JP2003213665A - 重複合注入工法 - Google Patents

重複合注入工法

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JP2003213665A
JP2003213665A JP2002010920A JP2002010920A JP2003213665A JP 2003213665 A JP2003213665 A JP 2003213665A JP 2002010920 A JP2002010920 A JP 2002010920A JP 2002010920 A JP2002010920 A JP 2002010920A JP 2003213665 A JP2003213665 A JP 2003213665A
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grout
injection
gel time
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type grout
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JP2002010920A
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English (en)
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Kazuo Shimoda
一雄 下田
Yasuharu Wada
靖治 和田
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SHIMODA GIJUTSU KENKYUSHO KK
Toso Sangyo Co Ltd
Shimoda Gijutsu Kenkyusho KK
Original Assignee
SHIMODA GIJUTSU KENKYUSHO KK
Toso Sangyo Co Ltd
Shimoda Gijutsu Kenkyusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二重注入管の先端部からグラウトを注入する
注入工法において軟弱地盤の強化と共に耐久性と止水性
の両方を同時に可能にする重複合注入工法を提供する。 【解決手段】 本発明による重複合注入工法は、軟弱地
盤16に二重注入管10の先端部からグラウトを注入す
るのに際して、調合槽2、3からのゲルタイムの短い懸
濁型グラウトを二重注入管周りの隙間や地層の境目に1
次注入し、しかる後に調合槽2、4からの懸濁型グラウ
トよりゲルタイムの長い微粒子系懸濁型グラウトを土粒
子間隙に2次注入し、次いで調合槽2、5からのゲルタ
イムの長い溶液型グラウトを3次注入することを特徴に
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二重注入管の先端
部からグラウトを注入する注入工法に関し、特に、ゲル
タイムの異なる複数のグラウトを数次に亘って順次に注
入することで軟弱地盤の強化と止水性の両方を可能にす
る重複合注入工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、軟弱地盤の強化や止水性を目的と
したグラウト注入の代表的な工法として、複合注入工法
がある。
【0003】この複合注入工法は、ボーリングマシンを
用いて二重注入管ロットで穿孔した後に、ロットをその
まま注入管として使用する注入工法であり、 1次注
入として主に水ガラスのA液とゲル化剤のB液とを別々
にポンプで圧送しながら、二重注入管の先端部で合流混
合してゲルタイムの短いグラウトを注入して、注入管の
設置時に掘孔で生じた注入管と地盤の隙間や地層の境目
あるいは非常に透水性の良い砂礫層等に注入して地盤を
均一化している。
【0004】次いでの2次注入では、ゲルタイムの長い
溶液型もしくは懸濁型のグラウトを用いるが、使用でき
るグラウトは一種類のみであり、それぞれのグラウト
は、以下のような特性を有している。
【0005】○ 溶液型グラウト 溶液型グラウトは、粒子を含まないために土粒子間隙へ
の浸透性が良く止水性に優れているが、浸透した団結土
(サンドゲル)の強度は弱く、土粒子径や地盤密度によ
って異なるが、通常1〜5N/mm2程度であり、耐久
性も劣るという欠点を包含している。
【0006】○ 懸濁型グラウト 懸濁型グラウトは、セメントやスラグを硬化成分とした
ブレーン値、5,000cm2/g以上の微粒子を用い
ており、土粒子間隙に浸透させた場合に、10〜20N
/mm2以上と非常に高い団結強度が得られ、地盤の強
化には優れた効果を発揮し、耐久性にも非常に優れてい
る。
【0007】しかして、懸濁型グラウトはグラウト中の
粒子が微粒子であっても溶液型とは異なって、グラウト
粒子の浸透可能な粒子径が土粒子間隙の大きさの5〜1
0倍以上に必要であることから、土粒子間隙への浸透に
は限界があり、止水性に劣るという欠点を包含してい
る。
【0008】又、現場における実際の土粒子径は均一で
ないために、グラウト粒子を地盤の土粒子間隙に注入し
た場合に、浸透に伴なって目詰まり(フィルター現象)
を起こし、浸透が次第に阻害されて溶液型のような拡範
囲の浸透は期待できずに止水性はさらに劣ることにな
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、従来の複合注
入では、ゲルタイムの長いグラウトが溶液型もしくは懸
濁型のいずれか1種類であることから、地盤の強化及び
耐久性と止水性の両方を同時に満足することができない
という致命的な問題を包含しており、微粒子系懸濁型グ
ラウトによる複合注入工法の施工では、施工後にさらに
別の注入管も用いて、止水性を目的とする溶液型グラウ
トを併用して注入する場合が多々あり、地盤強化と止水
性の両方を同時に満足できる注入工法の開発が望まれて
いた。
【0010】本発明は、従来の複合注入工法が地盤の強
化において耐久性と止水性の両方を同時に満足できない
という状況に鑑みて、これらの欠点を解決するために提
案するものであり、二重注入管の先端部からグラウトを
注入する注入工法において軟弱地盤の強化と共に耐久性
と止水性の両方を同時に可能にする重複合注入工法の提
供を目的にしている。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
ある重複合注入工法は、軟弱地盤に二重注入管の先端部
からグラウトを注入する注入工法において、ゲルタイム
の短い懸濁型グラウトを注入管周りの隙間や地層の境目
に1次注入し、しかる後に懸濁型グラウトよりゲルタイ
ムの長い微粒子系懸濁型グラウトを土粒子間隙に2次注
入し、次いでゲルタイムの長い溶液型グラウトを3次注
入することを特徴にしている。
【0012】これによって、1次注入としてホモゲル強
度が非常に大きくゲルタイムの短い懸濁型グラウトを予
め二重注入管と地盤との隙間や地層の境目に注入してパ
ッカーグラウトと同時に地盤を均一化し、しかる後に、
2次注入として砂層等の土粒子の間隙にゲルタイムの長
い微粒子系懸濁型グラウトを浸透させて高強度固結体を
形成させ、これに引き続いて、3次注入として浸透性に
優れた溶液型グラウトを2次注入で浸透し得なかったと
ころにきめ細かく浸透させて止水性を高めて土粒子径の
異なる土質で構成される軟弱地盤の強化と止水性の両方
を同時に可能にしている。
【0013】請求項2に記載の発明である重複合注入工
法は、請求項1に記載の重複合注入工法において、懸濁
型グラウトを水ガラスとブレーン値、3,000cm2
/g級の普通セメント又はスラグのいずれかもしくはブ
レーン値、5,000cm2/g以上のセメント又はス
ラグのいずれかとを主成分にすることを特徴としてお
り、上記機能に加えて、その機能をさらに強化してい
る。
【0014】請求項3に記載の発明である重複合注入工
法は、請求項2に記載の重複合注入工法において、懸濁
型グラウトのゲルタイムを20秒以下にすることを特徴
としており、上記機能に加えて、その機能をさらに強化
している。
【0015】請求項4に記載の発明である重複合注入工
法は、請求項1乃至3のいずれかに記載の重複合注入工
法において、微粒子系懸濁型グラウトを、水ガラスとブ
レーン値、5,000cm2/g以上のセメント、セメ
ント−スラグ、スラグ石灰のいずれかの懸濁液とを組み
合わすことを特徴としており、上記機能に加えて、その
機能をさらに強化している。
【0016】請求項5に記載の発明である重複合注入工
法は、請求項4に記載の重複合注入工法において、微粒
子系懸濁型グラウトのゲルタイムを1分以上にすること
を特徴としており、上記機能に加えて、その機能をさら
に強化している。
【0017】請求項6に記載の発明である重複合注入工
法は、請求項1乃至5のいずれかに記載の重複合注入工
法において、溶液型グラウトを、水ガラスと重炭酸塩、
アルミン酸塩、微粒子水酸化カルシウム等の無機系もし
くはグリオキザール、エチレンカーボネ−ト等の有機系
のいずれかのゲル化剤とを組み合わすことを特徴として
おり、上記機能に加えて、その機能をさらに強化してい
る。
【0018】請求項7に記載の発明である重複合注入工
法は、請求項6に記載の重複合注入工法において、溶液
型グラウトのゲルタイムを1分以上にすることを特徴と
しており、上記機能に加えて、その機能をさらに強化し
ている。
【0019】請求項8に記載の発明である重複合注入工
法は、請求項6又は7に記載の重複合注入工法におい
て、水ガラスを、水ガラスからアルカリを取り除いたコ
ロイドシリカもしくはシリカゾルのいずれかにすること
を特徴としており、上記機能に加えて、その機能をさら
に強化している。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明による重複合注入工法は、
基本的に、ゲルタイムの短い懸濁型グラウトを注入管周
りの隙間や地層の境目に1次注入し、しかる後に懸濁型
グラウトよりゲルタイムの長い微粒子系懸濁型グラウト
を土粒子間隙に2次注入して主に地盤強化を計り、次い
でゲルタイムの長い溶液型グラウトを3次注入すること
で2次注入で浸透し得なかったところに、きめ細かく浸
透させて主に止水性を高めることを特徴にしており、土
粒子径の異なる土質で構成される軟弱地盤の強化と止水
性の両方を同時に可能にしている。
【0021】以下に、本発明による重複合注入工法の実
施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0022】図1は、本発明の重複合注入工法を施工し
ている実施の形態である。本発明による重複合注入シス
テム1は、各調合槽2、3、4及び5を備えており、調
合槽2には水ガラス(A液)を貯蔵している。同様に、
調合槽3には、ゲルタイムの短い懸濁型グラウトのゲル
化剤(B液)を貯蔵し、調合槽4には、ゲルタイムの長
い微粒子系懸濁型グラウトのゲル化剤(C液)を貯蔵
し、さらに、調合槽5には、ゲルタイムの長い溶液型グ
ラウトのゲル化剤(D液)を貯蔵している。
【0023】A液を貯蔵している調合槽2は、注入ポン
プ6とサクションホース7で接続されており、各調合槽
3、4、5は、注入ポンプ6’とサクションホース7’
で接続されている。
【0024】各調合槽3、4、5からのサクションホー
ス7’の中間には、自動切置装置8が配備されており、
各調合槽2、3、4に貯蔵されているB液〜D液は、自
動切置装置8の切り替えによって個別に注入ポンプ6’
に供給されることになる。
【0025】注入ポンプ6、6’は、注入ホース9、
9’を介して二重注入管10と接続しており、各調合槽
2及び3、4、5に貯蔵されているA液、B液〜D液を
注入ホース9、9’を通じて二重注入管10に供給して
いる。
【0026】二重注入管10は、内管11と外管12と
で構成されると共に下方にはノズル13を配備してい
る。二重注入管10は、その先端部14に混合機能を有
しており、内管11を通じて供給されてくるA液と外管
12を通じて供給されてくるB液〜D液等とを、合流混
合させながらグラウト15を形成している。
【0027】そして、二重注入管10の先端部14は、
以下の各種形態が採用可能である。 二重注入管の先端部にロットクラウンを取り付けて
その下方から注入する。 二重注入管とロットクラウンの間に取り付けたノズ
ルやストレーナーから注入する。 先端部のノズルやストレーナーに上、下2段のノズ
ルを設けて各ノズルから注入する。 二重注入管の先端部に上、下2段のノズルを設けた
混合装置を設け、先端部の上段からは1次注入、下段か
らは2、3次注入を別途もしくは同時に注入する。
【0028】そして、二重注入管10は、図示のように
地盤16にボーリングマシンを用いて、直接所定位置ま
で掘削して注入孔17を形成しながら設置しており、粘
性土層18から砂質土層19を経て砂質土層20の上に
ある砂礫層21に到達させながら軟弱地盤への強化に対
処している。
【0029】図2〜4は、本発明による重複合注入工法
を施工している工程の模式図である。
【0030】図2は、本発明による重複合注入工法にお
いて1次注入する工程を示している。本実施の形態の1
次注入では、二重注入管10の内管11からのA液と外
管12からのB液を二重注入管10の先端部14で合流
混合させることによって、ゲルタイムの短い懸濁型グラ
ウト22を形成している。
【0031】形成されたゲルタイムの短い懸濁型グラウ
ト22は、二重注入管10の下方に設けられたノズル1
3を通じて注入管としての二重注入管10と地盤との隙
間23や粘性土層18と砂質土層19との地層境目24
及び土粒子径の大きい砂礫層21に浸透させて地盤16
の全体を均一化させている。
【0032】図3は、本発明による重複合注入工法にお
いて2次注入する工程を示している。本実施の形態の2
次注入では、二重注入管10の内管11からのA液と外
管12からのC液を二重注入管10の先端部14で合流
混合させることによって、ゲルタイムの長い微粒子系懸
濁型グラウト25を形成している。
【0033】形成されたゲルタイムの長い微粒子系懸濁
型グラウト25は、図示のように二重注入管10の下方
に設けられたノズル13を通じて、砂質土層19の砂質
土粒子の間隙にゲルタイムの長い微粒子系懸濁型グラウ
ト25を注入している。
【0034】注入されたゲルタイムの長い微粒子系懸濁
型グラウト25は、砂質土層19の地盤層を押し広げて
割烈によるグラウトの流路26を形成して砂質土層19
に侵入し、その周辺の土粒子間隙に微粒子系懸濁型グラ
ウト25の微粒子を浸透させている。
【0035】しかしながら、グラウト25の微粒子は土
粒子間隙に浸透するに従って目詰まり現象を起こして、
ついには浸透し得なくなる。このために、ゲルタイムの
長い微粒子系懸濁型グラウト25では、砂質土層19の
広範囲にわたってこれを浸透させることができない。
【0036】しかして、本発明による重複合注入工法で
は、上記の2次注入の工程に次いで同様の重複合注入シ
ステム1において3次の注入工程を施している。
【0037】図4は、本発明による重複合注入工法にお
いて施工する3次注入工程を示している。本実施の形態
における3次注入では、二重注入管10の内管11から
のA液と外管12からのD液を二重注入管10の先端部
14で合流混合させることによって、ゲルタイムの長い
溶液型グラウト27を形成している。
【0038】3次注入の溶液型グラウトは、図4に示す
ように2次注入で割烈侵入したグラウトの流路26を通
って、砂質土層19に新たな割烈侵入しながらグラウト
の流路28を通って浸透しており、ゲルタイムの長い溶
液型グラウト27は、2次注入で浸透できなかった砂質
土層19の土粒子間隙にきめ細かく浸透させて止水性効
果を高めながら地盤全体を強固に団結させることができ
る。
【0039】以上のように、本発明による重複合注入
は、1次注入のゲルタイムの短い懸濁型グラウトで注入
管である二重注入管と地盤との隙間や地層境目及び土粒
子間隙の大きい砂礫層等に注入して地盤全体を均一化さ
せ、しかる後の引き続く2次注入では、ゲルタイムの長
い微粒子系懸濁型グラウトを砂質土層の地盤層を押し広
げて侵入させて、周辺の土粒子間隙に微粒子系懸濁型グ
ラウトを浸透させており、3次注入ではゲルタイムの長
い溶液型グラウトを2次注入で浸透し得なかったところ
にきめ細かく広範囲に浸透させて止水性効果を高めなが
ら砂質土層の土粒子間隙にきめ細かく浸透させること
で、地盤全体を強固に団結させて耐久性と止水性の両方
を同時に満たしている。
【0040】尚、本発明における二重注入管の設置方法
は、代表的には上記実施の形態のようにボーリングマシ
ンを用いて、二重注入管を直接所定位置まで掘削して設
置して、二重注入管の先端部から1〜3次注入を順次に
行った後に注入管を引き上げて、同様な注入を繰り返し
て行なうステップアップ方式が一般的であるが、二重注
入管の設置方法はこれに限定されるものではなく、ステ
ップアップ方式とは逆に、二重注入管を上から下に向か
って順次に注入していくステップダウン方式でも行なう
ことができるものである。
【0041】又、本発明は、上記の実施形態に限定され
るものでなく、以下のような他の実施例−も採用可能で
ある。
【0042】(実施例−1)ゲルタイムの長い微粒子系
懸濁型グラウトと溶液型グラウトを予め調合して置きな
がら、1次注入としてゲルタイムの短い懸濁型グラウト
のゲル化剤を二重注入管の先端部で合流混合させて注入
し、続いて、予め調合してあったゲルタイムの長い微粒
子系懸濁型グラウトと溶液型グラウトを2次、3次とし
て注入する。
【0043】(実施例−2)2次注入の施工時に、水ガ
ラスの注入ポンプを中止するか水ガラスを水に切り替え
て、ゲルタイムの長い微粒子系懸濁液のみもしくは水で
ゲルタイムの長い微粒子系懸濁液グラウトを薄めて注入
する。
【0044】(実施例−3)1次注入と2次注入とに同
じグラウトを用いるものであり、1次注入としてゲルタ
イムの短い微粒子系懸濁型グラウトを用い、2次注入の
時には、サクションホースもしくは注入ホース中に別に
設けたポンプによってゲルタイムの短い微粒子系懸濁型
グラウトに水を加えて微粒子系懸濁型グラウトをゲルタ
イムの長いグラウトとして注入する。
【0045】さらに、グラウトとしても、1次注入用に
懸濁型と微粒子系懸濁型、2次注入用には微粒子系懸濁
型、水ガラスを用いない微粒子系懸濁型、そして3次注
入用には溶液型にしたり、これらを組み合わせたグラウ
トを使用することが出来る。
【0046】次に、本発明による重複合注入工法に用い
るグラウト材について述べる。本実施の形態における主
剤の水ガラスは、硅酸ソーダ、硅酸カリと呼ばれるもの
であり、モル比は特に限定されるものではないが、好ま
しくは2.5以上のものが好ましいものである。
【0047】そして、1次注入に用いるゲルタイムの短
い懸濁型グラウトとしては、セメント系、セメント−ス
ラグ(高炉水砕スラグ等)系、スラグ石灰系及びこれら
の成分を含んだものであり、粒子の粉末度はブレーン
値、3,000cm2/g級の普通セメントクラスであ
って高強度がホモゲルで約5〜10N/mm2以上のも
のを用いるが、1次注入と2次注入とに同一グラウトを
使用する場合には、1次注入も微粒子系懸濁型グラウト
を用いている。
【0048】又、2次注入に用いるゲルタイムの長い微
粒子系懸濁型グラウトとしては、ブレーン値、5,00
0cm2/g以上、サンドゲルで約8〜15N/mm2
上の団結強度が得られるセメント系、セメント−スラグ
系、スラグ石灰系及びこれらの成分を含んだその他の微
粒子であって高強度が得られる物質も含まれるものであ
る。
【0049】さらに、3次注入に用いるゲルタイムの長
い溶液型グラウトとしては、重炭酸塩、アルミン酸塩、
グリオキザール、エチレンカーボネート等であり、微粒
子水酸化カルシウムを水ガラスに溶解したグラウト、水
ガラスからアルカリを取り除いたコロイドシリカ及びシ
リカゲル系グラウト等である。
【0050】尚、本発明による重複合注入工法において
も、通常の水ガラス系懸濁型グラウトや溶液型グラウト
に使用している分散剤、遅延剤、ゲル化促進剤、強度増
強剤等を、目的に合わせて適宜に使用するものである。
【0051】次に、本発明の重複合注入工法に用いるグ
ラウトの実験例について説明する。実験に用いた材料
は、水ガラスにJIS3号品、普通セメント、スラグ
(第一セメント(株)製 商品名セラメント)、微粒子
系スラグ(第一セメント(株)製 商品名セラメント5
A、ブレーン値12,000cm2/g)、微粒系消石
灰(同和カルファイン(株)製 特上品 ブレーン値2
1,400cm2/g)であった。
【0052】又、実験は次の方法で行った。
【0053】1)ゲルタイム ゲルタイムの測定は、社団法人、日本薬液注入協会「講
習テキスト」のカップ側立法に準じて、20℃で測定し
た。(表−1、2、3)
【0054】2) ホモゲル強度 直径5cm×高さ10cmのモールドにグラウトがゲル
化直前に投入して供試体を作成し、ゲル化脱型し30分
後の測定はそのまま行い、28日強度の測定は1日後に
脱型してビニール袋に入れて密閉状態(20℃)で養生
した。(表−1)
【0055】3)サンドゲル強度 グラウト100mlを前記モールドに入れ、バイブレー
ションで振動させながら速やかに5号珪砂を加えて密に
詰めて供試体を作成し、3日後に脱型し、ビニール袋に
入れて28日間密閉状態(20℃)で養生して、サンド
ゲル強度を測定した。(表−2、3)
【0056】4) 粘度 グラウト(20℃)を混合し1分後、B型粘度計で測定
した。(表−2、3)
【0057】5)浸透性 底部に金網を固定した直径310mmのアクリル管に5
号珪砂415gを高さ350mmに密に詰め、混合20
秒後にグラウト100mlを自然浸透させて、経過時間
(分)あたりの浸透距離を測定した。(表−4) 実験1として、1次注入のゲルタイムの短い懸濁型グラ
ウトのゲルタイムとホモゲル強度の測定を行い表1の結
果を得た。
【0058】
【表−1】
【0059】表1に示すように、セメントのみ(比較例
−1)では、ゲルタイムの短いグラウトが得られない
が、セメント(実施例−1)、スラグ(実施例−3)に
ゲル化促進剤として石こう、消石灰を加えることによっ
て、ゲルタイムの短い懸濁型グラウトが得られている。
【0060】又、グラウトのみのホモゲル強度は、30
分後において、実施例−1、0.36N/mm2、実施
例−3、0.15N/mm2の一軸圧縮強度が得られて
おり、グラウトパッカーとして十分な強さを備えてい
る。
【0061】さらに、28日後には、実施例−1、5
6.4kgt/cm2、実施例−3、57.7kgt/
cm2と懸濁型特有の高強度が得られており、1次注入
として地盤中に強固な骨格を形成させることができる。
【0062】又、1次注入として微粒子系懸濁型グラウ
トを用いたスラグ消石灰系グラウトを実施例−4に示し
ているが、普通粒子の実施例−3に比べて、使用量が同
じであるにもかかわらず、ゲルタイムは短くまたゲル強
度も大きい値を示している。
【0063】これに対して、ゲルタイムの短い溶液型グ
ラウト(比較例−2)は、グラウトパッカーとしての効
果はあるが、長期強度が非常に弱く、1次注入をして地
盤中に高強度の強固な骨格を形成することは、全く期待
できないことから、本発明での使用からは除外されてい
る。
【0064】実験2として、ゲルタイムの長い微粒子系
懸濁型グラウトのゲルタイムとサンドゲル強度の測定を
行い、表−2の結果を得た。
【0065】
【表−2】
【0066】表−2から明らかなように、普通粒子のセ
メント−スラグ(比較例−3)と同量の微粒子系のセメ
ント−スラグ(実施例−5)を比べてみると、実施例−
5は比較例−3よりもゲルタイムが早く、サンドゲル強
度が大きいことがわかる。
【0067】特に、同一ゲルタイムを求めた場合の浸透
性は、W/G(W、水、G、グラウト粒子)が大きい程
即ちグラウト粒子が少ない程浸透性が良いことが、多く
の公知の実験によって確認されており、この点からも本
発明の微粒子の方が有利である。
【0068】又、実施例−7の水ガラスを使わない微粒
子セメントのみの場合は、水ガラス系薬液特有のゲルタ
イムでなくセメントの水和反応によって凝結する流動性
を失う時点になるゲルタイムは、非常に長いものとな
る。
【0069】しかして、サンドゲル強度は、水ガラスを
加えたものより劣るが、10.1N/mm2と高強度が
得られることを確認できた。
【0070】実験3として、3次注入のゲルタイムの長
い溶液型グラウトのゲルタイムとサンドゲル強度の測定
を行い表−3の結果を得た。
【0071】
【表−3】
【0072】表−3では、実施例−9が無機系、実施例
−10は有機系を示すゲル化剤であるが、どちらも溶液
であるのに対して、実施例−8は、微粒子系懸濁液に水
ガラスを加えることで懸濁粒子は水ガラスに溶解して溶
液となり溶液型グラウトを形成することになる。
【0073】尚、本発明による重複合注入工法での1次
注入に用いるゲルタイムの短い懸濁型グラウトと2次注
入に用いるゲルタイムの長い微粒子系懸濁型グラウト及
び3次注入の溶液型グラウトは、連続的に注入すること
を原則としている。
【0074】このために、1次注入及び2次注入のグラ
ウトが、石灰分を多く含有しているセメント及び消石灰
をゲル化成分としていることから、3次注入も同じ成分
からなっている実施例−8に示す消石灰を用いた溶液型
グラウトが、最も好ましい組み合わせといえる。
【0075】実験4では、ゲルタイムの長い2次注入及
び3次注入のグラウトの浸透性を確認するために浸透実
験を行った。
【0076】尚、実験には、2次注入の表−2に示す比
較例−3、実施例−5、6、7及び3次注入に示す表3
の実施例−8、10のグラウトを用いている。
【0077】
【表−4】
【0078】表−4の浸透実験結果によると、砂粒子径
0.3〜0.59mmの珪砂5号に対して、グラウト粒
子の大きい比較例−3では、ゲルタイム4分20秒であ
るにもかかわらず、浸透性は実施例−5、6に劣ってお
り、浸透距離94mmに達する浸透時間0.5分以降で
は、2分で116mmのようにごく僅かしか浸透できな
かった。
【0079】この原因は、グラウト粒子が大きいために
砂粒子間の目詰まり現象が急激に起こり、局部的にグラ
ウト粒子濃度が高くなることからゲルタイムが促進さ
れ、浸透を阻害するものである。
【0080】即ち、実験3日後において、供試体を半割
りしてみたところ、上部にグラウトが多く集まって固結
強度は非常に大きく、一方、浸透した下部ではグラウト
が少なく固結強度も小さいことが確認されている。
【0081】これに対して、微粒子グラウトを用いた実
施例−5、6においては、比較例−3と比べて浸透性
が、浸透時間1分で浸透距離183mm、197mmと
優れており、2分後でも227mm、240mmと浸透
している。
【0082】しかして、1分に比べて2分後では、浸透
速度が溶液グラウトの実施例−8、10に比べて劣って
いるが、この原因は、浸透するに従ってわずかながら目
詰まり現象を起こして浸透を阻害したものである。
【0083】そこで、実験3日後に、供試体を半割りし
てみたところ、比較例−3程度ではないが、上部にグラ
ウト粒子が集まって固結強度が大きく、下部浸透部分に
はグラウト粒子が少なく、固結強度も比較的小さいこと
が確認されている。
【0084】一方、溶液グラウトである実施例−8、1
0では、グラウト粒子を含まないために浸透時間2分後
で浸透距離308mm、315mmと浸透性のよいこと
が確認され、浸透した供試体の固結強度は、上、下部と
も殆ど差がないことが確認されている。
【0085】本発明による重複合注入工法の実用面にお
ける効能を明確にするために、実験5では、実際の現場
におけるグラウトの浸透状態及び固結強度を確認すべ
く、実施例−11に関して現場での注入実験を行った。
【0086】実験は、都内の沖積層であって、地表下
2.0mまでは粘性層、その下が透水係数8.0×10
-3cm/S、N値15の中砂層で構内される地盤におい
て、地表下2.5mのところまでボーリングした後に、
注入管として二重注入管ロットを設置した。
【0087】二重注入管の先端部には、瞬結工法(DD
S工法)の混合機能を有するモニターを用いており、注
入の施工は、図1に示した上記実施の形態に準じる方法
で行った。
【0088】1次注入では、表1に示す実施例−1の配
合であるA、B液を別々に圧送して、二重注入管先端部
のモニターで合流混合しており、ゲルタイムの短い懸濁
型グラウトを40l注入した。しかる後に、これに引き
続いての2次注入として、表2の実施例−6であるA、
C液を二重注入管の先端部のモニターで合流混合するこ
とで、ゲルタイムの長い微粒子系懸濁型グラウトを形成
して60l注入しており、さらに引き続く3次注入とし
ては、表3に示す実施例−8のA、D液を二重注入管先
端部のモニターで合流混合させながらゲルタイムの長い
溶液型グラウトも形成して、これを60l注入してい
る。
【0089】尚、二重注入管先端部から吐出する注入速
度は、全て毎分16lであって、その時の圧力は1次注
入、2〜4N/mm2、2次注入と3次注入は、1〜2
N/mm2であった。
【0090】実験結果として、注入2週間後に掘削して
みたところ、二重注入管と地盤との隙間及び粘性土と砂
層との境界に、1次注入のゲルタイムの短い懸濁型グラ
ウトのホモゲルが2〜6cm幅に亘って圧入されてお
り、又、砂層の如く一部にも浸透が見られた。
【0091】そして、2次注入のゲルタイムの長い微粒
子系懸濁型グラウトは、注入孔を中心にして約30〜4
0cmの範囲に浸透固結しており、その外側には、3次
注入したゲルタイムの長い溶液型グラウトが中心から約
40〜60cmに亘って浸透していた。
【0092】そして、浸透固結体も割ってみたところ、
中心に割烈注入した流路跡がホモゲルとなって1−3c
m幅にわたって脈状に圧入されており、ホモゲル部分
は、グラウト粒子が非常に多く集まっていて固結強度も
非常に硬く約50N/mm2以上と推定された。
【0093】又、砂層の固結土も見てみると、ホモゲル
を中心にして微粒子が浸透しており、しかも、中心から
浸透するに従って微粒子分が少なくなっていて、固結強
度は中心部近くで約15〜20N/mm2、中心から離
れたところでも約8〜15N/mm2の高強度が得られ
た。
【0094】そして、その外周には溶液型グラウトがき
め細かく広範囲にわたって浸透固結しており、その強度
は約2.5〜3.5N/mm2であった。
【0095】さらに、実際の現場においてグラウト注入
後の透水係数、即ち、止水性を確認するために、実施例
−12の注入実験を実験6として実施した。
【0096】本実験では、実験地点から10m離れた位
置において、一辺が1.0mの正三角形を形成している
頂点に掘削された3本の注入孔を用いており、1本当た
りに地表下2.5m及び3.1mとする2ステップ、計
6ヶ所において実施例−11と同様な条件で注入を実施
した。
【0097】実験結果は、注入1週間後に至って、注入
孔3本の中間点における地表下2.7mのところで現場
透水試験を行ったところ、透水係数が2×10-5cm/
Sと大幅に小さい値を示していた。
【0098】この実験結果から見ても、本発明による重
複合注入工法では、注入前の透水係数、8.4×10-3
cm/Sのものが、注入後には、2×10-5cm/Sと大
幅に改善されており、止水性効果が極めて優れているこ
とが確認できている。
【0099】加えて、実験7においては、実施例−12
について行なった実験6のうちで、3次注入には溶液型
グラウトを使わずに、2次注入の微粒子系懸濁型グラウ
トのみを実施例−12と同じ注入量である120l注入
して、それ以外は同様の注入を行った。
【0100】そして、本実験の後に現場透水係数を確認
したところでは、1.5×10-4cm/Sの値を示して
おり、注入前の8.4×10-3cm/Sと比べると、透
水係数は改善されているが、3次注入として溶液型グラ
ウトを使った実施例−12に比べた場合に、止水性効果
が劣ることを確認できている。
【0101】本発明による重複合注入工法は、以上のよ
うに構成され、上述した各種の実験で検証したように、
1次注入としてホモゲル強度が非常に大きくゲルタイム
の短い懸濁型グラウトを予め二重注入管と地盤との隙間
や地層の境目に注入することでパッカーグラウトと同時
に地盤を均一化しており、しかる後に、2次注入として
砂層等の土粒子の間隙にゲルタイムの長い微粒子系懸濁
型グラウトを浸透させて高強度固結体を形成させなが
ら、これに引き続いて、3次注入として浸透性に優れた
溶液型グラウトを2次注入で浸透し得なかったところに
きめ細かく浸透させて止水性を高めているので、土粒子
径の異なる土質で構成される軟弱地盤の強化においても
耐久性と止水性の両方を同時に可能にしている。
【0102】以上、本発明を実施の形態に基づいて詳細
に説明してきたが、本発明による重複合注入工法は、上
記実施の形態に何ら限定されるものでなく、本発明の趣
旨を逸脱しない範囲において、出願時において既に公知
のものを適用することによる種々の変更が可能であるこ
とは、当然のことである。
【0103】
【発明の効果】本発明による重複合注入工法は、基本的
に、ゲルタイムの短い懸濁型グラウトを注入管周りの隙
間や地層の境目に1次注入し、しかる後に懸濁型グラウ
トよりゲルタイムの長い微粒子系懸濁型グラウトを土粒
子間隙に2次注入し、次いでゲルタイムの長い溶液型グ
ラウトを3次注入することを特徴にしているので、1次
注入でホモゲル強度が非常に大きくゲルタイムの短い懸
濁型グラウトで二重注入管と地盤との隙間や地層の境目
をパッカーグラウトすると同時に地盤を均一化して置
き、2次注入で砂層等の土粒子の間隙にゲルタイムの長
い微粒子系懸濁型グラウトを浸透させて高強度固結体を
形成させながら、3次注入では浸透性に優れた溶液型グ
ラウトを注入することで2次注入で浸透し得なかった地
盤にきめ細かく浸透させて止水性を高めており、土粒子
径の異なる土質で構成される軟弱地盤の強化において耐
久性と止水性の両方を同時に可能にする効果を発揮して
いる。
【0104】そして、本発明による重複合注入工法は、
上記発明において、懸濁型グラウトを水ガラスとブレー
ン値、3,000cm2/g級の普通セメント又はスラ
グのいずれかもしくはブレーン値、5,000cm2
g以上のセメント又はスラグのいずれかとを主成分にす
ることを特徴としているので、上記効果に加えて、その
効果をさらに向上させている。
【0105】さらに、本発明による重複合注入工法は、
上記発明において、懸濁型グラウトのゲルタイムを20
秒以下にすることを特徴としているので、上記効果に加
えて、その効果をさらに強化している。
【0106】本発明による重複合注入工法は、上述した
いずれかの各発明において、微粒子系懸濁型グラウト
を、水ガラスとブレーン値、5,000cm2/g以上
のセメント、セメント−スラグ、スラグ石灰のいずれか
の懸濁液とを組み合わすことを特徴としているので、上
述した各効果に加えて、その効果をさらに強化してい
る。
【0107】又、本発明による重複合注入工法は、上記
発明において、微粒子系懸濁型グラウトのゲルタイムを
1分以上にすることを特徴としているので、上記効果に
加えて、その効果をさらに強化している。
【0108】加えて、本発明による重複合注入工法は、
上述したいずれかの各発明において、溶液型グラウト
を、水ガラスと重炭酸塩、アルミン酸塩、微粒子水酸化
カルシウム等の無機系もしくはグリオキザール、エチレ
ンカーボネ−ト等の有機系のいずれかのゲル化剤とを組
み合わすことを特徴としているので、上述した各効果に
加えて、その効果をさらに強化している。
【0109】又、本発明による重複合注入工法は、上記
の発明において、溶液型グラウトのゲルタイムを1分以
上にすることを特徴としているので、上記効果に加え
て、その効果をさらに強化している。
【0110】さらに、本発明による重複合注入工法は、
上記2発明において、水ガラスを、水ガラスからアルカ
リを取り除いたコロイドシリカもしくはシリカゾルのい
ずれかにすることを特徴としているので、上記各効果に
加えて、その効果をさらに強化している。
【図面の簡単な説明】
【 図1】本発明の重複合注入工法を施工する実施の形
態図
【 図2】本発明による重複合注入工法における1次注
入図
【 図3】本発明による重複合注入工法における2次注
入図
【 図4】本発明による重複合注入工法における3次注
入図
【符号の説明】
1 重複合注入システム、 2〜5 調合槽、6、6’
注入ポンプ、 7、7’ サクションホース、8 自
動切替装置、 9、9’ 注入ホース、 10 二重注
入管、11 内管、 12 外管、 13 ノズル、
14 先端部、15 グラウト、 16 地盤、 17
注入孔、 18 粘性土層、19、20 砂質土層、
21 砂礫層、22 ゲルタイムの短い懸濁型グラウ
ト、 23 隙間、24 地層境目、 25 ゲルタイ
ムの長い微粒子系懸濁型グラウト、26、28 グラウ
トの流路、27 ゲルタイムの長い溶液型グラウト、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 17/06 C09K 17/06 P 17/08 17/08 P 17/10 17/10 P 17/12 17/12 P 17/14 17/14 P 17/42 17/42 P //(C04B 28/26 C04B 22:10 22:10 22:08 Z 22:08 22:06 Z 22:06 24:04 24:04) 111:70 111:70 C09K 103:00 C09K 103:00 107:00 107:00 Fターム(参考) 2D040 AA04 AC02 AC03 AC05 CA01 CA02 CA03 CA04 CA10 CB03 CC02 CC03 CD02 CD08 4G012 PB03 PB05 PB08 PB14 PB16 PC04 PC08 PC10 PC11 PE04 4H026 CA01 CA02 CA03 CA05 CA06 CB08 CC02 CC04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟弱地盤に二重注入管の先端部からグラ
    ウトを注入する注入工法であって、ゲルタイムの短い懸
    濁型グラウトを注入管周りの隙間や地層の境目に1次注
    入し、しかる後にゲルタイムの長い微粒子系懸濁型グラ
    ウトを土粒子間隙に2次注入し、次いでゲルタイムの長
    い溶液型グラウトを3次注入することを特徴とする重複
    合注入工法。
  2. 【請求項2】 懸濁型グラウトが、水ガラスとブレーン
    値、3,000cm 2/g級の普通セメント又はスラグ
    のいずれかもしくはブレーン値、5,000cm2/g
    以上のセメント又はスラグのいずれかとを主成分とされ
    ることを特徴とする請求項1に記載の重複合注入工法。
  3. 【請求項3】 懸濁型グラウトのゲルタイムが、20秒
    以下であることを特徴とする請求項2に記載の重複合注
    入工法。
  4. 【請求項4】 微粒子系懸濁型グラウトが、水ガラスと
    ブレーン値、5,000cm2/g以上のセメント、セ
    メント−スラグ、スラグ石灰のいずれかの懸濁液とを組
    み合わすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに
    記載の重複合注入工法。
  5. 【請求項5】 微粒子系懸濁型グラウトのゲルタイム
    が、1分以上であることを特徴とする請求項4に記載の
    重複合注入工法。
  6. 【請求項6】 溶液型グラウトが、水ガラスと重炭酸
    塩、アルミン酸塩、微粒子消石灰等の無機系もしくはグ
    リオキザール、エチレンカーボネ−ト等の有機系のいず
    れかのゲル化剤とを組み合わすことを特徴とする請求項
    1乃至5のいずれかに記載の重複合注入工法。
  7. 【請求項7】 溶液型グラウトのゲルタイムが、1分以
    上であることを特徴とする請求項6に記載の重複合注入
    工法。
  8. 【請求項8】 水ガラスが、水ガラスからアルカリを取
    り除いたコロイドシリカもしくはシリカゾルのいずれか
    であることを特徴とする請求項6又は7に記載の重複合
    注入工法。
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