JP2003212848A - アザビシクロ化合物及びマトリックスメタロプロテアーゼ阻害物、皮膚外用剤 - Google Patents

アザビシクロ化合物及びマトリックスメタロプロテアーゼ阻害物、皮膚外用剤

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JP2003212848A JP2002294616A JP2002294616A JP2003212848A JP 2003212848 A JP2003212848 A JP 2003212848A JP 2002294616 A JP2002294616 A JP 2002294616A JP 2002294616 A JP2002294616 A JP 2002294616A JP 2003212848 A JP2003212848 A JP 2003212848A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP
s)に対して優れた活性阻害作用を有する化合物、及び
これを有効成分とするMMPs阻害剤、医薬組成物、化
粧用組成物、皮膚外用剤を提供する。 【解決手段】 式(I)のアザビシクロ化合物又はその
塩。 【化1】 (RはH、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテ
ロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキ
ル、アシル、COOR、カルバモイル又はSO
(R、Rはアルキル、ヘテロアルキル、アリール、
ヘテロアリール、アリールアルキル又はヘテロアリール
アルキル);Xはメチレン、エチレン又はプロピレン;
・・・・・・は一重結合又は二重結合を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アザビシクロ化合
物、特にマトリックスメタロプロテアーゼ(MMPs)
活性阻害剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒトの皮膚は表皮、真皮、皮下組織の3
層に大別され、表皮と真皮は基底膜を介して接してい
る。基底膜に接している表皮細胞は絶えず分裂を繰り返
し、この分裂した表皮細胞が順次上方に押し上げられ、
分化を経て、表皮の最上層にある角質層を形成する。角
質層は美容上極めて重要な部位である。基底膜構造は、
表皮細胞の分裂等に大きな影響を与えることから、基底
膜の肌への影響もまた大きいといえる。基底膜は細胞外
マトリックスの一種とされ、タイプIVコラーゲン、プロ
テオグリカン、ラミニン、フィブロネクチン等から成り
立っている。
【0003】真皮の細胞外空間は主に、細胞外マトリッ
クス(ECM:extracellular matrix)と呼ばれる巨
大分子の網目構造によって満たされている。ECMは、
コラーゲン、エラスチン、フィブロネクチン、ラミニン
等の繊維状タンパク質や、グリコサミノグリカン、プロ
テオグリカンと呼ばれる多糖類からなり、こうした構造
により、真皮は皮膚の弾力、張りなどに大きく影響して
いる。
【0004】従来、皮膚の老化に伴う変化、すなわち、
しわ、くすみ、きめの消失、弾力性の低下等に紫外線が
大きく関与していることが知られている。これらの変化
をミクロ的に見れば、真皮でのコラーゲン、エラスチン
等のECM成分の減少・変性、さらには基底膜損傷や表
皮肥厚が起こっている。
【0005】近年研究が進み、これらの変化を誘導する
因子として、特にマトリックスメタロプロテアーゼ(M
MPs:Matrix Metalloproteinases)の関与が指摘され
ている。MMPsは、細胞外マトリックスタンパク質を
主要な基質とする一群の金属プロテアーゼの総称名であ
る。MMPsには多くの種類が知られており、構造的、
機能的特徴に共通点を有してはいるものの、それぞれの
基質タンパク質が異なっている(宮崎香、他、「生化
学」、68巻12号、pp.1791-1807(1996))。
【0006】MMPsは,その構造及び機能の面から、
通常、コラゲナーゼ群、ゼラチナーゼ群、ストロムライ
シン群、及びその他(マトリライシン等)に分類されて
いる。コラゲナーゼ群には、MMP−1(間質コラゲナ
ーゼ)、MMP−8、MMP−13等が含まれる。中で
もMMP−1は、真皮マトリックスの主な構成成分であ
るタイプI、IIIコラーゲン等を分解する酵素として知
られている。MMP−8、MMP−13もタイプIコラ
ーゲン等の分解作用を有する。
【0007】ゼラチナーゼ群には、MMP−2、MMP
−9等が含まれる。これらMMP−2、9は、基底膜成
分であるタイプIVコラーゲンやラミニン、真皮マトリッ
クス成分のエラスチン等を分解する酵素として知られて
いる。ストロムライシン群には、MMP−3、MMP−
10等が含まれる。これらMMP−3、10は、プロテ
オグリカンや、タイプIVコラーゲン、ラミニン等を分解
する酵素として知られている。
【0008】さらに、これら各酵素は、その発現が紫外
線の照射により大きく増加し、紫外線によるECMの減
少・変性の原因の1つとなり、皮膚のしわの形成等の大
きな要因の1つであると考えられている(Gary J.Fishe
r et al.,"Nature",379(25),335(1996); Gary J.Fisher
et al.,"The New England Journal of Medicine",337
(20),1419(1997))。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、MMPs活性
の阻害は、基底膜や種々の細胞外マトリックスを保護
し、しわやたるみなど皮膚の老化の改善、防止において
重要であると考えられ、優れたMMPs活性阻害物質が
求められている。
【0010】また、MMPsは上述のように組織マトリ
ックス分解に関与していることから、結合組織や基底膜
マトリックスの異常な代謝を伴う多くの病的状態、例え
ば関節炎(慢性関節リュウマチ、変形性関節症など)、
骨疾患(骨粗鬆症など)、歯周病、異所性脈管形成、多
発性硬化症、腫瘍の転移、組織潰瘍形成(角膜、上皮、
胃の潰瘍形成など)に関与することが示唆されている。
従って、MMPs活性阻害剤は、これら組織マトリック
スの異常代謝による疾患の治療剤、予防剤としても期待
される。
【0011】本発明の目的は、MMPs活性阻害作用を
有する化合物、及びそれを有効成分とするMMPs活性
阻害剤、医薬用組成物、化粧用組成物、皮膚外用剤を提
供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明者らが鋭意検討を行った結果、特定のアザビ
シクロ化合物に優れたMMPs活性阻害作用があること
を見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発
明にかかるアザビシクロ化合物は、下記一般式(I)で示
されることを特徴とする。
【0013】
【化2】
【0014】(Rは水素原子、アルキル、ヘテロアルキ
ル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘ
テロアリールアルキル、アシル、COOR、カルバモ
イル又はSOであり、R、Rはそれぞれ独立
して、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロア
リール、アリールアルキル又はヘテロアリールアルキル
である;Xはメチレン、エチレン又はプロピレンであ
る;また、・・・・・・は一重結合又は二重結合を示す。)
【0015】本発明において、RがSOであるこ
とが好適であり、また、Rがアリールであることが好
適である。また、本発明において、Xがメチレンである
ことが好適である。
【0016】また、本発明にかかるマトリックスメタロ
プロテアーゼ活性阻害剤は、前記何れかに記載のアザビ
シクロ化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成
分として含有することを特徴とする。また、本発明にか
かる化粧用組成物は、前記何れかに記載のアザビシクロ
化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分とし
て含有することを特徴とする。また、本発明にかかる医
薬用組成物は、前記何れかに記載のアザビシクロ化合物
又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有
することを特徴とする。また、本発明にかかる皮膚外用
剤は、前記何れかに記載のアザビシクロ化合物又はその
薬理学的に許容される塩を有効成分として含有すること
を特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明において、Rは水素原子、
アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリー
ル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、アシ
ル、COOR、カルバモイル又はSO(R
はそれぞれ独立してアルキル、ヘテロアルキル、ア
リール、ヘテロアリール、アリールアルキル又はヘテロ
アリールアルキル)とすることができる。好ましいRと
してはSOである。
【0018】SOの好ましいRとしてはアリー
ルが挙げられ、フェニル、ビフェニリル等が含まれる
が、好ましくはフェニルである。また、該アリールは置
換されていてもよい。このような置換基としては、アル
キル、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオ
キシ、ハロゲン原子、アミノ、アシルアミノ基等が挙げ
られるが、好ましくはアルコキシ又はハロゲン原子であ
る。
【0019】本発明において、Xはメチレン、エチレン
又はプロピレンであるが、好ましくはメチレンである。
また、式(I)中、・・・・・・は一重結合又は二重結合を示す
が、好ましくは一重結合である。
【0020】なお、本発明の各置換基は、特に問題のな
い限り、置換可能な位置で1個以上置換されていてもよ
い。その置換基としては、例えば、アルキル基、アルケ
ニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルアミノ
基、ヘテロアルキル基、アリール基、アリールアルキル
基、アリールオキシ基、アリールアミノ基、ヘテロアリ
ール基、ヘテロアリールアルキル基、ヘテロアリールオ
キシ基、ヘテロアリールアミノ基、アシル基、水酸基、
オキソ基、チオキソ基、カルボキシル基、アルコキシカ
ルボニル基、ハロゲン原子、アミノ基、ニトロ基、メル
カプト基、アルキルチオ基、シアノ基等が挙げられ、こ
れらを複数組み合わせることも可能である。
【0021】また、Rがアルキルである場合、該アル
キルは−Z−A(ZはC≡C、CONH、NHC
O、O又はS;Aはヘテロアルキル、アリール又はヘ
テロアリール)で置換されていてもよい。また、R
アリールである場合、該アリールは−Z−A(Z
はC≡C、CONH、NHCO、O又はS;Aはアル
キル、ヘテロアルキル、アリール又はヘテロアリール)
で置換されていてもよい。
【0022】各基の定義は特に指定のない限り次のとお
りである。アルキルとは、直鎖状、分枝状何れでもよ
く、好ましくは炭素原子を1〜6個有する飽和炭化水素
基である。例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル
基、イソプロピル基、 n-ブチル基、イソブチル基、sec
-ブチル基、tert-ブチル基、 n-ペンチル基、イソアミ
ル基、 n-ヘキシル基などが挙げられる。また、環状ア
ルキル基も包含され、例えば、シクロプロピル基、シク
ロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等も
含まれる。ヘテロアルキルとは、直鎖状、分枝状何れで
もよく、炭素原子と1つ以上のヘテロ原子とで構成され
る飽和基であり、好ましくは2〜6の原子を有する。ま
た、環状ヘテロアルキル基も包含され、例えば、ピペリ
ジニル、ピペラジニル、モルホリル、チオモルホニル、
テトラヒドロフリル等が含まれる。
【0023】アリールとは、芳香族炭素環基である。好
ましいアリール基には、例えば、フェニル基、トリル
基、ビフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。アリー
ルアルキルとは、前記アリール基で置換された前記アル
キル基であり、好ましい例としてベンジル、フェニルエ
チル等が挙げられる。ヘテロアリールとは、芳香族複素
環基である。好ましいヘテロアリール基には、例えば、
チエニル基、フリル基、ピロリル基、ピリジニル基、ピ
ラジニル基、チアゾリル基、ピリミジニル基、キノリニ
ル基、テトラゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾフ
リル基、インドリル基等が含まれる。ヘテロアリールア
ルキル基とは、前記ヘテロアリール基で置換された前記
アルキル基である。
【0024】ハロゲン原子とは、クロロ、ブロモ、フル
オロ、又はヨード原子である。ヘテロ原子とは、窒素、
酸素、又は硫黄原子である。2個以上のヘテロ原子を含
有する基は、異なるヘテロ原子を含有してもよい。アシ
ルとは、水素原子、アルキル、ヘテロアルキル、アリー
ル、ヘテロアリール、アルケニル又はアルキニルを有す
るカルボニル基であり、例えば、アセチル、プロピオニ
ル、ブチリル、アクリロイル、ベンゾイル等が挙げられ
る。なお、Rにおけるアシルは、アルキル、ヘテロアル
キル、アリール又はヘテロアリールを有するカルボニル
基であることが好ましい。
【0025】カルバモイル(−CONH)は、非置換
又は置換カルバモイルであることができ、置換カルバモ
イルとしては、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、
ヘテロアリール、アリールアルキル及びヘテロアリール
アルキルから選ばれる1個又は2個の置換基を有するも
のが挙げられる。また、カルバモイル基中の窒素原子が
5〜6員のヘテロ環の一員であってもよい。この5〜6
員ヘテロ環にはN、O及びSから選ばれる追加のヘテロ
原子を1個又は2個含んでいてもよい。また、そのヘテ
ロ環の置換可能な位置において、アルキル基、ヘテロア
ルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アリールア
ルキル基、ヘテロアリールアルキル基、オキソ基、ハロ
ゲン原子、水酸基及びアルコキシ基から選ばれる少なく
とも一つの置換基を有していてもよい。メルカプトは、
非置換又は置換メルカプトであることができ、置換基と
しては、アルキル、ヘテロアルキル、アリール又はヘテ
ロアリールが挙げられる。
【0026】アルケニルとは、直鎖状、分枝状何れでも
よく、好ましくは炭素原子を2〜6個有し、少なくとも
1つの二重結合を任意の位置に有する不飽和炭化水素基
である。また、環状アルケニル基も包含され、例えば、
シクロペンテニル基、シクロブテニル基、シクロペンテ
ニル基、シクロヘキセニル基等も含まれる。アルキニル
とは、好ましくは炭素原子を2〜6個有し、少なくとも
1つの三重結合を任意の位置に有する不飽和炭化水素基
である。
【0027】アルコキシとは、前記アルキル基を有する
オキシ基である。アルキルアミノとは1つ又は2つの前
記アルキル基を有するアミノ基である。アシルアミノと
は1つ又は2つの前記アシル基を有するアミノ基であ
る。アリールオキシとは、前記アリール基を有するオキ
シ基である。アリールアミノとは、1つ又は2つの前記
アリール基を有するアミノ基である。
【0028】ヘテロアリールオキシとは、前記ヘテロア
リール基を有するオキシ基である。ヘテロアリールアミ
ノとは、1つ又は2つの前記ヘテロアリール基を有する
アミノ基である。アルコキシカルボニルとは、前記アル
コキシ基を有するカルボニル基である。アルキルチオと
は、前記アルキル基を有するチオ基である。
【0029】本発明のアザビシクロ化合物(I)には1つ
以上の不斉中心が存在することがある。本発明において
は、これらの不斉炭素に基づくエナンチオマー、ジアス
テレオマー又はそれらの混合物であることができる。な
お、本発明においては、−CO−NH−OH基で置換さ
れている3位炭素原子がR配置である下記アザビシクロ
化合物(II)が好ましい。
【0030】
【化3】 また、配座異性体及び幾何異性体等のその他の異性体が
存在する場合には、これらも本発明に包含される。
【0031】本発明化合物(I)の代表的な製造方法を下
記に例示するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。なお、以下の製造方法において、特に明記しない
限り、R及びXは前記定義の通りである。また、化合物
を光学活性体として得るためには、光学活性な原料、試
薬又は触媒等を用いればよく、また、適切な段階で、ク
ロマトグラフィー、分別結晶等の分離操作を行なえばよ
い。また、配座異性体及び幾何異性体が存在する場合に
は、原料、反応条件の適切な選択、及び分離操作を行な
うことで、純粋な配座異性体及び幾何異性体として得る
ことができる。また、官能基が分子内に存在し、この官
能基が反応の妨害となる、あるはその恐れのある場合に
は、適切な保護基を用いて効率的に反応を進行させるこ
とが好ましい。保護基の利用は、例えば、Theodora W.G
reene、Peter G.M.WutsによるProtective Groups in Or
ganic Synthesis等に従って実施できる。また、特に問
題のない限り、各反応の条件や各工程の順序を変更する
ことも可能であり、より適切な方法を選択することがで
きる。
【0032】スキーム1
【化4】
【0033】スキーム1の反応1〜4により、アザビシ
クロ環上に2重結合を有する本発明化合物(I')を得るこ
とができる。反応1では、例えば、ジクロロメタン又は
トルエン等の溶媒中、グリオキシル酸エステル(i)又は
そのポリマー型(i')(式中Pは保護基を表し、例えばア
ルキル等である)と、アミン(ii)との反応により、イミ
ン(iii)を調製する。反応2では、前記イミン(iii)とジ
エン(iv)とを用いたDiels-Alder反応によりアザビシク
ロ環を形成し、化合物(v)を得る。本反応は、例えば、
N,N-ジメチルホルムアミド等の溶媒中、酸(例えばトリ
フルオロ酢酸、ボロントリフルオロリド ジエチルエー
テラート等)の存在下で行うことができる。
【0034】反応3では、エステルの加水分解の標準的
な方法を用いて、化合物(v)からカルボン酸(vi)を得
る。反応4では、カルボン酸(vi)又はその対応する活性
化体を、ヒドロキシルアミン又はその酸付加塩(例えば
塩酸塩)と反応させることにより、本発明化合物(I')を
得る。本反応は、例えば、塩基(例えばトリエチルアミ
ン)存在下、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラ
ン又はジクロロメタン等の溶媒中で行うことができる。
【0035】カルボン酸の対応する活性化体とは、例え
ば、酸無水物(特に混合酸無水物)、酸ハライド又は活
性化エステルを表す。混合酸無水物は、例えばピバロイ
ルクロリド又はクロロ炭酸エチルを用いて調製できる。
酸ハライドは好ましくは酸クロリドであり、例えばチオ
ニルクロリド又はオキサリルクロリドを用いて調製でき
る。活性化エステルは、例えば、1−ヒドロキシベンゾ
トリアゾールの存在下又は非存在下で、1,1’−カル
ボニルジイミダゾール、N−(ジメチルアミノプロピ
ル)−N’−エチルカルボジイミド又はジシクロヘキシ
ルカルボジイミドを用いて調製できる。
【0036】一方、飽和アザビシクロ環を有する本発明
化合物(I'')を得る場合には、前記化合物(I’)の合成の
適切な段階で二重結合の還元を行えばよい。例えば、前
記反応2で得られた化合物(v)に対して還元を行なえば
よい。すなわち、反応5において、水素化反応により二
重結合の還元を行ない、化合物(v)から化合物(vii)を得
ることができる。水素化反応としては、例えば、水素雰
囲気下、エタノール、酢酸エチル等の溶媒中、Pd-C等の
金属触媒を用いる反応が挙げられる。本化合物(vii)に
対し、前記反応3及び反応4に準じて反応3’及び反応
4’をそれぞれ行なうことにより、本発明化合物(I'')
が得られる。
【0037】スキーム2
【化5】
【0038】また、スキーム1のアミン(ii)の代わり
に、基R’(R’はアミン保護基であり、例えばベンジ
ル基等である)を有するアミン(ii')を用いることもで
きる。すなわち、スキーム2の反応1’のように、まず
グリオキシル酸エステル(i)又はそのポリマー型(i')
と、アミン(ii')とからイミン(iii')を得る。本反応は
前記反応1に準じて行えばよい。反応2’において、イ
ミン(iii')とジエン(iv)とのDiels-Alder反応を前記反
応2に準じて行うことにより、化合物(ix)を得ることが
できる。
【0039】反応6では、化合物(ix)の保護基R’の除
去、及び必要に応じて二重結合の単結合への還元反応を
行なうことにより、化合物(x)を得る。例えば、R’が
t−ブトキシカルボニル基である場合には、トリフルオ
ロ酢酸等を用いることでこれを除去できる。二重結合の
単結合への還元反応は、例えば、水素雰囲気下で、エタ
ノール、酢酸エチル等の溶媒中、Pd-C等の金属触媒を用
いて行なえばよい。また、R’がベンジル基又はそれに
準ずる保護基である場合には、例えば、エタノール、酢
酸エチル等の溶媒中、Pd(OH)2等の金属触媒を用いて反
応を行なうことにより、保護基R’の除去と二重結合の
単結合への還元反応を同時に行なうことができる。
【0040】反応7で、化合物(x)に置換基Rを導入し
て化合物(xi)を得る。例えば、クロロホルム等の溶媒
中、塩基(例えばトリエチルアミン等)の存在下で、ハ
ライドR−X’(X’は塩素、臭素等のハロゲン)との
反応を行なえばよい。また、R−X’の代わりにR''−
X(R''はRへ変換可能な基)を用いて同様の反応を行
ない、適切な段階でR''をRへと変換してもよい。化合
物(xi)に対し、前記反応3及び反応4に準じて反応3''
及び反応4''をそれぞれ行なうことにより、本発明化合
物(I)を得ることができる。また、化合物(ix)に対
し、前記反応3、反応4及び反応6に準じた反応を適宜
組み合わせて行えば、R=Hの本発明化合物も合成可能
である。
【0041】前記ジエン(iv)は市販品として入手可能で
あるか、あるいは公知の方法により合成することができ
る。例えば、シクロペンタジエンはその2量体であるジ
シクロペンタジエンの熱分解を行なうことにより得るこ
とができる。その他の出発原料及び試薬についても、市
販品として入手可能であるか、あるいは公知の方法を適
宜組み合わせて合成することができる。
【0042】本発明のアザビシクロ化合物(I)は、必要
に応じて、通常の方法により酸付加塩へと変換すること
ができる。酸付加塩の酸としては、塩酸、臭化水素酸、
硫酸、リン酸等の無機酸、酢酸、プロピオン酸、クエン
酸、乳酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、コハク
酸、酒石酸、メタンスルホン酸等の有機酸が挙げられ
る。このような塩も本発明に包含される。
【0043】本発明のアザビシクロ化合物(I)は、優れ
たMMPs活性阻害作用を有するので、本作用により改
善が期待できる疾患、例えば、慢性関節リュウマチ、変
形性関節症、骨粗鬆症、歯周病、異所性脈管形成、多発
性硬化症、腫瘍の転移、角膜潰瘍等の治療剤、予防剤と
して有用である。本発明にかかるアザビシクロ化合物
(I)を医療目的に投与する場合、投与経路は特に限定さ
れず、経口、非経口、局所等何れの方法でも投与するこ
とができる。投与量は、対象(哺乳動物、特にはヒ
ト)、年齢、性別、個人差、症状などによって適宜調整
されるので特に限定されないが、例えば、本発明のジチ
アゾ−ル化合物(I)として0.1〜500mg/kg、
好ましくは0.5〜200mg/kgの用量を経口、非
経口投与にて1日1回又は数回に分けて投与することが
できる。
【0044】本発明のアザビシクロ化合物(I)は多様な
製剤形態で投与できる。製剤中の有効成分の量は特に限
定されるものではないが、通常0.01%〜70質量
%、好ましくは0.1〜50質量%とすることができ
る。製剤化の際は、通常の製剤担体を用いて常法により
製造するが、必要により薬理学的に許容し得る添加物を
加えてもよい。すなわち、経口用固形製剤を調整する場
合には、主薬に賦形剤、さらに必要に応じて結合剤、崩
壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯臭剤等を加え、常法によ
り錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤などとす
る。
【0045】賦形剤としては、例えば乳糖、コーンスタ
ーチ、白糖、ブドウ糖、ソルビット、結晶セルロース、
ニ酸化ケイ素、リン酸カルシウム、グリシン等が、結合
剤としては、例えばポリビニルアルコール、ポリビニル
エーテル、エチルセルロース、メチルセルロース、アラ
ビアゴム、トラガント、ゼラチン、シェラック、ヒドロ
キシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスター
チ、ポリビニルピロリドン等が、崩壊剤としては、例え
ば澱粉、寒天、ゼラチン末、結晶セルロース、炭酸カル
シウム、炭酸水素ナトリウム、クエン酸カルシウム、ク
エン酸ナトリウム、デキストリン、ペクチン、アルギン
酸等が、滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシ
ウム、ラウリン酸ナトリウム、タルク、ポリエチレング
リコール、シリカ、硬化植物油などが、着色剤としては
医薬品に添加することが許されているものが、矯味矯臭
剤としては、ココア末、ハッカ脳、芳香酸、ハッカ油、
龍脳、桂皮末などが用いられる。また、錠剤、顆粒剤等
は、糖衣、ゼラチン衣、その他必要により適宜コーティ
ングすることが可能である。
【0046】経口用液剤とする場合には、有効成分を矯
味矯臭剤、着色剤、乳化剤、沈殿防止剤、希釈剤等を加
えて、水性懸濁剤、エリキシル剤、シロップ剤等とする
ことができる。注射剤(筋肉内、腹腔内、関節内、皮
下、静脈内注射等)としては、無菌の水性又は非水性の
溶液剤、懸濁剤、乳濁剤が含まれる。また、必要に応じ
て、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、溶解
補助剤のような補助剤を含有してもよい。注射剤は通
常、濾過(バクテリア保留フィルター等)、殺菌剤の配
合又はγ線照射によって無菌化されるか、又はこれらの
処理をした後、凍結乾燥等の方法により固体組成物と
し、使用直前に無菌水又は無菌の注射用希釈剤を加えて
使用される。また、坐剤などとして非経口的に投与する
ことも可能である。
【0047】また、本発明にかかるアザビシクロ化合物
(I)は、皮膚外用剤に配合することができ、特に、肌の
しわ、たるみ、くすみなどの皮膚老化の改善・予防を目
的とした抗老化用化粧料として有効である。なお、本発
明でいう「抗老化用化粧料」とは、老化、特に皮膚の老
化を予防、改善するための化粧料を広く意味する。本発
明化合物を、皮膚外用剤として用いる場合、アザビシク
ロ化合物(I)の配合量は、組成物全量中0.00001
〜10質量%、好ましくは0.0001〜5質量%であ
る。0.00001質量%未満では効果が十分に発揮さ
れず、一方、10質量%を超えて配合してもさほど大き
な効果の向上は認められず、また製剤化が難しくなるこ
とがある。
【0048】本発明の皮膚外用剤には、有効成分である
アザビシクロ化合物(I)に加えて、本発明の効果を損な
わない範囲内で、通常化粧品や医薬品等の外用剤に用い
られる他の成分、例えば美白剤、保湿剤、酸化防止剤、
油性成分、紫外線吸収剤、界面活性剤、増粘剤、アルコ
ール類、粉末成分、色剤、水性成分、水、各種皮膚栄養
剤等を必要に応じて、適宜配合することができる。
【0049】さらに、エデト酸二ナトリウム、エデト酸
三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリ
ウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸等の金属封鎖
剤、カフェイン、タンニン、ベラパミル、トラネキサム
酸及びその誘導体、甘草抽出物、グラブリジン、カリン
の果実の熱水抽出物、各種生薬、酢酸トコフェロール、
グリチルリチン酸及びその誘導体又はその塩等の薬剤、
ビタミンC、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アス
コルビン酸グルコシド、アルブチン、コウジ酸等の美白
剤、グルコース、フルクト−ス、マンノース、ショ糖、
トレハロース等の糖類、レチノイン酸、レチノール、レ
チノール酢酸、レチノールパルミチン酸等のビタミンA
誘導体類なども適宜配合することができる。
【0050】皮膚外用剤の剤形は特に限定されるもので
もなく、溶液系、可溶化系、乳化系、粉末分散系、水−
油二相系、水−油−粉末三相系、固形、軟膏、ゲル、エ
アゾール、ムース等、任意の剤型が適用される。また、
その使用形態も任意であり、例えばローション、乳液、
クリーム、パック、美容液等の基礎化粧料や、ファンデ
ーション等のメーキャップ化粧料、毛髪用化粧料、芳香
化粧料、浴用剤等とすることができるが、これらに限定
されるものではない。
【0051】以下、具体例を挙げてさらに本発明を説明
する。MMPs活性阻害試験 (a)試料溶液の調製 被験物質をジメチルスルホキシド(DMSO)に濃度1
0mMとなるよう溶解して、原液を調製した。本原液
を、測定用緩衝液(0.2M NaCl、5mMCaC
を含むpH7.5の0.05Mトリス)で希釈して
濃度を100μMに調整し、これを試料溶液として用い
た。また、コントロール溶液として、被験物質を含まな
い溶液も同様に調製した。
【0052】(b)ゼラチナーゼ群MMPs活性阻害試
験 ゼラチナーゼ群酵素としてMMP-9(マウス皮膚由来
の粗酵素液)を用いた。試験はゼラチンザイモグラフィ
ー法(「バイオ抗酸化剤プロビタミンC」三羽信比古編
著、p76、1999、フレグランスジャーナル社、東
京)により行なった。すなわち、所定量の粗酵素液を予
め電気泳動したゼラチン入りゲルを、試料溶液又はコン
トロール溶液で一晩インキュベート後、ゲル染色を行な
い、出現してくるMMP−9に対応するバンドを、コン
トロール溶液のバンドの大きさと比較してその減少量に
より評価した。評価基準は次の通り。
【0053】◎:バンドが消失した。 :バンドがわずかに確認された。 △:コントロールよりもバンドが細くなった。 ×:変化なし。
【0054】(c)結果 下記アザビシクロ化合物を被験物質として用いて試験を
行なった。下記表1から明らかなように、本発明にかか
るアザビシクロ化合物はMMPs活性を阻害した。 化合物1:N-ヒドロキシ-2-[(4-メトキシフェニル)スル
ホニル]-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキサ
ミド 化合物3:(1S, 3R, 4R)-N-ヒドロキシ-2-[(4-メトキシ
フェニル)スルホニル]-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
-3-カルボキサミド 化合物7:(3R)-N-ヒドロキシ-2-[(4-メトキシフェニ
ル)スルホニル]-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カ
ルボキサミド 化合物8:(1S, 3R, 4R)-N-ヒドロキシ-2-(フェニルス
ルホニル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキ
サミド 化合物9:(1S, 3R, 4R)-2-[(4-クロロフェニル)スルホ
ニル]-N-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3
-カルボキサミド 化合物12:(1S, 3R, 4R)-2-[4-(ブトキシフェニル)ス
ルホニル]-N-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン-3-カルボキサミド 化合物13:(1S, 3R, 4R)-2-[(4-フルオロフェニル)ス
ルホニル]-N-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン-3-カルボキサミド 化合物14:5-(tert-ブチル)-(1R, 3R, 4S)-N-ヒドロ
キシ-2-[(4-メトキシフェニル)スルホニル]-2-アザビシ
クロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキサミド
【0055】
【表1】 ――――――――――――――――――――――――――― 被験物質 MMPs活性阻害 ――――――――――――――――――――――――――― 化合物1 ○〜◎ 化合物3 ○〜◎ 化合物7 ○〜◎ 化合物8 ○ 化合物9 ○ 化合物12 ◎ 化合物13 ○ 化合物14 ○ ―――――――――――――――――――――――――――
【0056】
【実施例】実施例1 N-ヒドロキシ-2-[(4-メトキシフェニル)スルホニル]-2-
アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキサミド(化合
物1)
【化6】
【0057】(a)エチル グリオキシレート、ポリマーフ
ォーム(45〜50% in toluene, 4.68 g)のクロロホルム
(41 ml)溶液に、3A モレキュラーシーブス(4.13
g)、DL-1-フェニルエチルアミン(2.66 ml, 20.6 mmo
l)を加え、アルゴン雰囲気下、室温で1時間攪拌した。
3A モレキュラーシーブスをろ取した後、溶媒を留去し
た。残渣をN, N - ジメチルホルムアミド(15 ml)に溶
解させ、アルゴン雰囲気下、-78℃でトリフルオロ酢酸
(1.59 ml, 20.6 mmol)、ボロントリフルオロリドジエ
チルエーテラート(2.62 ml, 20.6 mmol)及びシクロペ
ンタジエン(4.63 ml, 41.3 mmol)を順次5分間隔で加
えた。-78℃で2時間攪拌後、反応液を濃縮した。飽和重
曹水を加えた後、クロロホルムにて抽出した。有機層を
飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒
を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(5% 酢酸エチル / ヘキサン)にて精製し、エチル 2
-(1-フェニルエチル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-
エン-3-カルボキシレートを得た(4.04 g, 72%)。1 H NMR (CDCl3) δ 7.33 - 7.16 (m, 5H), 6.41 (m, 1
H), 6.27 (dd, 1H), 4.30(s, 1H), 3.81 (m, 2H), 3.03
(q, 1H), 2.90 (brs, 1H), 2.20 (s, 1H), 2.12(d, 1
H), 1.41(d, 4H), 0.95 (t, 3H).
【0058】(b) エチル 2-(1-フェニルエチル)-2-アザ
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-3-カルボキシレート
(1.29 g, 4.77 mmol)の酢酸エチル(10 ml)溶液に20
wt%Pd(OH)2(1.47 g)を加え、45℃、水素雰囲気下で24
時間攪拌した。セライトろ過後、溶媒を留去した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1%〜3% メタ
ノール / クロロホルム)にて精製し、エチル 2-アザビ
シクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキシレートを得た(0.
181 g, 22%)。1 H NMR (CDCl3) δ 4.18 (q, 2H), 3.53 (s, 1H), 3.31
(s, 1H), 2.62 (s, 1H), 1.68 - 1.39 (m, 5H), 1.28
(t, 3H), 1.24 (d, 1H).
【0059】(c) エチル 2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン-3-カルボキシレート(664 mg, 3.92 mmol)のクロロ
ホルム(8 ml)溶液に、氷冷下でトリエチルアミン(0.
55 ml,3.92 mmol)、4 - メトキシベンゼンスルホニル
クロリド(892 mg, 4.32 mmol)を加えた。室温で4時間
反応させた後、反応液を1N塩酸、飽和重曹水、飽和食塩
水にて順次洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒
を留去した。残渣を再結晶(ヘキサン/酢酸エチル)す
ることにより、エチル 2-[(4-メトキシフェニル)スルホ
ニル]-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキシレ
ートを得た(927 mg, 70%)。1 H NMR (CDCl3) δ 7.89 (d, 2H), 6.95 (d, 2H), 4.12
- 4.06 (m, 3H), 3.93(s, 1H), 3.86 (s, 3H), 2.70
(d, 1H), 2.04 - 1.97 (m, 2H), 1.77 - 1.69 (m, 1H),
1.56 - 1.44 (m, 2H), 1.31 (d, 1H), 1.22 (t, 3H).
【0060】(d) エチル 2-[(4-メトキシフェニル)スル
ホニル]-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキシ
レート(903 mg, 2.66 mmol)のテトラヒドロフラン(2
5 ml)溶液に、1N水酸化ナトリウム(15 ml)を加え、
室温で3時間撹拌した。反応液を1N塩酸を用いて酸性と
した後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水
で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去
し、2-[(4-メトキシフェニル)スルホニル]-2-アザビシ
クロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸を得た。1 H NMR (CDCl3) δ 7.87 (d, 2H), 6.98 (d, 2H), 4.12
(s, 1H), 3.92 (s, 1H), 3.88 (s, 3H), 2.85 (d, 1
H), 1.98 - 1.87 (m, 2H), 1.77 - 1.69 (m, 1H),1.54
- 1.43 (m, 1H), 1.40 - 1.34 (m, 2H).
【0061】(e) 2-[(4-メトキシフェニル)スルホニル]
-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸(495 m
g, 1.59 mmol)のジクロロメタン(6.1 ml)溶液に、氷
冷下で塩化オキサリル(0.29 ml, 3.34 mmol)、N,N -
ジメチルホルムアミド(0.12ml, 1.59 mmol)を加え、
室温で30分間攪拌した。別途、ヒドロキシルアミン塩酸
塩(442 mg, 6.36 mmol)のテトラヒドロフラン(2.0 m
l)−水(0.4 ml)懸濁液に、0℃でトリエチルアミン
(1.35 ml, 9.70 mmol)を加え、0℃で15分間攪拌し
た。本反応液に酸クロリド溶液を0℃で加え、室温で13
時間攪拌した。反応液を1N塩酸で酸性とし、クロロホル
ムにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マ
グネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた固体を
クロロホルムにより洗浄し、標題化合物を得た(338 m
g, (d)、(e)2工程 73%)。1 H NMR (DMSO-d6) δ 10.47 (s, 1H), 8.78 (s, 1H),
7.81 (d, 2H), 7.09 (d,2H), 3.94 (s, 1H), 3.84 (s,
3H), 3.56 (s, 1H), 2.44 (d, 1H), 2.12 (d, 1H), 1.6
0 - 1.52 (m, 1H), 1.50 - 1.44 (m, 1H), 1.38 - 1.30
(m, 1H), 1.23 (d, 1H), 1.05 - 0.99 (m, 1H).
【0062】実施例2 (1R, 3S, 4S)-N-ヒドロキシ-2-[(4-メトキシフェニル)
スルホニル]-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボ
キサミド(化合物2)
【化7】
【0063】(a)エチル グリオキシレート、ポリマーフ
ォーム(45〜50% in toluene, 9.36 g)のジクロロメタ
ン(82 ml)溶液に、3A モレキュラーシーブス(8.25
g)、(R)-(+)-1-フェニルエチルアミン(5.32 ml, 41.3
mmol)を加え、アルゴン雰囲気下、室温で1時間攪拌し
た。3A モレキュラーシーブスをろ取した後、溶媒を留
去した。残渣をN, N - ジメチルホルムアミド(30 ml)
に溶解させ、アルゴン雰囲気下、-78℃でトリフルオロ
酢酸(3.18 ml, 41.3 mmol)、ボロントリフルオロリド
ジエチルエーテラート(5.23 ml, 41.3 mmol)及びシク
ロペンタジエン(5.09 ml, 45.4 mmol)を順次5分間隔
で加えた。-78℃で2時間攪拌後、反応液を濃縮した。飽
和重曹水を加えた後、クロロホルムにて抽出した。有機
層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、
溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(5% 酢酸エチル / ヘキサン)にて精製し、エチ
ル (1S, 3S, 4R)-2-[(R)-1-フェニルエチル]-2-アザビ
シクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-3-カルボキシレートを得
た(5.83 g, 52%)。1 H NMR (CDCl3) δ 7.34 - 7.13 (m, 5H), 6.41 (m, 1
H), 6.27 (dd, 1H), 4.30(s, 1H), 3.81 (m, 2H), 3.03
(q, 1H), 2.90 (brs, 1H), 2.20 (s, 1H), 2.12(d, 1
H), 1.41(d, 4H), 0.95 (t, 3H).
【0064】(b) エチル (1S, 3S, 4R)-2-[(R)-1-フェ
ニルエチル]-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-3-
カルボキシレート(3.01 g, 11.1 mmol)の酢酸エチル
(22 ml)溶液に20wt%Pd(OH)2(3.89 g)を加え、45
℃、水素雰囲気下で60時間攪拌した。セライトろ過後、
溶媒を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(1%〜2.5% メタノール / クロロホルム)にて精
製し、エチル (1R, 3S, 4S)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘ
プタン-3-カルボキシレートを得た(0.724 g, 39%)。1 H NMR (CDCl3) δ 4.18 (q, 2H), 3.53 (s, 1H), 3.30
(s, 1H), 2.62 (s, 1H), 1.68 - 1.38 (m, 5H), 1.28
(t, 3H), 1.24 (d, 1H).
【0065】(c) エチル (1R, 3S, 4S)-2-アザビシクロ
[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキシレート(0.724 g, 4.28
mmol)のクロロホルム(8 ml)溶液に、氷冷下でトリエ
チルアミン(0.60 ml, 4.28 mmol)、4 - メトキシベン
ゼンスルホニルクロリド(0.973 g, 4.71 mmol)を加え
た。室温で4時間反応させた後、反応液を1N塩酸、飽和
重曹水、飽和食塩水にて順次洗浄した。硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、溶媒を留去した。残渣を再結晶(ヘキサン
/酢酸エチル)することにより、エチル (1R, 3S, 4S)-
2-[(4-メトキシフェニル)スルホニル]-2-アザビシクロ
[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキシレートを得た(1.04 g,
71%)。1 H NMR (CDCl3) δ 7.89 (d, 2H), 6.95 (d, 2H), 4.15
- 4.05 (m, 3H), 3.93(s, 1H), 3.86 (s, 3H), 2.70
(d, 1H), 2.04 - 1.97 (m, 2H), 1.77 - 1.69 (m, 1H),
1.56 - 1.45 (m, 2H), 1.32 (d, 1H), 1.22 (t, 3H).
【0066】(d) エチル (1R, 3S, 4S)-2-[(4-メトキシ
フェニル)スルホニル]-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
-3-カルボキシレート(1.04 g, 3.06 mmol)のテトラヒ
ドロフラン(20 ml)‐メタノール(15 ml)溶液に、1N
水酸化ナトリウム(17 ml)を加え、室温で3時間撹拌し
た。反応液を1N塩酸を用いて酸性とした後、酢酸エチル
にて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、(1R, 3S, 4S)-2-
[(4-メトキシフェニル)スルホニル]-2-アザビシクロ[2.
2.1]ヘプタン-3-カルボン酸を得た。1 H NMR (CDCl3) δ 7.87 (d, 2H), 6.98 (d, 2H), 4.12
(s, 1H), 3.92 (s, 1H), 3.88 (s, 3H), 2.85 (d, 1
H), 1.98 - 1.86 (m, 2H), 1.77 - 1.69 (m, 1H),1.51
- 1.43 (m, 1H), 1.40 - 1.33 (m, 2H).
【0067】(e) (1R, 3S, 4S)-2-[(4-メトキシフェニ
ル)スルホニル]-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カ
ルボン酸(1.07 g, 3.44 mmol)のジクロロメタン(13
ml)溶液に、氷冷下で塩化オキサリル(0.63 ml, 7.22
mmol)、N,N - ジメチルホルムアミド(0.27 ml, 3.44
mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。別途、ヒドロキ
シルアミン塩酸塩(0.955 g, 13.8 mmol)のテトラヒド
ロフラン(4.2 ml)−水(0.84 ml)懸濁液に、0℃でト
リエチルアミン(2.92 ml, 21.0 mmol)を加え、0℃で1
5分間攪拌した。本反応液に酸クロリド溶液を0℃で加
え、室温で13時間攪拌した。反応液を1N塩酸で酸性と
し、クロロホルムにて抽出した。有機層を飽和食塩水で
洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、
得られた固体をクロロホルムにより洗浄し、標題化合物
を得た(0.608 g, (d)、(e)2工程 61%)。1 H NMR (DMSO-d6) δ 10.47 (s, 1H), 8.79 (s, 1H),
7.82 (d, 2H), 7.10 (d,2H), 3.95 (s, 1H), 3.85 (s,
3H), 3.56 (s, 1H), 2.45 (d, 1H), 2.13 (d, 1H), 1.6
2 - 1.53 (m, 1H), 1.51 - 1.45 (m, 1H), 1.39 - 1.32
(m, 1H), 1.25 (d, 1H), 1.06 - 1.00 (m, 1H).
【0068】実施例3 (1S, 3R, 4R)-N-ヒドロキシ-2-[(4-メトキシフェニル)
スルホニル]-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボ
キサミド(化合物3)
【化8】
【0069】(a)エチル グリオキシレート、ポリマーフ
ォーム(45〜50% in toluene, 9.36 g)のジクロロメタ
ン(82 ml)溶液に、3A モレキュラーシーブス(8.25
g)、(S)-(-)-フェニルエチルアミン(5.32 ml, 41.3 m
mol)を加え、アルゴン雰囲気下、室温で1時間攪拌し
た。3A モレキュラーシーブスをろ取した後、溶媒を留
去した。残渣をN, N - ジメチルホルムアミド(30 ml)
に溶解させ、 アルゴン雰囲気下、-78℃でトリフルオロ
酢酸(3.18 ml, 41.3 mmol)、ボロントリフルオロリド
ジエチルエーテラート(5.23 ml, 41.3 mmol)及びシ
クロペンタジエン(9.26 ml, 82.5 mmol)を順次5分間
隔で加えた。-78℃で2時間攪拌後、反応液を濃縮した。
飽和重曹水を加えた後、クロロホルムにて抽出した。有
機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(5% 酢酸エチル / ヘキサン)にて精製し、
エチル (1R,3R, 4S)-2-[(S)-1-フェニルエチル]-2-アザ
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-3-カルボキシレートを
得た(8.77 g, 78%)。1 H NMR (CDCl3) δ 7.34 - 7.14 (m, 5H), 6.41 (m, 1
H), 6.27 (dd, 1H), 4.30(s, 1H), 3.81 (m, 2H), 3.03
(q, 1H), 2.90 (brs, 1H), 2.20 (s, 1H), 2.12(d, 1
H), 1.41(d, 4H), 0.95 (t, 3H).
【0070】(b) エチル (1R, 3R, 4S)-2-[(S)-1-フェ
ニルエチル]-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-3-
カルボキシレート(3.84 g, 14.2 mmol)の酢酸エチル
(28 ml)溶液に20wt%Pd(OH)2(4.97 g)を加え、45
℃、水素雰囲気下で64時間攪拌した。セライトろ過後、
溶媒を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(1%〜5% メタノール / クロロホルム)にて精製
し、エチル (1S, 3R, 4R)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプ
タン-3-カルボキシレートを得た(0.595 g, 25%)。1 H NMR (CDCl3) δ 4.18 (q, 2H), 3.54 (s, 1H), 3.32
(s, 1H), 2.62 (s, 1H), 1.65 - 1.38 (m, 5H), 1.28
(t, 3H), 1.24 (d, 1H).
【0071】(c) エチル (1S, 3R, 4R)-2-アザビシクロ
[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキシレート(807 mg, 4.77 m
mol)のクロロホルム(8 ml)溶液に、氷冷下でトリエ
チルアミン(0.67 ml, 4.77 mmol)、4 - メトキシベン
ゼンスルホニルクロリド(1.08g, 5.25 mmol)を加え
た。室温で4時間反応させた後、反応液を1N塩酸、飽和
重曹水、飽和食塩水にて順次洗浄した。硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、溶媒を留去した。残渣を再結晶(ヘキサン
/酢酸エチル)することにより、エチル (1S, 3R,4R)-2
-[(4-メトキシフェニル)スルホニル]-2-アザビシクロ
[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキシレートを得た(0.965 g,
60%)。1 H NMR (CDCl3) δ 7.89 (d, 2H), 6.95 (d, 2H), 4.13
- 4.06 (m, 3H), 3.93(s, 1H), 3.86 (s, 3H), 2.70
(d, 1H), 2.04 - 1.97 (m, 2H), 1.77 - 1.69 (m, 1H),
1.56 - 1.45 (m, 2H), 1.31 (d, 1H), 1.22 (t, 3H).
【0072】(d) エチル (1S, 3R, 4R)-2-[(4-メトキシ
フェニル)スルホニル]-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
-3-カルボキシレート(965 mg, 2.84 mmol)のテトラヒ
ドロフラン(40 ml)‐メタノール(10 ml)溶液に、1N
水酸化ナトリウム(16 ml)を加え、室温で3時間撹拌し
た。反応液を1N塩酸を用いて酸性とした後、酢酸エチル
にて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、(1S, 3R, 4R)-2-
[(4-メトキシフェニル)スルホニル]-2-アザビシクロ[2.
2.1]ヘプタン-3-カルボン酸を得た。1 H NMR (CDCl3) δ 7.88 (d, 2H), 6.98 (d, 2H), 4.12
(s, 1H), 3.92 (s, 1H), 3.88 (s, 3H), 2.85 (d, 1
H), 1.99 - 1.86 (m, 2H), 1.77 - 1.69 (m, 1H),1.51
- 1.43 (m, 1H), 1.41 - 1.35 (m, 2H).
【0073】(e) (1S, 3R, 4R)-2-[(4-メトキシフェニ
ル)スルホニル]-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カ
ルボン酸(667 mg, 2.14 mmol)のジクロロメタン(8.2
ml)溶液に、氷冷下で塩化オキサリル(0.39 ml, 4.50
mmol)、N,N - ジメチルホルムアミド(0.17 ml, 2.14
mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。別途、ヒドロ
キシルアミン塩酸塩(595 mg, 8.57 mmol)のテトラヒ
ドロフラン(2.6 ml)−水(0.5 ml)懸濁液に、0℃で
トリエチルアミン(1.82 ml, 13.1 mmol)を加え、0℃
で15分間攪拌した。本反応液に酸クロリド溶液を0℃で
加え、室温で13時間攪拌した。反応液を1N塩酸で酸性と
し、クロロホルムにて抽出した。有機層を飽和食塩水で
洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、
得られた白色固体をクロロホルムにより洗浄し、標題化
合物を得た(389 mg, (d)、(e)2工程 62%)。1 H NMR (DMSO-d6) δ 10.47 (s, 1H), 8.79 (s, 1H),
7.82 (d, 2H), 7.10 (d,2H), 3.95 (s, 1H), 3.85 (s,
3H), 3.56 (s, 1H), 2.45 (d, 1H), 2.13 (d, 1H), 1.6
2 - 1.53 (m, 1H), 1.51 - 1.45 (m, 1H), 1.40 - 1.32
(m, 1H), 1.25 (d, 1H), 1.06 - 1.00 (m, 1H).
【0074】実施例4 (1S, 3R, 4R)-N-ヒドロキシ-2-[(S)-1-フェニルエチル]
-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキサミド
(化合物4)
【化9】
【0075】(a)実施例3の反応(a)で得られたエチル
(1R, 3R, 4S)-2-[(S)-1-フェニルエチル]-2-アザビシク
ロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-3-カルボキシレート(791 mg,
2.91mmol)の酢酸エチル(15 ml)溶液に10%Pd-C(53
mg)を加え、水素雰囲気下、室温で16時間攪拌した。セ
ライトろ過後、溶媒を濃縮した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(5% 酢酸エチル / ヘキサン)に
て精製し、エチル (1S, 3R, 4R)-2-[(S)-1-フェニルエ
チル]-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキシレ
ートを得た(601 mg, 76%)。1 H NMR (CDCl3) δ 7.33 - 7.14 (m, 5H), 3.75 (s, 1
H), 3.70 (m, 2H), 3.50(q, 1H), 2.55 (s, 1H), 2.28
(d, 1H), 2.13 (m, 1H), 2.00 (m, 1H), 1.65 (m, 1H),
1.44 - 1.28 (m, 6H), 0.92 (t, 3H).
【0076】(b) エチル (1S, 3R, 4R)-2-[(S)-1-フェ
ニルエチル]-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボ
キシレート(601 mg, 2.20 mmol)のテトラヒドロフラ
ン(12 ml)‐メタノール(6 ml)溶液に、1N水酸化ナ
トリウム(12 ml)を加え、65℃で21時間撹拌した。反
応液を中和した後、水層を濃縮した。残渣をクロロホル
ムに溶解させ、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留
去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(0
〜15% メタノール / クロロホルム)にて精製し、(1S,3
R, 4R)-2-[(S)-1-フェニルエチル]-2-アザビシクロ[2.
2.1]ヘプタン-3-カルボン酸を得た(445 mg, 83%)。1 H NMR (CDCl3) δ 7.41 - 7.28 (m, 5H), 4.20 (s, 1
H), 3.88 (q, 1H), 3.08(s, 1H), 2.80 (d, 1H), 2.11
- 2.03 (m, 1H), 1.95 (d, 1H), 1.89 - 1.81 (m, 1H),
1.68 - 1.53 (m, 5H), 1.47 (d, 1H).
【0077】(c) (1S, 3R, 4R)-2-[(S)-1-フェニルエチ
ル]-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸(22
4 mg, 0.913 mmol)のジクロロメタン(3.5 ml)溶液
に、氷冷下で塩化オキサリル(0.17 ml, 1.92 mmol)、
N,N - ジメチルホルムアミド(0.07 ml, 0.913 mmol)
を加え、室温で30分間攪拌した。別途、ヒドロキシルア
ミン塩酸塩(254 mg, 3.65 mmol)のテトラヒドロフラ
ン(1.0 ml)−水(0.2 ml)懸濁液に、0℃でトリエチ
ルアミン(0.78 ml, 5.57 mmol)を加え、0℃で15分間
攪拌した。本反応液に酸クロリド溶液を0℃で加え、室
温で14時間攪拌した。反応液に水を加えた後、クロロホ
ルムにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(1% メタノール / クロ
ロホルム)にて精製し、標題化合物を得た(126 mg, 53
%)。1 H NMR (CDCl3) δ7.30 - 7.19 (m, 5H), 3.64 (s, 1
H), 3.44 (q, 1H), 2.68 (s, 1H), 2.38 (d, 1H), 2.04
- 1.98 (m, 1H), 1.74 - 1.63 (m, 2H), 1.46 - 1.37
(m, 5H), 1.24 (d, 1H).
【0078】実施例5 N-ヒドロキシ-2-(4-メトキシベンゾイル)-2-アザビシク
ロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキサミド(化合物5)
【化10】
【0079】(a)実施例1の反応(b)で得られたエチル 2-
アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキシレート(18
1 mg, 1.07 mmol)のクロロホルム(2 ml)溶液に、氷
冷下でトリエチルアミン(0.16 ml, 1.18 mmol)、4 -
メトキシベンゾイルクロリド(201 mg, 1.18 mmol)を
加えた。室温で1時間反応させた後、反応液を1N塩酸、
飽和重曹水、飽和食塩水にて順次洗浄した。硫酸マグネ
シウムで乾燥後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(25%〜40% 酢酸エチル /ヘキ
サン)にて精製し、エチル 2-(4-メトキシベンゾイル)-
2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキシレートを
得た(239 mg, 74%)。1 H NMR (CDCl3) δ 7.51 (d, 2H), 6.91 (d, 2H), 4.34
(s, 1H), 4.22 (q, 2H), 4.15 (s, 1H), 3.84 (s, 3
H), 2.76 (d, 1H), 2.16 (d, 1H), 1.83 - 1.60 (m, 4
H), 1.34 - 1.24 (m, 4H).
【0080】(b) エチル 2-(4-メトキシベンゾイル)-2-
アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキシレート(23
9 mg, 0.787 mmol)をテトラヒドロフラン(5 ml) -
メタノール (4 ml) 溶液に、1N水酸化ナトリウム(5 m
l)を加え、室温で3時間撹拌した。反応液を1N塩酸を用
いて酸性とした後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を
飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶
媒を留去し、2-(4-メトキシベンゾイル)-2-アザビシク
ロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸を得た。
【0081】(c) 2-(4-メトキシベンゾイル)-2-アザビ
シクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸(217 mg, 0.787
mmol)のジクロロメタン(3.0 ml)溶液に、氷冷下で塩
化オキサリル(0.14 ml, 1.65 mmol)、N,N - ジメチル
ホルムアミド(0.06 ml, 0.787mmol)を加え、室温で30
分間攪拌した。別途、ヒドロキシルアミン塩酸塩(219m
g, 3.15 mmol)のテトラヒドロフラン(1.0 ml)−水
(0.2 ml)懸濁液に、0℃でトリエチルアミン(0.67 m
l, 4.80 mmol)を加え、0℃で15分間攪拌した。本反応
液に酸クロリド溶液を0℃で加え、室温で4時間攪拌し
た。反応液を1N塩酸で酸性とし、クロロホルムにて抽出
した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(2.5%〜10% メタノール /
クロロホルム)にて精製し、標題化合物を得た(69.4 m
g, (b)、(c)2工程 30%)。1 H NMR (CDCl3) δ 10.12 (brs, 1H), 7.52 (d, 2H),
6.91 (d, 2H), 4.33 (s,1H), 4.17 (s, 1H), 3.84 (s,
3H), 2.94 (s, 1H), 2.21 (d, 1H), 1.74 (m, 1H), 1.5
8 - 1.49 (m, 3H), 1.40 (d, 1H).
【0082】実施例6 N-ヒドロキシ-2-(4-メトキシベンジル)-2-アザビシクロ
[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキサミド(化合物6)
【化11】
【0083】(a) エチル 2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン-3-カルボキシレート(231 mg, 1.37 mmol)のクロロ
ホルム(5 ml)溶液に、氷冷下でトリエチルアミン(0.
20 ml,1.43 mmol)、4 - メトキシベンジルクロリド
(0.19 ml, 1.43 mmol)を加えた。60℃で20時間反応さ
せた後、反応液に水を加え、クロロホルムにて抽出し
た。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで
乾燥後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(1% メタノール / クロロホルム)にて
精製し、エチル 2-(4-メトキシベンジル)-2-アザビシク
ロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキシレートを得た(340 m
g, 86%)。1 H NMR (CDCl3) δ 7.26 (d, 2H), 6.81 (d, 2H), 4.00
(q, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.67 (s, 2H), 3.32 (s, 1
H), 2.64 (s, 1H), 2.50 (d, 1H), 2.03 - 1.96 (m, 1
H), 1.93 (d, 1H), 1.65 (m, 1H), 1.41 - 1.31 (m, 2
H), 1.23 (d, 1H), 1.13 (t, 3H).
【0084】(b) エチル 2-(4-メトキシベンジル)-2-ア
ザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキシレート(340
mg, 1.18 mmol)のテトラヒドロフラン(8 ml)‐メタ
ノール(4 ml)溶液に、1N水酸化ナトリウム(8 ml)を
加え、室温で2時間撹拌した。反応液を1N塩酸を用いて
中和した後、濃縮した。得られた白色固体をクロロホル
ムにて洗浄し、濾去した。濾液を硫酸マグネシウムで乾
燥後、溶媒を留去し、2-(4-メトキシベンジル)-2-アザ
ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸を得た。1 H NMR (DMSO-d6) δ 7.40 (d, 2H), 6.90 (d, 2H), 3.
99 (s, 2H), 3.76 (s, 1H), 3.75 (s, 3H), 3.12 (s, 1
H), 2.58 (d, 1H), 2.05 (m, 1H), 1.71 - 1.50(m, 4
H), 1.44 (d, 1H).
【0085】(c) 2-(4-メトキシベンジル)-2-アザビシ
クロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸(297 mg, 1.14 mmo
l)のジクロロメタン(4.4 ml)溶液に、氷冷下で塩化
オキサリル(0.21 ml, 2.34 mmol)、N,N - ジメチルホ
ルムアミド(0.09 ml, 1.14 mmol)を加え、室温で30分
間攪拌した。別途、ヒドロキシルアミン塩酸塩(316 m
g,4.55 mmol)のテトラヒドロフラン(1.5 ml)−水
(0.3 ml)懸濁液に、0℃でトリエチルアミン(0.97 m
l, 6.94 mmol)を加え、0℃で15分間攪拌した。本反応
液に酸クロリド溶液を0℃で加え、室温で15時間攪拌し
た。反応液に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機
層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(2% メタノール / クロロホルム)に
て精製し、標題化合物を得た(152 mg, (b)、(c)2工程
47%)。1 H NMR (DMSO-d6) δ 9.81 (brs, 1H), 8.59 (brs, 1
H), 7.32 (d, 2H), 6.85 (d, 2H), 3.73 (s, 3H), 3.54
(dd, 2H), 3.07 (s, 1H), 2.53 (s, 1H), 2.33 (d, 1
H), 1.91 (m, 1H), 1.66 (d, 1H), 1.59 (m, 1H), 1.36
(m, 1H), 1.21 (m,1H), 1.14 (d, 1H).
【0086】実施例7 (3R)-N-ヒドロキシ-2-[(4-メトキシフェニル)スルホニ
ル]-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボキサミド
(化合物7)
【化12】
【0087】(a)エチル グリオキシレート、ポリマーフ
ォーム(45〜50% in toluene, 4.54 g)のクロロホルム
(40 ml)溶液に、3A モレキュラーシーブス(4.00
g)、(S)-(-)-フェニルエチルアミン(2.58 ml, 20.0 m
mol)を加え、アルゴン雰囲気下、室温で1時間攪拌し
た。3A モレキュラーシーブスをろ取した後、溶媒を留
去した。残渣をN, N - ジメチルホルムアミド(14 ml)
に溶解させ、 アルゴン雰囲気下、-78℃でトリフルオロ
酢酸(1.54 ml, 20.0 mmol)、ボロントリフルオロリド
ジエチルエーテラート(2.53 ml, 20.0 mmol)及び1,3-
シクロヘキサジエン(2.86 ml, 30.0 mmol)を順次5分
間隔で加えた。室温で5時間攪拌後、反応液を濃縮し
た。飽和重曹水を加えた後、酢酸エチルにて抽出した。
有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(2% 酢酸エチル / ヘキサン)にて精製し、
エチル (1R, 3R, 4S)-2-[(S)-1-フェニルエチル]-2-ア
ザビシクロ[2.2.2]オクタ-5-エン-3-カルボキシレート
を得た(1.20 g, 21%)。1 H NMR (CDCl3) δ 7.40 (d, 2H), 7.27 - 7.16 (m, 3
H), 6.39 (m, 1H), 6.26(m, 1H), 3.97 (q, 2H), 3.62
(m, 1H), 3.43 (q, 1H), 2.89 (m, 1H), 2.72 (m, 1H),
2.03 (m, 1H), 1.59 (m, 1H), 1.32 - 1.24 (m, 1H),
1.29 (d, 3H), 1.12 (t, 3H), 1.02 (m, 1H).
【0088】(b) エチル (1R, 3R, 4S)-2-[(S)-1-フェ
ニルエチル]-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-5-エン-3-
カルボキシレート(1.20 g, 4.17 mmol)の酢酸エチル
(52 ml)溶液に20wt%Pd(OH)2(0.878 g)を加え、45
℃、水素雰囲気下で14時間攪拌した。セライトろ過後、
溶媒を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(1%〜5% メタノール / クロロホルム)にて精製
し、エチル (3R)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カ
ルボキシレートを得た(0.362 g, 47%)。1H NMR (CDCl
3) δ 4.28 - 4.15 (m, 2H), 3.71 (brs, 1H), 2.91 (b
rs, 1H), 2.10 (br, 1H), 2.00 (m, 1H), 1.89 - 1.48
(m, 8H), 1.28 (t, 3H). (c) エチル (3R)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カ
ルボキシレート(362 mg, 1.97 mmol)のクロロホルム
(4.0 ml)溶液に、氷冷下でトリエチルアミン(0.30 m
l, 2.17 mmol)、4-メトキシベンゼンスルホニルクロリ
ド(448 mg, 2.17mmol)を加えた。室温で2時間反応さ
せた後、反応液を1N塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水にて
順次洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去
した。残渣を再結晶(ヘキサン/酢酸エチル)すること
により、エチル (3R)-2-[(4-メトキシフェニル)スルホ
ニル]-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボキシレ
ートを得た(261 mg)。さらに、母液を濃縮し、得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1%〜5%
メタノール / クロロホルム)にて精製し同化合物を得
た(137 mg, 合計399 mg, 57%)。1 H NMR (CDCl3) δ 7.95 (d, 2H), 6.96 (d, 2H), 4.34
(d, 1H), 4.22 (q, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.58 (d, 1
H), 2.22 (m, 1H), 1.99 (m, 1H), 1.83 (m, 1H),1.69
- 1.38 (m, 6H), 1.29 (t, 3H).
【0089】(d) エチル (3R)-2-[(4-メトキシフェニ
ル)スルホニル]-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カ
ルボキシレート(399 mg, 1.13 mmol)のテトラヒドロ
フラン(7ml)‐メタノール(4 ml)溶液に、1N水酸化
ナトリウム(7 ml)を加え、65℃で12時間撹拌した。反
応液を1N塩酸を用いて酸性とした後、酢酸エチルにて抽
出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。溶媒を留去し、(3R)-2-[(4-メトキシフ
ェニル)スルホニル]-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3
-カルボン酸を得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.91 (d, 2H),
6.98 (d, 2H), 4.32 (d, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.66
(d, 1H), 2.29 (d, 1H), 2.00 (m, 1H), 1.79 - 1.39
(m, 7H).
【0090】(e) (3R)-2-[(4-メトキシフェニル)スルホ
ニル]-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸
(343 mg, 1.06 mmol)のジクロロメタン(4.0 ml)溶
液に、氷冷下で塩化オキサリル(0.19 ml, 2.21 mmo
l)、N,N - ジメチルホルムアミド(0.08 ml, 1.06 mmo
l)を加え、室温で30分間攪拌した。別途、ヒドロキシ
ルアミン塩酸塩(293 mg, 4.22 mmol)のテトラヒドロ
フラン(1.5 ml)−水(0.3 ml)懸濁液に、0℃でトリ
エチルアミン(0.90 ml, 6.44 mmol)を加え、0℃で15
分間攪拌した。本反応液に酸クロリド溶液を0℃で加
え、室温で15時間攪拌した。反応液を1N塩酸で酸性と
し、クロロホルムにて抽出した。有機層を飽和重曹水、
飽和食塩水にて順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を留去し、得られた白色固体をクロロホルムに
より洗浄し、標題化合物を得た(75 mg, (d)、(e)2工程
19%)。1H NMR (DMSO-d6) δ 10.42 (s, 1H), 8.77
(s, 1H), 7.86 (d, 2H), 7.10 (d,2H), 3.95 (d, 1H),
3.85 (s, 3H), 3.53 (d, 1H), 1.99 (m, 1H), 1.92 (br
s,1H), 1.68 (m, 1H), 1.55 - 1.26 (m, 5H), 1.14 (m,
1H).
【0091】実施例8(1S, 3R, 4R)-N-ヒドロキシ-2-
(フェニルスルホニル)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
-3-カルボキサミド(化合物8)
【化13】
【0092】(a)実施例3の反応(b)で得られたエチル
(1S, 3R, 4R)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カル
ボキシレート(152 mg, 0.897 mmol)のクロロホルム
(4.5 ml)溶液に、氷冷下でトリエチルアミン(0.13 m
l, 0.942 mmol)、ベンゼンスルホニルクロリド(0.12
ml, 0.942 mmol)を加えた。室温で2時間反応させた
後、反応液を1N塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水にて順次
洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し
た。 (b)残渣をテトラヒドロフラン(8 ml)‐メタノール(4
ml)に溶解させ、1N水酸化ナトリウム(7 ml)を加
え、室温で3時間撹拌した。反応液に1N塩酸を加えて酸
性とした後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を硫酸マ
グネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。
【0093】(c)残渣をジクロロメタン(3.9 ml)に溶
解させ、氷冷下で塩化オキサリル(0.19 ml, 2.14 mmo
l)、N,N - ジメチルホルムアミド(0.08 ml, 1.02 mmo
l)を加え、室温で30分間攪拌した。別途、ヒドロキシ
ルアミン塩酸塩(284 mg, 4.08 mmol)のテトラヒドロ
フラン(1.5 ml)−水(0.3 ml)懸濁液に、0℃でトリ
エチルアミン(0.87 ml, 6.23 mmol)を加え、0℃で15
分間攪拌した。本反応液に酸クロリド溶液を0℃で加
え、室温で18時間攪拌した。反応液を1N塩酸で酸性と
し、クロロホルムにて抽出した。有機層を飽和食塩水で
洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、
得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム:メタノール=40:1〜20:1)にて精製
し、標題化合物を得た(119 mg,(a)、(b)、(c)3工程 45
%)。1 H NMR (DMSO-d6) δ 10.51 (s, 1H), 9.90 (s, 1H),
7.89 (d, 2H), 7.68 (t,1H), 7.60 (t, 2H), 3.99 (s,
1H), 3.61 (s, 1H), 2.46 (d, 1H), 2.15 (d, 1H), 1.5
7 (m, 1H), 1.42 - 1.34 (m, 2H), 1.26 (d, 1H), 1.01
(m, 1H).
【0094】実施例9 (1S, 3R, 4R)-2-[(4-クロロフェニル)スルホニル]-N-ヒ
ドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキ
サミド(化合物9)
【化14】
【0095】(a)実施例3の反応(b)で得られたエチル
(1S, 3R, 4R)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カル
ボキシレート(146 mg, 0.864 mmol)のクロロホルム
(4.3 ml)溶液に、氷冷下でトリエチルアミン(0.13 m
l, 0.907 mmol)、4-クロロベンゼンスルホニルクロリ
ド(192 mg, 0.907 mmol)を加えた。室温で2時間反応
させた後、反応液を1N塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水に
て順次洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留
去した。 (b)残渣をテトラヒドロフラン(7 ml)‐メタノール(4
ml)に溶解させ、1N水酸化ナトリウム(6 ml)を加
え、室温で17時間撹拌した。反応液に1N塩酸を加えて酸
性とした後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を硫酸マ
グネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。
【0096】(c)残渣をジクロロメタン(3.8 ml)に溶
解させ、氷冷下で塩化オキサリル(0.18 ml, 2.09 mmo
l)、N,N - ジメチルホルムアミド(0.08 ml, 1.00 mmo
l)を加え、室温で30分間攪拌した。別途、ヒドロキシ
ルアミン塩酸塩(277 mg, 3.98 mmol)のテトラヒドロ
フラン(1.5 ml)−水(0.3 ml)懸濁液に、0℃でトリ
エチルアミン(0.85 ml, 6.07 mmol)を加え、0℃で15
分間攪拌した。本反応液に酸クロリド溶液を0℃で加
え、室温で62時間攪拌した。反応液を1N塩酸で酸性と
し、クロロホルムにて抽出した。有機層を飽和食塩水で
洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。
得られた白色固体をメタノールにて洗浄し、標題化合物
を得た(15 mg,(a)、(b)、(c)3工程 5%)。1 H NMR (DMSO-d6) δ 10.52 (s, 1H), 8.82 (s, 1H),
7.89 (t, 2H), 7.66 (d,2H), 4.01 (s, 1H), 3.63 (s,
1H), 2.49 (s, 1H), 2.13 (d, 1H), 1.77 (m, 1H), 1.6
4 - 1.20 (m, 3H), 1.11 (m, 1H).
【0097】実施例10 (1S, 3R, 4R)-2-{[4-(アセチルアミノ)フェニル]スルホ
ニル}-N-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3
-カルボキサミド(化合物10)
【化15】
【0098】(a)実施例3の反応(b)で得られたエチル
(1S, 3R, 4R)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カル
ボキシレート(145 mg, 0.855 mmol)のクロロホルム
(4.3 ml)溶液に、氷冷下でトリエチルアミン(0.13 m
l, 0.898 mmol)、4-アセトアミドベンゼンスルホニル
クロリド(210 mg, 0.898 mmol)を加えた。室温で2時
間反応させた後、反応液を1N塩酸、飽和食塩水にて順次
洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し
た。 (b)残渣をテトラヒドロフラン(7 ml)‐メタノール(4
ml)に溶解させ、1N水酸化ナトリウム(6 ml)を加
え、室温で21時間撹拌した。反応液に1N塩酸を加えて酸
性とした後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を硫酸マ
グネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。
【0099】(c)残渣をジクロロメタン(3.7 ml)に溶
解させ、氷冷下で塩化オキサリル(0.17 ml, 2.00 mmo
l)、N,N - ジメチルホルムアミド(0.07 ml, 0.95 mmo
l)を加え、室温で30分間攪拌した。別途、ヒドロキシ
ルアミン塩酸塩(264 mg, 3.80 mmol)のテトラヒドロ
フラン(1.5 ml)−水(0.3 ml)懸濁液に、0℃でトリ
エチルアミン(0.81 ml, 5.80 mmol)を加え、0℃で15
分間攪拌した。本反応液に酸クロリド溶液を0℃で加
え、室温で23時間攪拌した。反応液を1N塩酸で酸性と
し、クロロホルムにて抽出した。有機層を飽和食塩水で
洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。
得られた白色固体をメタノールにて洗浄し、標題化合物
を得た(16 mg,(a)、(b)、(c)3工程 5%)。1 H NMR (DMSO-d6) δ 10.46 (s, 1H), 10.28 (s, 1H),
8.80 (s, 1H), 7.82 - 7.75 (m, 4H), 3.97 (s, 1H),
3.56 (s, 1H), 2.45 (d, 1H), 2.13 (d, 1H), 2.09 (s,
3H), 1.56 (m, 1H), 1.47 - 1.33 (m, 2H), 1.24 (d,
1H), 1.00 (m, 1H).
【0100】実施例11 (1S, 3R, 4R)-N-ヒドロキシ-2-[4-(メチルフェニル)ス
ルホニル]-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキ
サミド(化合物11)
【化16】
【0101】(a)実施例3の反応(b)で得られたエチル
(1S, 3R, 4R)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カル
ボキシレート(148 mg, 0.876 mmol)のクロロホルム
(4.4 ml)溶液に、氷冷下でトリエチルアミン(0.13 m
l, 0.920 mmol)、p-トルエンスルホニルクロリド(175
mg, 0.920 mmol)を加えた。室温で2時間反応させた
後、反応液を1N塩酸、飽和食塩水にて順次洗浄した。硫
酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。 (b)残渣をテトラヒドロフラン(7 ml)‐メタノール(4
ml)に溶解させ、1N水酸化ナトリウム(7 ml)を加
え、室温で3時間撹拌した。反応液に1N塩酸を加えて酸
性とした後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食
塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去
した。
【0102】(c)残渣をジクロロメタン(3.6 ml)に溶
解させ、氷冷下で塩化オキサリル(0.17 ml, 1.94 mmo
l)、N,N - ジメチルホルムアミド(0.07 ml, 0.92 mmo
l)を加え、室温で30分間攪拌した。別途、ヒドロキシ
ルアミン塩酸塩(257 mg, 3.69 mmol)のテトラヒドロ
フラン(1.5 ml)−水(0.3 ml)懸濁液に、0℃でトリ
エチルアミン(0.78 ml, 5.63 mmol)を加え、0℃で15
分間攪拌した。本反応液に酸クロリド溶液を0℃で加
え、室温で24時間攪拌した。反応液を1N塩酸で酸性と
し、クロロホルムにて抽出した。有機層を飽和食塩水で
洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。
得られた白色固体をメタノールにて洗浄し、標題化合物
を得た(72 mg,(a)、(b)、(c)3工程 25%)。1 H NMR (DMSO-d6) δ 10.49 (s, 1H), 8.81 (s, 1H),
7.77 (d, 2H), 7.39 (d,2H), 3.97 (s, 1H), 3.59 (s,
1H), 2.45 (d, 1H), 2.40 (s, 3H), 2.14 (d, 1H), 1.5
7 (m, 1H), 1.43 - 1.34 (m, 2H), 1.24 (d, 1H), 1.01
(m, 1H).
【0103】実施例12 (1S, 3R, 4R)-2-[4-(ブトキシフェニル)スルホニル]-N-
ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボ
キサミド(化合物12)
【化17】
【0104】(a)実施例3の反応(b)で得られたエチル
(1S, 3R, 4R)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カル
ボキシレート(194 mg, 1.15 mmol)のクロロホルム
(5.7 ml)溶液に、氷冷下でトリエチルアミン(0.17 m
l, 1.20 mmol)、4-(n-ブトキシ)ベンゼンスルホニルク
ロリド(300 mg, 1.20 mmol)を加えた。室温で2時間反
応させた後、反応液を1N塩酸、飽和食塩水にて順次洗浄
した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。 (b)残渣をテトラヒドロフラン(10 ml)‐メタノール
(6 ml)に溶解させ、1N水酸化ナトリウム(10 ml)を
加え、室温で17時間撹拌した。反応液に1N塩酸を加えて
酸性とした後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和
食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留
去した。
【0105】(c)残渣をジクロロメタン(4.0 ml)に溶
解させ、氷冷下で塩化オキサリル(0.19 ml, 2.18 mmo
l)、N,N - ジメチルホルムアミド(0.08 ml, 1.04 mmo
l)を加え、室温で30分間攪拌した。別途、ヒドロキシ
ルアミン塩酸塩(289 mg, 4.16 mmol)のテトラヒドロ
フラン(1.5 ml)−水(0.3 ml)懸濁液に、0℃でトリ
エチルアミン(0.88 ml, 6.34 mmol)を加え、0℃で15
分間攪拌した。本反応液に酸クロリド溶液を0℃で加
え、室温で18時間攪拌した。反応液を1N塩酸で酸性と
し、クロロホルムにて抽出した。有機層を飽和食塩水で
洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。
得られた白色固体をメタノールにて洗浄し、標題化合物
を得た(128 mg,(a)、(b)、(c)3工程 30%)。1 H NMR (DMSO-d6) δ 10.47 (s, 1H), 8.79 (s, 1H),
7.80 (d, 2H), 7.08 (d,2H), 4.07 (t, 2H), 3.95 (s,
1H), 3.56 (s, 1H), 2.45 (d, 1H), 2.12 (d, 1H), 1.7
2 (m, 2H), 1.63 - 1.33 (m, 5H), 1.24 (d, 1H), 1.03
(m, 1H), 0.94 (t, 3H).
【0106】実施例13 (1S, 3R, 4R)-2-[(4-フルオロフェニル)スルホニル]-N-
ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボ
キサミド(化合物13)
【化18】
【0107】(a)実施例3の反応(b)で得られたエチル
(1S, 3R, 4R)-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カル
ボキシレート(272 mg, 1.61 mmol)のクロロホルム(8
ml)溶液に、氷冷下でトリエチルアミン(0.24 ml, 1.
69 mmol)、4-フルオロベンゼンスルホニルクロリド(3
29 mg, 1.69 mmol)を加えた。室温で2時間反応させた
後、反応液を1N塩酸、飽和食塩水にて順次洗浄した。硫
酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。 (b)残渣をテトラヒドロフラン(14 ml)‐メタノール
(8 ml)に溶解させ、1N水酸化ナトリウム(14 ml)を
加え、室温で16時間撹拌した。反応液に1N塩酸を加えて
酸性とした後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和
食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留
去した。
【0108】(c)残渣をジクロロメタン(4.4 ml)に溶
解させ、氷冷下で塩化オキサリル(0.21 ml, 2.40 mmo
l)、N,N - ジメチルホルムアミド(0.09 ml, 1.14 mmo
l)を加え、室温で30分間攪拌した。別途、ヒドロキシ
ルアミン塩酸塩(318 mg, 4.58 mmol)のテトラヒドロ
フラン(1.5 ml)−水(0.3 ml)懸濁液に、0℃でトリ
エチルアミン(0.97 ml, 6.98 mmol)を加え、0℃で15
分間攪拌した。本反応液に酸クロリド溶液を0℃で加
え、室温で17時間攪拌した。反応液を1N塩酸で酸性と
し、クロロホルムにて抽出した。有機層を飽和食塩水で
洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。
得られた白色固体をメタノールにて洗浄し、標題化合物
を得た(195 mg,(a)、(b)、(c)3工程 39%)。1 H NMR (DMSO-d6) δ 10.52 (s, 1H), 8.81 (s, 1H),
7.97 (dd, 2H), 7.43 (t,2H), 4.00 (s, 1H), 3.62 (s,
1H), 2.47 (d, 1H), 2.14 (d, 1H), 1.61 (m, 1H), 1.
54 - 1.38 (m, 2H), 1.27 (d, 1H), 1.10 (m, 1H).
【0109】実施例14 5-(tert-ブチル)-(1R, 3R, 4S)-N-ヒドロキシ-2-[(4-メ
トキシフェニル)スルホニル]-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘ
プタン-3-カルボキサミド(化合物14)
【化19】
【0110】(a)エチル グリオキシレート、ポリマーフ
ォーム(45〜50% in toluene, 4.68 g)のクロロホルム(4
1 ml)溶液に、3A モレキュラーシーブス(4.13 g)、(S)-
(-)-フェニルエチルアミン(2.66 ml, 20.6 mmol)を加
え、アルゴン雰囲気下、室温で1時間攪拌した。3A モレ
キュラーシーブスをろ去した後、溶媒を留去した。残渣
をN,N-ジメチルホルムアミド(15 ml)に溶解させ、アル
ゴン雰囲気下、-78℃でトリフルオロ酢酸(1.59 ml, 20.
6 mmol)、ボロントリフルオロリド ジエチルエーテラー
ト(2.62 ml, 20.6 mmol)及びtert-ブチルシクロペンタ
ジエン(6.08ml, 41.3 mmol)を順次5分間隔で加えた。-7
8℃で2時間攪拌後、反応液を濃縮した。飽和重曹水を加
えた後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水
で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1%〜3
% 酢酸エチル/ヘキサン)にて精製し、エチル(1R, 3R,
4R)-5-(tert-ブチル)-2-[(S)-1-フェニルエチル]-2-ア
ザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-3-カルボキシレート
を得た(3.41 g, 51%)。1 H NMR(CDCl3) δ 7.29-7.13(m, 5H), 5.86(s, 1H), 4.
19(s, 1H), 3.83(q, 2H), 3.11(q, 1H), 2.98(s, 1H),
2.32(s, 1H), 2.13(d, 1H), 1.41(d, 4H), 1.13(s, 9
H), 0.95(t, 3H).
【0111】(b)エチル(1R, 3R, 4R)-5-(tert-ブチル)-
2-[(S)-1-フェニルエチル]-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプ
タ-5-エン-3-カルボキシレート(1.22 g, 3.74 mmol)の
酢酸エチル(43 ml)溶液に20wt%Pd(OH)(0.578 g)を加
え、45℃、水素雰囲気下で62時間攪拌した。セライトろ
過後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(1%〜5% メタノール/クロロホルム)にて
精製し、エチル(1R, 3R,4S)-5-(tert-ブチル)-2-アザビ
シクロ[2.2.1]ヘプタン−3−カルボキシレートを得た
(0.197 g, 23%)。1 H NMR(CDCl3) δ 4.18(q, 2H), 3.50(s, 1H), 3.25(s,
1H), 2.55(s, 1H), 1.60-1.22(m, 8H), 0.87(s, 9H).
【0112】(c)エチル(1R, 3R, 4S)-5-(tert-ブチル)-
2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキシレート(1
82 mg, 0.806 mmol)のクロロホルム(4.0 ml)溶液に、氷
冷下でトリエチルアミン(0.12 ml, 0.846 mmol)、4-メ
トキシベンゼンスルホニルクロリド(175 mg, 0.846 mmo
l)を加えた。室温で2時間反応させた後、反応液を1N塩
酸、飽和重曹水、飽和食塩水にて順次洗浄した。硫酸マ
グネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。
【0113】(d)残渣をテトラヒドロフラン(10 ml)−メ
タノール(6 ml)に溶解させ、1N水酸化ナトリウム(10 m
l)を加え、室温で4時間攪拌した。反応液に1N塩酸を加
えて酸性とした後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を
硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。
【0114】(e)残渣をジクロロメタン(3.1 ml)に溶解
させ、氷冷下で塩化オキサリル(0.15 ml, 1.70 mmol)、
N,N-ジメチルホルムアミド(0.06 ml, 0.809 mmol)を加
え、室温で30分間攪拌した。別途、ヒドロキシルアミン
塩酸塩(225 mg, 3.24 mmol)のテトラヒドロフラン(1.0
ml)−水(0.2 ml)懸濁液に、0℃でトリエチルアミン(0.6
9ml, 4.93 mmol)を加え、0℃で15分間攪拌した。本反応
液に酸クロリド溶液を0℃で加え、室温で15時間攪拌し
た。反応液を1N塩酸で酸性とし、クロロホルムにて抽出
した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール
=40:1)にて精製し、標題化合物を得た(175 mg, (a)
〜(c)3工程57%)。1 H NMR(DMSO-d6) δ 10.49(s, 1H), 8.77(s, 1H), 7.83
(d, 2H), 7.10(d, 2H),3.92(s, 1H), 3.85(s, 3H), 3.5
7(s, 1H), 2.39(s, 1H), 2.02(d, 1H), 1.64(t,1H), 1.
27(d, 1H), 1.18(m, 1H), 0.99(t, 1H), 0.72(s, 9H).
【0115】さらに、本発明化合物ならびにその簡単な
製造方法を例示する。 化合物15 N−ヒドロキシ−2−{[4’-メトキシ(1,1’-ビフェニル)
-4-イル]スルホニル}-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-
3-カルボキサミド
【化20】
【0116】(a) 実施例1の反応(a)において、シクロ
ペンタジエンの代わりに1,3-シクロヘキサジエンを用い
ることで、エチル 2-(1-フェニルエチル)-2-アザビシク
ロ[2.2.2]オクタ-5-エン-3-カルボキシレートを得る。 (b) エチル 2-(1-フェニルエチル)-2-アザビシクロ[2.
2.2]オクタ-5-エン-3-カルボキシレートに対して、実施
例1の反応(b)と同様の反応を行ない、エチル 2-アザビ
シクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボキシレートを得る。
【0117】(c) エチル 2-アザビシクロ[2.2.2]オク
タン-3-カルボキシレートに対して、実施例1の反応(c)
の4 - メトキシベンゼンスルホニル クロリドの代わり
に[4-(4-メトキシフェニル)フェニル]スルホニル クロ
リドを用いて同様の反応を行ない、エチル 2−{[4’-メ
トキシ(1,1’-ビフェニル)-4-イル]スルホニル}-2-アザ
ビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボキシレートを得る。 (d) エチル 2−{[4’-メトキシ(1,1’-ビフェニル)-4-
イル]スルホニル}-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-
カルボキシレートに対して、実施例1の反応(d)及び(e)
と同様の反応を行ない、標題化合物を得る。
【0118】化合物16 N-ヒドロキシ-2-[(4-メトキシフェニル)スルホニル]-2-
アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボキサミド
【化21】
【0119】化合物15の反応(b)で得られるエチル 2-
アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボキシレートに対
して、実施例1の反応(c)、(d)及び(e)と同様の反応
を行ない、標題化合物を得る。
【0120】化合物17 N-ヒドロキシ-2-{[4-(4-ピリジニルオキシ)フェニル]ス
ルホニル}-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキ
サミド
【化22】
【0121】(a) 実施例1の反応(b)で得られたエチル
2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキシレート
に対して、実施例1の反応(c)の4 - メトキシベンゼン
スルホニル クロリドの代わりに[4-(4-ピリジルオキシ)
フェニル]スルホニル クロリド塩酸塩を用いて同様の反
応を行ない、エチル 2-{[4-(4-ピリジルオキシ)フェニ
ル]スルホニル}-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カ
ルボキシレートを得る。 (b) エチル 2-{[4-(4-ピリジルオキシ)フェニル]スル
ホニル}-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキシ
レートに対して、実施例1の反応(d)及び(e)と同様
の反応を行ない、標題化合物を得る。
【0122】化合物18 N-ヒドロキシ-6-(1-フェニルエチル)-6-アザビシクロ
[3.2.2]ノナ-8-エン-7-カルボキサミド
【化23】
【0123】(a) 実施例1の反応(a)において、シク
ロペンタジエンの代わりに1,3-シクロヘプタジエンを用
いることで、エチル 6-(1-フェニルエチル)-6-アザビシ
クロ[3.2.2]ノナ-8-エン-7-カルボキシレートを得る。 (b) エチル 6-(1-フェニルエチル)-6-アザビシクロ[3.
2.2]ノナ-8-エン-7-カルボキシレートに対して、実施例
1の反応(d)及び(e)と同様の反応を行ない、標題化
合物を得る。
【0124】化合物19
【化24】 化合物20
【化25】 化合物21
【化26】
【0125】化合物19〜21も、前記記載の方法に準
じて製造することができる。例えば、化合物19及び2
0はそれぞれベンジルオキシカルボニルクロリド及びt-
ブチルオキシカルボニルクロリドを用いて、実施例5に
準じた方法により製造することができる。また、化合物
21は、ジエチルアミノカルボニルクロリドを用いて製
造することができる。また、以上の化合物に限らず、そ
の他の本発明化合物も前記記載の方法や公知の方法に準
じて製造することができる。
【0126】また、本発明化合物(I)は、特に問題のな
い限りにおいて、アザビシクロ環上に置換基を有してい
てもよい。このような化合物を得るには、所望の置換基
を有するジエンを用いればよい。あるいは所望の置換基
に変換可能な官能基を有するジエンを用い、これを適切
な段階で所望の置換基に変換してもよい。また、アザビ
シクロ環上の二重結合の反応性を利用して、所望の置換
基を導入することもできる。これらの反応は、公知の方
法を単独であるいは組み合わせることにより達成可能で
ある。
【0127】アザビシクロ環上の置換基としては、例え
ば次のような基R、Rが挙げられる。 R:水素原子、ハロゲン原子、ニトロ、シアノ、アシ
ル、カルバモイル、オキソ(=O)、チオキソ(=
S)、イミノ(=NH)、COOR、又は=CR
。 R:水素原子、アルキル、ヘテロアルキル、アリー
ル、ヘテロアリール、アミノ、メルカプト、OR、又
はSO
【0128】R、Rはそれぞれ独立して、水素原
子、ハロゲン、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、
ヘテロアリール、アシル、カルバモイル又はCOOR
であることができる。R、R、Rはそれぞれ独立
して、水素原子、アルキル、ヘテロアルキル、アリー
ル、ヘテロアリール、アリールアルキル又はヘテロアリ
ールアルキルであることができる。Rはアルキル、ヘ
テロアルキル、アリール又はヘテロアリールであること
ができる。
【0129】RとRはそれぞれ複数存在していても
よい。なお、Xがメチレン又はエチレンであり、かつR
がSOであり、かつRがすべて水素原子である
とき、Rは水素原子、アルキル、ヘテロアルキル、ア
リール又はヘテロアリールであることが好適である。ま
た、Xがプロピレンであり、かつRがアシル、COOR
、カルバモイル又はSOであるとき、Rはハ
ロゲン原子、ニトロ、シアノ、アシル、COOR、カ
ルバモイル、=CR、チオキソ又はイミノである
ことが好適である。
【0130】また、RとRがそれぞれアザビシクロ
環上の異なる原子と結合しているとき、R、Rなら
びにこの両者がそれぞれ結合している原子とが一緒にな
って3〜6員環を形成してもよい。この3〜6員環は、
N、O及びSから選ばれるヘテロ原子を1個又は2個含
んでいてもよい。また、この3〜6員環は、その置換可
能な位置で、少なくとも1つの置換基で置換されていて
もよい。このような置換基としては、アルキル、ヘテロ
アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキ
ル、ヘテロアリールアルキル、オキソ、ハロゲン原子、
水酸基及びアルコキシから選ぶことができる。
【0131】アミノ基は、非置換又は置換アミノ基であ
ることができ、置換アミノ基としては、アルキル、ヘテ
ロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアル
キル、ヘテロアリールアルキル、OR(Rは、水素
原子、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロア
リール、アリールアルキル又はヘテロアリールアルキ
ル)、アシル、COOR10(R10は、アルキル、ア
リール又はヘテロアリール)、カルバモイル、及びSO
11(R11は、アルキル、ヘテロアルキル、アリ
ール又はヘテロアリール)から選ばれる1個又は2個の
置換基を有するものが挙げられる。また、アミノ基は5
〜6員の環状アミノ基であってもよく、その環にはN、
O及びSから選ばれる追加のヘテロ原子を1個又は2個
含んでいてもよい。また、環状アミノ基の置換可能な位
置において、アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール
基、ヘテロアリール基、アリールアルキル基、ヘテロア
リールアルキル基、オキソ基、ハロゲン原子、水酸基及
びアルコキシ基から選ばれる少なくとも一つの置換基を
有していてもよい。
【0132】アシルは、水素原子、アルキル、ヘテロア
ルキル、アリール、ヘテロアリール、アルケニル又はア
ルキニルを有するカルボニル基であり、例えば、アセチ
ル、プロピオニル、ブチリル、アクリロイル、ベンゾイ
ル等が挙げられるが、R、Rにおけるアシルは、水
素原子、アルキル、ヘテロアルキル、アリール又はヘテ
ロアリールを有するカルボニル基であることが好まし
い。
【0133】カルバモイル(−CONH)は、非置換
又は置換カルバモイルであることができ、置換カルバモ
イルとしては、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、
ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールア
ルキル、アルコキシ、アリールアルコキシ及び水酸基か
ら選ばれる1個又は2個の置換基を有するものが挙げら
れる。また、Rにおいて置換カルバモイル基は、カル
バモイル基中の窒素原子が5〜6員のヘテロ環の一員で
あってもよい。この5〜6員ヘテロ環にはN、O及びS
から選ばれる追加のヘテロ原子を1個又は2個含んでい
てもよい。また、そのヘテロ環の置換可能な位置におい
て、アルキル基、ヘテロアルキル基、アリール基、ヘテ
ロアリール基、アリールアルキル基、ヘテロアリールア
ルキル基、オキソ基、ハロゲン原子、水酸基及びアルコ
キシ基から選ばれる少なくとも一つの置換基を有してい
てもよい。
【0134】イミノは、非置換イミノ(=NH)又は置
換イミノ(=NR)であることができ、Rとして
は、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリ
ール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、O
12(R12は、水素原子、アルキル、ヘテロアルキ
ル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル又は
ヘテロアリールアルキル)、アシル、COOR13(R
13は、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロ
アリール、アリールアルキル又はヘテロアリールアルキ
ル)、カルバモイル又はアミノが挙げられる。
【0135】また、各置換基は、特に問題のない限り、
置換可能な位置で1個以上置換されていてもよい。その
置換基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、
アルキニル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、ヘテ
ロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アリ
ールオキシ基、アリールアミノ基、ヘテロアリール基、
ヘテロアリールアルキル基、ヘテロアリールオキシ基、
ヘテロアリールアミノ基、アシル基、水酸基、オキソ
基、チオキソ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニ
ル基、ハロゲン原子、アミノ基、ニトロ基、メルカプト
基、アルキルチオ基、シアノ基等が挙げられ、これらを
複数組み合わせることも可能である。
【0136】 配合例1 クリーム (1)ステアリン酸 5.0質量% (2)ステアリルアルコール 4.0 (3)イソプロピルミリステート 18.0 (4)グリセリンモノステアリン酸エステル 3.0 (5)プロピレングリコール 10.0 (6)化合物1 0.001 (7)ビタミンEアセテート 0.05 (8)苛性カリ 0.2 (9)亜硫酸水素ナトリウム 0.01 (10)フェノキシエタノール 0.02 (11)香料 適 量 (12)イオン交換水 残 余
【0137】(製法)(12)に(5)、(8)を加え
溶解し、加熱して70℃に保った(水相)。一方、
(1)〜(4)、(6)、(7)、(9)〜(11)を
混合し加熱融解して70℃に保った(油相)。水相に油
相を徐々に加え、全部加え終わってからしばらくその温
度に保った。その後、ホモミキサーで均一に乳化し、よ
くかき混ぜながら30℃まで冷却し、クリームを得た。
【0138】 配合例2 クリーム (1)ステアリン酸 2.0質量% (2)ステアリルアルコール 7.0 (3)水添ラノリン 2.0 (4)スクワラン 5.0 (5)2−オクチルドデシルアルコール 6.0 (6)POE(25)セチルエーテル 3.0 (7)グリセリンモノステアリン酸エステル 2.0 (8)プロピレングリコール 5.0 (9)アスコルビン酸リン酸マグネシウム 0.1 (10)化合物2 0.001 (11)亜硫酸水素ナトリウム 0.03 (12)エチルパラベン 0.3 (13)香料 適 量 (14)イオン交換水 残 余
【0139】(製法)(14)に(8)、(9)を加
え、加熱して70℃に保った(水相)。一方、(1)〜
(7)、(10)〜(13)を混合し、加熱融解して7
0℃に保った(油相)。水相に油相を加えて予備乳化を
行い、ホモミキサーで均一に乳化した後、よくかき混ぜ
ながら30℃まで冷却し、クリームを得た。
【0140】 配合例3 クリーム (1)固形パラフィン 5.0質量% (2)ミツロウ 10.0 (3)ワセリン 15.0 (4)流動パラフィン 41.0 (5)グリセリンモノステアリン酸エステル 2.0 (6)POE(20)ソルビタンモノラウリン酸エステル 2.0 (7)石鹸粉末 0.1 (8)ホウ砂 0.2 (9)大豆リゾレシチン 0.1 (10)化合物3 0.01 (11)亜硫酸水素ナトリウム 0.03 (12)エチルパラベン 0.3 (13)香料 適 量 (14)イオン交換水 残 余
【0141】(製法)(14)に(7)、(8)、
(9)を加え、加熱して70℃に保った(水相)。一
方、(1)〜(6)、(10)〜(13)を混合し、加
熱融解して70℃に保った(油相)。水相に油相を加え
て予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化した後、
よくかき混ぜながら30℃まで冷却し、クリームを得
た。
【0142】 配合例4 乳液 (1)ステアリン酸 2.5質量% (2)セチルアルコール 1.5 (3)ワセリン 5.0 (4)流動パラフィン 10.0 (5)POE(10)モノオレイン酸エステル 2.0 (6)ポリエチレングリコール1500 3.0 (7)トリエタノールアミン 1.0 (8)カルボキシビニルポリマー 0.05 (カーボポール941、B.F.Goodrich社) (9)ブナの芽エキス 0.1 (10)化合物4 0.001 (11)亜硫酸水素ナトリウム 0.01 (12)エチルパラベン 0.3 (13)香料 適 量 (14)イオン交換水 残 余
【0143】(製法)少量の(14)に(8)を溶解し
た(A相)。一方、残りの(14)に(6)、(7)、
(9)を加え、加熱溶解して70℃に保った(水相)。
(1)〜(5)、(10)〜(13)を混合し、加熱融
解して70℃に保った(油相)。水相に油相を加えて予
備乳化を行い、A相を加え、ホモミキサーで均一に乳化
した後、よくかき混ぜながら30℃まで冷却し、乳液を
得た。
【0144】 配合例5 乳液 (1)マイクロクリスタリンワックス 1.0質量% (2)ミツロウ 2.0 (3)ラノリン 20.0 (4)流動パラフィン 10.0 (5)スクワラン 5.0 (6)ソルビタンセスキオレイン酸エステル 4.0 (7)POE(20)ソルビタンモノオレイン酸エステル 1.0 (8)プロピレングリコール 7.0 (9)アセンヤクエキス 0.1 (10)化合物1 2.0 (11)亜硫酸水素ナトリウム 0.01 (12)エチルパラベン 0.3 (13)香料 適 量 (14)イオン交換水 残 余
【0145】(製法)(14)に(8)、(9)を加
え、加熱して70℃に保った(水相)。一方、(1)〜
(7)、(10)〜(13)を混合し、加熱融解して7
0℃に保った(油相)。油相をかき混ぜながらこれに水
相を徐々に加え、ホモミキサーで均一に乳化した後、よ
くかき混ぜながら30℃まで冷却し、乳液を得た。
【0146】 配合例6 ゼリー (1)95%エタノール 10.0質量% (2)ジプロピレングリコール 15.0 (3)POE(50)オレイルエーテル 2.0 (4)カルボキシビニルポリマー 1.0 (カーボポール940、B.F.Goodrich社) (5)苛性ソーダ 0.15 (6)L−アルギニン 0.1 (7)化合物2 1.0 (8)ビタミンEアセテート 0.05 (9)2−ヒドロキシ−4−メトシキベンゾフェノン スルホン酸ナトリウム 0.05 (10)エチレンジアミンテトラアセテート3Na・2水 0.05 (11)メチルパラベン 0.2 (12)香料 適 量 (13)イオン交換水 残 余
【0147】(製法)(13)に(4)を均一に溶解し
た(水相)。一方、(1)に(3)、(7)(8)を溶
解し、これを水相に添加した。次いで、これに(2)、
(9)〜(12)を加えた後、(5)、(6)で中和し
て、ゼリーを得た。
【0148】 配合例7 美容液 A相: 95%エタノール 10.0質量% POE(20)オクチルドデカノール 1.0 パントテニールエチルエーテル 0.1 化合物3 1.0 メチルパラベン 0.15 B相: 水酸化カリウム 0.1 C相: グリセリン 5.0 ジプロピレングリコール 10.0 亜硫酸水素ナトリウム 0.03 カルボキシビニルポリマー 0.2 (カーボポール940、B.F.Goodrich社) アスコルビン酸リン酸マグネシウム 0.1 大豆リゾレシチン 0.1 精製水 残 余
【0149】(製法)A相、C相をそれぞれ均一に溶解
し、C相をA相に加えて可溶化した。次いで、B相を加
えた後、容器に充填し、美容液を得た。
【0150】 配合例8 パック A相: ジプロピレングリコール 5.0質量% POE(60)硬化ヒマシ油 5.0 B相: 化合物4 0.01 オリーブ油 5.0 酢酸トコフェロール 0.2 エチルパラベン 0.2 香料 0.2 C相: 亜硫酸水素ナトリウム 0.03 ポリビニルアルコール(ケン化度90、重合度2,000) 13.0 エタノール 7.0 大豆リゾレシチン 0.1 ブナの芽エキス 0.1 精製水 残 余
【0151】(製法)A相、B相、C相をそれぞれ均一
に溶解し、A相にB相を加えて可溶化した。次いで、こ
れにC相を加えた後、容器に充填し、パックを得た。
【0152】 配合例9 固形ファンデーション (1)タルク 43.0質量% (2)カオリン 15.0 (3)セリサイト 10.0 (4)亜鉛華 7.0 (5)二酸化チタン 3.6 (6)黄色酸化鉄 2.9 (7)黒色酸化鉄 0.2 (8)スクワラン 8.0 (9)イソステアリン酸 4.0 (10)モノオレイン酸POEソルビタン 3.0 (11)オクタン酸イソセチル 2.0 (12)ビタミンEアセテート 0.05 (13)化合物1 1.0 (14)ブナの芽エキス 0.1 (15)防腐剤 適 量 (16)香料 適 量
【0153】(製法)(1)〜(7)の粉末成分をブレ
ンダーで十分混合し、これに(8)〜(13)の油性成
分、(14)〜(16)を加えてよく混練した後、容器
に充填、成型し、固形ファンデーションを得た。
【0154】 配合例10 乳化型ファンデーション(クリームタイプ) 粉体部: 二酸化チタン 10.3質量% セリサイト 5.4 カオリン 3.0 黄色酸化鉄 0.8 ベンガラ 0.3 黒色酸化鉄 0.2 油相: デカメチルシクロペンタシロキサン 11.0 流動パラフィン 4.4 POE変性ジメチルポリシロキサン 4.0 化合物2 1.0 メトキシケイ皮酸オクチル 0.5 ビタミンEアセテート 0.05 水相: 精製水 51.0 1,3−ブチレングリコール 4.5 ソルビタンセスキオレイン酸エステル 3.0 アセンヤクエキス 0.1 防腐剤 適 量 香料 適 量
【0155】(製法)香料以外の水相を加熱攪拌後、十
分に混合粉砕した粉体部を添加して、ホモミキサー処理
した。さらに、加熱混合した油相を加えてホモミキサー
処理した後、攪拌しながら香料を添加し、室温まで冷却
して乳化型ファンデーションを得た。
【0156】
【発明の効果】本発明のアザビシクロ化合物(I)はマト
リックスメタロプロテアーゼ(MMPs)活性阻害剤と
して有用であり、各種医薬品、化粧品に配合可能であ
る。特に、皮膚老化の改善・予防を目的とした皮膚外用
剤や、関節炎、組織潰瘍形成、腫瘍の転移・湿潤など組
織マトリックスの代謝異常による各種疾患の治療剤、予
防剤として適用可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 17/00 A61P 17/00 43/00 111 43/00 111 C07D 453/06 C07D 453/06 (72)発明者 小林 孝次 神奈川県横浜市都筑区早渕2丁目2番1号 株式会社資生堂リサーチセンター(新横 浜)内 (72)発明者 猪股 慎二 神奈川県横浜市都筑区早渕2丁目2番1号 株式会社資生堂リサーチセンター(新横 浜)内 Fターム(参考) 4C064 AA08 CC01 DD08 EE01 FF07 GG03 4C083 AA082 AA112 AA122 AB032 AB152 AB232 AB242 AB352 AB432 AB442 AC012 AC022 AC072 AC102 AC122 AC172 AC182 AC242 AC422 AC432 AC442 AC482 AC532 AC582 AC792 AC851 AC852 AD042 AD092 AD112 AD162 AD512 AD572 AD642 AD662 CC04 CC05 CC07 CC12 DD21 DD23 DD31 EE12 4C086 AA01 AA03 CB09 CB11 CB17 MA01 MA04 MA63 NA14 ZA89 ZC20 4C204 BB01 CB01 DB26 EB02 FB32 GB01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I)で示されることを特徴とする
    アザビシクロ化合物又はその塩。 【化1】 (Rは水素原子、アルキル、ヘテロアルキル、アリー
    ル、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリー
    ルアルキル、アシル、COOR、カルバモイル又はS
    であり、 R、Rはそれぞれ独立して、アルキル、ヘテロアル
    キル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル又
    はヘテロアリールアルキルである;Xはメチレン、エチ
    レン又はプロピレンである;また、・・・・・・は一重結合又
    は二重結合を示す。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の化合物において、RがS
    であることを特徴とするアザビシクロ化合物又
    はその塩。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の化合物において、R
    アリールであることを特徴とするアザビシクロ化合物又
    はその塩。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載の化合物に
    おいて、Xがメチレンであることを特徴とするアザビシ
    クロ化合物又はその塩。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載のアザビシ
    クロ化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分
    として含有するマトリックスメタロプロテアーゼ活性阻
    害剤。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4の何れかに記載のアザビシ
    クロ化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分
    として含有する化粧用組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4の何れかに記載のアザビシ
    クロ化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分
    として含有する医薬組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜4の何れかに記載のアザビシ
    クロ化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分
    として含有する皮膚外用剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008506752A (ja) * 2004-07-21 2008-03-06 アプライド リサーチ システムズ エーアールエス ホールディング ナームロゼ フェンノートシャップ オクタヒドロピロロ[2,3,c]ピリジン誘導体と、その医薬としての利用法

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JP2008506752A (ja) * 2004-07-21 2008-03-06 アプライド リサーチ システムズ エーアールエス ホールディング ナームロゼ フェンノートシャップ オクタヒドロピロロ[2,3,c]ピリジン誘導体と、その医薬としての利用法

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