JP2003214344A - 気体圧縮機 - Google Patents

気体圧縮機

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JP2003214344A JP2002015068A JP2002015068A JP2003214344A JP 2003214344 A JP2003214344 A JP 2003214344A JP 2002015068 A JP2002015068 A JP 2002015068A JP 2002015068 A JP2002015068 A JP 2002015068A JP 2003214344 A JP2003214344 A JP 2003214344A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮気体と潤滑油の分離性能を向上させた気
体圧縮機を提供する。 【解決手段】 径の異なる複数の筒状体31〜33を同
心に配して多重の気体通路40〜42を形成した油分離
器30を備える。最外側筒状体31に気体圧縮部と連通
する連通部400を形成し、中間筒状体32に内外周側
にある気体通路40、41に連通する連通部410を形
成し、中間筒状体32の筒壁に、油通過小孔320を形
成し、最外側筒状体31に油抜き孔310を形成する。 【効果】 筒状の気体通路を多重にして、渦を巻いて流
れる経路を長くしたので、潤滑油と圧縮気体の分離性能
が向上した気体圧縮機が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の空調など
に使用され、冷媒ガス等の気体を圧縮して吐出する気体
圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記気体圧縮機の一例を図12〜14に
示す。この圧縮機を図に基づいて説明すると、気体圧縮
部として、内周が筒状のシリンダ5と、該シリンダ5の
軸方向両端部にあるフロントサイドブロック6およびリ
アサイドブロック7と、前記シリンダ5内に回転可能に
配置されたロータ11と、該ロータ11に設けられたベ
ーン溝に進退可能に収容されたベーン15とを有してい
る。上記ロータ11とベーン15とシリンダ5とで仕切
られてシリンダ圧縮室が形成されている。上記各部材は
フロントハウジング1aおよびリアハウジング1bに内
蔵されており、フロントハウジング1aは冷媒の吸入口
2を有し、リアハウジング1bは吐出口3を有してい
る。前記フロントハウジング1a内には、前記吸入口2
に連通する吸入室4が設けられており、該吸入室4と前
記シリンダ圧縮室とが連通している。また、リアハウジ
ング1bの前方側に内蔵されたリアサイドブロック7
と、リアハウジング1bの後方側とで形成される空間内
には吐出室8が設けられている。
【0003】なお、リアハウジング7の後端面側には、
上記シリンダ圧縮室に連通するようにして、油分離器8
0が設置されている。前記油分離器80は、サイクロン
式の油分離器であって、図13、14に示されるよう
に、外側筒体81と内側筒体82を同心に配し、上下端
部が一部を除いて封止されて縦に配置されているもので
あり、外側筒体81および内側筒体82の間と内側筒体
内に圧縮気体通路83、84が形成されている。外側筒
体81の上部側壁は、シリンダ圧縮室に連通し、内側筒
体82の下方部が開口して底部と間隙を有して外側の圧
縮気体通路83と内側の圧縮気体通路84とが連通して
いる。また、内側筒体82の上方は上記吐出室8に開口
しており、外側筒体81の底部に油抜き孔85が形成さ
れている。油分離器80を設置した吐出室8の下部には
油溜まり部21が形成されており、油溜まり部21の潤
滑油は、圧縮気体内部での圧力差により送り出され、圧
縮機内での摩耗防止や油膜によるシールに供される。こ
の際に一部の潤滑油が圧縮気体に取り込まれて圧縮気体
とともに移動する。
【0004】上記気体圧縮機の動作について説明する。
ロータ11を回転させると、ベーンの動作により圧縮室
への吸引力が発生し、冷媒ガスを吸引する。吸引された
冷媒ガスは、上記圧縮室で順次圧縮され、リアサイドブ
ロック7の圧縮気体通路7aを通して油分離器80に吐
出される。油分離器80に吐出された圧縮気体は、図1
4のように筒状の気体通路83を周回し、ここで遠心分
離作用により、潤滑油と高圧冷媒に分離され、潤滑油は
外側筒体81の油抜き孔85を通して前記油溜まり部2
1へと流れ、高圧冷媒は内側筒体82の内側の気体通路
84を通って上端の開口から吐出室8へと吐出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記に説明し
た従来の気体圧縮機に設置された油分離器80では、圧
縮気体が外側筒体81の内壁に沿って周回する際に、圧
縮気体に含まれた潤滑油を十分に分離できず、空調を構
成するエバポレータやコンデンサ側に、潤滑油を多く含
んだ圧縮気体を供給してしまい、空調効率を低下させる
という問題点があった。また、多くの潤滑油が圧縮気体
とともに吐出されると圧縮気体内部の潤滑油が不足する
という問題もある。
【0006】本発明は上記事情を背景としてなされたも
のであり、圧縮気体と潤滑油の分離性能を向上させた気
体圧縮機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明の気体圧縮機のうち請求項1記載の発明
は、回転体の回転により気体を圧縮する気体圧縮部と、
該気体圧縮部から吐出される圧縮気体の油分を分離する
油分離器と、該油分離器から圧縮気体が吐出される吐出
室とを備えており、前記油分離器は、多重筒状体で仕切
られた多重の気体通路を有しており、該多重の気体通路
のうち最外側の気体通路に前記気体圧縮部から吐出され
る圧縮気体が流入して順次内側の気体通路へと渦を巻い
て流れ、最内側の気体通路から前記吐出室に吐出される
ように構成されていることを特徴とする。
【0008】請求項2記載の気体圧縮機の発明は、請求
項1記載の発明において、前記多重筒状体は、径の異な
る複数の筒状体を略同心に配してなること特徴とする。
【0009】請求項3記載の気体圧縮機の発明は、請求
項1または2に記載の発明において、前記最外側の筒状
体よりも内側にある筒状体の筒壁に、複数の油通過小孔
が形成され、前記最外側の筒状体に油抜き孔が形成され
ていることを特徴とする。
【0010】請求項4記載の気体圧縮機の発明は、請求
項1〜3のいずれかの発明において、前記多重筒状体の
うち最外側の筒状体に前記気体圧縮部と連通して圧縮気
体が流入する連通部が形成され、内側の筒状体に該筒状
体の内外周側にある気体通路に連通する連通部が形成さ
れていることを特徴とする。
【0011】請求項5記載の気体圧縮機の発明は、請求
項4記載の発明において、筒状体に形成された連通部
は、内外の筒状体間において、筒状体の異なる軸方向位
置に設けられていることを特徴とする。
【0012】請求項6記載の気体圧縮機の発明は、請求
項1〜5のいずれかに記載の発明において、前記多重筒
状体はその軸方向両端部に封止部が設けられており、該
封止部に、前記最内側の気体通路に対応して吐出孔が形
成されていることを特徴とする。
【0013】すなわち本発明の気体圧縮機では、油分離
器に多重の気体通路を形成して、気体圧縮部から吐出さ
れる圧縮気体が多重の気体通路の最外側の気体通路から
順次内側の気体通路へと渦を巻いて流れるようにしたの
で、圧縮気体が渦を巻いて流れる距離が長く確保され、
圧縮気体への遠心分離作用が十分に発揮され、圧縮気体
から潤滑油が効果的に分離される。筒状の気体通路を渦
を巻いて流れる際の遠心分離作用で分離された潤滑油
は、筒状体の内壁に付着して、重力に従って内壁を伝わ
って下方に流れる。分離された油は、例えば最外側の筒
状体の下部に油抜き孔を形成することにより油溜まり部
に滴下させることができる。
【0014】なお、多重の気体通路は、多重筒体により
筒状に仕切ることにより形成されるが、請求項2のよう
に、径の異なる複数の筒状体を略同心に配することによ
り得ることができ、また、螺旋状に形成した多重筒体に
より得ることもできる。多重筒体は、気体圧縮機の設置
状態において、水平方向に向けたり、垂直方向に向けた
ものとすることができるが、必ずしもこれらの方向に限
定されるものではなく、斜めの方向に向けることもでき
る。
【0015】なお、請求項3に記載するように、前記最
外側の筒状体よりも内側にある筒状体の筒壁に複数の油
通過小孔を形成しておけば、遠心分離作用で分離された
潤滑油は圧縮気体よりも重量が大きいため遠心力が大き
く掛かっており、上記油通過小孔を外周側に優先的に通
過する。このようにして油を分離した圧縮気体から早期
に油を隔離すると、分離された油が再度圧縮気体に取り
込まれて油分離効率を低下させるのを阻止し、結果とし
て油分離効率を向上させる。なお、油通過小孔は、最外
側の筒状体よりも内側にある、少なくとも一つの筒状体
に形成すればよいが、最外側の筒状体に続く内側の筒状
体の一つ以上に形成するのが望ましい。これにより、最
外側に形成した油抜き孔から、油が円滑に排出される。
なお、油通過小孔の大きさ、数は適宜定めることができ
るが、油の通過量が多く、気体の漏出が少ないように選
定するのが望ましい。
【0016】なお、圧縮気体を多重の気体通路において
渦を巻くように流すためには、螺旋状の多重筒体の設置
によって行うこともできるが、請求項4に記載するよう
に最外側の筒状体に圧縮気体を流入させる連通部を設
け、さらに内側の筒状体に内外周側の気体通路を連通さ
せる連通部を設けることによって上記の流れを実現する
ことができる。この構成によれば、連通部の位置や大き
さの設定により圧縮気体の流れを容易に制御することが
できる。
【0017】上記連通部を請求項5に記載するように、
内外の筒状体間において、筒状体の異なる軸方向位置に
設けるものとすれば、周方向の距離に加えて軸方向の距
離が圧縮気体の移動距離に加わり、油分離性能が一層向
上する。例えば、異なる軸方向端部に交互に設ければ軸
方向距離は最大になる。
【0018】なお、多重筒状体の多重の数は、本発明と
しては特に限定されない。この数は増加するに従って、
圧縮気体が渦を巻いて流れる距離が長くなるので多い方
がよいことになるが、あまりに多くすると、油分離器が
大型になるため、適宜のその数を定めるのが望ましい。
通常は、3重の筒状体により充分な油分離効果が得られ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施形態の気体
圧縮機について図1〜図5を参照して説明する。なお、
従来例と同一の構造については同一の符号を付して、そ
の説明を省略または簡略化する。
【0020】図1〜5は第1の実施形態の気体圧縮機を
表している。フロントハウジング1aには吸入口2が設
けられ、該吸入口2に外部から圧縮すべき冷媒ガスを吸
入するべく吸入配管(図示しない)が接続される。一
方、リアハウジング1bの側壁には吐出口3が設けら
れ、圧縮された冷媒をコンデンサ等(図示しない)に供
給するべく吐出配管(図示しない)が接続される。
【0021】上記フロントハウジング1a内部には吸入
室4が形成され、この吸入室4に前記吸入口2が連通し
ている。また、リアハウジング1b内には、軸方向と直
交する縦断面において略楕円形状の内周面を有する筒状
のシリンダ5が配置されており、該シリンダ5の軸方向
両端面に互いに平行に固着されたフロントサイドブロッ
ク6(吸入口2側)およびリアサイドブロック7(吐出
口3側)が配置されている。該フロントサイドブロック
6には、前記吸入室4とシリンダ5内とを連通させるよ
うに図示しない連通路が形成されている。
【0022】そしてシリンダ5の内部には、図2に示す
ように、ロータ軸10で支持された回転可能なロータ1
1が配設されている。なお、上記ロータ軸10は、気体
圧縮機の前方側において、電磁クラッチ20に接続され
ており、電磁クラッチ20の動作により図示しない内燃
機関の駆動力が伝達されるように構成されている。前記
ロータ11には、複数のベーン溝12にそれぞれ摺動可
能に嵌装されたベーン15が複数枚(図は5枚)放射状
に保持されている。ロータ11が回転駆動されること
で、ベーン15がその遠心力および背圧室13から供給
される潤滑油の油圧によってベーン溝12内を進退して
シリンダ5の内周壁に密着しながら回転するように構成
されている。これらシリンダ5、ロータ11、ベーン1
5、フロントサイドブロック6、リアサイドブロック7
を主要な構成として気体圧縮部が構成されており、シリ
ンダ5内周面、ベーン15、ロータ11外周面およびフ
ロントサイドブロック6後端面、リアサイドブロック7
前端面によってシリンダ圧縮室16が形成されている。
【0023】前記リアサイドブロック7には、上記圧縮
室16に連通するようにして圧縮気体通路7aが形成さ
れており、そして、この圧縮気体通路7aに連通するよ
うにして油分離器30がリアサイドブロック7の後端面
に取り付けられている。油分離器30は、上記通路7a
に連通して後方側に伸長する圧縮気体通路30aが形成
されており、その後端側に径の異なる3種の筒状体3
1、32、33が同心に配して水平方向に配置されてい
る。即ち、油分離器30の最外側筒状体31の内側に中
間筒状体32が配され、中間筒状体32の内側に2つの
最内側筒状体33、33が互いに距離を隔てて水平方向
に並べて配されている。しかして、最外側筒状体31と
中間筒状体32の間に筒状の最外側気体通路40が形成
され、中間筒状体32と最内側筒状体33、33の間に
筒状の内側気体通路41が形成され、最内側筒状体3
3、33の内部に最内側通気路42、42が形成されて
いる。
【0024】図4に表れているように、前記最外側筒状
体31から最内側筒状体33に至る軸方向両端部には、
封止部35が設けられており、最内側筒状体33、33
の内側にある軸方向端部は、吐出孔430として開口し
ている。したがって、多重筒状体の軸方向端部は、最内
側筒状体33の端部のみが開口している。
【0025】前記最外側筒状体31のリアサイドブロッ
ク7側側壁には、圧縮気体通路30aに連通する、連通
部である連通孔400が形成されており、この連通孔4
00は前記最外側気体通路40の軸方向の中央部分に開
口している。また、前記中間筒状体32には、最外側気
体通路40と内側気体通路41を連通させるための連通
部である、連通孔410、410が軸方向両端部であっ
て封止部35の内側にそれぞれ形成されている。また、
最内側筒状体33、33間の空隙および最内側筒状体3
3、33の軸方向内側端の開口によって内側気体通路4
1と最内側通路42とを連通させる連通部420が構成
されている。
【0026】さらに、前記最外側筒状体31の下部に
は、軸方向両端部に、夫々、筒状体を貫通する油抜き孔
310、310が形成されており、前記中間筒状体32
には、全筒壁に亘って所定の密度で、複数の油通過小孔
320…320が形成されている。
【0027】次に、上記圧縮機の動作について説明す
る。電磁クラッチ20により車輌のエンジン動力がロー
タ軸10へと伝えられ、ロータ軸10が回転駆動されロ
ータ11が回転する。その回転に連れて遠心力及び背圧
室13への潤滑油の供給によりベーン15に外周側への
押出力が作用する。押出力が作用したベーン15は、シ
リンダ5の内周壁およびフロントサイドブロック6、リ
アサイドブロック7の側壁に密着しながら回転する。こ
の回転によりシリンダ5内への吸引力が発生し、吸入口
2を通して外部から冷媒ガスがシリンダ5内へと吸引さ
れる。シリンダ5内では、さらに回転するロータ10お
よびベーン15によって形成される圧縮室16によって
冷媒ガスが順次圧縮される。
【0028】圧縮された冷媒ガスは、リアサイドブロッ
ク7に形成された圧縮気体通路7aを通して油分離器3
0へと順次吐出される。なお、冷媒ガスは上記吸入から
圧縮、放出に至る間に、気体圧縮機内部の潤滑油を巻き
込んで、潤滑油を含有した状態で油分離器30へと吐出
される。油分離器30へと吐出された冷媒ガスは、内部
の圧縮気体通路30aを通り、連通孔400を通して筒
状の最外側気体通路40へと流入する。図5には油分離
器30内での冷媒ガスの流れを説明する図を示す。
【0029】上記最外側気体通路40の一方を仕切る中
間筒状体32は、連通孔410が両端部側に形成されて
いるため、最外側気体通路40へと流れ込んだ冷媒ガス
は、中央部から両端部に向って渦を巻きながら分流し、
中間筒状体32の連通孔410、410を通して内側気
体通路41へとそれぞれ流れていく。これにより最外側
気体通路40の略全長が有効に利用されて渦巻き流が形
成される。内側気体通路41の一方を仕切る最内側筒状
体33は内端部が連通部420によって最内側気体通路
42、42と連通しているため、内側気体通路41へと
流れ込んだ冷媒ガスは、両端部から中央に向って渦を巻
きながら流れ、中央部で一旦合流した後、連通部420
から各最内側筒状体33、33の内部にある最内側気体
通路42、42に分流して両端部側に向かってそれぞれ
流れ、最内側筒状体33、33の両端部にある吐出孔4
30、430を通して吐出室8へと放出され、さらに吐
出口3から外部に吐出される。
【0030】上記した油分離器30で、最外側気体通路
40と内側気体通路41において圧縮気体が渦を巻きな
がら流れる過程で遠心分離作用を受けて、圧縮された高
圧冷媒が潤滑油と高圧冷媒ガスとに分離される。最外側
気体通路40で遠心分離された潤滑油は、最外側筒状体
31の内壁に付着して重力に従って下方へ流れ、下部の
油抜き孔310を通して油溜まり部21へと循環する。
また内側気体通路41で遠心分離された潤滑油は、中間
筒状体32に形成した油通過小孔320…320を通過
して中間筒状体32の外壁面側へと移行していく。これ
により油分が分離された冷媒ガスと分離された潤滑油と
が早期に隔離されることになる。この外壁面に移行した
潤滑油は、外壁面を伝って下方に流れて前記油抜き孔3
10へと流れていくが、一部は最外側気体通路40を渦
を巻いて流れる冷媒ガスに巻き込まれて再度遠心分離さ
れて最外側筒状体31の内壁に遠心分離されて油抜き孔
310へと流れていく。
【0031】このように、圧縮された冷媒ガスが最外側
気体通路40と内側気体通路41の略全長の範囲で渦を
巻いて流れるので、遠心分離作用を受ける距離を十分長
く確保することができる。また、内側筒状体に油通過小
孔を設けたことにより、油分を分離した冷媒ガスと分離
された潤滑油とが隔離され、再度油分が冷媒ガスに取り
込まれるのを阻止できる。これらの結果、冷媒ガス中の
潤滑油と冷媒ガスの分離が効率よくなされ、吐出口3側
へは潤滑油を効果的に除いた冷媒ガスを供給することが
できる。
【0032】なお、最外側筒状体31の壁面にも、中間
筒状体32のような油通過小孔を設けることも可能では
あるが、吐出室8において潤滑油が飛散しないようにす
るために、この実施形態のように設けないのが望まし
い。
【0033】次に、この発明の第2の実施形態の気体圧
縮機を図6〜11に示した。なお、第1の実施形態と同
一の構造については同一の符号を付して、その説明を省
略または簡略化する。
【0034】この第2の実施形態では、リアハウジング
の後方に油分離器50が設けられており、多重筒体を垂
直方向に向けて多重の圧縮気体通路が形成されている。
すなわち、油分離器50では、径の異なる3種の筒状体
51、52、53が同心に配され、かつ垂直方向に配置
されている。これにより最外側筒状体51と中間筒状体
52の間に筒状の最外側気体通路60が形成され、中間
筒状体52と最内側筒状体53との間に筒状の内側気体
通路61が形成され、最内側筒状体53の内側に最内側
気体通路62が形成されている。多重筒体は一部を除い
て上下端部が封止部55で封止されており、最内側筒状
体53の上端部は、吐出孔630として開口しており、
下端部の封止部に複数の油抜き孔510が形成されてい
る。
【0035】前記最外側筒状体51のリアサイドブロッ
ク7側側壁には、油分離器50の圧縮気体通路50aに
連通する連通孔600が形成されており、この連通孔6
00は前記最外側気体通路60の下方側に開口してい
る。また、前記中間筒状体52には、最外側気体通路6
0と内側気体通路61を連通させるための連通孔610
が上方側に形成されている。また、前記中間筒状体52
には、全壁に亘って所定の密度で、複数の油通過小孔5
20…520が形成されている。また、最内側筒状体5
3は、下端部が開口し、かつ下端部の封止部55と間隙
を有しており、該間隙と下端部開口とによって内側気体
通路61と最内側気体通路62とを連通させる連通部6
20が構成されている。
【0036】この第2の実施形態においても、圧縮され
た冷媒ガスは、連通孔600を通して最外側気体通路6
0の下方部から流入し、該通路60を上方に向って渦を
巻いて流れ、連通孔610を通して内側気体通路61に
流入する。さらに、該通路61を下方に向って渦を巻い
て流れ、次いで連通部620を通して最内側筒状体53
の内側の最内側気体通路62に流入し、上端の吐出孔6
30へ向かって上方に流れていく。したがって、遠心分
離作用を受ける距離を十分長くし、効率良く潤滑油と冷
媒ガスを分離することができる。また、油通過小孔52
0によって潤滑油を分離した冷媒ガスと潤滑油とが隔離
されて油分離効率が向上する。
【0037】次に、上記第1、第2の実施形態の変形例
について説明する。この変形例は、前記油分離器50で
潤滑油が分離された冷媒ガスが吐出口3に向かう方向
に、該方向と交差するようにリブを設けるものである。
【0038】即ち、図10は、第1の実施形態の変形例
であって、水平方向に設置された油分離器30の両端部
上側に、リブ70、70がリアハウジング1bの内壁か
ら臨ませてある。また、図11は、第2の実施形態の変
形例であって、垂直方向に設置された油分離器50の上
端部上側に、リブ71がリアハウジング1bの後方壁か
ら臨ませてある。
【0039】これらの変形例では、油分離器30または
50から吐出された冷媒ガスがリブ70、71に衝突し
ながら流れ、この衝突の過程で冷媒ガス中に含まれた潤
滑油が分離されるので、油分離器で分離しきれなかった
油分をさらに分離することができ、油分離効率を一層向
上することが可能になる。
【0040】以上いくつかの実施形態と変形例について
説明した。何れの場合も、冷媒ガスの圧縮は、ベーン式
の圧縮機構としたが、この発明はこの圧縮機構に限定さ
れるものではなく、他の圧縮機構を用いて実施すること
が可能であることは言うまでもない。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の気体圧
縮機によれば、油分離器に形成される筒状の気体通路を
多重筒体で仕切って多重にして、渦を巻いて流れる経路
を長くしたので、潤滑油と冷媒ガスの分離性能を向上し
た気体圧縮機を構成することができる。この結果、気体
圧縮機に封入する潤滑油量を減らすことができ、また、
空調を構成する熱交換器(エバポレータ、コンデンサ)
に付着する潤滑油量を減少させて熱交換効率の向上も図
ることができる。また、多重筒状体のうち、内側の筒状
体に油通過小孔を形成すれば、上記遠心作用によって油
分離が一層確実になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施形態の気体圧縮機の全
体を示す正面断面図である。
【図2】 同じくシリンダ内部を示す側面図である。
【図3】 同じくリアサイドブロックおよび油分離器を
示す側面図である。
【図4】 同じく油分離器の拡大縦断面図である。
【図5】 油分離器の筒状の気体通路を流れる冷媒ガス
を説明する拡大した正面断面図である。
【図6】 この発明の第2の実施形態の気体圧縮機の全
体を示す正面断面図である。
【図7】 同じくリアサイドブロックおよび油分離器を
示す側面図である。
【図8】 同じく油分離器の拡大横断面図である。
【図9】 同じく油分離器の拡大縦断面図である。
【図10】 この発明の第1の実施形態の変形例のリア
サイドブロックおよび油分離器を示す側面図である。
【図11】 この発明の第2の実施形態の変形例の一部
正面断面図である。
【図12】 従来の気体圧縮機の全体を示す正面断面図
である。
【図13】 同じくリアサイドブロックおよび油分離器
を示す側面図である。
【図14】 同じく油分離器の一部を示す拡大した平面
断面図である。
【符号の説明】
1a フロントハウジング 1b リアハウジング 2 吸入口 3 吐出口 4 吸入室 5 シリンダ 6 フロントサイドブロック 7 リアサイドブロック 7a 圧縮気体通路 8 吐出室 10 ロータ軸 11 ロータ 12 ベーン溝 13 背圧室 15 ベーン 16 シリンダ圧縮室 20 電磁クラッチ 21 油溜まり部 30 油分離器 31 最外側筒状体 32 中間筒状体 33 最内側筒状体 310 油抜き孔 320 油通過小孔 40 最外側気体通路 41 内側気体通路 42 最内側気体通路 400 連通孔 410 連通孔 420 連通部 430 吐出孔 50 油分離器 51 最外側筒状体 52 中間筒状体 53 最内側筒状体 510 油抜き孔 520 油通過小孔 60 最外側気体通路 61 内側気体通路 62 最内側気体通路 600 連通孔 610 連通孔 620 連通部 630 吐出孔 70 リブ 71 リブ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体の回転により気体を圧縮する気体
    圧縮部と、該気体圧縮部から吐出される圧縮気体の油分
    を分離する油分離器と、該油分離器から圧縮気体が吐出
    される吐出室とを備えており、前記油分離器は、多重筒
    状体で仕切られた多重の気体通路を有しており、該多重
    の気体通路のうち最外側の気体通路に前記気体圧縮部か
    ら吐出される圧縮気体が流入して順次内側の気体通路へ
    と渦を巻いて流れ、最内側の気体通路から前記吐出室に
    吐出されるように構成されていることを特徴とする気体
    圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記多重筒状体は、径の異なる複数の筒
    状体を略同心に配してなること特徴とする請求項1記載
    の気体圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記最外側の筒状体よりも内側にある筒
    状体の筒壁に、複数の油通過小孔が形成され、前記最外
    側の筒状体に油抜き孔が形成されていることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の気体圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記多重筒状体のうち最外側の筒状体に
    前記気体圧縮部と連通して圧縮気体が流入する連通部が
    形成され、内側の筒状体に該筒状体の内外周側にある気
    体通路に連通する連通部が形成されていることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の気体圧縮機。
  5. 【請求項5】 筒状体に形成された連通部は、内外の筒
    状体間において、筒状体の異なる軸方向位置に設けられ
    ていることを特徴とする請求項4記載の気体圧縮機。
  6. 【請求項6】 前記多重筒状体はその軸方向両端部に封
    止部が設けられており、該封止部に、前記最内側の気体
    通路に対応して吐出孔が形成されていることを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれかに記載の気体圧縮機。
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