JP2003215437A - 多点測距装置 - Google Patents

多点測距装置

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JP2003215437A
JP2003215437A JP2002013130A JP2002013130A JP2003215437A JP 2003215437 A JP2003215437 A JP 2003215437A JP 2002013130 A JP2002013130 A JP 2002013130A JP 2002013130 A JP2002013130 A JP 2002013130A JP 2003215437 A JP2003215437 A JP 2003215437A
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JP2002013130A
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Satoshi Hotta
智 堀田
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Pentax Corp
Original Assignee
Pentax Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】多点測距において、精度の高い測距が可能な測
距エリアの選択が可能な多点測距装置を提供する。 【構成】撮影レンズ51から入射した、複数の測距エリ
ア内の被写体光束をそれぞれ二分割して受光し、測距エ
リア単位で一対の輝度分布データを出力するセンサを複
数有する測距用CCDセンサユニット21と、各センサ
から出力された輝度分布データに基づいて対応する測距
エリア内の被写体に対する測距値、およびコントラスト
を演算し、上記各測距値の中から最近距離に相当する測
距値、またはその測距値が得られたセンサまたは測距エ
リアを選択する機能を有し、上記各輝度分布データのコ
ントラストに応じてその輝度分布データから得られた測
距値をシフトさせ、シフトさせた測距値の中から最近距
離に相当する測距値またはこの測距値が得られたセンサ
または測距エリアを選択するCPU35を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、一眼レフカメラに適した
多点測距装置に関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】従来の複数の測距エリア
内の被写体に対して測距可能な、例えばTTL位相差式
の多点測距装置は、複数の測距エリアについての測距デ
ータの中から、コントラストが極めて低い測距データを
除いた中から、最近距離に相当する測距データを選択す
るものが一般的であった。そのため、コントラストの高
い被写体よりも近距離にコントラストが低い被写体が存
在する場合、このコントラストが低い被写体に対する測
距データを選択し、ローコントラストに起因する検出誤
差、バラツキにより合焦精度が低下するおそれがあっ
た。
【0003】測距エリア内の被写体のコントラストが低
くなるほど、検出精度が低下し、バラツキが大きくな
る。そのため、同一平面上にコントラストが高い被写体
とコントラストが低い被写体が存在し、このローコント
ラストの被写体に対する測距誤差によりこのローコント
ラストの被写体が最近距離と判断して選択してしまう
と、その後の合焦動作は、このローコントラストの被写
体に対して実行されることとなり、測距結果がバラツ
キ、精度の低い合焦処理がなされるおそれがあった。
【0004】
【発明の目的】本発明は、多点測距において、精度の高
い測距が可能な測距エリアの選択が可能な多点測距装置
を提供することを目的とする。
【0005】
【発明の概要】この目的を達成する本発明は、複数の測
距エリア内の被写体光束をそれぞれ二分割して受光し、
測距エリア単位で一対の輝度分布データを出力するセン
サを複数有する測距センサユニットと、各センサから出
力された輝度分布データに基づいて対応する測距エリア
内の被写体に対する測距値、およびコントラストを演算
する演算手段と、上記各測距値の中から最近距離に相当
する測距値、またはその測距値が得られたセンサまたは
測距エリアを選択する選択手段とを備え、上記各輝度分
布データのコントラストに応じてその輝度分布データか
ら得られた測距値をシフトさせ、シフトさせた測距値の
中から最近距離に相当する測距値またはこの測距値が得
られたセンサまたは測距エリアを選択する選択手段を備
えたことに特徴を有する。上記選択手段は、コントラス
トが高いほど、上記輝度分布データに基づく測距値を近
距離側にシフトさせ、または上記各輝度分布データのコ
ントラストが低いほど、上記輝度分布データに基づく測
距値を遠距離側にシフトさせることが望ましい。また、
上記コントラストが所定値以上の場合は、上記輝度分布
データから得られた測距値を近距離側にシフトさせ、ま
たは上記コントラストが所定値未満の場合は、上記輝度
分布データから得られた測距値を遠距離側にシフトさせ
てもよい。
【0006】本実施形態では、上記選択手段が選択する
までの処理と、上記選択した測距エリア内の被写体に対
して、上記シフトさせていない測距値に基づいて、撮影
レンズの焦点調節レンズ群を移動させる合焦処理を、繰
り返し実行する制御手段を備える。そして、上記測距値
が有効であるか否かを判定する判定手段を備え、上記選
択手段は、上記全ての測距エリアのコントラストが所定
値以上の場合は、前回有効であった測距エリアの測距値
を、第1の優位値分近距離側にシフトさせ、全ての測距
エリアのコントラストが所定値未満の場合は、前回有効
であった測距エリアの測距値を、第1の優位値よりも小
さい第2の優位値分近距離側にシフトさせ、コントラス
トが上記所定値以上、所定値未満の測距エリアが含まれ
るときは、前回選択した測距エリアのコントラストが今
回所定値以上の場合は、前回有効な全ての測距値を上記
第2の優位値よりも小さい第3の優位値分近距離側にシ
フトさせ、前回選択した測距エリアのコントラストが今
回所定値以上でなかった場合は、前回有効な全ての測距
値を第3の優位値よりも小さい第4の優位値分近距離側
にシフトさせることが望ましい。さらに本発明は、複数
の測距エリア内の被写体光束をそれぞれ二分割して受光
し、測距エリア単位で一対の輝度分布データを出力する
センサを複数有する測距センサユニットと、各センサか
ら出力された輝度分布データに基づいて対応する測距エ
リア内の被写体に対する測距値を演算する演算手段と、
上記各測距値の中から最近距離に相当する測距値、また
はその測距値が得られたセンサまたは測距エリアを選択
する選択手段とを備え、上記演算手段は、上記選択した
該測距エリアまたは各測距エリアの輝度分布データに基
づいてコントラスを演算し、上記選択手段は、上記選択
した輝度分布データのコントラストが予め設定された所
定値よりも低い場合は、コントラストが上記所定値以上
かつ上記測距値から所定範囲内に含まれる測距値の中で
最近距離に相当する測距値、またはその測距値が得られ
たセンサまたは測距エリアを選択することを特徴として
もよい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明を説明
する。本発明の実施形態は、異なる複数の測距エリア内
の被写体のコントラストと測距値またはピントのバラツ
キの要素を測距エリア選択の条件に取り入れ、最近距離
の被写体のコントラストが低い場合は、そのコントラス
トに応じたバラツキ範囲内にハイコントラストの測距デ
ータが存在する場合は、そのハイコントラストの測距デ
ータを選択して、安定した精度の高い自動測距および焦
点調節を可能にすることに特徴を有する。
【0008】図1は、本発明を適用した一眼レフカメラ
の制御系の実施形態の概要を示す図である。以下図示実
施例に基づいて本発明を説明する。図1は、本発明を適
用した自動焦点(AF)一眼レフカメラの主要構成を示
したブロック図である。このAF一眼レフカメラは、カ
メラボディ11と、このカメラボディ11に着脱可能な
撮影レンズ51とを備えている。撮影レンズ51からカ
メラボディ11内に入射した被写体光束は、大部分がメ
インミラー13により、ファインダ光学系を構成するペ
ンタプリズム15に向かって反射され、さらに反射光の
一部が測光用IC17の受光素子(図示せず)に入射す
る。なお、図示しないが、ペンタプリズム15に入射し
た被写体光束の大部分は、ペンタプリズム15から射出
し、接眼光学系を透過する。撮影者は、この接眼光学系
を介して、ペンタプリズム15とメインミラー13との
間に配置されたフォーカシングスクリーン(図示せず)
上に形成された被写体像を観察することができる。
【0009】測光用IC17は、被写体光束を受光する
受光素子を備えていて、この受光素子が受光量に応じて
発生する電気信号を測光信号として、周辺部制御用回路
23を介してメインCPU35に出力する。メインCP
U35は、測光信号およびフィルム感度情報に基づいて
所定の露出演算を実行し、露出用の適正シャッタ速度お
よび絞り値を算出する。そして、これらのシャッタ速度
および絞り値に基づいてレリーズ、つまり、露光機構
(シャッタ機構)25および絞り機構27を駆動してフ
ィルムに露光する。さらに周辺部制御用回路23は、レ
リーズに際し、モータドライブ回路29を介してミラー
モータ31を駆動してメインミラー13のアップ/ダウ
ン処理を行ない、露光終了後には巻上モータ33を駆動
してフィルムを巻上げる。
【0010】カメラボディ11に入射した被写体光束の
内、メインミラー13のハーフミラー部14に入射した
被写体光束の一部はハーフミラー部14を透過し、サブ
ミラー19で下方に反射されて測距用CCDセンサユニ
ット21に入射する。
【0011】測距用CCDセンサユニット21は、いわ
ゆるTTL位相差検出(瞳分割位相差)方式の多点測距
センサであって、図示しないが、測距エリア内の被写体
光束を二分割して結像させる瞳分割光学系と、結像され
た分割像を受光して積分、つまり光電変換およびその電
荷を蓄積し、画素単位の輝度分布データとして出力する
CCDラインセンサを、異なる測距エリア毎に備えてい
る。そして測距用CCDセンサユニット21は、測距エ
リア毎の輝度分布データを、制御手段としてのメインC
PU35に出力する。測距用CCDセンサユニット21
は、メインCPU35を介して周辺部制御用回路23に
より駆動制御される。複数の測距エリアの配置の一例
を、図2に示した。この実施例では、3個の測距エリア
22a、22b、22cが、撮影画面22内のほぼ中央
に横方向一列に配置されている。
【0012】メインCPU35は、測距用CCDセンサ
ユニット21から出力される輝度分布データに基づいて
位相差(一対の被写体像の間隔)を算出し、その位相差
から測距値を算出し、その測距値に基づいて、AFモー
タ39の回転方向および回転数(エンコーダ41のパル
ス数)を算出する。そしてメインCPU35は、その回
転方向およびパルス数に基づき、AFモータドライブ回
路37を介してAFモータ39を駆動する。さらにメイ
ンCPU35は、AFモータ39の回転に応じてエンコ
ーダ41が出力するパルスを検知し、カウントしてカウ
ント値が上記パルス数に達したらAFモータ39を停止
させる。なお、AFモータ39の回転は、カメラボディ
11のマウント部に設けられたジョイント47と撮影レ
ンズ51のマウント部に設けられたジョイント57との
接続を介して撮影レンズ51側に伝達され、レンズ駆動
機構55を介して焦点調節レンズ群53を光軸方向に移
動させる。
【0013】またメインCPU35は、プログラム等を
メモリしたROM35a、演算用、制御用の所定のデー
タを一時的にメモリする内蔵RAM35b、作業用のワ
ークエリアとして使用するバッファRAM35c、エン
コーダ41が出力するパルスをカウントするカウンタ3
5dを内蔵し、外部メモリ手段としてEEPROM43が接続
されている。このEEPROM43には、カメラボディ11特
有の各種定数のほかに、AF演算に必要な各種関数、定
数などがメモリされている。
【0014】さらにメインCPU35には、カメラボデ
ィに装着されるスイッチ操作部に連動してオン/オフす
るスイッチ類として、メインCPU35や周辺機器等へ
の電源をON/OFFするメインスイッチSWM、レリーズボ
タン(図示せず)の半押しでオンする測光スイッチSW
Sおよび全押しでオンするレリーズスイッチSWR、自
動焦点スイッチSWAFなどが接続されている。なお、
符号45は表示装置であって、メインCPU35は、設
定したAF、露出、撮影などのモード、シャッタ速度、
絞り値などを表示装置45に表示する。
【0015】一方撮影レンズ51には、焦点調節レンズ
群53を光軸方向に駆動する焦点調節機構55、撮影レ
ンズ51のマウント部に設けられ、カメラボディ11の
ジョイント47と連結してAFモータ39の回転を焦点
調節機構55に伝達するレンズ側ジョイント57と、撮
影レンズ51の各種データを算出するレンズCPU61
とを備えている。レンズCPU61は、電気接点群5
9、49の接続を介してカメラボディ11の周辺部制御
用回路23と接続されていて、この周辺部制御用回路2
3を介してメインCPU35との間でデータ通信を実行
する。レンズCPU61から周辺部制御用回路23に伝
達されるデータとしては、開放絞り値Av、最大絞り値
Av、焦点距離、Kバリュー情報などがある。なおKバ
リュー情報とは、撮影レンズにより結像された像を光軸
方向に単位距離(例えば1mm)移動させるために必要な
エンコーダ41のパルス数(AFモータ39の回転数)
データである。
【0016】次に、本実施形態の一眼レフカメラにおけ
る、AF処理について、図3および図4を参照して説明
する。図3は、二つの測距エリア22a、22bに、同
一距離に位置する異なる被写体が入った場合の測距結果
を模式的に説明する図である。図3(A)は、ロー
(低)コントラストの被写体(a)と、ハイ(高)コン
トラストの被写体(b)とが同一距離上に存在する例を
示している。これらの被写体(a)、(b)が測距用C
CDセンサユニット21のラインセンサ上に形成される
コントラスト(輝度分布)を図3(B)に示した。図3
(B)において、輝度は、基準横軸Xよりも低いほど高
いことを示している。したがってコントラストは、被写
体(a)よりも被写体(b)の方が高いことを示してい
る。なお、コントラストは、例えば、隣り合う受光素子
の積分値(輝度値)の差の合計の絶対値の大きさとして
求めることができる。この場合、その絶対値が小さいほ
どローコントラスト、絶対値が大きいほどハイコントラ
ストとなる。
【0017】一般に、ローコントラストの被写体は、測
距誤差が大きく、つまり誤差範囲が広く、ハイコントラ
ストの被写体は測距誤差が小さい、つまり誤差範囲が狭
い。測距誤差範囲を、図3(C)に棒グラフで図示し
た。同棒グラフにおいて、中央の横ラインが正確な距離
であって、測距値は0になる。そして、中央の横ライン
よりも上方ほど遠距離であり測距値は負の値となり、下
方ほど近距離であり測距値は正の値となる。
【0018】このような被写体(a)、(b)が異なる
測距エリア内に含まれる状態で測距処理を実行すると、
被写体(a)に対する測距結果が近距離側にずれ、被写
体(b)に対する測距結果が遠距離側にずれる場合(図
3(D))や、逆に被写体(a)の方が遠距離側にずれ
る場合(図3(E))がある。多点測距におけるセンサ
選択処理では、測定した輝度分布データに基づいてコン
トラストを求め、極めてコントラストが低い輝度分布デ
ータを除いて、最も近距離と判断されるものを選択す
る。そのため、同じ被写体(a)、(b)を複数回測距
すると、例えば、図3(D)に示すように被写体(a)
の方が近距離の測距値となり被写体(a)の測距エリア
を選択した後に、図3(E)に示すように被写体(a)
の方が近距離の測距値となる場合を生じる。
【0019】そこで本実施の形態では、コントラストが
所定値未満の測距エリアの測距値は、所定量遠距離側に
シフトさせて、シフト後の測距値の中から、最近距離に
相当する測距値、またはその測距値が得られるセンサま
たは測距エリアを選択する。このようにシフトさせるこ
とにより、コントラストが低い測距値が選択される可能
性が低くなり、コントラストが高い被写体が選択され
て、正確な焦点調節が可能になる。図4には、その様子
を示した。図4(A)には、コントラストの低い被写体
(a)と、被写体(a)よりもやや近距離に、コントラ
ストの高い被写体(b)が存在し、これらの被写体が異
なる測距エリアに入ると仮定する。これらの被写体
(a)、(b)に対して測距処理を実行した場合の、被
写体(b)を基準とした測距値の誤差範囲を図4(B)
に示した。図4(C)には、コントラストが低い方の測
距値を、所定量遠距離側にシフトさせた状態を示してあ
る。このように低コントラストの測距値を所定量遠距離
側にシフトさせることで、ハイコントラストの被写体
(b)の測距値の方が近距離になるので、被写体(b)
に対する測距値、測距エリアが選択され、被写体(b)
に対して精度の高い合焦処理がなされる。
【0020】また、本発明の別の実施形態では、コント
ラストが所定値以上の測距エリアの測距値は、所定量近
距離側にシフトさせて、シフト後の測距値の中から、最
近距離に相当する測距値、またはその測距値が得られる
センサまたは測距エリアを選択する。このようにシフト
させることにより、コントラストが高い測距値が選択さ
れる可能性が高くなり、正確な焦点調節が可能になる。
【0021】なお、TTL焦点検出方式における測距で
は、一対の輝度分布データから位相差を求め、この位相
差からデフォーカス値またはピント値を求める。この位
相差、デフォーカス値またはピント値が測距値である。
以下、測距値をピント値とした実施形態について説明す
る。
【0022】次の、この実施形態のAFセンサ選択処理
について、図5及び図6に示したフローチャートを参照
して説明する。なお、このAFセンサ選択処理に入る前
に、測距用CCDセンサユニット21を作動させて、各
測距エリア22a、22b、22cに対応する測距用C
CDセンサユニット21のセンサから輝度分布データを
入力し、内蔵RAM35bにメモリする。
【0023】このフローチャートに入ると、まず、測距
用CCDセンサユニット21から得た各輝度分布データ
に基づいてピント値(測距値)を算出する(S11
1)。ここで、ピント値とは、測距エリア内の被写体の
像が、センサの受光面に、該受光面から前後にどれだけ
ずれると合焦状態で形成されるかに関する値である。算
出したピント値は内蔵RAM35bに書き込むと共に、
バッファRAM35cにコピーする(S113)。内蔵
RAM35bは、実際のAF制御で使用するためのピン
ト値、輝度分布データ記憶用のメモリであり、バッファ
RAM35cは、選択処理において加工等に使用するピ
ント値等をメモリするワークエリア用のメモリである。
以下、内蔵RAM35bに書き込んだピント値を「測定
ピント値」といい、バッファRAM35cに書き込んだ
ピント値を「仮ピント値」という。
【0024】次に、各測定ピント値について、有効なピ
ント値かどうかを判断して(S115)、有効でない場
合はその測定ピント値に対応する仮ピント値を最遠値、
例えば無限遠相当値に書き換える処理を(S115;
Y,S117、S119またはS115;N、S11
9)、全ての測定ピント値について実行する(S11
9;N、S115)。有効ではない測定ピント値(ライ
ンセンサ、測距エリア)を選択しないためである。な
お、有効な測定ピント値の場合は、その測定ピント値に
対応する仮ピント値を保持する。
【0025】次に、全てのセンサ(測距エリア)の輝度
分布データが極めてローコントラスト(第2の所定値未
満)であったかどうかをチェックする(S121)。こ
こで、第2の所定値は、ローコントラストの判定基準で
ある所定値よりも十分小さい(低い)コントラスト値で
ある。そして、極めてローコントラストの輝度分布デー
タではない輝度分布データが存在したら、極めてローコ
ントラストの輝度分布データが得られたセンサに対応す
る仮ピント値を、最遠値に相当する仮ピント値に書き換
えてS125に進む(S121;N、S123、S12
5)。これは、コントラストが極めて低い測距エリアの
仮ピント値が選択されないようにし、コントラストが高
い測距エリアの仮ピント値が選択される可能性を高める
ためである。全てのセンサ(測距エリア)の輝度分布デ
ータが極めてローコントラストの場合は、S123をス
キップする(S121;Y、S125)。
【0026】S123では、前回選択したセンサが存在
すれば、そのセンサの仮ピント値を近距離側に一定量シ
フトさせた値に書き換える(S125)。このシフトに
より、その仮ピント値が選択される可能性が高くなる。
つまり、選択優先度が高くなる。
【0027】次に、本実施形態の特徴である、コントラ
ストを考慮したアルゴリズムによる優位値付加処理を実
行する(S125)。そして、このように優位値付加処
理を経た各測距エリアの仮ピント値に基づいて、最も近
距離の仮ピント値が得られたセンサ(測定ピンチ値)を
選択する(S129)。センサ選択処理を抜けると、S
129で選択された仮ピント値に対応する測定ピント値
に基づいて合焦処理を実行する。
【0028】S127において実行される、本実施形態
の特徴である優位値付加処理の詳細について、さらに図
6に示したフローチャートを参照して説明する。この実
施形態の優先度は、コントラストの高さ、前回選択され
たかどうかを条件に、仮ピント値を近距離側にシフトさ
せる優位値を付与することに特徴を有する。つまりCP
U35は、全ての測距エリアのコントラストが所定値以
上の場合は、前回有効であった測距エリアの仮ピント値
を第1の優位値分近距離側にシフトさせ、全ての測距エ
リアのコントラストが所定値未満の場合は、前回有効で
あった測距エリアの仮ピント値を、第2の優位値分近距
離側にシフトさせ、コントラストが所定値以上所定値未
満の測距エリアが含まれるときは、前回選択した測距エ
リアのコントラストが今回所定値以上の場合は、前回有
効な全てのピント値を第3の優位値分近距離側にシフト
させ、前回選択した測距エリアのコントラストが今回所
定値以上でなかった場合は、前回有効な全てのピント値
を第4の優位値分近距離側にシフトさせる。ここで、第
1、第2、第3、第4の優位値(絶対値)は、この順に
小さく、つまり、第1の優位値のシフト量が最も大き
く、第4の優位値のシフト量が最も小さくなる。
【0029】このフローチャートでは、先ず、S121
で極めてローコントラストと判断された測距エリアを除
く測距エリアの輝度分布データに基づいて、極めてロー
コントラスト値以上、かつ所定コントラスト値未満かど
うかを評価する(S211)。
【0030】全ての輝度分布データのコントラストが所
定コントラスト値以上であれば、前回有効であった全て
のセンサに優位値a(第1の優位値)を付与してS22
7に進む(S213;Y、S215、S227)。全て
の輝度分布データのコントラストが所定コントラスト未
満であれば、前回有効であった全てのセンサに優位値b
(第2の優位値)を付与してS227に進む(S21
3;N、S217;Y、S219)。
【0031】いずれか一つ以上の輝度分布データのコン
トラストが所定値未満であり、かついずれか一つ以上の
輝度分布データのコントラストが所定値以上であった場
合は(S213;N、S217;N)、前回選択した輝
度分布データのコントラストが所定値以上であるかどう
かをチェックする(S221)。前回選択した輝度分布
データのコントラストが所定値以上の場合は、前回有効
センサに優位値c(第3の優位値)を付与してS227
に進む(S221;Y、S223、S227)。前回選
択した輝度分布データのコントラストが所定値以上でな
かった場合は、前回有効センサに優位値d(第4の優位
値)を付与してS227に進む(S221;N、S22
5、S227)。ここで、優位値a、b、c、dは、仮
ピント値(測距値)を近距離側にシフトさせる値であっ
て、大小関係は、絶対値でa>b>c>dである。
【0032】S227では、各前回有効センサの仮ピン
ト値を、付与された優位値a、b、c、d相当分近距離
側にシフトさせて、シフト後の仮ピント値をバッファR
AM35cにメモリする。以上のシフト処理により、コ
ントラストが高い測距エリアの方の優先度が高くなり、
選択しやすくなる。また、前回有効であったセンサの優
先度が高くなるので、連続して有効なピント値が得られ
たセンサが選択されやすくなる。
【0033】以上の通り本発明の実施形態では、信頼性
が高い測距エリアほど選択される優先度が高くなるの
で、選択された測距エリア内に被写体に対して誤差の小
さい合焦処理が可能になる。
【0034】以上図6に示した実施形態では、優位値を
コントラストの高低に基づいて設定したが、さらにコン
トラスト差に応じて変わる値としてもよい。また、同実
施形態では、センサ選択用のピント値を、コントラスト
が高いものを近距離側にシフトさせて優先度を上げる構
成であったが、図4に示したように、コントラストが低
いものを遠距離側にシフトさせて優先度を下げるアルゴ
リズムに変更してもよい。図示実施形態は一眼レフカメ
ラであったが、本発明はレンズシャッタ式カメラの多点
測距装置に適用することもできる。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り本発明は、
複数の測距エリアの中から、各測距エリア内の輝度分布
データのコントラストに応じてその輝度分布データから
得られた測距値をシフトさせ、シフトさせた測距値の中
から最近距離に相当する測距値またはこの測距値が得ら
れたセンサまたは測距エリアを選択するので、コントラ
ストの高い測距エリア、つまり被写体を優先的に選択し
て焦点調節することが可能になり、精度の高い焦点調節
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した一眼レフカメラの実施形態
の要部構成を示す図である。
【図2】 本発明を適用した一眼レフカメラにおける複
数の測距エリアの配置例を示す図である。
【図3】 同一眼レフカメラにおいて、二つの測距エリ
アそれぞれに同一距離に位置するロー、ハイコントラス
トの被写体が入った場合の測距結果を模式的に説明する
図である。
【図4】 同一眼レフカメラにおいて、ロー、ハイコン
トラスト二つの被写体が異なる測距エリアに入った場合
の測距処理を説明する図である。
【図5】 同一眼レフカメラのAF処理における、セン
サ選択処理をフローチャートで示す図である。
【図6】 同センサ選択処理において、被写体のコント
ラストに応じて優位値を付加する優位値付加処理をフロ
ーチャートで示す図である。
【符号の説明】
11 カメラボディ 21 測距用CCDセンサユニット(測距センサユニッ
ト) 22a 22b 22c 測距エリア 35 メインCPU(演算手段、選択手段、制御手段、
判定手段) 35b 内蔵RAM 35c バッファRAM 39 AFモータ 51 撮影レンズ 53 焦点調節レンズ群

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の測距エリア内の被写体光束をそれ
    ぞれ二分割して受光し、測距エリア単位で一対の輝度分
    布データを出力するセンサを複数有する測距センサユニ
    ットと、 各センサから出力された輝度分布データに基づいて対応
    する測距エリア内の被写体に対する測距値、およびコン
    トラストを演算する演算手段と、 上記各測距値の中から最近距離に相当する測距値、また
    はその測距値が得られたセンサまたは測距エリアを選択
    する選択手段とを備え、 上記各輝度分布データのコントラストに応じてその輝度
    分布データから得られた測距値をシフトさせ、シフトさ
    せた測距値の中から最近距離に相当する測距値またはこ
    の測距値が得られたセンサまたは測距エリアを選択する
    選択手段を備えたことを特徴とする多点測距装置。
  2. 【請求項2】 上記選択手段は、コントラストが高いほ
    ど、上記輝度分布データに基づく測距値を近距離側にシ
    フトさせ、または上記各輝度分布データのコントラスト
    が低いほど、上記輝度分布データに基づく測距値を遠距
    離側にシフトさせる請求項1記載の多点測距装置。
  3. 【請求項3】 上記コントラストが所定値以上の場合
    は、上記輝度分布データから得られた測距値を近距離側
    にシフトさせ、または上記コントラストが所定値未満の
    場合は、上記輝度分布データから得られた測距値を遠距
    離側にシフトさせる請求項1記載の多点測距装置。
  4. 【請求項4】 上記選択手段が選択するまでの処理と、
    上記選択した測距エリア内の被写体に対して、上記シフ
    トさせていない測距値に基づいて、撮影レンズの焦点調
    節レンズ群を移動させる合焦処理を、繰り返し実行する
    制御手段を備えた請求項1から3のいずれか一項記載の
    多点測距装置。
  5. 【請求項5】 上記測距値が有効であるか否かを判定す
    る判定手段を備え、 上記選択手段は、上記全ての測距エリアのコントラスト
    が所定値以上の場合は、前回有効であった測距エリアの
    測距値を、第1の優位値分近距離側にシフトさせ、 全ての測距エリアのコントラストが所定値未満の場合
    は、前回有効であった測距エリアの測距値を、第1の優
    位値よりも小さい第2の優位値分近距離側にシフトさ
    せ、 コントラストが上記所定値以上、所定値未満の測距エリ
    アが含まれるときは、前回選択した測距エリアのコント
    ラストが今回所定値以上の場合は、前回有効な全ての測
    距値を上記第2の優位値よりも小さい第3の優位値分近
    距離側にシフトさせ、前回選択した測距エリアのコント
    ラストが今回所定値以上でなかった場合は、前回有効な
    全ての測距値を第3の優位値よりも小さい第4の優位値
    分近距離側にシフトさせる請求項5記載の多点測距装
    置。
  6. 【請求項6】 複数の測距エリア内の被写体光束をそれ
    ぞれ二分割して受光し、測距エリア単位で一対の輝度分
    布データを出力するセンサを複数有する測距センサユニ
    ットと、 各センサから出力された輝度分布データに基づいて対応
    する測距エリア内の被写体に対する測距値を演算する演
    算手段と、 上記各測距値の中から最近距離に相当する測距値、また
    はその測距値が得られたセンサまたは測距エリアを選択
    する選択手段とを備え、 上記演算手段は、上記選択した該測距エリアまたは各測
    距エリアの輝度分布データに基づいてコントラスを演算
    し、 上記選択手段は、上記選択した輝度分布データのコント
    ラストが予め設定された所定値よりも低い場合は、コン
    トラストが上記所定値以上かつ上記測距値から所定範囲
    内に含まれる測距値の中で最近距離に相当する測距値、
    またはその測距値が得られたセンサまたは測距エリアを
    選択することを特徴とする多点測距装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1533999A2 (en) * 2003-11-21 2005-05-25 Fujinon Corporation Autofocus system
JP2007034023A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Olympus Imaging Corp カメラの焦点調節装置
JP2008046385A (ja) * 2006-08-17 2008-02-28 Canon Inc 撮像装置及びフォーカス制御方法

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