JP2003212719A - 油性固形化粧料及びその製造方法 - Google Patents
油性固形化粧料及びその製造方法Info
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Abstract
粉体の持つ優れたアイキャッチ効果を有する油性固形化
粧料を提供する。 【解決手段】パール光沢を有する粉体の1種又は2種以
上が表面に固着していることを特徴とする油性固形化粧
料。
Description
を有し、アイキャッチ効果に優れた油性固形化粧料に関
する。さらに詳しくは、パール光沢を有する粉体の1種
又は2種以上が油性固形化粧料の表面に固着しているこ
とにより、独特のパール光沢を有しアイキャッチ効果に
優れていることを特徴とする油性固形化粧料及びその製
造方法に関する。
来、雲母チタンに代表されるパール光沢粉体は、その特
徴である光沢を製品の外観や塗布時の化粧効果に与える
目的で多くの化粧料に配合されている。口紅などの油性
固形化粧料においては、パール光沢粉体の配合量を多く
すればするほど外観のパール光沢も強くなりアイキャッ
チ効果は増大するが、反面塗布した時のパール光沢が強
すぎて好ましい化粧効果が得られにくくなったり、油性
固形化粧料の特徴であるなめらかな使用感やうるおい感
が損なわれるなどの問題があった。本発明の目的は、油
性固形化粧料のこれらの特性を失わずに、パール光沢粉
体の持つ優れたアイキャッチ効果を有する油性固形化粧
料を提供するにある。
粧料を常法により成型固化させた後、その表面にパール
光沢粉体を固着せしめることにより、そのパール光沢に
よるアイキャッチ効果や化粧効果、使用感に優れた油性
固形化粧料を得られることを見出し、本発明を完成し
た。さらにパール光沢粉体を固着させる際に、有機溶剤
などを用いず、粉体を直接油性固形化粧料の表面に噴霧
することにより、スラリー調製や乾燥などの工程を要し
ない簡略化された工程で目的とする油性固形化粧料を製
造できることをも見出した。
粉体の1種又は2種以上が油性固形化粧料の表面に固着
していることを特徴とする油性固形化粧料にある。
の1種又は2種以上を含有する粉体組成物を、油性固形
化粧料の表面に直接噴霧することにより、独特のパール
光沢を有しアイキャッチ効果に優れた油性固形化粧料を
製造する方法にある。
の1種又は2種以上を含有する粉体組成物を、油性固形
化粧料の表面に直接噴霧することにより得られる油性固
形化粧料にある。
の1種又は2種以上を含有する粉体組成物を、油性固形
化粧料の表面に直接噴霧することにより得られる油性固
形口紅である。
処理(以後、単に固着処理と呼ぶ)する前の油性固形化
粧料は、常法により得ることができ、固形状となる油性
化粧料であれば、その組成や形状及び製造・成型方法に
何ら制約はない。形状の具体例としては、スティックタ
イプ、流し込みタイプ、シート固着タイプなどが挙げら
れ、成型方法の具体例としては、樹脂カプセル成型、エ
ラストマー型成型、金型成型、直接充填成型、スクリー
ン印刷などが挙げられる。
を有する粉体は、通常化粧料に用いられるものであれば
特に制限はなく、具体例としては雲母チタン、着色雲母
チタン、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆ガラス
末、酸化チタン被覆合成金雲母、シリカ・酸化鉄被覆ア
ルミニウム末などが挙げられる。これらのパール光沢を
有する粉体の1種を含有する粉体組成物を用いて固着処
理をすることも可能であり、また、これらの粉体の2種
以上を含有する粉体組成物を固着処理することも可能で
ある。ここで用いる粉体組成物は、色や光沢のムラが発
生しないようにあらかじめミキサーなどの混合装置で均
一に混合しておくのが好ましい。これらのパール光沢を
有する粉体は、そのままの状態で用いることも、公知の
表面処理を施して用いることも可能である。表面処理の
具体例としては、フッ素化合物処理、シリコーン樹脂処
理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタ
ンカップリング剤処理、油剤処理、ポリアクリル酸処
理、金属石鹸処理、アミノ酸処理、無機化合物処理、プ
ラズマ処理、メカノケミカル処理などが挙げられる。
料に固着されるパール光沢を有する粉体の量や固着の厚
みなどは特に制限がなく、目的とする特徴ある外観を得
るのに適した量・厚みで固着処理を行えば良い。
剤にパール光沢粉体を含有する粉体組成物を分散させた
スラリーを用いることも、パール光沢粉体を含有する粉
体組成物をそのまま用いることもできる。スラリーを用
いる場合は、そのスラリーを油性固形化粧料表面に噴霧
する方法、スラリーに油性固形化粧料を浸す方法などが
可能であり、パール光沢粉体を含有する粉体組成物をそ
のまま用いる場合は、この粉体を油性固形化粧料表面に
直接噴霧する方法などが可能である。また、スラリーを
用いる場合、パール光沢粉体の油性固形化粧料に対する
固着力を高めるために、有機変性ベントナイト、エチル
セルロース、炭酸プロピレンなどの成分をスラリーに添
加することも可能である。スラリーを用いるか粉体組成
物そのままを用いるかという方法に関わらず、油性固形
化粧料の外観色調や光沢質感及びそれらの均一性を制御
する目的で通常化粧料に用いられる無機顔料、有機顔
料、着色剤、油剤、界面活性剤、水などを添加して用い
ることも可能である。これらの方法の中で、油性固形化
粧料に均一なパール光沢を付与するという点、スラリー
の調製や溶剤の乾燥などの工程が不必要な効率的な製造
方法という点において、パール光沢粉体を含有する粉体
組成物をそのまま油性固形化粧料表面に直接噴霧する方
法が最も好ましい。また噴霧する場合、多方向から噴霧
するか、油性固形化粧料を回転させながら噴霧すること
により外観の均一性が高くなり好ましい。また、均一性
を望まない形態では、油性固形化粧料の表面に図形など
の模様を描画することも好適である。噴霧方法は、一般
にスラリーや粉体を噴射することができるものであれ
ば、特に限定されるものではなく、微小噴霧滴を形成で
きるものが好ましい。
リップクリーム、リップグロス、ファンデーション、コ
ンシーラー、アイシャドウ、アイライナー、アイブロー
などが挙げられるが、特に口紅が好適である。また、本
発明において、油性固形化粧料とは、キャンデリラロウ
等の固体脂、炭化水素等の液状油等を主成分とする固形
化粧料であれば特に限定されるものではなく、非水系の
ものだけでなく、乳化タイプのものも包含されるもので
ある。
更に詳細に説明する。
粧料の各種特性に対する評価方法を以下に示す。
評価品目ごとに20名ずつ用意し(但し、品目によりパ
ネラーが重複する場合もある)、評価品目の特性に関し
て「当てはまる」と判断したパネラーの数から、下記に
示す分類によって評価を行った。
ィック状口紅]固着処理に用いる油性スティック状口紅
は下記処方に基づき常法により作製した。尚、処方中の
数字はすべて質量%である。
後、10〜13を加え混練し、再溶解した後、14〜1
5を加え均一に分散する。さらに脱気した後、金型に流
し込み冷却固化させ、それを容器にセットし、フレーミ
ングを行って本発明に用いる固着処理前の油性スティッ
ク状口紅を得た。
母チタン(Timiron Splendid Red:メルク社製)50
質量部を加え均一に分散した後、このスラリーを前記で
得られた油性スティック状口紅の表面に噴霧、乾燥し、
目的とする油性固形口紅を得た。
ベンガラ被覆雲母チタン(Gemtone Tan Opal:エンゲ
ルハード社製)25質量部及び酸化チタン被覆ガラス末
(メタシャインMC1080RYS:日本板硝子社製)25質量
部を加え均一に分散した後、このスラリーを前記で得ら
れた油性スティック状口紅の表面に噴霧し、目的とする
油性固形口紅を得た。
ック状口紅を根元まで浸し、引き上げた後乾燥し、目的
とする油性固形口紅を得た。
stico Pink:BASF社製)を前記で得られた油性スティ
ック状口紅の表面に噴霧し、目的とする油性固形口紅を
得た。
公知の方法によりラウロイルリジン(アミホープLL:
味の素社製)で10%被覆処理した粉体80質量部と板
状硫酸バリウム(板状硫酸バリウム・H:堺化学工業社
製)20質量部をあらかじめミキサーで混合した粉体組
成物を、前記で得られた油性スティック状口紅の表面に
噴霧し、目的とする油性固形口紅を得た。
ないサンプルをそのまま比較例1とした。
母チタンの配合比率をそれぞれ3倍(9質量%)に増量
し、前記方法により得られた油性スティック状口紅サン
プルをそのまま比較例2とした。
価を行った結果を表1に示す。
性固形口紅は、外観の独特なパール光沢及びその均一性
に優れ、使用感がよく、唇の乾燥感を感じない口紅であ
ることは明らかである。
ず、固着処理を施す油性固形リップグロスを下記処方に
従い調製した。
を加え混練し、再溶解後、8〜9を加え均一に分散す
る。これを脱気後、樹脂製のコンパクト容器に流し込
み、冷却固化し本発明に用いる固着処理前の油性固形リ
ップグロスを得た。
RH:トピー工業社製)20質量部と酸化チタン被覆ガ
ラス末(メタシャインMC1080RRS:日本板硝子社製)8
0質量部をミキサーで混合して得られた粉体組成物を、
前記リップグロスの表面に噴霧し、目的とする油性固形
リップグロスを得た。
は表面に独特で均一なパール光沢を有し、使用感も良好
であった。
固着処理を施す前の油性固形アイカラーを下記処方に従
い調製した。
を加えて分散した後混練し、再溶解後14〜15を加え
て均一に分散する。脱気後、金皿に充填、冷却固化し本
発明に用いる固着処理前の油性固形アイカラーを得た。
エンゲルハード社製)を前記で得られた油性固形アイカ
ラーの表面に噴霧し、目的とする油性固形アイカラーを
得た。
表面に独特で均一なパール光沢を有し、使用感も良好で
あった。
有する粉体の1種又は2種以上が油性固形化粧料の表面
に固着していることにより、独特のパール光沢を有しア
イキャッチ効果に優れていることを特徴とする油性固形
化粧料およびその効率的な製造方法で提供することは明
らかである。
Claims (4)
- 【請求項1】 パール光沢を有する粉体の1種又は2種
以上が表面に固着していることを特徴とする油性固形化
粧料。 - 【請求項2】 パール光沢を有する粉体の1種又は2種
以上を含有する粉体組成物を、油性固形化粧料の表面に
直接噴霧することにより請求項1記載の油性固形化粧料
を製造する方法。 - 【請求項3】 請求項2の製造方法により得られる油性
固形化粧料。 - 【請求項4】 油性固形化粧料が口紅であることを特徴
とする請求項1又は3いずれか1項に記載の油性固形化
粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002013798A JP2003212719A (ja) | 2002-01-23 | 2002-01-23 | 油性固形化粧料及びその製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002013798A JP2003212719A (ja) | 2002-01-23 | 2002-01-23 | 油性固形化粧料及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=27650662
Family Applications (1)
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003212719A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004315426A (ja) * | 2003-04-16 | 2004-11-11 | L'oreal Sa | 化粧品用添加剤 |
JP2007186437A (ja) * | 2006-01-12 | 2007-07-26 | Key Tranding Co Ltd | 打型化粧料およびその製法、並びにそれに用いる装置 |
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KR20150065565A (ko) * | 2013-12-04 | 2015-06-15 | 한국콜마주식회사 | 고형 화장료 조성물의 표면에 코팅층이 형성되어 있는 화장품 |
KR20160041427A (ko) * | 2014-10-07 | 2016-04-18 | 엔프라니 주식회사 | 금박 적층 화장료 제형 및 그 제조방법 |
US11384951B2 (en) | 2017-06-14 | 2022-07-12 | Joseph A. Ross | Zoning system for air conditioning (HVAC) equipment |
-
2002
- 2002-01-23 JP JP2002013798A patent/JP2003212719A/ja active Pending
Cited By (8)
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