JP2003213824A - 建築構造物及び間仕切り壁施工方法 - Google Patents

建築構造物及び間仕切り壁施工方法

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JP2003213824A
JP2003213824A JP2002013936A JP2002013936A JP2003213824A JP 2003213824 A JP2003213824 A JP 2003213824A JP 2002013936 A JP2002013936 A JP 2002013936A JP 2002013936 A JP2002013936 A JP 2002013936A JP 2003213824 A JP2003213824 A JP 2003213824A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 間仕切り壁を具備する建築構造物において、
当該間仕切り壁自体の質量を重くすることなく、表面床
等において発生した床衝撃音の伝播を抑制することが可
能な建築構造物等を提供する。 【解決手段】 間仕切り壁500が立設される床下ラン
ナー620と表面床420との間に所定の隙間Sを設け
る。支持脚610に床下ランナー620を取り付ける
際、作業者は、床下ランナー620の取り付け孔に支持
脚610を挿通させた後、該支持脚610の溝611b
にドライバの先端を差し込み、適宜回転させることで、
支持脚610に床下ランナー620を螺合する。このよ
うに、支持脚610に床下ランナー620を螺合した
後、さらにドライバ700を回転させることで該床下ラ
ンナー620と表面床410との間に所定の隙間Sが生
じるように高さ調整を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築構造物及び間
仕切り壁施工方法に関し、詳しくは二重床上の空間を仕
切る間仕切り壁を備えた建築構造物及び間仕切り壁施工
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリートスラブ等の床基盤と表面床
とを備えた乾式二重床上に間仕切り壁を施工する方法と
して、種々の方法が提案されている。図5は、従来の乾
式二重床100の部分断面図である。
【0003】乾式二重床100においては、コンクリー
トスラブ等の床基盤110上に施工される間仕切り壁1
20を支持する構造として、束131、根太材132及
び釘133とを備えた際根太構造130が用いられてい
る。該乾式二重床100においては、床基盤110上に
間仕切り壁120を施工した後、間仕切り壁120の下
部に際根太構造130を取り付けることによって支持を
補強する。そして、パーティクルボードなどの下地パネ
ルによって形成された床材141、捨て貼り材142、
仕上げ材143等からなる表面床140を施工する。
【0004】しかしながら、かかる乾式二重床100に
おいては、際根太構造130を用いるため、束、根太材
等の材料費や、これらを取り付ける手間を要し、施工コ
ストが高くなるという欠点がある。また、上述したよう
に、かかる乾式二重床100においては、間仕切り壁1
20を施工した後に表面床140等を施工するため、改
修によって間取りの変更が必要となった場合には、間仕
切り壁120、表面床140等を解体した上で、再度、
間仕切り壁120、表面床140等を施工する必要があ
った。
【0005】かかる問題を解消すべく、乾式二重床施工
後の表面床に貫通孔を穿設し、該貫通孔を介して床基盤
上に間仕切り壁支持用の支持脚を立設することで、間仕
切り壁を支持する方法が提案されている。図6は、かか
る方法を採用した乾式二重床200の部分断面図であ
る。
【0006】乾式二重床200においては、床材24
1、捨て貼り材242、仕上げ材243からなる表面床
240の間仕切り壁220の下面と対向する部分には、
貫通孔240aが設けられ、間仕切り壁220を支持す
る支持脚230が当該貫通孔240aを介して床基盤2
10上に立設されている。この乾式二重床200におい
ては、表面床240の仕上げ材243に台板231の端
部231aが接触するように支持脚230の高さが調整
されている。これにより、間仕切り壁220は、支持脚
230の台板231及び表面床240の仕上げ材243
によって支持されることとなる。
【0007】かかる乾式二重床200によれば、間仕切
り壁を支持する構造として際根太構造(図5参照)を用
いる必要がないため、施工コストを大幅に削減すること
ができるといった利点がある。また、改修の際には間仕
切り壁を解体する必要がないため、残材の量も大幅に削
減でき、短期間の工期で改修作業を実施することができ
るといった利点もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た乾式二重床200は、支持脚230及び表面床240
によって間仕切り壁220を支持しているため、子供の
飛び跳ね等によって表面床240に床衝撃音が発生した
場合には、該床衝撃音が表面床240から台板231、
支持脚230を介して床基盤210に伝播し、階下にお
いて大きな騒音が発生し、階下の居住者等に不快感を与
えてしまう。かかる問題は、間仕切り壁220自体の質
量を重くすることで解消されるが、コストが嵩むと共に
施工作業が煩雑になる等の問題が生じていた。
【0009】なお、該床基盤210に対する床衝撃音の
伝播を低減すべく、図6に示すように支持脚230の下
端にゴム弾性体等からなる台座232を設け、支持脚2
30から床基盤210に伝播する衝撃を吸収するように
構成する方法も提案されているが、寸法上の制約等によ
り、上記騒音を低減するのに十分な衝撃吸収性能を発揮
できないという問題があった。
【0010】本発明は、以上説明した事情に鑑みてなさ
れたものであり、間仕切り壁を具備する建築構造物にお
いて、当該間仕切り壁自体の質量を重くすることなく、
表面床等において発生した床衝撃音の伝播を抑制するこ
とが可能な建築構造物、間仕切り壁施工方法を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述課題を解決するた
め、本発明は、床基盤と表面床とを備えた二重床と、前
記表面床上に設けられた間仕切り壁と、前記間仕切り壁
を支持する支持脚とを具備する建築構造物であって、前
記表面床における間仕切り壁の下面と対向する部分には
貫通孔が穿設され、前記支持脚は、前記貫通孔を挿通し
て前記床基盤上に設けられ、当該支持脚における前記間
仕切り壁を受ける部位と前記表面床との間には、隙間が
設けられていることを特徴とする。
【0012】かかる構成によれば、子供の飛び跳ね等に
より表面床から床衝撃音が発生したとしても、支持脚に
おける間仕切り壁を受ける部位と表面床との間は絶縁さ
れているため、該床衝撃音が表面床から支持脚を介して
床基盤に伝播することはない。この結果、階下の居住者
等に不快感を与えてしまう等の問題は抑制される。
【0013】ここで、前記間仕切り壁を受ける部位と前
記表面床上面との間に設けられた隙間には、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリウレタンフォーム等の汎用発
泡体やゴム弾性体等によって形成される緩衝材を介挿す
るようにしても良い。
【0014】このように、前記隙間に緩衝材を介挿する
ことで、表面床の振動により該表面床と支持脚が衝突し
てしまうといった問題を未然に防止することが可能とな
る。
【0015】また、前記間仕切り壁の長手方向に延在
し、当該間仕切り壁の上端部が取付固定される天井ラン
ナーと、前記間仕切り壁の長手方向に延在し、当該間仕
切り壁の下端部が取付固定される床ランナーとをさらに
具備し、前記床ランナーと前記表面床との間に、隙間を
設けるようにしても良い。
【0016】このように、支持脚のみならず、天井ラン
ナー、床ランナーを利用して間仕切り壁を支持すること
により、支持脚にかかる負荷を軽減するようにしても良
い。
【0017】また、本発明は、床基盤と表面床とを備え
た二重床に対する間仕切り壁の施工方法であって、前記
表面床における間仕切り壁の下面と対向する部分の一部
に貫通孔を穿設する貫通孔穿設過程と、前記間仕切り壁
を支持するための支持脚を前記貫通孔を挿通して前記床
基盤上に立設する支持脚立設過程と、前記支持脚におけ
る前記間仕切り壁を受ける部位と前記表面床との間に隙
間が設けられるように前記支持脚の高さを調整した後、
当該支持脚によって前記間仕切り壁を支持させる間仕切
り壁支持過程とを具備することを特徴とする。
【0018】かかる方法によって間仕切り壁を施工する
ことで、子供の飛び跳ね等により表面床から床衝撃音が
発生したとしても、支持脚における間仕切り壁を受ける
部位と表面床との間は絶縁されているため、該床衝撃音
が表面床から支持脚を介して床基盤に伝播することはな
い。この結果、階下の居住者等に不快感を与えてしまう
等の問題は抑制される。
【0019】ここで、前記間仕切り壁支持過程におい
て、前記間仕切り壁を受ける部位と前記表面床上面との
間に設けられた隙間に、緩衝材を介挿するようにしても
良い。
【0020】このように、前記隙間に緩衝材を介挿する
ことで、表面床の振動により該表面床と支持脚が衝突し
てしまうといった問題を未然に防止することが可能とな
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0022】A.本実施形態 図1は、本実施形態に係る建築構造物300の部分断面
図であり、図2は、本実施形態に係る床下アンカー62
0及び支持脚610による間仕切り壁500の支持状態
を説明するための図である。なお、図2では、便宜上、
説明に必要な箇所のみを図示している。建築構造物30
0は、乾式二重床400と、乾式二重床400上の空間
を仕切る間仕切り壁500とを備えている。乾式二重床
400は、コンクリートスラブなどの床基盤410と、
図示せぬ複数の床支持脚により、該床基盤410から所
定の距離を隔てて支持される表面床420とを備えてい
る。
【0023】表面床420は、複数の空洞421aを有
する中空下地パネルによって形成された遮音床421
と、合板等からなる捨て貼り材422と、フローリング
材、畳、絨毯等からなる仕上げ材423等によって構成
されている。なお、本実施形態では、中空下地パネル4
21aによって形成された遮音床421を例に説明する
が、該遮音床421の代わりに、パーティクルボードや
合板等からなる下地パネルによって形成された遮音床を
用いることも可能である。
【0024】間仕切り壁500は、ボルト形状の支持脚
610と、断面視逆T字形状の床下ランナー620と、
断面視T字形状の天井ランナー630とを備えた間仕切
り壁支持機構600によって支持されている。支持脚6
10は、表面床420における間仕切り壁500の下面
と対向する部分に穿設された貫通孔424を介して床基
板410上に立設されている。この貫通孔424の径D
は、支持脚610の最大径Dmaxよりも大きく設定さ
れており、これにより支持脚610を表面床420の上
方から貫通孔424に挿通して床基盤410上に立設す
ることが可能となっている。
【0025】支持脚610は、本体部611と基盤接合
部612とを具備し、本体部611は、間仕切り壁50
0等を支持することが可能な材料(例えば、鉄等)によ
って形成され、床基盤410と接する基盤接合部612
は、ゴム等の弾性体によって形成されている。本実施形
態では、このように基盤接合部612をゴム等からなる
弾性体によって形成することで、間仕切り壁500から
床下ランナー620、支持脚610を介して床基盤41
0に伝播する振動を低減している。
【0026】かかる弾性体の材質としては、天然ゴム、
スチレンブタジエン、クロロプレンゴム、エチレンプロ
ピレンゴム、ブチルゴム等のポリマーを1種又は2種以
上併用したものに、硫黄等の加硫剤及び可塑剤や防かび
剤等の添加剤を加え、加温反応して得られたものを用い
ることができる。このように、本実施形態では、基盤接
合部612をゴム等からなる弾性体によって形成した場
合を例に説明するが、基盤接合部612を弾性体によっ
て形成することなく、本体部611と同様の材料によっ
て形成することも可能である。
【0027】ここで、図2に示すように、支持脚610
の本体部611の上部には、当該支持脚610に床下ラ
ンナー620を螺合するための雄ねじ部611aが設け
られ、該本体部611の上端には、マイナス或いはプラ
スの溝611bが設けられている。支持脚610に床下
ランナー620を取り付ける際には、床下ランナー62
0の取り付け孔621に支持脚610を挿通させた後、
該支持脚610の溝611bにドライバ700の先端を
差し込み、適宜回転させることで、支持脚610に床下
ランナー620を螺合する。このように、支持脚610
に床下ランナー620を螺合した後、さらにドライバ7
00を回転させることで該床下ランナー620と表面床
410との間に所定の隙間S(図1参照)が生じるよう
に高さ調整を行う。
【0028】ここで、かかる床下ランナー620には、
複数の支持脚610によって支持されるように複数の取
り付け孔621が設けられている。これら各取り付け孔
621に各支持脚610を螺合する場合については、上
記と同様に説明することができるため、説明を割愛す
る。なお、床下ランナー620に関し、各取り付け孔6
21の設置間隔、設置位置、設置する数等については、
間仕切り壁500の重量、支持脚610の強度等に応じ
て適宜決定すれば良い。ここで、床下ランナー620の
取り付け方法及び床下ランナー620と表面床410と
の間に所定の隙間Sを設けた理由等については、後にそ
の詳細を明らかにすることとし、説明を続ける。
【0029】床下ランナー620及び天井ランナー63
0は、鋼板等を曲げ加工することによって形成したもの
であり、間仕切り壁500の長手方向(図1では、紙面
垂直方向)に延在している。この床下ランナー620及
び天井ランナー630との間に立設される間仕切り壁5
00は、図1に示すように第1の間仕切り壁510、第
2の間仕切り壁520及び各間仕切り壁510、520
の間に介挿された合板等からなる板材530によって構
成されている。これら各間仕切り壁510、520及び
板材530は、図示せぬボルト等によって締め付け固定
されている。
【0030】かかる構成を有する間仕切り壁500の裾
部分には、床下ランナー620等を隠して美観を損ねな
いようにするために巾木800が設けられている。この
巾木800の下端には、通常時において表面床420と
接触しているベア810が設けられている。ベア810
は、可撓性部材によって形成され、床下の空気(床基盤
410と表面床420との間に介在する空気)の圧力変
化により表面床420から離れて空気の逃げ道を作るこ
とができるようになっている。
【0031】このように、床下の空気の圧力変化により
ベア810が表面床420から離れて空気の逃げ道を作
ることができるようにしたのは、次の理由による。すな
わち、子供の飛び跳ね等により表面床420において床
衝撃音が発生すると、床下の空気は圧縮され、圧力波と
して床基盤410に伝播する。かかる床衝撃音が発生し
た場合に床下の空気を外部へ逃がしてやることができれ
ば、床下の圧力は低下し、振動の伝播を抑制することが
できる。本実施形態においては、巾木800の下端に可
撓性部材によって形成されたベア810を設け、床衝撃
音が発生した場合に空気の逃げ道を作ることができるよ
うにすることで、床衝撃音の伝播を抑制している。
【0032】以上が本実施形態に係る建築構造物300
の詳細である。以下、支持脚610に対する床下ランナ
ー620の取り付け方法及び床下ランナー620と表面
床420との間に所定の隙間Sを設けた理由について、
図1等を参照しながら説明する。
【0033】建築構造物300に間仕切り壁500を施
工する作業者は、まず間仕切り壁500の設置位置を確
認し、該設置位置に対応する表面床420の一部に貫通
孔621を穿設する。なお、かかる貫通孔424につい
ては、径Dの大きさが支持脚610の最大径Dmaxよ
りも大きくなるように設定する。作業者は、貫通孔42
4を穿設すると、該貫通孔424に支持脚610を挿通
し、床基盤410上に支持脚610を立設する。
【0034】その後、作業者は、支持脚610と床下ラ
ンナー620とを螺合すべく、床基盤410上に立設し
た支持脚610に床下ランナー620の取り付け孔62
1を挿通し、ドライバ700の先端を支持脚610の上
端に設けられた溝611bに差し込み、ドライバ700
を適宜回転させる。ここで、図2に示すように、支持脚
610の本体部611の上部には、当該支持脚610に
床下ランナー620を螺合するための雄ねじ部611a
が設けられ、床下ランナー620の取り付け孔621の
内周面には、該雄ねじ部611aに対応する雌ねじ部6
21aが設けられている。
【0035】これにより、上記ドライバ700を適宜回
転させることで、支持脚610のみが回転し、支持脚6
10に対する床下ランナー620の螺合位置が上下方向
に移動して床下ランナー620の高さが調整される。前
述したように、本発明は、床下ランナー620と表面床
420との間に所定の隙間Sを設ける点に特徴がある。
従って、作業者は、ドライバ700を使用して床下ラン
ナー620と表面床420との間に所定の隙間Sが生じ
るように床下ランナー620の高さ調整を行う。
【0036】このように、床下ランナー620と表面床
420との間に所定の隙間Sを設ける理由は次の通りで
ある。すなわち、床下ランナー620と表面床420と
の間に隙間Sを設けてない場合には(従来技術の項参
照)、表面床420から床衝撃音が発生することによ
り、該床衝撃音が表面床420から支持脚610を介し
て床基盤410に伝播し、階下において大きな騒音が発
生し、階下の居住者等に不快感を与えてしまう。これに
対し、床下ランナー620と表面床420との間に所定
の隙間Sを設けた場合には、たとえ表面床420から床
衝撃音が発生したとしても、床下ランナー620と表面
床420との間は絶縁されているため、該床衝撃音が表
面床420から支持脚610を介して床基盤410に伝
播することはない。この結果、階下の居住者等に不快感
を与えてしまう等の問題は抑制される。
【0037】さて、再び説明に戻り、作業者は、その
後、建築構造物300の天井面に新たに(或いは予め)
設けた天井ランナー630と該床下ランナー620との
間に、第1の間仕切り壁510、第2の間仕切り壁52
0及び板材530からなる間仕切り壁500を立設し、
これら各間仕切り壁510、520及び板材530を図
示せぬボルト等によって締め付け固定して間仕切り壁5
00を自立させる。
【0038】そして、最後に作業者は、美観を損ねない
ように床下ランナー620等を隠すべく、天井ランナー
630と床下ランナー620との間に立設した間仕切り
壁500の裾部分にベア810を有する巾木800を配
設し、建築構造物300に対する間仕切り壁500の施
工を終了する。なお、巾木800の下端部に可撓性部材
によって形成されたベア810を設けた理由について
は、上述したため説明を割愛する。
【0039】以上説明したように、本実施形態に係る建
築構造物300によれば、間仕切り壁500が立設され
る床下ランナー620と表面床420との間には、所定
の隙間Sが設けられている。このように、床下ランナー
620と表面床420との間を絶縁することで、表面床
420から床衝撃音が発生したとしても、該衝撃音は表
面床420から支持脚610を介して床基盤410に伝
播することはない。この結果、階下の居住者等に不快感
を与えてしまう等の問題を抑制することが可能となる。
【0040】また、間仕切り壁500自体の質量を重く
することなく、床下ランナー620と表面床420との
間に所定の隙間Sを設けることによって床基盤410に
伝播する床衝撃音を低減することができるため、コスト
が嵩むといった問題や施工作業が煩雑になる等の問題が
生ずることもない。さらに、間仕切り壁500の重量は
表面床420にかからないため、表面床420上に不陸
が発生する等の問題が生ずることもない。
【0041】また、本実施形態では、支持脚610の基
盤接合部612をゴム等からなる弾性体によって形成し
た場合を例に説明したが、上記のように表面床420か
ら床衝撃音が発生したとしても、該衝撃音は表面床42
0から支持脚610を介して床基盤410に伝播するこ
とはない。このため、該基盤接合部612を支持脚61
0の本体部611と同様の材料(鉄等)によって形成す
ることができる。このように、基盤接合部612及び本
体部611を同一材料によって一体成形した場合には、
支持脚610の部品コスト等も抑えることが可能とな
る。
【0042】B.変形例 以上この発明の一実施形態について説明したが、上記実
施形態はあくまで例示であり、上記実施形態に対して
は、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加
えることができる。変形例としては、例えば以下のよう
なものが考えられる。
【0043】<変形例1>図3は、変形例1に係る建築
構造物300’の部分断面図である。なお、図3に示す
建築構造物300’は、図1に示す建築構造物300の
隙間Sに緩衝材900を設けたものである。その他の構
成要素については、図1に示す建築構造物300と同様
であるため、対応する部分には同一符号を付し、説明を
省略する。緩衝材900は、例えばポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリウレタンフォーム等の汎用発泡体やゴ
ム弾性体等によって構成されている。かかる緩衝材90
0を隙間Sに介挿することで、表面床420の振動によ
り該表面床420と支持脚610が衝突してしまうとい
った問題を未然に防止することが可能となる。
【0044】<変形例2>また、間仕切り壁500を施
工する際、ドライバ700を使用して床下ランナー62
0と表面床420との間に所定の隙間Sが生じるように
床下ランナー620の高さ調整した後には、支持脚61
0と床下ランナー620の螺合部分に低粘度の接着剤
(例えば、湿気硬化型ウレタン等)を塗布し、支持脚6
10と床下ランナー620とを強固に固着するようにし
ても良い。
【0045】<変形例3>また、上述した本実施形態で
は、床下ランナーとして、断面視逆T字形状のランナー
620を例示したが、図4に示すように断面視L字形状
の床下ランナー620(図4(a)参照)、断面視凹形
状の床下ランナー620(図4(b)参照)等、種々の
床下ランナーを用いることが可能である。もちろん、床
下ランナー620のみならず、天井ランナー630につ
いても同様に適用することができるが、重複説明を避け
るため、割愛する。
【0046】<変形例4>また、上述した本実施形態で
は、可撓性部材によって形成されたベア810を備えた
巾木800を例に説明したが、かかるベア810を備え
ていない巾木を間仕切り壁500の裾部分に設けること
も勿論可能である。ただし、ベア810を設けない場合
には、床下ランナー620と表面床420との間に設け
た隙間Sからゴミ、塵等が床基盤410上に落ちてしま
う。かかる事情を鑑みれば、間仕切り壁500の裾部分
に設ける巾木の下端には、可撓性部材によって形成され
たベア810を設けることが望ましい。
【0047】<変形例5>また、上述した本実施形態に
係る間仕切り壁500は、支持脚610と、床下ランナ
ー620と、天井ランナー630とを備えた間仕切り壁
支持機構600によって支持されていたが、床下ランナ
ー620及び天井ランナー630を設けることなく、直
接、間仕切り壁500を受ける台板等を備えた支持脚6
10によって間仕切り壁500を支持するようにしても
良い。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
間仕切り壁自体の質量を重くすることなく、表面床等に
おいて発生した床衝撃音の伝播を抑制することが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態における建築構造物の部分断面図
である。
【図2】 同実施形態に係る床下アンカー及び支持脚に
よる間仕切り壁の支持状態を説明するための図である。
【図3】 変形例1における建築構造物の部分断面図で
ある。
【図4】 床下ランナーの断面図である。
【図5】 従来における乾式二重床の部分断面図であ
る。
【図6】 従来における乾式二重床の部分断面図であ
る。
【符号の説明】
300、300’・・・建築構造物、400・・・乾式
二重床、410・・・床基盤、420・・・表面床、5
00・・・間仕切り壁、600・・・間仕切り壁支持機
構、610・・・支持脚、611・・・本体部、611
a・・・雄ねじ部、612・・・基盤接合部、620・
・・床下ランナー、621・・・取り付け孔、621a
・・・雌ねじ部、630・・・天井ランナー、800・
・・巾木、810・・・ベア。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床基盤と表面床とを備えた二重床と、前
    記表面床上に設けられた間仕切り壁と、前記間仕切り壁
    を支持する支持脚とを具備する建築構造物であって、 前記表面床における間仕切り壁の下面と対向する部分に
    は貫通孔が穿設され、 前記支持脚は、前記貫通孔を挿通して前記床基盤上に設
    けられ、当該支持脚における前記間仕切り壁を受ける部
    位と前記表面床との間には、隙間が設けられていること
    を特徴とする建築構造物。
  2. 【請求項2】 前記間仕切り壁を受ける部位と前記表面
    床上面との間に設けられた隙間には、緩衝材が介挿され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の建築構造物。
  3. 【請求項3】 前記間仕切り壁の長手方向に延在し、当
    該間仕切り壁の上端部が取付固定される天井ランナー
    と、前記間仕切り壁の長手方向に延在し、当該間仕切り
    壁の下端部が取付固定される床ランナーとを具備し、 前記天井ランナーは、当該建築構造物における天井面に
    設けられ、 前記床ランナーは、前記支持脚における前記間仕切り壁
    を受ける部位に設けられ、当該床ランナーと前記表面床
    との間には、隙間が設けられていることを特徴とする請
    求項1または2に記載の建築構造物。
  4. 【請求項4】 床基盤と表面床とを備えた二重床に対す
    る間仕切り壁の施工方法であって、 前記表面床における間仕切り壁の下面と対向する部分の
    一部に貫通孔を穿設する貫通孔穿設過程と、 前記間仕切り壁を支持するための支持脚を前記貫通孔に
    挿通して前記床基盤上に立設する支持脚立設過程と、 前記支持脚における前記間仕切り壁を受ける部位と前記
    表面床との間に隙間が設けられるように前記支持脚の高
    さを調整した後、当該支持脚によって前記間仕切り壁を
    支持させる間仕切り壁支持過程とを具備することを特徴
    とする間仕切り壁施工方法。
  5. 【請求項5】 前記間仕切り壁支持過程において、前記
    間仕切り壁を受ける部位と前記表面床上面との間に設け
    られた隙間に、緩衝材を介挿することを特徴とする請求
    項4に記載の間仕切り壁施工方法。
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JP2020180442A (ja) * 2019-04-24 2020-11-05 大成建設株式会社 二重床施工方法

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