液
晶分子1Aの分子軸方向の誘電率が、分子軸に直交する
方向の誘電率よりも小さい、誘電異方性が負のネマチッ
ク液晶」で、スペーサ3により所定間隙に保たれた1対
の透明配向膜2A、2Bの間に薄層状に密封されてい
る。
【0071】配向膜2A、2Bは、透明電極6Aを有す
るガラス基板5Aと、透明電極6Bを有するガラス基板
5Bとにより挟持されている。透明電極6A、6BはI
TO等で薄膜状に形成され、それぞれガラス基板5A、
5Bの面に所定の形状(例えば矩形形状)で一様に形成
されている。
【0072】配向膜2A、2Bは、液晶分子1Aの分子
軸方向が図面に直交する方向となるように、液晶1に対
する配向を行う。このような状況で、透明電極6A、6
B間に、直流もしくは300Hz程度以下の低周波の電
圧を印加させると、液晶1内に図の上下方向(前記「配
向方向」と直交する方向)を格子配列方向とする回折格
子パターンが形成される(特開平8−313941号公
報「0054」)。図3(b)は、このように形成され
た回折格子パターンにおける屈折率分布である。
【0073】この状態で光束を液晶偏向素子に入射させ
ると、透過光は上記回折格子パターンにより(図3
(a)の上下方向に)回折光を生じる。上記低周波の電
圧の電圧値を変化させると、形成される回折格子パター
ンの格子ピッチが変化し、回折角が変化する(特開平8
−313941号公報「0057」)。
【0074】従って、例えば回折の1次光に着目すれ
ば、1次光の偏向角を調整することにより、光束を所定
方向(上に説明した場合では、図1(a)の上下方向)
に所望の偏向角で偏向させることができる。
【0075】また、図3の液晶偏向素子の透明電極6
A、6B間に印加する電圧を高周波電圧にすると、液晶
1に配向方向に直交する方向の回折格子パターンが現
れ、図3(a)の図面に直交する方向の回折光を得るこ
とができる。この場合は、液晶に印加する高周波電圧の
「包絡電圧」を増減させることにより、回折角を変化さ
せることができる(特開平8−313941号公報「0
060」)。
【0076】以上、従来から知られた「電気信号により
光束を偏向させるタイプの液晶偏向素子」につき簡単に
説明した。
【0077】この発明は、これら公知の液晶偏向素子
(電気信号により駆動するものに限らず、上には説明し
なかったが、磁気信号により駆動するものでもよい)を
用い、光束の偏向により光スポットの位置調整を行うの
である。
【0078】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施を説明する。図
4は光走査装置の実施の1形態を示している。図4
(a)に示すように、光源装置(光源とカップリングレ
ンズとを含む)10から射出した光束は、平行光束(弱
い収束もしくは発散光束でも良い)で、被走査面上で所
望形状の光スポット径を得るための開口絞り(図示され
ず)を通過し、線像結像光学系をなす(副走査方向にの
み正のパワーを持つ)シリンドリカルレンズ12に入射
し、副走査方向にのみ集束され、光偏向走査手段のポリ
ゴンミラー14の偏向反射面近傍に「主走査方向に長い
線像」として結像する。
【0079】ポリゴンミラー14の等速回転に伴ない、
偏向反射面に反射された光束は等角速度的に偏向する偏
向光束となり、走査結像光学系としてのfθレンズ16
を構成する2枚のレンズ161、162を順次透過し、
液晶偏向素子列装置18を透過して被走査面20に到達
し、fθレンズ16の作用により被走査面20上に光ス
ポットとして集光し、被走査面20を光走査する。
【0080】液晶偏向素子列装置18は「主走査方向に
長い長尺形状」で、被走査面20上において光スポット
の位置調整を行わせるためのものである。即ち、液晶偏
向素子列装置18は「光源側からの光束を光偏向走査手
段14により偏向させ、偏向された光束を走査結像光学
系16により被走査面20に向かって集光させて被走査
面上に光スポットを形成し、この光スポットにより被走
査面の光走査を行う光走査装置において、被走査面上に
おける光スポットの位置を調整する装置」であって、後
述するように、独立して制御可能な液晶偏向素子を複数
個、主走査方向へ配列して有し、光偏向走査手段である
ポリゴンミラー14から被走査面20に至る光路中に配
置され、光走査に応じて光束の、主走査方向及び/また
は副走査方向の偏向量を液晶偏向素子ごとに制御するこ
とにより、被走査面20上における光スポットの位置を
調整する(請求項1)。光スポットの位置調整は、主走
査方向および/または副走査方向に関して行われる。
【0081】符号22で示す「コントローラ」はマイク
ロコンピュータ等で構成され、液晶偏向素子列装置18
の各液晶偏向素子における偏向量を設定し、このように
設定された偏向量を実現するように液晶偏向素子列装置
18を制御駆動する。コントローラ22はまた、画像形
成装置全体を制御する「システムコントローラ」におけ
る機能の1つとして設定することもできる。
【0082】即ち、図4(a)に示す光走査装置は「1
以上の光源からの光束を光偏向走査手段14により偏向
させ、偏向された光束を走査結像光学系16により、光
源に応じた被走査面20に向けて集光させて被走査面上
に光スポットを形成して光走査を行う光走査装置であっ
て、請求項1記載の液晶偏向素子列装置18を、光源か
らこの光源に対応する被走査面に至る光路の1以上にお
いて、光偏向走査手段14と被走査面20との間に配置
し、液晶偏向素子列装置18により、光走査に応じて光
束を主走査方向及び/または副走査方向に偏向させるこ
とにより、被走査面上における主走査方向および/また
は副走査方向の光スポット位置を調整する」もの(請求
項6)である。
【0083】また、液晶偏向素子列装置18は、走査結
像光学系(fθレンズ)16と被走査面20との間に配
置されている(請求項7)。
【0084】図4(b)は、図4(a)における「ポリ
ゴンミラー14の偏向反射面と被走査面20との間の光
学配置」を副走査方向(図面に直交する方向)からみた
状態を示している。液晶偏向素子列装置18は、図4
(a)に示すように「走査結像光学系としてのfθレン
ズ16のレンズ162と被走査面20との間」に配設さ
れているが、液晶偏向素子列装置の配設位置はこれに限
らない。
【0085】例えば、液晶偏向素子列装置18に代え
て、液晶偏向素子列装置18Aを、図4(b)に示す如
く、ポリゴンミラー14の偏向反射面とfθレンズ16
におけるレンズ161との間に配設することもできる。
このように液晶偏向素子列装置を光偏向走査手段の側に
近接して配設するほど、液晶偏向素子列装置の主走査方
向の長さを短縮でき、コスト的には有利である。
【0086】しかしながら反面、以下の如き問題があ
る。図4(b)に示す液晶偏向素子列装置18Aに入射
する偏向光束は等角速度的に偏向している。ポリゴンミ
ラー14の偏向反射面による偏向の起点から、液晶偏向
素子列装置18Aに至る距離をDとし、偏向光束の偏向
角をθとすると、偏向角:θのときに偏向光束(の主光
線)が液晶偏向素子列装置18Aに入射する位置は、D
・tanθである。
【0087】すると、偏向光束の微小偏向角:Δθに対
応する液晶偏向素子列装置18Aの主走査方向の幅:Δ
Sは「ΔS=D・Δθ/cosθ」となるから、偏向
角:θが大きくなるほど、偏向光束が液晶偏向素子列装
置18A上を移動する距離は大きくなる。
【0088】従って仮に、液晶偏向素子列装置18Aに
おける各液晶偏向素子の主走査方向のサイズを同一と
し、複数の液晶偏向素子を等ピッチで主走査方向に配列
したとすると、個々の液晶偏向素子に対応する「被走査
面上における主走査方向の領域(以下、各液晶偏向素子
の担当補正領域と呼ぶ)」は、偏向角の大きい位置にあ
る液晶偏向素子ほど大きくなる。このため、光スポット
の位置の調整は、偏向光束の偏向角が大きくなるほど粗
雑化する。
【0089】これを避けるためには、液晶偏向素子の主
走査方向のサイズを、偏向角:0から最大偏向角の側に
向って次第に小さく、液晶偏向素子の配列ピッチを、偏
向角:0から最大偏向角に向って次第に細かくすれば良
いが、偏向反射面の近傍では、偏向光束は主走査方向に
絞られていず、かなりの光束径(数mm程度)を有する
ので、上記サイズを然程小さくできない。
【0090】このような理由で、液晶偏向素子列装置
は、走査結像光学系よりも被走査面側にあることが好ま
しいのである。
【0091】図4(a)、(b)に示す液晶偏向素子列
装置18のように、fθレンズ16と被走査面20との
間に配設する場合は、偏向光束自体が細く絞り込まれて
おり、なお且つ、偏向光束の偏向が、fθレンズ16の
作用により等速化されているので、主走査方向に同じサ
イズの液晶偏向素子を等ピッチで連続的に配列しても、
光スポット位置の良好な調整が可能で、液晶偏向素子の
配列ピッチを然程細かくする必要もない。液晶偏向素子
列装置18を被走査面に近づけるほど、この効果は顕著
になる。
【0092】図5を参照して、液晶偏向素子列装置によ
る「光スポットの位置調整」を説明する。先に説明した
ように、液晶偏向素子は電気的もしくは磁気的な駆動信
号に応じて透過光束を偏向させる機能を持ち、その偏向
方向は任意に設定できる。
【0093】図5(a)において左右方向は主走査方向
である。符号Li(i=1〜10)は「電気信号で駆動
される液晶偏向素子」を示している。即ち、この例では
10個の液晶偏向素子L1〜L10が主走査方向に、互
いに密接して連続的に配列されている。また、この例に
おいて液晶偏向素子Liは互いに同サイズで等ピッチ配
列されている。
【0094】符号Di(i=1〜10)は液晶偏向素子
Liを駆動するドライバ回路を示している。これらドラ
イバ回路Diはコントローラ22により制御される。
【0095】液晶偏向素子Liの偏向方向を主走査方向
に設定すれば、液晶偏向素子列180は、主走査方向を
偏向方向とする主走査液晶偏向素子を複数個、主走査方
向に配列した「主走査液晶偏向素子列(請求項3)」と
なる。
【0096】また、液晶偏向素子Liの偏向方向を副走
査方向に設定すれば、液晶偏向素子列180は、副走査
方向を偏向方向とする副走査液晶偏向素子を複数個、主
走査方向に配列してなる「副走査液晶偏向素子列(請求
項2)」となる。
【0097】若干補足すると、個々の液晶偏向素子Li
は対応するドライバ回路Diにより個別独立に駆動され
るが、この例において、液晶とこれを挟持する配向膜、
さらに透明電極は互いに共通している。そして、図1に
示す駆動電圧を印加される電極7A、7Bとこれらを連
結する透明抵抗膜4の部分が液晶偏向素子Li(i=1
〜10)ごとに独立している。
【0098】図5(b)は「走査位置検出手段」の1形
態を示している。走査位置検出手段による走査位置検出
に関しては後に述べる。図5(b)に示す走査位置検出
手段23は、液晶偏向素子Liと同数のエリアセンサP
1〜P10の受光面が主走査方向に配列している。
【0099】走査位置検出手段23は、各エリアセンサ
Piの受光面が「被走査面と光学的に等価な位置」を占
めるように配設され、偏向光束もしくは偏向光束の一部
を分離した検出光束で走査されるようになっている。
【0100】エリアセンサPiの受光面は、液晶偏向素
子列180における液晶偏向素子Liと対応し、設計上
の光スポットがエリアセンサPiの中心に結像すると
き、この光スポットを形成する偏向光束が「対応する液
晶偏向素子Liの中心」を通るように、液晶偏向素子列
180との位置関係を定められている。
【0101】エリアセンサPiは固定板23Sに固定的
に設けられている。固定板23Sは熱膨張率:1.0×
10−5/℃以下の材質、具体的には、ガラス(熱膨張
率0.5×10−5/℃)や、アルミナ等のセラミック
材質(熱膨張率:0.7×10−5/℃、炭化珪素(熱
膨張率:0.4×10−5/℃)等からなり、温度変動
による影響(エリアセンサPiの受光面位置の移動、相
対位置関係の変動により正確な検出が妨げられる)を実
質的になくしている。
【0102】また、エリアセンサPi相互間に発生する
電気ノイズの影響をなくすため、固定板23Sの材質は
上記の如き「非導電性材料」が好適である。例えば、固
定板23Sを熱膨張率:2.4×10−5/℃のアルミ
合金で形成した場合は、温度変動により検出精度が劣化
する。
【0103】なお、図5(b)における領域RYは被走
査面における「有効書込幅に対応する領域」である。
【0104】ここで、液晶偏向素子列180が「副走査
液晶偏向素子列」である場合を例に取り、図4の光走査
装置における「走査線曲がり」を補正する場合を説明す
る。
【0105】例えば、光走査による画像形成プロセスを
行うに先立ち、ポリゴンミラー14を回転させ、光源装
置1の光源を発光させる。
【0106】光源の発光は時間的に間欠的に行い、各発
光ごとに上記偏向光束もしくは検出光束が、走査位置検
出手段23の各エリアセンサP1〜P10に順次に入射
するようにする。走査位置検出手段23はエリアセンサ
Pi(i=1〜10)が検出する光スポットの「副走査
方向の位置」をコントローラ22に向けて出力する。
【0107】図5(c)において「10個の黒丸」が、
このように検出された副走査方向の位置を示している。
この図における破線は「理想上の走査線」で、主走査方
向に直線的である。
【0108】コントローラ22は、検出された10個の
「副走査方向の光スポット位置(走査位置)」に基づ
き、最小2乗法等により、走査線の形態を「多項式」と
して近似する。この多項式が「検出された走査線曲が
り」であり、これを図5(c)に実線で示す。
【0109】コントローラ22は次いで、このような走
査線曲がりを補正するため、副走査液晶偏向素子列の、
液晶偏向素子Liにおける「副走査方向の光束偏向の向
きと偏向量(偏向角)」とを算出する。図5(c)に示
す領域Si(i=1〜10)は、副走査液晶偏向素子列
における液晶偏向素子Liが「偏向光束を偏向させるべ
き領域(前記「担当補正領域」)」を示し、各領域Si
における上向き若しくは下向きの矢印は「偏向の向き」
を表している。
【0110】コントローラ22は、液晶偏向素子Liに
上記「偏向の向きと偏向量」を実現すべき信号を決定
し、ドライバ回路Di(i=1〜10)に印加する。こ
の例では、液晶偏向素子Li(図1の端子A、B間)に
印加する電圧の正負により「偏向の向き」を制御し、こ
の電圧をパルス電圧として印加し、そのデュ−ティ比を
調整することにより「偏向量」を制御する。
【0111】このようにして、画像形成プロセスの開始
される以前に、副走査液晶偏向素子列の液晶偏向素子L
i(i=1〜10)における偏向の向きと偏向量とを実
現する。勿論、検出された走査線曲がりが「補正を必要
としない程度に微小」である場合には、副走査液晶偏向
素子列による走査線曲がりの補正を行う必要は無く、こ
の場合は「副走査液晶偏向素子列が偏向光束を偏向させ
ることなく透過させる(駆動信号を0とする)」ように
すれば良い。
【0112】図5(d)は、副走査液晶偏向素子列によ
り補正された走査線の状態を示している。Yi(i=1
〜10)は、被走査面20の走査領域における「各液晶
偏向素子Liが補正を担当する部分(補正担当領域)」
を示している。
【0113】実線で示す走査線は若干「ギクシャク」し
ているように見えるが、これは図5(c)において走査
線曲がりを「極端に強調」して描いたことに起因する。
現実の走査線曲がりは最大の場合でも0.1〜0.2m
m程度であるので、例えば、1個の液晶偏向素子Liが
「30mmの走査領域」の補正を担当するものとして
も、実質的に直線状態の走査線を実現できる。
【0114】副走査液晶偏向素子列における液晶偏向素
子の数を更に増やし、液晶偏向素子Liの担当補正領域
を小さくすることにより走査線曲がりを「より精緻」に
補正できることは当然である。
【0115】特に、副走査液晶偏向素子列における副走
査液晶偏向素子Liの主走査方向の幅を十分に小さく
(例えば2〜5mm程度)することにより、隣接する副
走査液晶偏向素子間の偏向量変化を「実質的に連続的な
変化」と見なし得るようにでき(請求項4)、このよう
にすれば、走査線を「実質的に連続した直線」に補正す
ることもできる。
【0116】上には、走査線曲がり補正を説明したが
「走査線の傾き」も、上記と同様にして補正できること
は容易に理解されるであろう。
【0117】上の説明では、光スポットの走査位置を検
出して「補正すべき走査線曲がり」を特定し、これに合
わせて液晶偏向素子Liの偏向量を設定している。この
ようにすると、走査位置検出を随時行うことにより、走
査線曲がりが経時的に変化したり、fθレンズ16を樹
脂レンズとして構成した場合に、環境変化で走査線曲が
りが変化しても、常に適正な補正を行うことが可能であ
る。
【0118】走査線曲がりの「経時変化や環境変化に基
づく変動」が生じない場合、例えば、fθレンズ16を
ガラスレンズで構成した場合などには、予め走査線曲が
りや走査線の傾きを測定し、得られた走査線曲がり・傾
きを補正するに必要な「液晶偏向素子Li(i=1〜1
0)における副走査方向の偏向量」をコントローラ22
におけるメモリに記憶させておき、常時「この偏向量」
を用いて補正を行えば良い。
【0119】上には液晶偏向素子列180を「副走査液
晶偏向素子列」として、走査線曲がり・走査線の傾きの
補正を行う場合を説明したが、液晶偏向素子列180を
「主走査液晶偏向素子列」とし、個々の液晶偏向素子L
iにおける偏向方向を主走査方向とすれば、fθ特性等
の等速性を補正することが可能である。
【0120】この場合は、走査位置検出手段22のエリ
アセンサPiが検出する光スポットの「主走査方向の位
置」を求め、これを用いてコントローラ22により光走
査の「等速性(理想の等速走査からのずれ)」を上記走
査線曲がりの場合と同様にして求め、求められた等速性
を補正するために液晶偏向素子Liにおける主走査方向
の偏向量を設定し、偏向光束の主走査方向への偏向量を
補正することにより、等速性の補正を実行できる。
【0121】主走査液晶偏向素子列における液晶偏向素
子の数を増やし、液晶偏向素子Liの担当補正領域を小
さくする程、等速性の「より精緻な補正」が可能で、主
走査液晶偏向素子列における主走査液晶偏向素子Liの
主走査方向の幅を十分に小さく(例えば2〜5mm程
度)することにより、隣接する主走査液晶偏向素子間の
偏向量変化を「実質的に連続的な変化」と見なし得るよ
うにでき(請求項5)、このようにすれば、光走査を実
質的に等速で行うことができる。
【0122】上の説明では、光スポットの走査位置を検
出して「補正すべき等速性」を特定し、これに合わせて
液晶偏向素子Liの偏向量を設定している。このように
すると、走査位置検出を随時行うことにより、等速性が
経時的に変化したり、fθレンズ16を樹脂レンズとし
て構成した場合に、環境変化で等速性が変化しても常
に、適正な補正を行うことが可能である。
【0123】fθレンズ16をガラスレンズで構成した
場合などのように、等速性の経時変化や環境変化に基づ
く変動が生じない場合は、予め等速性を測定し、得られ
た等速性を補正するに必要な「液晶偏向素子Liにおけ
る主走査方向の偏向量」をコントローラ22におけるメ
モリに記憶させておき、常時「この偏向量」を用いて補
正を行えば良い。
【0124】上に説明した等速性の補正は、請求項3記
載の液晶偏向素子列装置として「主走査液晶偏向素子列
を単独で用いた」場合である。走査線曲がり・走査線の
傾きとともに等速性をも補正できるようにするには、主
走査液晶偏向素子列を請求項2記載の副走査液晶偏向素
子列とともに有する液晶偏向素子列装置を用いれば良い
(請求項3)。
【0125】例えば、図6(b)に示すように、主走査
液晶偏向素子列181と副走査液晶偏向素子列182と
を、結像光束の透過方向へ重ねて一体化したものを「液
晶偏向素子列装置」として用い、主走査液晶偏向素子列
181により等速性の補正を行い、副走査液晶偏向素子
列182により走査線曲がり・走査線の傾きを補正する
ことができる。なお、図6(b)において、図面に直交
する方向が主走査方向である。
【0126】図6(b)のように、主走査液晶偏向素子
列181と副走査液晶偏向素子列182とを重ねて一体
化する代わりに、これらを互いに分離して配設しても良
い。
【0127】次ぎに、走査位置検出手段による走査位置
の検出を説明する。上に説明した例では、走査位置検出
手段23はエリアセンサPiの受光面が被走査面と光学
的に等価な位置を占めるように配設され、偏向光束もし
くは偏向光束の一部を分離した検出光束で走査される
が、この場合の具体例を図7(a)、(b)に示す。
【0128】図7(a)で、図面に直交する方向が主走
査方向、上下方向が副走査方向である。因みに、図4に
示す光走査装置における走査位置検出は図7(a)に示
す如き方式で行われ、液晶偏向素子列装置18は、主走
査方向に偏向される結像光束の光路上において「副走査
方向に対して傾け」て配設されている(請求項8)。
【0129】このため、結像光束はその一部が液晶偏向
素子列装置18の入射側面で反射されて検出光束LSと
なり、上記入射側の面を反射面として被走査面20と等
価な面に配置された走査位置検出手段23の受光面位置
に光スポットを形成し、走査位置を検出される。
【0130】図7(b)でも、図面に直交する方向が主
走査方向、上下方向が副走査方向である。主走査方向に
偏向され、液晶偏向素子列装置18を透過した結像光束
は、結像光束光路上において「副走査方向に対して傾
け」て配設された反射面部材19により反射され、反射
面部材19の反射面に関して被走査面20と等価な面に
配置された走査位置検出手段23の受光面位置に光スポ
ットを形成し、走査位置を検出される。
【0131】反射面部材19は、これを透明ガラスで構
成してこれを常時図示の位置に設置し、結像光束の一部
を反射により走査位置検出手段23側へ分離するように
しても良いし、結像光束の光路に出入可能とし、走査位
置検出を行うときにのみ図示の位置に設置するようにし
てもよい。
【0132】図7(a)、(b)に示したのは、偏向光
束による光スポットを直接検出して、走査位置の検出を
行う場合であるが、走査位置検出は、必ずしも光スポッ
トの検出により行う必要はない。走査位置検出の別例
を、図7(c)、(d)に示す。
【0133】図7(c)において、符号25は「被走査
面の実体」をなす光導電性の感光体を示している。走査
位置は感光体25の感光面に対する光スポット位置であ
るから、画像形成プロセスにより走査線1ライン分を感
光体25に書込み、得られる静電潜像を可視化して線状
のトナー画像LTIを得ると、このトナー画像LTIは
走査線を可視化したものとなっている。
【0134】トナー画像LTIをランプ26で照射し、
結像系27によりイメージセンサ28上に結像させて読
取り、その結果に基づき走査線曲がりを検出できる。こ
の場合、ランプ26、結像系27、イメージセンサ28
が「走査位置検出手段」を構成する。
【0135】図7(d)において、符号29は、中間転
写媒体としての中間転写ベルトを示している。図7
(c)の場合と同様にして感光体25上に形成した線状
のトナー画像LTIを、転写手段30により中間転写ベ
ルト29上に転写し、転写されたトナー画像LTIをラ
ンプ26で照射し、結像系27によりイメージセンサ2
8上に結像させて読取り、その結果に基づき走査線曲が
りを検出する。この場合も、ランプ26、結像系27、
イメージセンサ28が「走査位置検出手段」を構成す
る。
【0136】図7(c)、(d)の場合とも、線状のト
ナー画像LTIは、検出後、図示されないクリーニング
手段により感光体25、中間転写ベルト29から除去さ
れる。
【0137】等速性の検出のために、主走査方向の走査
位置検出を行うには、「副走査方向に適宜の長さとなる
直線状の画像」を互いに平行となるようにして主走査方
向に必要な本数だけ書込み、これを可視化する。各「副
走査方向の直線」の間隔は、等間隔を理想とするように
形成する。これら直線を可視化したものを、感光体上も
しくは中間転写ベルト上で検出し、各直線間の間隔を調
べることにより等速性を知ることができる。
【0138】以上は、走査位置検出手段により走査位置
を検出する場合であるが、走査位置検出手段を持たない
場合には、以下の如くにすれば良い。即ち、この場合に
は、上記の如くして形成したトナー画像を転写紙上に転
写・定着し、転写紙上に得られた画像に基づき走査線曲
がりや走査線の傾き、等速性を測定し、その結果に基づ
き、液晶偏向素子列装置の各液晶偏向素子における偏向
量を決定する。
【0139】図7(a)の例では、液晶偏向素子列装置
18を副走査方向に対して傾けることにより、結像光束
の一部を走査位置検出手段23の方向へ向けて反射させ
ているが、これに代え、図6(a)に示すように、例え
ば、主走査液晶素子列において、液晶を封入するための
スペーサ3A、3Bの大きさを異ならせることにより、
ガラス基板5a(透明電極や透明抵抗膜、配向膜が形成
されている)とガラス基板5b(透明電極や配向膜が形
成されている)とに角度を持たせ、ガラス基板5aの傾
きにより「走査位置検出手段側へ反射される反射光束」
を得ることができる。
【0140】図8(a)は、光走査装置の実施の別形態
を説明図的に示している。この光走査装置は、光源から
複数光束が放射され、被走査面が2以上の光スポットで
光走査されるマルチビーム方式の光走査装置(請求項
9)である。
【0141】光源装置40は、半導体レーザによる光源
401、402と、カップリングレンズ403、404
とを有している。光源401、402から放射された各
光束は、それぞれカップリングレンズ403、404に
よりカップリングされ、平行光束(あるいは弱い発散性
もしくは弱い収束性の光束)となり、シリンドリカルレ
ンズ42により副走査方向に集束され、ポリゴンミラー
44の偏向反射面近傍に、互いに副走査方向に分離した
「主走査方向に長い線像」として結像する。
【0142】ポリゴンミラー44が等速回転すると、各
光束は等角速度的に偏向する偏向光束となって液晶偏向
素子列装置48を透過し、fθレンズ46を構成するレ
ンズ461、462を順次透過し、光路折曲げミラー4
7により光路を折曲げられ、被走査面の実体を成す光導
電性の感光体50(矢印方向に等速回転する)の感光面
上に、副走査方向に互いに分離した光スポットを形成
し、感光体50を2走査線同時に光走査する。
【0143】偏向光束の一方は、光走査領域へ向う途上
で光センサ49により検出され、光センサ49の出力に
基づき各光スポットの光走査開始の同期が取られる。
【0144】図8(c)に示すように、光源401、4
02からの各光束FL1、FL2は、副走査方向(図面
に直交する方向)から見て、ポリゴンミラーの偏向反射
面441の部分で「主走査方向に交叉する」ように設定
されている。
【0145】このようにすると、被走査面50上で(主
走査方向に)同一位置に結像する光束はレンズ461、
462の同一部分を通るため、各光束FL1、FL2に
関する等速性が同一のものとなる。また、各光束FL
1、FL2がレンズ461、462において「光軸に関
して副走査方向において同じ側」を通るようにすること
により、被走査面50上における各走査線の走査線曲が
りは「実質的に同じ」になる。
【0146】従って、液晶偏向素子列装置48により、
主・副走査方向の偏向量を調整することにより、走査線
曲がり・走査線の傾き・等速性を2光束同時に補正し、
光束FL1、FL2によるマルチビーム走査を良好に行
うことができる。
【0147】光源401、402からの光束FL1、F
L2が、図8(b)のように「偏向反射面441の部分
で主走査方向に交叉しない」と、被走査面50上で同一
位置に結像する光束がレンズ461、462の同一部分
を通らないため、等速性や走査線曲がりが、光束FL1
とFL2で同一にならず、従って、単一の液晶偏向素子
列装置48によっては、各光束について等速性や走査線
曲がりを補正することはできない。
【0148】なお、この実施の形態において、液晶偏向
素子列装置48はポリゴンミラー44とレンズ461と
の間に配備されるので、前述したところに従い、ある程
度、偏向反射面から離れた位置に配置することにより、
偏向角の大きい部分における液晶偏向素子の配列ピッチ
が余り小さくならないようにする。
【0149】図8に示す光走査装置は、1以上の光源4
01、402からの光束を光偏向走査手段44により偏
向させ、偏向された光束を走査結像光学系46により、
光源に応じた被走査面50に向けて集光させて被走査面
上に光スポットを形成して光走査を行う光走査装置にお
いて、請求項1〜5の任意の1に記載の液晶偏向素子列
装置48を、光源からこの光源に対応する被走査面に至
る光路の1以上において、光偏向走査手段と被走査面と
の間に配置し、液晶偏向素子列装置48により、光走査
に応じて光束を主走査方向及び/または副走査方向に偏
向させることにより、被走査面上における主走査方向お
よび/または副走査方向の光スポット位置を調整するも
の(請求項6)である。
【0150】図9は画像形成装置の実施の1形態を示し
ている。この画像形成装置はモノクロームのレーザプリ
ンタであり、感光媒体が光導電性の感光体で、光走査に
より形成される静電線像を可視化して得られるトナー画
像を、シート状の記録媒体に転写・定着する(請求項1
4)。
【0151】レーザプリンター100は、感光媒体11
1として「円筒状に形成された光導電性の感光体」を有
している。感光体111の周囲には、帯電手段としての
帯電ローラ112、現像装置113、転写ローラ11
4、クリーニング装置115が配備されている。帯電手
段としては帯電ローラ112に代えて「コロナチャージ
ャや帯電ブラシ」を用いることもでき、転写ローラ11
4に代えて「コロナ放電式の転写手段」を用いることも
できる。
【0152】レーザビームLBにより光走査を行う光走
査装置117が設けられ、帯電ローラ112と現像装置
113との間で「光書込による露光」を行うようになっ
ている。さらに、符号116は定着装置、符号118は
カセット、符号119はレジストローラ対、符号120
は給紙コロ、符号121は搬送路、符号122は排紙ロ
ーラ対、符号123はトレイ、符号Pは「シート状の記
録媒体」としての転写紙を示している。
【0153】画像形成プロセスが実行されるとき、光導
電性の感光体111が時計回りに等速回転され、その表
面が帯電ローラ112により均一帯電され、光走査装置
117のレーザビームLBの光書込による露光を受けて
静電潜像が形成される。形成された静電潜像は所謂「ネ
ガ潜像」であって画像部が露光されている。この静電潜
像は現像装置113により反転現像され、感光体111
上にトナー画像が形成される。
【0154】転写紙Pを収納したカセット118は、画
像形成装置100本体に脱着可能で図のごとく装着され
た状態において、収納された転写紙Pの最上位の1枚が
給紙コロ120により給紙され、給紙された転写紙P
は、その先端部をレジストローラ対119に捉えられ
る。
【0155】レジストローラ対119は、感光体111
上のトナー画像が転写位置へ移動するのにタイミングを
合わせて、転写紙Pを転写部へ送り込む。送り込まれた
転写紙Pは、転写部においてトナー画像と重ね合わせら
れ転写ローラ114の作用によりトナー画像を静電転写
される。トナー画像を転写された転写紙Pは定着装置1
16へ送られ、定着装置116においてトナー画像を定
着され、搬送路121を通り、排紙ローラ対122によ
りトレイ123上に排出される。トナー画像が転写され
た後の像担持体111の表面は、クリーニング装置11
5によりクリーニングされ、残留トナーや紙粉等が除去
される。
【0156】光走査装置117は、図4あるいは図8に
即して説明したものであり、液晶偏向素子列装置を有
し、被走査面(感光体111)上における光スポットの
位置を主走査方向および/または副走査方向に調整しつ
つ、光走査による画像書込みを行う。このようにして走
査線曲がりや走査線の傾き、さらには等速性が有効に補
正され、極めて良好な画像書込みが実現し、歪みのない
良好なモノクローム画像を形成することができる。
【0157】したがって、図9の画像形成装置はまた、
1以上の光スポットの走査位置を検出する走査位置検出
手段を有し、走査位置検出手段による検出結果に応じ
て、対応する液晶偏向素子列装置の各液晶偏向素子にお
ける偏向量を決定する(請求項16)。
【0158】図10に画像形成装置の実施の別形態を示
す。この画像形成装置は「タンデム式のカラー画像形成
装置」である。
【0159】符号151、152はポリゴンミラーを示
す。これらポリゴンミラー151、152は同一形状の
もので共通の軸に固定的に設けられ、一体として回転す
るようになっており、図示されない駆動手段と共に「光
偏向走査手段」を構成する。図示されていないが「4つ
の光源装置」が設けられている。4つの光源装置のうち
2つからの光束はポリゴンミラー151に入射し、他の
2つからの光束はポリゴンミラー152に入射する。各
光源装置からポリゴンミラー151、152に至る光路
上の光学配置は、図4の光走査装置ものと同様である。
【0160】ポリゴンミラー152により偏向される偏
向光束LSY、LSKはそれぞれ、イエロー成分画像、
黒成分画像を書込むための光束である。偏向光束LSY
はイエロー色成分の画像情報で強度変調され、走査結像
光学系としてのfθレンズを構成するレンズLNY1、
LNY2を透過し、光路折曲げミラーMY1、MY2、
MY3により順次反射され、光導電性の感光体150Y
の感光面(被走査面の実体を成す)に導光され、上記感
光面を光走査する。
【0161】感光体150Yは円筒状で、矢印方向へ回
転しつつ帯電器CYにより均一帯電された状態で、偏向
光束LSYの光スポットで光走査され、イエロー成分画
像を書込まれてイエロー潜像を形成される。
【0162】偏向光束LSKは黒色成分の画像情報で強
度変調され、fθレンズを構成するレンズLNK1、L
NK2を透過し、光路折曲げミラーMK1、MK2、M
K3により順次反射され、光導電性の感光体150Kの
感光面に導光され、上記感光面を光走査する。
【0163】感光体150Kは円筒状で、矢印方向へ回
転しつつ帯電器CKにより均一帯電された状態で、偏向
光束LSKの光スポットで光走査され、黒成分画像を書
き込まれて黒潜像を形成される。
【0164】ポリゴンミラー151により偏向される偏
向光束LSM、LSCはそれぞれ、マゼンタ成分画像、
シアン成分画像を書込むための光束である。偏向光束L
SMはマゼンタ色成分の画像情報で強度変調され、fθ
レンズを構成するレンズLNM1、LNM2を透過し、
光路折曲げミラーMM1、MM2、MM3により順次反
射され、光導電性の感光体150Mの感光面に導光さ
れ、上記感光面を光走査する。
【0165】感光体150Mは円筒状で、矢印方向へ回
転しつつ帯電器CMにより均一帯電された状態で、偏向
光束LSMの光スポットで光走査され、マゼンタ成分画
像を書き込まれてマゼンタ潜像を形成される。
【0166】偏向光束LSCはシアン色成分の画像情報
で強度変調され、fθレンズを構成するレンズLNC
1、LNC2を透過し、光路折曲げミラーMC1、MC
2、MC3により順次反射され光導電性の感光体150
Cの感光面に導光され、上記感光面を光走査する。
【0167】感光体150Cは円筒状で、矢印方向へ回
転しつつ帯電器CCにより均一帯電された状態で、偏向
光束LSCの光スポットで光走査され、シアン成分画像
を書き込まれてシアン潜像を形成される。
【0168】各感光体の光走査は、説明中の例ではシン
グルビーム走査方式で行うが、各光源装置として図8に
示す如きのも用いてマルチビーム走査方式で行ってもよ
い。また、各感光体を帯電する帯電器としてコロナ放電
式のものを例示したが、帯電ローラや帯電ブラシ等の接
触式のものを用いても良い。
【0169】感光体150Y、150M、150C、1
50Kに形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、黒の
各潜像は、それぞれ対応する現像装置153Y、153
M、153C、153Kにより、対応する色のトナー
(イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、黒
トナー)により現像されて可視化される。
【0170】このようにして、感光体150Yにはイエ
ロートナー画像、感光体150Mにはマゼンタトナー画
像、感光体150Cにはシアントナー画像、感光体15
0Kには黒トナー画像がそれぞれ形成される。これら各
色トナー画像は、以下のようにしてシート状の記録媒体
である転写紙P上に転写される。
【0171】感光体150Y、150M、150C、1
50Kに、図の下方から接するように無端状の搬送ベル
ト154がプーリ155、156に掛け回されて設けら
れており、搬送ベルト154の内周面側において、転写
器157Y、157M、157C、157K(コロナ放
電式のものを例示したが、転写ローラ等の接触式のもの
を用いることもできる)が、ベルト面を介して対応する
感光体150Y〜150Kに対向するように設けられて
いる。
【0172】転写紙Pは積載収納されているカセット1
58内から給紙され、送り込みローラ159により搬送
ベルト154上に乗せ掛けられ、帯電器160による帯
電を受けて搬送ベルト154の外周面に静電吸着されて
保持される。搬送ベルト154は反時計回りに回転し、
転写紙Pを周面に保持して搬送する。
【0173】転写紙Pは上記の如く搬送されつつ、先
ず、感光体150Y上のイエロートナー画像を転写器1
57Yにより転写され、続いて、感光体150M、15
0C、150K上の、マゼンタ、シアン、黒の各色トナ
ー画像を順次、転写器157M、157C、157Kに
より転写される。各色トナー画像の転写は、これらトナ
ー画像が互いに位置合わせされて重なり合うように行わ
れる。
【0174】このようにして転写紙P上にカラー画像が
形成される。カラー画像を形成された転写紙Pは、除電
器161により除電され、自身の腰の強さにより搬送ベ
ルト154から剥離し、定着装置162によりカラー画
像を定着され、排出ローラ163により、画像形成装置
の天板を兼ねたトレイ164上に排出される。
【0175】トナー画像を転写された後の各感光体は、
対応するクリーナ165Y、165M、165C、16
5Kにより残留トナーや紙粉等を除去される。また、搬
送ベルト154は除電器166により除電され、クリー
ナ167によりクリーニングされる。
【0176】以上が画像形成プロセスのあらましであ
る。なお、図10に示した実施の形態における各色トナ
ー画像の転写紙への転写方式に代えて周知の「中間転写
ベルトに各色トナー画像を転写してカラー画像とし、こ
のカラー画像を転写紙に転写する転写方式」を行うよう
にしてもよい。
【0177】前述の如く、このカラー画像形成装置にお
いて、走査結像光学系はfθレンズであり各偏向光束ご
とに1組ずつ、全部で4組が設けられ、各組は2枚のレ
ンズで構成されている。これら4組のfθレンズは「互
いに光学的に等価」で、各光源装置から対応する感光体
に至る光路長も互いに等しく設定されている。これらは
光学ハウジング175内に設けられている。
【0178】レンズLNY1、LNM1、LNC1、L
NK1は同一の樹脂材料で構成され、レンズLNY2、
LNM2、LNC2、LNK2も同一の樹脂材料で構成
されている。これらレンズの材料樹脂としては、低吸水
性や高透明性、成形性に優れたポリカーボネートやポリ
カーボネートを主成分とする合成樹脂が好適である。樹
脂材料で構成すると非球面の形成も容易であるし、材料
費も安いため、カラー画像形成装置の低コスト化上有利
である。
【0179】反面、樹脂レンズは温・湿度変化の影響で
光学特性が変化するので、走査線曲がり・走査線の傾き
や等速性も環境変化に応じて変動する。そこで、液晶偏
向素子列装置(主走査液晶偏向素子列および/または副
走査偏向素子列)170Y、170M、170C、17
0Kを、各感光体150Y、150M、150C、15
0Kを光走査する偏向光束の光路上に図の如く設け、先
に説明した如くして、各感光体上における光スポットの
位置を主走査方向および/または副走査方向に調整する
ことにより走査線曲がり等を補正する。
【0180】特に、図10に示すようなタンデム式のカ
ラー画像形成装置では、各感光体上に形成される画像に
おける走査線曲がりや走査線の傾きが、感光体相互で互
いに異なると「色ずれ」の問題が顕著に現れるので、上
記のようにして走査線曲がりや走査線の傾きを各光束ご
とに補正して、これらが実質的に同じになるようにする
ことにより「色ずれ」の問題を有効に軽減若しくは防止す
ることができる。
【0181】なお、図10に図示していないが、各偏向
光束LSY〜LSKが対応感光体上に形成する光スポッ
トの走査位置はそれぞれ、図5(b)に即して説明した
走査位置検出手段23(各被走査面と光学的に等価な位
置に配置される)と同様のものにより検出され、偏向光
束の一部を走査位置検出手段に導くため、液晶偏向素子
列装置170Y〜170Kは(図では明らかでないが)
各偏向光束の光路上で副走査方向に対して若干傾けて配
置され、検出光束を各走査位置検出手段に向けて反射す
る。
【0182】上記のように、全ての走査結像光学系を樹
脂レンズで構成するのではなく、そのうちの1組、例え
ばレンズLNK1、LNK2の組を「走査位置基準とな
る光学系」として、温度変動による影響をなくすため熱
膨張率の小さいガラス(熱膨張率:0.5×10−5
℃))で構成し、偏向光束LSY、LSM、LSCの光
路内に設けた液晶偏向素子手段170Y、170M、1
70Cにより、偏向光束LSY、LSM、LSCによる
光走査における走査線曲がりや走査線の傾き、等速性
を、レンズLNK1、LNK2により結像される偏向光
束LSKの走査線曲がりや走査線の傾き、等速性に合わ
せるように補正を行っても良い。
【0183】この場合、レンズLNK1、LNK2によ
るfθレンズは、他のfθレンズと光学特性を等価に
し、他のfθレンズの光路内に液晶偏向素子列装置を用
いることによる光路長の差を補正するために、液晶偏向
素子列装置170Kに代えて、これと光学的厚さ(物理
的な厚さに屈折率を掛けたもの)が等価な透明平行平板
を用いる。
【0184】このようにすると、液晶偏向素子列装置を
全ての偏向光束の光路上に搭載する必要が無く、また高
価なガラスレンズは基準となる走査結像光学系のみに使
用され、他の走査結像光学系は安価なプラスチックレン
ズを使用できるので、全体として安価なカラー画像形成
装置を実現でき、色ずれの少ない高品質のカラー画像を
得ることが可能になる。
【0185】図10に示した画像形成装置における光走
査装置の部分は、1以上の光源からの光束を光偏向走査
手段151、152により偏向させ、偏向された光束を
走査結像光学系LNY1、LNY2〜LNK1、LNK
2により、光源に応じた被走査面150Y〜150Kに
向けて集光させて、被走査面上に光スポットを形成して
光走査を行う光走査装置において、請求項1〜5の任意
の1に記載の液晶偏向素子列装置107Y〜107K
を、光源からこの光源に対応する被走査面に至る光路の
1以上において光偏向走査手段と被走査面との間に配置
し、液晶偏向素子列装置107Y〜107Kにより、光
走査に応じて光束を主走査方向及び/または副走査方向
に偏向させることにより、被走査面150Y〜150K
上における主走査方向および/または副走査方向の光ス
ポット位置を調整するもの(請求項6)である。
【0186】また、各液晶偏向素子列装置170Y〜1
70Kは、走査結像光学系と被走査面との間に配置され
(請求項7)、上述の如く、副走査方向に対し傾けて配
設されている(請求項8)。
【0187】さらに、図10に示された光走査装置は、
光源が複数で、各光源から各光源に対応する被走査面に
至る光路を構成する走査光学系が、各光源からの光束の
形成する光スポットによる走査線を実質的に互いに平行
(図面に直交する方向)としている(請求項10)。ま
た、液晶偏向素子列装置170Y〜170Kは、光源ご
とに設けられる(請求項11)。光走査はまた、マルチ
ビーム方式で行うようにすることも可能である(請求項
9)。
【0188】そして、光源の数は4で、各光源から放射
される光束がカラー画像を構成する各色成分の画像情報
で変調される(請求項12)。
【0189】従って、図10記載の画像形成装置は、感
光媒体に光走査を行って、画像形成を行う画像形成装置
において、感光媒体に光走査を行う光走査装置として、
請求項6〜12の任意の1に記載のものを用いうるもの
(請求項13)であり、感光媒体150Y〜150Kが
光導電性の感光体で、光走査により形成される静電線像
を可視化して得られるトナー画像は、シート状の記録媒
体Pに転写・定着される(請求項14)。
【0190】また、各光源からの光束により光走査すべ
き被走査面の実体を成す4個の光導電性の感光体150
Y〜150Kは、互いに並列に配置され(請求項1
5)、1以上の光スポットの走査位置を検出する走査位
置検出手段(図10に図示されていない)を有し、走査
位置検出手段による検出結果に応じて、対応する液晶偏
向素子列装置の各液晶偏向素子における偏向量を決定す
る(請求項16)。
【0191】図9、図10に示す画像形成装置は上述の
如く、走査位置検出手段を有しており、走査位置検出手
段により検出された光スポットの走査位置に基づき、液
晶偏向素子列装置の各液晶偏向素子における偏向量が決
定される。
【0192】走査位置検出は定期的(例えば1ヶ月に1
回)あるいは必要に応じて行い、その結果に基づいて決
定される偏向量をシステムコントローラのメモリに記憶
させておき、画像形成装置の電源投入時に各液晶偏向素
子における偏向量を設定する(請求項17)。
【0193】あるいは、正規の画像形成プロセスに先立
って、走査位置検出手段により光スポットの走査位置を
検出し、検出結果に基づき、対応する液晶偏向素子列装
置の各液晶偏向素子における偏向量を設定する(請求項
18)ようにしても良い。
【0194】走査線曲がり・走査線の傾きや等速性が環
境変化によって変動する場合、例えば、新たに正規の画
像形成プロセスが行われるとき、そのプロセス(連続プ
ロセスの場合には最初の1回)に先だって、走査位置検
出とそれの基づく偏向量設定を行うことにより、画像形
成プロセスが行われるときの環境状態に応じた偏向量を
適切に設定することが可能となる。
【0195】走査線曲がり・走査線の傾きや等速性が環
境変化によって変動する場合、画像形成プロセスが連続
して多数回行われる場合には、プロセス回数の増加とと
もに装置内温度が上昇して環境が変化する。このような
場合には、走査位置検出と偏向量の設定を、連続プロセ
ス中に適宜(例えば、プロセス5回当たりに1回)行う
ようにするのがよい。
【0196】この場合、感光媒体が光導電性の感光体
で、感光体上に形成されるトナー画像をシート状の記録
媒体に転写・定着する画像形成装置の場合には、トナー
画像を担持するシート状の記録媒体Pの連続搬送におけ
る媒体間隔時間内に走査位置検出手段による光スポット
の走査位置の検出を行い、液晶偏向素子列装置の各液晶
偏向素子における偏向量の再設定の必要性を判定するよ
うにすればよい(請求項19)。
【0197】前述したように、媒体間隔時間:h、光ス
ポットの走査位置の検出に要する時間:h1、液晶偏向
素子列装置の各液晶偏向素子に偏向量を設定するのに必
要な処理時間:h2が「h≧h1+h2」が満足する場
合であれば、新たな偏向量の設定を「光スポットの走査
位置検出を行ったのと同一の媒体間隔時間内」に行うこ
とができるし、「h<h1+h2」の場合、h>h1、
h>h2であるならば、光スポットの走査位置の検出を
適宜の媒体間隔時間(例えば、画像形成プロセスの3回
に1回の割合い)に行い、偏向量の決定は、この媒体間
隔時間よりもあとの媒体間隔時間において行うようにす
ればよい(請求項20)。
【0198】また、h2>hとなる場合には、媒体間隔
時間内に偏向量の設定しなおしを行うことができない
が、このような場合には、例えば、画像形成プロセス1
0回ごとに、画像形成プロセスを微小時間停止し、媒体
間隔時間:h>h2となるようにし、この間に偏向量の
設定を行うようにすれば良い。
【0199】1例として、画像形成プロセスの速さを高
品質モード、高速モード、最速モードの3モードで切り
換えできる場合を説明する。走査位置検出手段による位
置検出を行って偏向量を算出するのにかかる時間:h1
を0.05秒、決定された偏向量を液晶偏向素子列装置
に設定するのに必要な時間を0.05秒とし、媒体間隔
時間:hが、高品質モードでは0.25秒、高速モード
では0.055秒、最速モードでは0.03秒とする。
【0200】このときの制御の手順を示すフロー図を図
11に示す。 ステップ:S1「初期設定」は、液晶偏向素子列装置に
基準となる偏向量の設定を行うステップである。このと
きの偏向量は、基準的な状態において最後に設定された
値である。ステップ:S2「連続?」では、画像形成プ
ロセスが連続プロセスであるか否かが判断される。
【0201】連続プロセスであることが判断された場合
は、ステップ:S3「N≧20」でプロセス回数:Nが
20以上であるか否かが判断される。20回以下の画像
形成プロセスの場合には、連続して画像形成を行って
も、装置内の温度は然程上昇せず、液晶偏向素子列装置
における偏向量設定を新たに行う必要はない。
【0202】従って、これらの場合には、通常の画像形
成プロセスが行われ、その間、液晶偏向素子列装置の各
液晶偏向素子における偏向量は、初期設定された値が用
いられる。続いて、ステップ:S5「高品質?」では、
画像形成プロセスのモードが高品質であるか否かが判断
される。高品質モードでは、画像形成プロセスは比較的
低速で媒体間隔時間:hが0.25秒と大きいため、ス
テップ:S6「所定回数ごとに検出・設定」では、所定
の画像形成プロセス回数ごと(例えば、5回ごと)に走
査位置検出と偏向量の設定とを同一の媒体間隔時間内に
行う。
【0203】画像形成モードが高品質モードで無いとき
は、ステップ:S7「高速?」において高速モードであ
るか否かが判断され、高速モードであるときはステッ
プ:S9「所定回数ごとに検出」で、所定の画像形成プ
ロセス回数(例えば5回ごと)に媒体間隔時間内で走査
位置検出を実行し、その結果定められる偏向量をステッ
プ:S10「次回のプロセスで設定」で、次回プロセス
の媒体間隔時間内に偏向量の設定を実行する。
【0204】高速モードでないときは、ステップ:S8
「最速」で最速モードを設定する。そしてこの場合は、
ステップ:S11「所定回数ごとに検出」で、所定の画
像形成プロセス回数(例えば5回ごと)に、媒体間隔時
間内に走査位置検出を実行し、ステップ:S12「所定
回数ごとに遅延調整」で、例えば、位置検出が行われた
媒体間隔時間後の画像形成プロセスが終了した時点で、
プロセスを所定時間:Δt(0.1秒程度)遅延させ、
この間に偏向量の設定を行う。
【0205】上の説明における「偏向量の設定」は勿
論、「偏向量の再設定が必要と判定された場合」に行われ
るのであり、再設定不要(走査線曲がり等の変化が十分
に小さい)の判定が成された場合には、それ以前の偏向
量が用いられる。
【0206】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば、新規な液晶偏向素子列装置・光走査装置・画像形成
装置および画像形成方法を実現できる。この発明の液晶
偏向素子列装置によれば、被走査面上における光スポッ
トの位置を調整できるので、走査線曲がり・走査線の傾
きや等速性を良好に補正することができ、従って、この
液晶偏向素子列装置を用いる光走査装置では走査線曲が
り・走査線の傾きや等速性を良好に補正された光走査を
実現でき、かかる光走査装置を用いる画像形成装置で
は、良好な画像形成を行うことができる。
【0207】特に、タンデム式のカラー画像形成装置で
は、形成されるカラー画像における「色ずれ」を良好に
補正できる。また、この発明の画像形成方法では、適正
な補正を可能ならしむるため、液晶偏向素子列装置への
偏向量の設定を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶偏向素子列装置に用いられる液晶偏向素子
の1例を説明するための図である。
【図2】液晶偏向素子列装置に用いられる液晶偏向素子
の別例を説明するための図である。
【図3】液晶偏向素子列装置に用いられる液晶偏向素子
の他の例を説明するための図である。
【図4】光走査装置の実施の1形態を説明するための図
である。
【図5】液晶偏向素子列装置による走査線曲がりの補正
を説明するための図である。
【図6】液晶偏向素子列装置の2例を説明するための図
である。
【図7】走査位置検出を説明するための図である。
【図8】光走査装置の実施の別形態を説明するための図
である。
【図9】画像形成装置の実施の1形態を説明するための
図である。
【図10】画像形成装置の実施の別形態を説明するため
の図である。
【図11】液晶偏向素子列装置への偏向量の設定の手順
を示すフロー図である。
【符号の説明】
Li(i=1〜10) 液晶偏向素子 Di(i=1〜10) ドライバ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/13357 H04N 1/036 Z 5C072 H04N 1/036 B41J 3/00 D 1/113 H04N 1/04 104A (72)発明者 鈴木 光夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 天田 琢 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2C362 AA07 AA10 BA04 BA69 BA71 BA85 BB02 BB05 BB14 BB15 BB22 BB32 BB46 CA18 CA22 2H045 AA01 CA95 DA02 DA12 2H088 EA45 EA47 GA02 HA01 HA02 HA03 HA18 HA24 HA28 KA05 KA26 KA27 MA20 2H091 FA07X FA14Z FA26X FA26Z FA41X FA41Z GA01 GA02 GA06 GA08 GA11 HA07 KA01 LA15 MA06 5C051 AA02 CA07 DA02 DB02 DB22 DB24 DB30 DC02 DC04 DC05 DC07 DE04 DE26 EA01 FA01 5C072 AA03 BA12 BA17 HA02 HA06 HA09 HA13 HA20 HB08 HB10 HB15 QA14 XA01 XA05

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源側からの光束を光偏向走査手段により
    偏向させ、偏向された光束を走査結像光学系により被走
    査面に向かって集光させ、上記被走査面上に光スポット
    を形成し、この光スポットにより上記被走査面の光走査
    を行う光走査装置において、被走査面上における光スポ
    ットの位置を調整する装置であって、 独立して制御可能な液晶偏向素子を複数個、主走査方向
    へ配列して有し、 光偏向走査手段から被走査面に至る光路中に配置され、
    光走査に応じて光束の、主走査方向及び/または副走査
    方向の偏向量を液晶偏向素子ごとに制御することによ
    り、被走査面上における光スポットの位置を調整するこ
    とを特徴とする液晶偏向素子列装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の液晶偏向素子列装置におい
    て、 副走査方向を偏向方向とする副走査液晶偏向素子を複数
    個、主走査方向に配列してなる副走査液晶偏向素子列と
    して構成されていることを特徴とする液晶偏向素子列装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の液晶偏向素子列装置におい
    て、 主走査方向を偏向方向とする主走査液晶偏向素子を複数
    個、主走査方向に配列した主走査液晶偏向素子列を単独
    で、もしくは請求項2記載の副走査液晶偏向素子列とと
    もに有することを特徴とする液晶偏向素子列装置。
  4. 【請求項4】請求項2または3記載の液晶偏向素子列装
    置において、 副走査液晶偏向素子列における各副走査液晶偏向素子の
    主走査方向の幅が十分に小さく、隣接する副走査液晶偏
    向素子間の偏向量変化が実質的に連続的な変化と見なし
    得ることを特徴とする液晶偏向素子列装置。
  5. 【請求項5】請求項3記載の液晶偏向素子列装置におい
    て、 主走査液晶偏向素子列における各主走査液晶偏向素子の
    主走査方向の幅が十分に小さく、隣接する主走査液晶偏
    向素子間の偏向量変化が実質的に連続的な変化と見なし
    得ることを特徴とする液晶偏向素子列装置。
  6. 【請求項6】1以上の光源からの光束を光偏向走査手段
    により偏向させ、偏向された光束を走査結像光学系によ
    り、光源に応じた被走査面に向けて集光させ、上記被走
    査面上に光スポットを形成して光走査を行う光走査装置
    において、 請求項1〜5の任意の1に記載の液晶偏向素子列装置
    を、光源からこの光源に対応する被走査面に至る光路の
    1以上において、光偏向走査手段と上記被走査面との間
    に配置し、上記液晶偏向素子列装置により、光走査に応
    じて光束を主走査方向及び/または副走査方向に偏向さ
    せることにより、上記被走査面上における主走査方向お
    よび/または副走査方向の光スポット位置を調整するこ
    とを特徴とする光走査装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載の光走査装置において、 液晶偏向素子列装置が、走査結像光学系と被走査面との
    間に配置されたことを特徴とする光走査装置。
  8. 【請求項8】請求項6または7記載の光走査装置におい
    て、 液晶偏向素子列装置が、副走査方向に対し傾けて配設さ
    れたことを特徴とする光走査装置。
  9. 【請求項9】請求項6または7または8記載の光走査装
    置において、 光源から複数光束が放射され、被走査面が2以上の光ス
    ポットで光走査されることを特徴とするマルチビーム方
    式の光走査装置。
  10. 【請求項10】請求項6〜9の任意の1に記載の光走査
    装置において、 光源が複数であり、各光源から各光源に対応する被走査
    面に至る光路を構成する走査光学系が、各光源からの光
    束の形成する光スポットによる走査線を、実質的に互い
    に平行とするように構成されていることを特徴とする光
    走査装置。
  11. 【請求項11】請求項10記載の光走査装置において、 液晶偏向素子列装置が、光源ごとに設けられていること
    を特徴とする光走査装置。
  12. 【請求項12】請求項10または11記載の光走査装置
    において、 光源の数を3もしくは4とし、各光源から放射される光
    束が、カラー画像を構成する各色成分の画像情報で変調
    されることを特徴とする光走査装置。
  13. 【請求項13】感光媒体に光走査を行って、画像形成を
    行う画像形成装置において、 感光媒体に光走査を行う光走査装置として、請求項6〜
    12の任意の1に記載のものを用いることを特徴とする
    画像形成装置。
  14. 【請求項14】請求項13記載の画像形成装置におい
    て、 感光媒体が光導電性の感光体であり、光走査により形成
    される静電線像を可視化して得られるトナー画像をシー
    ト状の記録媒体に転写・定着することを特徴とする画像
    形成装置。
  15. 【請求項15】請求項14記載の画像形成装置におい
    て、 光走査装置が請求項12記載のものであり、 各光源からの光束により光走査すべき被走査面の実体を
    成す3もしくは4個の光導電性の感光体を、互いに並列
    に配置したことを特徴とする画像形成装置。
  16. 【請求項16】請求項13または14または15記載の
    画像形成装置において、 1以上の光スポットの走査位置を検出する走査位置検出
    手段を有し、上記走査位置検出手段による検出結果に応
    じて、対応する液晶偏向素子列装置の各液晶偏向素子に
    おける偏向量を決定することを特徴とする画像形成装
    置。
  17. 【請求項17】請求項16記載の画像形成装置を用いる
    画像形成方法であって、 走査位置検出手段により検出される光スポットの走査位
    置に基づき、画像形成装置の電源投入時に、対応する液
    晶偏向素子列装置の各液晶偏向素子における偏向量を設
    定することを特徴とする画像形成方法。
  18. 【請求項18】請求項16記載の画像形成装置を用いる
    画像形成方法であって、 正規の画像形成プロセスに先立って、走査位置検出手段
    により光スポットの走査位置を検出し、検出結果に基づ
    き、対応する液晶偏向素子列装置の各液晶偏向素子にお
    ける偏向量を設定することを特徴とする画像形成方法。
  19. 【請求項19】請求項16または17または18記載の
    画像形成方法において、 感光媒体として光導電性の感光体を用い、画像形成プロ
    セスを連続して行う場合に、トナー画像を担持するシー
    ト状の記録媒体の連続搬送における媒体間隔時間内に走
    査位置検出手段による光スポットの走査位置の検出を行
    い、液晶偏向素子列装置の各液晶偏向素子における偏向
    量の再設定の必要性を判定することを特徴とする画像形
    成方法。
  20. 【請求項20】請求項19記載の画像形成方法におい
    て、 画像形成プロセスを連続して行う場合に、偏向量の再設
    定が必要と判定されたとき、光スポットの走査位置の検
    出を行ったのと同一の媒体間隔時間内、もしくは、それ
    以後の媒体間隔時間内に新たな偏向量の設定を行うこと
    を特徴とする画像形成方法。
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