JP2020180442A - 二重床施工方法 - Google Patents

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【課題】二重床を有する建物の施工について、工期短縮化を図ることを可能とした二重床施工方法を提案する。【解決手段】躯体床11から離間した位置に仕上げ床2を設ける二重床の施工方法である。躯体床11または躯体梁に仮設の台座4を設置する台座設置工程と、台座4上に鉄骨柱3を建て込む柱状部材建込工程と、躯体床11と鉄骨柱3の下端との間に仕上げ床2を形成する仕上げ床構築工程とを備えている。鉄骨柱3は下端にベースプレート31が固定された鋼材からなる。【選択図】図1

Description

本発明は、二重床施工方法に関する。
各種機器類の配線や配管のスペースを確保すること等を目的として二重床が採用されている。また、音や振動の遮断を目的として、音響ホールなどにおいても二重床が作用される場合がある。
二重床では、上載する荷重、床下空間に必要な大きさ、二重床に求められる機能等に応じて様々な構造や形態が存在する。例えば、特許文献1では、構造床面上に固定された支持脚に床用台座をかけ渡し、床用台座上に床板を敷設している。また、特許文献2では、基礎部材と床用台座とが一体となった一体化ブロックを所定の位置に配設し、基礎部材を巻き込んだ状態で躯体床のコンクリートを打設した後、台座上に仕上げ床を敷設している。
なお、二重床を有する建物では、二重床の構築が終わらないと室内の仕上げ、天井または屋根の構築等の次工程に進むことができない場合がある。例えば、仕上げ床(浮床)に壁や壁の下地材等を上載する場合には、仕上げ床の施工後でないと壁や下地材等の施工を行うことができない。また、壁や下地材等の施工にクレーン等の揚重機を使用する場合には、揚重機が接触するおそれがある天井や屋根等の施工を壁や下地材等の施工が完了してから行うことになる。また、仕上げ床に上載する壁面や天井面等に仕上げを行う際には足場が必要となるが、仕上げ床の施工の妨げにならないように、足場の組み立ても仕上げ床の施工後に行う場合が発生している。
仕上げ床の施工に先立って、あるいは、仕上げ床の施工と並行して壁や壁の下地材の施工、壁面や天井面の仕上げ作業等を実施することができれば、施工期間の短縮が可能となる。
特開2004−019236号公報 特開2012−177225号公報
本発明は、二重床を有する建物の施工について、工期短縮化を図ることを可能とした二重床施工方法を提案することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、躯体床から離間した位置に仕上げ床を設ける二重床の施工方法であって、前記躯体床または躯体梁に仮設の台座を設置する台座設置工程と、前記台座上に柱状部材を建て込む柱状部材建込工程と、前記躯体床と前記柱状部材の下端との間に前記仕上げ床を形成する仕上げ床構築工程とを備えている。かかる二重床施工方法によれば、仕上げ床の施工前に柱状部材を設置するため、仕上げ床の施工と並行して室内の仕上げ、壁、天井または屋根の構築等の工程を行うことができ、その結果、工期短縮化を図ることができる。また、柱状部材(例えば、壁の鉄骨柱や足場の脚部等)を仕上げ床の上方に設置するため、柱状部材が仕上げ床の施工の妨げにならない。
柱状部材が下端にベースプレートが固定された鉄骨柱である場合には、前記柱状部材建込工程において前記ベースプレートにナットで係止されたボルトを前記台座に取り付け、前記台座と前記ベースプレートとの間に隙間をあけた状態で前記鉄骨柱を建て込み、前記仕上げ床構築工程後に前記ベースプレートから前記ボルトを取り外すことにより前記台座と前記鉄骨柱とを分離する。かかる二重床施工方法によれば、仕上げ床の施工後に柱状部材と台座とを簡易に分離することができる。そのため、柱状部材の存在が床下空間の利用の自由度等に影響を与えることがない。
ここで、前記柱状部材建込工程ではさや管が周設された前記ボルトを前記台座に取り付け、前記仕上げ床構築工程では前記さや管の周囲にコンクリートを打設して前記仕上げ床を形成すれば、ボルトが仕上げ床に固定されることがないため、ボルトの撤去が容易である。
前記柱状部材が下端にジャッキベースを備えた仮設の建枠の側柱(脚柱)である場合には、前記台座設置工程において前記躯体床または前記躯体梁に第一の台座を固定する作業と、前記仕上げ床の計画高さよりも高い位置において前記第一の台座の上に第二の台座を架け渡す作業とを行い、前記柱状部材建込工程において前記第二の台座上に前記ジャッキベースを設置する。かかる二重床施工方法によれば、台座である第二の台座上に足場の側柱等を設置することができる。第二の台座は、仕上げ床よりも高い位置に配設されているため、足場等を設置しても仕上げ床の施工を妨げることがない。
本発明の二重床施工方法によれば、仕上げ床の施工に先立ってあるいは仕上げ床の施工と並行して壁や壁の鉄骨柱の施工や、壁面や天井面の仕上げ作業等を実施することを可能となり、その結果、二重床を有する建物の施工について工期短縮化を図ることが可能となる。
第一実施形態に係る建物の一部を示す断面図である。 第一実施形態に係る柱状部材の脚部を示す断面図である。 図2のA−A断面図である。 第一実施形態の二重床施工方法を示すフローチャート図である。 第一実施形態の台座設置工程を示す断面図である。 (a)は図5に続く台座設置工程を示す断面図、(b)は(a)の平面図である。 鉄骨柱の脚部を示す斜視図である。 第一実施形態の柱状部材建込工程を示す断面図である。 (a)は図8に続く柱状部材建込工程を示す断面図、(b)は(a)の平断面図である。 第一実施形態の柱状部材上部の支持状況を示す側面図である。 第二実施形態に係る建物の施工状況を示す断面図である。 第二実施形態の台座を示す図であって、(a)は横断図、(b)は縦断図である。 第二実施形態の二重床施工方法を示すフローチャート図である。 (a)は第二実施形態の台座設置工程を示す断面図、(b)は(a)に続く台座設置工程を示す断面図である。 (a)は第二実施形態の分離工程を示す断面図、(b)は(a)に続く分離工程を示す断面図である。
<第一実施形態>
本実施形態は、躯体床11上に、免震装置21を介して仕上げ床2を設けるものである。このような二重床の仕上げ床構造は、音楽ホール等がある。音楽ホール等では、ホール内の振動が躯体に伝わることがないように遮断構造となっている。そのため、このようなホール内の仕上げ構造は、仕上げ床2上に設ける必要がある。
第一実施形態では、図1に示すように躯体床11、躯体壁12および梁13を備える建物1の施工において、躯体床11の上面に隙間をあけて仕上げ床(浮き床)2を構築する二重床施工方法について説明する。建物1は、多目的ホールとして使用されるものであって、図1に示すように、躯体壁12の内側に、内壁30を有している。内壁30は、所定の間隔をあけて配設された複数のH形鋼からなる鉄骨柱3に、仕上げ材36を横架することにより形成する。本実施形態の内壁30は、上に向かうにしたがって、躯体壁12に近付くように傾斜している。鉄骨柱3は、内壁30の仕上げ材36を支持する柱状部材であり、図2および図3に示すように、H形鋼からなる柱本体37と、柱本体37の下端に固定されたベースプレート31からなる。
仕上げ床2は、免震装置21を介して躯体床11に上載されている。仕上げ床2の施工は、内壁30の施工と並行して行う。仕上げ床2は、捨て型枠としてのデッキプレート23の上面に鉄筋コンクリート層を積層することにより形成する。デッキプレート23には、鉄骨柱3の位置に対応して開口部23aが形成されている。仕上げ床2を施工する際には、開口部23aを塞ぎプレート61により遮蔽した状態で、コンクリートを打設する。開口部23aは、鉄骨柱3の建て込み後にデッキプレート23を敷設することが可能な大きさを有している。
以下、本実施形態の二重床施工法について説明する。
二重床施工方法は、図4に示すように、台座設置工程、柱状部材建込工程、床構築工程および分離工程を備えている。
台座設置工程は、図5に示すように、躯体床11上に台座4を設置する工程である。台座4は、鉄骨柱3を仕上げ床2よりも先に設置するために利用する仮設の台座であり、完成後は、鉄骨柱3と切り離される。台座4から切り離された鉄骨柱3は、仕上げ床2に支持されることとなる。台座4は、鉄筋コンクリート製のブロック状部材であって、躯体床11に植設されたアンカー45を巻き込んだ状態で形成する。アンカー45は、躯体床11を施工する際にあらかじめ埋め込んでおくか、あと施工により躯体床11に植設する。台座4の上面中央には、ボルト用穴41として、窪みが形成されている。本実施形態では、ボルト用穴41の深さを50mmとする。また、ボルト用穴41の内径は、内壁30の鉄骨柱3を建て込む際に使用するボルト5(図3参照)の外径に対応する大きさとする。
次に、図6に示すように、台座4の上面にさや管6を仮置きする。さや管6は、仕上げ床2に埋設されることで、仕上げ床2に貫通孔を形成し、仕上げ床2が完成する前の鉄骨柱3の下側を支えるボルト5の空間を確保するために設ける。すなわち、さや管6は、ボルト5が仕上げ床2に埋設、固定されることを防止し、仕上げ床2の完成後にボルト5の撤去を可能とするために、ボルト5用の貫通孔を仕上げ床2に形成するものである。さや管6は、ボルト5(図9参照)の外径よりも大きな内径と仕上げ床2の高さ(厚さ)と同等の長さを有した鋼管からなり、開口部23a(図3参照)を遮蔽するための塞ぎプレート61の上面に固定されている。台座4の上方に配設される塞ぎプレート61には、さや管6の位置に対応して貫通孔62が形成されている。当該塞ぎプレート61は、ベースプレート31と同等の形状を有している。なお、鉄骨柱3を構成する材料には溝型鋼やL形鋼等の鋼材も使用できる。塞ぎプレート61の貫通孔62は、図9(b)に示すように、ベースプレート31と重なるように塞ぎプレート61を配置した際に鉄骨柱3のウェブの延長線と貫通孔62とが接触することがないように、塞ぎプレート61の中心から偏心した位置に形成されている。塞ぎプレート61は、台座4の平面形状よりも大きな形状を有していて、台座4の上面に載置すると台座4から張り出す。さや管6を仮置きする際は、塞ぎプレート61を台座4の上面に載置する。このとき、さや管6は、台座4のボルト用穴41と位置が一致するように設置する。すなわち、さや管6、塞ぎプレート61の貫通孔62および台座4のボルト用穴41は、連通している。
柱状部材建込工程は、台座4上に鉄骨柱3を建て込む工程である。本実施形態の鉄骨柱3は、図1に示すように、鉛直に対して傾斜した状態で建て込む。図7に示すように、鉄骨柱3のベースプレート31には、ボルト孔32が形成されている。鉄骨柱3を建て込む際には、まず、図8に示すように、ボルト孔32にボルト5を挿通させて、ベースプレート31の下面からボルト5を下向きに突出させる。このとき、ボルト5は、ベースプレート31の上面および下面にそれぞれ配設されたナット51,51で締着することにより、ベースプレート31に固定する。ボルト5は、ナット51,51を介して固定されているため、ベースプレート31からの突出長が調整可能である。鉄骨柱3を建て込む際にボルト5の突出長を調整することで、ベースプレート31の高さ位置を、仕上げ床2の計画高さよりも高い位置に配置する。次に、図9(a)に示すように、ベースプレート31の下面から突出させたボルト5をさや管6に貫通させた状態で台座4のボルト用穴41に挿入するとともに、鉄骨柱3の上部を梁13に取り付けることで、鉄骨柱3を配置する。台座4とベースプレート31との間には、ボルト5により隙間が形成されている。このとき、図9(b)に示すように、ベースプレート31と塞ぎプレート61とを平面視で重ねる。なお、ボルト5は、鉄骨柱3を所定の位置に配置してから、ボルト孔32を挿通せてボルト用穴41に挿入することができる。ボルト5は、ナット51を介してベースプレート31に着脱可能に取り付けられている。仕上げ床2の完成後に、ボルト5を撤去すれば、鉄骨柱3を躯体床11から分離されて鉄骨柱3が仕上げ床2により支持されるため、仕上げ床2の免震性を確保できる。
図1に示すように、本実施形態の鉄骨柱3の上部で梁13の位置には、取付部材33が突設されている。取付部材33は、梁13の上面に乗るように延設されている。取付部材33は、図10に示すように、梁13との間に防振ゴム34を介設した状態で、梁13に上載する。すなわち、鉄骨柱3は、台座4と梁13で支えられる。
仕上げ床構築工程では、図2および図3に示すように、躯体床11と鉄骨柱3(ベースプレート31)との間に仕上げ床2を形成する。仕上げ床構築工程では、まず、躯体床11の所定の位置に免震装置21(例えば、ゴム支承)を配設する。次に、仕上げ床2に必要な鉄筋22の配筋を行うとともに捨て型枠としてのデッキプレート23を設置する。デッキプレート23を敷設する際には、塞ぎプレート61がデッキプレート23に上載されるように、さや管6および塞ぎプレート61を持ち上げた状態で行う。デッキプレート23を敷設したら、塞ぎプレート61により開口部23aを遮蔽するように、塞ぎプレート61をデッキプレート23の上に載置する。開口部23aが塞ぎプレート61よりも大きい場合には、打設コンクリートが流出することがないように、塞ぎプレート61と開口部23aとの隙間を他の鋼板で塞ぐ。また、波型のデッキプレート23に平板上の塞ぎプレート61を載置することにより形成される隙間は、打設コンクリートが流出することがないように、シール材(図示せず)などにより塞ぐ。本実施形態では、仕上げ床2の配筋とともに、仕上げ床2と鉄骨柱3とを連結するためのアンカー筋35を配筋する。アンカー筋35は、L字状を呈していて、一端がベースプレート31に固定され、他端部が仕上げ床2内に埋設される。なお、仕上げ床2は無筋とすることもできる。また、アンカー筋35も必要に応じて配筋すればよく、仕上げ床2と鉄骨柱3との固定方法は限定されるものではない。
デッキプレート23を設置したら、コンクリートを打設する。コンクリートは、さや管6を巻き込んだ状態で打設する。仕上げ床2は、ベースプレート31の下面との間にわずかな(例えば50mm程度)隙間をあけた状態で形成する。
分離工程では、鉄骨柱3と台座4とを分離する。仕上げ床2のコンクリートに所定に強度が発現したら、ベースプレート31と仕上げ床2との間に間詰め材24を充填するとともにベースプレート31からボルト5を取り外す。間詰め材24には、無収縮モルタルを使用する。また、ボルト5を抜き出した後の仕上げ床2の貫通孔(さや管6内)には、充填材25を充填する。充填材25を構成する材料は限定されるものではないが、間詰め材24と同じ材料を使用することができる。
本実施形態の二重床施工方法によれば、仕上げ床2の施工前に鉄骨柱3を設置するため、仕上げ床2の施工と並行して内壁30(仕上げ材36の設置作業等)の施工を行うことができる。また、鉄骨柱3は、仕上げ床2の上方に仮受けるため、鉄骨柱3の存在が仕上げ床2の施工の妨げにならない。その結果、工期短縮化を図ることができる。また、鉄骨柱3が床下空間の利用の自由度等に影響を与えることもない。
また、鉄骨柱3は、ボルト5を介して台座4に建て込むため、仕上げ床2の施工後の鉄骨柱3と台座4とを分離する作業が容易である。ボルト5には、さや管6が周設されているため、ボルト5が仕上げ床2に固定されることがなく、容易に撤去することができる。
ボルト5を撤去することで、仕上げ床2が躯体床11から分離されて、仕上げ床2が免震装置21に支持された状態となるため、ホール内で生じた振動等が、躯体床11等に伝達することを抑制できる。
<第二実施形態>
第二実施形態では、第一実施形態と同様に、躯体床11の上面に隙間をあけて仕上げ床(浮き床)2を構築する二重床施工方法について説明する。本実施形態は、室内の仕上げ作業用の足場と仮設材(台座4)を用いるものである。仕上げ床2は、免震装置21を介して躯体床11の上面に形成する。仕上げ床2の施工は、図11に示すように、足場7を利用して壁面や天井面の仕上げを行う作業(仕上げ材36を設置する作業)と並行して行う。なお、足場7の使用目的は限定されるものではなく、例えば、内壁30の鉄骨柱3の建て込みに使用してもよい。足場7は、図12(a)および(b)に示すように、台座4の上に組み立てる。台座4は、躯体梁14上に設けられた複数の第一の台座42と、第一の台座42に上載された第二の台座43とからなる。
二重床施工方法は、図13に示すように、台座設置工程、柱状部材建込工程、床構築工程および分離工程を備えている。
台座設置工程は、躯体床11上に台座4を設置する工程である。台座4は、足場7を支持する仮設部材であって、足場7の撤去後に撤去する。第二の台座43は、多数設けられる足場7の建枠71を支持することが可能となるように、連続した支持台を形成している。多数設けられる各建枠71に対して個々に仕上げ床2を貫通する台座4を形成すると、仕上げ床2の配筋が困難になるとともに、撤去作業にも手間がかかる。そのため、仕上げ床2よりも高い位置に、第一の台座42により支持された第二の台座43を配設して平台を形成することにより、より少ない台座4により複数の建枠71を支持する。第一の台座42は、いわゆる支柱を構成している。柱状の第一の台座42を所定の間隔をあけて配設することにより、仕上げ床2を貫通する部材を最小限に抑え、仕上げ床2を形成することを可能にしている。
台座設置工程では、図14(a)に示すように、まず、躯体梁14上に複数の第一の台座42を固定する。第一の台座42は、H形鋼を縦向きに設けることにより構成されている。なお、第一の台座42を構成する材料には、溝型鋼やL形鋼等の鋼材も使用できる。第一の台座42は、躯体梁14の上面から仕上げ床2の上面までの高さよりも大きな高さ(長さ)を有していて、仕上げ床2を形成した段階で、上端部が仕上げ床2の上面から突出するように構成されている。複数の第一の台座42は、所定の間隔をあけて配設する。本実施形態では、第一の台座42の上面に鋼板44が固定されている。
第一の台座42を設置したら、図14(b)に示すように、仕上げ床2の計画高さよりも高い位置において複数の第一の台座42に第二の台座43を架け渡すことにより、台座4を形成する。第二の台座43は、H形鋼を横向きに設けることにより構成されている。なお、第二の台座43を構成する材料には、溝型鋼やL形鋼等の鋼材も使用できる。第二の台座43は、第一の台座42の上端部にボルト接合する。
柱状部材建込工程は、図12(a)および(b)に示すように、台座4上に足場7を組み立てる工程である。本実施形態ではいわゆる枠組足場を利用して、仮設足場を形成する。足場7は、複数の建枠71を所定の間隔をあけて第二の台座43上に建て込むとともに、建枠71同士を筋交い72、つなぎ材73や足場板で連結することにより形成する。また、建枠71は、建枠71の側柱と第二の台座43との間にジャッキ74を介設させた状態で建て込む。ここで、建枠71は、左右の側柱(いわゆる脚柱)と両側柱に横架された横架材等を溶接組み立てして門型を呈している。足場7は、第二の台座43の上に組み立てるため、仕上げ床2の計画高さよりも高い位置に形成される。
仕上げ床構築工程では、仕上げ床2を形成する。仕上げ床2は、図15(a)に示すように、躯体床11(躯体梁14)と第二の台座43(足場7の建枠71)との間に形成する。仕上げ床2の施工は、まず、躯体床11の所定の位置に免震装置21(図11参照)を配設する。次に、仕上げ床2に必要な鉄筋22(図2参照)の配筋を行うとともに型枠を設置する。そして、型枠内にコンクリートを打設する。コンクリートは、第一の台座42を巻き込んだ状態で打設する。
分離工程では、図15(b)に示すように、第一の台座42を切断して、台座4と仕上げ床2とを分離する。第一の台座42は、仕上げ床2のコンクリートに所定に強度が発現した後、仕上げ床2の下面において切断し、第一の台座42の仕上げ床2よりも下側の部分を撤去する。次に、壁および天井の仕上げ作業が完了したら、足場7および第二の台座43を撤去するとともに、第一の台座42の仕上げ床2の上面から突出する部分を仕上げ床2の上面において切断、撤去する。第一の台座42を切断、撤去することで、仕上げ床2が躯体床11から分離されて、仕上げ床2が免震装置21に支持された状態となるため、ホール内で生じた振動等が躯体床11等に伝達することを抑制できる。
本実施形態の二重床施工方法によれば、仕上げ床2の施工前に足場7を設置するため、仕上げ床2の施工と並行して壁や天井の仕上げ作業等を行うことができる。また、足場7を設置する台座4の第二の台座43を仕上げ床2の上方に設置するため、足場7が仕上げ床2の施工の妨げにならない。その結果、工期短縮化を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前述の各実施形態に限られず、各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
例えば、台座4に設置する柱状部材は限定されるものではなく、例えば間柱であってもよい。
また、仕上げ床2の施工と並行して行う作業は、前記各実施形態で示した内容(壁の施工または壁や天井の仕上げ作業)に限定されるものではない。
前記実施形態では、柱状部材建込工程後に仕上げ床2の鉄筋22を配筋する場合について説明したが、施工の順序はこれに限定されるものではない。例えば、仕上げ床2の配筋後に、柱状部材を建て込んでもよい。
また、さや管6は、塞ぎプレート61に固定されている必要はない。
足場7として単管足場を使用する場合には、縦向きに立設された単管(柱状部材)を台座4により支持する。
1 建物
11 躯体床
2 仕上げ床
3 鉄骨柱(柱状部材)
4 台座
5 ボルト
6 さや管
7 足場
71 建枠

Claims (4)

  1. 躯体床から離間した位置に仕上げ床を設ける二重床の施工方法であって、
    前記躯体床または躯体梁に仮設の台座を設置する台座設置工程と、
    前記台座上に柱状部材を建て込む柱状部材建込工程と、
    前記躯体床と前記柱状部材の下端との間に前記仕上げ床を形成する仕上げ床構築工程と、を備えることを特徴とする、二重床施工方法。
  2. 前記柱状部材は、下端にベースプレートが固定された鉄骨柱であり、
    前記柱状部材建込工程では、前記ベースプレートにナットで係止されたボルトを前記台座に取り付け、前記台座と前記ベースプレートとの間に隙間をあけた状態で前記鉄骨柱を建て込み、
    前記仕上げ床構築工程後に、前記ベースプレートから前記ボルトを取り外すことにより前記台座と前記鉄骨柱とを分離する分離工程をさらに備えていることを特徴とする、請求項1に記載の二重床施工方法。
  3. 前記柱状部材建込工程では、さや管が周設された前記ボルトを前記台座に取り付け、
    前記仕上げ床構築工程では、前記さや管の周囲にコンクリートを打設して前記仕上げ床を形成することを特徴とする、請求項2に記載の二重床施工方法。
  4. 前記柱状部材は、下端にジャッキベースを備えた仮設の建枠の側柱であり、
    前記台座設置工程において、前記躯体床または前記躯体梁に第一の台座を固定する作業と、前記仕上げ床の計画高さよりも高い位置において前記第一の台座の上に第二の台座を架け渡す作業とを行い、
    前記柱状部材建込工程において、前記第二の台座上に、前記ジャッキベースを設置することを特徴とする、請求項1に記載の二重床施工方法。
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